説明

端末装置、端末装置の制御方法、端末装置の制御プログラム、端末装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

【課題】前回測位位置が真の現在位置と大きく離れている場合であっても、精度が良い測位結果を出力することができる端末装置等を提供すること。
【解決手段】端末装置22は、端末装置22が測位障害領域に進入したか否かを判断する測位障害領域進入判断手段と、測位障害領域進入判断手段の判断結果に基づいて、前記測位障害領域出口位置情報を取得する測位障害領域出口位置情報取得手段と、端末装置22が測位障害領域を離脱したか否かを判断するための測位障害領域離脱判断手段と、測位障害領域離脱判断手段の判断結果に基づいて、現在位置の複数の測位結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成手段と、測位結果情報に示される複数の測位結果から出力用測位結果を選択するための測位結果選択情報を格納する測位結果選択情報格納手段と、測位結果選択情報として測位障害領域出口位置情報を適用する測位障害領域出口位置情報適用手段等を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置情報衛星からの位置関連信号に基づいて、現在位置を測位する端末装置、端末装置の制御方法、端末装置の制御プログラム、端末装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、衛星航法システムである例えば、GPS(Global Positioning System)を利用してGPS受信機の現在位置を測位する測位システムが実用化されており、車載用ナビゲーションシステム(カーナビゲーションシステムとも呼ぶ)等に利用されている。これらのGPS受信機には、現在位置の複数の測位結果から、特定の測位結果を前回測位位置に基づいて選択し、選択した測位結果を現在位置として出力する機構を有するものがある。
このようなGPS受信機を利用した例えば、カーナビゲーションシステムでは、高速道路上の長いトンネルに侵入する前の前回測位位置に基づいて、そのトンネルを離脱した直後に測位をして取得した複数の測位結果から特定の測位結果を選択すると、前回測位位置が真の現在位置と大きく離れているために、出力される現在位置も真の現在位置と大きく離れる場合がある。そして、カーナビゲーションの表示画面において、直前までの表示位置と大きく離れた位置が表示される(以後、位置飛びと呼ぶ)。
これに対して、現在時刻での擬似距離と過去の任意の時刻での擬似距離との差分によって過去の任意の時刻から現在時刻までのGPS受信機の移動差分を求め、その過去の任意の時刻での受信位置に上述の移動差分を加えることで現在の受信位置を計算する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開平8−43516号公報(図2等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上述の従来技術では、過去の任意の時刻での受信位置を基準にしている以上、その過去の任意の時刻での受信位置が真の現在位置と大きく離れている場合には、やはり、出力される現在位置も真の現在位置と大きく離れる場合があるという問題がある。
【0004】
そこで、本発明は、前回測位位置が真の現在位置と大きく離れている場合であっても、精度が良い測位結果を出力することができる端末装置、端末装置の制御方法、端末装置の制御プログラム、端末装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的は、第1の発明によれば、位置情報衛星から位置関連信号を受信して現在位置の測位をする端末装置であって、前記端末装置は、前記測位の障害が発生する測位障害領域を示す測位障害領域情報と前記測位障害領域の出口位置を示す測位障害領域出口位置情報を含む地図情報を格納する地図情報格納手段と、前記端末装置が前記測位障害領域に進入したか否かを判断する測位障害領域進入判断手段と、前記測位障害領域進入判断手段の判断結果に基づいて、前記測位障害領域出口位置情報を取得する測位障害領域出口位置情報取得手段と、前記端末装置が前記測位障害領域を離脱したか否かを判断するための測位障害領域離脱判断手段と、前記測位障害領域離脱判断手段の判断結果に基づいて、前記現在位置の複数の測位結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成手段と、前記測位結果情報に示される前記複数の測位結果から出力用測位結果を選択するための測位結果選択情報を格納する測位結果選択情報格納手段と、前記測位結果選択情報として前記測位障害領域出口位置情報を適用する測位障害領域出口位置情報適用手段と、前記測位結果選択情報に基づいて、前記複数の測位結果から前記出力用測位結果を選択する測位結果選択手段と、前記測位結果選択手段が選択した前記出力用測位結果を出力する測位結果出力手段と、を有することを特徴とする端末装置により達成される。
【0006】
第1の発明の構成によれば、前記端末装置は、前記測位障害領域出口位置情報を含む地図情報を有する。
従って、前記端末装置は、前記端末装置が前記測位の障害が発生する測位障害領域に位置すると判断すると、前記測位障害領域に対応する前記測位障害領域出口位置情報を取得することができる。ここで、前記端末装置は、前記測位障害領域出口位置情報は前記地図情報から取得することができるから、測位をする必要はない。
そして、前記測位障害領域出口位置情報適用手段によって、前記測位障害領域出口位置情報を前記測位結果選択情報として前記測位障害領域出口位置情報を適用することができる。
【0007】
すなわち、前記端末装置が、前記測位障害領域である例えば、前記位置情報衛星からの前記位置関連信号が到達しにくい長いトンネルに進入し、そのトンネルから離脱した直後に前記現在位置を測位する場合、前記測位結果選択情報として、そのトンネルに進入する前の測位結果を適用するのではなくて、前記測位障害領域出口位置情報である例えば、上述のトンネルの出口位置を示す位置情報を適用することができる。
ここで、上述のトンネルから離脱した直後において、そのトンネルに進入する前の測位結果に示される位置(前回測位位置)は前記端末装置の真の現在位置と大きく離れているのに対して、前記地図情報から取得したそのトンネルの出口位置は、前記端末装置の真の現在位置に近いことは明らかである。
したがって、上述のトンネルから離脱した直後において取得した前記複数の測位結果から前記出力用測位結果を選択するための前記測位結果選択情報として、上述のトンネル出口位置を示す情報を使用することによって、前記端末装置の真の現在位置に近い前記測位結果を選択することができる。
そして、前記出力用測位結果を前記測位結果出力手段によって出力することができる。
【0008】
これにより、前回測位位置が真の現在位置と大きく離れている場合であっても、精度が良い測位結果を出力することができる。
【0009】
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記測位結果選択手段は、前記測位結果選択情報として適用される前記測位障害領域出口位置情報に示される前記測位障害領域の出口位置に最も近い位置を示す前記測位結果を前記出力用測位結果として選択する構成となっていることを特徴とする。
【0010】
このため、前記端末装置は、例えば、上述のトンネル出口位置を示す情報を前記測位結果選択情報として前記出力用測位結果を選択するときに、前記出口位置に最も近い前記測位結果を選択することができる。
上述のように、トンネルを脱出した直後においては、そのトンネルの出口位置が前記端末装置の真の現在位置に近いことは明らかである。
このため、前記端末装置は、前記出口位置に最も近い前記測位結果を選択することによって、前記端末装置の真の位置に近い前記測位結果を確実に選択することができる。
