説明

画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム

【課題】複数枚の原稿に対してページ毎に異なる電子透かし情報を任意の入力方法で埋め込めるように指定できる画像処理装置を提供する。
【解決手段】複数ページの画像データを発生する画像データ発生手段と、所定の付加情報を第1の入力方法または前記第1の入力方法とは異なる第2の入力方法により入力する入力手段と、前記複数ページの画像データ各々に対して、前記第1の入力方法または前記第2の入力方法を指定する指定手段と、前記指定手段の指定に基づいて、前記複数ページの画像データ各々に対して、前記第1の入力方法または前記第2の入力方法により入力された所定の付加情報を人間の目に識別し難く付加する付加手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像処理装置、画像処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、電子透かし技術と称し、写真、絵画等の画像情報中に、その著作者名や、使用許可の可否等の付加情報を視覚的に判別しづらい様に多重化して、インターネット等のネットワークを通じて流通する技術が標準化されつつある。この電子透かしは、主に著作権保護の目的で使用する事が多い。
【0003】
また、他の応用分野としては、複写機、スキャナ、プリンタ等の画像入出力装置の高画質化に伴い、紙幣、印紙、有価証券等の不正な偽造を防止する目的が挙げられる。例えば、予め紙幣、印紙、有価証券等に特殊なマーク、もしくは電子透かしを多重化しておいて、画像入出力装置にてマークを検出することにより、紙幣、印紙、有価証券等の画像情報であると想定し、印字を中止したり、警告を発したり、故意にブラックインク等で全面を塗ることにより複写物が悪用できない様な劣化画像を出力する等である。
【0004】
電子透かしを埋め込む方法の代表的なものとして、ディジタル画像の場合でいえば、画素の色相、明度等にあたるデジタルコンテンツのデータ値に演算を施して電子透かしを埋め込む手法がある。この手法の代表的なものとして、デジタルコンテンツをブロックに分割し、ブロック毎に+1と−1との組み合わせである予め決められた透かしパターンを足し込む手法がある。
【0005】
その他の方法としては、図1に示すように画像データを周波数成分に変換し、特定の周波数成分に透かし情報と埋め込む方式を用いる方法もある。この方式では画質の劣化をできるだけ抑えるために、人間の目では識別しにくい周波数成分に対して透かし情報を埋め込むものがある。
【0006】
また、スキャナによって読み込まれた画像データに対して電子透かし情報を埋め込むような従来技術がある。この従来技術は、電子透かしの情報を入力する手段を複数種類有し、これらを選択的に用いて電子透かし情報を入力した後、スキャナで読み込んだ画像データに対して電子透かし情報を埋め込むことができ、入力画像データに対して電子透かし情報を埋め込む際の操作性を向上させているものである。(特許文献1)
【特許文献1】特開平11−4337号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記の従来例では複数枚の原稿をフィーダーを用いて一度に読み込むような場合においては、言及されておらず、ページ毎に異なる電子透かし情報を埋め込んだりする時には、その都度ページを分けて複数回スキャナで読み込まなくてはならない問題があった。
【0008】
本発明は、上記従来例に鑑みてなされたものであり、複数枚の原稿に対してページ範囲毎に異なる電子透かし情報を任意の入力方法で埋め込めるように指定できる画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の画像処理装置は、複数ページの画像データを発生する画像データ発生手段と、所定の付加情報を前記第1の入力方法または前記第1の入力方法とは異なる第2の入力方法により入力する入力手段と、前記複数ページの画像データ各々に対して、前記第1の入力方法または前記第2の入力方法を指定する指定手段と、前記指定手段の指定に基づいて、前記複数ページの画像データ各々に対して、前記第1の入力方法または前記第2の入力方法により入力された所定の付加情報を人間の目に識別し難く付加する付加手段とを有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の画像処理方法は、複数ページの画像データを発生する画像データ発生工程と、所定の付加情報を第1の入力方法または前記第1の入力方法とは異なる第2の入力方法により入力する第2の入力工程と、前記複数ページの画像データ各々に対して、前記第1の入力方法または前記第2の入力方法を指定する指定工程と、前記指定手段の指定に基づいて、前記複数ページの画像データ各々に対して、前記第1の入力方法または前記第2の入力手段により入力された所定の付加情報を人間の目に識別し難く付加する付加工程とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように本発明によれば、複数枚の原稿に対してページ範囲毎に異なる透かし情報を埋め込みたいような場合、操作部から予めページ範囲毎に異なる透かし情報を入力することによって、一度のスキャン動作で各ページ範囲毎に所望の透かし情報を埋め込む事が可能になる。また同様に、各ページ範囲毎に異なる透かし情報入力方法を選択することも可能である。