説明

画像処理装置

【課題】 部門管理機能向上。
【解決手段】 装置の正当なユーザの識別情報、認証情報、使用可能な機能情報を記憶するユーザ管理テーブルと、装置の個々のユーザに対応するユーザ認証情報を前記ユーザ管理テーブルに登録、削除可能なユーザ登録削除手段と、前記ユーザ登録手段によって登録されたユーザ毎に、利用可能な装置機能を前記ユーザ管理テーブルに追加及び削除可能な使用許可機能登録削除手段と、前記ユーザ登録手段によってあらかじめ前記ユーザ管理テーブルに登録されたユーザ認証情報と、ユーザによって入力されたユーザ認証情報とを比較し、正当な使用者かどうかを判定するユーザ認証手段と、を備え、前記ユーザ認証手段によって装置の正当なユーザであると判定した場合、さらにユーザ管理テーブルにて該ユーザに許可されている機能に対応して、装置を該ユーザに利用許可した機能のみ使用可能な状態へ遷移させる画像処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、正当なユーザにのみ使用許可を与えるユーザ管理機能を具備する画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やプリンタなどの画像処理装置においては、典型的にはオフィス環境などで多数のユーザで共用して利用される稼動形態が多く、不特定多数のユーザに無制限に装置の利用を許すことは、用紙、トナーなどの消耗増、装置を無駄に占有するなどの問題がある。そのため、従来複写機、プリンタにおいては、予め装置の利用許可を与えた正当なユーザに対してのみ装置を利用可能とするための手段として、複写機の操作パネルからユーザID、暗証番号を入力させる、あるいはプリントデータにユーザID、暗証番号を付加してプリンタに送信し、ユーザID、暗証番号が複写機、プリンタ側に登録済みかつ暗証番号が一致した場合にのみ装置の利用を許可する構成が実施されている。さらに、プリント出力する用紙枚数に上限値を設定することで、各ユーザに対して利用可能な用紙枚数を制限する構成も実施されている。
【0003】
また複写機においては、操作部にカード読取装置を備え、正当なユーザに対してユーザIDを記録したカードを配布し、該カードをカード読取装置に装着することで正当なユーザにのみ装置の利用を可能とした構成も実施されている。
【0004】
又、従来例としては、例えば特許文献1と特許文献2をあげることが出来る。
【特許文献1】特開2003-173243号公報
【特許文献2】特開2000-244694号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、複写機、プリンタ装置の多機能化、高機能化に伴い、画像処理装置が具備する機能はプリント、コピー機能に加えて、FAX、スキャン原稿送信、スキャン原稿保存、E-mail送受信、Internet-FAX、ネットワーク経由で接続された複写機へのリモートプリント出力、などを備えるものが出現している。
【0006】
このように、特に多機能な画像処理装置においてユーザ毎に装置全体の利用可否だけではなく、利用許可する機能をより細かに設定することができれば装置の効率的な運用、ユーザ管理において有用である。例えば全機能を利用可能なユーザに対し、FAXに関連するスキャン、FAX機能のみを許可されたユーザ、あるいはコピーのみ、あるいはInternet-Faxのみ許可されたユーザ、と個別のユーザ毎に装置の利用権限を付加することで、装置の稼動を真に必要な時間だけとし、かつ用紙、トナー、公衆回線通信費などの稼動コストを最小限とすることが可能である。さらに公衆回線、ネットワークを経由してデータを送出可能な機能を備える装置に置いては、安易にFAX、データ送信機能を使用可能としておくことはより容易にデータを外部に送信できることとなるため、装置の使用者、使用範囲を最小限にすることがセキュリティ面でも望ましいのである。しかしながら、従来の方法では装置全体の利用可否を判定するのみであったため、このようにユーザへの装置利用権限の柔軟な制御ができず、装置の利用効率の向上や、より細かなユーザ管理、装置動作管理が困難であるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決するため、本発明による画像処理装置は、装置の正当なユーザの識別情報、認証情報、使用可能な機能情報を記憶するユーザ管理テーブルと、装置の個々のユーザに対応するユーザ認証情報を前記ユーザ管理テーブルに登録、削除可能なユーザ登録削除手段と、前記ユーザ登録手段によって登録されたユーザ毎に、利用可能な装置機能を前記ユーザ管理テーブルに追加及び削除可能な使用許可機能登録削除手段と、前記ユーザ登録手段によってあらかじめ前記ユーザ管理テーブルに登録されたユーザ認証情報と、ユーザによって入力されたユーザ認証情報とを比較し、正当な使用者かどうかを判定するユーザ認証手段と、を備え、前記ユーザ認証手段によって装置の正当なユーザであると判定した場合、さらにユーザ管理テーブルから該ユーザに許可された機能に対応して、装置を該ユーザに利用許可した機能のみ使用可能な状態へ遷移させることで、個別のユーザ毎に利用許可された機能のみを使用可能とする。
【0008】
さらに、前記ユーザ管理テーブルとは独立して、装置の管理者ユーザ登録テーブルを保持し、あらかじめ登録された管理者ユーザのみが前記ユーザ登録削除手段、および前記使用許可機能登録削除手段を実行可能とすることで、装置の管理権限を持った管理者のみがユーザ毎に許可する装置機能を設定編集可能とする。
【0009】
さらに、前記ユーザ管理テーブル、前記ユーザ登録削除手段、および使用許可機能登録削除手段とを保持し、ネットワークを介して装置と接続されたユーザ管理サーバと、前記ユーザ管理テーブルを保持せず、ユーザ認証においては入力された認証情報をもってユーザ管理サーバに問い合わせを行い、その認証結果に基づいてユーザ認証の可否、及び認証に成功した場合は該ユーザに許可された機能の判定とを行うことで、ユーザ情報をユーザ管理サーバで統一管理可能とする。
【発明の効果】
【0010】
ユーザ毎に機能単位での使用許可を与えることにより、装置の利用効率及びセキュリティを向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下で本発明の装置構成、及び異常検知、通報動作構成について詳細に説明する。
【0012】
[ハードウェア]
全体構成
全体構成図を図5に示す。Controller Unit 2000は画像入力デバイスであるScanner2070や画像出力デバイスであるPrinter2095と接続し、一方ではLAN2011や公衆回線(WAN)2051接続することで、画像情報やデバイス情報の入出力を行う為のコントローラである。CPU2001はシステム全体を制御するコントローラである。RAM2002はCPU2002が動作するためのシステムワークメモリであり、画像データを一時記憶するための画像メモリでもある。ROM2003はブートROMであり、システムのブートプログラムが格納されている。HDD2004はハードディスクドライブで、システムソフトウェア、画像データを格納する。操作部I/F2006は操作部(UI)2012とインターフェース部で、操作部2012に表示する画像データを操作部2012に対して出力する。また、操作部2012から本システム使用者が入力した情報を、CPU2001に伝える役割をする。Network2010はLAN2011に接続し、情報の入出力を行う。Modem2050は公衆回線2051に接続し、情報の入出力を行う。以上のデバイスがシステムバス2007上に配置される。Image Bus I/F2005はシステムバス2007と画像データを高速で転送する画像バス2008を接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。画像バス2008は、PCIバスまたはIEEE1394で構成される。画像バス2008上には以下のデバイスが配置される。ラスターイメージプロセッサ(RIP)2060はPDLコードをビットマップイメージに展開する。デバイスI/F部2020は、画像入出力デバイスであるスキャナ2070やプリンタ2095とコントローラ2000を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。スキャナ画像処理部2080は、入力画像データに対し補正、加工、編集を行う。プリンタ画像処理部は、プリント出力画像データに対して、プリンタの補正、解像度変換等を行う。画像回転部2030は画像データの回転を行う。画像圧縮部2040は、多値画像データはJPEG、2値画像画像データはJBIG、MMR、MHの圧縮伸張処理を行う。
【0013】
2098は管理者への通報を行うための、無線通信装置である。この無線通信装置は機器から無線によって公衆回線、あるいはネットワークへの接続、通信が可能であり、例えばPHS、無線LAN装置などによって実現される。また2098(無線通信装置)による通信経路は、機器、もしくは公衆回線、ネットワークにおいて異常が発生した場合に管理者への通報手段として機能する必要があるため、通常の機器動作で使用される、2011、2051のような通信経路とは全く独立した構成としている。また図示しない電源供給手段についても、2098(無線通信手段)については独立させ、停電や主電力供給装置故障時においても通報可能である。
【0014】
画像入出力部
画像入出力デバイスを図6に示す。画像入力デバイスであるスキャナ部2070は、原稿となる紙上の画像を照明し、CCDラインセンサ(図示せず)を走査することで、ラスターイメージデータ2071として電気信号に変換する。原稿用紙は原稿フィーダ2072のトレイ2073にセットし、装置使用者が操作部2012から読み取り起動指示することにより、コントローラCPU2001がスキャナ2070に指示を与え(2071)、フィーダ2072は原稿用紙を1枚ずつフィードし原稿画像の読み取り動作を行う。
【0015】
