説明

画像形成装置

【課題】複数の給紙トレイを備え、下段の給紙トレイから給紙される用紙の搬送路の一部が上段の本体給紙トレイの内部に形成されている画像形成装置において、ユーザに適切な警告を通知することで、給紙ジャムの発生を防ぐ画像形成装置を提供すること。
【解決手段】プリンタは、4つの給紙部(第1給紙カセット,第2給紙トレイ、第3給紙トレイ、第4給紙トレイ)を備え,各給紙トレイから画像形成部に向かう搬送路を設けている。搬送路は、それぞれ上段の給紙トレイを経由するという構成になっている。このような構成において、給紙対象トレイより上段の給紙トレイを引き出さないような警告メッセージを表示する。これにより、給紙対象トレイより上段の給紙トレイが引き出される可能性が低減され、給紙ジャムが発生することを防ぐことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関し、詳しくは、複数の給紙トレイを備える画像形成装置にて、適切な警告を通知するに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数の給紙トレイを備える画像形成装置が開示されている。例えば、特許文献1には、画像形成装置本体の底部に給紙トレイを備え、さらにその本体給紙トレイの下側に給紙トレイを増設することが可能な画像形成装置が開示されている。また、特許文献1に記載された画像形成装置では、下段の増設給紙トレイから給紙される用紙を画像形成部へ搬送するための用紙搬送路の一部が、上段の本体給紙トレイの内部に形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−96456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記特許文献1記載の画像形成装置には、次のような問題があった。例えば、特許文献1の画像形成装置は、上段に位置する本体給紙トレイが引き出された状態では、下段に位置する増設給紙トレイの用紙搬送路を遮断する構成となっている。そのため、増設給紙トレイが給紙している間に、本体給紙トレイへ用紙を補充するため、ユーザが本体給紙トレイを引き出すと、増設給紙トレイにおいて給紙ジャムが発生し、印刷が中断になってしまう。
【0005】
本発明は、前記した従来の印刷形成装置と給紙制御方法が有する問題点を解決するためになされたものである。即ちその課題とするところは、複数の給紙トレイを備え、下段の給紙トレイから給紙される用紙搬送路の一部が上段の本体給紙トレイの内部に形成されている画像形成装置において、ユーザに適切な警告を通知することによって、給紙ジャムの発生を防ぐ画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題の解決を目的としてなされた本発明の請求項1に記載の画像形成装置は、画像を被記録媒体に印刷する画像形成部と、前記被記録媒体を収容可能な上下に配置されている複数の給紙トレイと、最上段の前記給紙トレイから前記被記録媒体を前記画像形成部へ給紙するための第1給紙パスと、最上段の前記給紙トレイを除く給紙トレイから排出された前記被記録媒体を当該給紙トレイより上段の給紙トレイを経由して前記画像形成部へ給紙するための第2給紙パスと、複数の前記給紙トレイのいずれかに収容されている前記被記録媒体を給紙する給紙制御部と、前記給紙制御部が給紙対象とする前記給紙トレイより上段の給紙トレイを引き出さないように報知する報知部とを備えることを特徴とする。即ち、給紙対象となる給紙トレイより上段の給紙トレイを引き出さないように報知することにより、給紙対象となる給紙トレイより上段の給紙トレイが引き出される可能性が低減され、給紙ジャムが発生することを防ぐことができる。
【0007】
また、本発明の請求項2に記載の画像形成装置は、請求項1に記載の画像形成装置であって、前記給紙トレイに収容されている前記被記録媒体の残量を検知する残量検知部を備え、前記報知部は、前記残量検知部により残量がないと検知され、前記給紙対象とする給
紙トレイより上段の給紙トレイを引き出さないように報知することを特徴とする。即ち、給紙対象となる給紙トレイより上段の空の給紙トレイへ被記録媒体を補充するため、ユーザがこの上段の空の給紙トレイを引き出すことが予想される。この場合、上段の空の給紙トレイを引き出さないように報知することにより、給紙対象となる給紙トレイより上段の給紙トレイが引き出される可能性が低減され、給紙ジャムが発生することを防ぐことができる。
【0008】
また、本発明の請求項3に記載の画像形成装置は、請求項2に記載の画像形成装置であって、前記残量検知部により前記給紙対象とする給紙トレイに収容されている前記被記録媒体の残量がないと検知された場合、前記給紙制御部は、予め定められた給紙優先度に基づいて当該給紙トレイ以外の給紙トレイに切り替えて給紙を継続し、前記報知部は、前記給紙制御部が切り替え対象とする前記給紙トレイより上段の給紙トレイを引き出さないように報知することを特徴とする。即ち、給紙対象となる給紙トレイが空になっても自動的に給紙トレイを切り替えるので、印刷を継続することができる。また、切り替え対象とする給紙トレイより上段の給紙トレイを引き出さないように報知することにより、切り替え対象とする給紙トレイより上段の給紙トレイが引き出される可能性が低減され、給紙ジャムが発生することを防ぐことができる。
