説明

監視ビデオの変化をサーチするためのシステム及び方法

画像領域に含まれる関心領域内でいつ変化が生じたかを判定するためのシステム及び方法が開示される。システム及び方法は、特別に修正されたバックグランド除去法を実行することができる。システム及び方法は、背景画像領域を初期化し、第2のフレームからの第1の画像領域を背景画像領域と比較して、ピクセルを前景ピクセルまたは背景ピクセルとして分類することができる。次に、前景ピクセルが所定の特徴に基づいて分類される。次に、その所定の特徴を有していなかった前景ピクセルを含むように背景画像領域を更新することができる。システム及び方法は、背景の更新があった箇所のサーチを可能にし、それによって、いつ関心領域で変化が生じたかを判定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的にはビデオ監視に関連し、特に、関心領域(AOI:area-of-interest)の変化をサーチ(探索)するための改良されたシステム及び方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
昨今の安全性に対する関心の高まりと、カメラ装置の価格の低下によって、閉回路テレビジョン(CCTV。または有線テレビ)監視システムが多く使用されるようになってきている。そのようなシステムは、犯罪を少なくし、事故を防止し、一般的に、さまざまな環境において安全性を高める可能性を有している。
【0003】
簡単な閉回路テレビジョンシステムは、表示装置に接続された1つのカメラを使用する。より複雑なシステムは、複数のカメラ及び/または複数の表示装置を有している場合がある。1つの既知のタイプのシステムは、小売店のセキュリティディスプレイであり、これは、店のそれぞれの部分を見ることができるようにするためにそれぞれのカメラを定期的に切り換える。刑務所や軍事施設などのより高度なセキュリティ施設では、関連するカメラの出力を各々が表示する一揃いのビデオディスプレイを使用する。不審な行動を探すために、警備員や係員が常にそれらの種々の画面を見ている。
【0004】
最近では、安価なデジタルカメラの人気がセキュリティや他の用途において高まってきている。さらに、今では、離れた位置をウェブカメラを使用してモニタすることが可能である。典型的には、ウェブカメラのフレームレートは比較的低いが、いくつかのセキュリティ用途には十分である。離れたところにあるコンピュータや他の表示装置に無線で信号を送信する安価なカメラは、また、監視ビデオ(テレビ)装置を提供するために使用される。
【0005】
カメラの数が増えるにつれ、処理及び分析すべき生の情報の量もまた増加する。コンピュータ技術を使用してこの生データの処理タスクを軽減することができ、この結果として、新しいタイプの情報技術装置、すなわち、コンピュータを使った監視(CAS:computer-aided surveillance)システム(以下、コンピュータ支援監視システムという)が開発されている。コンピュータ支援監視システム技術はさまざまな用途のために開発されている。たとえば、軍は、自動ターゲティング機能や戦闘機のパイロット及び他の人員へのその他の支援を提供するために、コンピュータ支援画像処理を使用している。さらに、コンピュータ支援監視システムは、スイミングプール内の活動をモニタするために利用されている。たとえば、AOIが特に価値のある物を含む場合には、CASシステムを使用して、その特定のAOIをモニタすることができる。
【0006】
CASシステムは、典型的には、個々のビデオフレームについて処理を行う。一般的には、ビデオフレームは、人々や物が移動し相互作用をしているシーンの画像を表現する。各々のビデオフレームは、格子状に配列されることが多い複数のピクセル(画素)から構成される。ビデオフレーム内のピクセルの数は、カメラの解像度、ディスプレイ、ビデオフレームが格納される記憶装置の容量を含むいくつかの要因に依存する。処理能力及び所望の精度のレベルに依存して、ピクセルのレベルまたは(ピクセル)グループのレベルのいずれかのレベルでビデオフレームの分析を実施することができる。分析されるピクセルまたはピクセルのグループを、本明細書では「画像領域」と呼ぶ。
【0007】
シーンの背景(バックグランド)の一部を表すものとして、または、前景の物体を表すものとして、画像領域を分類することができる。一般的には、背景は、各ビデオフレームにおいて比較的動かない(変化がない)状態を維持する。しかしながら、異なるフレーム内の異なる画像領域に物体が現れる場合がある。ビデオフレーム内の物体をそのフレームの背景から分離するためのいくつかの方法(物体抽出と呼ばれる)が当該技術分野で知られている。一般的なアプローチは、「バックグランド除去法」と呼ばれる技法を使用することである。もちろん、他の技法を使用することもできる。
【0008】
現在の監視システムは、領域変化探査を実施するための初歩的な技術を提供するものである。そのようなシステムによれば、ユーザは、ビデオフレーム(このフレーム内で変化をサーチする)内の特定のAOIを指定することが可能である。この場合、システムは、各々のビデオフレームをサーチして、AOI内の変化したピクセルの数を測定する。特定のフレーム中のAOI内の変化したピクセルの数が、指定されたパーセンテージを超えると、そのフレームは、そのサーチにおいて肯定的な結果として戻される。このアプローチを、フレーム毎の差分方式と呼ぶことができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
