説明

経路広告枠設定装置、経路広告枠設定方法及び経路広告枠設定プログラム

【課題】広告情報の新たな対応付けとして、エリアに代えて地図上の経路に応じて広告情報を配信可能な経路広告枠設定装置、経路広告枠設定方法及び経路広告枠設定プログラムを提供する。
【解決手段】広告サーバ1は、広告枠を設定した地図上の経路に関する経路情報を記憶する経路DB22を有する記憶部20と、通信ネットワーク2を介して接続された広告主端末3から、新たな前記経路情報を受信する経路情報受信手段15と、経路情報受信手段15により受信した前記経路情報に広告枠を設定し、経路DB22に記憶する広告枠設定手段16と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経路広告枠設定装置、経路広告枠設定方法及び経路広告枠設定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現状、広告による宣伝がユーザの購買意欲の向上に貢献することから、広告による宣伝は、企業戦略において重要な要素の1つとなっている。このような状況において、より有益な広告をユーザに行うための様々な広告枠の設定方法が試みられている。例えば、車等の移動体に搭載されたナビゲーション装置を介して、移動体が走行する経路等の周辺の施設等に関する広告情報を供給すると共に、移動体に搭載されたナビゲーション装置を介して供給するための広告情報の広告枠を広告主に販売する移動体広告システムが開示されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−156234号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載の移動体広告システムは、移動体の現在位置、目的地又は現在位置から目的地までの経路に応じて広告情報を配信するものであった。よって、移動体の位置や、予めユーザが目的地を登録することにより決定された経路に応じて広告情報を配信するものであった。そして、特許文献1に記載の移動体広告システムでは、配信する広告情報が地図上の各エリアに対応付けられており、例えば、移動体が所定の経路を外れても、エリア内であればエリアに対応付けられた移動体の移動位置の周辺の広告情報を配信するものであった。
【0004】
本発明は、広告情報の新たな対応付けとして、エリアに代えて地図上の経路に応じて広告情報を配信可能な経路広告枠設定装置、経路広告枠設定方法及び経路広告枠設定プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0006】
(1) 通信ネットワーク(例えば、通信ネットワーク2)を介して接続された広告主の端末(例えば、広告主端末3)から、地図上の経路に関する経路情報を受信する経路情報受信手段(例えば、経路情報受信手段15)と、
前記経路情報受信手段により受信した前記経路情報に広告枠を設定し、記憶部(例えば、記憶部20,220)に有する経路データベース(例えば、経路DB22)に記憶する広告枠設定手段(例えば、広告枠設定手段16)と、
を備える経路広告枠設定装置(例えば、広告サーバ1,201)。
【0007】
(1)このような構成によれば、当該経路広告枠設定装置は、通信ネットワークを介して接続された広告主の端末から、地図上の経路に関する経路情報を受信し、受信した前記経路情報に広告枠を設定し、記憶部に有する経路データベースに記憶する。
【0008】
よって、広告情報の新たな対応付けとして、エリアに代えて地図上の様々な経路に広告主が広告枠を設定できるので、広告主の要求に応じて、好みの経路に広告を配信することができる。
【0009】
(2) 前記記憶部(例えば、記憶部20,220)は、前記広告枠と前記広告枠に関する入札情報とを関連付けて記憶する入札データベース(例えば、入札DB24)を有し、
前記広告枠に関連付けて予め前記入札データベースに記憶された広告枠単価を、前記経路の距離、前記経路での制限速度、所定時間内の前記経路の利用者数の少なくともいずれかに基づき算出する広告枠単価算出手段(例えば、広告枠単価算出手段14)を備えること、
を特徴とする(1)に記載の経路広告枠設定装置(例えば、広告サーバ1)。
【0010】
(2)このような構成によれば、当該経路広告枠設定装置は、前記記憶部に、前記広告枠と前記広告枠に関する入札情報とを関連付けて記憶する入札データベースを有し、前記広告枠に関連付けて予め前記入札データベースに記憶された広告枠単価を、前記経路の距離、前記経路での制限速度、所定時間内の前記経路の利用者数の少なくともいずれかに基づき算出する。
【0011】
よって、広告枠単価を、経路の距離、経路での制限速度、所定時間内の経路の利用者数に応じて算出することで、経路の特質に合った広告枠単価を設定することができる。
【0012】
(3) 前記記憶部(例えば、記憶部20,220)は、前記広告枠に対応する広告情報を記憶する広告データベース(例えば、広告DB26)を有し、
ユーザの端末(例えば、ユーザ端末5)の位置情報を取得する位置情報取得手段(例えば、位置情報取得手段17)と、
前記位置情報取得手段により取得された前記位置情報を含む前記経路を、前記経路データベースから特定する経路特定手段(例えば、経路特定手段18)と、
前記経路特定手段により特定された前記経路に関連する広告枠の広告情報を、前記広告データベースから抽出して前記ユーザの端末に送信する広告情報送信手段(例えば、広告情報送信手段19)と、
を備えること、
を特徴とする(1)又は(2)に記載の経路広告枠設定装置(例えば、広告サーバ1,201)。
【0013】
(3)このような構成によれば、当該経路広告枠設定装置は、前記記憶部に、前記広告枠に対応する広告情報を記憶する広告データベースを有し、ユーザの端末の位置情報を取得するし、取得された前記位置情報を含む前記経路を、前記経路データベースから特定し、特定された前記経路に関連する広告枠の広告情報を、前記広告データベースから抽出して前記ユーザの端末に送信する。
【0014】
