説明

記録材判別装置および方法

【課題】 記録材の種類を正確に判別し、または様々な種類の記録材においても最適な定着処理条件で定着等を行って良好な定着画像を得ること。
【解決手段】 第1の照射手段であるLED101、第2の照射手段であるLED104、第1の読取手段であるフォトトランジスタ103、第2の読取手段であるフォトトランジスタ102を有している。LED101を光源とする光は、スリット111を介して記録紙搬送ガイド105上の記録紙Pの表面に対し照射される。また、記録紙搬送ガイド105は、本実施形態では記録紙の裏面側から光を照射するための窓を設けてある。記録紙Pからの反射光は、スリット112、113を介し集光されてフォトトランジスタ102、103に受光される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録材判別装置および方法に関し、より詳細には、記録材の表面からの反射光および記録材の透過光量を検出してその種類を判別する記録材判別装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機、レーザープリンタ等の画像形成装置は、記録材に現像部により可視化・現像された像を転写して所定の定着処理条件において加熱及び加圧することにより上記現像剤像を定着させる。この所定の定着条件は、記録材の材質、厚さ、表面処理などによって大きく異なるため、複数種類の記録材を使用するためには、記録材の種類に応じたきめ細かな設定が必要である。
【0003】
従来、かかる画像形成装置においては、例えば、画像形成装置本体に設けられた操作パネル等に記録材のサイズや種類(記録材が紙の場合は紙種)をユーザに設定させ、その設定に応じて定着処理条件(例えば、定着温度や定着装置を通過する記録材の搬送速度)を変更していた。
【0004】
このため、近年では画像形成装置内部に記録材を判別するセンサを用いて記録材の種類を自動的に判別し、判別された種類に対応して現像条件、転写条件あるいは定着条件を可変制御する技術が提案されている。
【0005】
このような自動的に記録材の種類を検出する技術には、例えば、記録材の表面画像をCCDセンサによって撮像し、この情報をフラクタル次元情報に変換して記録材の表面平滑度を検出する方式、記録材の表面画像をCCDセンサあるいはCMOSセンサによって撮像しその光の大小関係から記録材の粗度を検出し表面平滑度から紙種を判別する方法、または記録材端部に出来る影の長さから記録材の厚みを検出する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2001−139189号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記の記録材の表面平滑度を検出する方法は、表面平滑度が同様で紙繊維の圧縮状態が異なる記録材、例えば普通紙と厚紙を検出すると厚紙が普通紙と判定されてしまい、現像条件、定着条件、転写条件をその記録紙に適した設定にできないため、定着性が悪くなるといった課題がある。
【0008】
一方、上記の記録材の材厚を判定する方法では、記録材表面の平滑度が分からないため、グロス紙等は普通紙に比べ光を通しにくいことから材厚が厚めに判定されてしまい適切な条件の設定ができない。
【0009】
さらに、近年では記録材の種類が多様になっているにも拘らず、印字品質に対する要求はより高くなっており、多種多様な記録材を正確に判別することが要求されている。
【0010】
本発明は、このような問題に鑑みて為されたものであり、様々な種類の記録材を自動判別するとともに、適切な条件において画像形成を行う記録材判別装置および方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の記録材判別装置は、記録材の表面からの反射光を得るために記録材に光を照射する第1の照射手段と、記録材からの透過光を得るために記録材に光を照射する第2の照射手段と、第1の照射手段から照射されて記録材から反射された正反射光と乱反射光、および第2の照射手段から照射され記録材を透過する正透過光と拡散透過光を読み取る複数の読取手段と、複数の読取手段により得られる正反射光量と乱反射光量との比である反射光比、および複数の読取手段により得られる正透過光量と散乱透過光量との比である透過光比を用いて記録材の種類を判別する判別手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の記録材判別方法は、記録材の表面からの反射光を得るために記録材に光を照射し、得られる記録材の正反射光および乱反射光を読み取る反射光読取ステップと、記録材を透過する透過光を得るために光を照射し、得られる記録材の正透過光および拡散透過光を読み取る透過光読取ステップと、読み取られた正反射光量と乱反射光量との比である反射光比、および読み取られた正透過光量と散乱透過光量との比である透過光比を用いて記録材の種類を判別する判別ステップとを備えたことを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明の画像形成装置は、潜像を担持する潜像担持体と、潜像担持体に現像剤を付与することにより潜像を現像剤像として可視化する現像手段と、所定方向に搬送される記録材に現像手段による現像剤像を転写する転写手段と、転写手段によって現像剤像を転写された記録材を所定の定着処理条件において加熱および加圧することにより現像剤像を記録