説明

給送装置

パッケージ機からパッケージ6を給送する装置が、第1、第2、第3、及び第4のパッケージ押進部2〜5を備える。押進部2〜5は、パッケージ6を給送入口位置7から給送出口位置8へ搬送方向Tへ搬送するように構成されている。押進部は、複数の対になって共通中心軸Cに関して互いに正反対位置で向かい合い、共通中心軸Cの周りを回転可能なように構成されている。パッケージ機からパッケージを給送する方法は、給送入口位置7でパッケージを第1と第2の押進部2、3の間に受け取るステップと、押進部2〜5を回転させることによって給送出口位置8へパッケージ6を搬送するステップと、パッケージ6が給送出口位置8に到達したとき、第1の押進部2を給送入口位置7に戻し、且つ第4の押進部5が給送入口位置7へ前進するように第2の押進部3を前進させるステップであって、第1及び第4の押進部2、5が次のパッケージ6を受け取る用意ができるステップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はパッケージ機からパッケージを給送するための装置に関する。更に、本発明はパッケージ機からパッケージを給送する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
上記の種類の装置は、例えば、パッケージ機を出たパッケージが、更に処理を受ける前に向きを変えるために使用される。そのような装置はまた、パッケージ機から互いに或る間隔をもって出てくる複数のパッケージを、次の処理に向けて搬送するときに、それらの間に間隔がなく、又はほんの少しの間隔しかなくなるように、一緒に束ねるのに使用することもできる。パッケージを一緒に束ねないと、それらが互いに乗り上がってひっくり返る恐れがある。
【0003】
上記の種類の装置の例が、WO 02/28716に見られ、その例では短い側を搬送方向の先頭にして移動し装置によって受けられたパッケージは、長い側を先頭にして移動するように向きを変えられる。装置は、回転輪及び回転輪に枢動的に取り付けられたキャリア組立体を備える。この装置は、パッケージの向きを変えるのに使用され、パッケージを一緒に束ねることはしない。更に、搬送の方向は変わらない。
【0004】
パッケージ機からパッケージを給送する装置はチェーンから長方形のブレードが突き出た回転可能エンドレス・チェーンを備えることもできる。EP−A−887 261では、このタイプのチェーンが、パッケージ機の折り工程ユニット内でパッケージを搬送するのに使用されている。このチェーンがパッケージ機からパッケージを給送するのに使用される場合、送出位置で、回転しているチェーンが下方に曲がると、2つのブレードの間に保持されていたパッケージが押し出される。チェーン上で搬送されている間、一方の端面で立っていたパッケージは、チェーン及びブレードから送出されると反対側の端面を下にして着地する。この装置は、包装の底面の折り返しを折る間に、パッケージを最終位置へ搬送するのに使用される。しかし、この装置は、パッケージを一緒に束ねることはしない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上記の問題を解決、或いは少なくとも部分的に解決することである。
【0006】
具体的な目的は、パッケージを迅速に且つ確実に給送することを可能にする、パッケージ機からパッケージを給送する装置を提供することである
【0007】
別の目的は、互いに間隔を空けてパッケージ機から出てくる複数のパッケージを、迅速且つ確実に一緒に束ねることができる装置を提供することである。
【0008】
本発明の別の目的は、迅速且つ確実にパッケージ機からパッケージを給送する方法を提供することである。
【0009】
本発明の別の目的は、パッケージがパッケージ機を出た後に、それらを簡単且つ迅速に一緒に束ねる方法も提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
これらの目的は、好ましい実施例が従属請求項2〜13に記載されている請求項1に記載の装置によって達成される。上記の目的は、請求項14に記載の方法によっても達成される。その方法の好ましい変形例が請求項15〜19に記載されている。
【0011】
本発明の装置は、給送入口位置から給送出口位置へ搬送方向へパッケージを搬送するために、4個の押進部を有し、前記押進部は複数の対として構成され、各対の押進部が、共通の中心軸に関して正反対位置をとるように配置されている。この装置は、パッケージ機からパッケージを迅速且つ確実に給送することを可能にする。
【0012】
