説明

車体下部構造

【課題】車体下部構造のパッケージ効率を向上させてコンパクト化することにより、車室内空間の拡大が可能な車体下部構造を提供すること。
【解決手段】座席の下方に設けられたフロアパネル11の車幅方向中央部が上方に膨出して形成された車体前後方向に延びるフロアトンネル12と、車体の後部に設けられたバッテリと、車体前後方向に延びて前記バッテリと車室とを連通し、前記車室内の空気を前記バッテリに導入するエアダクト13と、を備え、前記フロアトンネル12の上面には、車体前後方向に延びる凹部121が設けられ、前記エアダクト13は、前記凹部121に配置されることを特徴とする車体下部構造10である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体下部構造に関する。詳しくは、ハイブリッド車両に好適な車体下部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、エンジンと駆動用モータとを搭載し、バッテリで駆動用モータを駆動するハイブリッド車両(HEV)が実用化されている。通常のハイブリッド車両では、バッテリは車体の後部に配置される(例えば、特許文献1参照)。また、このハイブリッド車両には、バッテリと車室内とを連通し、車室内の空気を導入してバッテリを冷却するエアダクトが設けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−247157号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、エアダクトは、その冷却効果が阻害されないように、外気温の影響を受け難い位置に配置される。具体的には、エアダクトは、フロアトンネルの上面上に車体前後方向に延びて配置される。しかしながら、このレイアウトを採用した場合には、フロアトンネルの上方に配置される後部座席の位置がエアダクトの高さ分だけ高くなるため、車室内空間が狭くなるという問題があった。
【0005】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、車体下部構造のパッケージ効率を向上させてコンパクト化することにより、車室内空間の拡大が可能な車体下部構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため本発明に係る車体下部構造(例えば、後述の車体下部構造10)は、座席の下方に設けられたフロアパネル(例えば、後述のフロアパネル11)の車幅方向中央部が上方に膨出して形成された車体前後方向に延びるフロアトンネル(例えば、後述のフロアトンネル12)と、車体の後部に設けられたバッテリ(例えば、後述のバッテリ)と、車体前後方向に延びて前記バッテリと車室とを連通し、前記車室内の空気を前記バッテリに導入するエアダクト(例えば、後述のエアダクト13)と、を備え、前記フロアトンネルの上面には、車体前後方向に延びる凹部(例えば、後述の凹部121)が設けられ、前記エアダクトは、前記凹部に配置されることを特徴とする。
【0007】
本発明では、車体前後方向に延びる凹部をフロアトンネルの上面に設けるとともに、この凹部にエアダクトを配置させた。
これにより、エアダクトとフロアトンネルとがパッケージ化され、車体下部構造のパッケージ効率を向上できる。また、従来のように凹部が設けられていないフロアトンネルの上面上にエアダクトを配置した場合と比べて、エアダクトの高さ分だけ車体下部構造の高さを低くでき、車体下部構造をよりコンパクト化できる。このため、エアダクトの高さ分だけ、後部座席、特にセンターシートのヒップポイントの高さ位置を低くできる。従って、車室内空間を拡大でき、車室内のレイアウトの自由度を高めることができる。
【0008】
また、前記フロアトンネルの下方に設けられ、燃料を貯留する燃料タンク(例えば、後述の燃料タンク14)と、前記燃料タンクの後方に設けられ、前記燃料タンク内で発生する蒸発燃料を吸着するキャニスタ(例えば、後述のキャニスタ15)と、車体前後方向に延びて前記燃料タンクと前記キャニスタとを連通し、前記燃料タンク内で発生する蒸発燃料を前記キャニスタに導入する蒸発燃料通路(例えば、後述の蒸発燃料通路16)と、をさらに備え、前記蒸発燃料通路は、前記凹部が設けられていない部分(例えば、後述の凹部が設けられていない部分122)のフロアトンネル内上方に設けられ、前記エアダクトと車幅方向に並列に配置されることが好ましい。
