表示装置
【課題】サブフレーム数の増加を極力抑制しつつ疑似輪郭を低減できる表示装置を提供する。
【解決手段】1フレームを複数のサブフレームに分割して階調を表現する表示装置において、複数のサブフレームは所定の階調を表すために必要なM個(Mは2以上の整数)の正規サブフレームを有するとともに、更に、N個(Nは自然数)の付加サブフレームを有するものとし、所定の階調内の少なくとも1つの階調数に対し正規サブフレームのみを用いる第1のサブフレーム点灯パターンと、付加サブフレームと正規サブフレームとを用いる第2のサブフレーム点灯パターンの少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンを設定する。
【解決手段】1フレームを複数のサブフレームに分割して階調を表現する表示装置において、複数のサブフレームは所定の階調を表すために必要なM個(Mは2以上の整数)の正規サブフレームを有するとともに、更に、N個(Nは自然数)の付加サブフレームを有するものとし、所定の階調内の少なくとも1つの階調数に対し正規サブフレームのみを用いる第1のサブフレーム点灯パターンと、付加サブフレームと正規サブフレームとを用いる第2のサブフレーム点灯パターンの少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンを設定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置、特に時間階調方式を用いた表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルビデオ信号を用いたアクティブマトリクス型の表示装置の研究開発が盛んに行われている。そのようなアクティブマトリクス型表示装置には、例えば液晶ディスプレイ(LCD)のような受光型表示装置と、プラズマディスプレイのような自発光型表示装置がある。自発光型の表示装置に用いられる発光素子として、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode:OLED)が注目を集めている。OLEDは有機EL素子、エレクトロルミネッセンス(Electro Luminescence:EL)素子などとも言う(EL素子を用いたディスプレイをELディスプレイと呼ぶ)。OLEDなどを用いた自発光型表示装置は、液晶ディスプレイに比べて画素の視認性が高く、バックライトが不要で応答速度が速い等の利点がある。また発光素子の輝度は、そこを流れる電流値によって制御される。
【0003】
このようなアクティブマトリクス型の表示装置においてデジタルビデオ信号を用いて階調表示を行う方法として、時間階調法を用いることが知られている。
【0004】
時間階調法とは、発光している期間の長さや、発光回数を制御して、階調を表現する方法である。つまり、1フレーム期間を複数のサブフレーム期間に分割し、各サブフレームに、発光回数や発光時間などの重み付けを行い、重み付けの総量(発光回数の総和や、発光時間の総和)を階調ごとに差を付けることによって、階調を表現する。例として、図31に1フレームを5つのサブフレームSF1〜SF5に分け、これらサブフレームの点灯期間の比が20:21:22:23:24となるように重み付けを行った場合を示す。また、これらサブフレームの点灯/非点灯の選択パターンと階調数の関係を図32に示す。これらの図からわかるように、サブフレームSF1〜SF5の点灯/非点灯を制御することで、0〜31の32階調の表示ができる(階調数1が階調変化の最小単位を表す)。各サブフレームの点灯/非点灯を指示するのに1ビットが必要であるため、5つのサブフレームSF1〜SF5を制御するには5ビットのデジタル信号が必要である。一般にMビットのデジタルビデオ信号を用いて2進数(2の累乗)に従った重み付けのM個のサブフレームを制御することで、2M階調(即ち、0〜2M−1)の表示を行うことができる。尚、本明細書では、このように概ね異なる重み付けのなされた(典型的には2進法に従う)複数のサブフレームを用いて階調表示を行う時間階調方式をバイナリコード時間階調方式と呼ぶ。また、大きな重みのサブフレーム(例えばSF5)を制御するデジタル信号のビットを上位ビット、小さな重みのサブフレーム(例えばSF1)を制御するデジタル信号のビットを下位ビットと呼ぶ。尚、サブフレームの重み付けは必ずしも2進数に従う必要はなく、必ずしも全てのサブフレームが異なる重み付けを有さなくてもよい。あるサブフレームの重み付け(点灯期間や点滅回数)は、それより重み付けの小さな(即ち下位の)サブフレームの重み付けを合計したものに1を加えた値以下であればよい。これにより、階調を全て連続的に表現することができる。例えば、各サブフレームの点灯期間の長さの比を、1:1:2:3とすれば、0から7までの階調を全て連続的に表現できる。
【0005】
このようなバイナリコード時間階調方式を用いた表示装置では、動画を表示する際に、本来境界を生ずることのない滑らかに階調が変化する部分に偽輪郭(または疑似輪郭とも言う)が知覚されることがある。このような疑似輪郭は、隣接する画素の一方が階調数15で他方が階調数16というように、点灯パターンが大きく異なる画素が隣接する場合に生じ易いことが知られている。また、隣接する画素の一方が4の倍数の階調数(例えば4、8、16)で他方がそれより一つ小さい階調数(例えば3、7、15)である場合にも疑似輪郭が知覚され得る。このような疑似輪郭を低減するために様々な対策が提案されている(特許文献1〜特許文献7参照)。
【0006】
例えば特許文献2では、階調を表す例えば12ビットのデジタル信号の上位の7ビットでほぼ等しい重み付けの7つのサブフレーム(上位サブフレーム)を制御し、残りの5つの下位ビットで2進法に従った重み付けの複数のサブフレームを制御することが開示されている。このものでは、7つの上位サブフレームは1フレーム期間の中で連続的に配置され、階調の増加に伴って上位サブフレームは順次累積的に点灯される。即ち、小さい階調において点灯している上位サブフレームは、より大きい階調においても点灯している。このような階調方式を重ね合わせ時間階調方式と呼ぶ。即ち、特許文献2のものは、上位ビットによる重ね合わせ時間階調方式と、下位ビットによるバイナリコード時間階調方式とを組み合わせたものと言える。
【特許文献1】特許番号2903984号公報
【特許文献2】特許番号3075335号公報
【特許文献3】特許番号2639311号公報
【特許文献4】特許番号3322809号公報
【特許文献5】特開平10−307561号公報
【特許文献6】特許番号3585369号公報
【特許文献7】特許番号3489884号公報
【特許文献8】特開2001−324958号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように、さまざまな疑似輪郭を低減する方法が提案されているが、疑似輪郭低減の効果は、まだ十分ではない。
【0008】
例えば、特許文献2に記載の発明を32階調を表すのに用い、隣接する画素Aと画素Bにおいてそれぞれ階調数15と階調数16を表す場合について図33に示す。この図において、サブフレームSF1〜SF7は同じ重み付け(4)を有し重ね合わせ時間階調方式に用いられ、サブフレームSF8〜SF9は2進数に従った重み付けを有し(1:2)、バイナリコード時間階調方式に用いられる(本明細書ではそのようなサブフレームをバイナリコードサブフレームと呼ぶ)。図示されているように、階調数15を表す画素AではサブフレームSF1〜SF3、SF8及びSF9が点灯し、階調数16を表す画素BではサブフレームSF1〜SF4が点灯する。このとき、視線が動かなければ画素Aでは階調数15(4+4+4+1+2)が知覚され、画素Bでは階調数16(4+4+4+4)が知覚され疑似輪郭は生じない。
【0009】
一方、視線が画素Aから画素Bへ、もしくは、画素Bから画素Aに移ったとする。その場合を図34に示す。この場合、視線の動き方によって、あるときは、階調数が12(4+4+4)と感じられ、あるときは、階調数が19(4+4+4+4+1+2)と感じられる。本来は、階調数が15と16に見えるべきであるのに、階調数が12から19くらいで見えてしまい、バイナリコード時間階調方式単独の場合よりは改善されているものの、尚、疑似輪郭が発生してしまう。
【0010】
重ね合わせ時間階調方式に用いられるサブフレームの数を増やし、各サブフレームの点灯期間を短くする(即ち、重み付けを小さくする)と、疑似輪郭を低減することができるが、サブフレームの数が増えるとそれを制御するためのデジタル信号のビット数も増え、装置規模が増大したり、周波数が高くなって消費電力が増加したりするという問題がある。
【0011】
本発明はこのような問題点に鑑み、サブフレーム数の増加を極力抑制しつつ疑似輪郭を低減できる表示装置を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明によると、1フレームを複数のサブフレームに分割して階調を表現する表示装置であって、複数のサブフレームは所定の階調を表すために必要なM個(Mは2以上の整数)の正規サブフレームを有するとともに、N個(Nは自然数)の付加サブフレームを有し、所定の階調内の少なくとも1つの階調数に対し前記正規サブフレームのみを用いる第1のサブフレーム点灯パターンと、付加サブフレームと正規サブフレームとを用いる第2のサブフレーム点灯パターンの少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定されていることを特徴とする表示装置が提供される。
【0013】
少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定される階調数は、付加サブフレームを用いない場合に隣接する階調数との間でサブフレーム点灯パターンが大きく変化する階調数とするとよい。
【0014】
本発明の好適実施例によると、M個の正規サブフレームは、互いに異なる重み付けを有しバイナリコード時間階調方式に用いられるr個(2≦r≦M、rは整数)のバイナリコードサブフレームを含み、前記少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定される階調数は、付加サブフレームを用いない場合に最も大きい重み付けのサブフレームのみによって表される階調数を含むものとすることができる。ここで、重み付けとは最小の輝度に対応するサブフレームに対する相対的な輝度を意味し、各サブフレームの点灯期間や点滅回数によって定められる。尚、バイナリコードサブフレームの重み付けは2進数に従うことが好適であるが、必ずしも2進数に従う必要はない。あるサブフレームの重み付け(点灯期間や点滅回数)は、それより重み付けの小さな(即ち下位の)サブフレームの重み付けを合計したものに1を加えた値以下であればよい。これにより、階調を全て連続的に表現することができる。
【0015】
本発明の別の好適実施例によると、重ね合わせ時間階調方式に用いられるt個(2≦t≦M、tは整数)の重ね合わせサブフレームを含み、少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定される階調数は、付加サブフレームを用いない場合に一つ低い階調数と比べて点灯する重ね合わせサブフレームが一つ増加する階調数を含むものとすることができる。これによれば、例えばt個の重ね合わせサブフレームが4の重み付けを有する場合、付加サブフレームを用いなければ階調が4上がるごとにt個のサブフレームの一つが追加的に点灯するので、4の倍数の階調数に対して、正規サブフレームのみを用いた点灯パターンと、付加サブフレームを用いた点灯パターンの少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定される。尚、重ね合わせサブフレームは通常概ね同じ重み付けを有するが、異なる重み付けを有することも可能である。
【0016】
また本発明の好適実施例によると、M個の正規サブフレームは1、2、4の重み付けを有する3つのサブフレームを含み、少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定される階調数は、4の倍数の階調数を含むものとすることができる。少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定される階調数は、4の倍数に1を加えた階調数や4の倍数に2を加えた階調数を更に含むこともできる。4以上の全ての階調数に対し少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンを設定することもできる。
【0017】
好適には、N個の付加サブフレームの少なくとも一つは、M個の正規サブフレームの中の最小の重み付けを有するサブフレームと同じ重み付けを有する。
【0018】
また付加サブフレームの数Nを2以上とすることもできる。その場合、2以上の付加サブフレームが異なる重み付けのサブフレームを含む、及び/または、2以上の付加サブフレームが同じ重み付けのサブフレームを含むものとすることができる。
【0019】
また好適には、表示装置はELディスプレイ、プラズマディスプレイ、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)、電界放出ディスプレイ(FED)、表面電界ディスプレイ(SED)、または強誘電液晶ディスプレイとするとよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、所望の階調を表すための正規サブフレームに加えて、1または複数の付加サブフレームを有しており、付加サブフレームを用いることで所望の階調数に対し複数のサブフレーム点灯パターンが設定されているので、それら複数のサブフレーム点灯パターンを隣接する画素の階調数などに応じて選択的に切り替えて用いることで疑似輪郭を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0022】
(実施の形態1)
図1は、本発明の好適実施例に基づくサブフレームの点灯パターンを示す図である。この実施例は、従来と同様に、階調数0〜31の32(25)階調を表すべく2進数に従った重み付けを有しバイナリコード時間階調方式で駆動される5つのサブフレームSF1〜SF5を有している。このような所定の階調を表すために必要なサブフレームを正規サブフレームと呼ぶ。図1の実施例では、所定の階調のうち最大の階調数31を表す際には正規サブフレームSF1〜SF5が全て点灯することが必要である。図1の実施例でも、従来例と同様に、正規サブフレームSF1〜SF5を選択的に点灯させることで様々な階調数を表すことができる。尚、1フレーム中における正規サブフレームの点灯順序は重み付けの小さいものから大きいものの順でも、その逆でも、或いはランダムでも、1フレームごとに変更してもよく、様々な態様をとり得る。また例えば最大の重み付けを有するサブフィールドSF5を2以上に分割し、1フレーム期間内において離して配置してもよい(特許文献1参照)。
【0023】
本発明によると、正規サブフレームSF1〜SF5に加えて付加サブフレームSF6が設けられており、その結果、1フレーム中に6個のサブフレームが含まれている。正規サブフレームSF1〜SF5を駆動するための5つのビットに加えて付加サブフレーム6を駆動するためのビット(付加ビット)が必要であるため、各画素の1フレームにおける輝度を規定するデジタル信号は6ビットとなる。尚、正規サブフレームの数は5に限定されるものではなく、M個(Mは2以上の整数)の正規サブフレームを含むことができ、また、付加サブフレームの数は1に限定されるものではなく、N個(Nは任意の自然数)の付加サブフレームを含むことができる。図1の実施例では、付加サブフレームSF6は、正規サブフレームのうち最小の重み(1)のサブフレームSF1と同じ重み(1)を有している。それにより、4の倍数の階調数(即ち、階調数4、8、12、16、20、24、28)は、付加サブフレームSF6を用いて、一つ下のサブフレームの点灯パターンと類似したサブフレーム点灯パターンを設定することが可能となっている。例えば、階調数4は付加サブフレームSF6を点灯させないSF3のみの点灯(4)と、付加サブフレームSF6を点灯させるサブフレームSF1、SF2及びSF6の点灯(4′)の2通りのサブフレーム点灯パターンで表すことができ、付加サブフレームSF6を用いたサブフレーム点灯パターン(4′)は、一つ下の階調数3のサブフレーム点灯パターンと類似している。階調数8は付加サブフレームSF6を点灯させないSF4のみの点灯(8)と、付加サブフレームSF6を点灯させるサブフレームSF1、SF2、SF3及びSF6の点灯(8′)の2通りのパターンで表すことができ、付加サブフレームSF6を用いたサブフレーム点灯パターン(8′)は、一つ下の階調数7のサブフレーム点灯パターンと類似している。他の4の倍数の階調数も同様である。
【0024】
これにより、例えばある画素Aに隣接する画素Bが階調数15(SF1〜SF4が点灯)のときに画素Aにおいて階調数16を表す場合、付加サブフレームSF6を用いてSF1〜SF4及びSF6を点灯させる(即ち、16′の点灯パターンとする)と、階調数15の点灯パターンと類似しているため、疑似輪郭を低減することができる。同様に、2つの点灯パターンが設定された他の階調数についても、隣接する画素の階調数に応じて点灯パターンを選択し、疑似輪郭を低減することができる。
【0025】
尚、上記実施例では、4の倍数である複数の階調数(4、8、12、16、20、24、28)に対して付加サブフレームSF6を用いたサブフレーム点灯パターンを設定したが、疑似輪郭を最も生じやすい階調数16(一般に、付加サブフレームを用いない場合に最も大きい重み付けの正規サブフレームのみの点灯によって表される階調数)に対してのみ、付加サブフレームSF6を用いたサブフレーム点灯パターンを設定してもよく、それによって所定の疑似輪郭低減効果を得ることができる。
【0026】
このように本発明によれば、所定の階調を表すために必要なM個(図1の実施例では5個)の正規サブフレームに加えて、N個(図1の実施例では1個)の付加サブフレームを設け、所定の階調内の少なくとも1つの階調数に対し正規サブフレームのみを用いる第1のサブフレーム点灯パターンと、付加サブフレームと正規サブフレームとを用いる第2のサブフレーム点灯パターンの少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンを設定し、これら少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンを選択的に使用することとしたので、例えば隣接する画素の輝度などに応じて極力疑似輪郭が低減するように複数のサブフレーム点灯パターンの一つを選択的に用いることができるので、疑似輪郭低減に大きな効果を奏する。また付加サブフレームの数を1ビットや2ビットのように少なくすることで大幅なサブフレーム数の増加を回避することができる。尚、正規サブフレームのみを用いるサブフレーム点灯パターンとは、付加サブフレームが点灯しないサブフレーム点灯パターンを意味し、付加サブフレームと正規サブフレームとを用いるサブフレーム点灯パターンとは、付加サブフレームの少なくとも一つ及び正規サブフレームの少なくとも一つが点灯するサブフレーム点灯パターンを意味する。
【0027】
図2は、本発明に基づく付加サブフレームを用いた表示装置の駆動方法の別の実施例を示す図である。図2の実施例では、階調数0〜63の64(26)階調を表すべく2進数に従った重み付けを有しバイナリコード時間階調方式で駆動される6つのサブフレームSF1〜SF6と、重み付け1の一つの付加サブフレームSF7とを有している。この実施例では、階調数4(22)、8(23)、16(24)及び32(25)に対し、正規サブフレームのみを用いたサブフレーム点灯パターンと、付加サブフレームと正規サブフレームを用いた点灯パターンの2つの点灯パターンが設定されている。これにより、これらの階調数をある画素で表示する場合、例えば隣接する画素の階調数に応じて点灯パターンを選択することで、疑似輪郭を低減することができる。尚、一般に、M個の正規サブフレームが、2進数に従った重み付けがなされバイナリコード時間階調方式に用いられるr個(2≦r≦M、M、rは自然数。図2の実施例ではr=M=6)のバイナリコードサブフレームを有する場合、階調数2s(2≦s<r、sは自然数)に対して正規サブフレームのみを用いたサブフレーム点灯パターンと、付加サブフレームと正規サブフレームを用いたサブフレーム点灯パターンの少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンを設定するとよい。尚、図2の実施例でも、図1の実施例と同様に、4の倍数の階調数に対して正規サブフレームのみを用いたサブフレーム点灯パターンと、付加サブフレームと正規サブフレームを用いた点灯パターンの2つの点灯パターンを設定することも勿論可能である。
【0028】
図3は、本発明に基づく付加サブフレームを用いた表示装置の駆動方法の別の実施例を示す図である。図3の実施例では、付加サブフレームとしてそれぞれ1の重み付けを有する2つのサブフレームSF6、SF7を用いている点が図1の実施例と異なる。即ち、図3の実施例では付加サブフレームの数N=2となっている。このように付加サブフレームの数は1に限らない。図3に示されているように、階調数4、8、12、16、20、24及び28に加え、階調数5、9、13、17、21、25及び29に対しても付加サブフレームSF6、SF7を用いない場合(即ち、5、9、13、17、21、25及び29)と、付加サブフレームSF6、SF7を用いた場合(即ち、5′、9′、13′、17′、21′、25′、及び28′)の2通りのサブフレーム点灯パターンが割り当てられている。一般に4の倍数の階調数と、4の倍数+1の階調数に対し2通りのサブフレーム点灯パターンを割り当てることができる。これにより、例えばある画素Aに隣接する画素Bが階調数15(SF1〜SF4が点灯)のときに画素Aにおいて階調数16(または17)を表す場合、付加サブフレームSF6を用いてSF1〜SF4及びSF6(またはSF1〜SF4、SF6及びSF7)を点灯させると、階調数15のサブフレーム点灯パターンと類似しているため、疑似輪郭を低減することができる。また、図3の実施例では、付加サブフレームSF6、SF7は同じ重み付けを有しており、重ね合わせ時間階調方式で用いられる(例えば、階調数4′と階調数5′を比べると、階調数4′で付加サブフレームSF6が点灯し、階調数5′では付加サブフレームSF7が追加的に点灯し、その結果付加サブフレームSF6とSF7の両方が点灯している)。これにより、これら付加サブフレームによる疑似輪郭が生じにくくなっている。
【0029】