材に定着させる定着手段とを備えた画像形成装置において、記録材表面からの反射光を得るために記録材に光を照射する第1の照射手段と、記録材からの透過光を得るために記録材に光を照射する第2の照射手段と、第1の照射手段から照射されて記録材から反射された正反射光と乱反射光、および第2の照射手段から照射され記録材を透過する正透過光と拡散透過光を読み取る複数の読取手段と、複数の読取手段とにより得られる正反射光量と乱反射光量との比である反射光比、および複数の読取手段とにより得られる正透過光量と散乱透過光量との比である透過光比を用いて記録材の種類を判別する判別手段とを備え、判別された記録材の種類に対応する定着処理条件により定着手段によって現像剤像を記録材に定着させることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の画像形成装置は、像担持体と、像担持体上に形成される潜像に現像剤を付与して潜像を現像する現像手段と、記録材に現像手段によって現像された現像剤像を転写する転写手段と、転写手段によって記録材上に転写された現像剤像を定着させる定着手段とを備えた画像形成装置において、記録材表面からの反射光を得るために記録材に光を照射する第1の照射手段と、記録材からの透過光を得るために記録材に光を照射する第2の照射手段と、第1の照射手段から照射されて記録材から反射された正反射光と乱反射光、および第2の照射手段から照射され記録材を透過する正透過光と拡散透過光を読み取る複数の読取手段とを備え、複数の読取手段により得られる正反射光量と乱反射光量との比である反射光比、および複数の読取手段とにより得られる正透過光量と散乱透過光量との比である透過光比に基づいて、定着手段の定着条件を設定して現像剤像を記録材に定着させることを特徴とする。
【0015】
さらに、本発明の記録材判別装置は、記録材に光を照射する照射手段と、照射手段から照射され、記録材を透過する正透過光を受光する第1受光手段と、照射手段から照射され、記録材を透過する拡散透過光を受光する第2受光手段と、第1受光手段から得られた出力と第2受光手段から得られた出力とに基づいて記録材の種類を判別する判別手段とを備えることができる。
【0016】
また、本発明の記録材判別方法は、記録材に光を照射するステップと、記録材を透過する正透過光を受光するステップと、記録材を透過する拡散透過光を受光するステップと、受光された正透過光と拡散透過光とに基づいて記録材の種類を判別するステップとを備えたことを特徴とする。
【0017】
さらに、本発明の画像形成装置は、像担持体と、像担持体上に形成される潜像に現像剤を付与して潜像を現像する現像手段と、記録材に現像手段によって現像された現像剤像を転写する転写手段と、転写手段によって記録材上に転写された現像剤像を定着させる定着手段とを備えた画像形成装置において、記録材に光を照射する照射手段と、照射手段から照射され、記録材を透過する正透過光を受光する第1受光手段と、照射手段から照射され、記録材を透過する拡散透過光を受光する第2受光手段とを備え、第1受光手段から得られた出力と第2受光手段から得られた出力とに基づいて定着手段における定着条件を設定して現像剤像を記録材に定着させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、記録材の表面からの反射光を得るために記録材に光を照射する第1の照射手段と、記録材からの透過光を得るために記録材に光を照射する第2の照射手段と、第1の照射手段から照射されて記録材から反射された正反射光と乱反射光、および第2の照射手段から照射され記録材を透過する正透過光と拡散透過光を読み取る複数の読取手段と、複数の読取手段により得られる正反射光量と乱反射光量との比である反射光比、および複数の読取手段により得られる正透過光量と散乱透過光量との比である透過光比を用いて記録材の種類を判別する判別手段とを備えているため、記録材の種類を正確に判別することができ、または種々の記録材においても最適な定着処理条件で定着等を行って良好な定着画像を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明による記録材判別装置および方法を説明する。
【0020】
(第1実施形態)
図1に本発明の第1実施形態にかかる記録紙判別センサ100の構成を示す。記録紙判別センサ100は、図1に示すように、第1の照射手段であるLED101、第2の照射手段であるLED104、第1の読取手段であるフォトトランジスタ103、第2の読取手段であるフォトトランジスタ102を備えている。
【0021】
LED101を光源とする光は、スリット111を介して記録紙搬送ガイド105上の記録紙Pの表面に対し照射される。また、記録紙搬送ガイド105には、本実施形態では記録紙の裏面側から光を照射するための窓を設けてある。記録紙Pからの反射光は、スリット112、113を介し集光されてフォトトランジスタ102、103に受光される。この受光された反射光によって記録紙Pの光沢度を検出する。
【0022】
LED104を光源とする光は、光を集光させるための集光ガイド114を通って記録紙Pの裏面へ照射される。記録紙Pからの透過光は、スリット112、113を介してフォトトランジスタ102、103に受光される。この受光された透過光から記録紙Pからの透過光量を検出する。本実施形態では、LED101は、LED光が記録紙P表面に対し図1に示すように所定の角度をもって照射されるよう配置されている。また、LED104はLED光が記録紙P裏面に対し、図1のようにフォトトランジスタ102の真下の位置から照射されるように配置されている。
