説明

航空機および海上乗物用の地上衝突計器

【課題】レーダエコー処理システムおよび方法を提供すること。
【解決手段】装備乗物(122)が対象となる表面領域の近傍で動作中であるときに、レーダエコー処理システムおよび方法がレーダ情報を処理するように動作可能である。典型的な実施形態が、レーダシステム(410)から放射される出力パルスのエネルギーを低減し、レーダシステム(410)から放射される低減されたエネルギー出力パルスを反射する複数の物体からの複数のレーダエコーを受信し、装備乗物(122)の少なくとも現在の位置に基づいて対象となる表面領域を求め、かつ対象となる表面領域の外側に位置する物体によって生成されたレーダエコーをフィルタで除去する。随意選択的に、幾つかのシステムおよび方法は、低減されたエネルギー出力パルスが放射されるアンテナの掃引範囲を狭めることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
乗物、特に航空機および海上乗物は、他の乗物、航空機、列車、ターミナル構造物、建設機械、および地上の他の障害物、特に、航空機に関する場合では滑走路上の他の障害物と衝突する危険性を免れない。気象レーダは、Xバンド以上の高周波数帯で動作する送信機の相対的に高い電力のためにかつ地上クラッタ戻り波のために、地上ではしばしば電源が切られる。
【0002】
図1は、仮想空港102の平面図である。この仮想空 空港102は、滑走路104、数本の誘導路106、複数のタールマカダム舗装路領域108、および複数のターミナルビル110を含む。複数の駐機された航空機112が、空港102内の様々な箇所に例示される。燃料トラック、荷物運搬車、建設機械、および緊急車両のような複数の業務車両114が、誘導路106およびタールマカダム舗装路108上に配置される。複数の駐車された自動車116が、様々な建物110の回りの駐車領域内に駐車される。相対的に高い樹木を有する複数の樹林地域118と、この樹林地域118の樹木の高さよりも低い中位の高さの灌木を有する灌木地域120とが、空港102の周囲に存在する。
【0003】
さらには、航空機122が滑走路104上にある。この航空機122は、状況によるが、静止しているかまたは移動中でありうる。航空機124が滑走路104の端にある。航空機122は、航空機124のレーダシステムによって受信されるレーダエコーを生じさせている。
【0004】
また、様々なサイズおよび種類の標識126が、航空機122、124を誘導するために滑走路104および/または誘導路106の縁に沿って位置決めされる。これらの標識126は、レーダ情報の表示のさらなるクラッタとなるレーダエコーを生じさせる。しばしば、数多くの標識126が滑走路104および/または誘導路106に存在するが、その中の数個のみが概念的に例示される。さらには、同様に表示のクラッタとなるレーダエコーを同じように生じさせる灯火または同様物(図示せず)のような他の構造物が存在する。
【0005】
図2は、図1の仮想空港102に関するマッピング202の従来技術による概念図である。空港102の地図は、地図データベースに存在する情報から導き出される。このマッピング情報は、滑走路104、誘導路106、タールマカダム舗装路領域108、および建物110の境界のような、空港102の様々な特徴構造の地理学的位置を識別する情報を含む。例えば、滑走路104の境界は、コーナ位置が地理学的座標によって識別される多角形または同様物として画定されうる。また標識126のような他の物体も、マッピング情報中の位置によって識別されうる。
【0006】
図3は、航空機124のレーダシステムによって生成されたレーダエコー302の仮想平面図である。レーダエコー302は、航空機124が滑走路104の端にあるときに空港102の相対的な位置を例示するために、図1の仮想空港102の上に重ね合わされる。ライン304によって概念的に例示された90度(90°)のレーダ掃引範囲は、建物110、駐機された航空機112、および業務車両114からのレーダエコー302の大きな領域を示す。さらには、レーダエコー302の大きな領域が、相対的に高い樹木を有する樹木地域118と中位の高さの灌木を有する灌木地域120とに関して例示される。滑走路104沿いの標識126からの複数のレーダエコー306が例示される。航空機122からのレーダエコー308が例示される。より小さいレーダエコー310が例示されており、恐らくは灯火または瓦礫でさえあるような、非常に小さい物体からの反射波でありうる。
【0007】
典型的にレーダエコーとしてのみ(空港102の地図上に重ね合わされることなく)提示されただけの例示されたレーダエコー情報は、それほど多くの有用な情報を航空機124の搭乗員に提示するものではないことが理解される。実際には、航空機124の搭乗員に最も関係する1つの情報は、滑走路104上の航空機122(これは航空機124に対する潜在的な危険を構成しうる)の存在である。このような状況では、レーダ表示器上に表示されたレーダエコー302が非常に多くの情報を含み、その殆どは航空機124の搭乗員に関係しないので、恐らく搭乗員は、地上にいる間に、提示されたレーダ情報を利用することはない。しばしば、航空機124のレーダシステムは電源が切られる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、世界のどこにおいても航空機または海上船舶のような乗物で採用されうる、空港または他の環境の基盤施設に関する無関係なレーダ情報を表示しないレーダエコー情報を提供するレーダシステムが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
