薬剤包装装置及び薬剤包装方法
【課題】処理中にエラーが発生しても、迅速に対応可能とする。
【解決手段】処方データに従って薬剤を供給する薬剤供給手段1と、薬剤供給手段1によって供給された薬剤を一旦保持して待機させる薬剤待機手段11と、処方データに従って、包装紙に該当するデータを印刷する印刷手段2と、包装紙15を搬送する包装紙搬送手段と、薬剤供給手段1によって供給された薬剤を、包装位置で包装紙15に包装する薬剤包装手段3と、印刷手段2により該当するデータを印刷された、包装紙15の該当部位が、包装紙搬送手段により包装位置に搬送されることにより、薬剤待機手段11に待機させた、対応する薬剤を、薬剤包装手段3により包装させる制御手段と、を備えた構成とする。
【解決手段】処方データに従って薬剤を供給する薬剤供給手段1と、薬剤供給手段1によって供給された薬剤を一旦保持して待機させる薬剤待機手段11と、処方データに従って、包装紙に該当するデータを印刷する印刷手段2と、包装紙15を搬送する包装紙搬送手段と、薬剤供給手段1によって供給された薬剤を、包装位置で包装紙15に包装する薬剤包装手段3と、印刷手段2により該当するデータを印刷された、包装紙15の該当部位が、包装紙搬送手段により包装位置に搬送されることにより、薬剤待機手段11に待機させた、対応する薬剤を、薬剤包装手段3により包装させる制御手段と、を備えた構成とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬剤包装装置及び薬剤包装方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、薬剤包装装置として、薬剤を包装する包装紙に薬剤名や服用方法等を印刷するようにしたものがある(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−185703号公報
【特許文献2】特開2005−263318号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の薬剤包装装置では、包装紙に印刷を施した後、薬剤を包装するようにしている。これは、印刷に使用されるインクリボン式やドット式のプリンタでは、包装紙を表裏面から処理する関係上、薬剤を包装する前でないと印刷することができないためである。また、印刷位置には印刷ユニットが設けられ、包装位置には包装ユニットが設けられており、これら各ユニットの占有スペースにより、両位置の間にはある程度の距離が必要である。具体的には、少なくとも2〜3包分の距離を確保しなければならない。したがって、包装処理中にエラーが発生し、処方データ通りに薬剤を包装できない場合であっても、既に印刷が完了した状態にあるため、対処することができない。場合によっては、前記処方データの包装及び印刷処理を最初からやり直す必要がある。
【0005】
また、包装紙への印刷内容は、薬剤名や処方内容等であり、使用期限やロット番号等は含まれない。薬剤は製薬から販売までロット番号で管理されている。したがって、包装紙にロット番号を印刷すれば、後にロット番号に基づいて、その薬剤の履歴を調査することができるが(トレーサビリティー)、そのような印刷機能は備えていない。印刷項目が多くなると、それだけ修復作業に手間取ることになるためである。
【0006】
そこで、本発明は、処理中にエラーが発生しても、迅速に対応することができる薬剤包装装置及び薬剤包装方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、
薬剤包装装置を、
処方データに従って薬剤を供給する薬剤供給手段と、
前記薬剤供給手段によって供給された薬剤を一旦保持して待機させる薬剤待機手段と、
前記処方データに従って、包装紙に該当するデータを印刷する印刷手段と、
前記包装紙を搬送する包装紙搬送手段と、
前記薬剤供給手段により供給された薬剤を、包装位置で包装紙に包装させる薬剤包装手段と、
前記印刷手段により該当するデータを印刷された、前記包装紙の該当部位が、前記包装紙搬送手段により包装位置に搬送されることにより、前記薬剤待機手段に待機させた、対応する薬剤を、前記薬剤包装手段により包装させる制御手段と、
を備えた構成としたものである。
【0008】
この構成により、印刷手段による印刷位置と、薬剤包装手段による包装位置とが離れているにも拘わらず、薬剤待機手段の働きにより、印刷内容と、包装する薬剤との的確に関連付けることができる。したがって、エラー等が発生したとしても、迅速に対応することが可能となる。
【0009】
さらに、前記薬剤供給手段によって前記薬剤待機手段に供給される薬剤を検出する薬剤検出手段を備え、
前記制御手段は、前記薬剤検出手段からの検出信号に基づいて、前記薬剤待機手段に薬剤が待機しているか否かを判断するようにすればよい。
【0010】
この構成により、包装紙に印刷する前に、薬剤検出手段により薬剤供給手段から処方データに基づいて薬剤が適切に供給されたか否かを検出するので、エラー等が発生した場合であってもそのまま印刷されることがない。この場合、処方をキャンセルして包装し直すことになるが、印刷が完了していないため、スムーズに印刷及び包装処理を再開することができる。
【0011】
前記薬剤待機手段は、前記薬剤供給手段から前記薬剤包装手段に至る薬剤通路を、いずれかの位置で開閉する通路開閉手段を備えた構成とすればよい。
【0012】
前記通路開閉手段は、少なくとも、前記印刷手段による包装紙への印刷位置の1包と、前記薬剤包装手段による包装紙への薬剤の包装位置の1包とに対応する2箇所に設けるのが好ましい。
【0013】
この構成により、薬剤検出手段による薬剤の検出後、印刷位置で包装紙に印刷を施し、包装位置へと搬送するのに合わせて各通路開閉手段を開閉させることにより薬剤を包装位置へと導くことができる。つまり、薬剤の送り動作と包装紙の送り動作を同期させることができ、印刷された分包位置に対して対応する薬剤を確実に包装することが可能となる。
【0014】
前記通路開閉手段は、前記印刷手段による包装紙への印刷位置から、前記薬剤包装手段による包装紙への薬剤の包装位置までの包装紙の送りピッチ数に応じた数以上に設けるのが好ましい。
【0015】
この構成により、各構成部材のサイズやレイアウトのいかんに拘わらず、薬剤の送り動作と包装紙の送り動作を同期させながら、印刷された分包位置に対して対応する薬剤を確実に包装することが可能となる。また、薬剤供給手段によって供給される薬剤の払出が確認された後、印刷処理を同期させることができるので、各包装位置での印刷内容に対応する薬剤の包装を確実なものとすることが可能となる。
【0016】
前記薬剤供給手段は、種類別に薬剤が収容される薬剤収容部と、各薬剤収容部から供給される薬剤を1箇所に回収する薬剤回収部とを備え、前記通路開閉手段は、前記薬剤回収部に設けるのが好ましい。
【0017】
前記各薬剤収容部の位置情報と、該薬剤収容部に収容される薬剤の薬剤情報とを互いに関連付けたデータを記憶する記憶手段を備え、前記薬剤情報は、前記薬剤収容部に収容する薬剤の使用期限を含み、前記制御手段は、前記薬剤検出手段による検出結果により、前記薬剤待機手段に待機させた薬剤が適切であると判断すれば、前記記憶手段に記憶したデータを参照し、前記印刷手段により、前記薬剤の使用期限を包装紙に印刷させるのが好ましい。
【0018】
この構成により、薬剤待機手段に待機させた薬剤が適切である場合にのみ、印刷手段により包装紙に印刷することができる。印刷される内容には使用期限が含まれるので、使用期限を過ぎて服用することを防止できる。
【0019】
前記各薬剤収容部の位置情報と、該薬剤収容部に収容される薬剤の薬剤情報とを互いに関連付けたデータを記憶する記憶手段を備え、前記薬剤情報は、前記薬剤収容部に収容する薬剤に特有のロット番号を含み、前記制御手段は、処方データに基づいて前記記憶手段のデータを参照し、該当する薬剤が収容された薬剤収容部を特定して薬剤の供給を開始すると共に、前記印刷手段により、前記薬剤のロット番号を包装紙に印刷させるのが好ましい。
【0020】
この構成により、薬剤待機手段に待機させた薬剤が適切である場合にのみ、印刷手段により包装紙に印刷することができる。印刷される内容にはロット番号が含まれるので、後にこのロット番号に基づいて包装された薬品の追跡調査を行うことが可能となる。
【0021】
前記記憶手段は、さらにエラー情報を記憶し、前記制御手段は、前記薬剤検出手段により前記処方データに基づく薬剤が検出されなければ、前記印刷手段により、包装紙に、前記エラー情報を印刷させるのが好ましい。
【0022】
この構成により、包装直前の薬剤の検出結果に基づいて包装紙にエラー情報を印刷することができるので、信頼性の高い印刷内容とすることが可能となる。
【0023】
また、本発明は、前記課題を解決するための手段として、薬剤包装方法を、処方データに従って該当する薬剤を供給する薬剤供給処理と、供給された薬剤を一時待機させる薬剤待機処理と、待機させた薬剤を検出する薬剤検出処理と、前記処方データに基づく薬剤が検出されれば、包装紙に印刷を行う印刷処理と、包装紙を搬送する搬送処理と、包装紙の印刷を施した部分に一時待機させた薬剤を供給して包装する包装処理とを順次実行するようにしたものである。
【0024】
