説明

画像形成装置

【課題】トナーホッパーの配置位置や大きさ等に設計の自由度が大きい画像形成装置を提供する。
【解決手段】トナー供給部4のトナーホッパー27と画像形成部2の現像装置9は転写ベルトユニット3の上下に分けて配置され、トナーホッパー27のトナー供給部28の後部にあるトナー供給口部41と、現像装置9の後部にあるトナー受入口部42とが、転写ベルトユニット3の後方を回り込むようにして配置されたトナー搬送ユニット50の4本のトナー搬送路45によって導入口43及び導出口44を介して連結される。トナーホッパー27の配置位置や大きさに変更があるときは、トナー搬送ユニット50の連結部材46の長さを変更することにより、トナー搬送ユニット50の導入口43をトナーホッパー27のトナー供給口部41に対応させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に係わり、更に詳しくは二成分現像剤を用いて転写媒体の下部表面にトナー像を転写する現像装置と、転写媒体の上方に配置されたトナーホッパーと、これら現像装置とトナーホッパーとを連結するトナー搬送ユニットとを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真方式の画像形成装置には、一成分現像剤(トナー)を用いる方式のものと、二成分現像剤を用いる方式のものとがある。一成分現像剤を用いる方式は、取り扱いと制御が比較的容易であるため、現像剤としては一成分トナーが主流を占めていた。
【0003】
ところが近年のように、印刷(以下、印字ともいう)処理の高速化に対する要望が強まってくると、印刷処理の高速化には二成分現像剤を用いる方式の方がよく対応できるため、二成分現像剤を用いた現像装置(又は現像器)が種々提案されるようになった。
【0004】
上記の二成分現像剤はトナーとキャリアで構成される。キャリアは現像器内でトナーと混合撹拌されてトナーに所定の電荷を与える。電荷を与えられたトナーはキャリアの表面に一時的に付着してキャリアの表面を被覆する。
【0005】
キャリアは電荷を帯びたトナーを感光体上に運び、感光体上の静電潜像にトナーを転移させて、静電潜像上にトナー像を現像させる。表面のトナーを放出したキャリアは現像ローラ上に残り、再び現像器内に戻って新たなトナーと再び混合撹拌され、トナーに電荷を与え、そのトナーを感光体上に運ぶ、というように繰り返し使用される。
【0006】
上記のキャリアは、使用するほど摩擦熱によって表面にトナーが融着する。また、現像器内における攪拌によって、表面の樹脂被覆層の剥離や脱落が生じる。そのような現象に伴いキャリアの磁気吸着性能、帯電性能が劣化していく。キャリアが劣化すると初期段階の画像に比べて画像濃度不足や画像のカブリ等の画像の劣化を招くという問題が生じる。
【0007】
これに対して近年、キャリアに関して現像装置の長寿命化が要求されている。このような要望に応えて上記のような問題を解決するために、通常、キャリアには、磁性コアの表面に、シリコン系樹脂、アクリル系樹脂、又はフッ素系樹脂等をコート材とした表面コート加工が施されることが多くなっている。
【0008】
このような表面コート加工の改善策に加えて、表面の樹脂被覆層の剥離や脱落が生じて機能が低下した古いキャリアを新しいキャリアと入替えて、トナーの被着性を再生させ、現像装置の長寿命化を図る方法として、一般にトリクル現像といわれている現像方法がある。
【0009】
そのようなトリクル現像を行う装置としては、一次転写媒体に大型感光体ドラムを用い、現像ローラと2個の搬送スクリューが水平に配置された現像装置を、大型感光体ドラムのほぼ上半周面を取り巻く形で等間隔に4個配置し、現像装置に現像剤を補給する現像剤ホッパーを最端部の搬送スクリューの真上に現像装置と一体的に配置した画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0010】
一方、一成分現像剤を用いて現像を行う装置としては、一次転写媒体として横長に配置されたベルトを用い、トナーホッパーと現像器と小型感光体ドラムとが一体に組み込まれた画像形成ユニットを、ベルト上面に接して横方向に4連タンデム型に配置した画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2001−194908号公報
【特許文献2】特開2008−309931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ところで、上記特許文献1の技術は、トナーホッパーが現像器とほぼ一体になって狭いスペースに配置され、トナーホッパーの配置位置、大きさ等に大きな制約のある構造であることが容易に伺える。
【0013】
