遊技台
【課題】遊技者に対して誤解や違和感などを与えることがなく、遊技者の遊技意欲を遊技技量に関わらず持続させることができる遊技台を提供する。
【解決手段】遊技台は、当該遊技にて第１の図柄組合せに対応する第１の役と、第２の図柄組合せに対応する第２の役が同時に内部当選している場合に、前記第１の図柄組合せを構成する第１の図柄が図柄領域に引き込んで停止表示されるとともに前記第２の図柄組合せを構成する第２の図柄が図柄領域に引き込んで停止表示されない領域に関する操作の指示を所定の報知態様で報知する。
【解決手段】遊技台は、当該遊技にて第１の図柄組合せに対応する第１の役と、第２の図柄組合せに対応する第２の役が同時に内部当選している場合に、前記第１の図柄組合せを構成する第１の図柄が図柄領域に引き込んで停止表示されるとともに前記第２の図柄組合せを構成する第２の図柄が図柄領域に引き込んで停止表示されない領域に関する操作の指示を所定の報知態様で報知する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、スロットマシンなどに代表される遊技台に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来より、例えば、内部抽選により当選した内部当選役に応じた入賞を与えるスロットマシンがある。このようなスロットマシンとしては、１回のゲームで複数の役（例えば、ボーナス役と３枚役「スター」）を同時に内部当選させ得るように構成し、内部当選した複数の役のいずれかに入賞させるようにしたものがある。（例えば、特許文献１参照）。
【特許文献１】特開２００７−１９０１５１号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
ところで、従来のスロットマシンでは、例えば、１回のゲームでボーナス役と小役に内部当選した場合に、内部当選したボーナス役、または小役のいずれかを所定の抽選値に基づいて告知（報知）し、当該告知された役を目押しさせられる構成としている。しかしながら、図柄配列、引き込み範囲、優先引き込み（たとえば、ボーナス役＞小役）の制約から、遊技者が告知された役の図柄を目押しし、該目押しをした図柄が引き込み範囲内（０コマ〜４コマ）であるにもかかわらず、意図していない他の役（同時に内部当選している一方の役）の図柄が引き込まれてしまい、入賞させようとした役の図柄が図柄表示窓以外に停止表示されてしまうこととなる。そのため、遊技者に対して、遊技者自身が行った目押し操作に不備があったのではないかと言う誤解や遊技者自身の目押しに違和感を与えかねないといった問題がある。
【０００４】
また、遊技者が入賞させたい役の図柄を停止表示させるためには、上述の制約を考慮した遊技技量（機種特性や各リール配列等の把握）が必要となり、このような遊技技量を熟知した遊技者（上級者）は、ごく一部の遊技者にすぎず、その他の一般的な遊技者（初級、中級）にとっては、意図する役の図柄が停止表示できないことから敬遠されてしまうおそれがあり、万人受けしない遊技台となってしまうおそれもあった。
【０００５】
本発明は、このような従来の問題点を解決するためになされたものであって、遊技者に対して誤解や違和感などを与えることがなく、遊技者の遊技意欲を遊技技量に関わらず持続させることができる遊技台を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
（１）本発明は、複数種類の役の内部当選の当否を抽選によって決定する抽選手段と、複数の図柄が配列され、回転駆動される複数のリールと、単一の図柄を表示する図柄領域を複数有する表示領域と、前記抽選手段により内部当選した役を入賞させるために、回転駆動された前記複数のリールの各々を停止させ、前記内部当選した役に対応する図柄組合せを前記表示領域に停止表示する制御を行うリール制御手段と、前記リール制御手段により前記内部当選した役に対応する図柄組合せを前記表示領域に停止表示させるための操作の指示を所定の報知態様で報知する操作報知手段と、を備える遊技台であって、前記複数種類の役には、第１の図柄組合せに対応する第１の役と、前記第１の図柄組合せとは異なる第２の図柄組合せに対応する第２の役と、が含まれ、前記複数の図柄には、前記第１の図柄組合せを構成する第１の図柄と、前記第２の図柄組合せを構成する第２の図柄と、が含まれ、前記複数のリールのうち、少なくとも１つのリールには、前記リール制御手段によって、前記第１の図柄が前記図柄領域に引き込んで停止表示されないとともに前記第２の図柄が前記図柄領域に引き込んで停止表示される第１の領域と、前記第１の図柄が前記図柄領域に引き込んで停止表示されるとともに前記第２の図柄が前記図柄領域に引き込んで停止表示されない第２の領域と、があり、前記操作報知手段は、前記抽選手段により当該遊技にて前記第１の役と前記第２の役が同時に内部当選している場合に、前記第２の領域に関する操作の指示を所定の報知態様で報知することを特徴とする、遊技台である。
【０００７】
（２）本発明はまた、前記第２の役には、第３の役と、前記第３の役とは異なる第４の役と、が含まれ、前記リールにおける第１の領域および第２の領域は、当該遊技にて前記第１の役と同時に内部当選する前記第３の役、または前記第４の役に応じて、異なる領域とされていることを特徴とする、前記（１）に記載の遊技台である。
【０００８】
（３）本発明はまた、前記領域に関する操作の指示とは、当該領域に含まれる指標図柄を前記図柄領域を基準とした所定位置に停止表示させることを促す操作の指示であることを特徴とする、前記（１）または（２）に記載の遊技台である。
【０００９】
（４）本発明はまた、前記第２の役には、第３の役と、前記第３の役とは異なる第４の役と、が含まれ、前記複数のリールには、当該遊技にて前記第１の役と前記第３の役が同時に内部当選している場合に、前記第２の領域が他のリールよりも広い第１のリールと、当該遊技にて前記第１の役と前記第４の役が同時に内部当選している場合に、前記第２の領域が他のリールよりも広い第２のリールと、が含まれ、前記操作報知手段は、当該遊技にて前記第１の役と前記第３の役が同時に内部当選している場合には、前記第１のリールを他のリールよりも優先して停止させる操作の指示を所定の報知態様で報知するとともに、当該遊技にて前記第１の役と前記第４の役が同時に内部当選している場合には、前記第２のリールを他のリールよりも優先して停止させる操作の指示を所定の報知態様で報知することを特徴とする、前記（１）〜（３）のいずれかに記載の遊技台である。
【００１０】
（５）本発明はまた、前記第２の図柄組合せを構成する前記第２の図柄は、前記第１の図柄組合せを構成する前記第１の図柄以外とされ、前記表示領域が有する複数の図柄領域には、該複数の図柄領域に停止表示された複数の図柄が図柄組合せとして有効とされる有効図柄領域が含まれ、前記複数のリールの各々は、当該リールにおける前記第１の図柄が前記有効図柄領域に停止表示された場合には、前記リールにおける前記第２の図柄が前記有効図柄領域に停止表示されないように配列されていることを特徴とする、前記（１）〜（４）のいずれかに記載の遊技台である。
【００１１】
（６）本発明はまた、前記第１の役が入賞したことに基づいて、第１の特典の付与を行う第１特典付与手段と、前記第２の役が入賞したことに基づいて、前記第１の特典における遊技価値よりも低い遊技価値となる第２の特典の付与を行う第２特典付与手段と、をさらに備えることを特徴とする、前記（１）〜（５）のいずれかに記載の遊技台である。
【００１２】
（７）本発明はまた、前記第１特典付与手段により行われる前記第１の特典の付与とは、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技状態が設定されることであり、前記第２特典付与手段により行われる前記第２の特典の付与とは、所定数の遊技媒体が払出されることであることを特徴とする、前記（６）に記載の遊技台である。
【発明の効果】
【００１３】
本発明に係る遊技台は、遊技者に対して誤解や違和感などを与えることがなく、遊技者の遊技意欲を遊技技量に関わらず持続させることができるという顕著な効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１４】
＜全体構成＞
まず、図１を用いて、本実施例１に係るスロットマシン１００の全体構成について説明する。なお、同図はスロットマシン１００の外観斜視図を示したものである。
【００１５】
スロットマシン１００は、略箱状の本体１０１と、この本体１０１の前面開口部に取り付けられた前面扉１０２とを有して構成されている。スロットマシン１００の本体１０１の中央内部には、外周面に複数種類の図柄が所定コマ数だけ配置されたリールが３個（左リール１１０、中リール１１１、右リール１１２）収納され、スロットマシン１００の内部で回転できるように構成されている。各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形枠材に貼り付けられて各リール１１０乃至１１２が構成されている。リール１１０乃至１１２上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓１１３から縦方向に概ね３つ表示され、合計９つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール１１０乃至１１２を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。なお、本実施例１では、３個のリールをスロットマシン１００の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
