説明

組立型の電気的接続部材及びそれを含む二次バッテリーパック

組立型の電気的接続部材及びそれを含む二次バッテリーパック
バッテリーパックケース中に取り付けた時に、縦方向及び横方向に物理的接触様式で配置された複数の二次バッテリーセルを電気的に接続するための接続部材を開示する。接続部材は、縦方向で互いに直列に配置されたバッテリーセルを接続するための端子接続部分を包含する。端子接続部分は、互いに接続され、横方向に配置されたバッテリーセル間の並列接続を達成する。各端子接続部分は、下側バッテリーセルの電極端子の外部形状に対応するように形成された第一接触部分と、前記第一接触部分は、下側バッテリーセルの電極端子と、電極端子の外側周辺部に隣接する区域で接触し、前記第一接触部分は、予め決められた幅を有し、下側バッテリーセルを弾性的に支持するための、第一接触部分から各端子接続部分の中央軸に向かって上向きにテーパが付いた弾性部分と、突出連結部分と、前記突出連結部分は、上側バッテリーセルの電極端子と連結するように、弾性部分から上向きに予め決められた高さに突き出ており、及び第二接触部分とを包含し、前記第二接触部分が、突出連結部分から予め決められた深さに押し下げられるように、各端子接続部分の中央軸上に配置されており、第二接触部分が上側バッテリーセルの電極端子と接触する。接続部材は、接続部材の片側に回路接続端子部分を備えている。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、バッテリー同士の電気的接続に使用する接続部材に関し、より詳しくは、
縦方向で互いに直列に配置されたバッテリーセルを接続するための端子接続部分を包含し、前記端子接続部分が、互いに接続され、横方向に配置されたバッテリーセル間の並列接続を達成する、接続部材に関し、各端子接続部分は、下側バッテリーセルの電極端子の外部形状に対応するように形成された第一接触部分と、前記第一接触部分は、下側バッテリーセルの電極端子と接触し、下側バッテリーセルを弾性的に支持するための弾性部分と、上側バッテリーセルの電極端子の予め決められた区域に連結した、突き出た連結部分と、及び上側バッテリーセルの電極端子と接触している第二接触部分を包含する。
【発明の背景】
【0002】
可動装置が益々多く開発され、そのような可動装置の需要が増加するにつれて、可動装置用のエネルギー源として二次バッテリーの需要も急速に増加している。
【0003】
二次バッテリーが使用される外部装置の種類に応じて、二次バッテリーは、単一バッテリーの形態で、または複数の単位電池が互いに電気的に接続されているバッテリーパックの形態で使用することができる。例えば、小型の装置、例えば携帯電話、は、一個のバッテリーの出力及び容量で予め決められた時間操作することができる。他方、中または大型装置、例えばラップトップコンピュータ、携帯用デジタル万能ディスク(DVD)プレイヤー、小型パーソナルコンピュータ(PC)、電気自動車、及びハイブリッド電気自動車、では、高出力及び大容量が中または大型装置に必要なので、二次バッテリーパックを使用する必要がある。
【0004】
二次バッテリーパックは、複数の単位電池を互いに直列及び/または並列接続したバッテリーコアパックに保護回路を接続することにより、製造される。プリズム形バッテリーまたは小袋形バッテリーを単位電池として使用する場合、プリズム形バッテリーまたは小袋形バッテリーを、プリズム形バッテリーまたは小袋形バッテリーの大きな表面同士が互いに向き合うように積み重ね、次いで、プリズム形バッテリーまたは小袋形バッテリーの電極端子を、接続部材、例えば母線、により、互いに接続する。従って、六面体構造を有する三次元的二次バッテリーパックを製造する場合、好ましくはプリズム形バッテリーまたは小袋形バッテリーを二次バッテリーパックの単位電池として使用する。
【0005】
一方、円筒形バッテリーは、電気的容量が、一般的にプリズム形バッテリーまたは小袋形バッテリーよりも大きい。しかし、円筒形バッテリーは、円筒形バッテリーの外側形状のために、積重構造に配置するのが困難である。しかし、二次バッテリーパックを全体的に線型構造または平面型構造に構築する場合、円筒形バッテリーは、プリズム形バッテリーや小袋形バッテリーよりも構造的により有利である。
【0006】
従って、ラップトップコンピュータ、携帯用DVDプレイヤー、及び携帯用PCには、複数の円筒形バッテリーを互いに並列及び直列に接続した二次バッテリーパックが広く使用されている。二次バッテリーパックは、様々なコアパック構造に構築することができる。例えば、二次バッテリーパックは、一般的に2P(並列)-3S(直列)線型構造、2P-3S平面型構造、2P-4S線型構造、または2P-4S平面型構造に構築することができる。
【0007】
並列接続構造は、2個以上の円筒形バッテリーを、円筒形バッテリーの電極端子を同じ方向に向けた状態で、それらの横方向に隣接するように配置し、円筒形バッテリーの電極端子同士を、接続部材を使用して溶接により接続することにより、達成される。互いに並列に接続された円筒形バッテリーは、「バンク」と呼ぶことがある。
【0008】
直列接続構造は、2個以上の円筒形バッテリーを、縦方向で、円筒形バッテリーの反対の極性を有する電極端子が次々に連続して配置されるように配置するか、または2個以上の円筒形バッテリーを、横方向で、円筒形バッテリーの電極端子が反対方向を向いた状態で配置し、円筒形バッテリーの電極端子を互いに、接続部材を使用して溶接により接続することにより、達成される。
【0009】
円筒形バッテリー間の電気的接続は、一般的に接続部材、例えば金属板(例えばニッケル板)を使用し、スポット溶接により達成される。
【0010】
図1は、バッテリーがスポット溶接により互いに電気的に接続されている、2P-3S平面型構造に構築された二次バッテリーパックを例示する。分かり易くするために、2P-3S平面型構造の二次バッテリーパックを構成するバッテリー間の連結は、分解組立図で示す。
【0011】
