説明

置換シクロアルキル誘導体、それらの調製方法および薬物としてのそれらの使用

本発明は、式(1) (式中、基R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、n、mおよびXは、特許請求の範囲および明細書におけるように定義する)を有する化合物に関する。また、本発明は、これらの化合物の薬物としての、とりわけ、炎症性および閉塞性呼吸器疾患の治療用薬物としての使用にも関する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、下記の式を有する化合物、およびその医薬組成物としての、とりわけ炎症性および閉塞性呼吸器病の治療における使用に関する:
【化1】

(式中、基R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、n、mおよびXは、特許請求の範囲および本明細書において示す意味を有し得る)。
(技術背景)
ベータ模倣剤(β-アドレナリン作動物質)は、従来技術(WO9533724号;J.Med.Chem. 1976, 9 626)から既知である。疾病の薬物治療においては、多くの場合、より長期の活性持続期間を有する医薬品を調製することが望ましい。おおむね、これによって、治療効果を達成するのに必要な体内の上記活性物質の濃度を、薬物を頻繁な間隔で再投与することを必要としないで長時間担保することを確保している。さらにまた、活性物質をより長期の時間間隔で投与することは、患者の健康に高度に寄与する。
とりわけ、1日1回の投与(単回投与)によって治療に使用し得る医薬組成物を製造することが望ましい。1日1回の薬物の使用は、患者が1日のある時間に規則的に薬物を服用することを比較的早期に習慣化し得るという利点を有する。
【0002】
(発明の開示)
従って、本発明の目的は、より長期の活性持続時間に特徴を有し、且つそれによってより長期の活性持続時間を有する医薬組成物を製造するのに使用し得るベータ模倣剤を提供することである。本発明の特定の目的は、その長期持続効果に基づき、1日1回投与用の薬物を調製するのに使用し得るベータ模倣剤を製造することである。本発明のさらなる目的は、その長期持続効果に基づき、炎症性または閉塞性呼吸器疾患の治療における1日1回投与用の薬物を調製し得る新規のベータ模倣剤を調製することである。上記の目的以外に、本発明のさらなる目的は、極めて有効なだけではなく、β2-アドレナリン受容体に対して高度に選択性の特徴も有するベータ模倣剤を調製することである。
【0003】
驚くべきことに、上述の目的が下記の式を有する化合物によって達成されることを見出した。従って、本発明は、必要に応じて個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の下記の式を有する化合物に関する:
【化2】

(式中、nは、0または1を示し;
mは、1、2、3または4を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基C2-C6-アルケニレン、-O-C1-C6-アルキレン、-NH-C1-C6-アルキレン、-S-C1-C6-アルキレンまたはC1-C6-アルキレンの1つを示し;
R1は、水素を示し;
R2は、-C1-C4-ヒドロキシアルキルまたはハロゲンを示し;或いは、R1およびR2は、一緒なって、-O-CH2-C(O)-NH、-CH2-CH2-C(O)-NH、-CH=CH-C(O)NH、-NH-CH2-C(O)-NH、-S-CH2-C(O)-NH、-O-C(O)-NH、-S-C(O)-NH、-NH-C(O)-NHおよび-O-CH2-SO2-NHから選ばれた二重結合基を示し、各場合において、1個または2個の水素原子は、-C1-C4-アルキル、OHまたはハロゲンの中から選ばれた1個または2個の基によって置換されていてもよく;
R3およびR4は、同一または異なるものであり得、水素、OH、ハロゲン、-C1-C6-アルキル、-C1-C6-ハロアルキル、-C1-C6-ヒドロキシアルキル、NH2、NH(-C1-C4-アルキル)およびN(-C1-C4-アルキル)2の中から選ばれた基を示し;
R5、R6、R7およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、OR9、-C1-C6-アルキル、-C1-C6-ハロアルキル、-C1-C6-ヒドロキシアルキル、-C3-C6-シクロアルキル、-C3-C6-ヒドロキシシクロアルキル、-CN、NO2、-COR9、-COOR9、-CONR10R11、-NR10R11、-NR10COR9、-NR10SO2R12、-SR12、-SOR12、-SO2R12、-SO2NR10R11またはハロゲンを示し;或いは、基R5、R6、R7およびR8のうちの2個は、これらの基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、C2-C6-アルキレン、C2-C6-アルケニレンおよび-O-C1-C6-アルキレン-O-から選ばれた二重結合基を形成し、各場合において、1個または2個の水素原子は、-C1-C4-アルキル、-C1-C4-アルコキシOHまたはハロゲンの中から選ばれた1個または2個の基によって置換されていてもよく;
R9は、水素、C1-C4-アルキル、C6-C10-アリールまたはC6-C10-アリール-C1-C4-アルキレンを示し;
R10およびR11は、同一または異なるものであり得、水素、C1-C4-アルキル、C6-C10-アリールまたはC6-C10-アリール-C1-C4-アルキレンを示し;
R12は、C1-C4-アルキル、C6-C10-アリールまたは-C6-C10-アリール-C1-C4-アルキレンを示す)。
【0004】
好ましいのは、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である一般式を有する化合物である:
nは、0または1を示し;
mは、1、2、3または4を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基C2-C4-アルケニレン、-O-C1-C4-アルキレン、-NH-C1-C4-アルキレン、-S-C1-C4-アルキレンまたはC1-C4-アルキレンの1つを示し;
R1は、水素を示し;
R2は、-CH2-CH2-OH、フッ素、塩素または臭素を示し;或いは、R1およびR2は、一緒になって、-O-CH2-C(O)-NH、-CH2-CH2-C(O)-NH、-CH=CH-C(O)NH、-NH-CH2-C(O)-NH、-O-C(O)-NH、-NH-C(O)-NHおよび-O-CH2-SO2-NHから選ばれた二重結合基を示し、各場合において、1個または2個の水素原子は、メチル、OH、フッ素、塩素または臭素の中から選択ばれた1個または2個の基によって置換されていてもよく;
R3およびR4は、同一または異なるものであり得、水素、OH、ハロゲン、-C1-C4-アルキル、-C1-C4-ハロアルキル、-C1-C4-ヒドロキシアルキル、NH2、NH(-C1-C4-アルキル)およびN(-C1-C4-アルキル)2の中から選ばれた基を示し;
R5、R6、R7およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、OR9、-C1-C4-アルキル、-C1-C4-ハロアルキル、-C1-C4-ヒドロキシアルキル、-C3-C6-シクロアルキル、-C3-C6-ヒドロキシシクロアルキル、-CN、NO2、-COR9、-COOR9、-CONR10R11、-NR10R11、-NR10COR9、-NR10SO2R12、-SR12、-SOR12、-SO2R12、-SO2NR10R11、フッ素、塩素または臭素を示し;或いは、基R5、R6、R7およびR8のうちの2個は、これらの基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、C2-C4-アルキレン、C2-C4-アルケニレンおよび-O-C1-C4-アルキレン-O-から選ばれた二重結合基を形成し、各場合において、1個または2個の水素原子は、メチル、メトキシ、OH、フッ素、塩素または臭素の中から選ばれた1個または2個の基によって置換されていてもよく;
R9は、水素、メチル、エチル、フェニル、ナフチル、ベンジル、ナフチルメチルまたは2-フェニルエチルを示し;
R10およびR11は、同一または異なるものであり得、水素、メチル、エチル、フェニル、ナフチル、ナフチルメチル、ベンジルまたは2-フェニルエチルを示し;
R12は、メチル、エチル、フェニル、ナフチル、ナフチルメチル、ベンジルまたは2-フェニルエチルを示す)。
【0005】
とりわけ好ましいのは、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である一般式を有する化合物である:
nは、0または1を示し;
mは、1、2、3または4を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基-CH2、-CH2-CH2、-CH2-CH2-CH2、-CH=CH、-CH2-CH=CH、-CH2-O、-CH2-CH2-O、-CH2-NH2、-CH2-CH2-NH2-の1つを示し;
R1は、水素を示し;
R2は、-CH2-CH2-OH、-CH2-OH、フッ素、塩素または臭素を示し、;或いは、R1およびR2は、一緒になって、-O-CH2-C(O)-NH、-CH2-CH2-C(O)-NH、-CH=CH-C(O)NHまたは-O-C(O)-NHから選らばれた二重結合基を示し、各場合において、1個または2個の水素原子は、メチル、OH、フッ素、塩素または臭素の中から選ばれた1個または2個の基、好ましくはメチルによって置換されていてもよく;
R3およびR4は、同一または異なるものであり得、水素、OH、フッ素、塩素、臭素、メチル、エチル、-CH2F、-CHF2、-CF3、-CH2-CH2-OH、-CH2-OH、NH2、NH(メチル)およびN(メチル)2の中から選ばれた基を示し;
R5、R6、R7およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、エチル、プロピル、ブチル、-CH2F、-CHF2、-CF3、-CH2-CH2F、-CH2-CHF2、-CH2-CF3、-CH2-CH2-OH、-CH2-OH、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、HO-シクロプロピル、HO-シクロブチル、HO-シクロペンチル、-CN、NO2、-COフェニル、-COOメチル、-COOエチル、-CONH2、-CONHメチル、-CONHフェニル、-CONHベンジル、-CON(メチル)2、NH2、NH(メチル)、N(メチル)2、-NHCOメチル、-NHCOフェニル、-NHSO2メチル、-NHSO2フェニル、-NHSO2-フェニル-CH3、-SO2メチル、-SO2-フェニル、-SO2-フェニル-CH3、-SO2NH2、フッ素、塩素または臭素を示し;或いは、基R5、R6、R7およびR8のうちの2個は、これらの基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、-CH2-CH2-CH2、-CH2-CH2-CH2-CH2、-CH2-CH=CH、-CH=CH-CH=CH、-O-CH2-O-および-O-CH2-CH2-O-から選ばれた二重結合基を形成し、各場合において、1個または2個の水素原子は、メチル、メトキシ、OHまたはフッ素の中から選ばれた1個または2個の基により置換されていてもよい。
【0006】
とりわけ好ましいのは、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である式を有する化合物である:
Xは、一重結合基または二重結合基-CH2、-CH2CH2、-CH2-Oの1つ、好ましくは一重結合基または二重結合基-O-CH2および-CH2の1つ、とりわけ好ましくは-CH2を示し;
基R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、nおよびmは、上記において示した意味を有し得る。
また、とりわけ好ましいのは、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である式を有する化合物である:
R1は水素を示し;
R2は、メチル、エチル、CHF2、CH2F、CF3、-CH2-CH2-OH、-CH2-OH、フッ素、塩素または臭素を示し;或いは、R1およびR2は、一緒になって、-O-CH2-C(O)-NH、-CH2-CH2-C(O)-NH、-CH=CH-C(O)NHおよび-CH=CH-CH=CHから選ばれた二重結合基を示し;
基R3、R4、R5、R6、R7、R8、n、mおよびXは、上記において示した意味を有し得る。
また、とりわけ好ましいのは、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である式を有する化合物である:
R3およびR4は、同一または異なるものであり得、水素、OH、フッ素、塩素、臭素、メチル、エチル、CHF2、CH2F、CF3、-CH2-CH2-OH、-CH2-OH、NH2、NHメチル、NHエチル、N(メチル)2およびN(エチル)2の中から選ばれた、好ましくは水素、OH、フッ素、CH2F、CF3およびNH2の中から選ばれた基を示し;
基R1、R2、R5、R6、R7、R8、n、mおよびXは、上記において示した意味を有し得る。
【0007】
また、とりわけ好ましいのは、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である式を有する化合物である:
R5、R6、R7およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、エチル、プロピル、ブチル、CHF2、CH2F、CF3、-CH2-CH2-OH、-CH2-OH、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、シクロプロピル、ヒドロキシシクロプロピル、NH2、NHメチル、N(メチル)2、フッ素、塩素または臭素を示し;或いは、R5、R6、R7およびR8のうちの2個は、これらの基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、二重結合基-CH=CH-CH=CH-を示し、各場合において、1個または2個の水素原子は、メチル、メトキシ、OH、フッ素、塩素または臭素の中から選ばれた1個または2個の基によって置換されていてもよく;
基R1、R2、R3、R4、n、mおよびXは、上記において示した意味を有し得る。
また、とりわけ好ましいのは、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である式を有する化合物である:
R5、R6、R7およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、エチル、プロピル、ブチル、CHF2、CH2F、CF3、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、シクロプロピル、ヒドロキシシクロプロピル、NH2、フッ素、塩素または臭素を示し;
基R1、R2、R3、R4、n、mおよびXは、上記において示した意味を有し得る。
また、とりわけ好ましいのは、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である式を有する化合物である:
R5、R6、R7およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、CF3、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、ヒドロキシシクロプロピル、NH2、フッ素または塩素またはを示し;
基R1、R2、R3、R4、n、mおよびXは、上述した意味を有し得る。
【0008】
また、とりわけ好ましいのは、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である式を有する化合物である:
R5およびR8は、水素を示し;
R6およびR7は、これらの基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、二重結合基-CH=CH-CH=CH-を示し;
基R1、R2、R3、R4、n、mおよびXは、上記において示した意味を有し得る。
また、とりわけ好ましいのは、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である式を有する化合物である:
nは、0を示し;
mは、2を示し;
基R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8およびXは、上記において示した意味を有し得る。
また、とりわけ好ましいのは、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である式を有する化合物である:
nは、0を示し;
mは、3を示し;
基R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8およびXは、上記において示した意味を有し得る。
【0009】
好ましい局面においては、本発明は、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である一般式を有する化合物に関する:
nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1、2、3または4、好ましくは1を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基-CH2、-CH2CH2、-CH2-Oの1つ、好ましくは一重結合基または二重結合基-O-CH2および-CH2の1つ、とりわけ好ましくは-CH2を示し;
R1は、水素を示し;
R2は、-CH2-OHを示し;或いは、R1およびR2は、一緒になって、-O-CH2-C(O)-NH、-CH2-CH2-C(O)-NH、-CH=CH-C(O)NH、-NH-CH2-C(O)-NH、-S-CH2-C(O)-NH、-O-C(O)-NH、-NH-C(O)-NHおよび-O-CH2-SO2-NHから選ばれた二重結合基を示し;
R3は、水素を示し;
R4は、OHを示し;
基R5、R6、R7およびR8は、上記で示した意味を有し得る。
好ましいのは、必要に応じて個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である一般式を有する化合物である:
R5、R6、R7およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、OR9、-C1-C4-アルキル、-C1-C4-ハロアルキル、-C1-C4-ヒドロキシアルキル、-C3-C6-シクロアルキル、-C3-C6-ヒドロキシシクロアルキル、-CN、NO2、-COR9、-COOR9、-CONR10R11、-NR10R11、-NR10COR9、-NR10SO2R12、-SR12、-SOR12、-SO2R12、-SO2NR10R11、フッ素、塩素または臭素を示し;或いは、基R5、R6、R7およびR8のうちの2個は、これらの基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、C2-C4-アルキレン、C2-C4-アルケニレンおよび-O-C1-C4-アルキレン-O-から選ばれた二重結合基を形成し得、各場合において、1個または2個の水素原子は、メチル、メトキシ、OH、フッ素、塩素または臭素の中から選ばれた1個または2個の基によって置換されていてもよく;
R9は、水素、メチル、エチル、フェニル、ナフチル、ベンジル、ナフチルメチルまたは2-フェニルエチルを示し;
R10およびR11は、同一または異なるものであり得、水素、メチル、エチル、フェニル、ナフチル、ナフチルメチル、ベンジルまたは2-フェニルエチルを示し;
R12は、メチル、エチル、フェニル、ナフチル、ナフチルメチル、ベンジルまたは2-フェニルエチルを示し;
基R1、R2、R3、R4、n、mおよびXは、上記において示した意味を有し得る)。
【0010】
本発明に従う好ましい群の化合物は、基R1およびR2が、一緒になって、二重結合基-O-CH2-C(O)-NH-を形成し、基R3、R4、R5、R6、R7、R8、n、mおよびXが上記において示した意味を有し得る一般式を有する化合物である。
この群の好ましい位置異性体(regioisomer)は、下記の一般式1aによって示し得る。
【化3】