これにより、前記端末装置の表示画面における上述の位置飛びの問題を、防止することができる。
【0011】
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明のいずれかの構成において、前記測位障害領域出口位置情報適用手段は、前記測位障害領域が複数の出口位置を有するときに、前記測位結果選択情報として各前記出口位置を示す前記測位障害領域出口位置情報を適用する測位障害領域複数出口位置情報適用手段を含み、前記測位結果選択手段は、各前記出口位置が適用された各前記測位結果選択情報に基づいて、前記出力用測位結果を選択する複数測位結果選択手段と、各前記出口位置と、各前記出口位置に対応する各前記出力用測位結果との距離を示す距離情報を生成する距離情報生成手段と、を含み、前記測位結果出力手段は、前記複数の出口位置に対応する複数の前記距離情報に示される距離のうち、最も短い距離を示す前記距離情報に対応する前記出口位置を示す前記測位障害領域出口位置情報に基づいて選択された前記出力用測位結果を出力する構成となっていることを特徴とする。
【0012】
前記測位障害領域である例えば、上述の長いトンネルの出口が1箇所ではなくて複数箇所である例えば、2箇所ある場合がある。この場合、上述のトンネルを脱出した直後の真の現在位置は2箇所の出口のうちいずれかの近辺である。
この場合、前記測位障害領域複数出口位置情報適用手段は前記測位結果選択情報として上述の2箇所の出口位置を示す前記測位障害領域出口位置情報をそれぞれ適用する。
そして、前記複数測位結果選択手段は、一方の前記出口位置に対応する前記測位障害領域出口位置情報が適用された前記測位結果選択情報に基づいて、前記出力用測位結果を選択する。また、前記測位結果選択手段は、他方の前記出口位置に対応する前記測位障害領域出口位置情報に基づいて、前記出力用測位結果を選択する。
ここで、そのトンネルから離脱した直後の前記現在位置の前記複数の測位結果は、実際にそのトンネルを離脱した出口位置の近辺において測位して取得したのであるから、上述の2箇所の出口位置のうち、実際にそのトンネルを離脱した出口位置とより近い位置を示しているはずである。
このため、前記距離情報生成手段は、一方の前記出口位置とその前記出口位置に対応して選択された前記出力用測位結果の示す位置との距離を示す距離情報と、他方の前記出口位置とその前記出口位置に対応して選択された前記出力用測位結果の示す位置の距離情報を生成する。そして、前記測位結果出力手段は例えば、上述の2つの前記距離情報に示される距離のうち、短い方に対応する前記出口位置に対応する前記測位結果を出力する。
これにより、第3の発明の構成によれば、前記障害領域の出口が複数ある場合であっても、実際に使用した出口の位置に基づいて、前記測位結果を選択することができる。
【0013】
第4の発明は、第1の発明乃至第3の発明のいずれかの構成において、目的地を示す目的地情報を取得する目的地情報取得手段と、前記目的地情報に基づいて、目的地への経路を示す経路情報を生成する経路情報生成手段と、を有し、前記測位障害領域が複数の出口位置を有するときは、前記測位結果出力手段は、前記経路情報に対応する前記出口位置を示す前記障害領域出口位置情報を前記測位結果選択情報として適用して取得した前記出力用測位結果を出力する構成となっていることを特徴とする。
【0014】
前記測位障害領域である例えば、上述の長いトンネルの出口が1箇所ではなくて複数箇所である例えば、2箇所ある場合、上述のトンネルを脱出した直後の真の現在位置は2箇所の出口のうちいずれかの近辺である。
ここで、例えば、上述の2箇所の出口が近接している場合等には、上述のトンネルを脱出した直後に現在位置を測位して得た複数の測位結果が、いずれの出口とも近い場合がある。すなわち、前記複数の測位結果の示す位置と実際にそのトンネルを離脱した出口位置
との距離と、前記複数の測位結果の示す位置と他方の出口との距離が、ほぼ等しい場合がある。
これに対して、第4の発明の構成によれば、前記測位結果出力手段は、前記経路情報に対応する前記出口位置を示す前記障害領域出口位置情報を前記測位結果選択情報として適用して取得した前記出力用測位結果を出力する。
ここで、前記経路情報に対応する前記出口位置は、前記端末装置の使用者が予定していた経路であるから、前記端末装置は前記経路情報に対応する前記出口位置から上述のトンネルを離脱した可能性が高いと言える。
このため、第4の発明の構成によれば、実際に使用した可能性が高い前記出口の位置に基づいて選択した前記測位結果を出力することができる。
【0015】
第5の発明は、第1の発明乃至第3の発明のいずれかの構成において、前記端末装置の移動距離及び移動方向を示す移動情報を生成する移動情報生成手段を有し、前記測位障害領域が複数の出口位置を有するときは、前記測位結果出力手段は、前記移動情報に対応する前記出口位置を示す前記障害領域出口位置情報を前記測位結果選択情報として選択した前記出力用測位結果を出力する構成となっていることを特徴とする。
【0016】
例えば、上述のように2箇所の出口が近接している場合等には、前記複数の測位結果の示す位置と実際にそのトンネルを離脱した出口位置との距離と、前記複数の測位結果の示す位置と他方の出口との距離が、ほぼ等しい場合がある。
これに対して、第5の発明の構成によれば、前記端末装置の移動距離及び移動方向を示す移動情報を生成する移動情報生成手段を有し、前記測位結果出力手段は、前記移動情報に対応する前記出口位置を示す前記障害領域出口位置情報を前記測位結果選択情報として適用して取得した前記出力用測位結果を出力する。
【0017】
ここで、前記移動情報生成手段は、前記位置情報衛星から位置関連信号を受信することなく前記端末装置の前記移動情報を生成できる手段である例えば、ジャイロ等の自律航行装置である。
従って、前記移動情報に対応する前記出口位置は、前記端末装置が上述のトンネルを離脱したときに使用した出口を示す可能性が高いと言える。
このため、第5の発明の構成によれば、実際に使用した可能性が高い前記出口の位置に基づいて選択した前記測位結果を出力することができる。
【0018】
第6の発明は、第1の発明乃至第5の発明のいずれかの構成において、前記測位障害領域出口位置情報を、前記測位障害領域を離脱したときの前記現在位置の測位のための初期位置情報として使用する構成となっていることを特徴とする。
【0019】
上述のように、前記測位障害領域である例えば、長いトンネルを離脱した直後の真の現在位置は、そのトンネルの出口位置に近いことは明らかである。従って、前記測位障害領域出口位置情報である例えば、上述のトンネル出口を示す情報を、前記端末装置の測位のための初期位置として使用することによって、精度の高い初期位置に基づく測位誤差の少ない測位結果を取得することができる。
そして、前記端末装置は、このような測位誤差の少ない複数の測位結果から前記出力用測位結果を選択することができるから、一層真の現在位置と近く精度が良い測位結果を出力することができる。
【0020】
前記目的は、第7の発明によれば、位置情報衛星から位置関連信号を受信して現在位置の測位をする端末装置が、前記端末装置が前記測位の障害が発生する測位障害領域に進入したか否かを判断する測位障害領域進入判断ステップと、前記端末装置が、前記測位障害領域進入判断ステップにおいて前記端末装置が前記測位障害領域に進入したと判断したときには、前記測位障害領域の出口を示す前記測位障害領域出口位置情報を取得する測位障害領域出口位置情報取得ステップと、前記端末装置が、前記端末装置が前記測位障害領域内から前記測位障害領域外に離脱したか否かを判断する測位障害領域離脱判断ステップと、前記端末装置が、前記測位障害領域離脱判断ステップにおいて、前記端末装置が前記測位障害領域内から前記測位障害領域外に離脱したと判断したときには、前記現在位置の複数の測位結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成ステップと、前記端末装置が、前記測位結果情報に示される前記複数の測位結果から出力用測位結果を選択するための測位結果選択情報として、前記測位障害領域出口位置情報を適用する測位障害領域出口位置情報適用ステップと、前記端末装置が、前記測位結果選択情報として適用される前記測位障害領域出口位置情報に示される前記測位障害領域の出口位置に最も近い位置を示す前記測位結果を出力用測位結果として選択する測位結果選択ステップと、前記端末装置が、前記測位結果選択手段が選択した前記出力用測位結果を出力する測位結果出力ステップと、を有することを特徴とする端末装置の制御方法によって達成される。
