説明

車軸用軸受装置

【課題】シール部材の密封性能を強化して長期にわたり、外部から泥水等の侵入を防止でき、優れたシール性能を長期にわたって維持することができる車軸用軸受装置を得ることを目的とする。
【解決手段】内輪2と、外輪3と、内輪2と外輪3の間に配設された転動体である円錐ころ4と、内輪2と外輪3の間の開口部に配設された第1のシール部材11と、第1のシール部材11の軸方向外側に配設された第2のシール部材15を備え、第2のシール部材15は、外輪1に固定された芯金16と、芯金16に固着されると共に、少なくとも1つのリップ17aを有する弾性環状部材17と、芯金16及び弾性環状部材17を覆うように内輪に固定された断面L字形状部18aと円筒状部18bを有する断面コの字型の外付スリンガ18とを有するようにしたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動車やトラック等の車両の車軸用軸受装置に係り、より詳しくは、泥水が軸受部のインナ側に侵入するのを防止するシール部材を備えた車軸用軸受装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の車軸用軸受装置の軸受部は、内輪と外輪ところと保持器とで構成されている。
この軸受部の内輪と外輪の軸方向端部であるアウタ側とインナ側の開口部をシールするシール部材を備えている。
このシール部材は、外輪の軸方向端部の内周面に固定された断面L字形状の芯金と、この芯金に固着された弾性部材と、内輪に軸方向端部の外周面に固定された断面L字形状のスリンガとを有してなる。
また、前記弾性部材は、先端に3つのリップを有し、これらリップを前記スリンガに密着させている。
【0003】
前記シール部材は、芯金に固着させた弾性部材のリップをスリンガに密着させて、軸受部の内部空間を軸受部の外部空間に対してシールしている。
さらに、上記シール部材は、このスリンガの径方向部と芯金の軸方向部との間の隙間(ラビリンス)ができるだけ小さくなるように、スリンガを配置して、シール部材自体の内部に外部から泥水等が侵入しないようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平7−186604号公報(第2頁、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、従来から内輪と外輪のインナ側とアウタ側の開口部にシール部材を装着して、潤滑剤の流出と泥水の侵入を防止しているが、これだけではシール性能が不十分な場合があるため、特に泥水の浸入が顕著なインナ側においては種々対策が講じられて効果をあげている。
このような対策により、一般の乗用車で求められる耐久寿命では十分な密封性を維持できるが、大型トラックで求められるような極めて長期のメンテナンスフリーを使用した場合、泥水等がシール部の隙間から内部へ侵入してくる確率が高くなる。
そして、この泥水侵入の結果、上記泥水等が弾性部材のリップとスリンガとの間に噛み込まれると、上記リップのシール性能が損なわれ、シール部材の内部に侵入した泥水等が、上記弾性部材のリップを通り抜け、芯金の径方向部とスリンガとの間の隙間をも通って、軸受部の内部に侵入してしまい、シール部からの水侵入が原因で軸受部の寿命が低下することが考えられる。
そこで、本発明は、シール部材の密封性能を強化して長期にわたり、外部から泥水等の侵入を防止でき、優れたシール性能を長期にわたって維持することができる車軸用軸受装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る車軸用軸受装置は、内輪と、外輪と、前記内輪と外輪の間に配設された転動体と、前記内輪と外輪の間の開口部に配設された第1のシール部材と、該第1のシール部材の軸方向外側に配設された第2のシール部材を備え、前記第2のシール部材は、前記外輪に固定された芯金と、前記芯金に固着されると共に、少なくとも1つのリップを有する弾性環状部材と、前記芯金及び弾性環状部材を覆うように前記内輪に固定された断面L字形状部を有する外付スリンガとを有して構成されている。