フレーム毎の差分方式は、しかしながら、多くの欠点を有する。具体的には、それは、あまりに多くの誤った肯定的結果を返すことがある。これらの誤った肯定的結果は、AOIの前で動いている障害物に起因する場合がある。たとえば、ユーザが、机の上に置かれていたラップトップコンピュータが盗まれた瞬間をサーチすることに興味がある場合には、このサーチ技法を使用することによって、ある人が机の前を歩き、ラップトップコンピュータを(カメラの)視野から除外することとなったすべての場面に戻ることができるだろう(もちろん、机の前を歩いている人に起因して変化したピクセルの数が、指定されたパーセンテージを超えることが想定されている)。ほとんどの場合、その人は、その後、机から離れ、盗まれていないラップトップコンピュータが現れるが、その時点で、そのサーチは、間違った肯定的結果を返したことになる。
【0010】
別のアプローチは、バックグランド除去法を使用して分析を実施することである。典型的なバックグランド除去アルゴリズムでは、「背景画像(バックグランド画像)」からビデオフレームを差し引くことによって、前景のピクセル(前景ピクセル)を背景のピクセル(背景ピクセル)から分離する。この背景画像は、背景に対するゆっくりとした変化(たとえば、照明の変化)を追跡するために、新しいデータで定期的に更新される。典型的には、背景の更新は、既存の背景画像とともに(またはそれによって)新しく分類された背景ピクセルを平均化することによって実施される。背景画像の「汚染」を防止するために、前景ピクセルは背景画像とともには(またはそれによっては)平均化されない。このようにして、背景画像はゆっくりとした、または小さな色の変化に適合し、全てのすばやい、または大きな色の変化は前景のものであるとみなされる。しかしながら、実際には、この単純なバックグランド除去アルゴリズムは、上述のフレーム毎の差分化技法に対してほとんど利点を有さない。すなわち、このアルゴリズムも、依然として、AOIに関連するサーチについて誤った肯定的結果を提供する場合がある。これは、この技術を利用するシステムでサーチ(探索)を実施するやり方に起因する。具体的には、単純なバックグランド除去法を利用するシステムで実施されるサーチでは、AOIにおける変化をサーチすることによって、ピクセルが変化し、その変化が小さくないか、ゆっくりしたものではないところの全ての事象が返されることになる(すなわち、ピクセルは、前景ピクセルとして分離されることになる)。しかしながら、これは、たとえば、人がAOIの前を歩いているときに全ての事象を返す可能性があるが、これらの事象の全てについて関心があるわけではない場合があるのである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本明細書で説明するシステム及び方法の種々の実施形態は、上述の問題並びにその他の問題を解決するものである。具体的には、いくつかの実施形態は、AOIにおける変化をサーチする際に生じうる誤った肯定的結果の数を低減することによって上述のアプローチを改善することができる。いくつかの実施形態では、フレーム毎の差分方式または単純なバックグランド除去法の代わりに、修正されたバックグランド除去アルゴリズムを使用して、いつAOIにおいて重要な変化が生じたか(たとえば、いつ特定の物体が盗まれたか)を判定する。基本的なアイデアは、AOIの全ての変化を返すことではなく、AOIの背景の変化のみを返すことである。ほとんどの場合、AOI内の関心のある対象は背景にある(すなわち、静止している)物体であるとみなすことができるというのは直感的事実である。前景にある物体(たとえば、人々や他の移動している事物)は、一時的に関心のある対象を遮る場合があるが、関心のある対象が実際に消えてなくなるときのみ、背景はその変化を反映すべきである。
【0012】
1実施形態では、画像領域に含まれる関心領域内でいつ変化が生じたか(または、生じたこと)を判定するコンピュータを利用した(または、コンピュータ処理による)方法が開示される。この実施形態は、第1のフレームの少なくとも一部分の背景画像領域を初期化するステップ、第2のフレームからの第1の画像領域を背景画像領域と比較して、ピクセルを前景ピクセルまたは背景ピクセルとして分類するステップ、所定の特徴に基づいて前景ピクセルを分類するステップ、及び、所定の特徴を具現化していない(含んでいない)少なくとも1つの前景ピクセルを含むように背景画像領域を更新するステップを含むことができる。
【0013】
この実施形態の1つの側面は、背景画像領域がいつ更新されたか(または更新されたこと)を記録するステップを含むことができる。具体的には、この側面は、第2のフレームの位置をデータベースに保存するステップを含むことができる。
【0014】
この実施形態の別の側面では、この方法は、背景画像がいつ更新されたか(または更新されたこと)を判定するために記録されたビデオをサーチするステップを含むこともできる。この側面は、全ての関心領域が処理されたか否かを判定するステップを含むことができる。
【0015】
別の側面では、背景を更新するステップは、上記少なくとも1つのピクセルを背景に組み込むステップを含むことができ、サーチするステップは、関心領域内の背景に組み込まれたピクセル数を判定するステップを含むことができる。この側面はさらに、関心領域内にある背景に組み込まれたピクセル数を閾値と比較して、その閾値を超えているかどうかを判定するステップを含むことができる。この側面はまた、閾値を超えた場合に肯定的サーチ結果を返すステップを含むことができる。さらに、この側面はまた、あるフレーム(このフレームで、背景に組み込まれたピクセルが最初に前景ピクセルとして分類された)まで後戻りするステップを含むことができる。
