説明

車体振動検出装置及び騒音制御装置

【課題】簡素な構成で各車輪から車体に入力される振動を検出することができる車体振動検出装置及びこれを備えた騒音制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】右前輪及び左前輪から車体に入力される振動を検出するフロント右加速度センサ14及びフロント左加速度センサ16と、各加速度センサ及び車速センサ26の検出結果に基づいて、後輪から車体に入力される振動を推定して、推定結果をコントローラ22に出力するリヤ振動推定部20と、リヤ振動推定部20によって推定された後輪から車体に入力される振動の推定結果、及びマイクロフォン30の検出結果に基づいて、車室内の音を評価する評価関数を最適化する発音信号を生成するコントローラ22と、を備え、コントローラ22によって生成した発音信号に応じてスピーカ28から発音する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体振動検出装置及び騒音制御装置にかかり、特に、車両走行中の各車輪に対応して発生する車体振動を検出する車体振動検出装置及び該車体振動検出装置によって検出した車体振動に基づいて、車両の走行によって発生するロードノイズによる車室内の騒音を制御する騒音制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、車両の走行中に路面の凹凸等によって車体に入力される振動によって車室内に発生するロードノイズを制御する騒音制御装置が提案されている。
【0003】
この種の騒音制御装置では、車体の4輪に対応するサスペンション近傍等に加速度センサを設けて、各車輪から車体に入力される加速度を検出することによって車体に入力される振動を検出する。
【0004】
例えば、特許文献1に記載の技術では、走行中の振動を加速度センサにより検出して検出信号を加算回路で加算し参照信号を作成してA/D変換器を介してマイクロプロセッサに入力して適応信号処理した後、D/A変換器、パワーアンプを介してスピーカから2次音として出力し、マイクロフォンの位置でロードノイズを消音することが提案されている。また、特許文献1に記載の技術では、プレビューセンサを用いて前方の路面状況を監視して、路面状態が変わった時に、路面状況の変動を予測して騒音制御を行うことにより、安定した騒音制御を実現している。
【特許文献1】特開平6−332469号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、各車輪に対応して加速度センサを設けて車体振動を検出することで参照信号を得ると共に、該参照信号の他にプレビューセンサの検出結果を利用してシステムの安定化を図っており、構成が複雑になることが懸念される。
【0006】
本発明は、上記事実を考慮して成されたもので、簡素な構成で各車輪から車体に入力される振動を検出することができる車体振動検出装置、及びこれを備えた騒音制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために請求項1に記載の車体振動検出装置は、前輪から車体に入力される振動を検出する前輪振動検出手段と、前記前輪振動検出手段の検出結果に基づいて、後輪から車体に入力される振動を推定する後輪振動推定手段と、を備えることを特徴としている。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、前輪振動検出手段では、前輪から車体に入力される振動が検出される。例えば、前輪振動検出手段は、前輪近傍に設けた加速度センサを適用することができ、車体に入力される振動を加速度センサによって検出することができる。
【0009】
また、後輪振動推定手段では、前輪振動検出手段の検出結果に基づいて、後輪から車体に入力される振動が推定される。例えば、後輪振動推定手段は、請求項2に記載の発明のように、前輪振動検出手段の検出結果を所定時間遅延した振動を後輪から車体に入力される振動として推定することができる。すなわち、前輪の通過位置を後輪が通過するので、路面から入力される振動は、前輪から入力される振動を所定時間遅延した振動とすることが可能である。従って、前輪から入力される振動を所定時間遅延した振動を後輪から車体に入力される振動として推定することができる。この時、後輪振動推定手段は、請求項3に記載の発明のように、車速を検出する車速検出手段の検出結果とホイールベースの長さ(前輪と後輪間の距離)とに基づいて、前輪の通過位置を後輪が通過するまでの時間を所定時間として算出する算出手段を含むことによって、前輪から車体に入力される振動を遅延する所定時間を算出することができる。
【0010】
