説明

絶縁膜形成用組成物、絶縁膜の製造方法および絶縁膜

【課題】 プラズマ処理や処理液による処理といった処理を行うことなく、層間密着性に優れ、比誘電率の低い有機絶縁膜およびそれを製造する方法ならびにかかる絶縁膜の製造に用いられる絶縁膜形成用組成物を提供すること。
【解決手段】 以下の成分(A)および成分(B)を含有することを特徴とする絶縁膜形成用組成物。該組成物を基板に塗布した後、加熱処理する工程を含むことを特徴とする絶縁膜の製造方法、ならびに、該製造方法により得られる絶縁膜。
成分(A):分子内に架橋性基を有する有機樹脂。
成分(B):半導体基板(但し、該半導体基板に対する水の接触角が80°以上である)に対する接触角が20°以下の有機溶剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絶縁膜形成用組成物、絶縁膜の製造方法および絶縁膜に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体デバイスの高集積化、高速化に伴い電子信号の伝達速度が遅くなる、いわゆる配線遅延が問題となっている。配線遅延の問題を解決するには、配線低抵抗化、層間絶縁膜の低誘電率化等が望まれている。
【0003】
低誘電率の絶縁膜を形成する材料として種々の有機材料が開発されつつあるが、半導体基板や半導体製造過程で形成されるシリコンカーバイド(SiC)、シリコンオキシカーバイド(SiOC)層といった無機層との密着性に劣り、有機絶縁膜と無機層との界面で剥がれてしまうことがあった。
そこで、かかる無機層について、プラズマ処理を行ったり、OH基を含むアルカリ性または酸性溶液やシラノール基および反応性官能基を有する化合物を含む処理液で処理したりする方法により、層間密着性を改善することが知られている(特許文献1〜3)。
【0004】
【特許文献1】特開2002−370059号公報
【特許文献2】特開2004−88047号公報
【特許文献3】特開2004−193453号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、かかる処理を行うとデバイスの電気特性を悪化させることがあることから、かかる処理によらずに層間密着性を改善させることが求められる。本発明の目的は、プラズマ処理や処理液による処理といった処理を行うことなく、層間密着性に優れ、比誘電率の低い有機絶縁膜およびそれを製造する方法ならびにかかる絶縁膜の製造に用いられる絶縁膜形成用組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
即ち本発明は、以下の成分(A)および成分(B)を含有することを特徴とする絶縁膜形成用組成物にかかるものであり、また本発明は、該組成物を基板に塗布した後、加熱処理する工程を含むことを特徴とする絶縁膜の製造方法、ならびに、該製造方法により得られる絶縁膜にかかるものである。
成分(A):分子内に架橋性基を有する有機樹脂。
成分(B):半導体基板(但し、該半導体基板に対する水の接触角が80°以上である)に対する接触角が20°以下の有機溶剤。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、プラズマ処理や処理液による処理といった処理を行うことなく、層間密着性に優れ、比誘電率の低い有機絶縁膜およびそれを製造する方法ならびにかかる絶縁膜の製造に用いられる絶縁膜形成用組成物が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
成分(A)の有機樹脂としては、絶縁膜の耐熱性などの観点から、分子内に架橋性基を有する樹脂が好ましい。分子内に架橋性基を有する樹脂としては、ポリフェニレン、ポリアリーレンエーテル、ポリアリーレンエーテルケトン、ポリアリーレンエーテルスルホン、ポリアリーレンエーテルアミド等のポリアリーレン類、ポリアミド類、架橋性基を有するモノマーの重合体等が挙げられる。
【0009】
分子内に架橋性基を有する樹脂はランダム共重合体や、ブロック共重合体であってもよく、側鎖または末端基に他のポリマーを結合させたグラフト共重合体やブロック共重合体であってもよい。
架橋性基は、ポリマーの側鎖または末端基にあってもよい。
架橋性基、即ち架橋性を有する基としては、シアネート基、プロパギル基、アリル基、ビニル基、エチニル基、フェニルエチニル基、アルキルシリル基、アルコキシシリル基などが挙げられ、エチニル基またはフェニルエチニル基を分子内に有するポリマーが特に好ましい。
【0010】
分子内に架橋性基を有する樹脂のGPCによるポリスチレン換算重量平均分子量は、1000000以下が好ましく、さらに好ましくは、500000以下である。
【0011】