本発明により、ページ範囲毎に複数回スキャンする手間を省くことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明に係わる好適な実施の形態を説明する。図3は、本発明の実施の形態に適用する画像処理装置のイメージスキャナ部300の構成を示す断面図である。図3を用いて構成を説明する。301は原稿台ガラスであり、読み取られるべき原稿302が置かれる。原稿302は照明ランプ303により照射され、その反射光はミラー304,305,306を経て、レンズ307によりCCD201上に結像される。ミラー304,照明ランプ303を含む第1ミラーユニット310はミラー304は速度vで移動し、ミラー305,306を含む第2ミラーユニット311は速度1/2vで移動することにより、原稿302の前面を走査する。第1ミラーユニット310及び第2ミラーユニット311はモータ309により駆動する。また、308はタッチパネルディスプレイ及び操作部であり、カラー複写、モノクロ複写、単色複写等の選択画面、濃度等の選択画面等に表示すると共に、これら選択を接触することにより実行可能な表示部である。
【0013】
図4は、本発明の実施の形態に適用する画像処理装置のプリンタエンジン部の構成を示す断面図である。図4を用いて構成を説明する。401は、ポリゴンミラーであり、半導体レーザより発光されたレーザ光を受ける。レーザ光はミラー402,403,404をへて感光ドラム410を走査する。一方、405は黒色のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム410上にトナー像を形成し、トナー像がシートに転写され、出力画像を得ることができる。
【0014】
シートカセット412,413および、手差しトレイ411のいずれかより給紙されたシートは、レジストローラ406をへて、転写ベルト407上に吸着され、搬送される。給紙のタイミングを同期がとられて、予め感光ドラム410にはトナーが現像されており、シートの搬送とともに、トナーがシートに転写される。トナーが転写されたシートは、分離され、定着器409によって、トナーがシートに定着される。定着器409を抜けたシートはフラッパによりいったん下方向へ導かれてシートの後端がフラッパを抜けた後、スイッチバックさせて搬出する。これによりフェイスダウン状態で排出され、先頭頁から順にプリントしたときに正しいページ順となる。
【0015】
次に、信号処理部について説明する。図2は、イメージスキャナ部300の不図示の信号処理部における、画像データの処理の様子を示すブロック図である。同図に示すように、CCD201から出力されたR、G、B成分の画像データはアナログ信号処理部202に入力され、ゲイン調整、オフセット調整をされた後、A/Dコンバータ203で各色データ毎に8ビットのデジタル画像データR2、G2、B2に変換される。続いて画像データR2、G2、B2はシェーディング補正部204に入力され、色毎に不図示の標準白色板を読み取って得られた補正データに基づいて公知のシェーディング補正が施される。入力マスキング部206は、CCD201のR、G、Bフィルタの分光特性で決まる読み取り色空間を、NTSC等の標準色空間に変換する部分であり、次式の様なマトリクス演算を行う。
【0016】
【数1】

【0017】
補正の行われた画像データR5、G5、B5は、画像メモリ207に一旦保持される。続いて画像メモリ207に保持されていた画像データR5、G5、B5を読み込み、透かし情報挿入部208にて、透かし情報が付加される。透かし情報挿入部208には、CPU209を介して公知の方法により透かし情報が入力される。なお、CPU209にはRAM210が接続されており、このRAM210には後述する複数方法を用いて取り込まれた透かし情報を格納することができる。透かし情報が付加された画像データR6、G6、B6は再び画像メモリ207に保持される。この画像メモリはI/F部211を介して接続された各種メディアと画像データの通信が可能であり、I/F部211を介して画像データを外部プリンタに出力して印刷させたり、画像編集等を行う外部コンピュータにこの画像データを供給することもできる。
【0018】
次に、上記画像データをプリンタ部217に供給する場合について説明する。画像メモリ207はI/F部211以外にLOG変換部212にも接続されており、上記画像メモリ207に格納された画像データR5、G5、B5は、各々R6、G6、B6としてI/F部211及びLOG変換部212に出力される。LOG変換部212に入力されたR6、G6、B6は、C(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)成分に変換された後、マスキング、UCR回路214によりマスキング、UCR処理が行われてC、M、Y、K(ブラック)の4成分に変換された後、変倍回路215により出力フィルタ回路216を介してプリンタ部217に供給される。
【0019】
次に、上述した透かし情報挿入器209による透かし情報の付加の操作について、図5以降を用いて詳細に説明する。まず、ユーザーが上記画像処理装置に対してタッチパネルディスプレイ308から、イメージスキャナ部300から原稿を読み込む際の各種指示を行うと、最後に図5に示す画像が表示される。図5はイメージスキャナ部300から原稿を読み込むことにより得られた画像データに対して、透かし情報(付加情報)を埋め込むか否かを選択できる選択画面であり、ボタン502の位置に接触(選択)することにより透かし情報を付加する為の更なる操作を行うことができる。