図1に示すように、各対毎に互いに並列に接続された3対のバッテリー20及び21が、金属板30を介して互いに直列に接続され、コアパック10を構成する。
【0012】
図2は、二次バッテリーパック50の組立が完了した後の、二次バッテリーパック50を例示する典型的な図である。説明の都合上、パックケースを省略している。
【0013】
図2に示すように、それぞれのバッテリー20及び21は、金属板に接続されたカソード導電性ワイヤ60及びアノード導電性ワイヤ70、及び導電性ワイヤに接続されたたわみ性プリント回路基板(FPCB)80を介して、保護回路モジュール90に接続されている。金属板30と保護回路モジュール90との間の電気的接続は、大部分はんだ付けにより達成される。
【0014】
一般的に、二次バッテリーパックは、二次バッテリーパックの使用中に繰り返し充電及び放電され、二次バッテリーパックは、異常状態、例えば外部衝撃、落下、針形状物体の貫通、過充電、過電流、等に対する安全性が低いリチウム二次バッテリーを単位電池として使用する。従って、そのような安全性に関連する問題を解決するために、安全性素子、例えば保護回路モジュール、を二次バッテリーパック中に組み込む。安全性素子は、二次バッテリーパックの対応する端子接続区域で、電圧のような情報を獲得し、予め決められた安全性処理を行い、それによって二次バッテリーパックの安全性を確保する。従って、対応する区域の接続状態が変動すると、例えば振動のために端子接続区域の抵抗値が変化すると、検出された情報が不正確になり、従って、安全性素子は望ましい処理を行うことができない。この理由から、バッテリーセルと保護回路との間の電気的接続一般的にはんだ付けにより行う。
【0015】
また、高出力、大容量二次バッテリーパックを構成するには、複数のバッテリーセルを互いに直列または並列に接続する必要がある。さらに、二次バッテリーパックの効率を均等に維持するには、端子接続区域の抵抗変動を最少に抑えことができる安定した連結方法が必要である。一般的に、バッテリーセル間の電気的接続は、はんだ付けまたは溶接、好ましくはスポット溶接により行う。
【0016】
バッテリーセル間の溶接またははんだ付け処理には、下記のような問題がある。特に、溶接またははんだ付け処理には、作業員の熟練した技術及び知識が必要である。さらに、溶接の強度を決定するのに必要なパラメータの制御を連続的に行う必要がある。その結果、製造方法が複雑になり、製造コストが増加するために、生産効率が低下する。また、バッテリーセルを直接的または間接的に溶接またははんだ付けする時に、バッテリーセルから発生する振動またはバッテリーパックに作用する外部衝撃のために、溶接した区域で短絡が生じることがある。さらに、バッテリーセルと接続部材との間に電気的または熱的な損傷が引き起こされ、バッテリーの安全性が脅かされ、欠陥製品発生率が増加する。
さらに、バッテリーセルの製造または使用中にバッテリーの幾つかに欠陥が生じると、バッテリーパックを構成する全てのバッテリーセルを廃棄しなければならない。
【0017】
従って、そのような、バッテリーの安全性を脅かし、複雑な作業方法を必要とする溶接またははんだ付けによる接続方法の代わりになり、同時に、幾つかのバッテリーセルに欠陥があっても、残りのバッテリーを再使用することができ、バッテリーセル間の接続構造を安定して確保することができる技術が強く求められている。
【0018】
一方、一次バッテリーを使用するバッテリーパックでは、それぞれのバッテリー間を電気的に接続するための様々な試みがなされている。例えば、韓国特許第0413381号明細書は、バッテリー同士を電気的に接続するために、バッテリーケースの対向する末端で導電性コイルを形成する技術を開示している。米国特許第525037号は、バッテリーの対向する末端で、弾性を与えるために屈曲させた金属板を取り付け、それぞれのバッテリー間に電気的接続を達成する技術を開示している。
【0019】
しかし、上記の技術には、バッテリーセルを固定し、電極端子同士を安定して接続するには、接続部材が十分な弾性を示すことが必要であり、従って、弾性が低い接続部材は使用が制限される、という問題がある。特に、導電性コイルを使用する技術には、各コイルを構成するワイヤの断面積が小さく、ワイヤの接続長さが比較的大きいために、電気抵抗が増加する、という問題がある。電気抵抗の増加は、電力損失を引き起こし、発熱量を増加するので、バッテリー間の安定した接続が損なわれる。他方、弾性を与えるために屈曲させた金属板を使用する技術では、バッテリーセルをバッテリーケース中に挿入する時、または金属板を繰り返し使用する時に、過剰の力が金属板に作用すると、金属板がそれらの弾性を失うか、または破損することがあり、その結果、外部衝撃がバッテリーセルに作用した時に、バッテリーセルがバッテリーケースから分離するか、またはバッテリーセル間の電気的接続が切断されることがある。
【0020】
さらに、上記の接続部材は、対応する区域における接続状態が変動するために、前に記載した二次バッテリーパックへの使用に限定される。
【0021】
従って、そのような、バッテリーの安全性を脅かし、複雑な作業方法を必要とする溶接またははんだ付けによる接続方法の代わりとして使用し、同時に、バッテリーセル間の接続構造を安定して確保することができる技術が強く求められている。
【発明の概要】
【0022】
従って、本発明は、上記の問題及び他の未解決の技術的問題を解決するためになされたものである。
【0023】
具体的には、本発明の目的は、はんだ付けまたは溶接工程を行わずに、2個以上の二次バッテリーセル間に安定した電気的接続を達成することができる接続部材を提供することである。
【0024】
本発明の別の目的は、組立工程を容易に行うことができる特殊な構造に構築されており、必要に応じて自由に取り付け及び取り外しできる接続部材を提供することである。
【0025】
本発明の別の目的は、前記接続部材を使用して製造した二次バッテリーパックを提供することである。
【0026】