特に、前記樹脂において、架橋性基を有するモノマーの重合体が、誘電率、耐熱性の点から好ましく、さらには、機械強度の観点から、下記式(1)で示される化合物を重合して得られ、GPCによるポリスチレン換算重量平均分子量が1000以上500000以下の樹脂が好ましい。

(式(1)中、nは2〜16の整数を表し、m=16−nである。X1は、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、式(2)で示される1価の基、または式(3)で示される1価の基を表し、複数のX1は互いに同一であっても異なっていてもよい。X2は、水素原子またはハロゲン原子を表わすか、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルキコシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、または炭素数6〜20のアリール基を表わし、X2が複数存在する場合はそれらは互いに同一であっても異なっていてもよい。)
−Y1−Ar1 (2)
(式(2)中、Y1は、炭素数2〜6のアルケニレン基または炭素数2〜6のアルキニレン基を表わし、Ar1は炭素数6〜20のアリール基を表わす。)
−Y2−Ar2−(Y3-A)p (3)
(式(3)中、Y2は、単結合、炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数2〜6のアルケニレン基、または炭素数2〜6のアルキニレン基を表わし、Y3は、炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数2〜6のアルケニレン基または炭素数2〜6のアルキニレン基を表わし、Y2およびY3のいずれかが炭素数2〜6のアルケニレン基、または炭素数2〜6のアルキニレン基であり、Ar2は炭素数6〜20の芳香族の(p+1)価の基を表わし、Aは水素原子または炭素数6〜20のアリール基を表わし、pは1〜5の整数であり、pが2以上の場合、複数のY3、複数のAはそれぞれ、互いに同一であっても異なっていてもよい。)
【0012】
上記、炭素数2〜6のアルケニル基について、具体的に例示をすれば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ブタジニル基、ヘキセニル基などが挙げられる。ここで、アルケニル基は、分岐をしていてもよく、また、二重結合の位置は特に限定されるものではない。炭素数2〜6のアルキニル基について、具体的に例示をすれば、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ヘキシニル基などが挙げられる。ここで、アルキニル基は、分岐をしていてもよく、また、三重結合の位置は特に限定されるものではない。
【0013】
式(2)で示される1価の基について説明する。式(2)中、Y1は、炭素数2〜6のアルケニレン基または炭素数2〜6のアルキニレン基を表わす。炭素数2〜6のアルケニレン基について、具体的に例示をすれば、ビニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基などが挙げられる。炭素数2〜6のアルキニレン基について、具体的に例示をすれば、エチニレン基、プロピニレン基、ブチニレン基、ブタジニレン基などが挙げられる。
また、Ar1は炭素数6〜20のアリール基を表わす。かかるアリール基について、具体的に例示をすれば、フェニル基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ジエチルフェニル基、トリメチルフェニル基、テトラメチルフェニル基、ペンタメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、フェノキシフェニル基、フルオロフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、ヨードフェニル基、ニトロフェニル基、シアノフェニル基、カルボキシフェニル基、メチルオキシカルボニルフェニル基、アミノフェニル基、ナフチル基、メチルナフチル基、ジメチルナフチル基、エチルナフチル基、ジエチルナフチル基、トリメチルナフチル基、テトラメチルナフチル基、ペンタメチルナフチル基、ヒドロキシナフチル基、メトキシナフチル基、エトキシナフチル基、フェノキシナフチル基、フルオロナフチル基、クロロナフチル基、ブロモナフチル基、ヨードナフチル基、ニトロナフチル基、シアノナフチル基、カルボキシナフチル基、メチルオキシカルボニルナフチル基、アミノナフチル基、ビフェニル基、アントラリル基などが挙げられる。
【0014】
