説明

産業機械

【課題】エアー放出量を低減して省エネルギー化を図れる産業機械を提供する。
【解決手段】三次元測定機1(産業機械)は、エアーを供給するエアー供給部7と、エアー供給部7から供給されるエアーにより駆動される駆動機構25と、エアー供給部7から駆動機構25にエアーを導入するエアーレギュレータセット内に設けられ、エアーレギュレータセット内の空気供給路を開閉する電磁弁と、駆動機構25が駆動停止してからの時間が予め設定された設定時間になると、電磁弁を制御して、空気供給路を閉塞させるモーションコントローラー3と、を具備した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアーにより駆動される駆動機構を備えた産業機械に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、三次元測定機などの産業機械において、空気供給部から供給される空気の空気圧を利用して移動機構を駆動させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の三次元測定機では、駆動源から供給される駆動力により移動機構を移動させるが、この際、空気供給部からエアベアリングに空気を送り込むことで駆動抵抗を低減させている。
このような測定機では、プローブを所望の位置に移動させた後は、待機状態となるが、この待機状態では、利用者が三次元測定機を操作した際に、迅速に反応して移動機構を駆動させることができるよう、空気供給部からの空気が常に移動機構に放出されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−148581号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のような測定機などの産業機械の稼働率は、利用者により様々であり、例えば24時間継続して稼動させて用いられる場合もあるが、例えば1日につき2〜5時間程度の短期間の使用のみのために稼動される場合もある。通常、工場などでは、始業開始時刻から終業時刻までの間、産業機械の電源がON状態に維持されていることが多い。このような場合、産業機械を使用していない時間では、待機状態に設定されていることが多い。
しかしながら、上記特許文献1に記載のような従来の産業機械では、この待機状態においても、空気供給部から空気が放出され続けている。例えば、待機状態において、空気供給部から放出される空気量が20ml/minであり、待機状態が1日につき6時間設定されていると、7200l/日の空気が無駄に放出されることとなる。
【0005】
本発明は、上記のような問題に鑑みて、エアー放出量を低減して省エネルギー化を図れる産業機械を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の産業機械は、空気を供給する空気供給部と、前記空気供給部から供給される空気により駆動される駆動機構と、前記空気供給部から前記駆動機構に前記空気を導入する空気供給路内に設けられ、前記空気供給路を開閉する電磁弁と、前記駆動機構が駆動停止してからの時間が予め設定された設定時間になると、前記電磁弁を制御して、前記空気供給路を閉塞させる制御部と、を具備したことを特徴とする。
【0007】
この発明では、制御部は、駆動機構が静止してからの時間を計測し、その時間が予め設定された設定時間に達すると、電磁弁を閉じて、空気供給部から移動機構への空気の放出を停止させる。このため、産業機械が待機状態となっている場合、無駄な空気の放出がなくなり、省エネルギー化を促進できる。
【0008】
本発明の産業機械は、前記制御部は、前記駆動機構を駆動させる旨の駆動命令信号が入力されると、前記電磁弁を制御して、前記空気供給路を開放させることが好ましい。
【0009】
この発明では、制御部は、電磁弁により空気の放出が停止された状態で、駆動命令信号が入力されると、電磁弁を開放して、空気供給部から駆動機構に空気の供給を再開させる。これにより、産業機械は、例えば、空気供給部や産業機械を初期化することなく、迅速に、待機状態から駆動機構を駆動可能な状態に復帰することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明では、産業機械が待機状態となっている場合であっても、無駄な空気の放出がなくなり、省エネルギー化を促進できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る一実施形態の三次元測定機(産業機械)の概略構成を示す図である。