図4は、本発明に基づく付加サブフレームを用いた表示装置の駆動方法の更に別の実施例を示す図である。図4の実施例では、付加サブフレームとして1の重み付けを有するサブフレームSF6と、2の重み付けを有するサブフレームSF7とを用いている。このように複数の付加サブフレームを有する場合、それらの重み付けは異なっていてもよい。このように付加サブフレームの重み付けが異なっている場合、それらの組み合わせにより、少ない数の付加サブフレームでより多くの階調を表すことができる(例えば、図3の実施例では2つの付加サブフレームが同じ1の重みを有していたため、これら2つの付加サブフレームの組み合わせで表すことのできる階調は、0、1、2の3通りであったが、図4の実施例では、2つの付加サブフレームが1、2と異なる重み付けを有しているため、これら2つの付加サブフレームの組み合わせで表すことのできる階調は、0、1、2、3の4通りである)。図4に示されているように、階調数4〜6、8〜10、12〜14、16〜18、20〜22及び24〜26の各々に対して付加サブフレームSF6、SF7を用いない場合(即ち、4〜6、8〜10、12〜14、16〜18、20〜22及び24〜26)と、付加サブフレームSF6及び/またはSF7を用いた場合(即ち、4′〜6′、8′〜10′、12′〜14′、16′〜18′、20′〜22′及び24′〜26′)の2通りのサブフレーム点灯パターンが割り当てられている。一般に4の倍数の階調数と、4の倍数+1の階調数と、4の倍数+2の階調数に対し2通りのサブフレーム点灯パターンを割り当てることができる。この場合もある画素においてこれら2通りサブフレーム点灯パターンを有する階調数を表示する場合、隣接する画素のサブフレーム点灯パターンに合わせてサブフレーム点灯パターンを選択することで疑似輪郭の低減を図ることができる。
【0030】
図5は、本発明に基づく付加サブフレームを用いた表示装置の駆動方法の更に別の実施例を示す図である。図5の実施例では、付加サブフレームとして1の重み付けを有するサブフレームSF6と、2の重み付けを有するサブフレームSF7と、3の重み付けを有するサブフレームSF8とを用いている。一般にN個(Nは自然数)の付加サブフレームを有する場合、これらサブフレームの重み付けを1、2、3、...、Nのようにすることができる。図3の実施例では、重み付けがそれぞれ1、2、3の3つの付加サブフレームSF6、SF7、SF8を有しているため、これら3つの付加サブフレームの組み合わせにより、0〜7の8通りの階調数を表すことができる。図5に示されているように、階調数4〜31の各々に対して付加サブフレームSF6、SF7、SF8を用いない場合(即ち、4〜31)と、付加サブフレームSF6、SF7及び/またはSF8を用いた場合(即ち、4′〜31′)の2通りのサブフレーム点灯パターンが割り当てられている。一般に各階調数に対し少なくとも2通りのサブフレーム点灯パターンを割り当てることができる。図5の実施例でも、ある画素において2通りサブフレーム点灯パターンを有する階調数を表示する場合、隣接する画素のサブフレーム点灯パターンに合わせて適切なサブフレーム点灯パターンを選択することで疑似輪郭を低減することができる。
【0031】
尚、付加サブフレームが複数ある場合、それらの重み付けのパターンは上記実施例に限られるものではなく、他のパターンも可能である。例えば、付加サブフレームがN個ある場合、1、2、4、8、...、2N−1というように2進数に従った重み付けを有するものとしてもよい。或いは、1、2、2、2、...や1、1、2、2、2、...或いは1、1、1、2、2、2、...のようにN個の付加サブフレームのうち任意の数のサブフレームの重み付けを1とし、それ以外の付加サブフレームの重み付けを2とすることもできる。
【0032】
また、付加サブフレームを用いたサブフレーム点灯パターンは上記実施例に限定されない。例えば、図3の実施例では階調数4、5、8、9、12、13、16、17、20、21、24、25、28、29に対して付加サブフレームSF6、SF7を用いたサブフレーム点灯パターンを設定したが、例えば階調数3をサブフレームSF1、SF6、SF7を点灯させることで表すというように、上記実施例で示した以外の階調数に対して付加サブフレームを用いたサブフレーム点灯パターンを設定することもできる。また、例えば、図3の実施例において階調数4をサブフレームSF2、SF6、SF7を点灯させるサブフレーム点灯パターンを追加的に設定することで、階調数4に対して合計3通りのサブフレーム点灯パターンを設定することもできる。このように、ある階調数に割り当て可能な異なるサブフレーム点灯パターンの数は2に限定されない。また、上記したように複数(上記実施例では2つ)のサブフレーム点灯パターンを有する階調数について、行ごと、列ごと、画素ごと、フレームごと等にサブフレーム点灯パターンを変えることもできる。更に、1フレームにおける付加サブフレームの点灯位置は正規フレームの後でも、前でも、あるいは中でもどこでもよい。
【0033】
上記実施例では、正規サブフレームSF1〜SF5は2進数に従った重み付け(点灯期間や点灯回数)を有し、バイナリコード時間階調方式で用いられていた。しかしながら、本発明はサブフレームのいくつかが重ね合わせ時間階調方式に用いられる場合にも有効に適用可能である。図6にそのような本発明の好適実施例を示す。
【0034】
図6の実施例は、正規サブフレームとして同じ重み付け(4)を有する7つのサブフレームSF1〜SF7と、2進数に従った重み付け(1、2)の2つのサブフレームSF8、SF9とを有している。上位の7つのサブフレームSF1〜SF7は重ね合わせ時間階調に用いられる(これらを重ね合わせサブフレームと呼ぶ)。即ち、階調数が4上がる毎にSF1、SF2、SF3・・・というように順次累積的に点灯していく。下位の2つのサブフレームはバイナリコード時間階調に用いられる。これにより、正規サブフレームSF1〜SF9の点灯パターンを変えることで0〜31の32階調の表示が可能となっている。
【0035】
更に図5の実施例は、付加サブフレームとして重み付け1の付加サブフレームSF10を有する。これによって、階調数4、8、12、16、20、24、28(即ち、付加サブフレームSF10を用いない場合に一つ低い階調数と比べて点灯する重ね合わせサブフレームが一つ増加する階調数)において、付加サブフレームSF10を用いない場合(即ち、4、8、12、16、20、24、28)と付加サブフレームSF10を用いた場合(即ち、4′、8′、12′、16′、20′、24′、28′)の2通りのサブフレーム点灯パターンが割り当てられている。これにより、ある画素においてこれら複数(この例では2つ)のサブフレーム点灯パターンを有する階調数を表示する場合、隣接する画素のサブフレーム点灯パターンに合わせてサブフレーム点灯パターンを選択することで疑似輪郭の低減を図ることができる。例えば、ある画素Aに隣接する画素Bが階調数15(SF1〜SF3、SF8及びSF9が点灯)のときに画素Aにおいて階調数16を表す場合、付加サブフレームSF10を用いてSF1〜SF3、SF8、SF9及びSF10を点灯させる(即ち、16′の点灯パターンとする)と、階調数15のサブフレーム点灯パターンと類似しているため、疑似輪郭を低減することができる。
【0036】
一般に、M個(図6の実施例では、M=9)の正規サブフレームが、t個(2≦t<M、tは整数。図5の実施例ではt=7)の重ね合わせ時間階調方式に用いられるサブフレーム(重ね合わせサブフレーム)を有する場合、上記したように、付加サブフレームを用いない場合に一つ低い階調数と比べて点灯する重ね合わせサブフレームが一つ増加する階調数において疑似輪郭が発生し易いので、そのような階調数に対して正規サブフレームのみを用いたサブフレーム点灯パターンと、付加サブフレームと正規サブフレームを用いたサブフレーム点灯パターンの少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンを設定すると良い。これにより、少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンを切り替えて用いることで疑似輪郭を低減することができる。
【0037】
図7は、本発明の更に別の好適実施例を示す。図7の実施例では、付加サブフレームとしてそれぞれ1の重み付けを有する2つのサブフレームSF10、SF11を用いている点が図6の実施例と異なる。即ち、図7の実施例では付加サブフレームの数N=2となっている。図7に示されているように、階調数4、8、12、16、20、24及び28に加え、階調数5、9、13、17、21、25及び29に対しても付加サブフレームSF6、SF7を用いない場合(即ち、5、9、13、17、21、25及び29)と、付加サブフレームSF6、SF7を用いた場合(即ち、5′、9′、13′、17′、21′、25′、及び28′)の2通りのサブフレーム点灯パターンが割り当てられている。これにより、例えばある画素Aに隣接する画素Bが階調数15(SF1〜SF3とSF8、SF9が点灯)のときに画素Aにおいて階調数16(または17)を表す場合、付加サブフレームSF10、SF11を用いてSF1〜SF3及びSF10(またはSF1〜SF3、SF10及びSF11)を点灯させると、階調数15のサブフレーム点灯パターンと類似しているため、疑似輪郭を低減することができる。また、図3の実施例では、付加サブフレームSF10、SF11は同じ重み付けを有しており、重ね合わせ時間階調方式で用いられる(例えば、階調数4′と階調数5′を比べると、階調数4′で付加サブフレームSF10が点灯し、階調数5′では付加サブフレームSF11が追加的に点灯し、その結果付加サブフレームSF10とSF11の両方が点灯している)。これにより、これら付加サブフレームによる疑似輪郭が生じにくくなっている。
【0038】
図8は、本発明の更に別の好適実施例を示す。図8の実施例では、付加サブフレームとして1の重み付けを有するサブフレームSF10と、2の重み付けを有するサブフレームSF11とを用いている。このように複数の付加サブフレームを有する場合、それらの重み付けは異なっていてもよい。このように付加サブフレームの重み付けが異なっている場合、少ない数の付加サブフレームでより多くの階調を表すことができる。図8に示されているように、階調数4〜6、8〜10、12〜14、16〜18、20〜22及び24〜26の各々に対して付加サブフレームSF10、SF11を用いない場合(即ち、4〜6、8〜10、12〜14、16〜18、20〜22及び24〜26)と、付加サブフレームSF10及び/またはSF11を用いた場合(即ち、4′〜6′、8′〜10′、12′〜14′、16′〜18′、20′〜22′及び24′〜26′)の2通りのサブフレーム点灯パターンが割り当てられている。この場合もある画素においてこれら2通りサブフレーム点灯パターンを有する階調数を表示する場合、隣接する画素のサブフレーム点灯パターンに合わせてサブフレーム点灯パターンを適切に選択することで疑似輪郭の低減を図ることができる。尚、重ね合わせ時間階調方式に本発明を適用する場合も、付加サブフレームの数は1や2に限るものではなく、また付加サブフレームを複数有する場合の重み付けパターンは図8及び図9に示したもの以外に様々なパターンが可能であるのは上記した通りである。
【0039】
図9は、本発明の更に別の好適実施例を示す。図9の実施例では、下位サブフレームとして同じ重み付け(1)の3つのサブフレームSF8〜SF10を有し、下位サブフレーム(または下位ビット)に対しても重ね合わせ時間階調方式となっている点が図6の実施例と異なる。図示されているように、図9の実施例でも、階調数4、8、12、16、20、24、28(即ち上位の重ね合わせサブフレームSF1〜SF7の重み付けである4の倍数)において、付加サブフレームSF10を用いない場合(即ち、4、8、12、16、20、24、28)と付加サブフレームSF10を用いた場合(即ち、4′、8′、12′、16′、20′、24′、28′)の2通りのサブフレーム点灯パターンが割り当てられており、図6の実施例と同様の効果を奏する。
【0040】
上記したように、本発明によれば、所望の階調を表すために必要な正規サブフレームに加えて、1または複数の付加サブフレームを有しており、付加サブフレームを用いることで所望の階調数を複数のサブフレーム点灯パターンで表すことができ、それら複数のサブフレーム点灯パターンを隣接する画素の階調数などに応じて選択的に切り替えて用いることで疑似輪郭を低減することができる。
【0041】
これまでは、階調数が増えると、それに線形に比例して点灯期間が増えている場合について述べた。そこで次に、ガンマ補正を行った場合に本発明を適用した実施例について述べる。ガンマ補正とは、階調数が増えると、非線形で点灯期間が増えていくようにしたものを指す。人間の目は、輝度が線形に比例して大きくなっても、比例して明るくなっているとは感じない。輝度が高くなるほど、明るさの差を感じにくくなっている。よって、人間の目で、明るさの差を感じるようにするためには、階調数が増えていくにしたがって、点灯期間をより長くとる、つまり、ガンマ補正を行う必要がある。
【0042】
最も単純な方法は、実際に表示するビット数(階調数)よりも、多くのビット数(階調数)で表示できるようにしておく、というものである。例えば、6ビット(64階調)で表示を行うとき、実際には、8ビット(256階調)を表示できるようにしておく。そして、実際に表示するときには、階調数の輝度が非線形になるようにして、6ビット(64階調)で表示する。これにより、ガンマ補正を実現出来る。
【0043】
一例として、6ビット(64階調)で表示できるようにしておいて、ガンマ補正を行って5ビット(32階調)で表示する場合のサブフレームの選択方法について、図10及び図11に示す。図10の実施例は、正規サブフレームとして2進数に従った重み付けを有するサブフレームSF1〜SF6を有し、6ビット表示では、これらサブフレームSF1〜SF6を選択的に点灯させることで階調数0〜63の64(26)階調を表示可能となっている。図11の実施例では、正規サブフレームとして重み付け8の7つの上位サブフレームSF1〜SF7と2進数に従った重み付け(1、2、4)の3つの下位サブフレームSF8〜SF10とを有し、6ビット表示では、これらサブフレームSF1〜SF10を選択的に点灯させることで階調数0〜63の64(26)階調を表示可能となっている。これら6ビット表示における0〜63の階調数を5ビット表示の階調数0〜31に割り当てることで5ビット表示におけるガンマ補正を実現する。即ち、図10及び図11では、5ビットでの階調数が12までは、6ビットでの階調数と同じである。しかし、ガンマ補正済みの5ビットでの階調数が13のときは、実際には6ビットの階調数14のサブフレームの選択方法で点灯させる。同様に、ガンマ補正済みの5ビットでの階調数が14のときは、実際には6ビットの階調数16で表示させ、ガンマ補正済みの5ビットでの階調数が15のときは、実際には6ビットの階調数18で表示させる。このように、ガンマ補正済みの5ビットでの階調数と、6ビットでの階調数との対応表を作成し、それに応じて、表示させればよい。これにより、ガンマ補正を実現出来る。
【0044】
なお、ガンマ補正済みの5ビットでの階調数と、6ビットでの階調数との対応表は、適宜変更することが可能である。よって、対応表を変更することにより、ガンマ補正の程度を容易に変更することが可能である。
【0045】
また、何ビット(例えばpビット、ここでpは自然数)を表示できるようにしておいて、ガンマ補正済みで何ビット(例えばqビット、ここでqは自然数)で表示するのかについても、これに限定されない。ガンマ補正済みで表示する場合、階調をなめらかに表現するためには、ビット数pを出来るだけ大きくしておくことが望ましい。ただし、あまり大きくしすぎると、サブフレーム数が多くなってしまうなど、弊害も出てきてしまう。よって、ビット数qとビット数pとの関係は、q+2≦p≦q+5、とすることが望ましい。これにより、階調をなめらかに表現しつつ、サブフレーム数も増えすぎない、ということを実現できる。
【0046】
図10の実施例では、本発明に基づき、重み付け1の付加サブフレームSF8が設けられ、5ビットでの階調数のうち対応する6ビットでの階調数が4の倍数となるもの(即ち、5ビットでの階調数4、8、12、14、16、18、20、22及び26)に対して付加サブフレームSF8を点灯させるサブフレーム点灯パターンが設定されている。また図11の実施例は、本発明に基づき、重み付け1の付加サブフレームSF11が設けられ、5ビットでの階調数のうち対応する6ビットでの階調数が4の倍数となるもの(即ち、5ビットでの階調数4、8、12、14、16、18、20、22及び26)に対して付加サブフレームSF11を点灯させるサブフレーム点灯パターンが設定されている。これにより、ある画素でこれらの階調数を表示する場合、サブフレーム点灯パターンを適宜選択して疑似輪郭を低減することができる。このように本発明はガンマ補正を行った場合にも適用可能である。
【0047】
ここまでは、階調の表現方法、つまり、サブフレームの選択方法について述べた。次に、サブフレームの出現順序について述べる。
【0048】
例として、図6の場合について、サブフレームの出現順序のパターン例を図12に示す。尚、図12においてバイナリコード時間階調方式におけるサブフレームSF8、SF9と付加サブフレームSF10は網掛けで示した。
【0049】
1つ目のパターンとしては、SF1、SF2、SF3、SF4、SF5、SF6、SF7、SF8、SF9、SF10、というものである。バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームSF8、SF9と付加サブフレームSF10が、最後にまとまって配置されている。
【0050】
2つ目のパターンとしては、SF8、SF9、SF10、SF1、SF2、SF3、SF4、SF5、SF6、SF7、というものである。バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームSF8、SF9と付加サブフレームSF10が、最初にまとまって配置されている。
【0051】
3つ目のパターンとしては、SF1、SF2、SF3、SF4、SF8、SF9、SF10、SF6、SF7、SF5、というものである。バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームSF8、SF9と付加サブフレームSF10が、真ん中にまとまって配置されている。
【0052】
4つ目のパターンとしては、SF1、SF2、SF8、SF3、SF4、SF9、SF5、SF6、SF10、SF7、というものである。重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームSF1〜SF7は、順序よく並んでいる。バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームSF8、SF9と付加サブフレームSF10も、順序よく並んでいる。そして、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームが2つ並んだ後、バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームまたは付加サブフレームが1つ配置されている。
【0053】
5つ目のパターンとしては、SF1、SF2、SF9、SF3、SF4、SF8、SF5、SF6、SF10、SF8、というものである。これは、4つ目のパターンに対して、バイナリコード時間階調方式におけるサブフレーム及び付加サブフレームの出現順序をランダムにしたものである。
【0054】
6つ目のパターンとしては、SF1、SF5、SF8、SF2、SF7、SF9、SF3、SF6、SF10、SF4、というものである。これは、4つ目のパターンに対して、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームの出現順序をランダムにしたものである。
【0055】
7つ目のパターンとしては、SF1、SF5、SF9、SF2、SF7、SF8、SF3、SF6、SF10、SF4、というものである。これは、4つ目のパターンに対して、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームの出現順序と、バイナリコード時間階調方式におけるサブフレーム及び付加サブフレームの出現順序とをランダムにしたものである。
【0056】
8つ目のパターンとしては、SF1、SF2、SF8、SF3、SF9、SF4、SF5、SF6、SF10、SF7、というものである。これは、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームが2つ並んだ後、バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームが1つ配置され、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームが1つ配置され、バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームが1つ配置され、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームが3つ配置され、付加サブフレームが1つ配置されたものである。
【0057】
9つ目のパターンとしては、SF1、SF2、SF3、SF4、SF8、SF9、SF5、SF6、SF7、SF10、というものである。これは、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームが4つ並んだ後、バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームが2つ配置され、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームが3つ配置され、付加サブフレームが配置されたものである。
【0058】
このように、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームの間に、バイナリコード時間階調方式におけるサブフレーム及び付加サブフレームを配置して、サブフレームが偏在しないようにすることが望ましい。その結果、目が誤魔化されて、疑似輪郭を低減出来る。
【0059】
なお、サブフレームの出現順序は、時刻によって変化してもよい。例えば、1フレーム目と2フレーム目とで、サブフレームの出現順序が変わっても良い。また、サブフレームの出現順序は、場所によって変わっても良い。例えば、画素Aと画素Bとで、サブフレームの出現順序が変わっても良い。また、それらを組み合わせて、サブフレームの出現順序が、時刻によって変化して、かつ、場所によって変化してもよい。
【0060】
なお、通常のフレーム周波数は、60ヘルツであるが、これに限定されない。フレーム周波数をもっと上げることにより、疑似輪郭を低減してもよい。例えば、通常の倍の周波数120ヘルツ程度で動作させてもよい。
【0061】
(実施の形態2)
本実施の形態では、タイミングチャートの例について述べる。サブフレームの選択方法は、一例として、図1のものを用いることにするが、これに限定されず、他のサブフレームの選択方法や他の階調数などにも容易に適用可能である。
【0062】
また、サブフレームが出現する順番は、一例として、SF1、SF2、SF3、SF4、SF5、SF6であるとするが、これに限定されず、他の順番にも容易に適用可能である。
【0063】
