説明

移動通信システム

【課題】 管理センターで検索したルートと移動局装置で検索したルートを近似的に同一となるようにする移動通信システムを提供する。
【解決手段】 管理センター10で検索したルートに複数の経由地ポイントを求め、目的地(終点)と経由地ポイントの情報を、基地局3を介して移動局装置20に送信し、移動局装置20のカーナビゲーションシステム25で当該目的地と経由地ポイントの情報に基づいてルート検索を行い、管理センター10でお客様指定のポイントを経由地ポイントに含めるようにした移動通信システムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、業務用無線によるAVM(Automatic Vehicle Monitoring)システム等の移動通信システムに係り、特に、管理センターで検索したルートと移動局装置のカーナビゲーションシステムで検索したルートを近似的に同一となるようにできる移動通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
[従来の技術]
従来のAVMシステム等の移動通信システムは、管理センターと、タクシー等の車両に搭載された移動局装置とを無線で接続し、管理センターのオペレーターが移動局装置に配車指示を送信するようになっている。
尚、管理センターは、通常、コンピュータで構成され、管理センターから移動局装置にデータを無線送信し、管理センターと移動局装置との間の音声通話を可能としている。
【0003】
具体的には、移動局装置にはルート検索を行い、検索したルートを表示器に表示するナビゲーションシステムが搭載され、管理センターにもルート検索を行い、検索したルートを表示器に表示する機能が搭載されている。
更に、移動局装置は、GPS(Global Positioning System)衛星からのGPS衛星電波を受信して、表示器に表示された地図データ上に現在位置を表示可能とするGPS受信機を備えている。
また、管理センターは、お客様の利用履歴をデータベースとして記憶しており、オペレーターの操作によりお客様の氏名又は電話番号でお客様の利用履歴を検索可能としている。
【0004】
管理センターにタクシー利用者(お客様)から電話があると、管理センターのオペレーターは、お客様の氏名、電話番号、お迎え先と送り先をお聞きし、過去のお客様の利用履歴を検索して、過去に同じお迎え先と送り先があれば、それを選択し、過去に同じお迎え先と送り先がなければ、それらを入力し、お迎え先に近いタクシーを検索し、そのタクシーの移動局装置に配車情報(顧客情報、お迎え先、送り先)のデータを、無線を用いて送信する。
【0005】
移動局装置では、配車情報のデータを受信し、お迎え先をカーナビゲーションシステムに設定し、ルート検索を行い、検索したルートを表示器に表示する。
そして、タクシーは、カーナビゲーションシステムに表示されたルートに従い、お迎え先まで運転し、お迎え先に到着すると、お客様を乗せて管理センターから別途送り先情報を受信すると、移動局装置は、カーナビゲーションシステムに送り先を設定し、ルート検索を行い、検索したルートを表示器に表示するようになっていた。
【0006】
[関連技術]
尚、関連する先行技術として、特開2005−174051号公報「移動通信システム」(株式会社日立国際電気)[特許文献1]がある。
特許文献1には、センター装置101は、配車要求に基づいて配車要求のあった地点を中心とする情報をポーリング信号に含めて送信し、移動局103からのポーリング応答信号に含まれる移動局の位置情報と地図データベースに基づいて配車する移動局103を選択することが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−174051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来の移動通信システムでは、お迎え先までのルート検索とお迎え先から送り先までのルート検索について以下の問題点があった。
【0009】
[お迎え先までのルート検索]
管理センターではタクシーの現在位置とお客様のお迎え先を設定してルート検索し、お客様に到着までのおおよその所要時間をお知らせしているが、タクシーでのカーナビゲーションシステムで検索したお迎え先までのルートが管理センターで検索されたルートと異なる場合があり、お客様にお知らせした到着までの所要時間が大幅に掛かることになると、お客様にとって不満となるという問題点があった。
【0010】
[送り先までのルート検索]
