説明

生体情報生成装置、生体認証装置、生体情報生成方法、生体認証方法

【課題】1の生体から複数の生体情報を生成する技術の提供。
【解決手段】生体(指S)が、位置Aに置かれた場合、光学ユニット部が撮影対象とする範囲300のうち、領域302のみが外部に露出しており、領域304(ハッチングで示す)は、光学センサ保護カバー103に覆われている。そのため、領域302内に含まれる生体(指S)の部分が画像データに含まれることになる。同様に、図4(b)に示すように、生体(指S)が置き位置Bに置かれている場合、指の第1関節の下部までが撮影される。また、図4(c)に示すように、生体(指S)が置き位置Cに置かれている場合、指の第2関節近辺までが撮影される。このように、生体の置き位置を異ならせることにより、1つの生体から、置き位置ごとに異なる複数の画像データを取得することができ、1の生体から複数の生体情報を生成できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個人を特定するための生体認証装置に関し、特に、1の生体から複数の認証情報を取得する生体認証装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動取引装置(例えば、ATM)における取引や事務所の入退室、機密情報の取り扱いにおいて、利用者の生体情報を利用したユーザ認証技術が利用されている。ユーザ認証を必要とする状況が増加するに連れて、生体情報の精度向上や種別増加などが望まれている。しかしながら、生体は個人固有のものであり、一人当たりの生体情報には数に限りがある。例えば、顔であれば一つ、掌紋、掌静脈では二つ、指紋や指静脈では10個である。従来技術では、1つの生体に対して1つの生体情報を取得し利用しているので、ユーザ認証のレベルを変更することが困難であった。
【0003】
このような問題を解決するために、例えば、生体として顔を利用し、顔画像における表情の違いで生体情報を複数化する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−24177方公報
【特許文献2】特開2006−133930号公報
【特許文献3】特開2004−38870号公報
【特許文献4】特開2008−197712号公報
【特許文献5】特開2007−58643号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、顔の表情は抽象的であり、認証制度が低いので、実運用には適さないという問題がある。また、表情という観点は適用可能な生体が顔(すなわち、顔認証技術)に限定されるものであり、他の生体認証技術への適用は困難という問題がある。
【0006】
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、1の生体から複数の生体情報を生成する技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0008】
[適用例1]
生体を読み取るための生体読取面と、前記生体読取面に、前記生体を異なる位置または向きに配置させるための配置規定部と、前記生体読取面に配置された前記生体の画像データを取得する取得部と、前記画像データに基づいて、生体情報を生成する生体情報生成部と、前記生体の位置または向きを表す情報と、前記位置または向きごとに取得した前記画像データに基づいて生成した生体情報とを対応付けて生体情報テンプレートを作成する生体情報テンプレート作成部と、を備える生体情報生成装置。
【0009】
適用例1の生体情報生成装置によれば、1の生体について、生体の位置または向きごとに取得した画像データに基づいて生体情報を生成できる。従って、1の生体から複数の生体情報テンプレートを生成できる。
【0010】
[適用例2]
適用例1の生体情報生成装置であって、前記配置規定部は、前記生体読取面を保護するための可動式の保護カバーを含み、前記生体情報生成装置は、更に、前記保護カバーの位置を検出することにより、前記生体の位置または向きを検出する検出部を備える。適用例2の生体情報生成装置によれば、生体読取面を保護するための可動式の保護カバーの位置を検出することにより、生体の位置または向きが検出される。従って、生体読取面を保護しつつ、生体の位置または向きを容易に検出できる。
【0011】
[適用例3]
適用例1または適用例2記載の生体情報生成装置であって、前記配置規定部は、前記生体読取面前記生体読取面に対する前記生体の方向、および、前記光学ユニット部に対向する前記生体の露出面積、の少なくとも一方が異なるように前記生体を配置させる。適用例3の生体情報生成装置によれば、生体読取面に対する生体の方向、および、光学ユニット部に対向する生体の露出面積の少なくとも一方が異なるように生体が配置可能に構成された配置規定部が設けられている。従って、生体を種々の態様に配置することができる。従って、簡易な構成で、1の生体に対して複数の生体情報を生成できる。
【0012】
[適用例4]
