説明

転がり軸受の超音波探傷方法及び超音波探傷装置

【課題】軸受軌道面をより精度良く探傷ができるようにする。
【解決手段】内輪4の軌道面4aを検査対象面として内輪4を軸回転させながら探傷を行う超音波探傷方法である。そして、2つの探触子8a、8bを用いて上記検査対象面4aを探傷する。その2つの探触子8a、8bは、上記検査対象面4aの同一の探傷箇所を異なる方向から探傷する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、転がり軸受の軌道面または転動面の表面に存在する欠陥の有無を検査する超音波探傷に係り、特に短寿命品を検出して、安定的な寿命を保証した高信頼性のある転がり軸受を提供するのに有効な転がり軸受の超音波探傷方法及びその超音波探傷装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
軌道輪などの軸受部品は、合金鋼などの金属材料から形成され、熱処理により発生した歪みによりクラックや表面疵が生じやすい。また、熱処理後の加工時に負荷が加わったり摩擦熱が発生したりすることによっても軸受部品内部にクラックが生じやすくなる。そのため、転がり軸受の組み立てに際して、クラックなどの内部欠陥や表面疵などの表面欠陥が軸受部品にあるか否かの品質検査を行っている。
【0003】
転がり軸受の軌道輪に割れなどの内部欠陥や表面疵などの表面欠陥があるか否かを検査する方法としては、例えば特許文献1に記載の検査方法がある。この検査方法は、超音波探傷プローブ(探触子)を軌道輪の軌道面に対向して配置し、軌道輪を回転させながら超音波探傷プローブを軌道輪の軸方向に動かして軌道輪の全断面を超音波探傷する方法である。
【特許文献1】特開平11−337530号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、検査対象面における所定の探傷箇所に対し一方向の向きからでのみ探傷しているため、欠陥の形状によっては探傷精度が劣る場合があるという問題がある。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、より精度良く探傷ができるようにすることを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明のうち請求項1に記載した発明は、軌道輪の軌道面又は転動体の転動面の少なくとも一方の面を検査対象面として探傷を行う超音波探傷方法において、複数の探触子を用いて上記検査対象面を探傷することを特徴とするものである。
次に、請求項2に記載した発明は、請求項1の構成に対し、上記複数の探触子のうち少なくとも2つの探触子は、1つの検査対象面の同一の探傷箇所を異なる方向から探傷することを特徴とするものである。
【0006】
次に、請求項3に記載した発明は、請求項1又は請求項2に記載した構成に対し、上記複数の探触子のうち少なくとも2つの探触子は、上記検査対象面の曲面に沿って軸受の軸方向に移動しながら探傷を行うことを特徴とするものである。
次に、請求項4に記載した発明は、軌道輪の軌道面又は転動体の転動面の少なくとも一方の面を検査対象面とし、その検査対象面を探触子によって探傷を行う超音波探傷装置であって、1つの検査対象面を探傷する探触子を複数備えることを特徴とするものである。
【0007】
次に、請求項5に記載した発明は、請求項4に記載した構成に対し、上記複数の探触子のうち少なくとも2つの探触子は、上記検査対象面の同一の探傷箇所に対し異なる方向から探傷可能に配置されていることを特徴とするものである。
次に、請求項6に記載した発明は、請求項4又は請求項5に記載した構成に対し、上記複数の探触子のうち少なくとも2つの探触子は、上記検査対象面の曲面に沿って軸受の軸方向に移動しながら探傷を行うことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数の探触子で同一の検査対象面を探傷することで、探傷精度を向上させたり、探傷時間を短くしたりすることが出来る。
このとき、請求項2又は請求項5に係る発明によれば、同一探傷箇所に対して異なる方向から探傷することで欠陥の形状によっては探傷精度が向上する。
