説明

遊技台

【課題】一の演出手段の動作に他の演出手段が容易に連動して動作可能な遊技台を提供する。
【解決手段】本発明に係る遊技台は、遊技の演出を実行する第1演出手段および第2演出手段と、第1演出手段によって将来実行される予定の演出内容に関する将来情報を取得する将来情報取得手段と、将来情報取得手段によって取得された将来情報に基づいて第2演出手段が演出を実行する特定演出を制御する特定演出制御手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットマシンやパチンコ機等に代表される遊技台に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スロットマシンに代表される遊技台は、液晶表示装置等の表示装置による演出表示のみではなく、可動部材を表示装置の近傍等に設けるようにし、この可動部材の動作と連動する演出表示により期待感のある演出を行うものが主流となっている。
【0003】
このような遊技台においては、可動部材の動作と、表示装置等の他の装置の動作を同時に行わせるための工夫が必要となる。これに対し、可動部材の動作制御と表示装置の表示制御の両者を1つの副制御部が制御することで、両制御の制御同期がとりやすくなるようにした遊技台が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−78949号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、遊技者が最も注目するのは可動部材の動作となることを考慮すると、上記特許文献1に記載の遊技台では、可動部材の動作情報を先に作成した上で、この可動部材の動作と同時に動作可能となるように調整しながら他の装置の動作情報を作成することとなる。従って、例えば、可動部材の動作が複雑化したような場合には、可動部材と同期させる他の装置の動作情報を作成するのが困難になるという問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、一の演出手段の動作に他の演出手段が容易に連動して動作可能な遊技台を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明は、遊技の演出を実行する第1演出手段および第2演出手段と、前記第1演出手段によって将来実行される予定の演出内容に関する将来情報を取得する将来情報取得手段と、前記将来情報取得手段によって取得された前記将来情報に基づいて前記第2演出手段が演出を実行する特定演出を制御する特定演出制御手段と、を備えることを特徴とする、遊技台である。
【0007】
(2)本発明はまた、前記第1演出手段は、所定の範囲を動作する可動部材を備え、前記将来情報取得手段は、複数種類の演出に応じて設定された演出情報に基づいて、前記将来情報として前記可動部材の位置情報を算出し、前記特定演出制御手段は、前記位置情報に基づいて、前記第2演出手段が実行する演出と前記可動部材の動作を連動させた前記特定演出を制御することを特徴とする、上記(1)に記載の遊技台である。
【0008】
(3)本発明はまた、前記演出情報には、前記特定演出が開始されるまでに要する準備時間に関する情報が含まれ、前記将来情報取得手段は、前記準備時間分先の前記位置情報を算出することを特徴とする、上記(2)に記載の遊技台である。
【0009】
(4)本発明はまた、前記将来情報取得手段は、前記演出情報に含まれる前記可動部材の速度情報に基づいて、前記位置情報を算出することを特徴とする、上記(2)または(3)に記載の遊技台である。
【0010】
(5)本発明はまた、前記第2演出手段は、複数種類の画像を表示する画像表示装置を備え、前記特定演出制御手段は、前記位置情報に基づいて前記画像表示装置における画像の表示位置を設定することを特徴とする、上記(2)乃至(4)のいずれかに記載の遊技台である。
【0011】
(6)本発明はまた、前記演出情報には、前記画像表示装置に表示される画像の表示準備を開始してから表示が完了するまでに要する表示準備時間が含まれ、前記将来情報取得手段は、前記表示準備時間分先の前記位置情報を算出することを特徴とする、上記(5)に記載の遊技台である。
【0012】
(7)本発明はまた、前記第1演出手段は、前記画像表示装置の前方で前記可動部材が動作可能に構成され、前記特定演出制御手段は、前記位置情報に基づいて特定画像の表示位置を前記可動部材の背後の領域に設定することを特徴とする、上記(5)または(6)に記載の遊技台である。
【0013】
(8)本発明はまた、前記可動部材は、少なくとも一部において自身の背後の前記画像表示装置の表示を視認可能に構成されることを特徴とする、上記(7)に記載の遊技台である。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る遊技台によれば、一の演出手段の動作に他の演出手段が容易に連動して動作可能という優れた効果を奏し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を用いて、本発明の実施例に係るスロットマシン(遊技台)について詳細に説明する。
【0016】
<全体構成>
まず、図1を用いて、本実施例に係るスロットマシン100の全体構成について説明する。なお、同図はスロットマシン100の外観斜視図である。
【0017】
スロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図1において図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110〜112はステッピングモータ等の駆動手段により回転駆動される。
【0018】
本実施例において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110〜112が構成されている。リール110〜112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110〜112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110〜112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示手段として機能する。なお、このような表示手段としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施例では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
【0019】
各々のリール110〜112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図1において図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110〜112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110〜112を停止させる。
【0020】
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを入賞ラインとして有効としてもよい。
【0021】
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
【0022】
ベットボタン130〜132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという。)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施例においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
【0023】
メダル投入口134は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130〜132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口134から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。
【0024】
スタートレバー135は、リール110〜112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口134に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130〜132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110〜112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
【0025】
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137〜139が設けられている。ストップボタン137〜139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110〜112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110〜112に対応づけられている。以下、ストップボタン137〜139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン137〜139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137〜139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
【0026】
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
【0027】
音孔160はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置190が配設されている。この演出装置190は、水平方向に開閉自在な2枚の右扉163a、左扉163bからなる扉(シャッタ)部材163と、この扉部材163の奥側に配設された液晶表示装置157(図示省略)を備えており、2枚の右扉163a、左扉163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157(図示省略)の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
【0028】
<扉部材>
次に、図2(a)および(b)を用いて、扉部材163の構成について説明する。なお、同図(a)は右扉163aおよび左扉163bがそれぞれ全開位置にある状態の扉部材163の正面図であり、同図(b)は右扉163aおよび左扉163bを駆動するステッピングモータの励磁パターンと1パルスの移動距離を示した図である。
【0029】
同図(a)に示されるように、扉部材163は、右扉163aと、左扉163bと、フレーム163cを有して構成されている。フレーム163cは、中央に開口部163c1を有すると共に、上下一対のガイドレール163c2、163c3を左右に2組備えている。左扉163bおよび右扉163aは、このガイドレール163c2、163c3に上端および下端を案内されて、水平方向に移動する。液晶表示装置157は、フレーム163cの開口部163c1の後方(奥側)に配設される。従って、液晶表示装置157の表示は、この開口部163c1を通して視認されることとなる。
【0030】
また、フレーム163cの上部には、一対のプーリ163c4およびこれらに巻き回された無端ベルト163c5が、左右に2組配設されている。そして2組の一対のプーリ163c4の一方はそれぞれ図示しないステッピングモータに接続され、2つの無端ベルト163c5は右扉163aおよび左扉163bの上部にそれぞれ接続されている。すなわち、右扉163aおよび左扉163bは、ステッピングモータに駆動されて走行する無端ベルト163c5と共に、水平方向に移動するようになっている。
【0031】
右扉163aおよび左扉163bは、このようにステッピングモータに駆動されて、開口部163c1を解放する全開位置と、開口部の中央で右扉163aの左端163a1および左扉163bの右端163b1が略当接して開口部163c1を遮蔽する全閉位置の間をそれぞれ移動する。すなわち、右扉163aおよび左扉163bは、液晶表示装置157を解放する全開位置と、液晶表示装置157を遮蔽する全閉位置との間を移動する。なお、右扉163aおよび左扉163bは、全開位置と全閉位置の間の任意の位置で停止することが可能である。
【0032】
さらに、フレーム163cの上部には、右扉163aを駆動する一対のプーリ163c4の間にシャッタセンサ(右扉1)550およびシャッタセンサ(右扉2)551が配設され、左扉163bを駆動する一対のプーリ163c4の間にシャッタセンサ(左扉1)552およびシャッタセンサ(左扉2)553が配設されている。これらのシャッタセンサ550〜553は、右扉163aおよび左扉163bが全開位置または全閉位置にあることを検出するためのものである。具体的には、シャッタセンサ(右扉1)550は右扉163aが全開位置にあることを検出し、シャッタセンサ(右扉2)551は右扉163aが全閉位置にあることを検出する。そして、シャッタセンサ(左扉1)552は左扉163bが全開位置にあることを検出し、シャッタセンサ(左扉2)553は左扉163bが全閉位置にあることを検出する。
【0033】
同図(b)に示されるように、本実施例では、右扉163aおよび左扉163bを駆動するステッピングモータは1−2相励磁で使用される。また、1対のプーリ163c4および無端ベルト163c5は、ステッピングモータへの1パルスの入力で右扉163aおよび左扉163bが0.25mm移動するように構成されている。扉部材163は、右扉163aおよび左扉163bの全開位置から全閉位置までの距離が98mmに設定されているため、右扉163aおよび左扉163bを全開位置から全閉位置まで移動させるには392パルスの入力が必要となっている。
【0034】
本実施例では、右扉163aおよび左扉163bの位置を示す座標としてこのパルス数を用いている。すなわち、液晶表示装置157の左端を座標0、液晶表示装置157の中央を座標392、液晶表示装置157の右端を座標784としている。なお、右扉163aの位置は左端163a1を基準とし、左扉163bの位置は右端163b1を基準としている。従って、右扉163aは、全開位置では座標784に位置し、全閉位置では座標392に位置することとなる。また、左扉163bは、全開位置では座標0に位置し、全閉位置では座標392に位置することとなる。これにより、右扉163aは、座標392と座標784の間を移動し、左扉163bは、座標0と座標392の間を移動することとなる。
【0035】
なお、扉163aおよび左扉163bを駆動するステッピングモータは、その他の励磁パターン(2相励磁等)を使用するものであってもよいし、複数種類の励磁パターンを条件に応じて使い分けるものであってもよい。
【0036】
<制御部>
次に、図3〜図6を用いて、このスロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。
【0037】
