説明

真空蒸着装置

【課題】真空装置内に蒸発材料が堆積する量を抑制し、かつ、真空装置内のクリーン化のための時間を短縮する。
【解決手段】蒸着マスクの上に素子基板が配置され、蒸着マスクの下方に蒸発源41、42が配置された真空蒸着装置において、蒸発源41、42を覆って、シートシャッター60を配置し、シートシャッター60の開口部61を通して素子基板に真空蒸着する。シートシャッター60は素子基板に蒸着しないときは、蒸発源41、42の開口部を覆っている。したがって、蒸発源41、42からの蒸発物質は主にシートシャッター60に堆積する。シートシャッター60は、巻き取り機構62に巻き取ることが出来、シートシャッター60に蒸発材料が所定の量以上堆積したときに、シートシャッター60を交換する。これによって、短時間でシートシャッター60の交換が出来、かつ、真空装置内に蒸発材料が堆積する量を抑制できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は有機EL表示装置を製造するための、多層蒸着膜を連続して形成することが出来る真空蒸着装置内に関する。
【背景技術】
【0002】
有機EL表示装置では下部電極と上部電極との間に有機EL層を挟持し、上部電極に一定電圧を印加し、下部電極にデータ信号電圧を印加して有機EL層の発光を制御する。有機EL層は複数の層から構成され、これらの複数の層および上部電極は、真空を破らず、連続して蒸着によって形成される。蒸着は、素子基板に対して蒸着マスクを用いて行われる。
【0003】
蒸発源は所定の温度に保たれ、素子基板に蒸着が行われていないときも、蒸発源からは連続して蒸着材料の蒸気が放出される。したがって、蒸着材料は真空装置内に堆積する。真空装置内に堆積した蒸着物質は、剥がれ落ちて装置内の異物となり、これが基板に付着すると不良となる。また、蒸発材料が真空装置内に堆積することによって所定の真空度が保たれなくなるという現象も生ずる。
【0004】
これを防止するために、真空装置内に防着板を設け、防着板を定期的の交換することが行われている。防着板に蒸着材料が厚く堆積すると、真空装置内部における異物の存在確率が増すので、防着板は頻繁に交換することが必要であり、交換のための工数が問題となっていた。
【0005】
「特許文献1」には、防着板の交換を容易に行うために、シート状の防着板用い、シートを巻き取りながら使用することによって防着板に蒸着材料が厚く堆積することを防止する構成が記載されている。また、防着板に堆積した蒸着材料を短時間に除去するための構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−126727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図4は、従来の真空蒸着装置の模式図である。素子基板10への有機EL層の蒸着は蒸着マスク20を介して蒸着される。蒸着マスク20は蒸着のための孔が形成されたシートをテンションをかけてマスクフレームにとりつけたものである。図4において、蒸着マスク20の上に素子基板10が載置され、素子基板10の上に押さえ板30が載置されている。
【0008】
有機EL表示装置における有機EL層の蒸着においては、連続蒸着のために、基板とマスクの組を真空装置100内において移動する必要がある。このために、蒸着マスク20は回転ローラ110に載置され、回転ローラ110が回転することによって紙面の垂直方向に蒸着マスク20、素子基板10、押さえ板30の組が移動する。回転ローラ110は、真空装置100の外部からシャフト111によって回転させられる。
【0009】
蒸発源40は、蒸着マスク20の下側に配置されている。図4の蒸着源は3個で1セットになっている。このような蒸発源40のセットが紙面の垂直方向に所定のピッチで複数配置され、各複数の蒸発源40毎に異なった有機EL層が蒸着されることになる。図4において、蒸発源40から蒸発した蒸着材料は、素子基板10に蒸着されるのみでなく、真空装置100の内部全体に蒸着される。蒸着装置内に蒸着材料が堆積すると、剥がれ落ちて真空装置100内の異物になったり、真空装置100内の真空度に対して悪影響を与えたりする。
【0010】