本発明の一態様により、上記の、及び他の目的は、バッテリーパックケース中に取り付けた時に縦方向及び横方向で物理的接触様式で配置される複数の二次バッテリーセルを電気的に接続するための接続部材であって、前記接続部材が、縦方向で互いに直列に配置されたバッテリーセルを接続するための端子接続部分を包含し、前記端子接続部分が、互いに接続され、前記横方向に配置されたバッテリーセル間の並列接続を達成し、各端子接続部分が、(a)下側バッテリーセルの電極端子の外部形状に対応するように形成された第一接触部分と、前記第一接触部分が、下側バッテリーセルの電極端子と、前記電極端子の外側周辺部に隣接する区域で接触し、前記第一接触部分が、予め決められた幅を有し、(b)前記下側バッテリーセルを弾性的に支持するための、前記第一接触部分から各端子接続部分の中央軸に向かって上向きにテーパが付いた弾性部分と、(c)突出連結部分と、前記突出連結部分が、上側バッテリーセルの電極端子と連結するように、前記弾性部分から上向きに予め決められた高さに突き出ており、及び(d)第二接触部分とを包含し、前記第二接触部分が、前記突出連結部分から予め決められた深さに押し下げられるように、各端子接続部分の前記中央軸上に配置されており、前記第二接触部分が前記上側バッテリーセルの前記電極端子と接触し、前記接続部材が、前記接続部材の片側に回路接続端子部分を備えている、接続部材を提供することにより、達成される。
【0027】
従って、本発明の接続部材は、バッテリーセルの電極端子間を電気的に接続するための溶接またははんだ付け工程を必要としない。バッテリーセル間の接続は、組立型接続部材をバッテリーセルに連結するだけで、安定して維持される。従って、はんだ付けまたは溶接の際に引き起こされることがあるバッテリーセルの短絡発生を阻止することができる。また、外部衝撃による、接続区域における抵抗変動を最少に抑えることもできる。同時に、バッテリーパック組立工程を容易に行い、バッテリーセルの電極端子間に安定した連結を達成することができる。さらに、バッテリーパックの組立または使用の際にバッテリーセルの幾つかに欠陥を生じても、それらのバッテリーセルを他のバッテリーセルから容易に分離することができるので、一部のバッテリーセルまたは接続部材の欠陥により、バッテリーパックを構成する全てのバッテリーセルが廃棄される、という問題を解決することができる。
【0028】
接続部材は、導電性シートを加圧成型することにより、単一の物体に製造することができる。具体的には、導電性シートを、接続部材の形状に従ってパンチ加工または圧延加工することにより、バッテリーセルの電極端子に接触することになる第一接触部分及び第二接触部分、下側バッテリーセルを弾性的に支持することになる弾性部分、及び上側バッテリーセルの電極端子の予め決められた区域に連結することになる突出連結部分が容易に簡単に製造される。
【0029】
接続部材は、好ましくは円筒形バッテリーセルに使用する。この場合、接続部材の接触部分、弾性部分、及び突出連結部分を、円筒形バッテリーセルの電極端子の形状に対応する同心円構造に構築することにより、それらの間の接触面積が最大になる。
【0030】
一般的に、円筒形バッテリーセルは、カソード端子が円筒形バッテリーセルの一端から突き出し、バッテリーケースがカソード端子から隔離された状態で、バッテリーケース全体がアノード端子を構成する構造に構築される。接触部分は、バッテリーセルの電極端子と接触する第一接触部分及び第二接触部分を包含する。
【0031】
本明細書では、同心円構造とは、それぞれの区域が、同心円の形状を有するように形成される構造を意味する。
【0032】
例えば、第二接触部分、突出連結部分、弾性部分、及び第一接触部分は、それぞれの部分の内側または外側直径に対応する同心円が増加する構造に、接続部材の中央軸から外向きに連続的に配置することができる。
【0033】
好ましくは、バッテリーセルに接触する第一接触部分の幅は、各端子接続部分の半径の5〜20%である。第一接触部分の接触幅が5%未満である場合、接触面積が小さいために、接続区域における抵抗が増加する。また、バッテリーセルの電極端子が外部衝撃のために所定の位置から外れ、電気的接続が容易に切断される。反対に、第一接触部分の接触幅が20%を超えると、弾性部分を包含する残りの部分のサイズが小さくなり、予め決められた弾性力を与えるのが困難になり、突出連結部分をバッテリーセルの対応する区域に連結させるのが困難である。
【0034】
好ましくは、弾性部分は、各端子接続部分の半径の20〜60%に等しい幅及び5〜30°の傾斜角度を有する。弾性部分の幅が各端子接続部分の半径の20未満である場合、前に記載したように、予め決められた弾性力を与えるのが困難である。反対に、弾性部分の幅が各端子接続部分の半径の60%を超えると、バッテリーセルの電極端子と接触する接触部分の面積が相対的に減少するため、所望の電気的接続が達成されない。また、弾性部分の傾斜角度が、各端子接続部分の下端、すなわち第一接触部分、に対して5度未満である場合、外部衝撃に対して予め決められた弾性力を与えることが困難になる。反対に、弾性部分の傾斜角度が30度を超えると、バッテリーパックの内側空間が減少し、外部圧力が弾性部分に作用した時に、弾性部分が破損することがある。
【0035】
好ましくは、突出連結部分は、接続部材全高の30〜70%に等しい高さを有する。突出連結部分の高さが30%未満である、つまり突出区域が小さい場合、突出連結部分を、バッテリーセルの電極端子の予め決められた区域に連結させるのが困難になる。反対に、突出連結部分の高さが70%を超えると、バッテリーパックの内側空間をさらに増加する必要があり、バッテリーパックのサイズが増加する。
【0036】
突出連結部分の形状には、突出連結部分がバッテリーセルの電極端子の予め決められた区域に容易に連結される限り、特に制限は無い。しかし、突出連結部分は、弾性部分と第二接触部分を接続する2個以上のブリッジが対称的な様式で配置される構造に構築するのが好ましい。この構造で、弾性的な構造の突出連結部分により、高い連結力を与えることができる。
【0037】