【0023】
次に、図2を用いてセンサ制御部の内部構成を示すブロック図を説明する。発光素子駆動部305は、発光部301、302を駆動し、メイン制御部306は発光素子駆動部を制御する。信号処理部307は、受光部からの出力値を16bitの分解能でA/D変換して演算し、受光部303、304(図1のフォトトランジスタ102,103に対応)の出力値を得る。例えば、演算される出力値としては、記録紙の光沢度を示す値(正反射出力(S1)/乱反射出力(S2))、および記録紙の光透過性を示す値(正透過出力(S1)/拡散透過出力(S2))がある。
【0024】
また、比較演算部308は、信号処理部307で行われた結果と、あらかじめメモリ309に格納されている設定値との比較演算を行う。メモリ309は、EEPROMのような不揮発メモリであり、記録紙判別のための設定値が格納されている。また、メモリ309には、発光部301、302のそれぞれ対して、2種類以上の異なる発光光量値が格納されている。例えば、工場出荷時などに基準紙を用いて基準紙からの正反射光量、乱反射光量を検出し、その結果と、その結果を用いて演算により求めることにより得られる2種類以上の異なる発光光量値をメモリ309に格納する。
【0025】
また、発光部302についても同様に工場出荷時などに上記と同様の基準紙を用いて基準紙からの正透過光量、拡散透過光量を検出し、その結果と、その結果を用いて演算により求めた2種類以上の異なる発光光量値をメモリ309に格納する。
【0026】
なお発光部301は図1のLED101、発光部302はLED104に対応している。
【0027】
次に、2種類以上の異なる発光光量を出力可能とした理由について述べる。
【0028】
図3に発行部302の発光光量が1種類しかなく且つ受光部が1つで記録紙の種類の判別を行ったときの結果を示す。図3に示す結果からは、記録紙の種類は判別できるものの、より多数の種類の記録紙を判別しようとすると、閾値に対するマージンが十分ないため誤った判別をしてしまうことが分かる。例えば、普通紙で厚みの異なる記録紙が3種類以上ある場合などは、判別のための閾値に対するマージンがより小さくなってしまって誤判別してしまう場合が発生する。これは、受光部が1つであれば発光光量が2種類以上であっても同じ結果になる(図3において設定光量値を複数設定しても判別精度はほとんど変わらない)。そこで、受光部を2つ設け、図4に示すように2種類以上の異なる発光光量(例えば、光量1、2、3)を設定し、2つの受光部の結果の比(S1/S2 ここで、S1:正透過出力、S2:拡散透過出力)をとると、光量を変化させることにより多数の種類の記録紙を閾値に対するマージンを十分もって判別できることが分かる。これは、受光部としてのフォトトランジスタ102、103の各々の受光光量に差が生じるからであり(図4において各記録紙のS1/S2のピークでS1とS2の受光光量の差が最大となる。受光光量S1>S2)、および発光素子104により照射された面からの光量が図12に示すような光量分布をもっているため、照射面に対して角度を持っているフォトトランジスタ103の受光光量は、フォトトランジスタ102の受光光量より小さいからである。以上のような受光光量の差の生じ方は、紙の厚さにより異なるため、図4のように各記録ごとに異なるグラフになり、光量を替えることによって十分なマージンをもって記録紙の種類を判別することができる。また、以上の説明から発光光量1種類、受光部2つの場合では、より多数の種類の記録紙の判別ができないことも理解できる(図4において、例えば光量1のみの設定の場合、普通紙2と厚紙の判別が難しくなる)。
【0029】
また、発光部301の発光光量を2種類以上にする理由については、発光部302と同様、上述した記録紙の判別精度を向上するためである。なお、発光部301の発光光量を2種類以上にする別の理由について以下に説明する。
【0030】
受光部303、304(図1のフォトトランジスタ102、103)それぞれの感度ムラや、発光部の劣化などによって、同じ記録紙からの反射光を受光しても受光光量が異なってくる場合があり、その発光部の劣化、感度ムラを補正するために光量を複数設定している。受光部の感度ムラを補正する場合、例えば、受光部304が受光部303よりも感度が悪いのであれば、光量1の場合に受光部303からの光量をモニタし、光量2(>光量1)の場合に受光部304からの光量をモニタするようにする。なお、この場合には発光部301からの発光を光量1、光量2と連続的に切り替えて発光させるように制御することになる。
【0031】
図5は、本実施形態の記録紙判別センサの制御フローチャートである。先ず、LED101を上記の手法で求めた光量A1で発光させる(S501)が、その際、LED104は消灯している。フォトトランジスタ102、103で乱反射光、正反射光を受光し(S502)、得られた出力値を信号処理(S503)して記録紙の光沢度を示す値Pa1(正反射光量/乱反射光量)を求める。そして、予めメモリに格納されている光沢度判別閾値Ta1と比較演算し(S504)、Ta1<Pa1ならばOHTと判別する(S505)。
【0032】
Ta1≧Pa1の場合は、LED101を光量A2(>A1)で発光させる(S506)。上記と同様に、フォトトランジスタ102、103で正反射光量、乱反射光量を受光し(S507)、出力値を信号処理(S508)して得られた結果Pa2(正反射光量/乱反射光量)を比較演算する(S509)。Ta2≧Pa2なら普通紙(S510)、それ以外ならグロス紙またはグロスフィルムと判別される(S511)。
