説明

自動車の燃料タンク配設構造及びその配設方法

【課題】車体フロアのフラット化と車体フロアの低地上高化とを両立させることのできる自動車の燃料タンク配設構造を提供する。
【解決手段】本発明の燃料タンク13の配設構造は、車体フロア10の下部に配設され上面と下面が略平面である偏平形状を有する燃料タンク13の上面の一部にタンク内部の空気室19を構成する空気室構成用隆起壁部20が設けられ、車体フロア10の下面に空気室構成用隆起壁部20に対応し、車室内側に向かって隆起する収容空間構成用隆起壁部18が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の燃料タンク配設構造及びその配設方法の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、自動車の燃料タンク配設構造には、車体フロアの下部に、燃料タンクを配設する構造のものが知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
【0003】
これらの従来の自動車の燃料タンク配設構造では、車体フロアの低地上高化を実現するために、車体フロアの一部分を室内側に向けて大きく隆起させ、車体フロアの室内側への隆起によって形成された車体フロアの下方収容空間に高さ方向に嵩張る直方体形状の燃料タンクを全体的に配設する構成となっている。
【特許文献1】特開2004−169650号公報
【特許文献2】実開昭62−8891号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の自動車の燃料タンク配設構造では、車体フロアの一部分を車室内側に隆起させて、その隆起部の下方収容空間に燃料タンクを全体的に配設する構造であるので、車体フロアの低地上高化は実現できるが、車体フロアを車室内部分に大きく隆起させる構造となっているので、車体フロアのフラット化は実現できず、逆に車体フロアのフラット化を図る場合には、車体フロアの一部分を車室内側に向けて隆起させずに、燃料タンクを車体フロアの下部に配設せざるを得ず、車体フロアの低地上高化を図ることができないという不都合がある。
【0005】
そこで、運転席のシート下部等の車体フロアのフラット化に支障のない箇所に燃料タンクを配設することが考えられるが、配置スペースが限られるため、燃料タンクの容量を減らさなければならないという問題がある。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、その目的とするところは、車体フロアのフラット化と車体フロアの低地上高化とを両立させることのできる自動車の燃料タンク配設構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係わる燃料タンクの配設構造は、車体フロアの下部に配設され上面と下面が略平面である偏平形状を有する燃料タンクの上面の一部にタンク内部の空気室を構成する空気室構成用隆起壁部が設けられ、前記車体フロアの下面に前記空気室構成用隆起壁部に対応し、前記車室内側に向かって隆起する収容空間構成用隆起壁部が形成されていることを特徴とする。
【0008】
その燃料タンクは、車体フロアの中央に配設するのが好ましい。
【0009】
その燃料タンクは、車幅方向に間隔を開けて設けられかつ車両前方から後方に向かって延びる一対のサイドメンバーと車両前後方向に間隔を開けて設けられかつ一対のサイドメンバーを横断する方向に延びる一対のクロスメンバーによって囲まれた囲繞領域に配設するのが望ましい。
【0010】
また、カットバルブを上面から見て燃料タンクの中心近傍に配置するのが望ましい。
【0011】
また、収容空間構成用隆起壁部は、運転席のシート下部、又は、助手席のシート下部、或いは、助手席のダッシュパネルの近傍に設けるのが望ましく、更には、収容空間構成用隆起部をフットレストに兼用するのが望ましい。
【0012】
更に、蒸発ガスを回収するキャニスターを燃料タンクに並列させて車体フロアの下部に設け、キャニスターのドレン管を空気室構成用隆起壁部と収容空間構成用隆起壁部との間の隙間に向かって延在し、ドレン管の吸気口を隙間に位置させるのが望ましい。
【0013】
燃料タンクには内部の燃料をエンジンに向けて供給する燃料ポンプを空気室に設けても良く、タンク内部の圧力調整用のベントバルブを燃料ポンプに隣接して設けても良い。
【0014】