式(3)で示される1価の基について説明する。式(3)中、Y2は、直接結合、炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数2〜6のアルケニレン基、または炭素数2〜6のアルキニレン基を表わす。炭素数1〜6のアルキレン基について、具体的に例示をすれば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、へキシレン基が挙げられる。ここで、アルキレン基は、分岐をしていてもよい。炭素数2〜6のアルケニレン基、および炭素数2〜6のアルキニレン基の具体的例示は、前に記載したものと同じである。
【0015】
3は、炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数2〜6のアルケニレン基または炭素数2〜6のアルキニレン基を表わす。炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数2〜6のアルケニレン基、および炭素数2〜6のアルキニレン基の具体的例示は、前に記載したものと同じである。
2およびY3のいずれかが炭素数2〜6のアルケニレン基、または炭素数2〜6のアルキニレン基である。
【0016】
Ar2は炭素数6〜20の芳香族の(p+1)価の基を表わし、具体的例示をすれば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン、ペンタメチルベンゼンなどのアルキルベンゼンから誘導される(p+1)価の基;メトキシベンゼン、エトキシベンゼンなどのアルコキシベンゼンから誘導される(p+1)価の基;フルオロベンゼン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨードベンゼンなどのハロゲン化ベンゼンから誘導される(p+1)価の基;メチルナフタレン、ジメチルナフタレン、エチルナフタレン、ジエチルナフタレン、トリメチルナフタレン、テトラメチルナフタレン、ペンタメチルナフタレンなどのアルキルナフタレンから誘導される(p+1)価の基;メトキシナフタレン、エトキシナフタレンなどのアルコキシナフタレンから誘導される(p+1)価の基;フルオロナフタレン、クロロナフタレン、ブロモナフタレン、ヨードナフタレンなどのハロゲン化ナフタレンから誘導される(p+1)価の基;フェノール、ジフェニルエーテル、ニトロベンゼン、ベンゾニトリル、安息香酸、安息香酸メチル、アニリン、ナフタレン、ナフトール、ナフチルフェニルエーテル、ニトロナフタレン、ナフトニトリル、ナフタレンカルボン酸、ナフタレンカルボン酸メチル、ナフチルアミン、ビフェニル、アントラセンから誘導される(p+1)価の基などが挙げられる。
Aは水素原子または炭素数6〜20のアリール基を表わす。該アリール基の具体的例示は、前に示したものと同様である。
pは1〜5の整数を表し、pが2以上の場合、複数のY3は同一であっても異なっていてもよく、複数のAは同一であっても異なっていてもよい。
また、pは1または2であることが好ましい。
【0017】
1は、炭素−炭素3重結合を有することが好ましい。即ちX1としては炭素数2〜6のアルキニル基であるか、Y1が炭素数2〜6のアルキニレン基である式(2)で示される1価の有機基であるか、またはY2、Y3のいずれかが炭素数2〜6のアルキニレン基である式(3)で示される1価の基であることが好ましい。
【0018】
1としては、下記の群から選ばれる1価の基である場合、より好ましい。

(式中、Ar1、Ar2、A、pは、前記と同じものを表す。)

(式中、q、r、s、tは、それぞれ独立に、0〜5の整数を表わし、q+rは1〜5であり、s+tは0〜5である。)
【0019】
1が、下記の群から選ばれる1価の基であることが特に好ましい。

【0020】
2は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルキコシ基、炭素数6〜20のアリール基、または炭素数6〜20のアリールオキシ基を表わし、互いに同一であっても異なっていてもよい。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
炭素数1〜6のアルキコシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ヘキソキシ基等が挙げられる。
炭素数6〜20のアリール基としては、例えば、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ジエチルフェニル基、トリメチルフェニル基、テトラメチルフェニル基、ペンタメチルフェニル基などのアルキルフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基などのアルコキシフェニル基、フルオロフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、ヨードフェニル基などのアルコキシフェニル基、メチルナフチル基、ジメチルナフチル基、エチルナフチル基、ジエチルナフチル基、トリメチルナフチル基、テトラメチルナフチル基、ペンタメチルナフチル基などのアルキルナフチル基、メトキシナフチル基、エトキシナフチル基などのアルコキシナフチル基、フルオロナフチル基、クロロナフチル基、ブロモナフチル基、ヨードナフチル基などのハロナフチル基、フェニル基、ヒドロキシフェニル基、フェノキシフェニル基、ニトロフェニル基、シアノフェニル基、ヒドロキシカルボニルフェニル基、メチルオキシカルボニルフェニル基、アミノフェニル基、ナフチル基、ヒドロキシナフチル基、フェノキシナフチル基、ニトロナフチル基、シアノナフチル基、ヒドロキシカルボニルナフチル基、メチルオキシカルボニルナフチル基、アミノナフチル基、ビフェニル基、アントラリル基等が挙げられる