【0009】
また、本発明の請求項4に記載の画像形成装置は、請求項3に記載の画像形成装置であって、印刷ジョブを受け付ける受付部と、受け付けられた印刷ジョブの印刷枚数を取得する取得部と、前記取得部により取得された印刷枚数と、前記残量検知部により検出された前記給紙対象とする給紙トレイに収容されている前記被記録媒体の残量とを比較して、当該残量が不足するか否かを判定する判定部とを備え、前記報知部は、前記判定部より残量が不足すると判定された場合、前記給紙対象とする給紙トレイおよび前記切り替え対象とする給紙トレイより上段の給紙トレイを引き出さないように報知することを特徴とする。即ち、印刷前、給紙対象とする給紙トレイに収容されている被記録媒体の残量が不足し、給紙対象となる給紙トレイが切り替わる場合は、給紙対象とする給紙トレイよりも上段の給紙トレイに加えて、切り替え対象とする給紙トレイよりも上段の給紙トレイも引き出さないように報知する。このように報知することにより、ユーザは引き出してはいけない給紙トレイを事前に把握することができる。従って、給紙対象となる給紙トレイおよび切り替え対象とする給紙トレイより上段の給紙トレイが引き出される可能性が低減され、給紙ジャムが発生することを防ぐことができる。
【0010】
また、本発明の請求項5に記載の画像形成装置は、請求項4に記載の画像形成装置であって、前記判定部は、前記給紙対象とする給紙トレイの残量が不足すると判定した場合、前記給紙優先度に基づいて前記切り替え対象とする給紙トレイおよび前記給紙対象とする給紙トレイに収容されている前記被記録媒体の残量の合計と、前記印刷ジョブの印刷枚数とを比較して、当該残量の合計が不足するか否かを判定し、前記報知部は、前記判定部により前記残量の合計が不足しないと判定された場合、前記給紙対象とする給紙トレイおよび前記切り替え対象とする給紙トレイより上段の給紙トレイを引き出さないように報知し、前記判定部は、前記残量の合計が不足すると判定した場合、当該残量の合計に、前記給紙優先度に基づいて次の切り替え対象とする給紙トレイの残量を加えて、前記判定を繰り返すことを特徴とする。即ち、印刷前、印刷ジョブが完了するまでに全ての給紙対象となる給紙トレイを判定してユーザに引き出してはいけない給紙トレイを報知する。このように報知することにより、ユーザは引き出してはいけない給紙トレイを事前に把握することができる。従って、給紙対象となる給紙トレイより上段の給紙トレイが引き出される可能性が低減され、給紙ジャムが発生することを防ぐことができる。
【0011】
また、本発明の請求項6に記載の画像形成装置は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の画像形成装置であって、前記報知部は、前記給紙対象とする給紙トレイを使用す
る旨を報知することを特徴とする。このように構成すれば、ユーザはどの給紙トレイが給紙対象であるかを把握することができる。
【0012】
また、本発明の請求項7に記載の画像形成装置は、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の画像形成装置であって、前記画像形成装置は、前記印刷ジョブを生成するホスト装置と通信可能であって、前記報知部は、前記画像形成装置及び前記ホスト装置の少なくともいずれかに報知することを特徴とする。このように構成すれば、ホスト装置付近にいるユーザに報知することができ、ユーザの利便性を向上できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、複数の給紙トレイを備え、下段の給紙トレイから給紙される用紙搬送路の一部が上段の本体給紙トレイの内部に形成されている画像形成装置において、ユーザに適切な警告を通知することで、給紙ジャムの発生を防ぐ画像形成装置が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施形態にかかる画像形成装置の概略構成を示す斜視図である。
【図2】(A)は、画像形成部の内部構成を示す概念図であり、 (B)は、用紙残量センサの構成を示す図である。
【図3】図1の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】第1実施形態にかかる印刷ジョブ実行処理を示すフローチャートである。
【図5】警告メッセージの表示例(その1)を示す図である。
【図6】警告メッセージの表示例(その2)を示す図である。
【図7】第2実施形態にかかる印刷ジョブ実行処理を示すフローチャートである。
【図8】警告メッセージの表示例(その3)を示す図である。
【図9】警告メッセージの表示例(その4)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0016】
[第1実施形態][プリンタの全体構成]
図1は、本実施形態のプリンタ100(画像形成装置)の概略構成を示す斜視図である。
【0017】
プリンタ100は、用紙(被記録媒体)に画像を印刷する画像形成部10と、画像形成部10の底部に位置する給紙トレイ91(以下、第1給紙トレイ91という)と、画像形成部10の上面に位置する排紙トレイ93を備えている。プリンタ100は、給紙トレイ91の下方にオプショントレイ92a〜92c(以下、オプショントレイ92a〜92cをそれぞれ第2給紙トレイ92a、第3給紙トレイ92b、第4給紙トレイ92cという)をオプションで増設可能に構成されている。