好ましい実施態様では、突出連結部分を、バッテリーセルの電極端子の予め決められた区域の中に容易に挿入されるように、「∩」に近い垂直断面積形状に形成する。この場合、バッテリーセルの電極端子の予め決められた区域に突出連結部分を連結する工程が容易に行われる。突出連結部分とバッテリーセルの電極端子の予め決められた区域との間を連結した後、突出連結部分は、外部振動によっても、バッテリーセルの電極端子の予め決められた区域から容易に分離しない。状況に応じて、各突出連結部分は、それらの片側に、各端子接続部分の中央軸に向かって突き出た連結突起を備えることができる。
【0038】
連結突起は、様々な構造に構築することができる。例えば、連結突起は、各突出連結部分の内側末端が第二接触部分に向かって屈曲する構造に構築するか、または連結突起が、半球状突起の形状で、各突出連結部分の内側から突き出ることもできる。しかし、連結突起は、上記の構造に限定されるものではない。
【0039】
上記のように、突出連結部分が、複数のブリッジが対称的様式で配置される構造に構築され、突出連結部分が、「∩」に近い垂直断面積形状に形成されるので、突出連結部分をバッテリーセルの電極端子の予め決められた区域と連結させる時に、それぞれの突出連結部分の側部に形成された連結突起に関係なく、突出連結部分が弾性的に挿入及び連結される。
【0040】
接続部材は、弾性部分と第二接触部分を接続する各ブリッジ間に、弾性部分の末端から伸びる下向きの突起をさらに包含するのが好ましい。これによって、弾性部分の弾性力が増加し、外部力、例えば振動または屈曲、がバッテリーパックに作用した時に、電極端子の瞬間的な短絡発生が防止される。
【0041】
この場合、下向き突起のそれぞれが、各端子接続部分の中央軸に向かって、第一接触部分の高さよりも低い高さに傾斜した末端を有するのが好ましい。第一接触部分の高さよりも低い高さに伸びる下向き突起は、接続部材が下側バッテリーセルの電極端子と接触している状態で、弾性部分を弾性的に支持する。また、下向き突起は、下側バッテリーセルの電極端子と接続した状態で維持される。従って、上記のような外部力が作用した時に、第一接触部分の不安定な接続状態による電極端子の瞬間的な短絡が防止される。
【0042】
下向き突起は、接続部材の水平部分に対して20〜70度の角度で傾斜しているのが好ましい。下向き突起が、20度未満の角度で傾斜している場合、下向き突起がバッテリーセルの電極端子と接触した時に、下向き突起がそれらの弾性を維持するのが困難である。反対に、下向き突起が70度を超える角度で傾斜している場合、バッテリーパックの組立または使用の際に、下向き突起が電極端子に損傷、例えば擦り傷、を与えるか、または下向き突起が破損することがある。
【0043】
好ましい実施態様では、第一接触部分は、その外側周辺部に、下側バッテリーセルの上側末端側部を部分的に覆う構造に構築された、一個以上の下方延長部を備えている。下方延長部は、下側バッテリーセルの上側末端側部を部分的に覆う構造に構築されているので、接続部材の、外部衝撃による下側バッテリーセルからの偏位を防止することができ、従って、安定した接続が達成される。
【0044】
好ましくは、一個以上の下方延長部を、第一接触部分の外側周辺部に沿って対称的構造で配置する。これによって、接続部材の、外部衝撃による下側バッテリーセルからの偏位の防止及び安定した接続が、より効果的に達成される。
【0045】
下方延長部の長さには、下方延長部が上記の効果を与える構造に構築される限り、特に制限は無い。例えば、下方延長部は、接続部材の全高の20〜150%の長さを有することができる。
【0046】
この構造により、接続部材を上側バッテリーセル及び下側バッテリーセルに連結様式で接続することができる。すなわち、接続部材の突出連結部分が上側バッテリーセルの電極端子に連結され、接続部材の下方延長部が下側バッテリーセルの電極端子に連結される。従って、接続部材は、上側及び下側バッテリーセルの両方に連結される。
【0047】
回路接続端子部分は、電源用の入力及び出力端子、電圧検出用の検出端子、またはそれらの組合せでよい。回路接続端子部分は、様々な形状に形成することができる。例えば、回路接続端子部分は、細片の形状に形成することができる。細片形状の回路接続端子部分は、接続部材を下側バッテリーセルに取り付けた後、回路接続端子部分が下側バッテリーセルの側部と緊密に接触するように、屈曲させることができる。
【0048】
接続部材は、縦方向で、互いに直列にだけ配置されたバッテリーセルを接続するための単一端子接続部分を包含する構造に構築することができる。一つの変形では、接続部材は、(a)下側バッテリーセルの電極端子の外部形状に対応するように形成された第一接触部分と、前記第一接触部分が、下側バッテリーセルの電極端子と、前記電極端子の外側周辺部に隣接する区域で接触し、前記第一接触部分が、予め決められた幅を有し、(b)前記下側バッテリーセルを弾性的に支持するための、第一接触部分から前記接続部材の中央軸に向かって上向きにテーパが付いた弾性部分と、(c)突出連結部分と、前記突出連結部分が、上側バッテリーセルの電極端子と連結するように、前記弾性部分から上向きに予め決められた高さに突き出ており、及び(d)第二接触部分とを包含し、前記第二接触部分が、前記突出連結部分から予め決められた深さに押し下げられるように、前記接続部材の前記中央軸上に配置されており、前記第二接触部分が前記上側バッテリーセルの前記電極端子と接触し、前記接続部材が、前記接続部材の片側に回路接続端子部分を備えている。
【0049】
本発明の別の態様では、本発明の接続部材により互いに電気的に接続された複数の二次バッテリーセルを包含するバッテリーパックを提供する。
【0050】
具体的には、バッテリーパックは、パックケース中の列で、複数の円筒形バッテリーセルが互いに電気的に接続され、縦方向及び横方向に配置されたバッテリーセルが、接続部材により互いに電気的に接続される構造に構築することができる。
【0051】
バッテリーパックは、様々な構造に構築することができる。例えば、バッテリーパックは、一般的に2P-3S線型構造、2P-3S平面型構造、2P-4S線型構造、または2P-4S平面型構造に構築することができる。