1つの実施例では、一方の対の一押進部が、搬送方向の後方からパッケージに係合するように構成され、他方の対の一押進部が、搬送方向の前方からパッケージに係合するように構成されている。したがって、パッケージを、搬送中2個の押進部の間に確実に保持することができる。
【0013】
押進部は、中心軸の周りを第1の方向と第2の方向へ交互に回転するように構成されることが好ましい。搬送方向が、第1の方向である。それによって、第1のパッケージのセットを給送入口位置から給送出口位置へ搬送した後、次のパッケージを搬送する装置の準備が容易に迅速に行えるようになる。
【0014】
1つの実施例では、第1及び第3の押進部を備える対と第2及び第4の押進部を備える対とは、給送出口位置へパッケージを搬送した後は常に、それぞれ反対の方向へ回転するように構成されている。これによって、次のパッケージを搬送するために装置をより迅速に準備することが可能になる。
【0015】
第1及び第3の押進部は、給送出口位置へパッケージを搬送が2度終了する毎に第1の方向へ回転するように構成され、また、給送出口位置へパッケージを搬送が2度終了する毎に第2の方向へ回転するように構成されることが好ましい。これによって、装置の準備が更に迅速になる。
【0016】
1つの実施例では、パッケージに後方から係合している一押進部は、パッケージを給送出口位置へ搬送した後、第2の方向へ回転して、給送入口位置で次のパッケージに前方から係合できるように構成され、また、パッケージに前方から係合している一押進部は、パッケージを給送出口位置へ搬送した後、第1の方向へ回転して、同じ対のうちの他方の一押進部が給送入口位置で次のパッケージに後方から係合できるように構成されている。この交互方式の構成は、次の搬送のために装置を準備するための単純で信頼性の高い方法である。
【0017】
押進部は、給送出口位置でパッケージをコンベヤ・ベルトに移すように構成することができる。コンベヤ・ベルトは、コンベヤ・ベルトの速度で移動している。押進部は、コンベヤ・ベルトの速度と実質的に等しい速度でパッケージを送出するように構成されていることが好ましい。それによって、パッケージがコンベヤ・ベルトに到達したときにパッケージを顕著に加速する必要がなくなり、したがってパッケージが転倒する危険性が小さくなる。
【0018】
装置は、パッケージ機から上下逆さで出てくるパッケージを移動し、向きを変える手段を有し、装置の給送入口位置では正常な向きに回転されたパッケージを載置することができる。したがって、パッケージ機で底面を介して充填されたパッケージをパッケージ機から取り上げ、底面を下にして立つように載置して次へ搬送することができる。
【0019】
パッケージの搬送は、押進部が回転する曲率半径と等しい半径を有する円周の一部に沿って行うことができる。それによって、機械的に簡単な手段を用いてパッケージを搬送することが可能になる。
【0020】
1つの実施例では、押進部が回転する曲率半径が、パッケージ機から出てくるパッケージの移動経路の曲率半径と実質的に等しい。このようにして、パッケージ機から出てきたときのパッケージの互いの相対位置を維持したまま、パッケージを給送入口位置から搬送することができる。
【0021】
押進部は、給送入口位置から給送出口位置へ一度に1個のパッケージを搬送するように構成することができる。これは、例えば、普通なら2個以上のパッケージを送出するが、始動するとき及び停止するときの短い時間の間は一度に1個のパッケージしか送出しないパッケージ機の場合に好都合である。
【0022】
押進部は、一度に2個以上のパッケージを給送入口位置から給送出口位置へ搬送するように構成することが好ましい。それによって、装置は一度に2個以上のパッケージを送出するパッケージ機に用いることができる。
【0023】
好ましい実施例では、押進部は、パッケージを給送出口位置へ搬送する前に、給送入口位置でパッケージに係合している両押進部を互いに向かって回転させることによって、互いに間隔を空けてパッケージ機を出てきたパッケージを押し束ねるように構成されている。このようにして、パッケージが互いに乗り上がり、転倒することを確実になくすことができる。
【0024】
本発明による、パッケージ機からパッケージを給送する方法は以下のステップを含む。即ち、
パッケージ機に隣接する給送入口位置で第1の少なくとも1つのパッケージのセットを第1及び第2のパッケージ押進部の間で受け取るステップであって、第1の押進部が第3の押進部と一対に配置され、第2の押進部が第4の押進部と一対に配置され、第1と第3の押進部並びに第2と第4の押進部がそれぞれ、共通の中心軸に関して相互に正反対位置に配置され、押進部が中心軸の周りに回転可能であるステップと、
