表面カバー
支持表面を覆って配置するために適合された表面カバー要素。この表面カバー要素は、 前記表面カバー要素が前記支持表面上に配置されるときに、前記支持表面から突出するように適合された外装面、及び前記表面カバー要素が前記支持表面上に配置されるときに、前記支持表面に向かって突出するように適合された下側部とを具備する。表面カバー要素が、ある程度の支持表面上の横方向のグリップを示すように、表面カバー要素の滑り摩擦を促進するに効果的なレベルで、摩擦促進コーティング組成物が、下側部の上に被覆して配置されている。摩擦促進コーティング組成物は、支持表面に永久には接着しない。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2003年4月25日に出願された米国仮出願60/465,351号、2003年9月29日に出願された米国仮出願60/507,023号、2003年9月30日に出願された米国仮出願60/507,450号に基づく優先権の利益を要求する。そのような優先権を伴うすべての出願の内容は、ここに引用することにより全体として本明細書に含まれるものとする。
【0002】
本発明は、表面カバーに係り、特に、支持表面上に設置されるように適合された1つ又はそれ以上の表面カバー要素を備え、支持表面に対する滑り摩擦係数を増加させるように適合された組成物により少なくとも部分的に覆われた裏地を備えるシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
これまで、床、壁、カウンター上面等のための表面カバーの設置は、主として、支持表面上にほぼ永久的に配置された天然又は人工の表面カバーを用いて、専門の設置者により行われていた。そのような設置は、表面カバーと支持表面との間の強固な垂直の固着を提供するように設計された構造及び技術を用いていた。そのような従来の構造の例として、サブフロア支持表面に鋲で止められたか又は接着剤で接合された木板フローリング、サブフロア支持表面に留め金で止められたか又は接着剤で接合されたカーペット及びカーペットタイル、支持表面にモルタルで保持されたセラミックタイル等がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、早急に設置され、除去される装飾カバーシステムを促進する傾向が高まっている。このように、容易な設置を促進する多くの製品が開発されている。そのような多くのシステムでは、カバー要素と下地面との間の垂直方向の強固な固着を除去することにより単純化される。しかし、垂直方向の強固な固着メカニズムを除去することにより、支持表面とカバー要素との間のスリップの可能性が増加する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、支持表面上への設置のために適合された、表面カバーの裏側の少なくとも一部に設けられた摩擦強化組成物を含む、表面カバーを提供することにより、従来技術に対する利点と別の手段を提供する。摩擦強化組成物は、それに永久に接着しないように、実質的に非粘着性である。摩擦強化組成物は、好ましくは、支持表面に対する比較的軽い取り外し可能な粘着性を提供するが、支持表面には永久には接着しない。しかし、摩擦強化組成物は、表面カバーと下地支持表面との間の滑り摩擦に対する実質的な抵抗を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、図面を参照して、本発明の例示的態様について説明するが、様々な図面においてはできるだけ同一の参照数字が同一の部材を示すために使用される。図1では、複数のモジュール表面カバー要素10が、支持表面11上に端部同士を合わせて配置されている例示的システムが模式的に示されている。理解されるように、表面11は、表面カバー要素10の下に支持体を提供するのに適切な表面を含む。例示のためのみであるが、表面11を形成する材料としては、合板、ドライウォール、ウッドパーティクルボード、硬木、コンクリート、タイル、セラミックタイル、ビニル、ラミネート、ガラス、又はアルミニウム、スチール等の金属がある。表面11は、サブフロア、壁、カウンターの頂部、又は表面カバー要素により覆われる他の表面を定義する。特に、表面11は、下に這う配線及びケーブルにアクセスするための取り外し可能なパネルを有する隆起したアクセスフロアであることが考えられる。理解されるように、下地表面をカバーするものとして複数の表面カバー要素10が示されているが、一片のボードルームカーペット、エリアラグ等のような単一の要素が使用されることも同様に考えられる。
【0007】
支持表面が覆われているといないとにかかわらず、表面カバー要素は、好ましくは、体に心地よく調整されたカバーを提供するのがよい。更に、個々の表面カバー要素は、必要に応じて再位置決め及び/叉はその後の再配置を許容するように、サブフロア上における最初の配置の後に容易に除去可能であるべきである。加えて、個々の表面カバー要素は、カバーされるサブフロアの表面上にある程度のクッション性を付与する。そのようなクッション性は、快適さが要求される居住環境におけるフロアカバーの設置に特に望ましい。
【0008】
例示のためのみであるが、図2−12は、様々な形状の表面カバー要素の、少なくとも部分的設置、ラグ叉はレイアウトの模式的表示を提供する。特に、図2は、ずらした関係に配置された実質的に正方形の表面カバー要素10の配置を示す。そのようなずらした設置の使用は、ある場合には、表面カバー要素間の継ぎ目の認識された連続性を破壊する傾向にある。明らかに、表面カバー要素は、正方形である必要はない。このように、図3では、一般に矩形の形態の、実質的に細長い表面カバー要素10Aの配置が示されている。例示のためのみであるが、そのような配置は、表面カバー要素が、ロール状で供給されるか叉は木製の厚板を模している場合に、特に有用である。
【0009】
直線状の辺の四角形とは別に、多角形の形状を含む他の形状が考えられる。角度をもった端部の当接した関係は、表面カバー要素間の継ぎ目の認識された連続性を破壊する傾向を保持しつつ、支持表面上の正しい設置を促進する二重の利点を提供する。
【0010】
図4及び5は、2つの対向する辺(好ましくは上端及び下端)のそれぞれに二重山形を有し、残りの2つの対向する辺が直線で平行である表面カバー要素10Bのための例示的形状を示す。図示されているように、そのような表面カバー要素は、支持表面上に実質的に揃った叉はふらついた形態で設置されている。タイルの対向する辺の二重山形は、一方の辺では一般に凸状の外側山形であり、他方の辺では一般に凹状の内側山形であるように、相互に相補的である(即ち、それらは隣接する叉は当接するタイルに適合する)のが好ましい。
【0011】
もちろん、任意の数の他の形状も表面カバー要素の形成に使用されることを理解されるべきである。例示のためのみであり、何ら限定するものではないが、図6は、2つの対向する辺叉は端辺に1つの山形を有する矩形表面カバー要素10Cを示している。図7は、2つの対向する辺叉は端辺に多数(3つ)の山形を有する矩形表面カバー要素10Dを示している。図8は、対向する山形がそれぞれ外側及び内側山形である、4辺に単一の山形を有する表面カバー要素10Eを示している。図9は、その4辺に単一の丸形叉は円形要素を有する表面カバー要素10Fの配置を示す。図10は、オフセットパターン状に配置された複数の三角形の表面カバー要素10Gを示す。図11は、オフセットパターン状に配置された複数のダシヤモンド形の表面カバー要素10Hを示す。図12は、複数の六角形の表面カバー要素10Iを示す。
【0012】
図示された実施例によると、モジュール表面カバー要素のそれぞれは、支持表面上に配置された他の表面カバー要素と、形状において実質的に等しい。幾何学的形状のそのような均一性は、フローリングシステムの設置の実質的な経験なしに、ユーザーに有用な設置の複雑性を実質的に減少させるものと考えられる。設置における潜在的に好ましい実施例によると、設置部のフルタイルのそれぞれは、実質的に同一の形状叉は形態を有することが好ましく、一方、設置部の端部を充填するために使用された部分的タイルは、別の端部タイルとして製造されるか、叉はフルタイルから切り出される。
【0013】
表面カバー要素は、実質的に平らな外面若しくは上面、叉は実質的に3次元の外面のいずれかを有することが考えられる。2次元及び3次元の面構造の様々な例示的構成は、以下により詳細に説明される。
【0014】
一実施例によると、支持表面上に配置された表面カバー要素は、支持表面から突出する外面を定義する複数の糸を含む多層クッション叉は硬質裏地の複合カーペットである。糸は、クッション叉は硬質裏地構成の裏地構造に関して、その位置でタフトされるか叉は接合されている。裏地構造は、表面カバー要素に加えられた負荷を分配し、形状が時間の経過において維持されるように、表面カバー要素に寸法安定性を提供する。望むならば、支持裏地構造は、使用中に更に心地よさを促進するために、発泡体等のようなクッション材料の1層叉はそれ以上の層を含む。
【0015】
図13A、13B、13C、13Dを参照すると、サブフロア支持表面111を覆って使用するための多層クッション裏地パイル形成表面カバー要素の例示的構成が提供される。図示するように、上述した形状の表面カバー要素に使用される構成110A、110B、110C、110Dは、それぞれ、負荷分配層157を覆うパイル形成主パイル織物112の層構成を組み込む。なお、負荷分配層157は、任意の裏地層170を備える、新しい発泡体又はフェルト等の再結合発泡体或いは圧縮粒子発泡体のようなクッション材料層178を覆うように配置されている。それぞれの構造体の下側部には、支持表面111に係合するように適合された(連続又はパターン状のいずれかの)摩擦促進コーティング180を備える。摩擦促進コーティング180は、支持表面111に永久的に接合することなく、横方向のグリップを促進する。
【0016】
図13A、13B、13C、13Dに示すクッション性構造体は、負荷分配層157を備える。負荷分配層157は、主パイル織物112と下のクッション材料との間の接合関係を確立するために、熱可塑性接着剤又は熱硬化性接着剤、好ましくはホットメルト接着剤等のような、タイコート材料と組合わせて、ガラス等のような補強材料158のシートを備える。必要ならば、負荷分配層は、補強材料を実質的に含んでいない。即ち、負荷分配層157は、全体として、1層又はそれ以上のコート材料160により実質的に形成される。
【0017】
周知のように、主パイル織物112は、タフトされた又は接合された形態(ループ及び/又はカットパイル)のいずれかを組み込んでいることが考えられる。また、主パイル織物112は、例示のためのみであり、何らそれに限定されるものではないが、織られた、編まれた、又は不織布の構造を有するテクスチャードの又はフラットな織物を含む、多くの他のパイル形成構造をとる。
【0018】
1つの想定された実施例によると、主パイル織物112は、主ベースの一方の側から外側に突出する複数のパイル形成糸を含む。本発明に使用された主パイル織物112が、図13A、13B、13C、13Dに示すように、タフテッド構造であるならば、主ベースは、主裏地122とラテックス等のような接着性プリコート124から構成されるのが好ましい。理解されるように、図13A及び13Bに示す構造は、図13Bに示す態様のパイル形成糸121が、カットパイル構造を与えるために、先端せん毛又はループカッティング操作がされていることを除いて、同一である。図13Dに示す構造は、図13Bに示す構造と実質的に同一であるが、糸に実質的なキンクを付与するフリーズ構造等のような高撚り構造のパイル糸121’を組み込んでいる。
【0019】
図示された接合表面構造110C(図13C)では、主パイル織物112は、ファイバーグラス、ナイロン、ポリエステル、又はポリプロピレンを含む織布又は不織布の補強層又は基体層138にラミネートされているラテックス又はホットメルト接着剤のような接着剤136に植えられた複数のカットパイル糸134を含む。この基体層138には、熱を加えることによりカットパイル糸134との溶融接着を許容し、それにより糸の安定性を促進するために、ラテックス又は他の熱可塑性又は熱硬化性材料又はポリマーがプリコートされることが考えられる。
【0020】
所定の態様が好ましいが、主パイル織物112は様々な態様を有し、主パイル織物112の部材構造は限定されないことを理解すべきである。むしろ、パイル形成部及び主ベース又は裏地を有する適切な主パイル織物は、主パイル織物として利用される。「主ベース」とは、任意の単一層、又は、特に、典型的にタフテッドカーペット構造に使用されている主裏地122及びラテックスプリコート124との複合層、及び典型的に接合構造に使用されている接着層136及び補強基体138の複合層を含む複合構造を意味する。もちろん、当業者に明らかな他の態様も用いられる。例えば、接合製品では、米国特許第5,443,881号(ここに引用することにより本明細書に含まれる)に記載されているように、パイル形成糸は、基体138に熱接着されて、主カーペットの単純化された構造を許容する。米国特許第4,576,665号(ここに引用することにより本明細書に含まれる)に記載されているものを含む別の態様もまた、同様に使用される。
【0021】
想定された実施例によると、構造110A,110B,110C及び110Dのパイル糸120,121,121’ ,叉は134は、それぞれ、例えば、ジョージア州、LaGrangeのMilliken & Companyにより市販されているMillitron(登録商標)ジェット染色機により、ジェット染色、フラッド染色、ロータリー染色等のような方法により染色叉は印刷され得る。また、図13A−13Dの完全な構造110A,110B,110C,110Dは、ジェット染色、ロータリー染色等され得ることが考えられる。例えば、表面カバー要素を形成するために使用された例示的構造は、好ましくは、染色、スチーム、洗浄、乾燥等の苛酷性に耐える得るものである。その結果、表面カバー要素は熱及び湿度の変化に耐えることができ、糸は、染色叉は印刷され得る。例えば、糸は、 白、灰白色叉は淡ベージュ色のような淡色であり、糸染色、溶液染色等がされている。
【0022】
少なくとも1つの態様によると、サウスキャロライナ州のSpantanburgのMilliken & Companyにより市販されているALPHASAN(商標)銀ベース抗微生物剤のような抗バクテリア剤、抗菌剤、叉は抗微生物剤を、ラテックスプリコート層に、及び/叉はフェース糸、主裏地、タイコート層、補強材料、フォーム叉はクッション、裏地、及び/叉は摩擦促進コーティング叉はグリップ層180に、添加することが考えられる。ALPHASAN(商標)銀ベース抗微生物剤は、加工中に熱に耐えることが出来る。フェース糸は、SCOTCH GUARD(登録商標)等のような耐汚れ剤に供されることも考えられる。
【0023】
パイル糸120,121,121’ ,叉は134は、天然及び/叉は合成繊維からなり、紡糸された、ステープル、叉はフィラメント糸のいずれかであり、デラウエア州のWilmingtonのDuPont社、及びミズーリ州セントルイスのSolutia Fibers社のような供給源から市販されているナイロン6ステープル、ナイロン6フィラメント、ナイロン6,6ステープル、叉はナイロン6,6フィラメントのようなポリアミドポリマーから形成されるのが好ましい。しかし、他の適切な天然叉は合成の糸叉はそのブレンドが、当業者により認められているように、同様に採用される。例示のためのみであり、何ら限定するものではないが、使用される他の材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリブチレンテレフタレート(PBT)のようなポリエステルステープル叉はフィラメント、ポリエチレン及びポリプロピレンステープル叉はフィラメントのようなポリオレフィン、レーヨン、ポリアクリロニトリルのようなポリビニルポリマー、ウール、及びそのブレンドがある。糸を構成するために、様々なデニール、パイル、ツイストレベル、空気からませ、及び加熱特性を用いることができる。
【0024】
インジェクション染色叉は印刷を促進させるために、糸(叉はファイバー)は、白色叉は淡色であることが好ましいが、糸は、天然の色、溶液染色され、自然に着色されたような色であり、染料のインジェクション印刷、スクリーン印刷、転写印刷、グラフィックタフティング、織り、編み、等に適合される。
【0025】
一態様によると、主パイル織物中の糸の重量は、約10オンス/平方ヤード〜約75オンス/平方ヤードであり、より好ましくは約20オンス/平方ヤード〜約60オンス/平方ヤードであり、最も好ましくは約30−50オンス/平方ヤードである。
【0026】
図13Dに示す想定された構成によると、主パイル織物は、フリーズカットパイル、ループパイル、Berber ループパイル等のような面構成を有する。そのような構成は、個々のパイル糸の末端部が、糸の延長された長さが事実上パイル高さを越えるようにねじれているという事実により、パイルを中に空間を提供する。この空間は、表面カバー要素の厚さ寸法に強化された圧縮性を生ずる。そのような強化された圧縮性は、ユーザーによる一般にクッション性の感触に関連するものと考えられる。
【0027】
認識し得るように、表面カバー要素上のパイル形成糸の所望の深さ及び本数密度は、使用の意図された環境に応じて変化する。特に、表面カバー要素がユーザーの家のような居住環境の床をカバーするように使用されるならば、より深い、より本数の少ないパイル構成が望まれる。逆に、表面カバー要素がオフィス、ホテルのような歓待施設、叉は学校叉は病院のような公共施設において使用されるならば、密集して充填された、より短いパイルが望まれる。
【0028】
図13A,13B及び13Dのタフトされた構成に使用された主裏地122は、ポリエステル叉はポリプロピレンの伝統的な織布叉は不職布である。しかし、ポリエステルの層間に挟まれたファイバーグラスを含む不織構造のような特定の主裏地が、安定性及びキュータビリテイー(cutability)に関する特性を付与し、それによって粘着性124に対する要求を減少又はなくすために、タフトされた構成の主裏地122に使用される。別の主裏地又はタフティング基体の態様が、例えば、ここに引用することにより本明細書に含まれるものとされる、2002年3月12日に出願された米国特許出願10/08,053に記載されている。不織構造が主裏地に使用される場合には、そのような不織構造は、多くの方法により作ることができる。例えば、不織構造は、適切な機械的、化学的、又は熱的加工方法により形成される。適切な機械的技術としては、ハイドロエンタングリング(haydro-entangling)、縫い接合、及びニードルパンチングがある。適切な化学的及び熱的加工技術としては、メルトスピニング(melt spinning)等がある。
【0029】
例示のためのみであり、何らこれに限定されるものではないが、一つの想定された実施例によると、主裏地122は、織布層と、この織布層を通して針刺しされた不織布材料の溶融した多成分構造であり、不織布材料の少なくとも一部は、カレンダー加工(圧力及び熱)を施されたされたときに、織布材料及び不織布材料を溶融し、強化された安定性のある主裏地を形成する、低融点体又はバインダー材料である。織布層は、ポリプロピレンであり、不織布材料はポリエステルであり、低融点材料は低融点体又はコポリエステルである。低融点体又はバインダー材料の重量%は、不織布材料の約10%〜100%であり、好ましくは約10%〜70%であり、最も好ましくは約10%〜40%である。不織布材料は、天然又は合成ファイバー又はそのブレンドである。例えば、不織布材料は、ポリエステル、再生ポリエステル、ポリプロピレン、安定化ポリプロピレン、アクリル、ナイロン(ポリアミド)、2成分ポリエステル、2成分ナイロン、及びそのブレンド又は組合せである。不織布材料がポリプロピレン又は安定化ポリプロピレンであるならば、追加の低融点物質は必要ではない。低融点物質は、カレンダー加工温度より低い融点を有する合成物質又はファイバー又はブレンドであり、隣接するファイバーに接着する。例えば、バインダー又は低融点材料は、ポリエステル、コポリエステル、ポリプロピレン、融点を上昇させるために化学的に強化されたポリプロピレン、2成分ポリエステル、2成分ナイロン、ポリエチレン、ナイロン、低融点ナイロンウエブ、粉末バインダー、化学バインダー、押出成形されたポリプロピレンウエブ、及びその組合せ又はブレンドである。織布材料は、不織及び低融点材料との組合せでタフティングベースとして役立つ天然又は合成物質又はファイバー又はそのブレンドである。例えば、織布材料は、ポリプロピレン、安定化ポリプロピレン、平リボン糸(テープ)ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエステルニットスクリム、ポリプロピレン織布スクリム、再生ポリエステル、及びそのブレンド又は組合せである。1つの構成例によると、織布層又は材料は、約6×6〜30×30、好ましくは約10×10〜24×24の横糸本数を有し、不織布材料は、約1−6オンス/平方ヤードの重量範囲を有し、低融点バインダー含量は、約10−100重量%である。
【0030】
1つの実施例によると、約0.017インチの全厚及び約5.03オンス/平方ヤードの重量を有する、強化された主裏地122が使用される。この主裏地は、ポリエステル及び低融点ポリエステルファイバーのブレンド刺し縫い不織布材料(2・1/2デニールの天然ポリエステルファイバー50重量%、4デニールのブラックポリエステルファイバー20重量%、及び3デニールの低融点ポリエステルファイバー30重量%)を含む。主裏地は、少量の不織布材料が織布層に入り込むように不織布材料を織布層にニードルパンチし、次いでこの複合体を両側からカレンダー加工し(約320°Fの上部ローラ温度、約280°Fの下部ローラ温度、約85ポンドのローラ圧)、不織布材料と織布層を融着させることにより形成される。この融着し、促進された安定性を有する主裏地は、切断されたときにほつれにくく、タフティング糸を損傷せず、寸法安定性を提供し、良好にタフトをロックする。
【0031】
他の実施例によると、以下のように、強化された主裏地は、刺し縫いされ、次いで融着された織布スクリム及び不織布ファイバーを含む。
【0032】
スクリム:ポリプロピレン織布(PP)24経糸/11横糸@3オンス
不織布の重量:1.75オンス/平方ヤード
不織布含量
30%低融点ポリエステル(PET)−4デニール;2”ステープル長
50%天然PET−2.25デニール;2”ステープル長
20%ブラックPET−4.0デニール;4”ステープル長
カレンダー温度:
表面:320F
裏面:280F
タフテッド構造では、接着プリコート124は、好ましくは、スチレンブタジエンゴム(SBR)又はラテックスであるが、スチレンアクリレート、ポリビニルクロライド(PVC)、エチレンビニルアセテート(EVA)、アクリルのような他の適切な物質、ビチューメン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、EVA、又はアスファルト系ホットメルト接着剤又はそのブレンドが同様に使用される。ホットメルト接着剤が使用される場合には、ファイバーグラス、ナイロン又はポリエステルスクリム、織布又は不織布のような補強材料が、追加の接着層の使用なしに複合ラミネート体を形成するために、直接接着されることが考えられる。更に、主裏地122との安定な関係でパイル糸がタフトされ、それによって図15A−15Cに示すような構成が得られるならば、接着プリコート124は、タフト製品から全体が除かれることが考えられる。
【0033】
上述したように、サブフロア111から離れた面上に、タフテッド又はボンデッド主パイル織物のいずれかを含むクッション裏地表面カバー要素は、主パイル織物の下の位置に負荷分配層157を含むことが考えられる。ポリマータイコート材料160は、熱可塑性又は熱硬化性組成物のいずれかである。ホットメルト接着剤が特に好ましい。例示のためのみであり、何ら限定するものではないが、有用なホットメルトとしては、ビチューメン及びポリオレフィン系熱可塑性物質がある。有用な熱硬化性接着剤は、ポリウレタンである。タイコート材料160がホットメルト接着剤である場合には、負荷分配層157内に用いられるホットメルト接着剤の総量は、好ましくは、約20〜約100オンス/平方ヤードであり、より好ましくは、約35〜約90オンス/平方ヤードのレベルで存在する。潜在的に好ましいホットメルト接着剤の組成を、下記表に示す。
【表1】
【0034】
上記表のホットメルト組成物の物理特性を以下に示す。
【表2】
【0035】
望むならば、補強材料158は、負荷分配層157内にも配置される。いくつかの構成では、補強材料は、表面カバー要素が、使用及び/又は加工中に、圧縮力及び/又は温度又は湿度変化にさらされるに従って、様々な層が不均衡な寸法変化を生ずるのを実質的に防止するように、表面カバー要素内の寸法安定性を促進する。1つの想定された補強材料158は、2オンス/平方ヤードの構成のような不織布構成内にからまらされた多数のバーグラス(ガラス)繊維を組み込んだシート、マット、又は組織であり、アクリルバインダー又は変性されたアクリルバインダーのような1種又はそれ以上のバインダーにより、集合して保持されている。使用される他の材料として、ガラス織布又はガラススクリム、及びポリエステル又はナイロンのような織布又は不織布の繊維材料がある。望むならば、補強材料158は、負荷分配層がタイコート材料により全体として構成されるように、除かれてもよい。
【0036】
補強材料158が使用されてもされなくても、負荷分配層は、集中した負荷を表面カバー要素中を横方向に分散し、加えられたエネルギーを散逸させ、構造が損傷するのを防止するように機能する。使用の際には、タイコート材料160は、力の集中に対するバッファーとして作用し、ポイントへの負荷から生ずる破壊又は他の損傷に対し、補強材料158を保護する。例えば、負荷分配層は、小さな径の靴底又は他の力集中物体が構造を破壊しないような、充分な強度及び柔軟性を有している。
【0037】
指示されているように、クッション材料178は、発泡材料である。潜在的に好ましい発泡材料としては、バージン又はプライム発泡材料、再結合ポリウレタン、及びその組合せがある。再結合ポリウレタンは、表面カバー要素に比較的高い比率のリサイクル材料を組み込むので、特に好ましい。
【0038】
理解されるように、一般に再結合された発泡体、特に再結合されたポリウレタン発泡体は、イソシアネート系ポリマー発泡体の分野で公知である。特に、発泡体の小片を、この小片を相互に結合するのに役立つバインダーと混合することが知られている。再結合技術は、特にポリウレタンをリサイクルするのに、長年にわたって使用されてきた。一般に、大きなチップ又は大きな塊サイズ、低密度、不均一密度、むしろ壊れ易い、厚い再結合ポリウレタンフォーム製品が、サブフロア上に配置された、個別の、比較的厚い、広幅カーペット用の下敷き又はパッドとして使用されてきた。