また、特許文献2の技術は、このような構成でも二成分現像剤によるトリクル現像は十分に出来ると考えられるが、やはり、トナーホッパーが現像器と一体になって狭いスペースに配置され、トナーホッパーの配置位置、大きさ等に大きな制約のある構造であることが容易に伺える。
【0014】
いずれの場合も、特に、トナーホッパーを大型化すると、現像装置の現像器又は画像形成ユニットの配置間隔に直ちに影響を及ぼす構造であり設計上の自由度が少ないという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、現像装置により現像されたトナー像を転写ベルトユニットの転写ベルトに転写する方式の画像形成装置において、上記トナー像を上記転写ベルトのベルト表面の下部走行部に直接転写すべく上記転写ベルトのベルト表面の下部走行部に接して配置された現像装置と、上記転写ベルトの上部走行部の上方に配置されたトナーホッパーと、上記画像形成装置の後部板金と上記転写ベルトユニットとの間に配置され、上記現像装置と上記トナーホッパーとを連結するトナー搬送ユニットと、を備えて構成される。
【0016】
上記トナー搬送ユニットは、例えば、上記転写ベルトユニットに装着されているようにしてもよい。
【0017】
この画像形成装置において、例えば、上記現像装置は所定間隔で複数配置され、上記トナーホッパーは所定間隔で複数配置され、上記トナー搬送ユニットは所定間隔で配置された複数のトナー搬送路を有するように構成される。
【0018】
また、上記現像装置は、例えば、二成分現像剤を用いてトリクル現像を行う現像装置であるように構成される。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、トナーホッパーと現像装置を、転写ベルトユニットを中間にして切り離した構成としたので、トナーホッパーの配置位置や大きさ等に設計上の大きな自由度が得られて後々の改良に貢献できるという効果を奏する。
【0020】
また、トナーホッパーと現像装置を連結するトナー搬送路をユニット化したので、万一にトナー搬送路にトナー詰まりが生じた場合の保守作業や工場出荷時のトナー搬送路の清掃作業が容易となって作業性が向上するという効果を奏する。
【0021】
また、トナー搬送路ユニットを転写ベルトユニットに装着させる構成とすることもでき、この場合は、転写ベルトユニットの寿命とトナー搬送路ユニットの寿命を同程度に設定しておくと、転写ベルトユニットの寿命交換時にトナー搬送路ユニットも同時交換することができ、寿命交換の管理が容易になって便利であるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】実施例1に係るフルカラーの画像形成装置(プリンタ)の内部構成を説明する断面図である。
【図2】画像形成部、転写ベルトユニット及びトナー供給部のみを取り出して図1の紙面奥行き方向の向う側から手前方向に見た斜視図である。
【図3】図2の矢印b方向に見た図である。
【図4】図2の4個のトナーホッパーと4個の現像装置を除去して転写ベルトユニットとトナー搬送ユニットのみを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。尚、以下の実施例では、トナーとキャリアから成る二成分現像剤が使用されるが、以下の説明では二成分現像剤を単にトナーという。
【実施例1】
【0024】
図1は、実施例1に係るフルカラーの画像形成装置(以下、単にプリンタという)の内部構成を説明する断面図である。
【0025】
図1に示すプリンタ1は、電子写真式で二次転写方式のタンデム型のカラー画像形成装置であり、画像形成部2、転写ベルトユニット3、トナー供給部4、給紙部5、ベルト式定着ユニット6、及び両面印刷用搬送ユニット7で構成されている。
【0026】
上記画像形成部2は、転写ベルトユニット3の転写ベルト8の下部走行部表面8aに接して同図の右から左へ4個の現像装置9(9m、9c、9y、9k)を多段式に並設した構成からなる。この画像形成部2は、図1に示す印刷実行時位置から、それより下方の保守位置に、昇降可能にプリンタ1本体のフレームに保持されている。
【0027】
上記4個の現像装置9のうち下流側(図の右側)の3個の現像装置9m、9c及び9yは、それぞれ減法混色の三原色であるマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の色トナーによるモノカラー画像を形成し、現像装置9kは、主として文字や画像の暗黒部分等に用いられるブラック(K)トナーによるモノクロ画像を形成する。
【0028】
上記の各現像装置9は、画像を現像するトナーの色を除き全て同じ構成である。したがって、以下ブラック(K)のトナー用の現像装置9kを例にしてその構成を説明する。
【0029】
