説明

自動テスト機器用高速故障捕捉装置および方法

【課題】 故障処理回路において、テスト対象メモリ(MUT)から故障ロケーション情報を識別するために使用される故障捕捉回路が開示される。
【解決手段】 故障捕捉回路は、複数のチャネルを備え、MUTに接続するように適合される故障検出回路を含む。故障検出回路は、テスト信号をMUTに与え、そこからの出力信号を処理して故障情報にするように動作する。テスト時間を最小化するために、故障メモリ回路および高速リンクが設けられる。高速リンクは、故障メモリ回路を故障検出回路に接続し、シリアルデータ転送能力をその間に提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概括的には、半導体デバイステスト用の自動テスト機器に関し、特に、高速故障捕捉装置および半導体デバイステスタにおけるその使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体メモリ製造業者は、競争力を保つために、メモリデバイスの製造コストの最小化を絶えず追求している。より重要な製造プロセスの1つは、各デバイスをテストして様々な条件下での信頼性および動作性を保証することに関連する。テストの実行に利用される機器は、自動テスト機器または「テスタ」と呼ばれることが多い。
【0003】
従来のテスタは一般に、1つまたは複数のテスト対象メモリ(MUT:memory-under-test)に結合され、MUT中の選択されたロケーションに信号を書き込む回路を備える。書き込まれた信号は次に読み戻され、予想される信号との比較のため、テスタによって捕捉される。比較した後の故障結果は、通常、MUTがテストに合格したか、それとも修復が必要であるかを示す。
【0004】
多くのメモリデバイスは、万が一テスト中に故障が検出された場合の、デバイスの修復に使用する冗長行および冗長列を採用している。この特徴は、商業的に許容されるデバイス数の歩留まりをかなり向上させる。従来のメモリテスタは、通常、1つまたは複数の行または列を利用可能な冗長行/列で物理的に置換する1つまたは複数の冗長修復ステーションを備える。しかし、冗長解析の実行が可能になるには、その前に、テスタによる信頼性のある初期故障データの捕捉が行われなければならない。
【0005】
従来、テスタは、MUTと同様サイズの全体容量を有するRAMメモリにまず故障データを格納していた。一般にキャッチRAM(catchram)またはエラーキャッチメモリと呼ばれるその回路が通常、MUTの所定領域内のアドレスロケーションに物理的に対応するアドレスに故障情報を格納する。この手法は、便利なことに、MUT領域(MUTの全体容量でありうる)のビットイメージ表現を提供し、ユーザが、特定の製造の問題に関係する故障群(クラスタ)を素早く識別することができる。これは、早い時期にMUT製造における処理不具合を診断するために、工業技術開発環境において特に重要である。製造ラインでの処理不具合の迅速な識別は、そのラインでのあらゆるダウンタイムを最小化し、製品スループットおよび対応するロットの歩留まりを最大化するためにも重要である。
【0006】
キャッチRAMの1つの構造は、MUTの記憶容量に略等しい全体記憶容量を有する1ビット幅のSRAMを利用する。ランダムモードにおける動作が比較的高速であることが知られているSRAMは、動作の観点からは望ましいメモリタイプを提供する。不都合なことに、SRAMの製造は、将来的な可用性の不確実性に伴い近年低下している。そのため、SRAMデバイスのコストはかなり高い。
【0007】
SRAMの少ないキャッチRAMを製造するために、当業者は、様々なDRAMの実装を利用してきた。DRAMは比較的安価であり、一般に、環境によってはビットイメージキャッチRAM用途に適した大容量メモリを提供する。デバイスは、ランダムモード(インタリーブ)またはバーストモード(シーケンシャル)のいずれかに従って選択可能な動作モードを含む。不都合なことに、ランダムモードでは、DRAMはSRAMデバイスよりもかなり低速で動作し、キャッチRAM用途で首尾よく動作するには特別な技術が必要とされる。
【0008】
Satoに付与された米国特許第5,790,559号に開示されている故障捕捉メモリにDRAMを用いる1つの提案は、DRAMランダム(インタリーブ)モード時に許容できる動作速度を達成するために、多数のインタリーブドDRAMバンクを採用している。バンクはそれぞれMUTの記憶容量に等しい全体記憶容量を有し、インタリーブされ、より高速なシリアルビットストリームを生成する出力を生成する。この特許は、ランダム動作モードの代替として、アドレスコンバータと併せてDRAMバーストモードを用いて、故障データの複数ビットを連続して同時にDRAMメモリバンクに格納する技術も開示している。
【0009】
Satoの提案は意図される用途に関しては有利であると思われるが、各MUTについて多くのDRAMデバイスバンクを採用し、非ランダムモード動作の実際の保証がないように思われる。たとえば、MUTの読み出しに、行または列の多数のスイッチング(切換)が関わる場合、動作はより低速なランダムタイプモードに近づく。これは、DRAMバースト機能が使用できないようにする。この問題に対処するためには、望ましくない多数のDRAMバンクがSatoの実施に必要であるか、あるいは代替として特別なテストパターンが必要であると考えられる。特別なテストパターンの実施は、開発の観点から費用がかかるだけでなく、テストすることのできるデバイスの数が限られるため問題でもある。
【0010】