炭素数6〜20のアリールオキシ基としては、例えば、メチルフェニルオキシ基、ジメチルフェニルオキシ基、エチルフェニルオキシ基、ジエチルフェニルオキシ基、トリメチルフェニルオキシ基、テトラメチルフェニルオキシ基、ペンタメチルフェニルオキシ基などのアルキルフェニルオキシ基、メトキシフェニルオキシ基、エトキシフェニルオキシ基などのアルコキシフェニルオキシ基、フルオロフェニルオキシ基、クロロフェニルオキシ基、ブロモフェニルオキシ基、ヨードフェニルオキシ基などのアルコキシフェニルオキシ基、メチルナフチルオキシ基、ジメチルナフチルオキシ基、エチルナフチルオキシ基、ジエチルナフチルオキシ基、トリメチルナフチルオキシ基、テトラメチルナフチルオキシ基、ペンタメチルナフチルオキシ基などのアルキルナフチルオキシ基、メトキシナフチルオキシ基、エトキシナフチルオキシ基などのアルコキシナフチルオキシ基、フルオロナフチルオキシ基、クロロナフチルオキシ基、ブロモナフチルオキシ基、ヨードナフチルオキシ基などのハロナフチルオキシ基、フェノキシ基、ヒドロキシフェニルオキシ基、フェノキシフェニルオキシ基、ニトロフェニルオキシ基、シアノフェニルオキシ基、ヒドロキシカルボニルフェニルオキシ基、メチルオキシカルボニルフェニルオキシ基、アミノフェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、ヒドロキシナフチルオキシ基、フェノキシナフチルオキシ基、ニトロナフチルオキシ基、シアノナフチルオキシ基、ヒドロキシカルボニルナフチルオキシ基、メチルオキシカルボニルナフチルオキシ基、アミノナフチルオキシ基、ビフェニルオキシ基、アントラリルオキシ基等が挙げられる
2としては、水素原子、水酸基、または炭素数6〜20のアリール基が好ましく、より好ましくは水素原子である。
また、nは2〜16の整数を表し、m=16−nである。
【0021】
合成のしやすさなどから、式(1)で示される化合物としては、下記式(4)で示される化合物または下記式(5)で示される化合物が好ましい。

(式中、複数のX1はそれぞれ独立に、前記と同じ基を表す。)
【0022】
式(1)で示される化合物の重合方法としては、公知の重合方法を適応することが可能であり、例えば、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオキシド、アゾビスイソブチロニトリル等のラジカル開始剤によるラジカル重合、硫酸、燐酸、トリエチルアルミニウム等の触媒によるカチオン重合、リチウムナフタレン等の触媒によるアニオン重合、光照射等の光ラジカル重合、パラジウム、ニッケル、鉄、コバルト等の金属または金属錯体等による触媒重合、加熱することによる熱重合等を挙げることができる。特に、熱重合が、その操作の容易さから、好ましく用いられる。式(1)で示される化合物を熱重合する方法は、特に限定されないが、そのまま熱重合する方法よりも、有機溶剤中に溶解した状態で熱重合する方法のほうが、好ましく用いられる。このとき、有機溶剤に溶解させる濃度は特に限定されるものではないが、重量濃度で1%以上80%以下が好ましく、2%以上50%以下がさらに好ましく、5%以上30%以下がさらに好ましい。濃度が低すぎると効率が悪くなる場合があり、濃度が高すぎると重合時に粘度が上昇しすぎ、操作性が悪くなる場合がある。
【0023】
熱重合を行う温度が高すぎると、反応速度が速くなりすぎ、重合度を制御できなくなる場合がある。また、該温度が低すぎると、反応が起こらないか、反応速度が遅くなりすぎ、効率が悪くなる場合がある。
実際に熱重合を行うのに好適な温度は、式(1)で示される化合物により異なる。式(1)で示される化合物が−C=C−Hで示される基を有するか、−C≡C−Hで示される基を有する場合、熱重合を行うのに好適な温度は50℃以上300℃以下であり、さらに好適な温度は80℃以上200℃以下である。式(1)で示される化合物が−C=C−Hで示される基、および−C≡C−Hで示される基のいずれも有しない場合、熱重合を行うのに好適な温度は100℃以上500℃以下であり、さらに好適な温度は150℃以上300℃以下である。
【0024】