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300より送信されたコマンドに応じて各種機器を制御する副制御部400と、副制御部400より送信されたコマンドに応じて各種機器を制御する副制御部500と、によって構成されている。
【0038】
<主制御部300>
まず、図3を用いて、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御するための演算処理装置であるCPU310や、CPU310が各ICや各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、その他、以下に述べる構成を有する。
【0039】
クロック補正回路314は、水晶発振器311から発振されたクロックを分周してCPU310に供給する回路である。例えば、水晶発振器311の周波数が16MHzの場合に、分周後のクロックは8MHzとなる。CPU310は、クロック回路314により分周されたクロックをシステムクロックとして受け入れて動作する。
【0040】
また、CPU310には、後述するセンサやスイッチの状態を常時監視するための監視周期やモータの駆動パルスの送信周期を設定するためのタイマ回路315がバスを介して接続されている。CPU310は、電源が投入されると、データバスを介してROM312の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路315に送信する。
【0041】
タイマ回路315は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU310に送信する。CPU310は、この割込み要求を契機に、各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、CPU310のシステムクロックを8MHz、タイマ回路315の分周値を1/256、ROM312の分周用のデータを47に設定した場合、この割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
【0042】
また、CPU310には、各ICを制御するための制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶しているROM312や、一時的なデータを保存するためのRAM313が接続されている。これらのROM312やRAM313については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する各制御部においても同様である。
【0043】
CPU310には、さらに、入力インタフェース360、出力インタフェース370、371がアドレスデコード回路350を介してアドレスバスに接続されている。CPU310は、これらのインタフェースを介して外部のデバイスと信号の送受信を行っている。
【0044】
CPU310は、割込み時間ごとに入力インタフェース360を介して、メダル受付センサ320、スタートレバーセンサ321、ストップボタンセンサ322、メダル投入ボタンセンサ323、精算スイッチセンサ324、メダル払い出しセンサ326、インデックスセンサ325の状態を検出し、各センサを監視している。
【0045】
メダル受付センサ320は、メダル投入口134の内部の通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバーセンサ321は、スタートレバー135に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタンセンサ322は、各々のストップボタン137〜139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
【0046】
メダル投入ボタンセンサ323は、メダル投入ボタン130〜132のそれぞれに設置されており、RAM313に電子的に貯留されているメダルを遊技用のメダルとして投入する場合の投入操作を検出する。たとえば、CPU310は、メダル投入ボタン130に対応するメダル投入センサ323がLレベルになった場合に、電子的に貯留メダルを1枚投入し、メダル投入ボタン131に対応するメダル投入センサ323がLレベルになった場合に、電子的に貯留メダルを2枚投入し、メダル投入ボタン132に対応するメダル投入センサ323がLレベルになった場合に、電子的に貯留メダルを3枚投入する。なお、メダル投入ボタン132が押された際、貯留されているメダル枚数が2枚の場合は2枚投入され、1枚の場合は1枚投入される。
【0047】
精算スイッチセンサ324は、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、貯留されているメダルを精算する。メダル払い出しセンサ326は、払い出されるメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
【0048】
インデックスセンサ325は、具体的には、各リール110〜112の取付台の所定位置に設置されており、リールに設けた遮光片がこのインデックスセンサ325を通過するたびにLレベルになる。CPU310は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
【0049】
出力インタフェース370には、リールを駆動させるためのリールモータ駆動部330と、ホッパー(バケットにたまっているメダルをメダル払出口155から払出すための装置。)のモータを駆動するためのホッパーモータ駆動部331と、遊技ランプ340(具体的には、入賞ライン表示ランプ120、遊技開始ランプ121、再遊技ランプ122、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124等)と、7セグメント表示器341(貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127等)が接続されている。
【0050】
また、CPU310には、乱数発生回路317がデータバスを介して接続されている。乱数発生回路317は、水晶発振器316から発振されるクロックに基づいて、一定の範囲内で値をインクリメントし、そのカウント値をCPU310に出力することのできるインクリメントカウンタであり、後述する入賞役の内部抽選をはじめ各種抽選処理に使用される。本発実施形態における乱数発生回路317は、水晶発振器316のクロック周波数を用いて0〜65535までの値をインクリメントする1つの乱数カウンタを備えている。
【0051】
また、CPU310のデータバスには、副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェース371が接続されている。
【0052】
<副制御部400>
次に、図4を用いて、スロットマシン100の副制御部400について説明する。副制御部400は、主制御部300より送信されたコマンドに基づいて副制御部400の全体を制御する演算処理装置であるCPU410や、CPU410が各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。
【0053】
クロック補正回路414は、水晶発振器411から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU410に供給する回路である。
【0054】
また、CPU410にはタイマ回路415がバスを介して接続されている。CPU410は、所定のタイミングでデータバスを介してROM412の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路415に送信する。タイマ回路415は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU410に送信する。CPU410は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
【0055】
また、CPU410には、副制御部400の全体を制御するための命令及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータが記憶されたROM412や、データ等を一時的に保存するためのRAM413が各バスを介して接続されている。
【0056】
また、CPU410には、外部の信号を送受信するための入出力インタフェース460が接続されており、入出力インタフェース460には、各リール110〜112の図柄を背面より照明するためのバックライト420、前面扉102の開閉を検出するための扉センサ421、RAM413のデータをクリアにするためのリセットスイッチ422が接続されている。
【0057】
CPU410には、データバスを介して主制御部300から制御コマンドを受信するための入力インタフェース461が接続されており、CPU410は、入力インタフェース461を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等を実行する。
【0058】
また、CPU410のデータバスとアドレスバスには、音源IC480が接続されている。音源IC480は、CPU410からの命令に応じて音声の制御を行う。また、音源IC480には、音声データが記憶されたROM481が接続されており、音源IC480は、ROM481から取得した音声データをアンプ482で増幅させてスピーカ483から出力する。
【0059】
CPU410には、主制御部300と同様に、外部ICを選択するためのアドレスデコード回路450が接続されており、アドレスデコード回路450には、主制御部300からのコマンドを受信するための入力インタフェース461、入出力インタフェース470、時計IC422、が接続されている。CPU410は、時計IC422が接続されていることで、現在時刻を取得することが可能である。
【0060】
さらに、入出力インタフェース470には、デマルチプレクサ419が接続されている。デマルチプレクサ419は、入出力インタフェース470から送信された信号を各表示部等に分配する。即ち、デマルチプレクサ419は、CPU410から受信されたデータに応じて演出ランプ430(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、リールパネルランプ128、タイトルパネルランプ、受皿ランプ、等)を制御する。なお、タイトルパネルランプは、タイトルパネル162を照明するランプである。
【0061】
また、CPU410は、副制御部500へのコマンドの送受信は、入出力インタフェース470を介して実施する。
【0062】
<副制御部500>
次に、図5を用いて、スロットマシン100の副制御部500について説明する。副制御部500は、演算処理装置であるCPU510や、各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。
【0063】
クロック補正回路514は、水晶発振器511から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU510に供給する回路である。
【0064】
このCPU510は、副制御部400のCPU410からの制御コマンドを入出力インタフェース571を介して受信し、副制御部500全体を制御する。
【0065】
また、CPU510にはタイマ回路515がバスを介して接続されている。CPU510は、所定のタイミングでデータバスを介してROM512の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路515に送信する。タイマ回路515は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU510に送信する。CPU510は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
【0066】
また、CPU510には、バスを介して、ROM512、RAM513、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)600が接続されている。ROM512には、副制御部500全体を制御するための制御プログラムデータや演出用のデータが記憶されている。RAM513は、CPU510で処理されるプログラムのワークエリア等を有する。VDP600には、水晶発信器512が接続され、さらに、バスを介して、画像データと、画像データ用のカラーパレットデータが記憶されているCG−ROM612、VRAM613が接続されている。VDP600は、CPU510からの信号をもとにROM612に記憶された画像データを読み出し、RAM613のワークエリアを使用して画像信号を生成し、D/Aコンバータ614を介して液晶表示装置615の表示画面に画像を表示する。なお、液晶表示装置157には、CPU510によって液晶表示装置157の表示画面の輝度調整を可能とするため輝度調整信号が入力されている。
【0067】
また、CPU510には、外部の信号を受信するための入力インタフェース560が接続されており、入力インタフェース450には、シャッタセンサ(右扉1)550、シャッタセンサ(右扉2)551、シャッタセンサ(左扉1)552、シャッタセンサ(左扉2)553が接続されている。シャッタセンサ(左扉1)552およびシャッタセンサ(左扉2)553は、左扉163bの開閉状態を検出するためのセンサであり、シャッタセンサ(右扉1)550、シャッタセンサ(右扉2)551は、右扉163aの開閉状態を検出するためのセンサである。
【0068】
CPU510には、データバスを介して副制御部400から制御コマンドを受信するための入出力インタフェース561が接続されており、CPU510は、入出力インタフェース561を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等を実行する。
【0069】
また、CPU510には、主制御部300および副制御部400と同様に、外部ICを選択するためのアドレスデコード回路550が接続されており、アドレスデコード回路550には、副制御部400からのコマンドを送受信するための入出力インタフェース561、出力インタフェース570が接続されている。
【0070】
さらに、出力インタフェース570には、左扉モータ駆動部522、右扉モータ駆動部523が接続されている。左扉モータ駆動部522は、左扉163bを水平方向に駆動し、右扉モータ駆動部523は、右扉163aを水平方向に駆動する。本実施例では、左扉モータ駆動部522および右扉モータ駆動部523は、ステッピングモータおよびモータドライバから構成され、CPU510からのコマンドに基づいて左扉163bおよび右扉163aを駆動する。
【0071】
<VDP>
図6は副制御部500を構成する表示制御基板のブロック図であり、VDP600の内部構成を詳細に示した図である。VDP600は、CPUI/F622と、CGバスI/F624と、CPUI/F622を介して受信した命令を一時的に記憶するためのアトリビュートレジスタ626と、を備えている。なお、CPUI/F622は、バスB2に接続されたCPU510、ROM512、RAM513とデータの送受信を行うためのI/Fであり、CGバスI/F624は、バスB3に接続されたCG−ROM612とデータの送受信を行うためのI/Fである。
【0072】