従来の半導体テスタは通常、伝搬遅延およびそれに関連する影響を最小化するため、DUT付近にピンエレクトロニクスボードアレイを配置するテストヘッド構造も設けている。ピンエレクトロニクスボードは、一般に、キャッチRAMメモリの故障の抽出および検出に必要な捕捉回路および比較回路を備える。典型的なテストヘッド/メインフレーム構造は、一般に、テストヘッドをテスタメインフレーム(キャッチRAMメモリが通常あるところ)に相互接続するかなり大きなケーブル束になる。ケーブル束は、操作が難しいだけでなく、実際のケーブルの費用および製造クリーンルーム内の全体的なテスタの「占有面積(フットプリント)」の点でコストが高くなる。1024チャネル以上を必要とする提案された半導体デバイスでは、従来のテストヘッド構造のサポートに必要なケーブルの数が問題になる。
【0011】
従来のATE故障処理システムに伴う別の問題は、テストヘッドからメインフレームへの(ケーブル束を介して)、および故障メモリの出力から一般に冗長解析器(RA:redundancy analyzer)と呼ばれる修復解析回路への故障データの転送時間に関わる。通常、システムパターン発生器が、短い「保留」期間(データの捕捉が行われない)中にメモリからRAへのデータ転送を駆動する。これは、望ましくないことにDUTのテストに必要な時間を延ばし、よってスループットを低減すると考えられる。
【0012】
従来のテスタのメモリとRAの間のデータ転送に関連する問題は、メモリ出力を特定のRAにルーティングすることに関わる。一般に、従来のキャッチRAMメモリ構成の領域または「スライス」は、所定のRAに配線された各出力を有する。この構造は、転送帯域幅を不必要に制限し、他の望ましくない転送制約の原因となると判断されている。
【0013】
必要とされているが今まで入手不可能であったものは、最小のハードウェアコストで、1つまたは複数のMUTから故障データのビットイメージマップを再構築する能力を提供するキャッチRAMメモリ構造である。さらに、最大データ転送レートも最小のコストで提供するかかる回路構成に対する必要性がある。本発明の故障捕捉回路および方法は、これらの必要性を満たすものである。
【発明の概要】
【0014】
本発明の故障捕捉回路は、テスト対象メモリ(MUT)からの故障データの捕捉および解析(分析)に関わるコストを低減する。これは、インタリーブ動作モードを介して出力故障データを転送できるように構成された、最小数のDRAMバンクを実装することによって達成される。さらに、メモリバンクへの/からの故障データの転送は高速で実行され、テスト時間が最小化される。
【0015】
上記利点を実現するために、一形態における本発明は、故障処理回路において、テスト対象メモリ(MUT)から故障ロケーション情報を識別するために使用される故障捕捉回路を備える。故障捕捉回路は、複数のチャネルを備え、MUTに結合するように適応される故障検出回路を含む。故障検出回路は、テスト信号をMUTに与え、そこからの出力信号を処理して故障情報にするように動作する。MUTの所定部分に対応する容量を有するメモリが、故障捕捉回路に設けられる。高速リンクが、メモリを故障検出回路に結合される。
【0016】
別の形態においては、本発明は、故障処理回路において、テスト対象メモリ(MUT)から故障ロケーション情報を識別するために使用される故障捕捉回路を備える。故障捕捉回路は、複数のチャネルを備え、MUTに結合するように適応される故障検出回路を含む。故障検出回路は、テスト信号をMUTに与え、そのMUTからの出力信号を処理して故障情報にするように動作する。故障捕捉回路は、複数のメモリバンクを含むメモリを有する故障メモリ回路をさらに備える。バンクは、実質的に同様(相似)のアドレス行およびアドレス列を有し、ランダムモードにおいて故障信号を受信するように構成される。故障メモリ回路は、バンクにおける各バーストモード出力に結合され、バンク入力に対する調整パスを有する調整回路も含む。調整回路は、バンクが所定量のデータを捕捉した後、バンクの実質的に同様の各アドレスが同じデータを含むことを保証するように動作する。
【0017】
さらに別の形態においては、本発明は、MUTから故障データを決定し、故障データを解析してMUTを修復する故障処理回路を含む。故障処理回路は、第1のパターン発生器に応答し、MUTに結合するように適応される故障検出回路を有する故障捕捉回路を含む。故障検出回路は、テスト信号をMUTに与え、そのMUTからの出力信号を処理して故障情報にするように動作する。故障捕捉回路は、MUTの所定部分に対応する記憶容量を有する故障メモリ回路、および出力転送回路をさらに備える。第2のパターン発生回路と共に、MUTを修復する手順を確立するために、冗長解析(分析)回路が設けられる。第2のパターン発生回路は、第1のパターン発生器から独立して、出力転送回路に沿った故障データの転送をサポートするように動作する。
【0018】
本発明のさらなる形態は、故障処理回路において、テスト対象メモリ(MUT)から故障ロケーション情報を識別するために使用される故障捕捉回路を備える。故障捕捉回路は、複数のチャネルを備える故障検出回路を含む。故障捕捉回路は、MUTに結合するように適応され、テスト信号をMUTに与え、そのMUTからの出力信号を処理して故障情報にするように動作する。MUTの所定部分に対応する容量を有し、所定のMUT記憶領域に対応するスライス回路をさらに含む故障メモリ回路が設けられる。故障メモリ回路は、スライス出力を冗長解析回路にルーティングする出力セレクタを備える転送回路も含む。
【0019】
別の形態においては、本発明は、以後の冗長解析のために、MUTから複数チャネルの故障情報を取得する方法を含む。本方法は、テストヘッド故障捕捉回路において故障情報を捕捉するステップと、捕捉された故障情報を高速リンクに沿って、MUTの所定部分に対応する記憶容量を有する故障メモリ回路に直列に送信するステップと、を含む。
