説明

画像形成装置

【課題】画像形成装置の使用状況を十分に検出することができる技術を提供すること。
【解決手段】画像の印刷を行う画像形成装置10であって、トナーを収容するトナーカートリッジと、このトナーカートリッジに収容されているトナーの残量を検知して、トナーの残量が予め定められた量よりも少ないか否かを判断するトナー残量検知部12と、画面を表示する表示部162と、トナーの残量が予め定められた量よりも少ないとトナー残量検知部12が判断した場合に、画像形成装置10の使用状況を監視し、この使用状況を含む画面を表示部162に表示させる監視部173とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置は、トナーを収容するトナーカートリッジ内において、軸支されたシャフトを回転させることで、トナーカートリッジに収容されたトナーを撹拌していた。そして、特許文献1には、このシャフトの回転周期をセンサで検知することにより、トナーカートリッジ内のトナーの残量を検出する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−23537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術では、トナーカートリッジ内のトナーの残量を検出することはできるが、トナー以外の消耗品の状況を含む、画像形成装置の使用状況を把握することはできず、画像形成装置の使用状況を十分に検出することができなかった。
そこで、本発明は、画像形成装置の使用状況を十分に検出することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の1態様に係る画像形成装置は、画像の印刷を行う画像形成装置であって、トナーを収容するトナーカートリッジと、前記トナーカートリッジに収容されているトナーの残量を検知して、当該残量が予め定められた量よりも少ないか否かを判断するトナー残量検知部と、画面を表示する表示部と、前記画像形成装置の使用状況を監視し、前記残量が予め定められた量よりも少ないと前記トナー残量検知部が判断した場合に、前記使用状況を含む画面を前記表示部に表示させる監視部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の1態様によれば、画像形成装置の使用状況を十分に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施の形態1に係る画像形成装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】実施の形態1におけるカウンタの構成を示す概略図である。
【図3】実施の形態1における画像形成ユニットの構成を概略的に示す縦断面図である。
【図4】実施の形態1におけるトナー残量表示の一例を示す概略図である。
【図5】実施の形態1における、イメージドラム部の消耗度の管理形態を示す概略図である。
【図6】実施の形態1における、イメージドラム部のダメージ進行度の報知画面を示す概略図である。
【図7】実施の形態1に係る画像形成装置において、トナー残量を検知し、その検知結果に基づいて、画像形成装置の運用モードを切り替える処理を示すフローチャートである。
【図8】実施の形態1に係る画像形成装置のエンプティモードでの処理を示すフローチャートである。
【図9】実施の形態1における感光体回転数、エンプティモード開始時の回転数及びエンプティモード限界回転数の一例を示す概略図である。
【図10】実施の形態1における、トナーカートリッジにトナーが補充された場合の処理を示すフローチャートである。
【図11】実施の形態2に係る画像形成装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図12】実施の形態2におけるカウンタの構成を示す概略図である。
【図13】実施の形態2に係る画像形成装置において、トナー残量を検知し、その検知結果に基づいて、画像形成装置の運用モードを切り替える処理を示すフローチャートである。
【図14】実施の形態2に係る画像形成装置のエンプティモードでの処理を示すフローチャートである。
【図15】実施の形態3に係る画像形成装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図16】実施の形態3におけるカウンタの構成を示す概略図である。
【図17】実施の形態3に係る画像形成装置での処理を示すフローチャートである。
【図18】変形例におけるカウンタの構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る画像形成装置10の構成を概略的に示すブロック図である。画像形成装置10は、制御部11と、トナー残量検知部12と、記憶部13と、給紙部14と、送受信部15と、操作パネル部16と、解析部17と、印刷部18と、これらを相互に接続するバス19とを備える。
【0009】
制御部11は、画像形成装置10における他の各部の動作を統括的に制御する。また、制御部11は、印刷部18に含まれている感光体1811A(図3参照)の回転数を計測し、カウンタ記憶部232に記憶されている感光体回転数を更新する処理を行う。
トナー残量検知部12は、印刷部18に備えられているセンサ182での検知結果に基づいて、トナーカートリッジ1812(図3参照)内に格納されているトナーの残量を検出する。
記憶部13は、画像形成装置10での処理に必要な情報を記憶する。本実施の形態においては、記憶部13は、画像データ記憶部131と、カウンタ記憶部132とを備える。
画像データ記憶部131は、画像形成装置10で印刷する画像データを記憶する。
カウンタ記憶部132は、印刷部18に含まれる感光体の回転数を保持するカウンタを記憶する。
