説明

車載アンテナおよび信号を送受信するための方法

本発明により、移動車両から衛星と通信するためのアンテナが提供される。アンテナは、送信信号を発生するための送信器と、主および副反射器と、送信信号を副反射器に伝導するために送信器と関連付けられる導波管とを備える。副反射器は送信信号を主反射器の方向に転向させるように構成され、主反射器は、転向された送信信号をアンテナビームとして衛星の方向に発射するように構成される。また、移動車両から衛星と通信するためのアンテナ、送信信号を衛星に送信するための方法、および衛星から通信信号を受信するための方法もまた提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、その一部の実施形態では、車載アンテナのための装置および方法に関し、さらに詳しくは、衛星通信用の車載アンテナのための方法および装置に関するが、それに限らない。
【背景技術】
【0002】
様々な形の移動プラットフォーム、例えば海洋船舶および陸上車両における広帯域通信システムの実現に対する関心が高まっている。車両に搭載されたアンテナを有する広帯域衛星通信システムにより、アンテナは静止軌道の宇宙ベース衛星との通信リンクを形成するのを助けるために使用される。アンテナは、車両によって運ばれる通信端末の一部を形成する。
【0003】
航空機、船舶、および陸上車両などの移動プラットフォームから通信衛星を高精度で追尾する能力を持つアンテナが、とりわけ、データレートを最適化し、ダウンリンクおよびアップリンク伝送の効率を改善し、かつ/または目標衛星に隣接する軌道の衛星との干渉を防止するために必要である。そのようなアンテナは、航空機および陸上車両などの比較的高い姿勢加速度を有する移動衛星通信プラットフォームが、静止衛星などの衛星から信号を受信しかつ/または衛星に信号を送信することを可能にする。
【0004】
遠隔発信源から信号を収集するために、かつ/または信号をそこに送信するために、車両の移動を考慮に入れながら、アンテナを衛星に向け続ける必要がある。アンテナを衛星に向けさせるために、車載アンテナは左右(方位角)および上下(仰角)に追尾させられる。しかし、車両上の滑らかな空気流による妨害または車両の審美性に対する悪影響を回避するために、車載アンテナのプロファイルを低くしておかなければならないことに注目すべきである。
【0005】
例えば、2008年2月7日に公開された国際特許出願公開第WO/2008/015647号は、中でも特に車両で使用され、高速車両でも使用される、二重反射器オフセットメカニカルポインティング低プロファイル電気通信アンテナを記載している。その縮小された物理的寸法は、列車または航空機への設置を通して衛星などの通信システムへの接続を可能にするので、公知の解決策に対してその使用を容易にする。本発明は、電気通信の技術分野、および縮小された寸法の固定、可動アンテナの適用分野に存し、したがって電気通信全般の分野に存する。オリジナルの二重反射器アンテナは、それをデカルト空間XYZに形作る2次多項式から得られる。
【発明の概要】
【0006】
本発明の一部の実施形態の態様では、移動車両から衛星と通信するためのアンテナを提供する。アンテナは、送信信号を発生するための送信器と、主および副反射器と、送信信号を副反射器に伝導するために送信器と関連付けられる導波管とを備える。副反射器は送信信号を主反射器の方向に転向させるように構成され、主反射器は、転向された送信信号をアンテナビームとして衛星の方向に発射するように構成される。
【0007】
任意選択的に、導波管は屈曲通路を有する。
【0008】
さらに任意選択的に、屈曲通路は少なくとも5度の曲げ角度を有する。
【0009】
任意選択的に、導波管はその端部に接続されたフィードホーンを有し、導波管はフィードホーンを介して送信信号を副反射器に向かって伝導するように構成される。
【0010】
さらに任意選択的に、主反射器は送信器とフィードホーンとの間に配置される。
【0011】
任意選択的に、送信器は偏波素子に接続され、導波管は偏波素子とフィードホーンとの間で送信信号を誘導するために使用される。
【0012】
任意選択的に、アンテナはさらに、副反射器に対する導波管の位置の調整によりアンテナビームを較正するように構成された、較正トラックを備える。
【0013】
さらに任意選択的に、偏波素子は送信器、受信器、および導波管の間の関連付けを行なうように構成された回転オルソモードトランスデューサ(OMT)であり、OMTは送信信号を偏波させるために導波管の中心軸の周りを回転するように構成される。
【0014】
さらに任意選択的に、回転OMTは、送信信号および導波管を介して受信した衛星信号の非直交アセンブリを可能にする。
【0015】
さらに任意選択的に、主および副反射器に対する導波管の配置は、回転中に固定される。
【0016】
さらに任意選択的に、アンテナはさらに第1および第2ロータリジョイントを備え、第1ロータリジョイントはOMTと導波管との間に配置され、第2ロータリジョイントは、OMTとダウンコンバータ、送信器、および低ノイズブロック(LNB)ダウンコンバータの少なくとも1つとの間に配置される。
【0017】
さらに任意選択的に、第1および第2ロータリジョイントの少なくとも1つは、長さが1センチメートル未満である。
【0018】
さらに任意選択的に、第1および第2ロータリジョイントは、主および副反射器に対して導波管を確実に固定した状態に維持しながら、導波管の中心軸の周りの偏波素子の転動を促進することによって、送信信号の偏波の調整を可能にする。
【0019】
任意選択的に、アンテナはさらに、移動車両と衛星との間の見通し線を維持するために、主反射器のチルト角を調整するように構成された作動ユニットを備える。
【0020】
任意選択的に、作動ユニットは、移動車両の走行中にチルト角を調整するように構成される。
【0021】
さらに任意選択的に、アンテナはさらに、移動車両に主および副反射器ならびに導波管を支持するための回転ベースを備え、作動ユニットは、移動車両と衛星との間の見通し線を維持するために、回転ベースの回転角を調整するように構成される。
【0022】
本発明の一部の実施形態の態様では、移動車両から衛星と通信するためのアンテナを提供する。アンテナは、移動車両に取り付けられるように構成された回転ベースと、主反射器の下部に近接して位置するチルト軸を中心に傾動されるように構成された主反射器と、送信信号を放出するためのフィードと、送信信号を主反射器の方向に転向させるように構成された副反射器とを備え、主反射器は転向された送信信号をアンテナビームとして衛星の方向に発射するように構成される。傾動は、移動車両の走行中に主反射器と衛星との間の見通し線の維持を可能にする。
【0023】
任意選択的に、フィードおよび副反射器は、傾動中に回転ベースに対して実質的に静止状態を維持する。
【0024】
任意選択的に、アンテナビームはメインローブを有し、傾動は、2デシベルを超える利得劣化無く、回転ベースに対して少なくとも50度の範囲でメインローブの中心の傾きを可能にする。
【0025】
さらに任意選択的に、傾動は、少なくとも60度の範囲でメインローブの中心の傾きを可能にする。
【0026】
任意選択的に、傾動は少なくとも1つの支持要素によって実行され、主反射器および少なくとも1つの支持要素は着脱自在に連結される。
【0027】
さらに任意選択的に、範囲は、回転ベースに対して15度より大きいチルト角の間である。
【0028】
任意選択的に、アンテナはさらに、主および副反射器を被覆するために実質的に平坦な頂部を有するレードームを備える。
【0029】
任意選択的に、副および主反射器の少なくとも1つは実質的に楕円の内部反射面プロファイルを有する。
【0030】
