説明

複数のロボット機構部を備えたロボットシステム

【課題】複数のロボット機構部に対して共用の教示操作盤を有するロボットシステムにおいて、コストの増大を抑制しながら、所望のロボット機構を操作対象として設定する操作をオペレータが容易に行うことができるようにする。
【解決手段】ロボット機構部10a,10bは、それぞれを他と識別するための識別情報を視覚的に認識可能に表示した識別情報表示部11a,11bを有している。ロボットシステムは、オペレータが操作予定のロボット機構部10a,10bの識別情報表示部11a,11bの画像を撮像するためのカメラ40と、撮像された画像から識別情報を認識する識別情報認識手段21と、登録識別情報記憶手段22に記憶された登録識別情報と、認識された識別情報とを比較する比較手段23を備えている。ロボット制御装置20は、比較手段23の比較結果によって、複数のロボット機構部11a,11bの中の選択された一台を認識する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のロボット機構部を備え、それらを共用の教示操作盤を用いて操作することができるロボットシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ロボットシステムは、通常、ロボットの動作を制御するロボット制御装置に加え、オペレータがロボットに所望の工程を実行させるために必要な動作を設定するなどのためにロボットの操作などを行うための教示操作盤を含んでいる。したがって、教示操作盤は、ロボット制御装置と通信してオペレータの入力指令をロボット制御装置に伝達する働きをする。教示操作盤は、実際のロボットの動作を確認しながら操作を行うために、持ち運び可能な構成とされることが多く、そのために、ロボット制御装置とは別体として構成される場合が多い。
【0003】
ロボットシステムには、一連の工程を実行するために、複数のロボットを備える構成のものがある。このようなロボットシステムでは、各ロボット毎にロボット制御装置や教示操作盤を備える構成としてもよいが、複数のロボットに対してロボット制御装置や教示操作盤を共用した方が、システムのコストや設置スペースなどの面で合理的である場合がある。
【0004】
教示操作盤を複数のロボットに対して共用とする場合、オペレータは、所望のロボットの操作を行うにあたって、最初に、操作をしようとしているロボットがどのロボットであるかを設定する必要がある。このような設定の従来例として、特許文献1には、教示操作盤をロボット制御装置に接続するためのコネクタが接続されたことをロボット制御装置が検出することによって設定が行われる構成が開示されている。すなわち、コネクタを操作対象とするロボットに対応するロボット制御装置に接続すると、それが検出されることによって当該ロボットが操作対象として設定される。
【0005】
また、特許文献1には、教示操作盤が、複数のロボットに対応する複数のロボット制御装置が接続されたネットワークや無線を介してロボット制御装置と通信する場合についても記載されている。この場合、特許文献1では、教示操作盤に、操作対象とするロボットに対応するロボット制御装置のID番号を入力するなどの操作をすることによって、当該ロボットが操作対象として設定される構成としている。
【0006】
【特許文献1】特開2006−277531号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述の従来技術のうち、コネクタの接続によって操作対象とするロボットが設定される構成では、各ロボットに対応したコネクタの接続部を設ける必要がある。これに対しては、特に複数のロボットに対して共用のロボット制御装置を用いる場合などには、より合理的な構成とすることが望まれる。また、オペレータが、操作対象とするロボットに対応するロボット制御装置のID番号を入力する構成では、入力に手間がかかるなどの点を改善することが望まれる。
【0008】
そこで、本発明の目的は、複数のロボット機構部に対して共用の教示操作盤を有するロボットシステムにおいて、コストの増大を抑制しながら、所望のロボット機構を操作対象として設定する操作をオペレータが容易に行うことができる新規な構成のロボットシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的を達成するため、本発明のロボットシステムは、複数のロボット機構部と、ロボット機構部の動作を制御するロボット制御装置と、ロボット制御装置と第1の通信手段を介して通信し、複数のロボット機構部の中から選択された一台を操作するための、複数のロボット機構部について共用の教示操作盤とを有するロボットシステムにおいて、各ロボット機構部は、当該ロボット機構部を他のロボット機構部と識別するための識別情報を視覚的に認識可能に表示した