好ましい局面においては、本発明は、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である一般式1aを有する化合物に関する:
nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1、2、3または4、好ましくは1を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基-CH2、-CH2-CH2、-CH2-Oの1つ、好ましくは一重結合基または二重結合基-O-CH2および-CH2、とりわけ好ましくは-CH2を示す;
R3は、水素を示し;
R4は、OHを示し;
R5、R6、R7およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、OR9、-C1-C4-アルキル、-C1-C4-ハロアルキル、-C1-C4-ヒドロキシアルキル、-C3-C6-シクロアルキル、-C3-C6-ヒドロキシシクロアルキル、-CN、NO2、-COR9、-COOR9、-CONR10R11、-NR10R11、-NR10COR9、-NR10SO2R12、-SR12、-SOR12、-SO2R12、-SO2NR10R11、フッ素、塩素または臭素を示し;或いは、基R5、R6、R7およびR8のうちの2個は、これらの基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、C2-C4-アルキレン、C2-C4-アルケニレンおよび-O-C1-C4-アルキレン-O-から選ばれた二重結合基を形成し、各場合において、1個または2個の水素原子は、メチル、メトキシ、OH、フッ素、塩素または臭素の中から選ばれた1個または2個の基によって置換されていてもよく;
R9は、水素、メチル、エチル、フェニル、ナフチル、ベンジル、ナフチルメチルまたは2-フェニルエチルを示し;
R10およびR11は、同一または異なるものであり得、水素、メチル、エチル、フェニル、ナフチル、ナフチルメチル、ベンジルまたは2-フェニルエチルを示し;
R12は、メチル、エチル、フェニル、ナフチル、ナフチルメチル、ベンジルまたは2-フェニルエチルを示す。
【0011】
好ましいのは、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である一般式1aを有する化合物である:
nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1、2、3または4、好ましくは1を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基-CH2、-CH2-CH2、-CH2-CH2-CH2、-CH=CH、-CH2-CH=CH、-CH2-O、-CH2-CH2-O、-CH2-NH2、-CH2-CH2-NH2-の1つを示し;
R3は、水素を示し;
R4は、水素、フッ素、メチル、OHまたはCF3、好ましくはOHを示し;
R5およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、メチル、メチルオキシまたはフッ素を示し;
R6およびR7は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、エチル、CF3、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、シクロプロピル、ヒドロキシシクロプロピル、NH2またはフッ素を示し;或いは、R6およびR7は、これらの基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、二重結合基-CH=CH-CH=CH-を形成し、各場合において、1個または2個の水素原子は、メチル、メトキシ、OH、フッ素、塩素および臭素の中から選ばれた1個または2個の基によって置換されていてもよい。
【0012】
好ましいのは、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である一般式1aを有する化合物である:
nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1、2、3または4、好ましくは1を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基-CH2、-CH2-CH2、-CH2-Oの1つ、好ましくは一重結合基または二重結合基-O-CH2-および-CH2の1つ、とりわけ好ましくは-CH2を示し;
R3は、水素を示し;
R4は、OHを示し;
R5およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、メチル、メチルオキシまたはフッ素を示し;
R6およびR7は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、CF3、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、ヒドロキシシクロプロピル、NH2またはフッ素を示し;或いは、R6およびR7は、これら基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、二重結合基-CH=CH-CH=CH-を形成する。
とりわけ好ましいのは、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である一般式1aを有する化合物である:
R4は、OHを示し;
R5、R6およびR8は、同一または異なるものであり得、水素またはメチル、好ましくは水素を示し;
R7は、水素、OH、メチル、CF3、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシまたはブチルオキシ、好ましくはOH、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシまたはブチルオキシを示し;
n、m、XおよびR3は、上記において示した意味を有し得る。
【0013】
本発明に従う好ましい群の化合物は、基R1およびR2が、一緒になって、二重結合基-CH=CH-C(O)-NH-を形成し、基R3、R4、R5、R6、R7、R8、n、mおよびXが上記において示した意味を有し得る一般式の化合物である。
この群の好ましい位置異性体は、下記の一般式1bによって示し得る。
【化4】

好ましい局面においては、本発明は、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である一般式1bを有する化合物に関連する:
nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1、2、3または4、好ましくは1を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基-CH2、-CH2-CH2、-CH2-CH2-CH2、-CH=CH、-CH2-CH=CH、-CH2-O、-CH2-CH2-O、-CH2-NH2、-CH2-CH2-NH2-の1つを示し;
R3は、水素を示し;
R4は、水素、フッ素、メチル、OHまたはCF3、好ましくはOHを示し;
R5およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、メチル、メチルオキシまたはフッ素を示し;
R6およびR7は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、エチル、CF3、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、シクロプロピル、ヒドロキシシクロプロピル、NH2またはフッ素を示し;或いは、R6およびR7は、これらの基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、二重結合基-CH=CH-CH=CH-を形成し、各場合において、1個または2個の水素原子は、メチル、メトキシ、OH、フッ素、塩素および臭素の中から選ばれた1個または2個の基によって置換されていてもよい。
【0014】
好ましいのは、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である一般式1bを有する化合物である:
nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1、2、3または4、好ましくは1を示し;
Xは、一重結合基または-CH2、-CH2-CH2、-CH2-O二重結合基の1つ、好ましくは一重結合基、または-O-CH2および-CH2二重結合基、とりわけ好ましくは-CH2を示し;
R3は、水素を示し;
R4は、OHを示し;
R5およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、メチル、メチルオキシまたはフッ素を示し;
R6およびR7は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、CF3、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、ヒドロキシシクロプロピル、NH2またはフッ素を示し;或いは、R6およびR7は、これら基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、-CH=CH-CH=CH-二重結合基を形成する。
とりわけ好ましいのは、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である一般式1bを有する化合物である:
nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1、2、3または4、好ましくは1を示し;
Xは、二重結合基-CH2-を示し;
R3は、水素を示し;
R4は、OHを示し;
R5、R6、およびR8は、同一または異なるものであり得、水素またはメチル、好ましくは水素を示し;
R7は、水素、OH、メチル、CF3、メチルオキシまたはエチルオキシ、好ましくはOH、CF3またはメチルオキシを示す。
【0015】
本発明に従う好ましい群の化合物は、基R1が水素を示し、R2が塩素を示し、R3がNH2を示し、R4が塩素を示し、基R5、R6、R7、R8、n、mおよびXが上記において示した意味を有する一般式の化合物である。この群の好ましい位置異性体は、下記の一般式1cによって示し得る。
【化5】

好ましい局面においては、本発明は、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である一般式1cを有する化合物に関する:
nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1、2、3または4、好ましくは1を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基-CH2、-CH2-CH2、-CH2-CH2-CH2、-CH=CH、-CH2-CH=CH、-CH2-O、-CH2-CH2-O、-CH2-NH2、-CH2-CH2-NH2-の1つを示し;
R5およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、メチル、メチルオキシまたはフッ素を示し;
R6およびR7は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、エチル、CF3、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、シクロプロピル、ヒドロキシシクロプロピル、HN2またはフッ素を示し;或いは、R6およびR7は、これらの基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、二重結合基-CH=CH-CH=CH-を形成し、各場合において、1個または2個の水素原子は、メチル、メトキシ、OH、フッ素、塩素および臭素の中から選ばれた1個または2個の基によって置換されていてもよい。
【0016】
好ましいのは、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である一般式1cを有する化合物である:
nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1、2、3または4、好ましくは1を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基-CH2、-CH2-CH2、-CH2-Oの1つ、好ましくは一重結合基または二重結合基-O-CH2-および-CH2の1つ、とりわけ好ましくは-CH2を示し;
R5およびR8は、水素を示し;
R6およびR7は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、CF3、メチルオキシまたはエチルオキシを示す。
とりわけ好ましいのは、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である一般式1cを有する化合物である:
nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1、2、3または4、好ましくは1を示し;
Xは、二重結合基-CH2-を示し;
R5、R6およびR8は、同一または異なるものであり得、水素またはメチル、好ましくは水素を示し;
R7は、水素、OH、メチルオキシまたはエチルオキシを示す。
【0017】
本発明に従う好ましい群の化合物は、基R1が水素を示し、R2がヒドロキシメチルを示し、R3がOHを示し、基R4、R5、R6、R7、R8、n、mおよびXが上記において示した意味を有し得る一般式1の化合物である。
この群の好ましい位置異性体は、下記の一般式1dによって示し得る。
【化6】

好ましい局面においては、本発明は、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である一般式1dを有する化合物に関する:
nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1、2、3または4、好ましくは1を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基-CH2、-CH2-CH2、-CH2-CH2-CH2、-CH=CH、-CH2-CH=CH、-CH2-O、-CH2-CH2-O、-CH2-NH2、-CH2-CH2-NH2-の1つを示し;
R4は、水素、フッ素、メチル、OHまたはCF3、好ましくは水素を示し;
R5およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、メチル、メチルオキシまたはフッ素を示し;
R6およびR7は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、エチル、CF3、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、シクロプロピル、ヒドロキシシクロプロピル、NH2またはフッ素を示し;或いは、R6およびR7は、これらの基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、二重結合基-CH=CH-CH=CH-を形成し、各場合において、1個または2個の水素原子は、メチル、メトキシ、OH、フッ素、塩素および臭素の中から選ばれた1個または2個の基によって置換されていてもよい。
【0018】
好ましいのは、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である一般式1dを有する化合物である:
nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1、2、3または4、好ましくは1を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基-CH2、-CH2-CH2、-CH2-Oの1つ、好ましくは一重結合基または二重結合基-O-CH2-および-CH2の1つ、とりわけ好ましくは-CH2を示し;
R4は、水素を示し;
R5およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、メチル、メチルオキシまたはフッ素、好ましくは水素を示し;
R6およびR7は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、CF3、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、NH2またはフッ素を示す。
とりわけ好ましいのは、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である一般式1dを有する化合物である:
nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1、2、3または4、好ましくは1を示し;
Xは、二重結合基-CH2-を示し;
R4は、水素を示し;
R5、R6およびR8は、同一または異なるものであり得、水素またはメチル、好ましくは水素を示し;
R7は、水素、OH、メチル、CF3、メチルオキシまたはエチルオキシ、好ましくはOH、CF3またはメチルオキシを示す。
【0019】
のとりわけ好ましい化合物は、必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の下記の中から選択する:
5-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
8-[2-(1-ベンジル-シクロプロピルアミノ)-1-ヒドロキシ-エチル]-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
8-{2-[1-(2,6-ジメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
8-{2-[1-(3,4-ジメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
5-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(3-メチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
5-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(2-トリフルオロメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
5-ヒドロキシ-8-(1-ヒドロキシ-2-{1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロプロピル)-ベンジル]-シクロプロピルアミノ}-エチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
8-{2-[1-(3,5-ジフルオロ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
5-ヒドロキシ-8-[1-ヒドロキシ-2-(1-フェノキシメチル-シクロプロピルアミノ)-エチル]-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
5-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-トリフルオロメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
5-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(2-メトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
5-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(2-メチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン。
【0020】
8-{2-[1-(2,6-ジメチル-フェノキシメチル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
5-ヒドロキシ-8-[1-ヒドロキシ-2-(1-ナフタレン-2-イルメチル-シクロプロピルアミノ)-エチル]-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
8-{2-[1-(2,4-ジメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
5-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(2,3,5,6-テトラメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
5-ヒドロキシ-8-(1-ヒドロキシ-2-{1-[2-(4-メトキシ-フェニル)-エチル]-シクロプロピルアミノ}-エチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
8-{2-[1-(2,6-ジフルオロ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
8-{2-[1-(4-アミノ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
5-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-ヒドロキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
8-{2-[1-(3,4-ジメトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
8-{2-[1-(4-エトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン。
【0021】
8-{2-[1-(4-ブトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
5-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(2,4,6-トリメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
5-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[(1-フェニル-シクロプロピルメチル)-アミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
5-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(2-ナフタレン-2-イル-エチル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
2-ヒドロキシメチル-4-{1-ヒドロキシ-2-[(1-フェニル-シクロプロピルメチル)-アミノ]-エチル}-フェノール。
【0022】
4-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-2-ヒドロキシメチル-フェノール;
4-[2-(1-ベンジル-シクロプロピルアミノ)-1-ヒドロキシ-エチル]-2-ヒドロキシメチル-フェノール;
4-{2-[1-(2,6-ジメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-2-ヒドロキシメチル-フェノール;
6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-ヒドロキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[(1-フェニル-シクロプロピルメチル)-アミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
8-{2-[1-(2,6-ジメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
8-{2-[1-(4-クロロ-フェノキシメチル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
1-(4-アミノ-3,5-ジクロロ-フェニル)-2-[(1-フェニル-シクロプロピルメチル)-アミノ}-エタノール;
1-(4-アミノ-3,5-ジクロロ-フェニル)-2-[1-(2,6-ジメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エタノール;
1-(4-アミノ-3,5-ジクロロ-フェニル)-2-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エタノール;
1-(4-アミノ-3,5-ジクロロ-フェニル)-2-(1-ベンジル-シクロプロピルアミノ)-エタノール;
8-ヒドロキシ-5-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-1H-キノリン-2-オン;および、
8-ヒドロキシ-5-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-トリフルオロメチルエチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-1H-キノリン-2-オン。
【0023】
の化合物は、必要に応じて、個々の光学異性体、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形で使用し得る。最も好ましくは、これらの化合物は、鏡像異体として純粋な化合物の形で使用し、式の化合物のフェニル環に対してベンジル型の不斉炭素中心“-CH(OH)-”は、R-構造である。一般式の化合物のとりわけ好ましいR-鏡像異性体は、下記の一般式R-によって示し得る。
【化7】

(式中、基R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、n、mおよびXは、上記において示した意味を有する)。
【0024】
(発明を実施するための最良の形態)
製薬上許容し得る酸との酸付加塩とは、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、ヒドロ硫酸塩、ヒドロリン酸塩、ヒドロメタンスルホン酸塩、ヒドロ硝酸塩、ヒドロマレイン酸塩、ヒドロ酢酸塩、ヒドロ安息香酸塩、ヒドロクエン酸塩、ヒドロフマル酸塩、ヒドロ酒石酸塩、ヒドロシュウ酸塩、ヒドロコハク酸塩、ヒドロ安息香酸塩およびヒドロ-p-トルエンスルホン酸塩、好ましくは、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヒドロ硫酸塩、ヒドロリン酸塩およびヒドロメタンスルホン酸塩を含む群から選ばれた塩を意味する。
本発明の範囲内のハロゲンは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。特に断らない限り、フッ素と塩素が好ましいハロゲン類であるが、フッ素が一般的に好ましい。
特に断らない限り、アルキル基(アルキル)は、1〜6個、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する直鎖または枝分れのアルキル基である。例としては、メチル、エチル、プロピルまたはブチルが挙げられる。ある場合には、略記Me、Et、PropまたはBuは、基メチル、エチル、プロピルまたはブチルを示すのに使用する。特に断らない限り、プロピルおよびブチルなる定義は、当該基の可能性のある異性体形の全てを包含する。従って、例えば、プロピルはn-プロピルおよびイソ-プロピルを包含し、ブチルはイソ-ブチル、sec-ブチルおよびtert-ブチルを包含する。
特に断らない限り、アルキレン基(アルキレン)は、1〜6個、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する枝分れまたは枝分れしていないアルキレンである。例としては、メチレン、エチレン、プロピレンまたはブチレンが挙げられる。プロピレンおよびブチレンなる定義は、当該基の可能性のある異性体形の全てを包含する。
特に断らない限り、アルケニレン基(アルケニレン)は、1〜6個、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する直鎖または枝分れのアルケニレン基である。例としては、エテニレン、プロペニレンまたはブテニレンが挙げられる。
特に断らない限り、シクロアルキル基(シクロアルキル)は、3〜6個の炭素原子を有する環状アルキル基である。例としては、シクロプロピル、シクロブタニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルが挙げられる。本発明の範囲内のヒドロキシアルキル基は、1個以上の、好ましくは1個の水素原子が、ヒドロキシによって置換されているシクロアルキル基である。
【0025】
特に断らない限り、アルキロキシ基(O-アルキル)は、酸素原子を介して結合している1〜6個、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する枝分れおよび枝分れしていないアルキル基である。例えば、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシまたはブチルオキシが挙げられる。ある場合には、略紀-OMe、-OEt、-Opropまたは-OBuを、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシまたはブチルオキシ基を示すのに使用し得る。特に断らない限り、プロピルオキシおよびブチルオキシなる定義は、当該基の可能性のある異性体形の全てを包含する。従って、例えば、プロピルオキシは、n-プロピルオキシおよびイソ-プロピルオキシを包含し、ブチルオキシは、イソ-ブチルオキシ、sec-ブチルオキシおよびtert-ブチルオキシ等を包含する。ある場合には、用語アルコキシを、本発明の範囲内においてアルキルオキシの代わりに使用し得る。従って、基メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシまたはブチルオキシは、名称メトキシ、エトキシ、プロポキシまたはブトキシによっても示し得る。
特に断らない限り、ハロアルキレン基(ハロアルキル)は、1個以上の水素原子がハロゲン原子により、好ましくはフッ素によって置換されている1〜6個の炭素原子を有する枝分れおよび枝分れしていないアルキル基である。例としては、CHF2、CF3、CH2CF3、CF2CF3がある。
特に断らない限り、アリール基は、6〜10個の炭素原子を有する芳香環系である。好ましいアリール基は、フェニルおよびナフチルであるが、本発明によれば、フェニルがとりわけ好ましい。
特に断らない限り、複素環基(複素環)は、2〜5個の炭素原子とO、SまたはN、好ましくはNから選ばれる1個、2個または3個の原子とを有する芳香環または非芳香環系である。とりわけ好ましい複素環は、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ピロリジン、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、ピリジン、ピリミジン、チオフェン、テトラヒドロフランまたはフランである。
【0026】
本発明に従う化合物は、当該技術において既に公知の方法と同様にして調製し得る。適切な調製方法は、例えば、WO95/33724号から既知であり、その全体を参照として本明細書に合体させる。
本発明に従う一般式の化合物を調製するのに不可欠の成分は、とりわけ下記の式のシクロアルキルアミン類である:
【化8】