従って、上述のように前輪から車体に入力される振動を検出するだけで、後輪から車体に入力される振動を推定することができるので、後輪から車体に入力される振動を検出するセンサ等を設ける必要がなくなり、簡素な構成で、各車輪から車体に入力される振動を検出することができる。
【0011】
請求項4に記載の騒音制御装置は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の車体振動検出装置と、車室内の音を検出する車室内音検出手段と、車室内に発音する発音手段と、前記車体振動検出装置及び前記車室内音検出手段の検出結果に基づいて、車室内の音を最適化するための発音信号を生成し、該発音信号に応じて前記発音手段から発音するように前記発音手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、車体振動検出装置では、上述したように、前輪から車体に入力される振動を検出するだけで、後輪から車体に入力される振動を推定することができ、簡素な構成で、各車輪から車体に入力される振動を検出することができる。
【0013】
また、車室内音検出手段では、車室内の音が検出され、発音手段では、車室内に音が発生される。
【0014】
そして、制御手段では、車体振動検出装置及び車室内音検出手段の検出結果に基づいて、車室内の音を最適化するための発音信号が生成され、発音信号に応じて発音手段から発音するように発音手段が制御される。例えば、制御手段は、車室内音検出手段の位置で悪路走行時のこもり音として発生する騒音が小さくなるような発音信号を生成し、該発音信号に応じて発音手段を制御する。これによって、悪路走行時のこもり音などの騒音を低減することができる。
【0015】
なお、制御手段は、請求項5に記載の発明のように、車室内の音を評価する評価関数を最適化する発音信号を生成するようにしてもよい。すなわち、該評価関数を最適化する発音信号として、車室内音検出手段の位置で悪路走行時のこもり音として発生する騒音が小さくなるような発音信号を生成すれば、悪路走行時のこもり音などの騒音を低減することができる。
【0016】
また、前輪振動検出手段によって所定値以上の過大な振動を検出した場合には、請求項6に記載の発明のように、後輪振動推定手段が後輪から車体に入力される振動の推定を禁止し、制御手段が過大な振動をノイズとして処理するようにしてもよい。これによって、突起の乗り越えなどによる過大な前輪からの入力をノイズとして除去して騒音制御が行われることになるので、過大な入力によって制御が不安定になることを防止することができ、安定した騒音制御が可能となる。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように本発明によれば、前輪から車体に入力される振動を検出した検出結果に基づいて、後輪から車体に入力される振動を推定することによって、前輪から入力される振動を検出するだけで、後輪から入力される振動を推定することができるので、後輪から入力される振動を検出するセンサ等を設ける必要がなくなり、簡素な構成で各車輪から車体に入力される振動を検出することができる車体振動検出装置及び騒音制御装置を提供することができる、という効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施の形態に係わる騒音制御装置の構成を示すブロック図であり、図2は、本発明の実施の形態に係わる騒音制御装置の概略車両搭載位置を示す図である。
【0020】
図1に示すように、本発明の実施の形態に係わる騒音制御装置10は、フロント右加速度センサ14及びフロント左加速度センサ16を備えており、前輪から車体に入力される振動を各加速度センサによって検出する。
【0021】
フロント右加速度センサ14は右前輪から車体に入力される振動を検出し、フロント左加速度センサ16は左前輪から車体に入力される振動を検出する。フロント右加速度センサ14及びフロント左加速度センサ18はそれぞれ、図2に示すように、フロントサスペンション近傍等に設けられており、例えば、サスペンションメンバー等に設けられ、各車輪を介してサスペンションメンバー等にから入力される振動を検出する。
【0022】
フロント右加速度センサ14及びフロント左加速度センサ16の各振動検出結果は、A/D変換器18、リヤ振動推定部20、コントローラ22、及びD/A変換器24からなり、トランクルーム等に配設されたコントロールユニット12に入力される。
【0023】
コントロールユニット12に入力された各振動検出結果は、A/D変換器18に入力され、アナログ信号からデジタル信号に変換されて、リヤ振動推定部20及びコントローラ22に出力される。
【0024】
