説明

起床時疲労感改善剤、起床時疲労感改善用組成物、及びこれらを含む起床時疲労感改善用飲食物

【課題】 睡眠の質を良化し、服用することにより起床時に疲労感の解消を体感できる起床時疲労感改善剤、起床時疲労感改善用組成物、及びこれらを含む起床時疲労感改善用飲食物を提供する。
【解決手段】 ナス科ウィザニア(Withania)属植物由来成分を有効成分として含有することを特徴とする起床時疲労感改善剤である。前記起床時疲労感改善剤と動植物由来成分を有効成分とする疲労回復剤とを含むことを特徴とする起床時疲労感改善用組成物である。前記起床時疲労感改善剤及び前記起床時疲労感改善組成物のいずれかを含む起床時疲労感改善用飲食物である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、睡眠の質を良化し、服用することにより起床時(覚醒時)に疲労感の解消を体感できる起床時疲労感改善剤、起床時疲労感改善用組成物、及びこれらを含む起床時疲労感改善用飲食物に関する。なお、本発明において、飲食物とは、経口的に摂取される一般食品、健康食品、保健機能食品、医薬部外品、及び医薬品などをいう。
【背景技術】
【0002】
近年、睡眠障害や不眠など、睡眠に関する問題が多くとりあげられている。
厚生労働省が、12歳以上の日本人32,000人を対象として実施した平成12年保険福祉動向調査によると、約5人に1人が睡眠に関する問題を抱えていることが明らかになった。このうち、最も多い回答が「朝起きても熟睡感がない(24.2%)」であり、次いで「朝早く目が覚めてしまう(22.0%)」、「夜中に何度も目が覚める(19.5%)」という回答であった。また、平成14年の日本睡眠学会のシンポジウムでは、アテネ不眠尺度(Soldatos et al.: Journal of Psychosomatic Research 48:555-560, 2000)に基づく回答から、調査した1万424人の49.4%に不眠症の疑いがあることがわかった。
【0003】
このような睡眠に関する問題を解決するための商品が多岐にわたって開発・上市されており、その作用機序から大きく二種類に分類することができる。
一つは、音、光、及び香りなどの刺激を体外から与えることにより、入眠や覚醒を補助したり、睡眠改善効果を得ようとする商品群である(特許文献1及び2参照)。しかしながら、刺激に対する応答には個人差があり、また睡眠に関する問題の程度や刺激を受け入れる態勢によっても得られる効果に差が生じるため、必ずしもすべての人々に満足な効果を提供できるものとは言えない。
【0004】
もう一つは、有効成分を含有する飲料(ハーブティ等)、食品(健康食品等)、及び医薬品(睡眠薬等)などを経口摂取(服用)することにより、睡眠改善効果を得ようとする商品群である。例えば、バレリアンエキスを配合した不眠症用組成物(特許文献3参照)、オタネニンジンエキスやイチョウ葉エキス等を含む安眠用健康食品(特許文献4〜6参照)、ステロイドを含む睡眠促進用組成物(特許文献7参照)、テアニンを含む睡眠障害を改善する組成物(特許文献8参照)など、摂取することにより、睡眠障害を誘起するストレスや疲労の改善によって睡眠導入効果や安眠が得られる組成物が提案されている。しかしながら、これらの組成物は、特有の臭気を伴うものが多く、継続的かつ積極的な摂取が妨げられることがある。
【0005】
一方、睡眠薬などの医薬品については、OTC薬もあるものの、一般的に睡眠薬に対する抵抗感が根強い。また、医師の診断及び処方箋が必要となることに加え、服用した場合には副作用の危険性を排除することができないという問題がある。
【0006】
ところで、起床時に熟睡感や爽快感が体感でき、心地よく一日の活動を開始できることは非常に重要である。また、真に意味のある睡眠の改善とは、睡眠の質の良化であり、睡眠によって心身の疲労回復が実現することであり、かつ、それが体感できることが不可欠である。
【0007】
しかし、従来の提案はいずれも、睡眠の妨げとなる要因を取り除いて入眠を促進する効果を得ることが主な目的となっており、睡眠の質を良化することによって、起床時に疲労感が解消されるという効果については、何ら開示されていない。
【0008】
よって、経口摂取が容易で、睡眠の質を良化し、服用することにより起床時に爽快感や熟睡感が得られ、特に、疲労感の解消を体感できる起床時疲労感改善剤、起床時疲労感改善組成物、及びこれらを含む起床時疲労感改善用飲食物は、未だ提供されていないのが現状であり、これらの開発が切に望まれている。
【0009】
【特許文献1】特開平9−187512号公報
【特許文献2】WO01/058435号公報
【特許文献3】特開2003−183174号公報
【特許文献4】特開平9−23849号公報
【特許文献5】特開平9−23850号公報
【特許文献6】特開平9−23851号公報
【特許文献7】特開平11−35596号公報
