磁歪法による緊張力測定ピース及び緊張荷重測定方法
【課題】最適な形状の測定ピースを用い、また最適な測定ピースの加工方法及び表面処理方法を用いることで、測定精度を向上させることができると共に、測定点数と誤差の関係を明確にすることで、効率よく測定する。
【解決手段】測定ピース4を緊張材1に定着される定着部材3と被定着部材2の間に介装して、この緊張材1に作用している緊張荷重を測定する方法であり、先ず、測定ピース4の測定面に磁歪式応力測定器9の検出プローブ8を円周方向の複数箇所に当てて出力値を測定し、既知の応力と磁歪式応力測定器9の出力値の応力感度から応力値を求める。次に、この応力値に断面積をかけて測定ピース4に作用している圧縮荷重を求めることにより、緊張材1に作用している緊張荷重を測定する。
【解決手段】測定ピース4を緊張材1に定着される定着部材3と被定着部材2の間に介装して、この緊張材1に作用している緊張荷重を測定する方法であり、先ず、測定ピース4の測定面に磁歪式応力測定器9の検出プローブ8を円周方向の複数箇所に当てて出力値を測定し、既知の応力と磁歪式応力測定器9の出力値の応力感度から応力値を求める。次に、この応力値に断面積をかけて測定ピース4に作用している圧縮荷重を求めることにより、緊張材1に作用している緊張荷重を測定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グランドアンカーやPC(プレストレストコンクリート:prestressed concrete)構造などのアンカーボルトにおける定着部に対して利用できる磁歪法による緊張力測定ピース及び緊張荷重測定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、グランドアンカーやPC構造、或いは吊橋や斜張橋などのアンカーボルトについては、過大な張力がかかると破断する、或いは経過年変遷により緩みが生ずるなどといった問題があるため、そのアンカーボルトにどの程度の張力が作用しているかを定量的に測定することが、その構造物の安全性を評価するうえで必要なことである。
【0003】
アンカーボルトの緊張荷重測定方法に関する先行技術としては、特許文献1の特開平2002−173935号に示されたような磁歪法を利用したものが提案されている。この磁歪法による緊張荷重測定方法は、強磁性材料に荷重が作用すると透磁率に異方性が生じ、荷重方向の透磁率が大きくなり、反対に荷重方向と直角方向の透磁率が小さくなるので、両透磁率の差を磁歪センサによって検出することによって、主応力の方向および大きさを測定する手法である。
【特許文献1】特開平2002−173935号
【0004】
特許文献1の公報に記載されたアンカーボルトの緊張荷重測定方法は、アンカーボルトに定着されるアンカーナット又はアンカーナットとアンカープレートとの間に介装される介装部材に磁歪センサを用い、各測定点において得られた応力の差分を求め、該差分をもとにアンカーボルトにかかっている応力(張力)を評価するものである。
【0005】
この評価は例えば、アンカーボルトと同材質の試験片に応力(張力)をかけると共に、該試験片にかけた応力値と磁歪センサによる出力値との対応関係を予め求めておく。次に、実際のアンカーボルトの応力測定は磁歪センサをアンカーボルトに当て、磁歪センサの出力値を上記対応関係から実際の応力を推定するものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記従来のアンカーボルトは、一度PCアンカーを設置したら構造上応力を測定することはできないという問題を有していた。
【0007】
構造上応力の測定エリアを設けた場合でも、歪みゲージ法では数十年程度の長期間に渡る応力の経過年変遷を測定することはできないという問題を有していた。
【0008】
更に、ロードセルの代わりに磁性体で製作した測定ピースを挟んで応力を測定することは可能であるが、測定精度に影響を及ぼす測定ピースの形状や表面処理方法に関するデータが無かった。
【0009】
本発明は、かかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、最適な形状の測定ピースを用いて最適な測定方法により、測定精度を向上させることができると共に、測定点数と誤差の関係を明確にすることで、効率よく測定することができる磁歪法による緊張力測定ピース及び緊張荷重測定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の緊張力測定ピースによれば、アンカーボルト・ロックボルト・吊橋の吊索等に使用されている緊張材(1)の張力測定に用いる磁歪法による緊張力測定ピースであって、前記緊張材(1)に定着される定着部材(3)と被定着部材(2)の間に介装した圧縮力を受ける測定ピース(4)を備えたことを特徴とする磁歪法による緊張力測定ピースが提供される。
【0011】
前記測定ピース(4)は柱状又は環状のものであり、例えば横断面形状が多角形のものである。
前記測定ピース(4)は、その素材金属を焼鈍処理し、所定形状に加工した後、更に焼鈍処理したものである。
前記定着部材(3)と測定ピース(4)の間に平座金(5)を介装し、又は前記測定ピース(4)と被定着部材(2)の間に平座金(6)を介装したものである。
前記測定ピース(4)の外側の複数の測定面に貼付けた複数の歪ゲージ(7)を更に備えた。
【0012】
本発明の緊張荷重測定方法によれば、アンカーボルト・ロックボルト・吊橋の吊索等に使用されている緊張材(1)に定着される定着部材(3)と被定着部材(2)の間に介装した圧縮力を受ける測定ピース(4)を用いて、該緊張材(1)に作用している緊張荷重を測定する緊張荷重の測定方法であって、前記測定ピース(4)の測定面に磁歪式応力測定器(9)の検出プローブ(8)を円周方向の複数箇所に当てて出力値を測定し、既知の応力と磁歪式応力測定器(9)の出力値の応力感度から応力値を求め、断面積をかけて前記測定ピース(4)に作用している圧縮荷重を求めることにより、前記緊張材(1)に作用している緊張荷重を測定する、ことを特徴とする緊張荷重の測定方法が提供される。
【0013】
前記緊張材(1)が被定着部材(2)への荷重が垂直に作用しないときに、前記測定ピース(4)の測定面の対向する面の応力を測定し、それを平均化することにより緊張荷重を測定することができる。
【0014】
前記測定ピース(4)に荷重が作用しない状態で磁歪式応力測定器の検出プローブ(8)を測定ピース(4)の各測定点に当てて測定し、残留応力や磁気異方性による初期値を求めておき、載荷時の測定値との差分を取ることにより緊張荷重を測定することができる。
【0015】
前記緊張荷重の測定に際し、焼鈍後加工し、更に焼鈍処理により製造した測定ピース(4)を用いる。
【0016】
前記測定ピース(4)に貼付けた歪ゲージを用いて、前記緊張材(1)の設置時に緊張荷重をかけ、前記歪ゲージ法による応力値と、磁歪式応力測定器(9)の出力値を採取し、磁歪式応力測定器(9)の応力感度を求めることにより緊張荷重を測定することができる。
前記測定ピース(4)の測定面の略中央部分に、前記検出プローブ(8)を当てて応力測定を行うことができる。
【0017】
12角柱の前記測定ピース(4)を用いて緊張荷重を測定するときは、この12角柱の前記測定ピース(4)の各測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合であり、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0018】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に2点以上で緊張荷重を測定する。
【0019】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0020】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0021】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に12点で緊張荷重を測定する。
【0022】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0023】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0024】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0025】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0026】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0027】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0028】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0029】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0030】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0031】
8角柱の前記測定ピース(4)を用いて緊張荷重を測定するときは、この8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0032】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に8点で緊張荷重を測定する。
【0033】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0034】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0035】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0036】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に8点で緊張荷重を測定する。
【0037】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0038】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0039】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に8点で緊張荷重を測定する。
【0040】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に8点で緊張荷重を測定する。
【0041】
6角柱の前記測定ピース(4)を用いて緊張荷重を測定するときは、この6角柱の前記測定ピース(4)を用いて緊張荷重を測定するときは、この6角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0042】
6角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点で緊張荷重を測定する。
【0043】
6角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0044】
6角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に6点で緊張荷重を測定する。
【0045】
6角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点で緊張荷重を測定する。
【0046】
6角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に6点で緊張荷重を測定する。
【発明の効果】
【0047】
上記構成の緊張力測定ピースは、緊張材(1)に定着される定着部材(3)と被定着部材(2)の間に横断面形状が多角形の環状、柱状の測定ピース(4)を介装し、該測定ピースの外側面を、磁歪法による測定面とし、歪みゲージを複数箇所に貼付したので、精度良く応力測定することができる。測定ピース(4)がその横断面形状が12角形、8角形、6角形といった多角形状にすることにより、複数の測定面を構成することができ、緊張材(1)の応力測定を精度良く行うことが期待できる。
【0048】
前記測定ピース(4)は、その素材金属を焼鈍処理し、所定形状に加工した後、更に焼鈍処理を施すといった、測定ピース(4)の加工及び表面処理方法を最適化することにより、測定精度が向上した。
【0049】
本発明の緊張荷重測定方法は、測定点数と誤差の関係を明確にすることにより、効率化できる。即ち、測定ピース(4)に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合、又は垂直に作用しない場合といった状態に分けて応力測定を行うことにより、応力測定を効率的に行うことができる。しかも、緊張材(1)の設置後の応力測定の許容誤差に対応して、測定ピース(4)の軸方向の高さ(4x)と外径(4y)の比(外径/高さ)を1.24未満或いは1.55以上といった最適な寸法の測定ピース(4)を用いると共に、測定ピース(4)の測定面の測定点数を円周方向の測定点数を可変することにより精度の高い測定を行うことができる。即ち、測定点数と誤差の関係を明確にすることにより効率的な応力測定が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