よって、経路を移動するユーザの位置を取得することで、ユーザに、取得した位置を含む経路に関連する広告枠の広告情報を送信するので、ユーザが予め目的地を登録する等のユーザによる事前の準備を必要とせず、より有益な広告を配信することができる。
【0015】
(4) 前記経路特定手段(例えば、経路特定手段18)により特定された前記経路に基づき、前記位置情報取得手段(例えば、位置情報取得手段17)により前記ユーザの端末(例えば、ユーザ端末5)の位置情報を逐次取得することで、前記ユーザの端末が前記経路を通過する時間を算出する通過時間算出手段(例えば、通過時間算出手段210A)を備え、
前記広告情報送信手段(例えば、広告情報送信手段19)は、前記通過時間算出手段により算出された時間に応じた前記経路に関連する広告枠の広告情報を、前記ユーザの端末に送信すること、
を特徴とする(3)に記載の経路広告枠設定装置(例えば、広告サーバ201)。
【0016】
(4)このような構成によれば、当該経路広告枠設定装置は、特定された前記経路に基づき、前記ユーザの端末の位置情報を逐次取得することで、前記ユーザの端末が前記経路を通過する時間を算出し、算出された時間に応じた前記経路に関連する広告枠の広告情報を、前記ユーザの端末に送信する。
【0017】
よって、広告の種類を、ユーザの移動に関する通過時間に基づいて決定することができるので、経路の通過時間に応じて適切な長さの広告をユーザに提供することができる。
【0018】
(5) 前記広告情報送信手段(例えば、広告情報送信手段19)は、表示部(例えば、表示部6)及び音声出力部(例えば、音声出力部7)の少なくともいずれかを備えた前記ユーザの端末(例えば、ユーザ端末5)において出力可能な形式の前記広告情報を送信すること、
を特徴とする(3)又は(4)に記載の経路広告枠設定装置(例えば、広告サーバ1,201)。
【0019】
(5)このような構成によれば、当該経路広告枠設定装置は、表示部及び音声出力部の少なくともいずれかを備えた前記ユーザの端末において出力可能な形式の前記広告情報を送信する。
【0020】
よって、広告を、表示部及び音声出力部のうち少なくともいずれかに提供するので、ユーザの視覚及び聴覚のうち少なくともいずれかに訴える広告を提供することができる。
【0021】
(6) 前記広告主の端末(例えば、広告主端末3)から広告枠入札情報を受信する入札情報受信手段(例えば、入札情報受信手段11)と、
前記入札情報受信手段により受信された前記広告枠入札情報に含まれる前記入札情報を、前記広告枠入札情報に含まれる入札対象の広告枠に関連付けて前記入札データベース(例えば、入札DB24)に記憶する入札情報記憶手段(例えば、入札情報記憶手段12)と、
前記入札情報記憶手段により記憶された前記広告枠の前記入札情報に基づき、前記広告枠を落札する前記広告主を決定する落札決定手段(例えば、落札決定手段13)と、
を備えること、
を特徴とする(2)に記載の経路広告枠設定装置(例えば、広告サーバ1,201)。
【0022】
(6)このような構成によれば、当該経路広告枠設定装置は、前記広告主の端末から広告枠入札情報を受信し、受信された前記広告枠入札情報に含まれる前記入札情報を、前記広告枠入札情報に含まれる入札対象の広告枠に関連付けて前記入札データベースに記憶し、記憶された前記広告枠の前記入札情報に基づき、前記広告枠を落札する前記広告主を決定する。
【0023】
よって、サービス提供者にとって、地図上の経路に広告枠が設定され、経路に応じた広告を出力可能とするような、新たな広告ビジネスを提供できる。また、経路に設定された広告枠を落札することができるので、例えば、地図上の経路に関連する広告情報を配信することができる。
【0024】
(7) 前記落札決定手段(例えば、落札決定手段13)は、前記入札情報に含まれる入札価格が、前記広告枠単価と同等以上の場合に、前記広告枠の落札者を前記入札情報を送信した前記広告主に決定すること、
を特徴とする(6)に記載の経路広告枠設定装置(例えば、広告サーバ1)。
【0025】
(7)このような構成によれば、当該経路広告枠設定装置は、前記入札情報に含まれる入札価格が、前記広告枠単価と同等以上の場合に、前記広告枠の落札者を前記入札情報を送信した前記広告主に決定する。
【0026】
よって、予め記憶された広告枠単価以上の入札価格を提示された場合に落札するので、サービス提供者に安定した広告収入の機会を提供することができる。
【0027】
(8) 前記落札決定手段(例えば、落札決定手段13)は、前記入札データベース(例えば、入札DB24)に記憶された複数の前記入札情報のうち、前記入札情報に含まれる入札価格のより高い前記入札情報の前記広告主に落札を決定すること、
を特徴とする(6)に記載の経路広告枠設定装置(例えば、広告サーバ201)。
【0028】
(8)このような構成によれば、当該経路広告枠設定装置は、前記入札データベースに記憶された複数の前記入札情報のうち、前記入札情報に含まれる入札価格のより高い前記入札情報の前記広告主に落札を決定する。
【0029】
よって、複数の広告主が入札した場合に、より高い金額で入札した広告主が落札できるので、広告主にとって公平な入札及び落札を行う機会を提供することができる。また、サービス提供者に、高額な広告収入の機会を提供することができる。
【0030】
(9) 前記広告枠は、時間帯、曜日及び期間の少なくともいずれかの単位で設定可能であること、
を特徴とする(1)から(8)のいずれか1項に記載の経路広告枠設定装置(例えば、広告サーバ1,201)。
【0031】
(9)このような構成によれば、当該経路広告枠設定装置は、前記広告枠を、時間帯、曜日及び期間の少なくともいずれかの単位で設定可能とする。
【0032】
よって、例えば、広告主にとって、例えば、特定の日時に応じた広告を配信できるので、より広告効果を高めることができる。
【0033】
(10) 広告主の端末(例えば、広告主端末3)と通信ネットワーク(例えば、通信ネットワーク2)を介して接続されたコンピュータ(例えば、広告サーバ1,201)による経路広告枠設定方法であって、