【0016】
この実施形態の別の側面は、静止した特性(または特徴物)に基づいて前景ピクセルを分類するステップを含むことができる。この側面では、静止した特性を、色、サイズ(大きさ)、テクスチャ(表面状態、表面形状、質感など)、形状のうちの少なくとも1つとすることができる。
【0017】
この実施形態の別の側面では、動的な特性に基づいて前景ピクセルを分類することができる。この側面では、動的な特性は、速度、加速度、サイズの変化、面積(または領域)の変化、色の変化、動きがないこと(または動かなくなったこと)のうちの少なくとも1つとすることができる。
【0018】
この実施形態のさらに別の側面では、背景画像を更新するステップは、所定の特徴を背景画像中へ具現化(または統合)しない少なくも1つの前景ピクセルを組み込むステップを含む。この側面は、その少なくとも1つの前景ピクセルを背景画像上に上書きするステップを含むことができる。
【0019】
別の実施形態では、関心領域内でいつ変化が生じたか(または生じたこと)を判定するためにビデオ情報をサーチするコンピュータを利用した(または、コンピュータ処理による)方法が開示される。この実施形態の方法は、前景ピクセルを第1のタイプと第2のタイプに分類するステップ、第1のタイプの前景ピクセルを背景画像に組み込むステップ、第1のタイプの前景ピクセルが背景に組み込まれたときに、背景の更新が生じたものとしてデータベースに記録するステップ、及び、背景更新の発生についてデータベースをサーチするステップを含むことができる。
【0020】
以上の説明は、添付の図面並びに以下の本発明の詳細な説明からより容易に理解されるであろう。
【実施例】
【0021】
「発明の詳細な説明」
一般的に、本明細書で開示する本発明によるシステム及び方法によれば、監視ビデオの自動検査によってAOIが変化した瞬間を検出することができる。1実施形態では、システム及び方法は、AOI内の背景が変化したことが判定されたときに、「リアルタイム」ビデオ中の特定のフレームをマークする(なんらかの印を付ける)ことができる。このシステム及び方法を記録されたビデオ(映像情報ともいう)についても利用することができる。そのような場合には、いつAOIに変化が生じたか(または生じたこと)を検出するために、記録されたビデオに対してサーチ機能を使用することができる。そのようなAOIの変化を検出することによって、ユーザは、たとえば、いつ高価な物が盗まれたか、いつ物が床に落ちたか、いつドアが閉められたか、いつ車が駐車場に駐車したか、または、突然変化が生じてある時間の間その変化した状態のままとなっているビデオのある領域の任意の変化を判別することができる。このような様相に関係なく、本明細書で開示するシステム及び方法は、特別に修正されたバックグランド除去アルゴリズムを実施することによって検査を実行することができる。一般的なバックグランド除去法と特別に修正されたバックグランド除去法についてはより詳細に後述する。
【0022】
本明細書で開示するシステム及び方法は、コンピュータ支援監視システム(CAS)において実施することができる。典型的な監視システムでは、カメラが、監視されている環境内での人間と物との相互作用を示す画像データを補足する。カメラの種類には、アナログビデオカメラ、デジタルビデオカメラ、まは、画像データを生成することができる任意の装置が含まれる。「カメラ」という用語は、ビデオデータを出力することができる任意のセンサを含む包括的な用語として使用される。1実施形態では、CASシステムは、多くの入力センサを用いて監視されている環境を観察するが、情報の主要なソースはビデオカメラである。CCTV設備の大部分は、一般的な可視光ビデオカメラを使用する。そのような設備では、CASシステムは、アナログNTSCまたはPALビデオから情報を抽出するために高度なビデオ解析アルゴリズムを使用する。しかしながら、それらのアルゴリズムは、可視光スペクトルに限定されない。すなわち、それらのアルゴリズムは、赤外光ビデオにも適用でき、あるいはまた、(利用可能であれば)レーダやソナー装置からの画像データにも適用できる。
【0023】
図1は、本発明のいくつかの側面を実施するために使用可能な例示的な(「CAS」)システム100を示す。もちろん、他のCASシステムを使用することもでき、図1に示す特定のシステムは、そのようなシステムの一例に過ぎない。複数のカメラまたは他の画像入力装置102が、画像分析を行うようにプログラムされたCASコンピュータ104に画像を入力する。CASコンピュータ104は、セットアップ、制御及び表示のためのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を提供するディスプレイ(表示装置)106を備えることができる。CASコンピュータ104は、また、ユーザが制御信号を入力できるようにするために、キーボード、マウスなどの1つ以上のユーザ入力デバイス(不図示)を備えることができる。
【0024】