【0021】
第7の発明の構成によれば、第2の発明と同様に、前記端末装置は、前記出口位置に最も近い前記測位結果を選択することによって、前記端末装置の真の位置に近い前記測位結果を確実に選択することができる。
【0022】
前記目的は、第8の発明によれば、コンピュータに、位置情報衛星から位置関連信号を受信して現在位置の測位をする端末装置が、前記端末装置が前記測位の障害が発生する測位障害領域に進入したか否かを判断する測位障害領域進入判断ステップと、前記端末装置が、前記測位障害領域進入判断ステップにおいて前記端末装置が前記測位障害領域に進入したと判断したときには、前記測位障害領域の出口を示す前記測位障害領域出口位置情報を取得する測位障害領域出口位置情報取得ステップと、前記端末装置が、前記端末装置が前記測位障害領域内から前記測位障害領域外に離脱したか否かを判断する測位障害領域離脱判断ステップと、前記端末装置が、前記測位障害領域離脱判断ステップにおいて、前記端末装置が前記測位障害領域内から前記測位障害領域外に離脱したと判断したときには、前記現在位置の複数の測位結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成ステップと、前記端末装置が、前記測位結果情報に示される前記複数の測位結果から出力用測位結果を選択するための測位結果選択情報として、前記測位障害領域出口位置情報を適用する測位障害領域出口位置情報適用ステップと、前記端末装置が、前記測位結果選択情報として適用される前記測位障害領域出口位置情報に示される前記測位障害領域の出口位置に最も近い位置を示す前記測位結果を出力用測位結果として選択する測位結果選択ステップと、前記端末装置が、前記測位結果選択手段が選択した前記出力用測位結果を出力する測位結果出力ステップと、を実行させることを特徴とする端末装置の制御プログラムによって達成される。
【0023】
前記目的は、第9の発明によれば、コンピュータに、位置情報衛星から位置関連信号を受信して現在位置の測位をする端末装置が、前記端末装置が前記測位の障害が発生する測位障害領域に進入したか否かを判断する測位障害領域進入判断ステップと、前記端末装置が、前記測位障害領域進入判断ステップにおいて前記端末装置が前記測位障害領域に進入したと判断したときには、前記測位障害領域の出口を示す前記測位障害領域出口位置情報を取得する測位障害領域出口位置情報取得ステップと、前記端末装置が、前記端末装置が前記測位障害領域内から前記測位障害領域外に離脱したか否かを判断する測位障害領域離脱判断ステップと、前記端末装置が、前記測位障害領域離脱判断ステップにおいて、前記端末装置が前記測位障害領域内から前記測位障害領域外に離脱したと判断したときには、前記現在位置の複数の測位結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成ステップと、前記端末装置が、前記測位結果情報に示される前記複数の測位結果から出力用測位結果を選択するための測位結果選択情報として、前記測位障害領域出口位置情報を適用する測位障害領域出口位置情報適用ステップと、前記端末装置が、前記測位結果選択情報として適用される前記測位障害領域出口位置情報に示される前記測位障害領域の出口位置に最も近い位置を示す前記測位結果を出力用測位結果として選択する測位結果選択ステップと、前記端末装置が、前記測位結果選択手段が選択した前記出力用測位結果を出力する測位結果出力ステップと、を実行させることを特徴とする端末装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、この発明の好適な実施の形態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0025】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る車載用ナビゲーション装置22(以後、カーナビ22と呼ぶ)等を示す概略図である。
端末装置である例えば、図1のカーナビ22は、位置情報衛星である例えば、GPS衛星12a,12b,12c及び12dから位置関連信号である例えば、信号S1,S2,S3及びS4を受信して現在位置を測位をするように構成されている。
図1に示すように、カーナビ22は自動車20に搭載されて高速道路17上を移動しつつ、現在位置を測位する。
なお、端末装置はカーナビ22に限らず、携帯電話機、PHS(Personal Handy−phone System)、PDA(Personal Digital Assistance等であってもよい。
また、GPS衛星12a等は、4個に限らず、3個でもよく、また、5個以上でもよい。
【0026】
図2(a)及び図2(b)は、従来の車載用ナビゲーション装置(以後、カーナビと呼ぶ)による測位結果の選択方法等を示す図である。
図2(c)は、カーナビ22による測位結果の選択方法等を示す図である。
従来のカーナビは、図2(a)に示すように、真の現在位置Pにおいて、測位によって複数の測位結果Q2,Q3,Q4及びQ5を生成する。これらの測位結果Q2乃至Q5から出力するための地点を選択するための基準として、前回測位位置Q1を使用する。従来のカーナビは例えば、前回測位位置Q1と最も近い測位結果Q2を選択し、出力する。図2(a)に示すように、前回測位位置Q1と真の現在位置Pが近い場合には、前回測位位置Q1を基準とすることによって、真の現在位置Pと近い測位結果Q2を選択して出力することができる。
【0027】
しかし、図2(b)に示すように、前回測位位置Q11と真の現在位置Pが大きく離れている場合には、従来のカーナビは、前回測位位置Q11を基準とすることによって、真の現在位置Pと大きく離れた測位結果Q5を選択して出力する。この結果、カーナビの表示画面上において、直前の表示位置と大きくかけ離れた位置が表示されるという問題(位置飛び)が発生する。
例えば、図1のトンネル内高速道路17aにおいては、トンネル15によってGPS衛星12a等からの信号S1が受信できないため測位できず、前回測位位置はトンネル入口15aにおいて測位した位置である。このため、前回測位位置と現在位置であるトンネル出口15bは大きく離れている。
そして、トンネル入口15aおける測位結果Q5(図2(b)参照)を基準にして、現在位置であるトンネル出口15bにおいて測位すると、トンネル出口15b近辺の位置ではなくて、トンネル出口15bと大きく離れた位置が従来のカーナビの表示画面に表示されるのである。
【0028】
これに対して、カーナビ22は、上述の位置飛びを防止し、前回測位位置が真の現在位置と大きく離れている場合であっても、精度が良い測位結果を出力するために、以下に説明するハードウエア構成及びソフトウエア構成を有している。
【0029】
(カーナビ22の主なハードウエア構成について)
図3はカーナビ22の主なハードウエア構成等を示す概略図である。
図3に示すように、カーナビ22は、コンピュータを有しており、コンピュータは、バス24を有する。
このバス24には、CPU(Central Processing Unit)26、記憶装置28が接続されている。記憶装置28は例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等である。
【0030】
また、このバス24には、各種情報等を入力するための入力装置30が接続されている。
