説明

監視システム

【課題】監視エリア内に侵入した障害物(侵入者や不審侵入車両など)を検知して警報信号を出力するとともに、障害物の位置情報によって監視カメラを制御し、鮮明な映像によって障害物を識別可能な監視システムを提供する。
【解決手段】第1のマイクロ波センサ2と第2のマイクロ波センサ12により障害物の検知を行う。第1のマイクロ波センサ2は反射板16と所定間隔(100m)をおいて対向は位置し、その距離(100m)を記憶し、正常時の第1のマイクロ波センサ2のレベルデータと、検知時のレベルデータとを比較照合し、障害物の位置を特定する。その位置情報に従って監視カメラ20のアングル制御、フォーカス制御、ズーミング制御し、障害物の検知時に鮮明な監視カメラ20の映像・音声を基地局用受信機30で記憶するとともに、警報ブザー33を作動し、監視エリアでの異常を基地局に報知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロ波を用いて侵入監視エリアなどへの不審者の侵入を検出して警報する監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から侵入者を検出して警報、あるいは警備会社などに通報する侵入者検出システムが知られており、その侵入者を検知するセンサとしてマイクロ波を用いたドップラーセンサは、マイクロ波が金属以外の物質を透過可能であり、家屋内、家屋外といった設置場所の制限が少ないことから、各種の侵入者検出システムに採用されている。例えば、特許文献1に示すセキュリティ装置は、対象物の接近・離反を判定可能なマイクロ波ドップラーセンサを内蔵するセキュリティ装置を、窓側に向けて屋内の天井に取り付け、ドップラーセンサの監視方向(マイクロ波の出力信号の放射方向)が、窓ガラスに対して上部から所定の角度(伏角θ=約45°)になるように設定し、窓からの侵入者を検知するように構成している。
【0003】
また、特許文献2には、監視エリアに対向して配置された送信装置及び受信装置並びに侵入判定を行う判定装置からなり、送信装置から受信装置に向けて送信したマイクロ波(送信波)の受信装置における受信信号に基づいて侵入者あるいは侵入物の監視エリアへの侵入の有無を判定するマイクロ波侵入検出装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−179167号公報
【特許文献2】特開2003−6753号公報
【特許文献3】特開2008−28756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1、2で開示される侵入検出装置は、監視エリア内に侵入した侵入者や不審車両などが侵入した際、セキュリティ上、問題のない場合であっても、侵入検出信号を出力してしまう。このため、その都度、異常の有無をチェックする必要があり、侵入警報頻度が高くなってしまい、侵入警報に対する信頼性を低下させることも懸念される。このため、例えば、特許文献3などでは、侵入不審者や不審侵入車両(以下、単に障害物という)を検知する検知手段とカメラなどの撮像手段を組み合わせ、侵入検出信号が出力された際の映像を確認して異常の有無を確認する監視システムも知られている。
【0006】
このような、撮影手段と検知手段を組み合わせた監視システムとして、比較的、広い監視エリアの監視を行うシステムにおいて、障害物を検知した際、カメラによって撮影する際、その位置が特定されない場合、的確なアングル制御やフォーカス制御あるいはズーミング制御が行えないから、鮮明な映像が得られないため、監視エリアにおいて侵入者や不審車両を的確に検知することができない、という課題を有している。
【0007】
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、監視領域内への侵入者や不審車両などの障害物の位置を正確に検知し、セキュリティ上問題がある場合に侵入検出信号を効果的に出力する監視システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の監視システムは、監視エリアを挟んで対向配置した各々に異なる周波数のマイクロ波を送受信する複数のマイクロ波送受信機と、このマイクロ波送受信機からの検知信号によって作動する警報手段とを備えた監視システムであって、前記一方のマイクロ波送受信機は、他方のマイクロ波送受信機に設けた反射板に向けてマイクロ波を発信し、この反射板から反射されたマイクロ波を受信し、正常時における前記反射板から前記一方のマイクロ波送受信機までの反射受信信号の特性を記憶するとともに、前記反射板と