本発明の磁歪法による緊張力測定ピース及び緊張荷重測定方法は、先端部以外の部分をコンクリート等の被定着部材内に埋設する埋設部から成るアンカーボルトに、横断面形状が多角形の環状の角柱状の測定ピースと、測定ピースの外側の測定面に貼付した歪みゲージと、を備えた測定用アンカーボルトを用いて精度良く応力測定するものである。
【実施例1】
【0051】
以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施例1の緊張力測定ピースを示す部分断面図である。
実施例1の緊張力測定ピースは、PCアンカー等の緊張材1の先端部以外の部分を例えばコンクリート等の被定着部材2内に埋設し、この被定着部材2の表面から突出した部分にナット等の定着部材3を締着し、これにより緊張材1に緊張を導入して被定着部材2内部にストレスを発生させるものである。
【0052】
緊張材1の先端部には螺条を形成することによりボルト部が形成され、このボルト部が被定着部材2の表面から突出するように配置される。このボルト部における、被定着部材2と定着部材3との間に本発明の測定ピース4を介装したものである。
【0053】
測定ピース4はPCアンカー等の緊張材1を貫通するように環状に形成したものである。この緊張材1に応じて柱状に形成することも可能である。この測定ピース4は、後述する図5、6、7、8に示すように12角形、8角形、6角形等の横断面形状が多角形のものである。但し、これらの角形数に限定されるものではない。
【0054】
本発明の測定ピース4は、その素材金属を焼鈍処理し、所定形状に加工した後、更に焼鈍処理したものである。測定ピース4は初期残留応力が少ないものが好ましく、この加工方法と熱処理方法により形成したものが最適であった。
【0055】
図2は実施例1の緊張材に平座金を外嵌した状態の他の実施例を示す部分断面図である。
この図2における緊張材1も、被定着部材2の表面から突出された緊張材1のボルト部には、測定ピース4を嵌め、平座金5を嵌めたものである。そして、平座金5側から定着部材3が緊張材1のボルト部に螺合され、緊張材1は被定着部材2に定着し、さらに定着部材3の締め付け力を増加させることにより、緊張材1に緊張を導入し、これが被定着部材2にストレスを加えることになる。
【0056】
平座金5はその横断面形状の大きさが上記測定ピース4の横断面形状の大きさとほぼ同じかそれよりも大きく形成されている。これも、定着部材3を締め付けたときに測定ピース4の横断面方向における応力が均一になるようにするためである。
【0057】
なお、緊張材1にかかる緊張力(張力)と測定ピース4にかかる荷重(圧縮力)とは「作用、反作用」の関係にあり同一であり、よって、測定ピース4の応力を測定することが、すなわち、緊張材1の緊張力(張力)を測定することと同義になる。
【0058】
図3は実施例1の緊張材に2枚の平座金を外嵌した状態の他の実施例を示す部分断面図である。
この図3における緊張材1は、被定着部材2の表面から突出された緊張材1のボルト部には、測定ピース4を嵌め、この測定ピース4を挟むように2枚の平座金5、6を嵌めたものである。
【0059】
本発明の測定ピース4は筒形形状からなり、その横断面が多角形状をなし、中心部に緊張材1が貫通する中心孔が形成されている。そして、測定ピース4の各外側面は周方向に交互に磁歪法測定面4xと歪みゲージ法測定面4yとされ、歪みゲージ法測定面4yには歪みゲージ7が貼付されている。
【0060】
定着部材3の締め付けにより測定ピース4に軸方向の応力をかけるようになっている。例えば測定ピース4の横断面形状を、定着部材3の横断面形状とほぼ同じに形成して、横断面方向においてほぼ均一な応力がかかるようにする。
【0061】
図4は検出プローブによる測定する磁歪測定器を示すブロック図である。図5は測定ピースの形状と寸法との関係を示す一覧表とその結果を示す表である。
測定ピース4の被測定面に検出プローブ8を正確に当てることが精度良く応力を測定する条件となる。そこで、マニュアル操作する検出プローブ8において、検出プローブ8の直径を短くすればするほど測定精度を高めることができるが、12φ未満にすることは実用的に困難である。表を伴った図5に検出プローブ径を12φとした時のナット形状と製作可能な測定ピース4の面数を示した。
【0062】
検出プローブ8は、検出用コイル11と励磁用コイル12とから成る。磁歪測定器9は検出用コイル11にADC13と出力信号処理部14に接続して、信号を出力するようになっている。一方、励磁用コイル12に、AMP15に接続した信号発生器16から信号発生するようになっている。なお、この検出プローブ8の磁歪測定器9は一例であって、このような組み合わせに限定されないことは勿論である。
【実施例2】
【0063】
次に、本発明の実施例2の緊張荷重測定方法について説明する。
本発明の緊張荷重測定方法は、上述した測定ピース4を緊張材1に定着される定着部材3と被定着部材2の間に介装して、この緊張材1に作用している緊張荷重を測定する方法である。先ず、測定ピース4の測定面に磁歪式応力測定器9の検出プローブ8を円周方向の複数箇所に当てて出力値を測定し、既知の応力と磁歪式応力測定器9の出力値の応力感度から応力値を求める。次に、この応力値に断面積をかけて測定ピース4に作用している圧縮荷重を求めることにより、緊張材1に作用している緊張荷重を測定する。
【0064】
緊張材1が被定着部材2への荷重が垂直に作用しないときに、測定ピース4の測定面の対向する面の応力を測定し、それを平均化することにより緊張荷重を測定することができる。
【0065】
測定ピース4に荷重が作用しない状態で磁歪式応力測定器の検出プローブ8を測定ピース4の各測定点に当てて測定し、残留応力や磁気異方性による初期値を求めておき、載荷時の測定値との差分を取ることにより緊張荷重を測定することができる。
【0066】
測定ピース4に貼付けた歪ゲージを用いて、緊張材1の設置時に緊張荷重をかけ、歪ゲージ法による応力値と、磁歪式応力測定器9の出力値を採取し、磁歪式応力測定器9の応力感度を求めることにより緊張荷重を測定することができる。測定ピース4の測定面の略中央部分に、検出プローブ8を当てて応力測定を行うことができる。
【0067】
図6から図8は測定ピース寸法とのゲージ貼付図と関係を示すものであり、(a)は測定ピースを軸方向から見た平面図と、(b)は側面図である。
本発明のアンカーボルトの緊張荷重測定方法は、測定点数と誤差の関係を明確にすることにより、測定の効率化を図るものである。緊張材1の設置後の応力測定の許容誤差に対応して、測定ピース4の軸方向の高さ4xと外径4yの比(外径/高さ)を1.24未満或いは1.55以上といった最適な寸法の測定ピース4を用いると共に、測定ピース4の測定面の測定点数を円周方向の測定点数を可変することにより精度の高い測定を行うことができる。即ち、測定点数と誤差の関係を明確にすることにより効率的な応力測定が可能になる。
【0068】
本発明の緊張荷重測定方法では、測定ピース4に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合、又は垂直に作用しない場合といった状態に分けて応力測定を行うことにより、応力測定を効率的に行うことができる。
測定ピース4に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1の設置後の応力測定の許容誤差を5%未満で応力測定するときは、次のように測定する。即ち、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4xと外径4yの比(外径/高さ)が1.24未満のものを用い、測定ピース4の測定面の測定点数を円周方向に4点未満で応力測定を行う。このように測定ピース4の測定点数と誤差の関係を明確にすることにより効率的な応力測定が可能になる。
【0069】
同じく、測定ピース4に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材1の設置後の応力測定の許容誤差を5%未満で緊張荷重測定方法するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4xと外径4yの比(外径/高さ)が1.55以上のものを用い、測定ピース4の測定面の測定点数を円周方向に4点以上で応力測定を行う。
【0070】
更に、測定ピース4に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材1の設置後の応力測定の許容誤差を2%未満で応力測定するときは、次のように測定する。即ち、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4xと外径4yの比(外径/高さ)を1.24未満のものを用い、測定ピース4の測定面の測定点数を円周方向に4点以上で応力測定を行う。
【0071】
測定ピース4に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用しない場合には、次のように測定する。即ち、測定ピース4に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用しない場合に、緊張材1の設置後の応力測定の許容誤差率を5%未満で緊張荷重測定方法するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4xと外径4yの比(外径/高さ)を1.24未満の測定ピース4を用い、測定ピース4の測定面の測定点数を円周方向に3点以上で応力測定を行う。
【0072】
同じく、測定ピース4に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用しない場合に、前記緊張材1の設置後の応力測定の許容誤差率を2%未満で緊張荷重測定方法するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4xと外径4yの比(外径/高さ)を1.24未満の測定ピース4を用い、測定ピース4の測定面の測定点数を円周方向に4点以上で応力測定を行う。
【0073】
図9は12角柱の測定ピースで測定するときの測定点数を説明するものであり、(a)は「2点法」、(b)は「3点法」、(c)は「4点法」、(d)は「6点法」、(e)は「12点法」を示す測定ピースの横断面図である。
本発明の緊張荷重測定方法では、測定ピース4に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合、又は垂直に作用しない場合といった状態に分けて応力測定を行うことにより、応力測定を効率的に行うことができる。
12角柱の測定ピース4を用いて緊張荷重を測定するときは、図9(b)に示すように、この12角柱の前記測定ピース4の各測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合であり、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0074】
図9(a)に示すように、12角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に2点以上で緊張荷重を測定する。
【0075】
図9(c)に示すように、12角柱の前記測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、前記測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0076】
図9(b)に示すように、12角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0077】
図9(e)に示すように、12角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に12点で緊張荷重を測定する。
【0078】
図9(b)に示すように、12角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0079】
図9(c)に示すように、12角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と前記測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0080】
図9(b)に示すように、12角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と前記測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0081】
図9(c)に示すように、12角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0082】
図9(b)に示すように、12角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0083】