【図2】三次元測定機本体に設けられるエアーレギュレータセットを示す図である。
【図3】本実施形態の三次元測定機の待機状態への切り替え処理を示すフローチャートである。
【図4】本実施形態の三次元測定機を待機状態から駆動状態へ復帰させる復帰動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る一実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る一実施形態の産業機械である三次元測定機の概略構成を示す図である。図2は、三次元測定機本体に設けられるエアーレギュレータセットを示す図である。
【0013】
図1において、この三次元測定機1(産業機械)は、三次元測定機本体2と、三次元測定機本体2の駆動制御を実行するモーションコントローラー3と、操作レバー等を介してモーションコントローラー3に指令を与え、三次元測定機本体2を手動で操作するための操作手段4と、モーションコントローラー3に所定の指令を与えるとともに、三次元測定機本体2上に設置されたワークの形状解析等の演算処理を実行するホストコンピューター5と、ホストコンピューター5に接続される入力手段61、及び出力手段62とを備える。なお、入力手段61は、三次元測定機1における測定条件等をホストコンピューター5に入力するものであり、出力手段62は、三次元測定機1による測定結果を出力するものである。
【0014】
三次元測定機本体2は、ワークの表面に当接される測定子211を先端側(−Z軸方向側)に有し、ワークを測定するためのプローブ21と、プローブ21の基端側(+Z軸方向側)を保持するとともに、プローブ21を移動させる移動機構22と、移動機構22が立設されるベース23と、を備える。また、三次元測定機本体2は、移動機構22にエアーを供給するためのエアー供給部7(空気供給部)と、このエアー供給部7から移動機構22とを接続する図2に示すようなエアーレギュレータセット26(空気供給路)と、を備えている。
【0015】
移動機構22は、プローブ21の基端側を保持するとともに、プローブ21のスライド移動を可能とするスライド機構24と、スライド機構24を駆動することでプローブ21を移動させる駆動機構25とを備える。
【0016】
スライド機構24は、ベース23におけるX軸方向の両端から+Z軸方向に延出し、Y軸方向に沿ってスライド移動可能に設けられる2つのコラム241と、各コラム241にて支持され、X軸方向に沿って延出するビーム242と、Z軸方向に沿って延出する筒状に形成され、ビーム242上をX軸方向に沿ってスライド移動可能に設けられるスライダ243と、スライダ243の内部に挿入されるとともに、スライダ243の内部をZ軸方向に沿ってスライド移動可能に設けられるラム244とを備える。
【0017】
駆動機構25は、各コラム241のうち、+X軸方向側のコラム241を支持するとともに、Y軸方向に沿ってスライド移動させるY軸駆動部25Yと、ビーム242上をスライドさせてスライダ243をX軸方向に沿って移動させるX軸駆動部25Xと、スライダ243の内部をスライドさせてラム244をZ軸方向に沿って移動させるZ軸駆動部(図1において図示略)とを備える。
これらの駆動機構25は、それぞれ、図示略の駆動モーター(駆動源)、および駆動モーターから供給される駆動力をスライド機構24に伝達する駆動伝達機構を備えており、駆動モーターの駆動力により、コラム241、スライダ243、ラム244をスライド移動させる。また、各駆動機構25は、それぞれ図示略のエアベアリング(空気軸受)を備えており、このエアベアリングには、エアーレギュレータセット26から供給されるエアーが導入可能となっている。これらのエアベアリングは、駆動モーターの駆動力によりスライド機構24をスライド移動させる際に、駆動抵抗を低減させる機能を有する。
【0018】
エアーレギュレータセット26は、図2に示すように、エアー供給部7に接続されるエアー供給口261、各駆動機構25のエアベアリングに接続されるエアー放出口262を備えている。また、エアーレギュレータセット26の、エアー供給口261からエアー放出口262の間には、エアー供給路の開閉状態を切り替える電磁弁263が設けられている。この電磁弁263は、モーションコントローラー3により駆動が制御され、エアー供給路を閉塞してエアー放出口262から駆動機構25へのエアーの放出を停止させるエアー停止状態と、エアー供給路を開放して、エアー供給口261から導入されたエアーをエアー放出口262から駆動機構25に放出するエアー供給状態とを切り替える。