【0052】
好ましくは、バッテリーセル(a)のカソード端子は、第二接触部分を介して、接続部材の上側部分に電気的に接続し、バッテリーセル(b)のアノード端子は、第一接触部分を介して、接続部材の上側部分に電気的に接続する。すなわち、ある円筒形バッテリーセルのカソード端子を接続部材の第二接触部分に物理的接触様式で電気的に接続し、別の円筒形バッテリーセルのアノード端子を接続部材の上側部分に、接続部材の第一接触部分を介して、物理的接触様式で電気的に接続することができる。この場合、接続部材の突出連結部分は、円筒形バッテリーセルのカソード端子に形成された排気口中に弾性的に連結する。
【0053】
好ましい実施態様では、突出連結部分は、弾性部分と第二接触部分を接続する2個以上のブリッジが対称的な様式で配置される構造に構築され、各突出連結部分が、それらの片側に連結突起を備え、この連結突起は、接続部材の中央軸に向かって突き出し、突出連結部分は、接続部材が、バッテリーセルのカソード端子に形成された排気口に連結した時に、排気口の内側末端に連結される。排気口の内側末端に連結された連結突起は、外部衝撃または振動がバッテリーパックに加えられた時に、接続部材がバッテリーセルの電極端子から偏位するのを防止する。
【0054】
本発明では、接続部材の材料には、接続部材が導電性及び弾性を示す限り、特に制限は無い。接続部材は、加工の容易さを考えて、金属シートから製造するのが好ましい。例えば、接続部材は、ニッケル、黄銅、アルミニウム、銅、およびそれらの合金からなる群から選択された材料から製造することができる。
【0055】
本発明のバッテリーパックは、高出力及び大容量を必要とする家電製品、例えば携帯用デジタル万能ディスク(DVD)プレイヤー、小型パーソナルコンピュータ(PC)、等の電源として使用することができる。好ましくは、本発明のバッテリーパックは、ラップトップコンピュータ用の電源として使用する。
【0056】
本発明の別の態様では、電源としてバッテリーパックを包含するラップトップコンピュータを提供する。ラップトップコンピュータの一般的構造及び製造方法は、当業者には良く知られており、従って、さらなる説明は行わない。
【0057】
本発明の上記の、及び他の目的、特徴及び利点は、添付の図面を参照しながら記載する下記の詳細な説明により、より深く理解される。
【好ましい実施態様の詳細な説明】
【0058】
ここで、添付の図面を参照しながら、本発明の好ましい実施態様を詳細に説明する。しかし、本発明の範囲は、例示する実施態様に限定されるものではない。
【0059】
図3は、本発明の好ましい実施態様による接続部材を例示する透視図であり、図4は、図3の底面図であり、図5は、図4の線A-A'に沿って見た垂直断面図である。
【0060】
これらの図に関して、本発明の接続部材100は、互いに接続された2個の端子接続部分100A及び100B、及び外部回路に接続するための回路接続端子部分170を包含する。
【0061】
端子接続部分100A及び100Bのそれぞれは、下側バッテリーセル(図には示していない)の電極端子に電気的に接続される第一接触部分110と、第一接触部分110は、予め決められた幅cを有し、弾性部分120と、弾性部分120は、上向きにテーパが付くように、第一接触部分110から各端子接続部分の中央軸180に向かって伸びており、弾性部分120から上向きに予め決められた高さdに突き出ている突出連結部分130と、及び第二接触部分140とを包含し、前記第二接触部分140は、突出連結部分130の上側末端表面134から予め決められた深さeに押し下げられるように、各端子接続部分の中央軸180上に配置されており、第二接触部分140は、上側バッテリーセル(図には示していない)の電極端子に電気的に接続されている。
【0062】
第一接触部分110の、下側バッテリーセルの電極端子と接触している幅cは、各端子接続部分の半径Cの約10%である。第一接触部分110は、下側バッテリーセルの電極端子の外側表面に対応する同心円の形状に形成される。
【0063】
弾性部分120は、各端子接続部分の半径Cの約30%に等しい幅fを有する。弾性部分120は、第一接触部分110から各端子接続部分の中央軸180に向かって傾斜角度10度で上向きにテーパが付いている。従って、第一接触部分110と下側バッテリーセルの電極端子との間の弾性接続が弾性部分120により維持される。
【0064】
突出連結部分130の高さdは、接続部材100の全高Dの約50%である。突出連結部分130は、「∩」に近い垂直断面積形状に形成する。また、各突出連結部分130は、それらの内側に、各端子接続部分の中央軸180に向かって突き出る連結突起132を備えている。連結突起132は、各突出連結部分130の内側末端が第二接触部分140に向かって屈曲する構造に構築される。従って、接続部材が上側バッテリーセルの電極端子の予め決められた区域に連結された後、突出連結部分130の構造により、接続部材が上側バッテリーセルから分離するのが阻止される。この時、第二接触部分140が、上側バッテリーセルの電極端子の中央区域と接触することにより、電気的接続が達成される。
【0065】
突出連結部分130は、弾性部分120と第二接触部分140を接続する4個のブリッジ150が放射状に、対称的様式で配置された構造に構築される。具体的には、予め決められた間隔で配置されたブリッジ150が、弾性部分120と第二接触部分140を接続している。ブリッジ150は、上向きに突き出し、それぞれの突出連結部分130を構成する。
【0066】
また、4個の下向き突起160が、それぞれのブリッジ150間で、弾性部分120の末端122から伸びている。下向き突起160は、各端子接続部分の中央軸180に向かって約40度の傾斜角度bで傾斜している。各下向き突起160の下側末端162は、第一接触部分110の高さより低い高さに伸びている。従って、接続部材100を下側バッテリーセル(図には示していない)の電極端子に取り付けると、下向き突起160が、弾性的に圧迫された状態で下側バッテリーセルの電極端子と接続される。