【特許文献8】特開2000−247878号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、前記従来における問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明は、経口摂取が容易で、睡眠の質を良化し、服用することにより起床時に爽快感や熟睡感が得られ、特に、疲労感の解消を体感できる起床時疲労感改善剤、起床時疲労感改善組成物、及びこれらを含む起床時疲労感改善用飲食物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決するため、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、ナス科ウィザニア(Withania)属植物由来成分が、起床時の疲労感改善に有用であること、及び、心身(特に、脳など)の疲労回復作用を有する動植物由来成分からなる疲労回復剤を組み合わせてなる組成物を摂取することにより、起床時疲労感改善効果が得られるとの新知見を得た。
【0012】
本発明は、本発明者による前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> ナス科ウィザニア(Withania)属植物由来成分を有効成分として含有することを特徴とする起床時疲労感改善剤である。
<2> ナス科ウィザニア(Withania)属植物の根茎部を水系溶媒で抽出して得られる抽出物を有効成分として含有する前記<1>に記載の起床時疲労感改善剤である。
<3> ナス科ウィザニア(Withania)属植物が、ウィザニアソムニフェラデュナル(Withania somnifera Dunal)である前記<1>から<2>のいずれかに記載の起床時疲労感改善剤である。
<4> (A)前記<1>から<3>のいずれかに記載の起床時疲労感改善剤と、(B)動植物由来成分を有効成分とする疲労回復剤とを含むことを特徴とする起床時疲労感改善用組成物である。
<5> 動植物由来成分を有効成分とする疲労回復剤(B)が、羅漢果、茶、ジンジャー、大豆、米、チェリー、牡蠣、乳、及び卵から選ばれる少なくとも1種の素材または抽出物を含む前記<4>に記載の起床時疲労感改善用組成物である。
<6> 動植物由来成分を有効成分とする疲労回復剤(B)が、羅漢果、茶、ジンジャー、大豆、米、チェリー、牡蠣、乳、及び卵から選ばれる少なくとも1種の素材から抽出されたフォスファチジルセリン、γアミノ酪酸、タウリン、トリプトファン、及びテアニンの少なくともいずれかを含む前記<4>から<5>のいずれかに記載の起床時疲労感改善用組成物である。
<7> アミノ酸、及びビタミン類のいずれかを含む前記<4>から<6>のいずれかに記載の起床時疲労感改善用組成物である。
<8> 前記<1>から<3>のいずれかに記載の起床時疲労感改善剤を含むことを特徴とする起床時疲労感改善用飲食物である。
<9> 前記<4>から<7>のいずれかに記載の起床時疲労感改善用組成物を含むことを特徴とする起床時疲労感改善用飲食物である。
【0013】
前記ナス科ウィザニア(Withania)属植物、特に、ウィザニアソムニフェラデュナル(Withania somnifera Dunal)の植物エキスの生理作用、及び薬理作用については、滋養強壮作用、強精作用、抗ストレス作用、及び抗リウマチ作用などについて知られている(例えば、特開2002−145794号公報)。しかし、この前記ナス科ウィザニア(Withania)属植物由来成分が、睡眠を良化し、服用によって起床時の疲労感改善効果を発揮することについては全く知られておらず、本発明者らの新たな知見である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によると、経口摂取が容易で、睡眠の質を良化し、服用することにより起床時に爽快感や熟睡感が得られ、特に、疲労感の解消を体感できる起床時疲労感改善剤、起床時疲労感改善組成物、及びこれらを含む起床時疲労感改善用飲食物を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
(起床時疲労感改善剤)
本発明の起床時疲労感改善剤は、ナス科ウィザニア属植物由来成分を有効成分として含んでなる。該起床時疲労感改善剤は、必要に応じて適宜選択したその他の成分と併用してもよい。
前記ナス科ウィザニア属植物由来成分である起床時疲労感改善効果を示す物質の詳細は不明であるが、前記由来成分としては、例えば、粉砕物、乾燥物、乾燥粉砕物、抽出液、該抽出液の希釈液、該抽出液を乾燥して得られる乾燥物、これらの粗精製物、及び精製物などが挙げられる。
【0016】
ナス科ウィザニア属植物としては、ウィザニアソムニフェラデュナルが好ましい。前記ウィザニアソムニフェラデュナルとは、ナス科ウィザニア属植物の常緑低木で、インド西部、パキスタン、スリランカ、及び南アフリカなどの乾燥した亜熱帯地方に自生し、アシュワガンダ(Ashwagandha)、ウィンターチェリー(Winter Cherry)という名でも呼ばれる植物である。
【0017】
本発明で用いるナス科ウィザニア属植物の抽出物としては、根茎部を水系溶媒で抽出して得られる抽出物が好ましい。
前記根茎部を水系溶媒で抽出して得られる抽出物としては、根茎部を乾燥した後、そのまま、または、粗砕機を用い粉砕して水系溶媒に供することにより得られる。