【００１６】
また、図柄表示窓１１３の外枠には、点滅や点灯などの点灯制御によって、後述する有効ラインや入賞ラインを報知するためのライン表示ＬＥＤ（図示省略）が配置されている。
【００１７】
さらに、スロットマシン１００内部において各々のリール１１０乃至１１２の近傍には、投光部と受光部からなる光学式センサ（図示省略）が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間を、リールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が後述する入賞ライン上に表示されるようにリール１１０乃至１１２を停止させる。
【００１８】
有効ライン表示ランプ１２０は、ライン１１４のうち、スロットマシン１００に投入されたメダルの枚数に応じて有効となっている有効ラインを示すランプである。ここで、図２を用いて、本実施例における有効ラインと入賞ラインについて説明する。なお、同図は図柄表示窓１１３の略示正面図である。
【００１９】
本実施例の有効ラインには、対角有効ライン１、対角有効ライン２、変則有効ライン１、変則有効ライン２の４本がある。対角有効ライン１は、左リール１１０の上段、中リール１１１の中段、右リール１１２の下段（１〜９で示す表示領域のうちの３つの図柄領域１、５、９）によって構成され、対角有効ライン２は、左リール１１０の下段、中リール１１１の中段、右リール１１２の上段（１〜９で示す表示領域のうちの３つの図柄領域３、５、７）によって構成される。また、変則有効ライン１は、左リール１１０の上段、中リール１１１の中段、右リール１１２の上段（１〜９で示す表示領域のうちの図柄領域１、５、７）によって構成され、変則有効ライン２は、左リール１１０の下段、中リール１１１の中段、右リール１１２の下段（１〜９で示す表示領域のうちの図柄領域３、５、９）によって構成される。
【００２０】
これらの有効ラインは、スロットマシン１００に投入されたメダルの枚数に応じて有効とされるラインである。例えば、後述する３枚賭け遊技（本実施例では、通常遊技状態（ＲＴ０モード）および再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード））では、メダルを３枚投入することによって、対角有効ライン１、対角有効ライン２、変則有効ライン１、変則有効ライン２の４本が有効になる（メダル１枚または２枚では遊技は不可能である）。ここで、４本の有効ラインのいずれかの有効ラインを構成する図柄領域１、３、５、７、９を、図柄領域１〜９に停止表示された複数の図柄が図柄組合せとして有効とされる図柄領域として「有効図柄領域」と称し、４本の有効ラインのいずれの有効ラインも構成しない図柄領域２、４、６、８を、図柄領域１〜９に停止表示された複数の図柄が図柄組合せとして有効とされない図柄領域として「無効図柄領域」と称する。
【００２１】
また、後述する２枚賭け遊技（本実施例では、ＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード））では、メダルを２枚投入することによって、対角有効ライン１、対角有効ライン２、変則有効ライン１、変則有効ライン２の４本が有効になる（メダル１枚または３枚では遊技は不可能である）。この２枚賭け遊技における有効図柄領域と無効図柄領域は、上述の３枚賭け遊技と同じである。
【００２２】
なお、有効ラインの数については４本に限定されるものではなく、例えば、有効ラインを、４本未満、または、５本以上にしてもよい。また、有効図柄領域と無効図柄領域も、上述の例に限定されず、例えば、図柄領域１〜９のうちの少なくとも１つの図柄領域を有効図柄領域としたり、すべての図柄領域を有効図柄領域（無効図柄領域なし）としてもよい。ここで、入賞ラインとは、これらの有効ラインのうち、後述する役に対応する図柄組合せが停止表示され、役に入賞したラインのことである。
【００２３】
図１に戻って、スタートランプ１２１は、リール１１０乃至１１２が回転することができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ１２２は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること（メダルの投入が不要であること）を遊技者に知らせるランプである。告知ランプ１２３は、内部抽選において、特定の入賞役（例えば、後述する特別役（ＲＢ））に内部当選していることを遊技者に知らせるランプである。メダル投入ランプ１２４は、メダルの投入が可能であることを知らせるランプである。払出枚数表示器１２５は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技回数表示器１２６は、メダル投入時のエラー表示や、ＲＢ遊技中の遊技回数、所定の役の入賞回数等を表示するための表示器である。貯留枚数表示器１２７は、スロットマシン１００に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。リールパネルランプ１２８は、演出用のランプである。
【００２４】
メダル投入ボタン１３０、１３１は、スロットマシン１００に電子的に貯留されているメダルを所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施例１においては、メダル投入ボタン１３０が押下される毎に１枚ずつ最大３枚まで投入され、メダル投入ボタン１３１が押下されると３枚投入されるようになっている。メダル投入口１３４は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン１３０又は１３１により電子的に投入することもできるし、メダル投入口１３４から実際のメダルを投入することもできる。精算ボタン１３２は、スロットマシン１００に電子的に貯留されたメダル及びベットされたメダルを精算し、メダル払出口１５５よりメダル受皿１５６に排出するためのボタンである。メダル返却ボタン１３３は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。
【００２５】
スタートレバー１３５は、遊技の開始操作を行うためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口１３４に所望する枚数のメダルを投入して、スタートレバー１３５を操作すると、これを契機としてリール１１０乃至１１２が回転し、遊技が開始される。ストップボタン１３７乃至１３９は、スタートレバー１３５の操作によって回転を開始したリール１１０乃至１１２に対する停止操作を行うためのボタンであり、各リール１１０乃至１１２に対応して設けられている。そして、いずれかのストップボタン１３７乃至１３９を操作すると対応するいずれかのリール１１０乃至１１２が停止することになる。
【００２６】
ドアキー孔１４０は、スロットマシン１００の前面扉１０２のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口１５５は、メダルを払出すための払出口である。メダル受皿１５６は、メダル払出口１５５から払出されたメダルを溜めるための器である。なお、メダル受皿１５６は、本実施例１では発光可能な受皿を採用している。
【００２７】
上部ランプ１５０、サイドランプ１５１、中央ランプ１５２、腰部ランプ１５３、下部ランプ１５４は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。演出装置１９０は、例えば開閉自在な扉装置（シャッター）１６３が前面に取り付けられた液晶表示装置を含み、この演出装置１９０には、例えば小役告知等の各種の情報が表示される。音孔１６０は、スロットマシン１００内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。タイトルパネル１６２には、スロットマシン１００を装飾するための図柄が描かれる。
【００２８】
＜主制御部３００＞
次に、図３および図４を用いて、このスロットマシン１００の制御部の回路構成について詳細に説明する。
【００２９】
スロットマシン１００の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部３００と、主制御部３００より送信されたコマンドに応じて各種機器を制御する副制御部４００と、副制御部４００より送信されたコマンドに応じて液晶表示装置１５７や扉装置１６３を制御する扉・液晶画面表示制御部４９０によって構成されている。
【００３０】
＜主制御部＞
まず、図３を用いて、スロットマシン１００の主制御部３００について説明する。なお、同図は主制御部３００の回路ブロック図を示したものである。
【００３１】
主制御部３００は、主制御部３００の全体を制御するための演算処理装置であるＣＰＵ３１０や、ＣＰＵ３１０が各ＩＣや各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、その他、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路３１４は、水晶発振器３１１から発振されたクロックを分周してＣＰＵ３１０に供給する回路である。例えば、水晶発振器３１１の周波数が１２ＭＨｚの場合に、分周後のクロックは６ＭＨｚとなる。ＣＰＵ３１０は、クロック補正回路３１４により分周されたクロックをシステムクロックとして受け入れて動作する。