適用例3の生体情報生成装置であって、前記配置規定部は、前記生体読取面に対して、多方向から生体を配置することができるように構成されている。適用例4の生体情報生成装置によれば、配置規定部は、生体読取面に対して多方向から生体を配置可能に構成されている。同じ生体であっても、撮影する方向が異なると、生体への赤外光の当たり方が異なることにより、別の画像となる。従って、適用例4の生体情報生成装置によれば、撮影する方向を異ならせることにより、簡易に、1の生体から複数の生体情報を生成できる。
【0013】
[適用例5]
適用例4の生体情報生成装置であって、前記配置規定部は、前記生体読取面に対して、第1の方向、前記第1の方向に平行、かつ、前記第1の方向に対して反対の方向、前記第1の方向および前記第2の方向と交差する第3の方向、および、前記第3の方向に平行、かつ、前記第3の方向に対して反対の方向から前記生体を配置可能に構成されている。適用例5の生体情報生成装置によれば、配置規定部は、生体読取面に対して4方向から生体を配置可能に構成されている。従って、簡易な構成で、1の生体から複数の生体情報を生成できる。
【0014】
[適用例6]
適用例2の生体情報生成装置であって、前記取得部は、前記生体読取面に配置された前記生体を撮影するための光学ユニットを含み、前記保護カバーには、前記光学ユニットの性能確認に利用される図形が設けられている。適用例6の生体情報生成装置によれば、光学ユニットの性能確認に利用される図形が保護カバーに設けられている。従って、新たに部品を必要とすることなく、光学ユニットの性能確認を実行できる。
【0015】
[適用例7]
適用例1ないし適用例6の生体情報生成装置であって、前記生体情報には、前記画像データに基づいて抽出された前記生体の特徴量を表す特徴量情報が含まれている。適用例7の生体情報生成装置によれば、生体情報には、生体の特徴量情報が含まれている。よって、生体情報テンプレートのデータ量を軽量化できる。
【0016】
[適用例8]
適用例1の生体情報生成装置であって、前記生体情報生成部は、更に、前記画像データにより表される前記生体の画像に基づいて、前記生体の位置または向きを検出する。適用例8の生体情報生成装置によれば、生体の画像に基づいて生体の向きが検出される。従って、センサなどの別部品を新たに設けることなく、生体の向きを検出できる。
【0017】
[適用例9]
生体認証装置であって、適用例1ないし適用例8いずれかの生体情報生成装置と、前記生体の位置または向き、前記生体の位置または向きごとに取得される生体情報、および、前記生体情報テンプレートに基づいて、前記生体の認証を行う認証部と、を備える。適用例9の生体認証装置によれば、1の生体から複数の生体情報を生成することのできる生体情報生成装置が備えられている。従って、1の認証装置で、1の生体から複数の生体情報テンプレートの生成と、認証処理を行うことができる。
【0018】
[適用例10]
適用例9の生体認証装置であって、前記配置規定部には、前記位置または向きに応じて、予め番号が対応付けられており、前記生体情報テンプレート作成部は、前記生体の位置または向きと、前記番号と、前記生体情報とを関連付けて保存しており、前記生体認証装置は、更に、利用者の暗証番号を格納する格納部と、前記生体の位置または向きに対応付けられた番号を入力する入力部と、を備え、前記認証部は、更に、前記入力された番号と前記暗証番号とを照合して、前記暗証番号の認証を行う。適用例10の生体認証装置によれば、生体の位置または向きに対応付けられた番号を利用して、生体情報の入力とともに、暗証番号の入力を行い、生体認証および暗証番号認証を同時に実行できる。従って、認証の精度向上、セキュリティの強化、認証処理効率の向上を図ることができる。
【0019】
本発明において、上述した種々の態様は、適宜、組み合わせたり、一部を省略したりして適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】第1実施例における生体認証装置100を例示する説明図である。
【図2】第1実施例における生体認証装置100を制御する制御部200の機能ブロックについて説明する説明図である。
【図3】第1実施例における生体テンプレート生成処理について説明するフローチャートである。
【図4】第1実施例における生体の置き位置について説明する説明図である。
【図5】第1実施例における生体テンプレートを例示する説明図である。
【図6】第1実施例における取引処理について説明するフローチャートである。
【図7】第2実施例における生体認証装置500を例示する説明図である。
【図8】第2実施例における生体情報テンプレートについて例示する説明図である。
【図9】第2実施例における取引処理を説明するフローチャートである。
【図10】変形例(1)における生体認証装置700を例示する説明図である。
【図11】変形例(1)における生体の入力態様について説明する説明図である。
【図12】変形例(2)における生体認証装置の光学センサ保護カバーを例示する説明図である。
【図13】変形例(3)における生体認証装置の光学センサ保護カバーを例示する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
A.第1実施例:
A1.システム概要:
以下図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、第1実施例における生体認証装置100を例示する説明図である。生体認証装置100は、光学センサ保護カバー可動エリア101、光学読取エリア102、光学センサ保護カバー103を備える。光学センサ保護カバー103は、矢印R1に沿って、光学センサ保護カバー可動エリア101上を可動可能に構成されている。光学読取エリア102は、生体が配置される領域である。なお、第1実施例において、生体とは指であり、生体情報とは、指の指紋の特徴量を表す。
【0022】
光学センサ保護カバー103は、生体接触部103a、103bを備えており、矢印R1に示すようにスライド可能に構成されている。利用者は、生体接触部103aに指先を接触させ、矢印R2方向へ押し出したり、矢印R3方向引き戻したりすることにより光学センサ保護カバー103をスライドさせて光学読取エリア102を露出させ、光学読取エリア102に指を対向させる。なお、光学読取エリア102は、特許請求の範囲の「生体読取面」にあたり、光学センサ保護カバー103は、特許請求の範囲の「保護カバー」に当たる。生体認証装置100が未使用の状態では、光学読取エリア102は光学センサ保護カバー103で覆われており、埃や汚れの付着、破損が防止される。
【0023】
図2は、第1実施例における生体認証装置100を制御する制御部200の機能ブロックについて説明する説明図である。制御部200は、図示しないCPU,ROM,RAMを備えており、CPUが各機能ブロックを制御することにより、生体情報の生成、生体の認証処理を実行する。
【0024】
制御部200は、生体画像データ採取部201、生体照合データ生成部202、生体情報生成・照合部203、生体採取タイミング検出部204、生体採取位置検出センサ部205、生体付帯情報入力部206、生体付帯情報生成部208、インターフェース部209を備える。以下、各機能ブロックについて詳細に説明する。なお、第1実施例において、生体採取位置検出センサ部205は、特許請求の範囲の「検出部」、生体照合データ生成部202は、特許請求の範囲の「生体情報生成部」、生体情報生成・照合部203は、特許請求の範囲の「生体情報テンプレート作成部」に当たる。
【0025】
生体画像データ採取部201は、光学読取エリア102を赤外光で照射する照射モジュールと、光学読取エリア102に配置された指を撮影し、撮影した指の画像データを生成するカメラモジュールとを備える。生体採取タイミング検出部204は、生体が光学読取エリア102の規定の置き位置に到達した時点で、生体画像データ採取部201からリアルタイムに送信される生体画像データを用いて、指などの生体の静止状態を検知した時点での画像データを保持する。生体照合データ生成部202は、生体採取タイミング検出部204に保持された画像データを用いて生体(指)の特徴量を含む生体情報を生成する。なお、第1実施例において、規定の置き位置とは、図1に示す位置A,BおよびCを表す。
【0026】
生体採取位置検出センサ部205は、光学センサ保護カバー103が規定の置き位置に到達すると、光学センサ保護カバー103の位置情報を、生体の置き位置の情報として取得する。生体付帯情報入力部206は、図示しない入力手段を介して入力された、利用者の氏名、生年月日を表す情報などの個人情報を入力する。生体付帯情報生成部208は、生体採取位置検出センサ部205により検出された生体の置き位置と、生体付帯情報入力部206により入力された生体付帯情報とを関連付ける。なお、生体情報認証とともに、従来の暗証番号認証を組み合わせても良い。この場合、生体付帯情報入力部206が、暗証番号設定の機能を併せて備えても良い。
【0027】
生体情報生成・照合部203は、生体照合データ生成部202で生成された生体情報と、生体付帯情報生成部208により生成された生体付帯情報とを対応付けて、利用者ごとに、生体情報テンプレートを生成する。生体情報テンプレートは、生体認証処理時に取得される利用者の生体情報との照合に用いられるデータである。更に、生体情報生成・照合部203は、生体認証処理時に、生体画像データ採取部201において取得された利用者の生体の画像データを用いて生体情報データを生成し、生体情報テンプレートと照合する。
【0028】
インターフェース部209は、パーソナルコンピュータやシステム装置など上位装置との種々の情報の送受信を行う。生体認証装置100は、以上説明した構成を備える。
【0029】
A2.生体テンプレート生成処理:
図3〜図5を参照して、生体テンプレート生成処理について説明する。図3は、第1実施例における生体テンプレート生成処理について説明するフローチャートである。図4は、第1実施例における生体の置き位置について説明する説明図である。図5は、第1実施例における生体テンプレートを例示する説明図である。図3に示す生体テンプレート生成処理は、制御部200が各機能ブロックを制御することにより実行される。
【0030】