現像装置9は、最上部に感光体ドラム10を備えている。この感光体ドラム10は、その周面が例えば有機光導電性材料で構成されている。この感光体ドラム10の周面近傍を取り巻いて、クリーナ11、帯電ローラ12、光書込ヘッド13、及び現像器14の現像ローラ15が配置されている。
【0030】
現像器14は、外部を覆う筐体16、内部に設けられた隔壁17、現像ローラ15、第1の攪拌搬送スクリュー18、及び第2の攪拌搬送スクリュー19を備えている。第1及び第2の攪拌搬送スクリュー18及び19は、特には図示しないが、スクリュー軸と、このスクリュー軸と一体に構成されて回転するフィンから成る。
【0031】
この現像器14には、トナー供給部4から、同図にはM、C、Y、Kで示すようにマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)のいずれかのトナーが供給される。
【0032】
転写ベルトユニット3は、本体装置のほぼ中央で図の左右方向に扁平なループ状になって延在する無端状の上述した転写ベルト8と、この転写ベルト8を掛け渡されて転写ベルト8を図の矢印aで示す反時計回り方向に循環移動させる駆動ローラ21と従動ローラ22を備えている。
【0033】
上記の転写ベルト8は、下方を循環移動するベルト表面に、ユニットと一体に組み込まれて転写ベルト8を介して感光体ドラム10に圧接する一次転写ローラ20によりトナー像を直接転写(一次転写)されて、そのトナー像を更に用紙に転写(二次転写)すべく用紙への二次転写部23まで搬送する。
【0034】
この転写ベルトユニット3には、駆動ローラ21に掛け渡されている表面に、ベルトクリーナ24のクリーニングブレード25が当接して配置されている。ベルトクリーナ24の下方には廃トナー回収容器26が着脱自在に配置されている。
【0035】
ベルトクリーナ24は、クリーニングブレード25が転写ベルト8の表面に当接して廃トナーを擦り取って除去し、その廃トナーを搬送スクリューにより下方の廃トナー回収容器26に送り込んでいる。
【0036】
トナー供給部4は、転写ベルト8の上部走行部の上方に配置されている4個のトナーホッパー27(27m、27c、27y、27k)で構成される。4個のトナーホッパー27m、27c、27y、27kは、それぞれマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)のトナーを収容し、それぞれトナー供給部28を備えている。
【0037】
上述した画像形成部2の4個の現像装置9が左右に空間的な余裕なく密に配置されているのに対し、トナー供給部4の4個のトナーホッパー27は、左右の空間に余裕を持って配置されている。したがって、トナーホッパー27の配置位置や大きさ等に関しては設計の自由度が大きい。
【0038】
このトナー供給部4は、特には図示しないが、図1に示す印刷実行時位置から、それより上方の保守位置に、昇降可能にプリンタ1本体のフレームに保持されている。
【0039】
このトナー供給部4の左方には、ベルトクリーナ24の左方から駆動ローラ21の上方にかけて2つの電装部30が配設されている。電装部30には、複数の電子部品からなる制御装置が搭載された回路基盤を備えている。
【0040】
制御装置は特には図示しないがコントローラ部とエンジン部からなり、コントローラ部はCPU(中央演算処理装置)、ROM(読出し専用メモリ)、EEPROM(再書込み可能な読出し用メモリ)、フレームメモリ、イメージデータ転送回路等を備えて、ホストコンピュータ等から入力される印刷データを解析し、印字用データを作成してエンジン部に転送する。
【0041】
エンジン部は、CPUやROM等を備え、入力側にはコントローラ部からのデータや指令信号、温度センサの出力、用紙検知センサの出力等が入力し、出力側には不図示のモータを駆動するモータドライバ、そのモータの駆動を各部に伝達する駆動系を切り替えるクラッチドライバを備えている。
【0042】
更に、エンジン部は、光書込ヘッド13を上記印字用データに基づいて駆動する印字ドライバ、帯電ローラ12、現像ローラ15、一次転写ローラ20、二次転写ローラ35、等に所定のバイアス電流を供給するバイアス電源ドライバ等が接続されている。
【0043】
このエンジン部は、コントローラ部からのデータや指令信号、温度センサの出力、用紙検知センサの出力等に基づいて各部を駆動制御する。
【0044】
給紙部5は、上下2段に配置された2個の給紙カセット29(29a、29b)を備えている。2個の給紙カセット29の給紙口(図の右方)近傍には、それぞれ用紙取出ローラ31、給送ローラ32、捌きローラ33、待機搬送ローラ対34が配置されている。
【0045】
待機搬送ローラ対34の用紙搬送方向(図の鉛直上方向)には、転写ベルト8を介して従動ローラ22に圧接する二次転写ローラ35が配設されて、前述した用紙への二次転写部23を形成している。
【0046】