【００３２】
また、ＣＰＵ３１０には、センサやスイッチの状態を常時監視するためのタイマ割り込み処理の周期やモータの駆動パルスの送信周期を設定するためのタイマ回路３１５がバスを介して接続されている。ＣＰＵ３１０は、電源が投入されると、データバスを介してＲＯＭ３１２の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路３１５に送信する。タイマ回路３１５は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をＣＰＵ３１０に送信する。ＣＰＵ３１０は、この割込み要求を契機に、各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、ＣＰＵ３１０のシステムクロックを６ＭＨｚ、タイマ回路３１５の分周値を１／２５６、ＲＯＭ３１２の分周用のデータを４４に設定した場合、この割り込みの基準時間は、２５６×４４÷６ＭＨｚ＝１．８７７ｍｓとなる。
【００３３】
さらに、ＣＰＵ３１０には、各ＩＣを制御するためのプログラム、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等の各種データを記憶しているＲＯＭ３１２や、一時的なデータを保存するためのＲＡＭ３１３が接続されている。これらのＲＯＭ３１２やＲＡＭ３１３については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する副制御部４００においても同様である。また、ＣＰＵ３１０には、外部の信号を受信するための入力インタフェース３６０が接続され、割込み時間ごとに入力インタフェース３６０を介して、スタートレバーセンサ３２１、ストップボタンセンサ３２２、メダル投入ボタンセンサ３２３、精算スイッチセンサ３２４、メダル払い出しセンサ３２６、電源判定回路３２７の状態を検出し、各センサを監視している。
【００３４】
メダル投入センサ３２０は、メダル投入口１３４に投入されたメダルを検出するためのセンサである。スタートレバーセンサ３２１はスタートレバー１３５の操作を検出するためのセンサである。ストップボタンセンサ３２２はストップボタン１３７乃至１３９のいずれかが押された場合、どのストップボタンが押されたかを検出するためのセンサである。メダル投入ボタンセンサ３２３はメダル投入ボタン１３０、１３１のいずれかが押下された場合、どのメダル投入ボタンが押されたかを検出するためのセンサである。精算スイッチセンサ３２４は、精算ボタン１３２に設けられており、精算ボタン１３２が一回押されると、貯留されているメダル及びベットされているメダルが精算されて払い出されることになる。メダル払い出しセンサ３２６は、払い出されるメダルを検出するためのセンサである。電源判定回路３２７は、スロットマシン１００に供給される電源の遮断を検出するための回路である。
【００３５】
ＣＰＵ３１０には、更に、入力インタフェース３６１、出力インタフェース３７０、３７１がアドレスデコード回路３５０を介してアドレスバスに接続されている。ＣＰＵ３１０は、これらのインタフェースを介して外部のデバイスと信号の送受信を行っている。入力インタフェース３６１には、インデックスセンサ３２５が接続されている。インデックスセンサ３２５は、各リール１１０乃至１１２の取付台の所定位置に設置されており、リール１１０乃至１１２に設けた遮光片がこのインデックスセンサ３２５を通過するたびにハイレベルになる。ＣＰＵ３１０は、この信号を検出すると、リールが１回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。出力インタフェース３７０には、リールを駆動させるためのモータを制御するリールモータ駆動部３３０と、ホッパー（バケットにたまっているメダルをメダル払出口１５５から払出すための装置。）のモータを駆動するためのホッパーモータ駆動部３３１と、遊技ランプ３４０（具体的には、入賞ライン表示ランプ１２０、スタートランプ１２１、再遊技ランプ１２２、告知ランプ１２３、メダル投入ランプ１２４等）と、７セグメント（ＳＥＧ）表示器３４１（払出枚数表示器１２５、遊技情報表示器１２６、貯留枚数表示器１２７等）が接続されている。
【００３６】
また、ＣＰＵ３１０には、乱数発生回路３１７がデータバスを介して接続されている。乱数発生回路３１７は、水晶発振器３１１及び水晶発振器３１６から発振されるクロックに基づいて、一定の範囲内で値をインクリメントし、そのカウント値をＣＰＵ３１０に出力することのできるインクリメントカウンタであり、後述する入賞役の内部抽選をはじめ各種抽選処理に使用される。ＣＰＵ３１０のデータバスには、副制御部４００にコマンドを送信するための出力インタフェース３７１が接続されている。主制御部３００と副制御部４００との情報通信は一方向の通信であり、主制御部３００は副制御部４００へコマンドを送信するが、副制御部４００から主制御部３００へ何らかのコマンド等を送信することはできない。
【００３７】
＜副制御部４００＞
次に、図４を用いて、スロットマシン１００の副制御部４００について説明する。なお、同図は副制御部４００の回路ブロック図を示したものである。
【００３８】
副制御部４００は、主制御部３００より送信された主制御コマンド等に基づいて副制御部４００の全体を制御する演算処理装置であるＣＰＵ４１０や、ＣＰＵ４１０が各ＩＣ、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路４１４は、水晶発振器４１１から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてＣＰＵ４１０に供給する回路である。
【００３９】
また、ＣＰＵ４１０にはタイマ回路４１５がバスを介して接続されている。ＣＰＵ４１０は、所定のタイミングでデータバスを介してＲＯＭ４１２の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路４１５に送信する。タイマ回路４１５は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をＣＰＵ４１０に送信する。ＣＰＵ４１０は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ＩＣや各回路を制御する。
【００４０】
また、ＣＰＵ４１０には、副制御部４００の全体を制御するための命令及びデータ、ライン表示ＬＥＤの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータが記憶されたＲＯＭ４１２や、データ等を一時的に保存するためのＲＡＭ４１３が各バスを介して接続されている。
【００４１】
さらに、ＣＰＵ４１０には、外部の信号を送受信するための入出力インタフェース４６０が接続されており、入出力インタフェース４６０には、図柄表示窓１１３の外枠に配設され、点滅や点灯などの点灯制御によって有効ラインや入賞ラインを報知するためのライン表示ＬＥＤ４２０、前面扉１０２の開閉を検出するための扉センサ４２１、ＲＡＭ４１３のデータをクリアにするためのリセットスイッチ４２２が接続されている。
【００４２】
ＣＰＵ４１０には、データバスを介して主制御部３００から主制御コマンドを受信するための入力インタフェース４６１が接続されており、入力インタフェース４６１を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等が実行される。また、ＣＰＵ４１０のデータバスとアドレスバスには、音源ＩＣ４８０が接続されている。音源ＩＣ４８０は、ＣＰＵ４１０からの命令に応じて音声の制御を行う。また、音源ＩＣ４８０には、音声データが記憶されたＲＯＭ４８１が接続されており、音源ＩＣ４８０は、ＲＯＭ４８１から取得した音声データをアンプ４８２で増幅させてスピーカ４８３から出力する。ＣＰＵ４１０には、主制御部３００と同様に、外部ＩＣを選択するためのアドレスデコード回路４５０が接続されており、アドレスデコード回路４５０には、主制御部３００からのコマンドを受信するための入力インタフェース４６１、時計ＩＣ４２３、７セグメント表示器４４０への信号を出力するための出力インタフェース４７２等が接続されている。
【００４３】
時計ＩＣ４２３が接続されていることで、ＣＰＵ４１０は、現在時刻を取得することが可能である。７セグメント表示器４４０は、スロットマシン１００の内部に設けられており、たとえば副制御部４００に設定された所定の情報を遊技店の係員等が確認できるようになっている。更に、出力インタフェース４７０には、デマルチプレクサ４１９が接続されている。デマルチプレクサ４１９は、出力インタフェース４７０から送信された信号を各表示部等に分配する。即ち、デマルチプレクサ４１９は、ＣＰＵ４１０から受信されたデータに応じて上部ランプ１５０、サイドランプ１５１、中央ランプ１５２、腰部ランプ１５３、下部ランプ１５４、リールパネルランプ１２８、タイトルパネルランプ１７０、払出口ストロボ１７１を制御する。タイトルパネルランプ１７０は、タイトルパネル１６２を照明するランプであり、払出口ストロボ１７１は、メダル払い出し口１５５の内側に設置されたストロボタイプのランプである。なお、ＣＰＵ４１０は、扉・液晶画面制御部４９０への信号送信は、デマルチプレクサ４１９を介して実施する。扉・液晶画面制御部４９０は、液晶表示装置１５７及び扉装置１６３を制御する制御部である。