まず、画素に信号を書き込む期間と点灯する期間とが分離されている場合のタイミングチャートを図13に示す。まず、信号書き込み期間において、1画面分の信号を全画素に入力する。この間は、画素は点灯しない。信号書き込み期間が終了したのち、点灯期間が始まり、画素が点灯する。そのときの点灯期間の長さは1である。次に、次のサブフレームが始まり、信号書き込み期間において、1画面分の信号を全画素に入力する。この間は、画素は点灯しない。信号書き込み期間が終了したのち、点灯期間が始まり、画素が点灯する。そのときの点灯期間の長さは2である。
【0064】
同様のことを繰り返すことにより、点灯期間の長さが、1、2、4、8、16、1という順序で配置される。
【0065】
このように、画素に信号を書き込む期間と点灯する期間とが分離されている駆動方法は、プラズマディスプレイに適用することが好適である。なお、プラズマディスプレイに用いる場合は、初期化の動作などが必要になる。しかしながら、簡単のため、省略している。
【0066】
また、この駆動方法は、有機ELディスプレイやフィールドエミッションディスプレイやデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)を用いたディスプレイなどに適用することも好適である。
【0067】
その場合の画素構成を図14に示す。ゲート線1607を選択して、選択トランジスタ1603をオン状態にして、信号線1605から信号を保持容量1602に入力する。すると、その信号に応じて、駆動トランジスタ1603の電流が制御され、第1電源線1606から、表示素子1604を通って、第2電源線1608に電流が流れる。
【0068】
なお、信号書き込み期間においては、第1電源線1606と第2電源線1608の電位を制御することにより、表示素子1604には電圧が加わらないようにしておく。その結果、信号書き込み期間において、表示素子1604が点灯することを避けることが出来る。
【0069】
次に、画素に信号を書き込む期間と点灯する期間とが分離されていない場合のタイミングチャートを図15に示す。各行において、信号書き込み動作を行うと、すぐに点灯期間が開始する。
【0070】
ある行において、信号を書き込み、所定の点灯期間が終了したのち、次のサブフレームにおける信号の書き込み動作を開始する。これを繰り返すことにより、点灯期間の長さが、1、2、4、8、16、1という順序で配置される。
【0071】
このようにすることにより、信号の書き込み動作が遅くても、1フレーム内にたくさんのサブフレームを配置することが可能となる。
【0072】
このような駆動方法は、プラズマディスプレイに適用することが好適である。なお、プラズマディスプレイに用いる場合は、初期化の動作などが必要になるが、簡単のため、省略している。
【0073】
また、この駆動方法は、有機ELディスプレイやフィールドエミッションディスプレイやデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)を用いたディスプレイなどに適用することも好適である。
【0074】
その場合の画素構成を図16に示す。第1ゲート線1807を選択して、第1選択トランジスタ1801をオン状態にして、第1信号線1805から信号を保持容量1802に入力する。すると、その信号に応じて、駆動トランジスタ1803の電流が制御され、第1電源線1806から、表示素子1804を通って、第2電源線1808に電流が流れる。同様に、第2ゲート線1817を選択して、第2選択トランジスタ1811をオン状態にして、第2信号線1815から信号を保持容量1802に入力する。すると、その信号に応じて、駆動トランジスタ1803の電流が制御され、第1電源線1806から、表示素子1804を通って、第2電源線1808に電流が流れる。
【0075】
第1ゲート線1807と第2ゲート線1817とは、別々に制御出来る。同様に、第1信号線1805と第2信号線1815とは、別々に制御出来る。よって、同時に2行分の画素に信号を入力することが可能であるため、図15のような駆動法が実現出来る。
【0076】
なお、図14の回路を用いて、図15のような駆動法を実現することも可能である。その場合のタイミングチャートを図17に示す。図17に示すように、1ゲート選択期間を複数(図17では2つ)に分割する。そして、分割された選択期間内で、各々のゲート線を選択し、その時に対応する信号を信号線1605に入力する。例えば、ある1ゲート選択期間において、前半はi行目を選択し、後半はj行目を選択する。すると、1ゲート選択期間において、あたかも同時に2行分を選択したかのように動作させることが可能となる。
【0077】
なお、このような駆動方法を本願発明と組み合わせて適用することが出来る。
【0078】
次に、画素の信号を消去する動作を行う場合のタイミングチャートを図18に示す。各行において、信号書き込み動作を行い、次の信号書き込み動作が来る前に、画素の信号を消去する。このようにすることにより、点灯期間の長さを容易に制御できるようになる。
【0079】
ある行において、信号を書き込み、所定の点灯期間が終了したのち、次のサブフレームにおける信号の書き込み動作を開始する。もし、点灯期間が短い場合は、信号消去動作を行い、非点灯状態にする。このような動作を繰り返すことにより、点灯期間の長さが、1、2、4、8、16、1という順序で配置される。
【0080】
なお、図18では、点灯期間が1と2の場合において、信号消去動作を行っているが、これに限定されない。他の点灯期間においても、消去動作を行っても良い。
【0081】
このようにすることにより、信号の書き込み動作が遅くても、1フレーム内にたくさんのサブフレームを配置することが可能となる。また、消去動作を行う場合は、消去用のデータをビデオ信号と同様に取得する必要がないため、ソースドライバの駆動周波数も低減出来る。
【0082】
このような駆動方法は、プラズマディスプレイに適用することが好適である。なお、プラズマディスプレイに用いる場合は、初期化の動作などが必要になるが、簡単のため、省略している。
【0083】
また、この駆動方法は、有機ELディスプレイやフィールドエミッションディスプレイやデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)を用いたディスプレイなどに適用することも好適である。
【0084】
その場合の画素構成を図19に示す。第1ゲート線2107を選択して、選択トランジスタ2101をオン状態にして、信号線2105から信号を保持容量2102に入力する。すると、その信号に応じて、駆動トランジスタ2103の電流が制御され、第1電源線2106から、表示素子2104を通って、第2電源線2108に電流が流れる。
【0085】
信号を消去したい場合は、第2ゲート線2117を選択して、消去トランジスタ2111をオン状態にして、駆動トランジスタ2103がオフ状態になるようにする。すると、第1電源線2106から、表示素子2104を通って、第2電源線2108には、電流が流れないようになる。その結果、非点灯期間を作ることができ、点灯期間の長さを自由に制御できるようになる。
【0086】
図19では、消去トランジスタ2111を用いていたが、別の方法を用いることも出来る。なぜなら、強制的に非点灯期間をつくればよいので、表示素子2104に電流が供給されないようにすればよいからである。よって、第1電源線2106から、表示素子2104を通って、第2電源線2108に電流が流れる経路のどこかに、スイッチを配置して、そのスイッチのオンオフを制御して、非点灯期間を作ればよい。あるいは、駆動トランジスタ2103のゲート・ソース間電圧を制御して、駆動トランジスタが強制的にオフになるようにすればよい。
【0087】
駆動トランジスタを強制的にオフにする場合の画素構成の例を図20に示す。選択トランジスタ2201、駆動トランジスタ2203、消去ダイオード2211、表示素子2204が配置されている。選択トランジスタ2201のソースとドレインは各々、信号線2205と駆動トランジスタ2203のゲートに接続されている。選択トランジスタ2201のゲートは、第1ゲート線2107に接続されている。駆動トランジスタ2203のソースとドレインは各々、電源線2206と表示素子2204に接続されている。消去ダイオード2211は、駆動トランジスタ2203のゲートと第2ゲート線2217に接続されている。
【0088】
保持容量2202は、駆動トランジスタ2203のゲート電位を保持する役目をしている。よって、駆動トランジスタ2203のゲートと電源線2206の間に接続されているが、これに限定されない。駆動トランジスタ2203のゲート電位を保持できるように配置されていればよい。また、駆動トランジスタ2203のゲート容量などを用いて、駆動トランジスタ2203のゲート電位を保持できる場合は、保持容量2202を省いても良い。
【0089】
動作方法としては、第1ゲート線2207を選択して、選択トランジスタ2201をオン状態にして、信号線2205から信号を保持容量2202に入力する。すると、その信号に応じて、駆動トランジスタ2203の電流が制御され、第1電源線2106から、表示素子2104を通って、第2電源線2108に電流が流れる。
【0090】
信号を消去したい場合は、第2ゲート線2117を選択(ここでは、高い電位にする)して、消去ダイオード2211がオンして、第2ゲート線2117から駆動トランジスタ2203のゲートへ電流が流れるようにする。その結果、駆動トランジスタ2203がオフ状態になる。すると、第1電源線2206から、表示素子2204を通って、第2電源線2208には、電流が流れないようになる。その結果、非点灯期間を作ることができ、点灯期間の長さを自由に制御できるようになる。
【0091】
信号を保持しておきたい場合は、第2ゲート線2117を非選択(ここでは、低い電位にする)しておく。すると、消去ダイオード2211がオフするので、駆動トランジスタ2203のゲート電位は保持される。
【0092】
なお、消去ダイオード2211は、整流性がある素子であれば、なんでもよい。PN型ダイオードでもよいし、PIN型ダイオードでもよいし、ショットキー型ダイオードでもよいし、ツェナー型ダイオードでもよい。
【0093】
また、トランジスタを用いて、ダイオード接続(ゲートとドレインを接続)して、用いても良い。その場合の回路図を図21に示す。消去ダイオード2211として、ダイオード接続したトランジスタ2311を用いている。ここでは、Nチャネル型を用いているが、これに限定されない。Pチャネル型を用いても良い。
【0094】
なお、さらに別の回路として、図14の回路を用いて、図18のような駆動法を実現することも可能である。その場合のタイミングチャートを図17に示す。図17に示すように、1ゲート選択期間を複数(図17では2つ)に分割する。そして、分割された選択期間内で、各々のゲート線を選択し、その時に対応する信号(ビデオ信号と消去するための信号)を信号線1605に入力する。例えば、ある1ゲート選択期間において、前半はi行目を選択し、後半はj行目を選択する。そして、i行目が選択されているときは、それようのビデオ信号を入力する。一方、j行目が選択されているときは、駆動トランジスタがオフするような信号を入力する。すると、1ゲート選択期間において、あたかも同時に2行分を選択したかのように動作させることが可能となる。
【0095】
なお、このような駆動方法を本願発明と組み合わせて適用することが出来る。
【0096】
なお、本実施の形態において示したタイミングチャートや画素構成や駆動方法は、一例であり、これに限定されない。様々なタイミングチャートや画素構成や駆動方法に適用することが可能である。
【0097】
なお、サブフレームの出現順序は、時刻によって変化してもよい。例えば、1フレーム目と2フレーム目とで、サブフレームの出現順序が変わっても良い。また、サブフレームの出現順序は、場所によって変わっても良い。例えば、画素Aと画素Bとで、サブフレームの出現順序が変わっても良い。また、それらを組み合わせて、サブフレームの出現順序が、時刻によって変化して、かつ、場所によって変化してもよい。
【0098】
なお、本実施の形態において、1フレーム期間内に、点灯期間や信号書き込み期間や非点灯期間が配置されていたが、これに限定されない。それ以外の動作期間が配置されていてもよい。例えば、表示素子に加える電圧を、通常とは逆の極性のものにするような期間、いわゆる、逆バイアス期間を設けても良い。逆バイアス期間を設けることにより、表示素子の信頼性が向上する場合がある。
【0099】
なお、本実施の形態で述べた画素構成は、これに限定されない。同様な機能を果たす構成であれば、適用可能である。
【0100】
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1で述べた内容と自由に組み合わせて実施することができる。
【0101】
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の駆動方法を用いる表示装置の例について示す。
【0102】
最も代表的な表示装置としては、プラズマディスプレイが上げられる。プラズマディスプレイの画素は、発光・非発光の2つの状態しかとれない。よって、多階調化のための手段の一つとして、時間階調法が用いられている。よって、その部分に本発明を適用することが出来る。
【0103】
なお、プラズマディスプレイでは、画素への信号の書き込みだけでなく、画素の初期化を行う必要がある。よって、重ね合わせ時間階調方式を用いる部分では、サブフレームが順序よくならび、かつ、間に、バイナリコード時間階調方式でのサブフレームが挿入されていないことが望ましい。そのようにサブフレームを配置することにより、画素の初期化の回数を低減できる。その結果、コントラストの向上を図ることが出来る。
【0104】
しかしながら、バイナリコード時間階調方式でのサブフレームがまとまって配置されていると、その部分が要因となって、疑似輪郭が発生してしまう。よって、バイナリコード時間階調方式でのサブフレームは、できるだけ、1フレーム内で分散させて配置することが望ましい。バイナリコード時間階調方式でのサブフレームを用いる場合、各サブフレームに対応させて、初期化を行う必要がある。よって、バイナリコード時間階調方式でのサブフレームを分散させて配置しても、大きな問題とはならない。一方、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームの場合、点灯しているサブフレームが連続して配置されていれば、初期化を行う必要がない。したがって、出来るだけ、順序よく配置されていることが望ましい。
【0105】
したがって、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームとバイナリコード時間階調方式でのサブフレームを組み合わせて用いる場合、サブフレームの出現順序としては、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームは、点灯しているサブフレームが連続するように配置され、バイナリコード時間階調方式でのサブフレームは、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームの間に分散して配置していることが望ましい。これにより、初期化の回数を減らすことができ、コントラストの向上を図ることが出来、かつ、疑似輪郭の発生を低減することが出来る。
【0106】
プラズマディスプレイ以外の表示装置の例としては、有機ELディスプレイやフィールドエミッションディスプレイやデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)を用いたディスプレイや強誘電性液晶ディスプレイや双安定型液晶ディスプレイなどが上げられる。これらはいずれも、時間階調方式を用いることが可能な表示装置である。これらの表示装置に本発明を適用することにより、時間階調方式を用いながら、疑似輪郭を低減することが出来る。
【0107】
例えば、有機ELディスプレイの場合、画素を初期化する必要がない。よって、初期化のときに発光してしまって、コントラストが低減してしまう、ということは起こらない。よって、サブフレームの出現順序は、任意に設定できる。出来るだけ疑似輪郭が生じないように、ばらばらに配置することが望ましい。
【0108】
したがって、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームは、点灯しているサブフレームが連続するように配置され、バイナリコード時間階調方式でのサブフレームは、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームの間に分散して配置してもよい。これにより、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームは、1フレーム内である程度まとまって配置されることになる。よって、1フレーム目から2フレーム目に変わるときに、切り替わり目で疑似輪郭が出てしまうことを少なくすることが出来る。いわゆる、動画疑似輪郭を低減することが可能となる。また、バイナリコード時間階調方式でのサブフレームは、分散して配置されているので、疑似輪郭を低減することが可能である。
【0109】
また、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームは、ばらばらに配置して、バイナリコード時間階調方式でのサブフレームもばらばらに配置してもよい。その結果、バイナリコード時間階調方式の部分が要因となる疑似輪郭が、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームと混ざり合うため、全体として、疑似輪郭の低減効果が高くなる。
【0110】
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜2で述べた内容と自由に組み合わせて実施することができる。
【0111】
(実施の形態4)
本実施の形態では、表示装置、および、信号線駆動回路やゲート線駆動回路などの構成とその動作について、説明する。
【0112】
表示装置は、図22に示すように、画素配列2401、ゲート線駆動回路2402、信号線駆動回路2410を有している。ゲート線駆動回路2402は、画素配列2401に選択信号を順次出力する。ゲート線駆動回路2402は、シフトレジスタやバッファ回路などから構成されている。
【0113】
このほかにも、ゲート線駆動回路2402は、レベルシフタ回路やパルス幅制御回路などが配置されている場合も多い。シフトレジスタでは、順次選択していくようなパルスを出力する。信号線駆動回路2410は、画素配列2401にビデオ信号を順次出力する。シフトレジスタ2403では、順次選択していくようなパルスを出力する。画素配列2401では、ビデオ信号に従って、光の状態を制御することにより、画像を表示する。信号線駆動回路2410から画素配列2401へ入力するビデオ信号は、電圧である場合が多い。つまり、各画素に配置された表示素子や表示素子を制御する素子は、信号線駆動回路2410から入力されるビデオ信号(電圧)によって、状態を変化させる。画素に配置する表示素子の例としては、EL素子やFED(フィールドエミッションディスプレイ)で用いる素子や液晶やDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)などがあげられる。
【0114】
なお、ゲート線駆動回路2402や信号線駆動回路2410は、複数配置されていてもよい。
【0115】
信号線駆動回路2410は、構成を複数の部分に分けられる。大まかには、一例として、シフトレジスタ2403、第1ラッチ回路(LAT1)2404、第2ラッチ回路(LAT2)2405、増幅回路2406に分けられる。増幅回路2406には、デジタル信号をアナログに変換する機能も有していたり、ガンマ補正を行う機能も有していてもよい。
【0116】
また、画素は、EL素子などの表示素子を有している。その表示素子に電流(ビデオ信号)を出力する回路、すなわち、電流源回路を有していることもある。
【0117】
そこで、信号線駆動回路2410の動作を簡単に説明する。シフトレジスタ2403は、クロック信号(S-CLK)、スタートパルス(SP)、クロック反転信号(S-CLKb)が入力され、これらの信号のタイミングに従って、順次サンプリングパルスが出力される。
【0118】
シフトレジスタ2403より出力されたサンプリングパルスは、第1ラッチ回路(LAT1)2404に入力される。第1ラッチ回路(LAT1)2404には、ビデオ信号線2408より、ビデオ信号が入力されており、サンプリングパルスが入力されるタイミングに従って、各列でビデオ信号を保持していく。
【0119】
第1ラッチ回路(LAT1)2404において、最終列までビデオ信号の保持が完了すると、水平帰線期間中に、ラッチ制御線2409よりラッチパルス(Latch Pulse)が入力され、第1ラッチ回路(LAT1)2404に保持されていたビデオ信号は、一斉に第2ラッチ回路(LAT2)2405に転送される。その後、第2ラッチ回路(LAT2)2405に保持されたビデオ信号は、1行分が同時に、増幅回路2406へと入力される。そして、増幅回路2406から出力される信号は、画素配列2401へ入力される。
【0120】
第2ラッチ回路(LAT2)2405に保持されたビデオ信号が増幅回路2406に入力され、そして、画素2401に入力されている間、シフトレジスタ2403においては再びサンプリングパルスが出力される。つまり、同時に2つの動作が行われる。これにより、線順次駆動が可能となる。以後、この動作を繰り返す。
【0121】
なお、信号線駆動回路やその一部(電流源回路や増幅回路など)は、画素配列2401と同一基板上に存在せず、例えば、外付けのICチップを用いて構成されることもある。
【0122】
なお、信号線駆動回路やゲート線駆動回路などの構成は、図22に限定されない。例えば、点順次駆動で画素に信号を供給する場合もある。その場合の信号線駆動回路2510の例を図23に示す。シフトレジスタ2503から、サンプリングパルスがサンプリング回路2504に出力される。ビデオ信号線2508より、ビデオ信号が入力され、サンプリングパルスに応じて、画素2501へビデオ信号が出力される。
【0123】
なお、すでに述べたように、本発明におけるトランジスタは、どのようなタイプのトランジスタでもよいし、どのような基板上に形成されていてもよい。したがって、図22や図23で示したような回路が、全てガラス基板上に形成されていてもよいし、プラスチック基板に形成されていてもよいし、単結晶基板に形成されていてもよいし、SOI基板上に形成されていてもよいし、どのような基板上に形成されていてもよい。あるいは、図22や図23における回路の一部が、ある基板に形成されており、図22や図23における回路の別の一部が、別の基板に形成されていてもよい。つまり、図22や図23における回路の全てが同じ基板上に形成されていなくてもよい。例えば、図22や図23において、画素2401とゲート線駆動回路2402とは、ガラス基板上にTFTを用いて形成し、信号線駆動回路2410(もしくはその一部)は、単結晶基板上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)で接続してガラス基板上に配置してもよい。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いてガラス基板と接続してもよい。