この二次転写部の下流(図では上方)側にはベルト式熱定着ユニット6が配置されている。ベルト式熱定着ユニット6の更に下流側には、定着後の用紙をベルト式熱定着ユニット6から搬出する搬出ローラ対36、及びその搬出される用紙を装置上面に形成されている排紙トレー37に排紙する排紙ローラ対38が配設されている。
【0047】
両面印刷用搬送ユニット7は、外面(図の右方外側面)がプリンタ1の内部を側面から外部に開放又は遮蔽する開閉部材を兼ねている。
【0048】
この両面印刷用搬送ユニット7は、排紙ローラ対38の直前から図の右横方向に分岐する開始返送路39a、それから下方に曲がる中間返送路39b、更に上記とは反対の左横方向に曲がって最終的に返送用紙を反転させる終端返送路39cから成る返送路39を備えている。
【0049】
また、返送路39の途中には、5組の返送ローラ対40(40a、40b、40c、40d、40e)が配置されている。上記終端返送路40eの出口は、給紙部5の下方の給紙カセット29bに対応する待機搬送ローラ対34への搬送路に合流している。
【0050】
次に、上記トナー供給部4から画像形成部2へトナーを供給するトナー搬送ユニットについて説明する。
【0051】
図2は、画像形成部2、転写ベルトユニット3、及びトナー供給部4のみを取り出して図1の紙面奥行き方向の向う側から手前方向に見た斜視図である。
【0052】
図3は、図2の矢印b方向に見た図である。
図2において、トナー搬送ユニット50は、導入口43、導出口44、4本のトナー搬送路45(45k、45y、45c、45m)、連結部材46及び47によって構成されている。
【0053】
このトナー搬送ユニット50は、図3に示すように、不図示のギヤユニット等を実装する板金フレーム51よりもプリンタ1本体の手前側で画像形成部2とトナー供給部4とを連結するように配置されている。
【0054】
図2に示すように、4本のトナー搬送路45は、それぞれ4個の導入口43と4個の導出口44とに連結している。このトナー搬送ユニット50は、プリンタ1本体後方の板金フレーム51の不図示の保持部により着脱可能に保持されている。
【0055】
このトナー搬送ユニット50の上記の4個の導入口43は、それぞれ4個のトナーホッパー27のトナー供給部28の後部に形成されているトナー供給口部41に連結されている。
【0056】
尚、トナーホッパー27の配置位置や大きさに変更があるときは、トナー搬送ユニット50の連結部材46の長さを変更することにより、トナー搬送ユニット50の導入口43をトナーホッパー27のトナー供給口部41に容易に対応させることができる。
【0057】
トナー供給部28は、筒状体の内部に特には図示しないがスクリュウー型の搬送機を備え、上部開口部を介して筒状体内部にトナーホッパー27から落下してくるトナーをトナー供給口部41まで搬送する。
【0058】
トナー供給口部41まで搬送されたトナーは、導入口43、トナー搬送路45、及び導出口44を介して、4個の現像装置9の後部に形成されているトナー受入口部42に供給される。
【0059】
トナー受入口部42には、現像装置9の第1の攪拌搬送スクリュー18の搬送始端が挿入されている。第1の攪拌搬送スクリュー18は、トナー受入口部42から供給される新しいトナーと第2の攪拌搬送スクリュー19の搬送終端から送りこまれる古いトナーとを攪拌しながら搬送する。
【0060】
第1の攪拌搬送スクリュー18の搬送終端では、トナーの一部が外部に排出されると共に残りのトナーが第2の攪拌搬送スクリュー19の搬送始端に供給される。第2の攪拌搬送スクリュー19は終端までトナーを搬送しながらトナーを現像ローラ15に供給すると共に残余のトナーを第1の攪拌搬送スクリュー18に送り戻す。
【0061】
図4は、図2の4個のトナーホッパー27と4個の現像装置9を除去して、転写ベルトユニット3とトナー搬送ユニット50のみを示す斜視図である。
【0062】
この転写ベルトユニット3とトナー搬送ユニット50は、別体にしてプリンタ1本体のフレームに保持させるようにしてもよく、又はトナー搬送ユニット50を転写ベルトユニット3に装着させるように構成してもよい。
【0063】
転写ベルトユニット3とトナー搬送ユニット50を別体にして配置したときにトナー搬送ユニット50の保守を行うときは、前述したように、画像形成部2すなわち4個の現像装置9を図2に示す印刷実行時位置から下方の保守位置に下降させ、トナー供給部4すなわち4個のトナーホッパー27を図2に示す印刷実行時位置から上方の保守位置に上昇させる。
【0064】
そして、転写ベルトユニット3を保持部から外して外部に引き出した後、トナー搬送ユニット50を保持部から外して外部に引き出すことができる。
【0065】
また、トナー搬送ユニット50を転写ベルトユニット3に装着させた構成の場合は、4個の現像装置9を保守位置に下降させ、4個のトナーホッパー27を保守位置に上昇させた後、転写ベルトユニット3にトナー搬送ユニット50を装着させたまま外部に引き出すことができる。