お迎え先にタクシーが到着し、お客様が乗車して送り先に向かうことになる場合、カーナビゲーションシステムで検索した送り先までのルートが遠回りで案内されると、お客様にとって不満となるという問題点があった。
また、お客様が想定していないルートで走行されると、誤った方向に向かっているのではないかと、お客様が不安になるという問題点があった。
更に、予めお客様がお気に入りのルートがある場合に、お客様は逐次道のりを説明しなければならず、煩雑であるという問題点があった。
【0011】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、管理センターで検索したルートと移動局装置で検索したルートを近似的に同一となるようにする移動通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、管理センター装置と移動局装置が基地局を介して接続する移動通信システムであって、管理センター装置は、出発地と目的地によりルートを検索すると共に、当該ルートにおける複数の経由地ポイントの情報を取得する手段と、目的地の情報と経由地ポイントの情報を移動局装置に送信する手段とを備え、移動局装置は、管理センター装置から送信された目的地の情報と経由地ポイントの情報を受信する手段と、受信した目的地の情報と経由地ポイントの情報に基づいてルート検索を行う手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、管理センター装置が、出発地と目的地によりルートを検索すると共に、当該ルートにおける複数の経由地ポイントの情報を取得し、目的地の情報と経由地ポイントの情報を移動局装置に送信し、移動局装置が、管理センター装置から送信された目的地の情報と経由地ポイントの情報を受信し、受信した目的地の情報と経由地ポイントの情報に基づいてルート検索を行う移動通信システムとしているので、管理センター装置における検索ルートと移動局装置のカーナビゲーションシステムにおける検索ルートを近似させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態に係る移動通信システムの構成ブロック図である。
【図2】移動局装置の構成ブロック図である。
【図3】AVM配車端末における表示例を示す図である。
【図4】移動局装置における表示例を示す図である。
【図5】第1の実施の形態における処理フローチャートである。
【図6】第2の実施の形態における処理フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る移動通信システムは、管理センターで検索したルートに複数の経由地ポイントを求め、目的地(終点)と経由地ポイントの情報を移動局装置に送信し、移動局装置のカーナビゲーションシステムで当該目的地と経由地ポイントの情報に基づいてルート検索を行うようにするものであり、管理センターにおける検索ルートと移動局装置のカーナビゲーションシステムにおける検索ルートを近似させることができる。
【0016】
また、本発明の実施の形態に係る移動通信システムは、管理センターでお客様の指定したポイントを経由地ポイントに含めるようにしているので、お客様の希望するルートに近似するルートが移動局装置のカーナビゲーションシステムで検索されるものであり、お客様の希望に従ったルートを提供できるものである。
【0017】
[移動通信システムの構成:図1]
本発明の実施の形態に係る移動通信システムについて図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る移動通信システムの構成ブロック図である。
本発明の実施の形態に係る移動通信システム(本システム)は、図1に示すように、管理センター10と、移動局装置20と、基地局3と、GPS衛星4とを基本的に有している。
尚、図1では、説明を簡単にするために、移動局装置20を2つ、基地局3を一つしか描画していないが、実際は、多くの移動局装置20と基地局3が存在する。
【0018】
基地局3は、タクシー等のサービスエリア内に複数設けられ、管理センター10とは専用回線等で接続されている。
また、タクシー等の車両には移動局装置20が搭載され、移動局装置20内のGPS受信機がGPS衛星4からのGPS衛星電波を受信するようになっている。
【0019】
[本システムの各部]
本システムの各部について具体的に説明する。
[管理センター10]
管理センター10は、AVMサーバ11と、AVM配車端末12とを有している。請求項では、「管理センター装置」としている。
[AVMサーバ11]