熱重合時に式(1)で示される化合物を溶解させるのに用いる有機溶剤は、特に限定されないが、熱重合を行うのに好適な温度以上の沸点を有することが好ましい。例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−エトキシメタノール、3−メトキシプロパノール等のアルコール;アセチルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等のケトン;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、γブチロラクトン等のエステル;ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルプロピルエーテル、アニソール、フェネトール、ベラトロール等のエーテル;メシチレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、プロピルベンゼン等の芳香族炭化水素などが工業的に入手可能であり、安全であるため溶剤として好適であり、これらは単独でも2種以上を混合して用いてもよい。塗布液中に含む有機溶剤と同じものを使用することにより、塗布液を作成するときの溶媒留去等の手間を省くことができる。
【0025】
式(1)で示される化合物を重合して得られる前記好ましい樹脂は、GPCによるポリスチレン換算平均分子量が1000以上500000以下である。
ここで、GPCによるポリスチレン換算平均分子量は、公知の方法で測定することができる。
このGPCによるポリスチレン換算平均分子量は、2000以上400000以下であることが好ましく、3000以上200000以下であることがさらに好ましい。
GPCによるポリスチレン換算平均分子量が小さい場合、得られる組成物を用いて成膜される絶縁膜の膜厚が薄くなりすぎることがある。GPCによるポリスチレン換算平均分子量が大きい場合、得られる本発明の組成物の粘度が上がり、操作性が悪くなる場合がある。
【0026】
式(1)で示される化合物を重合する際に、式(1)で示される化合物が残存していてもよい。
【0027】
本発明の絶縁膜形成用組成物の成分(B)は、半導体基板との接触角が20°以下の有機溶剤である。但し、該半導体基板に対する水の接触角は80°以上である。
【0028】
本発明における半導体基板に対する接触角とは、半導体基板上に水または有機溶剤の液滴を付着させ、その液滴を横から観察したときの、半導体基板からの盛り上がりの角度をいう。
本発明で使用される成分(B)の有機溶剤は、前記の要件を満足すれば特に限定されるものではないが、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−エトキシメタノール、3−メトキシプロパノール等のアルコール;アセチルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等のケトン;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン等のエステル;ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルプロピルエーテル、アニソール、フェネトール、ベラトロール等のエーテル;メシチレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、プロピルベンゼン等の芳香族炭化水素などが工業的に入手可能であり、安全であるため溶剤として好適であり、これらは単独でも2種以上を混合して用いてもよい。特に、半導体基板に対する接触角が低い芳香族炭化水素およびケトンよりなる群から選ばれる有機溶剤を用いることが好ましく、キシレン、メシチレン、2−ヘプタノン、およびメチルイソブチルケトンよりなる群から選ばれる有機溶剤を用いることがさらに好ましい。
【0029】
本発明の絶縁膜形成用組成物を塗布液として用いる場合、[(成分(A)配合量)/(成分(A)配合量+成分(B)配合量)]×100は、1〜50%であることが好ましい。該濃度は、塗布膜の膜厚や段差埋め込み性改良等の目的に応じて適宜調整することができる。
【0030】
本発明における半導体基板に対する水の接触角は80°以上であり、撥水性が高い。該半導体基板に対する水の接触角は通常、120°以下である。該半導体基板としては、例えば、金属、プラズマ化学気相堆積により成膜されたシリコンカーバイト(SiC)、シリコンオキシカーバイト(SiOC)、シリコンナイトライド(SiN)などの基板が挙げられる。特に、プラズマ化学気相堆積により成膜されたシリコンカーバイト(SiC)またはシリコンオキシカーバイト(SiOC)は、接触角が大きく、従来は表面処理無しでの使用に困難を伴っていたが、本発明が好適に適用される。
【0031】