押進部を中心軸の周りに搬送方向に回転させることにより、前記少なくとも1つのパッケージを給送出口位置へ搬送するステップであって、第1の押進部が前記少なくとも1つのパッケージの後ろを移動し、第2の押進部が前記少なくとも1つのパッケージの前を移動するステップと、
前記少なくとも1つのパッケージが給送出口位置に到達したとき、第1の押進部を給送入口位置に戻し、且つ第4の押進部が給送入口位置へ進むように第2の押進部を中心軸周りの回転によって前進させるステップであって、第1及び第4の押進部が第2の少なくとも1つのパッケージを受け取る準備ができるステップとを含む。この方法によって、パッケージ機から出たパッケージを迅速且つ確実に給送することが可能になる。
【0025】
パッケージは、給送出口位置でコンベヤ・ベルトに移すことができる。コンベヤ・ベルトはコンベヤ・ベルトの速度で移動している。パッケージは、コンベヤ・ベルトの速度と実質的に同じ速度で給送入口位置から給送出口位置へ搬送されることが好ましい。その結果、パッケージはコンベヤ・ベルトに送出されるとき妥当な速度を有することになり、したがってパッケージが転倒する危険性が最小限に抑えられる。
【0026】
本発明による方法の1つの実施例では、パッケージはパッケージ機から上下逆さに取り上げられ、回転され、給送入口位置では正常な向きに回されて載置される。それによって、パッケージがパッケージ機で底面を介して充填され、したがってパッケージ機から上下逆さに出てきた場合でも、パッケージを底面を下にして立てて搬送することを可能にする。
【0027】
一度に1個のパッケージがパッケージ機から給送されることもある。これは、普通なら一度に2個以上のパッケージを送出するパッケージ機において製造運転を開始し、また終了する場合に起こり得る。
【0028】
この方法の好ましい変形例では、一度に2個以上のパッケージがパッケージ機から給送される。それによって、パッケージを給送する効果的な方法がもたらされる。
【0029】
複数のパッケージを互いに間隔が空いた状態で給送入口位置で受け取り、パッケージを受け取った押進部を相対的に互いに向かって回転させることによってパッケージを押し束ね、互いに衝接させて給送出口位置へ搬送することができる。それによって、パッケージが転倒する危険性を小さくする。
【0030】
本発明を、添付の図面を参照して以下により詳細に説明する。添付図面は、本発明の現時点での好ましい実施例の例を示す。
【実施例】
【0031】
図1を参照すると、給送装置1は、給送入口位置7から給送出口位置8までパッケージ6を移動させるための、第1のパッケージ押進部2、第2のパッケージ押進部3、第3のパッケージ押進部4、第4のパッケージ押進部5を有する。第1の押進部2は、第3の押進部4と対になって配置されている。同様に、第2の押進部3は、第4の押進部5と対になって配置されている。各対の両押進部は、軸9と同軸の、共通の中心軸Cに関して互いに正反対側に配置されている。押進部2〜5は、中心軸Cの周りに回転可能である。
【0032】
押進部のそれぞれの対は、それぞれのサーボ・モータ(図示せず)によって、軸9を介して駆動される。第1及び第3の押進部2、4を含む対は、その押進部対の上方に配置されたサーボ・モータによって駆動される。同様に、第2及び第4の押進部3、5を含む押進部対は、その押進部対の下方に配置されたサーボ・モータによって駆動される。
【0033】
羽根又はパドルで構成される押進部2〜5は、腕12、13上に配置されている。パドル2〜5は凸面形でり、その形状は多少とも移送されるパッケージ6に対応していることが好ましい。
【0034】
図6は、パッケージ機(図示せず)からパッケージ6を取り上げるための回転装置14を示す。回転装置14は、パッケージ機を離れるパッケージ6を把持する2つの把持部15を有する。把持部15は、2本の垂直案内部17(第2の垂直案内部は隠れているが、垂直案内部17と平行である)上を移動する担持部16上に配置され、アーチ型の案内部18が垂直な両案内部17を接続する。
【0035】
図6では、パッケージ6がパッケージ機からちょうど取り上げられた位置にある回転装置14が示されている。パッケージはひっくり返しに保持されている。担持部16上の把持部15がアーチ型の案内部18上を越えるにつれて、図7に見られるように、パッケージ6は正しく向き直る。
【0036】
押進部2〜5が移動する経路に対応した4分の1円周状の経路20が、軸9の周りに構成されている。経路20は、給送入口位置7に、パッケージ6が経路20から落ちるのを防ぐために上方に曲がった低い縁21を有する。同じ理由で、経路の外径縁部に沿って、給送入口7から搬送方向前方へレール22が設けられている。給送出口位置8では、コンベヤ・ベルト23が経路20に接続している。レール24が、コンベヤ・ベルト23の内側縁部に延在する。