【0067】
各下向き突起160は、幾分低い弾性率を示すが、4個の下向き突起160は、下側バッテリーセルの電極端子に独立して接続される。従って、下向き突起160は、外部ファクター、例えば振動、によるバッテリーセルの瞬間的な短絡を防止し、それによって、バッテリーセル間の電気的接続を連続的に維持する。
【0068】
また、図4に示すように、各端子接続部分の弾性部分120、第一接触部分110及び第二接触部分120は、同心円の形状に形成される。また、4個の突出連結部分130は、突出連結部分130を互いに接続した時に、想像上の同心円形状を形成する。これによって、各端子接続部分は、同心円構造に構築され、従って、各端子接続部分と円筒形バッテリーセルの電極端子の外側周辺部との間の接触面積及び緊密な接触度が増加する。
【0069】
図6は、円筒形バッテリーセルが互いに直列接続される構造における、本発明の接続部材と円筒形バッテリーセルの電極端子との間の連結を典型的に例示する側面図であり、図7は、従来型円筒形二次バッテリーのカソード端子を典型的に例示する平面図である。
【0070】
先ず、図7に関して、4個の排気口210が、円筒形二次バッテリー200中で発生したガスが排気口210を通して排出されるように、円筒形二次バッテリー200のカソード端子220の外側周辺区域に形成されている。
【0071】
図6に関して、接続部材の上側部分に配置された突出連結部分130が、上側バッテリーセル200のカソード端子220の排気口210(図7参照)の中に挿入され、弾性的に連結する。この時、第二接触部分140が上側バッテリーセル200のカソード端子220と接触することにより、電気的接続が達成される。また、各突出連結部分の内側に中央軸方向で形成された連結突起132が、上側バッテリーセル200のカソード端子220に形成された各排気口210に連結することにより、安定した連結が達成される。
【0072】
他方、接続部材の下側部分に配置された第一接触部分110は、下側バッテリーセル300のアノード端子310の外側周辺部と接触し、弾性部分120の末端から下方に伸びる下向き突起160は、下側バッテリーセル300のアノード端子310の外側周辺部と部分的に接触する。その結果、上側バッテリーセル200及び下側バッテリーセル300が、互いに直列に接続される。
【0073】
図8は、円筒形バッテリーセルが互いに並列接続されるように、本発明の接続部材が円筒形バッテリーセルの電極端子に連結されている構造を例示する透視図である。図9は、図8の正面図であり、図10は、図8の平面図である。
【0074】
これらの図に関して、2個の円筒形バッテリーセル200及び201は、各円筒形バッテリーセル200及び201のカソード端子220及び221が同じ方向を向いた状態で、互いに隣接して配置され、バンクを構成する。
【0075】
接続部材100の突出連結部分130は、円筒形バッテリーセル200及び201の対応する排気口210の中に挿入され、それによって、接続部材100が、円筒形バッテリーセル200及び201に弾性的に連結される。従って、バンク構造になった円筒形バッテリーセル200と201の間の物理的連結が、接続部材100により維持される。連結突起(図には示していない)がそれぞれの排気口210に弾性的に連結するので、図6に関して説明したように、接続部材100の突出連結部分130がそれぞれの排気口210の中に挿入された時、その連結力は非常に強い。他方、接続部材を必要に応じて分離する場合、連結突起を逆方向に弾性的に屈曲させるのに十分な引張力を連結突起に作用させることにより、接続部材100を円筒形バッテリーセル200及び201から分離することができる。
【0076】
接続部材100を円筒形バッテリーセル200及び201に連結する場合、バンクを、円筒形バッテリーセル200及び201が互いに並列に接続される構造に構築する。接続部材100は、導電性材料、例えば金属板、から製造する。従って、第二接触部分140が、各円筒形バッテリーセル200及び201のカソード端子220及び221と接触すると、各円筒形バッテリーセル200及び201のカソード端子220と221との間の電気的接続が達成される。接続部材100がバンクに連結されると、接続部材100は、第一接触部分110が前方を向くように配置される。従って、図6に示すように、他の円筒形バッテリーセル(図には示していない)を接続部材100の前に配置する場合、円筒形バッテリーセル間に直列接続が達成される。
【0077】
また、回路接続端子部分170は、接続部材100の対向する側部の上側末端にドリル孔の形態で形成し、それによって、互いに直列及び並列に接続された円筒形バッテリーセルを外部回路に接続することができる。
【0078】
図11〜14は、図3に示す接続部材の様々な変形を示す典型的な図である。
【0079】
先ず、図11の接続部材101は、回路接続端子部分171が、第一接触部分110の一つから伸びる細片の形状に形成されている点で、図3の接続部材100と異なっている。細片形状の回路接続端子部分171は、接続部材101を下側バッテリーセルに取り付けた後、回路接続端子部分171が下側バッテリーセル(図には示していない)の側部と緊密に接触するように、屈曲させることができる。
【0080】
図12の接続部材102は、回路接続端子部分171が、第一接触部分110の一つから伸びる細片の形状に形成されており、2個以上の下方延長部112が各第一接触部分110の外側周辺部に形成され、下側バッテリーセルの上側末端側部を部分的に覆っている点で、図3の接続部材100と異なっている。
【0081】
下方延長部112は、下側バッテリーセルの上側末端側部を部分的に覆う構造に構築する。これによって、下方延長部112は、外部衝撃により接続部材102が下側バッテリーセルから偏位するのを防止し、接続部材102と下側バッテリーセルとの間の確実な連結を保持する。
【0082】
