説明

繋ぎ目検出装置及び測長装置

【課題】連続帯状体の表面に検出部を変位可能に接触配置し、変位センサー部は変位信号を出力し、A/D変換部が変位データを出力し、しきい値演算部は変位データを基にしきい値を求め、比較判定部は変位データがしきい値よりも大であるとき判定信号を出力し、繋ぎ目信号出力部は判定信号が出力されたとき繋ぎ目信号を出力し、繋ぎ目検出精度を高めることができる。
【解決手段】繋ぎ目Jに凸部を有してなる連続帯状体Wの表面に接触して変位可能な検出部1を設け、繋ぎ目検出装置において、変位信号を出力する変位センサー部5と、変位信号をデジタル数値化して変位データDを出力するA/D変換部6と、しきい値Tを求めるしきい値演算部7と、変位データがしきい値よりも大であるとき判定信号を出力する比較判定部8と、判定信号が出力されたとき繋ぎ目信号を出力する繋ぎ目信号出力部9とを備えてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は例えば布、紙、プラスチックフィルム等の連続帯状体の繋ぎ目検出装置及び測長装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、連続帯状体の繋ぎ目は繋がれる帯状体同士の重なりや帯状体の繋ぎに用いた糸などにより凸部に形成されている。そして、この繋ぎ目の存在を検出することや繋ぎ目から次の繋ぎ目までの長さを測長することは、連続帯状体の染色などの加工工程において不可欠となっている。
【0003】
従来、この種の連続帯状体の繋ぎ目検出装置として、走行する複数個の帯状体を繋いで繋ぎ目に凸部を有してなる連続帯状体の表面に接触して変位可能な検出部を設け、この検出部の変位を基にして繋ぎ目を検出する構造のものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭60−134108号公報
【特許文献2】特開平3−199910号公報
【特許文献3】特公平6−100441号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら上記従来構造の場合、例えば、帯状体の違いによる厚さの変化及び連続帯状体をその裏面を担持して走行させるための回転ロール自体の偏心度の大きさや真円度の低さなど連続帯状体に加わる機械的誤差の影響により、繋ぎ目がないのに繋ぎ目があるとする誤検出や、逆に、繋ぎ目があるのに繋ぎ目がないとする検出見逃しをしてしまうおそれがあり、それだけ、繋ぎ目の検出精度を低下させることがあるという不都合を有している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明はこのような不都合を解決することを目的とするもので、本発明のうちで、請求項1記載の発明は、走行する複数個の帯状体を繋いで繋ぎ目に凸部を有してなる連続帯状体の表面に接触して変位可能な検出部を設け、該検出部の変位を基に繋ぎ目を検出する繋ぎ目検出装置において、上記検出部の変位に応じた変位信号を出力する変位センサー部と、該変位信号をデジタル数値化して変位データを出力するA/D変換部と、該変位データを基に繋ぎ目の存否を判定するためのしきい値を求めるしきい値演算部と、刻々に出力される該変位データと該しきい値とを比較して変位データが該しきい値よりも大であるとき繋ぎ目が存在するとして判定信号を出力する比較判定部と、該判定信号が出力されたとき繋ぎ目信号を出力する繋ぎ目信号出力部とを備えてなることを特徴とする繋ぎ目検出装置にある。
【0007】
又、請求項2記載の発明は、上記しきい値演算部は、一定の時間間隔でクロックパルスを発生するクロックパルス発生部と、上記A/D変換部から出力される変位データの中から該クロックパルスのタイミングで一定数をサンプリングするサンプリング部と、該サンプリングデータの平均値を算出する平均値算出部と、該サンプリングデータの平均値に一定値を加算してしきい値を算出するしきい値算出部と、該算出されたしきい値を記憶しサンプリング区間毎に更新するしきい値記憶部とからなることを特徴とするものであり、又、請求項3記載の発明は、上記しきい値演算部は、上記連続帯状体を走行させる回転ロールの回転角度を検出する角度検出部と、上記A/D変換部から出力される変位データに一定値を加算してしきい値を算出するしきい値算出部と、該角度検出部から出力される回転角度データ各々に対応するしきい値を複数の記憶域にわたり記憶し該回転ロールの一回転周期毎に更新するしきい値記憶部と、該しきい値記憶部内の複数の記憶域の中から該角度検出部から得られる現在の角度に対応した記憶域を選択するポインタ部とからなることを特徴とするものである。