前記根茎部を乾燥する方法としては、特に制限は無く、公知の方法を目的に応じて適宜選択することができる。
なお、前記抽出物を得る方法としては、特に制限は無く、公知の抽出方法を目的に応じて適宜選択することができる。
【0018】
前記水系溶媒としては、水、親水性有機溶媒、およびこれらの混合液を室温乃至溶媒の沸点以下の温度で用いることが好ましい。
【0019】
前記水としては、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等の他、これらに各種処理を施したものが含まれる。水に施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、滅菌、ろ過、イオン交換、浸透圧の調整、緩衝化等が含まれる。従って、本発明において抽出溶媒として使用し得る水には、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
【0020】
前記親水性有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、イソプロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコールなどが挙げられ、これら親水性有機溶媒と水との混合溶媒などを用いることができる。なお、水と親水性有機溶媒との混合系溶媒を使用する場合には、低級アルコールの場合は水10質量部に対して1〜90質量部、低級脂肪族ケトンの場合は水10質量部に対して1〜40質量部、多価アルコールの場合は水10質量部に対して10〜90質量部添加することが好ましい。
【0021】
前記抽出液は、該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、該抽出液の乾燥物、又はこれらの粗精製物若しくは精製物を得るために、常法に従って希釈、濃縮、乾燥、精製等の処理を施してもよい。
【0022】
また、起床時疲労感改善効果の低下を招かない範囲で脱色、脱臭等を目的とする精製を行うことも可能であるが、未精製のままでも実用上支障はない。なお、精製は、具体的には活性炭処理、吸着樹脂処理、イオン交換樹脂処理等によって行うことができる。
【0023】
前記抽出液はそのままでも前記起床時疲労感改善剤として使用することができるが、服用や組成物製造の観点から、濃縮液や乾燥物とするのが好ましい。
前記抽出液の乾燥物を得るにあたっては、吸湿性を改善するためにデキストリン、シクロデキストリン等のキャリアーを添加してもよい。
また、前記抽出液は苦味を有するため、ガラクトマンナン分解物を添加するする方法(特開2002−218936号公報参照)摂取時の呈味を改善することができる。また、カプセル化する方法(特開2003−55219号公報参照)などによって、摂取時の味をマスクするとともに、消化器内で安定に吸収されるようにしてもよい。
【0024】
前記起床時疲労感改善組成物を製剤化する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記起床時疲労感改善剤の剤形としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、固形剤、液剤などが挙げられる。
前記固形剤としては、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、細粒剤、コーティング法により腸溶性コーティング剤などが挙げられる。前記固形剤としては、経口固形製剤の製造時に用いられる添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。前記添加剤としては、例えば、カリウム塩、酢酸、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味矯臭剤、増量剤、被覆剤、酸味料・pH調整剤、品質改良剤、増粘安定剤、及び保存料などが挙げられる。
前記液剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記ナス科ウィザニア属植物由来成分を、乳化剤を用いて水に溶解、及び分散させたもの、エチルアルコール等の可溶性溶媒に溶解させたのちに、水に溶解させたもの、などが挙げられる。
【0025】
前記起床時疲労感改善剤の使用方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、医薬品、医薬部外品、健康食品などとして使用することができる。また、起床時疲労感改善効果を高める他の成分を配合してなる後述の起床時疲労感改善組成物の成分として使用することができ、さらに一般食品や一般飲料に含有させることにより、後述する起床時疲労感改善用飲食物の成分として好適に使用することができる。
【0026】
前記起床時疲労感改善剤の摂取量としては、睡眠の悩みのレベルに応じて適宜選択することができるが、根茎部抽出物の乾燥物重量として、1〜5000mg/日が好ましく、10〜1000mg/日がより好ましい。
【0027】
本発明の起床時疲労感改善剤は、日常的に経口摂取することが可能であり、前記ナス科ウィザニア属植物由来成分の働きにより、睡眠の質が良化され、起床時に熟睡感や爽快感が得られ、特に、疲労感の解消が体感できる。