識別情報表示部を有し、ロボットシステムは、識別情報を登録識別情報として記憶する登録識別情報記憶手段と、オペレータが操作予定のロボット機構部の識別情報表示部の画像を撮像するための撮像手段と、登録識別情報記憶手段に記憶された登録識別情報と、撮像手段により撮像された識別情報表示部の画像によって示される識別情報とを比較する比較手段と、を備え、ロボット制御装置は、比較手段の比較結果によって、オペレータが操作予定のロボット機構部として複数のロボット機構部の中から選択した一台を認識することを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、オペレータは、識別情報表示部を撮像するという簡単な操作をすることで、所望のロボット機構を操作対象として設定することができる。この際、識別情報表示部は、ロボット機構にコストをかけずに容易に設置することができ、あるいは、元々設けられている銘板などを識別情報表示部として利用することができる。
【0011】
本発明では、識別情報は、ロボット機構部を駆動するサーボモータに取付けられたエンコーダから通信によりロボット制御装置に送信されて、ロボット制御装置に設けられた登録識別情報記憶手段に登録識別情報として記憶される構成とするのが有利である。それによって、登録識別情報が自動的に登録されるようにすることができる。この際、サーボモータに取付けられたエンコーダの送信信号は、元々ロボット制御装置に送信される構成とされるのが普通であるので、登録識別情報の送信のために、専用の通信手段を設けなくて済む。
【0012】
ロボット制御装置が、撮像手段により撮像された識別情報表示部の画像を画像処理して識別情報を認識する識別情報認識手段を有し、撮像手段は教示操作盤と第2の通信手段を介して通信し、撮像手段により撮像された識別情報表示部の画像の情報が第2の通信手段により教示操作盤に送信され、さらに第1の通信手段によりロボット制御装置に送信されて、当該画像の情報から識別情報認識手段によって認識された識別情報が、ロボット制御装置に設けられた比較手段で、ロボット制御装置に設けられた登録識別情報記憶手段に登録された登録識別情報と比較される構成とすることができる。この構成では、識別情報認識手段、比較手段、および登録識別情報記憶手段の各手段がロボット制御装置側に設けられるので、教示操作盤の構成は簡素なものとすることができる。撮像手段は、教示操作盤と機能的に組み合わせて用いられるものなので、教示操作盤と通信する構成とするのが有利である。
【0013】
あるいは、識別情報認識手段は、教示操作盤側に設けた構成としてもよい。それによって、教示操作盤からロボット制御装置に送信する情報の情報量を低減することができる。
【0014】
本発明において、識別情報としては、ロボット機構部またはロボット機構部を駆動するモータの何れかの製造番号、シリアルナンバー、またはIDを用いることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、複数のロボット機構部に対して共用の教示操作盤を有するロボットシステムにおいて、所望のロボット機構を操作対象として設定する操作をオペレータが容易に行うことが可能となる。この際、特に、操作対象の設定を可能とするために、ロボット機構部に対して必要な変更を最小限に抑えることができ、コストの増大を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、本実施形態のロボットシステムの構成を示す模式図である。
【0017】
本実施形態のロボットシステムは複数のロボット機構を含んでおり、図1には、2つのロボット機構10a,10bを示している。さらに、ロボットシステムは、ロボット機構10a,10bに対して共用のロボット制御装置20と教示操作盤30を有している。なお、ロボットシステムが、3つ以上のロボット機構を含んでいてもよいのはもちろんである。
【0018】
ロボット機構10a,10b、ロボット制御装置20、教示操作盤30の個々の構成の詳細は、本発明には直接関係しないので説明を省略するが、図1には、ロボット機構10a,10bとして、複数のアームが互いに対して回転可能に連結された一般的なロボットを模式的に示している。なお、本発明の対象とするロボット機構は、このようなロボットに限られることはなく、例えば、より単純な機構の駆動用のモータなどであってもよい。
【0019】
ロボット制御装置20は、ロボット機構10a,10bへの指令信号出力などのための各種演算処理を行う演算処理部と、各種演算処理を行うためのプログラムや所望の工程を実行するための各ロボット機構10a,10bの動作順序などの情報を記憶する記憶部を有している。ロボット機構10a,10bはロボット制御装置20により通信手段50を介して動作を制御される。
【0020】