【0008】
又、請求項4記載の発明は、複数個の帯状体を繋いで繋ぎ目に凸部を有してなる連続帯状体の走行長さに応じて測長パルスを連続的に出力する測長センサー部と、上記請求項1〜3のいずれか1項に記載の繋ぎ目検出装置から繋ぎ目信号が出力されて次の繋ぎ目信号が出力されるまでの間の該測長パルスの数を計数することにより該繋ぎ目から次の繋ぎ目までの長さを測長する測長部とからなることを特徴とする測長装置にある。
【発明の効果】
【0009】
本発明は上述の如く、請求項1記載の発明にあっては、走行する複数個の帯状体を繋いで繋ぎ目に凸部を有してなる連続帯状体の表面に検出部を変位可能に接触配置し、変位センサー部は検出部の変位に応じた変位信号を出力し、この変位信号をA/D変換部がデジタル数値化して変位データを出力し、しきい値演算部は変位データを基に繋ぎ目の存否を判定するためのしきい値を求め、比較判定部は刻々に出力される変位データとしきい値とを比較して変位データがしきい値よりも大であるとき繋ぎ目が存在するとして判定信号を出力し、繋ぎ目信号出力部は判定信号が出力されたとき繋ぎ目信号を出力することになり、したがって、刻々に出力される変位データとしきい値とを比較して繋ぎ目の存否を判定することができ、帯状体の違いによる厚さの変化及び走行する連続帯状体に加わる機械的誤差の影響を回避することができ、繋ぎ目検出精度を高めることができる。
【0010】
又、請求項2記載の発明にあっては、走行する複数個の帯状体を繋いで繋ぎ目に凸部を有してなる連続帯状体の表面に検出部を変位可能に接触配置し、変位センサー部は検出部の変位に応じた変位信号を出力し、この変位信号をA/D変換部がデジタル数値化して変位データを出力し、しきい値演算部において、クロックパルス発生部は一定の時間間隔でクロックパルスを発生し、サンプリング部はA/D変換部から出力される変位データの中からクロックパルスのタイミングで一定数をサンプリングし、平均値算出部はサンプリングデータの平均値を算出し、しきい値算出部はサンプリングデータの平均値に一定値を加算してしきい値を算出し、しきい値記憶部は算出されたしきい値を記憶しサンプリング区間毎に更新することになり、そして、比較判定部は刻々に出力される変位データとしきい値とを比較して変位データがしきい値よりも大であるとき繋ぎ目が存在するとして判定信号を出力し、繋ぎ目信号出力部は判定信号が出力されたとき繋ぎ目信号を出力することになり、したがって、しきい値を基にして繋ぎ目の存否を判定することができ、帯状体の違いによる厚さの変化及び走行する連続帯状体に加わる機械的誤差の影響を回避することができるから、一層、繋ぎ目検出精度を高めることができる。
【0011】
又、請求項3記載の発明にあっては、走行する複数個の帯状体を繋いで繋ぎ目に凸部を有してなる連続帯状体の表面に検出部を変位可能に接触配置し、変位センサー部は検出部の変位に応じた変位信号を出力し、この変位信号をA/D変換部がデジタル数値化して変位データを出力し、しきい値演算部において、角度検出部は上記連続帯状体を走行させる回転ロールの回転角度を検出し、しきい値算出部はA/D変換部から出力される変位データに一定値を加算してしきい値を算出し、しきい値記憶部は角度検出部から出力される回転角度データ各々に対応するしきい値を複数の記憶域にわたり記憶し回転ロールの一回転周期毎に更新し、ポインタ部はしきい値記憶部内の複数の記憶域の中から該角度検出部から得られる現在の角度に対応した記憶域を選択することになり、そして、比較判定部は刻々に出力される変位データとポインタ部が選択した記憶域に存在する現在の角度に対応したしきい値とを比較して変位データがしきい値よりも大であるとき繋ぎ目が存在するとして判定信号を出力し、繋ぎ目信号出力部は判定信号が出力されたとき繋ぎ目信号を出力することになり、したがって、しきい値を基にして繋ぎ目の存否を判定することができ、帯状体の違いによる厚さの変化及び走行する連続帯状体に加わる機械的誤差の影響を回避することができるから、一層、繋ぎ目検出精度を高めることができる。
【0012】