制御部200は、置き位置A,B,C(図1参照)のいずれかのうち、利用者の指が置かれた置き位置を検出する(ステップS10)。具体的には、制御部200は、光学センサ保護カバー103の位置を生体の置き位置として検出する。光学センサ保護カバー103には、規定の置き位置が設定されており、規定の置き位置とは、図1に示す位置A,B,Cである。生体採取位置検出センサ部205は、光学センサ保護カバー103がいずれの位置に静止しているかによって、生体の置き位置を検出する。例えば、光学センサ保護カバー103が位置Bに静止している場合には、生体の置き位置は、「置き位置B」である。
【0031】
制御部200は、次に、生体が静止していることを検出して、光学読取エリア102に露出している生体(指)を撮影して画像データを生成する(ステップS12)。制御部200は、画像データを解析して生体の特徴量(例えば、指紋の特徴を表す情報)を生体情報として生成し(ステップS14)、生体の置き位置を表す情報と対応付けて生体テンプレートを生成し、保存する(ステップS16)。
【0032】
なお、図3では説明を省略しているが、利用者の氏名や生年月日等の情報を入力し、これらの情報を、ステップS16において、生体と置き位置と対応付けて管理してもよい。
【0033】
図4を参照して、各置き位置に生体が置かれた際の生体の画像の違いについて説明する。図4(a)は、置き位置Aに生体が置かれた際に撮影される生体の画像について示しており、図4(b)は、置き位置Bに生体が置かれた際に撮影される生体の画像について示しており、図4(c)は、置き位置Cに生体が置かれた際に撮影される生体の画像について示している。
図4(a)に示すように、利用者は、指Sを光学センサ保護カバー103の生体接触部103aの側面に接触させ、矢印R1方向に光学センサ保護カバー103をスライドさせて移動させ、生体接触部103aの端部が置き位置Aまで移動した際に、指Sの移動を止める。この状態では、図4(a)に示すように、光学ユニット部が撮影対象とする範囲300のうち、領域302のみが外部に露出しており、領域304(ハッチングで示す)は、光学センサ保護カバー103に覆われている。そのため、領域302内に含まれる生体(指S)の部分が画像データに含まれることになる。図4(a)では、指の第1関節よりも上部が撮影されることを示している。
【0034】
同様に、図4(b)に示すように、生体(指S)が置き位置Bに置かれている場合、図4(a)よりも領域302が広くなっており、指の第1関節の下部までが撮影される。また、図4(c)に示すように、生体(指S)が置き位置Cに置かれている場合、図4(b)よりも領域302が広くなっており、指の第2関節近辺までが撮影される。置き位置Aに指を置いた場合に生成される画像データ、置き位置Bに指を置いた場合に生成される画像データおよび置き位置Cに指を置いた場合に生成される画像データは、図4(a)〜図4(c)に示すように、互いに異なるものとなる。このように、生体(第1実施例では、指S)の置き位置を異ならせることにより、1つの生体から、置き位置ごとに異なる複数の画像データを取得することができる。
【0035】
制御部200は、このように取得した各置き位置ごとの画像データを解析して、置き位置ごとに、生体の特徴量、生体情報として算出し、置き位置を表す情報と合わせて利用者単位で生体情報テンプレートを生成する。第1実施例では、置き位置Aに指を置いた場合に算出される生体情報を情報A,置き位置Bに指を置いた場合に算出される生体情報を情報B,置き位置Cに指を置いた場合に算出される生体情報を情報Cとする。図5に示すように、生体情報テンプレート400は、「置き位置」と「生体情報」の2項目から構成される。「置き位置」には、置き位置を表す情報が格納されており、「生体情報」には、生体情報が格納されている。第1実施例では、置き位置Aの生体情報は情報Aであり、置き位置Bの生体情報は情報Bであり、置き位置Cの生体情報は情報Cである。このように、生体の置き位置を変えることにより、異なる画像データを取得することができ、同一の生体から、複数の生体情報を生成し利用することができる。
【0036】
A3.出金取引処理:
第1実施例では、生体認証装置100が現金自動取引装置(ATM)に搭載された場合の出金取引処理について説明する。ここでは、ATMは、ATMを利用する利用者が所望する出金額に応じて、1の生体について採取される1つ以上の生体情報を用いて、利用者の認証処理を行い、取引の実行可否を判断する。出金取引処理は、図示しないATMの制御ユニット(以降、第1実施例では単に「制御ユニット」と呼ぶ)が、生体認証装置100やATMの各機能ブロックを制御することにより実行される。
【0037】
制御ユニットは、利用者の操作に応じて、利用者が所望する出金金額を入力する(ステップS20)。制御ユニットは、出金金額が生体認証装置100万円以下であるかを判断し(ステップS22)、100万円以下である場合には(ステップS22:YES)、利用者に生体情報の入力を促して生体検知処理を行い(ステップS24)、生体情報テンプレート400に格納されている情報と利用者により入力された生体情報との認証を行う(ステップS32)。制御ユニットは、出金金額が100万円以下である場合には、置き位置Aに生体(指)を配置するように案内し、生体情報を取得する。次に、制御ユニットは、取得した利用者の生体情報と、この利用者の生体情報テンプレート400に格納されている置き位置Aの生体情報である情報Aとを照合する。