前記一方のマイクロ波送受信機との間が障害物で遮られた際、各マイクロ波送受信機のそれぞれの受信信号と前記正常時の反射受信信号の特性とを比較照合して前記障害物の位置を判定する判定手段を設けたことを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の監視システムは、前記監視エリアを撮影する撮像手段を備え、前記判定手段によって判定した障害物の位置情報に基づいて前記撮像手段をアングル、フォーカス、ズーミングなどの制御を行うことを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の監視システムは、前記判定手段は、前記反射板からの反射信号を受信した状態をライン監視モードとし、前記一方のマイクロ波送受信機と反射板との間が障害物で遮られると、前記判定手段により、ライン監視モードからエリア監視モードに切り換え制御して前記撮像手段のアングル、フォーカス、ズーミング制御を行うとともに、その制御した撮像手段から送られる映像を録画手段に録画し、かつ、前記警報手段を作動するように構成したことを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の監視システムは、前記ライン監視モードからエリア監視モードへの切り換え時において、前記撮像手段は、予め設定した所定時間、撮像手段で撮影した映像を録画手段に録画することを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の監視システムは、前記マイクロ波送受信機からの検知信号が中継局を経由して基地局に送信され、その基地局に前記撮像手段からの映像を表示する表示手段と、前記警報手段及び前記撮像手段で撮影した映像を記憶する録画手段と設けたことを特徴とする。
【0013】
請求項6記載の監視システムは、前記マイクロ波送受信機からの検知信号は、中継局を経由して警備担当者などが携帯する携帯型受信機にも送信されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の監視システムによれば、マイクロ波送受信機と反射板との間が障害物で遮られると、各マイクロ波送受信機の各受信信号及び正常時の反射受信信号の特性とを比較照合し、障害物の検知信号を出力して警報手段を作動することにより、監視エリアでの異常を瞬時に知らせることができる。また、マイクロ波送受信機からの検知信号によって、障害物の位置を特定し、その位置情報に従って撮像手段のアングル制御、フォーカス制御、ズーミング制御を行うことにより、障害物の正確な映像を確認できる。これにより、障害物の特定も容易であるとともに、セキュリティ上、問題ない例えば、動物や飛来物などによる誤動作も容易に判別でき、侵入警報に対する信頼性を高めることができる。
【0015】
また、中継局を経由して監視エリアから離れた位置での警報が可能であるとともに、警備担当者などが携帯する携帯型受信機にも警報が出力され、監視エリアの確認がよりスムーズに行えるとともに、障害物が検知されると、所定時間、例えば、10秒間はエリア侵入監視モードを継続し、その間、警報音を鳴らし続けることにより、監視エリアの異常を見逃すことがないとともに、最低、10秒間は監視エリアの映像・音声を録画装置に記憶することにより、障害物の特定も容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施例における監視システムの構成図である。
【図2】同上、基地局用受信機、携帯型受信機の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための最良の形態としての実施例を図1及び図2を参照して説明する。もちろん、本発明は、その発明の趣旨に反さない範囲で、実施例において説明した以外のものに対しても容易に適用可能なことは説明を要するまでもない。
【0018】
以下、本実施例における監視システムの構成について説明する。本実施例の監視システムは、監視エリアを監視して侵入者や不審侵入者車両などの障害物を検出して検知信号を出力する2台のマイクロ波送受信装置1、10(以下、単に送受信装置という)と、撮影手段としての監視カメラ20、警報手段としての警報ブザー35,43、録画装置36などから構成され、テロ対策などに用いる対人用の侵入監視を想定している。
【0019】