前記広告主の端末から、地図上の経路に関する経路情報を受信する経路情報受信ステップと、
前記経路情報受信ステップにより受信した前記経路情報に広告枠を設定し、記憶部(例えば、記憶部20,220)に有する経路データベース(例えば、経路DB22)に記憶する広告枠設定ステップと、
を含む経路広告枠設定方法。
【0034】
(10)の構成によれば、当該方法を用いることにより、(1)と同様の効果が期待できる。
【0035】
(11) ユーザの端末(例えば、ユーザ端末5)の位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
前記位置情報取得ステップにより取得された前記位置情報を含む前記経路を、前記経路データベース(例えば、経路DB22)から特定する経路特定ステップと、
前記経路特定ステップにより特定された前記経路に関連する広告枠の広告情報を、前記広告枠に対応する広告情報を記憶する広告データベース(例えば、広告DB26)から抽出して前記ユーザの端末に送信する広告情報送信ステップと、
を含むこと、
を特徴とする(10)に記載の経路広告枠設定方法。
【0036】
(11)の構成によれば、当該方法を用いることにより、(3)と同様の効果が期待できる。
【0037】
(12) コンピュータ(例えば、広告サーバ1,201)に、
通信ネットワーク(例えば、通信ネットワーク2)を介して接続された広告主の端末(例えば、広告主端末3)から、地図上の経路に関する経路情報を受信する経路情報受信ステップと、
前記経路情報受信ステップにより受信した前記経路情報に広告枠を設定し、記憶部(例えば、記憶部20,220)に有する経路データベース(例えば、経路DB22)に記憶する広告枠設定ステップと、
を実行させる経路広告枠設定プログラム。
【0038】
(12)の構成によれば、当該プログラムをコンピュータ上で実行することにより、(1)と同様の効果が期待できる。
【0039】
(13) コンピュータ(例えば、広告サーバ1,201)に、
ユーザの端末(例えば、ユーザ端末5)の位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
前記位置情報取得ステップにより取得された前記位置情報を含む前記経路を、前記経路データベース(例えば、経路DB22)から特定する経路特定ステップと、
前記経路特定ステップにより特定された前記経路に関連する広告枠の広告情報を、前記広告枠に対応する広告情報を記憶する広告データベース(例えば、広告DB26)から抽出して前記ユーザの端末に送信する広告情報送信ステップと、
を実行させること、
を特徴とする(12)に記載の経路広告枠設定プログラム。
【0040】
(13)の構成によれば、当該プログラムをコンピュータ上で実行することにより、(3)と同様の効果が期待できる。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、広告情報の新たな対応付けとして、エリアに代えて地図上の経路に応じて広告情報を配信可能な経路広告枠設定装置、経路広告枠設定方法及び経路広告枠設定プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。
【0043】
(第1実施形態)
[システムの全体構成]
図1は、第1実施形態に係る経路広告枠設定システム100の機能構成を示す図である。第1実施形態における経路広告枠設定システム100は、広告サーバ1が通信ネットワーク2を介して、広告主端末3及びユーザ端末5に通信可能に接続されている。
【0044】
広告サーバ1は、広告主端末3から経路に設定された広告枠に関する入札情報を受け付け、落札する広告主を決定する装置である。ここで、経路とは、ユーザが自ら又は乗物等により移動可能な、地図上の道路、線路、航路等の線上で表される一定区画をいう。また、広告サーバ1は、ユーザ端末5の位置情報を取得してユーザ端末5の位置を把握することで経路を特定し、経路に関連付けられた広告枠により決定される広告をユーザ端末5に送信する装置である。なお、広告サーバ1のハードウェアの数に制限はなく、必要に応じて1又は複数のハードウェアで構成してよい。
【0045】
広告サーバ1は、制御部10及び記憶部20を備える。広告サーバ1の制御部10は、さらに入札情報受信手段11、入札情報記憶手段12、落札決定手段13、広告枠単価算出手段14、経路情報受信手段15、広告枠設定手段16、位置情報取得手段17、経路特定手段18及び広告情報送信手段19を有する。これらの各機能は、後述のフローチャートで説明する。また、記憶部20は、経路DB(データベース)22、入札DB24及び広告DB26を有する。これらの内容については、後述で適宜説明する。
【0046】
通信ネットワーク2は、広告サーバ1と、広告主端末3及びユーザ端末5とを接続する、例えばインターネットを指す。ここで、通信ネットワーク2は、有線により実現するものだけではなく、基地局を介して一部を無線により実現するもの、アクセスポイントを介して無線LANにより実現するもの等、本発明の技術的思想に合致するものであれば様々な通信ネットワークにより実現してよい。
【0047】
広告主端末3は、PC(パソコン)等の通信端末であり、入札を行うための例えばWebベースで作成されたWebページが閲覧可能な端末である。広告サーバ1との通信のみで用いる専用端末であってもよいし、通信ネットワーク2を介して図示しない他のサーバとの通信も行う兼用端末であってもよい。
【0048】