図2は、カウンタ132Aの構成を示す概略図である。カウンタ132Aは、感光体回転数欄132Bと、エンプティモード開始時の回転数欄132Cと、エンプティモードの限界回転数欄132Dとを有する。
感光体回転数欄132Bは、印刷部18に含まれるイメージドラム部1811(図3参照)が設置されてからの、当該イメージドラム部1811が備える感光体1811Aの回転数を示す感光体回転数を格納する。なお、感光体回転数欄132Bの値は、イメージドラム部1811が交換されると、初期値(例えば、「0」)にリセットされる。
エンプティモード開始時の回転数欄132Cは、トナー残量が少ないエンプティモードとなった時(エンプティモード開始時)の感光体1811Aの回転数を示すエンプティモード開始時の回転数を格納する。
エンプティモードの限界回転数欄132Dは、エンプティモードにおいて、イメージドラム部1811にダメージを与えることなく、感光体1811Aを回転させることのできる最大の回転数を示すエンプティモードの限界回転数を格納する。本実施の形態においては、エンプティモードの限界回転数は、エンプティモード開始時の回転数に予め定められた回転数を加算した値である。この加算する回転数は、エンプティモードとなった後に、イメージドラム部1811にダメージを与えることなく、感光体1811Aを回転させることができる限界の回転数である。イメージドラム部1811にダメージが与えられると、イメージドラム部1811の消耗度を正確に特定することができなくなるおそれがある。
【0010】
給紙部14は、印刷部18で印刷が行われる記録媒体である記録紙を供給する。
送受信部15は、外部の装置とデータを送受信する。例えば、送受信部15は、外部の装置から印刷を行う画像データを受信する。
操作パネル部16は、オペレーションパネルであり、入力部161と、表示部162とを備える。入力部161は、画像形成装置10の使用者が操作して、画像形成装置10に指示及び情報を入力するためのタッチパネル及びキーボード等の入力装置に相当する。表示部162は、ディスプレイ等の表示装置に相当する。
【0011】
解析部17は、画像形成装置10の使用状況を解析する部分であり、データ解析部171と、ダメージ算出部172と、監視部173とを備える。
データ解析部171は、送受信部15において受信された画像データを解析する。
ダメージ算出部172は、エンプティモードでイメージドラム部を使用することにより、当該イメージドラム部がダメージを受けるまでの進行度であるダメージ進行度を算出する。ここで、ダメージ進行度は、エンプティモードでの感光体の回転数が多ければ多いほど、進行の度合いが高くなる。なお、ダメージ進行度の具体的な算出方法については、後述する。
監視部173は、画像形成装置10の使用状況を監視する。また、監視部173は、カウンタ132Aに格納されているエンプティモード開始時の回転数及びエンプティモードの限界回転数を更新する処理を行う。さらに、監視部173は、画像形成装置10の使用状況を含む画面を生成し、生成された画面を表示部162に表示させる。
【0012】
印刷部18は、データ解析部171で解析された画像データに対応する画像を印刷する。例えば、印刷部18は、画像形成ユニット181と、センサ182と、動力源183と、露光装置184とを含む。
図3は、印刷部18に含まれる画像形成ユニット181の構成を概略的に示す縦断面図である。画像形成ユニット181は、イメージドラム部1811と、トナーカートリッジ1812とを備える。
【0013】
イメージドラム部1811は、感光体1811Aと、帯電ローラ1811Bと、現像ローラ1811Cと、クリーニングブレード1811Dと、トナー供給ローラ1811Eと、現像ブレード1811Fとを備える。なお、感光体1811A、帯電ローラ1811B、現像ローラ1811C及びトナー供給ローラ1811Eは、画像を印刷する際に回転する回転体である。
感光体1811Aは、表面に電荷を蓄え、露光装置184からの露光により、表面に静電潜像を形成する。そして、感光体1811Aでは、形成された静電潜像にトナーが付着することにより、印刷画像が形成される。そして、転写ローラ3は、転写ベルト2により搬送されてきた記録紙に、感光体1811Aの表面に形成された印刷画像を転写させる。
帯電ローラ1811Bは、感光体1811Aの表面を一様な電位に帯電させる。
現像ローラ1811Cは、感光体1811Aの表面にトナーを供給する。
クリーニングブレード1811Dは、感光体1811Aの表面に残ったトナーを掻き落とす。
トナー供給ローラ1811Eは、トナーカートリッジ1812から排出されたトナーを現像ローラ1811Cに供給する。
現像ブレード1811Fは、現像ローラ1811Cに供給されたトナーを一定の厚さにする。
【0014】
トナーカートリッジ1812は、トナー収容部1812Aと、トナー回収部1812Bとを備える。
トナー収容部1812Aには、未使用のトナーを収容し、その下部に形成されているトナー排出口1812Cから、トナーをイメージドラム部1811の内部に排出する。
ここで、トナー収容部1812Aの内部には、トナー撹拌バー1812Dが備えられている。トナー撹拌バー1812Dは、回転軸1812Eと、第1クランク部1812Fと、第2クランク部1812Gとを備える。回転軸1812Eは、動力源183(図1参照)から動力を得て、一方向、例えば、図3のX方向に回転する。第1クランク部1812Fは、回転軸1812Eの回転に伴って、トナー収容部1812A内を回転することで、トナー収容部1812A内のトナーを撹拌する。ここで、第1クランク部1812Fは、トナー収容部1812A内のトナーの残量が少なくなると、回転軸1812Eの回転に伴って、上死点に達した後に、自重落下する。このため、トナー収容部1812A内のトナーの残量が少なくなると、回転軸1812Eを一定速度で回転させる動力源183の周期に比べて、トナー撹拌バー1812Dの1回転に要する時間は短くなる。従って、センサ182(図1参照)が、トナー撹拌バー1812Dの回転動作を検出することで、トナー残量検知部12は、トナー撹拌バー1812Dの1回転に要する時間を計測して、この時間に基づいて、トナーカートリッジ1812内のトナーの残量を検出することができる。