また、請求項3又は請求項6に係る発明によれば、検査対象面である軌道面や転動面に対して、軸受軸方向に沿った断面の全箇所の探傷が可能となる。
【0009】
このように、本発明では、軸受及び軸受部品の内部欠陥や溶接不良を簡便かつ迅速に検査することができるので、より高い品質管理が可能となり、コスト等の低減に貢献することができる。つまり、表面近傍〜内部まで転がり疲労応力を受ける範囲内の欠陥を保証することで、軸受短寿命品の発生の懸念をなくすことが出来、長寿命を保証した軸受の提供が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
まず、本実施形態における超音波探傷の装置構成を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る超音波探傷装置の概要構成図であり、図2及び図3は、探触子の配置位置を模式的に示す部分拡大図である。
【0011】
(構成)
この実施形態では、ワーク4として軸受の軌道輪である内輪を例示して説明する。
図1において、符号1は、超音波伝達媒体2が貯留された液槽である。超音波伝達媒体2としては、水が使用されることが多いが、灯油その他の液体炭化水素を使用してもよい。また、その超音波伝達媒体2中には防錆剤が添加されていても良い。
【0012】
その液槽1内の下部には、ワークである軸受の内輪4と、その内輪4を支持する回転テーブル3が設置される。回転テーブル3は、その上部に、軸受内輪4を、軸を鉛直方向に向けた状態で嵌め込む嵌め込み部3aを有すると共に、モータ5によって、上記軸受の軸と同軸の回転軸まわりに回転駆動されるようになっている。そのモータ5は、モータ駆動用制御アンプ6を介して制御装置7によって制御されるようになっており、回転駆動用モータ5の駆動により回転テーブル3に設置された内輪4を所定の速度で回転する。
【0013】
ここで、上記内輪4は、不図示の搬送装置で搬送されて上側から上記回転テーブル3の嵌め込み部3aに嵌め込まれる。図1は、回転テーブル3に内輪4を嵌め込んだ状態を示している。また、上記液槽1内の超音波伝達媒体2の深さは、回転テーブル3に内輪4を嵌め込んだ状態で、その内輪4が超音波伝達媒体2に全没するだけの深さとなっている。
また、符号8a及び8bは、超音波探傷用の第1及び第2の探触子であって、本実施形態では、指向性が強く軌道面4aの曲率の影響を受けにくい焦点型探触子を用いている。上記焦点型探触子8としては、例えば周波数5〜10MHz、振動子径6mmの性能のものを使用する。
【0014】
上記第1の探触子8aは、アーム9aの先端部に固定されている。その第1の探触子8aを固定したアーム9aは、上下に延びる第1の支持部12aに対し、上下方向まわりへ回転自在に回転機構を介して支持されている。回転機構は、サーボモータ、プーリ、ベルトなどから構成されて、位置合わせ用制御アンプ11を介して制御装置7によって制御されており、上記回転機構の水平に延びる回転軸周りに上下方向の傾きが調整可能となっている。
【0015】
同様に、第2の探触子8bも、アーム9bの先端部に固定されている。その第2の探触子8bを固定したアーム9bは、上下に延びる第2の支持部12bに対し、上下方向まわりへ回転自在に第2の回転機構を介して支持されている。第2の回転機構は、サーボモータ、プーリ、ベルトなどから構成されて、位置合わせ用制御アンプ11を介して制御装置7によって制御されており、上記第2の回転機構の水平に延びる回転軸周りに上下方向の傾きが調整可能となっている。なお、その第2の探触子8bを固定したアーム9bについても、上記第1の支持部12aに支持させ、第2の支持部12bを省略しても良い。
【0016】
上記探触子8a、8bを支持する第1及び第2の支持部12a、12bは、直動アクチュエータなどからなる昇降機構を備えて上下方向(Z方向)に移動可能となっていると共に、直動アクチュエータなどの横移動機構13、13′で横方向(X方向及びY方向)に移動可能となっている。上記昇降機構12及び横移動機構13、13′は、位置合わせ制御アンプ11を介して制御装置7によって制御されることで、第1及び第2の探触子8a、8bの三次元における位置を調整する。
【0017】