成分(C)について説明する。本発明の絶縁膜形成用組成物の原料として好適に使用される追加の成分(C)は空孔形成用化合物であり、本発明の絶縁膜形成用組成物を塗布液として使用する際に、基板への塗布後、絶縁膜の硬化の段階で、揮発または分解し、絶縁膜中に微細な空孔を形成するものである。
【0032】
成分(C)としては、例えば、オレフィン誘導体、ポリスチレン誘導体、ポリアルキレンオキシド誘導体、ポリアクリル酸誘導体、ポリメタクリル酸誘導体、ポリメタクリル酸誘導体、ポリアルキレングリコール誘導体、ポリオキシエーテル、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート等が挙げられる。これらの中で、ポリスチレン誘導体、またはポリアルキレンオキシド誘導体が好ましく使用される。
ポリスチレン誘導体としては、例えば、ポリスチレン、ポリ3−メチルスチレン、ポリ4−メチルスチレン、ポリ2,4−ジメチルスチレン、ポリ2,4−ジメチルスチレン、ポリ2,5−ジメチルスチレン、ポリα−メチルスチレン、ポリα,2−ジメチルスチレン、ポリα,2,4−トリメチルスチレン、ポリα−エチルスチレンなどが挙げられ、これらの中で、ポリスチレン、ポリ3−メチルスチレン、ポリ4−メチルスチレン、、ポリα−メチルスチレンまたはポリα,2−ジメチルスチレンが好ましく、ポリスチレンまたはポリα−メチルスチレンがより好ましい。
ポリアルキレンオキシド誘導体としては、例えば、ポリオキシメチレン、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシイソプロピレンなどが挙げられ、ポリオキシエチレンまたはポリオキシプロピレンが好ましく使用される。
【0033】
成分(C)は、2種以上のモノマー類を重合させた共重合体であってもよい。該共重合体としては、例えば、ポリオキシメチレン−ポリオキシエチレン共重合体、ポリオキシメチレン−ポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体等のポリオキシアルキレン共重合体、スチレン−メタアクリレート共重合体などが挙げられる。
【0034】
成分(C)は、成分(A)との相溶性が良好に維持できる範囲で任意に選択することが可能であり、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0035】
成分(C)のGPCによるポリスチレン換算重量平均分子量は、50000以下であることが好ましく、30000以下であることがより好ましく、10000以下であることがさらに好ましい。
該分子量が高くなると、形成される空孔が大きくなる傾向がある。
【0036】
成分(C)と成分(A)との相溶性をさらに向上させるために、重合反応に用いられる重合開始剤、変成剤、反応停止剤を適宜選択して本発明の絶縁膜形成用組成物に添加することができる。
重合開始剤としては、例えば、金属アリール化合物、金属アルキル化合物等の有機金属化合物、トリフェニルメチルカルボニウムイオンの塩、芳香環を有する過酸化物、芳香族環を有するアゾ化合物などが挙げられる。
変成剤としては、例えば、1,1−ジフェニルエチレン、1,2−ジフェニルエチレン(シス体、トランス体)、1,1,2−トリフェニルエチレン、1−ナフチル−1−フェニルエチレンなどが挙げられる。
反応停止剤としては、例えば、水、メタノール、ハロゲン化アルキル化合物、カルボニル化合物などが挙げられる。
【0037】
成分(C)を含有する場合の本発明の絶縁膜形成用組成物中の成分(A)と成分(C)との重量比は、99:1〜1:99であることが好ましく、より好ましくは95:5〜30:70である。
成分(A)の重量比が多いと、形成される空孔が少なくなり、十分に比誘電率が低下しない傾向があり、成分(C)の重量比が多いと、成分(A)と成分(C)との相溶性が悪化し、形成される空孔が大きくなる傾向がある。
【0038】
本発明の絶縁膜形成用組成物を塗布液として用いる場合、[(成分(A)配合量+成分(C)配合量)/(成分(A)配合量+成分(C)配合量+成分(B)配合量)]×100は、1〜50%であることが好ましい。該濃度は、塗布膜の膜厚や段差埋め込み性改良等の目的に応じて適宜調整することができる。
【0039】
本発明の絶縁膜形成用組成物には、さらに添加剤を配合してもよい。
該添加剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等のカップリング剤、界面活性剤、整泡剤、有機過酸化物等の触媒などが挙げられる。
特に本発明の絶縁膜形成用塗布液から形成される有機膜を半導体デバイスにおける絶縁膜、保護膜として適用する場合、基板との密着性が高いことが好ましいことから、本発明の絶縁膜形成用組成物には、シランカップリング剤を配合することが好ましく、アミノ基、イミノ基、またはケチミノ基を有するシランカップリング剤を配合することがより好ましい。