CASコンピュータ104は、画像特徴抽出、背景除去(一般的なアルゴリズム、及び、本明細書で教示する特別に修正されたアルゴリズム)、動的な分類及び追跡を含む高度な画像処理を実行することができる。CASコンピュータ104は、物体と動作状態を自動的に検出することができ、及び、デジタル通信ネットワークまたは他のインターフェース108を介して伝送可能な警告及び他の情報を生成することができる。CASコンピュータ104は、また、インターフェース108を使用して、レコーダ112に保存されている以前に記録されたビデオ、または、他のコンピュータに格納されている情報などのデータを取り出すことができる。CASコンピュータ104は、レコーダ112により、典型的には連続的なフレームまたは停止フレーム(ストップフレーム)を記録するために、及び、スイッチャ116を介して1つ以上のディスプレイ114に表示するために、種々のカメラ102の出力をマルチプレクサ110に提供する。(別のコンピュータ118や、たとえば、ジョイスティック120などのユーザ入力によって提供される)追加のユーザインターフェースを使用して、オペレータが、スイッチャ116を制御して、見る画像を選択し、及び、CASコンピュータ104を含むシステム100の他の部分を制御できるようにすることが可能である。マルチプレクサ110及び/またはスイッチャ116は、特定のタイプの活動状態(アクティビティ)が自動的に検出されたときに発生する外部アラーム(たとえば、モーションセンサによって生成されたアラーム)に応答して、ビデオを適宜記録しまたは表示することができる。特定のAOIが変化したときなどのように、ビデオストリームにおいて活動状態が検出されたことに基づいて、CASコンピュータ104によってこれらのアラームを生成することもできる。
【0025】
例示的なCASコンピュータ104システムは、既存のセキュリティインフラストラクチャ(セキュリティシステム)にシームレスに統合化する。例示的な実施形態のCASシステム100は、たとえば、USB、ファイヤーワイヤー(Fire Wire)、または、有線または無線ネットワーク上のIPカメラなどの最近のデジタルビデオソースに加えて、従来のアナログビデオソースと互換性がある。CASコンピュータ104は、いくつかの実施形態では、入力信号の受動性のリピータとして機能することができ、これによって、CASコンピュータ104が故障した場合には、セキュリティインフラストラクチャの残りの部分が機能し続けることができる。
【0026】
ビデオカメラ102が典型的にはCASシステム100の主要なセンサであるが、CASシステムは、モーションデテクタ(動き検出器)、煙検出器、液体流出検出器、マイクロホン、売り場での(POS)記録、電子商品監視(EAS)システム、及び、アクセス制御システムなどの、他の一般的に使用されているセンサを利用することもできる。例示的なCASシステム100は、これらのセンサからの情報をビデオ分析結果と組み合わせて、外界における活動状態のより良質な説明を提供する。たとえば、POS情報をビデオ画像とともに使用して、顧客が特定の製品を購入したことを確認することができる。
【0027】
図2は、例示的なCASコンピュータ104の高レベルのブロック図である。説明の便宜上、コンピュータのコンポーネントは、2つの主要な部類である、シングルビュー処理ブロック202(SVS)とマルチビュー処理ブロック204(MVP)にグループ分けされている。各画像入力ソースはSVP202に取り付けられている。画像入力ソースは、カメラ102並びに、たとえばコンピュータディスク、VHSテープ及びデジタルビデオテープを含む種々の記憶装置を備える。データ分析に関しては、ビデオ記憶装置によって出力された画像データは、カメラによって生成された画像データと等価である。各SVP202は、典型的には、単一のビデオストリームだけを要求するビデオ処理タスクを実行する。SVP202の出力は、一度に複数のビデオストリームを処理するMVP204に接続される。実施形態に依存して、処理モジュールは、MVP204、または、1つ以上のSVP202と1つ以上のMVP204の組合せを備える。CASコンピュータは、また、入力画像データを受信して記憶するためのメモリモジュール(不図示)を備える。メモリモジュールは、処理モジュールの一部であってもよいが、処理モジュールとは別個のものであってもよい。
【0028】
シングルビュー処理コンポーネント202、及び、マルチビュー処理コンポーネント204は、典型的には、あるシーンを表す一連のビデオフレームとしてデータを分析する。1実施形態では、画像データは、カメラからのものが直接分析される。別の実施形態では、分析された画像データは、記憶装置にもともとあったものとすることができる。いくつかのカメラ及びビデオ記憶装置は、フレーム毎に画像データを生成して記録する。データベースなどの他の記録システムは、ビデオフレームの更新、すなわち、シーンの検出された変化を記録することができるだけである。画像データの分析を実行するために、CASコンピュータ104は、種々の装置に種々のフォーマットで記録されうる記録された画像データからビデオフレームを組み立てる。
【0029】
図3には、いわゆる単純なバックグランド除去法がフローチャートの形態で示されている。この方法を使用して、第1の事例において、ピクセルが背景ピクセルであるか、前景ピクセルであるかに分類することができる。
【0030】