レーダシステムからのレーダエコーを処理するシステムおよび方法が開示される。典型的な実施形態が、レーダシステムから放射される出力パルスのエネルギーを低減し、レーダシステムから放射される低減されたエネルギー出力パルスを反射する複数の物体からの複数のレーダエコーを受信し、装備乗物の少なくとも現在の位置に基づいて対象となる表面領域を求め、かつ対象となる表面領域の外側に位置する物体によって生成されたレーダエコーをフィルタで除去する。随意選択的に、幾つかのシステムおよび方法は、低減されたエネルギー出力パルスが放射されるアンテナの掃引範囲を狭めることができる。
【0010】
次の図面を参照して、推奨されるおよび別法による実施形態が以下に詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】仮想空港の平面図である。
【図2】地図データベースから導き出された、図1の仮想空港をマッピングする概念図である。
【図3】図1の仮想空港の上に重ね合わされたレーダエコーの仮想平面図である。
【図4】装備乗物の航空電子機器システムで実施された地上レーダシステムの実施形態のブロック図である。
【図5】掃引範囲モジュールおよび表面選択モジュールが、レーダエコー情報に及ぼす効果を概念的に例示する図である。
【図6】物体フィルタモジュールおよび径方向深さモジュールが、装備乗物中のレーダシステムによって提供されたレーダエコー情報に及ぼす効果を概念的に例示する図である。
【図7】強調モジュールの実施形態によって生成されたレーダエコーの典型的な提示を概念的に例示する図である。
【図8】Xバンド気象レーダアンテナに典型的であるSinX/Xのアンテナパターンのグラフである。
【図9】典型的なLED表示器の実施形態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図4は、装備乗物の航空電子機器システム402で実施される地上レーダシステム400の典型的な実施形態のブロック図である。地上レーダシステム400の実施形態は、航空機のような装備乗物が地上で動作しているときにレーダ情報を処理する。他の実施形態が海上レーダに適切であり、船舶のような装備乗物が港湾の中またはドック周囲で動作しているときにレーダ情報を処理する。
【0013】
航空電子機器システム402は、衛星航法システム(GPS)404、送受信装置406、慣性測定装置(IMU)408、レーダシステム410、処理システム412、表示器システム414、メモリ416、および搭乗員インターフェース418を含む。装備乗物の航空電子機器システム402は、本明細書に例示または説明されていない他の数多くの構成要素および/またはシステムを含むことが理解される。
【0014】
上述の構成要素は、典型的な実施形態において、通信バス419を経由して互いに通信的に結合される。航空電子機器システム402の別法の実施形態では、上述の構成要素が、異なる様態で相互に通信的に結合されうる。例えば、1つまたは複数の上述の構成要素は、処理システム412に直接結合されてもよいし、または中間構成要素(図示せず)を経由して処理システム412に結合されてもよい。
【0015】
レーダシステム410は、限定されるものではないが、装備乗物から相対的に遠隔に位置する気象を検出するために動作可能である気象レーダのような任意適切なレーダシステムでよい。レーダシステム410は、アンテナ420および随意選択のジンバル422を含む。アンテナ420は、レーダパルスを放射しかつレーダエコーを受信するように動作可能である。レーダエコーとは、放射されたレーダパルスが入射する物体からの反射されたエネルギーである。ジンバル422は、アンテナ420を前後運動で、かつレーダシステム410が航空機のような装備乗物の回りの対象となる領域内の物体を検出できるように、対象となる他の方向へ掃引するように動作可能である。実施形態が、海上レーダのような他の種類および/または用途のレーダで実施されてよい。
【0016】
地上レーダシステム400は、レーダアンテナ420から放射された出力レーダパルスのエネルギー(出力電力)を低減することによって、レーダシステム410の動作を変更するように動作可能である。追加的にまたは別法として、地上レーダシステム400は、アンテナ420の掃引運動を制御するジンバル422のモータを制御することによって、アンテナ420の掃引範囲を狭めるように動作可能である。したがってレーダシステム410の有効検出範囲は、少なくとも滑走路104の長さに対応するために、範囲が約1.6または約3.2km(1または2マイル)まで狭まるように制御可能である。したがって、アンテナ420の狭められた掃引範囲は、装備乗物のすぐ前方(または装備乗物に対して、対象となる別の方向)にあるレーダエコーのより狭い範囲となる。本明細書で説明される処理およびフィルタリング後に、得られるレーダエコーは、処理されたレーダエコーが装備乗物の搭乗員に対して表示器424上に提示されるように、表示器システム414に通信される。