【００４４】
＜図柄配列＞
次に、図５を用いて、上述の各リール１１０〜１１２に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール（左リール１１０、中リール１１１、右リール１１２）に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
【００４５】
各リール１１０〜１１２には、同図の右側に示す複数種類（本実施例では、８種類）の図柄が所定コマ数（本実施例１では、番号０〜２０の２１コマ）だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号０〜２０は、各リール１１０〜１１２上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施例１では、左リール１１０の番号０のコマには「ＲＢ図柄」、中リール１１１の番号１のコマには「ベル図柄」、右リール１１２の番号１のコマには「ブランク図柄」がそれぞれ配置されている。
【００４６】
また、左リール１１０と右リール１１２の図柄は、左リールと右リールの各々に対応する有効図柄領域１、３、７、９に、後述する特別役に対応する図柄組合せに含まれるＲＢ図柄が停止表示された場合に、後述する小役１〜小役１０に対応する図柄組合せに含まれるベル図柄、俵図柄、ボタン図柄、および弁当図柄が、無効図柄領域（図柄領域２、８）に停止表示されるか、表示領域（図柄領域１〜３、７〜９）に停止表示されないように配列されている。
【００４７】
具体的には、左リール１１０に施されたＲＢ図柄の１つ上の図柄はブランク図柄、２つ上の図柄はリプレイ図柄、１つ下および２つ下の図柄はブランク図柄とされており、左リール１１０の図柄は、左リール１１０に対応する図柄領域１または３にＲＢ図柄が停止表示された場合に、小役１〜小役１０に対応する図柄組合せに含まれるベル図柄、俵図柄、ボタン図柄、および弁当図柄が、無効図柄領域（図柄領域２）に停止表示されるか、表示領域（図柄領域１〜３）に停止表示されないように配列されている。
【００４８】
また、右リール１１２に施されたＲＢ図柄の１つ上の図柄はブランク図柄、２つ上の図柄はリプレイ図柄、１つ下および２つ下の図柄はブランク図柄とされており、右リール１１２の図柄は、右リール１１２に対応する図柄領域７または９にＲＢ図柄が停止表示された場合に、小役１〜小役１０に対応する図柄組合せに含まれるベル図柄、俵図柄、ボタン図柄、および弁当図柄が、無効図柄領域（図柄領域８）に停止表示されるか、表示領域（図柄領域７〜９）に停止表示されないように配列されている。
【００４９】
また、中リール１１１の図柄は、中リール１１１に対応する有効図柄領域５にＲＢ図柄が停止表示された場合に、小役１〜小役１０に対応する図柄組合せに含まれるベル図柄、俵図柄、ボタン図柄、および弁当図柄が、無効図柄領域（図柄領域４、６）に停止表示されるか、表示領域（図柄領域４〜６）に停止表示されないように配列されている。
【００５０】
なお、本実施例では、表示領域（図柄領域１〜９）の一部（図柄領域１、３、５、７、９）を有効図柄領域としているが、表示領域（図柄領域１〜９）のすべてを有効図柄領域とした場合（無効図柄領域を備えない場合）には、各リールに対応する図柄領域（たとえば、左リール１１０に対応する図柄領域１〜３）のいずれかにＲＢ図柄が停止表示された場合に、小役１〜小役１０に対応する図柄組合せに含まれるベル図柄、俵図柄、ボタン図柄、および弁当図柄が、各リールに対応する図柄領域（たとえば、左リール１１０に対応する図柄領域１〜３）に停止表示されないように配列すればよい。
【００５１】
＜役の種類＞
次に、図６を用いて、スロットマシン１００の役の種類について説明する。なお、同図は、役（作動役を含む）の種類、役の名称、役に対応する図柄組合せ、役の払出し、備考を示した図である。
【００５２】
スロットマシン１００の役は、特別役（ボーナス役）と、一般役に大別することができる。本実施例の特別役（ボーナス役）は、ＲＢのみである。一方、本実施例の一般役には、小役１（ベル１）〜小役１０（ベル１０）と、小役１１（チェリー）と、再遊技役（リプレイ）がある。なお、役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
【００５３】
「特別役（ＲＢ）」は、入賞により特別遊技であるボーナス遊技が開始される特別役である。対応する図柄組合せは、「ＲＢ−ＲＢ−ＲＢ」である。また、特別役（ＲＢ）についてはフラグ持越しを行う。すなわち、特別役（ＲＢ）に内部当選すると、これを示すＲＢフラグが設定される（主制御部３００のＲＡＭ３１３の所定のエリア内にＲＢフラグありの情報が記憶される）が、その遊技において特別役（ＲＢ）に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すＲＢフラグが設定された状態（ＲＢフラグありの状態）が維持され、次遊技以降でも特別役（ＲＢ）に内部当選中となり、特別役（ＲＢ）に対応する図柄組み合わせが、揃って入賞できる状態にある。
【００５４】
「小役１（ベル１）〜小役１０（ベル１０）」は、入賞により所定数のメダルが払い出される役である。本実施例では、小役１（ベル１）の払出しは、３枚賭け遊技（後述する通常遊技状態（ＲＴ０モード）または再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード））が２枚、２枚賭け遊技（後述するＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード））が１５枚であり、小役２（ベル２）〜小役１０（ベル１０）の払出しは、遊技状態に関係なく１枚である。また、各々の役に対応する図柄組合せは、図６に示す通りであり、例えば、小役１（ベル１）に対応する図柄組合せは、「ベル−ベル−ベル」であり、小役２（ベル２）に対応する図柄組合せは、「俵−ベル−ベル」である。
【００５５】
「小役１１（チェリー）」（以下、単に、「チェリー」と称する場合がある）は、入賞により所定数（本実施例では１枚）のメダルが払い出される役である。また、対応する図柄組合せは、「ＡＮＹ−チェリー−ＡＮＹ」であり、中リール１１１の図柄領域５にチェリー図柄が停止表示されればよく、左リール１１０と右リール１１２の図柄はどの図柄でもよい。
【００５６】
「再遊技役（リプレイ）」は、入賞により次回の遊技でメダル（遊技媒体）の投入を行うことなく、今回の遊技で投入した枚数と同じ賭け枚数で遊技を行うことができる役であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは「リプレイ−ベル−リプレイ」である。
【００５７】
＜役の内部当選確率＞
次に、図７を用いて、役の内部当選確率について説明する。なお、同図は、設定Ｎにおける単独役と重複役の内部当選確率の一例をＲＴモード別に示した図である。
【００５８】
なお、同図における「ＲＢフラグなし」とは、上述のＲＢフラグが設定されていない状態（特別役（ＲＢ）に対応する図柄組合せを有効ライン上に表示させることが不可能となっている特別役非内部当選状態）を意味し、「ＲＢフラグあり」とは、上述のＲＢフラグが設定されている状態（特別役（ＲＢ）に対応する図柄組合せを有効ライン上に表示させることが可能となっている特別役内部当選状態）を意味している。
【００５９】
各々の役の内部当選確率は、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、後述する内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ（本実施例では６５５３６）で除した値で求められる。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。後述する入賞役内部抽選では、内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、いずれかの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部当選役を決定する。実際には、この抽選データは少なくとも１つの役の当選確率を異ならせた設定１〜設定６が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。なお、遊技店の係員等などによって設定された設定値（１〜６）は、主制御部３００によって、ＲＡＭ３１３に設けられた設定値記憶領域に記憶されるとともに、副制御部４００に対して設定値コマンドとして送信される。
【００６０】
また、本実施例では、上述の一般役（一種類の役に内部当選することが可能な役として「単独役」と称する場合がある）のほかに、複数種類の役に同時に内部当選することが可能な重複役を設けている。なお、重複役とは、単一の役ではなく、複数の役をまとめたものであり、重複役に対応する条件装置（フラグ）が作動するわけではなく、重複役に含まれる複数の役の各々に対応する各条件装置が作動するものである。また、本明細書における「同時に内部当選している」とは、内部抽選によって特別役と小役が同時に重複して内部当選した場合と、前回以前の内部抽選で特別役に内部当選しており（ＲＢフラグあり）、今回の内部抽選で小役が内部当選した場合も含まれる。
【００６１】