【0039】
1つの想定された実施例によると、表面カバー要素内のクッション材料178は、約10−100%のリサイクルされた発泡体チップ、塊、小片、粉砕物、粒子等を含む、約10−90%のリサイクル発泡体又は再結合発泡体、及びバインダー、接着剤、又はプレポリマー(及び1種又はそれ以上の添加剤)を含み、その発泡体又はクッション層内に、約100%のリサイクルされた発泡体又はクッション含量(特に、脱工業化の再使用された発泡体又はクッション含量)を有する一体的クッション層を有する構造体を生成する。
【0040】
1つの想定された実施例によると、クッション材料は、約1〜25ポンド/立方フィート、より好ましくは約3〜22ポンド/立方フィート、更により好ましくは約5〜13ポンド/立方フィート、最も好ましくは約6〜10ポンド/立方フィートの密度、及び約1−30mm、より好ましくは約2−21mm、最も好ましくは約4−12mmの厚さを有する再結合発泡体、約2−25mm、より好ましくは約5−20mm、最も好ましくは約7−15mmの丸い又は四角い孔メッシュを有する再結合チップサイズ(未圧縮チップサイズ)、及びその少なくとも一方の側にある裏地材料又は裏地複合体である。
【0041】
下記表1は、居住用環境に使用されるモジュールフロアカバーにおけるクッション層として使用されるための再結合発泡体用の製品パラメーターの第1の例示的範囲を示す。
【表3】
【0042】
下記表2は、居住用環境に使用されるモジュールフロアカバーにおけるクッション層として使用されるための再結合発泡体用の製品パラメーターの第1の例示的範囲を示す。
【表4】
【0043】
表3−5は、様々な居住用フロアカバー構造に使用される再結合発泡材料の例示的ターゲット仕様を示す。
【表5】
【表6】
【表7】
【0044】
理解されるように、上述の再結合発泡体が使用されるが、クッション層178を形成する材料は別のものの広い範囲に従うことも考えられる。例示のためのみであり、限定するものではないが、クッション材料178を形成する上で使用されるための発泡体の少なくとも5つの選択肢又は例が、表面カバー要素を形成するために考えられる。
【0045】
1.バージン及び/又は再結合ポリウレタンとしての標準の充填されたポリウレタン系の使用。1つの想定されたポリウレタンフォームは、110部の充填材を含み、約15ポンド/立方フィートの密度を有する。上述の密度及び充填材レベルを用いると、0.04−0.12インチの厚さ範囲に基づき、ポリマーの重量範囲は、約4.32オンス/平方ヤード〜12.6オンス/平方ヤードである。密度は、充填材の量を下げることにより、低下され得る。
【0046】
2.バージン及び/又は再結合ポリウレタンのために働く他の選択肢は、密度を13ポンド/立方フィートに減少させるように充填材レベルを調整することである。
【0047】
3.バージン及び/又は再結合ポリウレタンのための他の選択肢は、未充填のポリウレタン(下地ウレタン)を用いることである。上述したような高い密度は、下地では可能ではないが、しかし、壁構造のため及び充填材が存在しないという事実のため、それらは実行する。
【0048】
4.他の選択肢は、わずかに15部の充填材料を有し、6−9ポンド/立方フィートの密度で適用される、Texitile Rubber and Chemical Company社からKANGAHIDEの商品表示で市販されているポリウレタン系を使用することである。記載された厚さの制限の下でポリマーの計算が再びなされれば、それは4.3−13.02オンス/平方ヤードであろう。
【0049】
5.他の選択肢は、機械的に発泡され、化学的に発泡されたポリウレタンフォームからなる中間密度又はハイブリッドの発泡体を用いることである。そのような機械的に発泡され、化学的に発泡されたポリウレタンフォームは、例えば、米国特許第6,372,810号に記載されており、これは、ここに引用することにより、本明細書に含まれるものとされる。
【0050】
充填された下地又はバージンポリウレタンフォームの密度は、充填剤の量を制限することにより制御され得る。例えば、約6ポンド/立方フィートの密度のポリウレタンフォームを製造するために、充填剤含量を減少させることができる。
【0051】
上記実施例はポリウレタンを扱っているが、水系発泡系を用いることもできる。例えば、この発泡体は、SBRフォームである。バージンポリウレタン又はポリウレタン再結合フォーム又は圧縮粒子フォーム(圧縮された粒子、チップ、かけら等からなる)が好ましいが、他の発泡体(開気孔セル、閉気孔セル)又はSBRフォーム、PVCフォーム、ポリエチレンフォーム、コルク、ゴム、ゴムのかけら等のような他の発泡体から作られた他の圧縮性粒子もまた使用される。特に、発泡体の代わりに、フェルト又は不織布クッションが使用される。
【0052】
クッション性構造に使用されたクッション材料にかかわらず、そのような材料は、比較的ソフトな感触がユーザーに付与されるような圧縮率により特徴づけられるものであるのが好ましいものと考えられる。例示のためのみであるが、クッション材料は、ASTM仕様D3574テストC(圧縮力撓みテスト)により測定されたときに、約5〜約70psi、より好ましくは約10〜約30psiの負荷で50%の圧縮により特徴づけられるものであるのが好ましいものと考えられる。
【0053】
上述したように、記載された構成の表面カバー要素は、剥離層又は二次裏地としても呼ばれる任意の裏地層170を含む。任意の裏地層170は、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエステル/ポリプロピレン、ポリエステル/ポリプロピレン/アクリルの織布又は不織布繊維、又は他の適切なファイバー又はブレンドであり、着色剤、バインダー等を含んでいてもよい。1つの想定された実施例によると、裏地層170は、約50%−約100%のポリエステルを含むポリエステルファイバー及びポリプロピレンファイバーの不織布構造又はフェルトである。他の実施形態では、50%ポリエステルファイバー、20%ポリプロピレン、及び30%アクリルファイバーのブレンドが使用される。ポリエステル、ポリプロピレン、及び/又はアクリルファイバーは、裏地に所望の色彩又は外観を与えるために、1種又はそれ以上の選択された色彩を有する。1つの実施形態では、クッション層及び裏地層170を形成する発泡体は、類似の色彩を有している。特定の実施例では、発泡体及び/又は裏地は、グリーン、ブルー、パープル、グレイ、白、黒、ブラウン、又は金色を有する。裏地の色彩は、白のポリエステルファイバー及び着色されたアクリルファイバーを用いることにより、又は着色されたポリエステル及び/又はポリプロピレンファイバーを用いることにより達成され得る。他の実施例によると、ある量の黒のポリエステルファイバーが、ある量の白のポリエステルファイバー、ある量の着色されたポリエステルファイバー、及びある量の白のポリプロピレンファイバーとブレンドされて、着色されたポリエステルファイバーの色彩を有し、荒れたまだらの外観を有する、不織布の着色された裏地材料又はフェルトが形成される。それぞれの型又は色彩のファイバーのそれぞれの量は、所望の色彩、明るさ、収縮性等を与えるように選択される。記載された構造の表面カバー要素はまた、好ましくは、実質的に連続又はパターン状の配置のいずれかで適用される摩擦促進コーティング180を含む。例示のためのみであり、それに限定するものではないが、そのような摩擦促進コーティングとしては、ラテックス、ホットメルト接着剤、シリコーンゴム、他のゴム等がある。また、好ましくはないが、コーティング180は、剥離シート、層、又は膜でカバーされてもよい。
【0054】
理解されるように、本発明のフローリングシステムに使用される表面カバー要素を形成する層構成のための実質的な数の別の実施態様及び形態が存在する。例えば、上述のものに対応する要素が500台の同様の参照数字で示される図14A、14B、14C及び14Dでは、パイル構成は、それぞれ図13A−Dにおけるものに実質的に対応して示されるが、しかし、上述した補強材料558は、上述したホットメルト接着剤のようなタイコート材料の層間につるされた関係で保持されている。そのような構成では、タイコート材料560は、補強材料558により分離された実質的に個別の層であるか、又は補強材料558上を移動する。どの場合でも、タイコート材料560と補強材料558との実質的な接着のため、実質的に安定な負荷分配層557は、それでもなお主パイル織物512とクッション材料578との接合において確立される。
【0055】
再び図14A−14Dを参照する、1つの実施例によると、補強材料558は、ホットメルト層560により発泡体578にラミネートされたホットメルトであるガラスマットである。
【0056】
上述のものに対応する部材が600台の同様の参照数字で示される図15A、15B、及び15Cに示すように、タフテッドループパイル及びタフテッドカットパイル構造610A及び610Bは、主裏地622から延びて、上述した不織布又はスクリムのような補強材料658のシートと接触する、ホットメルト接着剤のようなタイコート材料660の第1の層を含む。このように、タイコート材料660は、主裏地622に対し、その位置にタフト620,621を固定する機能に役立ち、それにより別のラテックス又はホットメルトプリコートを用いる必要性が避けられる。従って、単一の接着層は、補強材料658の上面と主裏地622の下側部の間に延びる。もちろん、望むならば、上述した摩擦促進コーティング180は、裏地670の下側部に配置される。
【0057】
上述のものに対応する部材が700台の同様の参照数字で示される図16A、16B、及び16Cに示すように、ループパイル構造710A、タフテッドカットパイル構造710B、及びボンデッドカットパイル構造710Cは、補強材料層758の上面から延びるタイコート材料の第1の層760を含み、その第1の層は、補強材料の下面から延びるタイコート材料の第2の層760’とは異なる特徴を有するものと考えられる。他のすべての点において、その構造は、実質的に、図15A、15B、及び15Cに示し,記載した通りである。例示のためのみであり、何ら限定するものではないが、補強材料758が異なる2つの接着剤の間に配置されている場合には、補強材料層758の上面から延びるタイコート材料760は、例えばホットメルトであり、補強材料758の下面から延びるタイコート材料760’は、例えばポリウレタン形成組成物、低融点粉末、低融点ファイバー、低融点フィルム等である。もちろん、タイコート材料760及び/又は760’はまた、多層接着剤層を含む。上述した摩擦促進コーティングは、裏地770の下側部に配置されている。
【0058】
上述のものに対応する部材が800台の同様の参照数字で示される図17A、17B、及び17Cにおいて、サブフロア支持面811を覆うために使用される表面カバー要素を形成するための追加の構成が示されている。そのような実施形態では、タフテッドループパイル構造810A、及びタフテッドカットパイル構造810B,810Cは、補強材料858の上側から延びるラテックス接着剤824の第1の層と、補強材料858の下側部から延びるラテックス接着剤824の第2の層との間に配置された補強材料858の層を含む。このように、ラテックスは、実質的にクッション材料878の上面と主裏地822との間に延びており、そのようなラテックス内の中間の位置には、補強材料858の層が配置されている。そのようなラテックスは、好ましくは、カルボキシル化スチレンブタジエンゴム(SBR)である。もちろん、ポリビニルクロライド(PVC)、エチレンビニルアセテート(EVA)、アクリル、及び上述したホットメルト又はポリウレタンのような他の接着剤を用いる類似の構成が有用であると考えられる。もちろん、望むならば、上述した摩擦促進コーティングが、裏地870の下側部に配置されてもよい。
【0059】
上述したように、タフテッド主パイル織物の主裏地と密着させて安定化要素を組み込むことにより、追加の安定性が導入される。そのような形態を合体する実施例は、上述のものに対応する部材が900台の同様の参照数字で示される図18A、18B、及び18Cにに示されている。そこに示すように、タフテッドループパイル構造910A、及びタフテッドカットパイル構造910B,910Cは、織布又は不織布材料又はスクリムのような主裏地安定化層923をその中に含む主裏地922を通してタフトされたパイル形成糸920,921,921’を含む。主裏地安定化層923は、刺し縫い又はカレンダー加工操作により主裏地922に接合される。加えて、不織布構造に感熱接着ファイバーを組み込む事により、構造間に点接合が達成される。主裏地安定化層を組み込む構成が使用される場合には、プリコート924及び/又は補強材料958は、望むならば、強化された主裏地922,923に付与された安定性のため、実質的に減少されるか又は時除かれる。上述した摩擦促進コーテジング180は、裏地970の下側部に配置されている。
【0060】
理解されるように、二次裏地又はフェルトは、構造の下側部にフレームラミネートされるが、望むならば、他の固着メカニズムを用いることも考えられる。例えば、二次裏地が、上述したホットメルト接着剤のような接着層の1層又はそれ以上の層を、下側部に接合することが考えられる。サブフロア支持表面1011上に重なる関係で配置された表面カバー要素のための例示的カットパイル構造1010A,1010Bが、図19A及び19Bに示されており、そこでは、上述のものに対応する部材が1000台の同様の参照数字で示されている。示されているように、それらの構造のそれぞれでは、積層する接着剤層1060が、クッション材料1078及び二次裏地1070の間に配置されている。しかし、二次裏地1070は、望むならばクッション材料に、フレームラミネートされるか、又は直接接着されている。
【0061】
同様の部材が1100台の同様の参照数字で示されている、図13に対応して、図20に示す更に他の態様によると、補強材料又は層158及びプリコート層124は除かれている。このように、この態様では、弾性接着剤のようなタイコート層1160は、主カーペット1112及びクッション材料1178の間に延びる。
【0062】
対応する部材が1200台の同様の参照数字で示される、図13Dに対応する図21を参照すると、図13Dのフェルト又は他の材料170の裏地層が除かれている、更に他の態様が示されている。
【0063】
対応する部材が1300台の同様の参照数字で示される、図18Dに対応する図22を参照すると、補強層58、及び裏地層70が除かれた。発泡層1378は、例えば、フレームラミネーションにより、又は濡れた若しくは未硬化の状態で直接適用し、次いで硬化させることにより、主カーペット織物に接着される。図20、21、及び22に示す構成のそれぞれにおいて、摩擦促進コーティング組成物180は、下側部に配置されている。
【0064】
もちろん、表面カバー要素は、発泡層を含まない、いわゆる「硬質裏地」構造を有することが考えられる。例示のためのみであり、それに限定するものではないが、発泡層を含まない例示的タフテッド及びボンデッド構造が図23A−23Fに示されている。
【0065】
図23Aのタフテッド構造では、パイル形成糸1420Aは、約16−2オンス/平方ヤードの糸密度で、織布又は不織布ガラス、紡糸接合されたポリエステル等のような主裏地を通してタフトされている。ラテックス又はPVCのようなプリコート1424A(約16オンス/平方ヤード)は、主裏地層1422Aの下に、PVC(ポリ塩化ビニル)又はホットメルト1460Aの層に向かって配置されている。ガラス補強層(1458)(約3オンス/平方)が、安定化サンドイッチ構造を形成するように、層1460A及びPVC又はホットメルト層1461Aの間に配置されている。PVC又はホットメルトの第1及び第2の層のトータルの質量は、好ましくは、約60オンス/平方ヤードである。摩擦促進コーティング組成物180Aは、その下側部に配置されている。
【0066】
図23Bに示すタフテッド構造1410Bは、摩擦促進コーティング組成物180Bを覆うフェルト1470B又は他の表面適合二次裏地材料の層が追加されている以外は、23Aに示すものと同一である。そのようなフェルト又は他の表面適合材料の層は、不規則な下地の支持表面上に配置するためにその構造に適合する上で利点があるものと考えられる。
【0067】
図23Cに示すタフテッド構造1410Cは、ラテックス、ホットメルト等のようなタフトロッキングプリコート層1424Cが、主裏地1422Cから二次裏地1470Cに延びる単純化された構造を示す。摩擦促進コーティング180Cが二次裏地1470C上に配置されている。
【0068】
図23Dに示すボンデッド構造1410Dは、約3オンス/平方ヤードの単位面積当たりの質量を有するガラスの主裏地層1438Dから突出する、約2オンス/平方ヤードのパイル密度を有する結合糸1434Dの表面を含む。基体層1438Dは不織布構造として示されているが、望むならば、基体層1438Dであることが同様に考えられる。示されるように、糸1434Dは、PVC等の接合層1436により基体層1438D上にその場に保持される。1つの想定された実施例によると、接合層は、約60オンス/平方ヤードの単位面積当たりの質量を有する。示されるように、PVCの第1の層1460Dは、基体層1438Dから織布又は不織布ガラスのような安定化層1458Dの上側に延び、PVCの第2の層1461Dは、安定化層1458Dの下側部に延びる。1つの想定された構造によると、PVCの第1及び第2の層1460D,1461Dは、約80オンス/平方ヤードの単位面積当たりの質量を有し、安定化層は、約3オンス/平方ヤードの単位面積当たりの質量を有する。摩擦促進コーティング層180Dは、PVCの第2の層1461Dの下側部に配置されている。
【0069】
図23Eに示すタフテッド構造1410Eは、摩擦促進コーティング組成物180を覆うフェルト1470E又は他の表面適合二次裏地材料の層が追加されている以外は、23Dに示すものと同一である。そのようなフェルト又は他の表面適合材料の層は、不規則な下地の支持表面上に配置するためにその構造に適合する上で利点があるものと考えられる。
【0070】
図23Fは、図23Cに示すものと類似のタフテッドループパイルカーペットタイル構造を示し、この図では、主カーペット1412Fは、主裏地1422Fから延びるPVC層1424Fを含む。そのようなPVC裏地の硬質裏地タイル主カーペット構造1412Fは、周知であり、Toli Japanから市販されており、約1320g/m2の重量を有している。図23Fの示された構造は、PVC可塑化剤及び添加剤の移動及び反応に対する抵抗性を有する、以下に詳細に説明する摩擦促進コーティング180Fを加えることにより、そのような伝統的なPVC硬質裏地構造を修正する。
【0071】
パイル織物以外の広範囲の表面カバー要素構造を用いることもまた考えられる。例示のためのみであり、何ら限定するものではないが、様々な他の構造としては、織布又は不織布の表面カバー(織られた、編まれた、フロックされた、刺し縫いされた等の)、硬質木材、セラミックタイル(硬質木材に匹敵するベニア、セラミックタイル)、ガラス、ビニル複合タイル、石(大理石、みかげ石等)、CORIAN(登録商標)等のようなスラブ状複合体、及びリノリウム等のような装飾ラミネートシーツ等がある。
【0072】
例示のためのみであり、限定するものではないが、図24、24A、及び24Bでは、様々な表面カバー構造は、摩擦促進組成物180の裏地層を有する不織布構造の外装織物1550を備える。理解されるように、図24及び24Aにおける構造は、図24Aの構造では、ポリエチレン等のような透明カバー材料1555の比較的薄い層が外装織物1550の表面上に配置されることを除いて、すべての点で同一である。理解されるように、そのような構造は、表面上にオフィス備品等を転がす能力を促進しつつ、磨耗に対する追加の保護を提供する。
【0073】
図24Bでは、上述のクッション層1578がその構造に組み込まれているクッション構造が示されている。理解されるように、これらの構造では、不織布外装織物は、摩擦促進組成物180により横方法のスリップに対して保持する、視覚的に望ましい外装表面を提供する。
【0074】
織られた又は編まれた外装織物1650を用いる1セットの別の構造が、図25、25A、及び25Bに示されている。これらの図では、上述のものに対応する要素が1600台の同様の参照数字で示されている。理解されるように、これらの構造では、織られた又は編まれた外装織物は、摩擦促進組成物180により横方法のスリップに対して保持する、視覚的に望ましい外装表面を提供する。図25A及び25Bでは、ポリウレタン等のような透明カバー材料1655の比較的薄い層が、外装織物1650の上に配置されている。
【0075】
けば立てられた又は編まれた外装織物1750を用いる1セットの別の構造が、図26及び26Aに示されている。これらの図では、上述のものに対応する要素が1700台の同様の参照数字で示されている。理解されるように、これらの構造では、けば立てられた外装織物は、摩擦促進組成物180により横方法のスリップに対して保持する、視覚的に望ましい外装表面を提供する。
【0076】
木材又は木材ベニアの外装織物1850を用いる別の構造が、図27に示されている。この図では、上述のものに対応する要素が1800台の同様の参照数字で示されている。理解されるように、これらの構造では、木材又は木材ベニアの外装織物は、摩擦促進組成物180により横方法のスリップに対して保持する、視覚的に望ましい外装表面を提供する。望むならば、フェルト、発泡体又はその組合せの1つ又はそれ以上の中間層が、木材又は木材ベニアの外装織物1850及び摩擦促進組成物180の間に配置される。
【0077】
セラミック、石、又はセラミック、石に匹敵する複合体の外装織物1950を用いる別の構造が、図28に示されている。この図では、上述のものに対応する要素が1900台の同様の参照数字で示されている。理解されるように、これらの構造では、セラミック、石、又はセラミック、石に匹敵する複合体の外装織物1950は、摩擦促進組成物180により横方法のスリップに対して保持する、視覚的に望ましい外装表面を提供する。望むならば、フェルト、発泡体又はその組合せの1つ又はそれ以上の中間層が、セラミック、石、又はセラミック、石に匹敵する複合体の外装織物1950及び摩擦促進組成物180の間に配置される。
【0078】
リノリウム、ビニル複合タイル等の外装織物2050を用いる別の構造が示され、そこでは、上述のものに対応する要素が2000台の同様の参照数字で示されている。理解されるように、これらの構造では、リノリウム、ビニル複合タイル等のような合成ラミネートの外装織物2050は、摩擦促進組成物180により横方法のスリップに対して保持する、視覚的に望ましい外装表面を提供する。望むならば、フェルト、発泡体又はその組合せの1つ又はそれ以上の中間層が、リノリウム、ビニル複合タイル等のようなラミネートの外装織物2050及び摩擦促進組成物180の間に配置される。
【0079】
もちろん、発泡体又は摩擦促進組成物の層を有する広幅カーペットのような他の構造が、表面カバー要素として使用される。例示のためのみであるが、図30では、フローリング表面2111上に配置されたエリアラグの形の表面カバー要素2110が示されている。
【0080】
エリアラグ2110の例示的断面が図31に示される。示された構成では、パイル糸2121は、上述したような主裏地2122を通してタフトされ、上述したようなラテックス又は他の適切な材料のプリコート層2124により、その場に保持される。もちろん、パイル糸2121はカットパイルとして示されているが、ループパイル又は他の構造もまた同様に使用される。
【0081】
示された配置では、二次裏地2170は、プリコート層2124は、プリコート層2124の下の位置に配置されている。二次裏地は、好ましくは、縫い接合、水流からませ、又はニードリルパンチされた繊維構造のような、適切な機械的、化学的又は熱的処理技術により形成された不織布材料である。連続又は不連続摩擦促進コーティング又はグリップ層180が、下側部に配置される。もちろん、そのような縫い接合された、及び他の不織布表面カバー材料が、上述したカーペット又はカーペットタイル構造を含むエリアラグ以外の表面カバー要素上に使用される。
【0082】
好ましくは、表面カバー要素は、表面カバー要素の設置の経験の少ない又は経験の無いユーザーにより設置するのに適しているのがよい。使用される表面カバー要素の構造に応じて、フロア、壁、カウンター上面等の上に、事実上、カバーが生ずることが考えられる。上述したように、設置の容易性を改善するために、支持表面上に設置された表面カバー要素は、別に接着剤を適用する必要性なしに、一旦その位置に配置されると、支持表面上を滑る運動に対する抵抗性があるのが好ましい。しかし、表面カバー要素は、設置中の再配置、再位置合わせを促進させるために、支持表面から垂直方向に容易に取り外し得ることが好ましい。潜在的に好ましい構成によると、摩擦促進コーティングは、表面カバー要素又は支持表面のいずれかを損傷することなく、多くの回数、表面カバー要素を支持表面上の様々な位置に持ち運び、移動させる能力を促進させる性質を有する。加えて、カバー要素は、設置後、延長した時間で除去又は置換され得る。裏地上に配置された摩擦促進コーティングは、好ましくは、支持表面に永久には接合しない性質を有している。加えて、摩擦促進コーティングは、裏面と裏面を重ねて包装したときに不所望のブロッキング接着しないように、それ自体に永久には接合しない。更に、摩擦促進コーティングは、表面カバー要素がロール状に貯蔵されるか、又は裏面と裏面が重ねられて貯蔵される場合の不所望な永久の接着を避けるように、表面カバー要素の外装面に接着しない。即ち、摩擦促進コーティングは、殆ど垂直に接着せず、殆ど又は全くそれ自体に若しくは表面カバー要素の表面に接着しない。
【0083】
使用されるどの構造においても、摩擦促進コーティングは、所望のレベルの支持表面との摩擦を提供するように、裏地に平行に又は完全に覆うように適用されることが考えられる。この点において、摩擦促進コーティングは、コートされた又はコートされない領域が表面カバー要素の下側部上にともに分散されているような様々なパターン状に適用される。例示のためのみであるが、様々な例示的パターンとして、横方向ストリップ(図32)、長手方向ストリップ(図33)、ドット状又は円状(図34)、クロスハッチ配列(図35)、及び蛇行ストリップ(図35)がある。もちろん、他のパターンも同様に使用される。
【0084】
本発明は、以下の非限定的な例を参照して、更に理解される。
【0085】
例1−6
以下の手順により滑り摩擦及びブロッキングテストを行うことにより、様々な摩擦促進コーティング材料の評価を行った。テストのそれぞれは、下記表6に実質的に示す構造を有するカーペットタイルのサンプについて行われた。
【表8】
【0086】