また、このバス24には、GPS衛星12a等から信号S1等を受信して現在位置を測位する測位手段である例えば、GPS装置32が接続されている。
さらに、このバス24には、カーナビ22の現在位置情報等を表示するための表示装置34、時間を計測するための時計36が接続されている。
【0031】
(カーナビ22の主なソフトウエア構成について)
図4は、カーナビ22の主なソフトウエア構成等を示す概略図である。
図4に示すようにカーナビ22は、各部を制御する制御部100、図3の入力装置30に対応する入力部102、図3のGPS装置32に対応する測位部106、図3の表示装置34に対応する表示部108、時計36に対応する計時部110を有する。
入力部102は、カーナビ22の使用者(図示せず)から移動の目的地を示す目的地情報152を取得する目的地情報取得手段の1例である。入力部102が取得した目的地情報152は制御部100を介して第3記憶部150に格納される。
【0032】
図4に示すように、カーナビ22は、各種プログラムを格納する第1記憶部120、各種情報を予め格納している第2記憶部140、カーナビ22が取得又は生成した情報を格納する第3記憶部150を有する。
【0033】
図4に示すように、カーナビ22は、第2記憶部140に地図情報142を格納している。すなわち、第2記憶部140は、地図情報格納手段の1例である。
地図情報142は、測位障害領域情報142aを含む。測位障害領域情報142aは、GPS装置32による測位の障害が発生する測位障害領域を示す測位障害領域情報の1例である。測位障害領域情報142aは、信号S1等が到達しない地域、信号S1等の信号強度が弱くなる地域、信号S1等が構造物等に反射してGPS装置32に到達する地域(いわゆる、マルチパスが発生する地域)を示す情報等を含む。
例えば、図1のトンネル内高速道路17aは、トンネル15が障害になってGPS衛星12a等からの信号S1等が到達しない測位障害領域であり、測位障害領域情報142aは例えば、トンネル内高速道路17aを示す情報である。
【0034】
地図情報142は、測位障害領域出口位置情報142bを含む。測位障害領域出口位置情報142bは、上述の測位障害領域の出口を示す測位障害領域出口位置情報の1例である。
測位障害領域出口位置情報142bは例えば、図1のトンネル出口15bを示す情報である。
【0035】
図4に示すように、カーナビ22は、第1記憶部120にGPS装置制御プログラム121を格納している。
GPS装置制御プログラム121は、制御部100が、図3のGPS装置32の起動、停止等を制御するための情報である。
【0036】
図4に示すように、カーナビ22は、第1記憶部120に、経路情報生成プログラム122を格納している。経路情報生成プログラム122は、制御部100が、目的地情報152に基づいて、目的地への経路を示す経路情報154を生成するための情報である。すなわち、経路情報生成プログラム122と制御部100は、経路情報生成手段の1例である。
具体的には、制御部100は、経路情報生成プログラム122に基づいて、上述の地図情報142と、測位部106によって測位して生成した現在位置を示す現在位置情報と、上述の目的地情報152に基づいて、現在位置から目的地までの経路である例えば、図1の高速道路17を示す経路情報154を生成する。
図1に示すように、高速道路17はトンネル15の内部を通過する。そして、経路情報154は、トンネル内高速道路17aを示す測位障害領域情報142a及びトンネル出口15bを示す測位障害領域出口位置情報142bを含む。
制御部100は、生成した経路情報154を第3記憶部150に格納する。
【0037】
図4に示すように、カーナビ22は、測位結果出力プログラム124を有する。測位結果出力プログラム124は、制御部100が、測位部106の測位によって取得した測位結果を図3の表示装置34に表示する等して出力するための情報である。
なお、測位部106によって取得した測位結果は、図3の表示装置34に表示等されるとともに、前回測位位置情報156として第3記憶部150に格納される。この前回測位位置情報156は、随時更新される。
【0038】
図4に示すように、カーナビ22は、測位障害領域進入判断プログラム126を有する。測位障害領域進入判断プログラム126は、制御部100が、カーナビ22が測位障害領域である例えば、図1のトンネル内高速道路17aに進入したか否かを判断するための情報である。すなわち、測位障害領域進入判断プログラム126と制御部100は測位障害領域進入判断手段の1例である。
【0039】
具体的には、制御部100は、測位障害領域進入判断プログラム126に基づいて、測位障害領域情報142aに示される測位障害領域である例えば、トンネル内高速道路17aに進入したか否かを判断する。測位障害領域情報142aには、測位障害領域である例えば、トンネル内高速道路17aまでの距離(到達距離と呼ぶ)を示す情報が含まれているから、制御部100は、現在位置の測位時におけるカーナビ22の移動速度によって到達距離を進むために必要な時間(到達時間と呼ぶ)を計測することができる。そして、到達時間の経過を計時部110によって判断し、到達時間が経過したときに、トンネル内高速道路17aに進入したと判断する。
【0040】
すなわち、カーナビ22は、GPS衛星12a等からの信号S1の受信環境が悪化した場合に、トンネル内高速道路17aに進入したと判断するのではなくて、経路情報154に含まれるトンネル内高速道路17aへの到達距離と到達時間に基づいて、トンネル内高速道路17aに進入したか否かを判断するのである。これにより、例えば、トンネル内高速道路17aに進入する前に、自動車20が大型トラックに挟まれて、GPS衛星12a等からの信号S1が到達しなくなった場合でも、誤ってトンネル内高速道路17aに進入したと判断することを防止することができる。
【0041】
なお、制御部100は、トンネル内高速道路17aに進入したと判断した場合には、GPS装置制御プログラム121に基づいて、図3のGPS装置32の駆動を停止する。トンネル内高速道路17aにおいては、図1のGPS衛星12a等からの信号S1等が到達しないために測位ができない。この場合、GPS装置32の駆動を停止することによって、電力消費量を少なくすることができる。
【0042】
なお、本実施の形態とは異なり、カーナビ22がジャイロ等で構成される自律航行装置を備えている場合には、実測した移動距離に基づいて上述の到達距離に達したかを判断することによって、トンネル内高速道路17aに進入したか否かを判断するように構成してもよい。
また、本実施の形態とは異なり、カーナビ22がトンネル内高速道路17aに進入したと判断した場合であっても、GPS装置32の駆動を継続する構成としてもよい。
【0043】
図4に示すように、カーナビ22は、測位障害領域出口位置情報取得プログラム128を有する。測位障害領域出口位置情報取得プログラム128は、制御部100が、上述の
測位障害領域進入判断プログラム126に基づいて、カーナビ22が例えば、図1のトンネル内高速道路17aに進入したと判断した場合に、地図情報142に含まれるトンネル出口15bを示す測位障害領域出口位置情報142bを取得するための情報である。
すなわち、測位障害領域出口位置情報取得プログラム128と制御部100は、測位障害領域出口位置情報取得手段の1例である。
上述のように、制御部100は、特定の測位障害領域である例えば、トンネル内高速道路17aに進入した場合に、そのトンネル内高速道路17aの出口を示すトンネル出口15bを示す測位障害領域出口位置情報142bを地図情報142から取得する。
【0044】
なお、本実施の形態とは異なり、カーナビ22が通信装置を有する場合には例えば、携帯電話網等の通信手段によって、外部装置である例えば、情報サーバから、上述のトンネル出口15bを示す測位障害領域出口位置情報142bを取得するように構成してもよい。
【0045】