図1は本発明の監視システムAの基本構成を表すブロック図を示したものであり、第1及び第2の送受信装置1、10は監視エリアを挟むように対向して配置されている。第1の送受信装置1はマイクロ波により障害物を検知する第1のマイクロ波センサ2、無線ユニット3、送信ユニット4、判定手段たる制御ユニット5、マグネットスイッチ6、TV電話モジュール7、前記監視カメラ20、マイク21で構成され、これらの構成部品を防塵防水ボックス8内に収納しており、第2の送受信装置10は、第2のマイクロ波センサ12、無線ユニット13、制御ユニット14、マグネットスイッチ15、反射板16で構成され、これらの構成部品を防塵防水ボックス17内に収納している。
【0020】
また、前記第1及び第2のマイクロ波センサ2,12は、マイクロ波を発信する発信部と、反射したマイクロ波を受信する受信部(何れも図示せず)をそれぞれ備えている。そして、第1のマイクロ波センサ2から送信されたマイクロ波は、第2の送受信装置10内に設けた反射板16で反射させ、その反射波を第1の送受信装置1の受信部で受信するとともに、第2のマイクロ波センサ12からは、第1のマイクロ波センサ2の周波数と異なるマイクロ波が送信され、障害物で反射した反射波を第2のマイクロ波センサ12の受信部で受信している。ここで、第1のマイクロ波センサ2と反射板16とは予め設定された間隔を置いて配置され(例えば100mを想定)、前記第1のマイクロ波センサ2から反射板16までの距離を専用端末によって表示し、予め設定された距離(100m)に調整して第1のマイクロ波センサ2に登録する。また、第1のマイクロ波センサ2の指向性は、第1のマイクロ波センサ2に対して2°以上、反射板16がずれると第1のマイクロ波センサ2が反射板16からの反射波を検知しない設定とし、前記第2のマイクロ波センサ12は、第2のマイクロ波センサ12から送信するマイクロ波の周波数と反射波の周波数との差分により、障害物を検知する。
【0021】
前記送受信装置1の送信ユニット4から送信される信号は中継局50を中継して前記基地局用受信機30の受信ユニット31に出力される。この基地局用受信機30は前記送受信装置1、10から離れた警備会社や警備用基地、あるいは警備機関内に設置され、図2に示すように、前記送信ユニット4から送信される信号を受信する受信ユニット31、前記監視カメラ20及びマイク21から送られる映像・音声信号を復調して出力する映像・音声出力装置34、この映像・音声出力装置34からの信号によって監視カメラ20及びマイク21から送られる映像あるいは静止画を表示する外部モニター33、警報手段として警報ブザー35、監視カメラ20、マイク21から送られる映像と音声を記憶する録画装置36を備えている。
【0022】
また、前記送受信装置1の送信ユニット4から送信される信号は、監視エリアの警備担当者が携帯する携帯型受信機40(例えばTV機能付き携帯電話)にも出力される。この携帯型受信機40は図2に示すように、前記送信ユニット4から送信される信号を受信する受信ユニット41、モニター42、映像・音声出力装置43、警報手段として警報ブザー44、CH切替スイッチ45で構成されている。
【0023】
なお、前記送受信装置1、10に備えた前記マグネットスイッチ6,15は、各防塵防水ボックス8,17の開閉扉(図示せず)を検知し、開閉扉が開いていると、第1及び第2のマイクロ波センサ2,12の電源をオフするとともに、マグネットスイッチ6,15の信号を送信ユニット4から基地局用受信機30及び携帯型受信機40に送信し、基地局用受信機30を設置する例えば警備会社にて開閉扉が開いている旨の表示を行う。
【0024】
以上のように構成される本実施例の作用について説明する。第1の送受信装置1の制御ユニット5は、第1のマイクロ波センサ2から送信される信号を常に監視するライン侵入監視モードで動作する。このライン侵入監視モードでは、反射板16からの反射波を受信し、第1のマイクロ波センサ2と反射板16との間隔に応じた第1のマイクロ波センサ2の信号のレベル変化を制御ユニット5で監視し、監視エリアに障害物(何らかの物あるいは人)が侵入し、第1のマイクロ波センサ2と反射板16との間が遮られると、制御ユニット5は第1のマイクロ波センサ2の検出信号に基づいて障害物の存在を判定する。
【0025】
また、第2のマイクロ波センサ12からの信号は、常に、無線中継ユニット13から第1の送受信装置1の無線ユニット3に送信されるが、ライン侵入監視モードでは、第2のマイクロ波センサ12から送られる信号は読み捨てられ、第1のマイクロ波センサ2の信号及び監視カメラ20及びマイク21の映像及び音声信号のみが、第1の送受信装置1の送信ユニット4とTV電話モジュール7から中継局50を経由して基地局用受信機30と携帯型受信機40に送信される。この監視カメラ20及びマイク21の映像及び音声信号が基地局用受信機30、携帯型受信機40の映像・音声出力装置34,42で復調され、基地局用受信機30の外部モニター33と携帯型受信機40のモニター42に表示されるが、ライン侵入監視モードでは、監視エリアの映像・音声は録画装置36には記憶しない処理を行う。なお、携帯型受信機40ではCH切替スイッチ42によって、他の画像又は映像に切り替えることができる。また、第1のマイクロ波センサ2からの信号によって障害物を検知していない信号であれば、ライン侵入監視モード(通常状態)である表示を例えばLEDなどによって行う。