例えば、同図のＮＯ１３で示される重複役は、特別役（ＲＢ）と小役１（ベル１）の２種類の役に同時に内部当選することが可能な重複役であり、その内部当選確率は、ＲＴ０モード時（ＲＢフラグなし）とＲＴ２モード時（ＲＢフラグなし）が３２０００／６５５３６、ＲＴ０モード時（ＲＢフラグあり）とＲＴ１モード時とＲＴ２モード時（ＲＢフラグあり）が０である。また、ＮＯ２３で示される重複役は、特別役（ＲＢ）と小役２（ベル２）と小役３（ベル３）の３種類の役に同時に内部当選することが可能な重複役であり、その内部当選確率は、ＲＴ０モード時（ＲＢフラグなし）とＲＴ２モード時（ＲＢフラグなし）が１３９４／６５５３６、ＲＴ０モード時（ＲＢフラグあり）とＲＴ１モード時とＲＴ２モード時（ＲＢフラグあり）が０である。
【００６２】
＜図柄組合せの停止優先順位＞
次に、図８を用いて、役に対応する図柄組合せの停止優先順位について説明する。なお、同図は、役の優先停止順と、役の名称と、備考（役に対応する図柄組合せを停止させる際の停止条件）を示した図である。
【００６３】
本実施例では、再遊技役に内部当選した場合には、小役（小役１〜小役１１）や特別役（ボーナス役）に内部当選している場合であっても、再遊技役に対応する図柄組合せを、内部当選中の他の役に対応する図柄組合せよりも優先して有効ライン上に停止させるようにリール１１０〜１１２の停止制御を行う。例えば、特別役（ＲＢ）の内部当選中に再遊技役に内部当選した場合には、再遊技役に対応する図柄組合せを、内部当選中の特別役（ＲＢ）に対応する図柄組合せよりも優先して有効ライン上に停止させるようにリール１１０〜１１２の停止制御を行う。
【００６４】
また、小役（小役１〜小役１１）に内部当選した場合には、特別役（ボーナス役）に内部当選している場合であっても、小役（小役１〜小役１１）に対応する図柄組合せを、内部当選中の特別役（ボーナス役）に対応する図柄組合せよりも優先して有効ライン上に停止させるようにリール１１０〜１１２の停止制御を行う。例えば、特別役（ＲＢ）の内部当選中に小役１（ベル１）に内部当選した場合には、小役１（ベル１）に対応する図柄組合せを、内部当選中の特別役（ＲＢ）に対応する図柄組合せよりも優先して有効ライン上に停止させるようにリール１１０〜１１２の停止制御を行う。すなわち、役の図柄組合せの優先停止順序は、優先順位の高い順に、再遊技役＞小役＞特別役（ボーナス役）としている。
【００６５】
また、複数の小役を含む重複役（重複小役）に内部当選した場合には、メダルの払出枚数が最も多い小役、またはメダルの払出が可能となっている小役（リール１１０〜１１２によって、対応する図柄組合せの一部が有効図柄領域１、３、５、７、９のいずれかに停止表示されている役）に対応する図柄組合せを、重複当選した他の小役に対応する図柄組合せよりも優先して有効ライン上に停止させるようにリール１１０〜１１２の停止制御を行う。
【００６６】
＜遊技状態の種類＞
次に、図９を用いて、スロットマシン１００の遊技状態の種類について説明する。なお、同図は、遊技状態の遷移を示した状態遷移図である。
【００６７】
本実施例では、スロットマシン１００の遊技状態は、通常遊技状態（ＲＴ０モード）と、ＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード）と、再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）と、に大別することができる。
【００６８】
＜通常遊技状態（ＲＴ０モード）＞
通常遊技状態（ＲＴ０モード）の内容は特に限定されないが、例えば、内部抽選の結果が概ねハズレとなり、遊技者が複数回の遊技を行った場合に遊技中に獲得できるメダルの総数が、遊技中に投入したメダルの総数に満たないような遊技状態をいう。本実施例では、後述するＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード）、および再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）以外の遊技状態をいい、３枚のメダルで遊技を行うことが可能な３枚賭け遊技としている。
【００６９】
本実施例の通常遊技状態（ＲＴ０モード）には、特別役（ボーナス役）に対応する図柄組合せを有効ライン上に表示させることが不可能となっている特別役非内部当選状態（ＲＢフラグなし）と、特別役（ボーナス役）に対応する図柄組合せを有効ライン上に表示させることが可能となっている特別役内部当選状態（ＲＢフラグあり）がある。
【００７０】
通常遊技状態（ＲＴ０モード）の特別役非内部当選状態において特別役（ＲＢ）に内部当選した場合には、通常遊技状態（ＲＴ０モード）の特別役内部当選状態に移行し、通常遊技状態（ＲＴ０モード）の特別役内部当選状態において特別役（ＲＢ）に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合には、後述するＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード）に移行する。
【００７１】
また、後述する再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）の特別役非内部当選状態が終了した場合には、通常遊技状態（ＲＴ０モード）の特別役非内部当選状態に移行し、再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）の特別役内部当選状態が終了した場合には、通常遊技状態（ＲＴ０モード）の特別役内部当選状態に移行する。
【００７２】
＜ＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード）＞
ＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード）の内容は特に限定されないが、遊技者にとって通常遊技状態よりも利益の大きい遊技状態である。本実施例では、遊技中に獲得するメダルの総数が、遊技中に投入したメダルの総数を超えるような遊技状態をいい、２枚のメダルで遊技を行うことが可能な２枚賭け遊技としている。
【００７３】
本実施例のＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード）は、通常遊技状態（ＲＴ０モード）の特別役内部当選状態において特別役（ＲＢ）に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合、または再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）の特別役内部当選状態において特別役（ＲＢ）に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に移行する。
【００７４】
また、ＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード）は、予め定められた回数（例えば、８回）の役の入賞があった場合、または予め定められた回数（例えば、１２回）の遊技が行われた場合に終了し、後述する再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）に移行する。
【００７５】
＜再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）＞
再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）の内容は特に限定されないが、本実施例では、再遊技役の内部当選確率を、通常遊技状態（ＲＴ０モード）における再遊技役の内部当選確率（本実施例では、８９８０／６５５３６）よりも上昇させる変動を行う遊技状態である。再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）は、３枚のメダルで遊技を行うことが可能な３枚賭け遊技としている。
【００７６】
本実施例の再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）は、ＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード）において予め定められた回数（例えば、８回）の役の入賞があった場合、またはＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード）において予め定められた回数（例えば、１２回）の遊技が行われた場合に移行する。
【００７７】
また、再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）には、特別役（ボーナス役）に対応する図柄組合せを有効ライン上に表示させることが不可能となっている特別役非内部当選状態（ＲＢフラグなし）と、特別役（ボーナス役）に対応する図柄組合せを有効ライン上に表示させることが可能となっている特別役内部当選状態（ＲＢフラグあり）がある。
【００７８】
再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）の特別役非内部当選状態において特別役（ＲＢ）に内部当選した場合には、再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）の特別役内部当選状態に移行し、再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）の特別役内部当選状態において特別役（ＲＢ）に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合には、ＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード）に移行する。