【0033】
次に、普通紙と判別された紙種を紙厚に応じて判別する制御フロー(紙厚検知のフローチャート)を図6に示す。また、図13は図6の記録紙判別センサの制御フローチャートに基づくLED104の発光光量設定を示す図である。
【0034】
LED101は、消灯させた状態でLED104を光量B1で発光させ(S601)、フォトトランジスタ102、103でそれぞれ正透過光量、拡散透過光量を受光し(S602)、得られた出力値を信号処理して(S603)記録紙の光透過性を示す値Pb1(正透過出力/拡散透過出力)を求める。そして、予めメモリに格納されている光透過性判別閾値Tb1と比較演算する(S604)。Tb1≧Pb1の場合、薄紙(〜64g/m2)と判別する(S605)が、Tb1<Pb1の場合(F1へ分岐)は、LED104を光量B2で発光させ(S611)、フォトトランジスタ102、103でそれぞれ正透過光量、拡散透過光量を受光し(S612)、得られた出力値を信号処理して(S613)記録紙の光透過性を示す値Pb2(正透過出力/拡散透過出力)を求める。そして、予めメモリに格納されている光透過性判別閾値Tb2と比較演算する(S614)。
【0035】
ここで、光量は光量B1<光量B2の関係がある。F1で得られた記録紙の光透過性を示す値をPb2とすると、Tb2≧Pb2の場合、普通紙1(65〜90g/m2)と判別される。Tb2<Pb2の場合は、さらに光量B3(>光量B2)を発光させ(S621)、フォトトランジスタ102、103でそれぞれ正透過光量、拡散透過光量を受光し(S622)、得られた出力値を信号処理して(S623)記録紙の光透過性を示す値Pb2(正透過出力/拡散透過出力)を求める。そして、予めメモリに格納されている光透過性判別閾値Tb2と比較演算する(S624)。F2で得られた記録紙の光透過性を示す値をPb3(正透過出力/拡散透過出力)とすると、Tb3≧Pb3の場合、普通紙2(91〜120g/m2)と判別され(S625)、Tb3<Pb3の場合は、厚紙(121g/m2〜)と判別される(S626)。
【0036】
さらに、上記では判別しなかったグロス紙及びグロスフィルムを判別する場合のフロー(グロス紙/グロスフィルム検知のフローチャート)について図7を用いて説明する。図5のS510でグロス紙もしくはグロスフィルムと判別された場合、これらを分類するために、LED104を光量B2で発光させる(S701)。そして、フォトトランジスタ102、103でそれぞれ正透過光量、拡散透過光量を受光し(S702)、得られた出力値を信号処理し(S703)て記録紙の光透過性を示す値Pc1(正透過出力/拡散透過出力)を求め、グロス紙およびグロスフィルムを判別するための閾値Tcと比較を行う(S704)。そして、Tc≧Pc1の場合はグロス紙と判別され(S705)、Tc<Pc1の場合はグロスフィルムと判別する(S706)。
【0037】
上述したように、本実施形態によれば、従来の記録紙判別センサに対して、第1または第2の照射手段の発光タイミングを変え、第1または第2の照射手段がそれぞれ2種類以上の異なる発光光量を出力可能とし、ならびに記録紙の光沢度を「正反射光量/乱反射光量」値により、および記録紙の光透過性を「正透過出力/拡散透過出力」値により求めることによって、多数の種類の記録紙を正確に判別できる。また、 本実施形態においては、図13に示すように発光光量を小さい光量B1から大きな光量B2、B3に切り替えるように照射して、光量B1の場合は薄紙かどうかを、光量B2の場合は普通紙1かどうかを、光量B3の場合には普通紙2か厚紙かどうかを判別するようにしたが、その逆である光量が高い順(B3、B2、B1の順)で照射しても同程度の正確さで記録紙を判別できる。
【0038】
(第2実施形態)
図8は、第2実施形態にかかる記録紙判別センサの構成を示す図である。なお、第1実施形態と同様の構成に関しては、同一符号を付し、その説明を省略する。本実施形態における記録紙判別のための動作に関しては、上述した第1実施形態における動作と同様である。
【0039】
本実施形態は、第1実施形態と、その構成にフォトトランジスタ102とLED104を結ぶ線上に基準板801を追加した点で異なる。基準板801は全く光を透過しないものではなく、ある程度光を透過するような材質のもの(例えばアクリル、プラスチックなど)を用いる。上述の場所に基準板801を挟むと、フォトトランジスタ102、103に透過する光量の低下が懸念される。しかし、本実施形態における基準板801の厚さは、分類すべき記録紙をすべて判別でき、かつLED104の発光光量を大きくした場合にLED104に流れる電流値が定格を超えることのないような厚さにする。このような構成をとることによって、分類すべき記録紙を判別できることに加え、経時的にLED101、104の光量が低下したり、紙粉やトナーにより受光部が汚れて受光光量が低下したりしても、基準板を用いてキャリブレーション(発光光量の調整)を行うことができ、判別精度を低下させることなく記録紙を判別できる。
【0040】