【0066】
このように、本例のプリンタ1は、転写ベルトユニット3を中心に、その上下にトナー供給部4と画像形成部2を分けて配置し、双方をトナー搬送ユニット50で連結するようにしたので、トナー供給部4のトナーホッパー27の配置位置や大きさ等を適宜に変更することが自由であり、設計上の自由度が大きくなって後々の改良に貢献できる。
【0067】
また、トナー供給部4と画像形成部2を連結するトナー搬送ユニット50を、トナー供給部4、転写ベルトユニット3、画像形成部2等とともにギア駆動系を実装する板金フレームの手前に配置したので、トナー詰まりが発生した場合の保守作業や工場出荷時の画像出しチェックによる清掃作業が容易である。
【0068】
また、トナー搬送路ユニット50を転写ベルトユニット3に装着させる構成とすることもでき、この場合は、転写ベルトユニット3の寿命とトナー搬送路ユニット50の寿命を同程度に設定しておくと、転写ベルトユニット3の寿命交換時にトナー搬送路ユニット50も同時交換することができ、寿命交換の管理が容易になって便利である。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明は、転写媒体の上下に二分して配置されたトナーホッパーと現像装置とを連結するトナー搬送ユニットを備えた画像形成装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0070】
1 フルカラー画像形成装置(プリンタ)
2 画像形成部
3 転写ベルトユニット
4 トナー供給部
5 給紙部
6 ベルト式定着ユニット
7 両面印刷用搬送ユニット
8 転写ベルト
8a 下部走行部表面
9(9m、9c、9y、9k) 現像装置
10 感光体ドラム
11 クリーナ
12 帯電ローラ
13 光書込ヘッド
14 現像器
15 現像ローラ
16 筐体
17 隔壁
15 現像ローラ
18 第1の攪拌搬送スクリュー
19 第2の攪拌搬送スクリュー
20 一次転写ローラ
21 駆動ローラ
22 従動ローラ
23 二次転写部
24 ベルトクリーナ
25 クリーニングブレード
26 廃トナー回収容器
27(27m、27c、27y、27k) トナーホッパー
28 トナー供給部
29(29a、29b) 給紙カセット
30 電装部
31 用紙取出ローラ
32 給送ローラ
33 捌きローラ
34 待機搬送ローラ対
35 二次転写ローラ
36 搬出ローラ対
37 排紙トレー
38 排紙ローラ対
39 返送路
39a 開始返送路
39b 中間返送路
39c 終端返送路
40(40a、40b、40c、40d、40e) 返送ローラ対
41 トナー供給口部
42 トナー受入口部
43 導入口
44 導出口
45(45k、45y、45c、45m) トナー搬送路
46、47 連結部材
50 トナー搬送ユニット
51 板金フレーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像装置により現像されたトナー像を転写ベルトユニットの転写ベルトに転写する方式の画像形成装置において、
前記トナー像を前記転写ベルトのベルト表面の下部走行部に直接転写すべく前記転写ベルトのベルト表面の下部走行部に接して配置された現像装置と、
前記転写ベルトの上部走行部の上方に配置されたトナーホッパーと、
前記画像形成装置の後部板金と前記転写ベルトユニットとの間に配置され、前記現像装置と前記トナーホッパーとを連結するトナー搬送ユニットと、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記トナー搬送ユニットは、前記転写ベルトユニットに装着されている、ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記現像装置は所定間隔で複数配置され、前記トナーホッパーは所定間隔で複数配置され、前記トナー搬送ユニットは所定間隔で配置された複数のトナー搬送路を有する、ことを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記現像装置は二成分現像剤を用いてトリクル現像を行う現像装置である、ことを特徴とする請求項1、2又は3記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−191626(P2011−191626A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−59148(P2010−59148)
【出願日】平成22年3月16日(2010.3.16)
【出願人】(000104124)カシオ電子工業株式会社 (601)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】