【0028】
(起床時疲労感改善組成物)
本発明の起床時疲労感改善組成物は、(A)前記起床時疲労感改善剤と、(B)動植物由来成分を有効成分とする疲労回復剤とを含み、適宜選択したその他の成分を含んでも良い。
【0029】
前記(B)動植物由来成分を有効成分とする疲労回復剤としては、羅漢果(Momordicae grosvenori SwingleSiraitia grosvenorii(Swingle))、ジンジャー(Zingiber属)、大豆(Glycine max(L.) Merrill)、米(Oryza sativa)、チェリー(Prunus属)、茶(茶:Camellia sinensis (L.) O. kuntze、中国種:var. sinensis、アッサム種:var. assamica)、牡蠣(Crassostrea gigas)、乳、及び卵から選ばれる少なくとも1種の素材または抽出物が好ましい。
前記素材の形態としては、粉砕物、乾燥物、及び乾燥粉砕物などが挙げられ、前記抽出物としては、抽出液、該抽出液、該抽出液を乾燥して得られる乾燥物、これらの粗精製物、及び精製物、並びに発酵代謝産物などが挙げられる。
【0030】
また、前記(B)動植物由来成分を有効成分とする疲労回復剤は、羅漢果、茶、ジンジャー、大豆、米、チェリー、牡蠣、乳、及び卵から選ばれる少なくとも1種の素材から抽出されたフォスファチジルセリン、γアミノ酪酸、タウリン、トリプトファン、及びテアニンの少なくともいずれかを含むことが好ましい。なお、これらの物質は、前記素材由来であればよく、発酵代謝産物であってもよい。
【0031】
前記素材及び物質の配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、本発明の起床時疲労感改善組成物の1日の摂取量中に、乾燥物重量として、下記表1に示す量が含まれていることが好ましい。また、前記素材及び物質は、1種または2種以上を配合することができる。
【0032】
【表1】

【0033】
さらに、前記起床時疲労感改善組成物中には、起床時疲労感改善効果を高める目的で、その他の成分を配合することができる。
その他の成分としては、例えば、アミノ酸、ビタミン類、ビフィズス菌、オリゴ糖、乳酸菌、ヒアルロン酸、ポリフェノール、DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタン酸)、スクワラン、キトサン、プロポリス、ラクトフェリン、クロレラ原末、スピルリナ原末、セントジョーンスウォートエキス、及び、ミネラル類(亜鉛、カルシウム、マグネシウム等)などが挙げられる。これらの中でも、特に、アミノ酸、及びビタミン類が好ましい。
【0034】
前記アミノ酸としては、必須アミノ酸が好ましく、例えば、トリプトファン、メチオニン、リジン、フェニルアラニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、スレオニン、及びヒスチジンが挙げられ、これらの中でも、トリプトファンが好ましい。
前記ビタミン類としては、例えば、水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、ビタミン様物質(ビタミンP、ビタミンQ、ビタミンU、イノシトール等)、及びプロビタミン類などが挙げられる。これらの中でも、ビタミンA類、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、及びそれらの組み合わせが好ましい。脂溶性ビタミンは、過剰摂取による弊害が生じない範囲で添加する。
【0035】
なお、前記(A)前記起床時疲労感改善剤と、(B)動植物由来成分との配合方法は、特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができる、各成分の抽出物の製造段階で予め配合しておいてもよく、別々に配合してもよい。
前記(A)前記起床時疲労感改善剤と、(B)動植物由来成分との配合量は、1日あたりの摂取量として、前記(A)が根茎部の乾燥物重量として1〜5000mg、前記(B)の各成分が前記表1の量を満たして含有されている限り、特に制限されない。
【0036】
前記起床時疲労感改善組成物の使用方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、医薬品、医薬部外品、サプリメント等の健康食品などとして使用することができる。また、一般食品や一般飲料に含有させることにより、後述する起床時疲労感改善用飲食物の成分として好適に使用することができる。
【0037】
前記起床時疲労感改善組成物を固形剤や液剤などに製剤化する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記固形剤としては、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、細粒剤、コーティング法により腸溶性コーティング剤、などが挙げられる。前記固形剤としては、経口固形製剤の製造時に用いられる添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。前記添加剤としては、例えば、カリウム塩、酢酸、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味矯臭剤、増量剤、被覆剤、酸味料・pH調整剤、品質改良剤、増粘安定剤、及び保存料などが挙げられる。