【0124】
なお、本実施の形態で説明した内容は、実施の形態1〜3で説明した内容を利用したものに相当する。したがって、実施の形態1〜3で説明した内容は、本実施の形態にも適用できる。
【0125】
(実施の形態5)
次に、本発明の表示装置における画素のレイアウトについて述べる。例としては、図21に示した回路図について、そのレイアウト図を図24に示す。なお、回路図やレイアウト図は、図21や図24に限定されない。
【0126】
選択トランジスタ2601、駆動トランジスタ2603、消去ダイオード2611、表示素子の電力2604が配置されている。選択トランジスタ2601のソースとドレインは各々、信号線2605と駆動トランジスタ2603のゲートに接続されている。選択トランジスタ2601のゲートは、第1ゲート線2107に接続されている。駆動トランジスタ2603のソースとドレインは各々、電源線2606と表示素子2604に接続されている。ダイオード接続された消去トランジスタ2611は、駆動トランジスタ2603のゲートと第2ゲート線2617に接続されている。保持容量2602は、駆動トランジスタ2603のゲートと電源線2606の間に接続されている。
【0127】
信号線2605、電源線2606は、第2配線によって形成され、第1ゲート線2107、第2ゲート線2617は、第1配線によって形成されている。
【0128】
トップゲート構造の場合は、基板、半導体層、ゲート絶縁膜、第1配線、層間絶縁膜、第2配線、の順で膜が構成される。ボトムゲート構造の場合は、基板、第1配線、ゲート絶縁膜、半導体層、層間絶縁膜、第2配線、の順で膜が構成される。
【0129】
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜4で述べた内容と自由に組み合わせて実施することができる。
【0130】
(実施の形態6)
本実施の形態では、実施の形態1から実施の形態5までで述べた駆動方法を制御するハードウェアについて述べる。
【0131】
大まかな構成図を図25に示す。基板2701の上に、画素配列2704が配置されている。、信号線駆動回路2706やゲート線駆動回路2705が配置されている場合が多い。それ以外にも、電源回路やプリチャージ回路やタイミング生成回路などが配置されていることもある。また、信号線駆動回路2706やゲート線駆動回路2705が配置されていない場合もある。その場合は、基板2701に配置されていないものは、ICに形成されることが多い。そのICは、基板2701の上に、COG(Chip On Glass)によって配置されている場合も多い。あるいは、周辺回路基板2702と基板2701とを接続する接続基板2707の上に、ICが配置される場合もある。
【0132】
周辺回路基板2702には、信号2703が入力される。そして、コントローラ2708が制御して、メモリ2709やメモリ2710などに信号が保存される。信号2703がアナログ信号の場合は、アナログ・デジタル変換を行った後、そして、メモリ2709やメモリ2710などに保存されることが多い。そして、コントローラ2708がメモリ2709やメモリ2710などに保存された信号を用いて、基板2701に信号を出力する。
【0133】
実施の形態1から実施の形態5までで述べた駆動方法を実現するために、コントローラ2708が、サブフレームの出現順序などを制御して、基板2701に信号を出力する。
【0134】
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜5で述べた内容と自由に組み合わせて実施することができる。
【0135】
(実施の形態7)
本発明の表示装置、およびその駆動方法を用いた表示装置を表示部に有する携帯電話の構成例について図26を用いて説明する。
【0136】
表示パネル5410はハウジング5400に脱着自在に組み込まれる。ハウジング5400は表示パネル5410のサイズに合わせて、形状や寸法を適宜変更することができる。表示パネル5410を固定したハウジング5400はプリント基板5401に嵌入されモジュールとして組み立てられる。
【0137】
表示パネル5410はFPC5411を介してプリント基板5401に接続される。プリント基板5401には、スピーカ5402、マイクロフォン5403、送受信回路5404、CPU及びコントローラなどを含む信号処理回路5405が形成されている。このようなモジュールと、入力手段5406、バッテリ5407を組み合わせ、筐体5409及び5412に収納する。表示パネル5410の画素部は筐体5409に形成された開口窓から視認できように配置する。
【0138】
表示パネル5410は、画素部と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の低い駆動回路)を基板上にTFTを用いて一体形成し、一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)で表示パネル5410に実装しても良い。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いてガラス基板と接続してもよい。なお、一部の周辺駆動回路を基板上に画素部と一体形成し、他の周辺駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した表示パネルの構成は図27(a)に一例を示してある。なお、図27(a)の表示パネルの構成は、基板5300、信号線駆動回路5301、画素部5302、走査線駆動回路5303、走査線駆動回路5304、FPC5305、ICチップ5306、ICチップ5307、封止基板5308、シール材5309を有する。このような構成とすることで、表示装置の低消費電力を図り、携帯電話機の一回の充電による使用時間を長くすることができる。また、携帯電話機の低コスト化を図ることができる。
【0139】
また、走査線や信号線に設定する信号をバッファによりインピーダンス変換することで、1行毎の画素の書き込み時間を短くすることができる。よって高精細な表示装置を提供することができる。
【0140】
また、さらに消費電力の低減を図るため、図27(b)に示すように基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての周辺駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)などで表示パネルに実装しても良い。なお、図26(b)の表示パネルの構成は、基板5310、信号線駆動回路5311、画素部5312、走査線駆動回路5313、走査線駆動回路5314、FPC5315、ICチップ5316、ICチップ5317、封止基板5318、シール材5319を有する。
【0141】
そして、本発明の表示装置、およびその駆動法を用いることにより、疑似輪郭の低減された、綺麗な画像で見ることが出来る。よって、人間の肌のように、階調が微妙に変化するような画像であっても、綺麗に表示出来るようになる。
【0142】
また、本実施例に示した構成は携帯電話の一例であって、本発明の表示装置はこのような構成の携帯電話に限られず様々な構成の携帯電話に適用することができる。
【0143】
(実施の形態8)
図28は表示パネル5701と、回路基板5702を組み合わせたELモジュールを示している。表示パネル5701は画素部5703、走査線駆動回路5704及び信号線駆動回路5705を有している。回路基板5702には、例えば、コントロール回路5706や信号分割回路5707などが形成されている。表示パネル5701と回路基板5702は接続配線5708によって接続されている。接続配線にはFPC等を用いることができる。
【0144】
コントロール回路5706が、実施の形態7における、コントローラ2708やメモリ2709やメモリ2710などに相当する。主に、コントロール回路5706において、サブフレームの出現順序などを制御している。
【0145】
表示パネル5701は、画素部と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の低い駆動回路)を基板上にTFTを用いて一体形成し、一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)などで表示パネル5701に実装するとよい。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いて表示パネル5701に実装しても良い。なお、一部の周辺駆動回路を基板上に画素部と一体形成し、他の周辺駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した構成は図27(a)に一例を示してある。このような構成とすることで、表示装置の低消費電力を図り、携帯電話機の一回の充電による使用時間を長くすることができる。また、携帯電話機の低コスト化を図ることができる。
【0146】
また、走査線や信号線に設定する信号をバッファによりインピーダンス変換することで、1行毎の画素の書き込み時間を短くすることができる。よって高精細な表示装置を提供することができる。
【0147】
また、さらに消費電力の低減を図るため、ガラス基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての信号線駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)表示パネルに実装してもよい。
【0148】
なお、基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての周辺駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)で表示パネルに実装するとよい。なお、基板上に画素部を形成し、その基板上に信号線駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した構成は図27(b)に一例を示してある。
【0149】
このELモジュールによりELテレビ受像機を完成させることができる。図29は、ELテレビ受像機の主要な構成を示すブロック図である。チューナ5801は映像信号と音声信号を受信する。映像信号は、映像信号増幅回路5802と、そこから出力される信号を赤、緑、青の各色に対応した色信号に変換する映像信号処理回路5803と、その映像信号を駆動回路の入力仕様に変換するためのコントロール回路5706により処理される。コントロール回路5706は、走査線側と信号線側にそれぞれ信号が出力する。デジタル駆動する場合には、信号線側に信号分割回路5707を設け、入力デジタル信号をm個に分割して供給する構成としても良い。
【0150】
チューナ5801で受信した信号のうち、音声信号は音声信号増幅回路5804に送られ、その出力は音声信号処理回路5805を経てスピーカー5806に供給される。制御回路5807は受信局(受信周波数)や音量の制御情報を入力部5808から受け、チューナ5801や音声信号処理回路5805に信号を送出する。
【0151】
ELモジュールを筐体に組みこんで、テレビ受像機を完成させることができる。ELモジュールにより、表示部が形成される。また、スピーカー、ビデオ入力端子などが適宜備えられている。
【0152】
勿論、本発明はテレビ受像機に限定されず、パーソナルコンピュータのモニタをはじめ、鉄道の駅や空港などにおける情報表示盤や、街頭における広告表示盤など特に大面積の表示媒体として様々な用途に適用することができる。
【0153】
このように、本発明の表示装置、およびその駆動法を用いることにより、疑似輪郭の低減された、綺麗な画像で見ることが出来る。よって、人間の肌のように、階調が微妙に変化するような画像であっても、綺麗に表示出来るようになる。
【0154】
(実施の形態9)
本発明を適用可能な電子機器として、デスクトップ、床置き、または壁掛け型ディスプレイ、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体に記録された映像や静止画を再生し、それを表示し得るディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。それらの電子機器の具体例を図30(A)〜図30(H)に示す。
【0155】
図30(A)はデスクトップ、床置き、または壁掛け型ディスプレイであり、筐体301、支持台302、表示部303、スピーカー部304、ビデオ入力端子305等を含む。本発明は表示部303を構成する表示装置に用いることができる。このようなディスプレイは、パソコン用、TV放送受信用、広告表示用など任意の情報表示用表示装置として用いることができる。その結果、偽輪郭のないきれいな表示を行うことができるディスプレイを提供することができる。
【0156】
図30(B)はデジタルカメラであり、本体311、表示部312、受像部313、操作キー314、外部接続ポート315、シャッター316等を含む。本発明は表示部312を構成する表示装置に用いることができる。その結果、偽輪郭のないきれいな表示を行うことができるデジタルカメラを提供することができる。
【0157】
図30(C)はコンピュータであり、本体321、筐体322、表示部323、キーボード324、外部接続ポート325、ポインティングマウス326等を含む。本発明は表示部323を構成する表示装置に用いることができる。その結果、偽輪郭のないきれいな表示を行うことができるコンピュータを提供することができる。なおコンピュータには、中央演算装置(CPU)、記録媒体等が一体化された所謂ノート型コンピュータ、別体化された所謂デスクトップ型コンピュータが含まれる。
【0158】
図30(D)はモバイルコンピュータであり、本体331、表示部332、スイッチ333、操作キー334、赤外線ポート335等を含む。本発明は表示部332を構成する表示装置に用いることができる。その結果、偽輪郭のないきれいな表示を行うことができるモバイルコンピュータを提供することができる。
【0159】
図30(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体341、筐体342、第1表示部343、第2表示部344、記録媒体(DVD等)読み込み部345、操作キー346、スピーカー部347等を含む。第1表示部343は主として画像情報を表示し、第2表示部344は主として文字情報を表示するが、本発明は第1及び第2表示部343、344を構成する表示装置に用いることができる。その結果、偽輪郭のないきれいな表示を行うことができる画像再生装置を提供することができる。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。
【0160】
図30(F)はゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)であり、本体351、表示部352、アーム部353を含む。本発明は表示部352を構成する表示装置に用いることができる。その結果、偽輪郭のないきれいな表示を行うことができるゴーグル型ディスプレイを提供することができる。
【0161】
図30(G)はビデオカメラであり、本体361、表示部362、筐体363、外部接続ポート364、リモコン受信部365、受像部366、バッテリー367、音声入力部368、操作キー369等を含む。本発明は表示部362を構成する表示装置に用いることができる。その結果、偽輪郭のないきれいな表示を行うことができるビデオカメラを提供することができる。
【0162】
図30(H)は携帯電話機であり、本体371、筐体372、表示部373、音声入力部374、音声出力部375、操作キー376、外部接続ポート377、アンテナ378等を含む。本発明は表示部373を構成する表示装置に用いることができる。その結果、偽輪郭のないきれいな表示を行うことができる携帯電話機を提供することができる。
【0163】
上記したような電子機器の表示部は、例えば各画素にLEDや有機ELなどの発光素子を用いた自発光型とすることも、或いは、液晶ディスプレイのようにバックライトなど別の光源を用いたものとすることもできるが、自発光型の場合、バックライトが必要なく、液晶ディスプレイよりも薄い表示部とすることができる。
【0164】
また、上記電子機器はインターネットやCATV(ケーブルテレビ)などの電子通信回線を通じて配信された情報を表示したり、TV受像器として用いられたりすることが多くなり、特に動画情報を表示する機会が増してきている。表示部が自発光型の場合、有機EL等の発光材料の応答速度は液晶に比べて非常に速いため、そのような動画表示に好適である。また、時間分割駆動を行う上でも好ましい。将来的に発光材料の発光輝度が高くなれば、出力した画像情報を含む光をレンズ等で拡大投影してフロント型若しくはリア型のプロジェクターに用いることも可能となる。
【0165】
自発光型の表示部では発光している部分が電力を消費するため、発光部分が極力少なくなるように情報を表示することが望ましい。従って、携帯情報端末、特に携帯電話や音響再生装置のような文字情報を主とする表示部を自発光型とする場合には、非発光部分を背景として文字情報を発光部分で形成するように駆動することが望ましい。
【0166】
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0167】
【図1】本発明の好適実施例に基づく表示装置の駆動方法を説明する図。
【図2】本発明の好適実施例に基づく表示装置の駆動方法を説明する図。
【図3】本発明の好適実施例に基づく表示装置の駆動方法を説明する図。
【図4】本発明の好適実施例に基づく表示装置の駆動方法を説明する図。
【図5】本発明の好適実施例に基づく表示装置の駆動方法を説明する図。
【図6】本発明の好適実施例に基づく表示装置の駆動方法を説明する図。
【図7】本発明の好適実施例に基づく表示装置の駆動方法を説明する図。
【図8】本発明の好適実施例に基づく表示装置の駆動方法を説明する図。
【図9】本発明の好適実施例に基づく表示装置の駆動方法を説明する図。
【図10】本発明の好適実施例に基づく表示装置の駆動方法を説明する図。
【図11】本発明の好適実施例に基づく表示装置の駆動方法を説明する図。
【図12】本発明の表示装置の駆動方法の構成を説明する図。
【図13】本発明の表示装置の駆動方法の構成を説明する図。
【図14】本発明の表示装置の構成を説明する図。
【図15】本発明の表示装置の駆動方法の構成を説明する図。
【図16】本発明の表示装置の構成を説明する図。
【図17】本発明の表示装置の駆動方法の構成を説明する図。
【図18】本発明の表示装置の駆動方法の構成を説明する図。
【図19】本発明の表示装置の構成を説明する図。
【図20】本発明の表示装置の構成を説明する図。
【図21】本発明の表示装置の構成を説明する図。
【図22】本発明の表示装置の構成を説明する図。
【図23】本発明の表示装置の構成を説明する図。
【図24】本発明の表示装置の構成を説明する図。
【図25】本発明の表示装置の構成を説明する図。
【図26】本発明が適用される電子機器を説明する図。
【図27】本発明の表示装置の構成を説明する図。
【図28】本発明が適用される電子機器を説明する図。
【図29】本発明の表示装置の構成を説明する図。
【図30】本発明が適用される電子機器を説明する図。
【図31】従来の表示装置の駆動方法の構成を説明する図。
【図32】従来の表示装置の駆動方法を説明する図。
【図33】従来の表示装置の駆動方法の別の例を説明する図。
【図34】従来の表示装置の駆動方法の別の例を説明する図。
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置、特に時間階調方式を用いた表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルビデオ信号を用いたアクティブマトリクス型の表示装置の研究開発が盛んに行われている。そのようなアクティブマトリクス型表示装置には、例えば液晶ディスプレイ(LCD)のような受光型表示装置と、プラズマディスプレイのような自発光型表示装置がある。自発光型の表示装置に用いられる発光素子として、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode:OLED)が注目を集めている。OLEDは有機EL素子、エレクトロルミネッセンス(Electro Luminescence:EL)素子などとも言う(EL素子を用いたディスプレイをELディスプレイと呼ぶ)。OLEDなどを用いた自発光型表示装置は、液晶ディスプレイに比べて画素の視認性が高く、バックライトが不要で応答速度が速い等の利点がある。また発光素子の輝度は、そこを流れる電流値によって制御される。
【0003】
このようなアクティブマトリクス型の表示装置においてデジタルビデオ信号を用いて階調表示を行う方法として、時間階調法を用いることが知られている。
【0004】
時間階調法とは、発光している期間の長さや、発光回数を制御して、階調を表現する方法である。つまり、1フレーム期間を複数のサブフレーム期間に分割し、各サブフレームに、発光回数や発光時間などの重み付けを行い、重み付けの総量(発光回数の総和や、発光時間の総和)を階調ごとに差を付けることによって、階調を表現する。例として、図31に1フレームを5つのサブフレームSF1〜SF5に分け、これらサブフレームの点灯期間の比が20:21:22:23:24となるように重み付けを行った場合を示す。また、これらサブフレームの点灯/非点灯の選択パターンと階調数の関係を図32に示す。これらの図からわかるように、サブフレームSF1〜SF5の点灯/非点灯を制御することで、0〜31の32階調の表示ができる(階調数1が階調変化の最小単位を表す)。各サブフレームの点灯/非点灯を指示するのに1ビットが必要であるため、5つのサブフレームSF1〜SF5を制御するには5ビットのデジタル信号が必要である。一般にMビットのデジタルビデオ信号を用いて2進数(2の累乗)に従った重み付けのM個のサブフレームを制御することで、2M階調(即ち、0〜2M−1)の表示を行うことができる。尚、本明細書では、このように概ね異なる重み付けのなされた(典型的には2進法に従う)複数のサブフレームを用いて階調表示を行う時間階調方式をバイナリコード時間階調方式と呼ぶ。また、大きな重みのサブフレーム(例えばSF5)を制御するデジタル信号のビットを上位ビット、小さな重みのサブフレーム(例えばSF1)を制御するデジタル信号のビットを下位ビットと呼ぶ。尚、サブフレームの重み付けは必ずしも2進数に従う必要はなく、必ずしも全てのサブフレームが異なる重み付けを有さなくてもよい。あるサブフレームの重み付け(点灯期間や点滅回数)は、それより重み付けの小さな(即ち下位の)サブフレームの重み付けを合計したものに1を加えた値以下であればよい。これにより、階調を全て連続的に表現することができる。例えば、各サブフレームの点灯期間の長さの比を、1:1:2:3とすれば、0から7までの階調を全て連続的に表現できる。
【0005】