【００７９】
また、再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）は、予め定められたゲーム数（例えば、５ゲーム）が行われた場合に通常遊技状態（ＲＴ０モード）に移行するが、再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）の特別役非内部当選状態である場合には、通常遊技状態（ＲＴ０モード）の特別役非内部当選状態に移行し、再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）の特別役内部当選状態である場合には、通常遊技状態（ＲＴ０モード）の特別役内部当選状態に移行する。
【００８０】
＜主制御部メイン処理＞
次に、図１０を用いて、主制御部３００のメイン処理について説明する。なお、同図は、主制御部３００のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【００８１】
遊技の基本的制御は、主制御部３００のＣＰＵ３１０が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、ＣＰＵ３１０が同図の主制御部メイン処理を繰り返し実行する。
【００８２】
スロットマシン１００に電源が投入されると、まず、主制御部メイン処理のステップＳ１０１において各種の初期化処理が実行され、その後、ステップＳ１０２では、メダル投入に関する処理を行う。ここでは、メダルの投入の有無をチェックし、投入されたメダルの枚数に応じて入賞ライン表示ランプ１２０を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、メダルの追加投入をすることなく前回の遊技と同じ賭け数の遊技を行うことができる。また、ステップＳ１０２では、遊技のスタート操作に関する処理を行う。ここでは、スタートレバー１３５が操作されたか否かのチェックを行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定するとともに、副制御部４００に対してスタート信号（スタート受付コマンド）を送信する。
【００８３】
ステップＳ１０３では、有効ラインを確定し、ステップＳ１０４では、乱数発生器３１７で発生させた乱数を取得する。
【００８４】
ステップＳ１０５では、ステップＳ１０４で取得した乱数値と、ＲＯＭ３１２に格納されている入賞役抽選テーブルを用いて、役の内部抽選を行う。また、このステップＳ１０５では、入賞役内部抽選の結果、いずれかの役に内部当選したと判定した場合には、役に対応するコマンドを、また、ハズレ（役の非当選）と判定した場合にはハズレに対応するコマンドを、副制御部４００に送信する。例えば、上記図７のＮＯ１７に示す重複役（特別役＋小役５）に内部当選した場合には、重複役（特別役＋小役５）に内部当選したことが識別可能な重複当選コマンドを副制御部４００に向けて送信し、上記図７のＮＯ２６に示す重複役（特別役＋小役５＋小役６）に内部当選した場合には、重複役（特別役＋小役５＋小役６）に内部当選したことが識別可能な重複当選コマンドを副制御部４００に向けて送信する。
【００８５】
ステップＳ１０６では、ステップＳ１０５の内部抽選結果等に基づき、リール停止テーブルの候補を選択する。例えば、ステップＳ１０５の内部抽選において、上記図７のＮＯ１３に示す重複役（特別役＋小役１）に内部当選したと判定した場合には、左リール１１０、中リール１１１、右リール１１２の各リールのリール停止テーブルの候補として、例えば、後述する図１４（ａ）〜（ｃ）に示すような条件装置（特別役＋小役１）用のリール停止テーブルをすべて選択する。
【００８６】
ステップ１０７では、リール回転開始処理により、全リール１１０〜１１２の回転を開始させる。ステップＳ１０８では、演出用投入ボタンの受付処理を行い、ステップＳ１０９では、リール制御処理を行う。詳細は後述するが、このリール制御処理では、ステップＳ１０６で選択した複数のリール停止テーブルの候補から、リール１１０〜１１２の停止順序や停止状況に応じて、実際にリール停止制御に用いるリール停止テーブルを決定した後、決定したリール停止テーブルに基づいて、押されたストップボタン１３７〜１３９に対応するリール１１０〜１１２の回転を停止させる。
【００８７】
ステップＳ１１０では、ストップボタン１３７〜１３９が押されることによって停止した図柄の入賞判定を行う。ここでは、有効ライン上に、内部当選した役またはフラグ持越し中の役に対応する図柄組合せが揃った（表示された）場合にその役に入賞したと判定する。例えば、有効ライン上に「リプレイ−ベル−リプレイ」が揃っていたならばリプレイ入賞と判定する。また、このステップＳ１１０では、入賞判定の結果、役に入賞したと判定した場合に、当該役に対応するコマンドを副制御部４００に向けて送信する。
【００８８】
ステップＳ１１１では、メダル払出処理を行う。このメダル払出処理では、払い出しのある何らかの役に入賞していれば、その役に対応する枚数のメダルを払い出す処理を行う。ステップＳ１１２では、遊技状態制御処理を行う（詳細は後述）。以上により１遊技が終了し、以降、主制御部メイン処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
【００８９】
＜リール制御処理＞
次に、図１１を用いて、上記主制御部メイン処理のステップＳ１０９のリール制御処理について説明する。なお、同図は、リール制御処理の流れを示すフローチャートである。
【００９０】
ステップＳ２０１では、遊技者によるストップボタン（以下、停止ボタンと称する場合がある）１３７〜１３９の操作を受け付けたか否かを判定する。すなわち、ストップボタンセンサ３２２によりいずれかのストップボタン１３７〜１３９の操作を検出した場合はステップＳ２０２に進み、そうでない場合はストップボタン１３７〜１３９の操作を検出するまで待ち受ける。
【００９１】
ステップＳ２０２では、リール停止処理を行う。なお、リール停止処理の詳細については後述する。ステップＳ２０３では、全てのリール１１０〜１１２が停止したか否かを判定し、全てのリール１１０〜１１２が停止した場合はステップＳ２０４に進み、そうでない場合はステップＳ２０１に戻る。
【００９２】
ステップＳ２０４では、リール１１０〜１１２の停止に関する停止情報コマンドを副制御部４００に送信する。具体的には、全てのリール１１０〜１１２が停止したことを示すコマンドや、図柄表示窓１１３の図柄領域１〜９に表示（停止、または停止表示とも言う）された図柄に関するコマンド等を副制御部４００に送信する。
【００９３】
ステップＳ２０５では、今回の停止制御に関するデータ情報をＲＡＭ３１３から消去して処理を終了する。ここでは、上記主制御部メイン処理のステップＳ１０６で候補として選択したリール停止テーブル、後述するリール停止処理で選択したリール停止テーブルの候補情報や選択情報、およびリールの停止制御に関して取得したデータ等をＲＡＭ３１３から消去する。
【００９４】
＜リール停止処理＞
次に、図１２を用いて、上記リール制御処理のステップＳ２０２のリール停止処理について説明する。なお、同図は、リール停止処理の流れを示すフローチャートである。
【００９５】
ステップＳ３０１では、リール停止テーブル選択処理（詳細は後述）を行い、ステップＳ３０２では、ステップＳ３０１で選択したリール停止テーブルから停止データ情報を取得し、ＲＡＭ３１３の所定の領域に記憶する。
【００９６】
ステップＳ３０３では、ストップボタン１３７〜１３９の操作時の図柄位置データを取得する。ここでは、操作されたストップボタン１３７〜１３９に対応するリール１１０〜１１２の回転位置情報から、ストップボタン１３７〜１３９の操作時の図柄位置データ（中段の図柄領域２、５、８にいずれの図柄位置番号の図柄が位置しているかを示すデータ）を取得し、ＲＡＭ３１３の所定の領域に記憶する。
【００９７】
ステップＳ３０４では、図柄停止位置情報を取得する。ここでは、ステップＳ３０３で取得した図柄位置データに基づき、ステップＳ３０２で取得した停止データ情報から図柄停止位置情報（中段の図柄領域２、５、８にいずれの図柄位置番号の図柄を停止させるかを示す情報）を取得し、ＲＡＭ３１３の所定の領域に記憶する。
【００９８】
ステップＳ３０５では、引き込みコマ数を設定する。ここでは、ステップＳ３０３で取得した図柄位置データ、およびステップＳ３０４で取得した図柄停止位置情報に基づき、操作されたストップボタン１３７〜１３９に対応するリール１１０〜１１２を停止させる場合に何コマの引き込み制御を行うかを設定し、ＲＡＭ３１３の所定の領域に記憶する。
【００９９】
ステップＳ３０６では、ステップＳ３０２〜Ｓ３０５で取得したデータ等に基づいてリールモータ駆動部３３０を制御し、操作されたストップボタン１３７〜１３９に対応するリール１１０〜１１２を停止させる。ステップＳ３０７では、図柄停止情報を格納する。ここでは、停止させたリール１１０〜１１２に対応する図柄領域１〜３、４〜６または７〜９に停止した図柄の情報（図柄停止情報）をＲＡＭ３１３の所定の領域に記憶する。
【０１００】
＜リール停止テーブル選択処理＞
次に、図１３を用いて、上記リール停止処理のステップＳ３０１のリール停止テーブル選択処理について説明する。なお、同図は、リール停止テーブル選択処理の流れを示すフローチャートである。
【０１０１】