【0018】
また、画像形成部10の上面には、液晶ディスプレイからなる表示部41(報知部)、各種のボタン(例えば、スタートキー、ストップキー、テンキーの各ボタン)によって構成されるボタン群42等を備えた操作パネル40が設けられている。この表示部41やボタン群42により、動作状況の表示やユーザによる操作の入力が可能になっている。
【0019】
[画像形成部の構成]
図2(A)は、画像形成部の内部構成を示す概念図であり、図2(B)は、用紙残量センサの構成を示す図である。
【0020】
画像形成部10は、周知の電子写真方式によって画像を形成するものであり、図2(A)に示すように、画像を形成するプロセス部50と、未定着のトナー像を定着させる定着
装置8と、画像形成前の用紙を載置する第1給紙トレイ91、第2給紙トレイ92a、第3給紙トレイ92bおよび第4給紙トレイ92cと、画像形成後の用紙を載置する排紙トレイ93とを備えている。また、第1給紙トレイ91、第2給紙トレイ92a、第3給紙トレイ92bおよび第4給紙トレイ92cいずれにも用紙残量の検出機能を備える。
【0021】
画像形成部10内には、第1給紙トレイ91の排出側底部にスプリング81を設け、このスプリング81を用紙載置台51の裏面に取り付け、この用紙載置台51を常時上向きに付勢させている。従って、図2(A)に示すように、用紙載置台51に用紙が積載された状態では、スプリング81の力により用紙が給紙ローラ71に常時押圧された状態になる。また、第1給紙トレイ91に収容された用紙が、給紙ローラ71、レジストローラ75、プロセス部50、定着装置8を通り、排紙ローラ73を介して上部の排紙トレイ93へ導かれるように、略S字形状の搬送路(図2中の一点鎖線)が設けられている。即ち、画像形成部10では、第1給紙トレイ91に載置されている用紙を1枚ずつ取り出し、その用紙をプロセス部50に搬送し、プロセス部50にて形成されたトナー像をその用紙に転写する。さらに、トナー像が転写された用紙を定着装置8に搬送し、トナー像をその用紙に熱定着させる。そして、定着後の用紙を排紙トレイ93に排出する。なお、この略S字形状の搬送路のうち、第1給紙トレイ91からレジストローラ75までを搬送路11(第1給紙パス)とし、レジストローラ75から排紙トレイ93までを搬送路13とする。
【0022】
また、画像形成部10内には、第1給紙トレイ91の下に位置する第2給紙トレイ92aに収容された用紙が、給紙ローラ72aを通り、レジストローラ75よりも用紙搬送方向の上流側で搬送路11と合流する搬送路12a(第2給紙パス、図2中の二点鎖線)が設けられている。即ち、画像形成部10は、第2給紙トレイ92aから給紙する際、第2給紙トレイ92aから取り出した用紙を、第1給紙トレイ91を経由してレジストローラ75に搬送する。
【0023】
第2給紙トレイ92aの下に位置する第3給紙トレイ92bに収容された用紙が、給紙ローラ72bを通り、レジストローラ75よりも用紙搬送方向の上流側で搬送路11と合流する搬送路12b(第2給紙パス、図2中の二点鎖線)が設けられている。即ち、画像形成部10は、第3給紙トレイ92bから給紙する際、第3給紙トレイ92bから取り出した用紙を、第1給紙トレイ91と第2給紙トレイ92aを経由してレジストローラ75に搬送する。ここで、搬送路12bは、レジストローラ75よりも用紙搬送方向の上流側で搬送路12aと合流してもよい。
【0024】
第3給紙トレイ92aの下に位置する第4給紙トレイ92cに収容された用紙が、給紙ローラ72cを通り、レジストローラ75よりも用紙搬送方向の上流側で搬送路11と合流する搬送路12c(第2給紙パス、図2中の二点鎖線)が設けられている。即ち、画像形成部10は、第4給紙トレイ92cから給紙する際、第4給紙トレイ92cから取り出した用紙を、第1給紙トレイ91、第2給紙トレイ92aおよび第3給紙トレイ92bを経由してレジストローラ75に搬送する。ここで、搬送路12cは、レジストローラ75よりも用紙搬送方向の上流側で搬送路12bと合流してもよい。
【0025】
従って、上述のように、第1給紙トレイ91に、搬送路12a〜搬送路12cの三つの搬送路の一部が存在し、第2給紙トレイ92aに、搬送路12bと搬送路12cの二つの搬送路の一部が存在し、第3給紙トレイ92bに、搬送路12cの一部が存在し、第4給紙トレイ92cに、搬送路が存在していない。
【0026】
なお、上記の構成であることから、例えば、第2給紙トレイ92aからの用紙の搬送路12aは、第1給紙トレイ91を経由して形成されている。そのため、第2給紙トレイ92aからの給紙中に第1給紙トレイ91に用紙を補充するため、ユーザが第1給紙トレイ
91を装置本体から取り出すと、搬送路12aが遮断されて搬送不能になる。従って、第2給紙トレイ92aからの給紙中に第1給紙トレイ91が取り出されてしまうと、給紙ジャムの発生の原因となり好ましくない。
【0027】