任意選択的に、フィードは、副反射器に実質的に楕円錐のビームを放出して副反射器に楕円放射線スポットを形成するように構成される。
【0031】
さらに任意選択的に、副反射器は、楕円放射線スポットを主反射器の方向に転向させてそこに追加楕円放射線スポットを形成するように構成され、ここで追加楕円放射線スポットの幅−高さ比は楕円放射線スポットの幅−高さ比より高い。
【0032】
任意選択的に、楕円放射線スポットは少なくとも1.6:1の幅−高さ比を有する。
【0033】
さらに任意選択的に、追加楕円放射線スポットは少なくとも4:1である。
【0034】
任意選択的に、フィードは、実質的に楕円錐のビームを形成するための1対の対向端を有する。
【0035】
さらに任意選択的に、アンテナローブは、14GHzで少なくとも30デシベルアイソトロピック(dBi)および11GHzで少なくとも25デシベルアイソトロピック(dBi)からなる群から選択される利得を有する。
【0036】
任意選択的に、アンテナはさらに、送信信号を放出するように構成された送信器と、送信信号をフィードに伝導するための導波管とを備える。
【0037】
本発明の一部の実施形態の態様では、送信信号を衛星に送信するための方法を提供する。該方法は、送信信号を提供するステップと、送信信号を偏波するステップと、偏波した送信信号を副反射器に向けて伝導するために導波管を使用するステップと、伝導された偏波送信信号を主反射器の方向に転向させて、それをアンテナビームとして衛星に向けて発射させるステップとを備える。
【0038】
本発明の一部の実施形態の態様では、衛星から通信信号を受信するための方法を提供する。該方法は、車両に取り付けられたアンテナの主反射器を傾動させて車両の走行中に通信信号の受信を可能にするステップと、導波管の前に配置された副反射器の方向に通信信号を転向させるステップと、転向された通信信号の反射を副反射器から偏波素子に向けて転向させるために導波管を使用するステップと、方向付けられた反射を偏波させて走行中に衛星からの通信信号の受信を可能にするステップとを備える。
【0039】
別途定義されない限り、本書で使用されるすべての技術的用語および/または科学的用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本書に記載される方法および材料と類似または同等である方法および材料を本発明の実施または試験において使用することができるが、例示的な方法および/または材料が下記に記載される。矛盾する場合には、定義を含めて、本特許明細書が優先する。加えて、材料、方法および実施例は例示にすぎず、限定であることは意図されない。
【0040】
本発明の実施形態の方法および/またはシステムを実行することは、選択されたタスクを、手動操作で、自動的にまたはそれらを組み合わせて実行または完了することを含んでいる。さらに、本発明の装置、方法および/またはシステムの実施形態の実際の機器や装置によって、いくつもの選択されたステップを、ハードウェア、ソフトウェア、またはファームウェア、あるいはオペレーティングシステムを用いるそれらの組合せによって実行できる。
【0041】
例えば、本発明の実施形態による選択されたタスクを実行するためのハードウェアは、チップまたは回路として実施されることができる。ソフトウェアとして、本発明の実施形態により選択されたタスクは、コンピュータが適切なオペレーティングシステムを使って実行する複数のソフトウェアの命令のようなソフトウェアとして実施されることができる。本発明の例示的な実施形態において、本書に記載される方法および/またはシステムの例示的な実施形態による1つ以上のタスクは、データプロセッサ、例えば複数の命令を実行する計算プラットフォームで実行される。任意選択的に、データプロセッサは、命令および/またはデータを格納するための揮発性メモリ、および/または、命令および/またはデータを格納するための不揮発性記憶装置(例えば、磁気ハードディスク、および/または取り外し可能な記録媒体)を含む。任意選択的に、ネットワーク接続もさらに提供される。ディスプレイおよび/またはユーザ入力装置(例えば、キーボードまたはマウス)も、任意選択的にさらに提供される。
【図面の簡単な説明】
【0042】
本書では本発明のいくつかの実施形態を単に例示し添付の図面を参照して説明する。特に詳細に図面を参照して、示されている詳細が例示として本発明の実施形態を例示考察することだけを目的としていることを強調するものである。この点について、図面について行う説明によって、本発明の実施形態を実施する方法は当業者には明らかになるであろう。
【図1】図1は、本発明の一部の実施形態に係る、衛星などの通信システムと通信するための車載アンテナの概略図である。
【図2】図2は、本発明の一部の実施形態に係る図1の車載アンテナの反射器の例示的セットの概略図である。
【図3】図3は、本発明の一部の実施形態に係る、導波管フィードから副反射器に向けて放出され主反射器の方向に転向される電磁放射線の概略図である。
【図4A−4B】図4Aは、本発明の一部の実施形態に係る車載アンテナの概略図であり、図4Bは、本発明の一部の実施形態に係る、図4Aに描かれたコルゲートホーンの拡大概略図である。
【図4C】図4Cは、アンテナ利得を50度の範囲のチルト角の関数として表わすグラフである。
【図5】図5は、本発明の一部の実施形態に係る、図4Aに描かれた例示的導波管フィードの概略図である。
【図6】図6は、本発明の一部の実施形態に係る、例示的RF信号処理ユニットの回転OMTと図4Aの導波管フィードとの間の接続を示す概略図である。
【図7】図7は、図6の接続の概略断面図である。
【図8】図8は、本発明の一部の実施形態に係る、図4Aの導波管フィードおよび例示的RF信号処理ユニットの構成部品の概略図である。
【図9】図9は、本発明の一部の実施形態に係る、車載アンテナの主反射器を傾動させるための傾動支持機構の概略図である。
【図10】図10は、本発明の一部の実施形態に係る車載アンテナ100が取り付けられた車両の概略図である。
【図11】図11は、本発明の別の実施形態に係る車載アンテナ100が取り付けられた車両の概略図である。
【図12】図12は、本発明の一部の実施形態に係る、送信信号を衛星に送信するための方法の概略図である。
【図13】図13は、本発明の一部の実施形態に係る、衛星から通信信号を受信するための方法の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
本発明は、その一部の実施形態では、車載アンテナのための装置および方法に関し、さらに詳しくは、衛星通信用の車載アンテナのための方法および装置に関するが、それに限らない。
【0044】
本発明の一部の実施形態では、移動車両から衛星と通信するための二重反射器アンテナなどのアンテナを提供する。本書で車載アンテナと呼ぶことのあるアンテナは、送信信号を生成するための送信器、および/または信号を受信しかつ復号するための受信器、主および副反射器、フィードホーン、ならびに送信信号を副反射器に伝導しかつ戻すように設計された導波管を備える。送信器は任意選択的に主反射器の後部に取り付けられた偏波素子に接続され、送信信号の偏波を可能にする。副反射器は送信信号を主反射器の方向に転向させ、主反射器は転向された送信信号をアンテナビームとして衛星の方向に発射する。導波管は送信信号を同軸伝送線などの他の接続ケーブルにではなく副反射器に向かって伝導するために使用されるので、送信器および偏波素子は両方とも、下でさらに記載する通り、主反射器の後部に、アンテナの有効反射空間を増大するように配置することができる。
【0045】
