説明

生体認証システム、生体認証方法、および生体認証プログラム

【課題】多数のテンプレートが登録されている状況であっても高速で生体認証処理を実行可能とする。
【解決手段】被認証者からのデータ入力を受け付けてデータベース125における各生体情報登録者の属性と照合し、属性が一致する生体情報登録者を認証対象者として特定する対象者絞り込み手段110と、認証対象者に該当する生体情報登録者の生体情報をデータベース125で特定し認証用データベース126として記憶手段101に格納する認証用データ特定手段111と、被認証者の読取り生体情報を読取り装置200から取得し認証用データベース126の生体情報群と照合し読取り生体情報に一致する生体情報が生体情報群に存在する場合に認証成功とし、読取り生体情報に一致する生体情報が生体情報群に存在しない場合に認証不成功とする認証実行手段112と、記認証成功または認証不成功のデータを出力インターフェイス106に出力する出力手段113とから生体認証システム100を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体認証システム、生体認証方法、および生体認証プログラムに関し、具体的には、多数のテンプレートが登録されている状況であっても高速で生体認証処理を実行可能とする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
生体認証処理を利用して所定エリアや施設の入退場や利用可否を管理する技術が提案されてきた。例えば、比較的低コストで特定の利用者だけが入退場できる警備区域内にある警備対象のセキュリティを高めることを課題とした、警備区域内における警備対象行為を、正当な人物にのみ許可するセキュリティシステムであって、前記正当な人物に対して発行される携帯型装置であって、当該携帯型装置の正当性を認証可能とする認証用情報と、当該携帯型装置の正当な被発行者固有の情報である固有情報とを記憶した携帯型装置と、前記警備区域内への入場を意図する人物が所持する携帯型装置に記憶された前記認証情報を用いて、当該携帯型装置の正当性を認証し、正当性が認証された携帯型装置の所持者の前記警備区域内への入場を許可し、正当性が認証されなかった携帯型装置の所持者の前記警備区域内への入場を拒否する警備区域警備手段と、記憶手段と、前記認証手段によって正当性が認証された、前記警備区域内へ入場する人物が所持する携帯型装置から、当該携帯型装置に記憶された前記固有情報を読み取り、前記記憶手段に記憶する固有情報読み取り手段と、前記警備区域内における警備対象行為を意図する人物から情報の入力を受け付ける情報入力手段と、前記情報入力手段が受け付けた情報に整合する前記固有情報が前記記憶手段に記憶されている場合に、当該人物の警備対象行為を許可し、前記情報入力手段が受け付けた情報に整合する前記固有情報が前記記憶手段に記憶されていない場合に当該人物の警備対象行為を拒否する、警備対象行為警備手段と、前記警備区域外へ退場する人物が所持する携帯型装置にアクセスし、前記固有情報読み取り手段が、当該携帯型装置から読み取り前記記憶手段に記憶した固有情報を特定し、特定した固有情報を前記記憶手段から消去する退場管理手段とを有することを特徴とするセキュリティシステム(特許文献1参照)などが提案されている。
【0003】
また、利用者にとっての使い勝手やセキュリティを向上することを課題とした、1乃至複数のアトラクションが設置された遊戯施設を利用する利用者の入退や利用状況を管理する利用者管理システムであって、遊戯施設の入口に設置され、遊戯施設に入場する利用者の認証情報を登録する登録装置と、登録装置で登録された利用者の認証情報を管理する管理サーバと、遊戯施設内における各アトラクションの近辺に設置され、アトラクションを利用しようとする利用者の認証情報を管理サーバに与えて認証を求める認証装置とを備え、登録装置は、利用者の顔の画像情報を取得する画像情報取得手段と、画像情報取得手段で取得した画像情報を画像処理することで利用者の顔の特徴を抽出する画像処理手段と、画像処理手段で抽出された利用者の顔の特徴を認証情報として管理サーバに通知する通知手段とを具備し、認証装置は、利用者の顔の画像情報を取得する画像情報取得手段と、画像情報取得手段で取得した画像情報を画像処理することで利用者の顔の特徴を抽出する画像処理手段と、画像処理手段で抽出された利用者の顔の特徴を認証情報として管理サーバに通知する通知手段とを具備し、管理サーバは、登録装置から通知された認証情報を保存するデータベースと、認証装置から通知された認証情報をデータベースに保存された認証情報と照合する照合手段と、照合手段による照合結果を認証装置に通知する通知手段とを具備したことを特徴とする遊戯施設における利用者管理システム(特許文献2参照)なども提案されている。
【特許文献1】特開2001−076270号公報
【特許文献2】特開2004−126791号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、こうした生体認証処理を行う場合、認証対象となる生体情報と、認証元の登録済み生体情報(のテンプレート)とを照合し、その一致を判定することとなる。前記登録済み生体情報が膨大な数に上る場合、つまり多数の登録者が存在する場合、認証対象の生体情報と全ての登録済み生体情報との照合作業を行う必要が生じてしまい、認証処理に多大な時間を要することになる。また、生体情報の登録数が増えるほど認証処理完了までの待ち時間も増えることになる為、待ち時間を適度に抑制するためには生体情報の登録総数に限度を設ける必要があった。
【0005】
そこで、本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、多数のテンプレートが登録されている状況であっても高速で生体認証処理を実行可能とする技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の生体認証システムは、生体認証処理を行うコンピュータであり、生体情報登録者の属性と前記生体情報登録者の生体情報とを対応付けて格納するデータベースを記憶する記憶手段と、被認証者に対する生体情報読取りを実行する読取り装置と通信する通信手段と、入力インターフェイスにおいて被認証者からのデータ入力を受け付けて、ここで受け付けたデータを、前記データベースにおける各生体情報登録者の属性と照合し、属性が一致する生体情報登録者を認証対象者として特定する、対象者絞り込み手段と、前記認証対象者に該当する生体情報登録者の生体情報を前記データベースで特定し、ここで特定した該当生体情報群のデータを認証用データベースとして記憶手段に格納する、認証用データ特定手段と、被認証者より前記読取り装置が読み取った読取り生体情報を、前記読取り装置から取得し、この読取り生体情報を前記認証用データベースの生体情報群と照合し、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在する場合に認証成功とし、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在しない場合に認証不成功とする、認証実行手段と、前記認証成功または認証不成功のデータを出力インターフェイスに出力する出力手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、前記生体認証システムにおいて、前記記憶手段のデータベースにおいて、前記生体情報は、前記生体情報登録者の属性に加えて該当生体情報登録者のシンボルデータと対応付けて格納されており、前記認証用データベースが記憶手段に格納された以後、入力インターフェイスにおいて被認証者からのシンボルデータの指定を受け付けて、ここで受け付けたシンボルデータを、前記認証用データベースの各生体情報群データと照合し、シンボルが一致する生体情報登録者の生体情報を二次認証用データベースとして特定する二次認証用データ特定手段と、被認証者より前記読取り装置が読み取った読取り生体情報を、前記読取り装置から取得し、この読取り生体情報を前記二次認証用データベースの生体情報群と照合し、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在する場合に認証成功とし、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在しない場合に認証不成功とする、二次認証実行手段と、を備えるとしてもよい。
【0008】