画像出力デバイスであるプリンタ部2095は、ラスターイメージデータ2096を用紙上の画像に変換する部分であり、その方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微少ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式等があるが、どの方式でも構わない。プリント動作の起動は、コントローラCPU2001からの指示2096によって開始する。プリンタ部2095には、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を持ち、それに対応した用紙カセット2101、2102、2103、2104がある。また、排紙トレイ2111は印字し終わった用紙を受けるものである。
【0016】
操作部
操作部2012の構成を図7に示す。LCD表示部2013は、LCD上にタッチパネルシートが貼られており、システムの操作画面を表示するとともに、表示してあるキーが押されるとその位置情報をコントローラCPU2001に伝える。スタートキー2014は原稿画像の読み取り動作を開始する時などに用いる。スタートキー2014中央部には、緑と赤の2色LED2018があり、その色によってスタートキー2014が使える状態にあるかどうかを示す。ストップキー2015は稼働中の動作を止める働きをする。IDキー2016は、使用者のユーザIDを入力する時に用いる。リセットキー2017は操作部からの設定を初期化する時に用いる。
【0017】
スキャナ画像処理部
スキャナ画像処理部2080の構成を図8に示す。画像バスI/Fコントローラ2081は、画像バス2008と接続し、そのバスアクセスシーケンスを制御する働きと、スキャナ画像処理部2080内の各デバイスの制御及びタイミングを発生させる。フィルタ処理部2082は、空間フィルタでコンボリューション演算を行う。編集部2083は、例えば入力画像データからマーカーペンで囲まれた閉領域を認識して、その閉領域内の画像データに対して、影つけ、網掛け、ネガポジ反転等の画像加工処理を行う。変倍処理部2084は、読み取り画像の解像度を変える場合にラスターイメージの主走査方向について補間演算を行い拡大、縮小を行う。副走査方向の変倍については、画像読み取りラインセンサ(図示せず)を走査する速度を変えることで行う。テーブル2085は、読み取った輝度データである画像データを濃度データに変換するために、行うテーブル変換である。2値化2086は、多値のグレースケール画像データを、誤差拡散処理やスクリーン処理によって2値化する。
【0018】
処理が終了した画像データは、再び画像バスコントローラ2081を介して、画像バス上に転送される。
【0019】
プリンタ画像処理部
プリンタ画像処理部2090の構成を図9に示す。画像バスI/Fコントローラ2091は、画像バス2008と接続し、そのバスアクセスシーケンスを制御する働きと、スキャナ画像処理部2090内の各デバイスの制御及びタイミングを発生させる。解像度変換部2092は、Network2011あるいは公衆回線2051から来た画像データを、プリンタ2095の解像度に変換するための解像度変換を行う。スムージング処理部2093は、解像度変換後の画像データのジャギー(斜め線等の白黒境界部に現れる画像のがさつき)を滑らかにする処理を行う。
【0020】
画像圧縮部
画像圧縮部2040の構成を図10に示す。画像バスI./Fコントローラ2041は、画像バス2008と接続し、そのバスアクセスシーケンスを制御する働き、入力バッファ2042・出力バッファ2045とのデータのやりとりを行うためのタイミング制御及び、画像圧縮部2043に対するモード設定などの制御を行う。以下に画像圧縮処理部の処理手順を示す。
【0021】
画像バス2008を介して、CPU2001から画像バスI/Fコントローラ2041に画像圧縮制御のための設定を行う。この設定により画像バスI/Fコントローラ2041は画像圧縮部2043に対して画像圧縮に必要な設定(たとえばMMR圧縮・JBIG伸長等の)を行う。必要な設定を行った後に、再度CPU2001から画像バスI/Fコントローラ2041に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、画像バスI/Fコントローラ2041はRAM2002もしくは画像バス2008上の各デバイスから画像データの転送を開始する。受け取った画像データは入力バッファ2042に一時格納され、画像圧縮部2043の画像データ要求に応じて一定のスピードで画像を転送する。この際、入力バッファは画像バスI/Fコントローラ2041と、画像圧縮部2043両者の間で、画像データを転送できるかどうかを判断し、画像バス2008からの画像データの読み込み及び、画像圧縮部2043への画像の書き込みが不可能である場合は、データの転送を行わないような制御を行う(以後このような制御をハンドシェークと呼称する)。画像圧縮部2043は受け取った画像データを、一旦RAM2044に格納する。これは画像圧縮を行う際には行う画像圧縮処理の種類によって、数ライン分のデータを要するためであり、最初の1ライン分の圧縮を行うためには数ライン分の画像データを用意してからでないと画像圧縮が行えないためである。画像圧縮を施された画像データは直ちに出力バッファ2045に送られる。出力バッファ2045では、画像バスI/Fコントローラ2041及び画像圧縮部2043とのハンドシェークを行い、画像データを画像バスI/Fコントローラ2041に転送する。画像バスI/Fコントローラ2041では転送された圧縮(もしくは伸長)された画像データをRAM2002もしくは画像バス2008上の各デバイスにデータを転送する。こうした一連の処理は、CPU2001からの処理要求が無くなるまで(必要なページ数の処理が終わったとき)、もしくはこの画像圧縮部から停止要求が出るまで(圧縮及び伸長時のエラー発生時等)繰り返される。
【0022】
画像回転部
画像回転部2030の構成を図12に示す。画像バスI/Fコントローラ2031は、画像バス2008と接続し、そのバスシーケンスを制御する働き、画像回転部2032にモード等を設定する制御及び、画像回転部2032に画像データを転送するためのタイミング制御を行う。以下に画像回転部の処理手順を示す。
【0023】
画像バス2008を介して、CPU2001から画像バスI/Fコントローラ2031に画像回転制御のための設定を行う。この設定により画像バスI/Fコントローラ2041は画像回転部2032に対して画像回転に必要な設定(たとえば画像サイズや回転方向・角度等)を行う。必要な設定を行った後に、再度CPU2001から画像バスI/Fコントローラ2041に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、画像バスI/Fコントローラ2031はRAM2002もしくは画像バス2008上の各デバイスから画像データの転送を開始する。尚、ここでは32bitをそのサイズとし回転を行う画像サイズを32×32(bit)とし、又、画像バス2008上に画像データを転送させる際に32bitを単位とする画像転送を行うものとする(扱う画像は2値を想定する)。
【0024】
上述のように、32×32(bit)の画像を得るためには、上述の単位データ転送を32回行う必要があり、且つ不連続なアドレスから画像データを転送する必要がある。(図13参照)
不連続アドレッシングにより転送された画像データは、読み出し時に所望の角度に回転されているように、RAM2033に書き込まれる。例えば、90度反時計方向回転であれば、最初に転送された32bitの画像データを、図14のようにY方向に書き込んでいく。読み出し時にX方向に読み出すことで、画像が回転される。
【0025】
32×32(bit)の画像回転(RAM2033への書き込み)が完了した後、画像回転部2032はRAM2033から上述した読み出し方法で画像データを読み出し、画像バスI/Fコントローラ2031に画像を転送する。
【0026】
回転処理された画像データを受け取った画像バスI/Fコントローラ2031は、連続アドレッシングを以って、RAM2002もしくは画像バス2008上の各デバイスにデータを転送する。
【0027】
こうした一連の処理は、CPU2001からの処理要求が無くなるまで(必要なページ数の処理が終わったとき)繰り返される。
【0028】
デバイスI/F部
デバイスI/F部2020の構成を図11に示す。画像バスI/Fコントローラ2021は、画像バス2008と接続し、そのバスアクセスシーケンスを制御する働きと、デバイスI/F部2020内の各デバイスの制御及びタイミングを発生させる。また、外部のスキャナ2070及びプリンタ2095への制御信号を発生させる。スキャンバッファ2022は、スキャナ2070から送られてくる画像データを一時保存し、画像バス2008に同期させて画像データを出力する。シリアルパラレル・パラレルシリアル変換2023は、スキャンバッファ2022に保存された画像データを順番に並べて、あるいは分解して、画像バス2008に転送できる画像データのデータ幅に変換する。パラレルシリアル・シリアルパラレル変換2024は、画像バス2008から転送された画像データを分解して、あるいは順番に並べて、プリントバッファ2025に保存できる画像データのデータ幅に変換する。プリントバッファ2025は、画像バス2008から送られてくる画像データを一時保存し、プリンタ2095に同期させて画像データを出力する。
【0029】
画像スキャン時の処理手順を以下に示す。スキャナ2070から送られてくる画像データをスキャナ2070から送られてくるタイミング信号に同期させて、スキャンバッファ2022に保存する。そして、画像バス2008がPCIバスの場合には、バッファ内に画像データが32ビット以上入ったときに、画像データを先入れ先出しで32ビット分、バッファからシリアルパラレル・パラレルシリアル変換2023に送り、32ビットの画像データに変換し、画像バスI/Fコントローラ2021を通して画像バス2008上に転送する。また、画像バス2008がIEEE1394の場合には、バッファ内の画像データを先入れ先出しで、バッファからシリアルパラレル・パラレルシリアル変換2023に送り、シリアル画像データに変換し、画像バスI/Fコントローラ2021を通して画像バス2008上に転送する。
【0030】
画像プリント時の処理手順を以下に示す。画像バス2008がPCIバスの場合には、画像バスから送られてくる32ビットの画像データを画像バスI/Fコントローラで受け取り、パラレルシリアル・シリアルパラレル変換2024に送り、プリンタ2095の入力データビット数の画像データに分解し、プリントバッファ2025に保存する。また、画像バス2008がIEEE1394の場合には、画像バスからおくられてくるシリアル画像データを画像バスI/Fコントローラで受け取り、パラレルシリアル・シリアルパラレル変換2024に送り、プリンタ2095の入力データビット数の画像データに変換し、プリントバッファ2025に保存する。そして、プリンタ2095から送られてくるタイミング信号に同期させて、バッファ内の画像データを先入れ先出しで、プリンタ2095に送る。