また、これらのCPUI/F622、CGバスI/F624、アトリビュートレジスタ626は、バスB4を介して描画制御部628、データ転送制御部630、表示制御部632に接続されている。描画制御部628は、アトリビュートレジスタ626に記憶された命令に従って、CG−ROM612から画像データを読み出して、所定の画像を生成した後、生成した画像をVRAMI/F634を介してVRAM613の所定領域に記憶する。データ転送制御部630は、アトリビュートレジスタ626とVRAM613の間の画像データの転送を制御する。表示制御部632は、描画制御部628が生成した画像を受信してD/Aコンバータ614に送信すると共に、液晶表示装置157にD/Aコンバータ614からの画像信号を所定のタイミングでサンプリングさせるための同期信号を出力する。D/Aコンバータ614は、表示制御部632から入力されたデジタル信号である画像データをアナログ信号のR(赤)信号、G(緑)信号、B(青)信号に変換して液晶表示装置157に出力する。
【0073】
VRAM613には、2つの表示領域Aおよび表示領域B(フレームバッファ)と、その他の記憶領域が設けられている。表示領域Aと表示領域Bは、共に液晶表示装置157に表示させる画像(1フレームの画像)の画像データを一時的に記憶するための記憶領域であるが、いずれか一方を描画領域に指定することができ、描画領域に指定されていない表示領域の画像データを液晶表示装置157に画像として表示させているときに、描画領域に指定された表示領域に画像データを展開(記憶)することが可能な構成(ダブルバッファリング方式)となっている。このような構成により、表示領域Aと表示領域Bとの間で描画領域の指定を切り替える(スワップする)ことによって、液晶表示装置157に表示させる画像を容易に切り替えることができる。すなわち、液晶表示装置157に表示される画像は、1フレームごとに所定の周期(詳細は後述するが、本実施例では1秒間に30回(約33ms))で更新表示される。また、その他の記憶領域には、画像の色情報を記憶するカラーパレット記憶領域や、使用頻度の高い画像データの情報などが記憶される。なお、本実施例ではVDP600とVRAM613を別体としたが、VRAM613をVDP600に内蔵してもよい。
【0074】
ROM512には、CPU510によって順次読み出されて実行される制御プログラムデータを記憶するプログラム領域や、後述するモータ動作テーブル等を記憶する制御データ格納領域の他に、キャラクタ用の情報を記憶するキャラクタ用情報格納領域が設けられている。このキャラクタ用情報格納領域には、液晶表示装置157にキャラクタを表示するために必要な情報(アトリビュートデータ)、例えば、描画順序、色数、拡大・縮小率、パレット番号、座標などが記憶される。
【0075】
CG−ROM612には、キャラクタ画像カラーパレットデータと、キャラクタ画像データが記憶されている。キャラクタ画像カラーパレットデータの構成は、通常の画像カラーパレットデータと概ね同一であるが、画像カラーパレットデータが1種類の256色のパレットデータで構成されているのに対して、キャラクタ画像カラーパレットデータは、複数種類のキャラクタ画像に合わせて複数種類のパレットデータで構成されている上に、256色のパレットデータの他に、16色と64色のパレットデータを備えている。また、キャラクタ画像データの構成は、通常の画像データと概ね同一であるが、256色のパレットデータを用いたキャラクタ画像データは、各々のドットに対応して8ビットのパレット番号が記憶されており、64色のパレットデータを用いたキャラクタ画像データは、各々のドットに対応して6ビットのパレット番号が記憶されており、16色のパレットデータを用いたキャラクタ画像データは、各々のドットに対応して4ビットのパレット番号が記憶されている。なお、画像データの記憶方法はこれに限定されるものではなく、例えば、ランレングス法など、従来公知の画像圧縮方法を適用することができる。
【0076】
<図柄配列>
次に、図7を用いて、上述の各リール110〜112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
【0077】
各リール110〜112には、同図の右側に示す複数種類(本実施例では、8種類)の図柄が所定コマ数(本実施例1では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110〜112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施例1では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
【0078】
<入賞役の種類>
次に、図8を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示した図である。
【0079】
本明細書における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本明細書における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本明細書における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
【0080】
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
【0081】
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「白7−白7−白7」、BB2が「青7−青7−青7」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM313の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7−白7−白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7−青7−青7」が、揃って入賞する状態にある。
【0082】
「レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「ボーナス−ボーナス−ボーナス」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、(詳細は後述するが)ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに自動的に開始させる設定としてもよい。
【0083】
「小役(チェリー、スイカ、ベル)」(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー−ANY−ANY」、スイカが「スイカ−スイカ−スイカ」、ベルが「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「チェリー−ANY−ANY」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
【0084】
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。
【0085】
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類について説明する。本実施例では、スロットマシン100の遊技状態は、通常遊技と、BB遊技と、RB遊技と、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技と、に大別した。但し、通常遊技と、BB遊技と、RB遊技と、に大別するような区分けであってもよい。
【0086】
<通常遊技>
通常遊技に内部当選する入賞役には、ビッグボーナス(BB)と、レギュラーボーナス(RB)と、再遊技(リプレイ)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)がある。
「ビッグボーナス(BB)」は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)を開始する特殊役(作動役)である。「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダルの投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出も行われない。「小役」は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。
【0087】
なお、各々の役の内部当選確率は、通常遊技に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。通常遊技に用意された抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
【0088】
通常遊技は、内部抽選の結果が概ねハズレ(ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、再遊技(リプレイ)および小役に当選していない)となる設定がされており、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態になっている。よって、遊技者にとっては不利益となる遊技状態である。但し、予め定めた条件を満たした場合(例えば、特定の図柄組み合わせが表示された場合)には、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせてもよい遊技状態であり、この場合、小役の入賞によって所定数のメダルが払い出されることにより、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態になり、遊技者にとっては利益となる遊技状態になる場合がある。
【0089】
<BB遊技>
BB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、BB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。BB遊技は、本実施例では、ビッグボーナス(BB)の入賞により開始され、RB遊技(後述する)を連続して繰り返し実行可能になっており、遊技中に予め定められた一の数(例えば、465枚)を超えるメダルが獲得された場合に終了する。
【0090】
但し、BB遊技中のRB遊技の開始条件は、RB遊技を開始する役(図柄組み合わせは例えば、リプレイ−リプレイ−リプレイ)を設定し、この役が内部当選した場合、または、入賞した場合に、RB遊技を開始するように設定してもよい。さらには、BB遊技は、BB遊技中のRB遊技を除くBB一般遊技を予め定めた回数(例えば、30回)実行した場合、または、BB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、3回)に終了するようにしてもよい。
【0091】
<RB遊技>
RB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、RB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。RB遊技は、本実施例では、レギュラーボーナス(RB)の入賞により開始され、予め定めた一の役が内部当選の確率を上昇させる変動(例えば、「設定1」「通常遊技」に設定された「小役1」の内部当選確率1/15を、予め定めた一の値である内部当選確率1/1.2に上昇させる)をし、予め定めた一の数(例えば8回)の入賞があった場合に終了する。
【0092】
<ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技>
ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技に内部当選するの入賞役には、再遊技(リプレイ)と、小役がある。ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)は内部当選することはなく、ビッグボーナス(BB)かレギュラーボーナス(RB)に対応する図柄組み合わせを入賞させることが可能となっている遊技状態である。
【0093】
但し、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)に内部当選した次遊技から、再遊技の内部当選の確率を変動させてもよく、例えば、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせて、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)対応する図柄組み合わせが入賞するまでの間は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数とほぼ同じとなる遊技状態とし、通常遊技と比べると遊技者にとっては利益となる遊技状態としてもよい。
【0094】
<主制御部の処理>
図9はスロットマシン100における遊技の基本的制御(主制御部メイン処理)の流れを示すフローチャートである。遊技の基本的制御は主制御部300のCPU310が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、同図の処理を実行する。また、各処理の実行によって得られた情報は副制御部400に送信する。
【0095】
以下、この処理について説明する。電源投入が行われると、まず、ステップS101で初期化処理が実行される。ここでは各種の初期設定が行われる。ステップS102ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップS104へ進む。
【0096】
ステップS103では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。ステップS104では乱数発生器で発生させた乱数を取得する。ステップS105では、現在の遊技状態に応じてROMに格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS104で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがONになる。また、内部抽選結果に応じた演出を実行するために、内部抽選結果を示すコマンドを副制御部400に送信する。ステップS106では内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
【0097】
ステップS107では全リール110〜112の回転を開始させる。ステップS108では、ストップボタン137〜139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110〜112の何れかをステップS106で選択したリール停止制御データに基づいて停止させる。全リール110〜112が停止するとステップS109へ進む。ステップS109では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に、「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。但し、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)については、今回の遊技で入賞しなかった場合は、次回の遊技に内部当選フラグがONの状態が維持される。所謂フラグの持ち越しが行われる。ステップS110では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。ステップS111では遊技状態制御処理を行う。以上により1ゲームが終了する。以降ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