(式中、基R5、R6、R7、R8、n、mおよびXは、上記において示した意味を有し得る)。
の化合物は、当該擬術において公知の方法と同様に調製し得る(Bertus et al., J. Org. Chem.2002, 67, 3965〜3968)。
の化合物は、当該技術において知られていない。従って、もう1つの局面においては、本発明は、必要に応じて個々の光学異性体、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形の、式中下記である式を有する化合物にも関する:
nは、0または1を示し;
mは、1を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基-O、-NH、-S、C2-C6-アルケニレン、-O-C1-C6-アルキレン、-NH-C1-C6-アルキレン、-S-C1-C6-アルキレンまたはC1-C6-アルキレンの1つを示し;
R5、R6、R7およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、OR9、-C1-C6-アルキル、-C1-C6-ハロアルキル、-C1-C6-ヒドロキシアルキル、-C3-C6-シクロアルキル、-C3-C6-ヒドロキシシクロアルキル、-CN、NO2、-COR9、-COOR9、-CONR10R11、-NR10R11、-NR10COR9、-NR10SO2R12、-SR12、-SOR12、-SO2R12、-SO2NR10R11またはハロゲンを示し;或いは、基R5、R6、R7およびR8のうちの2個は、これらの基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、C2-C6-アルキレン、C2-C6-アルケニレンおよび-O-C1-C6-アルキレン-O-から選ばれた二重結合基を形成し、各場合において、1個または2個の水素原子は、-C1-C4-アルキル、-C1-C4-アルコキシ、OHまたはハロゲンの中から選ばれた1個または2個の基によって置換されていてもよく;
R9は、水素、C1-C4-アルキル、C6-C10-アリール、またはC6-C10-アリール-C1-C4-アルキレンを示し;
R10およびR11は、同一または異なるものであり得、水素、C1-C4-アルキル、C6-C10-アリールまたはC6-C10-アリール-C1-C4-アルキレンを示し;
R12は、C1-C4-アルキル、C6-C10-アリールまたは-C6-C10-アリール-C1-C4-アルキレンを示す。
【0027】
好ましいのは、必要に応じて個々の光学異性体、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形の、式中下記である一般式を有する化合物である:
nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基C2-C4-アルケニレン、-O-C1-C4-アルキレン、-NH-C1-C4-アルキレン、-S-C1-C4-アルキレンまたはC1-C4-アルキレンの1つを示し;
R5、R6、R7およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、OR9、-C1-C4-アルキル、-C1-C4-ハロアルキル、-C1-C4-ヒドロキシアルキル、-C3-C6-シクロアルキル、-C3-C6-ヒドロキシシクロアルキル、-CN、NO2、-COR9、-COOR9、-CONR10R11、-NR10R11、-NR10COR9、-NR10SO2R12、-SR12、-SOR12、-SO2R12、-SO2NR10R11、フッ素、塩素または臭素を示し;或いは、基R5、R6、R7およびR8のうちの2個は、これら基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、C2-C4-アルキレン、C2-C4-アルケニレンおよび-O-C1-C4-アルキレン-O-から選ばれた二重結合基を形成し、各場合において、1個または2個の水素原子は、メチル、メトキシ、OH、フッ素、塩素または臭素の中から選ばれた1個または2個の基によって置換されていてもよく;
R9は、水素、メチル、エチル、フェニル、ナフチル、ベンジル、ナフチルメチル、または2-フェニルエチルを示し;
R10およびR11は、同一または異なるものであり得、水素、メチル、エチル、フェニル、ナフチル、ナフチルメチル、ベンジルまたは2-フェニルエチルを示し;
R12は、メチル、エチル、フェニル、ナフチル、ナフチルエチル、ベンジルまたは2-フェニルエチルを示す。
【0028】
とりわけ好ましいのは、必要に応じて個々の光学異性体、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形の、式中下記である一般式を有する化合物である:
nは、0または1、好ましくは1を示し;
mは、1を示し;
Xは、一重結合または二重結合基-CH2、-CH2-CH2、-CH2-CH2-CH2、-CH=CH、-CH2-CH=CH、-CH2-O、-CH2-CH2-O、-CH2-O、-CH2-CH2-O、-CH2-NH2、-CH2-CH2-NH2-の1つを示し;
R5、R6、R7およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、エチル、プロピル、ブチル、-CH2F、-CHF2、-CF3、-CH2-CH2F、-CH2-CHF2、-CH2-CF3、CH2-CH2OH、-CH2OH、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、HO-シクロプロピル、HO-シクロブチル、HO-シクロペンチル、-CN、NO2、COフェニル、COOメチル、-COOエチル、CONH2、CONHメチル、CONHフェニル、CONHベンジル、CON(メチル)2、NH2、NH(メチル)、N(メチル)2、NHCOメチル、-NHCOフェニル、NHSO2メチル、NHSO2フェニル、NHSO2-フェニル-CH3、SO2メチル、-SO2-フェニル、-SO2-フェニル-CH3、SO2NH2、フッ素、塩素または臭素を示し;或いは、基R5、R6、R7およびR8のうちの2個は、これらの基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、-CH2-CH2-CH2、CH2-CH2-CH2-CH2、-CH2-CH=CH、-CH=CH-CH=CH、OCH2-OおよびOCH2-CH2-Oから選ばれた二重結合基を形成し、各場合において、1個または2個の水素原子は、メチル、メトキシ、OHまたはフッ素の中から選ばれた1個または2個の基により置換されていてもよい。
【0029】
とりわけ好ましいのは、必要に応じて個々の光学異性体、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形の、式中下記である式を有する化合物である:
Xは、一重結合基または二重結合基-CH2、-CH2-CH2、-CH2-Oの1つ、好ましくは一重結合基または二重結合基-O-CH2および-CH2の1つ、とりわけ好ましくは-CH2を示し;
基R5、R6、R7、R8、nおよびmは、上記において示した意味を有し得る。
また、とりわけ好ましいのは、必要に応じて個々の光学異性体、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形の、式中下記である一般式を有する化合物である:
R5、R6、R7およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、エチル、プロピル、ブチル、CHF2、-CH2F、CF3、CH2-CH2OH、-CH2OH、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、シクロプロピル、ヒドロキシシクロプロピル、NH2、NHメチル、N(メチル)2、フッ素、塩素または臭素を示し;或いは、基R5、R6、R7およびR8のうちの2個は、これらの基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、二重結合基-CH=CH-CH=CH-を示し、各場合において、1個または2個の水素原子は、メチル、メトキシ、OH、フッ素、塩素または臭素の中から選ばれた1個または2個の基により置換されていてもよく;
基n、mおよびXは、上記で示した意味を有し得る。
また、とりわけ好ましいのは、必要に応じて個々の光学異性体、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形の、式中下記である一般式を有する化合物である:
R5、R6、R7およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、エチル、プロピル、ブチル、CHF2、-CH2F、CF3、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、シクロプロピル、ヒドロキシシクロプロピル、NH2、フッ素、塩素または臭素を示し;
基n、mおよびXは、上記で示した意味を有し得る。
【0030】
また、とりわけ好ましいのは、必要に応じて個々の光学異性体、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形の、式中下記である一般式を有する化合物である:
R5、R6、R7およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、CF3、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、ヒドロキシシクロプロピル、NH2、フッ素または塩素を示し;
基n、mおよびXは、上記で示した意味を有し得る。
また、とりわけ好ましいのは、必要に応じて個々の光学異性体、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形の、式中下記である一般式を有する化合物である:
R5およびR8は、水素を示し;
R6およびR7は、これらの基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、二重結合基-CH=CH-CH=CH-を示し;
基n、mおよびXは、上記で示した意味を有し得る。
また、好ましい局面においては、本発明は、必要に応じて個々の光学異性体、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形の、式中下記である一般式を有する化合物にも関する:
nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基-CH2、-CH2-CH2、-CH2-CH2-CH2、-CH=CH、-CH2-CH=CH、-CH2-O、-CH2-CH2-O、-CH2-NH2、-CH2-CH2-NH2-の1つを示し;
R5およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、メチル、メチルオキシまたはフッ素を示し;
R6およびR7は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、エチル、CF3、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、シクロプロピル、ヒドロキシシクロプロピル、NH2またはフッ素を示し;或いは、R6およびR7は、これら基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、-CH=CH-CH=CH-重結合基を形成し、各場合において、1個または2個の水素原子は、メチル、メトキシ、OH、フッ素、塩素または臭素の中から選ばれた1個または2個の基により置換されていてもよい。
【0031】
好ましいのは、必要に応じて個々の光学異性体、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形の、式中下記である一般式を有する化合物である:
nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基-CH2、-CH2-CH2、-CH2-O-の1つ、好ましくは一重重結合基または二重結合基O-CH2および-CH2の1つ、とりわけ好ましくは-CH2を示し;
R5およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、メチル、メチルオキシまたはフッ素を示し;
R6およびR7は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、CF3、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、ヒドロキシシクロプロピル、NH2またはフッ素を示し;或いは、R6およびR7は、これら基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、-CH=CH-CH=CH-二重結合基を形成する。
とりわけ好ましいのは、必要に応じて個々の光学異性体、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形の、式中下記である一般式を有する化合物である:
R5、R6およびR8は、同一または異なるものであり得、水素またはメチル、好ましくは水素を示し;
R7は、水素、OH、メチル、CF3、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシまたはブチルオキシ、好ましくはOH、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシまたはブチルオキシを示し;
n、mおよびXは、上記で示した意味を有し得る。
【0032】
のとりわけ好ましい化合物は、下記の中から選択する:
【化9】