本発明の一部の実施形態では、移動車両に取り付けるように設計された回転ベースと、主反射器の下部に近接して配置されたチルト軸周りに傾動することのできる主反射器とを備えた、移動車両から衛星と通信するためのアンテナを提供する。アンテナはさらに、送信信号を放出するためのフィードと、送信信号を主反射器の方向に転向させるための副反射器とを備え、主反射器は転向された送信信号をアンテナビームとして衛星に向けて発射する。任意選択的に、主反射器は傾動するように設計され、その間、フィードおよび反射器は回転ベースに対して略静止状態を維持する。主反射器の傾動は、移動車両の走行中に主反射器と衛星との間の見通し線の維持を可能にする。主反射器のチルト軸は、例えば下でさらに記載する通り、低垂直プロファイルの車載アンテナの生成を可能にする。
【0046】
アンテナの設計は、通信信号の受信および送信を可能にする。したがって、簡潔を期すために、説明の幾つかの部分では、通信信号の受信と送信との間の遷移論理だけを記載する。本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は必ずしもその適用を、以下の説明に記載しかつ/または図面および/または実施例に示す構成部品および/または方法の構成および配列の詳細に限定されないことを理解されたい。本発明は他の実施形態が可能であり、あるいは種々の方法で実施または実行することができる。
【0047】
ここで図1を参照すると、それは本発明の一部の実施形態に係る、衛星(図示せず)などの遠隔通信システムと通信するための車載アンテナ100の概略図である。二重反射器アンテナである車載アンテナ100は、相互に対向する主反射器101および副反射器102を備える。下でさらに記載し、かつ本発明の一部の実施形態に係る反射器101、102の例示的セットの概略図である図2に示す通り、反射器101、102の各々は、任意選択的に実質的に楕円である反射面プロファイルを有する。車載アンテナ100はさらに、通信信号を生成および/またはインターセプトするための送信および/または受信ユニット103を備える。本書で使用する場合、通信信号とは送信信号、衛星信号、および/または車載アンテナ100によって受信される任意の通信システム信号であり、送信および/または受信ユニット103とは無線周波数(RF)送信器、RF受信器、偏波素子、トランシーバ、および/またはそれらの一部分の任意の組合せを意味する。任意選択的に、図1に示す通り、送信および/または受信ユニット103は主反射器101の後部に配置される。そのような仕方で、副反射器102と主反射器101との間の空間は、送信および/または受信ユニット103のいかなる構成部品または従属部品も含まない。そのような仕方で、下でさらに記載する通り、通信信号の送受信の効率が向上する。
【0048】
明確を期すために、副および主反射器101、102の反射面プロファイルは、アンテナ用の反射面を成形するための幾何光学(GO)プロセスおよび/または物理光学(PO)プロセスなどの一般的に公知のプロセスで成形される(参照によって本書に組み込まれるBrown,K.W.らの「a systematic design procedure for classical offset dual reflector antennas with optimal electrical performance」、Antennas and Propagation Society International Symposium,1993.AP−S.Digest Volume,Issue,28 Jun−2 Jul 1993 Page(s):772−775 vol.2を参照されたい)。これらのプロセスは当業界で一般的に周知であり、したがって本書ではこれ以上詳述しない。
【0049】
本発明の一部の実施形態では、送信および/または受信ユニット103は、2つのRF信号経路を結合および/または分離するオルソモードトランスデューサ(OMT)を含む。任意選択的に、OMTは、例えば下でさらに記載する通り任意選択的に同一導波管107で伝送される、アップリンク信号経路とダウンリンク信号経路との間の結合および/または分離のために使用される。OMT/偏波器と呼ばれることがあるOMTは、送信および/または受信ユニット103によって受信および/またはから送信される通信信号の偏波をサポートする。OMTは左手および右手偏波などの円形偏波、ならびに/または水平および垂直偏波などの線形偏波をサポートする。
【0050】
車載アンテナ100は、本書で導波管107と呼ぶことのある導波管107をさらに含む。導波管107は後端および前端112、113を有する。後端112は、送信および/または受信ユニット103によって生成された送信信号を、任意選択的にフィードホーン108に接続された前端13を介して、副反射器102に向けて放出することが可能になるように、送信および/または受信ユニット103の構成部品に関連付けられる。
【0051】
任意選択的に、送信信号は、下述する反射面プロファイルを持ち、14GHzで30デシベルアイソトロピック(dBi)超、または11GHzで25dBi超の利得を持つ副および主反射器102、101を用いて送信される。副反射器102は放出された放射線を主反射器101の方向に転向させ、主反射器は放射線をアンテナビームとして、任意選択的に衛星、例えば静止衛星(GEO衛星)である遠隔通信システムに向けて発射する。
【0052】
任意選択的に、車載アンテナ100はさらに、それを列車、自動車、トラック、バス、ボート、船舶、航空機、ヘリコプタ、ホバークラフト、シャトル、および人々および/または物を輸送する任意の他の輸送機関などの車両(図示せず)に取り付けるための台座105を備える。台座105は任意選択的に、反射器101、102、導波管107、ならびに送信および/または受信ユニット103、またはそれらの一部分の回転を可能にする回転ベース106に接続される。
【0053】
任意選択的に、主反射器101は、例えば110に示すように回転ベース106と平行であるチルト軸109を中心にその傾動を可能にする1つ以上の支持要素104に接続される。そのような仕方で、回転ベース106は反射器101、102、導波管107、ならびに送信および/または受信ユニット103を同時に回転させるために使用され、支持要素104は、回転ベース106に対して主反射器101だけを傾動させるために使用される。任意選択的に、回転ベース106は連続回転を可能にするように設計される。そのような仕方で、回転ベース106は反射器101、102、導波管107、および送信および/または受信ユニット103の回転角を最速回転動作によって調整することができる。
【0054】
任意選択的に、主反射器101のエッジ部は、例えば図1に示すようにそのチルト軸に近接して配置される。そのような仕方で、車載アンテナ100の垂直プロファイル111は、主反射器101の傾動中に比較的低く維持される。導波管107が任意選択的に主反射器101と共に傾動しないので、垂直プロファイル111が比較的低く維持されることに注目されたい。さらに、そのような仕方で、主反射器101はアンテナビームのメインローブのチルト角を変化させるように回転することができる一方、導波管107および/または副反射器102は回転ベース106に対して略安定または完全に安定に維持される。図3は、フィード108から副反射器102の方向に放出され、かつ主反射器101の方向に転向される電磁放射線の概略図である。図は、回転ベース106に対する導波管107およびフィード108および/または副反射器102の配置を変えることなく、かつ/または実質的に変えることなく、主反射器の下方エッジ部に近接してチルト軸109を中心に主反射器を傾動させることによって、アンテナビームのメインローブのチルト角をいかに変化させることができるかを例証する、主反射器の3つの状態を表わす。
【0055】