また、上記の方法の他に、基準板801のない構成では、LED101、104について、工場出荷時にLEDの経時変化や受光部汚れに応じた複数の光量を設定しておき、例えば、紙種判別センサの使用量情報(例えば動作時間情報)に基づいて光量を切り替えるようにしても、LEDの経時変化、受光部の汚れによる受光光量低下を補償することが可能である。また、紙種判別センサで紙種を判別する動作を行っている以外の所定のタイミングで基準板801及び記録紙Pがない状態でLEDを強制発光させてフォトトランジスタ102、103の出力を用いることによってLEDの経時変化、受光部の汚れによる受光光量低下を補償することも可能である。
【0041】
(第3実施形態)
図9は、本実施形態にかかるカラー画像形成装置を好適に示す一例である画像形成装置の概略構成を示す模式的断面図である。図9に示すカラー画像形成装置には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色ごとに4つの画像形成部が配置されている。したがって、以下の書く符号のa、b、c、およびdは、それぞれY、M、CおよびBk用であることを意味するものとする。また、画像形成部に対向して中間転写体ユニットが配置されている。
【0042】
各々の画像形成部は、像担持体915a,915b,915c,915d、像担持体915a,915b,915c,915dを一様に所定の電位に帯電するための帯電部913a,913b,913c,913d、帯電された像担持体915a,915b,915c,915d上に各色画像データに対応したレーザ光を照射して静電潜像を形成するためのレーザスキャナユニット911a,911b,911c,911d、像担持体915a,915b,915c,915d上に形成された静電潜像を現像して顕像化するための現像部916a,916b,916c,916d、現像部916a,916b,916c,916d内の各色トナーを像担持体915a,915b,915c,915dに送り出すためのスリーブローラ914a,914b,914c,914d、トナーの転写後に像担持体915a,915b,915c,915d上に残留したトナーを除去するためのクリーニング部917a,917b,917c,917dを備える。また、廃トナーユニット912a,912b,912c,912dは、廃トナーを収納するためのものである。
【0043】
上記中間転写体ユニットは、中間転写体901を備えており、上記で形成した画像を中間転写体901に一次転写する。この中間転写体901は、中間転写体901を駆動する駆動ローラ931c、中間転写体901に張力を与えるテンションローラ931a、記録紙Pに二次転写するための転写部941を備えている。カラー画像形成装置の下部には記録紙Pが収納された給紙カセット903が配置されている。給紙カセット903からの記録紙Pの搬送経路には、記録紙の給紙用のピックアップローラ904、記録紙Pの先端を検出し、画像形成プロセスのタイミングをはかるための記録紙判別センサ100、像担持体915a,915b,915c,915dから中間転写体901に形成された画像を転写するタイミングをとるために記録紙Pを待機させるためのレジストローラ906が備えられている。
【0044】
記録紙Pは、記録紙判別センサ100の検出結果が反映されるように画像形成プロセス条件(転写バイアスなど)が設定されて、中間転写体に形成された画像を転写される。定着部902が、記録紙P上に転写された4色の各トナー画像を溶融定着させた後、定着された記録紙Pは機外に排出されて画像形成動作が終了する。定着部902の定着温度も記録紙判別センサの検出結果が反映されて設定されることになる。なお、本実施形態における記録材判別方法は、上記第1実施形態で説明した判別方法と同じであるため説明を省略する。
【0045】
また、第1実施形態においては、受光部302、304からの出力に基づいて記録材の種類を判別しているが、本実施形態においては、受光部302、303からの出力に基づいて、記録材の種類の判別をスキップして、直接、定着部902の定着条件を設定するようにしても良い。
【0046】
次に、本実施形態における記録紙判別制御について説明する。給紙1枚目において、記録紙Pの判別は、画像を転写する前に行なうため、搬走路中で待機している間に記録紙判別を行う。しかし、連続印字の場合には、給紙2枚目以降は待機している時間が、給紙1枚目の場合に比べ極端に短くなるため、メディアを検知するための時間が取れない。
【0047】
そこで、給紙2枚目以降は、記録紙Pの所定の位置(先端部)が記録紙判別センサ100の真下に到達するタイミングで検知を開始する。そして、記録紙Pの搬送中に検知を行い給紙1枚目と同じ検知結果であるかどうか(同じ種類の記録紙であるかどうか)を確認する。例えば、給紙1枚目と記録紙の種類が違うと判別した場合、2枚目の記録紙を通紙しないように、記録紙の搬送を停止するよう制御する。
【0048】
上述のように、搬送路途中に記録紙判別センサを配置して搬送中に判別可能とする構成にすることにより無駄な記録紙の排出を回避することができる。
【0049】
また、記録紙判別センサ100をさらに給紙口側(図9の900の位置)に設置した場合、2枚目以降の記録紙の不一致を検出して無駄な記録紙の排出を回避するという利点に加えて、検知タイミングを早めることが可能となり、図10に示すようにプリント1枚目の記録紙の検知までの時間が短縮できるため、ファーストプリントアウトタイムを短縮できるという効果も得られる。
【0050】
このように、給紙口付近に記録紙判別センサをすることにより、ファーストプリントアウトタイムの短縮が可能となって、ユーザビリティーを向上させることができる。
【0051】
(第4実施形態)