また、前記生体認証システムにおいて、前記対象者絞り込み手段は、所定領域に入場する入場者を被認証者として、入力インターフェイスにおいてデータ入力を受け付けて、ここで受け付けたデータを、前記データベースにおける各生体情報登録者の属性と照合し、属性が一致する生体情報登録者を認証対象者として特定するものであり、前記認証用データ特定手段は、前記認証対象者に該当する生体情報登録者の生体情報を前記データベースで特定し、ここで特定した該当生体情報群のデータを入場者についての認証用データベースとして記憶手段に格納する、前記二次認証用データ特定手段は、入場者についての認証用データベースが記憶手段に格納された以後、前記所定領域内における所定施設に設置された入力インターフェイスにおいて前記所定施設の利用を希望する被認証者からのシンボルデータの指定を受け付けて、ここで受け付けたシンボルデータを、前記入場者についての認証用データベースの各生体情報群データと照合し、シンボルが一致する生体情報登録者の生体情報を二次認証用データベースとして特定するものであり、前記二次認証実行手段は、前記所定施設の利用を希望する被認証者より前記読取り装置が読み取った読取り生体情報を、前記読取り装置から取得し、この読取り生体情報を前記二次認証用データベースの生体情報群と照合し、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在する場合に認証成功とし、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在しない場合に認証不成功とするものであり、前記出力手段は、前記認証成功の場合は前記所定施設の利用許可通知を、前記認証不成功の場合は前記所定施設の利用不許可通知を、前記所定施設に設置した出力インターフェイスに出力するものである、としてもよい。
【0009】
また、前記生体認証システムにおいて、前記二次認証用データ特定手段の処理以前に、入力インターフェイスにおいて前記生体情報登録者によるシンボルデータの選択指示を受け付けて、当該選択指示に応じたシンボルデータの情報を、前記データベースにおいて前記生体情報登録者の生体情報と対応付けて格納する、シンボルデータ登録手段を備えるとしてもよい。
【0010】
また、前記生体認証システムにおいて、前記シンボルデータ登録手段は、前記生体情報登録者によるシンボルデータの選択指示を受け付けるに際し、前記データベースに登録済みの生体情報を、設定されているシンボルデータ種別にカウントし、生体情報数が所定基準数に遠い順にシンボルデータ種を特定したリストを生成し、当該リスト中の所定順位以上のシンボルデータの情報を、選択可能なシンボルデータとして出力インターフェイスに表示するものであるとしてもよい。
【0011】
また、前記生体認証システムにおいて、前記シンボルデータは、前記データベースに登録された生体情報を所定数毎に区切った生体情報グループ毎に定められ、当該生体情報グループに生体情報が属する生体情報登録者について前記データベースにおいて設定されるものであり、前記データベースにおける生体情報の登録時に、前記データベースに登録済みの生体情報をカウントして所定数毎に生体情報グループとし、前記登録される生体情報が属することになる生体情報グループを特定し、ここで特定した生体情報グループに応じたシンボルデータの情報を、前記データベースにおいて前記登録される生体情報と対応付けて格納する、シンボルデータ設定手段と、前記登録される生体情報が属する生体情報グループに応じたシンボルデータの情報を、出力インターフェイスに表示するシンボルデータ通知手段と、を備えるとしてもよい。
【0012】
また、前記生体認証システムにおいて、前記認証実行手段は、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在せず認証不成功となった場合に、前記読取り生体情報と前記データベースに登録された生体情報との照合を実行するものであるとしてもよい。
【0013】
また、前記生体認証システムにおいて、前記二次認証実行手段は、前記読取り生体情報を前記二次認証用データベースの生体情報群と照合し、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在しない場合に、前記読取り生体情報と前記認証用データベースに登録された生体情報との照合を実行し、当該照合により前記認証用データベースの生体情報中に前記読取り生体情報を検索できた場合、認証成功とするものであるとしてもよい。この場合、前記二次認証用データ特定手段は、前記読取り生体情報と前記二次認証用データベースの生体情報群との照合では認証不成功となり、前記読取り生体情報と前記認証用データベースに登録された生体情報との照合では認証成功となった前記被認証者について、前記認証用データベースにおいて被認証者について設定されているシンボルデータを特定し、該当シンボルデータの情報を出力インターフェイスに表示するものとなる。
【0014】
また、前記生体認証システムにおいて、所定時刻到来の検知を実行し、前記所定時刻の到来を検知した場合、前記記憶手段に格納された認証用データベースを削除する、第1削除手段を備えるとしてもよい。
【0015】
また、前記生体認証システムにおいて、入力インターフェイスにおける被認証者による所定属性データの入力の検知を実行し、被認証者による前記所定属性データの入力を検知した場合、該当被認証者の生体情報を前記認証用データベース中から削除する、第2削除手段を備えるとしてもよい。
【0016】
また、本発明の生体認証方法は、生体認証処理を行うコンピュータが、生体情報登録者の属性と前記生体情報登録者の生体情報とを対応付けて格納するデータベースを記憶する記憶手段と、被認証者に対する生体情報読取りを実行する読取り装置と通信する通信手段と、演算装置とを備えて、入力インターフェイスにおいて被認証者からのデータ入力を受け付けて、ここで受け付けたデータを、前記データベースにおける各生体情報登録者の属性と照合し、属性が一致する生体情報登録者を認証対象者として特定する、対象者絞り込み処理と、前記認証対象者に該当する生体情報登録者の生体情報を前記データベースで特定し、ここで特定した該当生体情報群のデータを認証用データベースとして記憶手段に格納する、認証用データ特定処理と、被認証者より前記読取り装置が読み取った読取り生体情報を、前記読取り装置から取得し、この読取り生体情報を前記認証用データベースの生体情報群と照合し、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在する場合に認証成功とし、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在しない場合に認証不成功とする、認証実行処理と、前記認証成功または認証不成功のデータを出力インターフェイスに出力する出力処理と、を実行することを特徴とする。
【0017】
また、本発明の生体認証プログラムは、生体認証処理を行うべく、生体情報登録者の属性と前記生体情報登録者の生体情報とを対応付けて格納するデータベースを記憶する記憶手段と、被認証者に対する生体情報読取りを実行する読取り装置と通信する通信手段と、演算装置とを備えるコンピュータに、入力インターフェイスにおいて被認証者からのデータ入力を受け付けて、ここで受け付けたデータを、前記データベースにおける各生体情報登録者の属性と照合し、属性が一致する生体情報登録者を認証対象者として特定するステップと、前記認証対象者に該当する生体情報登録者の生体情報を前記データベースで特定し、ここで特定した該当生体情報群のデータを認証用データベースとして記憶手段に格納するステップと、被認証者より前記読取り装置が読み取った読取り生体情報を、前記読取り装置から取得し、この読取り生体情報を前記認証用データベースの生体情報群と照合し、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在する場合に認証成功とし、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在しない場合に認証不成功とするステップと、前記認証成功または認証不成功のデータを出力インターフェイスに出力するステップと、を実行させることを特徴とする。
【0018】
なお、前記シンボルデータは、例えば、生体情報登録者の属性情報情報(例:氏名やイニシャル、生年月日、血液型、所属部署、社員番号など)を想定できる。また、前記生体認証システムが各種の商業施設に適用される場合、前記商業施設が含む設備やアトラクション、サービス等を象徴するアイコン(例:キャラクターや遊具施設のイメージ等)、数字や記号(例:客室等の部屋番号やビル棟の記号など)などを想定できる。
【0019】
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明の実施の形態の欄、及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、多数のテンプレートが登録されている状況であっても高速で生体認証処理が実行可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
−−−システム構成−−−
