説明

画像表示装置

【課題】画像表示装置において、テスト画像を表示させるための画素駆動信号の出力波形をテストパッドを介して取り出せるようにする。
【解決手段】画像表示装置の水平走査用(ソース駆動用)の画素駆動部4は、画素駆動信号を出力するソースドライバICチップ31、ソースドライバICチップ31から出力される画素駆動信号をディスプレイの画素に供給する出力ライン32、及びテストパッド33がフィルム34上に設けられたチップオンフィルム組立体である。テストパッド33−1、33−2、33−3、33−4は、出力ライン32−1、32−4、32−681、32−684に設けられている。出力ライン32−1〜32−3は、ディスプレイの画素に接続されず、出力ライン32−4〜32−684は、ディスプレイの第1〜第681列目の画素列の各画素に接続される。テスト画像として、ディスプレイの最端の画素列を発光させることによる画像を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を表示する画像表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、画像表示装置において、例えば液晶ディスプレイなど、多数の画素が縦横に配列されたディスプレイを用いて画像を表示するものがある。このような画像表示装置は、画像処理部から出力される画像信号による画像をディスプレイに表示するために、画像処理部から出力される画像信号に基いて、水平走査用(ソース駆動用)の画素駆動部及び垂直走査用(ゲート駆動用)の画素駆動部により、ディスプレイの画素を駆動するようになっている。
【0003】
このような画像表示装置における水平走査用の画素駆動部としては、図3に示す構成のものが知られている。図3に示す水平走査用の画素駆動部70は、画像処理部から出力される画像信号に基いてディスプレイの画素を駆動するための画素駆動信号を出力するソースドライバICチップ71、及びソースドライバICチップ71から出力される画素駆動信号をディスプレイの画素に供給するための多数の出力ライン72、がフィルム73上に設けられたチップオンフィルム組立体である。また、水平走査用の画素駆動部(チップオンフィルム組立体)70は、画素駆動信号の出力波形を検査するために、検査装置の検査針を接触させるためのテストパッド74が設けられている。
【0004】
ソースドライバICチップ71は、684チャンネルの画素駆動信号を出力するようになっており、出力ライン72として、第1〜第684の684本の出力ライン72−1、・・・、72−684が設けられている(図では、出力ライン72−1、・・・、72−684の一部のみを図示している)。テストパッド74は、1番最初の出力ライン72−1と1番最後の出力ライン72−684に設けられている。
【0005】
ところで、図4に示すように、ディスプレイ80の解像度が1366×768の場合、水平走査用の画素駆動部(チップオンフィルム組立体)70として、684本の出力ラインを有する6個の水平走査用の画素駆動部70a、70b、70c、70d、70e、70fを用いることになる。従って、この場合、画素駆動部70a〜70fの全ての出力ライン72が画像の表示に寄与するわけではなく、画像の表示に寄与しないダミーの出力ラインを生じる。
【0006】
例えば、図4に示すように、水平走査用の画素駆動部70aについては、第1〜第3の3本の出力ライン72−1〜72−3がディスプレイ80の画素に接続されておらず、第4〜第684の681本の出力ライン72−4〜72−684がディスプレイ80の第1〜第681列目の画素列(第1列目の画素列は、ディスプレイ80の最初の画素列であって、図では左端の画素列である)の各画素に接続されているとする。また、水平走査用の画素駆動部70b〜70eについては、第1〜第684の684本の出力ライン72−1〜72−684が、各々、ディスプレイ80の第682〜第1365列目の画素列、第1366〜2049列目の画素列、第2050〜2733列目の画素列、第2734〜3417列目の画素列の各画素に接続されているとする。また、水平走査用の画素駆動部70fについては、第1〜第681の681本の出力ライン72−1〜72−681がディスプレイ80の第3418〜4098列目の画素列(4098列目の画素列は、ディスプレイの最後の画素列であって、図では右端の画素列である)の各画素に接続されており、第682〜第684の3本の出力ライン72−681〜72−684がディスプレイ80の画素に接続されていないとする。
【0007】