また、前記外付スリンガの前記芯金を覆う部分は軸方向の外側が小径で内側が大径の傾斜面を有している。
さらに、前記第2のシール部材に円環状又は円筒状のパルサ部を設けたものである。
【発明の効果】
【0006】
以上のように本発明の車軸用軸受装置によれば、軸受部の内輪と外輪の泥水のかかり易いインナ側の開口部に配設された第1のシール部材の軸方向外側に第2のシール部材を配設するようにしたので、第1のシール部材に直接泥水がかかり難いため、第1のシール部材の損傷が抑制され、軸受部内にインナ側から泥水が侵入するのを長期間にわたって防止することができる。
また、第2のシール部材は、外輪に固定された芯金と、芯金に固着されると共に、少なくとも1つのリップを有する弾性環状部材と、芯金及び弾性環状部材を覆うように内輪に固定された断面L字形状部を有する外付スリンガとを有し、その弾性環状部材のリップを外付スリンガの内面に接触させているので、そのリップが第2のシール部材の外付スリンガと芯金との間の隙間から侵入してきた泥水を阻止することにより、第1のシール部材のスリンガと芯金との間の隙間をシールするため、第1のシール部材に直接泥水がかかるのを阻止することができ、軸受部内にインナ側から泥水が侵入するのを長期間にわたって防止することができ、長期にわたるメンテナンスフリーの信頼性の高い車軸用軸受装置を得ることができる。
また、前記外付スリンガの前記芯金を覆う部分は軸方向の外側が小径で内側が大径の傾斜面を有しているので、シール部材の上側部分では(上側に位置する時は)、外付スリンガの前記芯金を覆う部分の傾斜面に付着した水分は外付スリンガの弾性環状部材を覆う他端側部分に向けて流れ、最後は外部下方に落下し、第2のシール部材の外付スリンガと芯金との間の隙間に侵入しにくくなり、また、第2のシール部材の外付スリンガと芯金との間の隙間に侵入した泥水は、シール部材の下側部分では(下側に位置する時は)、外付スリンガの前記芯金を覆う部分は下向きに傾斜するため、外付スリンガと芯金との間の隙間から外部に流れ出ることにより、第1のシール部材に直接泥水がかかるのをより一層阻止することができる。
さらに、第2シーツ部材にパルサ部を設けたので、簡単な構造で回転数を検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る車軸用軸受装置の縦断面図、図2は同車軸用軸受装置の軸受部の縦断面図、図3は同車軸用軸受装置のシール部材の上側部分を示す縦断面図、図4は同車軸用軸受装置のシール部材の下側部分を示す縦断面図である。
本発明の実施形態1の車軸用軸受装置は、外輪回転型の軸受部1を有している。
その軸受部1は、2分割されてそれぞれ軸方向両端部に設けた鍔部の間に転走面(軌道面)が設けられた軸受用鋼材等の鋼材からなる内輪2と、この内輪2の転走面に対応して2列の転走面が設けられた軸受用鋼材等の鋼材からなる外輪3と、保持器5のポケットにそれぞれ転動自在に保持され、内輪2と外輪3の転走面の間に2列に配設された転動体としての軸受用鋼材等の鋼材からなる円錐ころ4とを備えている。
その外輪3の軸方向一端側には、ボルト孔6aを有するフランジ6が設けられている。そのフランジ6にはボルト孔6aに固定されたボルト7により車輪のホイール板8及びブレーキ板9が結合されている。
【0008】
内輪2と外輪3の間の空間の軸方向端部のインナ側とアウタ側の開口部にそれぞれ第1のシール部材11が配設されている。
その第1のシール部材11は、外輪3の軸方向端部の内周面に固定された断面L字形状の冷間圧延鋼板やステンレス等からなる芯金12と、この芯金12に固着された例えばゴムからなる弾性環状部材13と、内輪3の軸方向端部の外周面に固定された断面L字形状の金属製のスリンガ14とを有している。
また、芯金12に固着された弾性環状部材13は、先端に3つのリップ13aを有し、これらリップ13aをスリンガ14に接触させて、軸受部1の内部空間を軸受部1の外部空間に対してシールしている。
【0009】