前記液剤としては、例えば、前記起床時疲労感改善組成物の成分を、乳化剤を用いて水に溶解、及び分散させたもの、エチルアルコール等の可溶性溶媒に溶解させたのちに、水に溶解させたもの、などが挙げられる。
【0038】
本発明の起床時疲労感改善組成物は、日常的に経口摂取することが可能であり、前記ナス科ウィザニア属植物由来成分の働きと、前記起床時疲労感改善組成物中に含まれる疲労回復成分とにより、睡眠の質が良化され、起床時に熟睡感や爽快感が得られ、特に、疲労感の解消が体感できる。
【0039】
(起床時疲労感改善用飲食物)
本発明の起床時疲労感改善用飲食物は、前記起床時疲労感改善剤、及び、前記起床時疲労感改善組成物のいずれかを含有してなり、必要に応じて適宜選択したその他の成分を含有してなる。
【0040】
前記起床時疲労感改善剤、及び前記起床時疲労感改善組成物が適用できる飲食物としては、特に限定されないが、通常の食生活において得られるカロリーに著しく影響を及ぼすことがないものが好ましい。特に、就寝前に摂取される飲食物としては、肥満の原因とならないよう、前記起床時疲労感改善用飲食物1食分のカロリーとしては、0〜100kcalが好ましく、0〜50kcalがより好ましく、0〜10kcalがより好ましい。
【0041】
前記起床時疲労感改善用飲食物としては、例えば、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料等の飲料;飴、キャンディー、ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子、パン等の菓子類;アイスクリーム、アイスシャーベット、かき氷等の冷菓;ソース、たれ、スパイス等の調味料;加工乳、発酵乳等の乳製品;サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシング等の油脂及び油脂加工食品;そば、うどん、はるさめ、ぎょうざの皮、しゅうまいの皮、中華麺、即席麺等の麺類;カニ、サケ、アサリ、マグロ、イワシ、エビ、カツオ、サバ、クジラ、カキ、サンマ、イカ、アカガイ、ホタテ、アワビ、ウニ、イクラ、トコブシ等の水産物;かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品;カレー、シチュー、親子丼、お粥、雑炊、中華丼、かつ丼、天丼、うな丼、ハヤシライス、おでん、マーボドーフ、牛丼、ミートソース、玉子スープ、オムライス、餃子、シューマイ、ハンバーグ、ミートボール等のレトルトパウチ食品;種々の形態の健康・栄養補助食品などが挙げられ、これらを製造するに当り通常用いられる補助的な原料や添加物と共に添加することができる。
【0042】
前記その他の成分としては、前記飲食物を製造するに当り通常用いられる補助的原料又は添加物、などが挙げられる。
前記原料又は添加物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、ブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、ルブソサイド、コーンシロップ、乳糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L−アスコルビン酸、dl−α−トコフェロール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アラビアガム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウム塩類、色素、香料、保存剤、などが挙げられる。
【0043】
前記起床時疲労感改善用飲食物における本発明の前記起床時疲労感改善剤、及び前記起床時疲労感改善組成物の添加量は、対象となる飲食物の種類に応じて異なり一概には規定することができないが、飲食物本来の味を損なわない範囲で添加すれば良く、各種対象飲食物に対し、通常10ppm〜50%が好ましく、100ppm〜30%がより好ましい。また、顆粒、錠剤又はカプセル形態の飲食物の場合には、通常0.1〜100質量%が好ましく、5〜100質量%がより好ましい。
【0044】
本発明の起床時疲労感改善用飲食物は、日常的に経口摂取することが可能であり、添加した前記起床時疲労感改善剤、及び前記起床時疲労感改善組成物の作用により、睡眠の質が良化され、起床時に熟睡感や爽快感が得られ、特に、疲労感の解消が体感できる。
【実施例】
【0045】
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこの実施例に何ら限定されるものではない。
[製造例1]
−起床時疲労感改善組成物含有カプセル剤−
以下の組成を有する起床時疲労感改善組成物含有カプセル剤を、常法により製造した。なお、カプセルとしては1号ハードゼラチンカプセルを使用した。