図4に示すように、カーナビ22は、測位障害領域離脱判断プログラム130を有する。測位障害領域離脱判断プログラム130は、制御部100が、例えば、図1のトンネル内高速道路17aに進入したカーナビ22が、トンネル内高速道路17aを離脱したか否かを判断するための情報である。すなわち、測位障害領域離脱判断プログラム130と制御部100は測位障害領域離脱判断手段の1例である。
具体的には、制御部100は、測位障害領域離脱判断プログラム130に基づいて、測位障害領域情報142aに示される測位障害領域である例えば、トンネル内高速道路17aを離脱したか否かを判断する。測位障害領域情報142aには、測位障害領域である例えば、トンネル内高速道路17aの長さであるトンネル入口15aからトンネル出口15bまでの距離(トンネル長さと呼ぶ)を示す情報が含まれているから、制御部100は、現在位置の測位時におけるカーナビ22の移動速度によってトンネル長さを進むために必要な時間(通過必要時間と呼ぶ)を計測することができる。そして、通過必要時間の経過を計時部110によって判断し、到達時間が経過したときに、GPS装置制御プログラム121に基づいて、図3のGPS装置32を起動し、測位を再開する。そして、GPS装置32が図1のGPS衛星12a等から信号S1等を受信できたときに、トンネル内高速道路17aを離脱したと判断する。
【0046】
なお、本実施の形態とは異なり、カーナビ22がジャイロ等で構成される自律航行装置を有している場合には、実測した移動距離に基づいて上述のトンネル長さを移動したか否かを判断するように構成するようにしてもよい。
【0047】
制御部100は、トンネル内高速道路17aを離脱したと判断した場合には、GPS装置制御プログラム121に基づいて、図3のGPS装置32を継続的に駆動し、現在位置を測位し、複数の測位結果を取得する。すなわち、GPS装置制御プログラム121と制御部100は、測位結果情報生成手段の1例である。
具体的には、制御部100は、図1のトンネル出口15bにおいてトンネル内高速道路17aを離脱したと判断し、現在位置の測位を開始し、例えば図2(c)に示す複数の測位結果Q2乃至Q5を取得し、測位結果Q2乃至Q5を示す測位結果情報158を第3記憶部150に格納する。
【0048】
図4に示すように、第3記憶部150は、測位結果選択情報160を格納している。
測位結果選択情報160は、制御部100が、測位結果情報158に示される複数の測位結果Q2乃至Q5から、図3の表示装置34に表示して出力するための出力用測位結果を選択するための情報である。この測位結果選択情報160は測位結果選択情報の1例である。そして、第3記憶部150は、測位結果選択情報格納手段の1例である。
測位結果選択情報160は例えば、前回測位位置情報156である。ところが、前回測位位置情報156がトンネル入口15aを示す情報であり、現在位置が図1のトンネル出口15bの近辺である場合には、前回測位位置情報156に基づいて、出力用測位結果を選択すると、図2(b)に示す従来のカーナビと同様に、真の現在位置Pとは大きく離れた測位結果Q5を選択し、図3の表示装置34の表示画面上において位置飛びの問題が発生する。
そこで、カーナビ22は、以下に説明する測位結果選択情報更新プログラム132によって、上述の位置飛びを防止する。
【0049】
図4に示すように、カーナビ22は、第1記憶部120に測位結果選択情報更新プログラム132を格納している。測位結果選択情報更新プログラム132は、制御部100が、測位結果選択情報160として、トンネル出口15bを示す測位障害領域出口位置情報142bを適用するための情報である。すなわち、測位結果選択情報更新プログラム132と制御部100は測位障害領域出口位置情報適用手段の1例である。
制御部100は、測位結果選択情報更新プログラム132に基づいて、測位結果選択情報160として記録されていたトンネル入口15aを示す前回測位位置情報156を、トンネル出口15bを示す測位障害領域出口位置情報142bに更新する。
すなわち、測位結果選択情報160は、トンネル入口15aに対応する図2の地点Q11を示す情報から、トンネル出口15bに対応する図2の地点Q12を示す情報に更新される。
【0050】
なお、測位結果選択情報更新プログラム132に基づく測位結果選択情報160を測位障害領域出口位置情報142bに更新するステップは、トンネル出口15bを示す測位障害領域出口情報142bを取得した時点から、トンネル内高速道路17aを離脱したと判断して測位を再開した時点の間のいずれにおいて実施してもよい。
【0051】
そして、制御部100は、測位結果出力プログラム124に基づいて、トンネル出口15bを示す測位障害領域出口位置情報142bが適用されている測位結果選択情報160に基づいて、図2(c)に示すように、地点Q12に最も近い測位結果Q2を出力用測位結果として選択し、図3の表示装置34に表示して出力する。すなわち、測位結果出力プログラム124と制御部100は、測位結果選択手段の1例であり、測位結果出力手段の1例でもある。
すなわち、測位結果出力プログラム124は、測位結果選択情報160として適用される測位障害領域出口位置情報142bに示されるトンネル出口15bに最も近い位置を示す測位結果Q2を出力用測位結果として選択する構成となっている。
【0052】
上述のように、カーナビ22が、図1のGPS衛星12a等からの信号S1が到達しないトンネル内高速道路17aに進入し、そのトンネル内高速道路17aから離脱した直後に現在位置を測位する場合、測位結果選択情報160として、そのトンネルに進入する前の測位結果を適用するのはなくて、トンネル出口15bを示す位置情報を適用することができる。
ここで、トンネル内高速道路17aから離脱した直後において、トンネル内高速道路17aに進入する前の測位結果に示されるトンネル入口15a(前回測位位置)はカーナビ22の真の現在位置と大きく離れているのに対して、地図情報142から取得したトンネル内高速道路17aの出口15bの位置は、カーナビ22の真の現在位置に近いことは明らかである。
【0053】
したがって、トンネル内高速道路17aから離脱した直後において取得した複数の測位結果から出力用測位結果を選択するための測位結果選択情報160として、トンネル出口15bの位置を示す情報を使用することによって、カーナビ22の真の現在位置に近い測位結果Q2(図2(c)参照)を選択することができる。
そして、出力用測位結果を図3の表示装置34に表示することができる。
これにより、カーナビ22は、前回測位位置が真の現在位置と大きく離れている場合であっても、精度が良い測位結果を出力することができる。
【0054】
また、トンネル内高速道路17aを離脱した直後の測位において、真の現在位置に近いトンネル出口15bを示す情報を、GPS装置32の測位のための初期位置情報として使用することが可能である。
測位のための初期位置情報として図2(a)に示すように、真の現在位置と大きく離れた地点Q1を示す情報を使用する場合の測位の誤差範囲H1よりも、図2(c)に示すように、真の現在位置に近いトンネル出口15bを示す情報を使用する場合の測位の誤差範囲H2は小さくなる。
【0055】
従って、トンネル出口15bを示す情報を、GPS装置32の測位のための初期位置情報として使用することによって、精度の高い初期位置に基づく測位誤差の少ない測位結果を取得することができる。
そして、GPS装置32は、このような測位誤差の少ない複数の測位結果から出力用測位結果を選択することができるから、一層真の現在位置と近く精度が良い測位結果を出力することができる。
【0056】
以上が第1の実施の形態に係るカーナビ22の構成であるが、以下、その動作例を主に図5を使用して説明する。
図5は第1の実施の形態に係るカーナビ22の動作例を示す概略フローチャートである。
【0057】
まず、図4のカーナビ22は、入力部102によって図示しない使用者から目的地情報152を取得し(図5のステップST1)、例えば、図1の高速道路17を示す経路情報154を生成する(ステップST2)。