このように、昇降機構12及び横移動機構13、13′によって第1及び第2の探触子8a,8bの位置が調整されると共に、それぞれ個別の回転機構によって、軌道面4aに対する探触子8a,8bが、軌道の溝の曲面に沿って回転しながら、つまり軸受の軸方向に移動しなら探傷を行うことが可能となる。
そして、上記探触子8a,8bは、内輪4の検査対象面である軌道面4aにおける同一探傷箇所に対し、互いに異なる方向から所定の入射角度の範囲内で対向配置される。
【0018】
また、上記第1及び第2の探触子8a,8bは、それぞれ個別の超音波探傷器14a、14bからの電圧信号に応じて、超音波パルスを軸受内輪4の軌道面4aに向けて送信すると共に、その反射エコーを受信し、これを電圧信号に変換して対応する超音波探傷器14a、14bにそれぞれ送信する。
各超音波探傷器14a、14bは、制御装置7からの指令に基づいて、対応する探触子8a,8bに電圧信号からなる指令信号を送信するとともに、送信した信号と受信した信号とを基にして得られた探傷情報をそれぞれ制御装置7に送信し、制御装置7がこれを不図示のCRT(ディスプレイ等)上などに表示する。
【0019】
(動作)
上記構成の超音波探傷装置では、媒体2である超音波伝達媒体2に対し、搬送されてきた軸受内輪4が全没するように媒体2の上側から浸漬され、その内輪4を、回転テーブル3の嵌め込み部3aに、軸を鉛直方向に向けた状態で嵌め込む。これによって、軸受内輪4の軸が液面に対し垂直状態に配置される。なお、軸受内輪4は仕上げ研磨を施してあることが好ましい。
【0020】
続いて、探触子8a,8bを支持するアーム9a、9bを下降させて、探触子8a、8bの軸が共に内輪4の軌道面4aに対向するように調整する。そして、軸受軌道面4aの曲率に沿って一定の距離を保持したまま、アーム9a、9bが軸方向に回転(移動)し、ワークである内輪4の回転と相まって、軌道面全面の探傷を行う構成となっている。
このとき、第1の探触子8aは、軌道面の軸方向溝半径面に対して屈折角90度に近い入射角となるように調整される。すなわち、第1の探触子8aの軸は、図2のように、軸受の軸方向からみて、軌道面4aに立てた法線と一致するように配置されると共に、軸受の軸直方向からみて、図3のように、軌道面4aに立てた法線に対し軸受軸方向に向けて所定角度傾く入射角となるように設定される。入射角は、例えば15〜30°の間に収まるように調整する。
【0021】
また、第2の探触子8bは、軌道面の円周方向溝半径面に対して屈折角90度に近い入射角となるように調整される。すなわち、第2の探触子8bの軸は、図2のように、軸受の軸方向からみて、軌道面4aに立てた法線に対し円周方向に傾くと共に、軸受の軸直方向からみても、図3のように、軌道面4aに立てた法線に対し軸受軸方向に向けて所定角度傾く入射角となるように設定される。
【0022】
上記状態で、モータ5を駆動して内輪4を回転させ、内輪4の回転が安定したら、2つの探触子8a,8bを、軌道面4aの曲面に沿って軸受軸方向に回転機構を介して回転させながら(上下方向に首振り運動をさせながら)探傷を行う。なお、この時、軌道面の断面の中心は、探触子の回転中心の軸の上にある。これによって、探傷対象の軌道面4a全面について探傷が行われる。
【0023】
上記構成では、内輪4は中心軸を中心に軸回転している状態であるので、軌道面4aと各探触子8a,8bの距離は一定に保持されながら、探触子8a,8bと対向する軌道面4aの探傷箇所が円周方向に移動する。また、探触子8a,8bを上下に首振り運動させることで、軌道面4aの曲面に沿って上下方向(軸受軸方向)に軌道面4aに対する対向する位置が変更される。これによって、軌道面4a全面についての探傷、特に軌道面4aの曲面に沿った軸受軸方向(上下方向)の探傷が行われる。
【0024】
このとき、本実施形態では、同一の探傷箇所に対して同時に異なる方向から探傷を行っているので、欠陥の形状によっては探傷精度が向上する。すなわち、欠陥の形状によっては、超音波探傷の方向により探傷感度が異なっている。このため、一の探触子による一方向からの探傷感度が低い場合であっても、他の探触子による他方の方向からの探傷感度が高ければ、検出すべき欠陥として検知可能となって探傷精度が向上することになる。
