説明

画像形成装置

【課題】ユーザにとって外部接続端子の位置が分かりやすい画像形成装置を提供する。
【解決手段】表示画面103に近接する位置に外部接続端子104を設ける。これにより、画像形成装置1に対する操作の際などにユーザが確認する表示画面103に近接する位置に外部接続端子104を設けることができるので、外部接続端子104がユーザの目に入りやすく、ユーザにとって外部接続端子104の位置が分かりやすい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示画面を有する表示部が備えられた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
画像形成部を収容する筺体の側面に、外部接続端子の一例であるUSB(Universal Serial Bus)ポートが設けられた画像形成装置が知られている(例えば、下記特許文献1)。この種の画像形成装置においては、USBポートに接続されたUSBメモリなどから画像データを読み込み、当該画像データに基づいて記録紙に画像を形成するといった動作を行うことができる。
【0003】
【特許文献1】特開2003−276276号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のような従来技術では、ユーザによっては、筺体におけるUSBポートなどの外部接続端子が形成されている位置が分からず、当該外部接続端子を探すのに時間がかかる場合がある。特に、上記特許文献1のような構成では、操作キー及び表示画面を備えた操作パネルに対して外部接続端子が離れた位置に設けられているので、操作パネルの操作キーを操作し、又は、表示画面を確認するユーザにとって、外部接続端子の位置がより分かりづらい。
【0005】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、ユーザにとって外部接続端子の位置が分かりやすい画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の本発明に係る画像形成装置は、画像データに基づいて記録紙に画像を形成する画像形成部と、上記画像形成部を収容する筺体と、上記筺体に取り付けられ、表示画面を有する表示部とを備え、上記表示画面に近接する位置に外部接続端子が設けられていることを特徴とする。
【0007】
このような構成によれば、表示画面に近接する位置に外部接続端子が設けられているため、ユーザにとって外部接続端子の位置が分かりやすい。すなわち、画像形成装置に対する操作の際などにユーザが確認する表示画面に近接する位置に外部接続端子が設けられているので、外部接続端子がユーザの目に入りやすく、ユーザは外部接続端子を容易に発見することができる。
【0008】
第2の本発明に係る画像形成装置は、上記外部接続端子が、上記筺体における上記表示画面に最も近い側面に形成されていることを特徴とする。
【0009】
このような構成によれば、表示画面に対して最も近い筺体の側面に外部接続端子が形成されているので、外部接続端子がユーザの目により入りやすく、ユーザにとって外部接続端子の位置がさらに分かりやすい。
【0010】
第3の本発明に係る画像形成装置は、上記表示部が、上記筺体に取り付けられたケーシングにより保持されており、上記外部接続端子が、上記ケーシングの側面に形成されていることを特徴とする。
【0011】
このような構成によれば、表示部を保持するケーシングの側面に外部接続端子を形成することにより、表示画面により近接する位置に外部接続端子を設けることができる。したがって、表示部と外部接続端子が同一のユニットを構成するものとして一体的に認識され、外部接続端子がユーザの目により入りやすいため、ユーザにとって外部接続端子の位置がさらに分かりやすい。
【0012】
第4の本発明に係る画像形成装置は、上記外部接続端子が、上記表示画面の中央部に対向する位置に設けられていることを特徴とする。
【0013】
このような構成によれば、表示画面の中央部に対向する位置に外部接続端子が設けられているため、外部接続端子の位置をより分かりやすくすることができる。また、外部接続端子の相対位置を視覚的に示す画像を表示画面に表示する場合には、当該表示画面の中央部に画像を表示することにより、表示画面の端部に上記画像が表示される場合と比較して、当該画像をより大きく表示することができるため、外部接続端子の位置をより分かりやすくすることができる。
【0014】
第5の本発明に係る画像形成装置は、上記表示画面に対する表示を制御する表示制御部を備え、上記表示制御部が、上記外部接続端子の相対位置を視覚的に示す画像を上記表示画面に表示するための制御を行うことを特徴とする。