【0031】
[ソフトウェア]
システム全体
本発明のネットワークシステム全体の構成図を図73に示す。1001は本発明の装置で、後述するスキャナとプリンタから構成され、スキャナから読み込んだ画像をローカルエリアネットワーク1010(以下LAN)に流したり、LANから受信した画像をプリンタによりプリントアウトできる。また、スキャナから読んだ画像を図示しないFAX送信手段により、PSTNまたはISDN(1030)に送信したり、PSTNまたはISDNから受信した画像をプリンタによりプリントアウトできる。1002は、データベースサーバで、本発明の装置1001により読み込んだ2値画像及び多値画像をデータベースとして管理する。1003は、データベースサーバ1002のデータベースクライアントで、データベース1002に保存されている画像データを閲覧/検索等できる。1004は、電子メールサーバで、本発明の装置1001により読み取った画像を電子メールの添付として受け取ることができる。1005は、電子メールのクライアントで、電子メールサーバ1004の受け取ったメールを受信し閲覧したり、電子メールを送信したり、可能である。1006がHTML文書をLANに提供するWWWサーバで、本発明の装置1001によりWWWサーバで提供されるHTML文書をプリントアウトできる。1007は、ルータでLAN1010をインターネット/イントラネット1012と連結する。インターネット/イントラネットに、前述したデータベースサーバ(1002)、WWWサーバ(1006)、電子メールサーバ(1004)、本発明の装置(1001)と同様の装置が、それぞれ1020、1021、1022、1023として連結している。またネットワーク上から本発明の装置を含む各種機器を使用可能なようにユーザのホスト(1050)が接続されている。
【0032】
一方、本発明の装置1001は、PSTNまたはISDN(1030)を介して、FAX装置1031と送受信可能になっている。また、LAN上にプリンタ1040も連結されており、本発明の装置1001により読み取った画像をプリントアウト可能なように構成されている。
【0033】
ソフトウェアブロック全体構成
図4は、本発明を実施した複合機のソフトウェアブロック図である。
【0034】
1501はUI即ちユーザインターフェイスを司るものであり、オペレータが本複合機の各種操作・設定を行う際、機器との仲介を行うモジュールである。本モジュールは、オペレータの操作に従い、後述の各種モジュールに入力情報を転送し処理の依頼、或いはデータの設定等を行う。
【0035】
1502はAddress-Book即ちデータの送付先、通信先等を管理するデータベースモジュールである。Address-Bookの内容は、UI1501からの操作によりデータの追加、削除、取得が行われ、オペレータの操作により後述の各モジュールにデータの送付・通信先情報を与えるものとして使用されるものである。
【0036】
1503はWeb-Serverモジュールであり、図外のWebクライアントからの要求により、本複合機の管理情報を通知するために使用される。管理情報は、後述のControll-API1518を介して読み取られ、後述のHTTP1512、TCP/IP1516、Network−Driver1517を介してWebクライアントに通知される。
【0037】
1504はUniversal-Send即ち、データの配信を司るモジュールであり、UI1501によりオペレータに指示されたデータを、同様に指示された通信(出力)先に配布するものである。また、オペレータにより、本機器のスキャナ機能を使用し配布データの生成が指示された場合は、後述のControll-API1518を介して機器を動作させ、データの生成を行う。
【0038】
1505はUniversal-Send1504内で出力先にプリンタが指定された際に実行されるモジュールである。
【0039】
1506はUniversal-Send1504内で通信先にE-mailアドレスが指定された際に実行されるモジュールである。
【0040】
1507はUniversal-Send1504内で出力先にデータベースが指定された際に実行されるモジュールである。
【0041】
1508はUniversal-Send1504内で出力先に本機器と同様の複合機が指定された際に実行されるモジュールである。
【0042】
1509はRemote-Copy-Scanモジュールであり、本複合機のスキャナ機能を使用し、ネットワーク等で接続された他の複合機を出力先とし、本複合機単体で実現しているCopy機能と同等の処理を行うモジュールである。
【0043】
1510はRemote-Copy-Printモジュールであり、本複合機のプリンタ機能を使用し、ネットワーク等で接続された他の複合機を入力先とし、本複合機単体で実現しているCopy機能と同等の処理を行うモジュールである。
【0044】
1511はWeb-Pull-Print即ちインターネットまたはイントラネット上の各種ホームページの情報を読み出し、印刷するモジュールである。
【0045】
1512は本複合機がHTTPにより通信する際に使用されるモジュールであり、後述のTCP/IP1516モジュールにより前述のWeb-Server1503、Web-Pull-Print1511モジュールに通信を提供するものである。
【0046】
1513はlprモジュールであり、後述のTCP/IP1516モジュールにより前述のUniversal-Send1504内のプリンタモジュール1505に通信を提供するものである。
【0047】
1514はSMTPモジュールであり、後述のTCP/IP1516モジュールにより前述のUniversal-Send1504内のE-mailモジュール1506に通信を提供するものである。
【0048】
1515はSLM即ちSalutation-Managerモジュールであり、後述のTCP/IP1516モジュールにより前述のUniversal-Send1504内のデータベースモジュール1517、DPモジュール1518、及びRemote-Copy-Scan1509モジュール、Remote-Copy-Print1510モジュールに通信を提供するものである。
【0049】
1516はTCP/IP通信モジュールであり、前述の各種モジュールに後述のNetwork-Driverによりネットワーク通信を提供するものである。
【0050】
1517はネットワークドライバであり、ネットワークに物理的に接続される部分を制御するものである。
【0051】
1518はControll-APIであり、Universal-Send1504等の上流モジュールに対し、後述のJob-Manager1519等の下流モジュールとのインターフェイスを提供するものであり、上流、及び下流のモジュール間の依存関係を軽減しそれぞれの流用性を高めるものである。
【0052】
1519はJob-Managerであり、前述の各種モジュールよりControll-API1518を介して指示される処理を解釈し、後述の各モジュールに指示を与えるものである。また、本モジュールは、本複合機内で実行されるハード的な処理を一元管理するものである。
【0053】
1520はCODEC-Managerであり、Job-Manager1519が指示する処理の中でデータの各種圧縮・伸長を管理・制御するものである。
【0054】
1521はFBE-Encoderであり、Job-Manager1519、Scan-Manager1524により実行されるスキャン処理により読み込まれたデータをFBEフォーマットにより圧縮するものである。
【0055】
1522はJPEG-CODECであり、Job-Manager1519、Scan-Manager1524により実行されるスキャン処理、及びPrint-Manager1526により実行される印刷処理において、読み込まれたデータのJPEG圧縮及び印刷データのJPEG展開処理を行うものである。
【0056】
1523はMMR-CODECであり、Job-Manager1519、Scan-Manager1524により実行されるスキャン処理、及びPrint-Manager1526により実行される印刷処理において、読み込まれたデータのMMR圧縮及び印刷データのMMR伸長処理を行うものである。
【0057】
1524はScan-Managerであり、Job-Manager1519が指示するスキャン処理を管理・制御するものである。
【0058】
1525はSCSIドライバであり、Scan-Manager1524と本複合機が内部的に接続しているスキャナ部との通信を行うものである。
【0059】
1526はPrint-Managerであり、Job-Manager1519が指示する印刷処理を管理・制御するものである。
【0060】
1527はEngine-I/Fドライバであり、Print-Manager1526と印刷部とのI/Fを提供するものである。
【0061】
1528はパラレルポートドライバであり、Web-Pull−Print1511がパラレルポートを介して図外の出力機器にデータを出力する際のI/Fを提供するものである。
【0062】
1550(Security Monitor)は機器の動作状態および環境状態を監視する、機器状態監視モジュールである。Security Monitor1550は、ソフトウェア、ハードウェア、および機器の設置環境の状態を常に監視し、異常を検知した場合は管理者通報手段2096を起動、異常発生を機器管理者へ通報するものである。
【0063】
アプリケーション
以下、本発明の組み込みアプリケーションの実施の形態について図面を用いて説明する。
【0064】
図63は、本発明の配信に関する組み込みアプリケーションブロックを表すものである。
【0065】
4050は、前記3000で説明した本発明の操作部アプリケーションを示すブロックである。
【0066】
4100は、リモートコピーアプリケーションの送信側を示すブロックである。
4150は、同報配信の送信側を示すブロックである。