図11は、本実施形態にかかる画像形成装置に記録紙後処理装置を備えた画像形成システム装置を好適に示す一例である画像形成システム装置の概略を示す模式的断面図である。なお、第3実施形態と同様の構成に関しては、同一符号を付して説明を省略する。
【0052】
記録紙後処理装置は、一般に単純積載モードおよび後処理モードを持っている。単純積載モードとは、画像形成装置本体から画像形成済みの記録紙Pが搬送されてくると、入口ローラ1101、中間ローラ1102、および排紙ローラ1103によって積載トレイ1104へと搬送され単純に積載されるモードのことである。後処理モードとは、排紙ローラ1103を離間させておいて、記録紙Pをいったん中間積載部1105に複数枚積載して、搬送方向整合パドル1106と、横方向整合部1107とによって、記録紙束P´に整合した後、図示せぬ後処理部(ステイプラ、パンチャー、記録紙折込み機等)によって、ステイプル(綴じ)、パンチ穴あけ、折込み等の後処理を行い、再び排紙ローラを圧接して、記録紙束P´を積載トレイ1104へと排紙を行なうモードのことである。
【0053】
また、入口ローラ1101には従属して回転する従属ローラ1108が配置されている。画像形成装置から記録紙を受け入れる記録紙後処理装置入口部には、入口ローラ1101の上流に入口センサ1110が配置され、入口センサ1110からの記録紙の進入を示す出力により記録紙Pの装置内への進入を検知する。また、図中の矢印は記録紙が搬送される方向を示している。
【0054】
記録紙判別センサ100によって記録紙の厚さを検知したあと、その結果に応じて記録紙後処理装置に通紙し積載または後処理できる枚数を記録紙後処理装置の有するCPU(図示せず)によって決定する。例えば、薄紙であればW枚、普通紙1であればX枚、普通紙2であればY枚、厚紙であればZ枚(W>X>Y>Z)を通紙し積載または後処理できるようにCPU(図示せず)は記録紙搬送を制御する。
【0055】
上述のような制御を行うことにより、従来まで記録紙後処理装置に厚さ検知部や記録紙後処理装置への進入枚数をカウントするために必要であったフォトインタラプタを備える必要がなくなるため、コストダウンが可能となる。また、記録紙後処理装置が処理不可能な枚数を通紙しないようにすることができるため、記録紙の後処理の品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる記録紙判別センサ100の構成を示す概略図である。
【図2】本発明の一実施形態によるセンサ制御部の内部構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態の発光光量が1種類しかなく且つ受光部1つで記録紙判別を行ったときの結果を示す図である。
【図4】本実施形態の発光光量が3種類で且つ受光部2つで記録紙判別を行ったときの結果を示す図である。
【図5】本実施形態の記録紙判別センサの制御フローチャートである。
【図6】普通紙と判別された紙種を紙厚に応じて判別する制御フローを示す図である。
【図7】本発明の一実施形態によるグロス紙及びグロスフィルムを判別する場合のシーケンスを示す図である。
【図8】本発明の一実施形態第にかかる記録紙判別センサの構成を示す図である。
【図9】本実施形態にかかるカラー画像形成装置を好適に示す一例である画像形成装置の概略構成を示す模式的断面図である。
【図10】本実施形態のプリント1枚目の記録紙の検知までの時間が短縮できる様子を示す図である。
【図11】本実施形態にかかる画像形成装置に記録紙後処理装置を備えた画像形成システム装置を好適に示す一例である画像形成システム装置の概略を示す模式的断面図である。
【図12】本発明の発光光量複数種類、受光部2つにした理由を説明するための図である。
【図13】本発明の一実施形態のLED104の発光光量設定を示す図である。
【符号の説明】
【0057】
100、900 記録紙判別センサ
101、104 LED
102、103 受光部
105 記録紙搬送ガイド
111〜114 スリット
301〜304 発光部
305 発光素子制御部
306 メイン制御部
307 信号処理
308 比較部
309 メモリ
801 基準板
901 中間転写体
902 定着部
903 給紙カセット
904 ピックアップローラ
906 レジストローラ
1101 入口ローラ
1102 中間ローラ
1103 排紙ローラ
1104 積載トレイ
1105 中間積載部
1106 搬送方向整合パドル
1107 横方向整合部
1110 入口センサフラグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録材の表面からの反射光を得るために記録材に光を照射する第1の照射手段と、
記録材からの透過光を得るために前記記録材に光を照射する第2の照射手段と、
前記第1の照射手段から照射されて前記記録材から反射された正反射光と乱反射光、および前記第2の照射手段から照射され前記記録材を透過する正透過光と拡散透過光を読み取る複数の読取手段と、
前記複数の読取手段により得られる正反射光量と乱反射光量との比である反射光比、および前記複数の読取手段により得られる正透過光量と散乱透過光量との比である透過光比を用いて前記記録材の種類を判別する判別手段と
を備えたことを特徴とする記録材判別装置。
【請求項2】
前記第1の照射手段および第2の照射手段は、各々所定の異なる複数の光量で光を照射し、前記判別手段は、前記第1の照射手段および第2の照射手段により所定の異なる複数の光量の光によってそれぞれ得られる前記反射光比および透過光比を用いて前記記録材の種類を判別することを特徴とする請求項1に記載の記録材判別装置。