【0098】
<副制御部400の処理>
次に、図10(a)〜(d)を用いて、副制御部400の処理について説明する。図10(a)は副制御部400のCPU410が実行するメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【0099】
まず、ステップS201では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS201で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS202では、コマンド入力処理(詳細は後述する)を行う。ステップS203では、演出データの更新処理を行う。この演出データの更新処理では、演出を制御するための動作制御データ(例えば、内部抽選結果に基づく画像を表示するためのデータ等)の更新を行う。ステップS204では、ステップS203で更新した演出データの中に副制御部400の各演出デバイスのドライバに出力するデータがあるか否かを判定する。該当する場合はステップS205へ進み、該当しない場合はステップS206へ進む。ステップS205では副制御部400の演出デバイスのドライバにデータをセットする。データのセットにより演出デバイスがそのデータに応じた演出を実行する。ステップS206ではステップS203で更新した演出データの中に副制御部500に送信する制御コマンドがあるか否かを判定する。該当する場合はステップS207へ進み、該当しない場合はステップS202へ戻る。ステップS207では副制御部500に制御コマンドを送信してステップS202へ戻る。
【0100】
次に、図10(b)を用いて、副制御部400のコマンド入力処理について説明する。同図は、コマンド入力処理の流れを示すフローチャートである。ステップS301ではコマンド格納エリアに少なくとも1つの制御コマンドが格納されているか否かを判定する。該当する場合はステップS302へ進み、該当しない場合は処理を終了する。ステップS302では、コマンド格納エリアから制御コマンドを一つ取得し、制御コマンドに応じた処理を実行する。取得した制御コマンドはコマンド格納エリアから消去する。
【0101】
次に、図10(c)を用いて、副制御部400のストローブ処理について説明する。このストローブ処理は、副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。ストローブ処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM413に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
【0102】
次に、図10(d)を用いて、副制御部400のタイマ割込み処理について説明する。同図は、タイマ割込み処理の流れを示すフローチャートである。副制御部400は所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込みを発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込みを契機として、タイマ割込み処理を実行する。なお、副制御部400は汎用タイマの設定(10ms)としており、ステップS501ではこの汎用タイマの更新を行う。
【0103】
<副制御部500のメイン処理>
次に、図11を用いて、副制御部500のメイン処理について説明する。なお、同図は副制御部500のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【0104】
ステップS601では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS601で初期化処理が実行される。この初期化処理では、CG−ROM612に記憶した画像カラーパレットデータや画像データをVRAM613に転送する処理等を行う。具体的には、CG−ROM612に記憶された画像カラーパレットデータや画像データをVRAM613に転送すべく、VDP600に対してVRAM転送要求を行う。なお、ここでは、画像カラーパレットデータと、画像データの中で頻繁に使用される画像データ(例えば、通常遊技中の背景画像等)の転送要求を行う(画像パレットデータや画像データの転送方法については後述する)。さらに、変数の初期化等、その他の初期化処理を行う。
【0105】
ステップS602では、VSYNC待ち処理を行う。VSYNC待ち処理の詳細については後述する。ステップS603では、コマンド格納エリアに副制御部400から受信した制御コマンドが格納されているか否かを判定する。少なくとも1つの制御コマンドが格納されている場合は、コマンド格納エリアから制御コマンドを1つ取得し、制御コマンドに応じた処理を実行する。例えば、制御コマンドに基づいて、次のステップS604で実行する演出抽選処理の設定を行う。取得した制御コマンドはコマンド格納エリアから消去する。
【0106】
ステップS604では、演出抽選処理を行う。ここでは、演出において液晶表示装置157に表示する画像を特定する画像表示制御コマンド、および扉の動作パターンを特定する扉コマンドを抽選により決定する。これらの画像表示制御コマンドおよび扉コマンドはRAM513の所定の領域に設定される。ステップS605では、画像表示制御コマンドがステップS604で設定されたか否かを判定する。画像表示制御コマンドが設定された場合にはステップS606に進み、そうでない場合にはステップS607に進む。
【0107】
ステップS606では、画像表示制御コマンドに基づいて、液晶表示装置157に表示する表示シーンの設定を行う。ここでは、演出のストーリーに基づく画像の表示パターンを設定すると共に、遊技者の操作を受け付けた旨のコマンドや入賞役のいずれかに入賞した旨のコマンド等を、副制御部400を経由して主制御部300から受信した場合に実行する処理の設定等を行う。ステップS607では、画像表示処理を行う。画像表示処理の詳細については後述する。ステップS608では、扉コマンドがステップS604で設定されたか否かを判定する。扉コマンドが設定された場合にはステップS609に進み、そうでない場合にはステップS612に進む。
【0108】
ステップS609では、扉コマンドに対応したパーツリストデータを取得する。扉コマンドには各々のパーツリストデータが格納されているROM612上の先頭アドレスがそれぞれ格納されおり、CPU510は、ROM612の所定の領域に予め記憶されたパーツリストデータを参照して制御情報を取得する。パーツリストデータの詳細については後述する。ステップS610では、取得したパーツリストデータに基づいて、ROM612の所定の領域に予め記憶されたパーツデータを参照し、より詳細な制御情報を取得する。パーツデータの詳細については後述する。ステップS611では、扉移動情報設定処理を行い、ステップS612では、扉移動処理を行う。扉移動情報設定処理および扉移動処理の詳細については後述する。ステップS612を実行した後はステップS602に戻り、上記ステップS602〜S612の処理を繰り返し実行する。
【0109】
<ストローブ処理>
次に、図12(a)を用いて、副制御部500のストローブ処理について説明する。同図は、副制御部500のストローブ処理の流れを示すフローチャートである。このストローブ処理は、副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行される。ストローブ処理のステップS701では、副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM513に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
【0110】
<VSYNC割込み処理>
次に、図12(b)を用いて、副制御部500のVSYNC割込み処理について説明する。同図は、副制御部500のVSYNC割込み処理の流れを示すフローチャートである。副制御部500は、VDP600が定期的に(本実施例では、1秒間に60回(約16.66msに1回))出力するVSYNC信号(垂直同期信号)を受信した場合に、VSYNC割込み処理を実行する。ステップS801では、RAM513の所定の領域に記憶されたVSYNC信号カウンタの値に1を加える。
【0111】
<VSYNC待ち処理>
次に、図12(c)を用いて、副制御部500のメイン処理におけるステップS602のVSYNC待ち処理について説明する。なお、同図は、VSYNC待ち処理の流れを示すフローチャートである。
【0112】
ステップS901では、上述のVSYNC割込み処理で加算されるVSYNC信号カウンタが2になったか否かを判定する。そして、VSYNC信号カウンタが2になった場合(前回の画像表示切替から約33ms(=16.66ms×2)が経過した場合)にはステップS902に進み、VSYNC信号カウンタが2になっていない場合にはステップS901の判断を繰り返し実行してVSYNC信号カウンタが2になるのを待つ。なお、本実施例では、VSYNC信号が2回入力するのを待って後続の処理を行うように構成しているが、本発明はこれに限定されず、VSYNC信号が1回入力するのを待って(前回の画像表示切替から約16.66msが経過するのを待って)後続の処理を行ってもよく、また、VSYNC信号が2回以上入力するのを待って(前回の画像表示切替から約33ms以上(例えば約49.98ms(=16.66ms×3))が経過するのを待って)後続の処理を行ってもよい。ステップS902では、VSYNC信号カウンタをクリア(初期化)する。
【0113】
<画像表示処理>
次に、図13を用いて、副制御部500のメイン処理におけるステップS607の画像表示処理について説明する。なお、同図は、画像表示処理の流れを示すフローチャートである。
【0114】
ステップS1001では、扉同期画像演出の設定がされているか否かを判定する。この扉同期画像演出とは、右扉163aおよび左扉163bと液晶表示装置157の画像を同期(連携、連動)させて実行する演出(本発明に係る特定演出)である。ここでは、副制御部500のメイン処理のステップS604の演出抽選処理において扉同期画像演出が設定されたか否かを判定し、扉同期画像演出が設定された場合にはステップS1002に進み、そうでない場合にはステップS1006に進む。
【0115】
ステップS1002では、扉速度を取得する。ここでは、右扉163aおよび左扉163bの現在の速度を取得する。本実施例では、副制御部500が実行する様々な処理を関数としてROM512の所定の領域にライブラリとして予め記憶しており、このステップS1002における扉速度の取得は、ライブラリ中の関数の1つを使用して行う。
【0116】
図14は、ライブラリ中の関数の一例として、関数gmShutterNextPos、および関数gmShutterSokudoPtnを示した表である。関数gmShutterNextPosは、パーツリストデータおよびパーツデータを参照して左扉163bまたは右扉163aの指定されたフレーム数先の座標を取得する関数であり、引数として扉左右識別ID(左扉163b:0、右扉163a:1)、および座標を取得したいフレーム数(何フレーム先の座標を取得したいかを指定する)を渡すと、戻り値として指定したフレーム数先の左扉163bまたは右扉163a座標(図2に示したパルス数による座標)を返す。そして、関数gmShutterSokudoPtnは、左扉モータ駆動部522または右扉モータ駆動部532から情報を取得し、現在の左扉163bまたは右扉163aの速度を取得する関数であり、引数として扉左右識別ID(左扉163b:0、右扉163a:1)を渡すと、戻り値として現在の左扉163bまたは右扉163aの速度(PPS)および速度IDを返す。速度IDは、速度1666PPS〜59PPSの範囲において演出で使用される17種類の速度に対応させた0〜16が設定されている。例えば、1666PPSの速度IDは0、1111PPSの速度IDは1、416PPSの速度IDは5となっている。
【0117】
図13に戻って、ステップS1002では、関数gmShutterSokudoPtnを使用して、右扉163aおよび左扉163bの現在の速度および速度IDを取得し、RAM513の所定の領域に記憶する。
【0118】
ステップS1003では、扉速度に対応させたフレーム数を算出する。ここでは、フレーム数算出テーブルを参照して、右扉163aおよび左扉163bの現在の速度に対応するフレーム数を算出し、RAM513の所定の領域に記憶する。
【0119】
図15は、フレーム数算出テーブルの一例を示した図である。同図に示されるように、フレーム数算出テーブルでは、速度に応じて設定されたフレーム数が、速度ID0〜17にそれぞれ対応付けられている。例えば、速度ID0、1にはフレーム数4が対応付けられ、速度ID2、3、4にはフレーム数3が対応付けられ、速度ID16、17にはフレーム数0が対応付けられている。このフレーム数算出テーブルは、今回の処理で生成された画像が液晶表示装置157に表示されるまでに要する準備時間(詳細は後述する)に基づいて設定されている。
【0120】
図13に戻って、ステップS1004では、算出されたフレーム数に対応する扉位置を取得する。ここでは、関数gmShutterNextPosを使用して、ステップS1003で算出したフレーム数先の右扉163aおよび左扉163bの座標を取得し、RAM513の所定の領域に記憶する。ステップS1005では、取得した扉位置に基づき、特定画像の配置位置を決定する。ここでは、ステップS1004で取得した右扉163aおよび左扉163bの座標に基づいて、扉の動作と連動させる特定画像の液晶表示装置157における配置位置を決定する。具体的には、まず、右扉163aおよび左扉163bのパルス数の座標を液晶表示装置157の表示画面の座標(画素に基づく座標)に変換し、この右扉163aまたは左扉163bの座標から画像表示制御コマンドにおいて予め設定された距離だけ離れた位置を特定画像の配置位置に決定する。この配置位置の決定は、次のステップS1006の画像制御処理において今回生成する予定であったフレーム数の画像(例えば、5フレーム目の画像)を、特定画像の配置位置が右扉163aまたは左扉163bの座標から画像表示制御コマンドにおいて予め設定された距離だけ離れた位置となるフレーム数の画像(例えば、2フレーム先の7フレーム目の画像)に変更する方法、または今回生成するフレーム数の画像内における特定画像の配置位置を変更する方法のいずれかによって行われる。前者の方法(異なるフレーム数の画像への変更)では、ステップS1003で算出したフレーム数だけ先の画像に変更する場合もあるが、右扉163aおよび左扉163bの移動方向や速度によっては、ステップS1003で算出したフレーム数とは異なるフレーム数だけ先の画像に変更する場合や、あるフレーム数だけ前(過去)の画像に変更する場合もある。
【0121】
なお、特定画像の配置位置の決定をいずれの方法で行うかは、演出の態様、右扉163aまたは左扉163bの速度、および表示する特定画像の数量等に応じて設定される。また、特定画像以外の画像の配置位置は、予め画像表示制御コマンドにおいて設定されている。また、扉同期画像演出以外の演出については、全ての画像の配置位置が画像表示制御コマンドにおいて設定されている。