【0067】
4200は、Web Pull Printモジュールを示すブロックである。
【0068】
4250は、Web Serverモジュールを示すブロックである。
【0069】
4300は、リモートコピーの受信側(プリント側)を示すブロックである。
【0070】
4350は、同報配信で送信されてきたイメージを汎用のプリンタで受信・プリントするブロックである。
【0071】
4400は、リモートプリントの受信側(プリント側)を示すブロックである。
【0072】
4450は、同報配信で送信されてきたイメージを公知のNotes Serverで受信・格納するブロックである。
【0073】
4500は、同報配信で送信されてきたイメージを2値のイメージを受信・格納するブロックである。
【0074】
4550は、同報配信で送信されてきたイメージを公知のMail Serverで受信・格納するブロックである。
【0075】
4600は、同報配信で送信されてきたイメージを多値のイメージを受信・格納するブロックである。
【0076】
4650は、情報コンテンツを含んだ、公知のWeb Serverを示す図である。
【0077】
4700は、本発明のWeb Serverなどにアクセスする公知のWeb Browserを示す図である。
【0078】
以下、それぞれのブロックに照らし合わせながら、アプリケーション群の説明を詳細に行う。
【0079】
User Interface アプリケーション
4050ブロックに示したUser Interface(以下、UI)の詳細は、前記したとおりであるが、ここでは、4051のAddress Bookについて説明する。このAddress Bookは、本発明の機器内の不揮発性の記憶装置(不揮発性メモリやハードディスクなど)に保存されており、この中には、ネットワークに接続された機器の特徴が記載されている。例えば、以下に列挙するようなものが含まれている。
【0080】
機器の正式名やエイリアス名
機器のネットワークアドレス
機器の処理可能なネットワークプロトコル
機器の処理可能なドキュメントフォーマット
機器の処理可能な圧縮タイプ
機器の処理可能なイメージ解像度
プリンタ機器の場合の給紙可能な紙サイズ、給紙段情報
サーバ(コンピューター)機器の場合のドキュメントを格納可能なフォルダ名
以下に説明する各アプリケーションは、上記Address Book4051に記載された情報により配信先の特徴を判別することが可能となる。
【0081】
また、このAddress Bookは、編集可能であると共に、ネットワーク内のサーバコンピュータなどに保存されているものをダウンロードして使用する、または、直接参照することも可能である。
【0082】
リモートコピーアプリケーション
リモートコピーアプリケーションは、配信先に指定された機器の処理可能な解像度情報を前記Address Book4051より判別し、それに従い、スキャナにより読みとった画像2値画像を公知のMMR圧縮を用いて圧縮し、それを公知のTIFF(Tagged Image File Format)化し、SLM4103に通して、ネットワーク上のプリンタ機器に送信する。SLM4103とは、詳細には説明しないが、公知のSalutation Manager(または、Smart Link Manager)と呼ばれる機器制御情報などを含んだネットワークプロトコルの一種である。
【0083】
同報配信アプリケーション
同報配信アプリケーションは、前記リモートコピーアプリケーションと違い、一度の画像走査で複数の配信宛先に画像を送信する事が可能である。また、配信先もプリンタ機器にとどまらず、いわゆるサーバーコンピュータにも直接配信可能である。
【0084】
以下、配信先に従って純に説明する。
【0085】
配信先の機器が公知のネットワークプリンタプロトコルであるLPD(Line Printer Daemon)、プリンタ制御コマンドとして公知のLIPS(登録商標)を処理可能だとAddress Book4051より判別した場合、同様にAddress Book4051より判別した画像解像度に従って画像読み取りを行い、画像自体は、本実施例では、公知のFBE(First Binari Encoding)を用いて圧縮し、さらにLIPS(登録商標)コード化して、公知のネットワークプリンタプロトコルであるLPRで相手機器に送信する。
【0086】
配信先の機器が前記SLMで通信可能で、サーバ機器の場合、Address Book4051より、サーバアドレス、サーバ内のフォルダの指定を判別し、リモートコピーアプリケーションと同様に、スキャナにより読みとった画像2値画像を公知のMMR圧縮を用いて圧縮し、それを公知のTIFF(Tagged Image File Format)化し、SLMを通して、ネットワーク上のサーバ機器の特定のフォルダに格納する事が可能である。
【0087】
また、本実施例の機器では、相手機器であるサーバが公知のJPEG圧縮された多値画像を処理可能だと判別した場合、前記の2値画像と同様に多値読み取りした画像を公知のJPEG圧縮を用いて、やはり公知のJFIF化し、SLMを通して、ネットワーク上のサーバ機器の特定のフォルダに格納する事が可能である。
【0088】
配信先の機器が公知のE-Mailサーバである場合、Address Book4051に記載されたメールアドレスを判別し、スキャナにより読みとった画像2値画像を公知のMMR圧縮を用いて圧縮し、それを公知のTIFF(Tagged Image File Format)し、公知のSMTP(Simple Mail Transfer Protcol)4153を使用して、E-Mailサーバに送信する。その後の配信は、Mail Server4550に従って実行される。
【0089】
Web Pull Print アプリケーション
Web Pull Printアプリケーションは、本実施例と直接関係しないので、説明は省略する。
【0090】
Web Server アプリケーション
Web Serverアプリケーションは、本実施例と直接関係しないので、説明は省略する。
【0091】
操作部概要
操作部の構成を図15に示す。LCD表示部(3001)は、LCD上にタッチパネルシートが貼られており、システムの操作画面を表示するとともに、表示してあるキーが押されるとその位置情報をコントローラCPUに伝える。スタートキー(3002)は原稿画像の読取り動作を開始する時などに用いる。スタートキー中央部には、緑と赤の2色LEDがあり、その色によってスタートキーが使える状態にあるかどうかを示す。ストップキー(3003)は稼働中の動作を止める働きをする。IDキー(3004)は使用者のユーザIDを入力するときに用いる。リセットキー(3005)は操作部からの設定を初期化するときに用いる。
【0092】
以下で操作部の各画面について詳細に説明する。
【0093】
操作画面
本発明の装置が提供する機能は、Copy/ Send/ Retrieve/ Tasks/ Management/ Configurationの6つの大きなカテゴリーに分かれており、これらは操作画面(図16)上の上部に表示される6つのメインタブ(COPY/SEND/RETREIVE/TASKS/MGMT/CONFIG)(3011〜3016)に対応している。これらのメインタブを押すことにより、各カテゴリーの画面への切り替えが行われる。他カテゴリーへの切り換えが許可されない場合は、メインタブの表示色が変わり、メインタブを押しても反応しない。
【0094】
Copyは自機が有するスキャナとプリンタを使用して通常のドキュメント複写を行う機能と、自機が有するスキャナとネットワークで接続されたプリンタを使用してドキュメントの複写を行う機能(リモートコピー)を含む。Sendは自機が有するスキャナに置かれたドキュメントを、電子メール、リモートプリンタ、ファックス、ファイル転送(FTP)およびデータベースに転送する機能であり、宛先を複数指定することが可能である。Retrieveは外部にあるドキュメントを取得し、自機が有するプリンタで印刷する機能である。ドキュメントの取得手段としてWWW、電子メール、ファイル転送およびファックスの使用が可能である。Tasksはファックスやインターネットプリントなどの外部から送られるドキュメントを自動処理し、定期的にRetrieveを行うためのタスクの生成、管理を行う。Managementはジョブ・アドレス帳・ブックマーク・ドキュメント・アカウント情報などの管理を行う。Configurationでは自機に関しての設定(ネットワーク、時計など)を行う。
【0095】
以下、これらの機能設定を行う方法をLCD画面表示の例を使用して説明する。
【0096】
ID入力画面
電源投入直後およびIDキー押下時にID入力画面(図17)が表示される。ID入力画面でユーザIDおよびパスワードを正しく入力し、OKボタンを押すと、前述の操作画面が表示され、操作が可能になる。ID入力領域(3021)とパスワード入力領域(3022)の切り換えは、入力領域を直接押すことで切替えることができる。
【0097】
COPY画面
COPY画面表示時にスタートボタンを押すと、スキャナが動作し、選択されているプリンタから画面上に表示されている各設定パラメータに応じた複写物が出力される。
【0098】
COPYメイン画面(図21)はプリンタ選択ボタン(3103)およびプリンタ表示領域(3102)、 Image Quality選択ボタン(3105)およびImage Quality表示領域(3104)、従来の複写機と同様のコピーパラメータ表示(3101)、拡大縮小設定ボタン(3106,3107)、紙選択ボタン(3108)、ソータ設定ボタン(3110)、両面コピー設定ボタン(3112)、濃度インジケータおよび濃度設定ボタン(3109)、テンキー(3114)から構成される。
【0099】
プリンタ選択ボタン(3103)を押すと、使用可能なプリンタ(自機が有するプリンタおよびネットワークで接続されたプリンタ)の一覧(図22の3120)がプルダウン表示される。一覧の中から所望のプリンタを選択すると、一覧が消え、プリンタ表示領域(3102)に選択したプリンタ名が表示される。
【0100】
Image Quality設定ボタン(3105)を押すと、Image Quality一覧(図23)が表示され、その中から所望のImage Qualityを選択することができる。
【0101】