そして、カーナビ22は図1の自動車20に搭載されて、高速道路17を移動しつつ、図3のGPS装置32によって、随時、現在位置を測位し、出力用測位結果を図3の表示装置34に表示する(ステップST3)。具体的には、カーナビ22は、図4の測位結果選択情報160として設定されている前回測位位置情報156に基づいて、複数の測位結果から出力用測位結果を選択する。この前回測位位置情報156は、新たな測位の前の測位時の出力用測位結果を示す情報であり、随時更新される。
【0058】
また、カーナビ22は、高速道路17を移動しつつ、図1のトンネル内高速道路17aに進入したか否かを判断する(ステップST4)。すなわち、ステップST4は、測位障害領域進入判断ステップの1例である。
【0059】
カーナビ22は、トンネル内高速道路17aに進入したと判断すると、地図情報142からトンネル出口15bを示す測位障害領域出口位置情報142bを取得する(ステップST5)。すなわち、ステップST5は、測位障害領域出口位置情報取得ステップの1例である。
【0060】
続いて、カーナビ22は、トンネル内高速道路17aを離脱したか否かを判断する(ステップST6)。すなわち、ステップST6は、測位障害領域離脱判断ステップの1例である。
【0061】
カーナビ22は、トンネル内高速道路17aを離脱したと判断すると、図3のGPS装置32による測位を再開し、現在位置の複数の測位結果を示す測位結果情報158を生成する(ステップST7)。すなわち、ステップST7は、測位結果情報生成ステップの1例である。
【0062】
カーナビ22はステップST7において、測位結果選択情報160を、トンネル入口15aを示す前回測位位置情報156からトンネル出口15bを示す測位障害領域出口位置情報142bに変更する。すなわち、ステップST7は、測位障害領域出口位置情報適用ステップの1例でもある。
【0063】
続いて、カーナビ22は例えば、図2(c)の複数の測位結果Q2乃至Q5から、トンネル出口15bに対応する地点Q12に最も近い測位結果Q2を出力用測位結果として選択する(ステップST8)。すなわち、ステップST8は、測位結果選択ステップの1例である。
【0064】
続いて、カーナビ22は、上述のステップST8において選択した測位結果Q2(図2(c)参照)を、図3の表示装置34に表示することによって出力する(ステップST9)。すなわち、ステップST9は、測位結果出力ステップの1例である。
【0065】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について、説明する。
第2の実施の形態におけるカーナビ221の構成は、上記第1の実施の形態のカーナビ22と多くの構成が共通するため共通する部分は同一の符号等とし、説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
【0066】
図6は、第2の実施の形態に係るカーナビ221等を示す図である。
図7は、カーナビ221の主なソフトウエア構成等を示す概略図である。
【0067】
図6に示すように、トンネル内高速道路17aが、トンネル出口15bのほかに、トンネル出口16を有している場合がある。カーナビ221は、このような場合において、以下に説明するように、実際に使用した出口の位置に基づいて、出力用測位結果を選択することができる。実際に使用した出口の位置は、トンネル内高速道路17aを離脱直後においては、真の現在位置に近いから、図3の表示装置34の表示において、位置飛びの問題を防止することができる。
【0068】
すなわち、図7に示すように、カーナビ221は、第1の実施の形態のカーナビ22とは異なり、第1記憶部120の測位結果選択情報更新プログラム132は、測位領域複数出口位置情報適用プログラム134を含んでいる。測位領域複数出口位置情報適用プログラム134は、制御部100が、測位結果選択情報159として、複数の出口である例えば、図6のトンネル出口15b及び16の位置を示す測位障害領域情報156(図7参照)をそれぞれ適用するための情報である。
【0069】
図7に示すように、測位結果出力プログラム124は、複数測位結果選択プログラム124aを含んでいる。複数測位結果選択プログラム124aは、制御部100が、各トンネル出口15b及び16が適用された各測位結果選択情報160に基づいて、出力用測位結果を選択するための情報である。すなわち、複数測位結果選択プログラム124aと制御部100は、複数測位結果選択手段の1例である。
制御部100が、複数測位結果選択プログラム124aに基づいて、出力用測位結果を選択する方法を、図8を使用して以下に説明する。
【0070】
図8(a)は、カーナビ221による測位結果の選択方法等を示す図である。
図8(a)に示すように、制御部100は、複数測位結果選択プログラム124aに基づいて、トンネル出口15bに対応する地点Q12が適用された測位結果選択情報158に基づいて、地点Q12と最も近い測位結果Q2を出力用測位結果として選択する。また、制御部100は、トンネル出口16に対応する地点Q13が適用された測位結果情報選択情報158に基づいて、地点Q13に最も近い測位結果Q3を選択する。
【0071】
ここで、カーナビ221は、実際にはトンネル出口15bからトンネル内高速道路17aを離脱したとする。すなわち、トンネル内高速道路17aを離脱した直後の位置は、トンネル出口15bの近辺である。したがって、測位結果情報160に示される複数の測位結果は、上述の2箇所の出口位置のうち、実際にそのトンネルを離脱した出口15bの位置とより近い位置を示すはずである。
そこで、カーナビ221は、以下に説明するように、実際に使用した出口の位置に基づいて、前記測位結果を選択する。
【0072】
すなわち、カーナビ221の測位結果出力プログラム124は、距離情報生成プログラム124bを有している。距離情報生成プログラム124bは、制御部100が、出口15bの位置と、出口15bの位置に対応する出力用測位結果に示される位置との距離を示す距離情報、及び、出口16の位置と、出口16の位置に対応する出力用測位結果に示される位置との距離を示す距離情報を生成するための情報である。すなわち、距離情報生成プログラム124bと制御部100は、距離情報生成手段の1例である。
【0073】
そして、制御部100は、測位結果出力プログラム124に基づいて、複数の出口15b及び16の位置に対応する複数の距離情報に示される距離のうち、最も短い距離を示す距離情報に対応する出口15bの位置を示す障害領域出口位置情報142bが適用された測位結果選択情報160に基づいて選択された出力用測位結果Q2を出力する。
【0074】
以上により、カーナビ221は、実際に使用したトンネル出口15bの位置を基準にして測位結果Q2を選択することができる。
これにより、カーナビ221は、測位障害領域の出口が複数ある場合であっても、実際に使用した出口の位置に基づいて、測位結果を選択することができる。
【0075】
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態について、説明する。
第3の実施の形態におけるカーナビ222の構成は、上記第2の実施の形態のカーナビ221と多くの構成が共通するため共通する部分は同一の符号等とし、説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
【0076】
図9は、カーナビ222の主なソフトウエア構成等を示す概略図である
例えば、図6に示すトンネル内高速道路17aの出口位置15bと16の位置が近接しており、図8(b)に示すように、出口位置15bに対応する地点Q12と最も近い測位結果Q2間の距離と、出口位置16に対応する地点Q14と最も近い測位結果Q3間の距離がほぼ等しい場合がある。
このようは場合において、カーナビ222は、以下の構成によって、妥当な測位結果Q2を選択することができる。
【0077】