【0122】
ステップS1006では、画像制御処理を行う。
【0123】
<画像制御処理>
次に、図16を用いて、画像表示処理におけるステップS1006の画像制御処理について説明する。なお、同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートと、画像制御処理に伴ってCPU510とVDP600の間で送受信される情報を示した図である。
【0124】
ステップS1101では、キャラクタ画像データ等の画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU510は、まず、VRAM613の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が液晶表示装置157に表示される。次に、CPU510は、VDP600のアトリビュートレジスタ626に、CG−ROM612の転送元アドレス、VRAM613の転送先アドレスなどを設定した後、CG−ROM612からVRAM613への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP600は、アトリビュートレジスタ626に設定された命令に基づいて画像データをCG−ROM612からVRAM613に転送した後、転送終了割込信号をCPU510に対して出力する。
【0125】
ステップS1102では、VDP600からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS1103に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS1103では、アトリビュート指示を行う。このアトリビュート指示では、CPU510は、ステップ1101でVRAM613に転送した画像データに基づいてVRAM613の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM613の座標軸、画像サイズ、格納先アドレスなど)をVDP600に指示する。VDP600はアトリビュートレジスタ626に格納された命令に基づいてアトリビュートに従った設定を行う。
【0126】
ステップS1104では、画像生成指示を行う。この画像生成指示では、CPU510は、VDP600に画像の生成開始を指示する。VDP600は、CPU510の指示に従って画像生成を開始する。
【0127】
ステップS1105では、VDP600からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS1106に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS1106では、RAM513の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)する。
【0128】
なお、前述したように、VRAM613はダブルバッファリング方式を採用しているため、今回の処理で生成された画像は、次回の処理で次のフレームの画像を生成する前にVRAM613の表示領域AおよびBとの間で描画領域の指定をスワップさせたとき以降に液晶表示装置157に表示されることとなる。従って、今回の処理で生成された画像が液晶表示装置157に表示されるまでには、少なくとも約33ms(VSYNC待ち処理においてVSYNC信号カウンタが2になるまでの時間)の時間を要する。さらに、本実施例の液晶表示装置157の走査時間および応答時間を考慮すると、実際には画像がVRAM613の表示領域AまたはB生成されてから液晶表示装置157に表示されるまでには、約50msの時間を要することとなる。すなわち、本実施例では、今回の処理で生成された画像は、常に約50ms遅れて液晶表示装置157に表示されることとなる。つまり、今回の処理で設定された演出が開始されるまでに要する準備時間として約50msを要する。しかしながら、今回の処理で扉コマンドがあった場合には、右扉163aおよび/または左扉163bを移動させる処理を実行するため(詳細は後述する)、準備時間に対応する時間分だけ先に右扉163aおよび/または左扉163bが移動してしまう不都合が起こりうる。例えば、画像表示制御コマンドに対応する画像が液晶表示装置157に表示されるタイミングでは、すでに扉コマンドに対応する左扉163bの移動があることで、左扉163bの一部が表示した画像に重なってしまい、画像の一部が見えなくなることが考えられる。
【0129】
<扉移動情報設定処理>
次に、図17(a)を用いて、副制御部500のメイン処理におけるステップS611の扉移動情報設定処理について説明する。なお、同図は、扉移動情報設定処理の流れを示すフローチャートである。
【0130】
ステップS1201では、パーツリストデータおよびパーツデータを参照して、右扉163aおよび左扉163bの移動位置(停止ポジション)をパーツデータから取得し、RAM513の所定の領域に設定する。ステップS1202では、パーツリストデータおよびパーツデータを参照して、右扉163aおよび左扉163bが移動位置(停止ポジション)まで移動するのに要する時間(移動時間)をパーツデータから取得し、RAM513の所定の領域に設定する。ステップS1203では、速度設定処理を行う。
【0131】
<速度設定処理>
次に、図17(b)および(c)を用いて、扉移動情報設定処理におけるステップS1203の速度設定処理について説明する。なお、同図(b)は、速度設定処理の流れを示すフローチャートであり、同図(c)は、本実施例において設定可能な右扉163aおよび左扉163bの移動速度および速度IDの表である。
【0132】
ステップS1301では、移動距離を算出する。ここでは、右扉163aおよび左扉163bの現在位置から移動位置(停止ポジション)までの移動距離を算出する。具体的には、左扉モータ駆動部522または右扉モータ駆動部532から左扉163bおよび右扉163aの現在位置情報を取得し、扉移動情報設定処理のステップS1201で設定した移動位置の座標と現在位置の座標の差の絶対値を移動距離として算出する。算出した移動距離は、RAM513の所定の領域に設定する。
【0133】
ステップS1302では、速度を算出する。ここでは、ステップS1301で算出した移動距離を扉移動情報設定処理のステップS1202で設定した移動時間で除した値に最も近い速度を、同図(c)に示した設定可能な移動速度の表から選択し、RAM513の所定の領域に設定する。
【0134】
ステップS1303では、暫定座標を算出する。本実施例では、規定速度(本実施例では500PPS)よりも大きい速度で右扉163aおよび左扉163bを移動させる場合、停止の際に減速パターンに基づいて減速させた上で停止させる。このため、ステップS1302で500PPS以上の速度が設定された場合、移動位置よりもこの減速パターンの挿入分だけ(減速に要する距離だけ)遠い位置に暫定座標を設定し、RAM513の所定の領域に記憶する。例えば、移動位置の座標が150であり、減速に要する距離が25であるならば、暫定座標はこの両者の和(150+25)である175となる。なお、減速パターンは、移動速度に応じて予め設定されており、ROM512の所定の領域に記憶されている。
【0135】
ステップS1304では、ステップS1303で設定した暫定座標が全開位置(左扉163bの場合は座標0、右扉163aの場合は座標784)または全閉位置(左扉163b、右扉163a共に座標392)を超えるか否かを判定する。該当する場合にはステップS1305に進み、該当しない場合にはステップS1306に進む。
【0136】
ステップS1305では、減速開始座標の設定を行う。ここでは、暫定座標が全開位置または全閉位置を超える場合に、右扉163aおよび左扉163bの停止する位置が全開位置または全閉位置となるように、減速開始座標を設定する。具体的には、例えば、閉じる方向に移動する左扉163bの移動位置の座標が380であり、減速に要する距離が25である場合、暫定座標は405(=385+25)となり、全閉位置(座標392)を超えることとなる。ここでは、このような場合に、減速開始座標を367(=392−25)に設定する。また、開く方向に移動する左扉163bの移動位置の座標が15であり、減速に要する距離が25である場合、暫定座標は−10(=15−25)となり、全開位置(座標0)を超えることとなる。このような場合には、減速開始座標を25(=0+25)に設定する。なお、暫定座標が全開位置または全閉位置を超えない場合には、減速開始座標は移動位置の座標となる。
【0137】
ステップS1306では、加速パターンが必要であるか否かを判定する。すなわち、右扉163aおよび左扉163bの移動を開始する際に、ステップS1302で設定した速度まで加速パターンに基づいて加速させる必要があるか否かを判定する。具体的には、ステップS1302で設定した速度が、現在の速度よりも大きく、且つ規定速度(500PPS)より大きいか否かを判定する。該当する場合にはステップS1307に進み、該当しない場合には処理を終了する。ステップS1307では、加速パターンを設定する。ここでは、移動速度に応じて予め設定され、ROM512の所定の領域に記憶された加速パターンを取得し、RAM513の所定の領域に設定する。
【0138】
なお、本実施例では、規定速度500PPS以上としているが、これに限定されるものではない。すなわち、規定速度は、モータの仕様や右扉163aおよび左扉163bの質量等に基づいて適宜に設定すればよい。また、減速パターンについての規定速度と加速パターンについての規定速度を別に設定してもよい。
【0139】
<扉移動処理>
次に、図18(a)〜(c)を用いて、副制御部500のメイン処理におけるステップS612の扉移動処理について説明する。なお、同図(a)は扉移動処理の流れを示すフローチャートであり、同図(b)はパーツリストデータおよびパーツデータの構造を示した図であり、同図(c)はパーツデータの一例を示した図である。
【0140】
まず、同図(b)および(c)を用いて、パーツリストデータおよびパーツデータにつて説明する。パーツリストデータは、同図(b)に示されるように、例えば「データ数」、「ループ数」および「データa〜x」の項目から構成されており、ROM512の所定の領域に予め記憶されている。本実施例のパーツリストデータでは、「データ数」の領域に、0〜65535の範囲でデータa〜xの総数が格納されている(0の場合は無効)。また、「ループ数」の領域には、0〜65535の範囲で動作を繰り返す回数が格納されている(0の場合は無限ループ)。「データa〜x」の領域には、パーツデータを参照するためのアドレス(各パーツデータが格納されているROM612上の先頭アドレス)がそれぞれ格納されている。すなわち、パーツリストデータは最小単位の制御情報である複数のパーツデータを時系列的に組み合わせることで、様々な連続動作の制御を実行可能に構成されている。
【0141】
そして、パーツデータは、同図(b)に示されるように、例えば「移動位置(停止ポジション)」、「移動時間(ms)」の項目から構成されており、ROM512の所定記憶領域に予め記憶されている。本実施例では、「移動位置」の領域には、移動位置(移動先の位置)の座標に関する情報として現在位置から移動先までのモータのステップ数が格納されている。「移動時間」の領域には、0〜65535msの範囲で移動に要する時間が格納されている(0の場合は最速動作となる)。このパーツデータは、詳細には、同図(c)に示されるように、左扉163bの移動位置および移動時間、ならびに右扉163aの移動位置および移動時間の項目から構成されている。例えば、データaのパーツデータには、左扉163bの移動位置として392パルス、左扉163bの移動時間として250ms、右扉163aの移動位置として392パルス、右扉163aの移動時間として250msが格納されている。また、データcのパーツデータには、左扉163bの移動位置として98パルス、左扉163bの移動時間として50ms、右扉163aの移動位置として682パルス、右扉163aの移動時間として50msが格納されている。
【0142】
なお、パーツリストデータは、演出ごとに(または、演出における右扉163aおよび左扉163bの一連の動作ごとに)予め設定され、パーツデータは、右扉163aおよび左扉163bの特定の動作ごとに予め設定されている。
【0143】
また、1つのパーツリストデータが複数種類のパーツデータから構成されている場合には(1つのパーツデータのみからなる場合もある)、上述の扉移動設定処理は、パーツリストデータに格納された全てのパーツデータについて実行される。具体的には、パーツリストデータの先頭に格納されたパーツデータから順に各パーツデータについて扉移動設定処理が実行される。
【0144】
同図(a)に示されるように、扉移動処理のステップS1401では、パーツデータの移動時間が終了したか否かを判定する。ここでは、現在実行中の右扉163aおよび左扉163bの移動についてパーツデータに設定された移動時間が終了したか否かを判定し、該当する場合にはステップS1402に進み、該当しない場合には処理を終了する。ステップS1402では、パーツデータの総数を超えたか否かを判定する。すなわち、パーツリストデータに基づいて設定された全てのパーツデータを実行したか否かを判定し、該当する場合には処理を終了し、該当しない場合にはステップS1403に進む。ステップS1403では、パーツリストデータに基づいて設定された次のパーツデータから、左扉モータ駆動部522および右扉モータ駆動部532に送信するコマンドである扉移動情報を設定し、RAM513の所定の領域に記憶する。
【0145】
<副制御部500のタイマ割込み処理>
次に、図19(a)を用いて、副制御部500のタイマ割込み処理について説明する。なお、同図は、副制御部500のタイマ割込み処理の流れを示すフローチャートである。
【0146】
副制御部500は所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込みを発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込みを契機として、タイマ割込み処理を実行する。なお、副制御部500は、副制御部400と同様に汎用タイマの設定(10ms)としており、ステップS1501ではこの汎用タイマの更新を行う。ステップS1502では扉モータ処理を行う。
【0147】
<扉モータ処理>
次に、図19(b)を用いて、副制御部500のタイマ割込み処理におけるステップS1502の扉モータ処理について説明する。なお、同図は、扉モータ処理の流れを示すフローチャートである。
【0148】
ステップS1601では、パルス出力回数を管理するカウンタを更新する。パルス出力回数を管理するカウンタとは、扉移動情報に基づいて、左扉モータ駆動部522および右扉モータ駆動部532にパルスを出力するタイミングを判別するカウンタである。ここでは、パルス出力回数を管理するカウンタの更新設定を行う。
【0149】