前述のコピーパラメータ設定ボタンを押すと、それぞれに対応した設定を行うためのサブ画面(拡大縮小設定:図24、紙選択:図25、ソータ設定:図26、両面コピー設定:図27)が表示され、従来の複写機での設定と同様にパラメータを設定することができる。また濃度設定も従来の複写機と同様に操作することができる。
【0102】
SEND画面
Send画面表示時にスタートボタンが押されると、スキャナが動作し、読取った画像データを設定された宛先に指定された送信方法で送信する処理が開始される。
【0103】
SENDメイン画面(図28)は、宛先表示領域(3202)、詳細宛先数表示領域(3203)、宛先スクロールボタン(3204)、アドレスブックボタン(3208) 、Newボタン(3209)、Editボタン(3210)、Deleteボタン(3211)、Subject入力領域(3205)、Message入力領域(3206)、File Name入力領域(3207)、Cover pageチェックボタン(3212)、Put Into HDチェックボタン(3213) 、Print Outチェックボタン(3214)、Scan Settingボタン(3215)から構成される。リセットを含む初期化時には図29に示すように、宛先表示領域には1つの宛先も表示されず、操作説明画面が表示される。
【0104】
宛先表示領域(3202)には入力された宛先の一覧が表示される。入力は順次末尾に追加される。詳細宛先数表示領域(3203)には現在設定されている宛先数が表示される。
【0105】
宛先表示領域からある宛先を選択した後、Deleteボタン(3211)を押すと、選択されていた宛先が削除される。
【0106】
Subject入力領域(3205)、Message入力領域(3206)、File Name入力領域(3207)を押すと、フルキーボードが表示され、それぞれの入力が可能になる。
【0107】
アドレスブックサブ画面
Address Bookボタン(3208)を押すと、アドレスブックサブ画面(図30)が表示される。アドレス帳表示領域(3221)で選択マーク(3232)を付けられた宛先は、OKボタン(3231)を押すことにより、SENDメイン画面の宛先表示領域(3202)に追加される。アドレス帳の表示はソート項目設定ボタン(3224〜3226)を押すことによりクラス別、名前昇順、名前降順にソートされる。項目選択件数表示領域(3227)には選択マークの付けられた項目数を表示する。
【0108】
OKボタン(3231)またはキャンセルボタン(3230)が押されると、アドレスブックサブ画面はクローズされ、SENDメイン画面が表示される。
【0109】
アドレス帳の中の1つの項目を選択した状態でDetailボタン(3229)を押すと、Detailサブ画面(図31)が表示される。Detailサブ画面には選択された項目の情報としてアドレス帳から得られるすべての情報が表示される。
【0110】
サーチサブ画面
アドレスブックサブ画面内のSearchボタン(3228)を押すとローカルアドレス帳または外部にあるアドレスサーバから宛先を検索するためのサーチサブ画面(図32)が表示される。サーチサブ画面上部は検索条件設定部分である。検索対象クラス表示領域(3245) 、検索対象属性表示領域(3247)、検索対象条件表示領域(3249)、検索対象アドレスブック表示領域(3252)には現在選択されているものが表示される。検索対象クラス設定ボタン(3246)を押すと、検索対象クラス一覧が表示される(図33)。この一覧から選択されたものが検索対象クラス表示領域に表示される。検索対象属性設定ボタン(3248)を押すことによって検索対象属性一覧が表示される(図34)。この一覧に表示される属性は選択されている検索対象クラスによって次のように変化する。Common Name・Address・Country(クラス:Person)、Common Name・Owner・Location・Model・Type・Resolution・Color・Finisher(クラス:Printer)、Common Name・Member(クラス:Group)、すべての属性(クラス:Everything)。検索対象条件設定ボタン(3250)を押すと、検索対象条件一覧が表示され(図35)、その一覧の中から条件を選択する。検索対象アドレスブック設定ボタン(3253)を押すと、検索対象アドレスブックの一覧が表示され(図36)、その中から選択することが可能になる。検索対象属性値入力領域(3251)を押すと、フルキーボード(3040)が表示され、値を入力することが可能になる。
【0111】
Do Searchボタン(3254)を押すと、設定された検索条件に従って検索が行われる。検索結果は検索結果表示領域(3241)に表示され、検索結果件数表示領域(3244)に件数が表示される。
【0112】
検索結果表示領域の項目のうち1つを選択した状態でDetailボタン(3255)を押すと、その項目に対する詳細情報(図31)が表示される。
【0113】
検索結果表示領域内の項目で宛先に追加するものには選択マークを付加する(図37)。OKボタン(3257)を押すと、サーチサブ画面がクローズされ、SENDメイン画面に戻り、選択マークが付加されていた項目が宛先に追加される。キャンセルボタン(3256)を押した場合はサーチサブ画面がクローズされ、SENDメイン画面に戻るが、宛先に変化はない。
【0114】
詳細宛先サブ画面
SENDメイン画面のNewボタン(3209)を押すとPersonクラス詳細サブ画面(図38)が表示され、新しい宛先の設定が可能になる。宛先の入力は送信方法(電子メール、ファックス、プリンタ、FTP)に対応した送信方法選択ボタン(3271〜3274)を押すか、詳細宛先入力領域(3275〜3278)を押すと、ファックスの場合はテンキーボード(図20)、その他はフルキーボード(図19)が表示され、入力可能になる。3279〜3282はそれぞれの送信方法の送信オプションを行うためのボタンであるが、ここでは詳細な説明は省略する。
【0115】
SENDメイン画面でPersonクラスの宛先が選択されている状態でEditボタン(3210)が押された場合もPersonクラス詳細サブ画面(図39)が表示される。詳細宛先入力領域(3275〜3278)の該当する領域に、選択された宛先の詳細が表示され、前述した方法でキーボードを表示すると、宛先の編集が可能になる。
【0116】
SENDメイン画面でData Baseクラスの宛先が選択されている状態でEditボタン(3210)が押された場合、Data Baseクラス詳細サブ画面(図40)が表示される。データベースクラス詳細サブ画面にはデータベース名(3311)、フォルダリスト(3312)が表示される。
【0117】
SENDメイン画面でGroupクラスの宛先が選択されている状態でEditボタン(3210)が押された場合Groupクラス詳細サブ画面(図41)が表示される。Groupクラス詳細サブ画面にはグループメンバー表示(3321)がされる。
【0118】
HD SETTINGサブ画面
Put Into HDチェックボタン(3213)を押すと、ハードディスクに送信するための設定を行うHD SETTINGサブ画面(図42)が表示される。詳細説明は省略する。
【0119】
Print Outサブ画面
Print Outチェックボタン(3214)を押すと、プリントアウトサブ画面(図43)が表示される。プリントアウトサブ画面ではプリント枚数、紙サイズ、拡大縮小率、両面印刷、ソート、解像度などを設定する。紙サイズ選択ボタン(3345)を押すと、紙サイズの一覧(図44)が表示され、そこから選択する。ソータ選択ボタン(3350)を押すと、選択可能なソータ一覧(3365)が表示される。
【0120】
Scan Settingサブ画面
Scan Settingボタン(3215)を押すと、 Scan Settingサブ画面(図46)が表示される。 Scan Settingサブ画面内のPresetモード選択領域(3371)からスキャン設定を1つ選択すると、それに対応する予め設定された解像度、スキャンモード、濃度がそれぞれの表示領域(3377、3379、3381)に表示される。これらの値は手動で変えることが可能である。図47は紙サイズ選択一覧をプルダウン表示した状態の画面で、この一覧から使用する紙のサイズ、向きを選択する。図48、図49はそれぞれ、解像度、スキャンモード一覧をプルダウン表示した状態を示している。
【0121】
RETRIEVE画面
RETRIEVEメイン画面(図50)にはWWW(3401)、E-mail(3402)、Fax(3403)、FTP(3404)のサブタブおよび各サブカテゴリーで共通に使用されるPUT INTO HDチェックボタン(3405)、PRINT SETTINGボタン(3406)が表示される。サブタブを押すことによって対応するWWW、E-mail、Fax、FTPの各サブ画面が表示される。リセットを含む初期化時にはWWWサブ画面が表示される。
【0122】
WWWサブ画面
WWWサブ画面表示時にスタートボタンを押すと、画面上に表示されている各設定に従ってホームページが印刷される。ただし、URL入力領域に何も表示されていない時にスタートボタンが押されても何も機能しない。
【0123】
WWWサブ画面(図50)上のURL入力領域(3411)を押すと、フルキーボード(3040)が表示され、URLの直接入力が可能になる。Link Depth(3412)およびMax Pages(3414)入力領域を押すと、テンキーボード(3050)が表示され、数値を直接入力することが可能になる。
【0124】
Bookmarkサブ画面
Bookmarkボタン(3419)を押すと、Bookmarkサブ画面(3460)が表示される。Bookmarkサブ画面中のブックマーク表示領域(3461)には設定されているブックマークの一覧が表示され、どれか1つの行を押すことによって選択表示状態となる。OKボタン(3466)を押すとBookmarkサブ画面がクローズされ、選択状態にあった項目に該当するURLがWWWサブ画面のURL入力領域に表示される。Bookmarkサブ画面中のその他のボタンの機能の説明は省略する。
【0125】
E-mailサブ画面
E-mailサブ画面(図51)ではE-mailを受け取るための設定を行う。各入力領域(3431〜3433)を押すとフルキーボード(図19)が表示され、入力可能になる。