【0033】
以下で説明する合成の例は、本発明に従う新規化合物の可能性ある合成方法を例示するものである。しかしながら、これらの合成例は、本発明の例示としての手法例としてのみを意図するものであり、本発明を例として説明する事項に限定するものではない。
中間体の合成
一般方法1
1当量のテトライソプロポキシドチタンを、150mLのジエチルエーテル中の1当量(典型的には約30ミリモル)のフェニルアセトニトリルの溶液中に、-15〜-25℃で滴下により添加する。混合物を周囲温度で30分間撹拌し、次いで、2当量の三フッ化ホウ素ジエチルエーテル化合物と混合し、その間、反応混合物を温度が20℃を越えないように冷却する。混合物を30分間撹拌し、120mLの1M水酸化ナトリウム溶液を滴下によりゆっくり添加し、混合物をさらに60分間撹拌する。水性相を分別し、ジエチルエーテルで抽出する。その後、寄せ合せたエーテル相を亜硫酸ナトリウム溶液で洗浄し、0.5モルの塩酸で抽出する。生成物を含有する塩酸画分を、水酸化ナトリウム溶液によりアルカリ性にし、ジクロロメタンで抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発濃縮する。残留物を、シリカゲルカラム上でクロマトグラフィーにより精製する(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア勾配)。
【0034】
1-(2,3,5,6-テトラメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミン
一般方法1に従い、5.0g (29ミリモル)の(2,3,5,6-テトラメチル-フェニル)-アセトニトリルから調製した。収率:2.5g (43%);質量分析:[M+H]+ = 204。
1-(3,4-ジメトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミン
該化合物は、一般方法1に従い、5.2g (29ミリモル)の(3,4-ジメトキシ-フェニル)-アセトニトリルから調製した。収率:1.6g(27%);質量分析:[M+H]+ = 208。
1-(4-ブトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミン
一般方法1に従い、5.6g (29ミリモル)の(4-ブトキシ-フェニル)-アセトニトリルから調製した。収率:2.7g (43%);質量分析:[M+H]+ = 220。
1-(4-エトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミン
一般方法1に従い、4.7g (29 ミリモル)の(4-エトキシ-フェニル)-アセトニトリルから調製した。収率:1.9g (35%);質量分析:[M+H]+ = 192。
1-(2,6-ジフルオロ-ベンジル)-シクロプロピルアミン
一般方法1と同様にして、5.0g (33ミリモル)の(2,6-ジフルオロ-フェニル)-アセトニトリルから調製した。収率:3.0g (50%);質量分析:[M+H]+ = 184。
1-(4-クロロ-ベンジル)-シクロプロピルアミン
一般方法1に従い、4.5g (29ミリモル)の(4-クロロ-フェニル)-アセトニトリルから調製した。収率:2.0g (38%);質量分析:[M+H]+ = 182/4。
1-[4-(1-アミノ-シクロプロピルメチル)-フェニル]-シクロプロパノール
4.0g (21ミリモル)のエチル 4-シアノメチル-ベンゾエートを反応させ、一般方法1と同様にして処理する。収率:0.6g (14%);質量分析:[M+H]+ = 204。
1-(3,5-ジフルオロ-ベンジル)-シクロプロピルアミン
一般方法1に従い、5.0g (32ミリモル)の(3,5-ジフルオロ-フェニル)-アセトニトリルから調製した。収率:2.7g (47%);質量分析:[M+H]+ = 184。
1-(4-トリフルオロメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミン
該化合物は、一般方法1に従い、5.0g (26ミリモル)の(4-トリフルオロメチル-フェニル)-アセトニトリルから調製した。収率:3.1g (54%);質量分析:[M+H]+ = 216。
【0035】
1-(2,4-ジクロロ-ベンジル)-シクロプロピルアミン
一般方法1に従い、6.3g (33ミリモル)の(2,4-ジクロロ-フェニル)-アセトニトリルから調製した。収率:3.1g (43%);質量分析:[M+H]+ = 216/218/220。
1-(2-クロロ-ベンジル)-シクロプロピルアミン
一般方法1に従い、5.1g (34ミリモル)の(2-クロロ-フェニル)-アセトニトリルから調製した。収率:2.3 g (38%);質量分析:[M+H]+ = 182/184。
1-(4-トリフルオロメトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミン
一般方法1に従い、5.0g (25 ミリモル)の(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-アセトニトリルから調製した。収率:2.9g (51%);質量分析:[M+H]+ = 232。
1-(2-メトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミン
一般方法1に従い、5.0g (34ミリモル)の(2-メトキシ-フェニル)-アセトニトリルから調製した。収率:1.7g (28%);質量分析:[M+H]+ = 178。
1-(2,6-ジメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミン
該化合物は、一般方法1に従い、5.8g (40ミリモル)の(2,6-ジメチル-フェニル)-アセトニトリルから調製した。収率:1.4 g (20%);質量分析:[M+H]+ = 176。
1-(2,4,6-トリメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミン
一般方法1に従い、5.0g (31ミリモル)の(2,4,6-トリメチル-フェニル)-アセトニトリルから調製した。収率:2.2g (37%);質量分析:[M+H]+ = 190。
1-(2,4-ジメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミン
一般方法1に従い、5.0g (34ミリモル)の(2,4-ジメチル-フェニル)-アセトニトリルから調製した。収率:1.9g (32%);質量分析:[M+H]+ = 176。
1-(2,6-ジクロロ-ベンジル)-シクロプロピルアミン
一般方法1に従い、5.2g (27ミリモル)の(2,6-ジクロロ-フェニル)-アセトニトリルから調製した。収率:2.7g (46%);質量分析:[M+H]+ = 216/218/220。
1-(2-トリフルオロメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミン
上記アミンは、一般式1に従い、5.0g (27ミリモル)の(2-トリフルオロメチル-フェニル)-アセトニトリルから調製した。収率:2.8g (48%);質量分析:[M+H]+ = 216。
1-(3-メチル-ベンジル)-シクロプロピルアミン
一般方法1に従い、5.4g (40ミリモル)のm-トリル-アセトニトリルから調製した。収率:1.7g (26%);質量分析:[M+H]+ = 162。
【0036】
1-(2-メチル-ベンジル)-シクロプロピルアミン
一般方法1に従い、3.5mL (28 ミリモル)のo-トリル-アセトニトリルから調製した。収率:0.58g (13%);質量分析:[M+H]+ = 162。
1-(3,5-ジメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミン
一般方法1に従い、5.9g (40ミリモル)の(3,5-ジメチル-フェニル)-アセトニトリルから調製した。収率:3.8g (54%);質量分析:[M+H]+ = 176。
1-(3,4-ジメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミン
該アミンは、一般方法1に従い、5.9g (40ミリモル)の(3,4-ジメチル-メチル-フェニル)-アセトニトリルから得られた。収率:2.4g (34%);質量分析:[M+H]+ = 176。
1-ベンジル-シクロプロピルアミン
一般方法1に従い、4.7g (40ミリモル)のフェニル-アセトニトリルから調製した。収率:2.3g (39%);質量分析:[M+H]+ = 148。
1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミン
該アミンは、一般方法1に従い、5.5mL (40ミリモル)の(4-メトキシ-フェニル)-アセトニトリルから得られた。収率:4.2g (59%);質量分析:[M+H]+ = 178。
1-フェノキシメチル-シクロプロピルアミン
該アミンは、一般方法1に従い、3.94g (29ミリモル)のフェノキシ-アセトニトリルから得られた。収率:1.80g (38%);質量分析:[M+H]+ = 164。
1-(2,6-ジメチル-フェノキシメチル)-シクロプロピルアミン
該アミンは、一般方法1に従い、4.80g (30 ミリモル)の(2,6-ジメチル-フェノキシ)-アセトニトリルから得られた。収率:2.56g (45%);質量分析:[M+H]+ = 192。
1-[2-(4-メトキシ-フェニル)-エチル]-シクロプロピルアミン
一般方法1に従い、5.00g (31ミリモル)の3-(4-メトキシ-フェニル)-プロピオニトリルから調製した。収率:1.90g (32%);質量分析:[M+H]+ = 192。
1-ナフタレン-2-イルメチル-シクロプロピルアミン
該アミンは、一般方法1に従い、5.75g (33ミリモル)のナフタレン-2-イル-アセトニトリルから調製した。収率:2.30g (35%);質量分析:[M+H]+ = 198。
【0037】
1-(4-ベンジルオキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミン
該化合物は、一般方法1と同様にして、25g (112ミリモル)のナフタレン-2-イル-アセトニトリルから調製した。収率:14.1g (50%);質量分析:[M+H]+ = 254。
4-(1-アミノ-シクロプロピルメチル)-フェノール
触媒としての活性炭上のパラジウムによる3バールでの、60mLのメタノール中5.00g (19.7ミリモル)の1-(4-ベンジルオキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミンの水素化。収率:2.25g (70%);質量分析:[M+H]+ = 164。
1-(2-ナフタレン-1-イル-エチル)-シクロプロピルアミン
該アミンは、一般方法1に従い、5.4g (30ミリモル)の3-ナフタレン-1-イル-プロピオンニトリルから調製した。収率:2.2g (35%);質量分析:[M+H]+ = 212。
1-(4-クロロ-フェノキシメチル)-シクロプロピルアミン
該アミンは、一般方法1に従い、4.86g (29ミリモル)の(4-クロロ-フェノキシ)-アセトニトリルから調製した。収率:2.7g (47%);質量分析:[M+H]+ = 198/200。
[4-(1-アミノ-シクロプロピルメチル)-フェニル]-ジベンジル-アミン
一般方法1に従う、32g (102ミリモル)の(4-ジベンジルアミノ-フェニル)-アセトニトリルの反応。収率:14.1g (40%);質量分析:[M+H]+ = 343。
4-(1-アミノ-シクロプロピルメチル)-フェニルアミン
3.0g (8.8ミリモル)の[4-(1-アミノ-シクロプロピルメチル)-フェニル]-ジベンジル-アミンを、30mLメタノール中に溶解し、活性炭上の白金の存在下に3バールで水素化する。次いで、触媒を濾別し、濾液を蒸発濃縮する。残留物をジエチルエーテル中に溶解し、ジオキサン中4モル塩酸と混合する。溶媒を蒸発除去した後、塩酸塩をジイソプロピルエーテル中に懸濁させ、さらに精製する。収率:1.5g (86%;塩酸);質量分析:[M+H]+ = 163/65。
【0038】
一般方法2(シクロペンチル-およびシクロヘキシルアミン類の合成)
70mLのTHF中の1当量(通常、70ミリモル)のケトン溶液を、THF中1.1当量のグリニャール試薬に、−20℃で滴下により添加する。周囲温度で30分間撹拌した後、反応を塩化アンモニウム溶液の添加により停止させ、混合物をジクロロメタンで抽出する。有機相を硫酸ナトリウムにより乾燥させ、溶媒から分離する。残留物を、さらに精製するこくなく、直接さらに反応させる。
このため、上記アルコールと8.7mL(69.5ミリモル)のトリメチルシリルシアニドを10.7mLの酢酸と10℃で混合する。その後、14mLの濃硫酸を、温度が20℃を超えないようにして滴下により添加する。周囲温度で2時間撹拌した後、140mLの6モル水酸化ナトリウム溶液および100mLのtert-ブチルエーテルを添加する。有機相を分別し、硫酸ナトリウムにより乾燥させ、蒸発濃縮する。油状物として存在するホルムアミドを、16mLのエタノール中に溶解し、50mLの20モル水酸化ナトリウム溶液と混合し、1夜還流させる。周囲温度に冷却しトルエンを添加した後、各相を分離する。有機相を水洗し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒から分離する。残留物を酢酸エチル中に溶解し、酸反応が生じるまで、酢酸エチル中10%塩酸と混合する。沈降した塩酸塩を濾別し、乾燥させる。
1-フェネチル-シクロヘキシルアミン
一般方法2に従い、2.0g (20.4ミリモル)のシクロヘキサノンとフェネチルマグネシウムクロライド(テトラヒドロフラン中1モル溶液)から調製した。収率:1.44g (29%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 204。
1-ベンジル-シクロペンチルアミン
一般方法2に従い、2.3g (27.3ミリモル)のシクロペンタノンとベンジルマグネシウムクロライド(テトラヒドロフラン中2モル溶液)から調製した。収率:1.56g (27%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 176。
1-(4-フルオロベンジル)-シクロペンチルアミン
一般方法2に従い、2.7g (32.1ミリモル)のシクロペンタノンと4-フルオロベンジルマグネシウムクロライド(テトラヒドロフラン0.25モル溶液)から調製した。収率:3.72g (50%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 194。
1-[2-(4-メトキシフェニル)-エチル]-シクロヘキシルアミン
一般方法2に従い、4.0g (40.7ミリモル)のシクロヘキサノンと4-メトキシフェネチルマグネシウムクロライド(テトラヒドロフラン中2モル溶液)から調製した。
収率:2.53g (23%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 234。
【0039】
1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロペンチルアミン
4-(1-アミノ-シクロペンチルメチル)-フェニルアミン
60mLメタノール中2.1g (8.4ミリモル)の1-ニトロ-4-(1−ニトロシクロペンチルメチル)-ベンゼン溶液(Hass et al.,J. Org. Chem. 1949, 71, 2290-2291の記載方法に従って調製した)を、触媒としてのラネーニッケルにより3バールにて水素化する。次いで、触媒を濾別し、濾液を溶媒から分離する。残留物を15mLエタノール中に溶解し、エタノール中10%塩酸と酸性反応が生じるまで混合する。溶媒を蒸留によって除去した後、残留物を20mLエタノール中に懸濁させ、濾過する。収率:1.4g (塩酸塩)。
1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロフェチルアミン
1.4g (6.17 ミリモル)の4-(1-アミノシクロペンチルメチル)-フェニルアミン塩酸塩を、25mLのメタノール中に入れ、2.24mL (27 ミリモル)の濃塩酸と0℃で混合する。この温度で、1mLの水中0.51g (7.41ミリモル)の亜硝酸ナトリウムを30分以内で滴下により添加する。2時間撹拌後、反応混合物を周囲温度まで戻し、その後、3時間還流させる。溶媒を蒸発除去し、残留物を酢酸エチルと混合する。残留物をアンモニア水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発濃縮する。残留物をエタノール中に溶解し、エタノール中10%塩酸と混合する。塩として沈降した生成物を濾別し、エタノールで洗浄し、乾燥させる。
収率:0.56 g (2工程に亘って27%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 206。
1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロヘキシルアミン
上述した方法と同様にして、4.7g (17.8ミリモル)の1-ニトロ-4-(1-ニトロ-シクロヘキシルメチル)-ベンゼン(H. B. Hass et al., J. Org. Chem. 1949, 71, 2290-2291の記載方法に従って調製した)から得られた。収率:3.85g (84%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 220。
1-[2-(4-フルオロ-フェニル)-エチル]-シクロヘキシルアミン
2.5g (11.3ミリモル)の1-フルオロ-4-イオド-ベンゼン、1.5g (11.9ミリモル)の1-エチニル-シクロヘキシルアミン、793mg (1.13ミリモル)のPdCl2(PPh3)2、67mg (0.35ミリモル)のヨウ化銅、および50mLのジイソプロピルアミンを、70℃で2時間撹拌する。次いで、塩基を蒸発除去し、残留物を酢酸エチルと混合する。不溶性成分を濾別し、濾液を蒸発濃縮させる。そのように調製したアルキンを35mLのTHFおよび35mLのトルエン中に溶解し、触媒としての酸化パラジウムにより常圧下に水素化する。触媒を分別し、濾液を上記溶媒から分離する。粗生成物を酢酸エチル中に溶解し、酢酸エチル中10%塩酸と混合する。沈降した固形物を濾別し、酢酸エチルで洗浄する。収率:1.3g (45%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 222。
【0040】
一般式1の化合物の合成
一般方法3
1ミリモルのグリオキサール-アルデヒドまたは-アセタールと1ミリモルのアミンを、周囲温度の5mLのテトラヒドロフラン中で30分間撹拌する。混合物を0℃に冷却し、アルゴン雰囲気下に、混合物に、テトラヒドロフラン中2モル水素化ホウ素リチウムの1.5mLを滴下により添加する。混合物を周囲温度で30分間撹拌し、10mLのジクロロメタンおよび3mLの水と混合し、1時間さらに撹拌し、次いで、珪藻土で濾過し、その間に、ジクロロメタンで溶出させる。溶出物を溶媒から分離し、残留物を、必要に応じて、クロマトグラフィーによって精製する。そのようにして得られたベンジルエーテルをメタノール中に溶解し、触媒としての活性炭上のパラジウム(10%)により2.5バールおよび周囲温度で水素化する。その後、触媒を分別し、粗生成物をクロマトグラフィーによって精製し(逆相、0.1%トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル/水勾配)、或いはアセトニトリルから再結晶化させる。
一般方法4(三臭化ホウ素による脱ベンジル化)
1ミリモルのグリオキサール-アルデヒドまたは-アセタールと1ミリモルのアミンを、先ずは最初に反応させて、一般方法3で説明したようにして処理する。次いで、得られたベンジルエーテルを、3mLのジクロロメタン中に溶解し、-78℃に冷却する。この温度で、2mLのジクロロメタン中1モル三臭化ホウ素溶液を、ゆっくり滴下により添加する。反応混合物を室温に戻し、さらに10分間撹拌し、次いで、3mLの水および10mLのジクロロメタンで希釈する。溶液を、珪藻土を充填した短カラムに添加し、ジクロロメタンおよびメタノールで再度洗浄する。溶出物を蒸発濃縮し、残留物をクロマトグラフィー処理する(逆相、0.1 %トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル/水勾配)。
【0041】
実施例1:5-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化10】

一般方法3に従う、329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと177mg (1ミリモル)の1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミンの反応。収率:39mg (8%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 385。
【0042】
実施例2:8-[2-(1-ベンジル-シクロプロピルアミノ)-1-ヒドロキシ-エチル]-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化11】

一般方法3に従い、329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと147mg (1ミリモル)の1-ベンジル-シクロプロピルアミンから調製した。収率:56mg (12%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 355。
【0043】
実施例3:8-{2-[1-(2,6-ジメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化12】

該化合物は、一般方法3に従い、329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと175mg (1ミリモル)の1-(2,6-ジメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミンから調製した。収率:52mg (11%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 383。
【0044】
実施例4:8-{2-[1-(3,4-ジメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化13】

一般方法3に従い、329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと175mg (1ミリモル)の1-(3,4-ジメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミンから調製した。収率:233mg (47%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 383。
【0045】
実施例5:5-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(3-メチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化14】

一般方法3に従い、329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと161mg (1ミリモル)の1-(3-メチル-ベンジル)-シクロプロピルアミンから調製した。収率:179mg (37%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 369。
【0046】
実施例6:5-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(2-トリフルオロメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化15】

一般方法3に従い、329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと215mg (1ミリモル)の1-(2-トリフルオロメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミンから調製した。収率:13mg (2%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 423。
【0047】
実施例7:5-ヒドロキシ-8-(1-ヒドロキシ-2-{1-[4-(1-ヒドロキシ-シクロプロピル)-ベンジル]-シクロプロピルアミノ}-エチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化16】

一般方法3に従い、329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンおよび203mg (1ミリモル)の1-[4-(1-アミノ-シクロプロピルメチル)-フェニル]-シクロプロパノールから調製した。収率:29mg (6%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 411。
【0048】
実施例8:8-{2-[1-(3,5-ジフルオロ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化17】

一般方法3に従い、329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと183mg (1ミリモル)の1-(3,5-ジフルオロ-ベンジル)-シクロプロピルアミンから調製した。収率:66mg (13%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 391。
【0049】
実施例9:5-ヒドロキシ-8-[1-ヒドロキシ-2-(1-フェノキシメチル-シクロプロピルアミノ)-エチル]-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化18】

一般方法3に従い、329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと163mg (1ミリモル)の1-フェノキシメチル-シクロプロピルアミンから調製した。収率:26mg (5%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 371。
【0050】
実施例10:5-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-トリフルオロメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化19】

一般方法3に従い、329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと215mg (1ミリモル)の1-(4-トリフルオロメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミンから調製した。収率:18mg (3%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 423。
【0051】
実施例11:5-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(2-メトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化20】

一般方法3に従い、329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと177mg (1ミリモル)の1-(2-メトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミンから調製した。収率:100mg (20%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 385。
【0052】
実施例12:5-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(2-メチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化21】

一般方法3に従い、329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと161mg (1ミリモル)の1-(2-メチル-ベンジル)-シクロプロピルアミンから調製した。収率:60mg (16%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 369。
【0053】
実施例13:8-{2-[1-(2,6-ジメチル-フェノキシメチル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化22】