前記搬送処理は、包装紙に印刷を行う印刷位置から、包装紙に薬剤を包装する包装位置までの包装紙の包数に応じた送りピッチで行い、前記薬剤待機処理は、薬剤を、前記送りピッチ数に応じた待機位置に順次移動させた後、包装紙にて包装させるのが好ましい。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、薬剤供給手段から供給された薬剤を、一旦、薬剤待機手段で待機させ、薬剤検出手段で検出した結果に基づいて包装紙への印刷を行うようにしているので、エラーが発生して印刷結果が無駄になるといったことがない上、その後の復旧作業も迅速に対処することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。
【0027】
図1は、本実施形態に係る錠剤包装装置の概略図を示す。この錠剤包装装置は、大略、薬剤供給手段の一例である錠剤供給ユニット1、印刷手段の一例である印刷ユニット2、包装手段の一例である包装ユニット3及び制御手段の一例である制御ユニット4で構成されている。
【0028】
錠剤供給ユニット1は、略円筒状のドラム5の外周面に、複数の錠剤フィーダ6を、上下方向及び周方向に配置し、上下方向の一列に配置された各錠剤フィーダ6から排出される錠剤を下方部へと案内する案内通路7を、前記錠剤フィーダ6の列毎に設けたものである。
【0029】
錠剤フィーダ6は、図4に示すように、モータベース8に錠剤カセット9を着脱可能としたものである。錠剤カセット9は、略直方体の箱状で、ロット番号で管理される同一種類の錠剤が収容されている。錠剤カセット9内には図示しないロータが設けられ、その外周部にはポケット部が複数形成されている。各ポケット部には、錠剤カセット9内に収容した錠剤が1つずつ保持される。モータベース8は、錠剤カセット9の装着時、ギア8aを介して内蔵するモータ8bからロータへの動力の伝達を可能とする。またモータベース8には、ロータを回転させることにより、ポケット部に保持した錠剤が順次排出される錠剤通路8cが形成されている。錠剤通路8cには、計数センサ8dが設けられ、通過する錠剤の数量をカウントできるようになっている。但し、この計数センサ8dは必ずしも必要なものではなく、後述する錠剤検出センサ13aで代用することも可能である。
【0030】
ドラム5の下方には、図1に示すように、ホッパー10が配設されている。ホッパー10は、下方に向かうに従って徐々に開口断面積が小さくなり、下端部には、薬剤待機手段の一例である、筒状の錠剤待機部11が設けられている。これにより、前記錠剤供給ユニット1から錠剤が供給されれば、いずれの案内通路7からであっても錠剤をスムーズに錠剤待機部11へと案内することが可能である。
【0031】
前記錠剤待機部11は、図2に示すように、上下方向に所定間隔で配置された、3枚の開閉可能なシャッター12a、12b、12cを備える。各シャッター12a、12b、12cは、錠剤供給ユニット1から供給された錠剤を支持して待機させる錠剤待機領域をそれぞれ提供する(以下の説明では、最上位から順に第1、第2及び第3錠剤待機領域A1、A2及びA3と記載する。これら錠剤待機領域A1、A2及びA3は、印刷ユニット2と包装ユニット3の間に位置する包装紙の包数に対応している。具体的に、図5では、印刷ユニット2と包装ユニット3の間には5包あるため、錠剤待機領域は5箇所必要となる。)。前記各シャッター12a、12b、12cに支持された錠剤は、各錠剤待機領域A1、A2、A3にそれぞれ配設した錠剤検出センサ13a、13b、13cによってそれぞれ検出され、その錠数が計数される。錠剤検出センサ13a、13b、13cには、例えば、発光素子と受光素子からなるエリアセンサ等が使用できる。
【0032】
なお、前記錠剤待機部11の断面形状は円形に限らず、四角形、三角形等、いずれの形状であってもよい。シャッター12a、12b、12cはスライド式、揺動式のいずれでも採用できる。スライド式であれば、同一面内で、往復移動するタイプ、旋回移動するタイプのいずれであってもよい。揺動式では、回転軸は中心に設けてもよいし、一端側に設けてもよい。シャッター12a、12b、12cを開閉させるための駆動源としては、モータ、ソレノイド等を使用できる。シャッター12a、12b、12cを開放した際、錠剤を確実に落下させることができるように、シャッター12a、12b、12cの開閉動作を繰り返したり、振動機構を備えたりするようにしてもよい。また、前記錠剤待機部11は、複数の錠剤収容室を備え、回転させることにより、順次、各錠剤収容室に待機させた錠剤を供給可能な構成とすることも可能である(例えば、特開平10−129603号公報、特開2000−325430号公報に開示されるような方式を錠剤待機部11に採用することもできる。)。また、前記錠剤検出センサ13a、13b、13cにより、錠剤の種類をも判別可能としてもよい。例えば、CCD(Charge Coupled Devices)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等を使用し、撮像した結果に基づいて、後述する制御部19で、ソフトウェアによる周知の画像認識処理を実行すればよい。
【0033】
印刷ユニット2は、包装紙15の各薬包に印刷をするためのもので、レーザプリンタ、インクジェットプリンタ等が使用可能である。印刷ユニット2による印刷内容は、処方内容(服用日数、服用方法、薬剤名、効能等)のほか、薬剤の使用期限、ロット番号、エラー情報等が含まれる。印刷は、前記錠剤検出センサ13aによって最上位の錠剤待機領域A1で、該当する錠剤が検出された場合に開始される。
【0034】
包装ユニット3は、図5に示すように、ロール14に巻き付けた包装紙15を巻き戻して搬送方向に沿って2つ折りにし、シール部材16により搬送方向に所定間隔でシールしながら、前記錠剤供給ユニット1から供給した錠剤を、ホッパー10を介して収容し、残る部分をシールして袋状とする(詳しくは、特開2005−162240号公報参照)。図5では、包装紙15を斜め下方に向かって搬送する構成を図示しており、前記図1に記載の構成とは相違するが、図1は概略を示すものであり、実際には、図5に示す構成となっている。ここでは、図示しない搬送ローラ等が搬送手段を構成しており、包装紙15を印刷ユニット2から包装ユニット3へと搬送する。また、包装紙15に錠剤を供給する位置は、印刷ユニット2による印刷位置から2包目とし、1包分のスペースを確保している。これは、印刷ユニット2と包装ユニット3との干渉を回避するためである。なお、包装ユニット3で薬剤を収容されて包装されることにより得られた薬包体は、適宜、包装ユニット3の下流側に配置したカッター17により(例えば、1患者分単位で)切断される。なお、包装ユニット3のシールには、ローラ式を採用するようにしてもよい(例えば、特許第2942769号公報参照)。
【0035】
制御ユニット4は、図6に示すように、少なくとも、各錠剤フィーダ6と、その錠剤カセット9に収容される薬剤の種類とを関連付けたデータテーブルを記憶する記憶部18を備える。このデータテーブルには、各錠剤フィーダ6での錠剤の残量や、ロット番号、薬剤コード等も格納されており、薬剤の画像データ等を含めてもよい。記憶部18には、図示しないサーバから受信したり、キーボード等の入力手段から直接入力したりすることにより処方データを記憶させてもよい。また処方データは、その都度、サーバや記憶部18から呼び出してRAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリに一時的に記憶させるように構成することも可能である。ここでは、サーバから処方データが入力された場合にRAMに記憶させ、包装処理を実行するようにしている。処方データは、患者単位で処方番号が付与されている。1患者に複数の薬剤が処方される場合にも、1つの処方番号が付与される。服用時期(朝・昼・夕食後、就寝前等)単位で、包装データとしてまとめられている。例えば、薬剤A、Bが朝・昼・夕食後、薬剤Cが夕食後という服用時期で、ある患者に処方される場合、薬剤A、B及びCについて1つの処方番号が付与され、1処方データとして取り扱う。そして、朝・昼食後の薬剤A及びB、夕食後の薬剤A、B及びCをそれぞれ1つの包装データとして取り扱う。
【0036】
また、制御ユニット4は、処方データに基づいて該当する錠剤が収容された錠剤フィーダ6から所定数の錠剤を払い出させたり、錠剤検出センサ13a、13b、13cでの検出信号に基づいて印刷ユニット2により包装紙15への印刷を行わせたりする等の処理を実行する制御部19を備える。
【0037】
次に、前記構成からなる錠剤包装装置の動作について、図7及び図8のフローチャートを参照しつつ説明する。
【0038】
まず、初期動作(ステップS1)により、錠剤待機領域A1、A2、A3の各錠剤検出センサ13a、13b、13cにより残留している錠剤がないか否かを判断し、もし残留している錠剤があれば、全てのシャッター12a、12b、12cを開放し、包装ユニット3で包装する。このとき、印刷ユニット2で、「破棄」、「エラー」等の印刷を施し、包装されたものが正規のものでないことが一目で分かるようにする。これらの処理が終了すれば、シャッター12a、12b、12cで錠剤待機部11を仕切り、錠剤待機領域A1、A2、A3を形成する。
【0039】