アミノ基、イミノ基、またはケチミノ基を有するシランカップリング剤としては、例えば、アミノエチルトリメトキシシラン、アミノエチルトリエトキシシラン、アミノエチルトリアセトキシシラン、アミノエチルトリプロピオニルシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノエチルアミノエチルトリメトキシシラン、アミノエチルアミノエチルトリエトキシシラン、メチルイミノエチルトリエトキシシラン、エチルイミノエチルトリエトキシシラン、ヘキシルイミノエチルトリエトキシシラン、フェニルイミノエチルトリエトキシシラン、ジメチルケチミノエチルトリエトキシシラン、メチルブチルケチミノエチルトリエトキシシラン、メチルフェニルケチミノトリエトキシシランなどが挙げられる。また、上記シランカップリング剤を公知の方法により重合して用いても構わない。
シランカップリング剤の添加量は、成分(A)に対する重量比で0.01〜40%であることが好ましく、0.1〜20%であることがより好ましく、1〜10%であることがさらに好ましい。
【0040】
本発明の絶縁膜形成用組成物を、スピンコーティング法、ローラーコーティング法、ディップコーティング法、スキャン法等の任意の方法により、基板に塗布した後、加熱処理することにより絶縁膜が形成される。
加熱の方法は、特に限定されないが、一般的に使用されているホットプレート加熱、ファーネス炉を使用した方法、RTP(ランプ加熱ヒーター)によるキセノンランプを使用した光照射加熱等を適用することができる。
【0041】
加熱処理は、酸素濃度1%未満の雰囲気下で行うことが好ましく、酸素濃度100ppm未満の雰囲気下で行うことがより好ましい。
酸素濃度1%未満の雰囲気としては、例えば、減圧、不活性ガス雰囲気、または真空下などを挙げることができ、減圧下または不活性ガス雰囲気下で加熱処理することが好ましい。
該減圧雰囲気は、1〜20Pa程度であることが好ましい。
該不活性ガスとしては、例えば、ヘリウム、窒素、アルゴン等が挙げられる。
【実施例】
【0042】
本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明が実施例により限定されるものではないことは言うまでもない。
【0043】
製造例1
化合物Aの製造
50mLの3つ口フラスコに3gの1,3−ビス(3,5−ジエチニルフェニル)アダマンタンを27gのアニソールに溶解させた。窒素気流下で約150℃で、10時間攪拌を行った。次いで、一旦115℃まで温度を低下させた後、徐々に昇温し、135℃まで昇温させ、合計20時間で反応を止めた。得られた樹脂のGPCによるポリスチレン換算平均分子量は57000であった。このとき、GPCの面積強度で42%がモノマーとして残存していた。これを化合物Aとする。
【0044】
製造例2
空孔形成用化合物Bの製造
窒素置換したフラスコに、テトラヒドロフラン284重量部、α−メチルスチレン72重量部を仕込んだ。攪拌下、n−ブチルリチウム溶液54重量部をフラスコに滴下した。次いでフラスコを−60℃まで冷却し、30分間攪拌した。次いで1,1−ジフェニルエチレンの20%テトラヒドロフラン溶液165重量部をフラスコに滴下し、30分間攪拌した。最後にメタノール6重量部を仕込み反応を停止させた。室温まで昇温し、得られた樹脂溶液を4000重量部のメタノールに滴下し、樹脂を沈殿させ、ろ過して取り出した。末端をジフェニルエチレンで修飾した重量平均分子量1300のポリα−メチルスチレンが得られた。これを空孔形成用化合物Bとする。
【0045】
塗布液の調製
塗布液1の調製
製造例1で得られた化合物Aと製造例2で得られた空孔形成用化合物Bとの重量比率が75:25となるよう、また該Aと該Bとの合計の濃度が5重量%となるよう、アニソール:2−ヘプタノン=25:75(体積比)の混合溶媒に配合し、溶解させた。この溶液を、0.1μmPTFEフィルターで公知の方法により濾過し、塗布液を調製した。
【0046】
塗布液2の調製
使用した混合溶媒をアニソール:2−ヘプタノン=80:20(体積比)の混合溶媒に変更した以外は塗布液1と同様に操作して、塗布液を調製した。
【0047】
塗布液3の調製
使用した混合溶媒をアニソール単独の溶媒に変更した以外は塗布液1と同様に操作して、塗布液を調製した。
【0048】
半導体基板の接触角の測定
半導体基板に対する水の接触角の測定
プラズマ化学気相堆積により成膜されたシリコンオキシカーバイト(SiOC)であるBlack Diamond(アプライドマテリアルズ社製)上に水滴に付着させ、その水滴を横から観察したときの、半導体基板からの盛り上がりの角度を接触角計(協和界面科学 CA−X200)を用いて測定した。測定結果を表1に示す。
【0049】
半導体基板に対する各有機溶剤の接触角の測定
液滴として水の代わりに表1に示す各有機溶剤を用いた以外は、前記測定と同様に測定した。測定結果を表1に示す。
【0050】
【表1】