2個以上の下方延長部を各第一接触部分の外側周辺部に対称的様式で配置するのが好ましい。これによって、接続部材が下側バッテリーセルから偏位するのが防止され、接続部材102と下側バッテリーセルとの間の連結がより効果的に確保される。
【0083】
下方延長部の長さには、下方延長部が、上記の効果を与える構造に構築される限り、特に制限は無い。例えば、下方延長部は、接続部材の全高の20〜150%の長さを有することができる。
【0084】
この構造により、接続部材を上側バッテリーセル及び下側バッテリーセルに連結様式で接続することができる。すなわち、接続部材の突出連結部分が、上側バッテリーセルの円筒形バッテリーセルの電極端子に連結され、接続部材の下方延長部が、下側バッテリーセルの円筒形バッテリーセルの電極端子に連結される。従って、接続部材は、上側及び下側バッテリーセルの両方に連結される。
【0085】
図13の接続部材103は、連結突起132aが突出連結部分130の内側から、半球状突起の形状で突き出ている点で、図12の接続部材102とは異なっている。半球状突起の形状にある連結突起132aにより、接続部材103を上側バッテリーセルに連結した時に、接続部材103と上側バッテリーセル(図には示していない)との間の機械的連結力が増加する。
【0086】
図14の接続部材104は、ブリッジ150同士の間に下向き突起が形成されていない点で、図13の接続部材103とは異なっている。具体的には、図13の接続部材103は、弾性部分120の末端から伸びる下向き突起160がブリッジ150同士の間に形成されているのに対し、図14の接続部材104には、下向き突起が無い。
【0087】
本発明の好ましい実施態様を例示のために開示したが、当業者には明らかなように、請求項に記載する本発明の範囲及び精神から離れることなく、様々な修正、追加、及び置き換えが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0088】
上記の説明から明らかなように、本発明の接続部材は、バッテリーセルの電極端子間を電気的に接続するための溶接またははんだ付け工程を必要としない。従って、溶接の際に引き起こされることがある、バッテリーセルへの熱的損傷及び短絡の発生を阻止することができる。また、バッテリーセルの電極端子間の安定した連結構造により、端子接続区域における抵抗の変動を最少に抑え、製造効率を大きく改良することができる。
【0089】
さらに、バッテリーセルの一部に欠陥を生じた場合、それらのバッテリーセルを、機械的連結様式で、容易に、他のバッテリーセルから分離することができるので、残りの、欠陥が無いバッテリーセルを再使用することができる。また、スポット溶接方法と比較して、高い導電性を示す材料の接続部材を製造することができ、それによって、バッテリーパックの効率を改良することができる。
【0090】
さらに、本発明の接続部材は、高い弾性を示す。従って、外部の力、例えば落下または振動、がバッテリーパックに作用しても、接続部材は、外部の力からバッテリーセルを保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】図1は、従来の接続部材、例えば金属板、により互いに電気的に接続したバッテリー間の連結を例示する分解組立透視図である。
【図2】図2は、金属板が保護回路に接続されているバッテリーパックを例示する典型的な図である。
【図3】図3は、本発明の好ましい実施態様による接続部材を例示する透視図である。
【図4】図4は、図3の底面図である。
【図5】図5は、図4の線A-A'に沿って見た垂直断面図である。
【図6】図6は、本発明の接続部材と円筒形バッテリーセルの電極端子との間の連結を典型的に例示する側面図である。
【図7】図7は、従来型円筒形二次バッテリーのカソード端子を典型的に例示する平面図である。
【図8】図8は、円筒形バッテリーセルが互いに並列接続されるように、本発明の接続部材が円筒形バッテリーセルの電極端子に連結されている構造を例示する透視図である。
【図9】図9は、図8の正面図である。
【図10】図10は、図8の平面図である。
【図11】図11は、図3に示す接続部材の様々な変形を示す典型的な図である。
【図12】図12は、図3に示す接続部材の様々な変形を示す典型的な図である。
【図13】図13は、図3に示す接続部材の様々な変形を示す典型的な図である。
【図14】図14は、図3に示す接続部材の様々な変形を示す典型的な図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の二次バッテリーセルを電気的に接続するための接続部材であって、
前記二次バッテリーセルをバッテリーパックケース中に取り付けた際に、前記二次バッテリーセルが縦方向及び横方向に物理的接触様式で配置されてなるものであり、
前記接続部材が、縦方向で互いに直列に配置された前記バッテリーセルを接続するための端子接続部分を備えてなり、
前記端子接続部分が、互いに接続され、前記横方向に配置されたバッテリーセル間の並列接続をし、
前記各端子接続部分が、
(a)第一接触部分と、
前記第一接触部分が下側バッテリーセルの電極端子の外部形状に対応するように形成されてなり、前記第一接触部分が前記下側バッテリーセルの前記電極端子と前記電極端子の外側周辺部に隣接する区域で接触してなり、前記第一接触部分が予め決められた幅を有してなるものであり、
(b) 弾性部分と、
前記弾性部分が、前記第一接触部分から各端子接続部分の中央軸に向かって上向きにテーパが付与されてなり、前記下側バッテリーセルを弾性的に支持するものであり、
(c)突出連結部分と、並びに
前記突出連結部分が、前記弾性部分から予め決められた高さに上向きに突き出ており、前記突出連結部分が上側バッテリーセルの電極端子と連結されるものであり、
(d)第二接触部分とを備えてなるものであり、
前記第二接触部分が各端子接続部分の前記中央軸上に配置され、前記第二接触部分が前記突出連結部分から予め決められた深さに押し下げられてなり、前記第二接触部分が前記上側バッテリーセルの前記電極端子と接触されるものであり、
前記接続部材が、前記接続部材の片側に回路接続端子部分を備えてなるものである、接続部材。