ステップS1602では、パルス出力回数を管理するカウンタの値に基づいて、パルスを出力して右扉163aおよび左扉163bを移動させるタイミングであるか否かを判定する。パルスを出力するタイミングである場合にはステップS1603に進み、そうでない場合には処理を終了する。ステップS1603では、左扉モータ駆動部522および/または右扉モータ駆動部532にパルスを出力し、左扉163bおよび/または右扉163aを移動させる。ステップS1604では、扉位置情報更新処理を行う。この扉位置情報更新処理では、右扉163aおよび/または左扉163bの現在位置(現在座標)に関する情報としてRAM513の所定の領域に記憶された扉位置情報を更新するが、扉位置情報更新処理の詳細については後述する。
【0150】
ステップS1605では、各シャッタセンサ550〜553の状態がOFFからONに変わったか否かを判定する。すなわち、各シャッタセンサ550〜553が右扉163aまたは左扉163bを検出したか否かを判定し、検出した場合にはステップS1606に進み、そうでない場合は処理を終了する。ステップS1606では、扉位置情報に記憶された右扉163aおよび左扉163bの現在位置と、右扉163aおよび左扉163bの実際の現在位置とのずれを解消するために、扉位置情報を補正する。
【0151】
本実施例では、シャッタセンサ(右扉1)550は右扉163aが座標776〜784の範囲にある場合にONとなり、シャッタセンサ(右扉2)551は右扉163aが座標392〜400の範囲にある場合にONとなる。また、シャッタセンサ(左扉1)552は左扉163bが座標0〜8の範囲にある場合にONとなり、シャッタセンサ(左扉2)553は左扉163bが座標384〜392の範囲にある場合にONとなる。従って、シャッタセンサ(右扉1)550がOFFからONに変わった場合には扉位置情報における右扉163aの現在座標を776に変更し、シャッタセンサ(右扉2)551がOFFからONに変わった場合には扉位置情報における右扉163aの現在座標を400に変更する。また、シャッタセンサ(左扉1)552がOFFからONに変わった場合には扉位置情報における左扉163bの現在座標を8に変更し、シャッタセンサ(左扉2)553がOFFからONに変わった場合には扉位置情報における左扉163bの現在座標を384に変更する。
【0152】
なお、右扉163aおよび左扉163bの現在座標が、各シャッタセンサ550〜553がOFFからONに変わる位置の座標から所定の許容範囲以上離れている場合にのみ扉位置情報を補正するようにしてもよい。例えば、シャッタセンサ(右扉1)550の許容範囲を座標760〜784に設定し、シャッタセンサ(右扉1)550がOFFからONに変わったときの右扉163aの現在座標が、この許容範囲外である場合にのみ右扉163aの現在座標を変更するようにしてもよい。また、右扉163aまたは左扉163bの現在座標を変更する場合に、右扉163aまたは左扉163bの現在座標に予め設定した補正値を加算または減算するようにしてもよい。
【0153】
<扉位置情報更新処理>
次に、図20を用いて、扉モータ処理におけるステップS1604の扉位置情報更新処理について説明する。なお、同図は、扉位置情報更新処理の流れを示すフローチャートである。
【0154】
ステップS1701では、左扉モータ駆動部522および右扉モータ駆動部532への出力パルスに変化があったか否かを判定する。出力パルスに変化があった場合にはステップS1702に進み、そうでない場合には処理を終了する。ステップS1702では、右扉163aおよび左扉163bの移動が座標の正方向への移動であるか否かを判定する。すなわち、右扉163aが開く方向へ移動する場合または左扉163bが閉じる方向へ移動する場合にはステップS1703に進み、右扉163aが閉じる方向へ移動する場合または左扉163bが開く方向へ移動する場合にはステップS1704に進む。
【0155】
ステップS1703では、扉位置情報の右扉163aまたは左扉163bの現在座標の値に1を加算し、ステップS1704では、扉位置情報の右扉163aまたは左扉163bの現在座標の値から1を減算する。ステップS1705では、右扉163aまたは左扉163bの現在座標と、減速開始座標が一致するか否かを判定する。該当する場合にはステップS1706に進み、該当しない場合にはステップS1707に進む。ステップS1706では、現在の速度に応じて減速パターンを設定し、RAM513の所定の領域に記憶する。
【0156】
ステップS1707では、各シャッタセンサ550〜551の検知状態(ONの状態)が持続中であるか否かを判定する。該当する場合にはステップS1708に進み、該当しない場合にはステップS1710に進む。ステップS1708では、パルスの出力を停止する。ステップS1709では、駆動電圧を下げる。本実施例では、右扉163aおよび左扉163bを駆動するステッピングモータの駆動電圧を12Vに設定しているが、右扉163aおよび左扉163bの位置を保持した状態で停止させる場合には、駆動電圧を5Vに下げるようにしている。従って、ここでは、ステッピングモータの駆動電圧を12Vから5Vに変更する。
【0157】
ステップS1710では、右扉163aおよび左扉163bの現在座標と目標座標(移動位置の座標)が一致するか否かを判定する。該当する場合にはステップS1711に進み、該当しない場合にはステップS1715に進む。ステップS1711では、右扉163aおよび左扉163bの現在の速度が規定速度(500PPS)よりも大きいか否かを判定する。現在の速度が規定速度より大きい場合にはステップS1712に進み、そうでない場合にはステップS1713に進む。
【0158】
ステップS1712では、右扉163aおよび左扉163bの現在の速度に応じて減速パターンを設定し、RAM513の所定の領域に記憶する。ステップS1713では、パルスの出力を停止する。ステップS1714では、右扉163aおよび左扉163bを駆動するステッピングモータの駆動電圧を12Vから5Vに変更する。
【0159】
ステップS1715では、右扉163aおよび左扉163bが現在加速中であるか否かを判定する。加速中の場合にはステップS1716に進み、そうでない場合にはステップS1718に進む。ステップS1716では、加速(加速パターン)を終了したか否かを判定する。加速を終了した場合にはステップS1717に進み、そうでない場合には処理を終了する。ステップS1717では、加速終了時の速度を設定する。ここでは、右扉163aおよび左扉163bが加速パターンにおける最後の速度を維持するように、この最後の速度をRAM513の所定の領域に設定する。
【0160】
ステップS1718では、右扉163aおよび左扉163bが現在減速中であるか否かを判定する。減速中の場合にはステップS1719に進み、そうでない場合には処理を終了する。ステップS1719では、減速(減速パターン)を終了したか否かを判定する。減速を終了した場合にはステップS1720に進み、そうでない場合には処理を終了する。ステップS1720では、停止条件が成立しているか否かを判定する。ここでは、ステップS1706またはS1712で減速パターンが設定された場合に停止条件が成立したと判断し、停止条件が成立している場合にはステップS1721に進み、そうでない場合にはステップS1723に進む。
【0161】
ステップS1721では、パルスの出力を停止する。ステップS1722では、右扉163aおよび左扉163bを駆動するステッピングモータの駆動電圧を12Vから5Vに変更する。ステップS1723では、減速終了時の速度を設定する。ここでは、右扉163aおよび左扉163bが減速パターンにおける最後の速度を維持するように、この最後の速度をRAM513の所定の領域に設定する。
【0162】
<扉同期画像演出の例>
次に、図21〜24を用いて、扉同期画像演出の例について説明する。なお、以下の説明では、右扉163aについての図示および説明を省略している。図21(a)〜(d)ならびに図22(a)〜(d)は、扉同期画像演出の一例を示した図である。
【0163】
図21(a)および図22(a)は、この例におけるパーツリストデータを示したものである。同図に示されるように、この例のパーツリストデータは、データ数2、ループ数1、データc、データbから構成されている。そして、データcのパーツデータは、左扉163bの移動位置98パルス、移動時間50ms、データbのパーツデータは、左扉163bの移動位置196パルス、移動時間175msとなっている(図18(c)参照)。従って、この例では、左扉163bをまず現在座標77(図21(a)参照)から座標98まで移動させ、次に座標98から座標196まで移動させる。左扉163bの現在座標77から座標98まで移動の移動時間は50msであるため、この移動の移動速度は、(98−77)/0.05≒416PPSとなる。また、左扉163bの座標98から座標196まで移動の移動時間は175msであるため、この移動の移動速度は、(196−98)/0.175≒555PPSとなる。なお、規定速度500PPS以上では加速パターンおよび減速パターンが挿入されるため、上記した左扉163bの座標98から座標196までの移動速度555PPSは概算値となる。
【0164】
図21(b)〜(c)は、データcに基づいて左扉163bが移動する状態を示している。なお、以下の図では、左側に液晶表示装置157および左扉163bを正面から見た概略図、右側に液晶表示装置157に表示される画像のフレーム数を示している。これらの図に示されるように、左扉163bの表面には桜の木の画像および男性の画像が描かれている。そして、液晶表示装置157には、扉の移動と同期(連動)させる特定画像157a(セーラー服を着た女性の画像)、および背景画像(図示省略)が表示されている。
【0165】
左扉163bは、現在座標77(同図(b))から徐々に閉じる方向(図の右方向)に移動し(同図(c))、最終的に座標98に到達する(同図(d))。液晶表示装置157に表示される画像は、約33msの周期でフレーム数n−7(同図(b))、フレーム数n−6(同図(c))、フレーム数n−5(同図(d))、と更新される。特定画像157aは、徐々に接近してくる左扉163bの移動と連動して配置座標(表示位置)が決定されるが、まだ左扉163bがそれ程近接していないため、フレーム数n−7〜n−5においては予め設定された配置座標に配置される。データcに基づく移動が終了した後は、データbに基づく移動が開始される。
【0166】
図22(b)〜(c)は、データbに基づいて左扉163bが移動する状態を示している。左扉163bは、座標98から徐々に閉じる方向(図の右方向)に移動し(同図(b)および(c))、最終的に座標196に到達する(同図(d))。データbに基づく移動では、左扉163bの移動速度が約555PPSに増加すると共に、左扉163bと特定画像157aが近接するため、特定画像157aの配置座標は、左扉163bの移動を考慮した位置となる。この例では、同図(b)に示されるように、フレーム数n−5の次に、フレーム数n−4を飛ばして、フレーム数n−3の画像を表示するようにしている。フレーム数n−3の画像では、特定画像157aが左扉163bと重ならない位置に配置されるようになっている。すなわち、フレーム数n−4の画像に代えて、1フレーム先のフレーム数n−3の画像を表示することによって、特定画像157aの配置位置が適切な位置となるよう新たに決定している。
【0167】
次に、同図(c)に示されるように、フレーム数n−3の次には、左扉163bの移動を考慮し、またフレーム数を1つ飛ばしたフレーム数n−1の画像を表示する(特定画像157aの配置位置を新たに決定している)。フレーム数n−1の画像では、特定画像157aは、配置座標がさらに左扉163bから離れた位置になっていると共に、女性が驚いて後方に飛び跳ねる画像に変更されている。そして、同図(d)に示されるように、左扉が最終的に座標196に到達する前後に、最終フレームであるフレーム数nの画像が表示される。フレーム数nの画像では、特定画像157aの配置座標がさらに左扉163bから離れた位置になっている。
【0168】
この例では、左扉163bの移動を考慮して、フレーム数n−4およびn−2を飛ばしたため、フレーム数nの画像は2フレーム早いタイミングで表示されている。従って、フレーム数nの画像は、この後さらに2フレーム分の表示期間中表示される。
【0169】
図23(a)〜(d)ならびに図24(a)〜(d)は、扉同期画像演出のもう1つの例を示した図である。この例では、先の例のようにフレームを飛ばすのではなく、左扉163bの移動を考慮して各フレームにおける特定画像157aの配置座標を変更する。
【0170】
図23(a)および図24(a)は、この例におけるパーツリストデータを示したものである。この例のパーツリストデータは、図21(a)および図22(a)に示したものと同一であり、データ数2、ループ数1、データc、データbから構成されている。
【0171】
図23(b)〜(c)は、データcに基づいて左扉163bが移動する状態を示している。左扉163bは、現在座標77(同図(b))から徐々に閉じる方向(図の右方向)に移動し(同図(c))、最終的に座標98に到達する(同図(d))。液晶表示装置157に表示される画像は、約33msの周期でフレーム数n−5(同図(b))、フレーム数n−4(同図(c))、フレーム数n−3(同図(d))、と更新される。特定画像157aは、徐々に接近してくる左扉163bの移動と連動して配置座標(表示位置)が決定されるが、まだ左扉163bがそれ程近接していないため、フレーム数n−5〜n−3においては予め設定された配置座標に配置される。データcに基づく移動が終了した後は、データbに基づく移動が開始される。
【0172】
図24(b)〜(c)は、データbに基づいて左扉163bが移動する状態を示している。左扉163bは、座標98から徐々に閉じる方向(図の右方向)に移動し(同図(b)および(c))、最終的に座標196に到達する(同図(d))。データbに基づく移動では、左扉163bの移動速度が約555PPSに増加すると共に、左扉163bと特定画像157aが近接するため、特定画像157aの配置座標は、左扉163bの移動を考慮した位置となる。この例では、同図(b)に示されるように、フレーム数n−3の次のフレーム数n−2の画像において、特定画像157aの配置座標が左扉163bと重ならない座標に変更されている。
【0173】
次に、同図(c)に示されるように、フレーム数n−2の次のフレーム数n−1の画像では、女性が驚いて後方に飛び跳ねる画像である特定画像157aは、左扉163bの移動を考慮して配置座標がさらに左扉163bから離れた位置に変更されている。そして、同図(d)に示されるように、左扉が最終的に座標196に到達する前後に、最終フレームであるフレーム数nの画像が表示される。フレーム数nの画像では、特定画像157aの配置座標がさらに左扉163bから離れた位置になっている。
【0174】
<その他の特定演出の例>
以上、扉部材163(右扉163aおよび左扉163b)と、液晶表示装置157を同期(連動)させる例について説明したが、本発明に係る特定演出は、右扉163aおよび左扉163bと液晶表示装置157を同期させる演出に限定されるものではない。以下、その他の演出手段の組合せを同期させる特定演出の例について説明する。
【0175】
<右扉の動作に左扉を同期させる特定演出の例>
まず、図25および26を用いて、右扉163aの動作に左扉163bの動作を同期させる特定演出の例について説明する。図25(a)〜(c)は、右扉163aの動作に左扉163bの動作を同期させる特定演出の一例の概要を示した図である。
【0176】