【0020】
さらに別の形態においては、本発明は、以後の冗長解析のために、MUTから複数チャネルの故障情報を取得する方法を含む。本方法は、テストヘッド故障捕捉回路において故障情報を捕捉するステップと、バーストモード出力をそれぞれ有する複数のメモリバンクを含む故障メモリ回路に故障情報をランダムに格納するステップと、複数のメモリバンク内で故障データを調整するステップと、を含む。調整するステップは、故障情報を複数のメモリバンクからキャッシュメモリにバーストするステップと、各バンクが、同様のアドレスにおいて同じ故障情報を反映するように、バーストデータをキャッシュメモリから複数のメモリバンクにバーストし戻すステップと、を含む。
【0021】
別の形態においては、本発明は、MUTから複数チャネルの故障情報を取得し処理する方法を含む。本方法は、第1のパターン発生回路に関連して故障検出回路を用いて故障情報を捕捉するステップと、MUTの所定部分に対応する容量を有するメモリに故障情報を格納するステップと、第1のパターン発生回路から独立して、第2のパターン発生回路に関連してメモリから故障情報を転送するステップと、を含む。
【0022】
さらに別の形態においては、本発明はMUTから複数チャネルの故障情報を取得し処理する方法を含む。本方法は、故障検出回路を用いて故障情報を捕捉するステップと、MUTの所定部分に対応する容量を有するメモリに故障情報を格納するステップと、故障情報をメモリから冗長解析回路に選択的にルーティングするステップと、を含む。
【0023】
本発明の他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下の詳細な説明を読むことから明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の故障捕捉装置を採用するテスタの一般化されたブロック図である。
【図2】図1の故障捕捉回路の一実施形態の部分概略回路図である。
【図3】図1の故障捕捉回路の一実施形態の部分概略回路図である。
【図4】図1の故障捕捉回路の一実施形態の部分概略回路図である。
【図5】図1の故障捕捉回路の一実施形態の部分概略回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明は、以下のより詳細な説明および添付図面を参照することによってより良く理解されよう。
【0026】
ここで図1を参照すると、概括的に10で表す本発明の一実施形態による半導体メモリテスタの簡略ブロック図は、コンピュータワークステーション12と、テストヘッド13(破線15の左側の回路の集合で示される)およびメインフレーム回路18(破線15の右側の回路の集合で示される)等のテスタ/デバイスインタフェースを備える。
【0027】
テストヘッドは、1つまたは複数のテスト中のメモリ(MUT)16に信号を与え、信号を捕捉するピンエレクトロニクスを収容する。ピンエレクトロニクスは、ワークステーションにおけるパターンメモリ(図示せず)からダウンロードされた、事前にプログラムされたパターン波形に応答して、MUTの書き込みおよび読み出しのためのアドレス信号およびデータ信号を生成するパターン発生回路14を含む。パターン発生器によって生成される信号は、ドライバ回路17を介してMUTにアクセスし、MUTに、指定されたデータを所定の行および列アドレスロケーションに書き込ませる。続いて、概括的に20で表される故障捕捉回路が、パターン発生器により生成される「読み出し」信号に応答してMUTデータにアクセスし、MUT内の欠陥のあるメモリセルロケーションを識別するために、データを予想値(これもパターン発生器によって生成される)と比較する。
【0028】
引き続き図1を参照すると、本発明の故障捕捉回路20は、高速(H/S)リンク30を介して故障メモリ回路40に結合される故障検出回路22を採用する。故障メモリ回路は、1つまたは複数のMUTからの故障データを格納するキャッチRAMメモリ180と、データをメモリから転送する隠し転送パターン発生器60と、キャッチRAMメモリデータを処理する調整(調停)回路164と、を含む。調整回路は、故障データ処理時間を最小化し、それに対応してテスト時間を低減する冗長解析(RA)回路196へのインタリーブモード出力転送能力を促進するように、キャッチRAMメモリ中の故障データを再構成する。
【0029】
さらに図1を参照すると、故障検出器回路22は、MUT16のI/Oピン(図示せず)に結合する捕捉回路24を備える。捕捉回路は、故障メモリ回路40に含まれるI/O選択ロジック102によって選択される構成に従い、MUTの個々のピンに対応するコンパレータアレイ(図示せず)を備える。各コンパレータは、特定動作サイクル中の特定のMUTピンからの故障状況を表す同期拒絶(SR:sync-reject)信号を生成する同期拒絶(S/R)ロジック26に供給する。
【0030】
SR信号は、好ましくは、LVDSクロック回復(再生)コーダ32をテストヘッド端13に、および、対応するLVDSクロック回復デコーダ34をメインフレーム端18に備える高速リンク30に供給される。リンクは、SRデータを高いレートで最小数の信号パスまたはケーブルに沿っての伝送に適したシリアルフォーマットに変換する。
【0031】
引き続き図1を参照すると、高速リンク直並列変換器34の出力が、故障メモリ回路40の入力に指向される。故障メモリ回路は、SRデータを受信しキャッチRAMメモリ180にルーティングするスライス回路100を含む。「スライス」は、格納目的のために、故障メモリの予め定義された部分または領域を表す。スライス回路は、直並列変換された故障データを受信するI/O選択ロジック102、および調整回路164からの調整データと共に、キャッチRAMメモリのデータ入力に故障データを指向するルーティング回路120を含む。