用紙積載台51には、例えば、第1給紙トレイ91内の用紙の残量を検出するための検出フィラー66(図2(B)参照)が取り付けられている。この検出フィラー66は、図2(B)に示す用紙残量センサ61(残量検知部)の可変抵抗器67のスライド部に接続され、用紙積載台51の上下動に応じて可変抵抗器67の抵抗値が変化して、用紙残量センサ61の検出信号のレベルが変化できるように構成されている。
【0028】
プロセス部50は、シアン(C)色の画像を形成するプロセスユニット50Cと、マゼンタ(M)色の画像を形成するプロセスユニット50Mと、イエロー(Y)色の画像を形成するプロセスユニット50Yと、ブラック(K)色の画像を形成するプロセスユニット50Kとを備えており、各プロセスユニット50C、50M、50Y、50Kは用紙の搬送経路に沿って並置されている。プロセス部50は、各プロセスユニット50C、50M、50Y、50Kで形成されたトナー画像を用紙上で重ね合わせることでカラー画像を形成する。一方、モノクロ画像を形成する際には、プロセスユニット50C、50M、50Y、50Kのいずれか1つでトナー画像を形成して印刷する。
【0029】
[プリンタの電気的構成]
図3は、プリンタ100電気的構成を簡略に示すブロック図である。
【0030】
プリンタ100は、同図に示すように、CPU31と、ROM32と、RAM33と、NVRAM34と、ASIC35と、通信インターフェース36、USBインターフェイス37とを備えた制御部30を有している。また、制御部30は、画像形成部10、操作パネル40等と電気的に接続されている。画像形成部10および操作パネル40は、制御部30によって制御され、それぞれが独立して動作する。
【0031】
CPU31は、後述する印刷ジョブ実行処理など、プリンタ100における各種機能を実現するための演算を実行し、制御の中枢となるものである。ROM32には、プリンタ100を制御するための各種制御プログラムや各種設定、初期値等が記憶されている。RAM33は、各種制御プログラムが読み出される作業領域として、あるいは画像データを一時的に記憶する記憶領域として利用される。NVRAM(Non Volatile RAM)34は、不揮発性を有する記憶手段であって、各種設定ないし画像データ等を保存する記憶領域として利用される。
【0032】
CPU31は、ROM32から読み出した制御プログラムや各種センサから送られる信号に従って、その処理結果をRAM33またはNVRAM34に記憶させながら、プリンタ100の各構成要素(例えば、プロセス部50を構成する露光装置の点灯タイミング、搬送路11、搬送路12a〜12c、搬送路13、に配置されている各種ローラの駆動モータ(不図示)を、ASIC35を介して制御する。
【0033】
例えば、用紙残量センサ61の検出信号は、A/Dコンバータ(図示せず)でA/D変換され、このA/D変換された検出信号のレベルの変化特性と用紙残量の対応表に基づいて各給紙トレイ内の用紙残量の検出が行われるように構成されている。この対応表は予めNVRAMに記憶されている。また、この求められた用紙残量は、RAM33またはNVRAM34に記憶されている。
【0034】
通信インターフェース36は、LANやUSB等に接続され、パーソナルコンピュータや携帯端末装置等の情報処理装置200との接続を可能にしている。そして、通信インタ
ーフェース36を介して情報処理装置とデータ通信を行うことができる。
【0035】
また、USBインターフェイス37には、USBメモリ等のUSBデバイスを接続可能であり、接続されたUSBデバイスとの間でのデータ通信が可能となっている。プリンタ100はUSBメモリ等に記憶された印刷ジョブを読み出して実行することが可能である。
【0036】
なお、本実施形態においては、プリンタ100は情報処理装置200で生成された印刷ジョブを通信インターフェース36を介して受け取り、印刷ジョブを実行する。
【0037】
[印刷ジョブ実行処理]
以下、プリンタ100の印刷ジョブ実行処理について、図4〜図6を参照しつつ説明する。印刷ジョブ実行処理は、プリンタ100に電源が投入されている間、CPU31により繰り返し実行されるものである。図4は第1実施形態にかかる印刷ジョブ実行処理を示すフローチャートである。図5は警告メッセージの表示例(その1)を示す図である。図6は警告メッセージの表示例(その2)を示す図である。
【0038】
まず、通信インターフェース36を介して印刷ジョブを受け取ったか否かを判断する(S101)。印刷ジョブを受け取ってないと判断した場合(S101:No)、印刷ジョブを受け取るまで待機する。印刷ジョブを受け取ったと判断した場合(S101:Yes)、給紙トレイの優先度情報を取得する(S102)。
【0039】
なお、給紙トレイの優先度は、給紙対象トレイを切り替える順番を示すものであり、NVRAM34に記憶されている。印刷中に、その優先度に従って、優先度の高い給紙トレイが空になると、プリンタ100はその次の優先度の高い給紙トレイから給紙するように動作する。
【0040】
また、この給紙トレイの優先度は、プリンタメーカーに予め設定されたデフォルト優先度であってもよいし、またはユーザの設定により変更されるようにしてもよい。
【0041】
本実施形態においては、CPU31が取得された給紙トレイの優先度情報は、上段トレイから優先的に給紙を行うこと、即ち、第1給紙トレイ91は最優先であり、第2給紙トレイ92a、第3給紙トレイ92b、第4給紙トレイ92cの順に優先度は下がっていることを示すこととする。その優先度に基づいて、最も高い優先度の給紙トレイ(即ち、第1給紙トレイ91)を給紙対象トレイとして設定し、その給紙対象トレイから用紙を給紙して印刷ジョブを実行する(S103)。