車載アンテナ100が導波管107を使用するので、同軸伝送線付きの車載アンテナを一般的に使用する場合より幾つかの利点が得られることに注目されたい。例えば導波管107は誘電損失がかなり低減する。さらに、同軸伝送線の代りに導波管107を使用することにより、主反射器の後部の送信および/または受信ユニット103の内側に偏波素子を配置することが可能になる。一般的に使用されるアンテナでは、同軸伝送線で転送されるアップリンク信号は、それらが副反射器の方向に放出される前に偏波しなければならない。同様に、インターセプトされるダウンリンク信号は、それらを同軸伝送線で伝送する前に偏波しなければならない。したがって、これらのアンテナでは、偏波素子は主反射器の前に配置しなければならない。偏波された波を電力の実質的損失無く伝導するように設計された導波管107は、偏波素子を主反射器101の後部に配置することを可能にし、偏波素子を主および副反射器の間の空間に配置する必要性を低減させる。そのようなシフトは反射器の有効反射面プロファイルを増大させ、誘電損失を低減させる。
【0056】
ここで図4Aを参照すると、それは本発明の一部の実施形態に係る車載アンテナ100の概略図である。車載アンテナ100の構成部品は図1に示した通りであるが、図4Aは、例示的反射器、例示的導波管、フィード、および例示的送信および/または受信ユニット103をより詳細に表わす。
【0057】
上に略述し、図2および4に示した通り、主反射器101および/または副反射器102は楕円形である。楕円形状は、比較的低プロファイルの車載アンテナの生成を可能にする。任意選択的に、主反射器の垂直寸法は240ミリメートル未満であり、図4Aに示す車載アンテナ100の垂直寸法は、任意選択的レードーム無しで、250ミリメートル未満である。下でさらに記載する通り、反射器の任意選択的楕円形状ならびに導波管107の任意選択的構造および任意選択的動作は、車載アンテナ100の全垂直寸法に5ミリメートル未満を追加する偏平なレードームのアセンブリを可能にする。反射器101、102の垂直寸法は、直径:高さ比が3.5:1を超える車載アンテナ100の生成を可能にすることに注目されたい。
【0058】
そのような実施形態では、導波管107は任意選択的に、フィードホーン108を介して、実質的に楕円錐のビームを副反射器102に向けて放出するように設計される。実質的に楕円錐のビームは副反射器102上に楕円形スポットを生じる。副反射器102はビームを主反射器101の方向に転向させ、主反射器はしたがって楕円形アンテナビームをアップリンクデータと共にGEO衛星などの通信システムに向かって放出する。車載アンテナ100は、地上通信システムと通信するために使用される場合があることに注目されたい。そのような実施形態では、車載アンテナ100は、航空機またはシャトルなどの飛行車両の底部に取り付けられる。アンテナを搭載した車両の走行中に通信システムの方向に向けられる主反射器は任意選択的に、下でさらに記載する通り、衛星からの信号の受信が可能である場合がある。受信した信号は副反射器102に向かって転向され、副反射器は、任意選択的に導波管107を介して送信および/または受信ユニット103の受信器に信号を伝導するフィードホーン108に信号を集中させる。
【0059】
任意選択的に、副反射器102に形成される楕円形スポットの幅および高さの間の比は約1.5:1、1.6:1、1.7:1、1.8:1、またはそれ以上である。楕円錐ビームは副反射器102によって主反射器101の方向に転向され、より大きい面積および/またはより高い楕円率を有する楕円スポットを形成する。任意選択的に、主反射器101に形成される楕円スポット幅と高さとの間の比率は約3.5:1、3.6:1、3.7:1、3.8:1、3.9:1、4:1、4.2:1、4.3:1、4.4:1、4.5:1、5:1、6:1、および8:1である。そのような仕方で、反射器101、102の反射面はよりよく利用され、伝送プロセス中の電力損失は低下する。上で詳述した通り、車載アンテナ100は通信システムから信号を受信するために使用される場合がある。
【0060】
放出された送信信号をフィードおよび副反射器の両方で2段階で再整形することにより、アンテナビームをより効率的な整形プロセスで整形することが可能になる。副および主反射器101、102の楕円形反射面の形状および大きさならびに副および主反射器101、102の楕円スポットの形状および大きさは、放射電力を失わずかつ/または実質的に失わずに、反射器101、102の楕円形反射面の全部および/または大部分を利用することを可能にする。
【0061】
さらに、上で詳述した通り、主反射器101は、アンテナビームのメインローブの仰角の調整を可能にするために、傾動するように設計される。傾動は任意選択的に、導波管107および副反射器102を回転ベース106に対して所定の位置に維持しながら実行される。車載アンテナ100の上述の構造は、50、55、および60度を超える有効角度に主反射器を傾動することを可能にする。任意選択的に、有効チルト角とは、アンテナビームのメインローブの利得が2デシベル未満の範囲内の劣化を維持する角度と定義される。明確を期すために、利得は、自由空間等方性放射体の零dB利得(dBi)を基準にして、車載アンテナ100のデシベル単位の利得として表わされる。例えば、50度の範囲内のチルト角の関数としてアンテナ利得を表わすグラフである図4Cに示す通り、メインローブの中心の利得劣化は1.90db以下である。任意選択的に、図4Cに表わされるチルト角は、回転ベース106に対して45度の角度を中心にしている。
【0062】
上述の通り、任意選択的に、導波管107は1端でコルゲートフィードホーン108に接続される。任意選択的に、図4Bに示す通り、ホーンは、図4Aに示すように任意選択的に導波管107の中心軸115に対して対角線上に取り付けられる1対のコルゲート板を含む。コルゲート板451、452はそれらのコルゲート側面が相互に対向するように取り付けられる。コルゲート板451、452はトランスミッションペリメータ(transmission perimeter)の頂部および底部のみを拘束し、送信信号は高い幅:高さ比を持つスポットを形成するようにビーム化される。コルゲートフィードホーン108のコルゲートパターンは、全ての偏波がフィードから出入することができるように、放出される信号を方向付ける。
【0063】
任意選択的に、副反射器上に形成されるスポットの高さは、副反射器102の長さを超えず、または実質的に超えない。プレート間の間隙はフィードホーン108によって制約されないので、導波管107から放射されるトランスミッションの幅はその高さより長い。そのようなフィードホーン108は、実質的に楕円錐のビームが形成され、かつ任意選択的に要求される高さ−幅比の楕円スポットが副反射器102に形成することが可能になるように、送信信号を方向付ける。
【0064】
ここで図5も参照すると、それは、本発明の一部の実施形態に係る、片側をコルゲートフィードホーン108に、反対側を送信および/または受信ユニット103に接続された導波管107の概略図である。任意選択的に、導波管107は、例えば図4Aに示すように、任意選択的にその下部中央部分に近接して、主反射器101のチルト軸に垂直に取り付けられる。本発明の一部の実施形態では、導波管107は、車載アンテナ100の高さを低減し、かつ/または主反射器の有効反射面プロファイルを増大することを可能にする仕方で屈曲される。屈曲は、導波管107のかなりの部分301を実質的に回転ベース106と略平行に維持しながら、副反射器と対向するようにフィードホーン108を取り付けることを可能にする。任意選択的に、導波管107は主反射器101の下および/または実質的に下に配置されるように設計される。そのような屈曲した導波管107は、車載アンテナ100の高さを実質的に増大させない。さらに、導波管107のプロファイルは、副反射器102から転向されかつ/または副反射器102に向けられた通信信号を吸収および/または転向させず、したがって副および主反射器101、102の有効反射面プロファイルを低減させない。導波管107が低ければ低いほど、導波管が吸収しかつ/または転向させる副反射器102から転向された通信信号は少なくなり、したがって主反射器101の有効反射面プロファイルの減少が少なくなる。任意選択的に、導波管は前記導波管の中心軸に対して5度以上、例えば5、5.5、6、7、8、9、10、11、および12度屈曲される。任意選択的に、屈曲は、所望の角度が形成されるように2つの導波管要素301、302を接続するコネクタ303を用いて形成される。