【0015】
図1に戻り、センサ182は、トナー撹拌バー1812Dの動作を検出する。例えば、センサ182は、第1クランク部1812Eが所定の位置にある場合に、検出信号をトナー残量検知部12に出力することで、トナー残量検知部12は、トナー撹拌バー1812Dの1回転に要する時間を計測することができる。
【0016】
動力源183は、回転軸1812Eに動力を供給する。
露光装置184は、印刷する画像データに応じて、感光体1811Aに対して露光を行う。
【0017】
図4は、トナー残量を表示するトナー残量表示画面TRDの一例を示す概略図である。トナー残量は、トナー残量検知部12により検知され、パーセントで表示される。トナー残量が100%のときは、トナー残量が最大量であることを示す。トナー残量が0%のときは、トナー残量がゼロであることを示す。通常、画像形成装置10では、トナー残量が100%から徐々に減っていく。そして、トナー残量が予め定められた値、例えば、10%よりも少なくなると、画像形成装置10の監視部173は、エンプティモードと判断する。なお、トナー残量が10%以上のときは、ノーマルモードである。
監視部173は、トナー残量検知部12で検知されたトナー残量に基づいて、図4に示すようなトナー残量表示画面TRDを生成して、このトナー残量表示画面TRDを表示部162に表示させる。
【0018】
図5は、イメージドラム部1811の消耗度を表示する消耗度表示画面CRDの一例を示す概略図である。イメージドラム部1811は、感光体1811Aが回転すればするほど劣化する消耗品であり、イメージドラム部1811の消耗度は、感光体1811Aが回転した回転数で判断できる。感光体1811Aがゼロ回転の場合は、新品のイメージドラム部1811であることを示す。そして、感光体1811Aの回転数が、限界値、例えば、図5では、20000回転に達すると、イメージドラム部1811Aが寿命になる。画像形成装置10の印刷処理で感光体1811Aが回転する度に、感光体1811Aの回転数は増加する。図5の例では、感光体1811Aの回転数は、12000回転であることが示されており、未だ、寿命に至っていないことが示されている。
監視部173は、カウンタ記憶部132に記憶されている感光体回転数に基づいて、図5に示すようなトナー残量表示画面CRDを生成して、このトナー残量表示画面CRDを表示部162に表示させる。なお、監視部173は、トナー残量検知部12で検知されたトナー残量が予め定められた量よりも少なくなった場合に、図5に示すようなトナー残量表示画面CRDを、表示部162に表示させるのが望ましい。
【0019】
図6は、画像形成装置10がエンプティモードに移行したときに、表示部162が表示する、イメージドラム部1811のダメージ進行度の報知画面IFDを示す概略図である。報知画面IFDは、トナー残量が少なくなったことを知らせるメッセージ表示IFD1、画像形成装置10の状態(ここでは、エンプティーモード)を知らせるステータス表示IFD2、イメージドラム部1811のダメージ進行度を知らせるダメージ進行度表示IFD3、及び、トナーの残量を知らせるトナー残量表示IFD4を含む。
【0020】
次に、画像形成装置10の動作について説明する。画像形成装置10は、送受信部15で画像データを受信すると、その画像データをデータ解析部171で解析し、解析された画像データの印刷画像を、印刷部18で印刷する。この過程において、トナーカートリッジ1812に格納されているトナー残量が所定の値より少なくなったとトナー残量検知部12で検知された場合に、制御部11は、画像形成装置10をエンプティモードで運用する。エンプティモードでは、ダメージ算出部172が、カウンタ132Aに保存されている感光体回転数、エンプティモード開始時の回転数及びエンプティモード時の限界回転数からイメージドラム部1811のダメージ進行度を算出する。そして、監視部173は、少なくともイメージドラム部1811のダメージ進行度を含む、画像形成装置10の使用状況を把握し、表示部162を介して使用者に報知する。
【0021】
図7は、実施の形態1に係る画像形成装置10において、トナー残量を検知し、その検知結果に基づいて、画像形成装置10の運用モードを切り替える処理を示すフローチャートである。
【0022】
まず、送受信部15は、画像データを受信する(S10)。
次に、トナー残量検知部12は、トナーカートリッジ1812に格納されているトナー残量を検知して、検知されたトナー残量が所定の値以上か否かを判断する(S11)。
【0023】
そして、検知されたトナー残量が所定の値以上であるとトナー残量検知部12が判断した場合(ステップS11でYes)には、データ解析部171が、画像データを解析し、印刷部18が、解析された画像データの印刷画像を印刷する(S12)。
【0024】
一方、検知されたトナー残量が所定の値未満であるとトナー残量検知部12が判断した場合(ステップS11でNo)には、制御部11が、画像形成装置10の状態をノーマルモードからエンプティモードに移行させ、エンプティモードでの処理を実行する(S13)。
【0025】
次に、制御部11は、ステップS12又はステップS13における感光体1811Aの回転数に基づいて、カウンタ132Aに保存されている感光体回転数を更新する(S14)。例えば、制御部11は、カウンタ132Aの感光体回転数欄132Bの値に、ステップS12又はステップS13における感光体1811Aの回転数を加算する。
【0026】
図8は、実施の形態1に係る画像形成装置10のエンプティモードでの処理を示すフローチャートである。