ステップＳ４０１では、今回の停止が第１停止操作（最初の停止操作）であるか否かを判定する。第１停止である場合はステップＳ４０２に進み、そうでない場合はステップＳ４０３に進む。ステップＳ４０２では、上記主制御部メイン処理のステップＳ１０６で選択した候補となるリール停止テーブルから、上記主制御部メイン処理におけるステップＳ１０５の内部抽選結果に応じた第１停止用のリール停止テーブルを選択し、ＲＡＭ３１３の所定の領域に記憶して処理を終了する。なお、複数種類の役に内部当選している場合には、上述の図柄組合せの停止優先順位に従って、停止優先順位の高い役に対応するリール停止テーブルを選択する。
【０１０２】
ステップＳ４０３では、今回の停止が第２停止（２番目の停止操作）であるか否かを判定する。第２停止である場合はステップＳ４０４に進み、そうでない場合、すなわち、第３停止（３番目の停止操作）である場合はステップＳ４０６に進む。ステップＳ４０４では、上記リール停止処理のステップＳ３０４で格納した図柄停止情報に基づいて、第１停止状況を特定する。ここでは、第１停止操作によって停止したリール１１０〜１１２の種別、および第１停止操作によって有効図柄領域１、３、５、７、９に停止した図柄の種別等を特定する。
【０１０３】
ステップＳ４０５では、ステップＳ４０４で特定した第１停止状況に基づいて、候補となるリール停止テーブルから、内部抽選結果および第１停止状況に応じたリール停止テーブルを選択し、ＲＡＭ３１３の所定の領域に記憶して処理を終了する。ここでは、例えば、いずれかの役に内部当選した状態で左リール１１０が第１停止操作によって停止した場合、当該役に対応する図柄組合せの中の所定図柄が有効図柄領域１または３のいずれに停止しているか、またはいずれにも停止していないかによってリール停止テーブルを選択する。
【０１０４】
ステップＳ４０６では、第１停止状況および第２停止状況を特定する。ここでは、上記リール停止処理のステップＳ３０４で格納した図柄停止情報に基づいて、第１停止操作および第２停止操作によって停止したリール１１０〜１１２の種別、ならびに第１停止操作および第２停止操作によって有効図柄領域１、３、５、７、９に停止した図柄の種別等を特定する。
【０１０５】
ステップＳ４０７では、ステップＳ４０６で特定した第１停止状況および第２停止状況に基づいて、候補となるリール停止テーブルから、内部抽選結果、第１停止状況および第２停止状況に応じたリール停止テーブルを選択し、ＲＡＭ３１３の所定の領域に記憶して処理を終了する。なお、テンパイとは、既に停止されたリールによって、役に対応する図柄組合せの一部が停止表示されており、回転中の１つのリールによって、当該役に対応する図柄組合せを有効ライン上に揃えること（当該役に入賞すること）が可能となっている状態をいう。
【０１０６】
＜リール停止テーブル＞
次に、図１４〜図１９を用いて、上記リール停止テーブル選択処理において選択されるリール停止テーブルの一例について説明する。
【０１０７】
なお、図１４は、条件装置（特別役＋小役１）が作動した場合に選択されるリール停止テーブルの一例である。
【０１０８】
ここで、「条件装置（特別役＋小役１）が作動」とは、当該遊技において特別役と小役１に同時に内部当選した場合（特別役の条件装置と小役１の条件装置が同時に作動した場合）と、当該遊技よりも前の遊技で特別役に内部当選しており、当該遊技において小役１に内部当選した場合（特別役の条件装置が作動している状態で小役１の条件装置が作動した場合）の両方が含まれる。なお、以下に説明する、条件装置（特別役＋小役５）、条件装置（特別役＋小役６）、条件装置（特別役＋小役５＋小役６）、および条件装置（特別役＋小役６＋小役７）についても、それぞれ、条件装置（特別役＋小役１）における「小役１」を、「小役５」、「小役６」、「小役５と小役６」、および「小役６と小役７」と読み替えた場合と同じである。
【０１０９】
図１５および図１６は、条件装置（特別役＋小役５）が作動した場合に選択されるリール停止テーブルの一例であり、図１７は、条件装置（特別役＋小役６）が作動した場合に選択されるリール停止テーブルの一例である。また、図１８は、条件装置（特別役＋小役５＋小役６）が作動した場合に選択されるリール停止テーブルの一例であり、図１９は、条件装置（特別役＋小役６＋小役７）が作動した場合に選択されるリール停止テーブルの一例である。
【０１１０】
各々のリール停止テーブルは、リールの図柄位置と、リールの停止位置と、リール停止時の引き込み（引き込みコマ数）を対応付けしたデータであり、予めＲＯＭ３１２の所定の領域に記憶されている。なお、図１４〜図１９では、条件装置が作動した場合に選択されるリール停止テーブルの一部だけを例示しているが、実際には、リール停止テーブルは、内部当選した役、遊技状態、および図柄領域１〜９に停止した図柄等に応じて複数種類用意されている。
【０１１１】
また、リール停止テーブルの図柄位置０〜２０のうち、リールの停止位置の項目に黒丸が記された図柄位置が、図柄表示窓１１３の中段の図柄領域２、５、８（左リール１１０は図柄領域２、中リール１１１は図柄領域５、右リール１１２は図柄領域８）に停止させる図柄の位置を示している。また、リールの停止位置の項目に上向きの矢印が記された図柄位置は、図柄表示窓１１３の中段の図柄領域２、５、８には停止させない図柄の位置を示しており、この場合、引き込みの項目に記される引き込みコマ数分だけリールを回転させて、リールの停止位置の項目に黒丸が記された直近の図柄位置でリールを停止させる制御（上述の引き込み制御）を行う。
【０１１２】
＜リール停止テーブル：特別役＋小役１＞
図１４（ａ）は、条件装置（特別役＋小役１）が作動した状態で、左リール１１０を最初に（第１停止操作によって）停止させる場合、左リール１１０を２番目に（第２停止操作によって）停止させる場合、または、左リール１１０を３番目に（第３停止操作によって）停止させる場合に選択するリール停止テーブルの一例である。
【０１１３】
このリール停止テーブルは、リールの停止位置の項目に黒丸が記された図柄位置３、５、１０、１２、１７、１９に対応する図柄のいずれかを、図柄表示窓１１３の中段の図柄領域２に停止させるためのテーブル、換言すれば、図柄位置４、１１、１８に対応するベル図柄のいずれかを、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域１または下段の図柄領域３に停止させるためのテーブルである。
【０１１４】
図１４（ｂ）は、条件装置（特別役＋小役１）が作動した状態で、中リール１１１を最初に（第１停止操作によって）停止させる場合、中リール１１１を２番目に（第２停止操作によって）停止させる場合、または、中リール１１１を３番目に（第３停止操作によって）停止させる場合に選択するリール停止テーブルの一例である。
【０１１５】
このリール停止テーブルは、リールの停止位置の項目に黒丸が記された図柄位置１、５、１０、１３、１８に対応するベル図柄のいずれかを、図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止させるためのテーブルである。
【０１１６】
図１４（ｃ）は、条件装置（特別役＋小役１）が作動した状態で、右リール１１２を最初に（第１停止操作によって）停止させる場合、右リール１１２を２番目に（第２停止操作によって）停止させる場合、または、右リール１１２を３番目に（第３停止操作によって）停止させる場合に選択するリール停止テーブルの一例である。
【０１１７】
このリール停止テーブルは、リールの停止位置の項目に黒丸が記された図柄位置３、５、１０、１２、１７、１９に対応する図柄のいずれかを、図柄表示窓１１３の中段の図柄領域８に停止させるためのテーブル、換言すれば、図柄位置４、１１、１８に対応するベル図柄のいずれかを、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域７または下段の図柄領域９に停止させるためのテーブルである。
【０１１８】
＜リール停止テーブル：特別役＋小役５＞
図１５（ａ）は、（１）条件装置（特別役＋小役５）が作動した状態で、左リール１１０または右リール１１２を最初に（第１停止操作によって）停止させる場合、（２）条件装置（特別役＋小役５）が作動し、かつ小役５に入賞可能な状態（テンパイ中）で、左リール１１０または右リール１１２を２番目に（第２停止操作によって）停止させるか、３番目に（第３停止操作によって）停止させる場合、に選択するリール停止テーブルの一例である。
【０１１９】
このリール停止テーブルは、リールの停止位置の項目に黒丸が記された図柄位置３、５、１０、１２、１７、１９に対応する図柄のいずれかを、左リール１１０の停止時は図柄表示窓１１３の中段の図柄領域２に、右リール１１２の停止時は図柄表示窓１１３の中段の図柄領域８に、それぞれ停止させるためのテーブル、換言すれば、図柄位置４、１１、１８に対応するベル図柄のいずれかを、左リール１１０の停止時は図柄表示窓１１３の上段の図柄領域１または下段の図柄領域３に、右リール１１２の停止時は図柄表示窓１１３の上段の図柄領域７または下段の図柄領域９に、それぞれ停止させるためのテーブルである。
【０１２０】
図１５（ｂ）は、条件装置（特別役＋小役５）が作動し、かつ小役５に入賞不可能な状態（非テンパイ中）で、左リール１１０または右リール１１２を２番目に（第２停止操作によって）停止させるか、３番目に（第３停止操作によって）停止させる場合に選択するリール停止テーブルの一例である。
【０１２１】