【0051】
実施例1、比較例1〜2
調製された塗布液1〜3を、8インチSiOCウェハー上に約5ml滴下した。その後、このウェハーを500rpmで3秒間スピンさせてから、1500rpmの速度で15秒間スピンさせた。コーティングしたウェハーを150℃で1分間焼き付けた。成膜後の表面の状態を目視で確認した。また、被覆された面積の8インチウェハーに対する割合を被覆率として表2に示す。
被覆率(%)=被覆された面積/8インチウェハー面積×100
【0052】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の成分(A)および成分(B)を含有することを特徴とする絶縁膜形成用組成物。
成分(A):分子内に架橋性基を有する有機樹脂。
成分(B):半導体基板(但し、該半導体基板に対する水の接触角が80°以上である)に対する接触角が20°以下の有機溶剤。
【請求項2】
成分(B)が、芳香族炭化水素およびケトンよりなる群から選ばれる有機溶剤である請求項1記載の組成物。
【請求項3】
成分(B)が、キシレン、メシチレン、2−ヘプタノン、およびメチルイソブチルケトンよりなる群から選ばれる少なくとも1種の有機溶剤である請求項1記載の組成物。
【請求項4】
半導体基板が、プラズマ化学気相堆積により成膜されたシリコンカーバイト(SiC)またはシリコンオキシカーバイト(SiOC)である請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
【請求項5】
成分(A)が、式(1)で示される化合物を重合して得られ、GPCによるポリスチレン換算重量平均分子量が1000以上500000以下の樹脂である請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。

(式(1)中、nは2〜16の整数を表し、m=16−nである。X1は、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、式(2)で示される1価の基、または式(3)で示される1価の基を表し、複数のX1は互いに同一であっても異なっていてもよい。X2は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルキコシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、または炭素数6〜20のアリール基を表わし、X2が複数存在する場合はそれらは互いに同一であっても異なっていてもよい。)
−Y1−Ar1 (2)
(式(2)中、Y1は、炭素数2〜6のアルケニレン基または炭素数2〜6のアルキニレン基を表わし、Ar1は炭素数6〜20のアリール基を表わす。)
−Y2−Ar2−(Y3-A)p (3)
(式(3)中、Y2は、単結合、炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数2〜6のアルケニレン基、または炭素数2〜6のアルキニレン基を表わし、Y3は、炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数2〜6のアルケニレン基または炭素数2〜6のアルキニレン基を表わし、Y2およびY3のいずれかが炭素数2〜6のアルケニレン基、または炭素数2〜6のアルキニレン基であり、Ar2は炭素数6〜20の芳香族の(p+1)価の基を表わし、Aは水素原子または炭素数6〜20のアリール基を表わし、pは1〜5の整数であり、pが2以上の場合、複数のY3、複数のAはそれぞれ、互いに同一であっても異なっていてもよい。)
【請求項6】
さらに、以下の成分(C)を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
成分(C):空孔形成用化合物
【請求項7】
成分(C)が、ポリスチレンまたはポリαメチルスチレンを含有することを特徴とする請求項6記載の組成物。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載の組成物を基板に塗布した後、加熱処理する工程を含むことを特徴とする絶縁膜の製造方法。
【請求項9】
酸素濃度1%未満の雰囲気下で加熱処理する請求項8記載の製造方法。
【請求項10】
減圧下または不活性ガス雰囲気下で加熱処理する請求項8または9記載の製造方法。
【請求項11】
請求項8〜10のいずれかに記載の製造方法により得られる絶縁膜。

【公開番号】特開2006−273910(P2006−273910A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−91271(P2005−91271)
【出願日】平成17年3月28日(2005.3.28)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】