【0020】
一方、透かし情報を埋め込まなくても良い場合には、そのままスタートボタン501を選択することにより、原稿を読み取った後、透かし情報を埋め込むことなくプリンタ部218による通常の印刷を行う。
【0021】
次に、ボタン502を選択、即ち透かし情報を付加する場合、原稿台に原稿が載せられている時には、図6の様な画面に切り替わる。図6の選択画面は、透かし情報を入力する方法の選択を指定する画面である。本実施の形態では、イメージスキャナ部300から画像を読み込むことにより画像データを透かし情報として取り込む方法(601のボタンを選択)、キーボード形式により文字、数字等の列を透かし情報として取り込む方法(602のボタンを選択)、あらかじめユーザーが有するIDカードを内部の磁気コード読み取り器で読み取り、これにより得られた画像或いは文字、数字列を透かし情報として取り込む方法(603のボタンを選択)の3つを主に有するものとする。なお、本発明は上記透かし情報の取り込み方法に限らず、タッチパネルに手書き入力した文字或いは数字を文字認識してこれを透かし情報とする方法、あらかじめユーザーが有するバーコードを画像処理装置のイメージスキャナ300により読み取りこのバーコードが示す情報を透かし情報とする方法、原稿に実際に記述した文字、数字をイメージスキャナ部300により読み取りOCR処理を行うことにより得られた文字、数字の列を透かし情報とする方法等を含み、これら別の方法は「その他」のボタン604を選択することにより選択することができる。またこれら複数の方法により取り込まれた各透かし情報は、図2におけるRAM210に格納され、透かし情報挿入器208による透かし情報の付加の際に読み出される。
【0022】
次に、ユーザーが601のボタンを選択した場合には、図8の様な選択画面に切り替え表示される。図8において、原稿台に透かし情報とする原稿を置くように促す表示が成され、原稿台にその原稿をおいた後にスタートボタン501を選択することにより、イメージスキャナ部300が動作し、透かし情報を取り込むことができる。
【0023】
また、ユーザーが602のボタンを選択した場合には、図9の様な選択画面が表示される。図9において、902は疑似キーボード表示部であり、各キーに対応する位置に接触することによりキーボードと同様の文字、数字の選択を行うことが可能である。また、本発明はこれに限らず実際に接続されているキーボードから文字、数字の入力を行うことも可能である。901は疑似或いは接続されたキーボードから入力された文字、数字列を表示する部分であり、どのような文字、数字列が入力されているか確認することが出来る。これらキーボードによる入力が完了したら、OKボタン903を選択することにより、透かし情報としてRAM210に取り込まれることになる。
【0024】
一方、ユーザーが603を選択した場合には、図10の様な画面が表示される。図10の表示は、ユーザーにユーザーが所有するIDカードを所定の磁気読み取り部に挿入することを促すものである。この表示に基づいて、ユーザーがIDカードを挿入すると、装置は挿入を自動的に検知して、IDカードに記憶されている磁気情報を読み取る。そして、読み取られると同時に図10の画面から、図11の画面に切り替わる。なお、本実施の形態ではIDカードは磁気情報により情報を記憶するものとしているが、本発明はこれに限らず光学的に記憶したもの(CDROM等)をIDカードの代わりに用いる場合も本発明に含まれる。その場合には、画像処理装置本体には、磁気読み取り部に加えて、光学的に読み取る装置を設置することとする。また、カード等の形状に限らずフロッピー(登録商標)ディスク等を代わりに用いることも可能である。図11は、IDカードに記憶された複数の情報を表示すると共に、これら情報の内、透かし情報として取り込むべき情報を選択する為の画面である。ユーザーは図11の表示画面に対して、チェックボックス1102〜1105を選択することによりチェックボックスにチェックがされる。よって、これらチェックボックス1102〜1105の内、選択したいチェックボックスをチェックした状態でOKボタン1101を選択すれば、反転した幾つかの情報を透かし情報としてRAM210に格納することが出来る。
【0025】
また、ボタン502を選択、即ち透かし情報を付加する場合、原稿台ではなく、不図示のフィーダーに複数枚の原稿が載せられている時には、図7の様な画面に切り替わる。本実施の形態では、複数枚ある全ての原稿に同じ透かし情報を同じ入力手段で埋め込む方法と、ページ範囲を指定することによって、各々のページ範囲に対して異なる透かし情報を、異なる入力手段で埋め込む方法を選択することができる。図7において、ラジオボタン701「すべて」を選択した場合は、次に透かし情報入力方法704を接触(選択)すると入力方法が記されたダイアログボックス705が704のすぐ横に表示されるので、所望の入力方法を接触(選択)すると、前述したそれぞれの入力方法に応じた画面に切り替わり透かし情報を入力することになる。所望の入力方法で所望の透かし情報を入力したらスタートボタン501を選択することによって、フィーダー上にある複数枚の原稿を順に読み込み、先ほど入力してRAM210に格納されていた透かし情報が、透かし情報挿入器により全てのページに埋め込まれ画像メモリ207に格納される。
【0026】