さらに、その第1のシール部材11は、そのスリンガ14の円環状の径方向部14aと芯金12の円筒状の軸方向部12aとの間の隙間(ラビリンス)ができるだけ小さくなるように、スリンガ14を配置して、第1のシール部材11自体のシール部に外部から泥水や砂、ホコリ等の異物の侵入を抑制している。このことによって、第1のシール部材11のシール性能を向上させている。
なお、第1のシール部材11は、芯金12に固着された弾性環状部材13とスリンガ14を組み合わせてパック状態に形成されたいわゆるパックシールである。そして、内輪2、外輪3、保持器5及び転動体4を組み立てて一体とした後に、第1のシール部材11を内輪2と外輪3との間に嵌合したものである。
【0010】
上記のように構成された内輪2と外輪3のインナ側の開口部に配設された第1のシール部材11の軸方向外側に第2のシール部材15が配設されている。
その第2のシール部材15は、外輪1の外周面及び端面に固定された断面略L字状の冷間圧延鋼板やステンレス等からなる芯金16と、芯金16の外輪端面側端部に固着される例えばゴムからなる弾性環状部材17と、芯金16及び弾性環状部材17に対向してこれらを覆うように配置された断面L字形状部18aと内輪2に固定された円筒状部18bとを有する断面コ字型の金属製の外付スリンガ18とを有している。
そして、その断面コ字型の外付スリンガ18の円筒状部18bが内輪2の周面に嵌合固定されることにより、外付スリンガ18が内輪2に固定されている。
また、その第2のシール部材15も、その外付スリンガ18の断面L字形状部18aの先端と芯金16の外輪側径方向延出部16aとの間の隙間(ラビリンス)ができるだけ小さくなるように、外付スリンガ18を配置して、第2のシール部材15自体のシール部に外部から泥水や砂、ホコリ等が侵入しないようにしている。
さらに、その弾性環状部材17の外側には1つのリップ17aを設け、このリップ17aを外付スリンガ18の内面に接触させて、第1のシール部材11のスリンガ14の径方向部14aと芯金12の軸方向部12bとの間の隙間(ラビリンス)に対してシールしている。
【0011】
この第2のシール部材15の外付スリンガ18は、例えばステンレス鋼板や表面処理鋼板の如き弾性を有する金属板をプレス加工によって成形したもので、その断面L字形状部18aの円筒状の軸方向部分の外径は外輪3の外径より若干大径で、芯金16の外輪側径方向延出部16aを覆う大きさに形成されている。
上記のように構成された軸受部1は、例えば、内輪2が固定軸又はこれに装着されたスリーブ等に固定され、外輪3はフランジ6のボルト孔6aに固定されたボルト7により車輪のホイール板8及びブレーキ板9が取り付けられて第2のシール部材15の芯金16と共に回転する。
【0012】
本実施の形態1によれば、車軸用軸受装置の軸受部1の内輪2と外輪3の泥水のかかり易いインナ側の開口部に配設された第1のシール部材11の軸方向外側に第2のシール部材15を配設するようにしたので、第1のシール部材11に直接泥水がかかり難いため、第1のシール部材11の損傷が抑制され、軸受部1内にインナ側から泥水や砂、ホコリ等の異物が侵入するのを長期間にわたって防止することができる。
また、第2のシール部材12は、外輪1の外周面及び端面に固定された断面略L字状の芯金16と、芯金16の外輪端面側端部に固着される弾性環状部材17と、芯金16及び弾性環状部材17に対向してこれらを覆うように内輪2に固定され、断面L字形状部18aと円筒状部18bを有する断面コ字型の金属製の外付スリンガ18とを有してなり、その弾性環状部材17の外側に設けたリップ17aを外付スリンガ18の断面L字形状部18aの内面に接触させているので、そのリップ17aが第2のシール部材15の外付スリンガ18と芯金16との間の隙間から侵入してきた泥水や砂、ホコリ等の異物等を阻止することにより、第1のシール部材11まで異物が到達し難いため、第1のシール部材11に直接泥水がかかるのを阻止することができ、軸受部1内にインナ側から泥水が侵入するのを長期間にわたって防止することができ、長期にわたるメンテナンスフリーの信頼性の高い車軸用軸受装置を得ることができる。
【0013】
実施の形態2.