リヤ振動推定部20は、フロント右加速度センサ14及びフロント左加速度センサ16の検出結果が入力されると共に、車速センサ26によって検出された車速が入力され、これらの検出結果に基づいて、後輪から車体に入力される振動を推定して、推定結果をコントローラ22に出力する。後輪から入力される振動の推定は、フロント右加速度センサ14の検出結果に基づいて、右後輪から入力される振動を推定し、フロント左加速度センサ16の検出結果に基づいて、左後輪から入力される振動を推定する。
【0025】
また、コントローラ22には、車室内に設けられ車室内の音を検出するマイクロフォン30が接続されており、コントローラ22は、フロント右加速度センサ14の検出結果、フロント左加速度センサ16の各検出結果、リヤ振動推定部20によって推定された後輪から入力される振動の推定結果、及びマイクロフォン30の検出結果に基づいて、車室内の音を評価する評価関数を最適化する発音信号を生成して、生成した発音信号をD/A変換器24へ出力する。例えば、図3に示すように、悪路走行時に後席右窓側音の40〜50Hzが車室内のこもり音として発生する場合には、コントローラ22は、車室内の音を評価する評価関数を最適化する発音信号として、マイクロフォン30の位置で悪路こもり音として発生する騒音(図3の悪路こもりに対応する制御対象周波数)が小さくなるような発音信号を生成する。なお、以下では、コントローラ22は、悪路こもり音等の騒音を低減する発音信号を生成するものとして説明するが、これに限るものではなく、例えば、所定の周波数帯域の音が大きく或いは小さくなるように発音信号を生成するようにしてもよいし、各車輪から入力される振動のレベルが略一定となるように発音信号を生成するようにしてもよい。また、コントローラ22は、マイクロフォン30から入力された信号対して、アンチエイリアジングや制御対象等の周波数を考慮した一般的なフィルタリング処理を行うと共に、コントローラ22から出力する発音号についても制御対象等の周波数を考慮した一般的なフィルタリング処理を行う。
【0026】
D/A変換器24は、コントローラ22によって生成されたデジタル信号をアナログ信号に変換してフロントドア近傍や後席後方等に配設されたスピーカ28へ出力する。これによってスピーカ28からは、コントローラ22によって生成された発音信号に応じた音(音波)が発生され、制御対象の振動によって発生する騒音を抑制することが可能となる。
【0027】
ここで、リヤ振動推定部20で行われる後輪から車体に入力される振動の推定について詳細に説明する。
【0028】
図4は、右前輪から入力される振動の検出結果に対する、右後輪、左前輪、及び左後輪の各車輪から入力される振動の検出結果の相関を表す図である。
【0029】
図4に示すように、右前輪から車体に入力される振動の検出結果と右後輪から車体に入力される振動の検出結果は、0〜100Hzまでは相関があることがわかる。すなわち、0〜100Hz程度の低周波域では、前輪の通過位置を後輪が通過するため、同一路面を前輪と後輪が通過することになり、前輪から車体に入力される振動と、後輪から車体に入力される振動の相関があり、高周波域では、路面の微妙な凹凸による前輪から車体に入力される振動と後輪から車体に入力される振動が微妙に変化してしまうため、上記相関が崩れてしまう。従って、0〜100Hz程度の低周波域においては、前輪から車体に入力される振動の検出結果から、後輪から車体に入力される振動を推定することができる。
【0030】
そこで、本実施の形態のコントローラ22では、リヤ振動推定部20が車速センサ26によって検出した車速と、車両のホイールベースの長さ(前輪から後輪までの距離)から前輪が通過してから後輪が通過するまでの時間を算出して、前輪から入力される振動の検出結果に対して、算出した時間を遅延した信号を後輪から車体に入力される振動の検出結果として推定する。これによって、前輪から車体に入力される振動のみを検出することによって各車輪から車体に入力される振動を検出することができる。
【0031】
続いて、上述のように構成された本発明の実施の形態に係わる騒音制御装置10で行われる処理の流れの一例について説明する。図5は、本発明の実施の形態に係わる騒音制御装置10で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0032】
まず始めに、ステップ100では、加速度センサによる前輪から車体に入力される振動が検出されてステップ102へ移行する。すなわち、フロント右加速度センサ14及びフロント左加速度センサ16によって各前輪から車体に入力される振動が検出される。
【0033】
ステップ102では、フロント右加速度センサ14及びフロント左加速度センサ16の検出結果がA/D変換器18によって、アナログ信号からデジタル信号に変換されて、リヤ振動推定部20及びコントローラ22に出力されてステップ104へ移行する。