ユーザ端末5は、携帯端末5A、カーナビ(カーナビゲーションシステム)5B、携帯ラジオ5C等を示す。ユーザ端末5は、例えば、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)に代表されるユーザ端末5の位置情報を取得する機能を有する。ユーザ端末5においてGPS機能を有効にすることで、ユーザ端末5の経度緯度を利用した位置情報が、所定間隔で自動的に発信され、広告サーバ1は、ユーザ端末5の位置情報を取得できる。ユーザ端末5は、ディスプレイ等の表示部6及びスピーカ等の音声出力部7の少なくともいずれかを有する。例えば、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistants)に代表される携帯端末5Aは、表示部6A及び音声出力部7Aを有する。同様に、カーナビ5Bは、表示部6B及び音声出力部7Bを有する。携帯ラジオ5Cは、音声出力部7Cのみを有する。ユーザ端末5は、端末が有する表示部6及び音声出力部7の少なくともいずれかにより、広告情報を出力する。
【0049】
[広告サーバ1のハードウェア構成]
次に、図2を参照して、図1に示す広告サーバ1のハードウェア構成の一例について説明する。図2は、第1実施形態に係る広告サーバ1のハードウェア構成を示す図である。広告サーバ1は、制御部10を構成するCPU(Central Processing Unit)1010(マルチプロセッサ構成ではCPU1012等、複数のCPUが追加されてもよい)、バスライン1005、通信I/F1040、メインメモリ1050、BIOS(Basic Input Output System)1060、USBポート1090、I/Oコントローラ1070、並びにキーボード及びマウス1100等の入力手段や表示装置1022を備える。
【0050】
I/Oコントローラ1070には、記憶部20を構成する、例えば、テープドライブ1072、ハードディスク1074、光ディスクドライブ1076、半導体メモリ1078等の記憶手段を接続することができる。BIOS1060は、広告サーバ1の起動時にCPU1010が実行するブートプログラムや、広告サーバ1のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0051】
ハードディスク1074は、広告サーバ1が装置として機能するための各種プログラム及び本発明の機能を実行するプログラムを記憶しており、さらに必要に応じて各種データベースを構成可能である。後述で説明する経路DB22、入札DB24及び広告DB26は、例えば、ハードディスク1074に記憶される。
【0052】
光ディスクドライブ1076としては、例えば、DVD−ROMドライブ、CD−ROMドライブ、DVD−RAMドライブ、CD−RAMドライブを使用することができる。この場合は各ドライブに対応した光ディスク1077を使用する。
【0053】
光ディスク1077から光ディスクドライブ1076によりプログラム又はデータを読み取り、I/Oコントローラ1070を介してメインメモリ1050又はハードディスク1074に提供することもできる。また、同様にテープドライブ1072に対応したテープメディア1071を主としてバックアップのために使用することもできる。
【0054】
広告サーバ1に提供されるプログラムは、ハードディスク1074、光ディスク1077、又はメモリーカード等の記録媒体に格納されて提供される。このプログラムは、I/Oコントローラ1070を介して、記録媒体から読み出され、又は通信I/F1040を介してダウンロードされることによって、広告サーバ1にインストールされ実行されてもよい。
【0055】
上述のプログラムは、内部又は外部の記憶媒体に格納されてもよい。ここで、記憶媒体としては、ハードディスク1074、光ディスク1077、又はメモリーカードの他に、MD等の光磁気記録媒体、テープ媒体を用いることができる。また、専用通信回線やインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスク1074又は光ディスクライブラリ等の記憶装置を記録媒体として使用し、通信回線を介してプログラムを広告サーバ1に提供してもよい。
【0056】
ここで、表示装置1022は、ユーザ(サーバ管理者)にデータの入力を受け付ける画面を表示したり、広告サーバ1による演算処理結果の画面を表示したりするものであり、ブラウン管表示装置(CRT)、液晶表示装置(LCD)等のディスプレイ装置を含む。
【0057】
ここで、入力手段は、ユーザ(サーバ管理者)による入力を受け付けるものであり、キーボード及びマウス1100等により構成してよい。また、通信I/F1040は、広告サーバ1を専用ネットワーク又は公共ネットワークを介して端末と接続できるようにするためのネットワーク・アダプタである。通信I/F1040は、モデム、ケーブル・モデム及びイーサネット(登録商標)・アダプタを含んでよい。
【0058】
以上の例は、広告サーバ1のハードウェア構成について主に説明したが、コンピュータに、プログラムをインストールして、そのコンピュータを広告サーバ1として動作させることにより、上記で説明した機能を実現することもできる。したがって、本発明において一実施形態として説明する広告サーバ1により実現される機能は、上述の方法を当該コンピュータにより実行することにより、或いは、上述のプログラムを当該コンピュータに導入して実行することによっても実現可能である。
【0059】
[画面例]
次に、広告主端末3が入札する際の画面例について、図に基づき説明する。図3は、第1実施形態に係る広告主端末3に表示される経路設定の際の画面例を示す図である。図4は、第1実施形態に係る広告主端末3に表示されるその他項目の設定の際の画面例を示す図である。
【0060】
まず、図3(a)は、広告主端末3を用いて経路に対応する広告枠を設定するために、経路を選択する画面例を示す。図3(a)に示すように、経路設定画面30の略中央に、別画面(図示せず)により選択された範囲の地図が、地図部31として表示されている。地図部31には、該当の地図上に既に設定されている既存の3つの経路(ルート)が、ルート31A、31B、31Cとして表示されている。広告主端末3からの操作により、このルート31A、31B及び31Cのうち、いずれかが選択される場合には、後述の図4で説明する入札設定画面に遷移する。
【0061】