【0065】
任意選択的に主反射器は、任意選択的に図2および4の250に示すように、その下部にニッチを有する。ニッチ250は、主反射器の下部中央に、その主面に対して垂直に導波管107の位置決めを可能にする。
【0066】
本発明の一部の実施形態では、送信および/または受信ユニット103の構成部品は、図4Aに示す通り主反射器101の後部に取り付けられる。そのような仕方で、送信および/または受信ユニット103の構成部品は、上述の通り副反射器102によって主反射器101の方向に転向された通信信号を吸収せずかつ/または転向させない。任意選択的に、送信および/または受信ユニット103は、受信器、送信器、および/または偏波素子を含む。そのような実施形態では、送信および/または受信ユニット103は、2つの波信号経路を結合および/または分離するOMTなどのウェーブダクト構成部品を含む場合がある。経路の1つは導波管107を介して通信信号を放出することを可能にし、任意選択的に、上述の通り通信システムに伝送されるアップリンクを形成し、もう1つの経路は、受信信号経路として、例えばダウンリンクとして導波管107を介して受信されるように設計される。任意選択的にOMT/偏波器であるOMTは、経路が相互に対して直交偏波されることを確実にする。OMTは2つの信号経路間の直交シフトを可能にする場合があり、Ku帯およびKa帯の無線周波数帯域に約30dBの分離をもたらす。
【0067】
ここで図4ならびに図6および7を参照すると、それらはそれぞれ、本発明の一部の実施形態に係る、回転OMT401と車載アンテナ100の他の構成部品との間の接続の概略図および概略断面図である。示された接続の1つは、回転OMT401と例示的送信および/または受信ユニット103との間の接続である。示された接続のもう1つは、導波管107間の接続である。OMT401は後部コネクタ410、側部コネクタ411、および前部コネクタ412を有する。図6および7に示す通り、回転OMT401は、前部および後部ロータリジョイント402、403を用いて導波管107に接続される。前部ロータリジョイント402は、偏波送信信号の導波管107内への転送および/またはインターセプトされた信号の導波管107からの転送を可能にするように、任意選択的に静止している導波管107と回転OMT401との間のメカニカルシールをもたらす。後部ロータリジョイント403は、回転OMT401を介して通信信号を導波管107の内部および/または外部に転送することを可能にするように、任意選択的に回転ベース106に対して静止しているコネクタ404と回転OMT401との間のメカニカルシールをもたらす。任意選択的に、ロータリジョイント402、403の各々によって形成されたメカニカルシールは、任意選択的にばねおよび/またはねじを用いて、回転OMT401の端部の周囲および回転OMT401に接続された要素の周囲に取り付けられて押圧される、環状ポリマー要素415、416によって維持される。例えば前部ロータリジョイント402は、例えば図7に示すように、導波管107および前部コネクタ412を取り囲みかつ押圧してそれらの間の空間を密閉する環状プラスチック要素を含む。
【0068】
上述の通り、回転OMT401は偏波素子であり、本書で回転OMT/偏波器アセンブリ401と呼ばれることがある。上述の通り、回転OMT/偏波器アセンブリ401は、任意選択的にKu帯域およびKa帯域における、円形および/または線形偏波をサポートすることができる。偏波は任意選択的に、回転OMT/偏波器アセンブリ401の回転によって調整される。上述の通り、回転OMT401は任意選択的に回転する一方、導波管107およびコネクタ404は回転ベース106に対して安定に維持される。さらに、偏波調整は、例えば下述の通り車載アンテナ100の移動中に行なうことができる。
【0069】
任意選択的に、コネクタ404は、導波管107を介してアップリンク衛星信号を送信するために、ブロックアップコンバータ(BUC)などの送信器に接続される。BUCは、周波数の帯域を低周波から高周波に、例えばL帯域からKu帯域、C帯域、および/またはKa帯域に変換する。任意選択的に、BUCの電力は最高1600ワットである。
【0070】
ここで図8も参照すると、それは、本発明の一部の実施形態に係る導波管107、回転OMT401、LNBコンバータ501、ならびに回転OMT401およびLNBコンバータ501を回転させるための運動機構502の概略図である。任意選択的に側部コネクタ411は、例えば501に示すように、好ましくはダウンコンバータおよび/または低ノイズブロック(LNB)ダウンコンバータを介して、受信ユニットに接続される。LNBダウンコンバータ501は、回転OMT401から比較的高い周波数の帯域を受信して、それらを増幅し、それらを中間周波数(IF)としても知られるより低い周波数で搬送される同様の信号に変換し、かつIF信号を衛星受信器などの受信器にIF信号が転送するように設計される。任意選択的に、LNBダウンコンバータ501は、側部接続411と任意選択的に、例えば図8に示すように屈曲されてL字形接続419を形成するフィルタ505との間の接続を介して、回転OMT401に取り付けられる。コネクタ419の屈曲はLNBダウンコンバータ501の回転プロファイルを低減させ、より小さい回転量の車載アンテナの生成を可能にする。そのような実施形態で、LNBダウンコンバータ501は、上述した偏波調整中に回転OMT401と共に回転するように設計される。LNBダウンコンバータ501は任意選択的に、直接的にかつ/または任意選択的に411に示すように比較的短いコネクタを介して、回転OMT401に接続されるので、回転OMT401によって転送される通信信号の電力は実質的に低減されない。
【0071】
任意選択的に、運動機構502は、偏波モータドライブ503、符号器504、およびレバー506、または回転OMT401を特定の回転角に沿って任意選択的に約180度回転させるために、偏波モータドライブ503から回転OMT401に機械的力を伝達するための歯車などの任意の他の機械的アセンブリを含む。符号器504は任意選択的に、受信および/または送信プロセスの精度を高めることによって通信システムとの通信を改善するために、偏波に対する閉ループ制御をもたらすように設計された中央制御装置(図示せず)に接続される。符号器504は任意選択的にAVAGO Technologies(商標)のHEDS5500/5540、HEDS5600/5640、およびHEDM5500/5600などの光学符号器であり、それらの仕様書を参照によって本書に組み込む。
【0072】
上述の通り、導波管107は、任意選択的に回転OMT401を介して、送信および/または受信ユニット103に接続される。これらの構成部品の組合せは、本書でトランスミッションおよび/または受信アセンブリと呼ばれることがある。
【0073】