【0015】
このような構成によれば、外部接続端子の相対位置を視覚的に示す画像が表示画面に表示されるため、その表示に基づいてユーザは外部接続端子を迅速に発見することができ、ユーザにとって外部接続端子の位置がさらに分かりやすい。
【0016】
第6の本発明に係る画像形成装置は、上記表示制御部が設けられた表示制御基板を備え、上記外部接続端子が上記表示制御基板に接続されており、上記表示制御基板には、上記外部接続端子から入力される画像データに対して画像処理を行う画像処理部が設けられていることを特徴とする。
【0017】
このような構成によれば、外部接続端子から入力される画像データに対する画像処理を表示制御基板において行うことができる。外部接続端子が表示画面に近接する位置に設けられることにより、外部接続端子と表示制御基板との距離も比較的短いため、外部接続端子から入力される画像データに対する画像処理を表示制御基板において行うことにより、画像データに生じるノイズを抑制することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、画像形成装置に対する操作の際などにユーザが確認する表示画面に近接する位置に外部接続端子が設けられているので、ユーザにとって外部接続端子の位置が分かりやすい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の内部構成を示した概略断面図である。この画像形成装置1は、原稿供給装置(ADF)2、原稿読取部3、画像形成部4及び給紙部5を備えた複写機である。
【0020】
ADF2は、原稿トレイ2aを備えており、当該原稿トレイ2a上に1枚の原稿を置き、又は、2枚以上の原稿を積層した状態で置くことができるようになっている。ADF2は、ピックアップローラ2b及び分離手段(分離ローラとリタードローラの対)2cにより、原稿トレイ2a上に置かれた原稿を1枚ずつ送り出す。ADF2により送り出された原稿は、複数の搬送ローラ2d、2e、2fにより搬送路2gを搬送され、当該搬送路2gの途中で片面又は両面の画像が読み取られた後、排出ローラ2hにより原稿排出トレイ2i上に順次排出される。
【0021】
原稿読取部3は、原稿の画像を読み取るための第1スキャナ3aを備えている。ADF2により原稿読取部3に供給される原稿を読み取る際には、第1スキャナ3aが静止読取領域3bにおいて静止した状態で、搬送路2gの途中に位置する読取ポイントAにおいて原稿の第1面(表面)の画像を読み取る。この画像形成装置1では、原稿読取部3の上方に設けられたガラス板3d上に原稿を載置することにより、第1スキャナ3aを移動読取領域3cで移動させながら原稿の第1面の画像を読み取ることもできる。なお、原稿の第1面とは、原稿トレイ2a上で上側の面、又は、ガラス板3d上で下側の面をいう。
【0022】
ADF2には、搬送路2gの途中に設けられた第2スキャナ2kが備えられており、両面読取を行う場合には、読取ポイントBにおいて、当該第2スキャナ2kにより原稿の原稿トレイ2a上で下側の面である第2面(裏面)の画像が読み取られる。すなわち、第2スキャナ2kは、原稿読取部3の第1スキャナ3aにより読み取られる原稿の面(第1面)とは反対側の面(第2面)の画像を読み取るための裏面読取部を構成している。ただし、ADF2は、第2スキャナ2kを備えていないような構成であってもよい。この場合、ADF2に原稿を表裏反転させる機構が設けられ、原稿の両面が第1スキャナ3aにより順次に読み取られるような構成であってもよい。
【0023】
画像形成部4は、感光体ドラム4a、帯電器4b、光書込みユニット4c、現像器4d、転写器4e及び定着器4fを備え、電子写真方式により記録紙Pに画像を形成する。感光体ドラム4aの表面には感光体が形成されており、画像形成時には、回転駆動される感光体ドラム4aの表面が帯電器4bにより一様に帯電される。光書込みユニット4cは、第1スキャナ3a又は第2スキャナ2kで読み取った原稿の画像データなどに基づいて、LED(Light-Emitting Diode)又はレーザ光源から光を出力する。帯電器4bにより一様に帯電された感光体ドラム4aの表面には、光書込みユニット4cから出力される光で露光されることにより、静電潜像が形成される。
【0024】
静電潜像が形成された感光体ドラム4aの表面には、現像器4dから供給されるトナーが付着することによりトナー像が形成され、このトナー像が転写器4eを用いて記録紙Pに転写される。トナー像が転写された記録紙Pは、定着器4fにより加熱処理及び加圧処理が施された後、排出ローラ4gから排出トレイ4h上に排出される。
【0025】