【請求項3】
前記第1の照射手段および第2の照射手段により照射される光に対して所定の反射特性および透過特性を有し、前記記録材の読取位置に配置された基準板をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載の記録材判別装置。
【請求項4】
前記第1の照射手段と前記複数の読取手段とを前記記録材の一方に配置し、前記第2の照射手段を前記記録材に対して前記第1の照射手段の反対側に配置したことを特徴とする請求項1、2または3に記載の記録材判別装置。
【請求項5】
前記複数の読取手段は、第1の読取手段と第2の読取手段とから構成され、
前記第2の照射手段と第2の読取手段とは前記記録材を挟んで対向する位置に、および前記第1の照射手段と第1の読取手段とは第2の照射手段と第2の読取手段とを結ぶ線に対して線対称の位置に配置されたことを特徴とする請求項1、2または3に記載の記録材判別装置。
【請求項6】
記録材の表面からの反射光を得るために該記録材に光を照射し、得られる前記記録材の正反射光および乱反射光を読み取る反射光読取ステップと、
前記記録材を透過する透過光を得るために光を照射し、得られる前記記録材の正透過光および拡散透過光を読み取る透過光読取ステップと、
前記読み取られた正反射光量と乱反射光量との比である反射光比、および前記読み取られた正透過光量と散乱透過光量との比である透過光比を用いて前記記録材の種類を判別する判別ステップと
を備えたことを特徴とする記録材判別方法。
【請求項7】
前記反射光読取ステップおよび透過光読取ステップでは、それぞれ所定の異なる複数の光量で光を照射して反射光および透過光を読み取り、前記判別ステップは、前記所定の異なる複数の光量の光によってそれぞれ得られる前記反射光比および透過光比を用いて前記記録材の種類を判別することを特徴とする請求項6に記載の記録材判別方法。
【請求項8】
前記反射光読取ステップまたは透過光読取ステップは、発光光量の高い順から照射することを特徴とする請求項7に記載の記録材判別方法。
【請求項9】
前記反射光読取ステップまたは透過光読取ステップは、前記記録材の搬送中または停止中に行われることを特徴とする請求項6に記載の記録材判別方法。
【請求項10】
潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体に現像剤を付与することにより前記潜像を現像剤像として可視化する現像手段と、所定方向に搬送される記録材に該現像手段による該現像剤像を転写する転写手段と、該転写手段によって前記現像剤像を転写された前記記録材を所定の定着処理条件において加熱および加圧することにより前記現像剤像を記録材に定着させる定着手段とを備えた画像形成装置において、
前記記録材表面からの反射光を得るために前記記録材に光を照射する第1の照射手段と、
前記記録材からの透過光を得るために前記記録材に光を照射する第2の照射手段と、
前記第1の照射手段から照射されて前記記録材から反射された正反射光と乱反射光、および前記第2の照射手段から照射され前記記録材を透過する正透過光と拡散透過光を読み取る複数の読取手段と、
前記複数の読取手段により得られる正反射光量と乱反射光量との比である反射光比、および前記複数の読取手段により得られる正透過光量と散乱透過光量との比である透過光比を用いて前記記録材の種類を判別する判別手段とを備え、
当該判別された記録材の種類に対応する前記定着処理条件により前記定着手段によって前記現像剤像を記録材に定着させることを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
前記第1の照射手段および第2の照射手段は、各々所定の異なる複数の光量で光を照射し、前記判別手段は、前記第1の照射手段および第2の照射手段により所定の異なる複数の光量の光によってそれぞれ得られる前記反射光比および透過光比を用いて前記記録材の種類を判別することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記第1の照射手段および第2の照射手段により照射される光に対して所定の反射特性および透過特性を有し、前記記録材の読取位置に配置された基準板をさらに備えたことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記第1の照射手段と前記複数の読取手段を前記記録材の一方に配置し、前記第2の照射手段を前記記録材に対して前記第1の照射手段の反対側に配置したことを特徴とする請求項10、11または12に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記複数の読取手段は、第1の読取手段と第2の読取手段とから構成され、前記第2の照射手段と第2の読取手段とは前記記録材を挟んで対向する位置に、および前記第1の照射手段と第1の読取手段とは第2の照射手段と第2の読取手段とを結ぶ線に対して線対称の位置に配置されたことを特徴とする請求項10、11または12に記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記判別手段により判別した前記記録材の種類に応じて後処理装置へ排紙する枚数を可変させる後処理制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項10ないし14のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記後処理装置は、ステイプルスタッカーであることを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記後処理装置は、紙折込み機能を有することを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