初期動作が終了し、サーバ等から処方データの入力があれば(ステップS2)、この処方データに基づいて、該当する薬剤が収容された錠剤フィーダ6を駆動する(ステップS3)。詳しくは、処方データに含まれる薬剤名(一般には、薬剤コードを使用する)に基づいて、予め記憶部18に記憶したデータテーブルを参照し、該当する薬剤が収容された錠剤フィーダ6を特定する。そして、特定した錠剤フィーダ6のモータ8bを駆動し、錠剤の払出処理を開始する。このとき、計数センサ8dで、払い出す錠剤の数量を計数する(ステップS4)。1処方に複数の錠剤が含まれている場合、該当する錠剤が収容された全ての錠剤フィーダ6から錠剤の払出を行う。
【0040】
錠剤の払出が完了したか否かは、処方データに含まれる錠剤数と、計数センサ8dで計数される錠剤数とを比較することにより行う(ステップS5)。計数センサ8dでのカウント数が処方データの錠剤数と合致するまでは、前記ステップS3及びS4を繰り返し、合致すれば、払出完了と判断して次のステップへと移行する。錠剤フィーダ6から払い出された錠剤は、ホッパー10によって錠剤待機部11へと集められる。錠剤待機部11では、錠剤は最上位に位置するシャッター12aに保持される。そこで、錠剤検出センサ13aにより、シャッター12a上に保持された錠剤の数量を検出し、計数センサ8dで計数された数量と一致するか否かを判断する(ステップS6)。このとき、画像認識処理により払い出した錠剤が処方データに含まれる錠剤であるのか否かの確認を行うようにしてもよい。
【0041】
錠剤検出センサ13aで検出される錠剤数が計数センサ8dで計数された数量と一致すれば(ステップS6:YES)、印刷ユニット2で包装紙15への印刷を開始する(ステップS7)。包装紙15への印刷内容は、服用時期、服用方法、薬剤名、使用期限、ロット番号等が含まれる。このように、包装紙15への印刷を開始する前に処方数を確認するようにしているので、錠剤の供給が錠剤フィーダ6での錠剤の詰まり、計数センサ8dでの計数ミス等があった場合には印刷を中止させることができる。薬剤カセット9からの薬剤の供給途中で、欠品となり、他の薬剤カセット9から同一薬剤の供給を行わせる場合、ロット番号を複数印刷しておけばよい。
【0042】
また、モータ8bを駆動しているにも拘わらず、錠剤検出センサ13aで検出される錠剤の数量が処方数に到達しなければ(ステップS6:NO)、エラー情報として記録し(ステップS8)、包装紙15への印刷内容はエラー情報とする(ステップS9)。エラー情報としては、エラーが発生した旨の表示のほか、患者名等、エラー内容を特定できるようなものとするのが好ましい。この場合、エラーが発生した処方をキャンセルできるようにしてもよい。
【0043】
但し、錠剤検出センサ13aは、前記計数センサ8dで兼用することも可能である。すなわち、各錠剤カセット9から払い出された錠剤は、途中で詰まることなく確実に払い出すことができるものと考え、計数センサ8dでの計数結果のみに基づいて、払い出す錠剤の確認を行うようにすればよい。この場合、前記ステップS6での判断は不要となり、前記ステップS5での判断に基づいて、ステップS7又はS8のいずれに移行するのかを決定すればよい。
【0044】
処方をキャンセルする場合、例えば、錠剤待機領域に残留する薬剤を、図示しないダストボックスに破棄し、キャンセル処理を実行する。キャンセル処理は、画面上にキャンセルボタンを表示させ、タッチ操作することにより実行されるようにすればよい。そして、キャンセルした処方について、再度、記録したエラー情報に基づいて、自動的に払出処理を再開できるようにすればよい。このとき、薬包紙に、エラー情報及び再払出であることを判別可能なマーク等を印刷すればよい。マークであれば、予め取り決めた監査者(薬剤師)のみが判別できるようなものとするのが好ましい。
【0045】
続いて、錠剤待機部11で、シャッター12a、12b、12cの開閉動作を行う(ステップS10)。シャッター12a、12b、12cの開閉動作は、図8のフローチャートに示すように、まず、第3錠剤待機領域A3に錠剤が保持されているか否かを判断し(ステップS11)、保持されていれば、最下位のシャッター12cを開閉して包装ユニット3へと落下させる(ステップS12)。また同様にして第2錠剤待機領域A2での錠剤の有無に基づいて中央部のシャッター12bを駆動制御する(ステップS13、S14)。その後、最上位のシャッター12aを開閉し(ステップS15)、そこに保持された錠剤を第2錠剤待機領域A2へと移動させる。これら一連の動作の後、包装ユニット3を駆動制御して包装紙15を1包分だけ搬送し(ステップS16)、次の包装動作に備える。この場合、タイマーでシャッター13a〜13cの開閉動作を管理し、順次、錠剤を各錠剤待機領域へと移送させるようにすれば、錠剤検出センサ13b、13cを不要とすることもできる。
【0046】
印刷ユニット2で印刷された1包分の領域は、順次、1包分ずつ搬送されて2包分移動された位置で、錠剤を収容される。一方、錠剤待機部11では、シャッター12a、12b、12cにより、第1、第2及び第3錠剤待機領域A1、A2及びA3が形成されている。そして、印刷ユニット2で印刷される1包分の印刷領域、1包分搬送された中間領域、さらに1包分搬送された包装領域は、第1、第2及び第3錠剤待機領域A1、A2及びA3にそれぞれ対応している。したがって、前記一連の包装処理の途中で、エラーが発生して包装動作が一時中断された場合等であっても、包装紙15の各包と、各錠剤待機領域A1、A2及びA3とは一対一に対応しているので、運転を再開すれば、適切な包装処理に復帰させることができる。
【0047】
このようにして錠剤待機部11でシャッター12a、12b、12cの開閉を行い、包装ユニット3で錠剤の包装が行われれば、処方データに次の包装データが含まれているか否かを判断する(ステップS17)。次の包装データが含まれていれば、前記ステップS3〜S10の処理を繰り返す。
【0048】
錠剤待機部11に錠剤が全く保持されていない状態で、錠剤供給ユニット1から錠剤を供給する場合、図3(a)〜(d)に示すように、錠剤は順次下方側へと移送され、印刷ユニット2で所定の印刷を施された包装紙15が1ピッチ(1包分)ずつ搬送される。
【0049】
その後、処方データに含まれる全ての包装データについて前記各処理が終了すれば(ステップS18)、ステップS2に戻って次の処方データの入力を待つ。
【0050】
以上のようにして、順次入力される処方データに基づいて錠剤の供給処理、印刷処理及び包装処理を繰り返す。そして、1患者(1処方データ)毎に、カッター17により包装紙15を切断する(ステップS19)。
【0051】
(他の実施形態)
他の実施形態では、制御ユニット4が、図9に示すように、錠剤供給ユニット制御部20、錠剤待機ユニット制御部21、印刷・包装ユニット制御部22で構成されている。
【0052】
錠剤供給ユニット制御部20は、次工程の錠剤待機部11が空である場合、対応する錠剤カセット9から錠剤を払い出させる。錠剤の計数は、各錠剤カセット9に設けた計数センサ8dにより行う。この場合、前記実施形態と同様にして、包装直前の錠剤を確認するための錠剤検出センサ13aは、前記計数センサ8dで兼用することも可能である。
【0053】
錠剤待機ユニット制御部21は、包装前の薬剤を、複数の錠剤待機位置を備えた錠剤待機部11に待機させ、先入れ先出し方式で、次工程の包装ユニットへと搬送させる。この場合、タイマーでシャッター13a〜13cの開閉動作を管理し、順次、錠剤を各錠剤待機位置に移送させるようにすれば、錠剤検出センサ13b、13cも不要とすることもできる。また、錠剤待機部11は、図示される上下方向に複数の収容室を備えた構成に限らず、回転式等であってもよい。また、錠剤待機部11の配設位置は、錠剤カセットの排出通路から包装紙15への投入位置までの間であればどこであってもよい。また、錠剤待機部11は、1箇所に限らず、複数箇所に設けることも可能である。錠剤待機部11の錠剤待機位置の数は、包装紙15への印刷位置から包装位置までの区間に介在する最大包数以上とする必要がある。例えば、前記区間での包数が4包である場合、錠剤待機位置の数は4以上としなければならない。
【0054】
印刷・包装ユニット制御部22は、錠剤待機ユニットから錠剤を払い出す排出処理の完了を受けて印刷処理を開始する。
【0055】
以上の制御ユニット4を備えた例では、各制御部でそれぞれ独立して該当する処理を実行する。
【0056】
錠剤供給ユニット制御部20では、図10に示すフローチャートに従って払出処理を実行する。
【0057】
すなわち、未処理の処方待ち行列があれば(ステップS21)、錠剤待機領域A1に他の処方の錠剤が残っていないか否かを確認し(ステップS22)、残っていなければ、錠剤の払出処理を開始する(ステップS23)。払出処理では、払出状態を、「カセット払出中」に更新する。払い出された錠剤は計数センサ8dによって計数し、計数結果が処方内容と合致するか否かに基づいてエラーが発生しているか否かを判断する(ステップS24)。エラーがなく、正常に払出処理が完了すれば、払出状態を、「払出終了」に更新する(ステップS25)。このとき、包装紙の該当する薬包に、服用時期、服用方法、薬剤名等を印刷する。また、エラーが発生した場合、エラー情報を処方と関連付けて記録し(ステップS26)、前記ステップS25に移行して、払出状態を、「払出終了」に更新する。但し、この場合の印刷内容は、エラー情報に関するものとする。
【0058】
錠剤待機ユニット制御部21では、図11に示すフローチャートに従って待機処理を実行する。
【0059】