処理はステップ302で開始し、このステップで、背景フレームが初期化される。背景の初期化は、たとえば、AOIを含む少なくとも1つのフレームを記録することによって行うことができる。いくつかの実施形態では、これには、各ピクセルの輝度、色または特徴を記録することを含めることができる。背景フレームが初期化されると、このフレームと次のフレームとがステップ304で比較される。もちろん、すべてのフレームを分析せずに、たとえば、n番目のフレーム毎に背景フレームと比較するように、この処理を使用することができる。いくつかの実施形態では、現在のフレームと背景との差分による比較には、現在のフレームと背景フレームとの対応するピクセルの各々を比較するステップを含めることができる。以下の説明では、フレーム全体を分析するものとするが、フレームの一部分のみを分析すればよいことは容易に理解されよう。したがって、そのような状況において適切に実行するべくこの処理を変更することは容易に可能であろう。ともかく、この比較結果は、対応するピクセル間の「ピクセルレベル」の差を表す。次に、判定ステップ306において、全てのピクセルが閾値と比較されたか否かが判定される(すなわち、フレーム全体または画像領域を、背景フレームまたはそれの一部と比較し終わったか、または、分析し終わったかが判定される)。フレーム全体または画像領域の分析が完了していない場合には、判定ブロック308で、各ピクセル間の差がその閾値より大きいか否かがが判定される。その差が閾値より大きくない場合には、ステップ310で、その特定のピクセルを背景に組み込むことができる。ピクセルを背景に組み込むことによって、現在のシーンの状態を反映するように背景を絶えず更新することが可能になる。背景へのピクセルの組み込みは、たとえば、新しく分類された背景ピクセルを既存の背景画像とともに(またはそれにより)平均化することによって、または、当該技術分野における既知の他の方法で行うことができる。しかしながら、差が閾値より大きい場合は、ピクセルは前景ピクセルとして分類され、背景には組み込まれない。
【0031】
ここで判定ブロック306に戻り、全てのピクセルが閾値と比較されている場合には、この方法は、ステップ312で、新しいフレームまたは画像領域を取得し、現在のフレーム/画像領域と背景フレームとの差を計算する処理が繰り返される。しかしながら、この一般的な処理は、閾値より大きい差を有する全てのピクセルが前景ピクセルとみなされる点でいくつかの欠点を有しうる。前景ピクセルをサーチして、変化がいつ生じたかを判定することは、あまりに多くの誤った肯定的結果を生じてしまう。たとえば、システムは、壁に掛けられた特別に高価な1つの芸術作品が取り外されたかどうかをモニタすることができる。この芸術作品は、それが静止したままの状態であるために、または、それが、もとの背景フレームの一部であるために、背景とみなされる。もちろん、そのような芸術作品の前を人々が歩き、それによって、その芸術作品に対するカメラの視界が遮られる場合がある。図3の方法では、この芸術作品の前に人が突然現れると、その芸術作品は前景になった(すなわち、その芸術作品が置かれている場所のいくつかのピクセルが大きく変化した)と判定される可能性がある。しかしながら、その人が歩き去ると、背景は通常の状態に戻るが、システムは、既に、その芸術作品が消えた(すなわち、それらのピクセルが前景になった)と判定しているだろう。したがって、いつAOIの前景が変化したかを探すサーチ法は、芸術作品の前を人が歩くたびに、誤った肯定的結果を返すであろう。
【0032】
図4は、図3と似ているが、ステップ402を追加したことにより、図3で開示した単純なバックグランド除去法に関して上述したいくつかの問題を軽減することができる。
【0033】
具体的には、ステップ402は、前景ピクセルをさらに分類するものである。現在のピクセルと背景ピクセルとの差が閾値より大きいか否かを単に判定して、あるフレームまたは画像領域における変化が前景にあるか背景にあるかを決定するのではなく、処理ステップ402は前景ピクセルをさらに分類する。具体的には、(従来のバックグランド除去法を使用して)ピクセルが前景または背景として分類された後、それらのピクセルは、より高度の処理ステップ402に渡されて、その前景ピクセルが「対象とされている」もの(すなわち、関心のあるもの)であるか否かが判定される。
【0034】
図4の破線のボックス401は、図3に示す全てのステップを含んでいる。この破線のボックス401(これは一般的なバックグランド除去ブロックと呼ばれるべきものである)は、第1のフレームと背景フレームを比較して、フレームのどの部分が前景であり、どの部分が背景であるかを判定するための処理と考えることができる。図示のように、バックグランド除去ブロック401は、図3に示す全てのステップを含んでいる。しかしながら、フレームまたは画像領域を前景物と背景に分類することが可能な任意のバックグランド除去法または他の方法でもよいことが理解されよう。さらに、次のフレームを取得するステップ312は、前景物と背景の差を判定するためには必要ではないことも理解されよう。このステップは、図3の処理の進行を単に維持するだけである。したがって、ブロック312は、図4に示すように、ブロック401には含まれていない。フレームが、前景物と背景に分離されると、それらの前景物は、ステップ402でさらに分類される。以下でより詳細に説明するように、この分類処理は、前景ピクセルとして分類されたあるピクセルグループが「対象とされている」ものであるか否かを判定することができる。ピクセルグループが対象とされているものであるとみなされると、これらのグループは背景に組み込まれない。後述するように、物体が背景に組み込まれるとき、その事象を記録して、後でサーチすることができる。いくつかの実施形態では、背景更新の記録を使用して、アラームまたは他の通知をトリガすることもできる。