【0027】
まず、ダメージ算出部172が、カウンタ132Aにエンプティモード開始時の回転数及びエンプティモードの限界回転数が保存されているか否かを判断する(S20)。例えば、ダメージ算出部172は、カウンタ132Aのエンプティモード開始時の回転数欄132Cの値及びエンプティモードの限界回転数欄132Dの値が「NULL」である場合に、これらが保存されていないと判断する。
【0028】
そして、カウンタ132Aにエンプティモード開始時の回転数及びエンプティモードの限界回転数が保存されていないとダメージ算出部172が判断した場合(ステップS20でNo)には、監視部173は、エンプティモード開始時の回転数及びエンプティモードの限界回転数をカウンタ132Aに保存する(S21)。例えば、監視部173は、エンプティモード開始時におけるカウンタ132Aの感光体回転数欄132Bに格納されている値を、エンプティモード開始時の回転数として、エンプティモード開始時の回転数欄132Cに格納する。また、監視部173は、このエンプティモード開始時の回転数に、所定の回転数(例えば、1000)を加算することで、エンプティモードの限界回転数を算出し、このエンプティモードの限界回転数をエンプティモードの限界回転数欄132Dに格納する。
【0029】
一方、カウンタ132Aにエンプティモード開始時の回転数及びエンプティモードの限界回転数が保存されているとダメージ算出部172が判断した場合(ステップS20でYes)、又は、ステップS21の処理が行われた場合には、ダメージ算出部172は、カウンタ132Aに保存されている感光体回転数、エンプティモード開始時の回転数及びエンプティモードの限界数から、イメージドラム部1811のダメージ進行度を算出する(S22)。例えば、ダメージ算出部172は、下記の(1)式によりダメージ進行度を算出する。
【数1】

ここで、例えば、図9に示すように、感光体回転数が「14200〔回転〕」、エンプティモード開始時の回転数が「14000〔回転〕」及びエンプティモード限界回転数が「15000〔回転〕」である場合には、(1)式により、ダメージ進行度は、「20〔%〕」となる。
【0030】
次に、監視部173は、画像形成装置10の状態として、ダメージ算出部172がステップS22で算出した、イメージドラム部1811のダメージ進行度を表示部162に表示させる(S23)。例えば、監視部173は、図6に示すような報知画面IFDを表示部162に表示させる。この際、監視部173は、図6示すような報知画面IFDとともに、又は、図6示すような報知画面IFDと交互に、図5に示すような消耗度表示画面CRDを表示部162に表示させることが望ましい。
【0031】
次に、監視部173は、エンプティモードでの回転数が限界値を超過しているか否かを判断する(S24)。例えば、監視部173は、ステップS22で算出されたダメージ進行度が、100〔%〕以上である場合には、エンプティモードでの回転数が限界値を超過していると判断する。
【0032】
そして、エンプティモードでの回転数が限界値を超過していると監視部173が判断した場合(ステップS24でYes)には、制御部11は、送受信部15で受信された画像データの印刷画像の印刷を中止する(S25)。このため、エンプティモードにおいて、印刷を実行することで、イメージドラム部1811にダメージを与えてしまうことがなく、感光体1811Aの回転数に基づいて、イメージドラム部1811の消耗度を正確に特定することができる。
【0033】
一方、エンプティモードでの回転数が限界値を超過していないと監視部173が判断した場合(ステップS24でNo)には、データ解析部171が送受信部15で受信された画像データを解析し、印刷部18が解析された画像データの印刷画像を印刷する(S26)。
【0034】
図10は、トナーカートリッジ1812にトナーが補充された場合の処理を示すフローチャートである。
【0035】
まず、トナー残量検知部12が、トナーカートリッジ1812に格納されているトナーの残量を検知し、所定の値以上か否かを判断する(S30)。
【0036】
ステップS30において、トナー残量が所定の値以上とトナー残量検知部12が判断した場合(S30でYes)には、監視部173は、カウンタ132Aに保存されているエンプティモード開始時の回転数を消去し、「NULL」とし(S31)、また、カウンタ132Aに保存されているエンプティモードの限界回転数を消去し、「NULL」とする(S32)。
【0037】
一方、ステップS30において、トナー残量が所定の値未満とトナー残量検知部12が判断した場合(S30でNo)には、監視部173は、処理を終了する。
【0038】
以上のように、実施の形態1に係る画像形成装置10によれば、トナーカートリッジ1812に格納されているトナーが少なくなった場合に、感光体回転数からイメージドラム部1811のダメージ進行度を算出し、画像形成装置10の使用状況として、このダメージ進行度が使用者に報知される。このため、トナーが少ない状態で画像形成装置10が使用されると、イメージドラム部1811がダメージを受けてしまう問題があったが、このような問題を解決することができる。
【0039】
また、実施の形態1に係る画像形成装置10によれば、トナーカートリッジ1812に格納されているトナーが少なくなった場合に、画像形成装置10の使用状況として、イメージドラム部1811の消耗度が使用者に報知されるため、イメージドラム部1811の消耗度が高い場合には、トナーカートリッジ1812を交換する際に、イメージドラム部1811も交換することができる。このため、交換周期が異なる複数の消耗品において、1つの消耗品を交換した後に、すぐに他の消耗品も交換しなければならないような場合には、消耗品の交換を頻繁に行わなければならないという問題があったが、このような問題を解決することができる。
【0040】
実施の形態2.