【0009】
この発明では、エアダクトを凹部に配置するとともに、蒸発燃料通路を凹部が設けられていない部分のフロアトンネル内上方に設け、エアダクトと蒸発燃料通路とが車幅方向に並列に位置するように配置させた。
ここで、通常、ハイブリッド車両では、燃料タンクがフロアトンネルの下方に配置され、キャニスタが燃料タンクの後方に配置される。また、これら燃料タンクとキャニスタとを連通する蒸発燃料通路は、液溜まりの発生により蒸発燃料の導入が阻害されるのを回避するために、一定の高さ位置に配置される。具体的には、蒸発燃料通路は、フロアトンネル内上方に車体前後方向に延びて配置される。
このため、従来、車室内空間を拡大するためにフロアトンネルの高さを低くした場合にあっては、蒸発燃料通路の高さ位置も低くなる結果、蒸発燃料通路内に液溜まりが発生し、キャニスタによる蒸発燃料の吸着が困難になるという問題があった。この点、この発明によれば、蒸発燃料通路の高さ位置を低くすることなく、車体下部構造の高さを低くできる。従って、キャニスタへの蒸発燃料の導入が液溜まりの発生により阻害されるのを回避しつつ、車体下部構造をコンパクト化でき、車室内空間を拡大できる。
【0010】
また、本発明では、前記エアダクトは、前記凹部に嵌合して配置されることが好ましい。
【0011】
この発明では、フロアトンネルの上面に設けた凹部に嵌合するようにしてエアダクトを配置させた。
これにより、車体下部構造をよりコンパクト化でき、上記発明の効果を高めることができる。
【0012】
また、前記フロアトンネルの前記凹部が設けられていない部分(例えば、後述の凹部が設けられていない部分122)の上面と、前記凹部に配置されたエアダクトの上面は、いずれも略水平であるとともに、略同一の高さに位置することが好ましい。
【0013】
この発明では、フロアトンネルの上面のうち凹部が設けられていない部分の上面と、凹部に配置されたエアダクトの上面とを、略水平とするとともに、略同一の高さとした。
これにより、従来はエアダクトの上面で後部座席を支持していたところ、この発明によれば、エアダクトの上面と、フロアトンネルの上面のうち凹部が設けられていない部分の上面とで、後部座席を支持できる。従って、後部座席、特にセンターシート上の乗員の重みによるエアダクトの圧潰を抑制できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、車体下部構造のパッケージ効率を向上させてコンパクト化することにより、車室内空間の拡大が可能な車体下部構造を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係る車体下部構造の平面図である。
【図2】上記実施形態に係る車体下部構造の左側面図である。
【図3】図1のA−A線断面の模式図である。
【図4】従来の車体下部構造の平面図である。
【図5】従来の車体下部構造の左側面図である。
【図6】図4のB−B線断面の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る車体下部構造10の平面図である。図2は、車体下部構造10の左側面図である。図3は、図1のA−A線断面の模式図である。図1において、「Fr」は車体前方、「Rr」は車体後方、「R」は運転者から見た右方向、「L」は運転者から見た左方向を表している。また、図2では、説明の便宜上、車体フレーム100の記載を省略し、フロアパネル11のみ、凹部121において車幅方向の略中心線で切断したときの断面で示している。
【0017】
本発明の一実施形態に係る車体下部構造10は、ハイブリッド車両の後部に適用される車体の下部構造である。車体下部構造10は、車体フレーム100をその基本構成とし、車体フレーム100上に配置される。
図1に示すように、車体フレーム100は、車体前後方向に延びる左右のサイドシル101,101と、これらサイドシル101,101間に掛け渡され、車幅方向に延びる後部フロアフレーム103と、左右のサイドシル101,101の後部から車体後方に延出された左右のリヤサイドフレーム105,105と、これら左右のリヤサイドフレーム105,105間に掛け渡され、車幅方向に延びるミドルクロスメンバ107と、を備える。