AVMサーバ11は、コンピュータで構成され、エリア内の複数の基地局3に専用回線で接続すると共に、AVM配車端末12が接続可能となっている。
【0020】
従って、AVMサーバ11は、制御部、記憶部、インタフェース部を備えている。
記憶部は、お客様利用履歴の情報をデータベースとして記憶しており、また、処理プログラムを記憶している。
インタフェース部は、基地局3と接続すると共に、AVM配車端末12にも接続するインタフェース部である。
制御部は、記憶部の処理プログラムを読み込み、お客様利用履歴のデータベースにアクセスし、また、ルート検索を行って、配車情報(顧客情報、お迎え先、送り先、経由地ポイント情報)を移動局装置20に送信する。ここで、お迎え先、送り先、経由地ポイント情報は、具体的には、緯度、経度の情報である。
特に、制御部は、検索されたルート内に複数の経由地ポイントを特定し、配車情報に含めるようにした点に特徴がある。
AVMサーバ11の具体的処理動作は、後述する。
【0021】
[AVM配車端末12]
AVM配車端末12は、制御部、記憶部、インタフェース部を有するコンピュータで構成され、表示部と入力部を備え、AVMサーバ11に接続している。
AVM配車端末12は、入力部からの指示によりAVMサーバ11にアクセスして処理プログラムを実行させ、処理結果を表示部に表示させるようになっている。
【0022】
[移動局装置20:図2]
次に、本システムにおける移動局装置20の具体的構成について図2を参照しながら説明する。図2は、移動局装置の構成ブロック図である。
移動局装置20は、図2に示すように、制御部21と、無線機22と、料金メータ24と、カーナビゲーションシステム25とを有している。
【0023】
無線機22は、基地局3との間で無線信号の送受信を行うものであり、具体的には、基地局3からの配車情報を受信し、車両の位置情報(車両位置情報)を基地局3に送信する。
車両位置情報も、具体的には緯度、経度の情報である。
カーナビゲーションシステム25は、地図情報を表示すると共にルート及び車両の位置情報を表示する。
また、制御部21は、管理センター1のAVMサーバ11から送信されたお迎え先、送り先の情報、経由地ポイントの情報をカーナビゲーションシステム25に設定してルート検索の操作を行い、車両位置情報を管理センター1に送信する操作を行う。
【0024】
料金メータ24は、お客様のお迎え先に向かう場合には、「迎車」に設定され、お客様を乗車させると「賃走」に設定される。
カーナビゲーションシステム25は、地図情報を記憶し、始点と終点、更に経由地ポイントを設定することで、ルート検索を行う処理プログラムが動作するようになっている。
また、カーナビゲーションシステム25は、GPS受信機を内蔵し、地図データ上に車両の位置及び方向を表示するようになっている。
【0025】
制御部21は、カーナビゲーションシステム25のGPS受信機から車両の現在位置の情報を取得し、車両位置情報として無線機22から基地局3を経由して管理センター10に送信する。
【0026】
制御部21は、無線機22で受信した配車情報を記憶し、料金メータ24の「迎車」の設定により、配車情報におけるお迎え先の情報、お迎え先までの経由地ポイントの情報を読み込み、カーナビゲーションシステム25に設定し、車両の現在位置の情報、お迎え先の情報、経由地ポイントの情報を基にルート検索を行わせる。尚、制御部21は、いわゆる操作表示器の制御部であってもよい。
ここで、料金メータ24の「迎車」の設定を、お迎え先までのルート検索のトリガーにしたが、カーナビゲーションシステム25のユーザ操作をトリガーにしてもよい。
【0027】
また、制御部21は、料金メータ24の「賃走」の設定により、配車情報における送り先の情報、お迎え先から送り先までの経由地ポイントの情報を読み込み、カーナビゲーションシステム25に設定し、車両の現在位置の情報、送り先の情報、経由地ポイントの情報を基にルート検索を行わせる。
ここで、料金メータ24の「賃走」の設定を、送り先までのルート検索のトリガーにしたが、カーナビゲーションシステム25のユーザ操作をトリガーにしてもよい。
【0028】
[基地局3]
基地局3は、移動局装置20から無線送信された車両位置情報を受信して管理センター10に送信し、管理センター10から配車情報を受信して移動局装置20に無線送信する。
[GPS衛星4]
GPS衛星4は、GPS衛星電波を送信する。
【0029】
[動作:図3、図4]
次に、本システムの動作について図3、図4を参照しながら説明する。図3は、AVM配車端末における表示例を示す図であり、図4は、移動局装置における表示例を示す図である。