一般方法3に従い、329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと191mg (1ミリモル)の1-(2,6-ジメチル-フェノキシメチル)-シクロプロピルアミンから調製した。収率:194mg (49%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 399。
【0054】
実施例14:5-ヒドロキシ-8-[1-ヒドロキシ-2-(1-ナフタレン-2-イルメチル-シクロプロピルアミノ)-エチル]-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化23】

一般方法3に従い、329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと197mg (1ミリモル)の1-ナフタレン-2-イルメチル-シクロプロピルアミンから調製した。収率:20mg (5%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 405。
【0055】
実施例15:8-{2-[1-(2,4-ジメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化24】

一般方法3に従い、329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと175mg (1ミリモル)の1-(2,4-ジメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミンから調製した。収率:176mg (36%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 383。
【0056】
実施例16:5-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(2,3,5,6-テトラメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化25】

一般方法3に従い、329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと203mg (1ミリモル)の1-(2,3,5,6-テトラメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミンから調製した。収率:93mg (18%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 411。
【0057】
実施例17:5-ヒドロキシ-8-(1-ヒドロキシ-2-{1-[2-(4-メトキシ-フェニル)-エチル]-シクロプロピルアミノ}-エチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化26】

一般方法3に従い、329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと191mg (1ミリモル)の1-[2-(4-メトキシ-フェニル)-エチル]-シクロプロピルアミンから調製した。収率:55 mg(11%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 399。
【0058】
実施例18:8-{2-[1-(2,6-ジフルオロ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化27】

一般方法3に従い、329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと183mg (1ミリモル)の1-(2,6-ジフルオロ-ベンジル)-シクロプロピルアミンから調製した。収率:108mg (21%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 391。
【0059】
実施例19:8-{2-[1-(4-アミノ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化28】

一般方法3に従い、329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと342mg (1ミリモル)の[4-(1-アミノ-シクロプロピルメチル)-フェニル]-ジベンジル-アミンから調製した。収率:49mg (10%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 370。
【0060】
実施例20:5-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-ヒドロキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化29】

一般方法3に従い、329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと253mg (1ミリモル)の1-(4-ベンジルオキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミンから調製した。収率:20mg (4%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 371。
【0061】
実施例21:8-{2-[1-(3,4-ジメトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化30】

一般方法3に従い、329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと207mg (1ミリモル)の1-(3,4-ジメトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミンから調製した。収率:15mg (3%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 415。
【0062】
実施例22:8-{2-[1-(4-エトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化31】

一般方法3に従い、329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと191mg (1ミリモル)の1-(4-エトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミンから調製した。収率:17mg (3%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 399。
【0063】
実施例23:8-{2-[1-(4-ブトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化32】

一般方法3に従い、329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと219mg (1ミリモル)の1-(4-ブトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミンから調製した。収率:107mg (20%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 427。
【0064】
実施例24:5-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(2,4,6-トリメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化33】

一般方法3に従い、329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと189mg (1ミリモル)の1-(2,4,6-トリメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミンから調製した。収率:26mg (5%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 397。
【0065】
実施例25:5-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[(1-フェニル-シクロプロピルメチル)-アミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化34】

329mg (1ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと147mg (1ミリモル)のC-(1-フェニル-シクロプロピル)-メチルアミンから調製した。クロマトグラフィーによる最終精製(シリカゲル;ジクロロメタン/メタノール勾配)。収率:30mg (8%); 質量分析:[M+H]+ = 355
【0066】
実施例26:5-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(2-ナフタレン-2-イル-エチル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化35】

5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと1-(2-ナフタレン-2-イル-エチル)-シクロプロピルアミンから調製した。質量分析:[M+H]+ = 419。
【0067】
一般方法5
1ミリモルのメチル 2-ベンジルオキシ-5-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-ベンゾエートおよび1ミリモルのアミンを、5mLのテトラヒドロフラン中で周囲温度にて30分間撹拌する。混合物を0℃に冷却し、アルゴン雰囲気下に、1.5mLのテトラヒドロフラン中2モル水素化ホウ素リチウム溶液を滴下により添加する。周囲温度で30分間撹拌した後、1.5mLのテトロヒドロフラン中2モル水素化ホウ素リチウム溶液をさらに添加し、反応溶液を50℃に4時間加熱する。反応溶液を10mLのジクロロメタンおよび3mLの水と混合し、さらに1時間撹拌し、次いで、珪藻土で濾過し、その間に、ジクロロメタンで溶出させる。溶出物を蒸発濃縮し、残留物をメタノール中に溶解し、活性炭上のパラジウム(10%)の存在下に、2.5バールおよび周囲温度で水素化する。その後、触媒を分別し、粗生成物をクロマトグラフィーによって精製する(逆相、0.1%トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル/水勾配)。
【0068】
実施例27:2-ヒドロキシメチル-4-{1-ヒドロキシ-2-[(1-フェニル-シクロプロピルメチル)-アミノ]-エチル}-フェノール
【化36】

344mg (1ミリモル)のメチル 2-ベンジルオキシ-5-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-ベンゾエートと147mg (1ミリモル)の1-フェニル-シクロプロピルメチルアミンから調製した。一般方法5から外して、ターゲット化合物をシリカゲルカラム上でクロマトグラフィーにより精製した(ジクロロメタン/メタノール勾配)。収率:162mg (52%);質量分析:[M+H]+ = 314。
【0069】
実施例28:4-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-2-ヒドロキシメチル-フェノール
【化37】

一般方法5に従い、344mg (1ミリモル)のメチル 2-ベンジルオキシ-5-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-ベンゾエートと177mg (1ミリモル)の1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミンから調製した。収率:123mg (27%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 344。
【0070】
実施例29:4-[2-(1-ベンジル-シクロプロピルアミノ)-1-ヒドロキシ-エチル]-2-ヒドロキシメチル-フェノール
【化38】

一般方法5に従い、344mg (1ミリモル)のメチル 2-ベンジルオキシ-5-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-ベンゾエートと147mg (1ミリモル)の1-ベンジル-シクロプロピルアミンから調製した。収率:184mg (43%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 314。
【0071】
実施例30:4-{2-[1-(2,6-ジメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-2-ヒドロキシメチル-フェノール
【化39】

一般方法5に従い、344mg (1ミリモル)のメチル 2-ベンジルオキシ-5-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-ベンゾエートと175mg (1ミリモル)の1-(2,6-ジメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミンから調製した。収率:64mg (14%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 342。
【0072】
実施例31:6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化40】

357mg (1ミリモル)の6-ベンジルオキシ-8-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと177mg (1ミリモル)の1-(4-メトキシオキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミンから調製した。収率:109mg (22%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 385。
【0073】
実施例32:6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-ヒドロキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化41】

一般方法3に従い、357mg (1ミリモル)の6-ベンジルオキシ-8-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと253mg (1ミリモル)の1-(4-ベンジルオキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミンから調製した。収率:47mg (10%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 371。
【0074】
実施例33:6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[(1-フェニル-シクロプロピルメチル)-アミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化42】

357mg (1ミリモル)の6-ベンジルオキシ-8-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと147mg (1ミリモル)の(1-フェニル-シクロプロピル)-メチルアミンから調製した。収率:138mg (39%);質量分析:[M+H]+ = 355。
【0075】
実施例34:8-{2-[1-(2,6-ジメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化43】

357mg (1ミリモル)の6-ベンジルオキシ-8-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと175mg (1ミリモル)の1-(2,6-ジメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミンから取得した。収率:93mg (19%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 383。
【0076】
実施例35:8-{2-[1-(3,5-ジメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化44】

一般方法3に従い、357mg (1ミリモル)の6-ベンジルオキシ-8-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと175mg (1ミリモル)の1-(3,5-ジメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミン調製した。収率:155mg (31%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 383。
【0077】
実施例36:6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-トリフルオロメトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化45】

一般方法3に従い、357mg (1ミリモル)の6-ベンジルオキシ-8-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと231mg (1ミリモル)の1-(4-トリフルオロメトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミンから調製した。収率:148mg (27%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 439。
【0078】
実施例37:8-{2-[1-(2,4-ジクロロ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化46】

458mg (0.73ミリモル)のベンジルエーテルを、トリフルオロ酢酸塩として、357mg (1ミリモル)の6-ベンジルオキシ-8-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと216mg (1ミリモル)の1-(2,4-ジクロロ-ベンジル)-シクロプロピルアミンとの反応から得る。その後の脱ベンジル化を、一般方法4に従い、三臭化ホウ素によって実施する。収率:158mg (29%;2工程以上;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 423/5/7。
【0079】
実施例38:8-{2-[1-(4-クロロ-フェノキシメチル)-シクロプロピルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化47】

357mg (1ミリモル)の6-ベンジルオキシ-8-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと198mg (1ミリモル)の1-(4-クロロ-フェノキシメチル)-シクロプロピルアミンとの反応により、259 mg (0.4ミリモル)のベンジルエーテル(トリフルオロ酢酸塩)を得る。これを、一般方法4に従い、三臭化ホウ素によって脱ベンジル化する。
収率:99mg (2工程に亘って19%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 405/7。
【0080】
実施例39〜42は、ベンジル保護基を開裂する必要がないこと以外は、一般方法3に従い実施する。提示している収率は、各実施例において、1ミリモルの1-(4-アミノ-3,5-ジクロロ-フェニル)-2,2-ジヒドロキシ-エタノンと1ミリモルのアミンとの反応に対して示している。
実施例39:1-(4-アミノ-3,5-ジクロロ-フェニル)-2-[(1-フェニル-シクロプロピルメチル)-アミノ}-エタノール
【化48】

収率:63mg (14%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 351/353/355。
実施例40:1-(4-アミノ-3,5-ジクロロ-フェニル)-2-[1-(2,6-ジメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エタノール
【化49】

収率:101mg (21%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 379/381/383。
【0081】
実施例41:1-(4-アミノ-3,5-ジクロロ-フェニル)-2-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エタノール
【化50】

収率:167mg (34%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 381/383/385。
実施例42:1-(4-アミノ-3,5-ジクロロ-フェニル)-2-(1-ベンジル-シクロプロピルアミノ)-エタノール
収率:271mg (58%;トリフルオロ酢酸塩);質量分析:[M+H]+ = 351/353/355。
【化51】

【0082】
実施例43:8-ヒドロキシ-5-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-1H-キノリン-2-オン
【化52】

a) 8-ベンジルオキシ-5-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-1H-キノリン-2-オン
587mg (2.0ミリモル)の8-ベンジルオキシ-5-オキシラニル-1H-キノリン-2-オンと480mg(2.7ミリモル)の1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミンを、10mLのn-ブタノール中で10時間還流させる。次いで、溶媒を蒸発除去し、残留物をクロマトグラフィーにより精製する(逆相、水/アセトニトリル勾配)。収率:259mg (27%);質量分析:[M+H]+ = 471。
b) 8-ヒドロキシ-5-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-1H-キノリン-2-オン
10mLメタノール中の258 mg (0.51 ミリモル)の8-ベンジルオキシ-5-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロプロピルアミン]-エチル}-1H-キノリン-2-オンを、触媒としての活性炭上のパラジウムにより、3バールで水素化する。次いで、触媒を分別し、溶媒を蒸発除去し、残留物をクロマトグラフィーにより精製する(逆相、水/アセトニトリル勾配)。収率:12mg (6%);質量分析:[M+H]+ = 381。
【0083】
実施例44:8-ヒドロキシ-5-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-トリフルオロメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-1H-キノリン-2-オン
【化53】

a) 8-ベンジルオキシ-5-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-トリフルオロメチル-ベンジル)-シクロヘプロピルアミノ]-エチル}-1H-キノリン-2-オン
587mg (2.0ミリモル)の8-ベンジルオキシ-5-オキシラニル-1H-キノリン-2-オンと710mg (3.3ミリモル)の1-(4-トリフルオロメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミンとの反応を、実施例40a、43aと同様にして実施する。
収率:322mg (32%);質量分析:[M+H]+ = 509。
b) 8-ヒドロキシ-5-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-トリフルオロメチル-ベンジル)-シクロプロピルアミノ]-エチル}-1H-キノリン-2-オン
322mg (0.63ミリモル)の8-ベンジルオキシ-5-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-トリフルオロメチル-ベンジル)-シクロヘプロピルアミノ]-エチル}-1H-キノリン-2-オンを、10mLメタノール中に溶解し、活性炭上のパラジウムの存在下に3バールで水素化する。沈降した生成物を、メタノールを添加することによって溶解させる。触媒を分別し、濾液を蒸発濃縮する。沈降固形物を濾別し、さらに精製するためにジエチルエーテル中に懸濁させる。収率:161mg (61%);質量分析:[M+H]+ = 419。
【0084】
一般方法6
塩酸塩として存在する7ミリモルのアミンを、1.7ミリモルのトリエチルアミンと一緒に、6mLのテトラヒドロフラン中で30分間撹拌する。その後、1.7ミリモルのグリオキシル-アルデヒドまたは-アセタールを添加し、混合物をさらに1.5時間撹拌する。反応混合物を10℃に冷却し、150mg (6.9 ミリモル)の水素化臭素リチウムと混合し、30分撹拌し、次いで、水と混合する。その後、混合物をジクロロメタンにより抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させる。溶媒を蒸発除去し、残留物を酢酸エチル中に溶解し、酢酸エチル中10%塩酸と混合した。沈降した固形物を濾別し、メタノール中に入れ、活性炭上のパラジウムにより常圧下に水素化する。次いで、触媒を分別し、濾液を無溶媒とする。残留物を酢酸エチル中で撹拌するかまたは同溶媒から結晶化させることによって、生成物は、無色固形物の形で得られる。
実施例45:6-ヒドロキシ-8-[1-ヒドロキシ-2-(1-フェネチルシクロヘキシルアミノ)-エチル]-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化54】

一般方法6に従い、607mg (1.70ミリモル)の6-ベンジルオキシ-8-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと408mg (1.70ミリモル)の1-フェネチルシクロヘキシルアミン塩酸塩から調製した。
収率:289mg (38%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 411。
【0085】
実施例46:8-[2-(1-ベンジル-シクロペンチルアミノ)-1-ヒドロキシ-エチル]-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化55】

一般方法6に従い、607mg (1.70ミリモル)の6-ベンジルオキシ-8-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと360mg (1.70ミリモル)の1-ベンジルシクロペンチルアミン塩酸塩から調製した。
収率:421mg (59%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 383。
【0086】
実施例47:8-{2-[1-(4-フルオロ-ベンジル)-シクロペンチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化56】

一般方法6に従い、607mg (1.70ミリモル)の6-ベンジルオキシ-8-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと414mg (1.70ミリモル)の1-(4-フルオロ-ベンジル)-シクロペンチルアミン塩酸塩から調製した。
収率:447mg (60%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 401。
【0087】
実施例48:6-ヒドロキシ-8-(1-ヒドロキシ-2-{1-[2-(4-メトキシ-フェニル)-エチル]-シクロヘキシルアミノ}-エチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化57】

一般方法6に従い、607mg (1.70ミリモル)の6-ベンジルオキシ-8-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと458mg (1.70ミリモル)の1-[2-(4-メトキシ-フェニル)-エチル]-シクロヘキシルアミン塩酸塩から調製した。
収率:559mg (65%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 441。
【0088】
実施例49:6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロペンチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化58】

一般方法6に従い、607mg (1.70ミリモル)の6-ベンジルオキシ-8-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと411mg (1.70ミリモル)の1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロペンチルアミン塩酸塩から調製した。
収率:428mg (56%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 413。
【0089】
実施例50:6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロヘキシルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化59】

一般方法6に従い、607mg (1.70ミリモル)の6-ベンジルオキシ-8-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと435mg (1.70ミリモル)の1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロヘキシルアミン塩酸塩から得た。
収率:521mg (66%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 427。
【0090】
実施例51:8-(2-{1-[2-(4-フルオロ-フェニル)-エチル]-シクロヘキシルアミノ}-1-ヒドロキシ-エチル)-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化60】