平滑な平らな表面(積層木材状フローリングの小片)上に、約22−24gの質量を有する被覆されたカーペットタイルの3インチ×3インチの小片を置くことにより、摩擦テストを行った。平らな表面の一端を枢軸点から〜10度/秒の速度で上昇させた。カーペットタイルの中心を常に枢軸点から10インチに置いた。サンプルには重量も圧力もかけず、測定が行われる前に両面を清浄であることを視覚により検査した。エラーバーは、5度であった。
【0087】
2つの等しくコートした3インチ×3インチのカーペットタイルを裏面を重ねて置くことにより、瞬間的ブロッキングテストを行った。なお、5ポンドの質量が1分間加えられた。一方の端部の1/2インチをマスクするために、アルミニウム箔のストリップが用いられた。サンプルを離すのに必要な力が、AMETEK社からのAccuForce III 力計測器を用いて測定された。タイルのマスクされた側からカーペットタフトを端部において引っ張ることにより、サンプルを引き離した。
【0088】
2つの等しくコートした3インチ×3インチのカーペットタイルを裏面を重ねて置くことにより、昇温ブロッキングテストを行った。なお、6.25ポンドの質量が少なくとも16時間、60℃のオーブン内で加えられた。一方の端部の1/2インチをマスクするために、アルミニウム箔のストリップが用いられた。オーブンから取り除いた後、サンプルを冷却させた。AMETEK社からのAccuForce III 力計測器を用いて、タイルのマスクされた側からカーペットタフトを端部において引っ張ることにより、サンプルを引き離した。タイルを離すのに必要な力が記録された。
【0089】
カーペット摩擦促進又はグリップ層の再使用可能性を決定するために、再粘着摩擦テストが行われた。コートされたカーペットの3インチ×3インチの小片が、5ポンドの重量が加えられた、透明な、ラミネートの、木材状のフローリング上に置かれた。30秒後、重り及びカーペットをフローリングの新しい部分に移動させた。カーペットが5箇所の位置に置かれるように、これを繰り返した。上述の摩擦テストの結果が記録された。
【0090】
ガラス上のコートした3インチ×3インチのカーペット片に5ポンドの重りを30秒間置くことにより、感圧摩擦テストが行われた。重りを除去した後、傾斜平面摩擦テストが行われた。
【0091】
AMETEK社からのAccuForce III 力計測器を用いて、ガラスへの接着テストが行われた。ガラス上の裏面コートした3インチ×3インチのカーペットアンプルに5ポンドの重量を30秒間加えた。端部を引っ張ることにより、サンプルをガラスから除去するのに必要なピーク力が記録された。
【0092】
その結果を下記表7に示す。
【表9】
【0093】
すべてのカーペットサンプル(3インチ×3インチ)を秤量して、22−24gを得た。
【0094】
ラテックス1=National Starch & Chemical Multilock 454A
ラテックス2=Rohm and Haas Robond PS-68
ラテックス3=Air Products Airflex TL 12
ホットメルト1=HB Fuller, HL 6102
ホットメルト2=HB Fuller, HL 5062
ホットメルト3=The Reynolds Company, Reyco 53-343
これらのテストに基づき、ラテックス1、ラテックス2、ホットメルト2、ホットメルト3が望ましい摩擦及びアンチブロッキング特性を示し、ラテックス3及びホットメルト1は望ましくないことが結論された。特に、実質的な滑り摩擦と組合わせて、約3ポンド未満の昇温ブロッキングを示すサンプルが望ましい。圧力の負荷により滑り摩擦の実質的な増加を示すホットメルト2のようなサンプルは、特に望ましい。もちろん、テストされたサンプルは、代表的なものに過ぎず、他の適切なコーティング材料は、疑いなく存在する。例示的材料として、アクリル、EVA、SBR等を含む様々な等級のラテックス、ポリオレフィン、EVA、SBR、ポリアミド等を含むホットメルト材料がある。潜在的に好ましいコーティング材料としては、ラテックス、又はポリプロピレン及び/又はポリエチレンをベースとするオレフィンのようなホットメルト材料をベースとするオレフィンがあり、かつ潜在的には、低分子量ワックス及び粘着剤がある。乾燥含浸量の範囲は、好ましくは、約0.25〜約3オンス/平方ヤード、より好ましくは約0.5〜約1.5オンス/平方ヤードである。
【0095】
摩擦促進コーティングは、ロールコーティング、スプレーコーティング、含浸、パウダーコーティング、及び印刷法を含む様々な方法により、表面カバー要素の裏面に塗布される。塗布した後、選択されたコーティング法の形態に応じて、乾燥及び硬化プロセスが使用される。コーティングは、表面カバー要素の下側部上に連続的又はパターン状に形成される。
【0096】
例7及び8
上記表6に示すカーペット構造が、様々な下地支持表面に対する、垂直方向の粘着性、及び横方向の運動への抵抗性についてテストされた。裸のフェルト裏地について、及び1.0オンス/平方インチのコーティング重量でフェルト裏地上に適用された、商品名HL 6102の下でHB Fuller社から市販されたホットメルト材料の摩擦促進コーティングについて、テストが行われた。それぞれ指定された表面に置かれた被覆されたカーペットタイルの6.75インチ×6.75インチ小片を用いて、垂直接着性の測定がなされた。30秒後、重りを除去し、中央の糸をつかみ、表面から持ち上げた。表面からタイルサンプルを分離するのに要するピークの力を、FGE-100X デジタル力ゲージを用いて測定した。測定を10回繰り返し、平均の力の値を記録した。
【0097】
それぞれ指定された表面に置かれた被覆されたカーペットタイルの18インチ×18インチの小片を用いて、横方向の運動への抵抗性を測定した。下方に突出するパイル係止ピンを配置した8.5ポンドのアルミニウム板を、その表面と均一に接触するように、それぞれのサンプルの頂部に置いた。表面上にタイルサンプルを横方向に動かすのに要するピークの力を、STE-1000 Testron Tensile Testerを用いて測定した。測定を10回繰り返し、平均の力の値を記録した。
【0098】
その結果を下記表8及び9に示す。
【表10】
【表11】
【0099】
例9−22
例7及び8のテスト手順を、他のホットメルトコーティングを用いて、カーペットタイルサンプルについて行った。1.0〜2.5オンス/平方ヤードの範囲の幾つかの異なるコーティング重量を用いて、それぞれのコーティングについて、比較テストが行われた。異なるタイプのフェルト裏地(T1フェルト対T2フェルト)を用いて、性能が評価された。その結果を下記表10に示す。
【表12】
【0100】
測定は74°F及び50%R.H.で行われた。コーティング重量=1.0オンス/平方ヤード。表面=封孔された(平滑な)コンクリート表面。
【0101】
どの例でも、被覆されたタイルは、共通のサブフロアの表面に永久には接合しなかった。被覆されたタイルは、タイルが容易にすべらないように、横方向の移動に対する高い抵抗性を示し、その場から容易にタイルを持ち上げられるように低い垂直の接着特性を示した。
【0102】
特に、商品名Reynolds 53-451Cのホットメルトコーティング材料は、基本的にポリプロピレン、ポリエチレン、及びコンクリート表面への高い濡れ性を有する選択された粘着剤の混合物を含み、他のテストされた製品よりもコンクリート表面についてタイルの横方向の移動に対する高い抵抗性を示した。
【0103】
更に、上記テストは、コーティングが適用されるフェルト裏地の性質が、垂直方向の接着性(せん断強度)の対応する変化なしに横方向の接着性(せん断強度)への抵抗性において、これらのコーティングの性能を改善することを示している。特に、いわゆる「タイプT2」のフェルトは、同じコーティングの付加で横方向の移動に対する優れた抵抗性を提供することがわかった。T2フェルトとは、作図され、楕円形に刺し縫いされたフェルトを意味する。
【0104】
上記例のタイプT2のフェルトは、楕円形の針の動きを取り込む3つの刺し縫いマシーンを用いて、作図された繊維状ウエブを刺し縫うことにより形成される。繊維状ウエブは、約4デニールの線密度と約3インチのステープル長さを有する約60%のポリエステルファイバー、及び約5デニールの線密度と約4インチのステープル長さを有する約40%のポリプロピレンファイバーからなる。特に、ファイバーのブレンド(60%ポリエステル及び40%ポリプロピレン)が、刺し縫い前に、従来当業者に周知である作図操作に供される。作図操作は、作図ステーションから出るウエブが作図ステーションに入るウエブの長さの約1.8倍であるように、ファイバーを配列させ、伸ばす。比較タイプT1フェルト(USA、ジョージア州、ダルトンのSynthetic Industries)社から市販)は、刺し縫い前に作図処理がないことを除いて、同一の繊維質ブレンドを用いる。
【0105】
タイプT2フェルトは、楕円形の針の動きを用いる3つの指し縫いマシーンを通過させられる。比較タイプのT1フェルトは、直線の往復運動を用いる2つの刺し縫いマシーンで形成される。タイプT2フェルトの形成では、楕円刺し縫いマシーンは、ファイバーをからませるようにウエブを突き通しつつ、ウエブと実質的に同一のスピードでウエブとともに針を動かす。逆に、タイプT2フェルトを形成するために使用される直線の往復運動では、針は、ウエブの方向に移動しない。
【0106】
タイプT2フェルトの形成における1つの想定された実施例では、第1の刺し縫いマシーンは、ウエブの走行路の上下に配置されている4つのボードに搭載されているメートル及びボード当たり約3857針を用いる。4つのボードは、絡み合い及びウエブの緻密化を生じさせるために外方に突出する針にウエブを刺しかつ抜かせるように、楕円の走行路を移動する。第1の刺し縫いマシーンの針は、好ましくは、40ゲージの三角針である。第1及び第2の刺し縫いマシーンもまた、メートル及びボード当たり約3857針を組み込んでいるが、上の2つのボード(即ち、ウエブの上に配置されているボード)のみである。第2の刺し縫いマシーンの針は、38ゲージの星型針であり、第3の刺し縫いマシーンの針は、42ゲージの三角針である。比較タイプのT2フェルトの形成において、第1の刺し縫いマシーンは、上方に5000針を、下方に5000針を用い、第2の刺し縫いマシーンは、上方に7000針を、下方に7000針を用いる。
【0107】
タイプT2フェルトに改良された性能を生じさせるメカニズムは、充分には理解されていないが、楕円状刺し縫い絡み合いとの組み合わせで刺し縫いの前の繊維質ウエブの予備作図は、コーティング材料の付着のためのより高い表面積を提供する。このように、コーティングは、複合マトリクス構造上に配列される。これは、接触表面において、膜の形成を妨げ、それによってフロア又は他の下地構造との接触のための不規則な大表面積を維持する。このように、改良された性能が、大表面積、及びコーティング材料が大表面積ファイバーマトリクス内で濃縮されるという事実から生ずることが理解される。
【0108】
上述の様々なカーペット構造では、楕円状刺し縫い絡み合いと組合わせた予備作図は、ウレタン又は他の下地材料により上部からの浸透により耐える構造を形成するのに役立つ。これは、ウレタン又は他の材料がフェルトを封止する自体を妨げる。そのような封止は、摩擦促進コーティングが適用されたときに、不所望な膜の形成を促進する。このように、下地ウレタン又は他の材料からの浸透を減少させることにより、所望の大接触面積が促進される。
【0109】
例23−26(比較例)
例7及び8のテスト手順を用いて、上敷きカーペットタイルを設置する前に下地フロアに感圧性剥離可能接着剤を適用する従来のモジュール接着技術及びいわゆる「Peel & Stick」技術に対する、摩擦促進コーティングReynolds 53-451Cのせん断強度(即ち、横方向の移動への抵抗性)を比較する比較テストがなされた。なお、「Peel & Stick」技術では、設置前にタイルが相互に接着するのを妨げるために上敷き保護プラスティック膜を有する状態で、製造中に裏面に感圧接着剤が適用される。その結果が、以下の表に示される。
【表13】
【0110】
上記テストに基づいて、Reynolds product 53-451Cと同様又は類似のホットメルトコーティング等が、特定のタイプのフェルトカーペットタイル裏地に適用されたときに、低い垂直接着特性を有する製造者が塗布した接着剤(Peel & Stick)を用いた従来の方法と同等の高いせん断強度を示した。
【0111】
上述のコーティングについて、特に36インチのカーペットタイル製品において、以下の利点及び効果が考えられる。
【0112】
1.カーペットタイルを敷く前に下地フロアに適用されるか、又は保護プラスティック膜を覆った状態で、製造プロセス中に適用される感圧接着剤としての、設置のための湿式接着剤を必要としないカーペットタイル製品が提供される。
【0113】
2.フロアカバーの除去及び置換を促進するために、フロアカバーとの間のスリップを防止するための高せん断強度及び低引っ張り強度を有するカーペットタイル製品が、タイルを設置する前に除去されなければならない保護プラスティック剥離膜を必要とせずに、提供される。そのような性質は、包装廃棄物をなくし、そのためのコストの除去に導く。
【0114】
3.工業標準塩化カルシウムテストに基づき、3.0ポンド/1000平方フィート/24時間の現在認められている工業標準を越える、8.0ポンド/1000平方フィート/24時間までの湿分レベルを有するコンクリート面上に設置され得るカーペットタイル製品が提供される。
【0115】
4.砂で磨き、除去し、そのような接着剤上を封止する、高価なフロアの準備をすることなく、残留粘着レベル=/<0.20ポンド/平方インチを有する多くの古い(非溶媒系)接着剤上に設置され得るカーペットタイル製品が提供される。
【0116】
例27及び28(硬質裏地カーペット)
垂直接着性及び横方向への移動の抵抗性が、上記例7及び8に関して概括した手順を用いて、ガラス表面に対し、タフテッド及びボンデッド硬質裏地カーペット構造について測定された。
【0117】
ボンデッドカーペット構造は、実質的に図23Aに示すものと同様であり、ナイロン糸のパイル面(約29オンス/平方ヤード)、PVCの接合層(約60オンス/平方ヤード)、ガラスの主裏地層(約3オンス/平方ヤード)、及び約80オンス/平方ヤードの合計質量を有する2層のPVC層の間の下地支持サンドイッチ構造(約3オンス/平方ヤード)を有する。被覆された試料では、HB Fuller, HL 5062(オレフィンホットメルト)の摩擦促進コーティングが、下部PVC表面上に、約1.2オンス/平方ヤードのレベルでコートされた。
【0118】
タフテッドカーペット構造は、実質的に図23Aに示すものと同様であり、ナイロン糸のパイル面(約24オンス/平方ヤード)、スパンボンデッドポリエステルの主裏地、ラテックスプリコート層(約16オンス/平方ヤード)、及び約60オンス/平方ヤードの合計質量を有する2層のPVC層の間のガラスのサンドイッチ構造(約3オンス/平方ヤード)を有する。被覆された試料では、HB Fuller, HL 5062ホットメルトの摩擦促進コーティングが、下部PVC表面上に、約1.2オンス/平方ヤードのレベルでコートされた。
【0119】
その結果が表11に示されている。
【表14】
【0120】
PVC上のオレフィンホットメルトコーティングを用いて、優れた結果が達成されたが、ラテックス又は他の水系接着剤が、そのような適用において実質的な利益を提供する。
【0121】
例29−32(非カーペットタイル材料)
以下の例は、コートされた又は未コートの両方の条件での様々な非カーペット表面カバー材料の、横方向のグリップ、任意の接合分割強度、及び低い裏面同士の接着性を示す。
【0122】
トップロール塗布器を用いて、共通の硬質表面材料に、摩擦促進オレフィン系ホットメルトコーティングであるHB Fuller, HL 5062が適用された。次いで、以下に説明する手順に従って、ガラス面を用いてそれぞれのサンプルの横方向への移動への抵抗性(接合せん断強度)及び垂直接着性(接合分割強度)を測定することにより、摩擦促進特性が評価された。コートされた表面が接触状態に置かれた後、2つのコートされたサンプル間の接着性を決定するために、追加の測定がなされた。
【0123】
ガラス表面上に置かれたコートされた硬質表面材料の小片を用いて、分割接着性測定が行われた。それぞれのサンプルは、1インチの距離でガラス表面を覆い、それによりサンプルがガラス表面から分離し、その結果の分割力を測定するために、力が適用され得る表面が提供される。表面との均一な接触を確実にするために、それぞれのサンプルの頂部に25ポンドの重りが置かれた。30秒後、重りが除かれ、表面からサンプルを除去するのに要するピークの力が、Shimpo FGE-100X デジタル力ゲージを用いて測定された。どの場合でも、試験サンプルに垂直に(90°+/−5°)重なり縁部を押す分離力が加えられた。同じ方法を用い、比較サンプル(未コート)について測定が行われ、コートされた材料と比較された。
【0124】
ガラス表面上に置かれたコートされた硬質表面材料の小片を用いて、分割接着性測定が行われた。表面との均一な接触を確実にするために、それぞれのサンプルの頂部に25ポンドの重りが置かれた。30秒後、重りが除かれ、ガラス表面上に横方向にサンプルを移動するのに要するピークの力が、Shimpo FGE-100X デジタル力ゲージを用いて測定された。どの場合でも、下方に25°+/−5°の角度でサンプルの中央の縁部を押す力が加えられた。測定を5回繰り返し、次いで、平均の力値を記録した。同じ方法を用い、比較サンプル(未コート)について測定が行われ、コートされた材料と比較された。
【0125】
ブロッキング特性を評価するように、コートされた硬質表面材料の2つの小片を、それぞれのコートされた表面と接触させておくことにより、サンプル間の接着性が測定された。相互に1インチの距離でサンプルを重ね、それによりサンプルを分離するように力が加えられる表面が提供される。サンプルの頂部に25ポンドの重りが置かれた。30秒後に除去された。サンプルを除去するのに要する力が、Shimpo FGE-100X デジタル力ゲージを用いて測定された。どの場合でも、試験サンプルに垂直に(90°+/−5°)重なり縁部に沿って分離力が加えられた。測定を5回繰り返し、次いで、平均の力値を記録した。
【0126】
その結果が、以下の表12(コートされたサンプル)および13(未コートの比較サンプル)に示される。
【表15】
【0127】
測定は、72°F及び50%R.H.で行われた。製品=HB Fuller, HL 5062。
【0128】
製品1−標準のビニル複合タイル−ARMSTRONG
製品2−標準セラミックウォールタイル−IMGERA-B12-156
製品3−ラミネート木材複合フロア−SHAW LAMINATES-100-469
製品4−クッション裏地を取り付けたPREGO木材フローリング
【表16】
【0129】
例33−40(PVC裏地カーペットタイル)
PVC硬質裏地カーペットタイルに使用するための様々な摩擦促進コーティングを評価するために、加速されたエージング条件の下でのPVC裏地との化学的親和性が、複数の摩擦促進コーティング組成物について測定された。様々な摩擦促進コーティング組成物についての化学的親和性は、図23Fとの関連で実質的に示され、記載されている構成を有する、1320g/平方メートルのトータル重量の、トリジャパン(Toli Japan)者からの標準PVC裏地主カーペットタイルStyle GA-100を用いてPVC裏地カーペットタイル上に塗布されたコーティングのためのエージングプロセスの効果を測定するための加速エージングを用いて評価された。これらのテストは、摩擦促進コーティングが、PVCカーペットタイル本体から隣接するコーティングへの可塑剤又は添加化学剤の移動により悪影響を受けるかどうかを示す。不所望ない銅は、「F」と名づけられ、移動のないことは、「P」と名づけられる。
【0130】
それぞれの摩擦促進コーティングを、通常のトップロール塗布器を用いて、PVC裏地カーペットタイルの裏面に適用することにより、テスト材料が調製された。適用可能な場合には、幾つかのサンプルは、ベースポリマーを化学的に架橋するのに必要な、UV硬化又は乾燥のいずれかの後処理を受けた。その詳細は表14に提供されており、表14は、評価されたそれぞれの製品を挙げ、記載している。コーティング重量は、1.0〜1.5オンス/平方ヤード(3.2−4.7g/平方フィート)であり、1.5−2.5ミルの厚さが得られる。
【0131】
実際の長期の使用の歯にを反映するために、2つの異なる加速エージングテストが、以下に概括するように、使用された。
【0132】
加速エージングテスト#1
1.コートされたPVC裏地カーペットタイルが4インチ×4インチのテスト正方形に切断された。2つのカーペット正方形を裏面同士を重ねておくことにより、それぞれのコーティング材料について、3つのサンプルセットを調製した。
【0133】
2.それぞれのサンプルセット、160°Fに維持された通常の実験室炉内に配置した。
【0134】
3.個々のサンプルセットが、24、48、及び72時間の間隔で炉から取り出し、可塑剤又は添加剤の移動による個々の層間の化学反応又は接合の証拠について、調査された。様々な表面上の滑り摩擦テストを行うことにより、摩擦特性が評価された。
【0135】
加速されたエージングテスト#2
1.コートされたPVC裏地カーペットタイルが4インチ×4インチのテスト正方形に切断された。2つのカーペット正方形を裏面同士を重ねて、サンプルセットを調製した。
【0136】
2.それぞれのサンプルセット、120°Fで21日間維持された通常の実験室炉内に配置した。
【0137】
3.サンプルセットが、可塑剤又は添加剤の移動による個々の層間の化学反応又は接合の証拠について調査された。滑り摩擦テストを行うことにより、摩擦特性が評価された。
【0138】
このように、テスト#1は、より高い温度、より短い期間で行われ、テスト#2は、より低い温度、より長い期間で行われた。その結果を下記表13にまとめる。テストに伴う化学変化又はコーティング特性の変化のしるしがあるかどうかについて、合格の結果が達成された。逆に、化学変化又はコーティング特性の変化の目で見えるしるしは、不合格の結果を生じた。
【0139】
これらのテストに基づき、幾つかの変性された又は架橋したウレタンコーティングは、PVC可塑剤及び添加剤の反応に対する優れた抵抗性を示した。同様に、所定のアクリレートホットメルト化合物は、PVC可塑剤及び添加剤の反応に対する優れた抵抗性を示した。
【表17】
【0140】
HB Fuller 5062及び6599・・HB Fuller Co社から市販
Northwest 50587G及び50587H・・ウイスコンシン州オーククリークのNorthwest Coating社から市販
CTI 3603及び2743・・ミシガン州デトロイトのChemical Technologies Inc.社から市販
Robond PS-68・・Rohm and Haas Chemicals社から市販
Reynolds product 531C・・The Reynolds Company社から市販。
【0141】
例41−48
PVCとの化学的親和性を示す様々なコーティング(上記エージングテストを合格したもの)についての摩擦促進特性が、様々なフローリング表面(コンクリート、木材、ガラス、アルミニウム及びスチール)上で測定され、摩擦促進コーティングを持たないToli GA-100 PVC硬質裏地タイルと比較した。これらの表面上におけるコートされたタイル及び未コートの比較サンプルの垂直方向の粘着性もまた測定された。上記例7及び8に示すテスト手順が、摩擦及び垂直粘着性を測定するために用いられた。その結果が下記表15に示されている。
【表18】
【0142】
上記テストに基づき、表15に挙げられたコーティングは、望ましい特性を示し、そのため、コートされたタイルは共通のサブフロア表面に永久には接合せず、それにもかかわらずタイルが容易にすべり又は移動することを妨げるように横方向への移動に対する充分に高い抵抗性を示すことが結論づけられた。更に、コーティングは、低い垂直接着特性(粘着性)、タイルを容易にその場からもちあげるに望ましい特性を示した。
【0143】
もちろん、そのような摩擦促進コーティングは、決して硬質裏地PVCカーペットタイルに限定されるものではない。むしろ、そのような摩擦促進コーティングは、上述の他の非カーペット表面カバーと同様、任意のクッション性又は硬質裏地カーペットタイルについて使用されることが考えられる。このように、本発明は、下面に摩擦促進コーティングを組み込んだ多くの表面カバー要素を提供する。驚くべきことに、そのような摩擦促進コーティングは、横方向へのスリップへの抵抗性を提供するが、それにもかかわらず下地支持表面(フロア、カウンタ頂部、壁等)への高い程度の粘着性を避けることができる。垂直粘着への抵抗性は、設置に伴うカバー要素の交換を助け、一方、包装のための剥離カバーシートを組み込む必要性を避けることができる。摩擦促進コーティングはまた、それ自体への低い接着性(即ち、実質的に無ブロッキング)により特徴づけられ、それにより裏面同士を重ねての包装を可能とする。更に、硬質裏地カーペットタイルに使用されるような、伝統的PVCに充分に匹敵するコーティングが確認された。
【0144】
もちろん、本発明は、潜在的に好ましい実施形態、構成、及び実施例との関連で示されたが、そのような実施形態、構成、及び実施例は、例示のためのみであり、何らそれに限定されるものではない。むしろ、本発明の原理を具体化する修正例及び変形例が、当業者にとって疑いなく生じ、そのため、本発明は、そのような修正例及び変形例は、本発明の広い原理に組み込まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】支持表面上の表面カバー要素の例示的幾何学的及びパターン状配置を示す上面図。
【図2】支持表面上の表面カバー要素の例示的幾何学的及びパターン状配置を示す上面図。
【図3】支持表面上の表面カバー要素の例示的幾何学的及びパターン状配置を示す上面図。
【図4】支持表面上の表面カバー要素の例示的幾何学的及びパターン状配置を示す上面図。
【図5】支持表面上の表面カバー要素の例示的幾何学的及びパターン状配置を示す上面図。
【図6】支持表面上の表面カバー要素の例示的幾何学的及びパターン状配置を示す上面図。
【図7】支持表面上の表面カバー要素の例示的幾何学的及びパターン状配置を示す上面図。
【図8】支持表面上の表面カバー要素の例示的幾何学的及びパターン状配置を示す上面図。
【図9】支持表面上の表面カバー要素の例示的幾何学的及びパターン状配置を示す上面図。
【図10】支持表面上の表面カバー要素の例示的幾何学的及びパターン状配置を示す上面図。
【図11】支持表面上の表面カバー要素の例示的幾何学的及びパターン状配置を示す上面図。