これを対策するために、図4では、真空装置100内に防着板130を配置し、防着板130を定期的に交換することによって真空装置100内をクリーンに保っている。防着板130は一体で形成すると重量が重くなること、また、複雑な形状に対応できない等の問題から、分割して形成されている。各防着板130は真空装置100内にネジ止め等によって固定される。
【0011】
しかし、防着板130は頻繁に交換する必要があるうえ、図4に示すような防着板130は交換に時間がかかり、このために、蒸着装置の稼働時間が短くなる。「特許文献1」に記載の構成は、防着板130の代わりに巻き取り可能な防着シートを用いることによって、防着板130の交換を容易にしている。しかし、「特許文献1」の構成は、真空装置100内を十分に覆うような、複雑な防着シートとすることは難しい。
【0012】
従来技術のもう一つの課題は、蒸発源40に配置されるシャッターである。真空蒸着装置を連続して、かつ、安定的に稼働するためには、蒸発源40を常に所定の温度に保ち、蒸発材料を常に蒸発させておく必要がある。したがって、該当する蒸発源40を素子基板10に蒸着させたくないときは、図5に示すように、蒸発源40に対してシャッター50で覆い、蒸気が素子基板10に向かわないようにする必要がある。図5は蒸発源40の上をシャッター50が覆い、蒸発材料が上方に放散されない状態である。
【0013】
そして、素子基板10が所定の位置に来たときに、図6のようにシャッター50を開き、素子基板10に蒸着を行う。従来は、このシャッター50は、図5あるいは図6に示すような、リンク51を用いて行ってきた。このような構成では、図6に示すように、シャッター50の開閉のためのスペースを真空装置100内に確保しておく必要があり、真空装置100内のスペースに制限を生じていた。また、このよな、シャッター50は、蒸発源40の近くに配置されるので、熱によって開閉装置のリンク51が劣化し、開閉動作が故障するという問題を生じていた。
【0014】
本発明の課題は、真空装置100内において、素子基板10に蒸着されずに、内部に堆積する蒸着材料を容易に除去することが出来る手段、スペースを取らない蒸発源のシャッター構成、また、容易に交換可能なシャッターを実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は上記課題を解決するものであり、具体的な手段は次のとおりである。
【0016】
(1)蒸着マスクの両端を支持し、前記蒸着マスクを第1の方向に移動させる搬送機構を有し、前記蒸着マスクの下方に蒸発源を有する真空蒸着装置であって、前記蒸発源は開口を有するシートシャッターによって覆われ、前記基板に蒸着をするときは前記シートシャッターの前記開口が前記蒸発源の開口に対応する位置に移動し、前記シートシャッターを巻き取る巻き取り機構を真空装置内に備えることを特徴とする真空蒸着装置。
【0017】
(2)前記シートシャッターは、前記基板に蒸着をしないときは、蒸発源に対応する部分には前記開口が存在しないことを特徴とする(1)に記載の真空蒸着装置。
【0018】
(3)前記シートシャッターは複数の、形状の異なる開口を有することを特徴とする(1)に記載の真空蒸着装置。
【0019】
(4)前記シートシャッターは、前記蒸発源の開口に応じた開口を有することを特徴とする(1)に記載の真空蒸着装置。
【0020】
(5)前記シートシャッターは、複数の前記蒸発源の開口に応じた開口を有することを特徴とする(1)に記載の真空蒸着装置。
【0021】
(6)前記蒸発源は複数の蒸着源が組になって存在していることを特徴とする(1)に記載の真空蒸着装置。
【0022】
(7)前記第1の方向に直角な第2の方向において、前記蒸発源を両側から挟むように防着シートが配置され、前記防着シートを巻き取る、巻き取り機構を真空装置に備えることを特徴とする(1)に記載の真空蒸着装置。
【0023】
(8)前記防着シートは、前記両側に各々2個存在し、前記2個の防着シートの前記蒸着マスクに対する角度は異なっており、前記角度は、前記2個の防着シートを巻き取る機構において、ユニバーサルジョイントによって規定されていることを特徴とする(7)に記載の真空蒸着装置。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、蒸発源をシートシャッターによって覆うので、基板に蒸着を行うときのみ、シートシャッターの開口から上部に向かって蒸発材料が放散されるので、真空装置内の蒸発材料による汚染が抑制でき、蒸発材料の剥がれによる異物の発生等を抑えることが出来る。また、シートシャッターは巻き取り機構によって巻き取りながら使用されるので、シャッターのためのスペースを節約することが出来る。さらに、シートシャッターは、シートシャッターが巻き取られている軸ごと交換できるので、真空装置内部のクリーン化のための工数を抑制することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の真空蒸着装置内の斜視図である。