【0017】
地上レーダシステム400の実施形態は、ソフトウェアおよび/またはファームウェアとして実施されうる。地上レーダシステム400の典型的な実施形態が、地上レーダ論理426として示されたコンピュータまたはプロセッサ実行可能コードを含む。地上レーダ論理426の典型的な実施形態が、随意選択の表面選択モジュール430、随意選択の掃引範囲モジュール432、随意選択のレーダ制御モジュール434、物体フィルタモジュール436、随意選択の径方向深さモジュール438、随意選択の強調モジュール440、および/または随意選択の移動物体フィルタ442を備える。メモリ416に存在する地上レーダ論理426は、航空機のような装備乗物が空港102の地上にあるとき(または装備乗物が港湾を通り抜けてまたはドック付近を移動中の船舶であるとき)、処理システム412によって読み出されかつ実行される。
【0018】
随意選択のレーダ制御モジュール434は、レーダシステム410を制御する命令を決定する。典型的な実施形態では、レーダ制御モジュール434がレーダアンテナ420から放射されたレーダパルスの出力エネルギーを低減する。装備乗物が飛行中の航空機であるときのような、気象条件を検出するときのレーダシステム410の典型的な出力電力は、30から40ワット(中にはより高いまたはより低い出力ワット数で動作できるシステムもあるが)の範囲にわたりうる。レーダ制御モジュール434は、レーダシステム410の有効検出範囲が、滑走路104の長さまたは何らかの他の既定の長さに対応する距離まで狭められるように、出力エネルギーをかなり低いエネルギーまで低減する。典型的な実施形態が、出力エネルギーを数ミリワットまで低減する。したがって地上レーダシステム400の典型的な実施形態が、レーダシステム410の動作を約1.6または約3.2km(1または2マイル)にまで変更する。レーダシステム410の有効検出範囲は、(出力電力を既定値に低減することによって)既定の距離まで狭められうる。別法として、または追加的に、レーダシステム410の有効検出範囲は、(限定されるものではないが、滑走路104の既知の長さのような、対象となる基準に基づいて出力エネルギーを低減された値に下げることによって)対象となる距離まで動的に狭められてもよい。
【0019】
メモリ416に格納された地図データベース444が、装備航空機が地上にある間に走行している少なくとも現在の空港に関する地理学的情報を含む。海上用途では、地図データベースは、港湾またはドックに関するマッピング情報を含みうる。したがって対象となる表面領域は、船舶がドック入りしている港湾の狭い領域でありうる。
【0020】
装備乗物が航空機であるときの空港の実施例では、地図データベース444は、滑走路104、誘導路106、タールマカダム舗装路領域108、およびターミナルビル110のような空港102の様々な特徴構造(図1)に関するマッピング情報を含む。数多くの異なる空港に関する情報が、地図データベース444に存在しうる。幾つかの実施形態では、空港102に関するマッピング情報が、装備乗物にその送受信装置406を経由して通信されうる。
【0021】
幾つかの実施形態では、データが、搭乗員インターフェース418を経由して地図データベース444に手作業で追加されうる。例えば、装備乗物の搭乗員は、装備乗物が滑走路104を横断しているときに、限定されるものではないが、標識、灯火、または建設領域のような物体(地図データベース444に既に含まれているものではない)の位置を入力することができる。したがって、空港102に戻るとすぐに、マッピングされた物体は地図データベース444に含まれる。物体をマッピングする情報は、キーボード、キーパッド、または同様物のような任意適切な手段を使用して手作業で入力されうる。幾つかの実施形態では、物体に関するマッピング情報を入力するために、接触感知スクリーンが使用されうる。例えば、物体はレーダエコーを生成中でありうる。搭乗員は、マッピング情報が創出されるべきであることを指示し、次いで物体に関するレーダエコーが提示されている表示器領域に触れるだけでよい。滑走路104、誘導路106、またはタールマカダム舗装路領域108の既知の位置と航空機の既知の実時間位置とに基づいて、物体の地理学的位置が求められかつ地図データベース444に保存される。
【0022】
随意選択の表面選択モジュール430は、空港102に関するこれまでの知識(すなわち、装備航空機または装備船舶が現在置かれている空港または港湾に関する知識)に基づいて、空港102(または港湾)に関する地図データベース444のマッピング情報にアクセスする。便宜上、地上レーダシステム400の実施形態の動作は、滑走路上の地上または空港102の他の表面上で動作する航空機の観点で説明される。地上レーダシステム400は、装備船舶がそのドックに到着するかまたはそこから出発するときのように、港湾を横断する装備船舶に関して同等に言及できることが理解される。その場合に、「地上」とは、装備船舶が横断している水面として解釈される。
【0023】