又、請求項4記載の発明にあっては、測長センサー部は複数個の帯状体を繋いで繋ぎ目に凸部を有してなる連続帯状体の走行長さに応じて測長パルスを連続的に出力し、測長部において、上記請求項1〜3のいずれか1項に記載の繋ぎ目検出装置から繋ぎ目信号が出力されてから次の繋ぎ目信号が出力されるまでの間の測長パルスの数を計数して繋ぎ目から次の繋ぎ目までの長さを測長することになり、繋ぎ目検出精度の向上によって、連続帯状体に存在する繋ぎ目から次の繋ぎ目までの長さを正確に測長することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の第一形態例の全体構成ブロック図である。
【図2】本発明の実施の第二形態例の全体構成ブロック図である。
【図3】本発明の実施の第二形態例の動作説明図である。
【図4】本発明の実施の第二形態例の動作説明図である。
【図5】本発明の実施の第三形態例の全体構成ブロック図である。
【図6】本発明の実施の第三形態例の説明図である。
【図7】本発明の実施の第三形態例の動作説明図である。
【図8】本発明の実施の第三形態例の動作説明図である。
【図9】本発明の実施の第四形態例の全体構成ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1乃至図8は本発明の実施の形態例を示し、図1は請求項1の発明に対応する第一形態例、図2乃至図4は請求項2に対応する第二形態例、図5乃至図8は請求項3に対応する第三形態例、図9は請求項4に対応する第四形態例である。
【0015】
図1の第一形態例において、1は検出部であって、走行する複数個の帯状体W1・・を繋いで繋ぎ目Jに凸部を有してなる連続帯状体Wの表面に接触して変位するように設けられ、この場合、支軸2を支点として揺動アーム3を揺動自在に設け、揺動アーム3の先端部にロール状の検出部1を設け、検出部1を錘4により連続帯状体Wの表面に接触させるように構成している。
【0016】
5は変位センサー部であって、この場合、光学式変位センサーが用いられ、揺動アーム3を介して検出部1の変位に応じた変位信号を出力するように構成している。尚、渦電流式などの変位センサーを適用することもできる。
【0017】
6はA/D変換部であって、上記変位センサー部5から出力された変位信号をデジタル数値化して変位データを出力するように構成されている。
【0018】
7はしきい値演算部であって、上記変位データを基に繋ぎ目Jの存否を判定するためのしきい値を求めるように構成されている。
【0019】
8は比較判定部であって、上記A/D変換部6から刻々に出力される変位データとしきい値演算部7で求められたしきい値とを比較して変位データが該しきい値よりも大であるとき繋ぎ目Jが存在するとして判定信号を出力するように構成されている。
【0020】
9は繋ぎ目信号出力部であって、上記判定信号が出力されたとき繋ぎ目信号を出力するように構成されている。例えば、上記判定信号が出力されたらそのまま判定信号を出力し、一定時間経過した後、一定時間、判定信号の出力を停止するような回路で実現可能である。
【0021】
この実施の第一形態例は上記構成であるから、走行する複数個の帯状体W1・・を繋いで繋ぎ目Jに凸部を有してなる連続帯状体Wの表面に検出部1を変位可能に接触配置し、変位センサー部5は検出部1の変位に応じた変位信号を出力し、この変位信号をA/D変換部6がデジタル数値化して変位データを出力し、しきい値演算部7は変位データを基に繋ぎ目Jの存否を判定するためのしきい値を求め、比較判定部8は刻々に出力される変位データとしきい値とを比較して変位データがしきい値よりも大であるとき繋ぎ目Jが存在するとして判定信号を出力し、繋ぎ目信号出力部9は判定信号が出力されたとき繋ぎ目信号を出力することになり、したがって、刻々に出力される変位データとしきい値とを比較して繋ぎ目Jの存否を判定することができ、帯状体の違いによる厚さの変化及び走行する連続帯状体に加わる機械的誤差の影響を回避することができ、繋ぎ目検出精度を高めることができる。
【0022】
図2乃至図4の実施の第二形態例は、上記第一形態例におけるしきい値演算部7の具体例を示し、この場合、7aはクロックパルス発生部であって、一定の時間間隔でクロックパルスを発生するように構成されている。
【0023】
7bはサンプリング部であって、上記A/D変換部6から出力される変位データの中から上記クロックパルスのタイミングで一定数をサンプリングするように構成されている。
【0024】
7cは平均値算出部であって、上記サンプリングデータの平均値を算出するように構成されている。
【0025】
7dはしきい値算出部であって、上記サンプリングデータの平均値に一定値を加算してしきい値を算出するように構成されている。
【0026】