【0034】
ステップ104では、所定値以上の振動が検出されたか否かがリヤ振動推定部20及びコントローラ22によって判定される。該判定は、例えば、突起等を乗り越えた際などの発生する過大な入力が、フロント右加速度センサ14及びフロント左加速度センサ16の少なくとも一方によって検出されたか否かを判定することによってなされ、該判定が否定された場合にはステップ106へ移行し、肯定された場合にはステップ116へ移行する。
【0035】
ステップ106では、車速センサ26によって車速が検出されてステップ108へ移行する。
【0036】
ステップ108では、車速とホイールベースの長さとから前輪に対する後輪の遅延時間が算出され、ステップ110へ移行して、前輪から車体に入力される振動の検出結果に対して遅延時間分を遅延した信号を後輪から車体に入力される振動として推定されてコントローラ22へ出力される。すなわち、前輪が通過した路面を後輪が通過するまでの遅延時間が算出され、フロント右加速度センサ14の検出信号に対して算出した遅延時間分を遅延した信号を右後輪から車体に入力される振動として推定し、フロント左加速度センサ16の検出信号に対して算出した遅延時間分を遅延した信号を左後輪から車体に入力される振動として推定する。これによって、車体に入力される振動において0〜100Hz程度の低周波域では、前輪から車体に入力される振動と後輪から車体に入力される振動が相関があるため、前輪から車体に入力される振動から後輪から車体に入力される振動を推定することができる。
【0037】
次にステップ112では、前輪の信号検出結果、後輪の振動推定結果及びマイクロフォン30による車室内音の検出結果に基づいて、車室内の音を評価する評価関数を最適化する発音信号がコントローラ22によって生成される。例えば、コントローラ22は、フロント右加速度センサ14によって検出された右前輪から車体に入力される振動の検出信号、フロント左加速度センサ16によって検出された左前輪から車体に入力される振動の検出信号、リヤ振動推定部20によって推定された右後輪から車体に入力される振動の推定信号及び左後輪から車体に入力される振動の推定信号から、マイクロフォン30位置での所定周波数帯域の音圧レベルを抑制する発音信号を生成する。
【0038】
そして、ステップ114では、コントローラ22によって生成された発音信号に基づいてスピーカ28から発音される。すなわち、コントローラ22によって生成された発音信号がD/A変換器24によってアナログ信号に変換され、変換されたアナログ信号に応じてスピーカ28から発音され、スピーカ28からの発音によって、各車輪から車体に入力される振動によって車室内に発生する車室内の騒音(例えば、ロードノイズ等)を低減することができる。例えば、本実施の形態では、前輪から車体に入力される振動を用いて後輪から車体に入力される振動を推定可能な周波数が低周波域の0〜100Hz程度であり、悪路こもりでは、図3に示すように、40〜50Hz付近の周波数で突出した音圧レベルとなるため、悪路こもりに起因する周波数の音圧レベルを相殺するような発音信号を生成してスピーカから出力することによって悪路こもりを低減することが可能である。
【0039】
続いて、ステップ116では、騒音制御を終了するか否かコントローラ22によって判定される。該判定は、例えば、当該騒音処理を行うスイッチ等を設け、スイッチによって騒音処理の停止が指示されたか否かを判定したり、イグニッションスイッチがオフされたか否か等を判定したりすることによって行われ、該判定が否定された場合には上述のステップ100に戻って上述の処理が繰り返され、ステップ116の判定が肯定されたところで一連の処理を終了する。
【0040】
一方、ステップ104の判定が肯定された場合、すなわち、突起等の乗り越えなどによって前輪から所定値以上の過大な振動が入力された場合には、ステップ116へ移行して、リヤ振動推定部20による後輪から車体に入力される振動の推定、及びコントローラ22による騒音制御をスキップする。すなわち、前輪から車体に入力される振動が過大な入力である場合には、過大な入力をノイズとして処理し、ノイズに対応する期間の制御(リヤ振動推定部20による後輪から車体に入力される振動の推定、及びコントローラ22による騒音制御)を停止するので、突起の乗り越えなどによる過大な入力をノイズとして除去して騒音制御が行われることになる。従って、過大な入力によって制御が不安定になることを防止することができ、安定した騒音制御が可能となる。
【0041】