このようなバイナリコード時間階調方式を用いた表示装置では、動画を表示する際に、本来境界を生ずることのない滑らかに階調が変化する部分に偽輪郭(または疑似輪郭とも言う)が知覚されることがある。このような疑似輪郭は、隣接する画素の一方が階調数15で他方が階調数16というように、点灯パターンが大きく異なる画素が隣接する場合に生じ易いことが知られている。また、隣接する画素の一方が4の倍数の階調数(例えば4、8、16)で他方がそれより一つ小さい階調数(例えば3、7、15)である場合にも疑似輪郭が知覚され得る。このような疑似輪郭を低減するために様々な対策が提案されている(特許文献1〜特許文献7参照)。
【0006】
例えば特許文献2では、階調を表す例えば12ビットのデジタル信号の上位の7ビットでほぼ等しい重み付けの7つのサブフレーム(上位サブフレーム)を制御し、残りの5つの下位ビットで2進法に従った重み付けの複数のサブフレームを制御することが開示されている。このものでは、7つの上位サブフレームは1フレーム期間の中で連続的に配置され、階調の増加に伴って上位サブフレームは順次累積的に点灯される。即ち、小さい階調において点灯している上位サブフレームは、より大きい階調においても点灯している。このような階調方式を重ね合わせ時間階調方式と呼ぶ。即ち、特許文献2のものは、上位ビットによる重ね合わせ時間階調方式と、下位ビットによるバイナリコード時間階調方式とを組み合わせたものと言える。
【特許文献1】特許番号2903984号公報
【特許文献2】特許番号3075335号公報
【特許文献3】特許番号2639311号公報
【特許文献4】特許番号3322809号公報
【特許文献5】特開平10−307561号公報
【特許文献6】特許番号3585369号公報
【特許文献7】特許番号3489884号公報
【特許文献8】特開2001−324958号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように、さまざまな疑似輪郭を低減する方法が提案されているが、疑似輪郭低減の効果は、まだ十分ではない。
【0008】
例えば、特許文献2に記載の発明を32階調を表すのに用い、隣接する画素Aと画素Bにおいてそれぞれ階調数15と階調数16を表す場合について図33に示す。この図において、サブフレームSF1〜SF7は同じ重み付け(4)を有し重ね合わせ時間階調方式に用いられ、サブフレームSF8〜SF9は2進数に従った重み付けを有し(1:2)、バイナリコード時間階調方式に用いられる(本明細書ではそのようなサブフレームをバイナリコードサブフレームと呼ぶ)。図示されているように、階調数15を表す画素AではサブフレームSF1〜SF3、SF8及びSF9が点灯し、階調数16を表す画素BではサブフレームSF1〜SF4が点灯する。このとき、視線が動かなければ画素Aでは階調数15(4+4+4+1+2)が知覚され、画素Bでは階調数16(4+4+4+4)が知覚され疑似輪郭は生じない。
【0009】
一方、視線が画素Aから画素Bへ、もしくは、画素Bから画素Aに移ったとする。その場合を図34に示す。この場合、視線の動き方によって、あるときは、階調数が12(4+4+4)と感じられ、あるときは、階調数が19(4+4+4+4+1+2)と感じられる。本来は、階調数が15と16に見えるべきであるのに、階調数が12から19くらいで見えてしまい、バイナリコード時間階調方式単独の場合よりは改善されているものの、尚、疑似輪郭が発生してしまう。
【0010】
重ね合わせ時間階調方式に用いられるサブフレームの数を増やし、各サブフレームの点灯期間を短くする(即ち、重み付けを小さくする)と、疑似輪郭を低減することができるが、サブフレームの数が増えるとそれを制御するためのデジタル信号のビット数も増え、装置規模が増大したり、周波数が高くなって消費電力が増加したりするという問題がある。
【0011】
本発明はこのような問題点に鑑み、サブフレーム数の増加を極力抑制しつつ疑似輪郭を低減できる表示装置を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明によると、1フレームを複数のサブフレームに分割して階調を表現する表示装置であって、複数のサブフレームは所定の階調を表すために必要なM個(Mは2以上の整数)の正規サブフレームを有するとともに、N個(Nは自然数)の付加サブフレームを有し、所定の階調内の少なくとも1つの階調数に対し前記正規サブフレームのみを用いる第1のサブフレーム点灯パターンと、付加サブフレームと正規サブフレームとを用いる第2のサブフレーム点灯パターンの少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定されていることを特徴とする表示装置が提供される。
【0013】
少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定される階調数は、付加サブフレームを用いない場合に隣接する階調数との間でサブフレーム点灯パターンが大きく変化する階調数とするとよい。
【0014】
本発明の好適実施例によると、M個の正規サブフレームは、互いに異なる重み付けを有しバイナリコード時間階調方式に用いられるr個(2≦r≦M、rは整数)のバイナリコードサブフレームを含み、前記少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定される階調数は、付加サブフレームを用いない場合に最も大きい重み付けのサブフレームのみによって表される階調数を含むものとすることができる。ここで、重み付けとは最小の輝度に対応するサブフレームに対する相対的な輝度を意味し、各サブフレームの点灯期間や点滅回数によって定められる。尚、バイナリコードサブフレームの重み付けは2進数に従うことが好適であるが、必ずしも2進数に従う必要はない。あるサブフレームの重み付け(点灯期間や点滅回数)は、それより重み付けの小さな(即ち下位の)サブフレームの重み付けを合計したものに1を加えた値以下であればよい。これにより、階調を全て連続的に表現することができる。
【0015】
本発明の別の好適実施例によると、重ね合わせ時間階調方式に用いられるt個(2≦t≦M、tは整数)の重ね合わせサブフレームを含み、少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定される階調数は、付加サブフレームを用いない場合に一つ低い階調数と比べて点灯する重ね合わせサブフレームが一つ増加する階調数を含むものとすることができる。これによれば、例えばt個の重ね合わせサブフレームが4の重み付けを有する場合、付加サブフレームを用いなければ階調が4上がるごとにt個のサブフレームの一つが追加的に点灯するので、4の倍数の階調数に対して、正規サブフレームのみを用いた点灯パターンと、付加サブフレームを用いた点灯パターンの少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定される。尚、重ね合わせサブフレームは通常概ね同じ重み付けを有するが、異なる重み付けを有することも可能である。
【0016】
また本発明の好適実施例によると、M個の正規サブフレームは1、2、4の重み付けを有する3つのサブフレームを含み、少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定される階調数は、4の倍数の階調数を含むものとすることができる。少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定される階調数は、4の倍数に1を加えた階調数や4の倍数に2を加えた階調数を更に含むこともできる。4以上の全ての階調数に対し少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンを設定することもできる。
【0017】
好適には、N個の付加サブフレームの少なくとも一つは、M個の正規サブフレームの中の最小の重み付けを有するサブフレームと同じ重み付けを有する。
【0018】
また付加サブフレームの数Nを2以上とすることもできる。その場合、2以上の付加サブフレームが異なる重み付けのサブフレームを含む、及び/または、2以上の付加サブフレームが同じ重み付けのサブフレームを含むものとすることができる。
【0019】
また好適には、表示装置はELディスプレイ、プラズマディスプレイ、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)、電界放出ディスプレイ(FED)、表面電界ディスプレイ(SED)、または強誘電液晶ディスプレイとするとよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、所望の階調を表すための正規サブフレームに加えて、1または複数の付加サブフレームを有しており、付加サブフレームを用いることで所望の階調数に対し複数のサブフレーム点灯パターンが設定されているので、それら複数のサブフレーム点灯パターンを隣接する画素の階調数などに応じて選択的に切り替えて用いることで疑似輪郭を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0022】
(実施の形態1)
図1は、本発明の好適実施例に基づくサブフレームの点灯パターンを示す図である。この実施例は、従来と同様に、階調数0〜31の32(25)階調を表すべく2進数に従った重み付けを有しバイナリコード時間階調方式で駆動される5つのサブフレームSF1〜SF5を有している。このような所定の階調を表すために必要なサブフレームを正規サブフレームと呼ぶ。図1の実施例では、所定の階調のうち最大の階調数31を表す際には正規サブフレームSF1〜SF5が全て点灯することが必要である。図1の実施例でも、従来例と同様に、正規サブフレームSF1〜SF5を選択的に点灯させることで様々な階調数を表すことができる。尚、1フレーム中における正規サブフレームの点灯順序は重み付けの小さいものから大きいものの順でも、その逆でも、或いはランダムでも、1フレームごとに変更してもよく、様々な態様をとり得る。また例えば最大の重み付けを有するサブフィールドSF5を2以上に分割し、1フレーム期間内において離して配置してもよい(特許文献1参照)。
【0023】
本発明によると、正規サブフレームSF1〜SF5に加えて付加サブフレームSF6が設けられており、その結果、1フレーム中に6個のサブフレームが含まれている。正規サブフレームSF1〜SF5を駆動するための5つのビットに加えて付加サブフレーム6を駆動するためのビット(付加ビット)が必要であるため、各画素の1フレームにおける輝度を規定するデジタル信号は6ビットとなる。尚、正規サブフレームの数は5に限定されるものではなく、M個(Mは2以上の整数)の正規サブフレームを含むことができ、また、付加サブフレームの数は1に限定されるものではなく、N個(Nは任意の自然数)の付加サブフレームを含むことができる。図1の実施例では、付加サブフレームSF6は、正規サブフレームのうち最小の重み(1)のサブフレームSF1と同じ重み(1)を有している。それにより、4の倍数の階調数(即ち、階調数4、8、12、16、20、24、28)は、付加サブフレームSF6を用いて、一つ下のサブフレームの点灯パターンと類似したサブフレーム点灯パターンを設定することが可能となっている。例えば、階調数4は付加サブフレームSF6を点灯させないSF3のみの点灯(4)と、付加サブフレームSF6を点灯させるサブフレームSF1、SF2及びSF6の点灯(4′)の2通りのサブフレーム点灯パターンで表すことができ、付加サブフレームSF6を用いたサブフレーム点灯パターン(4′)は、一つ下の階調数3のサブフレーム点灯パターンと類似している。階調数8は付加サブフレームSF6を点灯させないSF4のみの点灯(8)と、付加サブフレームSF6を点灯させるサブフレームSF1、SF2、SF3及びSF6の点灯(8′)の2通りのパターンで表すことができ、付加サブフレームSF6を用いたサブフレーム点灯パターン(8′)は、一つ下の階調数7のサブフレーム点灯パターンと類似している。他の4の倍数の階調数も同様である。
【0024】
これにより、例えばある画素Aに隣接する画素Bが階調数15(SF1〜SF4が点灯)のときに画素Aにおいて階調数16を表す場合、付加サブフレームSF6を用いてSF1〜SF4及びSF6を点灯させる(即ち、16′の点灯パターンとする)と、階調数15の点灯パターンと類似しているため、疑似輪郭を低減することができる。同様に、2つの点灯パターンが設定された他の階調数についても、隣接する画素の階調数に応じて点灯パターンを選択し、疑似輪郭を低減することができる。
【0025】
尚、上記実施例では、4の倍数である複数の階調数(4、8、12、16、20、24、28)に対して付加サブフレームSF6を用いたサブフレーム点灯パターンを設定したが、疑似輪郭を最も生じやすい階調数16(一般に、付加サブフレームを用いない場合に最も大きい重み付けの正規サブフレームのみの点灯によって表される階調数)に対してのみ、付加サブフレームSF6を用いたサブフレーム点灯パターンを設定してもよく、それによって所定の疑似輪郭低減効果を得ることができる。
【0026】
このように本発明によれば、所定の階調を表すために必要なM個(図1の実施例では5個)の正規サブフレームに加えて、N個(図1の実施例では1個)の付加サブフレームを設け、所定の階調内の少なくとも1つの階調数に対し正規サブフレームのみを用いる第1のサブフレーム点灯パターンと、付加サブフレームと正規サブフレームとを用いる第2のサブフレーム点灯パターンの少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンを設定し、これら少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンを選択的に使用することとしたので、例えば隣接する画素の輝度などに応じて極力疑似輪郭が低減するように複数のサブフレーム点灯パターンの一つを選択的に用いることができるので、疑似輪郭低減に大きな効果を奏する。また付加サブフレームの数を1ビットや2ビットのように少なくすることで大幅なサブフレーム数の増加を回避することができる。尚、正規サブフレームのみを用いるサブフレーム点灯パターンとは、付加サブフレームが点灯しないサブフレーム点灯パターンを意味し、付加サブフレームと正規サブフレームとを用いるサブフレーム点灯パターンとは、付加サブフレームの少なくとも一つ及び正規サブフレームの少なくとも一つが点灯するサブフレーム点灯パターンを意味する。
【0027】
図2は、本発明に基づく付加サブフレームを用いた表示装置の駆動方法の別の実施例を示す図である。図2の実施例では、階調数0〜63の64(26)階調を表すべく2進数に従った重み付けを有しバイナリコード時間階調方式で駆動される6つのサブフレームSF1〜SF6と、重み付け1の一つの付加サブフレームSF7とを有している。この実施例では、階調数4(22)、8(23)、16(24)及び32(25)に対し、正規サブフレームのみを用いたサブフレーム点灯パターンと、付加サブフレームと正規サブフレームを用いた点灯パターンの2つの点灯パターンが設定されている。これにより、これらの階調数をある画素で表示する場合、例えば隣接する画素の階調数に応じて点灯パターンを選択することで、疑似輪郭を低減することができる。尚、一般に、M個の正規サブフレームが、2進数に従った重み付けがなされバイナリコード時間階調方式に用いられるr個(2≦r≦M、M、rは自然数。図2の実施例ではr=M=6)のバイナリコードサブフレームを有する場合、階調数2s(2≦s<r、sは自然数)に対して正規サブフレームのみを用いたサブフレーム点灯パターンと、付加サブフレームと正規サブフレームを用いたサブフレーム点灯パターンの少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンを設定するとよい。尚、図2の実施例でも、図1の実施例と同様に、4の倍数の階調数に対して正規サブフレームのみを用いたサブフレーム点灯パターンと、付加サブフレームと正規サブフレームを用いた点灯パターンの2つの点灯パターンを設定することも勿論可能である。
【0028】
図3は、本発明に基づく付加サブフレームを用いた表示装置の駆動方法の別の実施例を示す図である。図3の実施例では、付加サブフレームとしてそれぞれ1の重み付けを有する2つのサブフレームSF6、SF7を用いている点が図1の実施例と異なる。即ち、図3の実施例では付加サブフレームの数N=2となっている。このように付加サブフレームの数は1に限らない。図3に示されているように、階調数4、8、12、16、20、24及び28に加え、階調数5、9、13、17、21、25及び29に対しても付加サブフレームSF6、SF7を用いない場合(即ち、5、9、13、17、21、25及び29)と、付加サブフレームSF6、SF7を用いた場合(即ち、5′、9′、13′、17′、21′、25′、及び28′)の2通りのサブフレーム点灯パターンが割り当てられている。一般に4の倍数の階調数と、4の倍数+1の階調数に対し2通りのサブフレーム点灯パターンを割り当てることができる。これにより、例えばある画素Aに隣接する画素Bが階調数15(SF1〜SF4が点灯)のときに画素Aにおいて階調数16(または17)を表す場合、付加サブフレームSF6を用いてSF1〜SF4及びSF6(またはSF1〜SF4、SF6及びSF7)を点灯させると、階調数15のサブフレーム点灯パターンと類似しているため、疑似輪郭を低減することができる。また、図3の実施例では、付加サブフレームSF6、SF7は同じ重み付けを有しており、重ね合わせ時間階調方式で用いられる(例えば、階調数4′と階調数5′を比べると、階調数4′で付加サブフレームSF6が点灯し、階調数5′では付加サブフレームSF7が追加的に点灯し、その結果付加サブフレームSF6とSF7の両方が点灯している)。これにより、これら付加サブフレームによる疑似輪郭が生じにくくなっている。
【0029】
図4は、本発明に基づく付加サブフレームを用いた表示装置の駆動方法の更に別の実施例を示す図である。図4の実施例では、付加サブフレームとして1の重み付けを有するサブフレームSF6と、2の重み付けを有するサブフレームSF7とを用いている。このように複数の付加サブフレームを有する場合、それらの重み付けは異なっていてもよい。このように付加サブフレームの重み付けが異なっている場合、それらの組み合わせにより、少ない数の付加サブフレームでより多くの階調を表すことができる(例えば、図3の実施例では2つの付加サブフレームが同じ1の重みを有していたため、これら2つの付加サブフレームの組み合わせで表すことのできる階調は、0、1、2の3通りであったが、図4の実施例では、2つの付加サブフレームが1、2と異なる重み付けを有しているため、これら2つの付加サブフレームの組み合わせで表すことのできる階調は、0、1、2、3の4通りである)。図4に示されているように、階調数4〜6、8〜10、12〜14、16〜18、20〜22及び24〜26の各々に対して付加サブフレームSF6、SF7を用いない場合(即ち、4〜6、8〜10、12〜14、16〜18、20〜22及び24〜26)と、付加サブフレームSF6及び/またはSF7を用いた場合(即ち、4′〜6′、8′〜10′、12′〜14′、16′〜18′、20′〜22′及び24′〜26′)の2通りのサブフレーム点灯パターンが割り当てられている。一般に4の倍数の階調数と、4の倍数+1の階調数と、4の倍数+2の階調数に対し2通りのサブフレーム点灯パターンを割り当てることができる。この場合もある画素においてこれら2通りサブフレーム点灯パターンを有する階調数を表示する場合、隣接する画素のサブフレーム点灯パターンに合わせてサブフレーム点灯パターンを選択することで疑似輪郭の低減を図ることができる。
【0030】
図5は、本発明に基づく付加サブフレームを用いた表示装置の駆動方法の更に別の実施例を示す図である。図5の実施例では、付加サブフレームとして1の重み付けを有するサブフレームSF6と、2の重み付けを有するサブフレームSF7と、3の重み付けを有するサブフレームSF8とを用いている。一般にN個(Nは自然数)の付加サブフレームを有する場合、これらサブフレームの重み付けを1、2、3、...、Nのようにすることができる。図3の実施例では、重み付けがそれぞれ1、2、3の3つの付加サブフレームSF6、SF7、SF8を有しているため、これら3つの付加サブフレームの組み合わせにより、0〜7の8通りの階調数を表すことができる。図5に示されているように、階調数4〜31の各々に対して付加サブフレームSF6、SF7、SF8を用いない場合(即ち、4〜31)と、付加サブフレームSF6、SF7及び/またはSF8を用いた場合(即ち、4′〜31′)の2通りのサブフレーム点灯パターンが割り当てられている。一般に各階調数に対し少なくとも2通りのサブフレーム点灯パターンを割り当てることができる。図5の実施例でも、ある画素において2通りサブフレーム点灯パターンを有する階調数を表示する場合、隣接する画素のサブフレーム点灯パターンに合わせて適切なサブフレーム点灯パターンを選択することで疑似輪郭を低減することができる。
【0031】
尚、付加サブフレームが複数ある場合、それらの重み付けのパターンは上記実施例に限られるものではなく、他のパターンも可能である。例えば、付加サブフレームがN個ある場合、1、2、4、8、...、2N−1というように2進数に従った重み付けを有するものとしてもよい。或いは、1、2、2、2、...や1、1、2、2、2、...或いは1、1、1、2、2、2、...のようにN個の付加サブフレームのうち任意の数のサブフレームの重み付けを1とし、それ以外の付加サブフレームの重み付けを2とすることもできる。
【0032】
また、付加サブフレームを用いたサブフレーム点灯パターンは上記実施例に限定されない。例えば、図3の実施例では階調数4、5、8、9、12、13、16、17、20、21、24、25、28、29に対して付加サブフレームSF6、SF7を用いたサブフレーム点灯パターンを設定したが、例えば階調数3をサブフレームSF1、SF6、SF7を点灯させることで表すというように、上記実施例で示した以外の階調数に対して付加サブフレームを用いたサブフレーム点灯パターンを設定することもできる。また、例えば、図3の実施例において階調数4をサブフレームSF2、SF6、SF7を点灯させるサブフレーム点灯パターンを追加的に設定することで、階調数4に対して合計3通りのサブフレーム点灯パターンを設定することもできる。このように、ある階調数に割り当て可能な異なるサブフレーム点灯パターンの数は2に限定されない。また、上記したように複数(上記実施例では2つ)のサブフレーム点灯パターンを有する階調数について、行ごと、列ごと、画素ごと、フレームごと等にサブフレーム点灯パターンを変えることもできる。更に、1フレームにおける付加サブフレームの点灯位置は正規フレームの後でも、前でも、あるいは中でもどこでもよい。
【0033】
上記実施例では、正規サブフレームSF1〜SF5は2進数に従った重み付け(点灯期間や点灯回数)を有し、バイナリコード時間階調方式で用いられていた。しかしながら、本発明はサブフレームのいくつかが重ね合わせ時間階調方式に用いられる場合にも有効に適用可能である。図6にそのような本発明の好適実施例を示す。
【0034】