【0018】
車体下部構造10は、フロアパネル11と、フロアトンネル12と、図示しないバッテリと、エアダクト13と、燃料タンク14と、キャニスタ15と、蒸発燃料通路16と、を備える。
【0019】
フロアパネル11は、座席の下方に設けられ、車室の床部分を構成する。具体的には、フロアパネル11は、左右のサイドシル101,101間に張られて形成され、左右のサイドシル101,101、後部フロアフレーム103、左右のリヤサイドフレーム105,105およびミドルクロスメンバ107に囲まれた領域に設けられる。
なお、フロアパネル11の上方には、図示しない後部座席シートが配置される。特に、図1のXで囲まれた領域には、センターシートが配置される。
【0020】
フロアトンネル12は、図示しないダッシュボードロアからミドルクロスメンバ107にかけて車体前後方向に延び、車幅方向中央部を貫く細長いトンネルである。フロアトンネル12は、フロアパネル11の車幅方向中央部が上方に膨出することにより形成される。このフロアトンネル12により、フロアパネル11の剛性が向上する。
フロアトンネル12の上面には、車体前後方向に延びる凹部121が設けられる。凹部121は、フロアトンネル12の上面の左側に設けられており、この凹部121に、後述するエアダクト13が配置される。フロアトンネル12の形状、特に凹部121については、後段で詳述する。
【0021】
図示しないバッテリは、車体の後部に配置され、図示しない車体前方に設けられた駆動用モータを駆動する。バッテリとしては、リチウムイオン2次電池が用いられる。
【0022】
エアダクト13は、バッテリと車室とを連通し、温度が安定した車室内の空気をバッテリに導入する。これにより、バッテリは冷却される。エアダクト13は、車体前後方向に延びており、フロアトンネル12の上面に設けられた凹部121に配置される。エアダクト13の配置については、後段で詳述する。
【0023】
図2に示すように、燃料タンク14は、フロアトンネル12の下方に設けられる。また、燃料タンク14は、その長手方向が車体前後方向と直交し、その長手方向の中心が車体の幅方向の中央に位置するようにして配置される。
燃料タンク14の上面には図示しない燃料供給口が設けられ、この燃料供給口から図示しない燃料ポンプの駆動力により、エンジンに燃料が供給される。
また、燃料タンク14内には、液面と燃料タンク14の天井壁との間に上方空間が形成される。この上方空間と後述するキャニスタ15とが、燃料タンク14の前部の上面に設けられた燃料タンク開口部141およびフロートバルブ142を介して、後述する蒸発燃料通路16により連通される。フロートバルブ142は、燃料タンク14内の液面が所定の高さに達したときに閉じられ、これにより、液体燃料の蒸発燃料通路16への流入が防止される。
【0024】
キャニスタ15は、燃料タンク14の後上方に設けられており、図示しないキャニスタブラケットにより、燃料タンク14の後端部に取り付けられる。上述したように、キャニスタ15は、後述する蒸発燃料通路16により、燃料タンク14内の上方空間と連通する。キャニスタ15の内部には、蒸発燃料の吸着剤として、活性炭のペレットが充填されており、蒸発燃料通路16を介して導入された蒸発燃料は、この吸着剤により吸着されて、一時的に保持される。
また、キャニスタ15の前部には、パージコントロール用のパージバルブを介して図示しない吸気管接続口が設けられ、その後部には、図示しない大気開放口を備えるエアフィルタが設けられる。パージバルブが開放されると、大気開放口から大気がエアフィルタを介してキャニスタ15内に導入され、これにより、吸着剤に一時的に保持されていた蒸発燃料は脱離して、吸気管を通って燃焼室に導かれる。
【0025】
蒸発燃料通路16は、上述したように、車体前後方向に延びて燃料タンク14内の上方空間とキャニスタ15とを連通し、燃料タンク14内の蒸発燃料をキャニスタ15に導入する。
蒸発燃料通路16の途中には、図示しないバルブが設けられ、燃料タンク14内で発生した蒸発燃料により、燃料タンク14内の圧力が所定の圧力を超えたときに開放される。