図5は本発明の実施の形態2に係る車軸用軸受装置のシール部材の上側部分を示す縦断面図、図6は同車軸用軸受装置のシール部材の下側部分を示す縦断面図である。
本発明の実施の形態2において、実施の形態1と同様の構成は同一符号を付して重複した構成の説明を省略する。
この実施の形態2は。第2のシール部材15の断面コの字型の外付スリンガ18の構成が実施の形態1と異なるものである。
即ち、実施の形態1では外付スリンガ18は断面L字形状部18aと円筒状部18bとを有し、外付スリンガ18の断面L字形状部18aにおける芯金16を覆う円筒状部分は外輪1の外周面と平行であったが、この実施の形態2の外付スリンガ18の断面L字形状部18aにおける芯金16を覆う円筒状部分は外輪1の外周面と平行ではなく、軸方向の外側が小径で内側にいくに従い次第に径が大きくなる内側が大径の傾斜面を有している。
【0014】
このように、第2のシール部材15の外付スリンガ18の断面L字形状部18aにおける芯金16を覆う円筒状部分は外輪1の外周面と平行ではなく、軸方向の外側が小径で内側にいくに従い次第に径が大きくなる内側が大径の傾斜面を有しているので、図5に示すように第1及び第2のシール部材11,15の上側部分では(上側に位置する時は)、外付スリンガ18の断面L字形状部18aにおける芯金16を覆う円筒状部分の傾斜面に付着した水分は外付スリンガ18の弾性環状部材17を覆う他端側部分に向けて流れ、最後は外部下方に落下し、第2のシール部材15の外付スリンガ18と芯金16との間の隙間に侵入しにくくなるものである。
また、第2のシール部材15の外付スリンガ18と芯金16との間の隙間に侵入した泥水は、図6に示すように第1及び第2のシール部材11,15の下側部分では(下側に位置刷る時は)、外付スリンガ18の断面L字形状部18aにおける芯金16を覆う円筒状部分は下向きに傾斜するため、外付スリンガ18と芯金16との間の隙間から外部に流れ出ることになり、第1のシール部材11に直接泥水がかかるのをより一層阻止することができる。
なお、外付スリンガ18の断面L字形状部18aにおける芯金16を覆う円筒状部分の傾斜面は断面上で直線状の形状の例を示したが、曲線や傾斜の異なる直線の組み合わせ等種々の形状とすることができ、水分等の流れ作用を有する形状であればよい。
【0015】
図7は本発明の実施の形態3に係る車軸用軸受装置のシール部材の上側部分を示す縦断面図である。
本発明の実施の形態3において、実施の形態1と同様の構成は同一符号を付して重複した構成の説明を省略する。
この実施の形態3は。第2のシール部材15の弾性環状部材17の構成が実施の形態1と異なるものである。
即ち、実施の形態1では弾性環状部材17は外付スリンガ18の内面に接触するリップ17aを1つ有するだけのものであったが、この実施の形態3の弾性環状部材17は3つのリップ17a、17b、17cを有するものである。
【0016】
この実施の形態3の弾性環状部材17は3つのリップ17a、17b、17cのうち、2つのリップ17a、17bは外付スリンガ18の内面に接触させ、1つのリップ17cは第1のシール部材11のスリンガ14の外面に接触させるようにしている。
このように、弾性環状部材17に3つのリップ17a、17b、17cを設け、2つのリップ17a、17bは外付スリンガ18の内面に接触させ、1つのリップ17cは第1のシール部材11のスリンガ14の外面に接触させることにより、第2のシール部材15の外付スリンガ18と芯金16との間の隙間に侵入した泥水や砂、ホコリ等の異物を弾性環状部材17の3つのリップ17a、17b、17cで阻止することができ、第1のシール部材11まで異物が到達し難いため、第1のシール部材11に直接泥水がかかるのをより一層阻止することができ、軸受部1内にインナ側から泥水や砂、ホコリ等の異物が侵入するのを長期間にわたって防止することができる。
なお、この実施の形態3では、外付スリンガ18の構成は、実施の形態1と同様に外付スリンガ18は断面L字形状部18aと円筒状部18bとを有し、外付スリンガ18の断面L字形状部18aにおける芯金16を覆う円筒状部分は外輪1の外周面と平行であったが、この実施の形態2の外付スリンガ18の断面L字形状部18aにおける芯金16を覆う円筒状部分は外輪1の外周面と平行ではなく、軸方向の外側が小径で内側にいくに従い次第に径が大きくなる内側が大径の傾斜面を有するようにしてもよいことは勿論である。