【0032】
図1をさらに参照すると、キャッチRAMメモリ180は、通常、共にバンクされ、インタリーブされた各出力を有する複数の実質的に同一のSDRAMデバイスを含む。好ましくは、メモリ(図1および図4に示される)は、7つのSDRAMのバンクを含み、各バンクは、個々のメモリコントローラ182によって制御される。バンク制御モジュール186は、メモリバンクの動作をコーディネート(調整)し、隠し転送パターン発生器60に結合される。個々のSDRAMバンクにより捕捉されるデータを編成し、インタリーブモード出力転送を可能にするために、メモリからの出力が調整回路164に供給される。調整後、次に出力をインタリーブ転送回路170に結合することができる。調整回路は、通常、7つすべてのメモリバンクが、同じアドレスロケーションに同じデータを含むことを保証する。これにより、転送目的のためにシーケンシャル(インタリーブ)アクセスすることが可能になる。転送回路は、インタリーブ転送レートで、調整されたメモリ出力を冗長解析回路196の所望の部分に選択的に指向する。
【0033】
次に、図2を参照すると共に、上記概略説明よりもさらに詳細に説明すると、故障メモリ回路40の一実施形態は、SR_S0〜SR_SN(同期拒絶0〜N)、CLK16_SRN(同期拒絶クロック)、ADS[31:0](代替データソース)、SEC[31:0](補助)、SYNC_SCAN(同期走査)、ISE_SYS(シリアルエラー無視)、STC(このサイクルを格納:store-this-cycle)、BOC_IN(サイクルの開始)、およびCLK16_SYS(システム16ナノ秒周期クロック)を含む複数の入力信号を受信する。SR_S0信号およびCLK16_SRN信号は、先入れ先出し素子42を通してクロック制御され、スライス回路100(図3)にルーティングされる。
【0034】
引き続き図2を参照すると、故障メモリ回路40への入力は、アドレスおよびデータ情報をスライス回路100に供給するパターン分配ロジック44を含む。パターン分配ロジックは、パターン発生器によって供給されるプログラムされた条件に基づいて、パターン発生器14(図1)からのパターンが開始されるとき、およびキャッチRAMメモリ180にデータを格納するときをロジックに警告するSTC(このサイクル格納)パス46と協働する。各32ビット代替データソース(ADS)および補助(SEC:secondary)バス48および50は、パターン発生器クロック(BOC)で動作する各レジスタ52および54を通して各ADS信号およびSEC信号を送信する。バスは、単一ビット出力をバスのうちの1つから選択的に渡す32アドレス選択マルチプレクサ56に送られる。XORゲート58は、ソース選択出力を受信し、反転されたアドレス信号INV_ADDRとの排他的論理和(XOR)をとる。第2のFIFOモジュール59は、排他的論理和がとられたデータを第1のFIFOモジュール42と同期してパイプ処理する。第2のFIFOからの出力は、マルチプレクサM1〜M4(図3)のマルチプレクサ制御入力として、またより十分に後述するアドレスマルチプレクサ64への入力として、スライス回路100に供給される。本発明の故障捕捉回路において述べられるFIFO構造は、好ましくは、モジュールデータの入力および出力それぞれに配置された各フリップフロップ(図示せず)を含むが、たとえば、当分野で周知のように、ラッチまたはメモリを備えても良い。
【0035】
隠し転送パターン発生回路60は、SYNC_SCAN入力信号を隠しアドレス発生器62のコマンド入力として利用する。アドレス発生器は、多重化アドレスラインMUX_ADDR[31:0]を生成するアドレスマルチプレクサ64に入力を提供する32ビットカウンタを含む。アドレスラインは、各スクランブルおよび非スクランブル信号パス66および76を通してマルチビットアドレス信号を行/列セレクタモジュール80に指向する。スクランブルパスは、1K×10スクランブルRAMメモリ72に送られるBOCレジスタ70に結合されるセレクタ68を含む。メモリ出力は、行/列セレクタ80に接続する別のBOCレジスタ74に結合される。非スクランブルパス76は、第2のBOCレジスタ74に結合する第3のBOCレジスタ78を含む。リフレッシュ回路は、79において非スクランブル信号パスをサンプリングする。
【0036】
リフレッシュ回路は、セレクタ84に対する2つの入力のうちの一方として供給される出力を有するリフレッシュカウンタ82を含む。セレクタに対する他方の入力は、非スクランブル多重化アドレスパス76からサンプリングされる。セレクタの制御は、入力として制御信号DIAG_RFSH_ENおよびXORゲート88によってINV_STCと排他的論理和がとられたSTC信号それぞれを有するANDゲート86によって実行される。リフレッシュセレクタの出力は、バンクコントローラ186(図5)に指向される。
【0037】
アドレス発生器62とバンクコントローラ186の間の通信は、複数の信号パス90、92、および94に沿って行われ、その結果、ORゲート96により、PATGEN_SCAN信号(パターン発生器走査)とFRC_BNK_OP信号(バンク動作強制)と、BNK_OP信号(またはSTC信号)との論理和(OR)をとる。ORゲートの出力は、バンクコントローラ186(図5)のBNK_OP入力に指向される。
【0038】
図2をさらに参照すると、いくつかのクロック信号が本発明において利用され、BOC(サイクルの開始)、CLK16(16ナノ秒周期クロック)、またはCLK8(8ナノ秒周期クロック)と表記される。CLK16クロックおよびCLK8クロックは、システム16ナノ秒クロックをクロック信号の入力として利用するフェーズロックループモジュール98から合成される。明瞭化のために、個々のクロック接続は図示せず、むしろ上記名称で表される。