給紙部5は、記録紙Pを収容するための記録紙カセット6を備えており、この記録紙カセット6内に設けられた支持板9上に、記録紙Pを積層した状態で収容することができるようになっている。支持板9は、その一端部に設けられた支軸9aを中心に回転可能となっており、支軸9a側とは反対側の端部が圧縮ばね9bによって上方へ付勢されることにより、最上部の記録紙Pが給紙ローラ21に対して押圧される。この状態で給紙ローラ21が回転駆動されることにより、記録紙カセット6内に収容されている記録紙Pが、給紙ローラ21と分離パッド(図示せず)によりそれぞれ分離されて搬送路12に1枚ずつ送り出される。
【0026】
搬送路12には、1つ又は複数の搬送ローラ13が設けられている。記録紙カセット6から1枚ずつ送り出される記録紙Pは、搬送ローラ13により搬送路12内を搬送され、画像形成部4へと送られる。そして、レジストローラ14により記録紙Pは感光体ドラム4aの直前で一旦停止され、感光体ドラム4aに形成されるトナー像を転写させるタイミングに合わせて送り出される。
【0027】
上記のような原稿読取部3、画像形成部4及び給紙部5は、筺体1a内に収容されており、当該筺体1aの上面に上記ガラス板3dが形成されている。ADF2は、筺体1aの上面に対して上下に開閉可能に取り付けられている。したがって、ガラス板3d上に置かれた原稿を第1スキャナ3aで読み取る場合には、ADF2を閉じることにより、当該ADF2とガラス板3dとの間に原稿を挟むことができるようになっている。
【0028】
図2は、筺体1aの上面の一部を示した平面図である。また、図3は、筺体1aの上部の一部を示した正面図である。本実施形態では、画像形成装置1に対して当該画像形成装置1を操作するユーザ側を前面側、ユーザとは反対側を背面側として説明する。
【0029】
筺体1aの上面におけるADF2が対向しない領域には、操作表示パネル100が設けられている。当該操作表示パネル100は、ユーザが操作を行うための操作部101と、ユーザに対する表示を行うための表示部102とが一体的に形成された構成を有している。操作部101は、ユーザが押圧して操作する複数の操作キーを有している。表示部102は、例えば液晶表示器からなり、その表示画面103が筺体1aの上面に形成されている。表示部102の表示画面103は、例えば矩形状に形成され、この例では長方形状に形成された表示画面103の長辺が、筺体1aの上面の前端縁に対して平行に延びるように配置されている。
【0030】
表示部102は、表示画面103に各種情報を表示するとともに、当該表示画面103にタッチすることにより入力を行うことができるタッチパネル式のものであってもよい。ただし、操作部101及び表示部102が一体的に形成された構成に限らず、操作部101と表示部102とが別個に設けられた構成であってもよい。
【0031】
この例では、操作表示パネル100は、筺体1aの上面における前端部に形成されている。表示部102の表示画面103は、その前側の長辺が筺体1aの上面の前端縁に近接しており、筺体1aの前面1bが、筺体1aにおける表示画面103に最も近い側面を構成している。すなわち、表示画面103の外周を形成する4辺のうち、前側の長辺と当該長辺に対向する筺体1aの前面との距離が、他の各辺と当該各辺に対向する筺体1aの側面との距離よりも短くなっている。
【0032】
本実施形態では、筺体1aにおける表示画面103に最も近い側面である前面1bの上部に、外部接続端子104が形成されている。より具体的には、上記前面1bにおける表示画面103の中央部に対向する位置、すなわち表示画面103の前側の長辺の中央部に対向する位置に、外部接続端子104が設けられている。外部接続端子104は、外部からデータを入力し、又は、外部にデータを出力するための端子であり、この例ではUSBポートを構成している。ただし、外部接続端子104は、USBポートに限らず、PS/2ポート又はLANポートなどの他のポートを構成するものであってもよい。
【0033】
本実施形態では、上記のような構成により、筺体1aにおける表示画面103に近接する位置に外部接続端子104が設けられているため、ユーザにとって外部接続端子104の位置が分かりやすい。すなわち、画像形成装置1に対する操作の際などにユーザが確認する表示画面103に近接する位置に外部接続端子104が設けられているので、外部接続端子104がユーザの目に入りやすく、ユーザは外部接続端子104を容易に発見することができる。
【0034】
特に、本実施形態では、筺体1aの上面に設けられた表示画面103に対して最も近い筺体1aの側面(前面)に外部接続端子104が形成されているので、外部接続端子104がユーザの目により入りやすく、ユーザにとって外部接続端子104の位置がさらに分かりやすい。