そのうえ、車体フロアの下面でかつ燃料タンクの前方にフロントサスペンションメンバーを設け、燃料タンクの後方にマフラーを設け、フロントサスペンションメンバー、燃料タンク、及びマフラーの底面を車両後方に向けて直線状に並べて配置する構造としても良い。
【0015】
また、燃料タンクの上面壁部であってかつ車幅方向に延びるクロスメンバーに対向する部分を下方に窪ませて、車幅方向に延びかつクロスメンバーを案内する横断溝を形成すると共に、この横断溝を挟んで車両前後方向に形成された少なくとも2個の空気室を接続通路を介して互いに連通し、クロスメンバーには車両前後方向に延びるシートレールの直下で接続通路の真上に相当する部分に接続通路を案内するように車室内側に隆起する隆起形状部を形成する構成としても良い。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、車体フロアの下面に空気室構成用隆起壁部に対応する形状の収容空間を形成し、空気室構成用隆起壁部が収容空間に収容されるようにして燃料タンクを車体フロアの下部に配設したので、車体フロアのフラット化を図りつつ車体フロアの低地上高化を図ることができる。
【0017】
また、タンク内部の蒸発ガスを外部に放出するカットバルブから燃料液面までの間隔を保証するように空気室を偏平に構成すれば、燃料タンクの占有面積を必要以上に大きくすることなくカットバルブの機能を確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に、本発明に係わる自動車の燃料タンクの配設構造について図面を参照しつつ説明する。
【実施例】
【0019】
(実施例1)
図1は本発明に係わる車体フロアの斜視図、図2は図1に示す車体フロアの底面を示す模式図、図3は本発明に係わる燃料タンクの配設構造を示す模式図であり、これらの図1ないし図3図において、10は車体フロアである。この車体フロア10は、図2に示すように、車幅方向に間隔を開けて設けられた一対の外部サイドメンバー11、11によって支持されている。
【0020】
その一対の外部サイドメンバー11、11は一対のフロントサイドメンバー10F、10Fと一対のリヤサイドメンバー10R、10Rとを連結し、車両前方から後方に向かって直線状に延びている。
【0021】
その一対の外部サイドメンバー11、11には車両前後方向に間隔を開けて設けられかつ一対の外部サイドメンバー11、11を横断する方向に直線状に延びる一対のクロスメンバー12、12が溶接されている。
【0022】
燃料タンク13は、ここでは、一対の外部サイドメンバー11、11と一対のクロスメンバー12、12によって直線状に囲まれた囲繞領域14に配設されるものとされている。
【0023】
その囲繞領域14の一部であってかつその運転席(図3参照)15のシート16の下部には後述する空気室構成用隆起壁部を収容する収容空間17を形成する収容空間構成用隆起壁部18が形成されている。
【0024】
燃料タンク13は、図4、図5に拡大して示すように、下面壁部13aと上面壁部13bとの間隔が近接されて矩形状かつ偏平形状とされている。上面壁部13bにはその一部に空気室19をタンク内部に構成する空気室構成用隆起壁部20が形成されている。その空気室構成用隆起壁部20の上壁にはタンク内部の蒸発ガスを外部に放出するカットバルブ21が設けられている。その空気室19は、燃料タンク13の傾斜時にカットバルブ21から最高燃料液面(満タン液面)1a〜1cまでの間隔を保証する役割を果たす。
【0025】
そのカットバルブ21は、図4に示すように、ここでは、燃料タンク13の中心Xの近傍側に設けられている。このように、カットバルブ21を燃料タンク13の中心Xの近傍に設けると、図5に示すように、燃料タンク13がいずれの方向に傾いたとしても、満タン時にカットバルブ21が燃料5に浸漬されるのを防止できることになって望ましい。
【0026】
ここでは、収容空間構成用隆起壁部18は図3に示すように運転席の後席15’の乗員Mのフートレストに兼用されている。これにより乗員Mの快適性の向上が図られる。この図3では、収容空間構成用隆起壁部18を運転席15のシート16の下部に設けた実施例が示されているが、収容空間構成用隆起壁部18の形成箇所はこれに限られるものではなく、助手席のシート下部、或いは、助手席のダッシュパネルの近傍に設ける構成であっても良い。これらの箇所は、車体フロア10を車室内側に隆起させたとしても、実質的に、車体フロア10のフラット化に支障のない箇所だからである。