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は本実施形態における生体認証システム100の構成図である。本実施形態における生体認証システム100(以下、システム100)は、多数のテンプレート(認証用の生体情報)が登録されている状況であっても高速で生体認証処理を実行可能とするコンピュータであり、例えば、遊園地などの商業施設において利用者の入退場や施設利用に際して必要な生体認証処理を行うサーバ装置を想定できる。勿論、こうした例だけでなく、生体認証処理を行う様々な状況(例:役所や官庁等での入退室、サービス受付や提供可否、空港や港湾、駅等での生体認証を必要とした出入国管理業務など)に本実施形態の生体認証システムは適用可能である。
【0022】
こうした前記システム100は、生体認証方法を実行する機能を実現すべく不揮発性メモリなどの記憶手段101に格納されたプログラム102をメモリ103に読み出し、演算装置たるCPU104により実行する。また、前記システム100は、コンピュータ装置が一般に備えている各種ボタン類、キーボードなどの入力インターフェイス105や、LEDやディスプレイなどの出力インターフェイス106、ならびに被認証者に対する生体情報読取りを実行する読取り装置200と通信する通信手段107などを有している。
【0023】
続いて、前記システム100が例えばプログラム102に基づき構成・保持する機能部につき説明を行う。なお、前記システム100は、生体情報登録者の属性と前記生体情報登録者の生体情報と該当生体情報登録者のシンボルデータとを対応付けて格納する会員データベース125を記憶手段101に備えるものとする。
【0024】
前記システム100は、入力インターフェイス105において被認証者からのデータ入力を受け付けて、ここで受け付けたデータを、前記会員データベース125における各生体情報登録者の属性と照合し、属性が一致する生体情報登録者を認証対象者として特定する、対象者絞り込み手段110を備える。
【0025】
なお、前記入力インターフェイス105において入力を受付ける被認証者からのデータとしては、例えば、被認証者が前記遊園地の会員である場合の会員ナンバーを想定できる。この会員ナンバーは、前記被認証者が受付施設等に設置された受付端末300(と接続された入力インターフェイス105)で入力したものをシステム100が取得する形態の他、前記受付端末300(と接続された入力インターフェイス105)に備わるICカードリーダ150等で会員カード1の読取りを行って取得する形態も想定できる。この場合、前記会員カード1には、会員を一意に識別可能なIDたる会員No、会員の氏名、クレジットカードNo、指静脈テンプレート1、指静脈テンプレート2などのデータが記録されたICチップ10が備わっている。なお、前記「クレジットカードNo」のデータは、例えば、前記商業施設内で会員がアトラクションの利用や売店での商品・サービスの購入時に決済データとして必要なデータである。また「指静脈テンプレート1」および「指静脈テンプレート2」は、会員の生体情報である。システム100の会員データベース125に予め生体情報登録者の生体情報を登録しておかずに、前記会員カード1に生体情報を登録しておき、この会員カード1から認証用データベース126に生体情報を取込む形態時に、このように会員カード1に生体情報を格納しておくことが考えられる。なお、「指静脈テンプレート1」および「指静脈テンプレート2」の2種の生体情報が会員カード1に格納されていることは、例えば、一方が右手、他方が左手、といった具合に、手指の負傷による読取り不具合等に備えて、生体情報を2パターン分用意している状況を示している。
【0026】
また、前記システム100は、前記認証対象者に該当する生体情報登録者の生体情報を前記会員データベース125で特定し、ここで特定した該当生体情報群のデータを認証用データベース126として記憶手段101に格納する、認証用データ特定手段111を備える。
【0027】
また、前記システム100は、前記商業施設において、被認証者より前記読取り装置200が読み取った読取り生体情報を、前記読取り装置200から取得し、この読取り生体情報を前記認証用データベース126の生体情報群と照合し、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在する場合に認証成功とし、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在しない場合に認証不成功とする、認証実行手段112を備える。なお、この認証実行手段112は、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在せず認証不成功となった場合に、前記読取り生体情報と前記会員データベース125に登録された生体情報との照合を実行するとしてもよい。
【0028】
また、前記システム100は、前記認証成功または認証不成功のデータを出力インターフェイス106に出力する出力手段113を備える。
【0029】
また、前記システム100は、前記認証用データベース126が記憶手段101に格納された以後、前記受付端末300(と接続された入力インターフェイス105)において被認証者からのシンボルデータの指定を受け付けて、ここで受け付けたシンボルデータを、前記認証用データベース126の各生体情報群データと照合し、シンボルが一致する生体情報登録者の生体情報を二次認証用データベース127として特定する二次認証用データ特定手段114を備えるとしてもよい。
【0030】
また、前記システム100は、被認証者より前記商業施設の前記読取り装置200が読み取った読取り生体情報を、前記読取り装置200から取得し、この読取り生体情報を前記二次認証用データベース127の生体情報群と照合し、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在する場合に認証成功とし、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在しない場合に認証不成功とする、二次認証実行手段115を備えるとしてもよい。
【0031】
なお、この二次認証実行手段115は、前記読取り生体情報を前記二次認証用データベース127の生体情報群と照合し、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在しない場合に、前記読取り生体情報と前記認証用データベース126に登録された生体情報との照合を実行し、当該照合により前記認証用データベース126の生体情報中に前記読取り生体情報を検索できた場合、認証成功とするものとできる。この場合、前記二次認証用データ特定手段114は、前記読取り生体情報と前記二次認証用データベース127の生体情報群との照合では認証不成功となり、前記読取り生体情報と前記認証用データベース126に登録された生体情報との照合では認証成功となった前記被認証者について、前記認証用データベース126において被認証者について設定されているシンボルデータを特定し、該当シンボルデータの情報を出力インターフェイス106に表示する。
【0032】
なお、前記システム100において、前記対象者絞り込み手段110は、商業施設などの所定領域に入場する入場者を被認証者として、前記受付端末300など入力インターフェイス105においてデータ入力を受け付けて、ここで受け付けたデータ(例:会員Noなど)を、前記会員データベース125における各生体情報登録者の属性と照合し、属性が一致する生体情報登録者を認証対象者として特定するものとしてもよい。
【0033】
この場合、前記認証用データ特定手段111は、前記認証対象者に該当する生体情報登録者の生体情報を前記会員データベース125で特定し、ここで特定した該当生体情報群のデータを入場者についての認証用データベース125として記憶手段101に格納する。
【0034】
また、前記二次認証用データ特定手段114は、入場者についての認証用データベース126が記憶手段101に格納された以後、前記所定領域内における所定施設(例:遊園地のアトラクションなど)に設置された入力インターフェイス105(アトラクションの受付端末に接続)において前記所定施設の利用を希望する被認証者からのシンボルデータの指定を受け付けて、ここで受け付けたシンボルデータを、前記入場者についての認証用データベース126の各生体情報群データと照合し、シンボルが一致する生体情報登録者の生体情報を二次認証用データベース127として特定するものとなる。
【0035】
また更に、前記二次認証実行手段115は、前記所定施設の利用を希望する被認証者より前記読取り装置200が読み取った読取り生体情報を、前記読取り装置200から取得し、この読取り生体情報を前記二次認証用データベース127の生体情報群と照合し、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在する場合に認証成功とし、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在しない場合に認証不成功とするものとなる。