図9(b)に示すように、12角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0084】
図9(c)に示すように、12角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0085】
図9(b)に示すように、12角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0086】
図9(b)に示すように、12角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0087】
図10は8角柱の測定ピースで測定するときの測定点数の説明するものであり、(a)は「2点法」、(b)は「4点法」、(c)は「8点法」を示す測定ピースの横断面図である。
8角柱の前記測定ピース4を用いて緊張荷重を測定するときは、図10(b)に示すように、この8角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0088】
図10(c)に示すように、8角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に8点で緊張荷重を測定する。
【0089】
図10(b)に示すように、8角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0090】
図10(b)に示すように、8角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0091】
図10(b)に示すように、8角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0092】
図10(c)に示すように、8角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に8点で緊張荷重を測定する。
【0093】
図10(b)に示すように、8角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0094】
図10(b)に示すように、8角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0095】
図10(c)に示すように、8角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に8点で緊張荷重を測定する。
【0096】
図10(c)に示すように、8角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に8点で緊張荷重を測定する。
【0097】
図11は6角柱の測定ピースで測定するときの測定点数の説明するものであり、(a)は「2点法」、(b)は「3点法」、(c)は「6点法」を示す測定ピースの横断面図である。
6角柱の測定ピース4を用いて緊張荷重を測定するときは、図11(b)に示すように、この6角柱の測定ピース4を用いて緊張荷重を測定するときは、この6角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0098】
図11(b)に示すように、6角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に3点で緊張荷重を測定する。
【0099】
図11(b)に示すように、6角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0100】
図11(c)に示すように、6角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に6点で緊張荷重を測定する。
【0101】
図11(b)に示すように、6角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に3点で緊張荷重を測定する。
【0102】
図11(c)に示すように、6角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に6点で緊張荷重を測定する。
【0103】
図12と13は測定ピースの加工及び表面処理方法毎の測定ピースヘの載荷荷重と磁歪式応力測定器からの出力電圧の関係を示すグラフである。
測定ピース4は、その素材金属を焼鈍処理し、所定形状に加工した後、更に焼鈍処理を施したものが、測定誤差が小さく精度の高い測定ができた。このような測定ピース4に関する最適な加工方法、熱処理方法については次のような実験結果に基づいたものである。
図12のグラフは、加工・焼鈍処理した後、加工・焼入処理し、最後に加工を施した測定ピース4の測定結果に示すものである。初期値(荷重が零の時の出力電圧値)および勾配(荷重の 変化に対する出力電圧の変化量)ともにバラツキが大きく、安定した計測は不可能であった。
【0104】
図13のグラフは、焼鈍処理し、加工した後、焼鈍を施した測定ピースは、初期値も勾配もほぼ均一であることを示している。焼入処理し、加工した後、焼入を施した測定ピース4は、勾配は略均一であるが、初期値は多少バラツキがあることが判った。
【0105】
図14から図23は12角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフである。
図14と図18は12角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定点数(箇所)、縦線は誤差率(%)を示す。図15は12角柱の測定ピースの測定断面と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は載荷荷重(kN)、縦線は誤差率(%)を示す。図22は12角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定ピースの外径と高さの比率(外径/高さ)、縦線は誤差率(%)を示す。図23は12角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定ピースの外径と高さの比率(外径/高さ)、縦線は誤差率(%)を示す。
【0106】
図24から図27は8角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフである。
図24と図25は8角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定点数(箇所)、縦線は誤差率(%)を示す。図26は8角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定ピースの外径と高さの比率(外径/高さ)、縦線は誤差率(%)を示す。図27は8角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定ピースの外径と高さの比率(外径/高さ)、縦線は誤差率(%)を示す。
【0107】
図28から図31は6角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフである。
図28と図29は6角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定点数(箇所)、縦線は誤差率(%)を示す。図30は6角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定ピースの外径と高さの比率(外径/高さ)、縦線は誤差率(%)を示す。図31は6角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定ピースの外径と高さの比率(外径/高さ)、縦線は誤差率(%)を示す。
【0108】
図32のグラフは、12角柱の測定ピースを用いた測定誤差を示すものである。
測定ピース4を焼鈍処理し、加工した後、焼鈍を施したものは、初期値も勾配もほぼ均一であることを示している。焼入処理し、加工した後、焼入を施した測定ピース4は、勾配は略均一であるが、初期値は多少バラツキがあることが判った。
【0109】
図33は図32の同一処理をした9個の測定ピースデータから1本の曲線に近似した場合の近似誤差を示すグラフである。
無荷重時のゼロ点補正を行わない場合でも、一般的な測定範囲となる150〜250kNの範囲において、焼鈍し、加工した後、焼鈍を施したものは誤差5%以内に収まった。焼入し、加工した後、焼入を施したものは誤差8%程度に収まることが判った。全範囲においても、焼鈍し、加工した後、焼鈍を施したものは誤差10%以内に収まることが判った。
【0110】
なお、本発明は、緊張材1の測定ピース4の形状を最適化して測定精度を高めることができる構造又は熱処理したものであれば、上述した発明の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明は、主に緊張材1に限らず、グランドアンカーやアンカーボルトなどにも適用することができ、さらには、PC鋼棒に限らず、PC線や鋼棒、或いは吊橋や斜張橋などのケーブルのアンカーボルトにも利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】本発明の実施例1の緊張力測定ピースを示す部分断面図である。
【図2】実施例1の緊張材に平座金を外嵌した状態の他の実施例を示す部分断面図である。
【図3】実施例1の緊張材に2枚の平座金を外嵌した状態の他の実施例を示す部分断面図である。
【図4】検出プローブによる測定する磁歪測定器を示すブロック図である。
【図5】測定ピースの形状と寸法との関係を示す一覧表とその結果を示す表である。
【図6】測定ピース寸法とゲージ貼付図との関係を示すものであり、(a)は測定ピースを軸方向から見た平面図と、(b)は側面図である。
【図7】測定ピース寸法とゲージ貼付図との関係を示すものであり、(a)は測定ピースを軸方向から見た平面図と、(b)は側面図である。
【図8】測定ピース寸法とゲージ貼付図との関係を示すものであり、(a)は測定ピースを軸方向から見た平面図と、(b)は側面図である。
【図9】12角柱の測定ピースで測定するときの測定点数を説明するものであり、(a)は「2点法」、(b)は「3点法」、(c)は「4点法」、(d)は「6点法」、(e)は「12点法」を示す測定ピースの横断面図である。
【図10】8角柱の測定ピースで測定するときの測定点数の説明するものであり、(a)は「2点法」、(b)は「4点法」、(c)は「8点法」を示す測定ピースの横断面図である。
【図11】6角柱の測定ピースで測定するときの測定点数の説明するものであり、(a)は「2点法」、(b)は「3点法」、(c)は「6点法」を示す測定ピースの横断面図である。
【図12】測定ピースの加工及び表面処理方法毎の測定ピースヘの載荷荷重と磁歪式応力測定器からの出力電圧の関係を示すグラフである。
【図13】測定ピースの加工及び表面処理方法毎の測定ピースヘの載荷荷重と磁歪式応力測定器からの出力電圧の関係を示すグラフである。
【図14】12角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定点数(箇所)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図15】12角柱の測定ピースの測定断面と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は載荷荷重(kN)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図16】12角柱の測定ピースの測定断面と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は載荷荷重(kN)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図17】12角柱の測定ピースの測定断面と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は載荷荷重(kN)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図18】12角柱の測定ピースの測定断面と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定点数(箇所)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図19】12角柱の測定ピースの測定断面と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定点数(箇所)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図20】12角柱の測定ピースの測定断面と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定点数(箇所)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図21】12角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は