また、蒸発燃料通路16は、フロアトンネル12の上面のうち凹部121が設けられていない部分122のフロアトンネル12内上方に設けられる。また、図2に示すように、蒸発燃料通路16はエアダクト13と車幅方向に並列に配置される。蒸発燃料通路16の配置においては、液溜まりの発生によりキャニスタ15への蒸発燃料の導入が阻害されないように、一定の高さ位置に配置する必要があり、これについては、後段で詳述する。
【0026】
次に、フロアトンネル12の形状、特に凹部121について、また、エアダクト13と蒸発燃料通路16の配置について、図3を参照して詳しく説明する。
図3に示すように、フロアトンネル12は、車幅方向で切断したときの断面形状が、等脚台形状の左上部を平行四辺形状に切り欠いた形状となっている。また、フロアトンネル12は、その上面の左側に車体前後方向に延びる凹部121を設けたことにより、凹部121が設けられていない部分122は、上方に突出する凸部を形成している。この凹部121が設けられていない部分122の上面の高さは、後述する従来のフロアトンネル52の上面と同等の高さであり、かかる部分の車幅方向で切断したときの断面形状は、等脚台形状となっている。
なお、凹部121の位置や形状、大きさについては、エアダクト13および蒸発燃料通路16の位置や形状、大きさに応じて、適宜設定される。
【0027】
また、車体前後方向に延びるエアダクト13は、車幅方向で切断したときの断面形状が平行四辺形状であり、この断面形状は、フロアトンネル12の切り欠き形状に一致する。このため、エアダクト13は、凹部121に嵌合して配置され、エアダクト13とフロアトンネル12とがパッケージ化される。また、エアダクト13の上面と、凹部が設けられていない部分122の上面は、いずれも略水平であり、これらは略同一の高さに位置して面一となっている。
【0028】
また、蒸発燃料通路16は、車体前後方向に延びる大径の円筒管であり、車幅方向で切断したときの断面形状が環状である。この蒸発燃料通路16は、凹部121が設けられていない部分122のフロアトンネル12内上方に設けられており、エアダクト13と車幅方向に並列に配置される。また、エアダクト13と蒸発燃料通路16は、高さ方向においてオーバーラップして配置される。これにより、パッケージ効率がより向上されている。
【0029】
これに対して、図4〜6は、図1〜3にそれぞれ対応した従来の車体下部構造50を示す図である。フロアトンネル52、エアダクト53、蒸発燃料通路56の構成が異なる以外は、本実施形態に係る車体下部構造10と共通の構成であるため、共通の構成についてはその説明を省略する。
図4〜6に示すように、従来の車体下部構造50は、フロアトンネル52の上面に凹部は設けられておらず、上面全面が水平である。この上面に、上面の幅と略同等の幅寸法で断面略矩形状のエアダクト53が当接して配置される。フロアトンネル52を車幅方向で切断したときの断面形状は等脚台形状であり、蒸発燃料通路56は、液溜まりを抑制すべく、フロアトンネル52内の上方に配置される。また、エアダクト53と蒸発燃料通路56は、車幅方向の略中央において、オーバーラップして配置される。
【0030】
このように、本実施形態に係る車体下部構造10は、フロアトンネル12の形状と、エアダクト13および蒸発燃料通路16の配置が、従来の車体下部構造50と大きく相違し、かかる構造の相違に基づいて、本実施形態に係る車体下部構造10によれば、以下の効果が奏される。
【0031】
先ず、本実施形態では、車体前後方向に延びる凹部121をフロアトンネル12の上面に設けるとともに、この凹部121にエアダクト13を配置させた。
これにより、エアダクト13とフロアトンネル12とがパッケージ化され、車体下部構造10のパッケージ効率を向上できる。また、従来のように凹部121が設けられていないフロアトンネルの上面上にエアダクト13を配置した場合と比べて、エアダクト13の高さ分だけ車体下部構造10の高さを低くでき、車体下部構造10をよりコンパクト化できる。このため、エアダクト13の高さ分だけ、後部座席、特にセンターシートのヒップポイントの高さ位置を低くできる。従って、車室内空間を拡大でき、車室内のレイアウトの自由度を高めることができる。
【0032】
また、本実施形態では、エアダクト13を凹部121に配置するとともに、蒸発燃料通路16を凹部121が設けられていない部分122のフロアトンネル12内上方に設け、エアダクト13と蒸発燃料通路16とが車幅方向に並列に位置するように配置させた。