【0036】
また、前記出力手段113は、前記認証成功の場合は前記所定施設の利用許可通知を、前記認証不成功の場合は前記所定施設の利用不許可通知を、前記所定施設に設置した出力インターフェイス106に出力するものとなる。
【0037】
また、前記システム100は、前記二次認証用データ特定手段114の処理以前に、前記受付端末300に接続された入力インターフェイス105において前記生体情報登録者によるシンボルデータの選択指示を受け付けて、当該選択指示に応じたシンボルデータの情報を、前記会員データベース125において前記生体情報登録者の生体情報と対応付けて格納する、シンボルデータ登録手段116を備えるとしてもよい。
【0038】
また、前記システム100において、前記シンボルデータ登録手段116は、前記生体情報登録者によるシンボルデータの選択指示を受け付けるに際し、前記会員データベース125に登録済みの生体情報を、設定されているシンボルデータ種別にカウントし、生体情報数が所定基準数に遠い順にシンボルデータ種を特定したリストを生成し、当該リスト中の所定順位以上のシンボルデータの情報を、選択可能なシンボルデータとして、(前記受付端末300などの)出力インターフェイス106に表示するものとしてもよい。
【0039】
なお、前記シンボルデータは、前記会員データベース125に登録された生体情報を所定数毎に区切った生体情報グループ毎に定められ、当該生体情報グループに生体情報が属する生体情報登録者について前記会員データベース125において設定されるものと想定できる。この場合、前記会員データベース125における生体情報の登録時に、前記会員データベース125に登録済みの生体情報をカウントして所定数毎に生体情報グループとし、前記登録される生体情報が属することになる生体情報グループ(例えば、登録日時が最後尾のグループ)を特定し、ここで特定した生体情報グループに応じたシンボルデータの情報を、前記会員データベース125において前記登録される生体情報と対応付けて格納する、シンボルデータ設定手段117をシステム100が備えるとしてもよい。この時、システム100は、前記登録される生体情報が属する生体情報グループに応じたシンボルデータの情報を、出力インターフェイス106に表示するシンボルデータ通知手段118を備えるとしてもよい。
【0040】
また、前記システム100は、コンピュータとして当然備えるクロック機能130などにより所定時刻到来の検知を実行し(例:所定時刻はタイマー時刻としてクロック機能130に予め設定)、前記所定時刻の到来を検知した場合、前記記憶手段101に格納された認証用データベース126を削除する、第1削除手段119を備えるとしてもよい。
【0041】
また、前記システム100は、入力インターフェイス105における被認証者による所定属性データ(例:ログオフデータや退場通知のデータなど)の入力の検知を実行し、被認証者による前記所定属性データの入力を検知した場合、該当被認証者の生体情報を前記認証用データベース126中から削除する、第2削除手段120を備えるとしてもよい。
【0042】
なお、前記システム100と通信する読取り装置200は、例えば、前記遊園地の利用者たる被認証者に対し、指や手のひら等の静脈、指紋、虹彩等の適宜な生体情報の読取り処理を実行する装置である。そのため、必要な生体情報を読み取るためのリーダとそのコントローラ、ならびに前記システム100と通信する通信インターフェイスを備えている。また他にも、システム100から認証結果の通知を受けてこれを出力するディスプレイやスピーカなどの出力インターフェイスを備えているとしてもよい。
【0043】
なお、これまで示した前記システム100における各機能部110〜120は、ハードウェアとして実現してもよいし、メモリやHDD(Hard Disk Drive)などの適宜な記憶装置に格納したプログラムとして実現するとしてもよい。この場合、システム100のCPUがプログラム実行に合わせて記憶装置より該当プログラムをメモリに読み出して、これを実行することとなる。
【0044】
−−−データベース構造例−−−
次に、本実施形態における生体認証システム100が利用するデータベースの構造について説明する。図2は、本実施形態の、(a)会員データベース125、(b)認証用データベース126のデータ構成例を示す図である。
【0045】
前記会員データベース125は、生体情報登録者の属性と前記生体情報登録者の生体情報と該当生体情報登録者のシンボルデータとを対応付けて格納するデータベースである。この会員データベース125は、例えば、生体情報登録者を一意に特定する「会員No」をキーとして、会員の種別、氏名、クレジットカードNo、シンボルデータたる登録マーク、生体情報たる指静脈テンプレート1および指静脈テンプレート2といったデータを対応付けたレコードの集合体となっている。なお、前記シンボルデータたる登録マーク(以下登録マーク)は、入力インターフェイス105において前記生体情報登録者による選択指示を受け付けて、当該選択指示に応じて格納したものとなる。例えば、ある会員が、入力インターフェイス105において自身の登録マークとして、「ジェットコースター」を選択したならば、この「ジェットコースター」の情報が該当会員のレコードにおける前記登録マークの欄に設定される。つまり生体情報登録者たる会員の希望に合わせて登録マークが設定される。或いは、前記登録マークは、前記会員データベース125に登録された生体情報を所定数毎に区切った生体情報グループ毎に定められ、当該生体情報グループに生体情報が属する生体情報登録者について設定されるとしてもよい。
【0046】
また、前記認証用データベース126は、前記会員データベース125から、被認証者の入力データ(例:会員No.など)と属性が一致する生体情報登録者(=認証対象者)の生体情報を特定した該当生体情報群のデータである。この認証用データベース126は、例えば、認証対象者となった者の「会員No.」をキーにして、該当会員の氏名、クレジットカードNo、登録マーク、指静脈テンプレート1、指静脈テンプレート2、といったデータを対応付けたレコードの集合体となっている。また、認証対象者が前記遊園地に併設等された宿泊施設を利用する場合に、その部屋番号やロッカーNoもあわせて登録する。この部屋番号やロッカーNoは、前記登録マークと同様の意義を持つデータである。例えば、宿泊施設にチェックインした利用者に対して割り当てられた部屋番号のデータを、システム100が宿泊施設のフロント端末等から取得しておき該当利用者の生体情報に対応付けて認証用データベース126に設定しておく。その後、前記利用者が該当部屋に入室する際に、部屋入り口に設置された生体情報の読取り装置で生体情報の読取りが実行され、この読取り装置からシステム100に読取り生体情報が送られるが、この読取り生体情報を認証用データベース126で照合する際、該当部屋番号が紐付けされたレコードの生体情報(図2(b)の例では指静脈テンプレート)を読み出して最初から一対一で照合を実行できる。
【0047】
図3は、本実施形態の、(a)二次認証用データベース127、(b)決済データベース128のデータ構成例を示す図である。前記二次認証用データベース127は、前記認証用データベース126が記憶手段101に格納された以後、システム100が、入力インターフェイス105において被認証者からの登録マーク(シンボルデータ)の指定を受け付けて、ここで受け付けた登録マークを、前記認証用データベース126の各生体情報群データと照合し、登録マークが一致する生体情報登録者の生体情報をデータベースとしたものである。この二次認証用データベース127のデータ構造としては、前記認証用データベース126のレコードのうち、登録マークの欄が“ジェットコースター”となっているものをリストアップしたものを想定する(データ構造自体は認証用データベース126と同様である詳細は省略)。
【0048】
また、前記決済データベース128は、前記遊園地など商業施設の利用者が行った商品やサービスの購入や利用に関して必要となった決済処理のデータを格納するデータベースである。この決済データベース128は、例えば、決済時間をキーとして、決済対象となったサービス等の利用場所、決済に利用された利用者のクレジットカードNo、決済金額といったデータが対応付けたレコードの集合体となっている。
【0049】
−−−処理フロー例1−−−
以下、本実施形態における生体認証方法の実際手順について、図に基づき説明する。なお、以下で説明する生体認証方法に対応する各種動作は、前記システム100がメモリに読み出して実行するプログラムによって実現される。そしてこのプログラムは、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
【0050】