図11は、実施の形態2に係る画像形成装置20の構成を概略的に示すブロック図である。図示するように、画像形成装置20は、制御部21と、トナー残量検知部12と、記憶部23と、給紙部14と、送受信部15と、操作パネル部16と、解析部27と、印刷部18と、これらを相互に接続するバス19とを備える。実施の形態2に係る画像形成装置20は、制御部21、記憶部23及び解析部27において、実施の形態1に係る画像形成装置10と異なっている。実施の形態2に係る画像形成装置20は、ダメージ算出部272でイメージドラム部1811のダメージ進行度を算出する際に、印刷ジョブのドットカウント数に応じて、所定の値を加算することにより、イメージドラム部1811のダメージ進行度の算出精度を向上させる。言い換えると、実施の形態1では、感光体回転数、エンプティモード開始時の回転数及びエンプティモードの限界回転数からイメージドラム部1811のダメージ進行度が算出されるのに対して、実施の形態2では、感光体回転数、エンプティモード開始時の回転数、エンプティモードの限界回転数の他に、印刷が行われた1つの印刷ジョブのドットカウント数を記憶し、そのドットカウント数に応じたダメージ加算値も加えて、ダメージ進行度が算出される。
【0041】
実施の形態2における制御部21は、画像形成装置20における他の各部の動作を統括的に制御する。また、制御部21は、印刷部18に含まれている感光体の回転数を計測し、カウンタ記憶部232に記憶されている感光体回転数を更新する処理を行う。さらに、制御部22は、1つの印刷ジョブの印刷を行った際に、感光体が回転した回転数を示す1ジョブあたりの回転数と、1つの印刷ジョブの印刷を行った際のドットカウント数を示す1ジョブあたりのドットカウント数と、1つの印刷ジョブの印刷を行った際の印刷枚数を示す1ジョブあたりの印刷枚数とを計測し、カウンタ記憶部232に記憶されている1ジョブあたりの回転数、1ジョブあたりのドットカウント数及び1ジョブあたりのドットカウント数をそれぞれ更新する。なお、制御部21は、例えば、印刷部18に含まれる露光装置184が画像データに対応して照射する点灯ドット数を計測することにより、1ジョブあたりのドットカウント数を計測する。なお、点灯ドット数は、例えば、LEDアレイヘッドに与えられる発光制御信号であるオン信号及びオフ信号を検出し、オン信号の数をカウントすることにより計測することができる。
【0042】
実施の形態2における記憶部23は、画像データ記憶部131と、カウンタ記憶部232とを備える。実施の形態2における記憶部23は、カウンタ記憶部232に記憶されているカウンタにおいて、実施の形態1における記憶部13と異なっている。
【0043】
実施の形態2におけるカウンタ記憶部232には、図12に示すようなカウンタ232Aが記憶されている。
【0044】
図12は、カウンタ232Aの構成を示す概略図である。カウンタ232Aは、感光体回転数欄232Bと、エンプティモード開始時の回転数欄232Cと、エンプティモードの限界回転数欄232Dと、1ジョブあたりの回転数欄232Eと、1ジョブあたりのドットカウント数欄232Fと、1ジョブあたりの印刷枚数欄232Gとを有する。
感光体回転数欄232Bは、感光体回転数を格納する。
エンプティモード開始時の回転数欄232Cは、エンプティモード開始時の回転数を格納する。
エンプティモードの限界回転数欄232Dは、エンプティモードの限界回転数を格納する。
1ジョブあたりの回転数欄232Eは、1ジョブあたりの回転数を格納する。
1ジョブあたりのドットカウント数欄232Fは、1ジョブあたりのドットカウント数を格納する。
1ジョブあたりの印刷枚数欄232Gは、1ジョブあたりの印刷枚数を格納する。
【0045】
図11に戻り、実施の形態2における解析部27は、データ解析部171と、ダメージ算出部272と、監視部173とを備える。実施の形態2における解析部27は、ダメージ算出部272での処理において、実施の形態1における解析部17と異なっている。
【0046】
ダメージ算出部272は、エンプティモードでイメージドラム部を使用することにより、当該イメージドラム部がダメージを受けるまでの進行度であるダメージ進行度を算出する。ここで、イメージドラム部1811がダメージを受けるまでの進行度は、感光体回転数の他、印刷ジョブの濃淡により変化する。言い換えると、濃い印刷物のほうが、薄い印刷物より、イメージドラム部1811にダメージを与えるまでの進行度合いが高くなる。