すなわち、「払出終了」となった処方待ち行列があれば(ステップS31)、錠剤待機領域A2に他の処方の錠剤がないことを条件に(ステップS32)、錠剤待機領域A1の錠剤を錠剤待機領域A2に搬送する(ステップS33)。そして、払出状態を、「待機領域A1」から「待機領域A2」に更新する(ステップS34)。錠剤が待機領域A2に搬送されれば、同様にして、錠剤待機領域A3に錠剤がないことを条件に(ステップS35)、錠剤待機領域A2の錠剤を錠剤待機領域A3に搬送し(ステップS36)、払出状態を、「待機領域A2」から「待機領域A3」に更新する(ステップS37)。
【0060】
印刷・包装ユニット制御部22では、図12に示すフローチャートに従って印刷・包装処理を実行する。
【0061】
すなわち、払出状態が「払出終了」となっていることを確認し(ステップS41)、処方情報を包装紙15の該当包に印刷させ、包装状態を印刷位置P1に更新する(ステップS42)。そして、薬剤投入位置(シール位置)P3に、包装紙15の印刷済みの薬包が位置するか否かを判断する(ステップS43)。印刷済みの薬包が位置していれば、包装紙15を1包分搬送し(ステップS44)、包装状態を更新する(ステップS45)。包装状態の更新は、印刷位置P1であれば、(印刷位置から)1包送りP2に、1包送りP2であれば、薬剤投入位置P3にそれぞれ更新する。一方、薬剤投入位置P3に印刷済みの薬包が位置していなければ、前記ステップS44で、包装紙15を1包分搬送する前に、薬剤投入位置P3に於ける払出状態が、「待機領域A3」であるか否かを判断する(ステップS46)。そして、払出状態が「待機領域A3」となれば、シャッターを開閉し、包装紙15に錠剤を投入する(ステップS47)。このとき、前記実施形態と同様にして、投入する薬剤と、投入される包装紙15の薬包とが対応しているか否かの確認が行われる。
【0062】
このように、前記第2実施形態では、払出処理、待機処理、及び、印刷・包装処理の各処理を独立した各制御部で行うようにしているので、制御プログラムの作成が容易となり、エラーが発生しても柔軟に対応することができる。
【0063】
なお、前記実施形態では、錠剤を包装する場合について説明したが、カプセル剤等の他の形態の薬剤の包装であっても同様な構成、すなわち複数のシャッター12a、12b、12cを備えた錠剤待機部11と同様な構成を採用できる。
【0064】
また、前記実施形態では、シャッター12a、12b、12cをホッパー10の下端開口部に設けたが、ドラム5の下方部に設けた貯留部に同様な構成を設けることもできる(詳しくは、特許第2768614号公報参照)。すなわち、錠剤供給ユニット1の下端部に、錠剤フィーダ6から排出され、案内通路7を落下する錠剤を一旦貯留するための貯留部を形成する。貯留部は、案内通路7の下端部を内側に向かって傾斜させ、その下端部に環状の底板11を配設した構成とする。底板11には、各案内通路7と同一ピッチで貫通孔を形成する。そして、図示しないモータ等の駆動機構により、底板11を1/2ピッチずつ回転させ、案内通路7の下端開口部を開閉する。
【0065】
また、前者の実施形態では、図7に示すフローチャートのステップS6において、錠剤が検出されるか否かで印刷を開始させるか否かを判断するようにしている。このため、印刷ユニットと包装ユニットの間の包数に等しい数の薬剤待機領域を設ける必要がある。一方、後者の実施形態の場合、各処理を独立した制御部で行うようにしている。このため、印刷ユニットと包装ユニットの間の包数以上の薬品待機領域を設けることができる。したがって、特許第2942769号公報に示すような包装機構を使用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本実施形態に係る錠剤包装装置の概略説明図である。
【図2】図1の部分拡大図である。
【図3】包装及び印刷工程を示す説明図である。
【図4】錠剤フィーダの分解斜視図である。
【図5】包装ユニットの正面図である。
【図6】本実施形態に係る錠剤包装装置のブロック図である。
【図7】本実施形態に係る錠剤包装装置の動作を示すフローチャート図である。
【図8】図7のシャッター開閉処理を示すフローチャート図である。
【図9】他の実施形態に係る錠剤包装装置の制御部を示すブロック図である。
【図10】他の実施形態に係る錠剤包装装置の錠剤供給ユニット制御部での制御を示すフローチャート図である。
【図11】他の実施形態に係る錠剤包装装置の錠剤待機ユニット制御部での制御を示すフローチャート図である。
【図12】他の実施形態に係る錠剤包装装置の印刷・包装ユニット制御部での制御を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0067】
1…錠剤供給ユニット(薬剤供給手段)
2…印刷ユニット(印刷手段)
3…包装ユニット(薬剤包装手段)
4…制御ユニット(制御手段)
5…ドラム
6…錠剤フィーダ
7…案内通路
8…モータベース
9…錠剤カセット
10…ホッパー
11…錠剤待機部(薬剤待機手段)
12a、12b、12c…シャッター(通路開閉手段)
13a、13b、13c…錠剤検出センサ(薬剤検出手段)
14…ロール
15…包装紙
16…シール部材
17…カッター
18…記憶部
19…制御部
20…錠剤供給ユニット制御部
21…錠剤待機ユニット制御部
22…印刷・包装ユニット制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬剤包装装置及び薬剤包装方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、薬剤包装装置として、薬剤を包装する包装紙に薬剤名や服用方法等を印刷するようにしたものがある(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−185703号公報
【特許文献2】特開2005−263318号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の薬剤包装装置では、包装紙に印刷を施した後、薬剤を包装するようにしている。これは、印刷に使用されるインクリボン式やドット式のプリンタでは、包装紙を表裏面から処理する関係上、薬剤を包装する前でないと印刷することができないためである。また、印刷位置には印刷ユニットが設けられ、包装位置には包装ユニットが設けられており、これら各ユニットの占有スペースにより、両位置の間にはある程度の距離が必要である。具体的には、少なくとも2〜3包分の距離を確保しなければならない。したがって、包装処理中にエラーが発生し、処方データ通りに薬剤を包装できない場合であっても、既に印刷が完了した状態にあるため、対処することができない。場合によっては、前記処方データの包装及び印刷処理を最初からやり直す必要がある。
【0005】
また、包装紙への印刷内容は、薬剤名や処方内容等であり、使用期限やロット番号等は含まれない。薬剤は製薬から販売までロット番号で管理されている。したがって、包装紙にロット番号を印刷すれば、後にロット番号に基づいて、その薬剤の履歴を調査することができるが(トレーサビリティー)、そのような印刷機能は備えていない。印刷項目が多くなると、それだけ修復作業に手間取ることになるためである。
【0006】
そこで、本発明は、処理中にエラーが発生しても、迅速に対応することができる薬剤包装装置及び薬剤包装方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、
薬剤包装装置を、
処方データに従って薬剤を供給する薬剤供給手段と、
前記薬剤供給手段によって供給された薬剤を一旦保持して待機させる薬剤待機手段と、
前記処方データに従って、包装紙に該当するデータを印刷する印刷手段と、
前記包装紙を搬送する包装紙搬送手段と、
前記薬剤供給手段により供給された薬剤を、包装位置で包装紙に包装させる薬剤包装手段と、
前記印刷手段により該当するデータを印刷された、前記包装紙の該当部位が、前記包装紙搬送手段により包装位置に搬送されることにより、前記薬剤待機手段に待機させた、対応する薬剤を、前記薬剤包装手段により包装させる制御手段と、
を備えた構成としたものである。
【0008】
この構成により、印刷手段による印刷位置と、薬剤包装手段による包装位置とが離れているにも拘わらず、薬剤待機手段の働きにより、印刷内容と、包装する薬剤との的確に関連付けることができる。したがって、エラー等が発生したとしても、迅速に対応することが可能となる。
【0009】
さらに、前記薬剤供給手段によって前記薬剤待機手段に供給される薬剤を検出する薬剤検出手段を備え、
前記制御手段は、前記薬剤検出手段からの検出信号に基づいて、前記薬剤待機手段に薬剤が待機しているか否かを判断するようにすればよい。
【0010】
この構成により、包装紙に印刷する前に、薬剤検出手段により薬剤供給手段から処方データに基づいて薬剤が適切に供給されたか否かを検出するので、エラー等が発生した場合であってもそのまま印刷されることがない。この場合、処方をキャンセルして包装し直すことになるが、印刷が完了していないため、スムーズに印刷及び包装処理を再開することができる。
【0011】
前記薬剤待機手段は、前記薬剤供給手段から前記薬剤包装手段に至る薬剤通路を、いずれかの位置で開閉する通路開閉手段を備えた構成とすればよい。
【0012】