図4は本実施形態の生体認証方法の処理手順例1を示すフローチャートである。ここでは、一例として、アトラクション利用時に利用者の生体認証を必要とする遊園地において、前記システム100を適用した状況に基づき説明を行う。また、この遊園地の利用者は基本的には事前の会員登録を経て会員となっており、各自が会員カード1を所持しているものとする。
【0051】
まず、遊園地入り口等に設置された前記受付端末300において、前記利用者は会員であるか否かの選択入力を行う。この時、前記受付端末300は前記選択入力を受け付けて、これをシステム100に転送する。前記システム100の対象者絞り込み手段110は、入力インターフェイス105において前記利用者(被認証者)の入力データを受け付ける(s100)。この場合、前記受付端末300が前記システム100の入力インターフェイス105と一体となっている状況を想定する。
【0052】
前記システム100の対象者絞り込み手段110は、前記受付端末300から前記利用者が会員である旨のデータを取得したのであれば(s101:Yes)、処理をステップs102に進める。他方、前記受付端末300から、前記利用者が会員ではなく臨時会員である旨のデータを取得した場合(s101:No)、処理をステップs110に進める。
【0053】
前記利用者が会員であった場合(s101:Yes)、前記システム100の対象者絞り込み手段110は、例えば、「会員カード1をICカードリーダにかざすか、会員ナンバーを入力してください」、といったメッセージを前記受付端末300に返信し(s102)、前記受付端末300のディスプレイにて表示させる。前記利用者は、前記メッセージに応じて、例えば、自身の所持する会員カード1を前記ICカードリーダ150にかざす動作を行う(s103:カード)。一方、ICカードリーダ150は、前記利用者の会員カード1に対する読取り処理を実行し、この会員カード1のICチップ10に格納されているデータを取得する。この場合、システム100の認証用データ特定手段111は、前記ICカードリーダ150から、前記ICチップ10より読み取られたデータ(例:会員ナンバー、氏名、クレジットカードNo、登録マーク、指静脈テンプレート1,2)を取得し、認証用データベース126に格納する(s104)。
【0054】
一方、前記利用者が、前記メッセージに応じて、例えば、自身の会員ナンバーを前記受付端末300において入力したとする(s103:番号)。この時、前記受付端末300は前記会員ナンバーの入力を受け付けて、この会員ナンバーのデータをシステム100に送信する。他方、システム100の対象者絞り込み手段110は、前記受付端末300から、前記会員ナンバーのデータを取得し、前記会員データベース125における各生体情報登録者の会員ナンバー(属性)と照合し、会員ナンバーが一致する生体情報登録者を認証対象者として特定する(s105)。
【0055】
そして、前記システム100の認証用データ特定手段111は、前記認証対象者に該当する生体情報登録者の生体情報を前記会員データベース125で特定し、ここで特定した該当生体情報群のデータを前記認証用データベース126に格納する(s106)。
【0056】
他方、前記システム100の対象者絞り込み手段110は、前記受付端末300から、前記利用者が会員ではなく臨時会員である旨のデータを取得した場合(s101:No)、前記受付端末300に対して、前記利用者の氏名等のユーザ情報の入力を要求するメッセージを送信する。そして、前記受付端末300より、前記利用者が入力したユーザ情報を取得する(s110)。また、前記システム100の対象者絞り込み手段110は、前記利用者の所持するクレジットカードに対する読取り処理の実行を、例えば前記ICカードリーダ150に指示し、前記ICカードリーダ150からクレジットカードNoのデータを取得する(s111)。更に、前記システム100の対象者絞り込み手段110は、例えば前記受付施設における読取り装置200に対し、前記利用者の生体情報の読取り実行の指示を行い、前記読取り装置200から前記利用者の生体情報のデータを取得する(s112)。こうして前記システム100の対象者絞り込み手段110は、臨時会員である利用者についての、氏名等のユーザ情報、決済用のクレジットカードNo、および生体認証用の生体情報を取得し、これを認証用データベース126に格納する(s113)。図2(b)の例では、氏名欄に「臨時登録」との設定がなされたレコードが登録されている。
【0057】
以上の処理の後、前記利用者が遊園地内においてアトラクションを利用したいと考え、該当アトラクションの読取り装置200に対し、生体情報の読取り動作をした状況が生じたとする。この場合、前記システム100の認証実行手段112は、前記アトラクション利用希望者(被認証者)より前記読取り装置200が読み取った読取り生体情報を、前記読取り装置200から取得する(s120)。そして、この読取り生体情報を前記認証用データベース126の生体情報群と照合し(s121)、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在する場合に認証成功とし(s121:OK)、その旨を出力手段113に通知する。また、認証成功に伴って前記アトラクション利用希望者が利用するアトラクションの利用代金の決済用データとして、アトラクションのID、利用時間、前記アトラクション利用希望者のクレジットカードNoといったデータを決済データベース128に格納しておく。一方、前記システム100の出力手段113は、前記認証成功のデータを前記アトラクションの読取り装置200が備える出力インターフェイスに出力する(122)。
【0058】
他方、前記認証実行手段112は、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在しない場合に認証不成功とし(s121:NG)、前記読取り生体情報と前記会員データベース125に登録された生体情報との照合を実行する(s123)。この照合処理で、前記読取り生体情報に一致する生体情報が検索された場合には認証成功とし(s123:OK)、その旨を出力手段113に通知し、決済用データを決済データベース128に格納する。他方、前記照合でも一致する生体情報が検出できなかった場合(s123:NG)、前記アトラクション利用希望者(被認証者)は認証NGとして、アトラクション利用を許可しない旨の通知を前記出力手段113に通知する(s124)。前記出力手段113は、前記読取り装置200に対して、認証不成功のデータを出力し(s125)、処理を終了する。
【0059】
−−−処理フロー例2−−−
上記処理フロー例1では、遊園地に入場した会員全員を対象として認証データベース126を形成し、生体認証時に利用する例を示した。更に、生体認証処理を効率化する例として、登録マークを利用した例を以下に示す。
【0060】
図5は実施形態の生体認証方法の処理手順例2を示すフローチャートである。この場合、前記システム100の二次認証用データ特定手段114は、入場者についての認証用データベース126(前記処理フロー例1での認証用データベースと同じ)が記憶手段101に格納された以後、前記アトラクションに設置された受付端末250において前記アトラクションの利用を希望する被認証者からの登録マーク、例えば、「ジェットコースター」の指定を受け付ける(s200)。そして、ここで受け付けた登録マーク“ジェットコースター”を、前記入場者についての認証用データベース126の各生体情報群データと照合し、マークが一致する生体情報登録者の生体情報を抽出し、二次認証用データベース127(図3(a)参照)に格納する(s201)。
【0061】
このため、前記会員データベース125における各生体情報登録者のレコードには、生体情報登録時に前記登録マークを設定しているものとする。この設定処理の詳細については別の処理フロー例にて説明する。
【0062】
また更に、前記二次認証実行手段115は、前記アトラクション利用希望者より前記アトラクションの読取り装置200が読み取った読取り生体情報を、前記読取り装置200から取得し、この読取り生体情報を前記二次認証用データベース127の生体情報群と照合する(s202)。そして、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在する場合に認証成功とし(s202:OK)、その旨を出力手段113に通知する(s203)。これを受けた前記出力手段113は、前記アトラクションの利用許可通知を、前記アトラクションの受付端末250のディスプレイに出力する(s204)。
【0063】
一方、前記二次認証実行手段115は、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在しない場合に認証不成功とし(s202:NG)、その旨を出力手段113に通知する(s205)。これを受けた前記出力手段113は、前記アトラクションの利用不許可通知を、前前記アトラクションの受付端末250のディスプレイに出力する(s206)。