【0035】
ただし、外部接続端子104は、筺体1aの前面1bに限らず、前面1b以外の側面に設けられていてもよい。例えば、表示画面103が、筺体1aの前面1bよりも左側面又は右側面に近接して設けられている場合には、外部接続端子104が筺体1aの左側面又は右側面に設けられていてもよい。また、外部接続端子104は、筺体1aにおける表示画面103に近接する位置に設けられるような構成であれば、筺体1aの側面に限らず、筺体1aの上面などの他の位置に設けられていてもよい。なお、通常は表示画面103が筺体1aの背面に近接して設けられることはないため、外部接続端子104を筺体1aの背面に形成することはない。
【0036】
表示画面103は、長方形状に限らず、正方形状、台形状、楕円形状などの各種形状に形成することができる。この場合、筺体1aにおける表示画面103に最も近い側面、すなわち表示画面103の外周に対して最も近接して対向する側面に、外部接続端子104が設けられた構成であってもよい。
【0037】
本実施形態では、操作表示パネル100を操作してモードを選択することにより、外部接続端子104を介してデータを入力又は出力するモード(外部入出力モード)を選択することができるようになっている。図2には、外部入出力モードが選択された場合の表示画面103の表示例が示されている。この表示例では、外部接続端子104に対するUSBの接続をユーザに指示するメッセージとともに、外部接続端子104の相対位置を視覚的に示す画像としての矢印105が表示画面103に表示されている。
【0038】
上記矢印105は、当該矢印105に対する外部接続端子104の相対位置を示しており、この例では、表示画面103における外部接続端子104に対向する位置、すなわち表示画面103の左右方向中央部に、前方を指し示す矢印105が表示されている。このように、外部接続端子104の相対位置を視覚的に示す画像(矢印105)が表示画面103に表示されるため、その表示に基づいてユーザは外部接続端子104を迅速に発見することができ、ユーザにとって外部接続端子104の位置がさらに分かりやすい。
【0039】
また、本実施形態では、表示画面103の中央部に対向する位置に外部接続端子104が設けられているため、外部接続端子104の相対位置を視覚的に示す画像(矢印105)を表示画面103の中央部に表示することができる。これにより、表示画面103の端部に上記画像が表示される場合と比較して、当該画像をより大きく表示することができるため、外部接続端子104の位置をより分かりやすく表示することができる。ただし、表示画面103に表示される上記画像は、矢印105に限らず、他の画像であってもよい。
【0040】
図4は、図1の画像形成装置1の電気的構成を示したブロック図である。本実施形態では、画像形成装置1の筺体1a内に、表示制御基板200、原稿読取制御基板300及び画像形成制御基板400が設けられている。
【0041】
原稿読取制御基板300は、原稿の読取動作を制御するための基板である。原稿読取部3の第1スキャナ3aにより読み取られた原稿の第1面の画像データは、原稿読取制御基板300に入力され、この原稿読取制御基板300により当該画像データに対する画像処理が行われるようになっている。
【0042】
画像形成制御基板400は、画像形成装置1の全体の制御を司るメイン基板であり、記録紙Pに対する画像形成動作を制御する他、給紙部5などの他の各部の動作を制御する。ADF2の第2スキャナ2kにより読み取られた原稿の第2面の画像データは、画像形成制御基板400に入力され、この画像形成制御基板400により当該画像データに対する画像処理が行われるようになっている。
【0043】
原稿読取制御基板300により画像処理が行われた原稿の第1面の画像データは、画像形成制御基板400へと送られ、当該画像形成制御基板400が画像形成部4の動作を制御することにより、上記第1面の画像データに基づく画像が記録紙Pに形成される。ADF2を用いた両面読取の場合には、画像形成制御基板400により画像処理が行われた原稿の第2面の画像データに基づいて、当該画像形成制御基板400が画像形成部4の動作を制御することにより、当該第2面の画像データに基づく画像が記録紙Pに形成される。
【0044】
ただし、上記のような構成に限らず、第1スキャナ3aにより読み取られた原稿の第1面の画像データが、画像形成制御基板400に入力され、この画像形成制御基板400により画像処理が行われるような構成であってもよい。また、第2スキャナ2kにより読み取られた原稿の第2面の画像データが、原稿読取制御基板300に入力され、この原稿読取制御基板300により画像処理が行われるような構成であってもよい。