【0038】
制御ユニットは、100万円以下の出金でない場合(ステップS22:NO)、1000万円以下の出金であるかを判断する(ステップS26)。制御ユニットは、100万円を超え、1000万円以下である場合には(ステップS26:YES)、利用者に生体情報の入力を促して生体検知処理を行い(ステップS28)、生体情報テンプレート400に格納されている情報と利用者により入力された生体情報との認証を行う(ステップS32)。制御ユニットは、出金金額が100万円を超え、1000万円以下である場合には、置き位置Aに生体が置かれた際の生体情報と、置き位置Bに生体が置かれた際の生体情報、の2つの生体情報を用いて認証を行う。制御ユニットは、まず、置き位置Aに生体(指)を配置するように案内し、置き位置Aにおける生体情報を取得した後、置き位置Bに生体を配置するように案内し、置き位置Bにおける生体情報を取得する。次に、制御ユニットは、取得した利用者の生体情報と、この利用者の生体情報テンプレート400に格納されている置き位置Aの生体情報である情報Aおよび置き位置Bにおける生体情報である情報Bとを照合する。
【0039】
制御ユニットは、1000万円以下の出金でない場合(ステップS26:NO)、1000万円以上の出金であると判断して、利用者に生体情報の入力を促して生体検知処理を行い(ステップS30)、生体情報テンプレート400に格納されている情報と利用者により入力された生体情報との認証を行う(ステップS32)。制御ユニットは、出金金額が100万円以上である場合には、置き位置Aに生体が置かれた際の生体情報と、置き位置Bに生体が置かれた際の生体情報と、置き位置Cに生体が置かれた際の生体情報、の3つの生体情報を用いて認証を行う。制御ユニットは、置き位置A、置き位置B,置き位置Cにおける生体情報を取得し、取得した利用者の3つの生体情報と、この利用者の生体情報テンプレート400に格納されている置き位置A、B,Cの生体情報である情報A、BおよびCとを照合する。
【0040】
制御ユニットは、認証が成功したか、すなわち、取得した生体情報と、利用者の生体情報テンプレート400に格納されている生体情報とが一致するかを判断し(ステップS34)、一致する場合には(ステップS34:YES)、認証が成功したと判断して取引を実行する(ステップS36)。なお、照合すべき生体情報が複数ある場合には、全ての生体情報が一致する場合のみ、認証成功と判断する。制御ユニットは、取得した生体情報と、利用者の生体情報テンプレート400に格納されている生体情報とが一致しない場合には(ステップS34:NO)、認証が失敗したとして、取引を中止する(ステップS38)。
【0041】
以上説明した第1実施例の生体認証装置100によれば、1の生体について、生体の置き位置ごとに取得した画像データに基づいて生体情報を生成できる。従って、適用例1の生体から複数の生体情報テンプレート400を生成できる。
【0042】
また、第1実施例の生体認証装置100によれば、光学ユニット部に対する生体の方向、および、光学ユニット部に対向する生体の露出面積の少なくとも一方が異なるように生体が配置可能に構成された光学センサ保護カバー103が設けられている。第1実施例では、光学センサ保護カバー103をスライドさせることにより、光学ユニット部に対向する生体の露出面積が異なる。従って、生体を種々の態様に配置することができる。従って、簡易な構成で、1の生体に対して複数の生体情報を生成できる。
【0043】
また、第1実施例の生体認証装置100によれば、光学ユニット部を保護するための可動式の光学センサ保護カバー103の位置を検出することにより、生体の置き位置が検出される。従って、光学ユニット部を保護しつつ、生体の置き位置を容易に検出できる。
【0044】
また、第1実施例の生体認証装置100によれば、生体情報には、生体の特徴量情報が含まれている。よって、生体情報テンプレート400のデータ量を軽量化できる。
【0045】
B.第2実施例:
第2実施例では、光学センサ保護カバーの移動量に応じて数字の入力ができるように構成された生体認証装置を用いて、生体認証とともに、暗証番号認証を行う。
【0046】
B1.システム概要:
図7は、第2実施例における生体認証装置500を例示する説明図である。生体認証装置500は、光学センサ保護カバー可動エリア501、光学読取エリア502、光学センサ保護カバー503を備える。光学センサ保護カバー503は、矢印R1に沿って、光学センサ保護カバー可動エリア501上を可動可能に構成されている。光学読取エリア502は、生体が配置される領域である。なお、第2実施例において、生体とは指であり、生体情報とは、指の指紋の特徴量を表す。
【0047】
光学センサ保護カバー503は、生体接触部503aを備えており、利用者は、生体接触部503aに指先を接触させスライドさせることにより光学センサ保護カバー503を移動させて光学読取エリア502を露出させ、光学読取エリア502に指を対向させる。