このような水平走査用の画素駆動部70a〜70fの接続構成においては、水平走査用の画素駆動部70aの第4〜第684の出力ライン72−4〜72−684、水平走査用の画素駆動部70b〜70eの第1〜第684出力ライン72−1〜72−684、及び水平走査用の画素駆動部70fの第1〜第681の出力ライン72−1〜72−681は、画像の表示に寄与する出力ラインとなる。また、水平走査用の画素駆動部70aの第1〜第3の出力ライン72−1〜72−3、及び水平走査用の画素駆動部70fの第682〜第684の出力ライン72−682〜72−684は、画像の表示に寄与しないダミーの出力ラインとなる。
【0008】
従って、このような水平走査用の画素駆動部70a〜70fの接続構成において、図5に示すように、ディスプレイ80の1列目の画素列(左端の画素列)を発光させた画像90を表示する場合、水平走査用の画素駆動部70aの第4の出力ライン72−4に画素駆動信号を出力することになる。ディスプレイ80の1列目の画素列(左端の画素列)は、水平走査用の画素駆動部70aの第4の出力ライン72−4に対応する。また、ディスプレイ80の4098列目の画素列(右端の画素列)は、水平走査用の画素駆動部70fの第681の出力ライン72−681に対応する。
【0009】
また、このような画像表示装置では、ディスプレイ80にテスト画像を表示させて、ディスプレイ80に表示されるテスト画像を目視検査することが行われる。この目視検査では、テスト画像として、WINDOW枠(外枠)画像と呼ばれる、ディスプレイ80の最端の画素列(左端(1列目)の画素列及び右端(4098列目))の画素列)を発光させることによる画像を表示させるようになっている。
【0010】
一方、液晶パネルを駆動するドライバICチップを搭載したCOFのベースフィルムにテストパッドを設け、このテストパッドのパターンが表示装置の外側へ露出するように、ベースフィルムに、テストパッドのパターンより小さい孔を設けた表示装置が知られている(例えば特許文献1参照)。また、液晶ディスプレイパネルの表面にテストパッドを設けた液晶ディスプレイパネルが知られている(例えば特許文献2参照)。また、ベースフィルム上に半導体チップデバイスが装着されるCOFパッケージにおいて、半導体チップデバイスの端子のうち信号入力部を通じて外部に引き出されていない端子をテストするためのテストパッドを設けたCOFパッケージが知られている(例えば特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2008−244069号公報
【特許文献2】特開2005−175492号公報
【特許文献3】特開2002−313847号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ところで、上述した従来の画像表示装置においては、水平走査用の画素駆動部(チップオンフィルム組立体)70a〜70fは、第1の出力ライン72−1と第684の出力ライン72−684にテストパッド74が設けられている。また、上述した水平走査用の画素駆動部70の接続構成において、水平走査用の画素駆動部70aの第1〜第3の出力ライン72−1〜72−3、及び水平走査用の画素駆動部70fの第682〜第684の出力ライン72−682〜72−684は、画像の表示に寄与しないダミーの出力ラインとなっている。このため、ディスプレイ80にテスト画像(ディスプレイ80の最端の画素列を発光させることによる画像)を表示させても、テスト画像を表示させるための画素駆動信号の出力波形をテストパッド74を介して取り出して確認することができない。
【0013】
すなわち、ディスプレイ80にテスト画像を表示させると、テスト画像を表示させるための画素駆動信号は、水平走査用の画素駆動部70aの第4の出力ライン72−4、及び水平走査用の画素駆動部70fの第681の出力ライン72−681に出力される。テスト画像を表示させるための画素駆動信号は、水平走査用の画素駆動部70aの第4の出力ライン72−4、及び水平走査用の画素駆動部70fの第681の出力ライン72−681を通って、ディスプレイ80の第1列目の画素列及び第4098列目の画素列に供給される。つまり、テスト画像を表示させるための画素駆動信号は、テストパッド74が設けられている第1の出力ライン72−1及び第684の出力ライン72−684には、流れない。その結果、ディスプレイ80にテスト画像を表示させても、テスト画像を表示させるための画素駆動信号の出力波形をテストパッド74を介して取り出して確認することができない。なお、上述した特許文献1乃至特許文献3に開示の内容を適用したとしても、上記の問題を解決することはできない。