【図12】支持表面上の表面カバー要素の例示的幾何学的及びパターン状配置を示す上面図。
【図13A】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図13B】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図13C】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図13D】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図14A】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図14B】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図14C】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図14D】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図15A】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図15B】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図15C】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図16A】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図16B】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図16C】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図17A】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図17B】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図17C】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図18A】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図18B】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図18C】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図19A】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図19B】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図20】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図21】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図22】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図23A】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図23B】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図23C】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図23D】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図23E】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図23F】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図24】不織布外装面及び摩擦促進コーティングを組み込んだ様々な装飾的カバー要素を示す側断面図。
【図24A】不織布外装面及び摩擦促進コーティングを組み込んだ様々な装飾的カバー要素を示す側断面図。
【図24B】不織布外装面及び摩擦促進コーティングを組み込んだ様々な装飾的カバー要素を示す側断面図。
【図25】平らな織布又はニット外装面及び摩擦促進裏地コーティングを組み込んだ様々な装飾的カバー要素を示す側断面図。
【図25A】平らな織布又はニット外装面及び摩擦促進裏地コーティングを組み込んだ様々な装飾的カバー要素を示す側断面図。
【図25B】平らな織布又はニット外装面及び摩擦促進裏地コーティングを組み込んだ様々な装飾的カバー要素を示す側断面図。
【図26】隆起したパイル外装面及び摩擦促進裏地コーティングを組み込んだ様々な装飾的カバー要素を示す側断面図。
【図26A】隆起したパイル外装面及び摩擦促進裏地コーティングを組み込んだ様々な装飾的カバー要素を示す側断面図。
【図27】木材外装面を有する装飾的カバー要素を示す側断面図。
【図28】セラミック外装面を有する装飾的カバー要素を示す側断面図。
【図29】合成ラミネート外装面を有する装飾的カバー要素を示す側断面図。
【図30】エリアラグの立面図。
【図31】図30のライン31−31に沿って切断した断面図。
【図32】表面カバー要素の下面に配置された摩擦促進材料の例示的不連続パターンを示す図。
【図33】表面カバー要素の下面に配置された摩擦促進材料の例示的不連続パターンを示す図。
【図34】表面カバー要素の下面に配置された摩擦促進材料の例示的不連続パターンを示す図。
【図35】表面カバー要素の下面に配置された摩擦促進材料の例示的不連続パターンを示す図。
【図36】表面カバー要素の下面に配置された摩擦促進材料の例示的不連続パターンを示す図。
【技術分野】
【0001】
本願は、2003年4月25日に出願された米国仮出願60/465,351号、2003年9月29日に出願された米国仮出願60/507,023号、2003年9月30日に出願された米国仮出願60/507,450号に基づく優先権の利益を要求する。そのような優先権を伴うすべての出願の内容は、ここに引用することにより全体として本明細書に含まれるものとする。
【0002】
本発明は、表面カバーに係り、特に、支持表面上に設置されるように適合された1つ又はそれ以上の表面カバー要素を備え、支持表面に対する滑り摩擦係数を増加させるように適合された組成物により少なくとも部分的に覆われた裏地を備えるシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
これまで、床、壁、カウンター上面等のための表面カバーの設置は、主として、支持表面上にほぼ永久的に配置された天然又は人工の表面カバーを用いて、専門の設置者により行われていた。そのような設置は、表面カバーと支持表面との間の強固な垂直の固着を提供するように設計された構造及び技術を用いていた。そのような従来の構造の例として、サブフロア支持表面に鋲で止められたか又は接着剤で接合された木板フローリング、サブフロア支持表面に留め金で止められたか又は接着剤で接合されたカーペット及びカーペットタイル、支持表面にモルタルで保持されたセラミックタイル等がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、早急に設置され、除去される装飾カバーシステムを促進する傾向が高まっている。このように、容易な設置を促進する多くの製品が開発されている。そのような多くのシステムでは、カバー要素と下地面との間の垂直方向の強固な固着を除去することにより単純化される。しかし、垂直方向の強固な固着メカニズムを除去することにより、支持表面とカバー要素との間のスリップの可能性が増加する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、支持表面上への設置のために適合された、表面カバーの裏側の少なくとも一部に設けられた摩擦強化組成物を含む、表面カバーを提供することにより、従来技術に対する利点と別の手段を提供する。摩擦強化組成物は、それに永久に接着しないように、実質的に非粘着性である。摩擦強化組成物は、好ましくは、支持表面に対する比較的軽い取り外し可能な粘着性を提供するが、支持表面には永久には接着しない。しかし、摩擦強化組成物は、表面カバーと下地支持表面との間の滑り摩擦に対する実質的な抵抗を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、図面を参照して、本発明の例示的態様について説明するが、様々な図面においてはできるだけ同一の参照数字が同一の部材を示すために使用される。図1では、複数のモジュール表面カバー要素10が、支持表面11上に端部同士を合わせて配置されている例示的システムが模式的に示されている。理解されるように、表面11は、表面カバー要素10の下に支持体を提供するのに適切な表面を含む。例示のためのみであるが、表面11を形成する材料としては、合板、ドライウォール、ウッドパーティクルボード、硬木、コンクリート、タイル、セラミックタイル、ビニル、ラミネート、ガラス、又はアルミニウム、スチール等の金属がある。表面11は、サブフロア、壁、カウンターの頂部、又は表面カバー要素により覆われる他の表面を定義する。特に、表面11は、下に這う配線及びケーブルにアクセスするための取り外し可能なパネルを有する隆起したアクセスフロアであることが考えられる。理解されるように、下地表面をカバーするものとして複数の表面カバー要素10が示されているが、一片のボードルームカーペット、エリアラグ等のような単一の要素が使用されることも同様に考えられる。
【0007】
支持表面が覆われているといないとにかかわらず、表面カバー要素は、好ましくは、体に心地よく調整されたカバーを提供するのがよい。更に、個々の表面カバー要素は、必要に応じて再位置決め及び/叉はその後の再配置を許容するように、サブフロア上における最初の配置の後に容易に除去可能であるべきである。加えて、個々の表面カバー要素は、カバーされるサブフロアの表面上にある程度のクッション性を付与する。そのようなクッション性は、快適さが要求される居住環境におけるフロアカバーの設置に特に望ましい。
【0008】
例示のためのみであるが、図2−12は、様々な形状の表面カバー要素の、少なくとも部分的設置、ラグ叉はレイアウトの模式的表示を提供する。特に、図2は、ずらした関係に配置された実質的に正方形の表面カバー要素10の配置を示す。そのようなずらした設置の使用は、ある場合には、表面カバー要素間の継ぎ目の認識された連続性を破壊する傾向にある。明らかに、表面カバー要素は、正方形である必要はない。このように、図3では、一般に矩形の形態の、実質的に細長い表面カバー要素10Aの配置が示されている。例示のためのみであるが、そのような配置は、表面カバー要素が、ロール状で供給されるか叉は木製の厚板を模している場合に、特に有用である。
【0009】
直線状の辺の四角形とは別に、多角形の形状を含む他の形状が考えられる。角度をもった端部の当接した関係は、表面カバー要素間の継ぎ目の認識された連続性を破壊する傾向を保持しつつ、支持表面上の正しい設置を促進する二重の利点を提供する。
【0010】
図4及び5は、2つの対向する辺(好ましくは上端及び下端)のそれぞれに二重山形を有し、残りの2つの対向する辺が直線で平行である表面カバー要素10Bのための例示的形状を示す。図示されているように、そのような表面カバー要素は、支持表面上に実質的に揃った叉はふらついた形態で設置されている。タイルの対向する辺の二重山形は、一方の辺では一般に凸状の外側山形であり、他方の辺では一般に凹状の内側山形であるように、相互に相補的である(即ち、それらは隣接する叉は当接するタイルに適合する)のが好ましい。
【0011】
もちろん、任意の数の他の形状も表面カバー要素の形成に使用されることを理解されるべきである。例示のためのみであり、何ら限定するものではないが、図6は、2つの対向する辺叉は端辺に1つの山形を有する矩形表面カバー要素10Cを示している。図7は、2つの対向する辺叉は端辺に多数(3つ)の山形を有する矩形表面カバー要素10Dを示している。図8は、対向する山形がそれぞれ外側及び内側山形である、4辺に単一の山形を有する表面カバー要素10Eを示している。図9は、その4辺に単一の丸形叉は円形要素を有する表面カバー要素10Fの配置を示す。図10は、オフセットパターン状に配置された複数の三角形の表面カバー要素10Gを示す。図11は、オフセットパターン状に配置された複数のダシヤモンド形の表面カバー要素10Hを示す。図12は、複数の六角形の表面カバー要素10Iを示す。
【0012】
図示された実施例によると、モジュール表面カバー要素のそれぞれは、支持表面上に配置された他の表面カバー要素と、形状において実質的に等しい。幾何学的形状のそのような均一性は、フローリングシステムの設置の実質的な経験なしに、ユーザーに有用な設置の複雑性を実質的に減少させるものと考えられる。設置における潜在的に好ましい実施例によると、設置部のフルタイルのそれぞれは、実質的に同一の形状叉は形態を有することが好ましく、一方、設置部の端部を充填するために使用された部分的タイルは、別の端部タイルとして製造されるか、叉はフルタイルから切り出される。
【0013】
表面カバー要素は、実質的に平らな外面若しくは上面、叉は実質的に3次元の外面のいずれかを有することが考えられる。2次元及び3次元の面構造の様々な例示的構成は、以下により詳細に説明される。
【0014】
一実施例によると、支持表面上に配置された表面カバー要素は、支持表面から突出する外面を定義する複数の糸を含む多層クッション叉は硬質裏地の複合カーペットである。糸は、クッション叉は硬質裏地構成の裏地構造に関して、その位置でタフトされるか叉は接合されている。裏地構造は、表面カバー要素に加えられた負荷を分配し、形状が時間の経過において維持されるように、表面カバー要素に寸法安定性を提供する。望むならば、支持裏地構造は、使用中に更に心地よさを促進するために、発泡体等のようなクッション材料の1層叉はそれ以上の層を含む。
【0015】
図13A、13B、13C、13Dを参照すると、サブフロア支持表面111を覆って使用するための多層クッション裏地パイル形成表面カバー要素の例示的構成が提供される。図示するように、上述した形状の表面カバー要素に使用される構成110A、110B、110C、110Dは、それぞれ、負荷分配層157を覆うパイル形成主パイル織物112の層構成を組み込む。なお、負荷分配層157は、任意の裏地層170を備える、新しい発泡体又はフェルト等の再結合発泡体或いは圧縮粒子発泡体のようなクッション材料層178を覆うように配置されている。それぞれの構造体の下側部には、支持表面111に係合するように適合された(連続又はパターン状のいずれかの)摩擦促進コーティング180を備える。摩擦促進コーティング180は、支持表面111に永久的に接合することなく、横方向のグリップを促進する。
【0016】
図13A、13B、13C、13Dに示すクッション性構造体は、負荷分配層157を備える。負荷分配層157は、主パイル織物112と下のクッション材料との間の接合関係を確立するために、熱可塑性接着剤又は熱硬化性接着剤、好ましくはホットメルト接着剤等のような、タイコート材料と組合わせて、ガラス等のような補強材料158のシートを備える。必要ならば、負荷分配層は、補強材料を実質的に含んでいない。即ち、負荷分配層157は、全体として、1層又はそれ以上のコート材料160により実質的に形成される。
【0017】
周知のように、主パイル織物112は、タフトされた又は接合された形態(ループ及び/又はカットパイル)のいずれかを組み込んでいることが考えられる。また、主パイル織物112は、例示のためのみであり、何らそれに限定されるものではないが、織られた、編まれた、又は不織布の構造を有するテクスチャードの又はフラットな織物を含む、多くの他のパイル形成構造をとる。
【0018】
1つの想定された実施例によると、主パイル織物112は、主ベースの一方の側から外側に突出する複数のパイル形成糸を含む。本発明に使用された主パイル織物112が、図13A、13B、13C、13Dに示すように、タフテッド構造であるならば、主ベースは、主裏地122とラテックス等のような接着性プリコート124から構成されるのが好ましい。理解されるように、図13A及び13Bに示す構造は、図13Bに示す態様のパイル形成糸121が、カットパイル構造を与えるために、先端せん毛又はループカッティング操作がされていることを除いて、同一である。図13Dに示す構造は、図13Bに示す構造と実質的に同一であるが、糸に実質的なキンクを付与するフリーズ構造等のような高撚り構造のパイル糸121’を組み込んでいる。
【0019】
図示された接合表面構造110C(図13C)では、主パイル織物112は、ファイバーグラス、ナイロン、ポリエステル、又はポリプロピレンを含む織布又は不織布の補強層又は基体層138にラミネートされているラテックス又はホットメルト接着剤のような接着剤136に植えられた複数のカットパイル糸134を含む。この基体層138には、熱を加えることによりカットパイル糸134との溶融接着を許容し、それにより糸の安定性を促進するために、ラテックス又は他の熱可塑性又は熱硬化性材料又はポリマーがプリコートされることが考えられる。
【0020】
所定の態様が好ましいが、主パイル織物112は様々な態様を有し、主パイル織物112の部材構造は限定されないことを理解すべきである。むしろ、パイル形成部及び主ベース又は裏地を有する適切な主パイル織物は、主パイル織物として利用される。「主ベース」とは、任意の単一層、又は、特に、典型的にタフテッドカーペット構造に使用されている主裏地122及びラテックスプリコート124との複合層、及び典型的に接合構造に使用されている接着層136及び補強基体138の複合層を含む複合構造を意味する。もちろん、当業者に明らかな他の態様も用いられる。例えば、接合製品では、米国特許第5,443,881号(ここに引用することにより本明細書に含まれる)に記載されているように、パイル形成糸は、基体138に熱接着されて、主カーペットの単純化された構造を許容する。米国特許第4,576,665号(ここに引用することにより本明細書に含まれる)に記載されているものを含む別の態様もまた、同様に使用される。
【0021】
想定された実施例によると、構造110A,110B,110C及び110Dのパイル糸120,121,121’ ,叉は134は、それぞれ、例えば、ジョージア州、LaGrangeのMilliken & Companyにより市販されているMillitron(登録商標)ジェット染色機により、ジェット染色、フラッド染色、ロータリー染色等のような方法により染色叉は印刷され得る。また、図13A−13Dの完全な構造110A,110B,110C,110Dは、ジェット染色、ロータリー染色等され得ることが考えられる。例えば、表面カバー要素を形成するために使用された例示的構造は、好ましくは、染色、スチーム、洗浄、乾燥等の苛酷性に耐える得るものである。その結果、表面カバー要素は熱及び湿度の変化に耐えることができ、糸は、染色叉は印刷され得る。例えば、糸は、 白、灰白色叉は淡ベージュ色のような淡色であり、糸染色、溶液染色等がされている。
【0022】
少なくとも1つの態様によると、サウスキャロライナ州のSpantanburgのMilliken & Companyにより市販されているALPHASAN(商標)銀ベース抗微生物剤のような抗バクテリア剤、抗菌剤、叉は抗微生物剤を、ラテックスプリコート層に、及び/叉はフェース糸、主裏地、タイコート層、補強材料、フォーム叉はクッション、裏地、及び/叉は摩擦促進コーティング叉はグリップ層180に、添加することが考えられる。ALPHASAN(商標)銀ベース抗微生物剤は、加工中に熱に耐えることが出来る。フェース糸は、SCOTCH GUARD(登録商標)等のような耐汚れ剤に供されることも考えられる。
【0023】
パイル糸120,121,121’ ,叉は134は、天然及び/叉は合成繊維からなり、紡糸された、ステープル、叉はフィラメント糸のいずれかであり、デラウエア州のWilmingtonのDuPont社、及びミズーリ州セントルイスのSolutia Fibers社のような供給源から市販されているナイロン6ステープル、ナイロン6フィラメント、ナイロン6,6ステープル、叉はナイロン6,6フィラメントのようなポリアミドポリマーから形成されるのが好ましい。しかし、他の適切な天然叉は合成の糸叉はそのブレンドが、当業者により認められているように、同様に採用される。例示のためのみであり、何ら限定するものではないが、使用される他の材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリブチレンテレフタレート(PBT)のようなポリエステルステープル叉はフィラメント、ポリエチレン及びポリプロピレンステープル叉はフィラメントのようなポリオレフィン、レーヨン、ポリアクリロニトリルのようなポリビニルポリマー、ウール、及びそのブレンドがある。糸を構成するために、様々なデニール、パイル、ツイストレベル、空気からませ、及び加熱特性を用いることができる。
【0024】
インジェクション染色叉は印刷を促進させるために、糸(叉はファイバー)は、白色叉は淡色であることが好ましいが、糸は、天然の色、溶液染色され、自然に着色されたような色であり、染料のインジェクション印刷、スクリーン印刷、転写印刷、グラフィックタフティング、織り、編み、等に適合される。
【0025】
一態様によると、主パイル織物中の糸の重量は、約10オンス/平方ヤード〜約75オンス/平方ヤードであり、より好ましくは約20オンス/平方ヤード〜約60オンス/平方ヤードであり、最も好ましくは約30−50オンス/平方ヤードである。
【0026】
図13Dに示す想定された構成によると、主パイル織物は、フリーズカットパイル、ループパイル、Berber ループパイル等のような面構成を有する。そのような構成は、個々のパイル糸の末端部が、糸の延長された長さが事実上パイル高さを越えるようにねじれているという事実により、パイルを中に空間を提供する。この空間は、表面カバー要素の厚さ寸法に強化された圧縮性を生ずる。そのような強化された圧縮性は、ユーザーによる一般にクッション性の感触に関連するものと考えられる。
【0027】
認識し得るように、表面カバー要素上のパイル形成糸の所望の深さ及び本数密度は、使用の意図された環境に応じて変化する。特に、表面カバー要素がユーザーの家のような居住環境の床をカバーするように使用されるならば、より深い、より本数の少ないパイル構成が望まれる。逆に、表面カバー要素がオフィス、ホテルのような歓待施設、叉は学校叉は病院のような公共施設において使用されるならば、密集して充填された、より短いパイルが望まれる。
【0028】
図13A,13B及び13Dのタフトされた構成に使用された主裏地122は、ポリエステル叉はポリプロピレンの伝統的な織布叉は不職布である。しかし、ポリエステルの層間に挟まれたファイバーグラスを含む不織構造のような特定の主裏地が、安定性及びキュータビリテイー(cutability)に関する特性を付与し、それによって粘着性124に対する要求を減少又はなくすために、タフトされた構成の主裏地122に使用される。別の主裏地又はタフティング基体の態様が、例えば、ここに引用することにより本明細書に含まれるものとされる、2002年3月12日に出願された米国特許出願10/08,053に記載されている。不織構造が主裏地に使用される場合には、そのような不織構造は、多くの方法により作ることができる。例えば、不織構造は、適切な機械的、化学的、又は熱的加工方法により形成される。適切な機械的技術としては、ハイドロエンタングリング(haydro-entangling)、縫い接合、及びニードルパンチングがある。適切な化学的及び熱的加工技術としては、メルトスピニング(melt spinning)等がある。
【0029】
例示のためのみであり、何らこれに限定されるものではないが、一つの想定された実施例によると、主裏地122は、織布層と、この織布層を通して針刺しされた不織布材料の溶融した多成分構造であり、不織布材料の少なくとも一部は、カレンダー加工(圧力及び熱)を施されたされたときに、織布材料及び不織布材料を溶融し、強化された安定性のある主裏地を形成する、低融点体又はバインダー材料である。織布層は、ポリプロピレンであり、不織布材料はポリエステルであり、低融点材料は低融点体又はコポリエステルである。低融点体又はバインダー材料の重量%は、不織布材料の約10%〜100%であり、好ましくは約10%〜70%であり、最も好ましくは約10%〜40%である。不織布材料は、天然又は合成ファイバー又はそのブレンドである。例えば、不織布材料は、ポリエステル、再生ポリエステル、ポリプロピレン、安定化ポリプロピレン、アクリル、ナイロン(ポリアミド)、2成分ポリエステル、2成分ナイロン、及びそのブレンド又は組合せである。不織布材料がポリプロピレン又は安定化ポリプロピレンであるならば、追加の低融点物質は必要ではない。低融点物質は、カレンダー加工温度より低い融点を有する合成物質又はファイバー又はブレンドであり、隣接するファイバーに接着する。例えば、バインダー又は低融点材料は、ポリエステル、コポリエステル、ポリプロピレン、融点を上昇させるために化学的に強化されたポリプロピレン、2成分ポリエステル、2成分ナイロン、ポリエチレン、ナイロン、低融点ナイロンウエブ、粉末バインダー、化学バインダー、押出成形されたポリプロピレンウエブ、及びその組合せ又はブレンドである。織布材料は、不織及び低融点材料との組合せでタフティングベースとして役立つ天然又は合成物質又はファイバー又はそのブレンドである。例えば、織布材料は、ポリプロピレン、安定化ポリプロピレン、平リボン糸(テープ)ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエステルニットスクリム、ポリプロピレン織布スクリム、再生ポリエステル、及びそのブレンド又は組合せである。1つの構成例によると、織布層又は材料は、約6×6〜30×30、好ましくは約10×10〜24×24の横糸本数を有し、不織布材料は、約1−6オンス/平方ヤードの重量範囲を有し、低融点バインダー含量は、約10−100重量%である。
【0030】