【0048】
図7に示すように、生体認証装置500は、光学センサ保護カバー503をスライドさせる位置ごとに、数字が0〜9まで表記されており、生体認証装置500内部に設けられている生体採取位置検出センサ(図示省略)を用いて、光学センサ保護カバー503の位置を検出し、その位置に対応付けられている番号が暗証番号として入力される。例えば、生体として同一の指を用いた場合、置き位置「2」で取得される生体の画像データと、置き位置「8」で取得される生体の画像データは、生体の向きが異なっているので、異なる画像となる。よって、同一の生体(指)から、置き位置に応じて異なる生体情報が採取されるとともに、置き位置に対応付けられている番号「2」、「8」が暗証番号として入力される。
【0049】
なお、生体認証装置500に備えられている生体採取位置検出センサは、光学センサ保護カバー503の光学読取エリア502上における位置を検出可能な種々の公知の構成をとることができる。
【0050】
図8は、第2実施例における生体情報テンプレートについて例示する説明図である。第2実施例では、第1実施例と同様に、生体の置き位置ごとに、同一の生体から異なる生体情報が生成される。図8の「生体情報テンプレート600において、「位置番号」には、置き位置に対応付けられている番号が格納されており、「生体情報」には、生体情報が格納されている。なお、図示は省略するが、生体認証装置500は、位置番号に応じた位置情報、利用者の暗証番号を別途保持している。
【0051】
B2.取引処理:
第2実施例では、第1実施例と同様に、生体認証装置500が現金自動取引装置(ATM)に搭載された場合の出金取引処理について説明する。ここでは、ATMを利用する利用者が所望する出金額に応じて、生体情報の入力とともに入力される暗証番号を用いて、利用者の認証処理を行う。第2実施例では、暗証番号は4桁の数字の羅列であり、予め利用者により設定されている。取引処理は、図示しないATMの制御ユニット(以降、第2実施例では単に「制御ユニット」と呼ぶ)が、生体認証装置500やATMの各機能ブロックを制御することにより実行される。図9において、iは暗証番号の桁数を示しており、1以上の整数を表す。
【0052】
図9は、第2実施例における取引処理を説明するフローチャートである。制御ユニットは、利用者から取引内容の入力を受け付けると(ステップS50)、生体が置かれている位置を検出し、位置番号を特定する(ステップS52)。次に、制御ユニットは、生体が置かれている置き位置で取得された生体情報と、生体情報テンプレート600に格納されている生体情報とが一致するか、および、利用者の暗証番号のi番目の数字と位置番号が一致するかを判断し(ステップS54)、生体情報および暗証番号が一致する場合には(ステップS54:YES)、i=4であるかを判断する(ステップS58)。制御ユニットは、生体情報もしくは暗証番号のi番目の数字と位置番号との少なくとも一方でも一致しない場合には(ステップS54:NO)、取引処理を中止する(ステップS56)。なお、第2実施例では、暗証番号が4桁であるので、ステップS58においてi=4であるかの判断がなされているが、暗証番号の桁数に応じて適宜変更してもよい。
【0053】
制御ユニットは、i=4でない場合には(ステップS58:NO)、認証処理が終了していないと判断して、iを1増加し(ステップS60)、ステップS52に戻り、生体情報および暗証番号の入力を継続して受け付ける。制御ユニットは、i=4の場合には(ステップS58:YES)、生体認証および暗証番号の認証が終了したと判断して取引を実行する(ステップS62)。以上の通り、生体情報と暗証番号との2つの認証手段により利用者の認証が行われる。
【0054】
以上説明した第2実施例の生体認証装置500によれば、生体の置き位置に対応付けられた番号を利用して、生体情報の入力とともに、暗証番号の入力を行い、生体認証および暗証番号認証を同時に実行できる。従って、認証の精度向上、セキュリティの強化、認証処理効率の向上を図ることができる。
【0055】
なお、第2実施例の生体認証装置500では、置き位置に対して、0から9まで順に数字が対応付けられているが、数字はランダムに対応付けられていても良い。
【0056】
C.変形例:
(1)図10は、変形例(1)における生体認証装置700を例示する説明図である。図11は、変形例(1)における生体の入力態様について説明する説明図である。生体認証装置700は、光学センサ保護カバー可動エリア701と、光学読取エリア702と、光学センサ保護カバー703とを備えるとともに、第1実施例における生体認証装置100の制御部200と同様の制御システムを内部に備えている。光学センサ保護カバー703は、光学センサ保護カバー可動エリア701上を図に示す上下左右の4方向に可動可能に構成されており、生体接触部703a上に置かれた生体(指)が、光学読取エリア702に対向するように形成された貫通部703bを備える。なお、変形例(1)において、上、下、左、右の4方向は、特許請求の範囲の「第1の方向」、「第2の方向」、「第3の方向」、「第4の方向」に当たる。
【0057】