【0019】
また、エアーレギュレータセット26には、電磁弁263からエアー放出口262までの間に、圧力スイッチ264が設けられている。この圧力スイッチ264は、エアー放出口262での空気圧を検出し、空気圧に応じた圧力検出信号を出力する。
【0020】
制御部としてのモーションコントローラー3は、駆動機構25を制御する駆動制御部31と、駆動機構25に設けられた図示略のセンサーから出力される信号を検出する信号検出部32とを備える。
駆動制御部31は、操作手段4が操作された際に入力される駆動指令信号や、ホストコンピューター5から入力される駆動指令信号に基づいて、駆動機構25を駆動させる制御をする。また、駆動制御部31は、操作手段4が操作された際、その操作信号をホストコンピューター5にも出力する。
さらに、駆動制御部31は、ホストコンピューター5から入力される待機命令信号や、駆動命令信号に基づいて、電磁弁の駆動を制御し、エアー停止状態と、エアー供給状態とを切り替える。
【0021】
信号検出部32は、各センサーから出力される信号を検出してスライド機構24の移動量を検出し、ホストコンピューター5に出力する。また、信号検出部32は、圧力スイッチ264から出力される圧力検出信号を検出して、ホストコンピューター5に出力する。
【0022】
ホストコンピューター5は、CPU(Central Processing Unit)や、メモリー等を備えて
構成され、モーションコントローラー3に所定の指令を与えることで三次元測定機本体2を制御して移動機構22にて測定子211をワークの表面に倣って移動させることによってワークの形状を測定する。
【0023】
また、ホストコンピューター5は、図1に示すように、内部クロック51と、内部クロック51により計測される時間に応じて、三次元測定機1の状態を駆動状態から待機状態に切り替えるモード切替部52と、を備えている。
モード切替部52は、内部クロック51により計測される時間を監視し、モーションコントローラー3から駆動機構25に駆動指令信号が出力されてからの経過時間、すなわち、最後に駆動機構25が駆動されてからの経過時間を取得する。そして、この経過時間が予め設定された設定時間になると、モード切替部52は、三次元測定機1のモード状態を待機状態に切り替え、モーションコントローラー3に待機命令信号を出力する。これにより、上記したように、モーションコントローラー3は、電磁弁263を制御してエアー供給路を閉塞させ、エアー停止状態に切り替わる。すなわち、モーションコントローラー3は、駆動機構25が停止してからの経過時間に応じて、経過時間が設定時間に達すると、電磁弁263を制御して、エアーを遮断する。
【0024】
また、モード切替部52は、例えば操作手段4が操作されて、モーションコントローラー3からその操作信号が入力された場合や、入力手段61から駆動機構25を駆動させる旨の入力信号が入力された場合など、駆動機構25を駆動させる信号(駆動命令信号)が入力されると、待機状態から駆動状態に切り替え、モーションコントローラー3に、この駆動命令信号を出力する。これにより、上記したように、モーションコントローラー3は、電磁弁263を制御してエアー供給路を開放させ、エアー供給状態に切り替わる。
【0025】
この時、上述したように、モーションコントローラー3の信号検出部32は、圧力スイッチ264から出力される圧力検出信号を検出して、エアー放出口262の空気圧を監視している。そして、この空気圧が予め設定された設定圧に達すると、駆動命令信号の指令コマンドに基づいて駆動機構25を駆動させる。
【0026】
なお、通常、三次元測定機本体2では、圧力スイッチ264で検出された空気圧を監視して、空気圧が予め設定された設定圧以下となった場合に、エラーが発生する。このエラーは、モーションコントローラー3からホストコンピューター5に出力されるため、出力手段62(例えばディスプレイ)にも、エラーメッセージがポップアップ表示される。ここで、復帰動作として、三次元測定機1を待機状態から駆動状態に復帰させる際、このエラーをリセットする、すなわち、ポップアップ表示されたエラーメッセージを消すことで、モード切替部52からモーションコントローラー3に復帰命令信号(駆動命令信号)が出力される構成としてもよい。
【0027】
〔三次元測定機のモード切替動作〕
次に上述したような三次元測定機1において、駆動状態から待機状態に切り替わる際の処理、および待機状態から駆動状態に切り替わる復帰動作の処理について、図面に基づいて説明する。