載荷荷重(kN)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図22】12角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定ピースの外径と高さの比率(外径/高さ)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図23】12角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定ピースの外径と高さの比率(外径/高さ)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図24】8角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定点数(箇所)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図25】8角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定点数(箇所)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図26】8角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定ピースの外径と高さの比率(外径/高さ)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図27】8角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定ピースの外径と高さの比率(外径/高さ)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図28】6角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定点数(箇所)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図29】6角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定点数(箇所)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図30】6角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定ピースの外径と高さの比率(外径/高さ)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図31】6角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定ピースの外径と高さの比率(外径/高さ)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図32】12角柱の測定ピースを用いた測定誤差を示すグラフである。
【図33】12角柱の測定ピースを用いた測定誤差を示すグラフである。
【符号の説明】
【0113】
1 緊張材
2 被定着部材
3 定着部材
4 測定ピース
4x 測定ピースの軸方向の高さ
4y 測定ピースの外径
5 平座金
6 平座金
8 検出プローブ
9 磁歪式応力測定器
【技術分野】
【0001】
本発明は、グランドアンカーやPC(プレストレストコンクリート:prestressed concrete)構造などのアンカーボルトにおける定着部に対して利用できる磁歪法による緊張力測定ピース及び緊張荷重測定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、グランドアンカーやPC構造、或いは吊橋や斜張橋などのアンカーボルトについては、過大な張力がかかると破断する、或いは経過年変遷により緩みが生ずるなどといった問題があるため、そのアンカーボルトにどの程度の張力が作用しているかを定量的に測定することが、その構造物の安全性を評価するうえで必要なことである。
【0003】
アンカーボルトの緊張荷重測定方法に関する先行技術としては、特許文献1の特開平2002−173935号に示されたような磁歪法を利用したものが提案されている。この磁歪法による緊張荷重測定方法は、強磁性材料に荷重が作用すると透磁率に異方性が生じ、荷重方向の透磁率が大きくなり、反対に荷重方向と直角方向の透磁率が小さくなるので、両透磁率の差を磁歪センサによって検出することによって、主応力の方向および大きさを測定する手法である。
【特許文献1】特開平2002−173935号
【0004】
特許文献1の公報に記載されたアンカーボルトの緊張荷重測定方法は、アンカーボルトに定着されるアンカーナット又はアンカーナットとアンカープレートとの間に介装される介装部材に磁歪センサを用い、各測定点において得られた応力の差分を求め、該差分をもとにアンカーボルトにかかっている応力(張力)を評価するものである。
【0005】
この評価は例えば、アンカーボルトと同材質の試験片に応力(張力)をかけると共に、該試験片にかけた応力値と磁歪センサによる出力値との対応関係を予め求めておく。次に、実際のアンカーボルトの応力測定は磁歪センサをアンカーボルトに当て、磁歪センサの出力値を上記対応関係から実際の応力を推定するものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記従来のアンカーボルトは、一度PCアンカーを設置したら構造上応力を測定することはできないという問題を有していた。
【0007】
構造上応力の測定エリアを設けた場合でも、歪みゲージ法では数十年程度の長期間に渡る応力の経過年変遷を測定することはできないという問題を有していた。
【0008】
更に、ロードセルの代わりに磁性体で製作した測定ピースを挟んで応力を測定することは可能であるが、測定精度に影響を及ぼす測定ピースの形状や表面処理方法に関するデータが無かった。
【0009】
本発明は、かかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、最適な形状の測定ピースを用いて最適な測定方法により、測定精度を向上させることができると共に、測定点数と誤差の関係を明確にすることで、効率よく測定することができる磁歪法による緊張力測定ピース及び緊張荷重測定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の緊張力測定ピースによれば、アンカーボルト・ロックボルト・吊橋の吊索等に使用されている緊張材(1)の張力測定に用いる磁歪法による緊張力測定ピースであって、前記緊張材(1)に定着される定着部材(3)と被定着部材(2)の間に介装した圧縮力を受ける測定ピース(4)を備えたことを特徴とする磁歪法による緊張力測定ピースが提供される。
【0011】
前記測定ピース(4)は柱状又は環状のものであり、例えば横断面形状が多角形のものである。
前記測定ピース(4)は、その素材金属を焼鈍処理し、所定形状に加工した後、更に焼鈍処理したものである。
前記定着部材(3)と測定ピース(4)の間に平座金(5)を介装し、又は前記測定ピース(4)と被定着部材(2)の間に平座金(6)を介装したものである。
前記測定ピース(4)の外側の複数の測定面に貼付けた複数の歪ゲージ(7)を更に備えた。
【0012】
本発明の緊張荷重測定方法によれば、アンカーボルト・ロックボルト・吊橋の吊索等に使用されている緊張材(1)に定着される定着部材(3)と被定着部材(2)の間に介装した圧縮力を受ける測定ピース(4)を用いて、該緊張材(1)に作用している緊張荷重を測定する緊張荷重の測定方法であって、前記測定ピース(4)の測定面に磁歪式応力測定器(9)の検出プローブ(8)を円周方向の複数箇所に当てて出力値を測定し、既知の応力と磁歪式応力測定器(9)の出力値の応力感度から応力値を求め、断面積をかけて前記測定ピース(4)に作用している圧縮荷重を求めることにより、前記緊張材(1)に作用している緊張荷重を測定する、ことを特徴とする緊張荷重の測定方法が提供される。
【0013】
前記緊張材(1)が被定着部材(2)への荷重が垂直に作用しないときに、前記測定ピース(4)の測定面の対向する面の応力を測定し、それを平均化することにより緊張荷重を測定することができる。
【0014】
前記測定ピース(4)に荷重が作用しない状態で磁歪式応力測定器の検出プローブ(8)を測定ピース(4)の各測定点に当てて測定し、残留応力や磁気異方性による初期値を求めておき、載荷時の測定値との差分を取ることにより緊張荷重を測定することができる。
【0015】
前記緊張荷重の測定に際し、焼鈍後加工し、更に焼鈍処理により製造した測定ピース(4)を用いる。
【0016】
前記測定ピース(4)に貼付けた歪ゲージを用いて、前記緊張材(1)の設置時に緊張荷重をかけ、前記歪ゲージ法による応力値と、磁歪式応力測定器(9)の出力値を採取し、磁歪式応力測定器(9)の応力感度を求めることにより緊張荷重を測定することができる。
前記測定ピース(4)の測定面の略中央部分に、前記検出プローブ(8)を当てて応力測定を行うことができる。
【0017】
12角柱の前記測定ピース(4)を用いて緊張荷重を測定するときは、この12角柱の前記測定ピース(4)の各測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合であり、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0018】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に2点以上で緊張荷重を測定する。
【0019】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0020】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0021】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に12点で緊張荷重を測定する。
【0022】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0023】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0024】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0025】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0026】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0027】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0028】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0029】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0030】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0031】
8角柱の前記測定ピース(4)を用いて緊張荷重を測定するときは、この8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0032】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に8点で緊張荷重を測定する。
【0033】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0034】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0035】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0036】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に8点で緊張荷重を測定する。
【0037】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0038】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0039】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に8点で緊張荷重を測定する。
【0040】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に8点で緊張荷重を測定する。
【0041】
6角柱の前記測定ピース(4)を用いて緊張荷重を測定するときは、この6角柱の前記測定ピース(4)を用いて緊張荷重を測定するときは、この6角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0042】
6角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点で緊張荷重を測定する。