他方、地図部31に既に示される経路ではなく、新たな経路を設定したい場合には、広告主端末3からの操作で図3(a)中の「自分で設定する」ボタン32を選択する。そうすることで、図3(b)のように、新たな経路を設定する画面に遷移するので、例えば、広告主端末3に備えられたマウス等の入力部(図示せず)を用いて、線を引くように経路を描くことで、新たな経路を設定ことができる。図3(b)は、既存の3つの経路ではない、第4の経路を書き足している最中の例が示されている。
【0062】
図3(b)において、経路を描き終えると、図3(c)に示すように、新たな第4の経路であるルート31Dを、広告枠の設定経路として設定できる。
【0063】
次に、図4(a)は、広告主端末3に表示される入札設定画面の一部である、広告枠の期間を設定する画面例を示す。図4(a)に示すように、広告主端末3に表示される期間設定画面40には、期間指定部41A、41B及び41Cが設定可能な期間に関する条件として表示される。期間指定部41Aは、期間の指定を1日単位で行う。期間指定部41Bは、時間帯を6時間単位で設定する。また、期間指定部41Cは、曜日を指定する。設定後、「送信」ボタン42を選択することで、期間の設定が完了する。
【0064】
図4(b)は、広告主端末3に表示される入札設定画面の一部である、広告枠の価格を設定する画面例を示す。図4(b)には、広告主端末3に表示される価格設定画面43として、価格入力部44と「送信」ボタン45とが示されている。広告主端末3から価格入力部44に入札価格を入力し、「送信」ボタン45を選択することで、入札可能か否かが広告サーバ1で判断される。その後、図4(c)に示すように、入札した条件での落札の結果画面46を表示する。
【0065】
[入札受付及び落札決定処理フロー]
次に、広告サーバ1が広告主端末3から入札情報を受け付け、落札する広告主を決定する処理の流れを説明する。図5は、第1実施形態に係る入札受付及び落札決定処理のフローチャートである。図6は、第1実施形態に係る経路決定処理のフローチャートである。図7は、第1実施形態に係る経路DB22の例を示す図である。図8は、第1実施形態に係る入札DB24の例を示す図である。
【0066】
図5において、まず、ステップS11では、制御部10は、経路決定処理を行う。
【0067】
ここで、経路決定処理について図6に基づき説明する。まず、ステップS111では、制御部10(入札情報受信手段11)は、広告主端末3から広告枠を設定する経路条件を受信する。これは、例えば、経路が道路等であれば、都道府県や市区町村レベルでの経路条件を広告主端末3から受信することを指し、経路の位置を特定しやすくする。次に、ステップS112では、制御部10は、経路条件に応じた範囲内の経路を、経路DB22から抽出し、広告主端末3に送信する。広告主端末3に送信された情報は、例えば、上述の図3(a)に示したように広告主端末3で表示される。
【0068】
ステップS113では、制御部10(入札情報受信手段11)は、広告主端末3から選択情報を受信する。ここで、選択情報とは、既存の経路に関する選択か、新たな経路に関する選択か、を示す情報である。具体的には、既存の経路に関する選択とは、上述の図3(a)で、ルート31Aから31Cのいずれかを選択した場合をいい、新たな経路に関する選択とは、上述の図3(b)及び(c)に示すように新たなルート31Dを選択した場合をいう。
【0069】
次に、ステップS114では、制御部10は、選択情報が既存の経路に関するものであるか否かを判断する。選択情報が既存の経路に関するものである場合(ステップS114:YES)には、制御部10は、処理をステップS118に移し、選択された既存の経路を、広告枠の設定対象に決定して、本処理を終了する。他方、選択情報が既存の経路に関するものではない場合(ステップS114:NO)には、制御部10は、処理をステップS115に移す。
【0070】
ステップS115では、制御部10(経路情報受信手段15)は、上述の図3(c)に示すように、広告主端末3から新たな経路情報を受信する。経路情報とは、経路の起点及び終点を含む情報をいい、道路名や距離、制限速度等を含んでもよい。そして、ステップS116では、制御部10(広告枠設定手段16)は、受信した新たな経路情報を経路DB22に登録する。次に、ステップS117では、制御部10(広告枠設定手段16)は、経路DB22に登録した新たな経路を、広告枠の設定対象に決定して、本処理を終了する。
【0071】
ここで、図7に基づき、経路DB22について説明する。経路DB22は、道路ID22a、経路ID22b、起点22c、終点22d、距離22e及び制限速度22fの各項目を有する。道路ID22aには、「国道x号」等の道路を一意に示す記号を格納する。経路ID22bには、広告枠の設定単位であり、道路の一部を示す一意の記号を格納する。起点22cには、経路の起点となる座標を格納し、終点22dには、経路の終点となる座標を格納する。起点と終点とは、逆であっても構わず、向きは関係ない。距離22eには、経路の距離を格納する。制限速度22fには、経路での法定制限速度を格納する。
例えば、上述の図3の例の場合、新たにルート31Dを設定したことにより、経路DB22には、図7の上に示す図から図7の下に示す図のように、レコード(X)が追加される。
【0072】
図5に戻って、上述の図6で経路が決定された後に、ステップS12では、制御部10(入札情報受信手段11)は、広告主端末3から広告枠に関する広告枠入札情報を受信する。広告枠入札情報とは、1つの経路に複数の広告枠の指定がある場合における広告枠の指定や、広告枠の設定期間等の条件、広告枠に対応する入札価格をいう。そして、ステップS13では、制御部10(入札情報記憶手段12)は、広告枠に関する入札情報を入札DB24に記憶させる。
【0073】
ここで、図8に基づき、入札DB24について説明する。入札DB24は、入札ID24a、広告主ID24b、経路ID24c、期間24d、時間帯24e、曜日24f、入札価格24g、フラグ24hの各項目を有する。入札ID24aには、入札ごとに一意の番号を格納する。広告主ID24bには、広告主を表す一意の記号を格納する。経路ID24cには、経路を一意に表す記号を格納する。期間24d、時間帯24e、曜日24f、入札価格24gには、上述の図4で説明した広告主端末3で設定した各内容を格納する。フラグ24hには、落札した場合にON(「1」)を格納する。