【0026】
一方、ライン侵入監視モードにおいて、監視エリアに障害物(何らかの物あるいは人)が侵入し、第1のマイクロ波センサ2と反射板16との間が遮られると、エリア侵入監視モードへと切り換わり、基地局用受信機30、携帯型受信機40にエリア侵入監視モードである警報信号が出力され、基地局用受信機30、携帯型受信機40の警報ブザー35,43が作動する。また、予め記憶された第1のマイクロ波センサ2と反射板16との間(100m)における第1のマイクロ波センサ2のレベルデータと比較照合するとともに、第2のマイクロ波センサ12からの検知信号によって、障害物が第1のマイクロ波センサ2と反射板16と間のどの位置に存在するのかを判定し、この位置情報に従って監視カメラ20のアングル制御、フォーカス制御、ズーミング制御を行い、障害物の正確な映像・音声を基地局用受信機30に送信して基地局用受信機30の外部モニター33に表示するとともに、監視カメラ20、マイク21からの映像・音声を録画装置36に録画するとともに、携帯型受信機40にも表示させる。
【0027】
なお、エリア侵入監視モードでは、障害物の検知信号が出力されると所定時間、例えば10秒間、エリア侵入監視モードを継続する。すなわち、第1のマイクロ波センサ2と反射板16との間に障害物が検知され、その直後に反射板16からの反射波を検知(第1のマイクロ波センサ2と反射板16との間に障害物が存在しない)したとしても、10秒間はエリア侵入監視モードを継続して警報ブザー35,44は警報音を鳴動し続けるとともに、録画装置36に最低、10秒の映像を録画する。また、10秒以上、第1のマイクロ波センサ2,12から検知信号が出力されると、警報状態を継続するが、10秒以上経過後、第1のマイクロ波センサ2,12から検知信号が無い場合、ライン侵入監視モードに戻り、警報ブザー35,43及び録画装置36は停止する。
【0028】
また、エリア侵入監視モード時において、マグネットスイッチ6,15によって防塵防水ボックス8,17の双方あるいはその何れか一方の開閉扉が開いた判定された場合、ライン侵入監視モードへと切り換わることなく、異常警報信号を出力し、開閉扉が開いていることを示すLEDが点灯させるとともに、異常発生の警報音とは異なる警報音を鳴動させ、開閉扉が開いている旨の警報表示を行う。
【0029】
以上のように、本実施例においては、第1のマイクロ波センサ2と反射板16との間に障害物が検知されると、ライン侵入監視モードからエリア侵入監視モードに切り換わり、基地局用受信機30の警報ブザー35による警報音と、LEDなどによる警報表示が成され、監視エリアでの異常を瞬時に知らせることができるとともに、予め記憶された第1のマイクロ波センサ2と反射板16との間隔(100m)における第1のマイクロ波センサ2のレベルデータと、検知時のレベルデータとを比較照合して障害物の位置を特定し、その位置情報に従って監視カメラ20のアングル制御、フォーカス制御、ズーミング制御を行うことにより、障害物の正確な映像・音声が基地局用受信機30に送信することができる。これにより、その映像を確認することによって、不審者や不審車両の特定も容易であるとともに、セキュリティ上、問題ない例えば、動物や飛来物などが第1のマイクロ波センサ2と反射板16との間に障害物として検知されたのかを容易に判別することができ、誤認による監視エリアへの出動といった無駄もなく、侵入警報に対する信頼性を高めることができる。また、基地局用受信機30と同時に警備担当者などが携帯する携帯型受信機40の警報ブザー44からも警報音が、モニター42で監視エリアの映像が出力され、監視エリアの確認がより簡単であるとともに、機動性の向上にも優れる。また、第1のマイクロ波センサ2と反射板16との間に障害物が検知されると、10秒間はエリア侵入監視モードを継続し、その間、警報音を鳴らし続けることにより、監視エリアの異常を見逃すことがないとともに、最低、10秒間は監視エリアの映像・音声を録画装置36に記憶することにより、不審者や不審車両の特定も容易である。