図6の実施例は、正規サブフレームとして同じ重み付け(4)を有する7つのサブフレームSF1〜SF7と、2進数に従った重み付け(1、2)の2つのサブフレームSF8、SF9とを有している。上位の7つのサブフレームSF1〜SF7は重ね合わせ時間階調に用いられる(これらを重ね合わせサブフレームと呼ぶ)。即ち、階調数が4上がる毎にSF1、SF2、SF3・・・というように順次累積的に点灯していく。下位の2つのサブフレームはバイナリコード時間階調に用いられる。これにより、正規サブフレームSF1〜SF9の点灯パターンを変えることで0〜31の32階調の表示が可能となっている。
【0035】
更に図5の実施例は、付加サブフレームとして重み付け1の付加サブフレームSF10を有する。これによって、階調数4、8、12、16、20、24、28(即ち、付加サブフレームSF10を用いない場合に一つ低い階調数と比べて点灯する重ね合わせサブフレームが一つ増加する階調数)において、付加サブフレームSF10を用いない場合(即ち、4、8、12、16、20、24、28)と付加サブフレームSF10を用いた場合(即ち、4′、8′、12′、16′、20′、24′、28′)の2通りのサブフレーム点灯パターンが割り当てられている。これにより、ある画素においてこれら複数(この例では2つ)のサブフレーム点灯パターンを有する階調数を表示する場合、隣接する画素のサブフレーム点灯パターンに合わせてサブフレーム点灯パターンを選択することで疑似輪郭の低減を図ることができる。例えば、ある画素Aに隣接する画素Bが階調数15(SF1〜SF3、SF8及びSF9が点灯)のときに画素Aにおいて階調数16を表す場合、付加サブフレームSF10を用いてSF1〜SF3、SF8、SF9及びSF10を点灯させる(即ち、16′の点灯パターンとする)と、階調数15のサブフレーム点灯パターンと類似しているため、疑似輪郭を低減することができる。
【0036】
一般に、M個(図6の実施例では、M=9)の正規サブフレームが、t個(2≦t<M、tは整数。図5の実施例ではt=7)の重ね合わせ時間階調方式に用いられるサブフレーム(重ね合わせサブフレーム)を有する場合、上記したように、付加サブフレームを用いない場合に一つ低い階調数と比べて点灯する重ね合わせサブフレームが一つ増加する階調数において疑似輪郭が発生し易いので、そのような階調数に対して正規サブフレームのみを用いたサブフレーム点灯パターンと、付加サブフレームと正規サブフレームを用いたサブフレーム点灯パターンの少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンを設定すると良い。これにより、少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンを切り替えて用いることで疑似輪郭を低減することができる。
【0037】
図7は、本発明の更に別の好適実施例を示す。図7の実施例では、付加サブフレームとしてそれぞれ1の重み付けを有する2つのサブフレームSF10、SF11を用いている点が図6の実施例と異なる。即ち、図7の実施例では付加サブフレームの数N=2となっている。図7に示されているように、階調数4、8、12、16、20、24及び28に加え、階調数5、9、13、17、21、25及び29に対しても付加サブフレームSF6、SF7を用いない場合(即ち、5、9、13、17、21、25及び29)と、付加サブフレームSF6、SF7を用いた場合(即ち、5′、9′、13′、17′、21′、25′、及び28′)の2通りのサブフレーム点灯パターンが割り当てられている。これにより、例えばある画素Aに隣接する画素Bが階調数15(SF1〜SF3とSF8、SF9が点灯)のときに画素Aにおいて階調数16(または17)を表す場合、付加サブフレームSF10、SF11を用いてSF1〜SF3及びSF10(またはSF1〜SF3、SF10及びSF11)を点灯させると、階調数15のサブフレーム点灯パターンと類似しているため、疑似輪郭を低減することができる。また、図3の実施例では、付加サブフレームSF10、SF11は同じ重み付けを有しており、重ね合わせ時間階調方式で用いられる(例えば、階調数4′と階調数5′を比べると、階調数4′で付加サブフレームSF10が点灯し、階調数5′では付加サブフレームSF11が追加的に点灯し、その結果付加サブフレームSF10とSF11の両方が点灯している)。これにより、これら付加サブフレームによる疑似輪郭が生じにくくなっている。
【0038】
図8は、本発明の更に別の好適実施例を示す。図8の実施例では、付加サブフレームとして1の重み付けを有するサブフレームSF10と、2の重み付けを有するサブフレームSF11とを用いている。このように複数の付加サブフレームを有する場合、それらの重み付けは異なっていてもよい。このように付加サブフレームの重み付けが異なっている場合、少ない数の付加サブフレームでより多くの階調を表すことができる。図8に示されているように、階調数4〜6、8〜10、12〜14、16〜18、20〜22及び24〜26の各々に対して付加サブフレームSF10、SF11を用いない場合(即ち、4〜6、8〜10、12〜14、16〜18、20〜22及び24〜26)と、付加サブフレームSF10及び/またはSF11を用いた場合(即ち、4′〜6′、8′〜10′、12′〜14′、16′〜18′、20′〜22′及び24′〜26′)の2通りのサブフレーム点灯パターンが割り当てられている。この場合もある画素においてこれら2通りサブフレーム点灯パターンを有する階調数を表示する場合、隣接する画素のサブフレーム点灯パターンに合わせてサブフレーム点灯パターンを適切に選択することで疑似輪郭の低減を図ることができる。尚、重ね合わせ時間階調方式に本発明を適用する場合も、付加サブフレームの数は1や2に限るものではなく、また付加サブフレームを複数有する場合の重み付けパターンは図8及び図9に示したもの以外に様々なパターンが可能であるのは上記した通りである。
【0039】
図9は、本発明の更に別の好適実施例を示す。図9の実施例では、下位サブフレームとして同じ重み付け(1)の3つのサブフレームSF8〜SF10を有し、下位サブフレーム(または下位ビット)に対しても重ね合わせ時間階調方式となっている点が図6の実施例と異なる。図示されているように、図9の実施例でも、階調数4、8、12、16、20、24、28(即ち上位の重ね合わせサブフレームSF1〜SF7の重み付けである4の倍数)において、付加サブフレームSF10を用いない場合(即ち、4、8、12、16、20、24、28)と付加サブフレームSF10を用いた場合(即ち、4′、8′、12′、16′、20′、24′、28′)の2通りのサブフレーム点灯パターンが割り当てられており、図6の実施例と同様の効果を奏する。
【0040】
上記したように、本発明によれば、所望の階調を表すために必要な正規サブフレームに加えて、1または複数の付加サブフレームを有しており、付加サブフレームを用いることで所望の階調数を複数のサブフレーム点灯パターンで表すことができ、それら複数のサブフレーム点灯パターンを隣接する画素の階調数などに応じて選択的に切り替えて用いることで疑似輪郭を低減することができる。
【0041】
これまでは、階調数が増えると、それに線形に比例して点灯期間が増えている場合について述べた。そこで次に、ガンマ補正を行った場合に本発明を適用した実施例について述べる。ガンマ補正とは、階調数が増えると、非線形で点灯期間が増えていくようにしたものを指す。人間の目は、輝度が線形に比例して大きくなっても、比例して明るくなっているとは感じない。輝度が高くなるほど、明るさの差を感じにくくなっている。よって、人間の目で、明るさの差を感じるようにするためには、階調数が増えていくにしたがって、点灯期間をより長くとる、つまり、ガンマ補正を行う必要がある。
【0042】
最も単純な方法は、実際に表示するビット数(階調数)よりも、多くのビット数(階調数)で表示できるようにしておく、というものである。例えば、6ビット(64階調)で表示を行うとき、実際には、8ビット(256階調)を表示できるようにしておく。そして、実際に表示するときには、階調数の輝度が非線形になるようにして、6ビット(64階調)で表示する。これにより、ガンマ補正を実現出来る。
【0043】
一例として、6ビット(64階調)で表示できるようにしておいて、ガンマ補正を行って5ビット(32階調)で表示する場合のサブフレームの選択方法について、図10及び図11に示す。図10の実施例は、正規サブフレームとして2進数に従った重み付けを有するサブフレームSF1〜SF6を有し、6ビット表示では、これらサブフレームSF1〜SF6を選択的に点灯させることで階調数0〜63の64(26)階調を表示可能となっている。図11の実施例では、正規サブフレームとして重み付け8の7つの上位サブフレームSF1〜SF7と2進数に従った重み付け(1、2、4)の3つの下位サブフレームSF8〜SF10とを有し、6ビット表示では、これらサブフレームSF1〜SF10を選択的に点灯させることで階調数0〜63の64(26)階調を表示可能となっている。これら6ビット表示における0〜63の階調数を5ビット表示の階調数0〜31に割り当てることで5ビット表示におけるガンマ補正を実現する。即ち、図10及び図11では、5ビットでの階調数が12までは、6ビットでの階調数と同じである。しかし、ガンマ補正済みの5ビットでの階調数が13のときは、実際には6ビットの階調数14のサブフレームの選択方法で点灯させる。同様に、ガンマ補正済みの5ビットでの階調数が14のときは、実際には6ビットの階調数16で表示させ、ガンマ補正済みの5ビットでの階調数が15のときは、実際には6ビットの階調数18で表示させる。このように、ガンマ補正済みの5ビットでの階調数と、6ビットでの階調数との対応表を作成し、それに応じて、表示させればよい。これにより、ガンマ補正を実現出来る。
【0044】
なお、ガンマ補正済みの5ビットでの階調数と、6ビットでの階調数との対応表は、適宜変更することが可能である。よって、対応表を変更することにより、ガンマ補正の程度を容易に変更することが可能である。
【0045】
また、何ビット(例えばpビット、ここでpは自然数)を表示できるようにしておいて、ガンマ補正済みで何ビット(例えばqビット、ここでqは自然数)で表示するのかについても、これに限定されない。ガンマ補正済みで表示する場合、階調をなめらかに表現するためには、ビット数pを出来るだけ大きくしておくことが望ましい。ただし、あまり大きくしすぎると、サブフレーム数が多くなってしまうなど、弊害も出てきてしまう。よって、ビット数qとビット数pとの関係は、q+2≦p≦q+5、とすることが望ましい。これにより、階調をなめらかに表現しつつ、サブフレーム数も増えすぎない、ということを実現できる。
【0046】
図10の実施例では、本発明に基づき、重み付け1の付加サブフレームSF8が設けられ、5ビットでの階調数のうち対応する6ビットでの階調数が4の倍数となるもの(即ち、5ビットでの階調数4、8、12、14、16、18、20、22及び26)に対して付加サブフレームSF8を点灯させるサブフレーム点灯パターンが設定されている。また図11の実施例は、本発明に基づき、重み付け1の付加サブフレームSF11が設けられ、5ビットでの階調数のうち対応する6ビットでの階調数が4の倍数となるもの(即ち、5ビットでの階調数4、8、12、14、16、18、20、22及び26)に対して付加サブフレームSF11を点灯させるサブフレーム点灯パターンが設定されている。これにより、ある画素でこれらの階調数を表示する場合、サブフレーム点灯パターンを適宜選択して疑似輪郭を低減することができる。このように本発明はガンマ補正を行った場合にも適用可能である。
【0047】
ここまでは、階調の表現方法、つまり、サブフレームの選択方法について述べた。次に、サブフレームの出現順序について述べる。
【0048】
例として、図6の場合について、サブフレームの出現順序のパターン例を図12に示す。尚、図12においてバイナリコード時間階調方式におけるサブフレームSF8、SF9と付加サブフレームSF10は網掛けで示した。
【0049】
1つ目のパターンとしては、SF1、SF2、SF3、SF4、SF5、SF6、SF7、SF8、SF9、SF10、というものである。バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームSF8、SF9と付加サブフレームSF10が、最後にまとまって配置されている。
【0050】
2つ目のパターンとしては、SF8、SF9、SF10、SF1、SF2、SF3、SF4、SF5、SF6、SF7、というものである。バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームSF8、SF9と付加サブフレームSF10が、最初にまとまって配置されている。
【0051】
3つ目のパターンとしては、SF1、SF2、SF3、SF4、SF8、SF9、SF10、SF6、SF7、SF5、というものである。バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームSF8、SF9と付加サブフレームSF10が、真ん中にまとまって配置されている。
【0052】
4つ目のパターンとしては、SF1、SF2、SF8、SF3、SF4、SF9、SF5、SF6、SF10、SF7、というものである。重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームSF1〜SF7は、順序よく並んでいる。バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームSF8、SF9と付加サブフレームSF10も、順序よく並んでいる。そして、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームが2つ並んだ後、バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームまたは付加サブフレームが1つ配置されている。
【0053】
5つ目のパターンとしては、SF1、SF2、SF9、SF3、SF4、SF8、SF5、SF6、SF10、SF8、というものである。これは、4つ目のパターンに対して、バイナリコード時間階調方式におけるサブフレーム及び付加サブフレームの出現順序をランダムにしたものである。
【0054】
6つ目のパターンとしては、SF1、SF5、SF8、SF2、SF7、SF9、SF3、SF6、SF10、SF4、というものである。これは、4つ目のパターンに対して、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームの出現順序をランダムにしたものである。
【0055】
7つ目のパターンとしては、SF1、SF5、SF9、SF2、SF7、SF8、SF3、SF6、SF10、SF4、というものである。これは、4つ目のパターンに対して、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームの出現順序と、バイナリコード時間階調方式におけるサブフレーム及び付加サブフレームの出現順序とをランダムにしたものである。
【0056】
8つ目のパターンとしては、SF1、SF2、SF8、SF3、SF9、SF4、SF5、SF6、SF10、SF7、というものである。これは、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームが2つ並んだ後、バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームが1つ配置され、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームが1つ配置され、バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームが1つ配置され、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームが3つ配置され、付加サブフレームが1つ配置されたものである。
【0057】
9つ目のパターンとしては、SF1、SF2、SF3、SF4、SF8、SF9、SF5、SF6、SF7、SF10、というものである。これは、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームが4つ並んだ後、バイナリコード時間階調方式におけるサブフレームが2つ配置され、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームが3つ配置され、付加サブフレームが配置されたものである。
【0058】
このように、重ね合わせ時間階調方式におけるサブフレームの間に、バイナリコード時間階調方式におけるサブフレーム及び付加サブフレームを配置して、サブフレームが偏在しないようにすることが望ましい。その結果、目が誤魔化されて、疑似輪郭を低減出来る。
【0059】
なお、サブフレームの出現順序は、時刻によって変化してもよい。例えば、1フレーム目と2フレーム目とで、サブフレームの出現順序が変わっても良い。また、サブフレームの出現順序は、場所によって変わっても良い。例えば、画素Aと画素Bとで、サブフレームの出現順序が変わっても良い。また、それらを組み合わせて、サブフレームの出現順序が、時刻によって変化して、かつ、場所によって変化してもよい。
【0060】
なお、通常のフレーム周波数は、60ヘルツであるが、これに限定されない。フレーム周波数をもっと上げることにより、疑似輪郭を低減してもよい。例えば、通常の倍の周波数120ヘルツ程度で動作させてもよい。
【0061】
(実施の形態2)
本実施の形態では、タイミングチャートの例について述べる。サブフレームの選択方法は、一例として、図1のものを用いることにするが、これに限定されず、他のサブフレームの選択方法や他の階調数などにも容易に適用可能である。
【0062】
また、サブフレームが出現する順番は、一例として、SF1、SF2、SF3、SF4、SF5、SF6であるとするが、これに限定されず、他の順番にも容易に適用可能である。
【0063】
まず、画素に信号を書き込む期間と点灯する期間とが分離されている場合のタイミングチャートを図13に示す。まず、信号書き込み期間において、1画面分の信号を全画素に入力する。この間は、画素は点灯しない。信号書き込み期間が終了したのち、点灯期間が始まり、画素が点灯する。そのときの点灯期間の長さは1である。次に、次のサブフレームが始まり、信号書き込み期間において、1画面分の信号を全画素に入力する。この間は、画素は点灯しない。信号書き込み期間が終了したのち、点灯期間が始まり、画素が点灯する。そのときの点灯期間の長さは2である。
【0064】
同様のことを繰り返すことにより、点灯期間の長さが、1、2、4、8、16、1という順序で配置される。
【0065】
このように、画素に信号を書き込む期間と点灯する期間とが分離されている駆動方法は、プラズマディスプレイに適用することが好適である。なお、プラズマディスプレイに用いる場合は、初期化の動作などが必要になる。しかしながら、簡単のため、省略している。
【0066】
また、この駆動方法は、有機ELディスプレイやフィールドエミッションディスプレイやデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)を用いたディスプレイなどに適用することも好適である。
【0067】
その場合の画素構成を図14に示す。ゲート線1607を選択して、選択トランジスタ1603をオン状態にして、信号線1605から信号を保持容量1602に入力する。すると、その信号に応じて、駆動トランジスタ1603の電流が制御され、第1電源線1606から、表示素子1604を通って、第2電源線1608に電流が流れる。
【0068】
なお、信号書き込み期間においては、第1電源線1606と第2電源線1608の電位を制御することにより、表示素子1604には電圧が加わらないようにしておく。その結果、信号書き込み期間において、表示素子1604が点灯することを避けることが出来る。
【0069】
次に、画素に信号を書き込む期間と点灯する期間とが分離されていない場合のタイミングチャートを図15に示す。各行において、信号書き込み動作を行うと、すぐに点灯期間が開始する。
【0070】
ある行において、信号を書き込み、所定の点灯期間が終了したのち、次のサブフレームにおける信号の書き込み動作を開始する。これを繰り返すことにより、点灯期間の長さが、1、2、4、8、16、1という順序で配置される。
【0071】
このようにすることにより、信号の書き込み動作が遅くても、1フレーム内にたくさんのサブフレームを配置することが可能となる。
【0072】
このような駆動方法は、プラズマディスプレイに適用することが好適である。なお、プラズマディスプレイに用いる場合は、初期化の動作などが必要になるが、簡単のため、省略している。
【0073】
また、この駆動方法は、有機ELディスプレイやフィールドエミッションディスプレイやデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)を用いたディスプレイなどに適用することも好適である。
【0074】
その場合の画素構成を図16に示す。第1ゲート線1807を選択して、第1選択トランジスタ1801をオン状態にして、第1信号線1805から信号を保持容量1802に入力する。すると、その信号に応じて、駆動トランジスタ1803の電流が制御され、第1電源線1806から、表示素子1804を通って、第2電源線1808に電流が流れる。同様に、第2ゲート線1817を選択して、第2選択トランジスタ1811をオン状態にして、第2信号線1815から信号を保持容量1802に入力する。すると、その信号に応じて、駆動トランジスタ1803の電流が制御され、第1電源線1806から、表示素子1804を通って、第2電源線1808に電流が流れる。
【0075】
第1ゲート線1807と第2ゲート線1817とは、別々に制御出来る。同様に、第1信号線1805と第2信号線1815とは、別々に制御出来る。よって、同時に2行分の画素に信号を入力することが可能であるため、図15のような駆動法が実現出来る。
【0076】
なお、図14の回路を用いて、図15のような駆動法を実現することも可能である。その場合のタイミングチャートを図17に示す。図17に示すように、1ゲート選択期間を複数(図17では2つ)に分割する。そして、分割された選択期間内で、各々のゲート線を選択し、その時に対応する信号を信号線1605に入力する。例えば、ある1ゲート選択期間において、前半はi行目を選択し、後半はj行目を選択する。すると、1ゲート選択期間において、あたかも同時に2行分を選択したかのように動作させることが可能となる。
【0077】
なお、このような駆動方法を本願発明と組み合わせて適用することが出来る。
【0078】
次に、画素の信号を消去する動作を行う場合のタイミングチャートを図18に示す。各行において、信号書き込み動作を行い、次の信号書き込み動作が来る前に、画素の信号を消去する。このようにすることにより、点灯期間の長さを容易に制御できるようになる。
【0079】
ある行において、信号を書き込み、所定の点灯期間が終了したのち、次のサブフレームにおける信号の書き込み動作を開始する。もし、点灯期間が短い場合は、信号消去動作を行い、非点灯状態にする。このような動作を繰り返すことにより、点灯期間の長さが、1、2、4、8、16、1という順序で配置される。