【0014】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、テスト画像を表示させるための画素駆動信号の出力波形をテストパッドを介して取り出すことができる画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、画像を表示するためのディスプレイと、ディスプレイに画像を表示するための画像信号を出力する画像処理部と、画像処理部から出力される画像信号による画像をディスプレイに表示するために、画像処理部から出力される画像信号に基いてディスプレイの画素を駆動する画素駆動部とを備え、画素駆動部は、画像処理部から出力される画像信号に基いてディスプレイの画素を駆動するための画素駆動信号を出力するドライバICチップ、及びドライバICチップから出力される画素駆動信号をディスプレイの画素に供給するための多数の出力ライン、がフィルム上に設けられたチップオンフィルム組立体である画像表示装置において、チップオンフィルム組立体は、多数の出力ラインのうちのディスプレイにおける画像の表示に寄与する出力ラインであって、該ディスプレイにおける画像の表示に寄与する出力ラインのうちの最端の出力ラインに、テストパッドが設けられているものである。
【0016】
請求項2の発明は、テスト画像用の画像信号を出力して、このテスト画像用の画像信号に基いてドライバICチップによりディスプレイの画素を駆動させることにより、ディスプレイにテスト画像を表示させるテスト画像表示手段をさらに備え、テスト画像は、ディスプレイの最端の画素列を発光させることにより表示される画像であり、テスト画像用の画像信号は、ディスプレイの最端の画素列を発光させる画像信号であり、チップオンフィルム組立体のディスプレイにおける画像の表示に寄与する出力ラインのうちの最端の出力ラインであってテストパッドが設けられている出力ラインに画素駆動信号を出力させる画像信号であるものである。
【発明の効果】
【0017】
請求項1及び請求項2の発明によれば、テスト画像として、ディスプレイの最端の画素列を発光させることによる画像を表示させると、テスト画像を表示させるための画素駆動信号は、ディスプレイにおける画像の表示に寄与する出力ラインのうちの最端の出力ライン、すなわち、テストパッドが設けられている出力ラインに出力される。従って、ディスプレイにテスト画像を表示させたときに、テスト画像を表示させるための画素駆動信号の出力波形をテストパッドを介して取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像表示装置の概略構成を示す電気的ブロック構成図。
【図2】同画像表示装置の水平走査用の画素駆動部の構成を示す平面図。
【図3】従来の画像表示装置の水平走査用の画素駆動部の構成を示す平面図。
【図4】従来の画像表示装置の水平走査用の画素駆動部の接続構成を示す平面図。
【図5】従来の画像表示装置のディスプレイの最端の画素列と水平走査用の画素駆動部の出力ラインとの対応関係を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を具体化した実施形態による画像表示装置について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態による画像表示装置の構成を示す。画像表示装置1は、ディスプレイ2と、画像処理部3と、画素駆動部4、5と、画像表示装置1の動作を制御する制御部6等を備える。
【0020】
ディスプレイ2は、画像を表示するためのものであり、液晶から成る多数の画素が縦横に配列されて構成された液晶ディスプレイである。本実施形態では、ディスプレイ2は、横方向(水平方向)の解像度が1366であり、縦方向(垂直方向)の解像度が768である。すなわち、本実施形態では、ディスプレイ2は、横方向に4098(=1366×3(R、G、B))の画素列を有し、縦方向に768の画素行を有しており、多数の画素が768行×4098列に配列されている。
【0021】
ディスプレイ2の各画素は、電圧が印加されて駆動されることにより、光を透過する状態になり、また、駆動電圧の大きさに応じて、光透過率が変化する。バックライト光源(不図示)からの光がディスプレイ2の画素を透過することにより、ディスプレイ2の画素が発光して、ディスプレイ2に画像が表示される。
【0022】
画像処理部3は、ディスプレイ2に画像を表示するための画像信号を出力する。画像処理部3は、制御部6による制御のもと、チューナ(不図示)により受信したテレビジョン信号や、光ディスクドライブ(不図示)により光ディスクから読取った記録データから画像信号を生成して、その画像信号を出力する。また、画像処理部3は、制御部6による制御のもと、テスト画像用の画像信号を生成して、そのテスト画像用の画像信号を出力する。画像処理部3から出力された画像信号は、画素駆動部4、5に供給される。