【0042】
CPU31は、その給紙対象トレイは最上段の給紙トレイ(第1給紙トレイ91)かどうかを判断する(S104)。最上段の給紙トレイである場合(S104:Yes)には、給紙対象トレイに収容される用紙があるか否かを判断する(S105)。ここで、給紙トレイに収容されている用紙があるか否かの確認は、例えば、第1給紙トレイ91の収容状態を確認する用紙残量センサ61の出力信号に基づいて行えばよい。
【0043】
給紙対象トレイに収容される用紙があると判断された場合(S105:Yes)、用紙1枚分の画像データの印刷を実行する(S106)。即ち、給紙対象トレイから用紙を給紙して画像データを印刷する。
【0044】
次に、印刷ジョブが完了したか否かを判断する(S107)。印刷ジョブが完了してない場合(S107:No)、S105に移行し、完了した場合(S107:Yes)、印刷ジョブ実行を終了する。この場合(S107:Yes)、S101に移行し、新たな印
刷ジョブを受け取るまで待機してもよい。
【0045】
一方、給紙対象トレイに収容される用紙がないと判断された場合(S105:No)、全ての給紙トレイに用紙がないかを判断する(S108)。全ての給紙トレイに用紙がないことでない、即ち、まだ空になっていない給紙トレイがある場合(S108:No)、前述の給紙トレイの優先度に基づいて、給紙対象トレイを優先度が次に高い給紙トレイに切り替え(S109)、S104に移行する。ここで、給紙トレイに収容されている用紙があるか否かは、各給紙トレイに設置される用紙残量センサ61の出力信号に基づいて判断される。
【0046】
全ての給紙トレイに用紙がないと判断されたら(S108:Yes)、印刷ジョブ実行を終了する。この場合(S108:Yes)、印刷を一旦中断し、用紙補充待ちの状態に移行してもよい。また、用紙補充待ちの状態において、その旨をユーザに報知するために表示部41に給紙トレイに用紙を補充する旨の表示を行ってもよい。
【0047】
その後、ユーザが表示部41の表示に従って、いずれかの給紙トレイへの用紙補充が完了したことを確認したうえ,S104に移行して印刷ジョブ実行を再開してもよい。ここで、用紙補充の完了は、例えば、用紙残量センサ61からの出力信号が第1給紙トレイ91の収容状態を確認することで判断できる。
【0048】
一方、CPU31は、給紙対象トレイは最上段の給紙トレイ(第1給紙トレイ91)ではないと判断した場合(S104:No)には、表示部41に、警告メッセージを表示する(S110)。この警告メッセージの表示する形としては、例えば、図5に示すように、「トレイ1を引き出さないでください」という旨を表示する。図5の例では、第2給紙トレイ92aが給紙対象トレイに設定されている場合の警告メッセージを示すものである。この場合第2給紙トレイ92aより上段の第1給紙トレイ91が取り出されて給紙ジャムが発生する可能性があるため、第1給紙トレイ91(警告メッセージにおける「トレイ1」と対応する)を引き出さないような旨をユーザに通知する。
【0049】
なお、S109で給紙対象トレイが切り替わると、上述の警告メッセージが更新され、新たな給紙対象トレイよりも上段の給紙トレイを引き出さないような旨をユーザに通知する。そのため、給紙対象トレイの上下位置により、異なる警告メッセージが表示される。
【0050】
例えば、第2給紙トレイ92aが空になったら、予め定められた給紙トレイの優先度に基づいて、第3給紙トレイ92bに切り替えて印刷を継続する。このとき、給紙対象とするの第3給紙トレイ92bより上段の第1給紙トレイ91、または第2給紙トレイ92aが取り出されて給紙ジャムが発生する可能性があるため、図6に示すように、「トレイ1を引き出さないでください」と「トレイ2を引き出さないでください」を警告メッセージとして表示部41に表示する(第1給紙トレイ91は「トレイ1」と対応し、第2給紙トレイ92aは「トレイ2」と対応する)。
【0051】
警告メッセージを表示した後、S105に移行し、印刷ジョブ実行処理を継続する。
【0052】
[本実施形態の効果]
以上詳細に説明したように本形態のプリンタ100は、4つの給紙部(第1給紙カセット91,第2給紙トレイ92a、第3給紙トレイ92b、第4給紙トレイ92c)を備え,各給紙トレイから画像形成部10に向かう搬送路11,12a〜12cを設けている。また、搬送路12a〜12cは、上段の給紙トレイを経由するという構成になっている。このような構成において、給紙対象トレイより上段の給紙トレイを引き出さないような警告メッセージを表示する。このように構成すれば、ユーザが給紙対象トレイより上段の給紙
トレイを引き出すことを予想し、この上段の給紙トレイを引き出さないような警告メッセージを表示することができる。これにより、給紙対象トレイより上段の給紙トレイが引き出される可能性が低減され、給紙ジャムが発生することを防ぐことができる。
【0053】