前記通路開閉手段は、少なくとも、前記印刷手段による包装紙への印刷位置の1包と、前記薬剤包装手段による包装紙への薬剤の包装位置の1包とに対応する2箇所に設けるのが好ましい。
【0013】
この構成により、薬剤検出手段による薬剤の検出後、印刷位置で包装紙に印刷を施し、包装位置へと搬送するのに合わせて各通路開閉手段を開閉させることにより薬剤を包装位置へと導くことができる。つまり、薬剤の送り動作と包装紙の送り動作を同期させることができ、印刷された分包位置に対して対応する薬剤を確実に包装することが可能となる。
【0014】
前記通路開閉手段は、前記印刷手段による包装紙への印刷位置から、前記薬剤包装手段による包装紙への薬剤の包装位置までの包装紙の送りピッチ数に応じた数以上に設けるのが好ましい。
【0015】
この構成により、各構成部材のサイズやレイアウトのいかんに拘わらず、薬剤の送り動作と包装紙の送り動作を同期させながら、印刷された分包位置に対して対応する薬剤を確実に包装することが可能となる。また、薬剤供給手段によって供給される薬剤の払出が確認された後、印刷処理を同期させることができるので、各包装位置での印刷内容に対応する薬剤の包装を確実なものとすることが可能となる。
【0016】
前記薬剤供給手段は、種類別に薬剤が収容される薬剤収容部と、各薬剤収容部から供給される薬剤を1箇所に回収する薬剤回収部とを備え、前記通路開閉手段は、前記薬剤回収部に設けるのが好ましい。
【0017】
前記各薬剤収容部の位置情報と、該薬剤収容部に収容される薬剤の薬剤情報とを互いに関連付けたデータを記憶する記憶手段を備え、前記薬剤情報は、前記薬剤収容部に収容する薬剤の使用期限を含み、前記制御手段は、前記薬剤検出手段による検出結果により、前記薬剤待機手段に待機させた薬剤が適切であると判断すれば、前記記憶手段に記憶したデータを参照し、前記印刷手段により、前記薬剤の使用期限を包装紙に印刷させるのが好ましい。
【0018】
この構成により、薬剤待機手段に待機させた薬剤が適切である場合にのみ、印刷手段により包装紙に印刷することができる。印刷される内容には使用期限が含まれるので、使用期限を過ぎて服用することを防止できる。
【0019】
前記各薬剤収容部の位置情報と、該薬剤収容部に収容される薬剤の薬剤情報とを互いに関連付けたデータを記憶する記憶手段を備え、前記薬剤情報は、前記薬剤収容部に収容する薬剤に特有のロット番号を含み、前記制御手段は、処方データに基づいて前記記憶手段のデータを参照し、該当する薬剤が収容された薬剤収容部を特定して薬剤の供給を開始すると共に、前記印刷手段により、前記薬剤のロット番号を包装紙に印刷させるのが好ましい。
【0020】
この構成により、薬剤待機手段に待機させた薬剤が適切である場合にのみ、印刷手段により包装紙に印刷することができる。印刷される内容にはロット番号が含まれるので、後にこのロット番号に基づいて包装された薬品の追跡調査を行うことが可能となる。
【0021】
前記記憶手段は、さらにエラー情報を記憶し、前記制御手段は、前記薬剤検出手段により前記処方データに基づく薬剤が検出されなければ、前記印刷手段により、包装紙に、前記エラー情報を印刷させるのが好ましい。
【0022】
この構成により、包装直前の薬剤の検出結果に基づいて包装紙にエラー情報を印刷することができるので、信頼性の高い印刷内容とすることが可能となる。
【0023】
また、本発明は、前記課題を解決するための手段として、薬剤包装方法を、処方データに従って該当する薬剤を供給する薬剤供給処理と、供給された薬剤を一時待機させる薬剤待機処理と、待機させた薬剤を検出する薬剤検出処理と、前記処方データに基づく薬剤が検出されれば、包装紙に印刷を行う印刷処理と、包装紙を搬送する搬送処理と、包装紙の印刷を施した部分に一時待機させた薬剤を供給して包装する包装処理とを順次実行するようにしたものである。
【0024】
前記搬送処理は、包装紙に印刷を行う印刷位置から、包装紙に薬剤を包装する包装位置までの包装紙の包数に応じた送りピッチで行い、前記薬剤待機処理は、薬剤を、前記送りピッチ数に応じた待機位置に順次移動させた後、包装紙にて包装させるのが好ましい。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、薬剤供給手段から供給された薬剤を、一旦、薬剤待機手段で待機させ、薬剤検出手段で検出した結果に基づいて包装紙への印刷を行うようにしているので、エラーが発生して印刷結果が無駄になるといったことがない上、その後の復旧作業も迅速に対処することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。
【0027】
図1は、本実施形態に係る錠剤包装装置の概略図を示す。この錠剤包装装置は、大略、薬剤供給手段の一例である錠剤供給ユニット1、印刷手段の一例である印刷ユニット2、包装手段の一例である包装ユニット3及び制御手段の一例である制御ユニット4で構成されている。
【0028】
錠剤供給ユニット1は、略円筒状のドラム5の外周面に、複数の錠剤フィーダ6を、上下方向及び周方向に配置し、上下方向の一列に配置された各錠剤フィーダ6から排出される錠剤を下方部へと案内する案内通路7を、前記錠剤フィーダ6の列毎に設けたものである。
【0029】
錠剤フィーダ6は、図4に示すように、モータベース8に錠剤カセット9を着脱可能としたものである。錠剤カセット9は、略直方体の箱状で、ロット番号で管理される同一種類の錠剤が収容されている。錠剤カセット9内には図示しないロータが設けられ、その外周部にはポケット部が複数形成されている。各ポケット部には、錠剤カセット9内に収容した錠剤が1つずつ保持される。モータベース8は、錠剤カセット9の装着時、ギア8aを介して内蔵するモータ8bからロータへの動力の伝達を可能とする。またモータベース8には、ロータを回転させることにより、ポケット部に保持した錠剤が順次排出される錠剤通路8cが形成されている。錠剤通路8cには、計数センサ8dが設けられ、通過する錠剤の数量をカウントできるようになっている。但し、この計数センサ8dは必ずしも必要なものではなく、後述する錠剤検出センサ13aで代用することも可能である。
【0030】
ドラム5の下方には、図1に示すように、ホッパー10が配設されている。ホッパー10は、下方に向かうに従って徐々に開口断面積が小さくなり、下端部には、薬剤待機手段の一例である、筒状の錠剤待機部11が設けられている。これにより、前記錠剤供給ユニット1から錠剤が供給されれば、いずれの案内通路7からであっても錠剤をスムーズに錠剤待機部11へと案内することが可能である。
【0031】
前記錠剤待機部11は、図2に示すように、上下方向に所定間隔で配置された、3枚の開閉可能なシャッター12a、12b、12cを備える。各シャッター12a、12b、12cは、錠剤供給ユニット1から供給された錠剤を支持して待機させる錠剤待機領域をそれぞれ提供する(以下の説明では、最上位から順に第1、第2及び第3錠剤待機領域A1、A2及びA3と記載する。これら錠剤待機領域A1、A2及びA3は、印刷ユニット2と包装ユニット3の間に位置する包装紙の包数に対応している。具体的に、図5では、印刷ユニット2と包装ユニット3の間には5包あるため、錠剤待機領域は5箇所必要となる。)。前記各シャッター12a、12b、12cに支持された錠剤は、各錠剤待機領域A1、A2、A3にそれぞれ配設した錠剤検出センサ13a、13b、13cによってそれぞれ検出され、その錠数が計数される。錠剤検出センサ13a、13b、13cには、例えば、発光素子と受光素子からなるエリアセンサ等が使用できる。
【0032】
なお、前記錠剤待機部11の断面形状は円形に限らず、四角形、三角形等、いずれの形状であってもよい。シャッター12a、12b、12cはスライド式、揺動式のいずれでも採用できる。スライド式であれば、同一面内で、往復移動するタイプ、旋回移動するタイプのいずれであってもよい。揺動式では、回転軸は中心に設けてもよいし、一端側に設けてもよい。シャッター12a、12b、12cを開閉させるための駆動源としては、モータ、ソレノイド等を使用できる。シャッター12a、12b、12cを開放した際、錠剤を確実に落下させることができるように、シャッター12a、12b、12cの開閉動作を繰り返したり、振動機構を備えたりするようにしてもよい。また、前記錠剤待機部11は、複数の錠剤収容室を備え、回転させることにより、順次、各錠剤収容室に待機させた錠剤を供給可能な構成とすることも可能である(例えば、特開平10−129603号公報、特開2000−325430号公報に開示されるような方式を錠剤待機部11に採用することもできる。)。また、前記錠剤検出センサ13a、13b、13cにより、錠剤の種類をも判別可能としてもよい。例えば、CCD(Charge Coupled Devices)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等を使用し、撮像した結果に基づいて、後述する制御部19で、ソフトウェアによる周知の画像認識処理を実行すればよい。
【0033】
印刷ユニット2は、包装紙15の各薬包に印刷をするためのもので、レーザプリンタ、インクジェットプリンタ等が使用可能である。印刷ユニット2による印刷内容は、処方内容(服用日数、服用方法、薬剤名、効能等)のほか、薬剤の使用期限、ロット番号、エラー情報等が含まれる。印刷は、前記錠剤検出センサ13aによって最上位の錠剤待機領域A1で、該当する錠剤が検出された場合に開始される。