一般方法6に従い、607mg (1.70ミリモル)の6-ベンジルオキシ-8-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと438mg (1.70ミリモル)の1[2-(4-フルオロフェニル)-エチル]-シクロヘキシルアミン塩酸塩から調製した。
収率:507mg (64%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 429
【0091】
実施例52:5-ヒドロキシ-8-[1-ヒドロキシ-2-(1-フェネチル-シクロヘキシルアミノ)-エチル]-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化61】

一般方法6に従い、560mg (1.70ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと408mg (1.70ミリモル)の1-フェネチルシクロヘキシルアミン塩酸塩から調製した。
収率:320mg (42%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 411。
【0092】
実施例53:8-[2-(1-ベンジル-シクロペンチルアミノ)-1-ヒドロキシ-エチル]-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化62】

一般方法6に従い、560mg (1.70ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと360mg (1.70ミリモル)の1-ベンジルシクロペンチルアミン塩酸塩から調製した。
収率:328mg (46%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 383。
【0093】
実施例54:8-{2-[1-(4-フルオロ-ベンジル)-シクロペンチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化63】

一般方法6に従い、560mg (1.70ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと414mg (1.70ミリモル)の1-(4-フルオロ-ベンジル)-シクロペンチルアミン塩酸塩から調製した。
収率:454mg (61%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 401。
【0094】
実施例55:5-ヒドロキシ-8-(1-ヒドロキシ-2-{1-[2-(4-メトキシ-フェニル)-エチル]-シクロヘキシルアミノ}-エチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化64】

一般方法6に従い、560mg (1.70ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと458mg (1.70ミリモル)の1-[2-(4-メトキシ-フェニル)-エチル]-シクロヘキシルアミン塩酸塩から得た。
収率:544mg (67%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 441。
【0095】
実施例56:5-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロペンチルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化65】

一般方法6に従い、560mg (1.70ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと411mg (1.70ミリモル)の1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロペンチルアミン塩酸塩から調製した。
収率:467mg (61%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 413。
【0096】
実施例57:5-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロヘキシルアミノ]-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化66】

一般方法6に従い、560mg (1.70ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと435mg (1.70ミリモル)の1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロヘキシルアミン塩酸塩から調製した。
収率:426mg (54%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 427。
【0097】
実施例58:8-(2-{1-[2-(4-フルオロ-フェニル)-エチル]-シクロヘキシルアミノ}-1-ヒドロキシ-エチル)-5-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
【化67】

一般方法6に従い、560mg (1.70ミリモル)の5-ベンジルオキシ-8-(2,2-ジヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オンと438mg (1.70ミリモル)の1-[2-(4-フルオロ-フェニル)-エチル]-シクロヘキシルアミン塩酸塩から調製した。
収率:554mg (70%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 429。
【0098】
実施例59:N-{2-ヒドロキシ-5-[1-ヒドロキシ-2-(1-フェネチル-シクロヘキシルアミノ)-エチル]-フェニル}-メタンスルホンアミド
【化68】

一般方法6に従い、645mg (1.70ミリモル)のN-[2-ベンジルオキシ-5-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-フェニル]-メタンスルホンアミドと408mg (1.70ミリモル)の1-フェネチルシクロヘキシルアミン塩酸塩から調製した。
収率:336mg (42%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 433。
【0099】
実施例60:N-{5-[2-(1-ベンジル-シクロペンチルアミノ)-1-ヒドロキシ-エチル]-2-ヒドロキシ-フェニル}-メタンスルホンアミド
【化69】

一般方法6に従い、645mg (1.70ミリモル)のN-[2-ベンジルオキシ-5-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-フェニル]-メタンスルホンアミドと360mg (1.70ミリモル)の1-ベンジルシクロペンチルアミン塩酸塩から調製した。
収率:346mg (46%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 405。
【0100】
実施例61:N-(5-{2-[1-(4-フルオロ-ベンジル)-シクロペンチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-2-ヒドロキシ-フェニル)-メタンスルホンアミド
【化70】

一般方法6に従い、645mg (1.70ミリモル)のN-[2-ベンジルオキシ-5-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-フェニル]-メタンスルホンアミドと414mgb (1.70ミリモル)の1-(4-フルオロ-ベンジル)-シクロペンチルアミン塩酸塩から調製した。
収率:485mg (62%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 423。
【0101】
実施例62:N-[2-ヒドロキシ-5-(1-ヒドロキシ-2-{1-[2-(4-メトキシ-フェニル)-エチル]-シクロヘキシルアミノ}-エチル)-フェニル]-メタンスルホンアミド
【化71】

一般方法6に従い、645mg (1.70ミリモル)のN-[2-ベンジルオキシ-5-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-フェニル]-メタンスルホンアミドと458mg (1.70ミリモル)の1-[2-(4-メトキシ-フェニル)-エチル]-シクロヘキシルアミン塩酸塩から得た。
収率:544mg (64%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 463。
【0102】
実施例63:N-(2-ヒドロキシ-5-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロペンチルアミノ]-エチル}-フェニル)-メタンスルホンアミド
【化72】

一般方法6に従い、645mg (1.70ミリモル)のN-[2-ベンジルオキシ-5-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-フェニル]-メタンスルホンアミドと411mg (1.70ミリモル)の1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロペンチルアミン塩酸塩から調製した。
収率:369mg (46%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 435。
【0103】
実施例64:N-(2-ヒドロキシ-5-{1-ヒドロキシ-2-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロヘキシルアミノ]-エチル}-フェニル)-メタンスルホンアミド
【化73】

一般方法6に従い、645mg (1.70ミリモル)のN-[2-ベンジルオキシ-5-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-フェニル]-メタンスルホンアミドと435mg (1.70ミリモル)の1-(4-メトキシ-ベンジル)-シクロヘキシルアミン塩酸塩から調製した。
収率:562mg (68%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 449。
【0104】
実施例65:N-[5-(2-{1-[2-(4-フルオロ-フェニル)-エチル]-シクロヘキシルアミノ}-1-ヒドロキシ-エチル)-2-ヒドロキシ-フェニル]-メタンスルホンアミド
【化74】

一般方法6に従い、645mg (1.70ミリモル)のN-[2-ベンジルオキシ-5-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-フェニル]-メタンスルホンアミドと438mg (1.70ミリモル)の1-[2-(4-フルオロ-フェニル)-エチル]-シクロヘキシルアミン塩酸塩から調製した。
収率:562mg (74%;塩酸塩);質量分析:[M+H]+ = 451。
【0105】
発見したように、式の化合物は、治療分野におけるその広範囲の用途に特徴を有する。とりわけ、本発明に従う式の化合物を、好ましくは、ベータ模倣剤としてその医薬活性に基づき使用する用途を挙げるべきである。
これら用途としては、例えば、炎症性または閉塞性呼吸器病の治療、助産術での早期分娩の抑制(早産防止)、房室ブロックの場合の心臓の洞律動の回復および徐脈心調律障害の補正(抗-不整脈薬)、循環性ショック(血管拡張および拍出量の増大)の治療、並びに皮膚のそう痒および過敏症の治療がある。
本発明に従う化合物は、とりわけ、呼吸器病の治療において使用し得る。従って、好ましい局面においては、本発明は、各種原因の閉塞性肺疾患、各種原因の肺気腫、拘束性肺疾患、間質性肺疾患、嚢胞性線維症、各種原因の気管支炎、気管支拡張症、ARDS(成人呼吸窮迫症候群)および肺浮腫の全形態を含む群から選ばれる呼吸器病の治療用医薬組成物の製造における一般式の化合物の使用に関する。
一般式の化合物は、好ましくは、気管支喘息、小児喘息、重度喘息、急性喘息発作、慢性気管支炎およびCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の中から選ばれる閉塞性肺疾患の治療用医薬組成物の製造において使用するが、本発明に従ってとりわけ好ましいのは、これらの化合物を気管支喘息およびCOPDの治療用医薬組成物の製造において使用することである。
また、好ましくは、一般式の化合物は、COPD(慢性閉塞性肺疾患)またはα1-プロテイナーゼインヒビター欠乏にその原因を有する肺動脈塞栓の治療用医薬組成物の製造において使用する。
【0106】
また、好ましくは、一般式の化合物は、アレルギ―性肺胞炎;石綿症または珪肺症のような職業関連有害物質によって誘発された拘束性肺疾患;および、例えば、リンパ管形成癌腫症、気管支肺胞上皮癌およびリンパ腫のような肺腫瘍に起因する拘束症の中から選ばれる拘束性肺疾患の治療用医薬組成物の製造において使用する。
また、好ましくは、一般式の化合物は、例えばウィルス、細菌、真菌、原虫、蠕虫または他の病原体による感染症ような感染症に起因する肺炎;例えば、呼吸および左心不全のような各種要因に起因する肺炎;放射線誘発肺炎または線維症;例えば、紅斑性狼瘡、全身性強皮症またはサルコイドーシスのような膠原病;例えばボエックス病のような肉芽腫症;特発性間質性肺炎または特発性肺線維症(IPF)の中から選ばれる間質性肺疾患の治療用医薬組成物の製造において使用する。
また、好ましくは、一般式の化合物は、嚢胞性線維症(cystic fibrosis)または嚢胞性線維症(mucoviscidosis)の治療用医薬組成物の製造において使用する。
また、好ましくは、一般式の化合物は、例えば、細菌またはウィルス感染に起因する気管支炎、アレルギ―性気管支炎および中毒性気管支炎のような気管支炎の治療用医薬組成物の製造において使用する。
また、好ましくは、一般式の化合物は、気管支拡張症の治療用医薬組成物の製造において使用する。
また、好ましくは、一般式の化合物は、ARDS(成人呼吸窮迫症候群)の治療用医薬組成物の製造において使用する。
また、好ましくは、一般式の化合物は、肺浮腫、例えば、毒性物質および異物の吸引または吸入後の中毒性肺浮腫の治療用医薬組成物の製造において使用する。
とりわけ好ましいのは、本発明は、喘息またはCOPDの治療用医薬組成物の製造における一般式の化合物の使用に関する。また、とりわけ重要なのは、炎症性および閉塞性呼吸器病の1日1回の治療用、とりわけ、喘息またはCOPDの1日1回の治療用医薬組成物の製造における一般式の化合物の上述した使用である。
【0107】
の化合物を投与するのに適する製剤としては、錠剤、カプセル剤、座薬、溶液剤、粉末剤等がある。薬理活性化合物(1種以上)の割合は、組成物全体の0.05〜90質量%、好ましくは0.1〜50質量%の範囲でなければならない。適切な錠剤は、例えば、活性物質(1種以上)を、公知の賦形剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはラクトースのような不活性希釈剤;コーンスターチまたはアルギン酸のような崩壊剤;澱粉またはゼラチンのような結合剤;ステアリン酸マグネシウムまたはタルクのような潤滑剤;および/またはカルボキシメチルセルロース、セルロースアセテートフタレートまたはポリ酢酸ビニルのような放出遅延用薬剤と混合することによって得ることができる。また、錠剤は、複数の層も含み得る。
コーティーング錠剤は、上記の錠剤と同様にして製造したコアを、錠剤コーティーングにおいて通常使用される物質、例えば、コリドン(collidone)またはシェラック、アラビアゴム、タルク、二酸化チタンまたは糖でコーティーングすることによって相応に製造し得る。また、遅延放出を達成するためまたは不適合性を回避するためには、コアも、複数層からなり得る。同様に、錠剤コーティーングも、おそらくは錠剤について上記で説明した賦形剤を使用しての、遅延放出を達成するための複数層からなり得る。
本発明に従う活性物質または活性物質の混合物を含有するシロップ剤またはエリキシル剤は、サッカリン、チクロ、グリセリンまたは砂糖のような甘味化剤;および、香味増強剤、例えば、バニリンまたはオレンジ抽出物のような香味料をさらに含有し得る。また、シロップ剤またはエリキシル剤は、カルボキシメチルセルロースナトリウムのような懸濁増強剤または増粘剤;例えば、脂肪族アルコールとエチレンオキシドとの縮合生成物のような湿潤剤;またはp-ヒドロキシベンゾエートのような防腐剤も含有し得る。
【0108】
溶液剤は、通常の方法で、例えば、等張剤、p-ヒドロキシベンゾエートのような保存剤、またはエチレンジアミンテトラ酢酸のアルカリ金属塩のような安定化剤を、必要に応じて乳化剤および/または分散剤を使用して添加することによって製造し、また、水を希釈剤として使用する場合は、例えば、有機溶媒を溶媒和剤または溶解助剤として必要に応じて使用し得、注入用バイアルもしくはアンプルまたは輸注用ボトル中に移す。
1種以上の活性物質または活性物質の混合物を含有するカプセル剤は、例えば、活性物質をラクトースまたはソルビトールのような不活性担体と混合し、混合物をゼラチンカプセル内に充填することによって製造し得る。
適切な座薬は、例えば、中性脂肪もしくはポリエチレングリセリンまたはこれらの誘導体のようなこの目的のために調製した担体と混合するによって製造し得る。
使用し得る賦形剤としては、例えば、水、パラフィン類のような製薬上許容し得る有機溶媒(例えば、石油留分)、植物油(例えば、落花生油または胡麻油)、単官能性または多官能性アルコール(例えば、エタノールまたはグリセリン)、例えば天然鉱物粉末のような担体類(例えば、カオリン、クレー、タルク、チョーク)、合成鉱物粉末(例えば、高分散性ケイ酸およびケイ酸塩)、糖類(例えば、甘藷糖、ラクトースまたはグルコース)、乳化剤(例えば、リグニン、亜硫酸パルプ廃液、メチルセルロース、澱粉およびポリビニルピロリドン)、および潤滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸およびラウリル硫酸ナトリウム)がある。
経口投与においては、錠剤類は、勿論、上記の担体類は別にして、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウムおよびリン酸カルシウムのような添加剤を、澱粉(好ましくは、ポテトスターチ)、ゼラチン等のような各種添加剤と一緒に含有し得る。さらにまた、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウムおよびタルクのような潤滑剤も、錠剤化工程において同時に使用し得る。水性懸濁液の場合、活性物質は、上述した賦形剤以外に、各種香味増強剤または着色剤とも混合し得る。
【0109】
式1の化合物を、本発明に従う好ましいものとして、喘息またはCOPDの治療において使用する場合、とりわけ好ましいのは、吸入により投与し得る製剤または調合製剤を使用することである。吸入用の適切な製剤としては、吸入可能な粉末剤、推進剤-推進定量投与量エアゾールまたは無推進剤吸入可能溶液がある。また、本発明の範囲内において、上記無推進剤吸入可能溶液なる用語は、濃縮物または滅菌即使用型吸入可能溶液も包含する。本発明の範囲において使用し得る製剤については、本明細書の以下のパートにおいて詳述する。
本発明に従って使用し得る吸入可能な粉末剤は、を、それ単独または適切な生理学上許容し得る賦形剤との混合物中のいずれかで含有し得る。
活性物質が生理学上許容し得る賦形剤との混合物中に存在する場合、次の生理学上許容し得る賦形剤を使用して、本発明に従うこれらの吸入可能な粉末剤を調製し得る:単糖類(例えば、グルコースまたはアラビノース)、二糖類(例えば、サッカロース、マルトース)、オリゴ糖または多糖類(例えば、デキストラン)、多価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール、キシリトール)、塩類(例えば、塩化ナトリウム、炭酸カルシウム)、またはこれら賦形剤の混合物。好ましくは、単糖類または二糖類を使用するが、ラクトースまたはグルコースの、とりわけ(専らではないが)水和物形での使用が好ましい。本発明の目的においては、ラクトースはとりわけ好ましい賦形剤であるが、ラクトース一水和物が最も特段に好ましい。
本発明に従う吸入可能な粉末剤の範囲内においては、賦形剤は、250μmまでの、好ましくは10〜150μm、最も好ましくは15〜80μmの最大平均粒度を有する。ある場合には、1〜9μmの平均粒度を有するより微細な賦形剤画分を上述した賦形剤に添加することが適切なようである。これらの微細賦形剤も上述した賦形剤の群から選択する。最後に、本発明に従う吸入可能な粉末剤を調製するには、微細化した、好ましくは0.5〜10μm、より好ましくは1〜5μmの平均粒度を有する活性物質を賦形剤混合物に添加する。粉砕し微細化し、最後の各成分を一緒に混合することによる本発明に従う吸入可能な粉末剤の製造方法は、当該技術において知られている。
本発明に従う吸入可能な粉末剤は、当該技術から公知の吸入器を使用して投与し得る。
【0110】
本発明に従う推進剤ガスを含有する吸入用エアゾールは、推進剤ガス中に溶解させたまたは分散形での化合物を含有し得る。化合物(複数の)は、別々の調合物中にまたは共通の調合物中に含ませ得、化合物(複数の)は、共に溶解させるか、共に分散させるか、或いは各場合において一成分のみを溶解させ他方を分散させているかのいずれかである。吸入用エアゾールを調製するのに使用し得る推進剤ガスは、当該技術において公知である。適切な推進剤ガスは、n-プロパン、n-ブタンまたはイソブタンのような炭化水素類;および、メタン、エタン、プロパン、ブタン、シクロプロパンまたはシクロブタンのフッ素化誘導体ようなハロ炭化水素類の中から選択する。上述の推進剤ガスは、それら単独または混合物において使用し得る。とりわけ好ましい推進剤ガスは、TG134aおよびTG227並びにこれらの混合物から選ばれるハロゲン化アルカン誘導体である。
また、推進剤-推進型吸入用エアゾールは、共溶媒、安定化剤、界面活性剤、酸化防止剤、潤滑剤およびpH調整剤のような他の成分も含み得る。これらの成分は、全て当該技術において公知である。
さらにまた、本発明に従う活性物質は、無推進剤吸入可能溶液および懸濁液の形で投与し得る。使用する溶媒は、水性またはアルコール系、好ましくはエタノール系溶液であり得る。溶媒は、水単独または水とエタノールの混合物であり得る。水に対するエタノールの相対割合は、限定されないが、その最高値は、好ましくは70容量%まで、とりわけ60容量%までおよび最も好ましくは30容量%までである。残りの容量は、水から構成される。を含有する溶液または懸濁液は、適切な酸を使用して、2〜7、好ましくは2〜5のpHに調節する。pHは、無機または有機酸から選択した酸を使用して調整し得る。とりわけ適切な無機酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸および/またはリン酸がある。とりわけ適切な有機酸の例としては、アスコルビン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、コハク酸、フマル酸、酢酸、ギ酸および/またはプロピオン酸等がある。好ましい無機酸は、塩酸および硫酸である。また、活性物質の1つとの酸付加塩を既に形成している酸を使用することも可能である。有機酸のうちでは、アスコルビン酸、フマル酸およびクエン酸が好ましい。所望であれば、上記酸の混合物も、とりわけそれら酸の酸性化特性以外に、例えば、香料、酸化防止剤または錯化剤としての他の特性を有する、例えば、クエン酸またはアスコルビン酸のような酸の場合において使用してもよい。本発明によれば、とりわけ好ましいのは、塩酸を使用してpHを調整することである。
【0111】
所望であれば、エデト酸(EDTA)またはそれらの公知の塩類の1つのエデト酸ナトリウムの安定剤または錯化剤としての添加は、これらの製剤においては省き得る。他の実施態様においては、この化合物またはこれらの化合物を含有し得る。好ましい実施態様においては、エデト酸ナトリウム基準での含有量は、100mg/100ml未満、好ましくは50mg/100ml未満、より好ましくは20mg/100ml未満である。一般に、エデト酸ナトリウム含有量が0〜10mg/mlである吸入可能溶液が好ましい。
共溶媒および/または他の賦形剤を、無推進剤吸入可能溶液に添加し得る。好ましい共溶媒は、ヒドロキシル基または他の極性基を含有する溶媒、例えば、アルコール類(とりわけ、イソプロピルアルコール)、グリコール類(とりわけ、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール)、グリコールエーテル、グリセリン、ポリオキシエチレンアルコール類およびポリオキシエチレン脂肪酸エステル類である。この関連における賦形剤および添加剤なる用語は、活性物質ではなくて生理学的に適切な溶媒中の活性物質(1種以上)と一緒に調合して活性物調合物の定性的性質を改善し得る任意の薬理学上許容し得る物質を意味する。好ましくは、これらの物質は、薬理作用を有さず、或いは、所望療法に関連して、認識し得る或いは少なくとも望ましくない薬理作用を有さない。賦形剤および添加剤としては、例えば、大豆レシチンのような界面活性剤、オレイン酸、ポリソルベート類のようなソルビタンエステル類、ポリビニルピロリドン、他の安定化剤、錯化剤、最終調合製剤の貯蔵寿命を担保するまたは延長する酸化防止剤および/または保存剤、香味料、ビタミン類および/または当該技術において既知の他の添加剤がある。また、添加剤としては、等張剤として塩化ナトリウムのような薬理学上許容し得る塩類もある。
【0112】
好ましい賦形剤としては、例えばpHを調整するのに既に使用されていないことを条件としてのアスコルビン酸のような酸化防止剤、ビタミンA、ビタミンE、トコフェロールおよび同様のビタミン類、並びに人体中で産生するプロビタミンがある。
保存剤は、製剤を病原体による汚染から保護するのに使用し得る。適切な保存剤は、当該技術において既知の保存剤、とりわけ、当該技術において既知の濃度のセチルピリジウムクロライド、ベンズアルコニウムクロライド、または安息香酸もしくは安息香酸ナトリウムのような安息香酸塩がある。これらの保存剤は、好ましくは50mg/100mlまでの、より好ましくは5〜20mg/100mlの濃度で存在する。
好ましい製剤は、溶媒水および活性物質以外に、塩化ベンズアルコニウムおよびエデト酸ナトリウムのみを含有する。もう1つの好ましい実施態様においては、エデト酸ナトリウムは存在しない。
本発明に従う化合物の投与量は、投与方法および治療する病状に本質的に高度に依存する。吸入により投与の場合、上記式の化合物は、μg範囲の投与量においてさえもの高有効性に特徴を有する。また、式の化合物は、μg範囲よりも高くても有効に使用し得る。その場合、投与量は、例えば、ミリグラム範囲であり得る。
もう1つの局面においては、本発明は、式の化合物を含有することに特徴を有する上述の調合製剤そのもの、とりわけ好ましくは、吸入により使用する上述の調合製剤に関する。
【0113】
以下の製剤例により本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲を限定するものではない。
A) アンプル溶液
の活性物質 25mg
塩化ナトリウム 50mg
注射用水 5ml
活性物質を、その独自のpHでまたは必要に応じてpH5.5〜6.5で水中に溶解し、塩化ナトリウムを添加して等張性にする。得られた溶液を濾過して発熱物質を除き、濾液を無菌条件下にアンプルに移し、その後、アンプルを殺菌し、融合より密閉する。アンプルは、5mg、25mgおよび50mgの活性物質を含有する。
B) 定量投与量エアゾール(懸濁液)
の活性物質 0.03質量%
ソルビトールトリオレエート 0.6質量%
HFA134:AHFA227 2:1 99.37質量%
上記懸濁液を、計量バルブを有する通常のエアゾール容器に注入する。好ましくは、50μlの懸濁液を1回の噴霧毎に伝達する。また、活性物質は、必要に応じて、それよりも高投与量でも伝達し得る。
C) 定量投与量エアゾール(溶液)
の活性物質 0.03質量%
無水エタノール 20質量%
0.01モル/lのHCl水溶液 2.0質量%
HFA134A 77.97質量%
上記溶液は、通常の方法で、個々の構成成分を混合することによって調製する。
D) 吸入可能な粉末剤
の活性物質 80μg
ラクトース一水和物(適量) 10mg
上記吸入可能な粉末剤は、通常の方法で、個々の構成成分を混合することによって調製する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
必要に応じて個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の下記の式の化合物:
【化1】