任意選択的にトランスミッションおよび/または受信アセンブリは、例えば図8に示すように較正トラックに接続される。較正トラック415は、技術者が車載アンテナ100と通信システムとの間の通信を較正することを可能にする。技術者はフィードホーン108と副反射器102との間の距離を調整することによって通信を較正する。調整は、較正トラック415におけるトランスミッションおよび/または受信アセンブリの位置を操作することによって実行される。任意選択的に較正トラック415は、トランスミッションおよび/または受信アセンブリを導波管の中心軸に沿って前後方向に操作することを可能にする。上述の通り、導波管107は任意選択的に屈曲される。そのような実施形態では、較正トラック415は、例えばコネクタ303とフィードホーン108との間に配置された導波管要素の軸に沿って、フィードホーン108が副反射器102の方向に向けられるように、トランスミッションおよび/または受信アセンブリの操作を可能にする。較正プロセス後に、技術者は、トランスミッションおよび/または受信アセンブリを、通信システムとの最適または実質的に最適な通信が可能になる位置で、較正トラック415に固定する。
【0074】
ここで図1および図9を参照する。図9は、本発明の一部の実施形態に係る、チルト軸109を中心に主反射器101を傾動させるための傾動支持機構600の概略図である。本書で使用する場合、傾動とは、回転ベース106に対する主反射器101の角度を調整することを意味する。傾動支持機構600は、任意選択的に脱着自在に主反射器101に接続するように設計された2つの支持レバー601、602を含む。
【0075】
任意選択的に、支持レバー601、602の各々は、主反射器101の異なる側に接続されるように設計される。支持レバー601、602の少なくとも1つは、例えば上述の通り回転ベース106と平行なチルト軸109を中心に主反射器101を操作するように設計された傾動ドライブ603に接続される。任意選択的に、主反射器101の角度は、回転ベース106に対して15度から80度の間である。上述の通り、導波管107は、主反射器101の角度調整中に、回転ベース106に対して安定または実質的に安定に維持されるように設計される。そのような仕方で、車載アンテナ100は、メインローブ中心が回転ベース106に対して約15度から約80度の間の任意の角度に向けられたアンテナビームを送信することができるが、任意選択的に上述の通り、低プロファイルを維持する。
【0076】
任意選択的に、支持レバー601、602のうちの少なくとも1つのレバーの角度は、光学符号器などの符号器604、例えばQPhase(商標)のQD787 20mm(0.787″)Diameter Absolute Optical Encoderによって監視され、その仕様書を参照によって本書に組み込む。任意選択的に上で概説しかつ下述する通り、符号器604は任意選択的に、車載アンテナ100に対する通信システムの位置に従って主反射器101のチルト角を調整するために、傾動ドライブ603を制御するように設計された中央制御装置に接続される。中央制御装置は、主反射器101の反射面と、任意選択的にGEO衛星である通信システムとの間の見通し線を維持するために、符号器604からのデータを使用する。さらに、主反射器101のチルト角の調整は、任意選択的に下述の通り、車載アンテナ100の走行中に行われる。
【0077】
任意選択的に、主反射器101および支持レバー601、602の各々は、ねじおよび/またはナット固定などのクイックリリース機構によって接続される。そのような仕方で、主反射器は車載アンテナ100の組立て中および/または車載アンテナ100の保守中に容易に取外しおよび/または組立てを行なうことができる。任意選択的に、主反射器101は、車載アンテナ100が通信信号を送信および/または受信しようとする地理的位置に従って置換することができる。そのような実施形態では、車載アンテナ100が1つの地理的位置から別の位置に移動するときに、主反射器は異なる反射器形状に容易に置換することができ、かつ任意選択的に、例えば30度から90度の間の異なる傾動範囲のビーム走査を実行することができる。
【0078】
任意選択的に、960に示す通り、車載アンテナ100は、車載アンテナ100と通信システムとの間で比較的減衰しない電磁信号を可能にするレードームを含む。任意選択的に、レードーム構造は例えば図11に示す通り、偏平な頂面を有する。偏平な頂面は、車両950上の滑らかな空気流による車載アンテナ100への干渉および/または車両950の審美性に対する車載アンテナ100の影響を低減させる。
【0079】
ここで再び図1を参照する。本発明の一部の実施形態では、上述したモータドライブは中央制御装置によって制御される。中央制御装置は、主反射器101の傾動、および任意選択的にGEO衛星である通信システムの方向への回転ベース106の回転が可能となるように、上述したモータドライブを作動させる。任意選択的に、中央制御装置は上述したモータドライブの1つを作動させて、通信システムとの通信を改善させるために、通信信号の偏波を調整するように設計される。任意選択的に、上述したモータドライブの作動は、上述した符号器からの入力、および/または通信システムに対する車載アンテナ100の位置および/または角度および/またはそれらの任意の組合せに関連する位置データを測定するために使用される1つ以上の測定ユニットからの入力に従って実行される。本書で使用する場合、測定ユニットとは、回転ベース106および/または車載アンテナ100が搭載された上述の車両の角度を測定するための加速度計、車載アンテナ100および/または上述の車両の現在の緯度および/または経度座標を決定するための全地球測位システム(GPS)、および/または車載アンテナ100および/または上述の車両の現在の方位に対する磁北を測定するためのコンパスを意味する。
【0080】
主反射器101の方向付けは、通信信号を通信システムに送信しかつ/または通信信号を通信システムから受信することを可能にする。一般的に公知の通り、GEO衛星は静止軌道を有し、そのような軌道上の位置は地球に対して固定される。車載アンテナ100が移動車両に取り付けられると、中央制御装置は主反射器102の反射面を連続的にGEO静止衛星の方向に向ける。車両の移動を補償するために、中央制御装置は、任意選択的に上述の測定ユニットの1つ以上を使用することによって、車載アンテナ100の現在の角度位置および並進位置を連続的に測定する。この現在の角度位置および並進位置の情報、ならびに任意選択的に、上述の符号器の1つ以上によって任意選択的に取得される現在の回転、チルト、および/または偏波状態は、車載アンテナ100が取り付けられた車両の走行中に、衛星の方向を向く主反射器の反射面を維持する角度補正コマンドを算出するために、中央制御装置によって使用することができる。角度補正コマンドは、主反射器の現在のチルト、車載アンテナ100の回転ベース106の回転、および/または放出された通信信号の偏波のうちの1つ以上を調整するためのものである。
【0081】
本発明の1実施形態では、車載アンテナ100は、導波管107を介して受信されるビーコン信号の強度および任意選択的に品質を測定するためにビーコン復号器を使用する。そのようなビーコン復号器の1例がSatellite Systems Corporation(商標)のKu帯域ビーコン追跡受信器P/N3430−KuAZ000であり、その仕様書を参照によって本書に組み込む。ビーコン復号器は受信ビーコン信号の強度を検出し、中央制御装置はそれに従って主反射器のチルト、車載アンテナ100の回転ベース106の回転、および/または放出通信信号および/または受信信号の偏波を調整するための補正コマンドを算出する。特にビーコン復号器は衛星ビーコン信号を復号し、その強度および任意選択的に品質を連続的に測定する。任意選択的に、中央制御装置は車載アンテナ100を走査パターンで、例えばスパイラル走査パターンまたはラスタ走査パターンで操作し、走査中に衛星ビーコン信号の強度を測定する。そのような測定は、中央制御装置が主反射器101の現在のチルト、車載アンテナ100の回転ベース106の回転をビーコン信号の強度および/または品質が高い位置および方位に向けることを可能にする。さらに、そのような測定は、中央制御装置が放出通信信号の偏波を調整して同一目標を達成することを可能にする。そのような仕方で、通信システムからの信号の受信および/または通信システムへの送信信号の送信は改善される。