【0037】
次に、上記の装置がパッケージ機からパッケージを給送する方法を説明する。その方法は、
パッケージ機に隣接した給送入口位置7で、第1と第2のパッケージ押進部2、3の間に第1の少なくとも1つのパッケージ6のセットを受け取るステップ(図1参照)と、
押進部2、3が搬送方向Tへ中心軸C周りに回転することによって、前記少なくとも1つのパッケージ6を給送出口位置8へ搬送するステップ(図3参照)であって、第1の押進部2は前記少なくとも1つのパッケージ6の後ろを移動し、第2の押進部3は前記少なくとも1つのパッケージ6の前を移動するステップと、
前記少なくとも1つのパッケージ6が給送出口位置8に到達したとき、第1の押進部2を戻り方向Rで給送入口位置7に戻し、且つ、第4の押進部5が給送入口位置7へ進むように第2の押進部3を中心軸Cの周りに回転させて前進させるステップ(図4参照)であって、第1及び第4の押進部2、5が第2の少なくとも1つのパッケージ6のセットを受け入れる用意ができる(図5参照)ステップと
を含む。
【0038】
第2の少なくとも1つのパッケージ6のセットは、以下の諸ステップによってパッケージ機から給送される。即ち、
給送入口位置7で、第4と第1の押進部5、2の間に前記第2の少なくとも1つのパッケージ6のセットを受け取るステップと、
押進部5、2が搬送方向Tへ中心軸C周りに回転することによって、前記第2の少なくとも1つのパッケージ6のセットを給送出口位置8へ搬送するステップであって、第4の押進部5は前記第2の少なくとも1つのパッケージ6のセットの後ろを移動し、第1の押進部2は前記第2の少なくとも1つのパッケージ6のセットの前を移動するステップと、
前記第2の少なくとも1つのパッケージ6のセットが給送出口位置8に到達したとき、第4の押進部5を給送入口位置7に戻し、且つ、第3の押進部4が給送入口位置7へ進むように第1の押進部2を中心軸Cの周りに回転させて前進させるステップであって、第4の押進部5及び第3の押進部4が次の少なくとも1つのパッケージ6のセットを受け入れる用意ができるステップと
である。
【0039】
第3の少なくとも1つのパッケージ6のセットは、以下の諸ステップによってパッケージ機から給送される。即ち、
給送入口位置7で、第3と第4の押進部4、5の間に前記第3の少なくとも1つのパッケージ6のセットを受け取るステップと、
押進部4、5が搬送方向Tへ中心軸C周りに回転することによって、前記第3の少なくとも1つのパッケージ6のセットを給送出口位置8へ搬送するステップであって、第3の押進部4は前記第3の少なくとも1つのパッケージ6のセットの後ろを移動し、第4の押進部5は前記第3の少なくとも1つのパッケージ6のセットの前を移動するステップと、
前記第3の少なくとも1つのパッケージ6のセットが給送出口位置8に到達したとき、第3の押進部4を給送入口位置7に戻し、且つ、第2の押進部3が給送入口位置7へ進むように第4の押進部5を中心軸Cの周りに回転させて前進させるステップであって、第3の押進部4及び第2の押進部3が次の少なくとも1つのパッケージ6のセットを受け入れる用意ができるステップと
である。
【0040】
第4の少なくとも1つのパッケージ6のセットは、以下の諸ステップによってパッケージ機から給送される。即ち、
給送入口位置7で、第2の押進部3と第3の押進部4の間に前記第4の少なくとも1つのパッケージ6のセットを受け取るステップと、
押進部3、4が搬送方向Tへ中心軸C周りに回転することによって、前記第4の少なくとも1つのパッケージ6のセットを給送出口位置8へ搬送するステップであって、第2の押進部3は前記第4の少なくとも1つのパッケージ6のセットの後ろを移動し、第3の押進部4は前記第4の少なくとも1つのパッケージ6のセットの前を移動するステップと、
前記第4の少なくとも1つのパッケージ6のセットが給送出口位置8に到達したとき、第2の押進部3を給送入口位置7に戻し、且つ、第1の押進部2が給送入口位置7へ進むように第3の押進部4を中心軸Cの周りに回転させて前進させるステップであって、第1の押進部2及び第2の押進部3が次の少なくとも1つのパッケージ6のセットを受け入れる用意ができるステップと
である。
【0041】
これら4セットのパッケージ6の後は、押進部2〜5は上記のように最初の位置に戻り、これを繰り返すことにより、パッケージ6をパッケージ機から給送し続けることができる。搬送の1回置きに、第1と第3の押進部2、4の対のうちの1つの押進部がパッケージ6の後ろを移動する。それ以外の搬送では、パッケージ6の後ろを移動するのは第2と第4の押進部3、5の対のうちの1つの押進部である。同様であるが、第1と第3の押進部2、4がパッケージ6の後ろを移動するとき、第2及び第4の押進部3、5がパッケージ6の前を移動し、逆も同様である。