また、本形態のプリンタ100は、給紙トレイに収容されている用紙がないと検知された場合、予め定められた給紙優先度に基づいて当該給紙トレイ以外の給紙トレイに切り替えて給紙を継続し、当該切り替え対象とする給紙トレイより上段の給紙トレイを引き出さないような警告メッセージを表示する。このように構成すれば、給紙中に、給紙トレイが空になっても自動的に給紙トレイを切り替えるので、印刷を継続することができる。また、ユーザが切り替え対象とする給紙トレイより上段の給紙トレイを引き出すことを予想し、この上段の給紙トレイを引き出さないような警告メッセージを表示することができる。これにより、切り替え対象とする給紙トレイより上段の給紙トレイが引き出される可能性が低減され、給紙ジャムが発生することを防ぐことができる。
【0054】
[第2実施形態]
次に第2実施形態について説明する。本実施形態のプリンタ100の構成は、第1実施形態と同様なので説明は省略し、以下、相違する点を中心に説明する。図7は第2実施形態の印刷ジョブ実行処理の手順を示すフローチャートである。前記第1実施形態との相違は、印刷ジョブの印刷枚数と給紙トレイの用紙残量を比較した上で、全ての給紙対象とする給紙トレイを判定し、その給紙対象トレイよりも上段のトレイを引き出さないように、ユーザに適切な警告を通知することにある。
【0055】
まず、通信インターフェース36を介して印刷ジョブを受け取ったか否かを判断する(S201)。印刷ジョブを受け取ってないと判断した場合(S201:No)、印刷ジョブを受け取るまで待機する。
【0056】
CPU31は、印刷ジョブを受け取ったと判断した場合(S201:Yes)、給紙トレイの優先度情報を取得し(S202)、各給紙トレイの用紙残量を確認する(S203)。次に、CPU31が受け取った印刷ジョブから印刷枚数を取得する(S204)。印刷ジョブの印刷枚数は、予め情報処理装置200で計算したものを受信してもよいし、プリンタ100で受信した印刷ジョブの印刷枚数を計算してもよい。なお、各給紙トレイの用紙残量と印刷枚数をRAM33に一時的に記憶する。また、上述の情報を表示部41に表示してもよい。
【0057】
なお、説明を簡単にするため、給紙トレイの優先度は上段トレイから優先的に給紙を行うこと、即ち、第1給紙トレイ91は最優先であり、第2給紙トレイ92a、第3給紙トレイ92b、第4給紙トレイ92c順に優先度は下がっているものとする。図7に示すフローチャートは、この優先度に従って印刷ジョブ実行処理を示している。
【0058】
次に、最優先の給紙トレイを給紙対象トレイに設定する。本実施形態の場合、第1給紙トレイ91を給紙対象トレイに設定する(S205)。
【0059】
次に、RAM33に記憶された情報に基づいて、CPU31は、最も高い優先度の給紙トレイ、即ち、第1給紙トレイ91の用紙残量と、印刷枚数とを比較し(S206)、第1給紙トレイ91の用紙残量が印刷枚数以上であると判断した場合(S206:Yes)、図4におけるS104に移行する。その結果、給紙対象トレイは第1給紙トレイ91であるので、用紙が存在すれば、警告を表示せずに印刷を実行する(S106)。なお、給紙対象トレイが最上段ではなく、例えば第2給紙トレイ92aである場合(S104:No)、S110で表示される警告メッセージは、図5に示すように、「トレイ1を引かないでください」という旨になる。即ち、この印刷ジョブ実行処理が実行終了まで第2給紙
トレイ92aを使用し、第1給紙トレイ91が取り出されると、給紙ジャムが発生する可能性があるため、第1給紙トレイ91を引き出さない旨をユーザに通知する。
【0060】
一方、第1給紙トレイ91の用紙残量が印刷枚数より少ないと判断され(S206:No)、即ち、印刷ジョブを実行するために、第1給紙トレイ91の用紙のみでは不足である場合、最優先の給紙トレイの用紙残量及び優先度次の高い給紙トレイの用紙残量の合計と、印刷枚数が比較される(S207)。ここで、第1給紙トレイ91の用紙残量と第2給紙トレイ92aの用紙残量を合計する。
【0061】
第1給紙トレイ91の用紙残量と第2給紙トレイ92aの用紙残量の合計が印刷枚数以上である場合(S207:Yes)、表示部41に「トレイ1を引き出さないでください」という警告メッセージを表示する(S208)。即ち、S207の判断により、この印刷ジョブ実行処理の実行終了まで、第1給紙トレイ91と第2給紙トレイ92aを使用することがわかる。そこで、給紙中に第1給紙トレイ91が取り出されると、給紙ジャムが発生する可能性があるため、第1給紙トレイ91を引き出さない旨をユーザに通知する。警告メッセージを表示した後、図4におけるS105に移行する。このように、S208では、印刷ジョブが終了するまでに全ての給紙対象トレイとなる給紙トレイよりも上段の給紙トレイを引き出さないように通知する。
【0062】
一方、第1給紙トレイ91の用紙残量と第2給紙トレイ92aの用紙残量の合計が印刷枚数より少ないと判断された場合(S207:No)、S209に進行する。
【0063】
同様に、S209における第1給紙トレイ91の用紙残量、第2給紙トレイ92aの用紙残量および第3給紙トレイ92bの用紙残量の合計が印刷枚数以上であると判断された場合(S209:Yes)、S208と同じ処理が実行される。即ち、S207の判断により、この印刷ジョブ実行処理の実行終了まで、第1給紙トレイ91、第2給紙トレイ92aと第3給紙トレイ92bを使用することがわかる。このとき、表示部41に「トレイ1を引き出さないでください」および「トレイ2を引き出さないでください」という警告メッセージを表示する(S210)。警告メッセージを表示した後、図4におけるS105に移行する。