【0082】
ここで図12を参照すると、それは、本発明の一部の実施形態に係る、送信信号を衛星に送信するための方法910の概略図である。最初に、911に示す通り、送信信号は、任意選択的に上述の通り導波管を介してアップリンク衛星信号を送信するためのブロックアップコンバータ(BUC)などの送信器によって任意選択的に提供される。次いで、912に示す通り、送信信号は任意選択的にOMT/偏波器を用いて偏波される。ここで、913に示す通り、導波管は、例えば図3に示すように、任意選択的にフィードホーンを介して偏波送信信号を副反射器の方向に伝導させるために使用される。914に示す通り、放出された偏波送信信号は任意選択的に副反射器によって主反射器の方向に転向され、放出された偏波トランスミッションをアンテナビームとして衛星に向かって発射することを可能にする。方法910は、任意選択的に上述の通り、上述の車載アンテナを用いて実現することができる。
【0083】
ここで図13を参照すると、それは、本発明の一部の実施形態に係る、衛星から通信信号を受信するための方法920の概略図である。最初に921で示す通り、車載アンテナの主反射器のチルト角は、任意選択的に上述の通り、アンテナが取り付けられた車両の走行中に、衛星からの通信信号の受信が可能となるように調整される。次いで、922に示す通り、通信信号は副反射器の方向に転向される。ここで、上述しかつ923に示す通り、導波管は、転向された通信信号の副反射器からの反射を偏波素子に向かって方向付けるために使用される。これは、924に示す通り、方向付けられた反射の偏波を可能にする。偏波は、衛星から通信信号を受信しかつ例えば上述の通り任意選択的にLNBを介して受信器に転送することを可能にする。該方法920は、任意選択的に上述の通り、上述の車載アンテナを用いて実現することができる。
【0084】
本書で使用される用語「約」は、±10%を示す。
【0085】
用語「含む/備える(comprises、comprising、includes、including)」、「有する(having)」、およびそれらの同根語は、「含むが、それらに限定されない(including but not limited to)」ことを意味する。
【0086】
用語「からなる(consisting of)」は、「含み、かつそれらに限定される(including and limited to)」ことを意味する。
【0087】
用語「から本質的になる(consisting essentially of)」は、さらなる成分、工程および/または部分が、特許請求される組成物、方法、または構造の基本的かつ新規な特徴を実質的に変化させない場合にだけ、組成物、方法、または構造がさらなる成分、工程および/または部分を含み得ることを意味する。
【0088】
本書で使用される場合、単数形態(「a」、「an」および「the」)は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、複数の参照物を包含する。例えば、用語「化合物(a compound)」または用語「少なくとも1つの化合物(at least one compound)」は、その混合物を含めて、複数の化合物を包含し得る。
【0089】
本開示を通して、本発明の様々な実施形態が範囲形式で提示され得る。範囲形式での記載は単に便宜上および簡潔化のためであり、本発明の範囲に対する柔軟性のない限定として解釈すべきでないことを理解しなければならない。従って、範囲の記載は、具体的に開示された可能なすべての部分範囲、ならびに、その範囲に含まれる個々の数値を有すると見なさなければならない。例えば、1〜6などの範囲の記載は、具体的に開示された部分範囲(例えば、1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜6、3〜6など)、ならびに、その範囲に含まれる個々の数値(例えば、1、2、3、4、5および6)を有すると見なさなければならない。このことは、範囲の広さにかかわらず、適用される。
【0090】
数値範囲が本書で示される場合には常に、示された範囲に含まれる任意の言及された数字(分数または整数)を含むことが意味される。第1の示された数字および第2の示された数字「の範囲である/の間の範囲」という表現、および、第1の示された数字「から」第2の示された数「まで及ぶ/までの範囲」という表現は、交換可能に使用され、第1の示された数字と、第2の示された数字と、その間のすべての分数および整数とを含むことが意味される。
【0091】
本書で使用される用語「処置する」は、状態の進行を取り消すこと、実質的に阻害すること、遅くすること、または、逆向きにすること、あるいは、状態の臨床的症状または審美的症状を実質的に改善すること、あるいは、状態の臨床的症状または審美的症状の出現を実質的に防止することを含む。
【0092】
明確にするため別個の実施形態の文脈で説明されている本発明の特定の特徴は単一の実施形態に組み合わせて提供することもできることは分かるであろう。逆に、簡潔にするため単一の実施形態の文脈で説明されている本発明の各種の特徴は、別個にまたは適切なサブコンビネーションで、または本発明の他の実施形態において好適に提供することもできる。種々の実施形態の文脈において記載される特定の特徴は、その実施形態がそれらの要素なしに動作不能である場合を除いては、それらの実施形態の不可欠な特徴であると見なされるべきではない。
【0093】
本発明はその特定の実施形態と共に説明してきたが、多くの別法、変更および変形があることは当業者には明らかであることは明白である。従って、本発明は、本願の請求項の精神の広い範囲の中に入るこのような別法、変更および変形すべてを包含するものである。
【0094】
本書で言及した刊行物、特許および特許願はすべて、個々の刊行物、特許または特許願が各々あたかも具体的にかつ個々に引用提示されているのと同程度に、全体を本書に援用するものである。さらに、本願で引用または確認したことは本発明の先行技術として利用できるという自白とみなすべきではない。節の見出しが使用されている範囲まで、それらは必ずしも限定として見なされるべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動車両から衛星と通信するためのアンテナであって、
送信信号を発生するための送信器と、
主および副反射器と、
前記送信信号を前記副反射器に伝導するために前記送信器と関連付けられる導波管と
を備え、前記副反射器は前記送信信号を前記主反射器の方向に転向させるように構成され、前記主反射器は、前記転向された送信信号をアンテナビームとして衛星の方向に発射するように構成されるアンテナ。
【請求項2】
前記導波管は屈曲通路を有する、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項3】
前記屈曲通路は少なくとも5度の曲げ角度を有する、請求項2に記載のアンテナ。
【請求項4】
前記導波管はその端部に接続されたフィードホーンを有し、前記導波管は前記フィードホーンを介して前記送信信号を前記副反射器に向かって伝導するように構成される、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項5】