GPS404および/またはIMU408は、装備乗物の現在(実時間)の地理学的位置が求められるように、位置または向首方向情報を処理システム412に提供する。装備乗物の求められた位置および向首方向に基づいて、表面選択モジュール430は、対象となる表面領域を識別する。対象となる表面領域は、装備乗物のすぐ前方であることが好ましい。装備航空機の実施例では、対象となる表面領域は、装備航空機が現在移動している滑走路104、誘導路106、またはタールマカダム舗装路108でありうる。したがって、求められた現在の地理学的位置と装備航空機の現在の向首方向とに基づいて、対象となる表面領域は、装備航空機の投射された経路に対応する。海上用途では、表面選択モジュール430は、対象となる港湾および/またはドックが選択されるように、港湾またはドック選択モジュールと呼ばれうる。
【0024】
次いで、対象となる、求められた表面領域は、レーダシステム410(装備航空機が地上にあるので、または装備船舶が港湾内および/もしくはドック近辺にあるので、今や低減された電力出力で動作中である)から提供されたレーダエコー情報をフィルタで除去するために使用される。すなわち、対象となる表面領域の外側に入るレーダエコー情報は、フィルタで除去されて(削除、廃棄、または別様に無視されて)、表示器424上に提示されない。次いで、対象となる表面領域の内側に入るレーダエコー情報は、地上レーダ論理426の他のモジュールによって処理される。
【0025】
随意選択の掃引範囲モジュール432は、アンテナ420の側方移動の範囲を調節するように動作可能である。典型的な実施形態では、掃引範囲は、完全な円または90°(例えば、図1参照)のような気象検出に使用される掃引範囲から、装備乗物の現在の向首方向(または対象となる別の向首方向)回りに10度(10°)の狭められた掃引範囲にまで狭められうる。幾つかの実施形態では、アンテナ掃引の速度(すなわち、どれだけ速くアンテナ420が動かされるか)が調節されうる。
【0026】
上で留意されたように、掃引範囲モジュール432は随意選択でよい。例えば、表面選択モジュール430は、対象となる表面領域に対応するレーダエコー情報のみを処理するように選択することができる。別の実施形態では、元々の掃引範囲からのレーダエコーが受信されるが、入射してくるレーダエコー情報は、既定の狭められた掃引範囲に対応するレーダエコー情報のみが、レーダシステム410によって提供されるように、かつ/または地上レーダシステム400によって処理されるように、事実上狭められた掃引範囲へとフィルタリングされる。
【0027】
随意選択のレーダ制御モジュール434は、レーダシステム410に対する制御命令を生成するように動作可能である。例えば、レーダ制御モジュール434は、レーダアンテナ420から放射されたレーダパルスの出力電力を低減し、かつ/またはジンバル422のモータを制御することによってアンテナ420の掃引範囲を狭めるコマンドを生成する。
【0028】
図5は、掃引範囲モジュール432および表面選択モジュール430が、装備乗物中のレーダシステム410によって提供されたレーダエコー情報に及ぼす効果を概念的に例示する。典型的な実施形態が、レーダエコー表示器500に、表示器424上に線502によって概念的に例示された約10度(10°)の狭められたレーダ掃引範囲を提示する。幾つかの実施形態では、対象となる表面領域(本図では滑走路104)の地図も、装備航空機の搭乗員がレーダエコー306、308、310の相対位置を理解するように、表示器424上に提示される。また随意選択のアイコン504が、滑走路104に対する装備航空機の相対位置および向首方向を示すために表示器上に提示される。
【0029】
この仮想的な実施例では、レーダエコー表示器500は、建物110、駐機された航空機112、および業務車両114からのレーダエコー302の大きな領域(図3)を表示しない。したがって、別様であれば装備航空機の搭乗員に提示されることになる、かなりの量の散漫情報がレーダエコー表示器500上で割愛されている。すなわち、かなりの量のレーダ画像クラッタが、掃引範囲モジュール432および/または表面選択モジュール430によって除去されている。地上レーダシステム400の幾つかの実施形態は、この削減された量の情報を表示器424上に提示するように動作可能である。様々な別法の実施形態は、掃引範囲モジュール432および表面選択モジュール430の一方または両方を使用できることが理解される。
【0030】
しかし、レーダエコー表示器500は、装備航空機の搭乗員を散漫にさせている恐れがあるクラッタを依然として提示する。例えば、滑走路104に沿って配置された標識126は、レーダエコー表示器500上に表示される認識可能な量のレーダエコー情報306を生成する。小さい標識、灯火、または滑走路104に沿って配置された他の物体からの他の反射波も、レーダエコー表示器500上に表示される認識可能な量のレーダエコー情報310を生成する。また滑走路104の中間にある航空機122が、レーダエコー情報308を生成する。しかし、装備航空機の搭乗員が、航空機122によって生成されたレーダエコー情報308をクラッタレーダエコー情報306、310から見分けることは困難である恐れがある。
【0031】