1つの実施例によると、約0.017インチの全厚及び約5.03オンス/平方ヤードの重量を有する、強化された主裏地122が使用される。この主裏地は、ポリエステル及び低融点ポリエステルファイバーのブレンド刺し縫い不織布材料(2・1/2デニールの天然ポリエステルファイバー50重量%、4デニールのブラックポリエステルファイバー20重量%、及び3デニールの低融点ポリエステルファイバー30重量%)を含む。主裏地は、少量の不織布材料が織布層に入り込むように不織布材料を織布層にニードルパンチし、次いでこの複合体を両側からカレンダー加工し(約320°Fの上部ローラ温度、約280°Fの下部ローラ温度、約85ポンドのローラ圧)、不織布材料と織布層を融着させることにより形成される。この融着し、促進された安定性を有する主裏地は、切断されたときにほつれにくく、タフティング糸を損傷せず、寸法安定性を提供し、良好にタフトをロックする。
【0031】
他の実施例によると、以下のように、強化された主裏地は、刺し縫いされ、次いで融着された織布スクリム及び不織布ファイバーを含む。
【0032】
スクリム:ポリプロピレン織布(PP)24経糸/11横糸@3オンス
不織布の重量:1.75オンス/平方ヤード
不織布含量
30%低融点ポリエステル(PET)−4デニール;2”ステープル長
50%天然PET−2.25デニール;2”ステープル長
20%ブラックPET−4.0デニール;4”ステープル長
カレンダー温度:
表面:320F
裏面:280F
タフテッド構造では、接着プリコート124は、好ましくは、スチレンブタジエンゴム(SBR)又はラテックスであるが、スチレンアクリレート、ポリビニルクロライド(PVC)、エチレンビニルアセテート(EVA)、アクリルのような他の適切な物質、ビチューメン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、EVA、又はアスファルト系ホットメルト接着剤又はそのブレンドが同様に使用される。ホットメルト接着剤が使用される場合には、ファイバーグラス、ナイロン又はポリエステルスクリム、織布又は不織布のような補強材料が、追加の接着層の使用なしに複合ラミネート体を形成するために、直接接着されることが考えられる。更に、主裏地122との安定な関係でパイル糸がタフトされ、それによって図15A−15Cに示すような構成が得られるならば、接着プリコート124は、タフト製品から全体が除かれることが考えられる。
【0033】
上述したように、サブフロア111から離れた面上に、タフテッド又はボンデッド主パイル織物のいずれかを含むクッション裏地表面カバー要素は、主パイル織物の下の位置に負荷分配層157を含むことが考えられる。ポリマータイコート材料160は、熱可塑性又は熱硬化性組成物のいずれかである。ホットメルト接着剤が特に好ましい。例示のためのみであり、何ら限定するものではないが、有用なホットメルトとしては、ビチューメン及びポリオレフィン系熱可塑性物質がある。有用な熱硬化性接着剤は、ポリウレタンである。タイコート材料160がホットメルト接着剤である場合には、負荷分配層157内に用いられるホットメルト接着剤の総量は、好ましくは、約20〜約100オンス/平方ヤードであり、より好ましくは、約35〜約90オンス/平方ヤードのレベルで存在する。潜在的に好ましいホットメルト接着剤の組成を、下記表に示す。
【表1】
【0034】
上記表のホットメルト組成物の物理特性を以下に示す。
【表2】
【0035】
望むならば、補強材料158は、負荷分配層157内にも配置される。いくつかの構成では、補強材料は、表面カバー要素が、使用及び/又は加工中に、圧縮力及び/又は温度又は湿度変化にさらされるに従って、様々な層が不均衡な寸法変化を生ずるのを実質的に防止するように、表面カバー要素内の寸法安定性を促進する。1つの想定された補強材料158は、2オンス/平方ヤードの構成のような不織布構成内にからまらされた多数のバーグラス(ガラス)繊維を組み込んだシート、マット、又は組織であり、アクリルバインダー又は変性されたアクリルバインダーのような1種又はそれ以上のバインダーにより、集合して保持されている。使用される他の材料として、ガラス織布又はガラススクリム、及びポリエステル又はナイロンのような織布又は不織布の繊維材料がある。望むならば、補強材料158は、負荷分配層がタイコート材料により全体として構成されるように、除かれてもよい。
【0036】
補強材料158が使用されてもされなくても、負荷分配層は、集中した負荷を表面カバー要素中を横方向に分散し、加えられたエネルギーを散逸させ、構造が損傷するのを防止するように機能する。使用の際には、タイコート材料160は、力の集中に対するバッファーとして作用し、ポイントへの負荷から生ずる破壊又は他の損傷に対し、補強材料158を保護する。例えば、負荷分配層は、小さな径の靴底又は他の力集中物体が構造を破壊しないような、充分な強度及び柔軟性を有している。
【0037】
指示されているように、クッション材料178は、発泡材料である。潜在的に好ましい発泡材料としては、バージン又はプライム発泡材料、再結合ポリウレタン、及びその組合せがある。再結合ポリウレタンは、表面カバー要素に比較的高い比率のリサイクル材料を組み込むので、特に好ましい。
【0038】
理解されるように、一般に再結合された発泡体、特に再結合されたポリウレタン発泡体は、イソシアネート系ポリマー発泡体の分野で公知である。特に、発泡体の小片を、この小片を相互に結合するのに役立つバインダーと混合することが知られている。再結合技術は、特にポリウレタンをリサイクルするのに、長年にわたって使用されてきた。一般に、大きなチップ又は大きな塊サイズ、低密度、不均一密度、むしろ壊れ易い、厚い再結合ポリウレタンフォーム製品が、サブフロア上に配置された、個別の、比較的厚い、広幅カーペット用の下敷き又はパッドとして使用されてきた。
【0039】
1つの想定された実施例によると、表面カバー要素内のクッション材料178は、約10−100%のリサイクルされた発泡体チップ、塊、小片、粉砕物、粒子等を含む、約10−90%のリサイクル発泡体又は再結合発泡体、及びバインダー、接着剤、又はプレポリマー(及び1種又はそれ以上の添加剤)を含み、その発泡体又はクッション層内に、約100%のリサイクルされた発泡体又はクッション含量(特に、脱工業化の再使用された発泡体又はクッション含量)を有する一体的クッション層を有する構造体を生成する。
【0040】
1つの想定された実施例によると、クッション材料は、約1〜25ポンド/立方フィート、より好ましくは約3〜22ポンド/立方フィート、更により好ましくは約5〜13ポンド/立方フィート、最も好ましくは約6〜10ポンド/立方フィートの密度、及び約1−30mm、より好ましくは約2−21mm、最も好ましくは約4−12mmの厚さを有する再結合発泡体、約2−25mm、より好ましくは約5−20mm、最も好ましくは約7−15mmの丸い又は四角い孔メッシュを有する再結合チップサイズ(未圧縮チップサイズ)、及びその少なくとも一方の側にある裏地材料又は裏地複合体である。
【0041】
下記表1は、居住用環境に使用されるモジュールフロアカバーにおけるクッション層として使用されるための再結合発泡体用の製品パラメーターの第1の例示的範囲を示す。
【表3】
【0042】
下記表2は、居住用環境に使用されるモジュールフロアカバーにおけるクッション層として使用されるための再結合発泡体用の製品パラメーターの第1の例示的範囲を示す。
【表4】
【0043】
表3−5は、様々な居住用フロアカバー構造に使用される再結合発泡材料の例示的ターゲット仕様を示す。
【表5】
【表6】
【表7】
【0044】
理解されるように、上述の再結合発泡体が使用されるが、クッション層178を形成する材料は別のものの広い範囲に従うことも考えられる。例示のためのみであり、限定するものではないが、クッション材料178を形成する上で使用されるための発泡体の少なくとも5つの選択肢又は例が、表面カバー要素を形成するために考えられる。
【0045】
1.バージン及び/又は再結合ポリウレタンとしての標準の充填されたポリウレタン系の使用。1つの想定されたポリウレタンフォームは、110部の充填材を含み、約15ポンド/立方フィートの密度を有する。上述の密度及び充填材レベルを用いると、0.04−0.12インチの厚さ範囲に基づき、ポリマーの重量範囲は、約4.32オンス/平方ヤード〜12.6オンス/平方ヤードである。密度は、充填材の量を下げることにより、低下され得る。
【0046】
2.バージン及び/又は再結合ポリウレタンのために働く他の選択肢は、密度を13ポンド/立方フィートに減少させるように充填材レベルを調整することである。
【0047】
3.バージン及び/又は再結合ポリウレタンのための他の選択肢は、未充填のポリウレタン(下地ウレタン)を用いることである。上述したような高い密度は、下地では可能ではないが、しかし、壁構造のため及び充填材が存在しないという事実のため、それらは実行する。
【0048】
4.他の選択肢は、わずかに15部の充填材料を有し、6−9ポンド/立方フィートの密度で適用される、Texitile Rubber and Chemical Company社からKANGAHIDEの商品表示で市販されているポリウレタン系を使用することである。記載された厚さの制限の下でポリマーの計算が再びなされれば、それは4.3−13.02オンス/平方ヤードであろう。
【0049】
5.他の選択肢は、機械的に発泡され、化学的に発泡されたポリウレタンフォームからなる中間密度又はハイブリッドの発泡体を用いることである。そのような機械的に発泡され、化学的に発泡されたポリウレタンフォームは、例えば、米国特許第6,372,810号に記載されており、これは、ここに引用することにより、本明細書に含まれるものとされる。
【0050】
充填された下地又はバージンポリウレタンフォームの密度は、充填剤の量を制限することにより制御され得る。例えば、約6ポンド/立方フィートの密度のポリウレタンフォームを製造するために、充填剤含量を減少させることができる。
【0051】
上記実施例はポリウレタンを扱っているが、水系発泡系を用いることもできる。例えば、この発泡体は、SBRフォームである。バージンポリウレタン又はポリウレタン再結合フォーム又は圧縮粒子フォーム(圧縮された粒子、チップ、かけら等からなる)が好ましいが、他の発泡体(開気孔セル、閉気孔セル)又はSBRフォーム、PVCフォーム、ポリエチレンフォーム、コルク、ゴム、ゴムのかけら等のような他の発泡体から作られた他の圧縮性粒子もまた使用される。特に、発泡体の代わりに、フェルト又は不織布クッションが使用される。
【0052】
クッション性構造に使用されたクッション材料にかかわらず、そのような材料は、比較的ソフトな感触がユーザーに付与されるような圧縮率により特徴づけられるものであるのが好ましいものと考えられる。例示のためのみであるが、クッション材料は、ASTM仕様D3574テストC(圧縮力撓みテスト)により測定されたときに、約5〜約70psi、より好ましくは約10〜約30psiの負荷で50%の圧縮により特徴づけられるものであるのが好ましいものと考えられる。
【0053】
上述したように、記載された構成の表面カバー要素は、剥離層又は二次裏地としても呼ばれる任意の裏地層170を含む。任意の裏地層170は、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエステル/ポリプロピレン、ポリエステル/ポリプロピレン/アクリルの織布又は不織布繊維、又は他の適切なファイバー又はブレンドであり、着色剤、バインダー等を含んでいてもよい。1つの想定された実施例によると、裏地層170は、約50%−約100%のポリエステルを含むポリエステルファイバー及びポリプロピレンファイバーの不織布構造又はフェルトである。他の実施形態では、50%ポリエステルファイバー、20%ポリプロピレン、及び30%アクリルファイバーのブレンドが使用される。ポリエステル、ポリプロピレン、及び/又はアクリルファイバーは、裏地に所望の色彩又は外観を与えるために、1種又はそれ以上の選択された色彩を有する。1つの実施形態では、クッション層及び裏地層170を形成する発泡体は、類似の色彩を有している。特定の実施例では、発泡体及び/又は裏地は、グリーン、ブルー、パープル、グレイ、白、黒、ブラウン、又は金色を有する。裏地の色彩は、白のポリエステルファイバー及び着色されたアクリルファイバーを用いることにより、又は着色されたポリエステル及び/又はポリプロピレンファイバーを用いることにより達成され得る。他の実施例によると、ある量の黒のポリエステルファイバーが、ある量の白のポリエステルファイバー、ある量の着色されたポリエステルファイバー、及びある量の白のポリプロピレンファイバーとブレンドされて、着色されたポリエステルファイバーの色彩を有し、荒れたまだらの外観を有する、不織布の着色された裏地材料又はフェルトが形成される。それぞれの型又は色彩のファイバーのそれぞれの量は、所望の色彩、明るさ、収縮性等を与えるように選択される。記載された構造の表面カバー要素はまた、好ましくは、実質的に連続又はパターン状の配置のいずれかで適用される摩擦促進コーティング180を含む。例示のためのみであり、それに限定するものではないが、そのような摩擦促進コーティングとしては、ラテックス、ホットメルト接着剤、シリコーンゴム、他のゴム等がある。また、好ましくはないが、コーティング180は、剥離シート、層、又は膜でカバーされてもよい。
【0054】
理解されるように、本発明のフローリングシステムに使用される表面カバー要素を形成する層構成のための実質的な数の別の実施態様及び形態が存在する。例えば、上述のものに対応する要素が500台の同様の参照数字で示される図14A、14B、14C及び14Dでは、パイル構成は、それぞれ図13A−Dにおけるものに実質的に対応して示されるが、しかし、上述した補強材料558は、上述したホットメルト接着剤のようなタイコート材料の層間につるされた関係で保持されている。そのような構成では、タイコート材料560は、補強材料558により分離された実質的に個別の層であるか、又は補強材料558上を移動する。どの場合でも、タイコート材料560と補強材料558との実質的な接着のため、実質的に安定な負荷分配層557は、それでもなお主パイル織物512とクッション材料578との接合において確立される。
【0055】
再び図14A−14Dを参照する、1つの実施例によると、補強材料558は、ホットメルト層560により発泡体578にラミネートされたホットメルトであるガラスマットである。
【0056】
上述のものに対応する部材が600台の同様の参照数字で示される図15A、15B、及び15Cに示すように、タフテッドループパイル及びタフテッドカットパイル構造610A及び610Bは、主裏地622から延びて、上述した不織布又はスクリムのような補強材料658のシートと接触する、ホットメルト接着剤のようなタイコート材料660の第1の層を含む。このように、タイコート材料660は、主裏地622に対し、その位置にタフト620,621を固定する機能に役立ち、それにより別のラテックス又はホットメルトプリコートを用いる必要性が避けられる。従って、単一の接着層は、補強材料658の上面と主裏地622の下側部の間に延びる。もちろん、望むならば、上述した摩擦促進コーティング180は、裏地670の下側部に配置される。
【0057】
上述のものに対応する部材が700台の同様の参照数字で示される図16A、16B、及び16Cに示すように、ループパイル構造710A、タフテッドカットパイル構造710B、及びボンデッドカットパイル構造710Cは、補強材料層758の上面から延びるタイコート材料の第1の層760を含み、その第1の層は、補強材料の下面から延びるタイコート材料の第2の層760’とは異なる特徴を有するものと考えられる。他のすべての点において、その構造は、実質的に、図15A、15B、及び15Cに示し,記載した通りである。例示のためのみであり、何ら限定するものではないが、補強材料758が異なる2つの接着剤の間に配置されている場合には、補強材料層758の上面から延びるタイコート材料760は、例えばホットメルトであり、補強材料758の下面から延びるタイコート材料760’は、例えばポリウレタン形成組成物、低融点粉末、低融点ファイバー、低融点フィルム等である。もちろん、タイコート材料760及び/又は760’はまた、多層接着剤層を含む。上述した摩擦促進コーティングは、裏地770の下側部に配置されている。
【0058】
上述のものに対応する部材が800台の同様の参照数字で示される図17A、17B、及び17Cにおいて、サブフロア支持面811を覆うために使用される表面カバー要素を形成するための追加の構成が示されている。そのような実施形態では、タフテッドループパイル構造810A、及びタフテッドカットパイル構造810B,810Cは、補強材料858の上側から延びるラテックス接着剤824の第1の層と、補強材料858の下側部から延びるラテックス接着剤824の第2の層との間に配置された補強材料858の層を含む。このように、ラテックスは、実質的にクッション材料878の上面と主裏地822との間に延びており、そのようなラテックス内の中間の位置には、補強材料858の層が配置されている。そのようなラテックスは、好ましくは、カルボキシル化スチレンブタジエンゴム(SBR)である。もちろん、ポリビニルクロライド(PVC)、エチレンビニルアセテート(EVA)、アクリル、及び上述したホットメルト又はポリウレタンのような他の接着剤を用いる類似の構成が有用であると考えられる。もちろん、望むならば、上述した摩擦促進コーティングが、裏地870の下側部に配置されてもよい。
【0059】
上述したように、タフテッド主パイル織物の主裏地と密着させて安定化要素を組み込むことにより、追加の安定性が導入される。そのような形態を合体する実施例は、上述のものに対応する部材が900台の同様の参照数字で示される図18A、18B、及び18Cにに示されている。そこに示すように、タフテッドループパイル構造910A、及びタフテッドカットパイル構造910B,910Cは、織布又は不織布材料又はスクリムのような主裏地安定化層923をその中に含む主裏地922を通してタフトされたパイル形成糸920,921,921’を含む。主裏地安定化層923は、刺し縫い又はカレンダー加工操作により主裏地922に接合される。加えて、不織布構造に感熱接着ファイバーを組み込む事により、構造間に点接合が達成される。主裏地安定化層を組み込む構成が使用される場合には、プリコート924及び/又は補強材料958は、望むならば、強化された主裏地922,923に付与された安定性のため、実質的に減少されるか又は時除かれる。上述した摩擦促進コーテジング180は、裏地970の下側部に配置されている。
【0060】
理解されるように、二次裏地又はフェルトは、構造の下側部にフレームラミネートされるが、望むならば、他の固着メカニズムを用いることも考えられる。例えば、二次裏地が、上述したホットメルト接着剤のような接着層の1層又はそれ以上の層を、下側部に接合することが考えられる。サブフロア支持表面1011上に重なる関係で配置された表面カバー要素のための例示的カットパイル構造1010A,1010Bが、図19A及び19Bに示されており、そこでは、上述のものに対応する部材が1000台の同様の参照数字で示されている。示されているように、それらの構造のそれぞれでは、積層する接着剤層1060が、クッション材料1078及び二次裏地1070の間に配置されている。しかし、二次裏地1070は、望むならばクッション材料に、フレームラミネートされるか、又は直接接着されている。
【0061】
同様の部材が1100台の同様の参照数字で示されている、図13に対応して、図20に示す更に他の態様によると、補強材料又は層158及びプリコート層124は除かれている。このように、この態様では、弾性接着剤のようなタイコート層1160は、主カーペット1112及びクッション材料1178の間に延びる。
【0062】
対応する部材が1200台の同様の参照数字で示される、図13Dに対応する図21を参照すると、図13Dのフェルト又は他の材料170の裏地層が除かれている、更に他の態様が示されている。
【0063】
対応する部材が1300台の同様の参照数字で示される、図18Dに対応する図22を参照すると、補強層58、及び裏地層70が除かれた。発泡層1378は、例えば、フレームラミネーションにより、又は濡れた若しくは未硬化の状態で直接適用し、次いで硬化させることにより、主カーペット織物に接着される。図20、21、及び22に示す構成のそれぞれにおいて、摩擦促進コーティング組成物180は、下側部に配置されている。
【0064】
もちろん、表面カバー要素は、発泡層を含まない、いわゆる「硬質裏地」構造を有することが考えられる。例示のためのみであり、それに限定するものではないが、発泡層を含まない例示的タフテッド及びボンデッド構造が図23A−23Fに示されている。
【0065】
図23Aのタフテッド構造では、パイル形成糸1420Aは、約16−2オンス/平方ヤードの糸密度で、織布又は不織布ガラス、紡糸接合されたポリエステル等のような主裏地を通してタフトされている。ラテックス又はPVCのようなプリコート1424A(約16オンス/平方ヤード)は、主裏地層1422Aの下に、PVC(ポリ塩化ビニル)又はホットメルト1460Aの層に向かって配置されている。ガラス補強層(1458)(約3オンス/平方)が、安定化サンドイッチ構造を形成するように、層1460A及びPVC又はホットメルト層1461Aの間に配置されている。PVC又はホットメルトの第1及び第2の層のトータルの質量は、好ましくは、約60オンス/平方ヤードである。摩擦促進コーティング組成物180Aは、その下側部に配置されている。
【0066】
図23Bに示すタフテッド構造1410Bは、摩擦促進コーティング組成物180Bを覆うフェルト1470B又は他の表面適合二次裏地材料の層が追加されている以外は、23Aに示すものと同一である。そのようなフェルト又は他の表面適合材料の層は、不規則な下地の支持表面上に配置するためにその構造に適合する上で利点があるものと考えられる。
【0067】
図23Cに示すタフテッド構造1410Cは、ラテックス、ホットメルト等のようなタフトロッキングプリコート層1424Cが、主裏地1422Cから二次裏地1470Cに延びる単純化された構造を示す。摩擦促進コーティング180Cが二次裏地1470C上に配置されている。
【0068】
図23Dに示すボンデッド構造1410Dは、約3オンス/平方ヤードの単位面積当たりの質量を有するガラスの主裏地層1438Dから突出する、約2オンス/平方ヤードのパイル密度を有する結合糸1434Dの表面を含む。基体層1438Dは不織布構造として示されているが、望むならば、基体層1438Dであることが同様に考えられる。示されるように、糸1434Dは、PVC等の接合層1436により基体層1438D上にその場に保持される。1つの想定された実施例によると、接合層は、約60オンス/平方ヤードの単位面積当たりの質量を有する。示されるように、PVCの第1の層1460Dは、基体層1438Dから織布又は不織布ガラスのような安定化層1458Dの上側に延び、PVCの第2の層1461Dは、安定化層1458Dの下側部に延びる。1つの想定された構造によると、PVCの第1及び第2の層1460D,1461Dは、約80オンス/平方ヤードの単位面積当たりの質量を有し、安定化層は、約3オンス/平方ヤードの単位面積当たりの質量を有する。摩擦促進コーティング層180Dは、PVCの第2の層1461Dの下側部に配置されている。
【0069】
図23Eに示すタフテッド構造1410Eは、摩擦促進コーティング組成物180を覆うフェルト1470E又は他の表面適合二次裏地材料の層が追加されている以外は、23Dに示すものと同一である。そのようなフェルト又は他の表面適合材料の層は、不規則な下地の支持表面上に配置するためにその構造に適合する上で利点があるものと考えられる。
【0070】
図23Fは、図23Cに示すものと類似のタフテッドループパイルカーペットタイル構造を示し、この図では、主カーペット1412Fは、主裏地1422Fから延びるPVC層1424Fを含む。そのようなPVC裏地の硬質裏地タイル主カーペット構造1412Fは、周知であり、Toli Japanから市販されており、約1320g/m2の重量を有している。図23Fの示された構造は、PVC可塑化剤及び添加剤の移動及び反応に対する抵抗性を有する、以下に詳細に説明する摩擦促進コーティング180Fを加えることにより、そのような伝統的なPVC硬質裏地構造を修正する。
【0071】
パイル織物以外の広範囲の表面カバー要素構造を用いることもまた考えられる。例示のためのみであり、何ら限定するものではないが、様々な他の構造としては、織布又は不織布の表面カバー(織られた、編まれた、フロックされた、刺し縫いされた等の)、硬質木材、セラミックタイル(硬質木材に匹敵するベニア、セラミックタイル)、ガラス、ビニル複合タイル、石(大理石、みかげ石等)、CORIAN(登録商標)等のようなスラブ状複合体、及びリノリウム等のような装飾ラミネートシーツ等がある。
【0072】
例示のためのみであり、限定するものではないが、図24、24A、及び24Bでは、様々な表面カバー構造は、摩擦促進組成物180の裏地層を有する不織布構造の外装織物1550を備える。理解されるように、図24及び24Aにおける構造は、図24Aの構造では、ポリエチレン等のような透明カバー材料1555の比較的薄い層が外装織物1550の表面上に配置されることを除いて、すべての点で同一である。理解されるように、そのような構造は、表面上にオフィス備品等を転がす能力を促進しつつ、磨耗に対する追加の保護を提供する。
【0073】
図24Bでは、上述のクッション層1578がその構造に組み込まれているクッション構造が示されている。理解されるように、これらの構造では、不織布外装織物は、摩擦促進組成物180により横方法のスリップに対して保持する、視覚的に望ましい外装表面を提供する。
【0074】
織られた又は編まれた外装織物1650を用いる1セットの別の構造が、図25、25A、及び25Bに示されている。これらの図では、上述のものに対応する要素が1600台の同様の参照数字で示されている。理解されるように、これらの構造では、織られた又は編まれた外装織物は、摩擦促進組成物180により横方法のスリップに対して保持する、視覚的に望ましい外装表面を提供する。図25A及び25Bでは、ポリウレタン等のような透明カバー材料1655の比較的薄い層が、外装織物1650の上に配置されている。
【0075】
けば立てられた又は編まれた外装織物1750を用いる1セットの別の構造が、図26及び26Aに示されている。これらの図では、上述のものに対応する要素が1700台の同様の参照数字で示されている。理解されるように、これらの構造では、けば立てられた外装織物は、摩擦促進組成物180により横方法のスリップに対して保持する、視覚的に望ましい外装表面を提供する。
【0076】
木材又は木材ベニアの外装織物1850を用いる別の構造が、図27に示されている。この図では、上述のものに対応する要素が1800台の同様の参照数字で示されている。理解されるように、これらの構造では、木材又は木材ベニアの外装織物は、摩擦促進組成物180により横方法のスリップに対して保持する、視覚的に望ましい外装表面を提供する。望むならば、フェルト、発泡体又はその組合せの1つ又はそれ以上の中間層が、木材又は木材ベニアの外装織物1850及び摩擦促進組成物180の間に配置される。