そこで、ダメージ算出部272は、まず、1ジョブあたりのドットカウント数と比較するドットカウント数の基準値であるドット基準値を算出する。ここで、ドット基準値は、所定の解像度、所定の印刷サイズにおける最大ドット数である。実施の形態2では、所定の解像度を600〔DPI〕とすることにより、「1〔インチ〕=25.4〔mm〕」であるため、1〔mm〕あたり約24〔ドット〕となる。このため、所定の印刷サイズをA4とすることで、「ドット基準値=A4サイズ最大ドット数=210〔mm〕×24〔ドット/mm〕×297〔mm〕×24〔ドット/mm〕≒35000000〔ドット〕」により、ドット基準値は、35000000〔ドット〕となる。
次に、ダメージ算出部272は、下記の(2)式により、実施の形態2におけるダメージ進行度を算出する。
【数2】

ここで、(2)式におけるダメージ加算値は、1ジョブあたりの回転数にダメージ加算係数を乗じたものである。ダメージ加算係数は、1ジョブあたりのドットカウント数に応じて決定される。実施の形態2においては、1ジョブあたりのドットカウント数が、ドット基準値の半分の値に1ジョブあたりの印刷枚数を乗じた値よりも大きい場合には、ダメージ加算係数は「1」となり、1ジョブあたりのドットカウント数が、ドット基準値の半分の値に1ジョブあたりの印刷枚数を乗じた値以下である場合には、ダメージ加算係数は「0」となる。
【0047】
図12に示す例では、1ジョブあたりの回転数が「100〔回転〕」、1ジョブあたりのドットカウント数が「20000000〔ドット〕」、1ジョブあたりの印刷枚数が「1〔枚〕」であるため、ドット基準値「35000000」とした場合に、ダメージ加算係数は「1」であり、ダメージ加算値は「100」と算出される。従って、この例における、ダメージ進行度は、(2)式より「30〔%〕」となる。
【0048】
図13は、実施の形態2に係る画像形成装置20において、トナー残量を検知し、その検知結果に基づいて、画像形成装置20の運用モードを切り替える処理を示すフローチャートである。なお、図13に示すフローチャートにおいて、図7と同様の処理を行うステップについては、図7と同じ符号が付されている。
【0049】
図13のステップS10〜S12は、図7のステップS10〜S12と同様の処理である。
【0050】
そして、検知されたトナー残量が所定の値未満であるとトナー残量検出部12が判断した場合(ステップS11でNo)には、制御部21が、画像形成装置20をエンプティモードに移行させ、エンプティモードでの処理を実行する(S43)。エンプティモードでの処理については、図14を用いて詳細に説明する。
【0051】
次に、制御部21は、ステップS12又はステップS43における感光体1811Aの回転数に基づいて、カウンタ232Aに保存されている感光体回転数を更新する(S14)。
【0052】
次に、制御部21は、ステップS12又はステップS43における、1ジョブあたりの回転数、1ジョブあたりのドットカウント数及び1ジョブあたりの印刷枚数を特定し、カウンタ232Aに格納されているこれらの値を更新する(S40)。
【0053】
図14は、実施の形態2に係る画像形成装置20のエンプティモードでの処理を示すフローチャートである。なお、図14に示すフローチャートにおいて、図8と同様の処理を行うステップについては、図8と同じ符号が付されている。
【0054】
図14のステップS20及びS21は、図8のステップS20及びS21と同様の処理である。
【0055】
そして、カウンタ232Aにエンプティモード開始時の回転数及びエンプティモードの限界回転数が保存されているとダメージ算出部272が判断した場合(ステップS20でYes)、又は、ステップS21の処理が行われた場合には、ダメージ算出部272は、カウント基準値を算出するとともに、カウンタ232Aに保存されている、1ジョブあたりの回転数、1ジョブあたりのドットカウント数及び1ジョブあたりの印刷枚数から、ダメージ加算値を算出する(S50)。
【0056】
そして、ダメージ算出部272は、上述の(2)式によりダメージ進行度を算出する(S51)。
【0057】
そして、図14におけるステップS23〜S26は、図8のステップS23〜S26と同様の処理である。
【0058】
以上のように、実施の形態2に係る画像形成装置20によれば、トナーカートリッジ1812に格納されているトナーが少なくなった場合に、1ジョブあたりの感光体回転数、ドットカウント数及び印刷枚数を考慮して、イメージドラム部1811のダメージ進行度をより精密に算出することができる。このため、使用者は、正確な情報に基づいて、イメージドラム部1811の消耗が進行してしまうことを防止することができる。
【0059】
実施の形態3.