【0039】
次に、図3を参照すると、I/O選択ロジック102およびルーティング回路120の一部を含むスライス回路100の一部(48個の同一回路の1つ)が示される。第1のFIFO42(図2)の出力からの同期拒絶信号は、マルチプレクサM1〜M4の交差接続回路網を通して分配され、セレクタ104で終端する各出力を生成する。セレクタは、ORゲート106に信号を供給し、ORゲート106は次に、XORゲート108の入力に結合する。XORゲートは、第2の入力を反転同期拒絶信号INV_SRから受信し、BOCレジスタ110を通してANDゲート112に指向される出力を生成する。ANDゲートは、ルーティング回路120に対する入力として機能し、また、反転SLICE_DISABLE信号入力およびSTC信号パス46(図2)からの第3の入力も含む。
【0040】
次に、図3および図4を参照すると、ルーティング回路120は、データ走査パス122およびデータ捕捉パス132それぞれを含む。走査パスは、32ビットアドレス入力をセレクタモジュール80(図2)から受信し、反転SLICE_DISABLE信号と論理積(AND)をとるために、出力がANDゲート128に供給される走査比較レジスタ124を含む。次に、論理積をとった結果が、走査アドレス整合(一致)FIFO130を通してパイプ化される。捕捉パス132は、入力BOCレジスタ134と、これもまたセレクタモジュール80から32ビットアドレス情報を受信する捕捉比較レジスタ136とを含む。捕捉比較モジュールは、マルチプレクサをそれぞれ有する各パイプライン・ステージセレクタに供給する主要データパス131および補助データパス133それぞれを通してアドレス情報を処理する。各マルチプレクサは、どのバンクが動作中かに基づいて、どのパイプラインを進めるかを選択するために使用される。便利な「クリア」機能性が、ANDゲート144により32ビットアドレス比較と論理積をとられるDIRECT_CLR信号およびNORゲート146によりANDゲート144の出力と否定論理和(NOR)がとられるAUTO_CLR信号により、補助パスに沿って提供される。NORゲートの出力は、別のパイプライン・ステージセレクタアレイ136に指向される。
【0041】
次に、図4を参照すると、各パイプライン・ステージセレクタアレイ134および136からの出力が、各8ナノ秒周期レジスタ(CLK8)148および150を通して再びクロック制御される。主要データパス131に沿ったCLK8レジスタの出力は、3:1データセレクタ152に供給される。データセレクタは、調整回路164からの調整データ入力およびデータバス(図示せず)からのデータバス入力DBを含む。セレクタ出力は、第2のCLK8レジスタ154を通してクロック制御され、ORゲート156に供給され、ここで、「メモリ読み出し選択(memory-read-select)」モジュール158からの「読み出し」データと論理和がとられる。論理和のとられた出力は、「クリア」コマンド信号を入力として含むANDゲート160に結合され、次に、キャッチRAMメモリ入力D/Qに供給される。
【0042】
図4をさらに参照すると、メモリ読み出し選択モジュール158は、読み出し変更書き込み信号RMW_EN、バンク読み出し信号RD_BNKn、およびメモリバンクデコーダ192(図5)からの出力制御信号に応答する。このモジュールは、調整回路164に結合する前に、CLK8レジスタ160およびスライス出力ORゲート162に供給する。
【0043】
引き続き図4を参照すると、調整回路164は、256×48キャッシュメモリとして構成される調整FIFOを含む。転送FIFOは、走査アドレス整合FIFO130からのデータとの整合のため、およびそれに続く事前プログラムされた出力セレクタ174のアレイへの分配のために、調整されたインタリーブデータをキャッチRAM180からANDゲート172に指向する。出力セレクタはそれぞれ、好ましくは、ANDゲートセット(図示せず)および各スライスに関連するイネーブル入力を含み、ANDゲートの出力は、48入力ORゲート(図示せず)に信号を供給する。次に、ORゲートの出力は、セレクタ出力信号OUT_SELとして用いられる。
【0044】
次に、図5を参照すると、キャッチRAMメモリ180は制御回路に応答し、該制御回路は、各キャッチRAMメモリバンクについてのメモリコントローラ182(明瞭化のために図5には1つしか示さない)、バンク制御モジュール186、およびアドレスマルチプレクサ190を含む。制御回路についてはさらに詳細に説明する。
【0045】
図5をさらに参照すると、各キャッチRAMメモリバンク180は、ADDR(多重化アドレス)、RAS(行アドレスストローブ)、CAS(列アドレスストローブ)、WE(書き込みイネーブル)、CS(チップ選択)、およびCKE(クロックイネーブル)等のSDRAMデバイスにしばしば付随する複数の制御入力を含む。制御入力は、関連するキャッチRAMコントローラ182からプログラムされた制御信号をそれぞれ受信する。
【0046】
各メモリコントローラ182は、故障情報をロードするためのバンク180の走査、調整回路164への出力のバースト、転送回路170を通しての調整済データの読み出し、およびキャッチRAMのリフレッシュを含む、様々な制御機能を実行する。各コントローラからキャッチRAMの各バンクへの制御出力は、高速8ナノ秒周期クロック(125MHz)で動作するレジスタ184のアレイを通して再クロックされる。コントローラによって支配される他の機能は、冗長解析転送のためのメモリ読み出し、および診断のためのシステム読み出し/書き込みを含む。