(式中、nは、0または1を示し;
mは、1、2、3または4を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基C2-C6-アルケニレン、-O-C1-C6-アルキレン、-NH-C1-C6-アルキレン、-S-C1-C6-アルキレンまたはC1-C6-アルキレンの1つを示し;
R1は、水素を示し;
R2は、-C1-C4-ヒドロキシアルキルまたはハロゲンを示し;或いは、R1およびR2は、一緒なって、-O-CH2-C(O)-NH、-CH2-CH2-C(O)-NH、-CH=CH-C(O)NH、-NH-CH2-C(O)-NH、-S-CH2-C(O)-NH、-O-C(O)-NH、-S-C(O)-NH、-NH-C(O)-NH、および-O-CH2-SO2-NHから選ばれた二重結合基を示し、各場合において、1個または2個の水素原子は、-C1-C4-アルキル、OHまたはハロゲンの中から選ばれた1個または2個の基によって置換されていてもよく;
R3およびR4は、同一または異なるものであり得、水素、OH、ハロゲン、-C1-C6-アルキル、-C1-C6-ハロアルキル、-C1-C6-ヒドロキシアルキル、NH2、NH(-C1-C4-アルキル)およびN(-C1-C4-アルキル)2の中から選ばれた基を示し;
R5、R6、R7およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、OR9、-C1-C6-アルキル、-C1-C6-ハロアルキル、-C1-C6-ヒドロキシアルキル、-C3-C6-シクロアルキル、-C3-C6-ヒドロキシシクロアルキル、-CN、NO2、-COR9、-COOR9、-CONR10R11、-NR10R11、-NR10COR9、-NR10SO2R12、-SR12、-SOR12、-SO2R12、-SO2NR10R11またはハロゲンを示し;或いは、基R5、R6、R7およびR8のうちの2個は、これらの基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、C2-C6-アルキレン、C2-C6-アルケニレンおよび-O-C1-C6-アルキレン-O-から選ばれた二重結合基を形成し得、各場合において、1個または2個の水素原子は、-C1-C4-アルキル、-C1-C4-アルコキシ、OHまたはハロゲンの中から選ばれた1個または2個の基によって置換されていてもよく;
R9は、水素、C1-C4-アルキル、C6-C10-アリールまたはC6-C10-アリール-C1-C4-アルキレンを示し;
R10およびR11は、同一または異なるものであり得、水素、C1-C4-アルキル、C6-C10-アリールまたはC6-C10-アリール-C1-C4-アルキレンを示し;
R12は、C1-C4-アルキル、C6-C10-アリールまたは-C6-C10-アリール-C1-C4-アルキレンを示す)。
【請求項2】
必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である請求項1記載の一般式の化合物:
nは、0または1を示し;
mは、1、2、3または4を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基C2-C4-アルケニレン、-O-C1-C4-アルキレン、-NH-C1-C4-アルキレン、-S-C1-C4-アルキレンまたはC1-C4-アルキレンの1つを示し;
R1は、水素を示し;
R2は、-CH2-CH2-OH、-CH2-OH、フッ素、塩素または臭素を示し;或いは、R1およびR2は、一緒になって、-O-CH2-C(O)-NH、-CH2-CH2-C(O)-NH、-CH=CH-C(O)NH、-NH-CH2-C(O)-NH、-O-C(O)-NH、-NH-C(O)-NHおよび-O-CH2-SO2-NHから選ばれた二重結合基を示し、各場合において、1個または2個の水素原子は、メチル、OH、フッ素、塩素または臭素の中から選択ばれた1個または2個の基によって置換されていてもよく;
R3およびR4は、同一または異なるものであり得、水素、OH、ハロゲン、-C1-C4-アルキル、-C1-C4-ハロアルキル、-C1-C4-ヒドロキシアルキル、NH2、NH(-C1-C4-アルキル)およびN(-C1-C4-アルキル)2の中から選ばれた基を示し;
R5、R6、R7およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、OR9、-C1-C4-アルキル、-C1-C4-ハロアルキル、-C1-C4-ヒドロキシアルキル、-C3-C6-シクロアルキル、-C3-C6-ヒドロキシシクロアルキル、-CN、NO2、-COR9、-COOR9、-CONR10R11、-NR10R11、-NR10COR9、-NR10SO2R12、-SR12、-SOR12、-SO2R12、-SO2NR10R11、フッ素、塩素または臭素を示し;或いは、基R5、R6、R7およびR8のうちの2個は、これらの基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、C2-C4-アルキレン、C2-C4-アルケニレンおよび-O-C1-C4-アルキレン-O-から選ばれた二重結合基を形成し、各場合において、1個または2個の水素原子は、メチル、メトキシ、OH、フッ素、塩素または臭素の中から選ばれた1個または2個の基によって置換されていてもよく;
R9は、水素、メチル、エチル、フェニル、ナフチル、ベンジル、ナフチルメチルまたは2-フェニルエチルを示し;
R10およびR11は、同一または異なるものであり得、水素、メチル、エチル、フェニル、ナフチル、ナフチルメチル、ベンジルまたは2-フェニルエチルを示し;
R12は、メチル、エチル、フェニル、ナフチル、ナフチルメチル、ベンジルまたは2-フェニルエチルを示す。
【請求項3】
必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である請求項1または2記載の一般式の化合物:
nは、0または1を示し;
mは、1、2、3または4を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基-CH2、-CH2-CH2、-CH2-CH2-CH2、-CH=CH、-CH2-CH=CH、-CH2-O、-CH2-CH2-O、-CH2-NH2、-CH2-CH2-NH2-の1つを示し;
R1は、水素を示し;
R2は、-CH2-CH2-OH、-CH2-OH、フッ素、塩素または臭素を示し;或いは、R1およびR2は、一緒になって、-O-CH2-C(O)-NH、-CH2-CH2-C(O)-NH、-CH=CH-C(O)NHまたは-O-C(O)-NHから選らばれた二重結合基を示し、各場合において、1個または2個の水素原子はメチル、OH、フッ素、塩素または臭素の中から選ばれた1個または2個の基、好ましくはメチルによって置換されていてもよく;
R3およびR4は、同一または異なるものであり得、水素、OH、フッ素、塩素、臭素、メチル、エチル、-CH2F、-CHF2、-CF3、-CH2-CH2-OH、-CH2-OH、NH2、NH(メチル)およびN(メチル)2の中から選ばれた基を示し;
R5、R6、R7およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、エチル、プロピル、ブチル、-CH2F、-CHF2、-CF3、-CH2-CH2F、-CH2-CHF2、-CH2-CF3、-CH2-CH2-OH、-CH2-OH、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、HO-シクロプロピル、HO-シクロブチル、HO-シクロペンチル、-CN、NO2、-COフェニル、-COOメチル、-COOエチル、-CONH2、-CONHメチル、-CONHフェニル、-CONHベンジル、-CON(メチル)2、NH2、NH(メチル)、N(メチル)2、-NHCOメチル、-NHCOフェニル、-NHSO2メチル、-NHSO2フェニル、-NHSO2-フェニル-CH3、-SO2メチル、-SO2-フェニル、-SO2-フェニル-CH3、-SO2NH2、フッ素、塩素または臭素を示し;或いは、基R5、R6、R7およびR8のうちの2個は、これら基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、-CH2-CH2-CH2、-CH2-CH2-CH2-CH2、-CH2-CH=CH、-CH=CH-CH=CH、-O-CH2-O-および-O-CH2-CH2-O-から選ばれた二重結合基を形成し得、各場合において、1個または2個の水素原子は、メチル、メトキシ、OHまたはフッ素の中から選ばれた1個または2個の基により置換されていてもよい。
【請求項4】
必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である請求項1、2または3のいずれか1項記載の一般式の化合物:
Xは、一重結合基または二重結合基-CH2、-CH2CH2、-CH2-Oの1つ、好ましくは一重結合基または二重結合基-O-CH2および-CH2の1つ、とりわけ好ましくは-CH2を示し;
基R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、nおよびmは、請求項1〜3において示した意味を有し得る。
【請求項5】
必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である請求項1、2または3のいずれか1項記載の一般式の化合物:
R1は、水素を示し;
R2は、メチル、エチル、CHF2、CH2F、CF3、-CH2-CH2-OH、-CH2-OH、フッ素、塩素または臭素を示し;或いは、R1およびR2は、一緒になって、-O-CH2-C(O)-NH、-CH2-CH2-C(O)-NH、-CH=CH-C(O)-NH-および-CH=CH-CH=CHから選ばれた二重結合基を示し;
基R3、R4、R5、R6、R7、R8、n、mおよびXは、請求項1〜3において示した意味を有し得る。
【請求項6】
必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である請求項1、2または3のいずれか1項記載の一般式の化合物:
R3およびR4は、同一または異なるものであり得、水素、OH、フッ素、塩素、臭素、メチル、エチル、CHF2、CH2F、CF3、-CH2-CH2-OH、-CH2-OH、NH2、NHメチル、NHエチル、N(メチル)2およびN(エチル)2の中から選ばれた、好ましくは水素、OH、フッ素、CH2F、CF3およびNH2の中から選ばれた基を示し;
基R1、R2、R5、R6、R7、R8、n、mおよびXは請求項1〜3において示した意味を有し得る。
【請求項7】
必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である請求項1、2または3のいずれか1項記載の一般式の化合物:
R5、R6、R7およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、エチル、プロピル、ブチル、CHF2、CH2F、CF3、-CH2-CH2-OH、-CH2OH、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、シクロプロピル、ヒドロキシシクロプロピル、NH2、NHメチル、N(メチル)2、フッ素、塩素または臭素を示し;或いは、基R5、R6、R7およびR8のうちの2個は、これらの基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、二重結合基-CH=CH-CH=CH-を示し、各場合において、1個または2個の水素原子は、メチル、メトキシ、OH、フッ素、塩素または臭素の中から選ばれた1個または2個の基によって置換されていてもよく;
基R1、R2、R3、R4、n、mおよびXは、請求項1〜3において示した意味を有し得る。
【請求項8】
必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である請求項1、2、3または8のいずれか1項記載の一般式の化合物:
R5、R6、R7およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、エチル、プロピル、ブチル、CHF2、CH2F、CF3、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、シクロプロピル、ヒドロキシシクロプロピル、NH2、フッ素、塩素または臭素を示し;
基R1、R2、R3、R4、n、mおよびXは、請求項1〜3において示した意味を有し得る。
【請求項9】
必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の下記の式1aの化合物である、請求項1〜8のいずれか1項記載の一般式の化合物:
【化2】