【0074】
図5に戻って、次に、ステップS14では、制御部10(広告枠単価算出手段14)は、入札条件に応じて、広告枠単価を算出する。入札条件とは、広告枠を設定する経路の距離や経路での制限速度、条件の期間での経路の利用者数の予測等をいう。入札条件により、広告枠に設定した広告を視聴するユーザの数が予測できるため、広告を視聴するユーザの数に応じた広告枠の価値を算出することができる。
【0075】
そして、ステップS15では、制御部10は、入札価格が、算出された広告枠の単価以上か否かを判断する。入札価格が算出された広告枠の単価以上である場合(ステップS15:YES)には、制御部10は、処理をステップS16に移し、制御部10(落札決定手段13)は、単価の条件を満たす広告枠入札をした広告主を、広告枠落札者に決定した後、本処理を終了する。他方、入札価格が算出された広告枠の単価以上ではない場合(ステップS15:NO)には、制御部10は、本処理を終了する。
【0076】
[広告配信処理フロー]
次に、広告サーバ1がユーザ端末5に広告を配信する処理の流れを説明する。図9は、第1実施形態に係る広告配信処理のフローチャートである。図10は、第1実施形態に係る広告DB26の例を示す図である。
【0077】
図9において、まず、ステップS31では、制御部10(位置情報取得手段17)は、ユーザ端末5の位置情報を受信する。これは、例えば、ユーザ端末5において、位置情報の発信を可能に設定することで、広告サーバ1が取得することができる。
【0078】
次に、ステップS32では、制御部10は、ステップS31で受信したユーザ端末5の位置情報に応じた経路を、経路DB22から検索する。そして、ステップS33では、制御部10は、検索結果として受信したユーザ端末5の位置情報に応じた経路が存在するか否かを判断する。経路が存在する場合(ステップS33:YES)には、制御部10は、処理をステップS34に移す。他方、経路が存在しない場合(ステップS33:NO)には、制御部10は、本処理を終了する。
【0079】
ステップS34では、制御部10(経路特定手段18)は、条件に合致した広告枠が、落札されて、入札DB24に存在するか否かを判断する。これは、上述の図8で説明した入札DB24のうち、フラグ24hが「1」の落札されたものであり、期間や時間帯、曜日の条件が合致しているものが存在するか否かにより判断できる。条件に合致する広告枠が存在する場合(ステップS34:YES)には、制御部10は、処理をステップS35に移す。他方、条件に合致する広告枠が存在しない場合(ステップS34:NO)には、制御部10は、本処理を終了する。
【0080】
ステップS35では、制御部10は、ユーザ端末5が画像表示が可能か否かを判断する。これは、ユーザ端末5が、表示部6を有しているか否かを判断する処理である。ユーザ端末5が画像表示可能である場合(ステップS35:YES)には、制御部10(広告情報送信手段19)は、処理をステップS36に移し、広告枠に関する広告の画像データをユーザ端末5に送信した後、処理をステップS37に移す。他方、ユーザ端末5が画像表示が不可である場合(ステップS35:NO)には、制御部10は、処理をステップS37に移す。
【0081】
ここで、図10に基づき、広告DB26について説明する。広告DB26は、広告主ID26a、広告画像データ26b、広告音声データ26c、入札ID26dの各項目を有する。広告主ID26aは、広告主を表す一意の記号を格納する。広告画像データ26bは、例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group)等で作成された動画の画像データを格納する。広告音声データ26cは、例えば、MP3(MPEG Audio Layer−3)等で作成された音声データを格納する。入札ID26dは、入札情報を一意に表す記号を格納する。
【0082】
図9に戻って、ステップS37では、制御部10は、ユーザ端末5が音声出力が可能か否かを判断する。これは、ユーザ端末5が、音声出力部7を有しているか否かを判断する処理である。ユーザ端末5が音声出力可能である場合(ステップS37:YES)には、制御部10(広告情報送信手段19)は、処理をステップS38に移し、広告枠に関する広告の音声データをユーザ端末5に送信した後、本処理を終了する。他方、ユーザ端末5が音声出力が不可である場合(ステップS37:NO)には、制御部10は、本処理を終了する。
【0083】
なお、図9では、ユーザ端末5に送信する広告の画像データ及び音声データを、ユーザ端末5からの情報に基づき広告サーバ1で判断するものとしたが、広告の画像データ及び音声データを一律にユーザ端末5に送信し、ユーザ端末5で判断して出力するようにしてもよい。
【0084】
(第2実施形態)
次に、本発明を適用した第2実施形態について説明する。第2実施形態は、複数の入札情報から広告枠の落札者を決定するものである。また、ユーザ端末に出力する広告を、ユーザ端末の移動量に応じて変化させるものである。なお、以下の説明及び図面において、上述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
【0085】
[システムの全体構成]
図11は、第2実施形態に係る経路広告枠設定システム200の機能構成を示す図である。
広告サーバ201は、制御部210及び記憶部220を備える。広告サーバ201の制御部210は、さらに入札情報受信手段11、入札情報記憶手段12、落札決定手段13、位置情報取得手段17、経路特定手段18、通過時間算出手段210A及び広告情報送信手段19を有する。これらの各機能は、後述のフローチャートで説明する。また、記憶部220は、経路DB22、入札DB24及び広告DB26を有する。
【0086】
[入札受付及び落札決定処理フロー]