【図2】本発明における蒸発源の構成を示す斜視図である。
【図3】本発明における蒸発源の構成を示す他の斜視図である。
【図4】従来の真空蒸着装置の内部を示す断面図である。
【図5】従来の蒸発源に対する、シャッターが閉じた状態を示す断面模式図である。
【図6】従来の蒸発源に対する、シャッターが開いた状態を示す断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、実施例によって本発明の内容を詳細に説明する。
【実施例1】
【0027】
図1は本発明の真空蒸着装置内の構成を示す斜視図である。図1において、矢印101は真空装置100の内部を示し、矢印102は大気側を示す。有機EL表示装置は、複数の有機EL層を連続して蒸着する必要があるので、必要な層数に対応する蒸発源40を所定のピッチで配置して、各蒸発源40に対応する位置に素子基板10を移動させて蒸着する。したがって、真空蒸着装置は、インライン状に長くなっている。例えば、素子基板10の大きさが460mm×365mm程度の場合は、真空蒸着装置の長さは10m程度にもなる。図1は、この真空蒸着装置の1部を示している。
【0028】
図1において、蒸着マスク20の両端が、搬送装置としての複数の回転ローラ110に支持されている。実際の蒸着工程においては、蒸着マスク20の上に素子基板10が配置され、蒸着マスク20と素子基板10とが位置ずれをおこさないようにするための押さえ板30が素子基板10の上に載置される。図1では、図を複雑化させないために、蒸着マスク20のみ記載している。
【0029】
図1において、回転ローラ110が回転することによって、蒸着マスク20が矢印103の方向に移動する。回転ローラ110は、シャフト111を介して真空装置100の外部に存在する回転ローラ駆動部120によって回転する。蒸発源40は蒸着マスク20の下方に配置される。蒸発源40は蒸発材料を収容する坩堝、坩堝を加熱するヒータ、坩堝から外部に蒸発材料を放出する開口等から構成されている。坩堝はヒータによって常に加熱され、開口からは、蒸発材料が放出され続けている。
【0030】
したがって、蒸発材料は真空装置100内に堆積する。このため、定期的に真空装置100内部に堆積した蒸発材料を除去して、真空装置100内をクリーンにする必要がある。図1においては、蒸発源40と蒸着マスク20との間の空間を側面から囲むようにして、防着シート140が配置されている。防着シート140は厚さが0.5mm以下のステンレスで形成されている。
【0031】
防着シート140は、長尺の帯状に形成されており、必要に応じて防着シート巻き取り軸141に巻き取られる。すなわち、防着シート140に蒸発材料が厚く堆積する前に防着シート140を巻き取るので、防着シート140に蒸発材料が厚く堆積する前に、クリーンな防着シート140が蒸発源40付近に移動してくる。そして、防着シート140全体に所定の量以上の蒸発材料が堆積したときに防着シート140を交換する。防着シート140ごとに交換するので、真空装置100の内部をクリーンにするための時間を短くすることが出来る。
【0032】
片側1枚の防着シート140のみで、蒸発材料が真空装置100の内側に堆積しないようにするのは困難である。図1では、蒸発源40の片側に2個の防着シート140を配置して蒸発空間をより完全にカバーできるようにしている。図1において、蒸着マスク20に近いほうの防着シート140と、その下側の防着シート140とは、角度が異なっている。したがって、上側の防着シート140と下側の防着シート140とは別な巻き取り軸が使用されるが、この別な巻き取り軸はユニバーサルジョイント142によって接続されて上側の防着シート140と下側の防着シート140との角度を互いに調整できるようになっている。2個の防着シート140は矢印104の方向に巻き取られて使用される。