図9に示すように、測位結果出力プログラム124は、経路情報参照プログラム124cを含む。経路情報参照プログラム124cは、制御部100が、経路情報154に対応する出口位置15bを示す障害領域出口位置情報142bを測位結果選択情報158として適用して取得した出力用測位結果Q2(図8(b)参照)を出力するための情報である。
ここで、経路情報154に対応する出口15bの位置は、カーナビ222の使用者が予定していた経路であるから、カーナビ222は経路情報154に対応する出口15bから上述のトンネル内高速道路17aを離脱した可能性が高いと言える。
このため、カーナビ222は、実際に使用した可能性が高い出口の位置に基づいて選択した測位結果を出力することができる。
【0078】
(第4の実施の形態)
次に、第4の実施の形態について、説明する。
第4の実施の形態におけるカーナビ223の構成は、上記第2の実施の形態のカーナビ221と多くの構成が共通するため共通する部分は同一の符号等とし、説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
【0079】
上述の第3の実施の形態において説明したように、図6に示すトンネル内高速道路17aの出口位置15bと16の位置が近接しており、図8(b)に示すように、出口位置15bに対応する地点Q12と最も近い測位結果Q2間の距離と、出口位置16に対応する地点Q14と最も近い測位結果Q3間の距離がほぼ等しい場合がある。
このようは場合において、カーナビ223は、以下の構成によって、妥当な測位結果Q2を選択することができる。
【0080】
図10は、カーナビ223の主なハードウエア構成を示す概略図である。
図10に示すように、カーナビ223は、第2の実施の形態のカーナビ221とは異なり、自律航行装置38を有する。自律航行装置38は例えば、車両回転角度を検出するジャイロ等の角度センサと、一定の走行距離ごとにパルスを発生する走行距離センサで構成される。カーナビ223は、GPS装置32によって測位をしなくても、自律航行装置38によって移動距離及び移動方向に関して、おおよその情報を取得することができる。
すなわち、自律航行装置38、移動情報生成手段の1例である。
【0081】
図11は、カーナビ223の主なソフトウエア構成等を示す概略図である。
図11に示すように、カーナビ223は、第2の実施の形態のカーナビ221とは異なり、自律航行装置38に対応する移動管理部112を有する。移動管理部112によって生成された移動距離及び移動方向に関する移動情報162は制御部100を介して第3記憶部150に格納される。この移動情報162には、カーナビ223が、図6のトンネル出口15bからトンネル内高速道路17aを離脱したことが示されている。
また、測位結果出力プログラム124は、自律航行装置援用プログラム124dを含む。自律航行装置援用プログラム124dは、制御部100が、移動情報162に対応する出口15bの位置を示す障害領域出口位置情報142bを測位結果選択情報160として選択した出力用測位結果Q2(図8(b)参照)を出力するための情報である。
【0082】
ここで、移動情報162に対応する出口15bの位置は、実測によって得られた情報であるから、カーナビ223がトンネル内高速道路17aを離脱したときに使用した出口を示す可能性が高いと言える。
このため、カーナビ222は、実際に使用した可能性が高い出口15bの位置に基づいて選択した測位結果Q2(図8(b)参照)を出力することができる。
【0083】
(プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体等について)
コンピュータに上述の動作例の測位障害領域進入判断ステップと、測位障害領域出口位置情報取得ステップと、測位障害領域離脱判断ステップと、測位結果情報生成ステップと、測位障害領域出口位置情報適用ステップと、測位結果選択ステップと、測位結果出力ステップ等を実行させるための端末装置の制御プログラムとすることができる。
また、このような端末装置の制御プログラム等を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体等とすることもできる。
【0084】
これら管理装置の制御プログラム等をコンピュータにインストールし、コンピュータによって実行可能な状態とするために用いられるプログラム格納媒体は、例えばフロッピー(登録商標)のようなフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Compact Disc−Recordable)、CD−RW(Compact Disc−Rewriterble)、DVD(Digital Versatile Disc)などのパッケージメディアのみならず、プログラムが一時的若しくは永続的に格納される半導体メモリ、磁気ディスクあるいは光磁気ディスクなどで実現することができる。
【0085】
本発明は、上述の各実施の形態に限定されない。さらに、上述の各実施の形態は、相互に組み合わせて構成するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の実施の形態に係るカーナビゲーション装置等を示す概略図である。
【図2】従来のカーナビによる測位結果の選択方法等を示す図である。
【図3】カーナビの主なハードウエア構成等を示す概略図である。
【図4】カーナビの主なソフトウエア構成等を示す概略図である。
【図5】カーナビの動作例を示す概略フローチャートである。
【図6】第2の実施の形態に係るカーナビ等を示す図である。
【図7】カーナビの主なソフトウエア構成等を示す概略図である。
【図8】カーナビによる測位結果の選択方法等を示す図である。
【図9】カーナビの主なソフトウエア構成等を示す概略図である。
【図10】カーナビの主なハードウエア構成を示す概略図である。
【図11】カーナビの主なソフトウエア構成等を示す概略図である。
【符号の説明】
【0087】
12a,12b,12c,12d・・・GPS衛星、15・・・トンネル、15a・・・トンネル入口、15b,16・・・トンネル出口、17・・・高速道路、17a・・・トンネル内高速道路、20・・・自動車、22・・・カーナビ、24・・・トンネル、122・・・経路情報生成プログラム、124・・・測位結果出力プログラム、124a・・・経路情報参照プログラム、124b・・・自律航行装置援用プログラム、126・・・測位障害領域進入判断プログラム、130・・・測位障害領域離脱判断プログラム、132・・・測位結果選択情報更新プログラム、132a・・・測位領域複数出口位置情報適用プログラム132a、142・・・地図情報、142a・・・測位障害領域情報、142b・・・測位障害領域出口位置情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置情報衛星から位置関連信号を受信して現在位置の測位をする端末装置であって、
前記端末装置は、
前記測位の障害が発生する測位障害領域を示す測位障害領域情報と前記測位障害領域の出口位置を示す測位障害領域出口位置情報を含む地図情報を格納する地図情報格納手段と、
前記端末装置が前記測位障害領域に進入したか否かを判断する測位障害領域進入判断手段と、
前記測位障害領域進入判断手段の判断結果に基づいて、前記測位障害領域出口位置情報を取得する測位障害領域出口位置情報取得手段と、
前記端末装置が前記測位障害領域を離脱したか否かを判断するための測位障害領域離脱判断手段と、
前記測位障害領域離脱判断手段の判断結果に基づいて、前記現在位置の複数の測位結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成手段と、
前記測位結果情報に示される前記複数の測位結果から出力用測位結果を選択するための測位結果選択情報を格納する測位結果選択情報格納手段と、
前記測位結果選択情報として前記測位障害領域出口位置情報を適用する測位障害領域出口位置情報適用手段と、
前記測位結果選択情報に基づいて、前記複数の測位結果から前記出力用測位結果を選択する測位結果選択手段と、
前記測位結果選択手段が選択した前記出力用測位結果を出力する測位結果出力手段と、