【0023】
画素駆動部4、5は、画像処理部3から出力される画像信号による画像をディスプレイ2に表示するために、画像処理部3から出力される画像信号に基いて、ディスプレイ2の画素を駆動する。
【0024】
画素駆動部4は、水平走査用(ソース駆動用)の画素駆動部であり、画素駆動部5は、垂直走査用(ゲート駆動用)の画素駆動部である。本実施形態では、水平走査用の画素駆動部4として、6個の水平走査用の画素駆動部4a、4b、4c、4d、4e、4fを備えており、また、垂直走査用の画素駆動部5として、3個の垂直走査用の画素駆動部5a、5b、5cを備えている。
【0025】
すなわち、画素駆動部4、5は、水平走査用の画素駆動部4a〜4fによりディスプレイ2の画素を複数の画素列毎に分担して、また、垂直走査用の画素駆動部5a〜5cによりディスプレイ2の画素を複数の画素行毎に分担して、ディスプレイ2の画素を駆動する。水平走査用の画素駆動部4a〜4fは、同じ構成である。また、垂直走査用の画素駆動部5a〜5cは、同じ構成である。
【0026】
図2は、水平走査用の画素駆動部4a〜4fの構成を示す。水平走査用の画素駆動部4a〜4fは、各々、入力ライン(不図示)、電源ライン(不図示)、ソースドライバICチップ31、多数の出力ライン32、及び複数のテストパッド33がフィルム34上に設けられたチップオンフィルム組立体である。簡単のために、入力ラインと電源ラインの図示を省略し、出力ラインについては、一部のみを図示している。
【0027】
入力ラインは、画像処理部3から出力される画像信号をソースドライバICチップ31に入力するためのラインである。電源供給ラインは、ソースドライバICチップ31やディスプレイ2に電源を供給するためのラインである。
【0028】
ソースドライバICチップ31は、画像処理部3から出力される画像信号に基いてディスプレイ2の画素を駆動するための画素駆動信号を出力するものである。出力ライン32は、ソースドライバICチップ31から出力される画素駆動信号をディスプレイ2の画素に供給するためのラインである。本実施形態では、ソースドライバICチップ31は、684チャンネルの画素駆動信号を出力するようになっており、出力ライン32として、第1〜第684の684本の出力ライン32−1、・・・、32−684が設けられている。
【0029】
テストパッド33は、画素駆動信号の出力波形を検査するために、検査装置の検査針を接触させるためのものである。テストパッド33として、4つのテストパッド33−1、33−2、33−3、33−4が設けられている。テストパッド33−1は、第1の出力ライン32−1に設けられている。テストパッド33−2は、第4の出力ライン32−4に設けられている。テストパッド33−3は、第681の出力ライン32−681に設けられている。テストパッド33−4は、第684の出力ライン32−684に設けられている。
【0030】
水平走査用の画素駆動部4aは、第1〜第3の出力ライン32−1〜32−3がディスプレイ2の画素に接続されておらず、第4〜第684の出力ライン32−4〜32−684がディスプレイ2の第1〜第681列目の画素列(1列目の画素列は、ディスプレイ2の最初の画素列であって、図1では左端の画素列である)の各画素に接続されている。すなわち、水平走査用の画素駆動部4aは、ディスプレイ2の第1〜第681列目の画素列の画素の駆動を担当する。
【0031】
水平走査用の画素駆動部4b〜4eは、各々、第1〜第684の出力ライン32−1〜32−684がディスプレイ2の第682〜第1365列目の画素列、第1366〜2049列目の画素列、第2050〜2733列目の画素列、第2734〜3417列目の画素列の各画素に接続されている。すなわち、水平走査用の画素駆動部4b〜4eは、各々、ディスプレイ2の第682〜第1365列目の画素列、第1366〜2049列目の画素列、第2050〜2733列目の画素列、第2734〜3417列目の画素列の画素の駆動を担当する。
【0032】
水平走査用の画素駆動部4fは、第1〜第681の出力ライン32−1〜32−681がディスプレイ2の第3418〜4098列目の画素列(4098列目の画素列は、ディスプレイ2の最後の画素列であって、図1では右端の画素列である)の各画素に接続されており、第682〜第684の出力ライン32−682〜32−684がディスプレイ2の画素に接続されていない。すなわち、水平走査用の画素駆動部4fは、ディスプレイ2の第3418〜4098列目の画素列の画素の駆動を担当する。