【0034】
包装ユニット3は、図5に示すように、ロール14に巻き付けた包装紙15を巻き戻して搬送方向に沿って2つ折りにし、シール部材16により搬送方向に所定間隔でシールしながら、前記錠剤供給ユニット1から供給した錠剤を、ホッパー10を介して収容し、残る部分をシールして袋状とする(詳しくは、特開2005−162240号公報参照)。図5では、包装紙15を斜め下方に向かって搬送する構成を図示しており、前記図1に記載の構成とは相違するが、図1は概略を示すものであり、実際には、図5に示す構成となっている。ここでは、図示しない搬送ローラ等が搬送手段を構成しており、包装紙15を印刷ユニット2から包装ユニット3へと搬送する。また、包装紙15に錠剤を供給する位置は、印刷ユニット2による印刷位置から2包目とし、1包分のスペースを確保している。これは、印刷ユニット2と包装ユニット3との干渉を回避するためである。なお、包装ユニット3で薬剤を収容されて包装されることにより得られた薬包体は、適宜、包装ユニット3の下流側に配置したカッター17により(例えば、1患者分単位で)切断される。なお、包装ユニット3のシールには、ローラ式を採用するようにしてもよい(例えば、特許第2942769号公報参照)。
【0035】
制御ユニット4は、図6に示すように、少なくとも、各錠剤フィーダ6と、その錠剤カセット9に収容される薬剤の種類とを関連付けたデータテーブルを記憶する記憶部18を備える。このデータテーブルには、各錠剤フィーダ6での錠剤の残量や、ロット番号、薬剤コード等も格納されており、薬剤の画像データ等を含めてもよい。記憶部18には、図示しないサーバから受信したり、キーボード等の入力手段から直接入力したりすることにより処方データを記憶させてもよい。また処方データは、その都度、サーバや記憶部18から呼び出してRAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリに一時的に記憶させるように構成することも可能である。ここでは、サーバから処方データが入力された場合にRAMに記憶させ、包装処理を実行するようにしている。処方データは、患者単位で処方番号が付与されている。1患者に複数の薬剤が処方される場合にも、1つの処方番号が付与される。服用時期(朝・昼・夕食後、就寝前等)単位で、包装データとしてまとめられている。例えば、薬剤A、Bが朝・昼・夕食後、薬剤Cが夕食後という服用時期で、ある患者に処方される場合、薬剤A、B及びCについて1つの処方番号が付与され、1処方データとして取り扱う。そして、朝・昼食後の薬剤A及びB、夕食後の薬剤A、B及びCをそれぞれ1つの包装データとして取り扱う。
【0036】
また、制御ユニット4は、処方データに基づいて該当する錠剤が収容された錠剤フィーダ6から所定数の錠剤を払い出させたり、錠剤検出センサ13a、13b、13cでの検出信号に基づいて印刷ユニット2により包装紙15への印刷を行わせたりする等の処理を実行する制御部19を備える。
【0037】
次に、前記構成からなる錠剤包装装置の動作について、図7及び図8のフローチャートを参照しつつ説明する。
【0038】
まず、初期動作(ステップS1)により、錠剤待機領域A1、A2、A3の各錠剤検出センサ13a、13b、13cにより残留している錠剤がないか否かを判断し、もし残留している錠剤があれば、全てのシャッター12a、12b、12cを開放し、包装ユニット3で包装する。このとき、印刷ユニット2で、「破棄」、「エラー」等の印刷を施し、包装されたものが正規のものでないことが一目で分かるようにする。これらの処理が終了すれば、シャッター12a、12b、12cで錠剤待機部11を仕切り、錠剤待機領域A1、A2、A3を形成する。
【0039】
初期動作が終了し、サーバ等から処方データの入力があれば(ステップS2)、この処方データに基づいて、該当する薬剤が収容された錠剤フィーダ6を駆動する(ステップS3)。詳しくは、処方データに含まれる薬剤名(一般には、薬剤コードを使用する)に基づいて、予め記憶部18に記憶したデータテーブルを参照し、該当する薬剤が収容された錠剤フィーダ6を特定する。そして、特定した錠剤フィーダ6のモータ8bを駆動し、錠剤の払出処理を開始する。このとき、計数センサ8dで、払い出す錠剤の数量を計数する(ステップS4)。1処方に複数の錠剤が含まれている場合、該当する錠剤が収容された全ての錠剤フィーダ6から錠剤の払出を行う。
【0040】
錠剤の払出が完了したか否かは、処方データに含まれる錠剤数と、計数センサ8dで計数される錠剤数とを比較することにより行う(ステップS5)。計数センサ8dでのカウント数が処方データの錠剤数と合致するまでは、前記ステップS3及びS4を繰り返し、合致すれば、払出完了と判断して次のステップへと移行する。錠剤フィーダ6から払い出された錠剤は、ホッパー10によって錠剤待機部11へと集められる。錠剤待機部11では、錠剤は最上位に位置するシャッター12aに保持される。そこで、錠剤検出センサ13aにより、シャッター12a上に保持された錠剤の数量を検出し、計数センサ8dで計数された数量と一致するか否かを判断する(ステップS6)。このとき、画像認識処理により払い出した錠剤が処方データに含まれる錠剤であるのか否かの確認を行うようにしてもよい。
【0041】
錠剤検出センサ13aで検出される錠剤数が計数センサ8dで計数された数量と一致すれば(ステップS6:YES)、印刷ユニット2で包装紙15への印刷を開始する(ステップS7)。包装紙15への印刷内容は、服用時期、服用方法、薬剤名、使用期限、ロット番号等が含まれる。このように、包装紙15への印刷を開始する前に処方数を確認するようにしているので、錠剤の供給が錠剤フィーダ6での錠剤の詰まり、計数センサ8dでの計数ミス等があった場合には印刷を中止させることができる。薬剤カセット9からの薬剤の供給途中で、欠品となり、他の薬剤カセット9から同一薬剤の供給を行わせる場合、ロット番号を複数印刷しておけばよい。
【0042】
また、モータ8bを駆動しているにも拘わらず、錠剤検出センサ13aで検出される錠剤の数量が処方数に到達しなければ(ステップS6:NO)、エラー情報として記録し(ステップS8)、包装紙15への印刷内容はエラー情報とする(ステップS9)。エラー情報としては、エラーが発生した旨の表示のほか、患者名等、エラー内容を特定できるようなものとするのが好ましい。この場合、エラーが発生した処方をキャンセルできるようにしてもよい。
【0043】
但し、錠剤検出センサ13aは、前記計数センサ8dで兼用することも可能である。すなわち、各錠剤カセット9から払い出された錠剤は、途中で詰まることなく確実に払い出すことができるものと考え、計数センサ8dでの計数結果のみに基づいて、払い出す錠剤の確認を行うようにすればよい。この場合、前記ステップS6での判断は不要となり、前記ステップS5での判断に基づいて、ステップS7又はS8のいずれに移行するのかを決定すればよい。
【0044】
処方をキャンセルする場合、例えば、錠剤待機領域に残留する薬剤を、図示しないダストボックスに破棄し、キャンセル処理を実行する。キャンセル処理は、画面上にキャンセルボタンを表示させ、タッチ操作することにより実行されるようにすればよい。そして、キャンセルした処方について、再度、記録したエラー情報に基づいて、自動的に払出処理を再開できるようにすればよい。このとき、薬包紙に、エラー情報及び再払出であることを判別可能なマーク等を印刷すればよい。マークであれば、予め取り決めた監査者(薬剤師)のみが判別できるようなものとするのが好ましい。
【0045】
続いて、錠剤待機部11で、シャッター12a、12b、12cの開閉動作を行う(ステップS10)。シャッター12a、12b、12cの開閉動作は、図8のフローチャートに示すように、まず、第3錠剤待機領域A3に錠剤が保持されているか否かを判断し(ステップS11)、保持されていれば、最下位のシャッター12cを開閉して包装ユニット3へと落下させる(ステップS12)。また同様にして第2錠剤待機領域A2での錠剤の有無に基づいて中央部のシャッター12bを駆動制御する(ステップS13、S14)。その後、最上位のシャッター12aを開閉し(ステップS15)、そこに保持された錠剤を第2錠剤待機領域A2へと移動させる。これら一連の動作の後、包装ユニット3を駆動制御して包装紙15を1包分だけ搬送し(ステップS16)、次の包装動作に備える。この場合、タイマーでシャッター13a〜13cの開閉動作を管理し、順次、錠剤を各錠剤待機領域へと移送させるようにすれば、錠剤検出センサ13b、13cを不要とすることもできる。
【0046】
印刷ユニット2で印刷された1包分の領域は、順次、1包分ずつ搬送されて2包分移動された位置で、錠剤を収容される。一方、錠剤待機部11では、シャッター12a、12b、12cにより、第1、第2及び第3錠剤待機領域A1、A2及びA3が形成されている。そして、印刷ユニット2で印刷される1包分の印刷領域、1包分搬送された中間領域、さらに1包分搬送された包装領域は、第1、第2及び第3錠剤待機領域A1、A2及びA3にそれぞれ対応している。したがって、前記一連の包装処理の途中で、エラーが発生して包装動作が一時中断された場合等であっても、包装紙15の各包と、各錠剤待機領域A1、A2及びA3とは一対一に対応しているので、運転を再開すれば、適切な包装処理に復帰させることができる。
【0047】