【0035】
図5は、図4に示す前景物分類ステップ402をさらに詳細に示すものである。このステップへの入力は、上述したように前に実行されたバックグランド除去処理の結果である。具体的には、この入力は、前景ピクセルとみなされたピクセルを含む。ステップ502で、前景ピクセルは、近傍の前景ピクセルに結合されて整合性のあるグループを形成する。前景ピクセルをそのような整合性のあるグループに結合する方法は、当該技術分野において周知である。もちろん、ピクセルを整合性のあるグループに結合することは必ずしも必要ではないが、そのような結合は、必要とされる計算を低減しうる。そこで、図5の残りの部分では、前景ピクセルが結合されていることが想定されているが、このことは例示に過ぎない。
【0036】
次のステップの504では、全てのグループが分類されたか否かが判定される。もちろん、1つのグループだけが存在するか、または、ユーザが、1つのグループだけを分類することを望んでいる場合には、このステップを省くことができる(分類については後述する)。グループが生成された(ステップ502)後に、処理すべきグループが依然として存在する(オプションのステップ504)と、ステップ506で、第1のグループが選択され、追跡され、分類される。もちろん、1つのグループしかない場合には、ステップ506において選択する必要はない。
【0037】
ステップ506で実行されるグループの追跡及び分類は、多くの異なるやり方で実施することができるが、いずれも当該技術分野において既知である。
【0038】
1実施形態では、ステップ506においてあるピクセルのグループについて実施される分類を、静的分類と動的分類という2つの異なるタイプとすることができる。より詳細に後述するように、これら2つのタイプの分類の結果として、あるピクセルのグループが「対象としている」ものであるか否かが判定される。この場合、対象とされていないピクセルのグループは、背景フレームまたは背景画像領域に組み込まれ、これによって、背景を、高レベルの分類ルーチンによって対象とされていないとみなされた大きな変化に適応させることができる。対象とされているピクセルのグループを、さらなる処理のために、他の処理段階に渡すことができる。
【0039】
静的分類とは、単一の非常に短い時間から(すなわち、ビデオの1フレームから)のピクセルのグループについて作用する分類手順を指す。このタイプの分類は、たとえば、サイズ、色、テクスチャ、または形状といったピクセルグループの瞬間的な特性を使用して、ピクセルのグループが対象とされているものであるか否かを判定する。たとえば、ピクセルのあるグループが非常に小さい場合(たとえば、ビデオノイズの場合)や、非常に大きい場合(たとえば、不慮にカメラが動いた場合)は、そのピクセルのグループは対象とされているものではないとみなすことができる。分類のために使用される特定の特性及び閾値は、システムが動作している特定の環境に依存して変わりうることを理解されたい。このことは、動的分類についても当てはまる。
【0040】
動的分類とは、ある時間期間にわたってピクセルグループを検査して分類を行う分類規則を指す。このタイプの分類を実行するために、ある種のピクセルグループ追跡処理が必要となりうる。従来技術において多くの追跡アルゴリズムが存在するが、いずれも利用可能である。すなわち、必要なことは、ある時間期間にわたってピクセルグループの対応関係をとることだけである。
【0041】
動的分類特性の例には、速度、加速度、サイズの変化、面積(または領域)の変化、色の変化、動きがないこと(または動きがなくなったこと)、または、なんらかの時間依存性を含む任意の特性が含まれる。これらの特性及び他の特性を、ピクセルグループが対象とされているものであるか否かを判定するために後で使用される前景ピクセルの所定の特徴とみなすことができる。たとえば、システムは、ピクセルグループが、ある時間期間(たとえば、2秒)において移動していない場合、または、その外見が変わっていない場合に、そのピクセルグループは対象とされているものではないと判定することができる。
【0042】
対象とされているものであるか、対象とされていないものであるかの区別を行うための1つの手段は、マルチパス分類モデルを利用することである。上述したように、任意の分類装置を本発明で使用することができる。特に有効な分類装置は後述のように動作することができる。この分類装置は、ノイズの多いピクセル及び他のアーティファクトまたは外部変数(または外的変化)を除去するために使用される第1パス分類装置を備える。第2パス分類装置は、追跡装置の出力と相互に関連して使用される。この相互作用には、空間的なもの、時間的なもの、画像の特徴、及び、追跡システムからの動き出力のうちの任意の組合せが含まれるが、それらに限定されるものではない。物体のこの分類をフレーム毎に適用することができる。より詳しくは、第1パス分類装置は、明らかにノイズまたは断片とわかる画像内のピクセルグループをフィルタリングして除去するために使用され、したがって、それらのピクセルグループが対象とされているものではないと判定する。これは、基本的には、従来のノイズ分類装置によるアプローチに類似している。この場合、分類装置は、追跡装置を利用して、各ビデオフレームについて、残りの全てのピクセルグループとある物体との照合結果を生成する。第2パス分類装置は、追跡装置からのデータを調べて、それを他のフレームからのデータと比較する。