(式中、nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1、2、3または4、好ましくは1を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基-CH2、-CH2-CH2、-CH2-Oの1つ、好ましくは一重結合基または二重結合基-O-CH2および-CH2の1つ、とりわけ好ましくは-CH2-を示し;
R3は、水素を示し;
R4は、OHを示し;
R5、R6、R7およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、OR9、-C1-C4-アルキル、-C1-C4-ハロアルキル、-C1-C4-ヒドロキシアルキル、-C3-C6-シクロアルキル、-C3-C6-ヒドロキシシクロアルキル、-CN、NO2、-COR9、-COOR9、-CONR10R11、-NR10R11、-NR10COR9、-NR10SO2R12、-SR12、-SOR12、-SO2R12、-SO2NR10R11、フッ素、塩素または臭素を示し;或いは、基R5、R6、R7およびR8のうちの2個は、これら基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、C2-C4-アルキレン、C2-C4-アルケニレンおよび-O-C1-C4-アルキレン-O-から選ばれた二重結合基を形成し、各場合において、1個または2個の水素原子はメチル、メトキシ、OH、フッ素、塩素または臭素の中から選ばれた1個または2個の基によって置換されていてもよく;
R9は、水素、メチル、エチル、フェニル、ナフチル、ベンジル、ナフチルメチルまたは2-フェニルエチルを示し;
R10およびR11は、同一または異なるものであり得、水素、メチル、エチル、フェニル、ナフチル、ナフチルメチル、ベンジルまたは2-フェニルエチルを示し;
R12は、メチル、エチル、フェニル、ナフチル、ナフチルメチル、ベンジルまたは2-フェニルエチルを示す)。
【請求項10】
必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である請求項9記載の一般式1aの化合物:
nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1、2、3または4、好ましくは1を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基-CH2、-CH2-CH2、-CH2-CH2-CH2、-CH=CH、-CH2-CH=CH、-CH2-O、-CH2-CH2-O、-CH2-NH2、-CH2-CH2-NH2-の1つ、好ましくは一重結合基または二重結合基-O-CH2-および-CH2の1つ、とりわけ好ましくは-CH2-を示し;
R3は、水素を示し;
R4は、水素、フッ素、メチル、OHまたはCF3、とりわけOHを示し;
R5およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、メチル、メチルオキシまたはフッ素を示し;
R6およびR7は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、エチル、CF3、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、シクロプロピル、ヒドロキシシクロプロピル、NH2またはフッ素を示し;或いは、R6およびR7は、これらの基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、二重結合基-CH=CH-CH=CH-を形成し、各場合において、1個または2個の水素原子は、メチル、メトキシ、OH、フッ素、塩素および臭素の中から選ばれた1個または2個の基によって置換されていてもよい。
【請求項11】
必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の下記の式1bの化合物である、請求項1〜8のいずれか1項記載の一般式の化合物:
【化3】

(式中、nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1、2、3または4、好ましくは1を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基-CH2、-CH2-CH2、-CH2-CH2-CH2、-CH=CH、-CH2-CH=CH、-CH2-O、-CH2-CH2-O、-CH2-NH2、-CH2-CH2-NH2の1つ、好ましくは一重結合基または二重結合基-O-CH2および-CH2の1つ、とりわけ好ましくは-CH2-を示し;
R3は、水素を示し;
R4は、水素、フッ素、メチル、OHまたはCF3、好ましくはOHを示し;
R5およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、メチル、メチルオキシまたはフッ素を示し;
R6およびR7は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、エチル、CF3、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、シクロプロピル、ヒドロキシシクロプロピル、NH2またはフッ素を示し;或いは、R6およびR7は、これらの基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、二重結合基-CH=CH-CH=CH-を形成し、各場合において、1個または2個の水素原子は、メチル、メトキシ、OH、フッ素、塩素および臭素の中から選ばれた1個または2個の基によって置換されていてもよい)。
【請求項12】
必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である請求項11記載の一般式1bの化合物:
nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1、2、3または4、好ましくは1を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基-CH2、-CH2-CH2、-CH2-Oの1つ、好ましくは一重結合基または二重結合基-O-CH2-および-CH2の1つ、とりわけ好ましくは-CH2を示し;
R3は、水素を示し;
R4は、OHを示し;
R5およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、メチル、メチルオキシまたはフッ素を示し;
R6およびR7は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、CF3、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、ヒドロキシシクロプロピル、NH2またはフッ素を示し;或いは、R6およびR7は、これら基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、二重結合基-CH=CH-CH=CHを形成する。
【請求項13】
必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である請求項11または12記載の一般式1bの化合物:
nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1、2、3または4、好ましくは1を示し;
Xは、二重結合基-CH2-を示し;
R3は、水素を示し;
R4は、OHを示し;
R5、R6、およびR8は、同一または異なるものであり得、水素またはメチル、好ましくは水素を示し;
R7は、水素、OH、メチル、CF3、メチルオキシまたはエチルオキシ、好ましくはOH、CF3またはメチルオキシを示す。
【請求項14】
必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の下記の式1cの化合物である、請求項1〜8のいずれか1項記載の一般式の化合物:
【化4】

(式中、nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1、2、3または4、好ましくは1を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基-CH2、-CH2-CH2、-CH2-CH2-CH2、-CH=CH、-CH2-CH=CH、-CH2-O、-CH2-CH2-O、-CH2-NH2、-CH2-CH2-NH2-の1つを示し;
R5およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、メチル、メチルオキシまたはフッ素を示し;
R6およびR7は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、エチル、CF3、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、シクロプロピル、ヒドロキシシクロプロピル、HN2またはフッ素を示し;或いは、R6およびR7は、これら基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、二重結合基-CH=CH-CH=CH-を形成し、各場合において、1個または2個の水素原子は、メチル、メトキシ、OH、フッ素、塩素および臭素の中から選ばれた1個または2個の基によって置換されていてもよい)。
【請求項15】
必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である請求項14記載の一般式1cの化合物:
nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1、2、3または4、好ましくは1を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基-CH2、-CH2-CH2、-CH2-Oの1つ、好ましくは一重結合基または二重結合基-O-CH2-および-CH2の1つ、とりわけ好ましくは-CH2を示し;
R5およびR8は、水素を示し;
R6およびR7は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、CF3、メチルオキシまたはエチルオキシを示す。
【請求項16】
必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である請求項14または15記載の一般式1cの化合物:
nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1、2、3または4、好ましくは1を示し;
Xは、二重結合基-CH2-を示し;
R5、R6およびR8は、同一または異なるものであり得、水素またはメチル、好ましくは水素を示し;
R7は、水素、OH、メチルオキシまたはエチルオキシを示す)。
【請求項17】
必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の下記の式1dの化合物である、請求項1〜8記載の一般式の化合物:
【化5】

(式中、nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1、2、3または4、好ましくは1を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基-CH2、-CH2-CH2、-CH2-CH2-CH2、-CH=CH、-CH2-CH=CH、-CH2-O、-CH2-CH2-O、-CH2-NH2、-CH2-CH2-NH2-の1つを示し;
R4は、水素、フッ素、メチル、OHまたはCF3、好ましくは水素を示し;
R5およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、メチル、メチルオキシまたはフッ素を示し;
R6およびR7は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、エチル、CF3、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、シクロプロピル、ヒドロキシシクロプロピル、NH2またはフッ素を示し;或いは、R6およびR7は、これら基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、二重結合基-CH=CH-CH=CH-を形成し、各場合において、1個または2個の水素原子は、メチル、メトキシ、OH、フッ素、塩素および臭素の中から選ばれた1個または2個の基によって置換されていてもよい)。
【請求項18】
必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である請求項17記載の一般式1dの化合物:
nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1、2、3または4、好ましくは1を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基-CH2、-CH2-CH2、-CH2-Oの1つ、好ましくは一重結合基または二重結合基-O-CH2-および-CH2の1つ、とりわけ好ましくは-CH2を示し;
R4は、水素を示し;
R5およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、メチル、メチルオキシまたはフッ素、好ましくは水素を示し;
R6およびR7は、同一または異なるものであり得、水素、OH、メチル、CF3、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、NH2またはフッ素を示す。
【請求項19】
必要に応じて、個々の光学異性体形、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形、遊離塩基形または薬理学上許容し得る酸との相応するその酸付加塩の形、および必要に応じて溶媒和物または水和物の形の、式中下記である請求項17または18記載の一般式1dの化合物:
nは、0または1、好ましくは0を示し;
mは、1、2、3または4、好ましくは1を示し;
Xは、二重結合基-CH2-を示し;
R4は、水素を示し;
R5、R6およびR8は、同一または異なるものであり得、水素またはメチル、好ましくは水素を示し;
R7は、水素、OH、メチル、CF3、メチルオキシまたはエチルオキシ、好ましくはOH、CF3またはメチルオキシを示す。
【請求項20】
下記の式R-1の鏡像異性体である、請求項1〜19のいずれか1項記載の一般式の化合物:
【化6】

(式中、基R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、n、mおよびXは、請求項1〜19において示した意味を有する)。
【請求項21】
医薬組成物としての請求項1〜20のいずれか1項記載の式の化合物。
【請求項22】
治療上有効投与量のベータ模倣薬が治療的有効性を与え得る疾患の治療用医薬組成物の製造における、請求項1〜20のいずれか1項記載の式の化合物の使用。
【請求項23】
前記疾患が、呼吸器病、助産術での早期分娩の抑制(早産防止)、房室ブロック内心臓洞律動の回復、徐脈心調律障害補正(不整脈治療)、循環性ショック(血管拡張および拍出量の増大)、および皮膚のそう痒および過敏症を含む群から選ばれる疾患である、請求項22記載の使用。
【請求項24】
前記呼吸器病が、各種原因の閉塞性肺疾患、各種原因の肺気腫、拘束性肺疾患、間質性肺疾患、嚢胞性線維症、各種原因の気管支炎、気管支拡張症、ARDS(成人呼吸窮迫症候群)および肺浮腫の全形態からなる群から選ばれる、請求項22または23記載の使用。
【請求項25】
前記閉塞性肺疾患が、気管支喘息、小児喘息、重度喘息、急性喘息発作、慢性気管支炎およびCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の中から選ばれる、請求項24記載の使用;但し、気管支喘息およびCOPDの治療用医薬組成物の製造におけるその使用が、本発明に従いとりわけ好ましい。
【請求項26】
前記肺気腫が、COPDまたはα1-プロテイナーゼインヒビター欠乏症にその原因を有する、請求項24記載の使用。
【請求項27】
前記拘束性肺疾患が、アレルギ―性肺胞炎;石綿症または珪肺症のような職業関連有害物質によって誘発された拘束性肺疾患;および、例えば、リンパ管形成癌腫症、気管支肺胞上皮癌およびリンパ腫のような肺腫瘍に起因する拘束症から選ばれる、請求項24記載の使用。
【請求項28】
前記間質性肺疾患が、例えばウィルス、細菌、真菌、原虫、蠕虫または他の病原体による感染症のような感染症に起因する肺炎;例えば呼吸および左心不全のような各種要因に起因する肺炎;放射線誘発肺炎または線維症;例えば紅斑性狼瘡、全身性強皮症またはサルコイドーシスのような膠原病;例えばボエックス病のような肉芽腫症;特発性間質性肺炎または特発性肺線維症(IPF)から選ばれる、請求項24記載の使用。
【請求項29】
前記疾病が、嚢胞性線維症(cystic fibrosis)またはムコビシドーシス(mucoviscidosis)である、請求項24記載の使用。
【請求項30】
前記気管支炎が、細菌またはウィルス感染に起因する気管支炎、アレルギ―性気管支炎および中毒性気管支炎から選ばれる、請求項24記載の使用。
【請求項31】
前記疾患が、気管支拡張症またはARDS(成人呼吸窮迫症候群)である、請求項24記載の使用。
【請求項32】
前記肺浮腫が、毒性物質および異物の吸引または吸入後の中毒性肺浮腫である、請求項24記載の使用。
【請求項33】
請求項1〜20のいずれか1項記載の式の1種以上の化合物を含有する、調合製剤。
【請求項34】
請求項1〜20のいずれか1項記載の式1の化合物を含有する、吸入による投与用の調合製剤。
【請求項35】
必要に応じて個々の光学異性体、個々の鏡像異性体またはラセミ体の混合物の形の下記の式のシクロアルキルアミン。
【化7】

(式中、nは、0または1を示し;
mは、1を示し;
Xは、一重結合基または二重結合基-O、-NH、-S、C2-C6-アルケニレン、-O-C1-C6-アルキレン、-NH-C1-C6-アルキレン、-S-C1-C6-アルキレンまたはC1-C6-アルキレンの1つを示し;
R5、R6、R7およびR8は、同一または異なるものであり得、水素、OR9、-C1-C6-アルキル、-C1-C6-ハロアルキル、-C1-C6-ヒドロキシアルキル、-C3-C6-シクロアルキル、-C3-C6-ヒドロキシシクロアルキル、-CN、NO2、-COR9、-COOR9、-CONR10R11、-NR10R11、-NR10COR9、-NR10SO2R12、-SR12、-SOR12、-SO2R12、-SO2NR10R11またはハロゲンを示し;或いは、基R5、R6、R7およびR8のうちの2個は、これら基が置換性フェニル環のビシナル位にある場合、一緒になって、C2-C6-アルキレン、C2-C6-アルケニレンおよび-O-C1-C6-アルキレン-O-から選ばれた二重結合基を形成し、各場合において、1個または2個の水素原子は、-C1-C4-アルキル、-C1-C4-アルコキシ、OHまたはハロゲンの中から選ばれた1個または2個の基により置換されていてもよく;
R9は、水素、C1-C4-アルキル、C6-C10-アリールまたはC6-C10-アリール-C1-C4-アルキレンを示し;
R10およびR11は、同一または異なるものであり得、水素、C1-C4-アルキル、C6-C10-アリールまたはC6-C10-アリール-C1-C4-アルキレンを示し;
R12は、C1-C4-アルキル、C6-C10-アリールまたは-C6-C10-アリール-C1-C4-アルキレンを示す)。

【公表番号】特表2007−537185(P2007−537185A)
【公表日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−512065(P2007−512065)
【出願日】平成17年5月10日(2005.5.10)
【国際出願番号】PCT/EP2005/005025
【国際公開番号】WO2005/111002
【国際公開日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】