【0017】
図8は本発明の実施の形態4に係る車軸用軸受装置のシール部材の上側部分の一部を示す縦断面図である。
本実施の形態4は、実施の形態1に係る軸受部1の第2のシール部材15の芯金16のアウタ側の端部を外付スリンガ18の断面L字形状部18aにおける芯金16を覆う円筒状部分の一端側を越えるように延ばして上方に折り曲げた後、インナ側に折り曲げてほぼ水平で円筒状の外周部20を形成し、この外周部20の外周面の周方向に、歯車状、波形状、櫛は状等の多数の凹凸21を形成して、パルサリングと同等の機能を有する円筒状のパルサ部を設けたものである。
なお、上記の円筒状のパルサ部に代えて、第2のシール部材15に、円環状(円板状)で、端面の周方向に多数の凹凸部21を形成してパルサ部としてもよい。また、パルサ部のパルサ機能は、着磁ゴムやプラスチックを固定して形成した着磁タイプのものでもよい。
【0018】
本実施の形態4によれば、実施形態1の場合と同様の左様、効果を得ることができ、さらに、軸受部1に設けた第2のシール部材15の外周部20にパルサ部を設けたので、重量が寸法が大で製造、組立が面倒なパルサリングを外輪3に装着することなく、簡単な構造で確実に回転を検出することができる。
【0019】
なお、この実施の形態4の車軸用軸受装置は実施の形態2の車軸用軸受装置についても適用できることは勿論である。
また、上記実施の形態1〜4の車軸用軸受装置は、外輪回転型の軸受部1について説明したが、内輪回転型の軸受部について本発明を適用できることは勿論である。
さらに、上記実施の形態1〜4の車軸用軸受装置として円錐ころ軸受を有する例について説明したが、玉軸受等他の形式の軸受を有する装置も本発明を適用できることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態1に係る車軸用軸受装置の縦断面図。
【図2】同車軸用軸受装置の軸受部の縦断面図。
【図3】同車軸用軸受装置のシール部材の上側部分を示す縦断面図。
【図4】同車軸用軸受装置のシール部材の下側部分を示す縦断面図。
【図5】本発明の実施の形態2に係る車軸用軸受装置の上側のシール部分を示す縦断面図。
【図6】同車軸用軸受装置のシール部材の下側部分を示す縦断面図。
【図7】本発明の実施の形態3に係る車軸用軸受装置のシール部材の上側部分を示す縦断面図。
【図8】本発明の実施の形態4に係る車軸用軸受装置のシール部材の上側部分の一部を示す縦断面図。
【符号の説明】
【0021】
1 軸受部、2 内輪、3外輪、4 円錐、5 保持器、6 フランジ、6a ボルト孔、11 第1のシール部材、12 芯金、13弾性環状部材、14 スリンガ、15 第2のシール部材、16芯金、17 弾性環状部材、18 外付スリンガ、18a 断面L字形状部、18b 円筒状部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内輪と、外輪と、前記内輪と外輪の間に配設された転動体と、前記内輪と外輪の間の開口部に配設された第1のシール部材と、該第1のシール部材の軸方向外側に配設された第2のシール部材を備え、
前記第2のシール部材は、前記外輪に固定された芯金と、前記芯金に固着されると共に、少なくとも1つのリップを有する弾性環状部材と、前記芯金及び弾性環状部材を覆うように前記内輪に固定された断面L字形状部を有する外付スリンガとを有してなることを特徴とする車軸用軸受装置。
【請求項2】
前記外付スリンガの前記芯金を覆う部分は軸方向の外側が小径で内側が大径の傾斜面を有していることを特徴とする請求項1記載の車軸用軸受装置。
【請求項3】
前記第2のシール部材に円環状又は円筒状のパルサ部を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の車軸用軸受装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−197975(P2009−197975A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−43018(P2008−43018)
【出願日】平成20年2月25日(2008.2.25)
【出願人】(000001247)株式会社ジェイテクト (7,053)
【出願人】(000167196)光洋シーリングテクノ株式会社 (57)
【Fターム(参考)】