【0126】
Faxサブ画面
Faxサブ画面(図52)ではファックス番号の入力を行う。入力領域(3441)を押すと、テンキーボード(図20)が表示され、ファックス番号入力が可能になる。
【0127】
FTP Serverサブ画面
FTP Serverサブ画面(図53)ではサーバからデータを受け取るための設定を行う。各入力領域(3451〜3453)を押すとフルキーボード(3040)が表示され、入力可能になる。
【0128】
HD Settingサブ画面
各カテゴリーに共通のPut Into HDチェックボタン(3406)を押すと、 HD Settingサブ画面(図42)が表示される。機能はSendのHD Settingサブ画面と同様である。
【0129】
Print Settingサブ画面
各カテゴリーに共通のPrint Settingボタン(3406)を押すと、 Print Settingサブ画面(図55)が表示される。機能はSendのPrint Outサブ画面と同様である。
【0130】
TASKS画面
TASKS画面が表示されている状態でスタートキーが押されると、TASKS画面上で設定されたパラメータに従って、自動的なRETRIEVE動作が実行される。
【0131】
TASKSメイン画面(図56)にはWWW、E-mail、Print Receive、Fax Receive、Fax Pollingのサブタブ(3501〜3505)が表示される。リセットを含む初期化時にはWWWサブ画面(図56)が表示される。
【0132】
WWWサブ画面
WWWタスク一覧表示領域(3511)には機器内に保持されているタスクが入力された順番で表示されている。実際に実行する必要のあるタスクには選択マークを付加する。選択マークが表示されていないタスクはタスクとして機器内に保持されているが、実際には実行されない。
【0133】
Newボタン(3513)を押すと、WWWタスク詳細サブ画面(図57)が表示され、新規にタスクの入力が可能となる。 WWWタスク詳細サブ画面については後述する。
【0134】
WWWタスク一覧から1つタスクを選択した状態でEditボタン(3514)を押すと、選択されているタスク情報が含まれるWWWタスク詳細サブ画面(図57)が表示され、設定を編集することが可能になる。
【0135】
WWWタスク一覧から1つタスクを選択した状態でDeleteボタン(3515)を押すと、選択されたタスクは削除される。
【0136】
WWWタスク詳細サブ画面
WWWタスク詳細サブ画面(図57)にはRETRIEVEメイン画面とRETRIEVEのWWWサブ画面に共通の機能を持つコンポーネント(3521〜3533)、チェックタイム表示領域(3534)、チェックタイム設定ボタン(3535)、PRINT WHEN CHANGEDチェックボタン(3536)、転送チェックボタン(3537)、OKボタン(3539)、キャンセルボタン(3538)が表示される。RETRIEVEと共通の部分の説明は省略する。
【0137】
チェックタイム表示領域(3534)は、WWWタスク設定サブ画面がNewボタンによって表示された場合は空白、Editボタンによって表示された場合は設定されていたタスク実行時刻が表示されている。また、後述するチェックタイムサブ画面で設定が行われた直後は設定されたタスク実行時刻が表示される。
【0138】
チェックタイム設定ボタン(3535)が押されると後述するチェックタイムサブ画面が表示され、タスクを実行するタイミングを設定することが可能になる。
【0139】
チェックタイムサブ画面
チェックタイムサブ画面(図58)にはスケジュールモード設定ボタン(3551〜3553)、時刻入力領域(3554)、OKボタン(3558)、キャンセルボタン(3557)が表示される。その他にスケジュールモード設定ボタンのうち、Onceボタン(3551)が選択されている場合は月入力領域(3555)、日付入力領域(3556)が表示される。Weeklyボタン(3552)選択時は曜日設定チェックボタン(3561)が表示される。Monthlyボタン(3553)選択時は日付入力領域(3571)が表示される。それぞれの入力領域を押すと、テンキーボード(図20)が表示され、数値の入力が可能になる。曜日設定チェックボタンは複数の曜日の選択が可能である。
【0140】
MGMT画面
図61はManagement画面である。詳細な説明は省略する。
【0141】
CONFIG画面
図62はConfiguration画面である。詳細な説明は省略する。
【0142】
フルキーボード
フルキーボード(図19)は文字の入力領域が押されたときに表示される。www.ボタン(3041)、comボタン(3042)を押すと、それぞれ“www.”、“com”の文字が入力される。その他のキーは従来通りの機能であるため、説明は省略する。
【0143】
テンキーボード
テンキーボード(図20)は数値入力領域または月入力領域が押されたときに表示される。各キーについての説明は省略する。
【0144】
エラー画面
エラー画面(図18)は何らかのエラーがあった場合に表示される。
【0145】
エラー画面にはエラーメッセージをテキストで表示するメッセージ表示領域(3031)、エラー画面をクローズするためのOKボタン(3032)が含まれる。
【0146】
DeviceInformationService(DIS)
コントローラ内でジョブに対する設定値、デバイス(スキャナ、プリンタなど)の機能、ステータス、課金情報等をControl APIに準拠したデータ形態で保持するデータベースと、そのデータベースとのI/FをDevice Information Service(以下、DISと呼称する)として定義している。図64にDIS 7102とJob Manager 7101、及びScan、Printの各DocumentManager7103、7104とのやり取りを示す。
【0147】
基本的に、Jobの開始命令など動的な情報はJob Manager 7101から各Document Managerに直接指示され、デバイスの機能やジョブの内容など静的な情報はDIS 7102を参照する。各Document Managerからの静的、動的情報、イベントはDIS 7102を介してJob Manager 7101に伝えられる。
【0148】
各Document ManagerからDISのデータベースにデータの設定、取得を行う場合、DISの内部データ形式がControl API準拠であることから、Control APIに準拠したデータ形式と各Document Managerが理解できるデータ形式との相互の変換処理を行う。例えば、各Document Managerからステータスデータの設定を行う場合、デバイス固有のデータを解釈し、Control APIで定義される対応するデータに変換し、DISのデータベースへ書き込みを行う。
【0149】
Job ManagerからDISのデータベースにデータの設定、取得を行う場合には、Job ManagerとDISの間でデータの変換は生じない。
【0150】
またDISには、Document Managerから通知される各種イベント情報に基づき、イベントデータの更新が行われる。
【0151】
図65にDIS内部に保持される各種データベース(以下、DBと呼称する)を示し、それぞれのDBについて説明する。図65中の丸角長方形は個々のDBを表している。
【0152】
7201はSupervisor DBであり、機器全体についてのステータスやユーザ情報を保持しているDBであり、ユーザIDやパスワード等、バックアップが必要な情報はHD装置、あるいはバックアップメモリなどの不揮発性の記憶装置に保持される。
【0153】
7202はScan Component DB、7203はPrint Component DBであり、これらComponent DBは存在するComponent毎に対応して保持される。例えば、プリンタのみからなる機器の場合はPrint Component DBのみが存在し、また例えば、FAXを備えた機器の場合はFAX Component DBが保持される。各Component DBには初期化時に、それぞれ対応するDocument ManagerがComponentの機能やステータスを設定する。
【0154】
7204はScan Job Service DB、7205はPrint Job Service DBであり、これらのJob Service DBもComponent DB同様、初期化時にそれぞれ対応するDocument Managerが機器で使用できる機能や、それらのサポート状況を設定する。
【0155】
次にJob DB、Document DBについて説明する。7206はScan Job DB、7207はPrint Job DBの各Job DB、7208はScan Document DB、7209はPrint Document DBである。
【0156】
Job DB、Document DBはJobとそれに付随するDocumentが生成される度にJob Managerにより動的に確保、初期化が行われ、必要な項目の設定が行われる。各Document ManagerはJobの処理開始前にJob DB、およびDocument DBから処理に必要な項目を読み出し、Jobを開始する。その後、Jobが終了するとこれらのJob、及びそれに付随していたDocumentのDBは解放される。Jobは1つ以上のDocumentを持つので、あるJobに対して複数のDocument DBが確保される場合がある。
【0157】
7210は各Document Managerから通知されるイベント情報を保持するデータベース、7211は装置のScan回数、Print回数を記録するためのカウンタテーブルである。
【0158】
Document Managerから通知されるイベントには、Scan Document ManagerからのComponentの状態遷移、Scan処理動作完了や各種のエラー、またPrint Document ManagerからのComponentの状態遷移、Print処理動作完了、紙詰まり、給紙カセットオープンなどがあり、それぞれのイベントを識別するためのイベントIDが予め定められている。
【0159】