【0077】
セラミック、石、又はセラミック、石に匹敵する複合体の外装織物1950を用いる別の構造が、図28に示されている。この図では、上述のものに対応する要素が1900台の同様の参照数字で示されている。理解されるように、これらの構造では、セラミック、石、又はセラミック、石に匹敵する複合体の外装織物1950は、摩擦促進組成物180により横方法のスリップに対して保持する、視覚的に望ましい外装表面を提供する。望むならば、フェルト、発泡体又はその組合せの1つ又はそれ以上の中間層が、セラミック、石、又はセラミック、石に匹敵する複合体の外装織物1950及び摩擦促進組成物180の間に配置される。
【0078】
リノリウム、ビニル複合タイル等の外装織物2050を用いる別の構造が示され、そこでは、上述のものに対応する要素が2000台の同様の参照数字で示されている。理解されるように、これらの構造では、リノリウム、ビニル複合タイル等のような合成ラミネートの外装織物2050は、摩擦促進組成物180により横方法のスリップに対して保持する、視覚的に望ましい外装表面を提供する。望むならば、フェルト、発泡体又はその組合せの1つ又はそれ以上の中間層が、リノリウム、ビニル複合タイル等のようなラミネートの外装織物2050及び摩擦促進組成物180の間に配置される。
【0079】
もちろん、発泡体又は摩擦促進組成物の層を有する広幅カーペットのような他の構造が、表面カバー要素として使用される。例示のためのみであるが、図30では、フローリング表面2111上に配置されたエリアラグの形の表面カバー要素2110が示されている。
【0080】
エリアラグ2110の例示的断面が図31に示される。示された構成では、パイル糸2121は、上述したような主裏地2122を通してタフトされ、上述したようなラテックス又は他の適切な材料のプリコート層2124により、その場に保持される。もちろん、パイル糸2121はカットパイルとして示されているが、ループパイル又は他の構造もまた同様に使用される。
【0081】
示された配置では、二次裏地2170は、プリコート層2124は、プリコート層2124の下の位置に配置されている。二次裏地は、好ましくは、縫い接合、水流からませ、又はニードリルパンチされた繊維構造のような、適切な機械的、化学的又は熱的処理技術により形成された不織布材料である。連続又は不連続摩擦促進コーティング又はグリップ層180が、下側部に配置される。もちろん、そのような縫い接合された、及び他の不織布表面カバー材料が、上述したカーペット又はカーペットタイル構造を含むエリアラグ以外の表面カバー要素上に使用される。
【0082】
好ましくは、表面カバー要素は、表面カバー要素の設置の経験の少ない又は経験の無いユーザーにより設置するのに適しているのがよい。使用される表面カバー要素の構造に応じて、フロア、壁、カウンター上面等の上に、事実上、カバーが生ずることが考えられる。上述したように、設置の容易性を改善するために、支持表面上に設置された表面カバー要素は、別に接着剤を適用する必要性なしに、一旦その位置に配置されると、支持表面上を滑る運動に対する抵抗性があるのが好ましい。しかし、表面カバー要素は、設置中の再配置、再位置合わせを促進させるために、支持表面から垂直方向に容易に取り外し得ることが好ましい。潜在的に好ましい構成によると、摩擦促進コーティングは、表面カバー要素又は支持表面のいずれかを損傷することなく、多くの回数、表面カバー要素を支持表面上の様々な位置に持ち運び、移動させる能力を促進させる性質を有する。加えて、カバー要素は、設置後、延長した時間で除去又は置換され得る。裏地上に配置された摩擦促進コーティングは、好ましくは、支持表面に永久には接合しない性質を有している。加えて、摩擦促進コーティングは、裏面と裏面を重ねて包装したときに不所望のブロッキング接着しないように、それ自体に永久には接合しない。更に、摩擦促進コーティングは、表面カバー要素がロール状に貯蔵されるか、又は裏面と裏面が重ねられて貯蔵される場合の不所望な永久の接着を避けるように、表面カバー要素の外装面に接着しない。即ち、摩擦促進コーティングは、殆ど垂直に接着せず、殆ど又は全くそれ自体に若しくは表面カバー要素の表面に接着しない。
【0083】
使用されるどの構造においても、摩擦促進コーティングは、所望のレベルの支持表面との摩擦を提供するように、裏地に平行に又は完全に覆うように適用されることが考えられる。この点において、摩擦促進コーティングは、コートされた又はコートされない領域が表面カバー要素の下側部上にともに分散されているような様々なパターン状に適用される。例示のためのみであるが、様々な例示的パターンとして、横方向ストリップ(図32)、長手方向ストリップ(図33)、ドット状又は円状(図34)、クロスハッチ配列(図35)、及び蛇行ストリップ(図35)がある。もちろん、他のパターンも同様に使用される。
【0084】
本発明は、以下の非限定的な例を参照して、更に理解される。
【0085】
例1−6
以下の手順により滑り摩擦及びブロッキングテストを行うことにより、様々な摩擦促進コーティング材料の評価を行った。テストのそれぞれは、下記表6に実質的に示す構造を有するカーペットタイルのサンプについて行われた。
【表8】
【0086】
平滑な平らな表面(積層木材状フローリングの小片)上に、約22−24gの質量を有する被覆されたカーペットタイルの3インチ×3インチの小片を置くことにより、摩擦テストを行った。平らな表面の一端を枢軸点から〜10度/秒の速度で上昇させた。カーペットタイルの中心を常に枢軸点から10インチに置いた。サンプルには重量も圧力もかけず、測定が行われる前に両面を清浄であることを視覚により検査した。エラーバーは、5度であった。
【0087】
2つの等しくコートした3インチ×3インチのカーペットタイルを裏面を重ねて置くことにより、瞬間的ブロッキングテストを行った。なお、5ポンドの質量が1分間加えられた。一方の端部の1/2インチをマスクするために、アルミニウム箔のストリップが用いられた。サンプルを離すのに必要な力が、AMETEK社からのAccuForce III 力計測器を用いて測定された。タイルのマスクされた側からカーペットタフトを端部において引っ張ることにより、サンプルを引き離した。
【0088】
2つの等しくコートした3インチ×3インチのカーペットタイルを裏面を重ねて置くことにより、昇温ブロッキングテストを行った。なお、6.25ポンドの質量が少なくとも16時間、60℃のオーブン内で加えられた。一方の端部の1/2インチをマスクするために、アルミニウム箔のストリップが用いられた。オーブンから取り除いた後、サンプルを冷却させた。AMETEK社からのAccuForce III 力計測器を用いて、タイルのマスクされた側からカーペットタフトを端部において引っ張ることにより、サンプルを引き離した。タイルを離すのに必要な力が記録された。
【0089】
カーペット摩擦促進又はグリップ層の再使用可能性を決定するために、再粘着摩擦テストが行われた。コートされたカーペットの3インチ×3インチの小片が、5ポンドの重量が加えられた、透明な、ラミネートの、木材状のフローリング上に置かれた。30秒後、重り及びカーペットをフローリングの新しい部分に移動させた。カーペットが5箇所の位置に置かれるように、これを繰り返した。上述の摩擦テストの結果が記録された。
【0090】
ガラス上のコートした3インチ×3インチのカーペット片に5ポンドの重りを30秒間置くことにより、感圧摩擦テストが行われた。重りを除去した後、傾斜平面摩擦テストが行われた。
【0091】
AMETEK社からのAccuForce III 力計測器を用いて、ガラスへの接着テストが行われた。ガラス上の裏面コートした3インチ×3インチのカーペットアンプルに5ポンドの重量を30秒間加えた。端部を引っ張ることにより、サンプルをガラスから除去するのに必要なピーク力が記録された。
【0092】
その結果を下記表7に示す。
【表9】
【0093】
すべてのカーペットサンプル(3インチ×3インチ)を秤量して、22−24gを得た。
【0094】
ラテックス1=National Starch & Chemical Multilock 454A
ラテックス2=Rohm and Haas Robond PS-68
ラテックス3=Air Products Airflex TL 12
ホットメルト1=HB Fuller, HL 6102
ホットメルト2=HB Fuller, HL 5062
ホットメルト3=The Reynolds Company, Reyco 53-343
これらのテストに基づき、ラテックス1、ラテックス2、ホットメルト2、ホットメルト3が望ましい摩擦及びアンチブロッキング特性を示し、ラテックス3及びホットメルト1は望ましくないことが結論された。特に、実質的な滑り摩擦と組合わせて、約3ポンド未満の昇温ブロッキングを示すサンプルが望ましい。圧力の負荷により滑り摩擦の実質的な増加を示すホットメルト2のようなサンプルは、特に望ましい。もちろん、テストされたサンプルは、代表的なものに過ぎず、他の適切なコーティング材料は、疑いなく存在する。例示的材料として、アクリル、EVA、SBR等を含む様々な等級のラテックス、ポリオレフィン、EVA、SBR、ポリアミド等を含むホットメルト材料がある。潜在的に好ましいコーティング材料としては、ラテックス、又はポリプロピレン及び/又はポリエチレンをベースとするオレフィンのようなホットメルト材料をベースとするオレフィンがあり、かつ潜在的には、低分子量ワックス及び粘着剤がある。乾燥含浸量の範囲は、好ましくは、約0.25〜約3オンス/平方ヤード、より好ましくは約0.5〜約1.5オンス/平方ヤードである。
【0095】
摩擦促進コーティングは、ロールコーティング、スプレーコーティング、含浸、パウダーコーティング、及び印刷法を含む様々な方法により、表面カバー要素の裏面に塗布される。塗布した後、選択されたコーティング法の形態に応じて、乾燥及び硬化プロセスが使用される。コーティングは、表面カバー要素の下側部上に連続的又はパターン状に形成される。
【0096】
例7及び8
上記表6に示すカーペット構造が、様々な下地支持表面に対する、垂直方向の粘着性、及び横方向の運動への抵抗性についてテストされた。裸のフェルト裏地について、及び1.0オンス/平方インチのコーティング重量でフェルト裏地上に適用された、商品名HL 6102の下でHB Fuller社から市販されたホットメルト材料の摩擦促進コーティングについて、テストが行われた。それぞれ指定された表面に置かれた被覆されたカーペットタイルの6.75インチ×6.75インチ小片を用いて、垂直接着性の測定がなされた。30秒後、重りを除去し、中央の糸をつかみ、表面から持ち上げた。表面からタイルサンプルを分離するのに要するピークの力を、FGE-100X デジタル力ゲージを用いて測定した。測定を10回繰り返し、平均の力の値を記録した。
【0097】
それぞれ指定された表面に置かれた被覆されたカーペットタイルの18インチ×18インチの小片を用いて、横方向の運動への抵抗性を測定した。下方に突出するパイル係止ピンを配置した8.5ポンドのアルミニウム板を、その表面と均一に接触するように、それぞれのサンプルの頂部に置いた。表面上にタイルサンプルを横方向に動かすのに要するピークの力を、STE-1000 Testron Tensile Testerを用いて測定した。測定を10回繰り返し、平均の力の値を記録した。
【0098】
その結果を下記表8及び9に示す。
【表10】
【表11】
【0099】
例9−22
例7及び8のテスト手順を、他のホットメルトコーティングを用いて、カーペットタイルサンプルについて行った。1.0〜2.5オンス/平方ヤードの範囲の幾つかの異なるコーティング重量を用いて、それぞれのコーティングについて、比較テストが行われた。異なるタイプのフェルト裏地(T1フェルト対T2フェルト)を用いて、性能が評価された。その結果を下記表10に示す。
【表12】
【0100】
測定は74°F及び50%R.H.で行われた。コーティング重量=1.0オンス/平方ヤード。表面=封孔された(平滑な)コンクリート表面。
【0101】
どの例でも、被覆されたタイルは、共通のサブフロアの表面に永久には接合しなかった。被覆されたタイルは、タイルが容易にすべらないように、横方向の移動に対する高い抵抗性を示し、その場から容易にタイルを持ち上げられるように低い垂直の接着特性を示した。
【0102】
特に、商品名Reynolds 53-451Cのホットメルトコーティング材料は、基本的にポリプロピレン、ポリエチレン、及びコンクリート表面への高い濡れ性を有する選択された粘着剤の混合物を含み、他のテストされた製品よりもコンクリート表面についてタイルの横方向の移動に対する高い抵抗性を示した。
【0103】
更に、上記テストは、コーティングが適用されるフェルト裏地の性質が、垂直方向の接着性(せん断強度)の対応する変化なしに横方向の接着性(せん断強度)への抵抗性において、これらのコーティングの性能を改善することを示している。特に、いわゆる「タイプT2」のフェルトは、同じコーティングの付加で横方向の移動に対する優れた抵抗性を提供することがわかった。T2フェルトとは、作図され、楕円形に刺し縫いされたフェルトを意味する。
【0104】
上記例のタイプT2のフェルトは、楕円形の針の動きを取り込む3つの刺し縫いマシーンを用いて、作図された繊維状ウエブを刺し縫うことにより形成される。繊維状ウエブは、約4デニールの線密度と約3インチのステープル長さを有する約60%のポリエステルファイバー、及び約5デニールの線密度と約4インチのステープル長さを有する約40%のポリプロピレンファイバーからなる。特に、ファイバーのブレンド(60%ポリエステル及び40%ポリプロピレン)が、刺し縫い前に、従来当業者に周知である作図操作に供される。作図操作は、作図ステーションから出るウエブが作図ステーションに入るウエブの長さの約1.8倍であるように、ファイバーを配列させ、伸ばす。比較タイプT1フェルト(USA、ジョージア州、ダルトンのSynthetic Industries)社から市販)は、刺し縫い前に作図処理がないことを除いて、同一の繊維質ブレンドを用いる。
【0105】
タイプT2フェルトは、楕円形の針の動きを用いる3つの指し縫いマシーンを通過させられる。比較タイプのT1フェルトは、直線の往復運動を用いる2つの刺し縫いマシーンで形成される。タイプT2フェルトの形成では、楕円刺し縫いマシーンは、ファイバーをからませるようにウエブを突き通しつつ、ウエブと実質的に同一のスピードでウエブとともに針を動かす。逆に、タイプT2フェルトを形成するために使用される直線の往復運動では、針は、ウエブの方向に移動しない。
【0106】
タイプT2フェルトの形成における1つの想定された実施例では、第1の刺し縫いマシーンは、ウエブの走行路の上下に配置されている4つのボードに搭載されているメートル及びボード当たり約3857針を用いる。4つのボードは、絡み合い及びウエブの緻密化を生じさせるために外方に突出する針にウエブを刺しかつ抜かせるように、楕円の走行路を移動する。第1の刺し縫いマシーンの針は、好ましくは、40ゲージの三角針である。第1及び第2の刺し縫いマシーンもまた、メートル及びボード当たり約3857針を組み込んでいるが、上の2つのボード(即ち、ウエブの上に配置されているボード)のみである。第2の刺し縫いマシーンの針は、38ゲージの星型針であり、第3の刺し縫いマシーンの針は、42ゲージの三角針である。比較タイプのT2フェルトの形成において、第1の刺し縫いマシーンは、上方に5000針を、下方に5000針を用い、第2の刺し縫いマシーンは、上方に7000針を、下方に7000針を用いる。
【0107】
タイプT2フェルトに改良された性能を生じさせるメカニズムは、充分には理解されていないが、楕円状刺し縫い絡み合いとの組み合わせで刺し縫いの前の繊維質ウエブの予備作図は、コーティング材料の付着のためのより高い表面積を提供する。このように、コーティングは、複合マトリクス構造上に配列される。これは、接触表面において、膜の形成を妨げ、それによってフロア又は他の下地構造との接触のための不規則な大表面積を維持する。このように、改良された性能が、大表面積、及びコーティング材料が大表面積ファイバーマトリクス内で濃縮されるという事実から生ずることが理解される。
【0108】
上述の様々なカーペット構造では、楕円状刺し縫い絡み合いと組合わせた予備作図は、ウレタン又は他の下地材料により上部からの浸透により耐える構造を形成するのに役立つ。これは、ウレタン又は他の材料がフェルトを封止する自体を妨げる。そのような封止は、摩擦促進コーティングが適用されたときに、不所望な膜の形成を促進する。このように、下地ウレタン又は他の材料からの浸透を減少させることにより、所望の大接触面積が促進される。
【0109】
例23−26(比較例)
例7及び8のテスト手順を用いて、上敷きカーペットタイルを設置する前に下地フロアに感圧性剥離可能接着剤を適用する従来のモジュール接着技術及びいわゆる「Peel & Stick」技術に対する、摩擦促進コーティングReynolds 53-451Cのせん断強度(即ち、横方向の移動への抵抗性)を比較する比較テストがなされた。なお、「Peel & Stick」技術では、設置前にタイルが相互に接着するのを妨げるために上敷き保護プラスティック膜を有する状態で、製造中に裏面に感圧接着剤が適用される。その結果が、以下の表に示される。
【表13】
【0110】
上記テストに基づいて、Reynolds product 53-451Cと同様又は類似のホットメルトコーティング等が、特定のタイプのフェルトカーペットタイル裏地に適用されたときに、低い垂直接着特性を有する製造者が塗布した接着剤(Peel & Stick)を用いた従来の方法と同等の高いせん断強度を示した。
【0111】
上述のコーティングについて、特に36インチのカーペットタイル製品において、以下の利点及び効果が考えられる。
【0112】
1.カーペットタイルを敷く前に下地フロアに適用されるか、又は保護プラスティック膜を覆った状態で、製造プロセス中に適用される感圧接着剤としての、設置のための湿式接着剤を必要としないカーペットタイル製品が提供される。
【0113】
2.フロアカバーの除去及び置換を促進するために、フロアカバーとの間のスリップを防止するための高せん断強度及び低引っ張り強度を有するカーペットタイル製品が、タイルを設置する前に除去されなければならない保護プラスティック剥離膜を必要とせずに、提供される。そのような性質は、包装廃棄物をなくし、そのためのコストの除去に導く。
【0114】
3.工業標準塩化カルシウムテストに基づき、3.0ポンド/1000平方フィート/24時間の現在認められている工業標準を越える、8.0ポンド/1000平方フィート/24時間までの湿分レベルを有するコンクリート面上に設置され得るカーペットタイル製品が提供される。
【0115】
4.砂で磨き、除去し、そのような接着剤上を封止する、高価なフロアの準備をすることなく、残留粘着レベル=/<0.20ポンド/平方インチを有する多くの古い(非溶媒系)接着剤上に設置され得るカーペットタイル製品が提供される。
【0116】
例27及び28(硬質裏地カーペット)
垂直接着性及び横方向への移動の抵抗性が、上記例7及び8に関して概括した手順を用いて、ガラス表面に対し、タフテッド及びボンデッド硬質裏地カーペット構造について測定された。
【0117】
ボンデッドカーペット構造は、実質的に図23Aに示すものと同様であり、ナイロン糸のパイル面(約29オンス/平方ヤード)、PVCの接合層(約60オンス/平方ヤード)、ガラスの主裏地層(約3オンス/平方ヤード)、及び約80オンス/平方ヤードの合計質量を有する2層のPVC層の間の下地支持サンドイッチ構造(約3オンス/平方ヤード)を有する。被覆された試料では、HB Fuller, HL 5062(オレフィンホットメルト)の摩擦促進コーティングが、下部PVC表面上に、約1.2オンス/平方ヤードのレベルでコートされた。
【0118】
タフテッドカーペット構造は、実質的に図23Aに示すものと同様であり、ナイロン糸のパイル面(約24オンス/平方ヤード)、スパンボンデッドポリエステルの主裏地、ラテックスプリコート層(約16オンス/平方ヤード)、及び約60オンス/平方ヤードの合計質量を有する2層のPVC層の間のガラスのサンドイッチ構造(約3オンス/平方ヤード)を有する。被覆された試料では、HB Fuller, HL 5062ホットメルトの摩擦促進コーティングが、下部PVC表面上に、約1.2オンス/平方ヤードのレベルでコートされた。
【0119】
その結果が表11に示されている。
【表14】
【0120】
PVC上のオレフィンホットメルトコーティングを用いて、優れた結果が達成されたが、ラテックス又は他の水系接着剤が、そのような適用において実質的な利益を提供する。
【0121】
例29−32(非カーペットタイル材料)
以下の例は、コートされた又は未コートの両方の条件での様々な非カーペット表面カバー材料の、横方向のグリップ、任意の接合分割強度、及び低い裏面同士の接着性を示す。
【0122】
トップロール塗布器を用いて、共通の硬質表面材料に、摩擦促進オレフィン系ホットメルトコーティングであるHB Fuller, HL 5062が適用された。次いで、以下に説明する手順に従って、ガラス面を用いてそれぞれのサンプルの横方向への移動への抵抗性(接合せん断強度)及び垂直接着性(接合分割強度)を測定することにより、摩擦促進特性が評価された。コートされた表面が接触状態に置かれた後、2つのコートされたサンプル間の接着性を決定するために、追加の測定がなされた。
【0123】
ガラス表面上に置かれたコートされた硬質表面材料の小片を用いて、分割接着性測定が行われた。それぞれのサンプルは、1インチの距離でガラス表面を覆い、それによりサンプルがガラス表面から分離し、その結果の分割力を測定するために、力が適用され得る表面が提供される。表面との均一な接触を確実にするために、それぞれのサンプルの頂部に25ポンドの重りが置かれた。30秒後、重りが除かれ、表面からサンプルを除去するのに要するピークの力が、Shimpo FGE-100X デジタル力ゲージを用いて測定された。どの場合でも、試験サンプルに垂直に(90°+/−5°)重なり縁部を押す分離力が加えられた。同じ方法を用い、比較サンプル(未コート)について測定が行われ、コートされた材料と比較された。
【0124】
ガラス表面上に置かれたコートされた硬質表面材料の小片を用いて、分割接着性測定が行われた。表面との均一な接触を確実にするために、それぞれのサンプルの頂部に25ポンドの重りが置かれた。30秒後、重りが除かれ、ガラス表面上に横方向にサンプルを移動するのに要するピークの力が、Shimpo FGE-100X デジタル力ゲージを用いて測定された。どの場合でも、下方に25°+/−5°の角度でサンプルの中央の縁部を押す力が加えられた。測定を5回繰り返し、次いで、平均の力値を記録した。同じ方法を用い、比較サンプル(未コート)について測定が行われ、コートされた材料と比較された。
【0125】
ブロッキング特性を評価するように、コートされた硬質表面材料の2つの小片を、それぞれのコートされた表面と接触させておくことにより、サンプル間の接着性が測定された。相互に1インチの距離でサンプルを重ね、それによりサンプルを分離するように力が加えられる表面が提供される。サンプルの頂部に25ポンドの重りが置かれた。30秒後に除去された。サンプルを除去するのに要する力が、Shimpo FGE-100X デジタル力ゲージを用いて測定された。どの場合でも、試験サンプルに垂直に(90°+/−5°)重なり縁部に沿って分離力が加えられた。測定を5回繰り返し、次いで、平均の力値を記録した。
【0126】
その結果が、以下の表12(コートされたサンプル)および13(未コートの比較サンプル)に示される。
【表15】
【0127】
測定は、72°F及び50%R.H.で行われた。製品=HB Fuller, HL 5062。
【0128】
製品1−標準のビニル複合タイル−ARMSTRONG
製品2−標準セラミックウォールタイル−IMGERA-B12-156
製品3−ラミネート木材複合フロア−SHAW LAMINATES-100-469
製品4−クッション裏地を取り付けたPREGO木材フローリング
【表16】
【0129】
例33−40(PVC裏地カーペットタイル)
PVC硬質裏地カーペットタイルに使用するための様々な摩擦促進コーティングを評価するために、加速されたエージング条件の下でのPVC裏地との化学的親和性が、複数の摩擦促進コーティング組成物について測定された。様々な摩擦促進コーティング組成物についての化学的親和性は、図23Fとの関連で実質的に示され、記載されている構成を有する、1320g/平方メートルのトータル重量の、トリジャパン(Toli Japan)者からの標準PVC裏地主カーペットタイルStyle GA-100を用いてPVC裏地カーペットタイル上に塗布されたコーティングのためのエージングプロセスの効果を測定するための加速エージングを用いて評価された。これらのテストは、摩擦促進コーティングが、PVCカーペットタイル本体から隣接するコーティングへの可塑剤又は添加化学剤の移動により悪影響を受けるかどうかを示す。不所望ない銅は、「F」と名づけられ、移動のないことは、「P」と名づけられる。
【0130】
それぞれの摩擦促進コーティングを、通常のトップロール塗布器を用いて、PVC裏地カーペットタイルの裏面に適用することにより、テスト材料が調製された。適用可能な場合には、幾つかのサンプルは、ベースポリマーを化学的に架橋するのに必要な、UV硬化又は乾燥のいずれかの後処理を受けた。その詳細は表14に提供されており、表14は、評価されたそれぞれの製品を挙げ、記載している。コーティング重量は、1.0〜1.5オンス/平方ヤード(3.2−4.7g/平方フィート)であり、1.5−2.5ミルの厚さが得られる。
【0131】
実際の長期の使用の歯にを反映するために、2つの異なる加速エージングテストが、以下に概括するように、使用された。
【0132】
加速エージングテスト#1
1.コートされたPVC裏地カーペットタイルが4インチ×4インチのテスト正方形に切断された。2つのカーペット正方形を裏面同士を重ねておくことにより、それぞれのコーティング材料について、3つのサンプルセットを調製した。
【0133】
2.それぞれのサンプルセット、160°Fに維持された通常の実験室炉内に配置した。
【0134】
3.個々のサンプルセットが、24、48、及び72時間の間隔で炉から取り出し、可塑剤又は添加剤の移動による個々の層間の化学反応又は接合の証拠について、調査された。様々な表面上の滑り摩擦テストを行うことにより、摩擦特性が評価された。
【0135】
加速されたエージングテスト#2
1.コートされたPVC裏地カーペットタイルが4インチ×4インチのテスト正方形に切断された。2つのカーペット正方形を裏面同士を重ねて、サンプルセットを調製した。