本システムのAVM配車端末12において、オペレーターがタクシーの始点(PS:出発地)と終点(PE:目的地)を設定すると、ルート検索が行われ、検索されたルートの距離を算出し、算出されたルートの距離を複数(5箇所)で等分される点を経由地ポイント(P1〜P5)として表示部に表示する。
【0030】
経由地ポイントは、移動局装置20と基地局3との間の無線伝送路における伝送スピードの条件、及びカーナビゲーションシステム25での経由地の最大ポイント数から「5」ポイントとするのが適切である。
そして、お客様情報、終点と経由地ポイントの位置情報等が配車情報としてAVMサーバ11から移動局装置20に送信される。
【0031】
また、移動局装置20では、AVMサーバ11から受信した配車情報の終点(目的地)と経由地ポイントの位置情報が制御部21よりカーナビゲーションシステム25に設定されて、現在位置を始点(出発地)としてルート検索が為され、カーナビゲーションシステム25にルートを表示する。当該ルートは、AVM配車端末12に表示された経由地ポイントと終点(送り先)を含んだものである。
【0032】
[第1の実施の形態における処理フロー:図5]
次に、AVMサーバ11での基本的な処理動作について図5を参照しながら説明する。図5は、第1の実施の形態における処理フローチャートである。
図5に示すように、AVM配車端末12から「始点(出発地)」と「終点(目的地)」が入力される(S1)と、AVMサーバ11でルート検索が為される(S2)。
【0033】
そして、検索されたルートに対して始点から終点までの距離を算出し(S3)、等分のポイントを特定する(S4)。図3においては、等分ポイントが5箇所あり、経由地ポイントとなっている。
そして、経由地ポイントを含むルートがAVM配車端末12の表示部に表示され(S5)、移動局装置20に対して終点と経由地ポイントを含む配車情報のデータを送信して(S6)、処理を終了する。
【0034】
ここで、「始点」をタクシーの現在位置とし、「終点」をお迎え先とすると、タクシーの現在位置からお迎え先までのルート検索・表示となり、「始点」をお迎え先とし、「終点」を送り先とすると、お迎え先から送り先までのルート検索・表示となる。
【0035】
[第2の実施の形態における処理フロー:図6]
次に、AVMサーバ11での応用的な処理動作について図6を参照しながら説明する。図6は、第2の実施の形態における処理フローチャートである。
図6に示す処理は、お客様利用履歴のデータベースにアクセスし、履歴データを利用し、更に、お客様が指定した経由地ポイントを含むルートを検索して表示するものとなっている。つまり、図5の処理の応用である。
【0036】
第2の実施の形態における処理は、図6に示すように、AVM配車端末12を用いて、お客様の氏名又は電話番号等でAVMサーバ11のお客様利用履歴のデータベースにアクセスし、お客様の検索を行う(S11)。検索した結果、当該お客様の履歴データが有るか否かを判定し(S12)、履歴データがなければ(Noの場合)、処理S19に移行し、履歴データがあれば(Yesの場合)、履歴データを表示(例えば、一覧表示)し(S13)、履歴データの中で選択できるものがあるか否かを判定する(S14)。つまり、表示された履歴データの中に、今回お客様が利用するルートに対応する履歴データがあるか否かを判定することになる。
【0037】
表示された履歴データから特定の履歴データが選択されなかった場合(Noの場合)、処理S19に移行し、特定の履歴データが選択された場合(Yesの場合)、選択されたルートを表示する(S15)。
次に、お客様から経由地ポイントの変更の申出があったか否か、つまり、オペレーターから経由地ポイントの変更が入力されたか否かの判定を行い(S16)、変更が入力されていなければ(Noの場合)、ルートを再表示する(S17)。ここで、再表示としたが、処理S15で表示したルートをそのまま表示するようにしてもよい。
変更が入力されている場合(Yesの場合)、選択されたルートの始点と終点、お客様指定ポイント(経由地ポイント)をAVMサーバ11に出力し(S18)、処理S20に移行する。
【0038】
処理S12で履歴データがない場合(Noの場合)、処理S14で履歴データが選択されなかった場合(Noの場合)、始点、終点、お客様指定ポイント(経由地ポイント)を入力する(S19)。ここで、お客様指定ポイントがない場合には、処理S19では、始点と終点の情報を入力する。
【0039】
次に、入力された始点、終点、お客様指定ポイントの情報に従い、AVMサーバ11でルート検索が為される(S20)。
そして、検索されたルートに対して始点から終点までの距離を算出し(S21)、等分のポイント(経由地ポイント)を特定する(S22)。