このように、本実施の形態に係わる騒音制御装置10は、前輪から車体に入力される振動をフロント右加速度センサ14及びフロント左加速度センサ16によって検出するだけで、リヤ振動推定部20によって後輪から車体に入力される振動を推定することができるので、後輪から車体に入力される振動を検出する加速度センサ等を設ける必要がなくなり、簡素な構成で、各車輪から車体に入力される振動を検出することができる。
【0042】
また、前輪から車体に入力される振動の検出信号を遅延して後輪から車体に入力される振動を推定するので、後輪から車体に入力される振動を直接検出するよりも早いタイミングで後輪から車体に入力される振動をコントローラ22が検出することができるので、リヤ振動推定部20によって推定した信号に対して十分な計算時間を確保することができ、結果としてコントローラ22の処理負荷を軽減することができる。そして、コントローラ22の処理負荷を軽減することができるため、制御効果を向上することも可能となる。
【0043】
また、突起等の乗り越えなどに発生する過大な入力によるシステム不安定化に対しては、前輪から車体に入力される振動から過大な入力を検出して、過大な入力をノイズとして処理して制御を停止するようにしたので、システムを安定化させることができる。
【0044】
さらには、前輪から車体に入力される振動のみを加速度センサによって検出するだけなので、4輪分の配線が必要なくなり、A/D変換器18等のコネクタなどを小さくすることができ、スペース効率を向上することができると共に、加速度センサや配線などのコストを軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施の形態に係わる騒音制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係わる騒音制御装置の概略車両搭載位置を示す図である。
【図3】悪路走行時の悪路こもり周波数応答を示す図である。
【図4】右前輪から入力される振動の検出結果に対する、右後輪、左前輪、及び左後輪の各車輪から入力される振動の検出結果の相関を表す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係わる騒音制御装置で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0046】
10 騒音制御装置
12 コントロールユニット
14 フロント右加速度センサ
16 フロント左加速度センサ
18 A/D変換器
20 リヤ振動推定部
22 コントローラ
24 D/A変換器
26 車速センサ
28 スピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前輪から車体に入力される振動を検出する前輪振動検出手段と、
前記前輪振動検出手段の検出結果に基づいて、後輪から車体に入力される振動を推定する後輪振動推定手段と、
を備えた車体振動検出装置。
【請求項2】
前記後輪振動推定手段は、前記前輪振動検出手段の検出結果を所定時間遅延した振動を後輪から車体に入力される振動として推定することを特徴とする請求項1に記載の車体振動検出装置。
【請求項3】
前記後輪振動推定手段は、車速を検出する車速検出手段の検出結果とホイールベースの長さとに基づいて、前輪の通過位置を後輪が通過するまでの時間を前記所定時間として算出する算出手段を含むことを特徴とする請求項2に記載の車体振動検出装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の車体振動検出装置と、
車室内の音を検出する車室内音検出手段と、
車室内に発音する発音手段と、
前記車体振動検出装置及び前記車室内音検出手段の検出結果に基づいて、車室内の音を最適化するための発音信号を生成し、該発音信号に応じて前記発音手段から発音するように前記発音手段を制御する制御手段と、
を備えた騒音制御装置。
【請求項5】
前記制御手段は、車室内の音を評価する評価関数を最適化する前記発音信号を生成することを特徴とする請求項4に記載の騒音制御装置。
【請求項6】
前記前輪振動検出手段によって所定値以上の過大な振動を検出した場合に、前記後輪振動推定手段が後輪から車体に入力される振動の推定を禁止し、前記制御手段が前記過大な振動をノイズとして処理することを特徴とする請求項4又は至請求項5に記載の騒音制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−216787(P2007−216787A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−38188(P2006−38188)
【出願日】平成18年2月15日(2006.2.15)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】