【0136】
2.それぞれのサンプルセット、120°Fで21日間維持された通常の実験室炉内に配置した。
【0137】
3.サンプルセットが、可塑剤又は添加剤の移動による個々の層間の化学反応又は接合の証拠について調査された。滑り摩擦テストを行うことにより、摩擦特性が評価された。
【0138】
このように、テスト#1は、より高い温度、より短い期間で行われ、テスト#2は、より低い温度、より長い期間で行われた。その結果を下記表13にまとめる。テストに伴う化学変化又はコーティング特性の変化のしるしがあるかどうかについて、合格の結果が達成された。逆に、化学変化又はコーティング特性の変化の目で見えるしるしは、不合格の結果を生じた。
【0139】
これらのテストに基づき、幾つかの変性された又は架橋したウレタンコーティングは、PVC可塑剤及び添加剤の反応に対する優れた抵抗性を示した。同様に、所定のアクリレートホットメルト化合物は、PVC可塑剤及び添加剤の反応に対する優れた抵抗性を示した。
【表17】
【0140】
HB Fuller 5062及び6599・・HB Fuller Co社から市販
Northwest 50587G及び50587H・・ウイスコンシン州オーククリークのNorthwest Coating社から市販
CTI 3603及び2743・・ミシガン州デトロイトのChemical Technologies Inc.社から市販
Robond PS-68・・Rohm and Haas Chemicals社から市販
Reynolds product 531C・・The Reynolds Company社から市販。
【0141】
例41−48
PVCとの化学的親和性を示す様々なコーティング(上記エージングテストを合格したもの)についての摩擦促進特性が、様々なフローリング表面(コンクリート、木材、ガラス、アルミニウム及びスチール)上で測定され、摩擦促進コーティングを持たないToli GA-100 PVC硬質裏地タイルと比較した。これらの表面上におけるコートされたタイル及び未コートの比較サンプルの垂直方向の粘着性もまた測定された。上記例7及び8に示すテスト手順が、摩擦及び垂直粘着性を測定するために用いられた。その結果が下記表15に示されている。
【表18】
【0142】
上記テストに基づき、表15に挙げられたコーティングは、望ましい特性を示し、そのため、コートされたタイルは共通のサブフロア表面に永久には接合せず、それにもかかわらずタイルが容易にすべり又は移動することを妨げるように横方向への移動に対する充分に高い抵抗性を示すことが結論づけられた。更に、コーティングは、低い垂直接着特性(粘着性)、タイルを容易にその場からもちあげるに望ましい特性を示した。
【0143】
もちろん、そのような摩擦促進コーティングは、決して硬質裏地PVCカーペットタイルに限定されるものではない。むしろ、そのような摩擦促進コーティングは、上述の他の非カーペット表面カバーと同様、任意のクッション性又は硬質裏地カーペットタイルについて使用されることが考えられる。このように、本発明は、下面に摩擦促進コーティングを組み込んだ多くの表面カバー要素を提供する。驚くべきことに、そのような摩擦促進コーティングは、横方向へのスリップへの抵抗性を提供するが、それにもかかわらず下地支持表面(フロア、カウンタ頂部、壁等)への高い程度の粘着性を避けることができる。垂直粘着への抵抗性は、設置に伴うカバー要素の交換を助け、一方、包装のための剥離カバーシートを組み込む必要性を避けることができる。摩擦促進コーティングはまた、それ自体への低い接着性(即ち、実質的に無ブロッキング)により特徴づけられ、それにより裏面同士を重ねての包装を可能とする。更に、硬質裏地カーペットタイルに使用されるような、伝統的PVCに充分に匹敵するコーティングが確認された。
【0144】
もちろん、本発明は、潜在的に好ましい実施形態、構成、及び実施例との関連で示されたが、そのような実施形態、構成、及び実施例は、例示のためのみであり、何らそれに限定されるものではない。むしろ、本発明の原理を具体化する修正例及び変形例が、当業者にとって疑いなく生じ、そのため、本発明は、そのような修正例及び変形例は、本発明の広い原理に組み込まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】支持表面上の表面カバー要素の例示的幾何学的及びパターン状配置を示す上面図。
【図2】支持表面上の表面カバー要素の例示的幾何学的及びパターン状配置を示す上面図。
【図3】支持表面上の表面カバー要素の例示的幾何学的及びパターン状配置を示す上面図。
【図4】支持表面上の表面カバー要素の例示的幾何学的及びパターン状配置を示す上面図。
【図5】支持表面上の表面カバー要素の例示的幾何学的及びパターン状配置を示す上面図。
【図6】支持表面上の表面カバー要素の例示的幾何学的及びパターン状配置を示す上面図。
【図7】支持表面上の表面カバー要素の例示的幾何学的及びパターン状配置を示す上面図。
【図8】支持表面上の表面カバー要素の例示的幾何学的及びパターン状配置を示す上面図。
【図9】支持表面上の表面カバー要素の例示的幾何学的及びパターン状配置を示す上面図。
【図10】支持表面上の表面カバー要素の例示的幾何学的及びパターン状配置を示す上面図。
【図11】支持表面上の表面カバー要素の例示的幾何学的及びパターン状配置を示す上面図。
【図12】支持表面上の表面カバー要素の例示的幾何学的及びパターン状配置を示す上面図。
【図13A】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図13B】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図13C】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図13D】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図14A】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図14B】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図14C】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図14D】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図15A】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図15B】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図15C】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図16A】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図16B】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図16C】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図17A】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図17B】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図17C】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図18A】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図18B】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図18C】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図19A】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図19B】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図20】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図21】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図22】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図23A】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図23B】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図23C】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図23D】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図23E】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図23F】それぞれが下地上に摩擦促進部材のコーティングを組み込んだサブフロア支持表面上に配置するためのパイル形成表面カバー要素の例示的多層構造を示す側断面図。
【図24】不織布外装面及び摩擦促進コーティングを組み込んだ様々な装飾的カバー要素を示す側断面図。
【図24A】不織布外装面及び摩擦促進コーティングを組み込んだ様々な装飾的カバー要素を示す側断面図。
【図24B】不織布外装面及び摩擦促進コーティングを組み込んだ様々な装飾的カバー要素を示す側断面図。
【図25】平らな織布又はニット外装面及び摩擦促進裏地コーティングを組み込んだ様々な装飾的カバー要素を示す側断面図。
【図25A】平らな織布又はニット外装面及び摩擦促進裏地コーティングを組み込んだ様々な装飾的カバー要素を示す側断面図。
【図25B】平らな織布又はニット外装面及び摩擦促進裏地コーティングを組み込んだ様々な装飾的カバー要素を示す側断面図。
【図26】隆起したパイル外装面及び摩擦促進裏地コーティングを組み込んだ様々な装飾的カバー要素を示す側断面図。
【図26A】隆起したパイル外装面及び摩擦促進裏地コーティングを組み込んだ様々な装飾的カバー要素を示す側断面図。
【図27】木材外装面を有する装飾的カバー要素を示す側断面図。
【図28】セラミック外装面を有する装飾的カバー要素を示す側断面図。
【図29】合成ラミネート外装面を有する装飾的カバー要素を示す側断面図。
【図30】エリアラグの立面図。
【図31】図30のライン31−31に沿って切断した断面図。
【図32】表面カバー要素の下面に配置された摩擦促進材料の例示的不連続パターンを示す図。
【図33】表面カバー要素の下面に配置された摩擦促進材料の例示的不連続パターンを示す図。
【図34】表面カバー要素の下面に配置された摩擦促進材料の例示的不連続パターンを示す図。
【図35】表面カバー要素の下面に配置された摩擦促進材料の例示的不連続パターンを示す図。
【図36】表面カバー要素の下面に配置された摩擦促進材料の例示的不連続パターンを示す図。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持表面を覆って配置するために適合された表面カバー要素であって、
前記表面カバー要素が前記支持表面上に配置されるときに、前記支持表面から突出するように適合された外装面、及び
前記表面カバー要素が前記支持表面上に配置されるときに、前記支持表面に向かって突出するように適合された下側部
とを具備し、前記表面カバー要素が、摩擦促進コーティング無しに、等しい構造の前記表面カバー要素により示された横方向のグリップよりも実質的に大きい前記支持表面上の横方向のグリップを示すように、前記表面カバー要素の滑り摩擦を促進するに効果的なレベルで、摩擦促進コーティング組成物が、前記下側部の上に被覆して配置されており、前記摩擦促進コーティング組成物は、前記支持表面に永久には接着せず、ほとんど又はブロッキングのない垂直方向の粘着又は接着量で前記表面カバー要素を提供する表面カバー要素。
【請求項2】
前記摩擦促進コーティング組成物は、約50グラム/平方メートルより大きくない付加量で前記表面カバー要素の下側部に配置されている請求項1に記載の発明。
【請求項3】
前記摩擦促進コーティング組成物は、約30グラム/平方メートルより大きくない付加量で前記表面カバー要素の下側部に配置されている請求項1に記載の発明。
【請求項4】
前記摩擦促進コーティング組成物は、約20グラム/平方メートルより大きくない付加量で前記表面カバー要素の下側部に配置されている請求項1に記載の発明。
【請求項5】
前記摩擦促進コーティング組成物は、ラテックス組成物である請求項1に記載の発明。
【請求項6】
前記ラテックス組成物は、アクリルラテックス組成物である請求項5に記載の発明。
【請求項7】
前記ラテックス組成物は、EVAラテックス組成物である請求項5に記載の発明。
【請求項8】
前記ラテックス組成物は、SBRラテックス組成物である請求項5に記載の発明。
【請求項9】
前記摩擦促進コーティング組成物は、ホットメルト組成物である請求項1に記載の発明。
【請求項10】
前記ホットメルト組成物は、オレフィン組成物である請求項9に記載の発明。
【請求項11】
前記オレフィン組成物は、ポリプロピレン及びポリエチレンの1つをベースとする請求項10に記載の発明。
【請求項12】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、カーペット織物、織布織物、ニット織物、不織布フェルト、毛くずを張られた織物、及びけば立ちされたパイル織物からなる群から選ばれた繊維である請求項1に記載の発明。
【請求項13】
前記表面カバー要素は、広幅カーペット、ランナー、エリアラグ、及びモジュールカーペットタイルからなる群から選ばれたクッションカーペット織物である請求項2に記載の発明。
【請求項14】
前記外装面は、カーペット織物であり、前記表面カバー要素は、広幅カーペット、ランナー、エリアラグ、及びモジュールカーペットタイルからなる群から選ばれたクッションカーペット織物であり、前記カーペット織物は、PVCの少なくとも1層を含む裏地である請求項12に記載の発明。
【請求項15】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、ビニル面である請求項1に記載の発明。
【請求項16】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、セラミック面である請求項1に記載の発明。
【請求項17】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、ラミネート面である請求項1に記載の発明。
【請求項18】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、木材面である請求項1に記載の発明。
【請求項19】
前記表面カバー要素は、少なくとも1層の発泡体クッションである請求項1に記載の発明。
【請求項20】
前記表面カバー要素は、フローリング、カウンター上面、又は壁カバーの少なくとも1つである請求項1に記載の発明。
【請求項21】
前記表面カバー要素は、少なくとも0.01ポンド/インチ2の垂直接着性を有する請求項1に記載の発明。
【請求項22】
前記表面カバー要素は、少なくとも0.02ポンド/インチ2の垂直接着性を有する請求項1に記載の発明。
【請求項23】
前記表面カバー要素は、少なくとも0.03ポンド/インチ2の垂直接着性を有する請求項1に記載の発明。
【請求項24】
前記表面カバー要素は、少なくとも0.04ポンド/インチ2の垂直接着性を有する請求項1に記載の発明。
【請求項25】
コンクリート、木材、ガラス、アルミニウム、又はスチールからなる群のいずれかの支持表面を覆って配置するために適合された表面カバー要素であって、
前記表面カバー要素が前記支持表面上に配置されるときに、前記支持表面から突出するように適合された外装面、及び
前記表面カバー要素が前記支持表面上に配置されるときに、前記支持表面に向かって突出するように適合されたPVCの下側部
とを具備し、前記表面カバー要素が、摩擦促進コーティング無しに、等しい構造の前記表面カバー要素により示された横方向のグリップよりも実質的に大きい前記支持表面上の横方向のグリップを示すように、前記表面カバー要素の滑り摩擦を促進するに効果的なレベルで、摩擦促進コーティング組成物が、前記下側部の上に被覆して配置されており、前記摩擦促進コーティング組成物は、前記支持表面に永久には接着しない表面カバー要素。
【請求項26】
前記摩擦促進コーティング組成物は、約0.5〜約1.5オンス/平方ヤードの付加量で前記表面カバー要素の下側部に配置されている請求項25に記載の発明。
【請求項27】
前記摩擦促進コーティング組成物は、架橋したウレタンである請求項1に記載の発明。
【請求項28】
前記架橋したウレタンは、紫外線で硬化したウレタンである請求項27に記載の発明。
【請求項29】
前記架橋したウレタンは、熱で硬化したウレタンである請求項27に記載の発明。
【請求項30】
前記摩擦促進コーティング組成物は、アクリルホットメルト組成物である請求項25に記載の発明。
【請求項31】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、カーペット織物、織布織物、ニット織物、不織布フェルト、毛くずを張られた織物、及びけば立ちされたパイル織物からなる群から選ばれた繊維である請求項25に記載の発明。
【請求項32】
前記表面カバー要素は、広幅カーペット、ランナー、エリアラグ、及びモジュールカーペットタイルからなる群から選ばれたクッションカーペット織物である請求項25に記載の発明。
【請求項33】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、ビニル面である請求項25に記載の発明。
【請求項34】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、セラミック面である請求項25に記載の発明。
【請求項35】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、ラミネート面である請求項25に記載の発明。
【請求項36】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、木材面である請求項25に記載の発明。
【請求項37】
コンクリート、木材、ガラス、アルミニウム、又はスチールからなる群のいずれかの支持表面を覆って配置するために適合された硬質裏地カーペットタイルを含む表面カバー要素であって、
前記表面カバー要素が前記支持表面上に配置されるときに、前記支持表面から突出するように適合された、外方に突出したパイル糸の外装面、及び
前記表面カバー要素が前記支持表面上に配置されるときに、前記支持表面に向かって突出するように適合されたPVCの下側部
とを具備し、前記表面カバー要素が、摩擦促進コーティング無しに、等しい構造の前記表面カバー要素により示された横方向のグリップよりも実質的に大きい前記支持表面上の横方向のグリップの程度を示すように、前記表面カバー要素の滑り摩擦を促進するに効果的なレベルで、摩擦促進コーティング組成物が、前記PVCの下側部の上に被覆して配置されており、前記摩擦促進コーティング組成物は、前記支持表面に永久には接着せず、前記摩擦促進コーティング組成物は、架橋したウレタン及びウレタンホットメルトポリマーからなる群から選ばれる表面カバー要素。
【請求項38】
前記摩擦促進コーティング組成物は、シリコーンゴムである請求項1に記載の発明。
【請求項39】
前記摩擦促進コーティングは、下側部上の不連続パターンである請求項1に記載の発明。
【請求項40】
前記摩擦促進コーティング組成物は、シリコーンゴムである請求項25に記載の発明。
【請求項41】
前記摩擦促進コーティング組成物は、シリコーンゴムである請求項37に記載の発明。
【請求項42】
前記下側部はフェルトを含む請求項1に記載の発明。
【請求項43】
前記フェルトは予備作図(predraft)された、楕円形に刺し縫いされたフェルトである請求項42に記載の発明。
【請求項44】
前記下側部はフェルトを含む請求項25に記載の発明。
【請求項45】
前記フェルトは予備作図(predraft)された、楕円形に刺し縫いされたフェルトである請求項44に記載の発明。
【請求項46】
前記下側部はフェルトを含む請求項37に記載の発明。
【請求項47】
前記フェルトは予備作図(predraft)された、楕円形に刺し縫いされたフェルトである請求項46に記載の発明。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持表面を覆って配置するために適合された表面カバー要素であって、
前記表面カバー要素が前記支持表面上に配置されるときに、前記支持表面から突出するように適合された外装面、及び
前記表面カバー要素が前記支持表面上に配置されるときに、前記支持表面に向かって突出するように適合された下側部
とを具備し、前記表面カバー要素が、摩擦促進コーティング無しに、等しい構造の前記表面カバー要素により示された横方向のグリップよりも実質的に大きい前記支持表面上の横方向のグリップを示すように、前記表面カバー要素の滑り摩擦を促進するに効果的なレベルで、摩擦促進コーティング組成物が、前記下側部の上に被覆して配置されており、前記摩擦促進コーティング組成物は、前記支持表面に永久には接着せず、ほとんど又はブロッキングのない垂直方向の粘着又は接着量で前記表面カバー要素を提供する表面カバー要素。
【請求項2】
前記摩擦促進コーティング組成物は、約20グラム/平方メートルより大きくない乾燥付加レベルで前記表面カバー要素の下側部に配置されている請求項1に記載の表面カバー要素。
【請求項3】
前記摩擦促進コーティング組成物は、ラテックス組成物、ホットメルト組成物、架橋したウレタン、又はシリコーンゴムである請求項1又は2に記載の表面カバー要素。
【請求項4】
前記ラテックス組成物は、アクリルラテックス組成物、EVAラテックス、又はSBRラテックスである請求項3に記載の表面カバー要素。
【請求項5】
前記ホットメルト組成物は、オレフィン組成物である請求項3に記載の表面カバー要素。
【請求項6】
前記架橋したウレタンは、紫外線で硬化したウレタン、又は熱硬化したウレタンである請求項3に記載の表面カバー要素。
【請求項7】
前記表面カバー要素は、少なくとも1層の発泡体クッションを含む請求項1〜6のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項8】
前記表面カバー要素は、フローリング、カウンター上面、又は壁カバーの少なくとも1つである請求項1〜7のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項9】
前記表面カバー要素は、少なくとも0.01ポンド/インチ2の垂直接着性を有する請求項1〜8のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項10】
前記表面カバー要素は、0.03ポンド/インチ2未満の垂直接着性を有する請求項1〜9のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項11】
その下側部はPVCからなる請求項1〜10のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項12】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、カーペット織物、織布織物、ニット織物、不織布フェルト、毛くずを張られた織物、及びけば立ちされたパイル織物からなる群から選ばれた繊維である請求項1〜11のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項13】
前記表面カバー要素は、広幅カーペット、ランナー、エリアラグ、及びモジュールカーペットタイルからなる群から選ばれたクッションカーペット織物である請求項1〜12のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項14】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、ビニル面、セラミック面、ラミネート面、又は木材面である請求項1〜9のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項15】
前記摩擦促進コーティングは、下側部上の不連続パターンである請求項1〜14のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項16】
前記下側部はフェルトを含む請求項1〜15のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項17】
前記フェルトは予備作図(predraft)された、楕円形に刺し縫いされたフェルトである請求項1〜16のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項18】
前記摩擦促進コーティング組成物は、前記支持表面に永久には接着せず、ほとんど又は全くブロッキングを生じない垂直接着性を有する表面カバー要素を提供する請求項1〜17のいずれかに記載の表面カバー要素。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持表面を覆って配置するために適合された表面カバー要素であって、
前記表面カバー要素が前記支持表面上に配置されるときに、前記支持表面から突出するように適合された外装面、及び
前記表面カバー要素が前記支持表面上に配置されるときに、前記支持表面に向かって突出するように適合された下側部
とを具備し、前記表面カバー要素が、摩擦促進コーティング無しに、等しい構造の前記表面カバー要素により示された横方向のグリップよりも実質的に大きい前記支持表面上の横方向のグリップを示すように、前記表面カバー要素の滑り摩擦を促進するに効果的なレベルで、摩擦促進コーティング組成物が、前記下側部の上に被覆して配置されており、前記摩擦促進コーティング組成物は、前記支持表面に永久には接着せず、ほとんど又はブロッキングのない垂直方向の粘着又は接着量で前記表面カバー要素を提供する表面カバー要素。
【請求項2】
前記摩擦促進コーティング組成物は、約20グラム/平方メートルより大きくない乾燥付加レベルで前記表面カバー要素の下側部に配置されている請求項1に記載の表面カバー要素。