【0030】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施例は可能である。例えば、前記実施例では監視カメラ20を1台とした例を示したが、監視カメラの台数は限定されるものではい。また、エリア侵入監視モードに切り換わると、10秒間、監視エリアの映像・音声を録画装置36に記憶するように構成したが、記憶時間などは適宜選定すればよい。また、ライン侵入監視モードでの映像・音声を再生する方法として例えば、一定間隔毎に静止画を撮影して再生し、エリア侵入監視モードで連続した映像を記憶するように構成してもよい。さらに、前記実施例では、ライン侵入監視モードにおいて監視カメラ20の映像を記憶せず、エリア侵入監視モード時に録画装置36に映像を記憶させた例を示したが、監視カメラ20の映像を常時、記憶し、その映像を所定期間、記憶させた状態とし、所定期間経過後、古い映像情報を新たな映像情報として録画するように構成してもよい。この場合、異常を知らせるエリア侵入監視モード時に撮影した映像と音声は、エリア侵入監視モードが発生した時間で記憶された映像を呼び出す処理を行えばよい。また、送受信装置1,10の台数も一対の送受信装置1,10を対向して配置する以外、例えば4台又はそれ以上の送受信装置をそれぞれ対向させて配置すればより広い監視エリアをカバーすることができる。
【符号の説明】
【0031】
1 第1の送受信装置
2 第1のマイクロ波センサ
5,14 制御ユニット(判定手段)
10 第2の送受信装置
12 第2のマイクロ波センサ
20 監視カメラ(撮像手段)
30 基地局用受信機
33,42 モニター(表示手段)
35,44 警報ブザー(警報手段)
36 録画装置(録画手段)
40 携帯型受信機
50 中継局

【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視エリアを挟んで対向配置した各々に異なる周波数のマイクロ波を送受信する複数のマイクロ波送受信機と、このマイクロ波送受信機からの検知信号によって作動する警報手段とを備えた監視システムであって、前記一方のマイクロ波送受信機は、他方のマイクロ波送受信機に設けた反射板に向けてマイクロ波を発信し、この反射板から反射されたマイクロ波を受信し、正常時における前記反射板から前記一方のマイクロ波送受信機までの反射受信信号の特性を記憶するとともに、前記反射板と前記一方のマイクロ波送受信機との間が障害物で遮られた際、各マイクロ波送受信機のそれぞれの受信信号と前記正常時の反射受信信号の特性とを比較照合して前記障害物の位置を判定する判定手段を設けたことを特徴とする監視システム。
【請求項2】
前記監視エリアを撮影する撮像手段を備え、前記判定手段によって判定した障害物の位置情報に基づいて前記撮像手段をアングル、フォーカス、ズーミングなどの制御を行うことを特徴とする請求項1記載の監視システム。
【請求項3】
前記判定手段は、前記反射板からの反射信号を受信した状態をライン監視モードとし、前記一方のマイクロ波送受信機と反射板との間が障害物で遮られると、前記判定手段により、ライン監視モードからエリア監視モードに切り換え制御して前記撮像手段のアングル、フォーカス、ズーミング制御を行うとともに、その制御した撮像手段から送られる映像を録画手段に録画し、かつ、前記警報手段を作動するように構成したことを特徴とする請求項1又は2記載の監視システム。
【請求項4】
前記ライン監視モードからエリア監視モードへの切り換え時において、前記撮像手段は、予め設定した所定時間、撮像手段で撮影した映像を録画手段に録画することを特徴とする請求項3記載の監視システム。
【請求項5】
前記マイクロ波送受信機からの検知信号が中継局を経由して基地局に送信され、その基地局に前記撮像手段からの映像を表示する表示手段と、前記警報手段及び前記撮像手段で撮影した映像を記憶する録画手段と設けたことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の監視システム。
【請求項6】
前記マイクロ波送受信機からの検知信号は、中継局を経由して警備担当者が携帯する携帯型受信機にも送信されることを特徴とする請求項5記載の監視システム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−165107(P2011−165107A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−29693(P2010−29693)
【出願日】平成22年2月15日(2010.2.15)
【出願人】(000139218)株式会社レッツ・コーポレーション (13)
【Fターム(参考)】