追跡された物体の特徴が、その特定の物体の状態履歴とともに分析される。いくつかの実施形態では、分類装置は、所与の物体(今やピクセルグループと相互に関連付けられている)がどのようにして生成されたかについてのアクティブな記憶を維持することができる。その特定の物体が、これまで追跡装置または他のカメラで観察されていた場合には、それの全ての履歴が記憶されている。ある物体が新たなものである場合には、それについての知識はほとんどなく、したがって、分類装置が行う決定は、数フレームにわたって追跡されている物体についてのものよりも正しい確率が低いであろう。いくつかの実施形態では、ピクセルグループの種々の所定の特徴が分類処理において役立ちうる。この例には、たとえば、動き情報(物体が動いたか、及び、そうであれば、どれくらいの速さで動いたか?)、グループ分け情報、及び、出現(または外観)/シグネチャ(または署名)情報を含めることができる。
【0043】
ここで、図5を参照すると、ステップ508で、後で使用するために分類の結果を記録することができる。しかしながら、いくつかの実施形態では、このステップは不要であって省くことができる。記録の後(但し、記録が実施された場合)、次のステップ510で、そのグループが対象とされているものか否かが判定される。上述のように、対象とされているグループは、とどまっている物体、または、画面から消えた移動物体などを表すピクセルであるとみなすことができる。グループが対象とされているものでなければ、ステップ512において、それは、背景に組み込まれる。背景へのグループの組み込みは、背景フレームまたは背景画像領域に存在する古いピクセルの上にその新しいピクセルを複写することによって簡単に実施することができる。これらのタイプの変化は大きなものになる傾向があるので、それらの差を平均化することは影響を小さくするのに役立つ。追跡情報及び分類情報と同じように、ステップ512において、後で参照するために、ピクセルのグループが背景に組み込まれたという事実もまた記録することができる。背景へのピクセルの組み込みは、フレームが変化した(たとえば、物品が盗まれた)フレームを表し、この場合、そのフレームの変化は、たとえば、AOIの前を歩いている人によって生じた動きに起因するものではない。
【0044】
グループが対象とされているものであると判定されたか(ステップ516)、または、グループが、背景に組み込まれたか(ステップ512)に関係なく、制御は、判定ステップ504に戻り、全てのグループが分類されるまでこの処理を続行する。全てのグループが分類されると、制御は、たとえば、ステップ312(図3)に戻る。
【0045】
以上の開示は、背景の更新を行うことが可能な特定の方法を詳述するものである。上述したように、背景が更新されたときにアラームまたは他のイベントをトリガ(起動)することが有益である場合がある。しかしながら、所定の動作がAOI内でいつ起こったかを判定するために記録されたビデオをサーチすることがさらに必要になる場合がある。このサーチの1つの方法を以下で説明する。
【0046】
図6は、AOI内の変化をサーチするために使用することができるサーチ処理の高レベルのフローチャートである。処理は、ステップ602から開始し、そこで、サーチする必要があるAOIが存在するか否かが判定される。存在すれば、サーチすべきAOIの1つをステップ604で選択することができる。図6に示すサーチ法は、ステップ602で示されるように全てのAOIがサーチされるまで続行することができる。このサーチは、背景が更新された事象を探すものであることに留意されたい。背景が更新されたという事実は、前景として最初に分類されたあるものが対象とされているものではない(すなわち、おそらく、人が視界を遮った場合ではない)と判定されたことを示している。ステップ604で、まだ処理されていないAOIが選択される。次に、このサーチは、ステップ606で、AOIの背景に組み込まれた(図5のステップ512)ピクセルグループの各々を比較する。組み込まれたピクセルグループの指定された一部分がAOI内部にある場合(たとえば、100%は、そのグループ全体がAOI内部にあることを意味する)には、ステップ610で、そのピクセルグループは、肯定的なサーチ結果として返されることになる。
【0047】
グループが組み込まれたフレームは、サーチ結果として返されるべき最も関連するフレームに対応しない場合がある。なぜなら、いくつかの動的な分類装置は、決定をなすのに時間がかかる場合があるからである。記録された追跡情報が利用可能であれば、オプションのステップ608で、これを使用して、より関連する位置に「後戻り(バックトラック)」することができる。たとえば、物体がフレーム100においてAOI中に現れて、フレーム110において背景に組み込まれる場合は、サーチ結果は、可能であればフレーム100を返すべきである。
【0048】
そのようなサーチは、(生のビデオではない)前もって記録されたビデオの場合にも有用である。背景更新情報は、たとえば、データベースに記録されているので、アーカイブ(保管)されているビデオを再処理する必要はない。記録されている最小限の情報は、位置と、物体が背景モデルに組み込まれた時間だけである。AOIが、記録されたビデオに関して定義されているときには、記録された背景更新事象(背景更新の発生箇所)をスキャンする(調べる)ことによって肯定的なサーチ結果を見つけることができる。
【0049】