【0027】
このように、この発明の実施の形態では、燃料タンク13の一部にカットバルブ21から燃料液面1aまでの間隔を保証する空気室19を形成することにしたので、燃料の貯留容量を確保するために燃料タンク13の底面積を必要以上に大きくしなくとも燃料タンク13の薄型化を図ることができる。
【0028】
また、燃料タンク13の上面壁部13bの一部のみを隆起させる構成であるので、これを収容する収容空間17を形成するための車体フロア10の車室内への隆起を最小限にとどめ、かつ、その収容空間17を構成するための収容空間構成用隆起壁部18を実質上車体フロア10のフラット化に支障のない箇所に形成でき、図1に示すように、車体フロア10のほぼ全体のフラット化を図ることができる。
【0029】
更に、この発明の実施の形態では、一対の外部サイドメンバー11、11と一対のクロスメンバー12、12とによって直線状に囲まれた囲繞領域14に燃料タンク14を配設する構造としたので、車両の安全性が向上する。
【0030】
加えて、この発明の実施の形態では、カットバルブ21を燃料タンク13の中心近傍に配設したので、満タン時に燃料タンク13がいずれの方向に傾斜したときでも、カットバルブ21が燃料液面1a〜1cに浸漬されるのを防止できる。
【0031】
ここでは、更に、燃料タンク13の前方には、図6に模式的に示すように、フロントサスペンションメンバー22が設けられ、燃料タンク13の後方にはリヤサスペンションメンバー23、マフラー24が設けられ、フロントサスペンションメンバー23、燃料タンク13、リヤサスペンションメンバー23及びマフラー24等の車両フロア床下配設部材の底面が、図3に示すように、ここでは、直線状に並べて配置されている。
【0032】
このように、車両フロア床下配設部材を一直線上に配設したので、図3に矢印Wで示すように床下の空気の流れがスムーズになり、アンダーカバーを設けることやフロアパネルの形状や車体骨格の形状を複雑化することなく、床下空力性能の向上を図ることができる。
【0033】
なお、その図3において、符号25Fは前輪、25Rは後輪、25Zは路面を示している。
(実施例2)
図7〜図10は本発明に係わる燃料タンク13の配設構造の第2実施例を示し、この燃料タンク13では、図7に示すように、空気室構成用隆起壁部20は車幅方向に長く延びる構成とされている。これに対応して、収容空間構成用隆起壁部18も車幅方向に長く延びる構成とされている。
【0034】
その燃料タンク13の上面壁部13aには、一対のクロスメンバー12、12との間に存在してこのクロスメンバー12、12と平行に延びるクロスメンバー12’(図8参照)に対向する部分が下方に窪まされて、その上面壁部13aに車幅方向に延びる横断溝13cが形成されている。
【0035】
燃料タンク13には、図9に示すように、この横断溝13cを挟んで、車両前後方向に2個の空気室13d、13dが形成されている。燃料タンク13にはその横断溝13cを構成する横断溝構成壁部13eに各空気室13d、13dを互いに接続する接続通路13fとしての隆起通路部が形成されている。この接続通路13を隆起通路部により形成する代わりに空気室13d、13dを接続管(図示を略す)によって接続しても良い。
【0036】
クロスメンバー12’は、その横断溝13cに沿って配設され、そのクロスメンバー12’にはその接続通路13fに相当する箇所に図10に示すように上方に向かって湾曲されて車室内側に向かって隆起する隆起形状部12a’が形成されている。
【0037】
この隆起形状部12a’の直上部であって、車体フロア10には車幅方向に間隔を開けて車両前後方向に延びる一対のシートレール10aの一方が位置されている。この一方のシートレール10aと他方のシートレール10aとの高さ調整は、例えば、他方のシートレール10aに高さ調整用ブラケット10bを介装することによって調整される。
【0038】
この実施例2に記載の燃料タンクの配設構造によれば、図10に示すように、接続通路13f内に、最高燃料液面1aを確保することができる。また、燃料タンク13の上面壁部13aにクロスメンバー12’を案内する横断溝13cを形成したので、クロスメンバー12’をより一層下方に配設することができることになって、シートレール10a、10a間のフロア高を低くすることが可能となり、空気抜きバルブを複数個設けることなく、低床下化を実現できる。