幾つかの空港に関して地図データベース444に格納されたマッピング情報が、レーダエコーを生成しうる物体に関する地理学的位置および物体識別情報を追加的に含みうる。例えば、限定されるものではないが、1つまたは複数の標識126が、マッピング情報中の地理学的位置によって識別されうる。地上レーダシステム400の実施形態が、残りのレーダエコー(掃引範囲モジュール432および表面選択モジュール430によって別様にフィルタで除去されなかった)の相対位置を識別するために、受信されたレーダ情報を比較する。このようなレーダエコーの求められた位置は、マッピングデータの中で識別された他の物体の位置と比較される。レーダエコーの位置が、ある物体の既知の位置に相関するとき、物体フィルタモジュール436は、その位置がある物体の既知の位置に相関するレーダエコー情報をフィルタで除去(廃棄、除外、または別様に削除)する。
【0032】
幾つかの実施形態は、レーダエコーが物体によって生成された蓋然性を確認するために、物体の既知の位置に対応する位置を有するレーダエコーの1つまたは複数の特徴を比較するように構成される。例えば、物体が滑走路104沿いの標識126の1つであれば、この標識126からのレーダエコーは、一貫した識別可能な特徴を有することが予想されうる。受信されたレーダエコーの特徴が、何らかの関係する統計学に基づく閾値内にある、標識126からのレーダエコーの予想される特徴に対応すれば、物体フィルタモジュール436は、合理的な確実性で、受信されたレーダエコーが標識126によって生成されたと結論付けることができる(したがって、このレーダエコー情報をフィルタで除去する)。他方では、受信されたレーダエコーの特徴が、標識126からの予想されるレーダエコーよりも大きくかつ/または強ければ、物体フィルタモジュール436は、合理的な確実性で、受信されたレーダエコーが標識126によって生成されたものではなく、異なる物体(別の航空機または業務車両のような)によって生成されたと結論付けることができる。したがって、このレーダエコー情報は、レーダ表示器424上に提示されることになる。
【0033】
幾つかのレーダエコーは、これらの表面からかなりの量のエネルギーを反射するが、装備乗物に対して垂直方向のそれらの小さいサイズのために、相対的に弱い戻り波を生成する。例えば、レーダエコー508は、相対的に小さい物体(地図データベース444に存在する空港マッピングデータには含まれず、したがって物体フィルタモジュール436によって除去されない)から生成される。このような戻り波は、小さい径方向深さによって特徴付けられうる。すなわち、このレーダエコー情報は、それほど深くはない(建物または航空機のような相対的に大きな物体に比べて)。
【0034】
随意選択の径方向深さモジュール438は、これらレーダエコーの残りの径方向深さを、装備乗物の搭乗員にとって対象となる可能性のない小さい物体の既知の径方向深さに相関させる。径方向深さモジュール438は、その径方向深さが小さい物体の径方向深さに相関するレーダエコー情報をフィルタで除去する。幾つかの実施形態は、レーダエコーが搭乗員にとって対象となる可能性のない物体によって生成された蓋然性を確認するために、レーダエコーの径方向深さを搭乗員にとって対象ではない小さい物体の既知の径方向深さと図表的に比較するように構成される。他の実施形態は、レーダエコーの深さを確認するためにレーダエコーのエネルギーの1つまたは複数の特徴を比較するように構成される。
【0035】
物体が滑走路104沿いの小さい灯火であれば、この小さい灯火からのレーダエコー、例えば、レーダエコー310の1つの径方向深さは、相対的に小さくかつ/または弱いことが予想されうる。したがって、径方向深さモジュール438は、合理的な確実性で、受信されたレーダエコー310はこの小さい物体によって生成されたと結論付けることができる(したがって、このレーダエコー情報をフィルタで除去する)。他方では、受信されたレーダエコー310の径方向深さが、小さい物体からの戻り波の予想された径方向深さよりも大きくかつ/または強ければ、径方向深さモジュール438は、合理的な確実性で、受信されたレーダエコーは、この小さい物体によって生成されたものではなく、大きな物体(別の建物、航空機、または業務車両のような)によって生成されたと結論付けることができる。したがって、このレーダエコー情報は、レーダ表示器424上に提示されることになる。
【0036】
また幾つかの実施形態が、レーダエコーの深さを使ってレーダエコーの相対位置を考慮するように構成される。例えば、小さい径方向深さを有するレーダエコーが滑走路104の側方に存在すれば、径方向深さモジュール438は、このレーダエコーが搭乗員にとって対象となる可能性のない物体によって生成されたと判定することができる。他方では、一片の瓦礫によって生成されたレーダエコーのような、小さい径方向深さを有するレーダエコーが滑走路104の中心に存在すれば、径方向深さモジュール438は、このレーダエコーが搭乗員にとって対象となる可能性が高いと判定することができる。
【0037】
図6は、物体フィルタモジュール436および径方向深さモジュール438が、装備乗物中のレーダシステム410によって提供されたレーダエコー情報に及ぼす効果を概念的に例示する。典型的な実施形態が、標識126からの典型的なレーダエコー306のような、既知の物体に関連付けられたもの(物体フィルタモジュール436によって)として識別されたレーダエコー情報が除去されているレーダエコー表示器600を提示する。同様に、典型的なレーダエコー310のような、小さい物体と関連付けられたもの(径方向深さモジュール438によって)として識別されたレーダエコー情報も除去されている。