【0047】
各メモリコントローラ182は、キャッチRAMメモリ全体を制御するバンク制御モジュール186に接続する。バンク制御モジュールは、リフレッシュ(RFSH_REQ)、バンク動作(BNK_OP)、およびモード制御信号(MODE_SELおよびBANK_SEL)のそれぞれを受信するための複数の制御入力を含む。バンク制御モジュールは、キャッチRAMメモリバンク180間のデータを読み出し、書き込みおよび調整することを統合するために、様々なプログラマブル出力を生成する。メモリコントローラへのコマンド出力信号は、バンクイネーブル(BNK_EN)、バンクリフレッシュ(BNK_RFSH)、およびバンクコマンド(BNK_CMD)を含む。バンクイネーブル信号は、アドレスマルチプレクサ190に関連するパイプライン・ステージセレクタ188の制御入力として機能する。全バンク(ALL_BNK)信号パスは、制御モジュールをバンク読み出しデコーダ192に結合する。
【0048】
アドレスマルチプレクサ190は、32ビット幅アドレスデータを行、列、バンクアドレス、およびメモリコントローラ182が使用可能な物理的なバンクアドレスデータフォーマットに変換する。これは、各SDRAMデバイス内のメモリセルアレイの内部バンク化により特に有利である。
【0049】
上述した故障捕捉回路20(図1)の構造の殆どは、特定用途向け集積回路(ASIC)形態での実施に向いている。これは、複数の故障捕捉回路が並列に配置されて、MUTの対応する並列アレイをテストする並列テスト用途の場合に特に有利である。ASIC技術に関連する高密度という利点により、テスト能力を多数のMUTに提供するために必要な回路スペースがかなり低減される。
【0050】
故障捕捉回路20の動作は、概述すればMUT16から故障データを捕捉し、続くRA回路196への高速転送のためにこれを処理することに関わる。冗長解析時にビットイメージ解析が望まれるため、大量の故障データがしばしば関わり、MUTテストのスループットを最大化するために、高速動作が必要である。RA回路が受信したデータは、本発明の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明示的に援用する、「SemiconductorMemoryTesterWithHardwareAccelerators」と題する米国特許第5,754,556号に開示される方法等、当業者に周知の方法に従って解析される。上記故障捕捉回路の構造および構成では、最大のデバイス密度および最小のハードウェアコストでの高速演算が可能である。
【0051】
動作に先立ち、テスタ10は、所定のデータをMUT16内の選択されたアドレスに書き込むように事前にプログラムされる。これは通常、ゼロ復帰、補数復帰(return-to-complement)、および当業者に周知の他のテスト波形等のテストパターン波形を駆動するようにパターン発生器14をプログラムすることを含む。
【0052】
テスト中、パターン発生器14が波形情報をドライバ回路17に提供すると共に、テスト信号のコピーを故障捕捉回路20に提供する。ドライバ回路は、プログラムされた波形をMUT16に書き込む。ドライバ回路17がデータをMUT16に書き込んだ後、捕捉回路24が、後続のパターン情報に応答してMUTの選択されたエリアを走査し、パターン発生器により先に送信されたデータとの比較のために、選択されたエリアからデータを読み出す。I/O選択ロジック102が、アクセスする所定のMUTI/Oピンを識別し、データリソースをこれら特定のピンに指向する。これは、MUTの並列アレイをテストする場合に特に有利である。
【0053】
捕捉回路24は、パターン発生器14により生成されるストローブ信号に応答して起動し、I/O選択ロジック102によって選択されたMUTアドレスからデータを読み出す。捕捉されたデータは、各コンパレータ(図示せず)によりロジックハイまたはロジックローとして検出され、同期拒絶ロジック26に供給される。次に、同期拒絶ロジックが検出されたロジックレベルを、パターン発生器により提供される予想データと比較する。捕捉されたデータが予想データと整合する場合、同期拒絶ロジックの出力はローのままである。万が一不整合が発生した場合には、ロジックが故障状況を示す同期拒絶信号を生成する。
【0054】
次に、捕捉された故障データがシリアル形態に変換され、高速リンクを通して高いデータレートで処理される。シリアルデータフォーマットは、データ転送レートも大幅に増大しながら、テストヘッドとテスタのメインフレームの間でSR信号のルーティングに必要なケーブルの数を劇的に低減させる。
【0055】
故障データの捕捉に続き、各メモリバンクは、続いてバースト動作を経てデータの256個のアドレスを調整FIFO164に出力する。次に、7つのバンクからのデータの論理和を共にとり、同じ256個のアドレスロケーションにバーストし戻す。調整プロセスは、7つすべてのバンク内のすべてのアドレスが処理されるまで順次繰り返される。このように、各バンク内のデータは、アドレス単位で同じである。有利なことに、これにより、RA回路196へのデータ転送中にインタリーブされた出力機能が可能になる。
【0056】
故障データが調整された後、隠し転送パターン発生器60が、アルゴリズム的に、各バンクからRA回路196への順次インタリーブされた送信のために、32ビット(必要であればスクランブルされた)アドレスシーケンスを生成する。隠し転送パターン発生器を実施することにより、出力転送時間は、メインのテスタパターン発生器14の可用性の影響をもはや受けることがない。
【0057】