このようにして錠剤待機部11でシャッター12a、12b、12cの開閉を行い、包装ユニット3で錠剤の包装が行われれば、処方データに次の包装データが含まれているか否かを判断する(ステップS17)。次の包装データが含まれていれば、前記ステップS3〜S10の処理を繰り返す。
【0048】
錠剤待機部11に錠剤が全く保持されていない状態で、錠剤供給ユニット1から錠剤を供給する場合、図3(a)〜(d)に示すように、錠剤は順次下方側へと移送され、印刷ユニット2で所定の印刷を施された包装紙15が1ピッチ(1包分)ずつ搬送される。
【0049】
その後、処方データに含まれる全ての包装データについて前記各処理が終了すれば(ステップS18)、ステップS2に戻って次の処方データの入力を待つ。
【0050】
以上のようにして、順次入力される処方データに基づいて錠剤の供給処理、印刷処理及び包装処理を繰り返す。そして、1患者(1処方データ)毎に、カッター17により包装紙15を切断する(ステップS19)。
【0051】
(他の実施形態)
他の実施形態では、制御ユニット4が、図9に示すように、錠剤供給ユニット制御部20、錠剤待機ユニット制御部21、印刷・包装ユニット制御部22で構成されている。
【0052】
錠剤供給ユニット制御部20は、次工程の錠剤待機部11が空である場合、対応する錠剤カセット9から錠剤を払い出させる。錠剤の計数は、各錠剤カセット9に設けた計数センサ8dにより行う。この場合、前記実施形態と同様にして、包装直前の錠剤を確認するための錠剤検出センサ13aは、前記計数センサ8dで兼用することも可能である。
【0053】
錠剤待機ユニット制御部21は、包装前の薬剤を、複数の錠剤待機位置を備えた錠剤待機部11に待機させ、先入れ先出し方式で、次工程の包装ユニットへと搬送させる。この場合、タイマーでシャッター13a〜13cの開閉動作を管理し、順次、錠剤を各錠剤待機位置に移送させるようにすれば、錠剤検出センサ13b、13cも不要とすることもできる。また、錠剤待機部11は、図示される上下方向に複数の収容室を備えた構成に限らず、回転式等であってもよい。また、錠剤待機部11の配設位置は、錠剤カセットの排出通路から包装紙15への投入位置までの間であればどこであってもよい。また、錠剤待機部11は、1箇所に限らず、複数箇所に設けることも可能である。錠剤待機部11の錠剤待機位置の数は、包装紙15への印刷位置から包装位置までの区間に介在する最大包数以上とする必要がある。例えば、前記区間での包数が4包である場合、錠剤待機位置の数は4以上としなければならない。
【0054】
印刷・包装ユニット制御部22は、錠剤待機ユニットから錠剤を払い出す排出処理の完了を受けて印刷処理を開始する。
【0055】
以上の制御ユニット4を備えた例では、各制御部でそれぞれ独立して該当する処理を実行する。
【0056】
錠剤供給ユニット制御部20では、図10に示すフローチャートに従って払出処理を実行する。
【0057】
すなわち、未処理の処方待ち行列があれば(ステップS21)、錠剤待機領域A1に他の処方の錠剤が残っていないか否かを確認し(ステップS22)、残っていなければ、錠剤の払出処理を開始する(ステップS23)。払出処理では、払出状態を、「カセット払出中」に更新する。払い出された錠剤は計数センサ8dによって計数し、計数結果が処方内容と合致するか否かに基づいてエラーが発生しているか否かを判断する(ステップS24)。エラーがなく、正常に払出処理が完了すれば、払出状態を、「払出終了」に更新する(ステップS25)。このとき、包装紙の該当する薬包に、服用時期、服用方法、薬剤名等を印刷する。また、エラーが発生した場合、エラー情報を処方と関連付けて記録し(ステップS26)、前記ステップS25に移行して、払出状態を、「払出終了」に更新する。但し、この場合の印刷内容は、エラー情報に関するものとする。
【0058】
錠剤待機ユニット制御部21では、図11に示すフローチャートに従って待機処理を実行する。
【0059】
すなわち、「払出終了」となった処方待ち行列があれば(ステップS31)、錠剤待機領域A2に他の処方の錠剤がないことを条件に(ステップS32)、錠剤待機領域A1の錠剤を錠剤待機領域A2に搬送する(ステップS33)。そして、払出状態を、「待機領域A1」から「待機領域A2」に更新する(ステップS34)。錠剤が待機領域A2に搬送されれば、同様にして、錠剤待機領域A3に錠剤がないことを条件に(ステップS35)、錠剤待機領域A2の錠剤を錠剤待機領域A3に搬送し(ステップS36)、払出状態を、「待機領域A2」から「待機領域A3」に更新する(ステップS37)。
【0060】
印刷・包装ユニット制御部22では、図12に示すフローチャートに従って印刷・包装処理を実行する。
【0061】
すなわち、払出状態が「払出終了」となっていることを確認し(ステップS41)、処方情報を包装紙15の該当包に印刷させ、包装状態を印刷位置P1に更新する(ステップS42)。そして、薬剤投入位置(シール位置)P3に、包装紙15の印刷済みの薬包が位置するか否かを判断する(ステップS43)。印刷済みの薬包が位置していれば、包装紙15を1包分搬送し(ステップS44)、包装状態を更新する(ステップS45)。包装状態の更新は、印刷位置P1であれば、(印刷位置から)1包送りP2に、1包送りP2であれば、薬剤投入位置P3にそれぞれ更新する。一方、薬剤投入位置P3に印刷済みの薬包が位置していなければ、前記ステップS44で、包装紙15を1包分搬送する前に、薬剤投入位置P3に於ける払出状態が、「待機領域A3」であるか否かを判断する(ステップS46)。そして、払出状態が「待機領域A3」となれば、シャッターを開閉し、包装紙15に錠剤を投入する(ステップS47)。このとき、前記実施形態と同様にして、投入する薬剤と、投入される包装紙15の薬包とが対応しているか否かの確認が行われる。
【0062】
このように、前記第2実施形態では、払出処理、待機処理、及び、印刷・包装処理の各処理を独立した各制御部で行うようにしているので、制御プログラムの作成が容易となり、エラーが発生しても柔軟に対応することができる。
【0063】
なお、前記実施形態では、錠剤を包装する場合について説明したが、カプセル剤等の他の形態の薬剤の包装であっても同様な構成、すなわち複数のシャッター12a、12b、12cを備えた錠剤待機部11と同様な構成を採用できる。
【0064】
また、前記実施形態では、シャッター12a、12b、12cをホッパー10の下端開口部に設けたが、ドラム5の下方部に設けた貯留部に同様な構成を設けることもできる(詳しくは、特許第2768614号公報参照)。すなわち、錠剤供給ユニット1の下端部に、錠剤フィーダ6から排出され、案内通路7を落下する錠剤を一旦貯留するための貯留部を形成する。貯留部は、案内通路7の下端部を内側に向かって傾斜させ、その下端部に環状の底板11を配設した構成とする。底板11には、各案内通路7と同一ピッチで貫通孔を形成する。そして、図示しないモータ等の駆動機構により、底板11を1/2ピッチずつ回転させ、案内通路7の下端開口部を開閉する。
【0065】
また、前者の実施形態では、図7に示すフローチャートのステップS6において、錠剤が検出されるか否かで印刷を開始させるか否かを判断するようにしている。このため、印刷ユニットと包装ユニットの間の包数に等しい数の薬剤待機領域を設ける必要がある。一方、後者の実施形態の場合、各処理を独立した制御部で行うようにしている。このため、印刷ユニットと包装ユニットの間の包数以上の薬品待機領域を設けることができる。したがって、特許第2942769号公報に示すような包装機構を使用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本実施形態に係る錠剤包装装置の概略説明図である。
【図2】図1の部分拡大図である。
【図3】包装及び印刷工程を示す説明図である。
【図4】錠剤フィーダの分解斜視図である。
【図5】包装ユニットの正面図である。
【図6】本実施形態に係る錠剤包装装置のブロック図である。
【図7】本実施形態に係る錠剤包装装置の動作を示すフローチャート図である。
【図8】図7のシャッター開閉処理を示すフローチャート図である。
【図9】他の実施形態に係る錠剤包装装置の制御部を示すブロック図である。
【図10】他の実施形態に係る錠剤包装装置の錠剤供給ユニット制御部での制御を示すフローチャート図である。
【図11】他の実施形態に係る錠剤包装装置の錠剤待機ユニット制御部での制御を示すフローチャート図である。
【図12】他の実施形態に係る錠剤包装装置の印刷・包装ユニット制御部での制御を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0067】
1…錠剤供給ユニット(薬剤供給手段)
2…印刷ユニット(印刷手段)
3…包装ユニット(薬剤包装手段)
4…制御ユニット(制御手段)
5…ドラム
6…錠剤フィーダ
7…案内通路
8…モータベース
9…錠剤カセット
10…ホッパー
11…錠剤待機部(薬剤待機手段)
12a、12b、12c…シャッター(通路開閉手段)
13a、13b、13c…錠剤検出センサ(薬剤検出手段)
14…ロール
15…包装紙
16…シール部材
17…カッター
18…記憶部
19…制御部
20…錠剤供給ユニット制御部
21…錠剤待機ユニット制御部
22…印刷・包装ユニット制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処方データに従って薬剤を供給する薬剤供給手段と、