次に、広告サーバ201が広告主端末3から入札情報を受け付け、落札する広告主を決定する処理の流れを説明する。図12は、第2実施形態に係る入札受付及び落札決定処理のフローチャートである。
【0087】
まず、ステップS201では、制御部210は、入札受付中の広告枠を広告主端末3に送信する。次に、ステップS202では、制御部210(入札情報受信手段11)は、広告主端末3から広告枠入札情報を受信する。そして、ステップS203では、制御部210(入札情報記憶手段12)は、入札情報を入札DB24に記憶する。
【0088】
ステップS204では、制御部210は、所定の入札可能期間が経過したか否かを判断する。入札可能期間を経過している場合(ステップS204:YES)には、制御部210は、処理をステップS205に移す。他方、入札可能期間を経過していない場合(ステップS204:NO)には、制御部210は、処理をステップS202に戻し、引続き、広告主端末3から広告枠入札情報を受信する。
【0089】
ステップS205では、制御部210(落札決定手段13)は、入札DB24に記憶された入札情報に基づき、広告枠の落札者を決定する。落札者の決定は、例えば、複数の入札情報のうち、入札価格が最も高い入札情報の広告主にしてもよい。このようにすることで、広告主にとって公平な入札及び落札を行う機会を提供することができ、サービス提供者に、高額な広告収入の機会を提供することができる。その後、制御部210は、本処理を終了する。
【0090】
[広告配信処理フロー]
次に、広告サーバ201がユーザ端末5に広告を配信する処理の流れを説明する。図13は、第2実施形態に係る広告配信処理のフローチャートである。
【0091】
まず、ステップS231では、制御部210(位置情報取得手段17)は、ユーザ端末5の位置情報を受信する。これは、例えば、ユーザ端末5において、位置情報の発信を可能に設定することで、広告サーバ201が取得することができる。
【0092】
次に、ステップS232では、制御部210は、ステップS231で受信したユーザ端末5の位置情報に応じた経路を、経路DB22から検索する。そして、ステップS233では、制御部210は、検索結果として受信したユーザ端末5の位置情報に応じた経路が存在するか否かを判断する。経路が存在する場合(ステップS233:YES)には、制御部210は、処理をステップS234に移す。他方、経路が存在しない場合(ステップS233:NO)には、制御部210は、本処理を終了する。
【0093】
ステップS234では、制御部210(経路特定手段18)は、条件に合致した広告枠が、落札されて、入札DB24に存在するか否かを判断する。条件に合致する広告枠が存在する場合(ステップS234:YES)には、制御部210は、処理をステップS235に移す。他方、条件に合致する広告枠が存在しない場合(ステップS234:NO)には、制御部210は、本処理を終了する。
【0094】
ステップS235では、制御部210(位置情報取得手段17)は、ユーザ端末5の位置情報を受信する。そして、ステップS236では、制御部210(通過時間算出手段210A)は、ステップS231で受信したユーザ端末5の位置情報と、ステップS235で受信したユーザ端末5の位置情報と、両者の情報を取得した時間の差とに基づき、該当の経路の通過時間を算出する。そして、ステップS237では、制御部210は、算出した時間に応じた広告データを広告DB26から抽出する。これは、時間の異なる複数の広告を広告DB26に予め用意しておき、条件に合致した広告を抽出するようにしてもよいし、広告DB26に格納された広告を、時間に応じて短縮等の編集をしてもよい。そして、ステップS238では、制御部210(広告情報送信手段19)は、ステップS237で抽出された広告データをユーザ端末5に送信する。その後、制御部210は、本処理を終了する。
【0095】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
【0096】
(変形形態)
以上、説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
【0097】
各実施形態では、主に道路等の地図に基づき経路を設定するものであり、車や人の移動を中心とするものであったが、電車等の車両の路線、船舶や飛行機等の航路で用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】第1実施形態に係る経路広告枠設定システムの機能構成を示す図である。
【図2】第1実施形態に係る広告サーバのハードウェア構成を示す図である。
【図3】第1実施形態に係る広告主端末に表示される経路設定の際の画面例を示す図である。
【図4】第1実施形態に係る広告主端末に表示されるその他項目の設定の際の画面例を示す図である。
【図5】第1実施形態に係る入札受付及び落札決定処理のフローチャートである。
【図6】第1実施形態に係る経路決定処理のフローチャートである。
【図7】第1実施形態に係る経路DBの例を示す図である。
【図8】第1実施形態に係る入札DBの例を示す図である。
【図9】第1実施形態に係る広告配信処理のフローチャートである。
【図10】第1実施形態に係る広告DBの例を示す図である。
【図11】第2実施形態に係る経路広告枠設定システムの機能構成を示す図である。
【図12】第2実施形態に係る入札受付及び落札決定処理のフローチャートである。
【図13】第2実施形態に係る広告配信処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0099】
1,201 広告サーバ
2 通信ネットワーク
3 広告主端末
5 ユーザ端末
6 表示部
7 音声出力部
10,210 制御部
11 入札情報受信手段
12 入札情報記憶手段
13 落札決定手段
14 広告枠単価算出手段
15 経路情報受信手段
16 広告枠設定手段
17 位置情報取得手段
18 経路特定手段
19 広告情報送信手段
20,220 記憶部
22 経路DB
24 入札DB