【0042】
押進部2〜5がパッケージ6を給送出口位置8で送出する度に、パッケージ6の後ろを移動してきた押進部はその回転移動を逆転し、給送入口位置7に戻る。この押進部は、次の搬送では、パッケージ6の前を移動することになる。パッケージ6の前を移動してきた押進部は、同じ対の他方の押進部が給送入口位置7に到達するまで、回転移動を続ける。したがって、次の搬送の間、この他方の押進部は、パッケージ6の後ろを移動することになる。
【0043】
各搬送において、パッケージは、押進部が回転移動をする間に描く約90度の円弧に沿って移動する。パッケージ6がそれに沿って移動する円弧は、押進部の回転移動の曲率半径に等しい半径を有する。
【0044】
パッケージ機は通常一度に2個のパッケージ6を送出し、したがって、給送入口で通常一度に2個のパッケージ6が受け取られる。しかし、パッケージ機がパッケージに欠陥があることを検出した場合は、パッケージ機はそのパッケージを廃棄し、1個だけのパッケージが給送入口位置7で受け取られることになる。回転装置14を、欠陥パッケージを廃棄するのに用いることができ、そのような場合には、回転装置14は、欠陥パッケージを回転動作移動の頂点で移動の接線方向に、欠陥パッケージを受けるために設けられたホッパ(図示せず)中に放り出すことができる。
【0045】
パッケージ機が始動したばかりのとき、及び停止する直前は、パッケージ機は一度に1個のパッケージ6しか送出せず、したがって、給送入口位置7では一度に1個のパッケージ6しか受け取られないことになる。
【0046】
パッケージ機によって送出される一度に2個のパッケージ6は、互いに或る間隔を空けてパッケージ機を離れ、給送装置1の給送入口位置7に、回転装置14によって同じ互いの間隔で配置される。しかし、パッケージ6は互いに衝接して搬送されるのが望ましい。というのは、それによって、パッケージ6が互いに「乗り上がり」転倒する危険性が減るからである。したがって、パッケージ6の給送出口位置8への搬送を開始する前に、先ず、給送入口位置7で、両押進部が回転して互いに近づき(図2参照)、受け取ったパッケージ6と係合した両押進部の間の間隔を更に狭めることによって、パッケージ6を束ねる。この両押進部の互いに向かう相対的回転は、いくつかの方法で行うことができる。第1には、給送入口位置7で両方の押進部を互いに向かって実際に回転させることができる。第2には、パッケージ6に後方から係合する押進部は静止したままにし、前方からパッケージに係合する押進部を静止している押進部に向かって回転させることができる。第3には、パッケージ6に前から係合する押進部は静止したままにし、後方からパッケージ6に係合する押進部を静止している押進部に向かって回転させることができる。パッケージ6が束ねられた後は、給送入口7でパッケージを係合した両押進部は、パッケージ6を給送出口位置8へ搬送するために、搬送方向へ回転を開始する。パッケージを一緒に束ねるのは、もちろん、搬送を開始するときに実施してもよいし、また、必ずしも搬送を開始する前でなくてもよい。
【0047】
給送出口位置8で、パッケージ6はコンベヤ・ベルト23に送出され、コンベヤ・ベルト23は、パッケージ6を次の処理のために、例えばパッケージ6を出荷用の木箱に入れるために運び去る。押進部2〜5は、コンベヤ・ベルト23が移動するのと同じ速度で、パッケージ6を給送出口位置に搬送する。したがって、コンベヤ・ベルト23がパッケージを加速する必要も、減速する必要もなく、それにより、パッケージ6が転倒する危険性が減少する。
【0048】
添付の特許請求の範囲に記載の本発明の範囲を逸脱することなく、本明細書に記載の実施例の多くの変更例が可能であることは、当業者にとって明らかであろう。
【0049】
例えば、給送装置は、一度に2個より多いパッケージをパッケージ機から給送するように適合することができる。そのような場合、回転装置14には対応する数の把持部15が取り付けられる。
【0050】
給送装置は、すでに正常な向きに立ってパッケージ機を出るパッケージ6を受け取る場合もある。したがって、回転装置14は必要なく、例えばその代わりにロボット式のアームを、パッケージ機からパッケージ6を取り上げ、給送入口位置7に載置するために用いることができる。
【0051】
パドル2〜5は、腕13、14に取り外し可能に取り付けることができ、その結果パドルを交換できるので、別の大きさ及び形状のパッケージに対応する凸面形状を有するパドルを取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明による装置の第1の位置の透視図である。