【0038】
上述のフィルタリングの後、航空機122によって生成されたレーダエコー情報が残り、図6に例示されたように表示器424上に提示されることが理解される。航空機122によって生成されたレーダエコー308は、航空機122が対象となる表面領域(滑走路104)の中に存在するので、掃引範囲モジュール432または表面選択モジュール430によってフィルタで除去されなかった。レーダエコー308は、空港マッピングデータの中に航空機122の位置に対応する物体が存在しないので、物体フィルタモジュール436によってフィルタで除去されなかった。さらには、レーダエコー308は、航空機122によって生成されたレーダエコーの深さが相対的に大きいかまたは深いので、径方向深さモジュール438によってフィルタで除去されなかった。したがって、航空機122によって生成されたレーダエコー308は保持され、このレーダエコー308は、表示器424上に提示されるときに、別様であれば装備乗物の搭乗員にとって散漫の元でありかつ関係のない不要なクラッタを伴うことなく提示される。
【0039】
幾つかの実施形態では、随意選択の強調モジュール440が、掃引範囲モジュール432、表面選択モジュール430、物体フィルタモジュール436、および径方向深さモジュール438によるフィルタリングの後に残る物体に関するレーダエコー情報の提示を変更するように構成される。一実施形態が、レーダエコー情報のサイズを拡大することができる。追加的に、または別法として、レーダエコー情報は、危険水準に関連付けられうる色(例えば、赤色または黄色)で提示可能であり、かつ/または輝度を増強して提示可能である。別の実施形態が、目に立つアイコンまたは同様物をレーダエコー情報の代わりに使用することができる。幾つかの実施形態では、可視または可聴警告(警報)が提示されうる。
【0040】
随意選択の移動物体モジュール442は、物体の移動を示しうるレーダエコーの変化を監視するように構成される。レーダエコーを生成する物体が移動中であれば、移動物体モジュール442は、別様であれば1つまたは複数の他のフィルタによって除去されうるレーダエコーを保持し、移動物体に関するレーダエコーを提示する。移動物体モジュール442は、随意選択的に他のモジュールと協働することができる。例えば、対象となる表面領域の外側に存在する移動物体と関連付けられた戻り波はフィルタで除去されうる。別の非限定的な実施例として、検出された移動物体に関するレーダエコーは、強調モジュール440によって強調されうる。
【0041】
例えば、対象となる表面領域内に位置する物体に関連付けられた第1のレーダエコーが、この物体に関連付けられた第2のレーダエコーと比較されるが、この第2のレーダエコーは後刻に受信されたものである。移動物体モジュール442は、物体が第1のレーダエコーと第2のレーダエコーとの間の差に基づいて移動中であるかかどうかを判定する。このレーダエコーは、物体が移動中であるとの判定に応答して、表示器424上に提示するために保持される。
【0042】
図7は、強調モジュール440の典型的な実施形態によって生成されたレーダエコーの典型的な提示を概念的に例示する。本図では、滑走路104(対象となる表面領域)上にある航空機122によって生成されたレーダエコー情報が拡大されて、装備乗物の搭乗員に一段と識別可能であるようにより高い輝度で提示される。
【0043】
地上レーダ論理422の上述のモジュール428、430、432、434、436、438、440、442は、地上レーダシステム400の典型的な実施形態の説明を明解にするために、別体のモジュールとして説明されかつ例示されたことが理解される。別法の実施形態では、モジュール428、430、432、434、436、438、440、442は異なる様態で一体に統合されてもよく、幾つかのモジュールが複数のより小さいモジュールとして実施されてもよく、幾つかのモジュールが割愛されてもよく、かつ本明細書で説明されていない他のモジュールが含まれてもよい。
【0044】
上で留意されたように、滑走路または海上交通航路上の他の航空機および乗物は、例えば、航空機/乗物が滑走路/交通航路上にまたは近辺に存在するときに起動される低電力気象レーダによって生成された情報を使用して表示器上に示されうる。このような気象レーダの実施例が、HoneywellのRDR−4000、Rockwell Collins,Inc.のWXR−2100 multi−scan radar、およびその他である。低電力気象レーダによって送信された情報を向上させるために、上述のクラッタ防止プロセッサが使用されうる。
【0045】
滑走路表面は、航空機の気象レーダに対して低い入射角を有し、したがって、滑走路の反射率が殆ど生じない。よって滑走路104は暗く表示されることになる。滑走路104上の別の航空機、車両、建設機械、または障害物は、モジュール428、430、432、434、436、438、440、442によるフィルタリングの後に反射率を与え、したがって、これらは気象レーダ表示器上にアイコンまたは他の識別子(例えば、テキスト)として示されうる。
【0046】
別法の実施形態は、海上船舶または航空機が、世界のどこにおいても空港基盤施設および環境とは別個に、輸送航路中の他の船舶または滑走路上の航空機を検出することを可能にする。例えば、空港マッピング情報が地図データベース444で入手できない可能性がある。