を有することを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記測位結果選択手段は、前記測位結果選択情報として適用される前記測位障害領域出口位置情報に示される前記測位障害領域の出口位置に最も近い位置を示す前記測位結果を前記出力用測位結果として選択する構成となっていることを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記測位障害領域出口位置情報適用手段は、前記測位障害領域が複数の出口位置を有するときに、前記測位結果選択情報として各前記出口位置を示す前記測位障害領域出口位置情報を適用する測位障害領域複数出口位置情報適用手段を含み、
前記測位結果選択手段は、
各前記出口位置が適用された各前記測位結果選択情報に基づいて、前記出力用測位結果を選択する複数測位結果選択手段と、
各前記出口位置と、各前記出口位置に対応する各前記出力用測位結果との距離を示す距離情報を生成する距離情報生成手段と、
を含み、
前記測位結果出力手段は、
前記複数の出口位置に対応する複数の前記距離情報に示される距離のうち、最も短い距離を示す前記距離情報に対応する前記出口位置を示す前記測位障害領域出口位置情報に基づいて選択された前記出力用測位結果を出力する構成となっていることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の端末装置。
【請求項4】
目的地を示す目的地情報を取得する目的地情報取得手段と、
前記目的地情報に基づいて、目的地への経路を示す経路情報を生成する経路情報生成手段と、
を有し、
前記測位障害領域が複数の出口位置を有するときは、前記測位結果出力手段は、前記経路情報に対応する前記出口位置を示す前記障害領域出口位置情報を前記測位結果選択情報として適用して取得した前記出力用測位結果を出力する構成となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の端末装置。
【請求項5】
前記端末装置の移動距離及び移動方向を示す移動情報を生成する移動情報生成手段を有し、
前記測位障害領域が複数の出口位置を有するときは、前記測位結果出力手段は、前記移動情報に対応する前記出口位置を示す前記障害領域出口位置情報を前記測位結果選択情報として選択した前記出力用測位結果を出力する構成となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の端末装置。
【請求項6】
前記測位障害領域出口位置情報を、前記測位障害領域を離脱したときの前記現在位置の測位のための初期位置情報として使用する構成となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の端末装置。
【請求項7】
位置情報衛星から位置関連信号を受信して現在位置の測位をする端末装置が、前記端末装置が前記測位の障害が発生する測位障害領域に進入したか否かを判断する測位障害領域進入判断ステップと、
前記端末装置が、前記測位障害領域進入判断ステップにおいて前記端末装置が前記測位障害領域に進入したと判断したときには、前記測位障害領域の出口を示す前記測位障害領域出口位置情報を取得する測位障害領域出口位置情報取得ステップと、
前記端末装置が、前記端末装置が前記測位障害領域内から前記測位障害領域外に離脱したか否かを判断する測位障害領域離脱判断ステップと、
前記端末装置が、前記測位障害領域離脱判断ステップにおいて、前記端末装置が前記測位障害領域内から前記測位障害領域外に離脱したと判断したときには、前記現在位置の複数の測位結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成ステップと、
前記端末装置が、前記測位結果情報に示される前記複数の測位結果から出力用測位結果を選択するための測位結果選択情報として、前記測位障害領域出口位置情報を適用する測位障害領域出口位置情報適用ステップと、
前記端末装置が、前記測位結果選択情報として適用される前記測位障害領域出口位置情報に示される前記測位障害領域の出口位置に最も近い位置を示す前記測位結果を出力用測位結果として選択する測位結果選択ステップと、
前記端末装置が、前記測位結果選択手段が選択した前記出力用測位結果を出力する測位結果出力ステップと、
を有することを特徴とする端末装置の制御方法。
【請求項8】
コンピュータに、
位置情報衛星から位置関連信号を受信して現在位置の測位をする端末装置が、前記端末装置が前記測位の障害が発生する測位障害領域に進入したか否かを判断する測位障害領域進入判断ステップと、
前記端末装置が、前記測位障害領域進入判断ステップにおいて前記端末装置が前記測位障害領域に進入したと判断したときには、前記測位障害領域の出口を示す前記測位障害領域出口位置情報を取得する測位障害領域出口位置情報取得ステップと、
前記端末装置が、前記端末装置が前記測位障害領域内から前記測位障害領域外に離脱したか否かを判断する測位障害領域離脱判断ステップと、
前記端末装置が、前記測位障害領域離脱判断ステップにおいて、前記端末装置が前記測位障害領域内から前記測位障害領域外に離脱したと判断したときには、前記現在位置の複数の測位結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成ステップと、
前記端末装置が、前記測位結果情報に示される前記複数の測位結果から出力用測位結果を選択するための測位結果選択情報として、前記測位障害領域出口位置情報を適用する測位障害領域出口位置情報適用ステップと、
前記端末装置が、前記測位結果選択情報として適用される前記測位障害領域出口位置情報に示される前記測位障害領域の出口位置に最も近い位置を示す前記測位結果を出力用測位結果として選択する測位結果選択ステップと、
前記端末装置が、前記測位結果選択手段が選択した前記出力用測位結果を出力する測位結果出力ステップと、
を実行させることを特徴とする端末装置の制御プログラム。
【請求項9】
コンピュータに、
位置情報衛星から位置関連信号を受信して現在位置の測位をする端末装置が、前記端末装置が前記測位の障害が発生する測位障害領域に進入したか否かを判断する測位障害領域進入判断ステップと、
前記端末装置が、前記測位障害領域進入判断ステップにおいて前記端末装置が前記測位障害領域に進入したと判断したときには、前記測位障害領域の出口を示す前記測位障害領域出口位置情報を取得する測位障害領域出口位置情報取得ステップと、
前記端末装置が、前記端末装置が前記測位障害領域内から前記測位障害領域外に離脱したか否かを判断する測位障害領域離脱判断ステップと、
前記端末装置が、前記測位障害領域離脱判断ステップにおいて、前記端末装置が前記測位障害領域内から前記測位障害領域外に離脱したと判断したときには、前記現在位置の複数の測位結果を示す測位結果情報を生成する測位結果情報生成ステップと、
前記端末装置が、前記測位結果情報に示される前記複数の測位結果から出力用測位結果を選択するための測位結果選択情報として、前記測位障害領域出口位置情報を適用する測位障害領域出口位置情報適用ステップと、
前記端末装置が、前記測位結果選択情報として適用される前記測位障害領域出口位置情報に示される前記測位障害領域の出口位置に最も近い位置を示す前記測位結果を出力用測位結果として選択する測位結果選択ステップと、
前記端末装置が、前記測位結果選択手段が選択した前記出力用測位結果を出力する測位結果出力ステップと、
を実行させることを特徴とする端末装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−23206(P2006−23206A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−202258(P2004−202258)
【出願日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】