教示操作盤30には、ロボット機構10a,10bの中の選択された一台に所望の動作をさせたり、当該ロボット機構の現在位置を所望の処理工程において当該ロボット機構にとらせる位置として登録したりするための操作スイッチなどの入力手段が設けられている。このような入力手段を介したオペレータの操作に応じた情報をロボット制御装置20に伝達するために、教示操作盤30は、通信手段(第1の通信手段)51を介してロボット制御装置20と通信可能に構成されている。また、教示操作盤30は、各ロボット機構10a,10bの現在の位置や速度、ロボット制御装置20に設定された動作経路などの情報をロボット制御装置20から受け取り表示するなどの機能を備えていてもよい。
【0021】
本実施形態のロボットシステムには、各ロボット機構10a,10bに、それぞれを他と区別して識別可能とする識別情報を視覚的に確認できるように表示した識別情報表示部11a,11bが設けられている。そして、識別情報表示部11a,11bをオペレータが撮像するためのカメラ(撮像手段)40が備えられている。
【0022】
識別情報は、ロボット機構やそれを構成するモータの製造番号、シリアルナンバー、IDなどであってよい。識別情報表示部11a,11bは、特別に取り付けたものであってもよいが、ロボット機構、あるいはそれを構成するモータには、通常、識別情報として利用可能な表示を含む銘板などが取り付けられており、それを利用することができる。
【0023】
カメラ40は、教示操作盤30を用いるにあたって、操作の対象とするロボット機構を特定するために利用されるものであり、教示操作盤30と共に用いられる。このため、カメラ40は、教示操作盤30と通信手段(第2の通信手段)52を介して接続し、撮像した画像情報を教示操作盤30に送信する構成とするのが有利である。カメラ40は、特に、教示操作盤30に組み込まれたものとしてもよい。
【0024】
本実施形態では、撮像した画像情報は、教示操作盤30からロボット制御装置20に送信される構成となっている。ロボット制御装置20には、受信した画像情報に対して画像処理を行い、識別情報、すなわち、前述の製造番号、シリアルナンバー、IDなどの情報を認識し、すなわち、それに対応したキャラクタデータなどのデータに変換する識別情報認識手段21が設けられている。
【0025】
また、ロボット制御装置20には、ロボットシステムに含まれる全てのロボット機構10a,10bについて、その識別情報表示部11a,11bに表示されている識別情報を登録識別情報として予め記憶する登録識別情報記憶手段22が設けられている。さらに、ロボット制御装置20は、識別情報認識手段21によって認識された識別情報が、登録識別情報記憶手段22に記憶された各登録識別情報と一致するかどうかを判定する比較手段23を有している。
【0026】
なお、21〜23の各手段は、図1では、ロボット制御装置20内の別々の手段として記載しているが、それぞれ別個のハードウェアとして構成することもできる。また、これらの手段は、各手段間の明確な区分を持たないハードウェアにおけるソフトウェアによって実現されるものであってもよい。ソフトウェアによって実現される場合、各手段は、別個のソフトウェア部分として構成することもできるが、各手段間の明確な区分を持たないソフトウェアによって実現されるものであってもよい。
【0027】
以上のような本実施形態のロボットシステムでは、オペレータが教示操作盤30を用いてロボット機構10a,10bのいずれかの操作を行う場合、オペレータは、最初に、操作対象とするロボット機構10a,10bの識別情報表示部11a,11bをカメラ40で撮像する。すると、撮像された画像情報が、教示制御盤30を介してロボット制御装置20に送信され、識別情報認識手段21によって識別情報が認識される。そして、識別情報認識手段21によって得られた識別情報と、登録識別情報記憶手段22に記憶された登録識別情報とを比較手段23によって比較することによって、ロボット制御装置20は、操作対象とするロボット機構がどのロボット機構であるかを認識することができる。その結果、その後、教示操作盤30がオペレータによって操作されると、ロボット制御装置20は、操作対象として認識したロボット機構を動作させる。
【0028】
なお、ロボット制御装置20が、操作対象のロボット機構を認識した場合、例えば、カメラ40および/または教示制御盤30に設けられた表示部に、そのロボット機構の識別情報を表示して、認識が正常に行われたことをオペレータに知らせる処理をしてもよい。さらに、オペレータが、ロボット制御装置20による認識が正しいかどうかを確認する入力を行うようにしてもよい。また、識別情報認識手段21によって認識された識別情報が、登録識別情報記憶手段22に記憶されたいずれの登録識別情報とも一致しないことが比較手段23によって判定された場合などには、カメラ40および/または教示制御盤30に設けられた表示部などを介して、エラーメッセージを表示したり、再度の撮像を促したり、キー操作などによる識別情報の入力を促したりする処理をしてもよい。