【0025】
例えば、図4のような形状の表面欠陥に対して、アンプ強度60dBにおいて、第1の探触子8aによる溝半径方向からの欠陥エコー強度は90%であったが、第2の探触子8bによる円周方向の欠陥エコー強度が40%となっていた。このとき、超音波探傷の欠陥エコー強度に対する閾値を50%としていた場合、円周方向からだけの探傷では、この欠陥を見落とす恐れがあるが、本実施形態を採用することで、複数の探触子を用いて同時に複数方向から検査面を探傷するため、このような誤診断の恐れを無くす若しくは減らすことが可能となる。このため、例えば、割損の発生等の懸念が少ない、つまり安定して長寿命な転がり軸受を供給することが可能となる。
また本実施形態では、内輪4を液体に全没させているので、内輪4が回転することによる大気からの空気の巻き込みを抑えることができる。
【0026】
さらに、内輪4の軸を液面と垂直状態としていることで内輪4の回転による液体の外乱による影響を小さく抑えている。
ここで、内輪4を液体内に浸漬する際に、空気が巻き込まれて軌道面4aに気泡が付着している可能性がある。これに鑑み、内輪4を浸漬した後に、上記超音波探傷の前若しくは、超音波探傷をしながら、上記軌道面4aに対して超音波伝達媒体2を噴射して内輪4に付着している気泡を除去するようにしても良い。なお、軸受回転時にも軌道面4aに気泡が付着するおそれがあるので、探傷時に探触子8a,8bの前側位置で超音波伝達媒体2の噴射を行う方が好ましい。噴射圧は、軌道輪に付着した気泡を除去若しくは除去を抑止出来る程度の大きさとする。
【0027】
また、上記軸受を受ける回転テーブル3の嵌め込み部3aの法線を鉛直上方に設定してあるため、内輪4を上側から上記嵌め込み部3aに嵌め込むだけで、重力と回転軸が同方向になると共に、内輪4の自重による嵌め込み部3aの面との間の摩擦抵抗の効果により、回転テーブル3を回転する際に、特にチャック等によって内輪4を回転テーブル3に固定しなくとも前記回転テーブル3と同じ回転数にて内輪4を回転可能となる。また、特開平11−337530号公報に記載のように離間する2つのローラ上に内輪4の軸を水平にして乗せ回転させる場合に比べて、安定的に回転させることができる。そして、チャック等の拘束具を用いないことにより、構造を簡単にすることが出来るばかりか、チャックの把握時間も不要なため、サイクルタイムも短縮することが出来る。もっとも、回転テーブル3にチャック等の把握装置を付加することで、更に高速回転することが出来、探傷時間を短縮することも出来る。
【0028】
ここで、上記実施形態では、1つの検査対象面に対し、2つの探触子8a、8bを使用して探傷する場合を例示しているが、3つ以上の探触子を使用して複数の方向から同一探傷箇所を探傷するようにしても良い。
また、2つの探触子8a、8bの設置位置は、接近して配置しなくても良く、ずれて配置されていても良い。例えば、軌道面に対し180度ずれるようにして2つの探触子8a、8bを離して配置しても良い。
【0029】
また、上記実施形態では、ワークとして内輪を例示しているが、外輪をワークとする場合には、探触子8a、8bが例えば図5及び図6のような配置となる構成を採用すれば良い。この場合には、探触子8a、8bを固定したアーム9a、9bは、例えば外輪4を跨ぐコ字部材を介して上下に延びる支持部12aに上下方向まわり回転自在に回転機構を介して支持される。
【0030】
ここで、外輪4の軌道輪が複列である場合には、上側の軌道面4aの探傷が完了したら、回転テーブル3の回転を停止し、探触子8を上昇させて待避させた後に、図示しない搬送装置にて外輪4を持ち上げて反転し、再度回転テーブル3に嵌め置き、測定していない方の軌道面4bについて、上述の同様に探傷を行う。
また、通常、ハブ軸受外輪4は、2つの軌道面の軸方向の輪郭曲線が、上下方向にほぼ線対称であることから、片側の軌道面を測定後に反転して逆側の軌道面を測定することにより、探触子8の軌道面の曲面に対する追従機構は単純な構造にすることが出来る。
【0031】