【0064】
第1給紙トレイ91の用紙残量、第2給紙トレイ92aの用紙残量および第3給紙トレイ92bの用紙残量の合計が印刷枚数より少ないと判断された場合(S209:No)、即ち、この印刷ジョブ実行処理の実行終了まで、第1給紙トレイ91、第2給紙トレイ92a、第3給紙トレイ92bと第4給紙トレイ92cを使用することがわかる。このとき、表示部41に「トレイ1を引き出さないでください」、「トレイ2を引き出さないでください」および「トレイ3を引き出さないでください」という警告メッセージを表示する(S210)。警告メッセージを表示した後、図4におけるS105に移行する。
【0065】
[第2実施形態の効果]
以上に説明した第2実施形態のプリンタ100は、印刷前、印刷ジョブの印刷枚数を取得し、取得された印刷枚数と、用紙残量センサ61により検出された給紙対象トレイの用紙残量とを比較して、給紙対象トレイの用紙残量が不足すると判断し、給紙対象トレイが切り替わる場合は、給紙対象トレイよりも上段の給紙トレイに加えて、切り替え対象とする給紙トレイよりも上段の給紙トレイも引き出さないように報知する。このように報知することにより、ユーザは引き出してはいけない給紙トレイを事前に把握することができる。従って、給紙対象トレイおよび切り替え対象とする給紙トレイより上段の給紙トレイが引き出される可能性が低減され、給紙ジャムが発生することを防ぐことができる。
【0066】
また、本形態のプリンタ100は、給紙対象トレイの用紙残量が印刷枚数より少ないと
判定する場合、給紙優先度に基づいて切り替え対象とする給紙トレイおよび給紙対象トレイの用紙残量の合計が、印刷ジョブの印刷枚数より多いと判定された場合、給紙対象トレイおよび切り替え対象とする給紙トレイより上段の給紙トレイを引き出さないような警告メッセージを表示し、給紙優先度に基づいて切り替え対象とする給紙トレイおよび給紙対象トレイの用紙残量の合計が、印刷ジョブの印刷枚数より少ないと判定された場合、当該残量の合計に、給紙優先度に基づいて次の切り替え対象とする給紙トレイの残量を加えて、前記判定を繰り返す。このように構成すれば、印刷前、印刷ジョブが完了するまでに全ての給紙対象トレイを判定してユーザに引き出してはいけない給紙トレイを報知する。このように報知することにより、ユーザは引き出してはいけない給紙トレイを事前に把握することができる。従って、給紙対象トレイより上段の給紙トレイが引き出される可能性が低減され、給紙ジャムが発生することを防ぐことができる。
【0067】
[他の実施形態]
以上の実施形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,プリンタに限らず,複写機,複合機,FAX装置等,印刷機能を備えるものであれば適用可能である。また,画像形成部10の画像形成方式は,電子写真方式に限らず,インクジェット方式であってもよい。
【0068】
また、第1実施形態と第2実施形態において、給紙対象トレイが切り替わると、給紙対象トレイの上下位置により、給紙対象トレイよりも上段の給紙トレイを引き出さないような警告メッセージが更新される。ここで、給紙対象トレイより上段の給紙トレイ全てに対して警告メッセージを表示してもよいし、給紙対象トレイより上段の給紙トレイのうち、空になった給紙トレイのみ、引き出さないような警告メッセージをユーザに通知してもよい。それは、給紙トレイが空になった場合、ユーザが用紙補充のため給紙トレイを引き出す可能性が高いため、給紙ジャムを発生してしまうことが考えられる。それを防止するために、給紙対象トレイが切り替わるたびに、各給紙トレイの用紙残量の検知を行えばよい。このように構成すれば、給紙対象トレイより上段の空の給紙トレイへ用紙を補充するため、ユーザがこの上段の空の給紙トレイを引き出すことを予想し、この上段の空の給紙トレイを引き出さないような警告メッセージを表示することができる。従って、給紙対象トレイより上段の空の給紙トレイへ用紙を補充するために上段の給紙トレイが引き出される可能性が低減され、給紙ジャムが発生することを防ぐことができる。
【0069】
また、第1実施形態において、給紙対象トレイよりも上段の給紙トレイを引き出さないような警告メッセージに、給紙対象トレイに関する情報の内容を加えて表示してもよい。例えば、図8に示すように、「トレイ2を使用しています」と「トレイ1を引かないでください」を同時に表示することにより、ユーザが給紙対象トレイの情報を把握するとともに、給紙対象トレイより上段の給紙トレイが引き出される可能性が低減され、給紙ジャムが発生することを防ぐことができる。
【0070】
また、第2実施形態において、印刷前に、印刷ジョブ処理が実行終了まで、使用される全ての給紙トレイに関する情報を加えて表示してもよい。例えば、図9に示すように、「トレイ1とトレイ2を使用します」と「トレイ1を引かないでください」を表示することにより、ユーザが印刷前に使用される給紙トレイの情報を把握するとともに、給紙対象トレイより上段の給紙トレイが引き出される可能性が低減され、給紙ジャムが発生することを防ぐことができる。
【0071】