【0064】
なお、前記アトラクション利用希望者が間違った登録マークを覚えていた場合、前記ステップs200でシステム100が受け付けた登録マークの指定自体が間違ったものとなってしまう。そして、続く前記ステップs201において抽出する生体情報も前記アトラクション利用希望者とは異なるマークが設定された者の生体情報となってしまう。そのため、前記アトラクション利用希望者が確かに認証用データベース126に生体情報を事前登録している正当な利用者であったとしても、前記ステップs202における読取り生体情報と二次認証用データベース127との照合を行えば認証不成功となってしまう。そこで、こうした状況に置かれたアトラクション利用希望者を救済すべく、認証不成功となった場合(s202:NG)に、別パターンのフロー例として、前記システム100は、前記読取り生体情報を認証用データベース126と照合し(s207)、認証成功の場合には(s207:OK)、前記アトラクション利用希望者に設定されていた登録マークの情報を出力手段113に出力し(s208)、あわせてアトラクション利用希望者に認証成功の旨の通知をする(s203)。他方、認証不成功の場合には(s207:NG)、認証不成功の旨を出力手段113に通知する(s205)。
【0065】
−−−処理フロー例3−−−
次に、登録マークの設定処理について説明する。図6は本実施形態の生体認証方法の処理手順例3を示すフローチャートである。この場合、前記システム100のシンボルデータ登録手段116は、前記二次認証用データ特定手段114の処理以前に、入力インターフェイス105において前記生体情報登録者による登録マークの設定開始指示を受け付ける(s300)。この指示を受けた前記シンボルデータ登録手段116は、前記会員データベース125に登録済みの生体情報を、設定されているシンボルデータ種別にカウントし(s301)、生体情報数が所定基準数に遠い順にシンボルデータ種を特定したリストを生成する(s302)。例えば、“ジェットコースター”のマークが設定された生体情報が“1800”個、“観覧車”のマークが設定された生体情報が“1000”個、“メリーゴーラウンド”のマークが設定された生体情報が“500”個とカウントされ、前記所定基準数が“1800”だったとすれば、生体情報数が所定基準数に遠い順に、つまり、“メリーゴーラウンド”、“観覧車”、“ジェットコースター”の順にマーク種を特定しリストを生成することとなる。
【0066】
そして、前記シンボルデータ登録手段116は、当該リスト中の所定順位以上の登録マークの情報を、選択可能なマークとして出力インターフェイス106に表示する(s303)。なお、前記所定基準数が“1800”であり、前記“ジェットコースター”のマークが設定された生体情報が“1800”であるから、この“ジェットコースター”のマークは基準に既に達しているとして、前記リスト中から除外する処理を行うとすれば、マーク間での設定生体情報数の均衡を図る意味で好適である。
【0067】
続いて、前記シンボルデータ登録手段116は、入力インターフェイス105において前記リスト中からの、前記生体情報登録者による登録マークの選択指示を受け付ける(s304)。そして、当該選択指示に応じたシンボルデータの情報を、前記会員データベース125において前記生体情報登録者の生体情報と対応付けて格納する(s305)。
【0068】
−−−処理フロー例4−−−
上記処理フロー例3では、利用者から、登録マークの選択を受け付けて設定処理する例を示したが、この他に、システム側で自動的に登録マークの設定処理を行う場合も想定できる。
【0069】
図7は本実施形態の生体認証方法の処理手順例4を示すフローチャートである。この時、前記登録マークは、前記会員データベース125に登録された生体情報を所定数毎(例えば、2000人毎)に区切った生体情報グループ毎に定められ、当該生体情報グループに生体情報が属する生体情報登録者について前記会員データベース125において設定されるものと想定できる。生体情報登録者がどの生体情報グループに属するかは、例えば、生体情報登録を行った順に生体情報グループが区切られていくとすれば、生体情報登録者は、登録処理時における最終グループに属するといった状況を想定できる。
【0070】
こうした状況において、前記システム100のシンボルデータ設定手段117は、前記会員データベース125における、ある生体情報登録者Xの生体情報の登録時に、前記会員データベース125に登録済みの生体情報をカウントして所定数毎に生体情報グループとする(s400)。例えば、生体情報登録が早い順、2000人毎に、生体情報グループA〜Cが生成されたとする。そして、生体情報グループA、Bは所属する生体情報登録者が2000人に達しており、一方、生体情報グループCはまだ2000人に達していないとする。
【0071】
また、前記シンボルデータ登録手段116は、生体情報登録者Xが属することになる生体情報グループは、登録日時が最後尾で所定数に達していない生体情報グループCであると特定し、ここで特定した生体情報グループCに応じた登録マーク(例えば、“観覧車”)の情報を、前記会員データベース125において前記登録される生体情報と対応付けて格納する(s401)。
【0072】
またこの時、前記システム100のシンボルデータ通知手段118は、前記登録される生体情報が属する生体情報グループCに応じた登録マーク“観覧車”の情報を、出力インターフェイス106に表示し、前記生体情報登録者Xに通知する(s402)。
【0073】
−−−処理フロー例5−−−
遊園地に入場し、アトラクションを利用した利用者は、閉園時刻や、或いは自身の頃合いを見ていずれ遊園地から退場する。
【0074】
図8は本実施形態の生体認証方法の処理手順例5を示すフローチャートである。この場合、前記システム100の第1削除手段119は、クロック機能130により例えば閉園時刻到来の検知を実行し(例:閉園時刻はタイマー時刻として前記クロック機能130に予め設定)、前記閉園時刻の到来を検知した場合(s500:Yes)、前記記憶手段101に格納された認証用データベース126を削除する(s501)。
【0075】
他方、前記閉園時刻の到来を検知していない場合(s500:No)、前記システム100の第2削除手段120は、入力インターフェイス105(と接続された受付端末300など)における被認証者による所定属性データ(例:ログオフデータや退場通知のデータなど)の入力の検知を実行し(s502)、被認証者による前記所定属性データの入力を検知した場合(s502:Yes)、該当被認証者の生体情報を例えば、前記所定属性データたるログオフデータに含まれる「会員No」をキーとして前記認証用データベース126中から特定し、削除する(s503)。
【0076】
−−−処理フロー例6−−−
上述したアトラクション利用に際しての生体認証処理の他にも、遊園地内に設置されたロッカー利用に際しての生体認証処理を本実施形態における前記システム100が実行する状況も想定できる。
【0077】
図9は本実施形態の生体認証方法の処理手順例6を示すフローチャートである。この場合、前記システム100の二次認証用データ特定手段114は、入場者についての認証用データベース126(前記処理フロー例1での認証用データベースと同じ)が記憶手段101に格納された以後、前記ロッカーに設置された受付端末250において前記ロッカーの利用を希望する被認証者からの登録マーク、例えば、「ジェットコースター」の指定を受け付ける(s600)。そして、ここで受け付けた登録マーク“ジェットコースター”を、前記入場者についての認証用データベース126の各生体情報群データと照合し、マークが一致する生体情報登録者の生体情報を抽出し、二次認証用データベース127(図3(a)参照)に格納する(s601)。
【0078】
また更に、前記二次認証実行手段115は、前記ロッカー利用希望者より前記ロッカーの読取り装置200が読み取った読取り生体情報を、前記読取り装置200から取得し、この読取り生体情報を前記二次認証用データベース127の生体情報群と照合する(s602)。そして、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在する場合に認証成功とし(s602:OK)、その旨を前記受付端末250に通知すると共に、前記受付端末250での前記ロッカー利用希望者からの希望ロッカーの番号入力データを取得する(s603)。
【0079】
前記二次認証実行手段115は、前記希望ロッカーが使用中であれば(s604:Yes)、他の希望ロッカーの番号入力を受け付けるべく処理を前記ステップs603に戻す。他方、前記希望ロッカーが使用中でなければ(s604:No)、前記二次認証用データベース127に該当ロッカー番号を設定する(s605)。なお、前記遊園地に設置されているロッカーは、例えばその使用/不使用がシステム100によりネットワーク監視され、施錠/開錠も制御されている電子ロッカーであり、前記システム100は記憶手段101において各ロッカーの使用状況、施錠状況のデータ管理を行っているとする。