当業者には、本発明の思想または本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で本発明を具現化できることが理解されよう。たとえば、上記説明は、ソフトウエアで実施可能な方法について焦点を合わせたものである。もちろん、これらの方法を、ハードウエア、ファームウエア、ソフトウエア、または、それらの任意の組合せで実施することが可能である。したがって、上記実施形態は、本発明を限定するものではなく、全ての点で例示とみなされるべきであり、本発明の範囲は、上記説明したものだけに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の1側面を利用する、例示的なコンピュータ支援監視(CAS)システムの全体を示すブロック図である。
【図2】本発明の1実施形態に従う例示的なCASコンピュータの高レベルのブロック図である。
【図3】1つの可能性のあるバックグランド除去処理の詳細なフローチャートである。
【図4】修正されたバックグランド除去処理を示すフローチャートである。
【図5】図4に示すフローチャートの1つの部分を展開したフローチャートである。
【図6】本発明の1側面による、利用可能な1つのサーチ方法を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像領域に含まれる関心領域内でいつ変化が生じたかを判定するコンピュータ処理による方法であって、
第1のフレームの少なくとも一部分の背景画像領域を初期化するステップと、
第2のフレームからの第1の画像領域を前記背景画像領域と比較して、ピクセルを前景ピクセルまたは背景ピクセルとして分類するステップと、
所定の特徴に基づいて前景ピクセルを分類するステップと、
前記所定の特徴を具現化していない少なくとも1つの前景ピクセルを含むように前記背景画像領域を更新するステップ
を含む、方法。
【請求項2】
前記背景画像領域がいつ更新されたかを記録するステップをさらに含む、請求項1の方法。
【請求項3】
前記記録するステップが、前記第2のフレームの位置をデータベースに保存するステップを含む、請求項2の方法。
【請求項4】
記録されたビデオをサーチして、前記背景画像がいつ更新されたかを判定するステップをさらに含む、請求項2の方法。
【請求項5】
前記サーチするステップは、関心領域の全てが処理されたか否かを判定するステップを含む、請求項4の方法。
【請求項6】
背景を更新する前記ステップが、前記少なくとも1つのピクセルを前記背景に組み込むステップを含み、前記サーチするステップが、前記関心領域内にある背景を更新する前記ステップにおいて前記背景に組み込まれたピクセル数を判定するステップを含むことからなる、請求項4の方法。
【請求項7】
前記関心領域内の背景を更新する前記ステップにおいて前記背景に組み込まれたピクセル数をある閾値と比較し、その閾値を超えているか否かを判定するステップをさらに含む、請求項6の方法。
【請求項8】
前記閾値を超えている場合に肯定的サーチ結果を返すステップをさらに含む、請求項7の方法。
【請求項9】
前記背景に組み込まれたピクセルが最初に前景ピクセルとして分類されたところのフレームまで後戻りするステップをさらに含む、請求項7の方法。
【請求項10】
前記分類するステップは、静的な特性に基づいて前記前景ピクセルを分類するステップを含む、請求項1の方法。
【請求項11】
前記静的な特性は、色、サイズ、テクスチャ、または形状のうちの少なくとも1つである、請求項10の方法。
【請求項12】
前記分類するステップは、動的特性に基づいて前記前景ピクセルを分類するステップを含む、請求項1の方法。
【請求項13】
前記動的特性は、速度、加速度、サイズの変化、領域の変化、色の変化、動きがないことのうちの少なくとも1つである、請求項12の方法。
【請求項14】
背景画像を更新する前記ステップは、前記所定の特徴を具現化していない前記少なくとも1つの前景ピクセルを前記背景画像に組み込むステップを含む、請求項1の方法。
【請求項15】
前記組み込むステップは、前記少なくとも1つの前景ピクセルを前記背景画像上に上書きするステップを含む、請求項14の方法。
【請求項16】
ビデオ情報をサーチして関心領域において変化がいつ生じたかを判定するコンピュータ処理による方法であって、
前景ピクセルを第1のタイプと第2のタイプに分類するステップと、
前記第1のタイプの前景ピクセルを背景画像に組み込むステップと、
前記第1のタイプの前景ピクセルが前記背景に組み込まれたときに、背景更新の発生として、データベースに記録するステップと、
背景更新の発生について前記データベースをサーチするステップ
を含む、方法。
【請求項17】
ピクセルを前景ピクセルまたは背景ピクセルとして分類するステップをさらに含む、請求項16の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−510322(P2007−510322A)
【公表日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−534358(P2006−534358)
【出願日】平成16年10月8日(2004.10.8)
【国際出願番号】PCT/US2004/033168
【国際公開番号】WO2005/038736
【国際公開日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(506085077)インテリヴィド コーポレイション (5)
【Fターム(参考)】