また、第1実施形態と第2実施形態において、プリンタ100の通信インターフェース36は、LANやUSB等に接続され、パーソナルコンピュータや携帯端末装置等の情報処理装置200との接続を可能の場合には、警告メッセージはパーソナルコンピュータや
携帯端末装置等の情報処理装置に表示してもよい。また、プリンタ100の表示部41と情報処理装置200に、警告メッセージを両方表示してもよい。このように構成すれば、情報処理装置200付近にいるユーザも警告メッセージを見ることができ、ユーザの利便性を向上できる。
【符号の説明】
【0072】
10 画像形成部
11、12a〜12c 搬送路
30 制御部
41 表示部
61 用紙残量センサ
91 第1給紙トレイ
92a 第2給紙トレイ
92b 第3給紙トレイ
92c 第4給紙トレイ
100 プリンタ
200 情報処理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を被記録媒体に印刷する画像形成部と、
前記被記録媒体を収容可能な上下に配置されている複数の給紙トレイと、
最上段の前記給紙トレイから前記被記録媒体を前記画像形成部へ給紙するための第1給紙パスと、
最上段の前記給紙トレイを除く給紙トレイから排出された前記被記録媒体を当該給紙トレイより上段の給紙トレイを経由して前記画像形成部へ給紙するための第2給紙パスと、
複数の前記給紙トレイのいずれかに収容されている前記被記録媒体を給紙する給紙制御部と、
前記給紙制御部が給紙対象とする前記給紙トレイより上段の給紙トレイを引き出さないように報知する報知部とを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記給紙トレイに収容されている前記被記録媒体の残量を検知する残量検知部を備え、
前記報知部は、前記残量検知部により残量がないと検知され、前記給紙対象とする給紙トレイより上段の給紙トレイを引き出さないように報知することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記残量検知部により前記給紙対象とする給紙トレイに収容されている前記被記録媒体の残量がないと検知された場合、前記給紙制御部は、予め定められた給紙優先度に基づいて当該給紙トレイ以外の給紙トレイに切り替えて給紙を継続し、
前記報知部は、前記給紙制御部が切り替え対象とする前記給紙トレイより上段の給紙トレイを引き出さないように報知することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
印刷ジョブを受け付ける受付部と、
受け付けられた印刷ジョブの印刷枚数を取得する取得部と、
前記取得部により取得された印刷枚数と、前記残量検知部により検出された前記給紙対象とする給紙トレイに収容されている前記被記録媒体の残量とを比較して、当該残量が不足するか否かを判定する判定部とを備え、
前記報知部は、前記判定部より残量が不足すると判定された場合、前記給紙対象とする給紙トレイおよび前記切り替え対象とする給紙トレイより上段の給紙トレイを引き出さないように報知することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記判定部は、前記給紙対象とする給紙トレイの残量が不足すると判定した場合、前記給紙優先度に基づいて前記切り替え対象とする給紙トレイおよび前記給紙対象とする給紙トレイに収容されている前記被記録媒体の残量の合計と、前記印刷ジョブの印刷枚数とを比較して、当該残量の合計が不足するか否かを判定し、
前記報知部は、前記判定部により前記残量の合計が不足しないと判定された場合、前記給紙対象とする給紙トレイおよび前記切り替え対象とする給紙トレイより上段の給紙トレイを引き出さないように報知し、
前記判定部は、前記残量の合計が不足すると判定した場合、当該残量の合計に、前記給紙優先度に基づいて次の切り替え対象とする給紙トレイの残量を加えて、前記判定を繰り返すことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記報知部は、前記給紙対象とする給紙トレイを使用する旨を報知することを特徴とす
る請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記画像形成装置は、前記印刷ジョブを生成するホスト装置と通信可能であって、
前記報知部は、前記画像形成装置及び前記ホスト装置の少なくともいずれかに報知することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。

【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図1】
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【図2】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−168382(P2011−168382A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−35718(P2010−35718)
【出願日】平成22年2月22日(2010.2.22)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】