26 広告DB
100,200 広告枠設定システム
210A 通過時間算出手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークを介して接続された広告主の端末から、地図上の経路に関する経路情報を受信する経路情報受信手段と、
前記経路情報受信手段により受信した前記経路情報に広告枠を設定し、記憶部に有する経路データベースに記憶する広告枠設定手段と、
を備える経路広告枠設定装置。
【請求項2】
前記記憶部は、前記広告枠と前記広告枠に関する入札情報とを関連付けて記憶する入札データベースを有し、
前記広告枠に関連付けて予め前記入札データベースに記憶された広告枠単価を、前記経路の距離、前記経路での制限速度、所定時間内の前記経路の利用者数の少なくともいずれかに基づき算出する広告枠単価算出手段を備えること、
を特徴とする請求項1に記載の経路広告枠設定装置。
【請求項3】
前記記憶部は、前記広告枠に対応する広告情報を記憶する広告データベースを有し、
ユーザの端末の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報取得手段により取得された前記位置情報を含む前記経路を、前記経路データベースから特定する経路特定手段と、
前記経路特定手段により特定された前記経路に関連する広告枠の広告情報を、前記広告データベースから抽出して前記ユーザの端末に送信する広告情報送信手段と、
を備えること、
を特徴とする請求項1又は2に記載の経路広告枠設定装置。
【請求項4】
前記経路特定手段により特定された前記経路に基づき、前記位置情報取得手段により前記ユーザの端末の位置情報を逐次取得することで、前記ユーザの端末が前記経路を通過する時間を算出する通過時間算出手段を備え、
前記広告情報送信手段は、前記通過時間算出手段により算出された時間に応じた前記経路に関連する広告枠の広告情報を、前記ユーザの端末に送信すること、
を特徴とする請求項3に記載の経路広告枠設定装置。
【請求項5】
前記広告情報送信手段は、表示部及び音声出力部の少なくともいずれかを備えた前記ユーザの端末において出力可能な形式の前記広告情報を送信すること、
を特徴とする請求項3又は4に記載の経路広告枠設定装置。
【請求項6】
前記広告主の端末から広告枠入札情報を受信する入札情報受信手段と、
前記入札情報受信手段により受信された前記広告枠入札情報に含まれる前記入札情報を、前記広告枠入札情報に含まれる入札対象の広告枠に関連付けて前記入札データベースに記憶する入札情報記憶手段と、
前記入札情報記憶手段により記憶された前記広告枠の前記入札情報に基づき、前記広告枠を落札する前記広告主を決定する落札決定手段と、
を備えること、
を特徴とする請求項2に記載の経路広告枠設定装置。
【請求項7】
前記落札決定手段は、前記入札情報に含まれる入札価格が、前記広告枠単価と同等以上の場合に、前記広告枠の落札者を前記入札情報を送信した前記広告主に決定すること、
を特徴とする請求項6に記載の経路広告枠設定装置。
【請求項8】
前記落札決定手段は、前記入札データベースに記憶された複数の前記入札情報のうち、前記入札情報に含まれる入札価格のより高い前記入札情報の前記広告主に落札を決定すること、
を特徴とする請求項6に記載の経路広告枠設定装置。
【請求項9】
前記広告枠は、時間帯、曜日及び期間の少なくともいずれかの単位で設定可能であること、
を特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の経路広告枠設定装置。
【請求項10】
広告主の端末と通信ネットワークを介して接続されたコンピュータによる経路広告枠設定方法であって、
前記広告主の端末から、地図上の経路に関する経路情報を受信する経路情報受信ステップと、
前記経路情報受信ステップにより受信した前記経路情報に広告枠を設定し、記憶部に有する経路データベースに記憶する広告枠設定ステップと、
を含む経路広告枠設定方法。
【請求項11】
ユーザの端末の位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
前記位置情報取得ステップにより取得された前記位置情報を含む前記経路を、前記経路データベースから特定する経路特定ステップと、
前記経路特定ステップにより特定された前記経路に関連する広告枠の広告情報を、前記広告枠に対応する広告情報を記憶する広告データベースから抽出して前記ユーザの端末に送信する広告情報送信ステップと、
を含むこと、
を特徴とする請求項10に記載の経路広告枠設定方法。
【請求項12】
コンピュータに、
通信ネットワークを介して接続された広告主の端末から、地図上の経路に関する経路情報を受信する経路情報受信ステップと、
前記経路情報受信ステップにより受信した前記経路情報に広告枠を設定し、記憶部に有する経路データベースに記憶する広告枠設定ステップと、
を実行させる経路広告枠設定プログラム。
【請求項13】
コンピュータに、
ユーザの端末の位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
前記位置情報取得ステップにより取得された前記位置情報を含む前記経路を、前記経路データベースから特定する経路特定ステップと、
前記経路特定ステップにより特定された前記経路に関連する広告枠の広告情報を、前記広告枠に対応する広告情報を記憶する広告データベースから抽出して前記ユーザの端末に送信する広告情報送信ステップと、
を実行させること、
を特徴とする請求項12に記載の経路広告枠設定プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−169500(P2009−169500A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−4123(P2008−4123)
【出願日】平成20年1月11日(2008.1.11)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】