(待機状態への切り替え動作)
図3は、本実施形態の三次元測定機1の待機状態への切り替え処理を示すフローチャートである。
【0028】
図3に示すように、三次元測定機1では、例えば操作手段4の操作や、入力手段61からの駆動機構25を駆動させる旨の指令コマンドが入力されると、モーションコントローラー3から駆動機構25に駆動制御信号が入力されて、駆動機構25が駆動する(ステップS1)。そして、ホストコンピューター5のモード切替部52は、内部クロック51により計測される時間を監視し、駆動機構25が停止してからの経過時間を計測する(ステップS2)。
【0029】
そして、モード切替部52は、ステップS2で計測された経過時間が、予め設定された設定時間に達したか否かを判断し(ステップS3)、経過時間が設定時間以上になると、三次元測定機1のモードを駆動状態から待機状態に切り替え、モーションコントローラー3に待機命令信号を出力する(ステップS4)。
【0030】
モーションコントローラー3は、ホストコンピューター5から待機命令信号を受けると、三次元測定機本体2のエアーレギュレータセット26の電磁弁263に所定の制御信号を出力して、エアー供給路を閉塞させる(ステップS5)。これにより、エアー供給部7からのエアーが、駆動機構25に供給されないエアー停止状態となり、待機状態における無駄なエアーの放出が回避される。
【0031】
(待機状態からの復帰動作)
図4は、本実施形態の三次元測定機1の待機状態から駆動状態への復帰処理を示すフローチャートである。
図4に示すように、三次元測定機1のモードが待機状態である時に、例えば入力手段61から駆動機構25を駆動させる旨の指令コマンドを入力すると(ステップS11)、ホストコンピューター5のモード切替部52は、モーションコントローラー3に駆動命令信号を出力する(ステップS12)。また、操作手段4が利用者により操作された場合は、モーションコントローラー3に直接操作手段の操作に基づいた駆動制御信号が入力される。
【0032】
これにより、モーションコントローラー3は、電磁弁263に所定の制御信号を出力して、エアー供給路を開放させる(ステップS13)。したがって、エアー供給部7から導入されたエアーが、エアー供給路を通ってエアー放出口262から駆動機構25に放出される状態となり、エアー放出口262の空気圧が増大する。
また、このエアー放出口262の空気圧は、圧力スイッチ264により検出されている。モーションコントローラー3は、この圧力スイッチ264が出力する検出信号から空気圧を検出し、検出した空気圧が予め設定された設定圧以上となったか否かを判断する(ステップS14)。そして、エアー放出口262の空気圧が設定圧を超えたと判断すると、モーションコントローラー3は、駆動制御信号の指令コマンドに基づいて、駆動機構25を駆動させる(ステップS15)。
【0033】
なお、この復帰動作としては、上述したように、エラーリセットを実施することで実施されるものであってもよい。この場合、上述したステップS1〜S5の処理により、三次元測定機1が待機状態になると、電磁弁263によりエアー供給路が閉塞されるため、エアー放出口262の空気圧が低下する。モーションコントローラー3は、圧力スイッチから出力される検出信号を監視することで、この空気圧の値を監視し、空気圧が予め設定された下限値に達すると、エラーを出力し、ホストコンピューター5は、出力手段62(ディスプレイ)上にエラーメッセージをポップアップ表示させる。
そして、次に三次元測定機1を駆動させる際、利用者は、このポップアップ表示されたエラーメッセージを消去する。これにより、ホストコンピューター5のモード切替部52は、モーションコントローラー3に復帰命令信号(駆動命令信号)を出力する処理をしてもよい。
【0034】
〔本実施形態の作用効果〕
上述したように、上記実施形態の三次元測定機1は、移動機構22の各駆動機構25のエアベアリングに供給するためのエアーを送り出すエアー供給部7、エアー供給部7からのエアーを駆動機構25に放出するエアーレギュレータセット26に設けられる電磁弁263を備えている。そして、ホストコンピューター5のモード切替部52は、内部クロック51で計測される時間を監視し、駆動機構25の駆動停止からの経過時間が予め設定された設定時間に達すると、モーションコントローラー3に待機命令信号を出力し、モーションコントローラー3は、この待機命令信号を受けると、電磁弁263を制御してエアー供給路を閉塞してエアーの流れを遮断する。