【0080】
なお、図18では、点灯期間が1と2の場合において、信号消去動作を行っているが、これに限定されない。他の点灯期間においても、消去動作を行っても良い。
【0081】
このようにすることにより、信号の書き込み動作が遅くても、1フレーム内にたくさんのサブフレームを配置することが可能となる。また、消去動作を行う場合は、消去用のデータをビデオ信号と同様に取得する必要がないため、ソースドライバの駆動周波数も低減出来る。
【0082】
このような駆動方法は、プラズマディスプレイに適用することが好適である。なお、プラズマディスプレイに用いる場合は、初期化の動作などが必要になるが、簡単のため、省略している。
【0083】
また、この駆動方法は、有機ELディスプレイやフィールドエミッションディスプレイやデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)を用いたディスプレイなどに適用することも好適である。
【0084】
その場合の画素構成を図19に示す。第1ゲート線2107を選択して、選択トランジスタ2101をオン状態にして、信号線2105から信号を保持容量2102に入力する。すると、その信号に応じて、駆動トランジスタ2103の電流が制御され、第1電源線2106から、表示素子2104を通って、第2電源線2108に電流が流れる。
【0085】
信号を消去したい場合は、第2ゲート線2117を選択して、消去トランジスタ2111をオン状態にして、駆動トランジスタ2103がオフ状態になるようにする。すると、第1電源線2106から、表示素子2104を通って、第2電源線2108には、電流が流れないようになる。その結果、非点灯期間を作ることができ、点灯期間の長さを自由に制御できるようになる。
【0086】
図19では、消去トランジスタ2111を用いていたが、別の方法を用いることも出来る。なぜなら、強制的に非点灯期間をつくればよいので、表示素子2104に電流が供給されないようにすればよいからである。よって、第1電源線2106から、表示素子2104を通って、第2電源線2108に電流が流れる経路のどこかに、スイッチを配置して、そのスイッチのオンオフを制御して、非点灯期間を作ればよい。あるいは、駆動トランジスタ2103のゲート・ソース間電圧を制御して、駆動トランジスタが強制的にオフになるようにすればよい。
【0087】
駆動トランジスタを強制的にオフにする場合の画素構成の例を図20に示す。選択トランジスタ2201、駆動トランジスタ2203、消去ダイオード2211、表示素子2204が配置されている。選択トランジスタ2201のソースとドレインは各々、信号線2205と駆動トランジスタ2203のゲートに接続されている。選択トランジスタ2201のゲートは、第1ゲート線2107に接続されている。駆動トランジスタ2203のソースとドレインは各々、電源線2206と表示素子2204に接続されている。消去ダイオード2211は、駆動トランジスタ2203のゲートと第2ゲート線2217に接続されている。
【0088】
保持容量2202は、駆動トランジスタ2203のゲート電位を保持する役目をしている。よって、駆動トランジスタ2203のゲートと電源線2206の間に接続されているが、これに限定されない。駆動トランジスタ2203のゲート電位を保持できるように配置されていればよい。また、駆動トランジスタ2203のゲート容量などを用いて、駆動トランジスタ2203のゲート電位を保持できる場合は、保持容量2202を省いても良い。
【0089】
動作方法としては、第1ゲート線2207を選択して、選択トランジスタ2201をオン状態にして、信号線2205から信号を保持容量2202に入力する。すると、その信号に応じて、駆動トランジスタ2203の電流が制御され、第1電源線2106から、表示素子2104を通って、第2電源線2108に電流が流れる。
【0090】
信号を消去したい場合は、第2ゲート線2117を選択(ここでは、高い電位にする)して、消去ダイオード2211がオンして、第2ゲート線2117から駆動トランジスタ2203のゲートへ電流が流れるようにする。その結果、駆動トランジスタ2203がオフ状態になる。すると、第1電源線2206から、表示素子2204を通って、第2電源線2208には、電流が流れないようになる。その結果、非点灯期間を作ることができ、点灯期間の長さを自由に制御できるようになる。
【0091】
信号を保持しておきたい場合は、第2ゲート線2117を非選択(ここでは、低い電位にする)しておく。すると、消去ダイオード2211がオフするので、駆動トランジスタ2203のゲート電位は保持される。
【0092】
なお、消去ダイオード2211は、整流性がある素子であれば、なんでもよい。PN型ダイオードでもよいし、PIN型ダイオードでもよいし、ショットキー型ダイオードでもよいし、ツェナー型ダイオードでもよい。
【0093】
また、トランジスタを用いて、ダイオード接続(ゲートとドレインを接続)して、用いても良い。その場合の回路図を図21に示す。消去ダイオード2211として、ダイオード接続したトランジスタ2311を用いている。ここでは、Nチャネル型を用いているが、これに限定されない。Pチャネル型を用いても良い。
【0094】
なお、さらに別の回路として、図14の回路を用いて、図18のような駆動法を実現することも可能である。その場合のタイミングチャートを図17に示す。図17に示すように、1ゲート選択期間を複数(図17では2つ)に分割する。そして、分割された選択期間内で、各々のゲート線を選択し、その時に対応する信号(ビデオ信号と消去するための信号)を信号線1605に入力する。例えば、ある1ゲート選択期間において、前半はi行目を選択し、後半はj行目を選択する。そして、i行目が選択されているときは、それようのビデオ信号を入力する。一方、j行目が選択されているときは、駆動トランジスタがオフするような信号を入力する。すると、1ゲート選択期間において、あたかも同時に2行分を選択したかのように動作させることが可能となる。
【0095】
なお、このような駆動方法を本願発明と組み合わせて適用することが出来る。
【0096】
なお、本実施の形態において示したタイミングチャートや画素構成や駆動方法は、一例であり、これに限定されない。様々なタイミングチャートや画素構成や駆動方法に適用することが可能である。
【0097】
なお、サブフレームの出現順序は、時刻によって変化してもよい。例えば、1フレーム目と2フレーム目とで、サブフレームの出現順序が変わっても良い。また、サブフレームの出現順序は、場所によって変わっても良い。例えば、画素Aと画素Bとで、サブフレームの出現順序が変わっても良い。また、それらを組み合わせて、サブフレームの出現順序が、時刻によって変化して、かつ、場所によって変化してもよい。
【0098】
なお、本実施の形態において、1フレーム期間内に、点灯期間や信号書き込み期間や非点灯期間が配置されていたが、これに限定されない。それ以外の動作期間が配置されていてもよい。例えば、表示素子に加える電圧を、通常とは逆の極性のものにするような期間、いわゆる、逆バイアス期間を設けても良い。逆バイアス期間を設けることにより、表示素子の信頼性が向上する場合がある。
【0099】
なお、本実施の形態で述べた画素構成は、これに限定されない。同様な機能を果たす構成であれば、適用可能である。
【0100】
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1で述べた内容と自由に組み合わせて実施することができる。
【0101】
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の駆動方法を用いる表示装置の例について示す。
【0102】
最も代表的な表示装置としては、プラズマディスプレイが上げられる。プラズマディスプレイの画素は、発光・非発光の2つの状態しかとれない。よって、多階調化のための手段の一つとして、時間階調法が用いられている。よって、その部分に本発明を適用することが出来る。
【0103】
なお、プラズマディスプレイでは、画素への信号の書き込みだけでなく、画素の初期化を行う必要がある。よって、重ね合わせ時間階調方式を用いる部分では、サブフレームが順序よくならび、かつ、間に、バイナリコード時間階調方式でのサブフレームが挿入されていないことが望ましい。そのようにサブフレームを配置することにより、画素の初期化の回数を低減できる。その結果、コントラストの向上を図ることが出来る。
【0104】
しかしながら、バイナリコード時間階調方式でのサブフレームがまとまって配置されていると、その部分が要因となって、疑似輪郭が発生してしまう。よって、バイナリコード時間階調方式でのサブフレームは、できるだけ、1フレーム内で分散させて配置することが望ましい。バイナリコード時間階調方式でのサブフレームを用いる場合、各サブフレームに対応させて、初期化を行う必要がある。よって、バイナリコード時間階調方式でのサブフレームを分散させて配置しても、大きな問題とはならない。一方、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームの場合、点灯しているサブフレームが連続して配置されていれば、初期化を行う必要がない。したがって、出来るだけ、順序よく配置されていることが望ましい。
【0105】
したがって、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームとバイナリコード時間階調方式でのサブフレームを組み合わせて用いる場合、サブフレームの出現順序としては、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームは、点灯しているサブフレームが連続するように配置され、バイナリコード時間階調方式でのサブフレームは、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームの間に分散して配置していることが望ましい。これにより、初期化の回数を減らすことができ、コントラストの向上を図ることが出来、かつ、疑似輪郭の発生を低減することが出来る。
【0106】
プラズマディスプレイ以外の表示装置の例としては、有機ELディスプレイやフィールドエミッションディスプレイやデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)を用いたディスプレイや強誘電性液晶ディスプレイや双安定型液晶ディスプレイなどが上げられる。これらはいずれも、時間階調方式を用いることが可能な表示装置である。これらの表示装置に本発明を適用することにより、時間階調方式を用いながら、疑似輪郭を低減することが出来る。
【0107】
例えば、有機ELディスプレイの場合、画素を初期化する必要がない。よって、初期化のときに発光してしまって、コントラストが低減してしまう、ということは起こらない。よって、サブフレームの出現順序は、任意に設定できる。出来るだけ疑似輪郭が生じないように、ばらばらに配置することが望ましい。
【0108】
したがって、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームは、点灯しているサブフレームが連続するように配置され、バイナリコード時間階調方式でのサブフレームは、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームの間に分散して配置してもよい。これにより、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームは、1フレーム内である程度まとまって配置されることになる。よって、1フレーム目から2フレーム目に変わるときに、切り替わり目で疑似輪郭が出てしまうことを少なくすることが出来る。いわゆる、動画疑似輪郭を低減することが可能となる。また、バイナリコード時間階調方式でのサブフレームは、分散して配置されているので、疑似輪郭を低減することが可能である。
【0109】
また、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームは、ばらばらに配置して、バイナリコード時間階調方式でのサブフレームもばらばらに配置してもよい。その結果、バイナリコード時間階調方式の部分が要因となる疑似輪郭が、重ね合わせ時間階調方式のサブフレームと混ざり合うため、全体として、疑似輪郭の低減効果が高くなる。
【0110】
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜2で述べた内容と自由に組み合わせて実施することができる。
【0111】
(実施の形態4)
本実施の形態では、表示装置、および、信号線駆動回路やゲート線駆動回路などの構成とその動作について、説明する。
【0112】
表示装置は、図22に示すように、画素配列2401、ゲート線駆動回路2402、信号線駆動回路2410を有している。ゲート線駆動回路2402は、画素配列2401に選択信号を順次出力する。ゲート線駆動回路2402は、シフトレジスタやバッファ回路などから構成されている。
【0113】
このほかにも、ゲート線駆動回路2402は、レベルシフタ回路やパルス幅制御回路などが配置されている場合も多い。シフトレジスタでは、順次選択していくようなパルスを出力する。信号線駆動回路2410は、画素配列2401にビデオ信号を順次出力する。シフトレジスタ2403では、順次選択していくようなパルスを出力する。画素配列2401では、ビデオ信号に従って、光の状態を制御することにより、画像を表示する。信号線駆動回路2410から画素配列2401へ入力するビデオ信号は、電圧である場合が多い。つまり、各画素に配置された表示素子や表示素子を制御する素子は、信号線駆動回路2410から入力されるビデオ信号(電圧)によって、状態を変化させる。画素に配置する表示素子の例としては、EL素子やFED(フィールドエミッションディスプレイ)で用いる素子や液晶やDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)などがあげられる。
【0114】
なお、ゲート線駆動回路2402や信号線駆動回路2410は、複数配置されていてもよい。
【0115】
信号線駆動回路2410は、構成を複数の部分に分けられる。大まかには、一例として、シフトレジスタ2403、第1ラッチ回路(LAT1)2404、第2ラッチ回路(LAT2)2405、増幅回路2406に分けられる。増幅回路2406には、デジタル信号をアナログに変換する機能も有していたり、ガンマ補正を行う機能も有していてもよい。
【0116】
また、画素は、EL素子などの表示素子を有している。その表示素子に電流(ビデオ信号)を出力する回路、すなわち、電流源回路を有していることもある。
【0117】
そこで、信号線駆動回路2410の動作を簡単に説明する。シフトレジスタ2403は、クロック信号(S-CLK)、スタートパルス(SP)、クロック反転信号(S-CLKb)が入力され、これらの信号のタイミングに従って、順次サンプリングパルスが出力される。
【0118】
シフトレジスタ2403より出力されたサンプリングパルスは、第1ラッチ回路(LAT1)2404に入力される。第1ラッチ回路(LAT1)2404には、ビデオ信号線2408より、ビデオ信号が入力されており、サンプリングパルスが入力されるタイミングに従って、各列でビデオ信号を保持していく。
【0119】
第1ラッチ回路(LAT1)2404において、最終列までビデオ信号の保持が完了すると、水平帰線期間中に、ラッチ制御線2409よりラッチパルス(Latch Pulse)が入力され、第1ラッチ回路(LAT1)2404に保持されていたビデオ信号は、一斉に第2ラッチ回路(LAT2)2405に転送される。その後、第2ラッチ回路(LAT2)2405に保持されたビデオ信号は、1行分が同時に、増幅回路2406へと入力される。そして、増幅回路2406から出力される信号は、画素配列2401へ入力される。
【0120】
第2ラッチ回路(LAT2)2405に保持されたビデオ信号が増幅回路2406に入力され、そして、画素2401に入力されている間、シフトレジスタ2403においては再びサンプリングパルスが出力される。つまり、同時に2つの動作が行われる。これにより、線順次駆動が可能となる。以後、この動作を繰り返す。
【0121】
なお、信号線駆動回路やその一部(電流源回路や増幅回路など)は、画素配列2401と同一基板上に存在せず、例えば、外付けのICチップを用いて構成されることもある。
【0122】
なお、信号線駆動回路やゲート線駆動回路などの構成は、図22に限定されない。例えば、点順次駆動で画素に信号を供給する場合もある。その場合の信号線駆動回路2510の例を図23に示す。シフトレジスタ2503から、サンプリングパルスがサンプリング回路2504に出力される。ビデオ信号線2508より、ビデオ信号が入力され、サンプリングパルスに応じて、画素2501へビデオ信号が出力される。
【0123】
なお、すでに述べたように、本発明におけるトランジスタは、どのようなタイプのトランジスタでもよいし、どのような基板上に形成されていてもよい。したがって、図22や図23で示したような回路が、全てガラス基板上に形成されていてもよいし、プラスチック基板に形成されていてもよいし、単結晶基板に形成されていてもよいし、SOI基板上に形成されていてもよいし、どのような基板上に形成されていてもよい。あるいは、図22や図23における回路の一部が、ある基板に形成されており、図22や図23における回路の別の一部が、別の基板に形成されていてもよい。つまり、図22や図23における回路の全てが同じ基板上に形成されていなくてもよい。例えば、図22や図23において、画素2401とゲート線駆動回路2402とは、ガラス基板上にTFTを用いて形成し、信号線駆動回路2410(もしくはその一部)は、単結晶基板上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)で接続してガラス基板上に配置してもよい。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いてガラス基板と接続してもよい。
【0124】
なお、本実施の形態で説明した内容は、実施の形態1〜3で説明した内容を利用したものに相当する。したがって、実施の形態1〜3で説明した内容は、本実施の形態にも適用できる。
【0125】
(実施の形態5)
次に、本発明の表示装置における画素のレイアウトについて述べる。例としては、図21に示した回路図について、そのレイアウト図を図24に示す。なお、回路図やレイアウト図は、図21や図24に限定されない。
【0126】
選択トランジスタ2601、駆動トランジスタ2603、消去ダイオード2611、表示素子の電力2604が配置されている。選択トランジスタ2601のソースとドレインは各々、信号線2605と駆動トランジスタ2603のゲートに接続されている。選択トランジスタ2601のゲートは、第1ゲート線2107に接続されている。駆動トランジスタ2603のソースとドレインは各々、電源線2606と表示素子2604に接続されている。ダイオード接続された消去トランジスタ2611は、駆動トランジスタ2603のゲートと第2ゲート線2617に接続されている。保持容量2602は、駆動トランジスタ2603のゲートと電源線2606の間に接続されている。
【0127】
信号線2605、電源線2606は、第2配線によって形成され、第1ゲート線2107、第2ゲート線2617は、第1配線によって形成されている。
【0128】
トップゲート構造の場合は、基板、半導体層、ゲート絶縁膜、第1配線、層間絶縁膜、第2配線、の順で膜が構成される。ボトムゲート構造の場合は、基板、第1配線、ゲート絶縁膜、半導体層、層間絶縁膜、第2配線、の順で膜が構成される。
【0129】
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜4で述べた内容と自由に組み合わせて実施することができる。
【0130】
(実施の形態6)
本実施の形態では、実施の形態1から実施の形態5までで述べた駆動方法を制御するハードウェアについて述べる。
【0131】
大まかな構成図を図25に示す。基板2701の上に、画素配列2704が配置されている。、信号線駆動回路2706やゲート線駆動回路2705が配置されている場合が多い。それ以外にも、電源回路やプリチャージ回路やタイミング生成回路などが配置されていることもある。また、信号線駆動回路2706やゲート線駆動回路2705が配置されていない場合もある。その場合は、基板2701に配置されていないものは、ICに形成されることが多い。そのICは、基板2701の上に、COG(Chip On Glass)によって配置されている場合も多い。あるいは、周辺回路基板2702と基板2701とを接続する接続基板2707の上に、ICが配置される場合もある。
【0132】
周辺回路基板2702には、信号2703が入力される。そして、コントローラ2708が制御して、メモリ2709やメモリ2710などに信号が保存される。信号2703がアナログ信号の場合は、アナログ・デジタル変換を行った後、そして、メモリ2709やメモリ2710などに保存されることが多い。そして、コントローラ2708がメモリ2709やメモリ2710などに保存された信号を用いて、基板2701に信号を出力する。
【0133】
実施の形態1から実施の形態5までで述べた駆動方法を実現するために、コントローラ2708が、サブフレームの出現順序などを制御して、基板2701に信号を出力する。
【0134】
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜5で述べた内容と自由に組み合わせて実施することができる。
【0135】
(実施の形態7)
本発明の表示装置、およびその駆動方法を用いた表示装置を表示部に有する携帯電話の構成例について図26を用いて説明する。
【0136】
表示パネル5410はハウジング5400に脱着自在に組み込まれる。ハウジング5400は表示パネル5410のサイズに合わせて、形状や寸法を適宜変更することができる。表示パネル5410を固定したハウジング5400はプリント基板5401に嵌入されモジュールとして組み立てられる。
【0137】
表示パネル5410はFPC5411を介してプリント基板5401に接続される。プリント基板5401には、スピーカ5402、マイクロフォン5403、送受信回路5404、CPU及びコントローラなどを含む信号処理回路5405が形成されている。このようなモジュールと、入力手段5406、バッテリ5407を組み合わせ、筐体5409及び5412に収納する。表示パネル5410の画素部は筐体5409に形成された開口窓から視認できように配置する。
【0138】