生体認証装置700において、下方から生体情報を入力する場合、図11(a)に示すように、利用者は、生体接触部703a上に生体(指)を置き、下方(図面手前側)から、上方(図面奥側)へ光学センサ保護カバー503をスライドさせ、光学読取エリア702上をスライドさせる。また、図11(b)に示すように、利用者は、図面右側から生体接触部703a上に生体を置き、右側から左側へスライドさせ、規定の位置、あるいは、利用者の所望の位置で止める。各方向について、スライド位置を複数設定すれば、より多くの生体情報を取得可能となる。生体認証装置700の制御部は、光学センサ保護カバー703の静止状態を検出し、光学センサ保護カバー703の位置を検出するとともに、生体情報を採取する。また、このような種々の方向から生体情報を入力可能な場合、センサにより光学センサ保護カバー703のスライド方向を検出することにより、生体の向きを特定してもよいし、撮影された生体の画像データを解析して、生体の方向を検出してもよい。こうすることにより、生体情報の入力の態様のバリエーションを増加させることができ、1の生体から多数の生体情報を取得できる。
【0058】
変形例(1)によれば、光学読取エリア702は、光学ユニット部に対して多方向から生体を配置可能に構成されている。同じ生体であっても、撮影する方向が異なると、生体への赤外光の当たり方が異なることにより、別の画像となる。従って、撮影する方向を異ならせることにより、簡易に、1の生体から複数の生体情報を生成できる。また、生体認証装置700は、4方向から生体を配置可能に構成されているので、簡易な構成で、1の生体から複数の生体情報を生成できる。
【0059】
(2)図12は、変形例(2)における生体認証装置の光学センサ保護カバーを例示する説明図である。図12の光学センサ保護カバー750は光学センサ保護カバー103と同様の形状のカバーであり、裏面に、光学センサの解像度のチェックを行うためのパターン751や光学センサの明度のチェックを行うためのパターン752等の図形が印刷されている。こうすることにより、生体認証処理など実施していない時に生体を読み取るセンサを用いて、光学センサ保護カバー750に印刷されているパターンの読み取りを行うことで生体を読み取る光学センサが正常か否かの自己診断をすることができ、光学センサ診断用の部品を新たに準備する必要が無くなる。
【0060】
(3)図13は、変形例(3)における生体認証装置の光学センサ保護カバーを例示する説明図である。図13の光学センサ保護カバー760は、カバーの一部に読取開口部761があり、第1実施例の光学センサ保護カバー103と同様に、光学センサ保護カバー760がスライドすることで、読取開口部761を通して生体が光学ユニット部に対向し、生体の画像データが取得される。この場合、生体を読み取るストローク量、すなわち、取得された生体の画像に表されている生体の範囲に変化はないが、採取された全体画像の中で配置される位置の差異が発生する。従って、このような構成としても、全くの同一生体情報にも関わらず、赤外光の照射位置の差異等に応じて、異なる2つ以上の情報として扱うことができる。
【0061】
(4)上述の各実施例では、生体画像データ採取部201は、光学ユニット部が固定されているが、例えば、公知のスキャナのように、生体に対して、光学ユニット部が光学読取エリア内を相対的に移動する構成としてもよい。
【0062】
(5)上述の各実施例では、生体が静止した状態で画像データを取得しているが、例えば、生体を光学読取エリアに対して相対的に移動させて画像データを取得する構成としてもよい。この場合、指を移動させる始点もしくは終点を異なるように構成すれば、1の生体から異なる画像データを取得できる。
【0063】
以上、本発明の種々の実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成をとることができる。
【符号の説明】
【0064】
100…生体認証装置
101…光学センサ保護カバー可動エリア
102…光学読取エリア
103…光学センサ保護カバー
103a、103b…生体接触部
200…制御部
201…生体画像データ採取部
202…生体照合データ生成部
203…生体情報生成・照合部
204…生体採取タイミング検出部
205…生体採取位置検出センサ部
206…生体付帯情報入力部
208…生体付帯情報生成部
209…インターフェース部
300…範囲
302…領域
304…領域
400…生体情報テンプレート
500…生体認証装置
501…光学センサ保護カバー可動エリア
502…光学読取エリア
503…光学センサ保護カバー
503a…生体接触部
600…生体情報テンプレート
700…生体認証装置
701…光学センサ保護カバー可動エリア
702…光学読取エリア
703…光学センサ保護カバー
703a…生体接触部
703b…貫通部
750…光学センサ保護カバー
751…パターン
752…パターン
760…光学センサ保護カバー
761…読取開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体情報生成装置であって、
生体を読み取るための生体読取面と、