【図2】図1の装置の第2の位置の透視図である。
【図3】図1の装置の第3の位置の透視図である。
【図4】図1の装置の第4の位置の透視図である。
【図5】図1の装置の第5の位置の透視図である。
【図6】第1の位置について示されているパッケージを移動し、回転させるための装置を備える給送装置の斜視図である。
【図7】移動及び回転させるための装置が第2の位置にある図6の装置を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッケージ機からパッケージを給送するための装置であって、
前記装置(1)の、前記パッケージ機からパッケージ(6)を受け取るように構成された給送入口位置(7)から、前記装置(1)の給送出口位置(8)へ、搬送方向(T)へパッケージ(6)を搬送する第1、第2、第3、及び第4の押進部(2〜5)を備え、前記第1と第3の押進部(2、4)並びに前記第2と第4の押進部(3、5)がそれぞれ、共通の中心軸(C)に関して相互に正反対位置に配置されるように、前記押進部(2〜5)が複数の対に構成され、前記押進部(2〜5)が前記中心軸(C)の周りに回転可能であることを特徴とする装置。
【請求項2】
一方の対の一押進部(2〜5)が、前記パッケージに前記搬送方向の後方から係合するように構成され、他方の対の一押進部(2〜5)が前記パッケージ(6)に前記搬送方向(T)の前方から係合するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記押進部(2〜5)が、前記中心軸(C)の周りを第1及び第2の方向(T、R)へ交互に回転するように構成され、前記搬送方向(T)が前記第1の方向である、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
第1と第3の前記押進部(2、4)を含む前記対、並びに前記第2と第4の押進部(3、5)を含む前記対がそれぞれ、パッケージ(6)を前記給送出口位置(8)へ搬送した後は常に、互いに反対方向(T、R)へ回転するように構成された、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記第1及び第3の押進部(2、4)が、前記給送出口(8)へのパッケージ(6)の搬送が2度終了する毎に前記第1の搬送方向(T)へ回転し、また、前記給送出口(8)へのパッケージ(6)の搬送が2度終了する毎に前記第2の搬送方向(R)へ回転するように構成された、請求項3又は4に記載の装置。
【請求項6】
前記パッケージ(6)に後方から係合している前記一押進部(2〜5)が、前記パッケージ(6)を前記給送出口位置(8)へ搬送した後、前記第2の方向(R)へ回転して前記給送入口位置(7)で次のパッケージ(6)に前方から係合することができるように構成され、前記パッケージ(6)に前方から係合している前記一押進部(2〜5)は、前記パッケージ(6)を前記給送出口位置(8)へ搬送した後、前記第1の方向(T)へ回転して、同じ対のうちの他方の一押進部(2〜5)が、前記給送入口位置(7)で前記次のパッケージ(6)に後方から係合することができるように構成されている、請求項3から5までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記押進部(2〜5)が前記給送出口位置(8)で前記パッケージ(6)をコンベヤ・ベルト(23)へ移すように構成され、前記コンベヤ・ベルト(23)はコンベヤ・ベルトの速度で移動し、前記押進部(2〜5)が前記コンベヤ・ベルトの速度と実質的に同じ速度で前記パッケージ(6)を送出するように構成されている、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記パッケージ機を上下逆さになって出たパッケージ(6)を移動させ、回転させる回転手段(14)を更に備え、正常な向きに回転させた前記パッケージ(6)を前記装置(1)の前記給送入口位置(7)に載置する、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