【0043】
6角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0044】
6角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に6点で緊張荷重を測定する。
【0045】
6角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点で緊張荷重を測定する。
【0046】
6角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に6点で緊張荷重を測定する。
【発明の効果】
【0047】
上記構成の緊張力測定ピースは、緊張材(1)に定着される定着部材(3)と被定着部材(2)の間に横断面形状が多角形の環状、柱状の測定ピース(4)を介装し、該測定ピースの外側面を、磁歪法による測定面とし、歪みゲージを複数箇所に貼付したので、精度良く応力測定することができる。測定ピース(4)がその横断面形状が12角形、8角形、6角形といった多角形状にすることにより、複数の測定面を構成することができ、緊張材(1)の応力測定を精度良く行うことが期待できる。
【0048】
前記測定ピース(4)は、その素材金属を焼鈍処理し、所定形状に加工した後、更に焼鈍処理を施すといった、測定ピース(4)の加工及び表面処理方法を最適化することにより、測定精度が向上した。
【0049】
本発明の緊張荷重測定方法は、測定点数と誤差の関係を明確にすることにより、効率化できる。即ち、測定ピース(4)に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合、又は垂直に作用しない場合といった状態に分けて応力測定を行うことにより、応力測定を効率的に行うことができる。しかも、緊張材(1)の設置後の応力測定の許容誤差に対応して、測定ピース(4)の軸方向の高さ(4x)と外径(4y)の比(外径/高さ)を1.24未満或いは1.55以上といった最適な寸法の測定ピース(4)を用いると共に、測定ピース(4)の測定面の測定点数を円周方向の測定点数を可変することにより精度の高い測定を行うことができる。即ち、測定点数と誤差の関係を明確にすることにより効率的な応力測定が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
本発明の磁歪法による緊張力測定ピース及び緊張荷重測定方法は、先端部以外の部分をコンクリート等の被定着部材内に埋設する埋設部から成るアンカーボルトに、横断面形状が多角形の環状の角柱状の測定ピースと、測定ピースの外側の測定面に貼付した歪みゲージと、を備えた測定用アンカーボルトを用いて精度良く応力測定するものである。
【実施例1】
【0051】
以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施例1の緊張力測定ピースを示す部分断面図である。
実施例1の緊張力測定ピースは、PCアンカー等の緊張材1の先端部以外の部分を例えばコンクリート等の被定着部材2内に埋設し、この被定着部材2の表面から突出した部分にナット等の定着部材3を締着し、これにより緊張材1に緊張を導入して被定着部材2内部にストレスを発生させるものである。
【0052】
緊張材1の先端部には螺条を形成することによりボルト部が形成され、このボルト部が被定着部材2の表面から突出するように配置される。このボルト部における、被定着部材2と定着部材3との間に本発明の測定ピース4を介装したものである。
【0053】
測定ピース4はPCアンカー等の緊張材1を貫通するように環状に形成したものである。この緊張材1に応じて柱状に形成することも可能である。この測定ピース4は、後述する図5、6、7、8に示すように12角形、8角形、6角形等の横断面形状が多角形のものである。但し、これらの角形数に限定されるものではない。
【0054】
本発明の測定ピース4は、その素材金属を焼鈍処理し、所定形状に加工した後、更に焼鈍処理したものである。測定ピース4は初期残留応力が少ないものが好ましく、この加工方法と熱処理方法により形成したものが最適であった。
【0055】
図2は実施例1の緊張材に平座金を外嵌した状態の他の実施例を示す部分断面図である。
この図2における緊張材1も、被定着部材2の表面から突出された緊張材1のボルト部には、測定ピース4を嵌め、平座金5を嵌めたものである。そして、平座金5側から定着部材3が緊張材1のボルト部に螺合され、緊張材1は被定着部材2に定着し、さらに定着部材3の締め付け力を増加させることにより、緊張材1に緊張を導入し、これが被定着部材2にストレスを加えることになる。
【0056】
平座金5はその横断面形状の大きさが上記測定ピース4の横断面形状の大きさとほぼ同じかそれよりも大きく形成されている。これも、定着部材3を締め付けたときに測定ピース4の横断面方向における応力が均一になるようにするためである。
【0057】
なお、緊張材1にかかる緊張力(張力)と測定ピース4にかかる荷重(圧縮力)とは「作用、反作用」の関係にあり同一であり、よって、測定ピース4の応力を測定することが、すなわち、緊張材1の緊張力(張力)を測定することと同義になる。
【0058】
図3は実施例1の緊張材に2枚の平座金を外嵌した状態の他の実施例を示す部分断面図である。
この図3における緊張材1は、被定着部材2の表面から突出された緊張材1のボルト部には、測定ピース4を嵌め、この測定ピース4を挟むように2枚の平座金5、6を嵌めたものである。
【0059】
本発明の測定ピース4は筒形形状からなり、その横断面が多角形状をなし、中心部に緊張材1が貫通する中心孔が形成されている。そして、測定ピース4の各外側面は周方向に交互に磁歪法測定面4xと歪みゲージ法測定面4yとされ、歪みゲージ法測定面4yには歪みゲージ7が貼付されている。
【0060】
定着部材3の締め付けにより測定ピース4に軸方向の応力をかけるようになっている。例えば測定ピース4の横断面形状を、定着部材3の横断面形状とほぼ同じに形成して、横断面方向においてほぼ均一な応力がかかるようにする。
【0061】
図4は検出プローブによる測定する磁歪測定器を示すブロック図である。図5は測定ピースの形状と寸法との関係を示す一覧表とその結果を示す表である。
測定ピース4の被測定面に検出プローブ8を正確に当てることが精度良く応力を測定する条件となる。そこで、マニュアル操作する検出プローブ8において、検出プローブ8の直径を短くすればするほど測定精度を高めることができるが、12φ未満にすることは実用的に困難である。表を伴った図5に検出プローブ径を12φとした時のナット形状と製作可能な測定ピース4の面数を示した。
【0062】
検出プローブ8は、検出用コイル11と励磁用コイル12とから成る。磁歪測定器9は検出用コイル11にADC13と出力信号処理部14に接続して、信号を出力するようになっている。一方、励磁用コイル12に、AMP15に接続した信号発生器16から信号発生するようになっている。なお、この検出プローブ8の磁歪測定器9は一例であって、このような組み合わせに限定されないことは勿論である。
【実施例2】
【0063】
次に、本発明の実施例2の緊張荷重測定方法について説明する。
本発明の緊張荷重測定方法は、上述した測定ピース4を緊張材1に定着される定着部材3と被定着部材2の間に介装して、この緊張材1に作用している緊張荷重を測定する方法である。先ず、測定ピース4の測定面に磁歪式応力測定器9の検出プローブ8を円周方向の複数箇所に当てて出力値を測定し、既知の応力と磁歪式応力測定器9の出力値の応力感度から応力値を求める。次に、この応力値に断面積をかけて測定ピース4に作用している圧縮荷重を求めることにより、緊張材1に作用している緊張荷重を測定する。
【0064】
緊張材1が被定着部材2への荷重が垂直に作用しないときに、測定ピース4の測定面の対向する面の応力を測定し、それを平均化することにより緊張荷重を測定することができる。
【0065】
測定ピース4に荷重が作用しない状態で磁歪式応力測定器の検出プローブ8を測定ピース4の各測定点に当てて測定し、残留応力や磁気異方性による初期値を求めておき、載荷時の測定値との差分を取ることにより緊張荷重を測定することができる。
【0066】
測定ピース4に貼付けた歪ゲージを用いて、緊張材1の設置時に緊張荷重をかけ、歪ゲージ法による応力値と、磁歪式応力測定器9の出力値を採取し、磁歪式応力測定器9の応力感度を求めることにより緊張荷重を測定することができる。測定ピース4の測定面の略中央部分に、検出プローブ8を当てて応力測定を行うことができる。
【0067】
図6から図8は測定ピース寸法とのゲージ貼付図と関係を示すものであり、(a)は測定ピースを軸方向から見た平面図と、(b)は側面図である。
本発明のアンカーボルトの緊張荷重測定方法は、測定点数と誤差の関係を明確にすることにより、測定の効率化を図るものである。緊張材1の設置後の応力測定の許容誤差に対応して、測定ピース4の軸方向の高さ4xと外径4yの比(外径/高さ)を1.24未満或いは1.55以上といった最適な寸法の測定ピース4を用いると共に、測定ピース4の測定面の測定点数を円周方向の測定点数を可変することにより精度の高い測定を行うことができる。即ち、測定点数と誤差の関係を明確にすることにより効率的な応力測定が可能になる。
【0068】
本発明の緊張荷重測定方法では、測定ピース4に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合、又は垂直に作用しない場合といった状態に分けて応力測定を行うことにより、応力測定を効率的に行うことができる。
測定ピース4に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1の設置後の応力測定の許容誤差を5%未満で応力測定するときは、次のように測定する。即ち、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4xと外径4yの比(外径/高さ)が1.24未満のものを用い、測定ピース4の測定面の測定点数を円周方向に4点未満で応力測定を行う。このように測定ピース4の測定点数と誤差の関係を明確にすることにより効率的な応力測定が可能になる。
【0069】
同じく、測定ピース4に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材1の設置後の応力測定の許容誤差を5%未満で緊張荷重測定方法するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4xと外径4yの比(外径/高さ)が1.55以上のものを用い、測定ピース4の測定面の測定点数を円周方向に4点以上で応力測定を行う。
【0070】
更に、測定ピース4に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材1の設置後の応力測定の許容誤差を2%未満で応力測定するときは、次のように測定する。即ち、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4xと外径4yの比(外径/高さ)を1.24未満のものを用い、測定ピース4の測定面の測定点数を円周方向に4点以上で応力測定を行う。
【0071】
測定ピース4に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用しない場合には、次のように測定する。即ち、測定ピース4に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用しない場合に、緊張材1の設置後の応力測定の許容誤差率を5%未満で緊張荷重測定方法するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4xと外径4yの比(外径/高さ)を1.24未満の測定ピース4を用い、測定ピース4の測定面の測定点数を円周方向に3点以上で応力測定を行う。
【0072】
同じく、測定ピース4に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用しない場合に、前記緊張材1の設置後の応力測定の許容誤差率を2%未満で緊張荷重測定方法するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4xと外径4yの比(外径/高さ)を1.24未満の測定ピース4を用い、測定ピース4の測定面の測定点数を円周方向に4点以上で応力測定を行う。
【0073】
図9は12角柱の測定ピースで測定するときの測定点数を説明するものであり、(a)は「2点法」、(b)は「3点法」、(c)は「4点法」、(d)は「6点法」、(e)は「12点法」を示す測定ピースの横断面図である。
本発明の緊張荷重測定方法では、測定ピース4に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合、又は垂直に作用しない場合といった状態に分けて応力測定を行うことにより、応力測定を効率的に行うことができる。
12角柱の測定ピース4を用いて緊張荷重を測定するときは、図9(b)に示すように、この12角柱の前記測定ピース4の各測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合であり、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0074】