【0040】
そして、お客様指定ポイントがある場合は、お客様指定ポイントに近い等分ポイントをお客様指定ポイントに置き換え(S23)、経由地ポイントを含むルートがAVM配車端末12の表示部に表示され(S24)、当該ルートに関する始点、終点、経由地ポイントの情報をお客様に対応付けて記憶部に記憶し(S25)、更に、移動局装置20に対して終点と経由地ポイントを含む配車情報のデータを送信して(S26)、処理を終了する。
【0041】
第2の実施の形態における処理では、お客様の履歴データを活用することができ、更に、お客様が指定した経由地ポイントを含むルートを検索して配車情報を移動局装置20に送信できるので、リピーターのお客様には利便性が高く、お客様指定のポイントを経由地ポイントに含めることができるので、お客様の満足度が高いルートを提供できる効果がある。
第2の実施の形態における処理は、主に、お迎え先から送り先へのルート検索・表示に利用されるものである。
【0042】
[実施の形態の効果]
本システムによれば、管理センター10で検索したルートに複数の経由地ポイントを求め、目的地(終点)と経由地ポイントの情報を移動局装置20に送信し、移動局装置20のカーナビゲーションシステム25で当該目的地と経由地ポイントの情報に基づいてルート検索を行うようにすることで、管理センター10における検索ルートと移動局装置20のカーナビゲーションシステム25における検索ルートを近似させることができ、管理センター10における検索ルートの所要時間と移動局装置20のカーナビゲーションシステム25における検索ルートの所要時間の誤差を少なくできる効果がある。
【0043】
従って、お迎え先までのルート検索において、管理センター10でお客様にお知らせした到着までの所要時間とカーナビゲーションシステム25に従ったタクシーの実際の所要時間の誤差が少なくなり、お客様に精度の高い到着予想時間を伝えることができるという効果がある。
【0044】
また、送り先までのルート検索において、移動局装置20のカーナビゲーションシステム25で検索されたルートが管理センター10で検索したルートに近似したものになるため、送り先までのルートが遠回りで案内されることがなく、お客様に満足を与えることができるという効果がある。
【0045】
また、本システムによれば、お客様の指定ポイントを経由地ポイントすることができ、その経由地ポイントを用いて移動局装置20のカーナビゲーションシステム25でルート検索を行うものであるから、お客様が想定していないルートで走行されることはなく、お客様に安心を与えることができるという効果がある。
【0046】
更に、予めお客様がお気に入りのルートがある場合に、経由地ポイントとして設定されれば、お客様は逐次道のりを説明することなく、タクシーを簡易に利用できるという効果がある。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、管理センターで検索したルートと移動局装置で検索したルートを近似的に同一となるようにする移動通信システムに好適である。
【符号の説明】
【0048】
3…基地局、 4…GPS衛星、 10…管理センター、 11…AVMサーバ、 12…AVM配車端末、 20…移動局装置、 21…制御部、 22…無線機、 24…料金メータ、 25…カーナビゲーションシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理センター装置と移動局装置が基地局を介して接続する移動通信システムであって、
前記管理センター装置は、
出発地と目的地によりルートを検索すると共に、当該ルートにおける複数の経由地ポイントの情報を取得する手段と、
前記目的地の情報と前記経由地ポイントの情報を前記移動局装置に送信する手段とを備え、
前記移動局装置は、
前記管理センター装置から送信された前記目的地の情報と前記経由地ポイントの情報を受信する手段と、
前記受信した目的地の情報と経由地ポイントの情報に基づいてルート検索を行う手段とを備えることを特徴とする移動通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−68058(P2012−68058A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−211080(P2010−211080)
【出願日】平成22年9月21日(2010.9.21)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】