【0080】
また、前記二次認証実行手段115は、所定時間後、あるいはロッカーのインターフェイスを通じて荷物格納完了の通知を受けて、前記希望ロッカーに対して、施錠指示を通知する(s606)。一方、こうして施錠されたロッカーを開錠する場合、開錠を希望する利用者に対して、前記ステップs600〜s602までの生体認証処理を同様に実行し、認証OKとなれば、該当ロッカーに対して開錠指示を通知することとなる。
【0081】
−−−処理フロー例7−−−
また、上述したアトラクションやロッカーの利用に際しての生体認証処理の他にも、前記遊園地と併設されたホテルなど宿泊施設の客室利用に際しての生体認証処理を本実施形態における前記システム100が実行する状況も想定できる。
【0082】
図10は本実施形態の生体認証方法の処理手順例7を示すフローチャートである。この場合、前記システム100の二次認証用データ特定手段114は、入場者についての認証用データベース126(前記処理フロー例1での認証用データベースと同じ)が記憶手段101に格納された以後、前記ホテルのフロントに設置された受付端末250において前記客室の利用を希望する被認証者に対して、部屋番号の指定を行い、ここで指定した部屋番号を、前記入場者についての認証用データベース126における該当生体情報登録者に対して設定する(s700)。
【0083】
また更に、前記二次認証実行手段115は、前記客室入り口に設置された受付端末250を通じて、前記客室利用希望者が入力した部屋番号ないしは来室通知のデータを受信し、この部屋番号等のデータをキーとして、前記認証用データベース126から生体情報を抽出する(s701)。続いて、前記二次認証実行手段115は、前記客室入り口に設置された読取り装置200が前記客室利用希望者から読み取った読取り生体情報を、前記読取り装置200から取得し、この読取り生体情報を前記認証用データベース126から抽出した生体情報と照合する(s702)。
【0084】
前記読取り生体情報と前記認証用データベース126から抽出した生体情報とが一致する場合に認証成功とし(s702:OK)、客室ドアの施錠装置に対して、開錠指示を通知する(s703)。なお、前記ホテルの客室ドアに設置されている施錠装置は、例えばその施錠/開錠がシステム100によりネットワーク監視され、施錠/開錠も制御されている電子鍵であり、前記システム100は記憶手段101において各客室ドアの施錠状況のデータ管理を行っているとする。
【0085】
−−−他の例−−−
なお、他の実施形態として、前記遊園地に入場した各利用者が、利用予定のアトラクションについて、それに対応するマークを事前に指定しておいて、各アトラクションでは該当マークが設定された生体情報についてしか生体認証対象としないといった処理形態も想定できる。つまり、各利用者が利用するアトラクション等について予め固定する場合にはこうした処理例も適用できる。
【0086】
また、遊園地とホテルが併設されている場合など、複数施設に跨って生体認証処理を実行する必要が生じる場合もある。この場合、例えば、ある利用者Aが遊園地を退場しホテルを未利用だった際に、遊園地で生成した認証用データベース126をホテルでの生体認証処理に引き継ぐ。そのため、システム100は遊園地で生成した認証用データベース126をホテルでの認証用データベース126として転用する。或いは、遊園地とホテルのいずれか一方で入場処理がなされた場合、その両方について認証用データベース126を生成し、いずれも入場したとみなす処理も想定できる。また更に、認証用データベース126、二次認証用データベース127において、有効期限(例えば、該当利用者の会員契約内容や購入チケットの性質に応じたもので、会員契約システムやチケット販売システム等から必要データをシステム100が取得)の欄を設けておき、こうした複数施設の利用に際して、有効期限内のみでの生体認証処理を実行するとしてもよい。
【0087】
こうして本実施形態によれば、多数のテンプレートが登録されている状況であっても高速で生体認証処理が実行可能となる。
【0088】
以上、本発明の実施の形態について、その実施の形態に基づき具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本実施形態における生体認証システムの全体構成図である。
【図2】本実施形態の、(a)会員データベース、(b)認証用データベースのデータ構成例を示す図である。
【図3】本実施形態の、(a)二次認証用データベース、(b)決済データベースのデータ構成例を示す図である。
【図4】本実施形態の生体認証方法の処理手順例1を示すフローチャートである。
【図5】本実施形態の生体認証方法の処理手順例2を示すフローチャートである。
【図6】本実施形態の生体認証方法の処理手順例3を示すフローチャートである。
【図7】本実施形態の生体認証方法の処理手順例4を示すフローチャートである。
【図8】本実施形態の生体認証方法の処理手順例5を示すフローチャートである。
【図9】本実施形態の生体認証方法の処理手順例6を示すフローチャートである。
【図10】本実施形態の生体認証方法の処理手順例7を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0090】
100 生体認証システム
101 記憶手段
102 プログラム
103 メモリ
104 CPU
105 入力インターフェイス
106 出力インターフェイス
107 通信手段
110 対象者絞り込み手段
111 認証用データ特定手段
112 認証実行手段
113 出力手段
114 二次認証用データ特定手段
115 二次認証実行手段
116 シンボルデータ登録手段
117 シンボルデータ設定手段
118 シンボルデータ通知手段
119 第1削除手段
120 第2削除手段
125 (会員)データベース
126 認証用データベース
127 二次認証用データベース
128 決済データベース
150 ICカードリーダ
200 読取り装置
300 受付端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体認証処理を行うコンピュータであり、
生体情報登録者の属性と前記生体情報登録者の生体情報とを対応付けて格納するデータベースを記憶する記憶手段と、
被認証者に対する生体情報読取りを実行する読取り装置と通信する通信手段と、
入力インターフェイスにおいて被認証者からのデータ入力を受け付けて、ここで受け付けたデータを、前記データベースにおける各生体情報登録者の属性と照合し、属性が一致する生体情報登録者を認証対象者として特定する、対象者絞り込み手段と、
前記認証対象者に該当する生体情報登録者の生体情報を前記データベースで特定し、ここで特定した該当生体情報群のデータを認証用データベースとして記憶手段に格納する、認証用データ特定手段と、
被認証者より前記読取り装置が読み取った読取り生体情報を、前記読取り装置から取得し、この読取り生体情報を前記認証用データベースの生体情報群と照合し、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在する場合に認証成功とし、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在しない場合に認証不成功とする、認証実行手段と、
前記認証成功または認証不成功のデータを出力インターフェイスに出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする生体認証システム。
【請求項2】
前記記憶手段のデータベースにおいて、前記生体情報は、前記生体情報登録者の属性に加えて該当生体情報登録者のシンボルデータと対応付けて格納されており、
前記認証用データベースが記憶手段に格納された以後、入力インターフェイスにおいて被認証者からのシンボルデータの指定を受け付けて、ここで受け付けたシンボルデータを、前記認証用データベースの各生体情報群データと照合し、シンボルが一致する生体情報登録者の生体情報を二次認証用データベースとして特定する二次認証用データ特定手段と、
被認証者より前記読取り装置が読み取った読取り生体情報を、前記読取り装置から取得し、この読取り生体情報を前記二次認証用データベースの生体情報群と照合し、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在する場合に認証成功とし、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在しない場合に認証不成功とする、二次認証実行手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の生体認証システム。
【請求項3】