【0029】
以上説明した本実施形態のロボットシステムによれば、オペレータは、ロボット機構10a,10bに設けられた識別情報表示部11a,11bをカメラ40で撮像するという容易な操作によって、所望のロボット機構を操作対象として設定することができる。この際、本実施形態の構成では、ロボット機構10a,10bには、識別情報表示部11a,11bを設ければ、他に変更を行う必要がなく、コストの増大を抑制することができる。特に、識別情報表示部11a,11bとしては、前述のように、ロボット機構に通常、元々設けられている銘板などを用いることができ、この場合、ロボット機構としては、特別な変更を加えていないものを用いることが可能である。
【0030】
なお、上記の実施形態は本発明を例示するものであり、特許請求の範囲に規定する本発明の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上記の実施形態では、登録識別情報記憶手段20に登録識別情報を予め記憶しておく構成を示したが、ロボット機構10a,10bから通信によってロボット制御装置20に登録識別情報を送り、記憶する構成としてもよい。それによって、登録識別情報が自動的に登録されるようにして、入力の手間を省くことができる。また、ロボット機構やその制御基板を交換したり、新たにロボット機構を追加したりした場合にも、登録識別情報が自動的に最新のシステム構成に適合したものに更新されるようにすることができる。
【0031】
特に、ロボット機構からロボット制御装置20への登録識別情報の通信は、ロボット機構に通常設けられているサーボモータに取り付けられたエンコーダを介して行う構成とすることができる。このようなエンコーダの情報は、元々ロボット制御装置20に取り入れられるのが普通であるので、エンコーダを利用して登録識別情報を通信する構成とすることによって、そのための専用の通信手段を設けなくて済む。
【0032】
また、識別情報認識手段21は、図2に示すように、教示操作盤30に設けてもよい。上述の実施形態におけるように、識別情報認識手段21をロボット制御装置20に設ければ、教示操作盤30の構成を簡素化でき、一方、図2の変形例のように、識別情報認識手段21を教示操作盤30側に設ければ、教示操作盤30とロボット制御装置20の間の通信の情報量を少なく抑えることができる。識別情報認識手段21をロボット制御装置20と教示操作盤30のどちらに設けるかは、教示操作盤30に要求される仕様や識別情報認識手段21と教示操作盤30の間の通信手段の仕様に応じて適宜選択することができる。
【0033】
あるいは、登録識別情報を画像情報の形態で登録識別情報記憶手段22に記憶しておき、比較手段23において、カメラ40によって撮像された識別情報表示部11a,11bの画像と登録識別情報とを直接比較する構成としてもよい。この場合には、識別情報認識手段21は省略される。
【0034】
また、本発明は、図3に示すように、各ロボット機構10a,10b毎に別々に通信手段50a,50bを介して接続されたロボット制御装置20a,20bが設けられ、ロボット機構10a,10bに対して共用の教示操作盤30がこれらのロボット制御装置20a,20bと、無線の通信手段51aを介して通信する構成のロボットシステムにも適用可能である。さらに、本発明は、図4に示すように、ロボット機構10a,10b毎のロボット制御装置20a,20bとロボット機構10a,10bについて共用の教示操作盤30とが、LAN(local area network)などのネットワークを通信手段51bとして通信する構成のロボットシステムにも適用可能である。
【0035】
これらの場合、図3,4に示すように、識別情報認識手段21は教示操作盤30に設け、登録識別情報記憶手段22a,22bおよび比較手段23a,23bは各ロボット制御装置20a,20bに設けた構成とすることができる。すなわち、各ロボット制御装置20a,20bの登録識別情報記憶手段22a,22bに、それぞれ対応するロボット機構10a,10bの登録識別情報を記憶しておき、各ロボット制御装置20a,20bで、教示操作盤30から送信されてきた識別情報が、対応する登録識別情報と一致するかどうかを判定する構成とすることができる。
【0036】
なお、この場合にも、識別情報認識手段も各ロボット制御装置20a,20bに設けてもよい。また、識別情報認識手段、登録識別情報記憶手段、比較手段を、教示操作盤30および各ロボット制御装置20a,20bと通信手段を介して接続された別体の構成としてもよいし、教示操作盤30に設けたり、いずれか1つのロボット制御装置に設けたりしてもよい。
【0037】