【0039】
なお、その図7において、符号13g、13gはロールオーババルブ(ROV)である。
(実施例3)
図11、図12は本発明に係わる燃料タンク13の配設構造の第3実施例を示し、この第2実施例では、車体フロア10の下部に蒸発ガスを回収するキャニスター25が燃料タンク13に並列されて設けられている。そのキャニスター25のドレン管26は空気室構成用隆起壁部20と収容空間構成用隆起壁部18との間の隙間Gに向かって延在され、ドレン管26の吸気口27は隙間Gに位置されている。
【0040】
このように、キャニスター25のドレン管26の吸気口27を燃料タンク13の空気室構成用隆起壁部20と車体フロア10の収容空間構成用隆起壁部18との間の狭い隙間Gに開口させることにしたので、雨水が吸気口27を経由してキャニスター25に浸入するのを防止できて望ましい。
【0041】
以上、この発明の実施例では、カットバルブ21を空気室構成用隆起壁部20に設けた例について説明したが、図1、図6、図13に示すように、燃料タンク13にタンク内部の燃料をエンジン(図示を略す)に向けて供給する燃料ポンプモジュール28を設け、この燃料ポンプモジュール28の一部を空気室構成用隆起壁部20の上面から突出させて設ける構成としても良く、更には、図13に示すように、タンク内部の圧力調整用のベントバルブ29を燃料ポンプモジュール28に並列して設ける構成とすることもできる。
【0042】
このように、燃料ポンプモジュール28、ベントバルブ(ORVR)29を空気室構成用隆起壁部20に設けることにすれば、従来部品である燃料ポンプモジュール28、ベントバルブ29等の燃料タンク構成部品をそのまま用いつつ燃料タンク13の薄型化を図ることができる。
【0043】
以上発明の実施の形態では、燃料タンク13を偏平の矩形状に形成し、かつ、その一部に矩形状の空気室構成用隆起壁部20を形成する構成としたが、燃料タンク13の形状はこれに限られるものではなく、例えば偏平円柱形状であっても良く、同様に空気室構成用隆起壁部20も偏平円柱形状であってもよく、その空気室構成用隆起壁部20の形成箇所も図に示す位置に限られないものである。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施例1に係わる車体フロアの外観形状を概略的に示す斜視図である。
【図2】本発明の実施例1に係わる車体フロアを下側から見た平面図である。
【図3】本発明の実施例1に係わる燃料タンクの配設構造を側面から見た構成を模式的に示す図である。
【図4】本発明の実施例1に係わる燃料タンクの外観図である。
【図5】本発明の実施例1に係わる燃料タンクの作用を説明するための断面図である。
【図6】本発明に係わる車体フロアの下部に、床下配設部材が配設されている状態を示す模式図である。
【図7】本発明の実施例2に係わる車体フロアの外観形状を概略的に示す斜視図である。
【図8】本発明の実施例2に係わる車体フロアを下側から見た平面図である。
【0045】
図7に示すクロスメンバーの断面構造と燃料タンクとの配設関係を示す部分断面図である。
【図9】本発明の実施例2に係わる燃料タンクの断面図である。
【図10】本発明の実施例2に係わるクロスメンバーと燃料タンクとの位置関係を示す断面図である。
【図11】本発明の実施例3に係わる燃料タンクの配設構造を説明するための模式図であって、燃料タンクの配設部分を側面から見た図である。
【図12】図11に示す燃料タンクの配設部分を下側から見た部分図である。
【図13】本発明に係わる燃料タンクの更に他の例を模式的に示す側面図である。
【符号の説明】
【0046】
10…車体フロア
13…燃料タンク
18…収容空間構成用隆起壁部
19…空気室
20…空気室構成用隆起壁部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体フロアの下部に配設され上面と下面が略平面である偏平形状を有する燃料タンクの上面の一部にタンク内部の空気室を構成する空気室構成用隆起壁部が設けられ、前記車体フロアの下面に前記空気室構成用隆起壁部に対応し、前記車室内側に向かって隆起する収容空間構成用隆起壁部が形成されていることを特徴とする燃料タンクの配設構造。
【請求項2】
前記燃料タンクが前記車体フロアの中央に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料タンクの配設構造。