7eはしきい値記憶部であって、上記算出されたしきい値を記憶しサンプリング区間毎に更新するように構成されている。
【0027】
この第二形態例にあっては、走行する複数個の帯状体W1・・を繋いで繋ぎ目Jに凸部を有してなる連続帯状体Wの表面に検出部1を変位可能に接触配置し、変位センサー部5は検出部1の変位に応じた変位信号を出力し、この変位信号をA/D変換部6がデジタル数値化して変位データを出力し、しきい値演算部7において、クロックパルス発生部7aは一定の時間間隔でクロックパルスを発生し、サンプリング部7bは上記A/D変換部6から出力される変位データの中から上記クロックパルスのタイミングで一定数をサンプリングし、平均値算出部7cはサンプリングデータの平均値を算出し、図3の如く、しきい値算出部7dはサンプリングデータの平均値に一定値を加算してしきい値Tを算出し、しきい値記憶部7eは算出されたしきい値Tを記憶しサンプリング区間毎に更新することになり、そして、図4の如く、比較判定部8は刻々に出力される変位データDとしきい値Tとを比較して変位データがしきい値よりも大であるとき繋ぎ目Jが存在するとして判定信号を出力し、繋ぎ目信号出力部9は判定信号が出力されたとき繋ぎ目信号を出力することになり、したがって、しきい値を基にして繋ぎ目Jの存否を判定することができ、帯状体の違いによる厚さの変化及び走行する連続帯状体に加わる機械的誤差の影響を回避することができるから、一層、繋ぎ目検出精度を高めることができる。
【0028】
図5乃至図8の実施の第三形態例は、上記第一形態例におけるしきい値演算部7の具体例を示し、この場合、7fは角度検出部であって、例えば、ロータリーエンコーダが用いられ、上記連続帯状体Wを走行させる回転ロール10の回転角度を検出するように構成されている。
【0029】
7gはしきい値算出部であって、上記A/D変換部6から出力される変位データに一定値を加算してしきい値を算出するように構成されている。
【0030】
7hはしきい値記憶部であって、上記角度検出部7fから出力される回転角度データ各々に対応するしきい値を複数の記憶域にわたり記憶し回転ロール10の一回転周期毎に更新するように構成されている。
【0031】
7iはポインタ部であって、上記しきい値記憶部7h内の複数の記憶域の中から該角度検出部7fから得られる現在の角度に対応した記憶域を選択するように構成されている。
【0032】
この第三形態例にあっては、走行する複数個の帯状体W1・・を繋いで繋ぎ目Jに凸部を有してなる連続帯状体Wの表面に検出部1を変位可能に接触配置し、変位センサー部5は検出部1の変位に応じた変位信号を出力し、この変位信号をA/D変換部6がデジタル数値化して変位データを出力し、しきい値演算部7において、角度検出部7fは上記連続帯状体Wを走行させる回転ロール10の回転角度θを検出し、しきい値算出部7gは、A/D変換部6から出力される変位データに一定値を加算してしきい値を算出し、図6の如く、しきい値記憶部7hは角度検出部7fから出力される回転角度データθn各々に対応するしきい値Tnを複数の記憶域にわたり記憶し、回転ロール10の一回転周期毎に更新し、ポインタ部7iはしきい値記憶部7h内の複数の記憶域の中から角度検出部7fから得られる現在の回転角度データθnに対応した記憶域を選択することになり、選択された記憶域において、比較判定部8で比較処理を行った直後に該記憶域のしきい値を更新するようにすれば、図7の如く、全ての回転角度データθnに対して一周期前の変位データに基づくしきい値が存在するようになり、そして、図8の如く、比較判定部8は刻々に出力される変位データDとポインタ部7iが選択した記憶域に存在する、現在の角度θnに対応したしきい値Tnとを比較して変位データDがしきい値Tnよりも大であるとき繋ぎ目Jが存在するとして判定信号を出力し、繋ぎ目信号出力部9は判定信号が出力されたとき繋ぎ目信号を出力することになり、したがって、しきい値を基にして繋ぎ目Jの存否を判定することができ、帯状体の違いによる厚さの変化及び走行する連続帯状体に加わる機械的誤差の影響を回避することができるから、一層、繋ぎ目検出精度を高めることができる。
【0033】
図9の実施の第四形態例は、測長装置の実施の形態例を示し、この場合、11は測長センサー部であって、複数個の帯状体W1・・を繋いで繋ぎ目Jに凸部を有してなる連続帯状体Wの走行長さに応じて測長パルスを連続的に出力するように構成されている。
【0034】