【0045】
表示制御基板200は、操作表示パネル100の裏面側に対向するように設けられている。当該表示制御基板200には、表示制御部201及び画像処理部202を構成するCPUの他、上述の外部接続端子104などの各種電気部品が実装されている。表示制御部201は、表示部102の表示画面103に対する表示を制御するものであり、上述のような外部接続端子104の相対位置を視覚的に示す画像(矢印105)などの各種画像を表示画面103に表示するための制御を行う。
【0046】
画像処理部202は、外部接続端子104を介してUSBとの間で入出力される画像データに対する画像処理を行う。すなわち、USBから外部接続端子104を介して画像データが入力された場合には、当該画像データに対して画像処理部202により画像処理が行われ、画像処理後の画像データが画像形成制御基板400に入力される。この画像形成制御基板400に入力された画像データに基づいて、当該画像形成制御基板400が画像形成部4の動作を制御することにより、上記画像データに基づく画像を記録紙Pに形成することができる。
【0047】
なお、画像形成制御基板400に入力された画像データを、当該画像形成装置1のメモリ(図示せず)に記憶し、又は、当該画像形成装置1に接続されている他の装置に送信することも可能である。また、第1スキャナ3a又は第2スキャナ2kで読み取られた原稿の画像データ、あるいは、当該画像形成装置1に接続されている他の装置から受信した画像データなどを、画像処理部202の処理により、外部接続端子104を介してUSBに記憶することも可能である。
【0048】
表示制御基板200、原稿読取制御基板300又は画像形成制御基板400において画像データに対して行われる上記画像処理としては、例えばA/D変換、表示・印刷・送信用の処理などを例示することができる。
【0049】
このように、本実施形態では、外部接続端子104から入力される画像データに対する画像処理を表示制御基板200において行うことができる。特に、外部接続端子104が表示制御基板200に実装されているため、外部接続端子104から入力される画像データに対する画像処理を表示制御基板200において行うことにより、画像データに生じるノイズを効果的に抑制することができる。
【0050】
ただし、外部接続端子104は、表示制御基板200に実装された構成に限らず、配線を介して表示制御基板200に接続された構成であってもよい。このような構成であっても、外部接続端子104が表示画面103に近接する位置に設けられることにより、外部接続端子104と表示制御基板200との距離も比較的短いため、画像データに生じるノイズを抑制することができる。
【0051】
図5は、本発明の別の実施形態に係る画像形成装置に設けられた操作表示パネル110の構成を示す斜視図である。この操作表示パネル110は、その外形がケーシング111により区画されており、当該ケーシング111が筺体1aに取り付けられている。ケーシング111は、筺体1aに対して固定されていてもよいし、ヒンジなどを介して変位可能に取り付けられていてもよい。当該操作表示パネル110は、筺体1aの上部、より好ましくは筺体1aの上部における前端部に取り付けられている。当該操作表示パネル110において、上述の実施形態に係る操作表示パネル100と同様の構成については、図に同一符号を付して説明を省略することとする。
【0052】
ケーシング111は、平面視で表示画面102よりも大きい矩形状に形成され、操作部101及び表示部102を保持している。ただし、このような構成に限らず、ケーシング111により表示部102のみを保持するような構成であってもよい。
【0053】
この例では、ケーシング111の前面に外部接続端子104が形成されている。より具体的には、ケーシング111の前面における表示画面103の中央部に対向する位置、すなわち表示画面103の前側の長辺の中央部に対向する位置に、外部接続端子104が設けられている。ただし、外部接続端子104は、表示画面103に近接するケーシング111の側面に形成されるような構成であれば、ケーシング111の前面に限らず、ケーシング111の他の側面に形成されていてもよい。
【0054】
本実施形態では、上記のような構成により、画像形成装置1に対する操作の際などにユーザが確認する表示画面103に近接する位置に外部接続端子104が設けられているので、外部接続端子104がユーザの目に入りやすく、ユーザは外部接続端子104を容易に発見することができる。特に、表示部102を保持するケーシング111の側面に外部接続端子104を形成することにより、表示画面103により近接する位置に外部接続端子104を設けることができる。したがって、表示部102と外部接続端子104が同一のユニットを構成するものとして一体的に認識され、外部接続端子104がユーザの目により入りやすいため、ユーザにとって外部接続端子104の位置がさらに分かりやすい。