押進部(2〜5)の回転の曲率半径と実質的に等しい半径を有する円周の一部に沿ってパッケージ(6)の搬送が行われる、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記押進部(2〜5)の前記回転の曲率半径が、前記パッケージ機を離れるパッケージ(6)の移動経路の曲率半径に実質的に等しい、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記押進部(2〜5)が、前記給送入口位置(7)から前記給送出口位置(8)へ一度に1個のパッケージを搬送するように構成された、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記押進部(2〜5)が、前記給送入口位置(7)から前記給送出口位置(8)へ一度に2個以上のパッケージ(6)を搬送するように構成された、請求項1から10までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
互いの間に間隔を空けて前記パッケージ機から出てくる前記2個以上のパッケージ(6)が前記給送出口位置(8)へ搬送される前に、前記給送入口位置(7)で前記パッケージ(6)に係合する前記押進部(2〜5)が相対的に互いに向かって回転することにより、前記パッケージ(6)を押し束ねるように、前記押進部(2〜5)が構成されている、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
パッケージ機に隣接する給送入口位置(7)で第1の少なくとも1つのパッケージ(6)のセットを第1及び第2のパッケージ押進部(2、4)の間で受け取るステップであって、前記第1の押進部(2)が第3の押進部(4)と一対に配置され、前記第2の押進部(3)が第4の押進部(5)と一対に配置され、前記第1と第3の押進部(2、4)並びに前記第2と第4の押進部(3、5)がそれぞれ、共通の中心軸(C)に関して相互に正反対位置に配置され、前記押進部(2〜5)が前記中心軸(C)の周りに回転可能であるステップと、
前記押進部(2〜5)を前記中心軸の周りに搬送方向(T)に回転させることにより、前記少なくとも1つのパッケージ(6)を給送出口位置(8)へ搬送するステップであって、前記第1の押進部(2)が前記少なくとも1つのパッケージ(6)の後ろを移動し、前記第2の押進部(3)が前記少なくとも1つのパッケージ(6)の前を移動するステップと、
前記少なくとも1つのパッケージ(6)が前記給送出口位置(8)に到達したとき、前記第1の押進部(2)を給送入口位置(7)に戻し、且つ前記第4の押進部(5)が前記給送入口位置(7)へ進むように前記第2の押進部(3)を前記中心軸(C)の周りを回転させることによって前進させるステップであって、前記第1及び第4の押進部(2、5)が第2の少なくとも1つのパッケージ(6)を受け取る用意ができるステップとを
含むことを特徴とする、パッケージ機からパッケージ(8)を給送する方法。
【請求項15】
前記パッケージ(6)が前記給送出口位置(8)でコンベヤ・ベルト(23)に移され、前記コンベヤ・ベルト(23)はコンベヤ・ベルトの速度で移動し、前記パッケージ(6)が前記給送入口位置(7)から前記給送出口位置(8)へ前記コンベヤ・ベルトの速度と実質的に等しい速度で搬送される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記パッケージ(6)が前記パッケージ機から上下逆さに取り上げられ、回転され、前記給送入口位置(7)では正常な向きに回されて載置される請求項14又は15に記載の方法。
【請求項17】
前記パッケージ機から一度に1個のパッケージ(6)が給送される、請求項14から16までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記パッケージ機から一度に2個以上のパッケージ(6)が給送される、請求項14から16までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記2個以上のパッケージ(6)が、
前記給送入口位置(7)で互いに間隔を空けて受け取られ、
前記パッケージ(6)を受け取った前記押進部(2〜5)を互いに向けて相対的に回転させることにより一緒に束ねられ、
互いに衝接して前記給送出口位置(8)へ搬送される、請求項18に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2006−508878(P2006−508878A)
【公表日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−560207(P2004−560207)
【出願日】平成15年11月26日(2003.11.26)
【国際出願番号】PCT/SE2003/001827
【国際公開番号】WO2004/054905
【国際公開日】平成16年7月1日(2004.7.1)
【出願人】(591007424)テトラ ラバル ホールデイングス エ フイナンス ソシエテ アノニム (190)
【Fターム(参考)】