【0033】
このような水平走査用の画素駆動部4a〜4fの接続構成において、水平走査用の画素駆動部4aの第4の出力ライン32−4は、ディスプレイ2の第1列目の画素列(ディスプレイ2の最初の画素列であって、図1では左端の画素列)の各画素に接続されている。すなわち、水平走査用の画素駆動部4aの第4の出力ライン32−4は、多数の出力ライン32のうちのディスプレイ2における画像の表示に寄与する出力ラインであって、ディスプレイ2における画像の表示に寄与する出力ラインのうちの最端(左端)の出力ラインである。
【0034】
つまり、水平走査用の画素駆動部4aの第4の出力ライン32−4に設けられているテストパッド33−2は、多数の出力ライン32のうちのディスプレイ2における画像の表示に寄与する出力ラインであって、ディスプレイ2における画像の表示に寄与する出力ラインのうちの最端(左端)の出力ラインに設けられている。
【0035】
また、水平走査用の画素駆動部4fの第681の出力ライン32−681は、ディスプレイ2の第4098列目の画素列(ディスプレイ2の最後の画素列であって、図1では右端の画素列)の各画素に接続されている。すなわち、水平走査用の画素駆動部4fの第681の出力ライン32−681は、多数の出力ライン32のうちのディスプレイ2における画像の表示に寄与する出力ラインであって、ディスプレイ2における画像の表示に寄与する出力ラインのうちの最端(右端)の出力ラインである。
【0036】
つまり、水平走査用の画素駆動部4fの第681の出力ライン32−681に設けられているテストパッド33−3は、多数の出力ライン32のうちのディスプレイ2における画像の表示に寄与する出力ラインであって、ディスプレイ2における画像の表示に寄与する出力ラインのうちの最端(右端)の出力ラインに設けられている。
【0037】
なお、水平走査用の画素駆動部4aの第1の出力ライン32−1に設けられているテストパッド33−1、及び水平走査用の画素駆動部4fの第684の出力ライン32−684に設けられているテストパッド33−4は、ディスプレイ2における画像の表示に寄与しない出力ライン(ダミーの出力ライン)に設けられている。
【0038】
垂直走査用の画素駆動部5a〜5cは、各々、入力ライン、電源ライン、ゲートドライバICチップ、多数の出力ラインがフィルム上に設けられたチップオンフィルム組立体である。ゲートドライバICチップは、256チャンネルの画素駆動信号を出力するようになっており、出力ラインとして、第1〜第256の256本の出力ラインが設けられている。
【0039】
垂直走査用の画素駆動部5a〜5cは、各々、第1〜第256の出力ラインがディスプレイ2の第1〜第256行目の画素行、第257〜第512行目の画素行、第513〜768行目の画素行の各画素に接続されている。すなわち、垂直走査用の画素駆動部5a〜5cは、各々、ディスプレイ2の第1〜第256行目の画素行、第257〜第512行目の画素行、第513〜768行目の画素行の画素の駆動を担当する。
【0040】
制御部6は、検査スイッチ(不図示)の操作を受けて、画像処理部3に対して、テスト画像用の画像信号を出力する指令をする。画像処理部3は、この指令を受けて、テスト画像用の画像信号を生成して、そのテスト画像用の画像信号を出力する。これにより、このテスト画像用の画像信号に基いて、水平走査用の画素駆動部4a〜4f及び垂直走査用の画素駆動部5a〜5cによって、ディスプレイ2の画素が駆動されて、ディスプレイ2にテスト画像が表示される。
【0041】
すなわち、制御部6及び画像処理部3は、テスト画像用の画像信号を出力して、このテスト画像用の画像信号に基いて水平走査用の画素駆動部4a〜4f及び垂直走査用の画素駆動部5a〜5cによりディスプレイ2の画素を駆動させることにより、ディスプレイ2にテスト画像を表示させる。制御部6及び画像処理部3によって、テスト画像表示手段が構成されている。
【0042】
ここで、テスト画像は、ディスプレイ2の最端の画素列(第1列目の画素列(左端の画素列)と第4098列目の画素列(右端の画素列))を発光させることにより表示される画像である。
【0043】