故障捕捉回路からRA回路196への実際のデータの転送は、選択されたスライス出力をRAに指向する際に柔軟性を提供する出力セレクタ特徴も含む。各スライス出力は、プログラマブルイネーブル信号によって選択的にイネーブルされる関連するANDゲート(図示せず)に指向される。次に、すべてのスライスについての各ANDゲート出力の論理和がとられ、続いてインタリーブ様式でRA回路196に送信される。
【0058】
当業者は、本発明により提供される多くの効果および利点を理解するであろう。本発明によって提供されるより重要な利点の1つは、高速リンクによって達成される、テスタメインフレームとテスタテストヘッドの間のデータ転送のコストおよび時間の低減である。さらに、メモリ性能の顕著な効果が、キャッチRAMメモリから冗長解析回路へのインタリーブモードの出力データ送信を可能にする調整特徴によって実現される。さらに、一意の出力セレクタ回路を設けることで、スライス出力のRAへの柔軟な指向における利点が達成される。
【0059】
本発明について、本発明の好ましい実施形態を参照して特に図示し説明したが、当業者には、本発明の趣旨および特許請求の範囲から逸脱せずに、形態および細部に対する各種変更を行いうることが理解されよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
故障処理回路において、テスト対象メモリ(MUT)から故障ロケーション情報を識別するために使用される故障捕捉回路であって、前記MUTは、複数のメモリセルを含む所定の記憶容量を有し、前記故障捕捉回路は、
複数のチャネルを備え、前記MUTに結合するよう適応されると共に、テスト信号を前記MUTに加え、前記MUTからの出力信号を故障情報に処理するよう動作する故障検出回路と、
故障メモリ回路と、
該故障メモリ回路を前記故障検出回路に結合する高速リンクと、
を備える、故障捕捉回路。
【請求項2】
前記故障検出回路はテストヘッドに配置され、前記故障メモリ回路はメインフレームに配置される、請求項1記載の故障捕捉回路。
【請求項3】
前記高速リンクは、前記複数のチャネル数未満の所定数の信号パスを採用する、請求項1記載の故障捕捉回路。
【請求項4】
前記高速リンクはシリアルデータリンクを含む、請求項3記載の故障捕捉回路。
【請求項5】
前記高速リンクは、
前記故障検出回路の出力に結合されるクロック回復コーダと、
前記メモリの入力に接続されるクロック回復デコーダと、
を備える、請求項4記載の故障捕捉回路。
【請求項6】
前記故障メモリ回路は、
I/O選択ロジックおよび該I/O選択ロジックの出力に配置されるルーティング回路を含むスライス回路と、
複数のメモリバンクを含み、該バンクが、実質的に同様のアドレス行および列を有し、前記故障信号をランダムモードで受信するように構成され、バーストモード入力および出力それぞれを有する、メモリと、
前記バーストモード出力それぞれに結合され、前記バンク入力への調整パスを有し、前記バンクが所定量のデータを捕捉した後、前記バンクの前記実質的に同様の各アドレスが同じデータを含むことを保証するように動作する、調整回路と、
を備える、請求項1記載の故障捕捉回路。
【請求項7】
前記故障検出回路は、第1のパターン発生回路に応答し、前記故障捕捉回路は、
前記故障メモリ回路の出力に配置される転送回路と、
前記スライス回路に結合され、前記故障メモリ回路から冗長解析回路への故障データの転送を行うように動作する、第2のパターン発生回路と、
をさらに備える、請求項6記載の故障捕捉回路。
【請求項8】
前記転送回路は、
前記スライス出力を前記冗長解析回路の選択された部分にルーティングする出力セレクタを備える、請求項7記載の故障捕捉回路。
【請求項9】
故障処理回路において、テスト対象メモリ(MUT)から故障ロケーション情報を識別するために使用される故障捕捉回路であって、前記MUTは、複数のメモリセルを含む所定の記憶容量を有し、前記故障捕捉回路は、
複数のチャネルを備え、前記MUTに結合するよう適応されると共に、テスト信号を前記MUTに加え、前記MUTからの出力信号を故障情報に処理するよう動作する故障検出回路と、
故障メモリ回路であって、
複数のメモリバンクを含み、該バンクが、実質的に同様のアドレス行および列を有し、前記故障信号をランダムモードで受信するように構成され、バーストモード入力および出力それぞれを有する、メモリ、および
前記バーストモード出力それぞれに結合され、前記バンク入力への調整パスを有し、前記バンクが所定量のデータを捕捉した後、前記バンクの前記実質的に同様の各アドレスが同じデータを含むことを保証するように動作する、調整回路を含む、故障メモリ回路と、
を備える、故障捕捉回路。
【請求項10】
前記複数のメモリバンクは、複数のSDRAMメモリを含む、請求項9記載の故障捕捉回路。
【請求項11】
前記調整回路は、キャッシュメモリを備える、請求項10記載の故障捕捉回路。
【請求項12】
前記キャッシュメモリは、FIFO回路を備える、請求項11記載の故障捕捉回路。
【請求項13】
前記故障メモリ回路を前記故障検出回路に結合する高速リンクをさらに備える、請求項9記載の故障捕捉回路。
【請求項14】
前記故障メモリ回路は、I/O選択ロジックと該I/O選択ロジックの出力に配置されるルーティング回路とを含むスライス回路を含む、請求項9記載の故障捕捉回路。
【請求項15】
前記故障検出回路は、第1のパターン発生回路に応答し、前記故障捕捉回路は、
前記故障メモリ回路の出力に配置される転送回路と、
前記スライス回路に結合され、前記故障メモリ回路から冗長解析回路への故障データの転送を行うように動作する、第2のパターン発生回路と、
をさらに備える、請求項14記載の故障捕捉回路。
【請求項16】
前記転送回路は、
前記スライス出力を前記冗長解析回路の選択された部分にルーティングする出力セレクタを備える、請求項15記載の故障捕捉回路。