また、本発明は、ロボット制御装置および/または教示操作盤が複数グループのロボット機構の各グループに対して1台ずつ設けられている構成のロボットシステムにも適用可能である。この場合、各教示操作盤に関して、上述のような識別情報認識手段、登録識別情報記憶手段および判定手段を設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明による一実施形態のロボットシステムを示す模式図である。
【図2】図1の変形例のロボットシステムを示す模式図である。
【図3】図1の他の変形例のロボットシステムを示す模式図である。
【図4】図1のさらに他の変形例のロボットシステムを示す模式図である。
【符号の説明】
【0039】
10a,10b ロボット機構
11a,11b 識別情報表示部
20 ロボット制御装置
21 識別情報認識手段
22 登録識別情報記憶手段
23 比較手段
30 教示操作盤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のロボット機構部と、該ロボット機構部の動作を制御するロボット制御装置と、該ロボット制御装置と第1の通信手段を介して通信し、前記複数のロボット機構部の中から選択された一台を操作するための、前記複数のロボット機構部について共用の教示操作盤とを有するロボットシステムにおいて、
前記各ロボット機構部は、当該ロボット機構部を他の前記ロボット機構部と識別するための識別情報を視覚的に認識可能に表示した識別情報表示部を有し、
前記ロボットシステムは、
前記識別情報を登録識別情報として記憶する登録識別情報記憶手段と、
オペレータが操作予定の前記ロボット機構部の前記識別情報表示部の画像を撮像するための撮像手段と、
前記登録識別情報記憶手段に記憶された前記登録識別情報と、前記撮像手段により撮像された前記識別情報表示部の画像によって示される前記識別情報とを比較する比較手段と、
を備え、
前記ロボット制御装置は、前記比較手段の比較結果によって、オペレータが操作予定の前記ロボット機構部として前記複数のロボット機構部の中から選択した一台を認識することを特徴とするロボットシステム。
【請求項2】
前記識別情報が前記ロボット機構部を駆動するサーボモータに取付けられたエンコーダから通信により前記ロボット制御装置に送信されて、該ロボット制御装置に設けられた前記登録識別情報記憶手段に前記登録識別情報として記憶されることを特徴とする請求項1に記載のロボットシステム。
【請求項3】
前記ロボット制御装置が、前記撮像手段により撮像された前記識別情報表示部の画像を画像処理して前記識別情報を認識する識別情報認識手段を有し、
前記撮像手段は前記教示操作盤と第2の通信手段を介して通信し、前記撮像手段により撮像された前記識別情報表示部の画像の情報が前記第2の通信手段により前記教示操作盤に送信され、さらに前記第1の通信手段により前記ロボット制御装置に送信され、当該画像の情報から前記識別情報認識手段によって認識された前記識別情報が、前記ロボット制御装置に設けられた前記比較手段で、前記ロボット制御装置に設けられた前記登録識別情報記憶手段に登録された前記登録識別情報と比較されることを特徴とする請求項1または2に記載のロボットシステム。
【請求項4】
前記教示操作盤が、前記撮像手段により撮像された前記識別情報表示部の画像を画像処理して前記識別情報を認識する識別情報認識手段を有し、
前記撮像手段は前記教示操作盤と第2の通信手段を介して通信し、前記撮像手段により撮像された前記識別情報表示部の画像の情報が前記第2の通信手段により前記教示操作盤に送信され、当該画像の情報から前記識別情報認識手段によって前記識別情報が認識され、認識された前記識別情報が、前記第1の通信手段により前記ロボット制御装置に送られて、該ロボット制御装置に設けられた前記比較手段で、前記ロボット制御装置に設けられた前記登録識別情報記憶手段に登録された前記登録識別情報と比較されることを特徴とする請求項1または2に記載のロボットシステム。
【請求項5】
前記識別情報は、前記ロボット機構部または該ロボット機構部を駆動するモータの何れかの製造番号、シリアルナンバー、またはIDであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のロボットシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−131705(P2010−131705A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−309987(P2008−309987)
【出願日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(390008235)ファナック株式会社 (1,110)
【Fターム(参考)】