表示パネル5410は、画素部と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の低い駆動回路)を基板上にTFTを用いて一体形成し、一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)で表示パネル5410に実装しても良い。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いてガラス基板と接続してもよい。なお、一部の周辺駆動回路を基板上に画素部と一体形成し、他の周辺駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した表示パネルの構成は図27(a)に一例を示してある。なお、図27(a)の表示パネルの構成は、基板5300、信号線駆動回路5301、画素部5302、走査線駆動回路5303、走査線駆動回路5304、FPC5305、ICチップ5306、ICチップ5307、封止基板5308、シール材5309を有する。このような構成とすることで、表示装置の低消費電力を図り、携帯電話機の一回の充電による使用時間を長くすることができる。また、携帯電話機の低コスト化を図ることができる。
【0139】
また、走査線や信号線に設定する信号をバッファによりインピーダンス変換することで、1行毎の画素の書き込み時間を短くすることができる。よって高精細な表示装置を提供することができる。
【0140】
また、さらに消費電力の低減を図るため、図27(b)に示すように基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての周辺駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)などで表示パネルに実装しても良い。なお、図26(b)の表示パネルの構成は、基板5310、信号線駆動回路5311、画素部5312、走査線駆動回路5313、走査線駆動回路5314、FPC5315、ICチップ5316、ICチップ5317、封止基板5318、シール材5319を有する。
【0141】
そして、本発明の表示装置、およびその駆動法を用いることにより、疑似輪郭の低減された、綺麗な画像で見ることが出来る。よって、人間の肌のように、階調が微妙に変化するような画像であっても、綺麗に表示出来るようになる。
【0142】
また、本実施例に示した構成は携帯電話の一例であって、本発明の表示装置はこのような構成の携帯電話に限られず様々な構成の携帯電話に適用することができる。
【0143】
(実施の形態8)
図28は表示パネル5701と、回路基板5702を組み合わせたELモジュールを示している。表示パネル5701は画素部5703、走査線駆動回路5704及び信号線駆動回路5705を有している。回路基板5702には、例えば、コントロール回路5706や信号分割回路5707などが形成されている。表示パネル5701と回路基板5702は接続配線5708によって接続されている。接続配線にはFPC等を用いることができる。
【0144】
コントロール回路5706が、実施の形態7における、コントローラ2708やメモリ2709やメモリ2710などに相当する。主に、コントロール回路5706において、サブフレームの出現順序などを制御している。
【0145】
表示パネル5701は、画素部と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の低い駆動回路)を基板上にTFTを用いて一体形成し、一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)などで表示パネル5701に実装するとよい。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いて表示パネル5701に実装しても良い。なお、一部の周辺駆動回路を基板上に画素部と一体形成し、他の周辺駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した構成は図27(a)に一例を示してある。このような構成とすることで、表示装置の低消費電力を図り、携帯電話機の一回の充電による使用時間を長くすることができる。また、携帯電話機の低コスト化を図ることができる。
【0146】
また、走査線や信号線に設定する信号をバッファによりインピーダンス変換することで、1行毎の画素の書き込み時間を短くすることができる。よって高精細な表示装置を提供することができる。
【0147】
また、さらに消費電力の低減を図るため、ガラス基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての信号線駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)表示パネルに実装してもよい。
【0148】
なお、基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての周辺駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)で表示パネルに実装するとよい。なお、基板上に画素部を形成し、その基板上に信号線駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した構成は図27(b)に一例を示してある。
【0149】
このELモジュールによりELテレビ受像機を完成させることができる。図29は、ELテレビ受像機の主要な構成を示すブロック図である。チューナ5801は映像信号と音声信号を受信する。映像信号は、映像信号増幅回路5802と、そこから出力される信号を赤、緑、青の各色に対応した色信号に変換する映像信号処理回路5803と、その映像信号を駆動回路の入力仕様に変換するためのコントロール回路5706により処理される。コントロール回路5706は、走査線側と信号線側にそれぞれ信号が出力する。デジタル駆動する場合には、信号線側に信号分割回路5707を設け、入力デジタル信号をm個に分割して供給する構成としても良い。
【0150】
チューナ5801で受信した信号のうち、音声信号は音声信号増幅回路5804に送られ、その出力は音声信号処理回路5805を経てスピーカー5806に供給される。制御回路5807は受信局(受信周波数)や音量の制御情報を入力部5808から受け、チューナ5801や音声信号処理回路5805に信号を送出する。
【0151】
ELモジュールを筐体に組みこんで、テレビ受像機を完成させることができる。ELモジュールにより、表示部が形成される。また、スピーカー、ビデオ入力端子などが適宜備えられている。
【0152】
勿論、本発明はテレビ受像機に限定されず、パーソナルコンピュータのモニタをはじめ、鉄道の駅や空港などにおける情報表示盤や、街頭における広告表示盤など特に大面積の表示媒体として様々な用途に適用することができる。
【0153】
このように、本発明の表示装置、およびその駆動法を用いることにより、疑似輪郭の低減された、綺麗な画像で見ることが出来る。よって、人間の肌のように、階調が微妙に変化するような画像であっても、綺麗に表示出来るようになる。
【0154】
(実施の形態9)
本発明を適用可能な電子機器として、デスクトップ、床置き、または壁掛け型ディスプレイ、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体に記録された映像や静止画を再生し、それを表示し得るディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。それらの電子機器の具体例を図30(A)〜図30(H)に示す。
【0155】
図30(A)はデスクトップ、床置き、または壁掛け型ディスプレイであり、筐体301、支持台302、表示部303、スピーカー部304、ビデオ入力端子305等を含む。本発明は表示部303を構成する表示装置に用いることができる。このようなディスプレイは、パソコン用、TV放送受信用、広告表示用など任意の情報表示用表示装置として用いることができる。その結果、偽輪郭のないきれいな表示を行うことができるディスプレイを提供することができる。
【0156】
図30(B)はデジタルカメラであり、本体311、表示部312、受像部313、操作キー314、外部接続ポート315、シャッター316等を含む。本発明は表示部312を構成する表示装置に用いることができる。その結果、偽輪郭のないきれいな表示を行うことができるデジタルカメラを提供することができる。
【0157】
図30(C)はコンピュータであり、本体321、筐体322、表示部323、キーボード324、外部接続ポート325、ポインティングマウス326等を含む。本発明は表示部323を構成する表示装置に用いることができる。その結果、偽輪郭のないきれいな表示を行うことができるコンピュータを提供することができる。なおコンピュータには、中央演算装置(CPU)、記録媒体等が一体化された所謂ノート型コンピュータ、別体化された所謂デスクトップ型コンピュータが含まれる。
【0158】
図30(D)はモバイルコンピュータであり、本体331、表示部332、スイッチ333、操作キー334、赤外線ポート335等を含む。本発明は表示部332を構成する表示装置に用いることができる。その結果、偽輪郭のないきれいな表示を行うことができるモバイルコンピュータを提供することができる。
【0159】
図30(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体341、筐体342、第1表示部343、第2表示部344、記録媒体(DVD等)読み込み部345、操作キー346、スピーカー部347等を含む。第1表示部343は主として画像情報を表示し、第2表示部344は主として文字情報を表示するが、本発明は第1及び第2表示部343、344を構成する表示装置に用いることができる。その結果、偽輪郭のないきれいな表示を行うことができる画像再生装置を提供することができる。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。
【0160】
図30(F)はゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)であり、本体351、表示部352、アーム部353を含む。本発明は表示部352を構成する表示装置に用いることができる。その結果、偽輪郭のないきれいな表示を行うことができるゴーグル型ディスプレイを提供することができる。
【0161】
図30(G)はビデオカメラであり、本体361、表示部362、筐体363、外部接続ポート364、リモコン受信部365、受像部366、バッテリー367、音声入力部368、操作キー369等を含む。本発明は表示部362を構成する表示装置に用いることができる。その結果、偽輪郭のないきれいな表示を行うことができるビデオカメラを提供することができる。
【0162】
図30(H)は携帯電話機であり、本体371、筐体372、表示部373、音声入力部374、音声出力部375、操作キー376、外部接続ポート377、アンテナ378等を含む。本発明は表示部373を構成する表示装置に用いることができる。その結果、偽輪郭のないきれいな表示を行うことができる携帯電話機を提供することができる。
【0163】
上記したような電子機器の表示部は、例えば各画素にLEDや有機ELなどの発光素子を用いた自発光型とすることも、或いは、液晶ディスプレイのようにバックライトなど別の光源を用いたものとすることもできるが、自発光型の場合、バックライトが必要なく、液晶ディスプレイよりも薄い表示部とすることができる。
【0164】
また、上記電子機器はインターネットやCATV(ケーブルテレビ)などの電子通信回線を通じて配信された情報を表示したり、TV受像器として用いられたりすることが多くなり、特に動画情報を表示する機会が増してきている。表示部が自発光型の場合、有機EL等の発光材料の応答速度は液晶に比べて非常に速いため、そのような動画表示に好適である。また、時間分割駆動を行う上でも好ましい。将来的に発光材料の発光輝度が高くなれば、出力した画像情報を含む光をレンズ等で拡大投影してフロント型若しくはリア型のプロジェクターに用いることも可能となる。
【0165】
自発光型の表示部では発光している部分が電力を消費するため、発光部分が極力少なくなるように情報を表示することが望ましい。従って、携帯情報端末、特に携帯電話や音響再生装置のような文字情報を主とする表示部を自発光型とする場合には、非発光部分を背景として文字情報を発光部分で形成するように駆動することが望ましい。
【0166】
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0167】
【図1】本発明の好適実施例に基づく表示装置の駆動方法を説明する図。
【図2】本発明の好適実施例に基づく表示装置の駆動方法を説明する図。
【図3】本発明の好適実施例に基づく表示装置の駆動方法を説明する図。
【図4】本発明の好適実施例に基づく表示装置の駆動方法を説明する図。
【図5】本発明の好適実施例に基づく表示装置の駆動方法を説明する図。
【図6】本発明の好適実施例に基づく表示装置の駆動方法を説明する図。
【図7】本発明の好適実施例に基づく表示装置の駆動方法を説明する図。
【図8】本発明の好適実施例に基づく表示装置の駆動方法を説明する図。
【図9】本発明の好適実施例に基づく表示装置の駆動方法を説明する図。
【図10】本発明の好適実施例に基づく表示装置の駆動方法を説明する図。
【図11】本発明の好適実施例に基づく表示装置の駆動方法を説明する図。
【図12】本発明の表示装置の駆動方法の構成を説明する図。
【図13】本発明の表示装置の駆動方法の構成を説明する図。
【図14】本発明の表示装置の構成を説明する図。
【図15】本発明の表示装置の駆動方法の構成を説明する図。
【図16】本発明の表示装置の構成を説明する図。
【図17】本発明の表示装置の駆動方法の構成を説明する図。
【図18】本発明の表示装置の駆動方法の構成を説明する図。
【図19】本発明の表示装置の構成を説明する図。
【図20】本発明の表示装置の構成を説明する図。
【図21】本発明の表示装置の構成を説明する図。
【図22】本発明の表示装置の構成を説明する図。
【図23】本発明の表示装置の構成を説明する図。
【図24】本発明の表示装置の構成を説明する図。
【図25】本発明の表示装置の構成を説明する図。
【図26】本発明が適用される電子機器を説明する図。
【図27】本発明の表示装置の構成を説明する図。
【図28】本発明が適用される電子機器を説明する図。
【図29】本発明の表示装置の構成を説明する図。
【図30】本発明が適用される電子機器を説明する図。
【図31】従来の表示装置の駆動方法の構成を説明する図。
【図32】従来の表示装置の駆動方法を説明する図。
【図33】従来の表示装置の駆動方法の別の例を説明する図。
【図34】従来の表示装置の駆動方法の別の例を説明する図。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1フレームを複数のサブフレームに分割して階調を表現する表示装置であって、
前記複数のサブフレームは所定の階調を表すために必要なM個(Mは2以上の整数)の正規サブフレームを有するとともに、N個(Nは自然数)の付加サブフレームを有し、
前記所定の階調内の少なくとも1つの階調数に対し前記正規サブフレームのみを用いる第1のサブフレーム点灯パターンと、前記付加サブフレームと前記正規サブフレームとを用いる第2のサブフレーム点灯パターンの少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定されていることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記M個の正規サブフレームは、互いに異なる重み付けを有しバイナリコード時間階調方式に用いられるr個(2≦r≦M、rは整数)のバイナリコードサブフレームを含み、前記少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定される階調数は、付加サブフレームを用いない場合に最も大きい重み付けのサブフレームのみによって表される階調数を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記M個の正規サブフレームは、重ね合わせ時間階調方式に用いられるt個(2≦t≦M、tは整数)の重ね合わせサブフレームを含み、前記少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定される階調数は、付加サブフレームを用いない場合に一つ低い階調数と比べて点灯する重ね合わせサブフレームが一つ増加する階調数を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記M個の正規サブフレームは1、2、4の重み付けを有する3つのサブフレームを含み、前記少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定される階調数は、4の倍数の階調数を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定される階調数は、4の倍数に1を加えた階調数を更に含むことを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定される階調数は、4の倍数に2を加えた階調数を更に含むことを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定される階調数は、4以上の全ての階調数を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
前記N個の付加サブフレームの少なくとも一つが、前記M個の正規サブフレームの中の最小の重み付けを有するサブフレームと同じ重み付けを有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項9】
前記Nが2以上であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項10】
前記2以上の付加サブフレームが異なる重み付けのサブフレームを含むことを特徴とする請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記2以上の付加サブフレームが同じ重み付けのサブフレームを含むことを特徴とする請求項9に記載の表示装置。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか一項において、前記表示装置がELディスプレイ、プラズマディスプレイ、デジタル・マイクロミラー・デバイス、電界放出ディスプレイ、表面電界ディスプレイ、または強誘電液晶ディスプレイであることを特徴とする表示装置。
【請求項1】
1フレームを複数のサブフレームに分割して階調を表現する表示装置であって、
前記複数のサブフレームは所定の階調を表すために必要なM個(Mは2以上の整数)の正規サブフレームを有するとともに、N個(Nは自然数)の付加サブフレームを有し、
前記所定の階調内の少なくとも1つの階調数に対し前記正規サブフレームのみを用いる第1のサブフレーム点灯パターンと、前記付加サブフレームと前記正規サブフレームとを用いる第2のサブフレーム点灯パターンの少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定されていることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記M個の正規サブフレームは、互いに異なる重み付けを有しバイナリコード時間階調方式に用いられるr個(2≦r≦M、rは整数)のバイナリコードサブフレームを含み、前記少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定される階調数は、付加サブフレームを用いない場合に最も大きい重み付けのサブフレームのみによって表される階調数を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記M個の正規サブフレームは、重ね合わせ時間階調方式に用いられるt個(2≦t≦M、tは整数)の重ね合わせサブフレームを含み、前記少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定される階調数は、付加サブフレームを用いない場合に一つ低い階調数と比べて点灯する重ね合わせサブフレームが一つ増加する階調数を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記M個の正規サブフレームは1、2、4の重み付けを有する3つのサブフレームを含み、前記少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定される階調数は、4の倍数の階調数を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定される階調数は、4の倍数に1を加えた階調数を更に含むことを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定される階調数は、4の倍数に2を加えた階調数を更に含むことを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記少なくとも2つのサブフレーム点灯パターンが設定される階調数は、4以上の全ての階調数を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
前記N個の付加サブフレームの少なくとも一つが、前記M個の正規サブフレームの中の最小の重み付けを有するサブフレームと同じ重み付けを有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項9】
前記Nが2以上であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項10】
前記2以上の付加サブフレームが異なる重み付けのサブフレームを含むことを特徴とする請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記2以上の付加サブフレームが同じ重み付けのサブフレームを含むことを特徴とする請求項9に記載の表示装置。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか一項において、前記表示装置がELディスプレイ、プラズマディスプレイ、デジタル・マイクロミラー・デバイス、電界放出ディスプレイ、表面電界ディスプレイ、または強誘電液晶ディスプレイであることを特徴とする表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図2】
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【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【公開番号】特開2007−163580(P2007−163580A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−356277(P2005−356277)
【出願日】平成17年12月9日(2005.12.9)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月9日(2005.12.9)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】
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