前記薬剤供給手段によって供給された薬剤を一旦保持して待機させる薬剤待機手段と、
前記処方データに従って、包装紙に該当するデータを印刷する印刷手段と、
前記包装紙を搬送する包装紙搬送手段と、
前記薬剤供給手段により供給された薬剤を、包装位置で包装紙に包装させる薬剤包装手段と、
前記印刷手段により該当するデータを印刷された、前記包装紙の該当部位が、前記包装紙搬送手段により包装位置に搬送されることにより、前記薬剤待機手段に待機させた、対応する薬剤を、前記薬剤包装手段により包装させる制御手段と、
を備えたことを特徴とする薬剤包装装置。
【請求項2】
前記薬剤供給手段によって前記薬剤待機手段に供給される薬剤を検出する薬剤検出手段を備え、
前記制御手段は、前記薬剤検出手段からの検出信号に基づいて、前記薬剤待機手段に薬剤が待機しているか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載の薬剤包装装置。
【請求項3】
前記薬剤待機手段は、前記薬剤供給手段から前記薬剤包装手段に至る薬剤通路を、いずれかの位置で開閉する通路開閉手段を備えた構成であることを特徴とする請求項1に記載の薬剤包装装置。
【請求項4】
前記通路開閉手段は、少なくとも、前記印刷手段による包装紙への印刷位置の1包と、前記薬剤包装手段による包装紙への薬剤の包装位置の1包とに対応する2箇所に設けたことを特徴とする請求項2に記載の薬剤包装装置。
【請求項5】
前記通路開閉手段は、前記印刷手段による包装紙への印刷位置から、前記薬剤包装手段による包装紙への薬剤の包装位置までの包装紙の送りピッチ数に応じた数以上に設けたことを特徴とする請求項2に記載の薬剤包装装置。
【請求項6】
前記薬剤供給手段は、種類別に薬剤が収容される薬剤収容部と、各薬剤収容部から供給される薬剤を1箇所に回収する薬剤回収部とを備え、
前記通路開閉手段は、前記薬剤回収部に設けたことを特徴とする請求項2又は3に記載の薬剤包装装置。
【請求項7】
前記各薬剤収容部の位置情報と、該薬剤収容部に収容される薬剤の薬剤情報とを互いに関連付けたデータを記憶する記憶手段を備え、前記薬剤情報は、前記薬剤収容部に収容する薬剤の使用期限を含み、
前記制御手段は、前記薬剤検出手段による検出結果により、前記薬剤待機手段に待機させた薬剤が適切であると判断すれば、前記記憶手段に記憶したデータを参照し、前記印刷手段により、前記薬剤の使用期限を包装紙に印刷させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の薬剤包装装置。
【請求項8】
前記各薬剤収容部の位置情報と、該薬剤収容部に収容される薬剤の薬剤情報とを互いに関連付けたデータを記憶する記憶手段を備え、前記薬剤情報は、前記薬剤収容部に収容する薬剤に特有のロット番号を含み、
前記制御手段は、処方データに基づいて前記記憶手段のデータを参照し、該当する薬剤が収容された薬剤収容部を特定して薬剤の供給を開始すると共に、前記印刷手段により、前記薬剤のロット番号を包装紙に印刷させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の薬剤包装装置。
【請求項9】
前記記憶手段は、さらにエラー情報を記憶し、
前記制御手段は、前記薬剤検出手段により前記処方データに基づく薬剤が検出されなければ、前記印刷手段により、包装紙に、前記エラー情報を印刷させることを特徴とする請求項5又は6に記載の薬剤包装装置。
【請求項10】
処方データに従って該当する薬剤を供給する薬剤供給処理と、
供給された薬剤を一時待機させる薬剤待機処理と、
待機させた薬剤を検出する薬剤検出処理と、
前記処方データに基づく薬剤が検出されれば、包装紙に印刷を行う印刷処理と、
包装紙を搬送する搬送処理と、
包装紙の印刷を施した部分に一時待機させた薬剤を供給して包装する包装処理と、
を順次実行することを特徴とする薬剤包装方法。
【請求項11】
前記搬送処理は、包装紙に印刷を行う印刷位置から、包装紙に薬剤を包装する包装位置までの包装紙の包数に応じた送りピッチで行い、
前記薬剤待機処理は、薬剤を、前記送りピッチ数に応じた待機位置に順次移動させた後、包装紙にて包装させることを特徴とする請求項9に記載の薬剤包装方法。
【請求項1】
処方データに従って薬剤を供給する薬剤供給手段と、
前記薬剤供給手段によって供給された薬剤を一旦保持して待機させる薬剤待機手段と、
前記処方データに従って、包装紙に該当するデータを印刷する印刷手段と、
前記包装紙を搬送する包装紙搬送手段と、
前記薬剤供給手段により供給された薬剤を、包装位置で包装紙に包装させる薬剤包装手段と、
前記印刷手段により該当するデータを印刷された、前記包装紙の該当部位が、前記包装紙搬送手段により包装位置に搬送されることにより、前記薬剤待機手段に待機させた、対応する薬剤を、前記薬剤包装手段により包装させる制御手段と、
を備えたことを特徴とする薬剤包装装置。
【請求項2】
前記薬剤供給手段によって前記薬剤待機手段に供給される薬剤を検出する薬剤検出手段を備え、
前記制御手段は、前記薬剤検出手段からの検出信号に基づいて、前記薬剤待機手段に薬剤が待機しているか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載の薬剤包装装置。
【請求項3】
前記薬剤待機手段は、前記薬剤供給手段から前記薬剤包装手段に至る薬剤通路を、いずれかの位置で開閉する通路開閉手段を備えた構成であることを特徴とする請求項1に記載の薬剤包装装置。
【請求項4】
前記通路開閉手段は、少なくとも、前記印刷手段による包装紙への印刷位置の1包と、前記薬剤包装手段による包装紙への薬剤の包装位置の1包とに対応する2箇所に設けたことを特徴とする請求項2に記載の薬剤包装装置。
【請求項5】
前記通路開閉手段は、前記印刷手段による包装紙への印刷位置から、前記薬剤包装手段による包装紙への薬剤の包装位置までの包装紙の送りピッチ数に応じた数以上に設けたことを特徴とする請求項2に記載の薬剤包装装置。
【請求項6】
前記薬剤供給手段は、種類別に薬剤が収容される薬剤収容部と、各薬剤収容部から供給される薬剤を1箇所に回収する薬剤回収部とを備え、
前記通路開閉手段は、前記薬剤回収部に設けたことを特徴とする請求項2又は3に記載の薬剤包装装置。
【請求項7】
前記各薬剤収容部の位置情報と、該薬剤収容部に収容される薬剤の薬剤情報とを互いに関連付けたデータを記憶する記憶手段を備え、前記薬剤情報は、前記薬剤収容部に収容する薬剤の使用期限を含み、
前記制御手段は、前記薬剤検出手段による検出結果により、前記薬剤待機手段に待機させた薬剤が適切であると判断すれば、前記記憶手段に記憶したデータを参照し、前記印刷手段により、前記薬剤の使用期限を包装紙に印刷させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の薬剤包装装置。
【請求項8】
前記各薬剤収容部の位置情報と、該薬剤収容部に収容される薬剤の薬剤情報とを互いに関連付けたデータを記憶する記憶手段を備え、前記薬剤情報は、前記薬剤収容部に収容する薬剤に特有のロット番号を含み、
前記制御手段は、処方データに基づいて前記記憶手段のデータを参照し、該当する薬剤が収容された薬剤収容部を特定して薬剤の供給を開始すると共に、前記印刷手段により、前記薬剤のロット番号を包装紙に印刷させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の薬剤包装装置。
【請求項9】
前記記憶手段は、さらにエラー情報を記憶し、
前記制御手段は、前記薬剤検出手段により前記処方データに基づく薬剤が検出されなければ、前記印刷手段により、包装紙に、前記エラー情報を印刷させることを特徴とする請求項5又は6に記載の薬剤包装装置。
【請求項10】
処方データに従って該当する薬剤を供給する薬剤供給処理と、
供給された薬剤を一時待機させる薬剤待機処理と、
待機させた薬剤を検出する薬剤検出処理と、
前記処方データに基づく薬剤が検出されれば、包装紙に印刷を行う印刷処理と、
包装紙を搬送する搬送処理と、
包装紙の印刷を施した部分に一時待機させた薬剤を供給して包装する包装処理と、
を順次実行することを特徴とする薬剤包装方法。
【請求項11】
前記搬送処理は、包装紙に印刷を行う印刷位置から、包装紙に薬剤を包装する包装位置までの包装紙の包数に応じた送りピッチで行い、
前記薬剤待機処理は、薬剤を、前記送りピッチ数に応じた待機位置に順次移動させた後、包装紙にて包装させることを特徴とする請求項9に記載の薬剤包装方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−62945(P2008−62945A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−240284(P2006−240284)
【出願日】平成18年9月5日(2006.9.5)
【出願人】(592246705)株式会社湯山製作所 (202)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月5日(2006.9.5)
【出願人】(592246705)株式会社湯山製作所 (202)
【Fターム(参考)】
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