上述したように、従来の車体下部構造50では、燃料タンク54がフロアトンネル52の下方に配置され、キャニスタ55が燃料タンク54の後上方に配置される。また、これら燃料タンク54とキャニスタ55とを連通する蒸発燃料通路56は、液溜まりの発生により蒸発燃料の導入が阻害されるのを回避するために、一定の高さ位置に配置される。具体的には、蒸発燃料通路56は、フロアトンネル52内上方に車体前後方向に延びて配置される。
このため、従来、車室内空間を拡大するためにフロアトンネル52の高さを低くした場合にあっては、蒸発燃料通路56の高さ位置も低くなる結果、蒸発燃料通路56内に液溜まりが発生し、キャニスタ55による蒸発燃料の吸着が困難になるという問題があった。この点、本実施形態によれば、蒸発燃料通路16の高さ位置を低くすることなく、車体下部構造10の高さを低くできる。従って、キャニスタ15への蒸発燃料の導入が液溜まりの発生により阻害されるのを回避しつつ、車体下部構造10をコンパクト化でき、車室内空間を拡大できる。
【0033】
また、本実施形態では、フロアトンネル12の上面に設けた凹部121に嵌合するようにしてエアダクト13を配置させた。
これにより、車体下部構造10をよりコンパクト化でき、上記の効果を高めることができる。
【0034】
また、本実施形態では、フロアトンネル12の上面のうち凹部121が設けられていない部分122の上面と、凹部121に配置されたエアダクト13の上面とを、略水平とするとともに、略同一の高さとした。
これにより、従来はエアダクト13の上面で後部座席を支持していたところ、本実施形態によれば、エアダクト13の上面と、フロアトンネル12の上面のうち凹部121が設けられていない部分122の上面とで、後部座席を支持できる。従って、後部座席、特にセンターシート上の乗員の重みによるエアダクト13の圧潰を抑制できる。
【0035】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0036】
10 車体下部構造
11 フロアパネル
12 フロアトンネル
13 エアダクト
14 燃料タンク
15 キャニスタ
16 蒸発燃料通路
121 凹部
122 凹部が設けられていない部分


【特許請求の範囲】
【請求項1】
座席の下方に設けられたフロアパネルの車幅方向中央部が上方に膨出して形成された車体前後方向に延びるフロアトンネルと、
車体の後部に設けられたバッテリと、
車体前後方向に延びて前記バッテリと車室とを連通し、前記車室内の空気を前記バッテリに導入するエアダクトと、を備え、
前記フロアトンネルの上面には、車体前後方向に延びる凹部が設けられ、
前記エアダクトは、前記凹部に配置されることを特徴とする車体下部構造。
【請求項2】
前記フロアトンネルの下方に設けられ、燃料を貯留する燃料タンクと、
前記燃料タンクの後方に設けられ、前記燃料タンク内で発生する蒸発燃料を吸着するキャニスタと、
車体前後方向に延びて前記燃料タンクと前記キャニスタとを連通し、前記燃料タンク内で発生する蒸発燃料を前記キャニスタに導入する蒸発燃料通路と、をさらに備え、
前記蒸発燃料通路は、前記凹部が設けられていない部分のフロアトンネル内上方に設けられ、前記エアダクトと車幅方向に並列に配置されることを特徴とする請求項1に記載の車体下部構造。
【請求項3】
前記エアダクトは、前記凹部に嵌合して配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の車体下部構造。
【請求項4】
前記フロアトンネルの前記凹部が設けられていない部分の上面と、前記凹部に配置されたエアダクトの上面は、いずれも略水平であるとともに、略同一の高さに位置することを特徴とする請求項1から3いずれかに記載の車体下部構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−183971(P2011−183971A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−52745(P2010−52745)
【出願日】平成22年3月10日(2010.3.10)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】