前記対象者絞り込み手段は、所定領域に入場する入場者を被認証者として、入力インターフェイスにおいてデータ入力を受け付けて、ここで受け付けたデータを、前記データベースにおける各生体情報登録者の属性と照合し、属性が一致する生体情報登録者を認証対象者として特定するものであり、
前記認証用データ特定手段は、前記認証対象者に該当する生体情報登録者の生体情報を前記データベースで特定し、ここで特定した該当生体情報群のデータを入場者についての認証用データベースとして記憶手段に格納する、
前記二次認証用データ特定手段は、入場者についての認証用データベースが記憶手段に格納された以後、前記所定領域内における所定施設に設置された入力インターフェイスにおいて前記所定施設の利用を希望する被認証者からのシンボルデータの指定を受け付けて、ここで受け付けたシンボルデータを、前記入場者についての認証用データベースの各生体情報群データと照合し、シンボルが一致する生体情報登録者の生体情報を二次認証用データベースとして特定するものであり、
前記二次認証実行手段は、前記所定施設の利用を希望する被認証者より前記読取り装置が読み取った読取り生体情報を、前記読取り装置から取得し、この読取り生体情報を前記二次認証用データベースの生体情報群と照合し、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在する場合に認証成功とし、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在しない場合に認証不成功とするものであり、
前記出力手段は、前記認証成功の場合は前記所定施設の利用許可通知を、前記認証不成功の場合は前記所定施設の利用不許可通知を、前記所定施設に設置した出力インターフェイスに出力するものである、
ことを特徴とする請求項2に記載の生体認証システム。
【請求項4】
前記二次認証用データ特定手段の処理以前に、入力インターフェイスにおいて前記生体情報登録者によるシンボルデータの選択指示を受け付けて、当該選択指示に応じたシンボルデータの情報を、前記データベースにおいて前記生体情報登録者の生体情報と対応付けて格納する、シンボルデータ登録手段を備えることを特徴とする請求項2または3に記載の生体認証システム。
【請求項5】
前記シンボルデータ登録手段は、前記生体情報登録者によるシンボルデータの選択指示を受け付けるに際し、前記データベースに登録済みの生体情報を、設定されているシンボルデータ種別にカウントし、生体情報数が所定基準数に遠い順にシンボルデータ種を特定したリストを生成し、当該リスト中の所定順位以上のシンボルデータの情報を、選択可能なシンボルデータとして出力インターフェイスに表示するものであることを特徴とする請求項4に記載の生体認証システム。
【請求項6】
前記シンボルデータは、前記データベースに登録された生体情報を所定数毎に区切った生体情報グループ毎に定められ、当該生体情報グループに生体情報が属する生体情報登録者について前記データベースにおいて設定されるものであり、
前記データベースにおける生体情報の登録時に、前記データベースに登録済みの生体情報をカウントして所定数毎に生体情報グループとし、前記登録される生体情報が属することになる生体情報グループを特定し、ここで特定した生体情報グループに応じたシンボルデータの情報を、前記データベースにおいて前記登録される生体情報と対応付けて格納する、シンボルデータ設定手段と、
前記登録される生体情報が属する生体情報グループに応じたシンボルデータの情報を、出力インターフェイスに表示するシンボルデータ通知手段と、
を備えることを特徴とする請求項2または3に記載の生体認証システム。
【請求項7】
前記認証実行手段は、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在せず認証不成功となった場合に、前記読取り生体情報と前記データベースに登録された生体情報との照合を実行するものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の生体認証システム。
【請求項8】
前記二次認証実行手段は、前記読取り生体情報を前記二次認証用データベースの生体情報群と照合し、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在しない場合に、前記読取り生体情報と前記認証用データベースに登録された生体情報との照合を実行し、当該照合により前記認証用データベースの生体情報中に前記読取り生体情報を検索できた場合、認証成功とするものであり、
前記二次認証用データ特定手段は、前記読取り生体情報と前記二次認証用データベースの生体情報群との照合では認証不成功となり、前記読取り生体情報と前記認証用データベースに登録された生体情報との照合では認証成功となった前記被認証者について、前記認証用データベースにおいて被認証者について設定されているシンボルデータを特定し、該当シンボルデータの情報を出力インターフェイスに表示するものである、
ことを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載の生体認証システム。
【請求項9】
所定時刻到来の検知を実行し、前記所定時刻の到来を検知した場合、前記記憶手段に格納された認証用データベースを削除する、第1削除手段を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の生体認証システム。
【請求項10】
入力インターフェイスにおける被認証者による所定属性データの入力の検知を実行し、被認証者による前記所定属性データの入力を検知した場合、該当被認証者の生体情報を前記認証用データベース中から削除する、第2削除手段を備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の生体認証システム。
【請求項11】
生体認証処理を行うコンピュータが、
生体情報登録者の属性と前記生体情報登録者の生体情報とを対応付けて格納するデータベースを記憶する記憶手段と、被認証者に対する生体情報読取りを実行する読取り装置と通信する通信手段と、演算装置とを備えて、
入力インターフェイスにおいて被認証者からのデータ入力を受け付けて、ここで受け付けたデータを、前記データベースにおける各生体情報登録者の属性と照合し、属性が一致する生体情報登録者を認証対象者として特定する、対象者絞り込み処理と、
前記認証対象者に該当する生体情報登録者の生体情報を前記データベースで特定し、ここで特定した該当生体情報群のデータを認証用データベースとして記憶手段に格納する、認証用データ特定処理と、
被認証者より前記読取り装置が読み取った読取り生体情報を、前記読取り装置から取得し、この読取り生体情報を前記認証用データベースの生体情報群と照合し、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在する場合に認証成功とし、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在しない場合に認証不成功とする、認証実行処理と、
前記認証成功または認証不成功のデータを出力インターフェイスに出力する出力処理と、
を実行することを特徴とする生体認証方法。
【請求項12】
生体認証処理を行うべく、生体情報登録者の属性と前記生体情報登録者の生体情報とを対応付けて格納するデータベースを記憶する記憶手段と、被認証者に対する生体情報読取りを実行する読取り装置と通信する通信手段と、演算装置とを備えるコンピュータに、
入力インターフェイスにおいて被認証者からのデータ入力を受け付けて、ここで受け付けたデータを、前記データベースにおける各生体情報登録者の属性と照合し、属性が一致する生体情報登録者を認証対象者として特定するステップと、
前記認証対象者に該当する生体情報登録者の生体情報を前記データベースで特定し、ここで特定した該当生体情報群のデータを認証用データベースとして記憶手段に格納するステップと、
被認証者より前記読取り装置が読み取った読取り生体情報を、前記読取り装置から取得し、この読取り生体情報を前記認証用データベースの生体情報群と照合し、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在する場合に認証成功とし、前記読取り生体情報に一致する生体情報が前記生体情報群に存在しない場合に認証不成功とするステップと、
前記認証成功または認証不成功のデータを出力インターフェイスに出力するステップと、
を実行させる生体認証プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−169478(P2009−169478A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−3721(P2008−3721)
【出願日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】