この例では、例えば、内部抽選の結果、ボーナス役(BB1、BB2、RB)に内部当選したタイミングにおいて、右扉163aおよび左扉163bが異なる動き(右扉163aはグラグラ左右に移動し、左扉163bは停止している)をしていた場合に、所定の時間経過後に右扉163aおよび左扉163bを左右対称な位置に停止させると共に、液晶表示装置157に「大当り」というメッセージを表示するという演出を行う。この所定の時間は、副制御部500のメイン処理におけるステップS604で、同図(a)に示されるように、1秒後(演出1)、2秒後(演出2)、3秒後(演出3)の3種類の中から選択される。
【0177】
同図(b)および(c)では、演出1が選択された場合を示している。この例では、同図(b)に示されるように、ボーナス役に内部当選したときには、右扉163aはパーツリストデータAに基づいた演出動作(左右にグラグラと往復動する動作)を実行中であり、液晶表示装置157は「?」や「グラグラ」等の画像を表示している。また、左扉163bは、パーツリストデータXに基づく動作を実行している。
【0178】
そして、この状態から1秒後のパーツリストデータAに基づく右扉163aの位置(この例では、右扉163aはグラグラ左右移動を1秒間継続し、座標490に停止する)に基づいて、左扉163bの1秒後の位置を設定し、パーツリストデータXのパーツデータを更新する。具体的には、移動位置を1秒後のパーツリストデータAに基づく右扉163aの位置と左右対称となる座標294に設定し、移動時間を1000ms(1秒)に設定する。
【0179】
これにより、ボーナス役の内部当選から1秒後には、同図(c)に示されるように、右扉163aがパーツリストデータAに基づいて座標490で停止すると共に、左扉163bが更新されたパーツリストデータXに基づいて座標294で停止する。また、液晶表示装置157には、右扉163aの1秒後の位置に基づいて設定された配置座標に「大当り」というメッセージを含んだ画像が表示される。すなわち、この例では、液晶表示装置157の画像表示も右扉163aの動作と同期されており、このようにすることで、「大当り」というメッセージを含んだ画像を右扉163aと左扉163bの間の適切な位置に表示することができる。
【0180】
図26(a)は、この例において実行される副制御部500のメイン処理におけるステップS611の扉移動情報設定処理の流れを示すフローチャートである。この例では、副制御部500のメイン処理におけるステップS611では、上述の図17(a)に示した扉移動情報設定処理に代えて、同図に示す扉移動情報設定処理が実行される。
【0181】
ステップS1801では、右扉163aと左扉163bの同期演出を実行するか否かを判定する。右扉163aと左扉163bの同期演出を実行する場合にはステップS1802に進み、そうでない場合は、ステップS1804に進む。ステップS1802では、左扉速度設定処理を行う。左扉速度設定処理の詳細については後述する。ステップS1803では、右扉について、上述の図17(b)に示した速度設定処理を右扉163aのみについて行う。ステップS1804では、図17(b)に示した速度設定処理を右扉163aおよび左扉163bの両方について行う。
【0182】
図26(b)は、扉移動情報設定処理におけるステップS1802の左扉速度設定処理の流れを示すフローチャートである。
【0183】
ステップS1901では、同期時間情報を取得する。ここでは、副制御部500のメイン処理におけるステップS604で設定された扉コマンドを参照し、右扉163aと左扉163bを同期させる時間(上述の演出1の場合は、1秒)を取得し、RAM513の所定の領域に同期時間情報として記憶する。ステップS1902では、右扉位置情報を取得する。ここでは、右扉163aの現在のパーツリストデータおよびパーツデータを参照して、同期時間における右扉163aの位置を取得し、RAM513の所定の領域に右扉位置情報として記憶する。
【0184】
ステップS1903では、右扉位置情報に対応する左扉位置情報を取得する。ここでは、例えば、右扉163aと左扉163bを左右対称に配置する場合には、同期時間における右扉163aの座標(490)と中心座標392の差(490−392=98)を中心座標から減算した値(392−98=294)を、左扉位置情報(同期時間における左扉163bの座標)としてRAM513の所定の領域に記憶する。ステップS1904では、ステップS1903で算出した左扉163bの座標位置、および演出1に設定された時間1秒に基づいて、図17(b)に示した速度設定処理を左扉163bについて行う。
【0185】
<スピーカの音声に右扉および左扉を同期させる特定演出の例>
次に、図27〜29を用いて、スピーカ483の音声に右扉163aおよび左扉163bの動作を同期させる特定演出の例について説明する。図27(a)〜(c)は、スピーカ483の音声に右扉163aおよび左扉163bの動作を同期させる特定演出の一例の概要を示した図である。
【0186】
この例では、例えば、ボーナス遊技が開始される場合に、所定の時間継続する音声をスピーカ483から発し、この音声の終了と同時に右扉163aおよび左扉163bを全開位置に停止させるという演出を行う。この所定の時間は、副制御部500のメイン処理におけるステップS604で、同図(a)に示されるように、1秒間(演出1)、2秒間(演出2)、3秒間(演出3)の3種類の中から選択される。
【0187】
同図(b)および(c)では、演出2が選択された場合を示している。この例では、同図(b)に示されるように、スピーカ483から音声(この例では、「パンパカパーン」というファンファーレ)が発せられる直前までは、右扉163aおよび左扉163bは他の演出動作を実行中であり、任意の座標に位置している。そして、スピーカ483から音声が発せられると同時に、右扉163aおよび左扉163bはそれぞれ開く方向に移動し、音声の終了と同時(2秒後)に、同図(c)に示されるように、全開位置において停止する。
【0188】
図28は、この例における、副制御部500の回路ブロック図である。同図に示されるように、この例における副制御部500では、スピーカ483からの音声と右扉163aおよび左扉163bを同期させるために、音源IC480、および音声データが記憶されたROM481がCPU510のデータバスおよびアドレスバスに接続されている。そして、アンプ482およびスピーカ483が音源IC480に接続されている。従って、音源IC480は、CPU510からの命令に応じて音声の制御を行う。
【0189】
図29は、この例において実行される副制御部500のメイン処理におけるステップS611の扉移動情報設定処理の流れを示すフローチャートである。この例では、副制御部500のメイン処理におけるステップS611では、上述の図17(a)に示した扉移動情報設定処理に代えて、同図に示す扉移動情報設定処理が実行される。
【0190】
ステップS2001では、スピーカ483の音声と右扉163aおよび左扉163bの同期演出を実行するか否かを判定する。同期演出を実行する場合にはステップS2002に進み、そうでない場合にはステップS2007に進む。ステップS2002では、同期時間情報を取得する。ここでは、副制御部500のメイン処理におけるステップS604で設定された音声が継続する時間(上述の演出2の場合は、2秒)を取得し、RAM513の所定の領域に同期時間情報として記憶する。
【0191】
ステップS2003では、左扉位置情報を取得する。ここでは、副制御部500のメイン処理におけるステップS604で設定された音声終了時の左扉163bの座標(この例では、座標0)を取得し、RAM513の所定の領域に左扉位置情報として記憶する。ステップS2004では、図17(b)に示した速度設定処理を左扉163bについて行う。ステップS2005では、左扉位置情報を取得する。ここでは、副制御部500のメイン処理におけるステップS604で設定された音声終了時の右扉163aの座標(この例では、座標784)を取得し、RAM513の所定の領域に右扉位置情報として記憶する。ステップS2006では、図17(b)に示した速度設定処理を右扉163aについて行う。
【0192】
<右扉および左扉の動作にスピーカの音声を同期させる特定演出の例>
次に、図30および31を用いて、右扉163aおよび左扉163bの動作にスピーカ483の音声を同期させる特定演出の例について説明する。図30(a)〜(d)は、右扉163aおよび左扉163bの動作にスピーカ483の音声を同期させる特定演出の一例の概要を示した図である。
【0193】
この例では、例えば、遊技者の第3停止操作によりボーナス役(BB1、BB2、RB)の図柄組合せが有効化された入賞ライン114上に表示され、ボーナス役の入賞が確定(主制御部300メイン処理のステップS109)した場合に、右扉163aおよび左扉163bを全開位置に移動させ、両者が全開位置に到達すると同時に音声をスピーカ483から発するという演出を行う。なお、この例では、上述の例とは異なり、パーツデータが移動位置(停止ポジション)および移動速度(PPS)から構成されている。従って、予めパーツデータに設定された移動速度に応じて、移動位置までの移動に要する時間が決定されるようになっている。
【0194】
この例では、遊技者が第1〜3停止操作を行うとき、同図(b)に示されるように、液晶表示装置157に爺のキャラクタの画像を背景画像と共に表示すると共に、右扉163aおよび左扉163bを動作させるという演出を行っている。そして、遊技者が第3停止操作を行いボーナス役の入賞が確定すると、パーツリストデータAを設定し、これに基づいて右扉163aおよび左扉163bを全開位置まで移動させる。上述のように、この例ではパーツデータに移動速度が設定されているため、右扉163aおよび左扉163bは同じ速度で移動する。従って、遊技者が任意のタイミングで第3停止操作を行ったときに、同図(b)に示されるように、右扉163aの位置と左扉163bの位置が左右対称でない場合、右扉163aが全開位置に到達するまでの時間と、左扉163bが全開位置に到達するまでの時間が異なることとなる。
【0195】
ここでは、同図(a)に示されるように、左扉163bが1秒後に全開位置に到達し、右扉163aが2秒後に全開位置に到達する例を示している。すなわち、同図(b)に示されるように、左扉163bが全開位置に到達した時(移動開始から1秒後)には、まだ右扉163aは移動中であり、同図(c)に示されるように、移動開始から2秒後に右扉163aが全開位置に到達した時に、初めて右扉163aおよび左扉163bの両者が全開位置にあることとなる。従って、この場合、遅れて全開位置に到達する右扉163aの到達タイミング(移動開始から2秒後)に合わせて、スピーカ483から音声(「パンパカパーン」というファンファーレ)を発する。なお、液晶表示装置157には、右扉163aおよび左扉163bの移動開始と略同じタイミングで「ボーナス確定!!」というメッセージを表示する。このメッセージは、同図(c)に示されるように、移動開始から2秒後に右扉163aが全開位置に到達した時に、初めて右扉163aおよび左扉163bによる遮蔽を完全に解除され、遊技者に視認されることとなる。
【0196】
図31(a)は、この例において実行される副制御部500のメイン処理におけるステップS611の扉移動情報設定処理の流れを示すフローチャートである。この例では、副制御部500のメイン処理におけるステップS611では、上述の図17(a)に示した扉移動情報設定処理に代えて、同図に示す扉移動情報設定処理が実行される。
【0197】
ステップS2101では、移動位置の設定を行う。ここでは、パーツリストデータおよびパーツデータを参照し、右扉163aおよび左扉163bの移動位置(停止ポジション)を取得し、RAM513の所定の領域に記憶する。ステップS2102では、移動速度の設定を行う。ここでは、パーツリストデータおよびパーツデータを参照し、右扉163aおよび左扉163bの移動位置(停止ポジション)を取得し、RAM513の所定の領域に記憶する。ステップS2103では、時間設定を行う。
【0198】
図31(b)は、扉移動情報設定処理におけるステップS2103の時間設定処理の流れを示すフローチャートである。
【0199】
ステップS2201では、扉移動情報設定処理のステップS2101で設定した左扉163bの移動位置の座標と、左扉163bの現在位置の座標の差の絶対値を左扉163bの移動距離として算出する。算出した左扉163bの移動距離は、RAM513の所定の領域に記憶する。ステップS2202では、扉移動情報設定処理のステップS2101で設定した左扉163bの移動速度を取得する。ステップS2203では、ステップS2201で算出した移動距離をステップS2202で取得した移動速度で除して、左扉163bの移動時間を算出する。算出した左扉163bの移動時間は、RAM513の所定の領域に記憶する。
【0200】
ステップS2204では、扉移動情報設定処理のステップS2101で設定した右扉163aの移動位置の座標と、右扉163aの現在位置の座標の差の絶対値を右扉163aの移動距離として算出する。算出した右扉163aの移動距離は、RAM513の所定の領域に記憶する。ステップS2205では、扉移動情報設定処理のステップS2101で設定した右扉163aの移動速度を取得する。ステップS2206では、ステップS2204で算出した移動距離をステップS2205で取得した移動速度で除して、右扉163aの移動時間を算出する。算出した右扉163aの移動時間は、RAM513の所定の領域に記憶する。
【0201】
ステップS2207では、右扉163aの移動時間が左扉163bの移動時間以上であるか否かを判定する。該当する場合にはステップS2208に進み、該当しない場合にはステップS2209に進む。ステップS2208では、右扉163aの移動時間を音声出力開始時間として、RAM513の所定の領域に設定する。ステップS2209では、左扉163bの移動時間を音声出力開始時間として、RAM513の所定の領域に設定する。
<右扉および左扉をその他の構造とした例>
本実施例では、右扉163aおよび左扉163bは、不透明な材質から構成され、背後領域の液晶表示装置157の表示を遮蔽するものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、右扉163aおよび左扉163bは、自身を通して背後の領域の液晶表示装置157の表示を視認可能に構成されたものであってもよい。
【0202】
図32(a)は、背後の液晶表示装置157の表示を視認可能に構成された右扉163aおよび左扉163bを備える扉部材163の一例を示した図であり、同図(b)は、背後の液晶表示装置157の表示を視認可能に構成された右扉163aおよび左扉163bの斜視図である。
【0203】
この例では、これらの図に示されるように、右扉163aおよび左扉163bは、矩形状の開口部163a2、163b2を有する枠状にそれぞれ形成されており、これらの開口部163a2、163b2を通して背後の領域の液晶表示装置157の表示を視認することが可能に構成されている。なお、この開口部163a2、163b2には、透明または半透明の部材(例えば、ガラス、すりガラスまたは樹脂板等)を配設することが可能となっている。従って、遊技台の特徴に応じて、半透明部材を配設したり、何も配設せずに使用したりすることが可能である。
【0204】
右扉163aおよび左扉163bが開口部163a2、163b2を備え、これらの開口部163a2、163b2の背後の領域に特定画像を配置し、特定画像の配置位置を右扉163aおよび左扉163bの動作と同期させることによって特定演出をより多彩にすることができる。
【0205】