【請求項3】
前記燃料タンクは、車幅方向に間隔を開けて設けられかつ車両前方から後方に向かって延びる一対のサイドメンバーと車両前後方向に間隔を開けて設けられかつ前記一対のサイドメンバーを横断する方向に延びる一対のクロスメンバーによって囲まれた囲繞領域に配設されていることを特徴とする請求項2に記載の燃料タンクの配設構造。
【請求項4】
カットバルブが上面から見て前記燃料タンクの中心近傍に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の燃料タンクの配設構造。
【請求項5】
前記収容空間構成用隆起壁部が運転席のシート下部に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の燃料タンクの配設構造。
【請求項6】
前記収容空間構成用隆起壁部が助手席のシート下部に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の燃料タンクの配設構造。
【請求項7】
前記空気室形成用隆起部が助手席のダッシュパネルの近傍に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の燃料タンクの配設構造。
【請求項8】
前記収容空間構成用隆起部がフットレストに兼用されていることを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれか1項に記載の燃料タンクの配設構造。
【請求項9】
蒸発ガスを回収するキャニスターが前記燃料タンクに並列して前記車体フロアの下部に設けられ、前記キャニスターのドレン管が前記空気室構成用隆起壁部と前記収容空間構成用隆起壁部との間の隙間に向かって延在され、前記ドレン管の吸気口が前記隙間に位置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の燃料タンクの配設構造。
【請求項10】
前記燃料タンクには内部の燃料をエンジンに向けて供給する燃料ポンプが前記空気室内に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の燃料タンクの配設構造。
【請求項11】
前記空気室構成用隆起壁部の上面には前記タンク内部の圧力調整用のベントバルブが前記燃料ポンプに隣接して設けられていることを特徴とする請求項11に記載の燃料タンクの配設構造。
【請求項12】
前記車体フロアの下面には前記燃料タンクの前方にフロントサスペンションメンバーが設けられ、前記燃料タンクの後方にマフラーが設けられ、前記フロントサスペンションメンバー、前記燃料タンク、前記マフラーの底面が車両後方に向けて略直線状に並んで配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の燃料タンクの配設構造。
【請求項13】
前記燃料タンクの上面壁部には、車幅方向に延びるクロスメンバーに対向する部分が下方に窪まされて車幅方向に延びて該クロスメンバーを案内する横断溝が形成されると共に該横断溝を挟んで車両前後方向に少なくとも2個の空気室が形成され、各空気室は接続通路を介して互いに連通され、前記クロスメンバーには車両前後方向に延びるシートレールの直下で前記接続通路の真上に相当する部分が該接続通路を案内するように車室内側に隆起する隆起形状部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料タンクの配設構造。
【請求項14】
上面と下面が略平面である偏平形状を有する燃料タンクの内部に空気室を構成する様に空気室構成用隆起壁部を上面壁部の一部に設ける一方、車体フロアの一部を前記空気室構成用隆起壁部に対応して車室内側に向かって隆起させて収容空間構成用隆起壁部を形成し、前記空気室構成用隆起壁部を前記収容空間構成用隆起壁部の裏側に収容させつつ前記燃料タンクを前記車体フロアの下部に配設する燃料タンクの配設方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−188209(P2006−188209A)
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−339013(P2005−339013)
【出願日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】