このため、三次元測定機1が待機状態となると、エアー放出口262から移動機構22にエアーが放出されず、無駄なエアー放出を回避でき、省エネルギー化を促進できる。
【0035】
また、ホストコンピューター5に駆動機構25を駆動させる旨の指令コマンドが入力された場合や、操作手段4が操作され、モーションコントローラー3からホストコンピューター5にその操作信号が入力された場合、モード切替部52は、モーションコントローラー3に駆動命令信号を出力する。モーションコントローラー3は、この駆動命令信号を受けると、電磁弁263を制御して、エアー供給路を開放し、エアー放出口262から駆動機構25にエアーを放出させる。
このため、三次元測定機1が待機状態から駆動状態に復帰する際に、例えば、三次元測定機本体2や、エアー供給部7を初期化する必要がないため、迅速にエアーを駆動機構25に供給することができる。
【0036】
〔変形例〕
なお、本発明は、上述した一実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
【0037】
例えば、上記実施形態において、産業機械として、三次元測定機1を例示し、駆動機構にエアーを導入してエアベアリングを機能させ、駆動モーターによる駆動力により測定子211をスライド移動させる際の駆動抵抗を低減させるものを例示したが、これに限定されない。本発明は、駆動機構がエアーにより駆動される構成を有するいかなる産業機械にも適用することができ、例えば、エアーにより対象物に付着する不純物を吹き飛ばして清掃する清掃装置などに適用してもよい。
また、駆動モーターの駆動力と、エアー供給部7から供給されるエアーにより駆動機構25が駆動される構成としたが、例えば、エアーの空気圧のみにより移動機構22が移動される構成などとしてもよい。この場合でも、待機状態において、電磁弁263によりエアーの供給を遮断することで、省エネルギー化を図ることができる。
【0038】
また、復帰動作として、ホストコンピューター5に入力される指令コマンドや、操作手段4の操作により入力される操作信号により、駆動命令信号が出力される例、およびエアーリセットを行うことにより、復帰命令信号(駆動命令信号)が出力される例を示したが、これに限定されない。例えば、モーションコントローラー3に別途、復帰ボタンを設け、復帰ボタンが押下されることで、復帰命令信号(駆動命令信号)が出力される構成などとしてもよい。すなわち、三次元測定機1に対して指令を与えることで、駆動命令信号が出力される構成であれば、いかなる構成であってもよい。
さらに、ホストコンピューター5の内部クロックにより、経過時間を計測する構成を例示したが、モーションコントローラー3がタイマーを備え、駆動機構25を最後に駆動させた時点からの経過時間を計測する構成などとしてもよい。
【0039】
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、エアーにより駆動される駆動機構を備えた産業機械に利用できる。
【符号の説明】
【0041】
1…三次元測定機(産業機械)、3…モーションコントローラー(制御部)、7…エアー供給部(空気供給部)、25…駆動機構、26…エアーレギュレータセット(空気供給路)263…電磁弁。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気を供給する空気供給部と、
前記空気供給部から供給される空気により駆動される駆動機構と、
前記空気供給部から前記駆動機構に前記空気を導入する空気供給路内に設けられ、前記空気供給路を開閉する電磁弁と、
前記駆動機構が駆動停止してからの時間が予め設定された設定時間になると、前記電磁弁を制御して、前記空気供給路を閉塞させる制御部と、
を具備したことを特徴とする産業機械。
【請求項2】
請求項1に記載の産業機械において、
前記制御部は、前記駆動機構を駆動させる旨の駆動命令信号が入力されると、前記電磁弁を制御して、前記空気供給路を開放させる
ことを特徴とする産業機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−68039(P2012−68039A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−210667(P2010−210667)
【出願日】平成22年9月21日(2010.9.21)
【出願人】(000137694)株式会社ミツトヨ (979)
【Fターム(参考)】