前記生体読取面に、前記生体を異なる位置または向きに配置させるための配置規定部と、
前記生体読取面に配置された前記生体の画像データを取得する取得部と、
前記画像データに基づいて、生体情報を生成する生体情報生成部と、
前記生体の位置または向きを表す情報と、前記位置または向きごとに取得した前記画像データに基づいて生成した生体情報とを対応付けて生体情報テンプレートを作成する生体情報テンプレート作成部と、
を備える生体情報生成装置。
【請求項2】
請求項1記載の生体情報生成装置であって、
前記配置規定部は、前記生体読取面を保護するための保護カバーを含み、
前記生体情報生成装置は、更に、前記保護カバーの位置を検出することにより、前記生体の位置または向きを検出する検出部を備える、
生体情報生成装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載の生体情報生成装置であって、
前記配置規定部は、前記生体読取面前記生体読取面に対する前記生体の方向、および、前記光学ユニット部に対向する前記生体の露出面積、の少なくとも一方が異なるように前記生体を配置させる、
生体情報生成装置。
【請求項4】
請求項3記載の生体情報生成装置であって、
前記配置規定部は、前記生体読取面に対して、多方向から生体を配置することができるように構成されている、
生体情報生成装置。
【請求項5】
請求項4記載の生体情報生成装置であって、
前記配置規定部は、前記生体読取面に対して、第1の方向、前記第1の方向に平行、かつ、前記第1の方向に対して反対の方向、前記第1の方向および前記第2の方向と交差する第3の方向、および、前記第3の方向に平行、かつ、前記第3の方向に対して反対の方向から前記生体を配置可能に構成されている、
生体情報生成装置。
【請求項6】
請求項2記載の生体情報生成装置であって、
前記取得部は、前記生体読取面に配置された前記生体を撮影するための光学ユニットを含み、
前記保護カバーには、前記光学ユニットの性能確認に利用される図形が設けられている、
生体情報生成装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6記載の生体情報生成装置であって、
前記生体情報には、前記画像データに基づいて抽出された前記生体の特徴量を表す特徴量情報が含まれている。
生体情報生成装置。
【請求項8】
請求項1記載の生体情報生成装置であって、
前記生体情報生成部は、更に、前記画像データにより表される前記生体の画像に基づいて、前記生体の位置または向きを検出する、
生体情報生成装置。
【請求項9】
生体認証装置であって、
請求項1ないし請求項8いずれか記載の生体情報生成装置と、
前記生体の位置または向き、前記生体の位置または向きごとに取得される生体情報、および、前記生体情報テンプレートに基づいて、前記生体の認証を行う認証部と、
を備える生体認証装置。
【請求項10】
請求項9記載の生体認証装置であって、
前記配置規定部には、前記位置または向きに応じて、予め番号が対応付けられており、
前記生体情報テンプレート作成部は、前記生体の位置または向きと、前記番号と、前記生体情報とを関連付けて保存しており、
前記生体認証装置は、更に、
利用者の暗証番号を格納する格納部と、
前記生体の位置または向きに対応付けられた番号を入力する入力部と、を備え、
前記認証部は、更に、前記入力された番号と前記暗証番号とを照合して、前記暗証番号の認証を行う、
生体認証装置。
【請求項11】
生体を読み取るための生体読取面と、前記生体読取面に、前記生体を異なる位置または向きに配置させるための配置規定部とを備える生体情報生成装置により実行される生体情報生成方法であって、
前記生体読取面に配置された前記生体の画像データを取得し、
前記画像データに基づいて、生体情報を生成し、
前記生体の位置または向きを表す情報と、前記位置または向きごとに取得した前記画像データに基づいて生成した生体情報とを対応付けて生体情報テンプレートを作成する、生体情報生成方法。
【請求項12】
生体を読み取るための生体読取面と、前記生体読取面に、前記生体を異なる位置または向きに配置させるための配置規定部とを備える生体認証装置により実行される生体認証方法であって、
前記生体読取面に配置された前記生体の画像データを取得し、
前記画像データに基づいて、生体情報を生成し、
前記生体の位置または向きを表す情報と、前記位置または向きごとに取得した前記画像データに基づいて生成した生体情報とを対応付けて生体情報テンプレートを作成し、
前記生体の位置または向き、前記生体の位置または向きごとに取得される生体情報、および、前記生体情報テンプレートに基づいて、前記生体の認証を行う、
生体認証方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−8528(P2011−8528A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−151305(P2009−151305)
【出願日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】