【0047】
航空機が地上にあるとき、海洋船舶が輸送航路中にあるとき、または乗物の種類に応じて何らかの他の所定の状況が生じるとき、気象レーダを起動するために、GPS(衛星航法システム)および/または滑走路/輸送航路データ(および他の情報、例えば、着陸スイッチ、離陸信号、油圧系統信号、燃料ポンプ信号、油圧信号、(駐機)制動系統信号、扉(開または閉)信号、第2エンジンまたは速度信号、地上速度信号、空中速度信号、飛行情報信号、機首方向信号、時間、滑走灯信号、RFによって受信された外部信号などのような、個別のセンサ入力)が処理システム412によって使用される。
【0048】
幾つかの実施形態では、本明細書で留意されたように、気象レーダシステム410は、滑走路、輸送航路、または他の環境における物体から反射された戻り波の鮮明度を向上させるために、先鋭にされたパルス幅(例えば、20〜50ナノ秒)を有する許容可能な低電力水準(例えば、0〜5デシベル/ミリワット)で動作するように命令される。GPS(または他の位置決めシステム)からの航空機位置情報およびWGS(世界測地系)−84座標に格納された滑走路データベース情報を使用することによって、プロセッサは、滑走路周囲の「仮想ボックス」(RAAS(滑走路認識助言システム)に類似するが同じではない)を生成するが、これは、滑走、離陸、最終進入、着陸、および接地後滑走の間に運航搭乗員に時機を得た音声助言を提供することによって滑走路誤進入の蓋然性を低下させるのを助けるために、改良された状況認識を提供するものである。仮想ボックスは、このボックスの外側のクラッタを最小化または排除するために、かつ滑走路上のレーダ反射「標的」を示すために使用される。気象レーダのビーム角は、広い角度(80度など)を走査する。収斂する滑走路上を同時に離陸する航空機に音声および視覚的な助言を表示しかつ提供するために、ドップラーレーダも使用可能である。
【0049】
図8に示されたように、曲線802は、Xバンド気象レーダアンテナに典型的であるSinX/Xのアンテナパターンのグラフである。水平の線804は、アンテナのビーム幅を画定する−3デシベル点の位置を示す。10000フィート(約3050m)の距離における3度(3°)のビーム幅では、これらの−3デシベル点は52.3フィート(約16m)離れている。重心(アンテナパターンのピーク)は、ビームの縁部よりも1.995倍高い(3dB)。アンテナの重心は航空機の真向かいにあり、アンテナが遠隔の物体を横切って掃引される場合に、最大の戻り信号が検出可能であることが知られる。最大信号に関するアンテナ指向角とアンテナの真向かいの位置との間の角度差は、遠隔の物体の精確な角位置を与える。物体が実際に滑走路上に存在するか否かを判定するために、アンテナ角と共に物体までの距離が使用される。レーダエコーは、曲線802に基づいて、そのレーダエコーがフィルタで除去されるべき小さい物体を識別するために、径方向深さモジュール438によって使用されうる。
【0050】
典型的なXバンドレーダビーム幅は、+/−3°オーダーにある。典型的な300フィート(約91m)幅の滑走路では、3°は滑走路を下ること約5700フィート(約1740m)である。滑走路戻り波は、滑走路から外れた物体からの反射率とは異なり典型的に非常に低い。
【0051】
滑走路上の物体が検出され、かつサイドローブクラッタと、遙かに大きな範囲で滑走路から外れた物体とから区別されうる。例えば、RDR−4000レーダアンテナの能力が、小さい角度、例えば、+/−5°と、データベースに格納される滑走路機首方向の各側方と、滑走路上の実際の不一致を区別するための他のパラメータとを厳密に走査するために利用される。
【0052】
図9は、地上レーダシステム400の別法の実施形態によって生成された検出物体の位置を示す非常に簡素であるが、効果的な表示画像を示す。この表示器902は、発光ダイオード(LED)904のパターンを使用して、物体までの相対距離と、装備乗物との物体の物体相対位置合せとを示す。このLEDを使った表示器902は、LED904のパターンを有する任意の既存のコクピット表示器上に提示されてもよいし、または別体のLED表示器902として実施されてもよい。さらには、LED表示器902は、電子飛行バッグ上で実施されてもよい。
【0053】
幾つかの実施形態では、対象となる表面領域および/またはアンテナ420の出力電力は、装備乗物の現在の地上速度に基づいて調節されうる。例えば、装備乗物がより高速で移動中であれば、対象となる表面領域(長さおよび/または幅)のサイズは、より関係のある情報が搭乗員に提示されるように増大されうる。同じように、装備乗物がより高速で移動中であれば、アンテナ420からの出力電力は、有効検出距離を伸ばすように増大されうる。
【0054】
メモリ416は、任意適切なメモリデバイスまたはシステムでよい。実施形態に応じて、メモリ416は、専用記憶システムでもよいし、別の構成要素またはシステムの一部でもよいし、かつ/または分散型の記憶システムでもよい。またメモリ416は、本明細書に例示または説明された他の論理を含みうる。
【0055】