図15は、実施の形態3に係る画像形成装置30の構成を概略的に示すブロック図である。図示するように、画像形成装置30は、制御部11と、トナー残量検知部12と、記憶部33と、給紙部14と、送受信部15と、操作パネル部16と、解析部37と、印刷部18と、これらを相互に接続するバス19とを備える。実施の形態3に係る画像形成装置30は、記憶部33及び解析部37において、実施の形態1に係る画像形成装置10と異なっている。実施の形態3に係る画像形成装置30は、トナー残量検知部12において、トナーの残量が少ないことが検出された際に、イメージドラム部の消耗度を示す画面が表示部162に表示される。
【0060】
実施の形態3における記憶部33は、画像データ記憶部131と、カウンタ記憶部332とを備える。実施の形態3における記憶部33は、カウンタ記憶部332に記憶されているカウンタにおいて、実施の形態1における記憶部13と異なっている。
【0061】
実施の形態3におけるカウンタ記憶部332には、図16に示すようなカウンタ332Aが記憶されている。
【0062】
図16は、カウンタ332Aの構成を示す概略図である。カウンタ332Aは、感光体回転数欄332Bを有する。
感光体回転数欄232Bは、感光体回転数を格納する。
【0063】
図15に戻り、実施の形態3における解析部37は、データ解析部171と、監視部373とを備える。実施の形態3における解析部37は、監視部373での処理の点及びダメージ算出部172が備えられていない点において、実施の形態1における解析部17と異なっている。
【0064】
実施の形態3における監視部373は、画像形成装置30の使用状況を監視し、トナー残量が少なくなったことをトナー残量検知部12が検出した場合に、カウンタ332Aに格納されている感光体回転数に基づいて、図5に示すような消耗度表示画面CRDを生成して、この消耗度表示画面CRDを表示部162に表示させる。
【0065】
図17は、実施の形態3に係る画像形成装置30での処理を示すフローチャートである。なお、図17に示すフローチャートにおいて、図7と同様の処理を行うステップについては、図7と同じ符号が付されている。
【0066】
図13のステップS10〜S12は、図7のステップS10〜S12と同様の処理である。
【0067】
そして、検知されたトナー残量が所定の値未満であるとトナー残量検出部12が判断した場合(ステップS11でNo)には、制御部11が、画像形成装置30をエンプティモードに移行させ、監視部373は、カウンタ332Aに格納されている感光体回転数に基づいて、図5に示すような消耗度表示画面CRDを生成して、この消耗度表示画面CRDを表示部162に表示させる。なお、図5における限界値については、予め定められているものとし、例えば、記憶部33に予め記憶されているものとする。
【0068】
次に、制御部11は、ステップS12における感光体1811Aの回転数に基づいて、カウンタ332Aに保存されている感光体回転数を更新する(S61)。
【0069】
以上のように、実施の形態3に係る画像形成装置30によれば、トナーカートリッジ1812に格納されているトナーが少なくなった場合に、イメージドラム部1811の消耗度が表示されるため、イメージドラム部1811の消耗度が高い場合には、トナーカートリッジ1812の交換時に、イメージドラム部1811についても交換することができる。
【0070】
変形例.
以上に記載した実施の形態2においては、送受信部15で受信された画像データの印刷画像の印刷を行う際に、前回の印刷ジョブにおける1ジョブあたりの感光体回転数、ドットカウント数及び印刷枚数に基づいて、ダメージ加算値を算出して、このダメージ加算値を加算することによりダメージ進行度を算出している。しかしながら、ダメージ進行度の算出方法は、このような方法に限定されるものではなく、例えば、エンプティモードにおけるダメージ加算値の累積値を加算することにより、ダメージ進行度を算出してもよい。
このような場合には、例えば、カウンタ記憶部232は、図18に示すようなカウンタ432Aを記憶する。カウンタ432Aは、図12に示すカウンタ232Aにダメージ加算値の累積値欄432Hを追加したものである。
そして、制御部21は、図13のステップS40において、ステップS43のエンプティモードで印刷が行われた場合だけ、1ジョブあたりの回転数、1ジョブあたりのドットカウント数及び1ジョブあたりの印刷枚数を更新する。
そして、ダメージ算出部272は、図14のステップS50で算出されたダメージ加算値を、ダメージ加算値の累積値欄332Hに格納されている値に加算する。
そして、ダメージ算出部272は、図14のステップS51において、「ダメージ加算値」の代わりに「ダメージ加算値の累積値」を用いて、上述の(2)式により、ダメージ進行度を算出する。
さらに、監視部173は、図10のステップS32の処理を行った後に、1ジョブあたりの回転数欄432E、1ジョブあたりのドットカウント数欄432F、1ジョブあたりの印刷枚数欄432G及びダメージ加算値の累積値欄432Hの値を、すべて「0」にする。
以上のような処理を行うことにより、エンプティモードにおけるダメージ加算値の累積値に基づいて、イメージドラム部1811のダメージ進行度をより精密に算出することができる。
【0071】
以上に記載した画像形成装置10、20、30は、プリンタ、ファクシミリ装置、複写機及び複合機等に適用可能である。また、印刷方式は、インクジェット式、電子写真式及び熱転写式等のいかなる種類の方式であってもよい。
【0072】
以上に記載した実施の形態1及び2においては、図6に示すような報知画面IFDが表示部162に表示されるが、このような画面に限定されるものではなく、例えば、報知画面IFDには、トナー残量が少なくなったことを警告するためのエラー表示又はワーニング表示等の警告表示、及び、トナーを補充する操作を促すためのオペレーション表示の少なくとも何れか一方が含まれていてもよい。
【0073】
以上に記載した実施の形態1及び2においては、感光体1811Aの回転数に基づいて、ダメージ進行度を算出しているが、帯電ローラ1811B、現像ローラ1811C又はトナー供給ローラ1811Eの回転数に基づいて、ダメージ進行度を算出するようにしてもよい。
【0074】
以上に記載した実施の形態1〜3においては、感光体1811Aの回転数に基づいて、イメージドラム部の消耗度を特定しているが、帯電ローラ1811B、現像ローラ1811C又はトナー供給ローラ1811Eの回転数に基づいて、イメージドラム部の消耗度を特定してもよく、また、印刷ページ数、印刷ドットカウント、転写ベルト2の使用時間又は感光体1811Aの使用時間に基づいて、イメージドラム部の消耗度を特定してもよい。