【0033】
図1に示すように、蒸着マスク20の移動方向と直角方向における蒸発源40の両側においては、防着シート140によって蒸発材料が厚く堆積することを防止することが出来る。しかし、蒸発源40の上側には防着シート140は存在しておらず、蒸着マスク20および素子基板10が存在しない場合は、真空装置100の内側上方に蒸発材料が堆積することになる。
【0034】
真空装置100の内側に蒸発材料が堆積することを防止するためには、蒸発材料の開口付近にシャッターを配置する。しかし、図5あるいは図6に示すような従来例によるリンク51を用いたシャッター50は、真空装置100内におけるスペースを取ること、蒸発源40からの熱によってリンク51が壊れやすい等の問題がある。
【0035】
本発明では、蒸発源40に対するシャッターとして図2あるいは図3に示すシートシャッター60を用いる。図2はシートシャッター60の第1の例である。シートシャッター60は、厚さが0.5mm以下のステンレスシートで形成され、形の異なった複数の開口部61が形成されている。
【0036】
図2において、蒸発源40はホスト蒸発源41と2個のドーパント蒸発源42の合計3個の蒸発源から構成されている。有機EL層は複雑な化学式を持つ有機材料なので、共蒸着によって、所定の材料成分の蒸着膜を形成する場合がある。すなわち、蒸着膜の主成分をホスト蒸発源41によって形成し、蒸着膜に特殊な性質を持たせるために、ドーパント蒸発源42が用いられる。ホスト蒸発源41とドーパント蒸発源42は別々に制御されるが、いずれの蒸発源40も常に蒸発材料を放出し続けることは同様である。
【0037】
図2において、シートシャッター60に形成された長方形の開口部61が3個の蒸発源40の開口付近に存在している。したがって、図2の状態においては、ホスト蒸発源41、および2個のドーパント蒸発源42からの蒸発物質を同時に素子基板10に蒸着することが出来る。所定の時間、素子基板10に対して蒸着をした後、シートシャッター60を移動させ、シート部分よって蒸発源40を覆い、蒸発材料が素子基板10に付着することを防止する。
【0038】
所定の時間、素子基板10に蒸着を行ったあと、シートシャッター60で蒸発源40の開口付近を覆うことによって、蒸発材料が真空装置100の内壁全体、あるいは、防着板130に付着し、堆積することを防止することが出来る。したがって、真空装置100の内壁、あるいは、面積の広い防着板130あるいは防着シート140をクリーン化する時間を短縮することが出来る。
【0039】
一方、シートシャッター60の内側には、蒸発材料が厚く堆積するが、シートシャッター60は、面積が小さく、単なるシートなので、複雑な形状をしている真空装置100の内壁をクリーン化することに比べれば、クリーン化は、はるかに小さな工数ですむ。また、シートシャッター60は防着シート140あるいは防着板130に比べて面積が小さいので、防着シート140等をクリーン化することに比べれば、小さな工数ですむ。
【0040】
シートシャッター60は、シートシャッター巻取り機構62によって巻き取られる。シートシャッター巻取り機構の軸62は外部に配置された駆動装置によって、ウォームギヤを介して回転し、シートシャッター60を巻き取る。
【0041】
図2において、シートシャッター60には、長方形の開口のみでなく、円状の開口も形成されている。蒸発源40が3個ある場合であっても、ホスト蒸発源41のみを蒸着したい場合もある。このような場合は、シートシャッター60を所定の方向に巻き取り、ホスト蒸発源41の開口に対応した部分に円状の開口がくるようにする。この状態を図3に示す。
【0042】
図3において、円状の開口は小さいので、ホスト蒸発源41からの蒸発材料のみが円状の開口を通して上方、すなわち、素子基板10の側に放出される。この時、ドーパント蒸発源42からの蒸発材料はシートシャッター60に付着することになる。シートシャッター60は面積が小さいので、蒸発材料が真空装置100の内側全体に飛散する場合に比べてクリーン化は容易である。また、シートシャッター60に蒸発材料が所定の量以上堆積した場合は、シートシャッター60自体を取り替えれば良いのでクリーン化に時間も短縮することが出来る。
【0043】