【0055】
表示制御基板200は、ケーシング111内における表示画面103の裏面側に対向する位置に設けられており、当該表示制御基板200に、表示制御部201及び画像処理部202を構成するCPUの他、上述の外部接続端子104などの各種電気部品が実装されている。このように、外部接続端子104が表示制御基板200に実装された構成であれば、外部接続端子104から入力される画像データに対する画像処理を表示制御基板200において行うことにより、画像データに生じるノイズを効果的に抑制することができる。
【0056】
ただし、外部接続端子104は、表示制御基板200に実装された構成に限らず、配線を介して表示制御基板200に接続された構成であってもよい。このような構成であっても、外部接続端子104が表示画面103に近接する位置に設けられることにより、外部接続端子104と表示制御基板200との距離も比較的短いため、画像データに生じるノイズを抑制することができる。
【0057】
なお、本実施形態においても、表示制御部201の制御により、外部接続端子104の相対位置を視覚的に示す画像を表示画面103に表示することが可能であり、このような構成により得られる効果は上述の通りである。
【0058】
以上の実施形態では、本発明が複写機に適用された場合について説明したが、このような構成に限らず、本発明は、原稿読取部3が備えられていないプリンタなどの他の画像形成装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の内部構成を示した概略断面図である。
【図2】筺体の上面の一部を示した平面図である。
【図3】筺体の上部の一部を示した正面図である。
【図4】図1の画像形成装置の電気的構成を示したブロック図である。
【図5】本発明の別の実施形態に係る画像形成装置に設けられた操作表示パネルの構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0060】
1 画像形成装置
1a 筺体
1b 前面
4 画像形成部
100 操作表示パネル
101 操作部
102 表示部
103 表示画面
104 外部接続端子
105 矢印
110 操作表示パネル
111 ケーシング
200 表示制御基板
201 表示制御部
202 画像処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データに基づいて記録紙に画像を形成する画像形成部と、
上記画像形成部を収容する筺体と、
上記筺体に取り付けられ、表示画面を有する表示部とを備え、
上記表示画面に近接する位置に外部接続端子が設けられていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
上記外部接続端子が、上記筺体における上記表示画面に最も近い側面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
上記表示部が、上記筺体に取り付けられたケーシングにより保持されており、
上記外部接続端子が、上記ケーシングの側面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
上記外部接続端子が、上記表示画面の中央部に対向する位置に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
上記表示画面に対する表示を制御する表示制御部を備え、
上記表示制御部が、上記外部接続端子の相対位置を視覚的に示す画像を上記表示画面に表示するための制御を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
上記表示制御部が設けられた表示制御基板を備え、
上記外部接続端子が上記表示制御基板に接続されており、
上記表示制御基板には、上記外部接続端子から入力される画像データに対して画像処理を行う画像処理部が設けられていることを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−107587(P2010−107587A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−277220(P2008−277220)
【出願日】平成20年10月28日(2008.10.28)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】