12は測長部であって、上記第一形態例及びその具体例である実施の第二、第三形態例に示す繋ぎ目検出装置から繋ぎ目信号が出力されて次の繋ぎ目信号が出力されるまでの間の該測長パルスの数を計数して繋ぎ目から次の繋ぎ目までの長さを測長するように構成されている。
【0035】
この第四形態例にあっては、測長センサー部11は複数個の帯状体W1・・を繋いで繋ぎ目Jに凸部を有してなる連続帯状体Wの走行長さに応じて測長パルスを連続的に出力し、測長部12において、上記第一形態例及びその具体例である実施の第二、第三形態例に示す繋ぎ目検出装置から繋ぎ目信号が出力されてから次の繋ぎ目信号が出力されるまでの間の測長パルスの数を計数して繋ぎ目から次の繋ぎ目までの長さを測長することになり、繋ぎ目検出精度の向上によって、連続帯状体Wに存在する繋ぎ目Jから次の繋ぎ目Jまでの長さを正確に測長することができる。
【0036】
尚、本発明は上記の形態例に限られるものではなく、検出部1、変位センサー部5、A/D変換部6、しきい値演算部7、比較判定部8、繋ぎ目信号出力部9、測長センサー部11、測長部12などの構成は適宜変更して設計される。
【0037】
以上の如く、所期の目的を充分達成することができる。
【符号の説明】
【0038】
W 連続帯状体
1 帯状体
J 繋ぎ目
D 変位データ
T しきい値
θ 回転角度データ
1 検出部
5 変位センサー部
6 A/D変換部
7 しきい値演算部
7a クロックパルス発生部
7b サンプリング部
7c 平均値算出部
7d しきい値算出部
7e しきい値記憶部
7f 角度検出部
7g しきい値算出部
7h しきい値記憶部
7i ポインタ部
8 比較判定部
9 繋ぎ目信号出力部
10 回転ロール
11 測長センサー部
12 測長部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行する複数個の帯状体を繋いで繋ぎ目に凸部を有してなる連続帯状体の表面に接触して変位可能な検出部を設け、該検出部の変位を基に繋ぎ目を検出する繋ぎ目検出装置において、上記検出部の変位に応じた変位信号を出力する変位センサー部と、該変位信号をデジタル数値化して変位データを出力するA/D変換部と、該変位データを基に繋ぎ目の存否を判定するためのしきい値を求めるしきい値演算部と、刻々に出力される該変位データと該しきい値とを比較して変位データが該しきい値よりも大であるとき繋ぎ目が存在するとして判定信号を出力する比較判定部と、該判定信号が出力されたとき繋ぎ目信号を出力する繋ぎ目信号出力部とを備えてなることを特徴とする繋ぎ目検出装置。
【請求項2】
上記しきい値演算部は、一定の時間間隔でクロックパルスを発生するクロックパルス発生部と、上記A/D変換部から出力される変位データの中から該クロックパルスのタイミングで一定数をサンプリングするサンプリング部と、該サンプリングデータの平均値を算出する平均値算出部と、該サンプリングデータの平均値に一定値を加算してしきい値を算出するしきい値算出部と、該算出されたしきい値を記憶しサンプリング区間毎に更新するしきい値記憶部とからなることを特徴とする請求項1記載の繋ぎ目検出装置。
【請求項3】
上記しきい値演算部は、上記連続帯状体を走行させる回転ロールの回転角度を検出する角度検出部と、上記A/D変換部から出力される変位データに一定値を加算してしきい値を算出するしきい値算出部と、該角度検出部から出力される回転角度データ各々に対応するしきい値を複数の記憶域にわたり記憶し該回転ロールの一回転周期毎に更新するしきい値記憶部と、該しきい値記憶部内の複数の記憶域の中から該角度検出部から得られる現在の角度に対応した記憶域を選択するポインタ部とからなることを特徴とする請求項1記載の繋ぎ目検出装置。
【請求項4】
複数個の帯状体を繋いで繋ぎ目に凸部を有してなる連続帯状体の走行長さに応じて測長パルスを連続的に出力する測長センサー部と、上記請求項1〜3のいずれか1項に記載の繋ぎ目検出装置から繋ぎ目信号が出力されて次の繋ぎ目信号が出力されるまでの間の該測長パルスの数を計数することにより該繋ぎ目から次の繋ぎ目までの長さを測長する測長部とからなることを特徴とする測長装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−197108(P2010−197108A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−39922(P2009−39922)
【出願日】平成21年2月23日(2009.2.23)
【出願人】(592102940)新潟県 (41)
【Fターム(参考)】