Document Managerからイベントが発行された場合、DISはイベントデータベース7211に発行されたイベントIDと必要なら該イベントに付随する詳細データを登録する。また、Document Managerからイベントの解除が通知された場合、解除指定されたイベントデータをイベントデータベース7211から削除する。
【0160】
Job Managerよりイベントのポーリングが行われた場合、DISはイベントデータベース7210を参照し、現在発生しているイベントIDと必要ならイベントに付随する詳細データをJob Managerへ返信し、現在イベントが発生していなければその旨を返信する。
【0161】
また、Scan処理動作完了、Print処理動作完了のイベントが通知された場合はScan、Printを行ったユーザのカウンタ値を更新する。このソフトウェアによるカウンタは不慮の電源遮断などでその値が失われないように、バックアップされたメモリ装置やHD装置の不揮発性記憶装置にその値が更新されるたびに書き戻す。
【0162】
スキャン動作
以下にスキャン動作の詳細について説明する。図66はスキャン動作に関するブロックの概念図である。PCIバス8105にCPU8101とメモリ8102、画像の圧縮・伸長ボード8104、及びスキャナ8107と、このシステムを接続するためのI/Fを提供するSCSI I/F回路8103が接続されている。SCSI I/F回路8103とスキャナ(または複合機能を有する複写機のスキャナ機能ユニット)8107はSCSIインターフェースケーブル8106で接続されている。
【0163】
またPCIバス8105にはIDE Controller8108が接続されており、IDE Cable8109を介してIDE Hard Disk8110と接続されている。図67はスキャン動作に関するソフトウェア構造を示したものである。 JobManager8201はアプリケーションレベルの要求を分類、保存する機能を持つ。 DIS8202はアプリケーションレベルからのスキャン動作に必要なパラメータを保存する。アプリケーションからの要求はメモリ8102に保存される。スキャン動作管理部8203はJobManager8201とDIS8202からスキャンを行うのに必要な情報を取得する。スキャン動作管理部8203はJobManager8201から図68のジョブ番号、ドキュメント番号のテーブルデータ8301を受け取り、ジョブ番号、ドキュメント番号のテーブルデータ8301を元に、DIS8202よりスキャンパラメータ8302をうけとる。これによりアプリケーションから要求されているスキャン条件を元にスキャンを行う。
【0164】
スキャン動作管理部8203はDIS8202から取得したスキャンパラメータ8302をドキュメント番号順にスキャンシーケンス制御部8204に渡す。スキャンパラメータ8302を受け取ったスキャンシーケンス制御部8204はスキャン画像属性8308の内容に従ってSCSI制御部8207をコントロールする。これにより図66のPCI8105に接続されたSCSI Controller8103を動作させることにより、SCSIケーブル8106を介してScanner8107にSCSI制御コマンドを送ることによりスキャンが実行される。スキャンした画像はSCSI Cable8106を介してSCSI Controller8103にわたり、さらにPCI8105を介してMemory8102に格納される。スキャンシーケンス制御部8204はスキャンが終了し、PCI8105を介してMemory8102に画像が格納された時点で、スキャンパラメータ8302のスキャン画像圧縮形式8309の内容にしたがって、Memory8102に格納されているスキャン画像を圧縮するために、圧縮・伸長制御部8205に対して要求を出す。要求を受け取った圧縮・伸長制御部8205はPCI8105に接続されているCODEC8104を用いて、スキャンシーケンス制御部8204からのスキャン画像圧縮形式8309の指定で圧縮を行う。圧縮・伸長制御部8205は圧縮された画像をPCI8105を介してMemory8102に格納する。
【0165】
スキャンシーケンス制御部8204は圧縮・伸長制御部8205がスキャン画像圧縮形式8309で指定された形式にスキャン画像を圧縮し、Memory8102に格納した時点で、スキャンパラメータ8302の画像ファイルタイプ8307にしたがってMemory8102に格納されている圧縮されたスキャン画像をファイル化する。スキャンシーケンス制御部8204はファイルシステム8206に対して、スキャンパラメータ8302の画像ファイルタイプ8307で指定されたファイル形式でファイル化することを要求する。ファイルシステム8206はスキャンシーケンス制御部8204からの画像ファイルタイプ8307にしたがって、Memory8102に格納されている圧縮された画像をファイル化し、PCI8105を介してIDE Controller8108に転送し、IDE Cable8109を介してIDE Hard Disk8110に転送することによりスキャンされた圧縮画像をファイル化する。スキャンシーケンス制御部8204はファイルシステム8206がIDE Hard Disk8110にファイル化された画像を格納した時点で、Scanner8107上の一枚の現行の処理が終了したとして、スキャン動作管理部8203にスキャン終了通知を送り返す。
【0166】
この時点でScanner8107上にまだスキャンが行われていない原稿が存在し、Job Manager8201からスキャン要求が存在する場合には再度、DIS8202に格納されているスキャンパラメータ8302を用いてスキャンシーケンス制御部にスキャン動作を要求する。
【0167】
Scanner8107上にスキャンされていない原稿が存在しない場合、またはJobManager8201からのスキャン要求が存在しない場合には、スキャン動作が終了したものとしてJobManager8201に対してスキャン終了通知を発行する。
【0168】
プリント動作
以下でプリント動作について詳細に説明する。
【0169】
図69はプリント動作に関するブロックの概念図である。PCIバス9005にCPU9001とメモリ9002、画像の圧縮・伸張ボード9004、及びプリンタ9007と、このシステムを接続するためのI/Fを提供するEngine I/Fボード9003が接続されている。Engine I/Fボード9003とプリンタ(または複合機能を有する複写機のプリンタ機能ユニット)9007はエンジンインターフェースケーブル9006で接続されている。
【0170】
Engine I/Fボードは内部にDPRAMを持ち、このDPRAMを介してプリンタへのパラメータ設定及びプリンタの状態読み出しと、プリントの制御コマンドのやりとりを行う。またこのボードはVideoコントローラを持ち、プリンタからエンジンインターフェースケーブル経由で与えられるVCLK(Video Clock)とHSYNCに合わせて、PCI上に展開されているイメージデータをエンジンインターフェースケーブルを介してプリンタに送信する。この送信のタイミングを図で表すと図70の様になる。VCLKは常に出続け、HSYNCがプリンタの1ラインの開始に同期して与えられる。Videoコントローラは設定された画像幅(WIDTH)分のデータを、設定されたPCI上のメモリ(SOURCE)から読み出して、Video信号としてエンジンインターフェースケーブルに出力する。これを指定ライン分(LINES)繰り返した後、IMAGE_END割り込みを発生する。
【0171】
先に説明したとおり、CPU上のアプリケーションプログラムからControllAPIにプリントジョブの指示が渡されると、ControllAPIはこれをコントローラレベルのJob Managerにジョブとして渡す。さらにこのJob Managerはジョブの設定をDISに格納し、Print Managerにジョブの開始を指示する。Print Managerはジョブを受け付けるとDISからジョブ実行に必要な情報を読み出し、EngineI/Fボード及び、DPRAMを介してプリンタに設定する。
【0172】
Engine I/Fボードの設定項目を図71に、プリンタのDPRAMを介した設定項目及び制御コマンド、状態コマンドを図72に示す。
【0173】
簡単のためにこのジョブを非圧縮、レター(11"×8.5")サイズ2値画像の、2ページ1部プリント、プリンタが600dpiの性能を持つものとして、具体的に動作を説明する。
【0174】
まず、このジョブを受けるとPrint Managerはこの画像の幅(この場合8.5"の側とする)の画像バイト数を算出する。
【0175】
WIDTH = 8.5 × 600 ÷ 8 ≒ 630(Bytes)
次にライン数を演算する。
【0176】
LINES = 11 × 600 = 6600(Lines)
これらの算出した値と、与えられた1ページ目の画像が格納されているSOURCEアドレスとを図71に示したWIDTH,LINES,SOURCEに設定する。この時点でEngine I/Fボードは画像出力の用意が完了しているが、プリンタからのHSYNC信号が来ていないため(VCLKは来ている)画像データを出力していない。
【0177】
次にPrint Managerは図72に示したDPRAMの所定のアドレス(Book No)に出力部数である1を書き込む。その後、1ページ目に対する出力用紙の給紙要求(FEED_REQ)を出し、プリンタからのIMAGE_REQを待つ。プリンタからIMAGE_REQが来たら、IMAGE_STARTを出す。これを受けてプリンタはHSYNCを出し始め、HSYNC待ちであったEngine I/Fボードは画像を出力する。プリンタは出力用紙の後端を検出すると、IMAGE_ENDを出力し、出力用紙が排出されるとSHEET_OUTを出力する。Print Managerは1ページ目のIMAGE_ENDを受けて、2ページ目のWIDTH,LINES,SOURCEをEngine I/Fボードに設定し、FEED_REQを出して、IMAGE_REQを待つ。2ページ目のIMAGE_REQが来てからの動作は、1ページめと同様である。
【0178】
続いて、本発明のユーザ毎の機能管理について説明する。
【0179】