図9(a)に示すように、12角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に2点以上で緊張荷重を測定する。
【0075】
図9(c)に示すように、12角柱の前記測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、前記測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0076】
図9(b)に示すように、12角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0077】
図9(e)に示すように、12角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に12点で緊張荷重を測定する。
【0078】
図9(b)に示すように、12角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0079】
図9(c)に示すように、12角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と前記測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0080】
図9(b)に示すように、12角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と前記測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0081】
図9(c)に示すように、12角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0082】
図9(b)に示すように、12角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0083】
図9(b)に示すように、12角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0084】
図9(c)に示すように、12角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0085】
図9(b)に示すように、12角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0086】
図9(b)に示すように、12角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0087】
図10は8角柱の測定ピースで測定するときの測定点数の説明するものであり、(a)は「2点法」、(b)は「4点法」、(c)は「8点法」を示す測定ピースの横断面図である。
8角柱の前記測定ピース4を用いて緊張荷重を測定するときは、図10(b)に示すように、この8角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0088】
図10(c)に示すように、8角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に8点で緊張荷重を測定する。
【0089】
図10(b)に示すように、8角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0090】
図10(b)に示すように、8角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0091】
図10(b)に示すように、8角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0092】
図10(c)に示すように、8角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に8点で緊張荷重を測定する。
【0093】
図10(b)に示すように、8角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0094】
図10(b)に示すように、8角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上で緊張荷重を測定する。
【0095】
図10(c)に示すように、8角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に8点で緊張荷重を測定する。
【0096】
図10(c)に示すように、8角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に8点で緊張荷重を測定する。
【0097】
図11は6角柱の測定ピースで測定するときの測定点数の説明するものであり、(a)は「2点法」、(b)は「3点法」、(c)は「6点法」を示す測定ピースの横断面図である。
6角柱の測定ピース4を用いて緊張荷重を測定するときは、図11(b)に示すように、この6角柱の測定ピース4を用いて緊張荷重を測定するときは、この6角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0098】
図11(b)に示すように、6角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に3点で緊張荷重を測定する。
【0099】
図11(b)に示すように、6角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上で緊張荷重を測定する。
【0100】
図11(c)に示すように、6角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に6点で緊張荷重を測定する。
【0101】
図11(b)に示すように、6角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に3点で緊張荷重を測定する。
【0102】
図11(c)に示すように、6角柱の測定ピース4の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、緊張材1に作用している緊張力と測定ピース4の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、測定ピース4の寸法が、その軸方向の高さ4Xと外径4Yの比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、測定ピース4の応力測定面の測定点数を円周方向に6点で緊張荷重を測定する。
【0103】
図12と13は測定ピースの加工及び表面処理方法毎の測定ピースヘの載荷荷重と磁歪式応力測定器からの出力電圧の関係を示すグラフである。
測定ピース4は、その素材金属を焼鈍処理し、所定形状に加工した後、更に焼鈍処理を施したものが、測定誤差が小さく精度の高い測定ができた。このような測定ピース4に関する最適な加工方法、熱処理方法については次のような実験結果に基づいたものである。
図12のグラフは、加工・焼鈍処理した後、加工・焼入処理し、最後に加工を施した測定ピース4の測定結果に示すものである。初期値(荷重が零の時の出力電圧値)および勾配(荷重の 変化に対する出力電圧の変化量)ともにバラツキが大きく、安定した計測は不可能であった。
【0104】
図13のグラフは、焼鈍処理し、加工した後、焼鈍を施した測定ピースは、初期値も勾配もほぼ均一であることを示している。焼入処理し、加工した後、焼入を施した測定ピース4は、勾配は略均一であるが、初期値は多少バラツキがあることが判った。
【0105】
図14から図23は12角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフである。
図14と図18は12角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定点数(箇所)、縦線は誤差率(%)を示す。図15は12角柱の測定ピースの測定断面と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は載荷荷重(kN)、縦線は誤差率(%)を示す。図22は12角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定ピースの外径と高さの比率(外径/高さ)、縦線は誤差率(%)を示す。図23は12角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定ピースの外径と高さの比率(外径/高さ)、縦線は誤差率(%)を示す。
【0106】
図24から図27は8角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフである。
図24と図25は8角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定点数(箇所)、縦線は誤差率(%)を示す。図26は8角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定ピースの外径と高さの比率(外径/高さ)、縦線は誤差率(%)を示す。図27は8角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定ピースの外径と高さの比率(外径/高さ)、縦線は誤差率(%)を示す。
【0107】
図28から図31は6角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフである。
図28と図29は6角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定点数(箇所)、縦線は誤差率(%)を示す。図30は6角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定ピースの外径と高さの比率(外径/高さ)、縦線は誤差率(%)を示す。図31は6角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定ピースの外径と高さの比率(外径/高さ)、縦線は誤差率(%)を示す。
【0108】
図32のグラフは、12角柱の測定ピースを用いた測定誤差を示すものである。
測定ピース4を焼鈍処理し、加工した後、焼鈍を施したものは、初期値も勾配もほぼ均一であることを示している。焼入処理し、加工した後、焼入を施した測定ピース4は、勾配は略均一であるが、初期値は多少バラツキがあることが判った。
【0109】
図33は図32の同一処理をした9個の測定ピースデータから1本の曲線に近似した場合の近似誤差を示すグラフである。
無荷重時のゼロ点補正を行わない場合でも、一般的な測定範囲となる150〜250kNの範囲において、焼鈍し、加工した後、焼鈍を施したものは誤差5%以内に収まった。焼入し、加工した後、焼入を施したものは誤差8%程度に収まることが判った。全範囲においても、焼鈍し、加工した後、焼鈍を施したものは誤差10%以内に収まることが判った。
【0110】
なお、本発明は、緊張材1の測定ピース4の形状を最適化して測定精度を高めることができる構造又は熱処理したものであれば、上述した発明の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明は、主に緊張材1に限らず、グランドアンカーやアンカーボルトなどにも適用することができ、さらには、PC鋼棒に限らず、PC線や鋼棒、或いは吊橋や斜張橋などのケーブルのアンカーボルトにも利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】本発明の実施例1の緊張力測定ピースを示す部分断面図である。
【図2】実施例1の緊張材に平座金を外嵌した状態の他の実施例を示す部分断面図である。
【図3】実施例1の緊張材に2枚の平座金を外嵌した状態の他の実施例を示す部分断面図である。
【図4】検出プローブによる測定する磁歪測定器を示すブロック図である。
【図5】測定ピースの形状と寸法との関係を示す一覧表とその結果を示す表である。
【図6】測定ピース寸法とゲージ貼付図との関係を示すものであり、(a)は測定ピースを軸方向から見た平面図と、(b)は側面図である。
【図7】測定ピース寸法とゲージ貼付図との関係を示すものであり、(a)は測定ピースを軸方向から見た平面図と、(b)は側面図である。
【図8】測定ピース寸法とゲージ貼付図との関係を示すものであり、(a)は測定ピースを軸方向から見た平面図と、(b)は側面図である。
【図9】12角柱の測定ピースで測定するときの測定点数を説明するものであり、(a)は「2点法」、(b)は「3点法」、(c)は「4点法」、(d)は「6点法」、(e)は「12点法」を示す測定ピースの横断面図である。
【図10】8角柱の測定ピースで測定するときの測定点数の説明するものであり、(a)は「2点法」、(b)は「4点法」、(c)は「8点法」を示す測定ピースの横断面図である。
【図11】6角柱の測定ピースで測定するときの測定点数の説明するものであり、(a)は「2点法」、(b)は「3点法」、(c)は「6点法」を示す測定ピースの横断面図である。