図2あるいは図3のようなシートシャッター60を用いた場合は、蒸発材料がシートシャッター60に短期間に厚く堆積する。シートシャッター60に蒸発材料が厚く堆積すれば、材料が剥がれ落ちて、基板に対して異物となったり、蒸発源40の開口を詰まらせたりする危険がある。しかし、図2あるいは図3に示すようなシートシャッター60であれば、面積が小さいので、長尺のシートとすることが出来、巻き取りを頻繁に行うことによってシートシャッター60に蒸発材料が厚く堆積することを防止することが出来る。
【0044】
図2および図3においては、蒸発源40は3個組となっているが、これに限らず、蒸発源40は1個でもよい。この場合は、シートシャッター60に形成される開口は1種類でもよい。また、図2および図3において、シートシャッター60の開口は長方形あるいは円であるが、開口の形状はこれに限らず、楕円等でもよい。このように単一あるいは複数の前記蒸発源の開口に応じた開口を有するシートシャッターを適用することが出来る。図2あるいは図3に示すようなシートシャッター60によって覆われた蒸発源40は図1において、蒸着マスク20等の進行方向に所定のピッチで配置されている。
【0045】
以上説明したように、本発明によれば、真空装置100の内壁に蒸発材料が堆積することを防止することが出来、蒸発材料はシートシャッター60または、防着シート140に付着することになるので、クリーン化が容易であり、真空装置100内のクリーン化に要する工数を抑制することが出来る。
【符号の説明】
【0046】
10…素子基板、 20…蒸着マスク、 30…押さえ板、 40…蒸発源、 41…ホスト蒸発源、 42…ドーパント蒸発源、 50…シャッター、 51…リンク、 60…シートシャッター、 61…開口部、 62…シートシャッター巻き取り機構の軸、 100…真空装置、 110…回転ローラ、 111…シャフト、 120…回転ローラ駆動部、 130…防着板、 140…防着シート、 141…防着シート巻き取り軸、 142…ユニバーサルジョイント。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸着マスクの両端を支持し、前記蒸着マスクを第1の方向に移動させる搬送機構を有し、前記蒸着マスクの下方に蒸発源を有する真空蒸着装置であって、
前記蒸発源は開口を有するシートシャッターによって覆われ、
前記基板に蒸着をするときは前記シートシャッターの前記開口が前記蒸発源の開口に対応する位置に移動し、
前記シートシャッターを巻き取る巻き取り機構を真空装置内に備えることを特徴とする真空蒸着装置。
【請求項2】
前記シートシャッターは、前記基板に蒸着をしないときは、蒸発源に対応する部分には前記開口が存在しないことを特徴とする請求項1に記載の真空蒸着装置。
【請求項3】
前記シートシャッターは複数の、形状の異なる開口を有することを特徴とする請求項1に記載の真空蒸着装置。
【請求項4】
前記シートシャッターは、前記蒸発源の開口に応じた開口を有することを特徴とする請求項1に記載の真空蒸着装置。
【請求項5】
前記シートシャッターは、複数の前記蒸発源の開口に応じた開口を有することを特徴とする請求項1に記載の真空蒸着装置。
【請求項6】
前記蒸発源は複数の蒸発源が組になって存在していることを特徴とする請求項1に記載の真空蒸着装置。
【請求項7】
前記第1の方向に直角な第2の方向において、前記蒸発源を両側から挟むように防着シートが配置され、
前記防着シートを巻き取る、巻き取り機構を真空装置に備えることを特徴とする請求項1に記載の真空蒸着装置。
【請求項8】
前記防着シートは、前記両側に各々2個存在し、前記2個の防着シートの前記蒸着マスクに対する角度は異なっており、前記角度は、前記2個の防着シートを巻き取る機構において、ユニバーサルジョイントによって規定されていることを特徴とする請求項7に記載の真空蒸着装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−92371(P2012−92371A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−238746(P2010−238746)
【出願日】平成22年10月25日(2010.10.25)
【出願人】(502356528)株式会社 日立ディスプレイズ (2,552)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】