次に、図12のタイミングチャートを参照することによって、複数枚の原稿の内、ページ範囲を指定することによって異なる透かし情報を埋め込みたい場合について説明する。最初に、ステップS1201において、透かし情報を埋め込むか否かを選択する。前述したように、この時のタッチパネルディスプレイ308の状態を表している図が図5である。ここで、透かし情報を埋め込む必要がなければ、スタートボタン501を選択してステップS1207に進みそのまま印刷を行う。透かし情報を埋め込む必要がある場合は、透かし情報入力ボタン502を選択することによってステップS1202に進む。ステップS1202において、原稿が原稿台におかれている場合、タッチパネルディスプレイ308は図6のように表示され、前述したように所望の入力方法を選択した後に透かし情報を入力することになる(ステップS1203)。ステップS1203において、透かし情報を入力し終わったら、スタートボタン501を選択して原稿をスキャンすると共に、透かし情報挿入器208によって透かし情報がスキャンした画像に埋め込まれる(ステップS1206)。ステップS1206で透かし情報が埋め込まれた画像は、ステップS1207においてプリンタ部217に送信される。
【0027】
また、ステップS1202において、複数枚の原稿がスキャナ装置のフィーダーに置かれている場合、前述したようにタッチパネルディスプレイ308は図7のように表示される。ステップS1204において、複数枚の原稿全てに同じ電子透かし情報を埋め込みたい場合は図7において、ラジオボタン701および透かし情報入力方法704を選択することで全ページに同一の透かし情報を埋め込むことができる。また、複数枚の原稿のうちページ範囲を指定して異なる透かし情報を埋め込みたい場合(例えば、30枚ある原稿の内0−10ページには透かし情報Aを、10−20ページには透かし情報Bを、20−30ページには透かし情報を挿入しない等の時)、ラジオボタン702「ページ指定」を選択して、ページ指定ダイアログボックス703に透かし情報毎のページナンバーを指定する。本実施例では、4つの印刷範囲が指定できるようになっているが、それ以上の指定も可能であることは言うまでもない。そして、ページ指定ダイアログボックスにて指定した印刷範囲毎に、同様に透かし情報入力方法704を選択して所望の透かし情報を入力する。各ページ範囲における透かし情報の入力が終了するまでステップS1204を繰り返すことになる。ステップS1205において、全てのページ範囲における透かし情報の入力が終了したら、スタートボタン501を選択して原稿の読取を開始する。その後、ステップS1206において、透かし情報挿入器208は、読み込んだ画像の内、ステップS1204で指定したページ範囲毎に異なる透かし情報を埋め込み画像を形成する。そして、ステップS1207において、プリンタ部217へ画像データを送ると共に、I/F部211に接続される各種外部機器に出力される。この外部機器としては、例えばタッチパネルディスプレイ308からインターネットアドレスを指定された先の、インターネット端末や、本画像処理装置の外部記憶部として使用する外部ハードディスクや、モデム、電話回線を介してファクシミリ送信されるべき宛先のファクシミリ装置等を含む。
【0028】
なお、透かし情報を埋め込む技術について、簡単に説明する。本発明はこれら公知の技術を選択的に利用することが可能である。例えば、複数成分からなるカラー画像データにおいて、人間の目に識別しにくい1成分(Y、M、C、Kの4色成分の内のY成分)に対して付加情報を表す様に画像のドット位置を変化させる方法がある(特開平5−301380号参照)。また、複数成分からなるカラー画像データにおいて、人間の目に識別しにくい1成分(Y、M、C、Kの4色成分の内のY成分)に対して付加情報を表す様に画像の多値画像の濃度を変調する方法がある(特開平5−244389号参照)。本発明はこれら透かし技術を用いて、複数方法の何れかを用いて取り込んだ透かし情報を入力画像データに付加するものである。
なお、上記画像処理装置の各構成だけでなく、同装置の各動作ステップを有する処理方法も本発明の範疇に含まれることは言うまでもない。
【0029】
また、本発明は、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ,インタフェイス機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0030】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0031】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0032】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0033】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】透かし情報の入力技術の一例を示す概略図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る画像処理装置の信号処理部における画像信号の処理の様子を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る画像処理装置のイメージスキャナ部300の断面構成図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る画像処理装置のプリンタ部218の断面構成図である。
【図5】透かし情報の入力に関する選択画面の一例を示す図である。