前記主反射器は前記送信器と前記フィードホーンとの間に配置される、請求個4に記載のアンテナ。
【請求項6】
前記送信器は偏波素子に接続され、前記導波管は前記偏波素子と前記フィードホーンとの間で前記送信信号を誘導するために使用される、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項7】
前記副反射器に対する前記導波管の位置の調整により前記アンテナビームを較正するように構成された、較正トラックをさらに備える、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項8】
前記偏波素子は前記送信器、受信器、および前記導波管の間の関連付けを行なうように構成された回転オルソモードトランスデューサ(OMT)であり、前記OMTは前記送信信号を偏波させるために前記導波管の中心軸の周りを回転するように構成される、請求項6に記載のアンテナ。
【請求項9】
前記回転OMTは、前記送信信号および前記導波管を介して受信した衛星信号の非直交アセンブリを可能にする、請求項8に記載のアンテナ。
【請求項10】
前記主および副反射器に対する前記導波管の配置は、前記回転中に固定される、請求項8に記載のアンテナ。
【請求項11】
第1および第2ロータリジョイントをさらに備え、前記第1ロータリジョイントは前記OMTと前記導波管との間に配置され、前記第2ロータリジョイントは、前記OMTとダウンコンバータ、前記送信器、および低ノイズブロック(LNB)ダウンコンバータの少なくとも1つとの間に配置される、請求項8に記載のアンテナ。
【請求項12】
前記第1および第2ロータリジョイントの少なくとも1つは、長さが1センチメートル未満である、請求項11に記載のアンテナ。
【請求項13】
前記第1および第2ロータリジョイントは、前記主および副反射器に対して前記導波管を確実に固定した状態に維持しながら、前記導波管の中心軸の周りの前記偏波素子の転動を促進することによって、前記送信信号の偏波の調整を可能にする、請求項11に記載のアンテナ。
【請求項14】
移動車両と衛星との間の見通し線を維持するために、前記主反射器のチルト角を調整するように構成された作動ユニットをさらに備える、請求項1に記載のアンテナ。
【請求項15】
前記作動ユニットは、移動車両の走行中に前記チルト角を調整するように構成される、請求項14に記載のアンテナ。
【請求項16】
移動車両に前記主および副反射器ならびに前記導波管を支持するための回転ベースをさらに備え、前記作動ユニットは、移動車両と衛星との間の見通し線を維持するために、前記回転ベースの回転角を調整するように構成される、請求項14に記載のアンテナ。
【請求項17】
移動車両から衛星と通信するためのアンテナであって、
移動車両に取り付けられるように構成された回転ベースと、
主反射器の下部に近接して位置するチルト軸を中心に傾動されるように構成された主反射器と、
送信信号を放出するためのフィードと、
前記送信信号を前記主反射器の方向に転向させるように構成された副反射器と
を備え、
前記主反射器は前記転向された送信信号をアンテナビームとして衛星の方向に発射するように構成され、
前記傾動は、前記移動車両の走行中に前記主反射器と衛星との間の見通し線の維持を可能にするアンテナ。
【請求項18】
前記フィードおよび前記副反射器は、前記傾動中に前記回転ベースに対して実質的に静止状態を維持する、請求項17に記載のアンテナ。
【請求項19】
前記アンテナビームはメインローブを有し、前記傾動は、2デシベルを超える利得劣化無く、前記回転ベースに対して少なくとも50度の範囲で前記メインローブの中心の傾きを可能にする、請求項17に記載のアンテナ。
【請求項20】
前記傾動は、少なくとも60度の範囲で前記メインローブの中心の傾きを可能にする、請求項19に記載のアンテナ。
【請求項21】
前記傾動は少なくとも1つの支持要素によって実行され、前記主反射器および前記少なくとも1つの支持要素は着脱自在に連結される、請求項17に記載のアンテナ。
【請求項22】
前記範囲は、前記回転ベースに対して15度より大きいチルト角の間である、請求項19に記載のアンテナ。
【請求項23】
前記主および副反射器を被覆するために実質的に平坦な頂部を有するレードームをさらに備える、請求項17に記載のアンテナ。
【請求項24】
前記副および主反射器の少なくとも1つは実質的に楕円の内部反射面プロファイルを有する、請求項17に記載のアンテナ。
【請求項25】
前記フィードは、前記副反射器に実質的に楕円錐のビームを放出して前記副反射器に楕円放射線スポットを形成するように構成される、請求項17に記載のアンテナ。
【請求項26】
前記副反射器は、前記楕円放射線スポットを前記主反射器の方向に転向させてそこに追加楕円放射線スポットを形成するように構成され、ここで前記追加楕円放射線スポットの幅−高さ比は前記楕円放射線スポットの幅−高さ比より高い、請求項25に記載のアンテナ。
【請求項27】
前記楕円放射線スポットは少なくとも1.6:1の幅−高さ比を有する、請求項25に記載のアンテナ。
【請求項28】
前記追加楕円放射線スポットは少なくとも4:1である、請求項26に記載のアンテナ。
【請求項29】
前記フィードは、前記実質的に楕円錐のビームを形成するための1対の対向端を有する、請求項25に記載のアンテナ。
【請求項30】
前記アンテナローブは、14GHzで少なくとも30デシベルアイソトロピック(dBi)および11GHzで少なくとも25デシベルアイソトロピック(dBi)からなる群から選択される利得を有する、請求項19に記載のアンテナ。
【請求項31】
前記送信信号を放出するように構成された送信器と、前記送信信号を前記フィードに伝導するための導波管とをさらに備える、請求項17に記載のアンテナ。
【請求項32】
送信信号を衛星に送信するための方法であって、
送信信号を提供するステップと、
前記送信信号を偏波するステップと、
前記偏波した送信信号を副反射器に向けて伝導するために導波管を使用するステップと、
前記伝導された偏波送信信号を主反射器の方向に転向させて、それをアンテナビームとして衛星に向けて発射させるステップと
を備える方法。
【請求項33】
衛星から通信信号を受信するための方法であって、
車両に取り付けられたアンテナの主反射器を傾動させて前記車両の走行中に通信信号の受信を可能にするステップと、
導波管の前に配置された副反射器の方向に通信信号を転向させるステップと、
転向された通信信号の反射を前記副反射器から偏波素子に向けて転向させるために前記導波管を使用するステップと、
方向付けられた反射を偏波させて前記走行中に衛星からの前記通信信号の受信を可能にするステップと
を備える方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A−4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2010−521915(P2010−521915A)
【公表日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−554123(P2009−554123)
【出願日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際出願番号】PCT/IL2008/000350
【国際公開番号】WO2008/114246
【国際公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【出願人】(509260086)モバイル サット リミテッド (1)
【Fターム(参考)】