【請求項3】
前記摩擦促進コーティング組成物は、ラテックス組成物、ホットメルト組成物、架橋したウレタン、又はシリコーンゴムである請求項1又は2に記載の表面カバー要素。
【請求項4】
前記ラテックス組成物は、アクリルラテックス組成物、EVAラテックス、又はSBRラテックスである請求項3に記載の表面カバー要素。
【請求項5】
前記ホットメルト組成物は、オレフィン組成物である請求項3に記載の表面カバー要素。
【請求項6】
前記架橋したウレタンは、紫外線で硬化したウレタン、又は熱硬化したウレタンである請求項3に記載の表面カバー要素。
【請求項7】
前記表面カバー要素は、少なくとも1層の発泡体クッションを含む請求項1〜6のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項8】
前記表面カバー要素は、フローリング、カウンター上面、又は壁カバーの少なくとも1つである請求項1〜7のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項9】
前記表面カバー要素は、少なくとも0.01ポンド/インチ2の垂直接着性を有する請求項1〜8のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項10】
前記表面カバー要素は、0.03ポンド/インチ2未満の垂直接着性を有する請求項1〜9のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項11】
その下側部はPVCからなる請求項1〜10のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項12】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、カーペット織物、織布織物、ニット織物、不織布フェルト、毛くずを張られた織物、及びけば立ちされたパイル織物からなる群から選ばれた繊維である請求項1〜11のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項13】
前記表面カバー要素は、広幅カーペット、ランナー、エリアラグ、及びモジュールカーペットタイルからなる群から選ばれたクッションカーペット織物である請求項1〜12のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項14】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、ビニル面、セラミック面、ラミネート面、又は木材面である請求項1〜9のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項15】
前記摩擦促進コーティングは、下側部上の不連続パターンである請求項1〜14のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項16】
前記下側部はフェルトを含む請求項1〜15のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項17】
前記フェルトは予備作図(predraft)された、楕円形に刺し縫いされたフェルトである請求項1〜16のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項18】
前記摩擦促進コーティング組成物は、前記支持表面に永久には接着せず、ほとんど又は全くブロッキングを生じない垂直接着性を有する表面カバー要素を提供する請求項1〜17のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項19】
前記摩擦促進コーティング組成物上にカバーシートを含まない請求項1〜18のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項20】
フローリングタイルである請求項16に記載の表面カバー要素。
【請求項21】
住居用表面カバーである請求項1〜20のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項1】
支持表面を覆って配置するために適合された表面カバー要素であって、
前記表面カバー要素が前記支持表面上に配置されるときに、前記支持表面から突出するように適合された外装面、及び
前記表面カバー要素が前記支持表面上に配置されるときに、前記支持表面に向かって突出するように適合された下側部
とを具備し、前記表面カバー要素が、摩擦促進コーティング無しに、等しい構造の前記表面カバー要素により示された横方向のグリップよりも実質的に大きい前記支持表面上の横方向のグリップを示すように、前記表面カバー要素の滑り摩擦を促進するに効果的なレベルで、摩擦促進コーティング組成物が、前記下側部の上に被覆して配置されており、前記摩擦促進コーティング組成物は、前記支持表面に永久には接着せず、ほとんど又はブロッキングのない垂直方向の粘着又は接着量で前記表面カバー要素を提供する表面カバー要素。
【請求項2】
前記摩擦促進コーティング組成物は、約50グラム/平方メートルより大きくない付加量で前記表面カバー要素の下側部に配置されている請求項1に記載の発明。
【請求項3】
前記摩擦促進コーティング組成物は、約30グラム/平方メートルより大きくない付加量で前記表面カバー要素の下側部に配置されている請求項1に記載の発明。
【請求項4】
前記摩擦促進コーティング組成物は、約20グラム/平方メートルより大きくない付加量で前記表面カバー要素の下側部に配置されている請求項1に記載の発明。
【請求項5】
前記摩擦促進コーティング組成物は、ラテックス組成物である請求項1に記載の発明。
【請求項6】
前記ラテックス組成物は、アクリルラテックス組成物である請求項5に記載の発明。
【請求項7】
前記ラテックス組成物は、EVAラテックス組成物である請求項5に記載の発明。
【請求項8】
前記ラテックス組成物は、SBRラテックス組成物である請求項5に記載の発明。
【請求項9】
前記摩擦促進コーティング組成物は、ホットメルト組成物である請求項1に記載の発明。
【請求項10】
前記ホットメルト組成物は、オレフィン組成物である請求項9に記載の発明。
【請求項11】
前記オレフィン組成物は、ポリプロピレン及びポリエチレンの1つをベースとする請求項10に記載の発明。
【請求項12】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、カーペット織物、織布織物、ニット織物、不織布フェルト、毛くずを張られた織物、及びけば立ちされたパイル織物からなる群から選ばれた繊維である請求項1に記載の発明。
【請求項13】
前記表面カバー要素は、広幅カーペット、ランナー、エリアラグ、及びモジュールカーペットタイルからなる群から選ばれたクッションカーペット織物である請求項2に記載の発明。
【請求項14】
前記外装面は、カーペット織物であり、前記表面カバー要素は、広幅カーペット、ランナー、エリアラグ、及びモジュールカーペットタイルからなる群から選ばれたクッションカーペット織物であり、前記カーペット織物は、PVCの少なくとも1層を含む裏地である請求項12に記載の発明。
【請求項15】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、ビニル面である請求項1に記載の発明。
【請求項16】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、セラミック面である請求項1に記載の発明。
【請求項17】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、ラミネート面である請求項1に記載の発明。
【請求項18】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、木材面である請求項1に記載の発明。
【請求項19】
前記表面カバー要素は、少なくとも1層の発泡体クッションである請求項1に記載の発明。
【請求項20】
前記表面カバー要素は、フローリング、カウンター上面、又は壁カバーの少なくとも1つである請求項1に記載の発明。
【請求項21】
前記表面カバー要素は、少なくとも0.01ポンド/インチ2の垂直接着性を有する請求項1に記載の発明。
【請求項22】
前記表面カバー要素は、少なくとも0.02ポンド/インチ2の垂直接着性を有する請求項1に記載の発明。
【請求項23】
前記表面カバー要素は、少なくとも0.03ポンド/インチ2の垂直接着性を有する請求項1に記載の発明。
【請求項24】
前記表面カバー要素は、少なくとも0.04ポンド/インチ2の垂直接着性を有する請求項1に記載の発明。
【請求項25】
コンクリート、木材、ガラス、アルミニウム、又はスチールからなる群のいずれかの支持表面を覆って配置するために適合された表面カバー要素であって、
前記表面カバー要素が前記支持表面上に配置されるときに、前記支持表面から突出するように適合された外装面、及び
前記表面カバー要素が前記支持表面上に配置されるときに、前記支持表面に向かって突出するように適合されたPVCの下側部
とを具備し、前記表面カバー要素が、摩擦促進コーティング無しに、等しい構造の前記表面カバー要素により示された横方向のグリップよりも実質的に大きい前記支持表面上の横方向のグリップを示すように、前記表面カバー要素の滑り摩擦を促進するに効果的なレベルで、摩擦促進コーティング組成物が、前記下側部の上に被覆して配置されており、前記摩擦促進コーティング組成物は、前記支持表面に永久には接着しない表面カバー要素。
【請求項26】
前記摩擦促進コーティング組成物は、約0.5〜約1.5オンス/平方ヤードの付加量で前記表面カバー要素の下側部に配置されている請求項25に記載の発明。
【請求項27】
前記摩擦促進コーティング組成物は、架橋したウレタンである請求項1に記載の発明。
【請求項28】
前記架橋したウレタンは、紫外線で硬化したウレタンである請求項27に記載の発明。
【請求項29】
前記架橋したウレタンは、熱で硬化したウレタンである請求項27に記載の発明。
【請求項30】
前記摩擦促進コーティング組成物は、アクリルホットメルト組成物である請求項25に記載の発明。
【請求項31】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、カーペット織物、織布織物、ニット織物、不織布フェルト、毛くずを張られた織物、及びけば立ちされたパイル織物からなる群から選ばれた繊維である請求項25に記載の発明。
【請求項32】
前記表面カバー要素は、広幅カーペット、ランナー、エリアラグ、及びモジュールカーペットタイルからなる群から選ばれたクッションカーペット織物である請求項25に記載の発明。
【請求項33】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、ビニル面である請求項25に記載の発明。
【請求項34】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、セラミック面である請求項25に記載の発明。
【請求項35】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、ラミネート面である請求項25に記載の発明。
【請求項36】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、木材面である請求項25に記載の発明。
【請求項37】
コンクリート、木材、ガラス、アルミニウム、又はスチールからなる群のいずれかの支持表面を覆って配置するために適合された硬質裏地カーペットタイルを含む表面カバー要素であって、
前記表面カバー要素が前記支持表面上に配置されるときに、前記支持表面から突出するように適合された、外方に突出したパイル糸の外装面、及び
前記表面カバー要素が前記支持表面上に配置されるときに、前記支持表面に向かって突出するように適合されたPVCの下側部
とを具備し、前記表面カバー要素が、摩擦促進コーティング無しに、等しい構造の前記表面カバー要素により示された横方向のグリップよりも実質的に大きい前記支持表面上の横方向のグリップの程度を示すように、前記表面カバー要素の滑り摩擦を促進するに効果的なレベルで、摩擦促進コーティング組成物が、前記PVCの下側部の上に被覆して配置されており、前記摩擦促進コーティング組成物は、前記支持表面に永久には接着せず、前記摩擦促進コーティング組成物は、架橋したウレタン及びウレタンホットメルトポリマーからなる群から選ばれる表面カバー要素。
【請求項38】
前記摩擦促進コーティング組成物は、シリコーンゴムである請求項1に記載の発明。
【請求項39】
前記摩擦促進コーティングは、下側部上の不連続パターンである請求項1に記載の発明。
【請求項40】
前記摩擦促進コーティング組成物は、シリコーンゴムである請求項25に記載の発明。
【請求項41】
前記摩擦促進コーティング組成物は、シリコーンゴムである請求項37に記載の発明。
【請求項42】
前記下側部はフェルトを含む請求項1に記載の発明。
【請求項43】
前記フェルトは予備作図(predraft)された、楕円形に刺し縫いされたフェルトである請求項42に記載の発明。
【請求項44】
前記下側部はフェルトを含む請求項25に記載の発明。
【請求項45】
前記フェルトは予備作図(predraft)された、楕円形に刺し縫いされたフェルトである請求項44に記載の発明。
【請求項46】
前記下側部はフェルトを含む請求項37に記載の発明。
【請求項47】
前記フェルトは予備作図(predraft)された、楕円形に刺し縫いされたフェルトである請求項46に記載の発明。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持表面を覆って配置するために適合された表面カバー要素であって、
前記表面カバー要素が前記支持表面上に配置されるときに、前記支持表面から突出するように適合された外装面、及び
前記表面カバー要素が前記支持表面上に配置されるときに、前記支持表面に向かって突出するように適合された下側部
とを具備し、前記表面カバー要素が、摩擦促進コーティング無しに、等しい構造の前記表面カバー要素により示された横方向のグリップよりも実質的に大きい前記支持表面上の横方向のグリップを示すように、前記表面カバー要素の滑り摩擦を促進するに効果的なレベルで、摩擦促進コーティング組成物が、前記下側部の上に被覆して配置されており、前記摩擦促進コーティング組成物は、前記支持表面に永久には接着せず、ほとんど又はブロッキングのない垂直方向の粘着又は接着量で前記表面カバー要素を提供する表面カバー要素。
【請求項2】
前記摩擦促進コーティング組成物は、約20グラム/平方メートルより大きくない乾燥付加レベルで前記表面カバー要素の下側部に配置されている請求項1に記載の表面カバー要素。
【請求項3】
前記摩擦促進コーティング組成物は、ラテックス組成物、ホットメルト組成物、架橋したウレタン、又はシリコーンゴムである請求項1又は2に記載の表面カバー要素。
【請求項4】
前記ラテックス組成物は、アクリルラテックス組成物、EVAラテックス、又はSBRラテックスである請求項3に記載の表面カバー要素。
【請求項5】
前記ホットメルト組成物は、オレフィン組成物である請求項3に記載の表面カバー要素。
【請求項6】
前記架橋したウレタンは、紫外線で硬化したウレタン、又は熱硬化したウレタンである請求項3に記載の表面カバー要素。
【請求項7】
前記表面カバー要素は、少なくとも1層の発泡体クッションを含む請求項1〜6のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項8】
前記表面カバー要素は、フローリング、カウンター上面、又は壁カバーの少なくとも1つである請求項1〜7のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項9】
前記表面カバー要素は、少なくとも0.01ポンド/インチ2の垂直接着性を有する請求項1〜8のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項10】
前記表面カバー要素は、0.03ポンド/インチ2未満の垂直接着性を有する請求項1〜9のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項11】
その下側部はPVCからなる請求項1〜10のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項12】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、カーペット織物、織布織物、ニット織物、不織布フェルト、毛くずを張られた織物、及びけば立ちされたパイル織物からなる群から選ばれた繊維である請求項1〜11のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項13】
前記表面カバー要素は、広幅カーペット、ランナー、エリアラグ、及びモジュールカーペットタイルからなる群から選ばれたクッションカーペット織物である請求項1〜12のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項14】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、ビニル面、セラミック面、ラミネート面、又は木材面である請求項1〜9のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項15】
前記摩擦促進コーティングは、下側部上の不連続パターンである請求項1〜14のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項16】
前記下側部はフェルトを含む請求項1〜15のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項17】
前記フェルトは予備作図(predraft)された、楕円形に刺し縫いされたフェルトである請求項1〜16のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項18】
前記摩擦促進コーティング組成物は、前記支持表面に永久には接着せず、ほとんど又は全くブロッキングを生じない垂直接着性を有する表面カバー要素を提供する請求項1〜17のいずれかに記載の表面カバー要素。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持表面を覆って配置するために適合された表面カバー要素であって、
前記表面カバー要素が前記支持表面上に配置されるときに、前記支持表面から突出するように適合された外装面、及び
前記表面カバー要素が前記支持表面上に配置されるときに、前記支持表面に向かって突出するように適合された下側部
とを具備し、前記表面カバー要素が、摩擦促進コーティング無しに、等しい構造の前記表面カバー要素により示された横方向のグリップよりも実質的に大きい前記支持表面上の横方向のグリップを示すように、前記表面カバー要素の滑り摩擦を促進するに効果的なレベルで、摩擦促進コーティング組成物が、前記下側部の上に被覆して配置されており、前記摩擦促進コーティング組成物は、前記支持表面に永久には接着せず、ほとんど又はブロッキングのない垂直方向の粘着又は接着量で前記表面カバー要素を提供する表面カバー要素。
【請求項2】
前記摩擦促進コーティング組成物は、約20グラム/平方メートルより大きくない乾燥付加レベルで前記表面カバー要素の下側部に配置されている請求項1に記載の表面カバー要素。
【請求項3】
前記摩擦促進コーティング組成物は、ラテックス組成物、ホットメルト組成物、架橋したウレタン、又はシリコーンゴムである請求項1又は2に記載の表面カバー要素。
【請求項4】
前記ラテックス組成物は、アクリルラテックス組成物、EVAラテックス、又はSBRラテックスである請求項3に記載の表面カバー要素。
【請求項5】
前記ホットメルト組成物は、オレフィン組成物である請求項3に記載の表面カバー要素。
【請求項6】
前記架橋したウレタンは、紫外線で硬化したウレタン、又は熱硬化したウレタンである請求項3に記載の表面カバー要素。
【請求項7】
前記表面カバー要素は、少なくとも1層の発泡体クッションを含む請求項1〜6のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項8】
前記表面カバー要素は、フローリング、カウンター上面、又は壁カバーの少なくとも1つである請求項1〜7のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項9】
前記表面カバー要素は、少なくとも0.01ポンド/インチ2の垂直接着性を有する請求項1〜8のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項10】
前記表面カバー要素は、0.03ポンド/インチ2未満の垂直接着性を有する請求項1〜9のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項11】
その下側部はPVCからなる請求項1〜10のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項12】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、カーペット織物、織布織物、ニット織物、不織布フェルト、毛くずを張られた織物、及びけば立ちされたパイル織物からなる群から選ばれた繊維である請求項1〜11のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項13】
前記表面カバー要素は、広幅カーペット、ランナー、エリアラグ、及びモジュールカーペットタイルからなる群から選ばれたクッションカーペット織物である請求項1〜12のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項14】
前記支持表面から突出するように適合された外装面は、ビニル面、セラミック面、ラミネート面、又は木材面である請求項1〜9のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項15】
前記摩擦促進コーティングは、下側部上の不連続パターンである請求項1〜14のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項16】
前記下側部はフェルトを含む請求項1〜15のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項17】
前記フェルトは予備作図(predraft)された、楕円形に刺し縫いされたフェルトである請求項1〜16のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項18】
前記摩擦促進コーティング組成物は、前記支持表面に永久には接着せず、ほとんど又は全くブロッキングを生じない垂直接着性を有する表面カバー要素を提供する請求項1〜17のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項19】
前記摩擦促進コーティング組成物上にカバーシートを含まない請求項1〜18のいずれかに記載の表面カバー要素。
【請求項20】
フローリングタイルである請求項16に記載の表面カバー要素。
【請求項21】
住居用表面カバーである請求項1〜20のいずれかに記載の表面カバー要素。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図13D】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図14D】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図17A】
【図17B】
【図17C】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図19A】
【図19B】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23A】
【図23B】
【図23C】
【図23D】
【図23E】
【図23F】
【図24】
【図24A】
【図24B】
【図25】
【図25A】
【図25B】
【図26】
【図26A】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図13D】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図14D】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図17A】
【図17B】
【図17C】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図19A】
【図19B】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23A】
【図23B】
【図23C】
【図23D】
【図23E】
【図23F】
【図24】
【図24A】
【図24B】
【図25】
【図25A】
【図25B】
【図26】
【図26A】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【公表番号】特表2006−524542(P2006−524542A)
【公表日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−513157(P2006−513157)
【出願日】平成16年4月20日(2004.4.20)
【国際出願番号】PCT/US2004/012180
【国際公開番号】WO2004/096538
【国際公開日】平成16年11月11日(2004.11.11)
【出願人】(599060788)ミリケン・アンド・カンパニー (65)
【氏名又は名称原語表記】Milliken & Company
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年4月20日(2004.4.20)
【国際出願番号】PCT/US2004/012180
【国際公開番号】WO2004/096538
【国際公開日】平成16年11月11日(2004.11.11)
【出願人】(599060788)ミリケン・アンド・カンパニー (65)
【氏名又は名称原語表記】Milliken & Company
【Fターム(参考)】
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