もっとも、軌道輪の列数に応じて探触子8a,8bを2本ずつ設置したり、両方の軌道面に対応可能な曲面追従機構を持ったりすることで、外輪4を反転せずに探傷させて、探傷の時間をより短縮することも可能である。また、反転後別のステージを設けて別の液槽で探傷すれば、1ステージ当たりの探傷時間を短縮することも出来る。
また、媒体2として、炭化水素系洗浄剤を用いると、超音波探傷工程の上工程である仕上げ研削の工程と液体を共通化することが出来る。
【0032】
ここで、上記実施形態では、探触子を軌道面の曲面に沿って、軸受の軸方向に回転しながら探傷を行う入射方式を例示しているが、ワークが所定径以上、例えば100φ以上の場合には、探触子を軌道面に沿って、軸受の軸方向に移動しながら探傷を行うオフセット方式であっても良い。
また、ハブ軸受以外の単列軸受や複列軸受やその他多列軸受の軌道輪にも上記の方法を適用できる。また、転動体の転動面についても同様に探傷することは可能である。例えば、自動調心ころ軸受やテーパーローラーハブ軸受の探傷にも適用することはできる。
また、超音波探傷装置は、上記装置構成に限定されるものではなく、他の超音波探傷装置、例えば特開平11−337530号公報に記載されているなどを採用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に基づく実施形態に係る超音波探傷装置の概要構成図である。
【図2】本発明に基づく実施形態に係る探触子の配置を説明するための模式的平面図である。
【図3】本発明に基づく実施形態に係る探触子の配置を説明するための模式的な部分拡大図である。
【図4】超音波探傷の対象となる傷の場合を説明するための図である。
【図5】本発明に基づく実施形態に係る別の探触子の配置を説明するための模式的平面図である。
【図6】本発明に基づく実施形態に係る別の探触子の配置を説明するための模式的な部分拡大図である。
【符号の説明】
【0034】
1 液槽
2 超音波伝達媒体
3 回転テーブル
4 内輪
4a 軌道面
5 回転駆動用モータ
6 モータ駆動用制御アンプ
7 制御装置
8a,8b 探触子
12a、12b 支持部
13 横移動機構
14a,14b 超音波探傷器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軌道輪の軌道面又は転動体の転動面の少なくとも一方の面を検査対象面として探傷を行う超音波探傷方法において、
複数の探触子を用いて1つの上記検査対象面を探傷することを特徴とする転がり軸受の超音波探傷方法。
【請求項2】
上記複数の探触子のうち少なくとも2つの探触子は、上記検査対象面の同一の探傷箇所を異なる方向から探傷することを特徴とした請求項1に記載した転がり軸受の超音波探傷方法。
【請求項3】
上記複数の探触子のうち少なくとも2つの探触子は、上記検査対象面の曲面に沿って軸受の軸方向に移動しながら探傷を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した転がり軸受の超音波探傷方法。
【請求項4】
軌道輪の軌道面又は転動体の転動面の少なくとも一方の面を検査対象面とし、その検査対象面を探触子によって探傷を行う超音波探傷装置であって、
1つの上記検査対象面を探傷する探触子を複数備えることを特徴とする転がり軸受の超音波探傷装置。
【請求項5】
上記複数の探触子のうち少なくとも2つの探触子は、上記検査対象面の同一の探傷箇所に対し異なる方向から探傷可能に配置されていることを特徴とした請求項4に記載した転がり軸受の超音波探傷装置。
【請求項6】
上記複数の探触子のうち少なくとも2つの探触子は、上記検査対象面の曲面に沿って軸受の軸方向に移動しながら探傷を行うことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載した転がり軸受の超音波探傷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−128829(P2008−128829A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−314414(P2006−314414)
【出願日】平成18年11月21日(2006.11.21)
【出願人】(000004204)日本精工株式会社 (8,378)
【Fターム(参考)】