ユーザ管理を実施する場合、装置の操作部3000では図17のようにユーザに対してID番号および暗証番号の入力待ち表示を行い、正しいID及び暗証番号が入力されない限り、装置に対する操作を禁止する。装置のユーザを管理するために、図1に示すユーザ管理テーブル101が装置の記憶装置に保持されている。なお、このユーザ管理テーブルは装置内部の不揮発性記憶装置にバックアップする構成、またはネットワークで接続されたリモートのユーザ管理サーバで保持する構成のいずれも可能であり、ユーザ認証処理においてユーザ管理テーブルを参照が可能であればよい。110は個々のユーザに割り当てられたユーザID、111は個々のユーザの暗証番号、120は個々のユーザに装置の各種機能を利用許可しているかどうかを示す、許可機能リストである。本実施例の装置の機能として、コピー121、プリント122、BOX保存(スキャン画像を保存)123、FAX124、Internet-FAX125、E-Mail送信126を示す。図1のユーザ管理テーブルでは各機能について1ならば利用許可、0ならば利用禁止とする。なお図1では図示しないがさらに機能を詳細に分けることが可能であり、例えばCOPYについてカラーCOPY、白黒COPYと機能分けすることで、装置のカラー機能に関する利用制限、管理も可能である。また本実施例における本ユーザ管理テーブルへのユーザ情報登録は、装置の管理者が予め装置本体の操作部、あるいはリモートに接続されたユーザ管理サーバにて予め行った状態であるとして説明する。図1の例では、ユーザID100に対応するユーザについては装置の全機能の利用が許可されているが、ユーザID103に対応するユーザについてはFAXのみ、利用許可されている状態である。
【0180】
ユーザが装置を利用する場合、図2に示す流れでユーザ認証と装置の状態切り替えが行われる。201で装置の操作部は図17のID入力画面であり、202でユーザがID番号及び暗証番号を入力すると、ユーザ管理テーブルの110、111の検索を行う。203でまずID番号の検索を行い、一致する登録済みのID番号が存在しなかった場合認証エラーとして210にて図18に示すエラー表示を行い、ユーザにその旨通知して再度ID入力画面へ戻る。一致するID番号が存在した場合、204で該IDの暗証番号のチェックを行う。不一致の場合、図18に示すエラー表示を操作部3000で行い、再度ID入力画面へ戻る。ID、暗証番号とも一致した場合ユーザ認証成功と判断し、つづいてユーザ管理テーブル120を検索し、該ユーザに利用許可されている機能をチェックする。ここでユーザ管理テーブル上で1が設定され利用許可されている機能を特定し、操作部3000の表示をその機能画面へと遷移させてユーザ認証処理を終了する。ここで、その他の機能画面へ遷移するための3011〜3016の機能タブを押下した場合にもユーザ管理テーブル120のチェックが行われる。その結果、該ユーザに対して許可されている機能であれば押下された機能タブに対応する機能画面へ遷移し、該機能が使用可能となる。利用許可されていなかった場合、図3に示す表示を操作部3000にて行い、該機能の利用が許可されていない旨をユーザに通知して該機能を利用可能な状態に遷移させないことで、該機能の使用を禁止する。
【図面の簡単な説明】
【0181】
【図1】本発明のユーザ管理テーブルの構成図。
【図2】本発明の認証処理の流れ図。
【図3】利用不可の機能を選択した場合に表示されるエラー画面。
【図4】本システムのソフトウェアの全体構成図。
【図5】本システムの全体ブロック図。
【図6】スキャナ部、プリンタ部、及び操作部の外形図。
【図7】操作部。
【図8】スキャナ画像処理部のブロック図。
【図9】プリンタ画像処理部のブロック図。
【図10】画像圧縮処理部のブロック図。
【図11】デバイスI/F部のブロック図。
【図12】画像回転部のブロック図。
【図13】画像回転処理の説明図。
【図14】画像回転処理の説明図。
【図15】操作部全体。
【図16】操作画面。
【図17】ID入力画面。
【図18】エラー画面。
【図19】フルキーボード画面。
【図20】テンキーボード画面。
【図21】Copyメイン画面。
【図22】プリンタ一覧表示画面。
【図23】Image Quality一覧表示画面。
【図24】拡大縮小設定サブ画面。
【図25】用紙選択サブ画面。
【図26】ソータ設定サブ画面。
【図27】両面コピー設定サブ画面。
【図28】SENDメイン画面。
【図29】SEND初期画面。
【図30】アドレスブック画面。
【図31】詳細情報画面。
【図32】アドレス検索画面。
【図33】検索対象クラス一覧表示画面。
【図34】検索対象属性一覧表示画面。
【図35】検索対象条件一覧画面。
【図36】検索対象アドレスブック一覧表示。
【図37】検索結果例の画面。
【図38】詳細宛先(New)の画面。
【図39】詳細宛先(Person)の画面。
【図40】詳細宛先(Data Base)の画面。
【図41】詳細宛先(Group)の画面。
【図42】ハードディスク設定画面。
【図43】プリント設定画面。
【図44】紙サイズ一覧表示画面。
【図45】ソータ一覧表示画面。
【図46】スキャン設定画面。
【図47】紙サイズ一覧表示画面。
【図48】解像度一覧表示画面。
【図49】スキャンモード一覧表示画面。
【図50】Retrieveメイン(WWW)画面。
【図51】E-Mail画面。
【図52】FAX画面。
【図53】FTP画面。
【図54】ブックマーク画面。
【図55】Retrieveプリント設定画面。
【図56】TASKSメイン画面。
【図57】WWW詳細設定画面。
【図58】チェックタイムサブ(Once)画面。
【図59】チェックタイムサブ(Weekly)画面。
【図60】チェックタイムサブ(Monthly)画面。
【図61】Managementサブ画面。
【図62】Configrationサブ画面。
【図63】組み込みアプリケーション説明のブロック図。
【図64】DISとJob Manager、Print Manager、Scan Managerとのやり取りを示す図である。
【図65】DIS内部のデータベース、及びカウンタを示す図である。
【図66】スキャンに関するハードウェア制御のブロック図。
【図67】スキャンにおけるソフトウェア制御のブロック図。
【図68】スキャンにおけるパラメータテーブルの概略図。
【図69】プリントに関するブロック図。
【図70】プリントイメージデータの転送タイミング図。
【図71】EngineI/Fボード内のプリントパラメータレジスタ表。
【図72】プリンタとEngineI/Fボードとの通信コマンド表。
【図73】ネットワークシステム全体の構成図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置の正当なユーザの識別情報、認証情報、使用可能な機能情報を記憶するユーザ管理テーブルと、
装置の個々のユーザに対応するユーザ認証情報を前記ユーザ管理テーブルに登録、削除可能なユーザ登録削除手段と、
前記ユーザ登録手段によって登録されたユーザ毎に、利用可能な装置機能を前記ユーザ管理テーブルに追加及び削除可能な使用許可機能登録削除手段と、
前記ユーザ登録手段によってあらかじめ前記ユーザ管理テーブルに登録されたユーザ認証情報と、ユーザによって入力されたユーザ認証情報とを比較し、正当な使用者かどうかを判定するユーザ認証手段と、を備え、
前記ユーザ認証手段によって装置の正当なユーザであると判定した場合、さらにユーザ管理テーブルにて該ユーザに許可されている機能に対応して、装置を該ユーザに利用許可した機能のみ使用可能な状態へ遷移させることを特徴とする、画像処理装置。
【請求項2】
前記ユーザ管理テーブルとは独立して、装置の管理者ユーザ登録テーブルを保持し、あらかじめ登録された管理者ユーザのみが前記ユーザ登録削除手段、および前記使用許可機能登録削除手段を実行可能とした、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記ユーザ管理テーブル、前記ユーザ登録削除手段、および使用許可機能登録削除手段とを保持し、ネットワークを介して装置と接続されたユーザ管理サーバと、
前記ユーザ管理テーブルを保持せず、ユーザ認証においては入力された認証情報をもってユーザ管理サーバに問い合わせを行い、その認証結果に基づいてユーザ認証の可否、及び認証に成功した場合は該ユーザに許可された機能の判定とを行う、請求項1に記載の画像処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate

【図36】
image rotate

【図37】
image rotate

【図38】
image rotate

【図39】
image rotate

【図40】
image rotate

【図41】
image rotate

【図42】
image rotate

【図43】
image rotate

【図44】
image rotate

【図45】
image rotate

【図46】
image rotate

【図47】
image rotate

【図48】
image rotate

【図49】
image rotate

【図50】
image rotate

【図51】
image rotate

【図52】
image rotate

【図53】
image rotate

【図54】
image rotate

【図55】
image rotate

【図56】
image rotate

【図57】
image rotate

【図58】
image rotate

【図59】
image rotate

【図60】
image rotate

【図61】
image rotate

【図62】
image rotate

【図63】
image rotate

【図64】
image rotate

【図65】
image rotate

【図66】
image rotate

【図67】
image rotate

【図68】
image rotate

【図69】
image rotate

【図70】
image rotate

【図71】
image rotate

【図72】
image rotate

【図73】
image rotate


【公開番号】特開2006−344128(P2006−344128A)
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−170922(P2005−170922)
【出願日】平成17年6月10日(2005.6.10)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】