【請求項2】
前記接続部材が、導電性シートを加圧成形することにより、単一物体に製造される、請求項1に記載の接続部材。
【請求項3】
前記バッテリーセルが円筒形バッテリーセルであり、並びに
前記接触部分、前記弾性部分、及び前記突出連結部分が同心円構造に構築されてなる、請求項1に記載の接続部材。
【請求項4】
前記バッテリーセルと接触する前記第一接触部分の幅が、各端子接続部分の半径の5〜20%である、請求項3に記載の接続部材。
【請求項5】
前記弾性部分が、各端子接続部分の半径の20〜60%に等しい幅、及び5〜30°の傾斜角度を有する、請求項3に記載の接続部材。
【請求項6】
前記突出連結部分が、前記接続部材全高さの30〜70%に等しい高さを有する、請求項1に記載の接続部材。
【請求項7】
前記突出連結部分が、前記弾性部分と前記第二接触部分を接続する2個以上のブリッジが対称的な様式で配置される構造に構築されてなる、請求項1に記載の接続部材。
【請求項8】
前記突出連結部分が、「∩」の垂直断面積形状に形成される、請求項1に記載の接続部材。
【請求項9】
各突出連結部分が、各突出連結部分の片側に、各端子接続部分の中央軸に向かって突き出た連結突起を備えてなる、請求項8に記載の接続部材。
【請求項10】
前記連結突起が、各突出連結部分の内側末端が前記第二接触部分に向かって屈曲する構造に構築されてなる、請求項9に記載の接続部材。
【請求項11】
前記連結突起が、半球状突起の形状において、各突出連結部分の内側から突き出てなる、請求項9に記載の接続部材。
【請求項12】
前記それぞれのブリッジ間に、前記弾性部分の末端から伸びる下向突起をさらに備えてなる、請求項7に記載の接続部材。
【請求項13】
前記下向き突起のそれぞれが、各端子接続部分の前記中央軸に向かって、前記第一接触部分の高さよりも低い高さに傾斜した末端を有してなる、請求項12に記載の接続部材。
【請求項14】
前記下向き突起が、20〜70度の角度で傾斜してなる、請求項12に記載の接続部材。
【請求項15】
前記第一接触部分が、前記第一接触部分の外側周辺部に、前記下側バッテリーセルの上側末端側部を部分的に覆う構造に構築された、一個以上の下方延長部を備えてなる、請求項1に記載の接続部材。
【請求項16】
複数の二次バッテリーセルを電気的に接続するための接続部材であって、
前記二次バッテリーセルをバッテリーパックケース中に取り付けた際に、前記二次バッテリーセルが縦方向に物理的接触様式で配置されてなるものであり、
前記接続部材が、
(a) 第一接触部分と、
前記第一接触部分が下側バッテリーセルの電極端子の外部形状に対応するように形成されてなり、前記第一接触部分が前記下側バッテリーセルの前記電極端子と前記電極端子の外側周辺部に隣接する区域で接触してなり、前記第一接触部分が、予め決められた幅を有してなるものであり、
(b) 弾性部分と、
前記弾性部分が、前記第一接触部分から前記接続部材の前記中央軸に向かって上向きにテーパが付与されてなり、前記下側バッテリーセルを弾性的に支持するものであり、
(c)突出連結部分と、並びに
前記突出連結部分が前記弾性部分から予め決められた高さに上向きに突き出ており、前記突出連結部分が上側バッテリーセルの電極端子と連結されるものであり、
(d)第二接触部分とを備えてなるものであり、
前記第二接触部分が各端子接続部分の前記中央軸上に配置され、前記第二接触部分が前記突出連結部分から予め決められた深さに押し下げられてなり、前記第二接触部分が前記上側バッテリーセルの前記電極端子と接触されるものであり、
前記接続部材が、前記接続部材の片側に回路接続端子部分を備えてなるものである、接続部材。
【請求項17】
バッテリーパックであって、
複数の円筒形バッテリーセルがパックケース中の列において、互いに電気的に接続される構造に構築されてなり、
縦方向及び横方向に配置された前記バッテリーセルが、請求項1に記載の接続部材により互いに電気的に接続されてなる、バッテリーパック。
【請求項18】
バッテリーセル(a)のカソード端子が、第二接触部分を介して、前記接続部材の上側部分に電気的に接続されてなり、
バッテリーセル(b)のアノード端子が、第一接触部分を介して、前記接続部材の上側部分に電気的に接続されてなる、請求項17に記載のバッテリーパック。
【請求項19】
前記接続部材の前記突出連結部分が、前記バッテリーセルのカソード端子に形成された排気口に弾性的に連結されてなる、請求項18に記載のバッテリーパック。
【請求項20】
前記突出連結部分が、弾性部分と前記第二接触部分を接続する2個以上のブリッジが対称的な様式で配置される構造に構築されてなり、
各突出連結部分が、各突出連結部分の片側に連結突起を備えてなり、前記連結突起が、前記接続部材の中央軸に向かって突き出してなり、
前記接続部材が、前記バッテリーセルの前記カソード端子に形成された前記排気口に連結される際に、前記突出連結部分が、前記排気口の内側末端に連結されてなる、請求項19に記載のバッテリーパック。
【請求項21】
前記接続部材が、ニッケル、黄銅、アルミニウム、銅、およびそれらの合金からなる群から選択された材料から製造されてなる、請求項17に記載のバッテリーパック。
【請求項22】
請求項17に記載のバッテリーパックを電源として包含してなる、ラップトップコンピュータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2010−528447(P2010−528447A)
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−510230(P2010−510230)
【出願日】平成20年5月30日(2008.5.30)
【国際出願番号】PCT/KR2008/003074
【国際公開番号】WO2008/147153
【国際公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(500239823)エルジー・ケム・リミテッド (1,221)
【Fターム(参考)】