<配合成分とその配合量(カプセル剤4粒中)>
・ウィザニアソムニフェラデュナル根茎部抽出物の乾燥粉末 300.0mg
・米由来γアミノ酪酸 100.0mg
・羅漢果エキス 20.0mg
・ビタミンB6 1.5mg
・賦形剤(セルロース) 200.0mg
ただし、上記配合量は、1日の摂取量としてカプセル剤4粒中の量を示した。
【0046】
[比較製造例1]
前記製造例1で製造した起床時疲労感改善組成物含有カプセルのプラセボとして、以下の組成を有するカプセル剤を、常法により製造した。なお、カプセルとしては1号ハードゼラチンカプセルを使用した。
<配合成分とその配合量(カプセル剤4粒中)>
・ビタミンB6 1.5mg
・賦形剤(セルロース) 620.0mg
ただし、上記配合量は、1日の摂取量としてカプセル剤4粒中の量を示した。製造されたカプセル剤の外観は、前記製造例1のカプセル剤と同様であった。
【0047】
(実施例1及び比較例1)
アテネ式不眠尺度の結果、不眠の疑いあり(6点以上)と判定された人、または、睡眠に関する悩みを持っている人で、いずれも医師による診断や投薬を受けていない人30名を被験者とした。
(1)サンプルの服用
前記被験者30名を、15名ずつ2グループに分け、以下のスケジュールで15日間試験を行った。
・グループ1:サンプル服用5日間、服用なし5日間、プラセボ服用5日間
・グループ2:プラセボ服用5日間、服用なし5日間、サンプル服用5日間
なお、サンプル服用(実施例1)では、前記製造例1のカプセル剤4粒を、プラセボ服用(比較例1)では、前記比較製造例1のカプセル剤4粒を、それぞれ1日1回、就寝する30〜60分前に摂取してもらった。
【0048】
(2)評価方法
−睡眠感に関する評価−
前記被験者に、試験開始前、及び試験中の起床時に、OSA睡眠評価票(MA版)に準拠したアンケートに回答してもらった。
前記アンケートは、16問の質問で構成された4肢選択回答方式である。前記質問の項目は「(I)起床時の眠気」、「(II)入眠と睡眠維持(睡眠の質)」、「(III)夢見(悪夢や頻回の夢みによる睡眠の妨害)」、「(IV)疲労回復感(起床時の爽快感)」、及び「(V)睡眠時間延長感(長く眠っていたという感覚)」の5因子に分類されている。各質問項目は、反応頻度により重み付けられた尺度値(Zc)を持ち、これに基づいて因子ごとに結果を集計した(脳と精神の医学、10:401−409(1999))。各因子とも得点が高いと睡眠が良好であると判断される。
試験前の得点と比較して、5点以上の改善がみられた被験者数を表2に示す。
また、試験中におけるサンプル服用時(実施例1)の結果、及び、プラセボ服用時(比較例1)の結果について、得点を表3及び図1に示す。
【0049】
【表2】

【0050】
【表3】

被験者間の得点のばらつきが大きかったため、平均得点で評価した場合、実施例1と比較例1との得点差が小さいが、いずれの因子の平均得点も実施例1が高く、サンプル摂取により睡眠が良化されていることがわかった。
【0051】
−起床時の体感に関する評価−
前記被験者には、毎回、起床時の体感を自由回答してもらった。
前記自由回答に対し、(1)試験期間中に何らかの睡眠の良化を示す回答をした被験者数の集計、及び、(2)回答中に指摘された事項を分類し、複数の事項が挙げられた回答は分割し、具体的な睡眠の良化を示す件数の集計を行った。前記(2)については、例えば、「朝までほとんど起きなかったので、よく眠れた」という回答は、「朝までほとんど起きなかった(=中途覚醒がほとんど無かった)」、「よく眠れた(=熟睡感が得られた)」という2項目についてそれぞれ良化が認められたものとし、2件として計上した。
その結果、サンプル服用時(実施例1)において、何らかの睡眠の良化を体感したという被験者数は15名中10名(66.7%)であり、「熟睡感が得られた」、「眠りの質が良くなった」、「起床時の疲労感が解消した」などの、具体的な睡眠の良化を示す件数は38件であった。
一方、プラセボ服用時(比較例1)においては、前記睡眠の良化を体感したという回答をした被験者は、15名中2名(13.3%)であり、具体的な睡眠の良化を示す件数は7件であった。
【0052】
−起床時の気分に関する評価−
被験者に、サンプル服用5日目及びプラセボ服用5日目に、それぞれ起床時の気分を以下の5段階で評価してもらった。なお、「気分が良い」という評価は、例えば、「爽快感がある」、「疲労感が無い」などの主観的な感覚や気分を示すものであるが、これらには、就寝前に体感していた疲労感の解消などの相対的な評価も含まれるものとして回答を得た。結果を表4に示す。
<評価>
5・・・気分が非常によい
4・・・気分がややよい
3・・・どちらともいえない
2・・・気分がやや悪い
1・・・気分が非常に悪い
【0053】
【表4】

表4から、サンプル摂取により、起床時の気分が改善されることがわかった。
【0054】
(実施例2及び比較例2)
アテネ式不眠尺度の結果、不眠の疑いあり(6点以上)と判定された人、または、睡眠に関する悩みを持っている人で、いずれも医師による診断や投薬を受けていない人10名を被験者とした。