地上レーダ論理426は、ソフトウェアとして実施されかつメモリ416に格納されるとき、地上レーダ論理426は、任意のコンピュータおよび/もしくはプロセッサ関連システムまたは方法によってあるいはこれらと共に使用するために、任意のコンピュータ可読媒体に格納されうることを当業者は理解しよう。本開示の文脈では、メモリ416は、電子的、磁気的、光学的、もしくは他の別の物理的なデバイスであるコンピュータ可読媒体、あるいはコンピュータおよび/もしくはプロセッサプログラムを含むかまたは格納する手段である。地上レーダ論理426は、コンピュータ使用システム、プロセッサ内蔵システム、または命令実行システム、装置、もしくはデバイスから命令を読込みかつ地上レーダ論理426に関連付けられた命令を実行できる他のシステムのような、命令実行システム、装置、もしくはデバイスによってまたはこれらと共に使用するために、任意のコンピュータ可読媒体で具現化されうる。本開示の文脈では、「コンピュータ可読媒体」とは、命令実行システム、装置、および/もしくはデバイスによってまたはこれらと共に使用するために、地上レーダ論理426に関連付けられたプログラムを格納、通信、伝搬、または移送できる任意の手段でありうる。コンピュータ可読媒体は、例えば、限定されるものではないが、電子的、磁気的、光学的、電磁的、赤外線、または半導体のシステム、装置、デバイス、もしくは伝搬媒体でありうる。コンピュータ可読媒体のさらに特定的な実施例(非限定的リスト)は以下の物、すなわち、1本または複数の電線を有する電気接続、可搬コンピュータディスケット(磁気式、コンパクトフラッシュカード、安全保護デジタル式、または同様物)、等速呼出しメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラム可能読取り専用メモリ(EPROM、EEPROM、またはフラッシュメモリ)、光ファイバ、および可搬コンパクトディスク読取り専用メモリ(CDROM)を含む。コンピュータ可読媒体は、プログラムが、例えば、紙または他の媒体の光学的走査によって電子的に取り込まれ、次いでコンパイル、翻訳処理、または必要であれば適切な様態で別様に処理され、次いでメモリ416に格納されうるので、地上レーダ論理426に関連付けられたプログラムが印刷されている紙または別の任意適切な媒体でさえありうることに留意されたい。
【0056】
地上レーダシステム400の以上の典型的な実施例は、地上で動作する航空機の文脈で説明された。別法の実施形態は、装備乗物が船舶またはボートである海上用途に適合される。
【0057】
独占的所有権または特権が主張されている本発明の実施形態は、以下のように画定される。
【符号の説明】
【0058】
102 空港
104 滑走路
106 誘導路
108 タールマカダム舗装路領域
110 ターミナルビル
112 駐機された航空機
114 業務車両
122 航空機、装備乗物
124 航空機
126 標識
302 レーダエコー
306 標識からレーダエコー
308 航空機からのレーダエコー
310 より小さいレーダエコー
400 地上レーダシステム
419 通信バス
500 レーダエコー表示器
502 レーダ掃引範囲を示す線
504 アイコン
508 レーダエコー
600 レーダエコー表示器
802 SinX/Xのアンテナパターンのグラフ
804 −3デシベル点の位置
902 LED表示器
904 発光ダイオード(LED)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装備乗物(122)が対象となる表面領域の近傍で動作中であるときにレーダ情報を処理する方法であって、
レーダシステム(410)から放射される出力パルスのエネルギーを低減するステップと、
前記レーダシステムから放射される前記低減されたエネルギー出力パルスを反射する複数の物体からの複数のレーダエコーを受信するステップと、
前記装備乗物(122)の少なくとも現在の位置に基づいて前記対象となる表面領域を求めるステップと、
前記対象となる表面領域の外側に位置する物体によって生成された前記レーダエコーをフィルタで除去するステップと、を含む方法。
【請求項2】
前記低減されたエネルギー出力パルスが放射されるアンテナ(420)の掃引範囲を狭めるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記レーダエコーをフィルタで除去するステップは、
前記対象となる表面領域内に位置する物体に関する地理学的位置情報を取り出すステップと、
前記物体に関連付けられたレーダエコーを識別するステップと、
前記物体に関連付けられた前記レーダエコーをフィルタで除去するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−282959(P2009−282959A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−14269(P2009−14269)
【出願日】平成21年1月26日(2009.1.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.コンパクトフラッシュ
【出願人】(500575824)ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド (1,504)
【Fターム(参考)】