【0075】
以上に記載した実施の形態1及び2においては、トナー以外の消耗品として、イメージドラム部1811のダメージ進行度及び消耗度が算出されているが、イメージドラム部1811以外の他の部品をトナー以外の消耗品としてもよい。例えば、感光体1811A、帯電ローラ1811B、現像ローラ1811C又はトナー供給ローラ1811E等のダメージ進行度及び消耗度が算出されてもよい。
【0076】
以上に記載した実施の形態2においては、ドット基準値は、A4サイズの最大ドット数としているが、他のサイズの最大ドット数としてもよい。また、印刷を行う毎に、印刷ジョブにおける用紙サイズに対応させて、当該用紙サイズの最大ドット数としてもよい。
【符号の説明】
【0077】
10,20,30:画像形成装置、 11,21:制御部、 12:トナー残量検知部、 13,23,33:記憶部、 131:画像データ記憶部、 132,232:カウンタ記憶部、 14:給紙部、 15:送受信部、 16:操作パネル部、 161:入力部、 162:表示部、 17,27,37:解析部、 171:データ解析部、 172,272:ダメージ算出部、 173,273,373:監視部、 18:印刷部、 181:画像形成ユニット、 1811:イメージドラム部、 1811A:感光体、 1811B:帯電ローラ、 1811C:現像ローラ、 1811D:クリーニングブレード、 1811E:トナー供給ローラ、 1811F:現像ブレード、 1812:トナーカートリッジ、 1812A:トナー収容部、 1812B:トナー回収部、 182:センサ、 183:動力源、 184:露光装置、 19:バス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
トナーを収容するトナーカートリッジと、
前記トナーカートリッジに収容されているトナーの残量を検知して、当該残量が予め定められた量よりも少ないか否かを判断するトナー残量検知部と、
画面を表示する表示部と、
前記画像形成装置の使用状況を監視し、前記残量が予め定められた量よりも少ないと前記トナー残量検知部が判断した場合に、前記使用状況を含む画面を前記表示部に表示させる監視部と、を備えること
を特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記トナー以外の消耗品をさらに備え、
前記残量が予め定められた量よりも少ないと前記トナー残量検知部が判断した後に、前記トナー以外の消耗品を使用することで、前記トナー以外の消耗品がダメージを受けるまでの進行度を算出するダメージ算出部をさらに備え、
前記使用状況には、前記進行度が含まれること
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記トナー以外の消耗品は、前記画像を形成する際に回転する回転体を含み、
前記残量が予め定められた量よりも少ないと前記トナー残量検知部が判断した後において前記回転体が回転した回転数が多いほど、前記進行度は高くなること
を特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記進行度は、予め定められた回転数に対する、前記残量が予め定められた量よりも少ないと前記トナー残量検知部が判断した後において前記回転体が回転した回転数の割合で算出されること
を特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記進行度は、予め定められた回転数に対する、前記残量が予め定められた量よりも少ないと前記トナー残量検知部が判断した後において前記回転体が回転した回転数に、ドットカウント数に応じて定まる加算値を加えた値の割合で算出されること
を特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記進行度が予め定められた値以上となった場合に、前記画像の形成を中止する制御部をさらに備えること
を特徴とする請求項2から5の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記監視部は、前記使用状況を含む画面に、前記予め定められた値を示す表示を含めること
を特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記使用状況には、前記残量が含まれること
を特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記監視部は、前記使用状況を含む画面に、前記残量が予め定められた量よりも少ないことを示す表示を含めること
を特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記監視部は、前記使用状況を含む画面に、警告するための警告表示、前記画像形成装置の状態を示すステータス表示及び操作を促すオペレーション表示の少なくとも何れか1つを含めること
を特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
トナーを収容するトナーカートリッジと、
前記トナー以外の消耗品と、
前記トナーカートリッジに収容されているトナーの残量を検知して、当該残量が予め定められた量よりも少ないか否かを判断するトナー残量検知部と、
前記残量が予め定められた量よりも少ないと前記トナー残量検知部が判断した後に、前記トナー以外の消耗品を使用することで、前記トナー以外の消耗品がダメージを受けるまでの進行度を算出するダメージ算出部と、
前記進行度が予め定められた値以上となった場合に、前記画像の形成を中止する制御部と、を備えること
を特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
トナーを収容するトナーカートリッジと、
前記トナー以外の消耗品と、
前記トナーカートリッジに収容されているトナーの残量を検知して、当該残量が予め定められた量よりも少ないか否かを判断するトナー残量検知部と、
画面を表示する表示部と、
前記残量が予め定められた量よりも少ないと前記トナー残量検知部が判断した場合に、前記トナー以外の消耗品の消耗度を示す画面を前記表示部に表示させる監視部と、を備えること
を特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−173638(P2012−173638A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−37485(P2011−37485)
【出願日】平成23年2月23日(2011.2.23)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】