【図6】透かし情報の入力に関する選択画面の一例を示す図である。
【図7】透かし情報の入力に関する選択画面の一例を示す図である。
【図8】透かし情報の入力に関する操作画面の一例を示す図である。
【図9】透かし情報の入力画面の一例を示す図である。
【図10】透かし情報の入力を促す表示画面の一例を示す図である。
【図11】透かし情報を選択する画面の一例を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態に係る動作の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0035】
201 CCD
202 アナログ信号処理回路
203 A/D変換
204 シェーディング補正
205 ラインディレイ
206 入力マスキング
207 画像メモリ
208 透かし情報挿入器
209 CPU
210 RAM
211 I/F部
212 LOG変換
213 ライン遅延メモリ
214 マスキングUCR
215 変倍
216 出力フィルタ
217 プリンタ
301 原稿台ガラス
302 原稿
303 照明ランプ
304〜306 ミラー
307 レンズ
308 タッチパネルディスプレイ
309 モータ
310 第1ミラーユニット
311 第2ミラーユニット
401 ポリゴンミラー
402〜404 ミラー
405 現像器
406 レジストローラ
407〜408 転写ベルト
409 定着器
410 感光ドラム
411 手差しトレイ
412〜413 シートカセット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数ページの画像データを発生する画像データ発生手段と、
所定の付加情報を前記第1の入力方法または前記第1の入力方法とは異なる第2の入力方法により入力する入力手段と、
前記複数ページの画像データ各々に対して、前記第1の入力方法または前記第2の入力方法を指定する指定手段と、
前記指定手段の指定に基づいて、前記複数ページの画像データ各々に対して、前記第1の入力方法または前記第2の入力方法により入力された所定の付加情報を人間の目に識別し難く付加する付加手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記発生手段は、フィーダーを備えたスキャナにより複数の原稿を読み取ることにより前記複数ページの画像データを発生することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記指定手段は、ページ指定毎に前記第1の入力方法または前記第2の入力方法を指定することにより、前記複数ページの画像データ各々に対して、前記第1の入力方法または前記第2の入力方法を指定することを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
【請求項4】
前記第1の入力方法により入力される付加情報と前記第2の入力方法により入力される付加情報は、各々異なる付加情報であることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記第1の入力方法は、スキャナによる入力方法であることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記第1の入力方法は、磁気的に情報を記憶した記憶媒体による入力方法であることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記第1の入力方法は、光学的に情報を記憶した記憶媒体による入力方法であることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記第1の入力方法は、タッチパネルディスプレイによる入力方法であることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記第1の入力方法は、キーボードによる入力方法であることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記指定手段は、タッチパネルディスプレイまたは操作部キーによる入力を受けて指定することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項11】
複数ページの画像データを発生する画像データ発生工程と、
所定の付加情報を第1の入力方法または前記第1の入力方法とは異なる第2の入力方法により入力する第2の入力工程と、
前記複数ページの画像データ各々に対して、前記第1の入力方法または前記第2の入力方法を指定する指定工程と、
前記指定手段の指定に基づいて、前記複数ページの画像データ各々に対して、前記第1の入力方法または前記第2の入力手段により入力された所定の付加情報を人間の目に識別し難く付加する付加工程とを有することを特徴とする画像処理方法。
【請求項12】
請求項11記載の画像処理方法を実現するためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−14191(P2006−14191A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−191625(P2004−191625)
【出願日】平成16年6月29日(2004.6.29)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】