(1)サンプルの服用
前記被験者10名を、5名ずつ2グループに分け、以下のスケジュールで10週間試験を行った。
・グループ1:サンプル服用4週間、服用なし2週間、プラセボ服用4週間
・グループ2:プラセボ服用4週間、服用なし2週間、サンプル服用4週間
なお、サンプル服用(実施例2)では、前記製造例1のカプセル剤4粒を、プラセボ服用(比較例2)では、前記比較製造例1のカプセル剤4粒を、それぞれ1日1回、就寝する30〜60分前に摂取してもらった。
【0055】
(2)評価方法
−睡眠感に関する評価−
実施例1と同様にして、被験者にOSA睡眠評価票(MA版)に準拠したアンケートに回答してもらい、これを集計した。
試験中におけるサンプル服用時(実施例2)の結果、及び、プラセボ服用時(比較例2)の結果について、1週間毎に集計した得点を、表5及び図2〜6に示す。
【0056】
【表5】

表5の結果から、実施例2ではいずれの因子においても、平均得点が比較例2よりも高く、サンプル摂取により睡眠が良化され、特に、総合的な睡眠に対する満足度が高くなることがわかった。
【0057】
−起床時の体感に関する評価−
前記被験者には、毎回、起床時の体感を自由回答してもらい、実施例1と同様にして集計を行った。
その結果、サンプル服用時(実施例2)において、何らかの睡眠の良化を体感したという被験者数は10名中6名(60%)であり、「熟睡感が得られた」、「爽快な気持ちで目覚めた」、「起床時の疲労感が解消した」などの、具体的な睡眠の良化を示す件数は14件であった。
一方、プラセボ服用時(比較例2)においては、前記睡眠の良化を体感したという回答をした被験者は、10名中2名(20%)であり、具体的な睡眠の良化を示す件数は5件であった。
【0058】
−起床時の気分に関する評価−
被験者に、サンプル服用4週間後及びプラセボ服用4週間後、起床時の気分を、実施例1と同様にして評価してもらった。結果を表6に示す。
【0059】
【表6】

表6から、サンプル摂取により、起床時の気分が改善されることがわかった。
【0060】
本発明の起床時疲労感改善組成物は、容易に経口摂取することが可能であり、睡眠の質が良化され、起床時に熟睡感や爽快感が得られ、特に、疲労感の解消が体感できることがわかった。以下、本発明の起床時疲労感改善組成物を含む起床時疲労感改善用飲食物の製造例について説明する。
【0061】
[製造例2]
−起床時疲労感改善組成物含有カプセル剤−
以下の組成の起床時疲労感改善組成物含有カプセル剤を、常法により製造した。なお、カプセルとしては1号ハードゼラチンカプセルを使用した。
配合成分 配合量
・ウィザニアソムニフェラデュナル根茎部抽出物 25質量%
・GABAエキス 5質量%
・ジンジャーエキス 1質量%
・トリプトファン 4質量%
・フォスファチジルセリン 8質量%
・羅漢果エキス 2質量%
・アルギニン 2質量%
・リジン 2質量%
・ビタミンB6 0.2質量%
・ビタミンC 20質量%
・賦形剤(セルロース) バランス
製造された前記カプセル剤は、摂取を妨げる臭気や苦味などをほとんど感じることなく、容易に経口摂取することができ、摂取後の睡眠が良化され、起床時の疲労感が改善された。
【0062】
[製造例3]
−起床時疲労感改善組成物含有錠剤−
以下の組成の起床時疲労感改善組成物含有錠剤を、常法により製造した。
配合成分 配合量
・ウィザニアソムニフェラデュナルエキス入りカプセル(※1) 30質量%
・GABAエキス 10質量%
・ジンジャーエキス 2質量%
・フォスファチジルセリン 5質量%
・羅漢果エキス 5質量%
・ビタミンB群混合物(※2) 1.5質量%
・ナイアシン 5質量%
・β−カロチン 0.3質量%
・コーンスターチ 10質量%
・ヒドロキシプロピルセルロース 10質量%
・乳糖 バランス
※1:前記ウィザニアソムニフェラデュナルエキス入りカプセルは、ウィザニアソムニフェラデュナルエキスを5%配合して常法により調製したサイクロデキストリンカプセルである。
※2:ビタミンB1/ビタミンB2/ビタミンB6/ビタミンB12=450/500/670/1
製造された前記錠剤は、摂取を妨げる臭気や苦味などをほとんど感じることなく、容易に経口摂取することができ、摂取後の睡眠が良化され、起床時の疲労感が改善された。
【0063】
[製造例4]
−起床時疲労感改善組成物含有ゼリー−
以下の組成の起床時疲労感改善組成物含有ゼリーを、常法により製造した。
配合成分 配合量
・ウィザニアソムニフェラデュナルエキス入りカプセル(※) 3質量%
・GABAエキス 1質量%
・ジンジャー絞り汁 1質量%
・フォスファチジルセリン 1質量%
・羅漢果エキス 2質量%
・ゼラチン 1.5質量%
・ノンカロリー甘味料 適量
・香料(ジンジャーフレーバー) 適量
・水 バランス
ただし、前記ウィザニアソムニフェラデュナルエキス入りカプセルは、ウィザニアソムニフェラデュナルエキスを5%配合して常法により調製したサイクロデキストリンカプセルである。
製造された前記ゼリーは、摂取を妨げる臭気や苦味などをほとんど感じることなく、容易に経口摂取することができ、摂取後の睡眠が良化され、起床時の疲労感が改善された。