【請求項17】
MUTからの故障データを判定し、該故障データを解析して前記MUTを修復する故障処理回路であって、
故障捕捉回路であって、
第1のパターン発生器に応答し、前記MUTに結合するよう適応されると共に、テスト信号を前記MUTに加え、前記MUTからの出力信号を故障情報に処理するよう動作する故障検出回路、および
前記MUTの所定部分に対応する記憶容量および出力転送回路を有する故障メモリ回路、を含む故障捕捉回路と、
前記MUTの修復するための手順を確立する冗長解析回路と、
前記第1のパターン発生器から独立して、前記出力転送回路に沿った故障データの転送をサポートするように動作する第2のパターン発生回路と、
を備える、故障処理回路。
【請求項18】
前記故障検出回路は、半導体テスタのテストヘッドに配置され、前記故障メモリ回路は、前記テストヘッドから分離されて配置され、前記故障捕捉回路は、
前記故障メモリ回路を前記故障検出回路に結合する高速リンクをさらに備える、請求項17記載の故障処理回路。
【請求項19】
前記故障メモリ回路は、
複数のメモリバンクを含み、該バンクは、実質的に同様のアドレス行および列を有し、前記故障信号をランダムモードで受信するように構成され、バーストモード入力および出力それぞれを有する、メモリと、
前記バーストモード出力それぞれに結合され、前記バンク入力への調整パスを有し、前記バンクが所定量のデータを捕捉した後、前記バンクの前記実質的に同様の各アドレスが同じデータを含むことを保証するように動作する、調整回路と、
を備える、請求項17記載の故障処理回路。
【請求項20】
前記故障メモリ回路は、
所定のMUT記憶領域に対応するスライス回路と、
該スライス回路の出力に結合され、前記スライス出力を前記冗長解析回路にルーティングする出力セレクタを含む、転送回路と、
を備える、請求項17記載の故障処理回路。
【請求項21】
故障処理回路において、テスト対象メモリ(MUT)から故障ロケーション情報を識別するために使用される故障捕捉回路であって、前記MUTは、複数のメモリセルを含む所定の記憶容量を有し、前記故障捕捉回路は、
複数のチャネルを備え、前記MUTに結合するよう適応されると共に、テスト信号を前記MUTに加え、前記MUTからの出力信号を故障情報に処理するよう動作する故障検出回路と、
前記MUTの所定部分に対応する容量を有すると共に、所定のMUT記憶領域に対応するスライス回路を有し、前記スライス出力を前記冗長解析回路にルーティングする出力セレクタを備える転送回路を含む、故障メモリ回路と、
を備える、故障捕捉回路。
【請求項22】
後続の冗長解析のために、MUTから複数チャネルの故障情報を取得する方法であって、
テストヘッド故障捕捉回路において前記故障情報を捕捉するステップと、
高速リンクに沿って、前記捕捉された故障情報を前記MUTの所定部分に対応する記憶容量を有する故障メモリ回路に直列に送信するステップであって、前記故障メモリ回路は、前記テストヘッドから分離されて配置される、ステップと、
を含む、方法。
【請求項23】
前記直列に送信するステップは、
前記故障データをクロック回復プロトコルで符号化するステップと、
前記符号化された故障データを、前記チャネルよりも少ない数の複数の信号パスに沿って送信するステップと、
前記符号化された故障データを前記テストヘッドから分離されたロケーションで受信するステップと、
前記符号化された故障データを復号化するステップと、
を含む、請求項22記載の方法。
【請求項24】
後続の冗長解析のために、MUTから複数チャネルの故障情報を取得する方法であって、
テストヘッド故障捕捉回路において前記故障情報を捕捉するステップと、
バーストモード出力をそれぞれ有する複数のメモリバンクを含む故障メモリ回路に前記故障情報をランダムに格納するステップと、
前記複数のメモリバンク内で前記故障データを調整するステップであって、
前記故障情報を前記複数のメモリバンクからキャッシュメモリにバーストするステップと、
前記バンクそれぞれが、同様のアドレスにおいて同じ故障情報を反映するように、前記バーストデータを前記キャッシュメモリから前記複数のメモリバンクにバーストし戻すステップと、
を含む、該調整するステップと、
を含む、方法。
【請求項25】
MUTから複数チャネルの故障情報を取得し処理する方法であって、
第1のパターン発生回路に関連する故障検出回路を用いて前記故障情報を捕捉するステップと、
前記MUTの所定部分に対応する容量を有するメモリに前記故障情報を格納するステップと、
前記第1のパターン発生回路から独立して、第2のパターン発生回路と関連する前記メモリから前記故障情報を転送するステップと、
を含む、方法。
【請求項26】
MUTから複数チャネルの故障情報を取得し処理する方法であって、
故障検出回路を用いて前記故障情報を捕捉するステップと、
前記MUTの所定部分に対応する容量を有するメモリに前記故障情報を格納するステップと、
前記故障情報を前記メモリから冗長解析回路に選択的にルーティングするステップと、
を含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−249005(P2011−249005A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−194115(P2011−194115)
【出願日】平成23年9月6日(2011.9.6)
【分割の表示】特願2001−533441(P2001−533441)の分割
【原出願日】平成12年10月18日(2000.10.18)
【出願人】(591069226)テラダイン・インコーポレーテッド (56)
【氏名又は名称原語表記】TERADYNE INCORPORATED
【Fターム(参考)】