また、開口部163a2、163b2に半透明の部材を配設し、背後の領域の画像をぼんやりと視認可能とした場合、キャラクタ画像や背景画像がこの半透明の部材を通してぼんやりと視認されると、非常に見栄えが悪くなってしまうことがある。このような場合に、白色等の均一な色彩からなる特定画像をキャラクタ画像や背景画像の上から重ねて開口部163a2、163b2の背後に配置し、右扉163aおよび左扉163bの動作と同期させることによって、キャラクタ画像や背景画像を遮蔽し、見栄えをよくすることができる。
【0206】
以上説明したように、本実施例に係るスロットマシン100は、遊技の演出を実行する第1演出手段および第2演出手段(本実施例では、扉部材163、液晶表示装置157およびスピーカ483等が第1演出手段または第2演出手段に該当する)と、第1演出手段によって将来実行される予定の演出内容に関する将来情報を取得する将来情報取得手段(本実施例では、主に副制御部500のメイン処理におけるステップS607の画像表示処理、またはステップS611の扉移動情報設定処理)と、将来情報取得手段によって取得された将来情報に基づいて第2演出手段が演出を実行する特定演出を制御する特定演出制御手段(本実施例では、主に画像表示処理におけるステップS1006の画像制御処理、または副制御部500のメイン処理におけるステップS612の扉移動処理)と、を備える。
【0207】
このため、第1演出手段の動作に、第2演出手段を容易に同期(連動)させることができる。これにより、演出をより多彩に実行すると共に、第1演出手段の動作と第2演出手段の動作を高精度に連動させることで、遊技の興趣を高め遊技者の遊技意欲を向上させることができる。
【0208】
また、第1演出手段は、所定の範囲を動作する可動部材(本実施例では、右扉163aおよび左扉163b)を備え、将来情報取得手段は、複数種類の演出に応じて設定された演出情報(本実施例では、パーツリストデータ等)に基づいて、将来情報として可動部材163a、163bの位置情報を算出し、特定演出制御手段は、位置情報に基づいて、第2演出手段が実行する演出と可動部材163a、163bの動作を連動させた特定演出を制御する。このため、可動部材163a、163bの動作に、画像表示手段やスピーカ等の他の演出手段の動作を容易に連動させることができる。
【0209】
また、演出情報には、特定演出が開始されるまでに要する準備時間に関する情報が含まれ、将来情報取得手段は、準備時間分先の前記位置情報を算出する。このため、先の時間(所定の時間経過後)に第1演出手段と第2演出手段を連動させることができるように、今から準備を開始することができる。
【0210】
また、将来情報取得手段は、演出情報に含まれる可動部材163a、163bの速度情報に基づいて、位置情報を算出する。このため、予め速度情報を設定しておくだけで、第1演出手段と第2演出手段を連動させることが可能となり、多彩な演出を可能としながらもROM512やRAM513の記憶容量を削減することができる。
【0211】
また、第2演出手段は、複数種類の画像を表示する画像表示装置(本実施例では、液晶表示装置)157を備え、特定演出制御手段は、位置情報に基づいて画像表示装置157における画像の表示位置を設定する。このため、可動部材163a、163bの動作やスピーカ483の音声に連動させて画像表示装置157に表示する画像を配置することができる。これにより、画像表示装置157に表示する画像と他の演出手段を連動させた面白みのある演出を行うことができる。
【0212】
また、演出情報には、画像表示装置157に表示される画像の表示準備を開始してから表示が完了するまでに要する表示準備時間(本実施例では、VSYNC待ち処理に要する時間、画像表示装置157の走査時間および画像表示装置157の応答時間の和)が含まれ、将来情報取得手段は、表示準備時間分先の位置情報を算出する。このため、画像表示装置157の仕様等により、画像を生成してから画像表示装置157に表示されるまでに所定の時間だけ遅れが生じるような場合であっても、画像表示装置157の画像と他の演出手段を連動させて演出を行うことができる。
【0213】
また、第1演出手段は、画像表示装置157の前方で可動部材163a、163bが動作可能に構成され、特定演出制御手段は、位置情報に基づいて特定画像の表示位置を可動部材163a、163bの背後の領域に設定する。このため、可動部材163a、163bと、例えば可動部材163a、163bによって遮蔽されるようにこれらの背後の領域に表示される画像を、高精度にずれなく連動させることが可能となり、演出をより多彩にすることができる。
【0214】
また、可動部材163a、163bは、少なくとも一部において自身の背後の画像表示装置157の表示を視認可能に構成されている。このため、可動部材163a、163bと、例えば可動部材163a、163bの一部を通して視認されるようにこれらの背後の領域に表示される画像を、高精度にずれなく連動させることが可能となり、演出をより多彩にすることができる。
【0215】
なお、本発明に係る遊技台は、上記した各実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、扉部材163の形状は、上記実施例において示した形状とは異なる形状のものであってもよく、上下または斜め方向に開閉するものや1つの扉によって液晶表示装置157を遮蔽するもの等であってもよい。
【0216】
また、上記実施例で示した扉部材163(右扉163aおよび左扉163b)、液晶表示装置157、スピーカ483以外の演出手段、例えば、サイドランプ144やリールパネルランプ128等を、扉部材163その他と同期させるようにしてもよい。
【0217】
また、本発明に係る遊技台は、「複数種類の図柄が施された複数のリール110〜112と、複数のリールの回転を開始させるスタートスイッチ135と、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、リールの回転を個別に停止させるストップスイッチ137〜139と、予め定められた複数種類の入賞役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段(入賞役内部抽選)と、停止された複数のリールによって表示される図柄の組合せが、抽選手段により内部当選した入賞役に対応する図柄の組合せであるか否かにより入賞役の入賞の当否を判定する判定手段(入賞判定)と、を備えたスロットマシン」に好適であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたパチンコ機などにも適用可能である。
【0218】
例えば、本発明に係る遊技台は、「所定の遊技領域に球を発射する発射装置と、発射装置から発射された球を入球可能に構成された入賞口と、入賞口に入球した球を検知する検知手段と、検知手段が球を検知した場合に球を払出す払出手段と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置を備え、入賞口に遊技球が入賞することを契機に、可変表示装置が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技状態の推移を告知するようなパチンコ機」にも好適である。また、パチンコ機(1種)以外に、パチンコ機(2種、3種)、封入式パチンコ機、アレンジボール遊技機、じゃん球遊技機、およびカジノマシン等にも適用することができる。
【0219】
また、本発明の実施例に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0220】
本発明の遊技台は、スロットマシンやパチンコ機等に代表される遊技台の分野で特に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0221】
【図1】本発明の実施例に係るスロットマシンの外観斜視図である。
【図2】(a)は右扉および左扉がそれぞれ全開位置にある状態の扉部材の正面図であり、(b)は右扉および左扉を駆動するステッピングモータの励磁パターンと1パルスの移動距離を示した図である。
【図3】主制御部300の回路ブロック図である。
【図4】副制御部400の回路ブロック図である。
【図5】副制御部500の回路ブロック図である。
【図6】副制御部500を構成する表示制御基板のブロック図であり、VDPの内部構成を詳細に示した図である。
【図7】各リール(左リール、中リール、右リール)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
【図8】入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示した図である。
【図9】遊技の基本的制御(主制御部メイン処理)の流れを示すフローチャートである。
【図10】(a)は副制御部400のメイン処理の流れを示すフローチャートであり、(b)は副制御部400のコマンド入力処理の流れを示すフローチャートであり、(c)は副制御部400のストローブ処理の流れを示すフローチャートであり、(d)は副制御部400のタイマ割込み処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】副制御部500のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】(a)は副制御部500のストローブ処理の流れを示すフローチャートであり、(b)は副制御部500のVSYNC割込み処理の流れを示すフローチャートであり、(c)は副制御部500のVSYNC待ち処理のフローチャートである。
【図13】画像表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】ライブラリ中の関数の一例として、関数gmShutterNextPos、および関数gmShutterSokudoPtnを示した表である。
【図15】フレーム数算出テーブルの一例を示した図である。
【図16】画像制御処理の流れを示すフローチャートと、画像制御処理に伴ってCPUとVDPの間で送受信される情報を示した図である。
【図17】(a)は扉移動情報設定処理の流れを示すフローチャートであり、(b)は速度設定処理の流れを示すフローチャートであり、(c)は本実施例において設定可能な右扉および左扉の移動速度および速度IDの表である。
【図18】(a)は扉移動処理の流れを示すフローチャートであり、(b)はパーツリストデータおよびパーツデータの構造を示した図であり、(c)はパーツデータの一例を示した図である。
【図19】(a)は副制御部500のタイマ割込み処理の流れを示すフローチャートであり、(b)は扉モータ処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】扉位置情報更新処理の流れを示すフローチャートである。
【図21】(a)〜(d)扉同期画像演出の一例を示した図である。
【図22】(a)〜(d)扉同期画像演出の一例を示した図である。
【図23】(a)〜(d)扉同期画像演出のもう1つの例を示した図である。
【図24】(a)〜(d)扉同期画像演出のもう1つの例を示した図である。
【図25】(a)〜(c)右扉の動作に左扉の動作を同期させる特定演出の一例の概要を示した図である。
【図26】(a)は右扉の動作に左扉の動作を同期させる場合の扉移動情報設定処理の流れを示すフローチャートであり、(b)は左扉速度設定処理の流れを示すフローチャートである。
【図27】(a)〜(c)スピーカの音声に右扉および左扉の動作を同期させる特定演出の一例の概要を示した図である。
【図28】スピーカの音声に右扉および左扉の動作を同期させる場合の副制御部500の回路ブロック図である。
【図29】スピーカの音声に右扉および左扉の動作を同期させる場合の扉移動情報設定処理の流れを示すフローチャートである。
【図30】(a)〜(d)右扉および左扉の動作にスピーカの音声を同期させる特定演出の一例の概要を示した図である。
【図31】(a)は右扉および左扉の動作にスピーカの音声を同期させる場合の扉移動情報設定処理の流れを示すフローチャートであり、(b)は時間設定処理の流れを示すフローチャートである。
【図32】(a)は背後の液晶表示装置の表示を視認可能に構成された右扉および左扉を備える扉部材の一例を示した図であり、(b)は背後の液晶表示装置の表示を視認可能に構成された右扉および左扉の斜視図である。
【符号の説明】
【0222】
100 スロットマシン
157 液晶表示装置
163 扉部材
163a 右扉
163b 左扉
300 主制御部
400 副制御部
500 副制御部
483 スピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技の演出を実行する第1演出手段および第2演出手段と、
前記第1演出手段によって将来実行される予定の演出内容に関する将来情報を取得する将来情報取得手段と、
前記将来情報取得手段によって取得された前記将来情報に基づいて前記第2演出手段が演出を実行する特定演出を制御する特定演出制御手段と、を備えることを特徴とする、遊技台。
【請求項2】
前記第1演出手段は、所定の範囲を動作する可動部材を備え、
前記将来情報取得手段は、複数種類の演出に応じて設定された演出情報に基づいて、前記将来情報として前記可動部材の位置情報を算出し、
前記特定演出制御手段は、前記位置情報に基づいて、前記第2演出手段が実行する演出と前記可動部材の動作を連動させた前記特定演出を制御することを特徴とする、
請求項1に記載の遊技台。
【請求項3】
前記演出情報には、前記特定演出が開始されるまでに要する準備時間に関する情報が含まれ、
前記将来情報取得手段は、前記準備時間分先の前記位置情報を算出することを特徴とする、
請求項2に記載の遊技台。
【請求項4】
前記将来情報取得手段は、前記演出情報に含まれる前記可動部材の速度情報に基づいて、前記位置情報を算出することを特徴とする、
請求項2または3に記載の遊技台。
【請求項5】
前記第2演出手段は、複数種類の画像を表示する画像表示装置を備え、
前記特定演出制御手段は、前記位置情報に基づいて前記画像表示装置における画像の表示位置を設定することを特徴とする、
請求項2乃至4のいずれかに記載の遊技台。
【請求項6】
前記演出情報には、前記画像表示装置に表示される画像の表示準備を開始してから表示が完了するまでに要する表示準備時間が含まれ、
前記将来情報取得手段は、前記表示準備時間分先の前記位置情報を算出することを特徴とする、
請求項5に記載の遊技台。
【請求項7】
前記第1演出手段は、前記画像表示装置の前方で前記可動部材が動作可能に構成され、
前記特定演出制御手段は、前記位置情報に基づいて特定画像の表示位置を前記可動部材の背後の領域に設定することを特徴とする、
請求項5または6に記載の遊技台。
【請求項8】
前記可動部材は、少なくとも一部において自身の背後の前記画像表示装置の表示を視認可能に構成されることを特徴とする、
請求項7に記載の遊技台。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公開番号】特開2009−297158(P2009−297158A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−153262(P2008−153262)
【出願日】平成20年6月11日(2008.6.11)
【出願人】(597044139)株式会社大都技研 (1,470)
【Fターム(参考)】