【図12】測定ピースの加工及び表面処理方法毎の測定ピースヘの載荷荷重と磁歪式応力測定器からの出力電圧の関係を示すグラフである。
【図13】測定ピースの加工及び表面処理方法毎の測定ピースヘの載荷荷重と磁歪式応力測定器からの出力電圧の関係を示すグラフである。
【図14】12角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定点数(箇所)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図15】12角柱の測定ピースの測定断面と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は載荷荷重(kN)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図16】12角柱の測定ピースの測定断面と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は載荷荷重(kN)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図17】12角柱の測定ピースの測定断面と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は載荷荷重(kN)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図18】12角柱の測定ピースの測定断面と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定点数(箇所)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図19】12角柱の測定ピースの測定断面と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定点数(箇所)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図20】12角柱の測定ピースの測定断面と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定点数(箇所)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図21】12角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は載荷荷重(kN)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図22】12角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定ピースの外径と高さの比率(外径/高さ)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図23】12角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定ピースの外径と高さの比率(外径/高さ)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図24】8角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定点数(箇所)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図25】8角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定点数(箇所)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図26】8角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定ピースの外径と高さの比率(外径/高さ)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図27】8角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定ピースの外径と高さの比率(外径/高さ)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図28】6角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定点数(箇所)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図29】6角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定点数(箇所)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図30】6角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定ピースの外径と高さの比率(外径/高さ)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図31】6角柱の測定ピースの測定点数と誤差の関係を示すグラフであり、グラフにおいて横線は測定ピースの外径と高さの比率(外径/高さ)、縦線は誤差率(%)を示す。
【図32】12角柱の測定ピースを用いた測定誤差を示すグラフである。
【図33】12角柱の測定ピースを用いた測定誤差を示すグラフである。
【符号の説明】
【0113】
1 緊張材
2 被定着部材
3 定着部材
4 測定ピース
4x 測定ピースの軸方向の高さ
4y 測定ピースの外径
5 平座金
6 平座金
8 検出プローブ
9 磁歪式応力測定器
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンカーボルト・ロックボルト・吊橋の吊索等に使用されている緊張材(1)の張力測定に用いる磁歪法による緊張力測定ピースであって、
前記緊張材(1)に定着される定着部材(3)と被定着部材(2)の間に介装した圧縮力を受ける測定ピース(4)を備えた、ことを特徴とする磁歪法による緊張力測定ピース。
【請求項2】
前記測定ピース(4)は柱状のものである、ことを特徴とする請求項1の磁歪法による緊張力測定ピース。
【請求項3】
前記測定ピース(4)は環状のものである、ことを特徴とする請求項1の磁歪法による緊張力測定ピース。
【請求項4】
前記測定ピース(4)の横断面形状が多角形である、ことを特徴とする請求項1、2又は3の磁歪法による緊張力測定ピース。
【請求項5】
前記測定ピース(4)は、その素材金属を焼鈍処理し、所定形状に加工した後、更に焼鈍処理したものであることを特徴とする請求項1、2、3又は4の磁歪法による緊張力測定ピース。
【請求項6】
前記定着部材(3)と測定ピース(4)の間に平座金(5)を介装した、ことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5の磁歪法による緊張力測定ピース。
【請求項7】
前記測定ピース(4)と被定着部材(2)の間に平座金(6)を介装したことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5の磁歪法による緊張力測定ピース。
【請求項8】
前記測定ピース(4)の外側の複数の測定面に貼付けた複数の歪ゲージ(7)を更に備えた、ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7の磁歪法による緊張力測定ピース。
【請求項9】
アンカーボルト・ロックボルト・吊橋の吊索等に使用されている緊張材(1)に定着される定着部材(3)と被定着部材(2)の間に介装した圧縮力を受ける測定ピース(4)を用いて、該緊張材(1)に作用している緊張荷重を測定する緊張荷重の測定方法であって、
前記測定ピース(4)の測定面に磁歪式応力測定器(9)の検出プローブ(8)を円周方向の複数箇所に当てて出力値を測定し、
既知の応力と磁歪式応力測定器(9)の出力値の応力感度から応力値を求め、断面積をかけて前記測定ピース(4)に作用している圧縮荷重を求めることにより、前記緊張材(1)に作用している緊張荷重を測定する、ことを特徴とする緊張荷重の測定方法。
【請求項10】
前記緊張材(1)が被定着部材(2)への荷重が垂直に作用しないときに、前記測定ピース(4)の測定面の対向する面の応力を測定し、それを平均化することにより緊張荷重を測定する、ことを特徴とする請求項9の緊張荷重の測定方法。
【請求項11】
前記測定ピース(4)に荷重が作用しない状態で磁歪式応力測定器の検出プローブ(8)を測定ピース(4)の各測定点に当てて測定し、残留応力や磁気異方性による初期値を求めておき、載荷時の測定値との差分を取ることにより緊張荷重を測定する、ことを特徴とする請求項9の緊張荷重の測定方法。
【請求項12】
前記緊張荷重の測定に際し、焼鈍後加工し、更に焼鈍処理により製造した測定ピース(4)を用いる、ことを特徴とする請求項9の緊張荷重の測定方法。
【請求項13】
前記測定ピース(4)に貼付けた歪ゲージを用いて、前記緊張材(1)の設置時に緊張荷重をかけ、前記歪ゲージ法による応力値と、磁歪式応力測定器(9)の出力値を採取し、磁歪式応力測定器(9)の応力感度を求めることにより緊張荷重を測定する、ことを特徴とする請求項9の緊張荷重の測定方法。
【請求項14】
前記測定ピース(4)の測定面の略中央部分に、前記検出プローブ(8)を当てて応力測定を行う、ことを特徴とする請求項9の緊張荷重の測定方法。
【請求項15】
12角柱の前記測定ピース(4)の各測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合であり、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上とする、ことを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項16】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に2点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項17】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上とする、ことを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項18】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項19】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に12点とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項20】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項21】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項22】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項23】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項24】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項25】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項26】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項27】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項28】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項29】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項30】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に8点とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項31】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項32】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項33】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項34】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に8点とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項35】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項36】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項37】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に8点とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項38】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に8点とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項39】