【請求項18】
像担持体と、前記像担持体上に形成される潜像に現像剤を付与して前記潜像を現像する現像手段と、記録材に前記現像手段によって現像された現像剤像を転写する転写手段と、前記転写手段によって前記記録材上に転写された前記現像剤像を定着させる定着手段とを備えた画像形成装置において、
前記記録材表面からの反射光を得るために前記記録材に光を照射する第1の照射手段と、
前記記録材からの透過光を得るために前記記録材に光を照射する第2の照射手段と、
前記第1の照射手段から照射されて前記記録材から反射された正反射光と乱反射光、および前記第2の照射手段から照射され前記記録材を透過する正透過光と拡散透過光を読み取る複数の読取手段とを備え、
前記複数の読取手段により得られる正反射光量と乱反射光量との比である反射光比、および前記複数の読取手段とにより得られる正透過光量と散乱透過光量との比である透過光比に基づいて、前記定着手段の前記定着条件を設定して前記現像剤像を前記記録材に定着させることを特徴とする画像形成装置。
【請求項19】
前記第1の照射手段および第2の照射手段は、各々所定の異なる複数の光量で光を照射し、前記判別手段は、前記第1の照射手段および第2の照射手段により所定の異なる複数の光量の光によってそれぞれ得られる前記反射光比および透過光比を用いて前記記録材の種類を判別することを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置。
【請求項20】
前記第1の照射手段と前記複数の読取手段を前記記録材の一方に配置し、前記第2の照射手段を前記記録材に対して前記第1の照射手段の反対側に配置したことを特徴とする請求項18または19に記載の画像形成装置。
【請求項21】
前記複数の読取手段は、第1の読取手段と第2の読取手段とから構成され、前記第2の照射手段と第2の読取手段とは前記記録材を挟んで対向する位置に、および前記第1の照射手段と第1の読取手段とは第2の照射手段と第2の読取手段とを結ぶ線に対して線対称の位置に配置されたことを特徴とする請求項18または19に記載の画像形成装置。
【請求項22】
記録材に光を照射する照射手段と、
前記照射手段から照射され、前記記録材を透過する正透過光を受光する第1受光手段と、
前記照射手段から照射され、前記記録材を透過する拡散透過光を受光する第2受光手段と、
前記第1受光手段から得られた出力と前記第2受光手段から得られた出力とに基づいて前記記録材の種類を判別する判別手段と
を備えた記録材判別装置。
【請求項23】
前記判別手段は、前記第1受光手段から得られた出力と前記第2受光手段から得られた出力との比を用いて前記記録材の種類を判別することを特徴とする請求項22に記載の記録材判別装置。
【請求項24】
前記照射手段は、所定の異なる複数の光量で光を照射し、前記判別手段は、前記照射手段からの所定の異なる光量の光によって得られる前記透過光比を用いて前記記録材の種類を判別することを特徴とする請求項22または23に記載の記録材判別装置。
【請求項25】
記録材に光を照射するステップと、
前記記録材を透過する正透過光を受光するステップと、
前記記録材を透過する拡散透過光を受光するステップと、
受光された前記正透過光と拡散透過光とに基づいて前記記録材の種類を判別するステップと
を備えたことを特徴とする記録材判別方法。
【請求項26】
前記記録材の種類を判別するステップは、受光された前記正透過光と拡散透過光との比に基づいて判別することを特徴とする請求項25に記載の記録材判別方法。
【請求項27】
像担持体と、前記像担持体上に形成される潜像に現像剤を付与して前記潜像を現像する現像手段と、記録材に前記現像手段によって現像された現像剤像を転写する転写手段と、前記転写手段によって前記記録材上に転写された前記現像剤像を定着させる定着手段とを備えた画像形成装置において、
記録材に光を照射する照射手段と、
前記照射手段から照射され、前記記録材を透過する正透過光を受光する第1受光手段と、
前記照射手段から照射され、前記記録材を透過する拡散透過光を受光する第2受光手段とを備え、
第1受光手段から得られた出力と第2受光手段から得られた出力とに基づいて前記定着手段における定着条件を設定して前記現像剤像を記録材に定着させることを特徴とする画像形成装置。
【請求項28】
第1受光手段から得られた出力と第2受光手段から得られた出力とに基づいて前記定着手段における定着条件を設定することを特徴とする請求項27に記載の画像形成装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−23288(P2006−23288A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−157540(P2005−157540)
【出願日】平成17年5月30日(2005.5.30)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】