【0064】
[製造例5]
−起床時疲労感改善組成物含有クッキー−
以下の組成の起床時疲労感改善組成物含有クッキーを、常法により製造した。
配合成分 配合量
・ウィザニアソムニフェラデュナルエキス入りカプセル(※) 3質量%
・羅漢果エキス 10質量%
・牛乳 60質量%
・全卵 10質量%
・砂糖 5質量%
・コーンスターチ 5質量%
・食塩 0.5質量%
・フレーバー(バニラエッセンス) 適量
ただし、前記ウィザニアソムニフェラデュナルエキス入りカプセルは、ウィザニアソムニフェラデュナルエキスを5%配合して常法により調製したサイクロデキストリンカプセルである。
製造された前記クッキーは、摂取を妨げる臭気や苦味などをほとんど感じることなく、容易に経口摂取することができ、摂取後の睡眠が良化され、起床時の疲労感が改善された。
【0065】
[製造例6]
−起床時疲労感改善組成物含有麺(うどん)−
以下の組成の起床時疲労感改善組成物含有麺(うどん)を、常法により製造した。
配合成分 配合量
・ウィザニアソムニフェラデュナルエキス 0.2質量%
・羅漢果エキス 1質量%
・小麦粉 65質量%
・食塩 3質量%
・水 適量
製造された前記麺(うどん)は、摂取を妨げる臭気や苦味などをほとんど感じることなく、容易に経口摂取することができ、摂取後の睡眠が良化され、起床時の疲労感が改善された。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明の起床時疲労感改善剤及び起床時疲労感改善組成物は、睡眠の質を良化する作用を有し、服用することにより起床時(覚醒時)に疲労感の解消を体感でき、摂取が容易であり、経口的に摂取される一般食品、健康食品、保健機能食品、医薬部外品及び医薬品等の飲食物に幅広く適用できるものである。また、前記起床時疲労感改善剤及び起床時疲労感改善組成物のいずれかを含有する本発明の起床時疲労感改善飲食物は、健康食品として好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】図1は、実施例1及び比較例1の睡眠感に関する評価結果を示すグラフである。
【図2】図2は、実施例2及び比較例2の睡眠感に関する評価因子中、(I)起床時の眠気に関する評価結果を示すグラフである。
【図3】図3は、実施例2及び比較例2の睡眠感に関する評価因子中、(II)入眠と睡眠維持に関する評価結果を示すグラフである。
【図4】図4は、実施例2及び比較例2の睡眠感に関する評価因子中、(III)夢みに関する評価結果を示すグラフである。
【図5】図5は、実施例2及び比較例2の睡眠感に関する評価因子中、(IV)疲労回復感に関する評価結果を示すグラフである。
【図6】図6は、実施例2及び比較例2の睡眠感に関する評価因子中、(V)睡眠時間延長感に関する評価結果を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナス科ウィザニア(Withania)属植物由来成分を有効成分として含有することを特徴とする起床時疲労感改善剤。
【請求項2】
ナス科ウィザニア(Withania)属植物の根茎部を水系溶媒で抽出して得られる抽出物を有効成分として含有する請求項1に記載の起床時疲労感改善剤。
【請求項3】
ナス科ウィザニア(Withania)属植物が、ウィザニアソムニフェラデュナル(Withania somnifera Dunal)である請求項1から2のいずれかに記載の起床時疲労感改善剤。
【請求項4】
(A)請求項1から3のいずれかに記載の起床時疲労感改善剤と、(B)動植物由来成分を有効成分とする疲労回復剤とを含むことを特徴とする起床時疲労感改善用組成物。
【請求項5】
(B)動植物由来成分を有効成分とする疲労回復剤が、羅漢果、茶、ジンジャー、大豆、米、チェリー、牡蠣、乳、及び卵から選ばれる少なくとも1種の素材または抽出物を含む請求項4に記載の起床時疲労感改善用組成物。
【請求項6】
(B)動植物由来成分を有効成分とする疲労回復剤が、羅漢果、茶、ジンジャー、大豆、米、チェリー、牡蠣、乳、及び卵から選ばれる少なくとも1種の素材から抽出されたフォスファチジルセリン、γアミノ酪酸、タウリン、トリプトファン、及びテアニンの少なくともいずれかを含む請求項4から5のいずれかに記載の起床時疲労感改善用組成物。
【請求項7】
アミノ酸、及びビタミン類のいずれかを含む請求項4から6のいずれかに記載の起床時疲労感改善用組成物。
【請求項8】
請求項1から3のいずれかに記載の起床時疲労感改善剤を含むことを特徴とする起床時疲労感改善用飲食物。
【請求項9】
請求項4から7のいずれかに記載の起床時疲労感改善用組成物を含むことを特徴とする起床時疲労感改善用飲食物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−28051(P2006−28051A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−206784(P2004−206784)
【出願日】平成16年7月14日(2004.7.14)
【出願人】(000006769)ライオン株式会社 (1,816)
【Fターム(参考)】