6角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項40】
6角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項41】
6角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項42】
6角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に6点とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項43】
6角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項44】
6角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に6点とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項1】
アンカーボルト・ロックボルト・吊橋の吊索等に使用されている緊張材(1)の張力測定に用いる磁歪法による緊張力測定ピースであって、
前記緊張材(1)に定着される定着部材(3)と被定着部材(2)の間に介装した圧縮力を受ける測定ピース(4)を備えた、ことを特徴とする磁歪法による緊張力測定ピース。
【請求項2】
前記測定ピース(4)は柱状のものである、ことを特徴とする請求項1の磁歪法による緊張力測定ピース。
【請求項3】
前記測定ピース(4)は環状のものである、ことを特徴とする請求項1の磁歪法による緊張力測定ピース。
【請求項4】
前記測定ピース(4)の横断面形状が多角形である、ことを特徴とする請求項1、2又は3の磁歪法による緊張力測定ピース。
【請求項5】
前記測定ピース(4)は、その素材金属を焼鈍処理し、所定形状に加工した後、更に焼鈍処理したものであることを特徴とする請求項1、2、3又は4の磁歪法による緊張力測定ピース。
【請求項6】
前記定着部材(3)と測定ピース(4)の間に平座金(5)を介装した、ことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5の磁歪法による緊張力測定ピース。
【請求項7】
前記測定ピース(4)と被定着部材(2)の間に平座金(6)を介装したことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5の磁歪法による緊張力測定ピース。
【請求項8】
前記測定ピース(4)の外側の複数の測定面に貼付けた複数の歪ゲージ(7)を更に備えた、ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7の磁歪法による緊張力測定ピース。
【請求項9】
アンカーボルト・ロックボルト・吊橋の吊索等に使用されている緊張材(1)に定着される定着部材(3)と被定着部材(2)の間に介装した圧縮力を受ける測定ピース(4)を用いて、該緊張材(1)に作用している緊張荷重を測定する緊張荷重の測定方法であって、
前記測定ピース(4)の測定面に磁歪式応力測定器(9)の検出プローブ(8)を円周方向の複数箇所に当てて出力値を測定し、
既知の応力と磁歪式応力測定器(9)の出力値の応力感度から応力値を求め、断面積をかけて前記測定ピース(4)に作用している圧縮荷重を求めることにより、前記緊張材(1)に作用している緊張荷重を測定する、ことを特徴とする緊張荷重の測定方法。
【請求項10】
前記緊張材(1)が被定着部材(2)への荷重が垂直に作用しないときに、前記測定ピース(4)の測定面の対向する面の応力を測定し、それを平均化することにより緊張荷重を測定する、ことを特徴とする請求項9の緊張荷重の測定方法。
【請求項11】
前記測定ピース(4)に荷重が作用しない状態で磁歪式応力測定器の検出プローブ(8)を測定ピース(4)の各測定点に当てて測定し、残留応力や磁気異方性による初期値を求めておき、載荷時の測定値との差分を取ることにより緊張荷重を測定する、ことを特徴とする請求項9の緊張荷重の測定方法。
【請求項12】
前記緊張荷重の測定に際し、焼鈍後加工し、更に焼鈍処理により製造した測定ピース(4)を用いる、ことを特徴とする請求項9の緊張荷重の測定方法。
【請求項13】
前記測定ピース(4)に貼付けた歪ゲージを用いて、前記緊張材(1)の設置時に緊張荷重をかけ、前記歪ゲージ法による応力値と、磁歪式応力測定器(9)の出力値を採取し、磁歪式応力測定器(9)の応力感度を求めることにより緊張荷重を測定する、ことを特徴とする請求項9の緊張荷重の測定方法。
【請求項14】
前記測定ピース(4)の測定面の略中央部分に、前記検出プローブ(8)を当てて応力測定を行う、ことを特徴とする請求項9の緊張荷重の測定方法。
【請求項15】
12角柱の前記測定ピース(4)の各測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合であり、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上とする、ことを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項16】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に2点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項17】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上とする、ことを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項18】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項19】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に12点とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項20】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項21】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項22】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項23】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項24】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項25】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項26】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項27】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項28】
12角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項29】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項30】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に8点とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項31】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項32】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項33】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項34】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に8点とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項35】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項36】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に4点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項37】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に8点とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項38】
8角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に8点とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項39】
6角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.553未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項40】
6角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項41】
6角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を3%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点以上とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項42】
6角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用する場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を2%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に6点とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項43】
6角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を10%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が1.0353未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に3点とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【請求項44】
6角柱の前記測定ピース(4)の測定面に対して、測定しようとする荷重が垂直に作用せず、傾き2/100以下の場合に、前記緊張材(1)に作用している緊張力と前記測定ピース(4)の各測定点の応力測定結果の平均値に断面積をかけて求めた圧縮荷重との許容誤差を5%未満で測定するときに、
前記測定ピース(4)の寸法が、その軸方向の高さ(4X)と外径(4Y)の比(外径/高さ)が0.7765未満のものを用い、
該測定ピース(4)の応力測定面の測定点数を円周方向に6点とすることを特徴とする請求項9の緊張荷重測定方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【公開番号】特開2007−101205(P2007−101205A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−287574(P2005−287574)
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【出願人】(591260672)中電技術コンサルタント株式会社 (58)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【出願人】(591260672)中電技術コンサルタント株式会社 (58)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】
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