すなわち、画像処理部3の出力するテスト画像用の画像信号は、ディスプレイ2の最端の画素列を発光させる画像信号である。つまり、テスト画像用の画像信号は、水平走査用の画素駆動部4aのディスプレイ2における画像の表示に寄与する出力ライン32−4〜32−681のうちの最端(左端)の出力ライン32−4、及び水平走査用の画素駆動部4fのディスプレイ2における画像の表示に寄与する出力ライン32−4〜32−681のうちの最端(右端)の出力ライン32−681に画素駆動信号を出力させる画像信号である。そして、このテスト画像用の画像信号は、水平走査用の画素駆動部4aのテストパッド33−2が設けられている出力ライン32−4、及び水平走査用の画素駆動部4fのテストパッド33−3が設けられている出力ライン32−681に画素駆動信号を出力させる画像信号である。画像処理部3は、テスト画像用の画像信号として、このような画像信号を出力する。
【0044】
このような構成の画像表示装置1によれば、テスト画像として、ディスプレイ2の最端の画素列を発光させることによる画像を表示させると、テスト画像を表示させるための画素駆動信号は、水平走査用の画素駆動部4aのテストパッド33−2が設けられている出力ライン32−4、及び水平走査用の画素駆動部4fのテストパッド33−3が設けられている出力ライン32−681に出力される。従って、ディスプレイ2にテスト画像を表示させたときに、テスト画像を表示させるための画素駆動信号の出力波形を水平走査用の画素駆動部4aのテストパッド33−2、及び水平走査用の画素駆動部4fのテストパッド33−3を介して取り出すことができる。
【0045】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られず、種々の変形が可能である。例えば、ディスプレイは、液晶ディスプレイに限られず、多数の画素が縦横に配列されて構成されたディスプレイであればよく、プラズマディスプレイや有機ELディスプレイ等であってもよい。また、テストパッドは、第1の出力ライン及び第684の出力ラインには、設けられてなくてもよい。
【符号の説明】
【0046】
1 画像表示装置
2 ディスプレイ
3 画像処理部(テスト画像表示手段)
4、4a、4b、4c、4d、4e、4f 水平走査用の画素駆動部
5、5a、5b、5c 垂直走査用の画素駆動部
6 制御部(テスト画像表示手段)
31 ソースドライバICチップ
32、32−1、・・・、32−684 出力ライン
33、33−1、33−2、33−3、33−4 テストパッド
34 フィルム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示するためのディスプレイと、
前記ディスプレイに画像を表示するための画像信号を出力する画像処理部と、
前記画像処理部から出力される画像信号による画像を前記ディスプレイに表示するために、前記画像処理部から出力される画像信号に基いて前記ディスプレイの画素を駆動する画素駆動部とを備え、
前記画素駆動部は、前記画像処理部から出力される画像信号に基いて前記ディスプレイの画素を駆動するための画素駆動信号を出力するドライバICチップ、及び前記ドライバICチップから出力される画素駆動信号を前記ディスプレイの画素に供給するための多数の出力ライン、がフィルム上に設けられたチップオンフィルム組立体である画像表示装置において、
前記チップオンフィルム組立体は、前記多数の出力ラインのうちの前記ディスプレイにおける画像の表示に寄与する出力ラインであって、該ディスプレイにおける画像の表示に寄与する出力ラインのうちの最端の出力ラインに、テストパッドが設けられている、ことを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
テスト画像用の画像信号を出力して、このテスト画像用の画像信号に基いて前記ドライバICチップにより前記ディスプレイの画素を駆動させることにより、前記ディスプレイにテスト画像を表示させるテスト画像表示手段をさらに備え、
前記テスト画像は、前記ディスプレイの最端の画素列を発光させることにより表示される画像であり、
前記テスト画像用の画像信号は、前記ディスプレイの最端の画素列を発光させる画像信号であり、前記チップオンフィルム組立体の前記ディスプレイにおける画像の表示に寄与する出力ラインのうちの最端の出力ラインであって前記テストパッドが設けられている出力ラインに画素駆動信号を出力させる画像信号である、ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2012−226174(P2012−226174A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−94477(P2011−94477)
【出願日】平成23年4月20日(2011.4.20)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】