このリール停止テーブルは、リールの停止位置の項目に黒丸が記された図柄位置１、６、８、１３、１５、２０に対応する図柄のいずれかを、左リール１１０の停止時は図柄表示窓１１３の中段の図柄領域２に、右リール１１２の停止時は図柄表示窓１１３の中段の図柄領域８に、それぞれ停止させるためのテーブル、換言すれば、図柄位置０、７、１４に対応するＲＢ図柄のいずれかを、左リール１１０の停止時は図柄表示窓１１３の上段の図柄領域１または下段の図柄領域３に、右リール１１２の停止時は図柄表示窓１１３の上段の図柄領域７または下段の図柄領域９に、それぞれ停止させるためのテーブルである。
【０１２２】
図１６は、条件装置（特別役＋小役５）が作動した状態で、中リール１１１を最初に（第１停止操作によって）停止させる場合、中リール１１１を２番目に（第２停止操作によって）停止させる場合、または、中リール１１１を３番目に（第３停止操作によって）停止させる場合に選択するリール停止テーブルの一例である。
【０１２３】
このリール停止テーブルは、リールの停止位置の項目に黒丸が記された図柄位置０、４、９、１４、１９に対応するＲＢ図柄のいずれか、または図柄位置２、３に対応する俵図柄のいずれかを、図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止させるためのテーブルである。より具体的には、中リール１１１に対応するストップボタン１３８の停止操作時の図柄位置データが図柄位置２〜７のいずれかである場合には、リール停止制御によって、図柄位置２、３に対応する俵図柄のいずれかが図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止される。すなわち、図柄位置２〜７の領域は、俵図柄が図柄領域５に停止可能な領域であってＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域であり、その領域の大きさは、図柄６個分である。
【０１２４】
一方、中リール１１１に対応するストップボタン１３８の停止操作時の図柄位置データが図柄位置０、１、８〜２０のいずれかである場合には、リール停止制御によって、図柄位置０、４、９、１４、１９に対応するＲＢ図柄のいずれかが図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止される。すなわち、図柄位置０、１、８〜２０の領域は、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域であって俵図柄が図柄領域５に停止不可能な領域であり、その領域の大きさは、図柄１５個分である。
【０１２５】
＜リール停止テーブル：特別役＋小役６＞
図１７は、条件装置（特別役＋小役６）が作動した状態で、中リール１１１を最初に（第１停止操作によって）停止させる場合、中リール１１１を２番目に（第２停止操作によって）停止させる場合、または、中リール１１１を３番目に（第３停止操作によって）停止させる場合に選択するリール停止テーブルの一例である。
【０１２６】
このリール停止テーブルは、リールの停止位置の項目に黒丸が記された図柄位置０、４、１４、１９に対応するＲＢ図柄、または図柄位置８、１２に対応するボタン図柄を、図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止させるためのテーブルである。より具体的には、中リール１１１に対応するストップボタン１３８の停止操作時の図柄位置データが図柄位置８〜１６のいずれかである場合には、リール停止制御によって、図柄位置８、１２に対応するボタン図柄のいずれかが図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止される。すなわち、図柄位置８〜１６の領域は、ボタン図柄が図柄領域５に停止可能な領域であってＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域であり、その領域の大きさは図柄９個分である。このため、条件装置（特別役＋小役６）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域は、図柄位置８〜１６の領域（領域の大きさは、図柄９個分）であるのに対して、条件装置（特別役＋小役５）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域は、図柄位置２〜７の領域（領域の大きさは、図柄６個分）であり、両者の領域の位置と大きさが異なっている。
【０１２７】
このように、両者の領域の範囲が異なるのは、中リール１１１に施された図柄のうち、２つのボタン図柄が図柄位置８と図柄位置１２に離間して配置されているのに対して、２つの俵図柄は図柄位置２と図柄位置３に近接して配置されているためである。換言すれば、リールに施される図柄の数や配置によって所定の図柄を停止可能（または停止不可能）とする領域の位置や大きさが変化することを示しており、規則によって、図柄配列、引き込み範囲、および優先引き込み（ボーナス役＞小役）の制約がある遊技台では必ず考慮しなければならない事項である。詳細は後述するが、本発明は、このような「所定の図柄を停止可能（または停止不可能）とする領域」に関する指示を遊技者に対して報知することによって、遊技者に対して誤解や違和感などを与えることがなく、遊技者の遊技意欲を遊技技量に関わらず持続させることを特徴としている。
【０１２８】
一方、中リール１１１に対応するストップボタン１３８の停止操作時の図柄位置データが図柄位置０〜７、１７〜２０のいずれかである場合には、リール停止制御によって、図柄位置０、４、１４、１９に対応するＲＢ図柄のいずれかが図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止される。すなわち、図柄位置０〜７、１７〜２０の領域は、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域であってボタン図柄が図柄領域５に停止不可能な領域であり、その領域の大きさは図柄１２個分である。このため、条件装置（特別役＋小役６）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域は、図柄位置０〜７、１７〜２０の領域（領域の大きさは、図柄１２個分）であるのに対して、条件装置（特別役＋小役５）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域は、図柄位置０、１、８〜２０の領域（領域の大きさは、図柄１５個分）であり、両者の領域の位置と大きさが異なっている。なお、左リール１１０と右リール１１２のリール停止テーブルは、条件装置（特別役＋小役５）と同じテーブルを利用するため、その説明は省略する。
【０１２９】
＜リール停止テーブル：特別役＋小役５＋小役６＞
図１８は、条件装置（特別役＋小役５＋小役６）が作動した状態で、中リール１１１を最初に（第１停止操作によって）停止させる場合、中リール１１１を２番目に（第２停止操作によって）停止させる場合、または、中リール１１１を３番目に（第３停止操作によって）停止させる場合に選択するリール停止テーブルの一例である。
【０１３０】
このリール停止テーブルは、リールの停止位置の項目に黒丸が記された図柄位置０、１４、１９に対応するＲＢ図柄のいずれか、図柄位置２、３に対応する俵図柄のいずれか、または図柄位置８、１２に対応するボタン図柄のいずれかを、図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止させるためのテーブルである。より具体的には、中リール１１１に対応するストップボタン１３８の停止操作時の図柄位置データが図柄位置２〜１６のいずれかである場合には、リール停止制御によって、図柄位置２、３に対応する俵図柄のいずれか、または図柄位置８、１２に対応するボタン図柄のいずれかが図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止される。すなわち、図柄位置２〜１６の領域は、俵図柄またはボタン図柄が図柄領域５に停止可能な領域であってＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域であり、その領域の大きさは、図柄１５個分である。このため、条件装置（特別役＋小役５＋小役６）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域は、図柄位置２〜１６の領域（領域の大きさは、図柄１５個分）であるのに対して、条件装置（特別役＋小役５）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域は、図柄位置２〜７の領域（領域の大きさは、図柄６個分）であり、両者の領域の位置と大きさが異なっている。
【０１３１】
一方、中リール１１１に対応するストップボタン１３８の停止操作時の図柄位置データが図柄位置０、１、１７〜２０のいずれかである場合には、リール停止制御によって、図柄位置０、１４、１９に対応するＲＢ図柄のいずれかが図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止される。すなわち、図柄位置０、１、１７〜２０の領域は、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域であって俵図柄またはボタン図柄が図柄領域５に停止不可能な領域であり、その領域の大きさは、図柄６個分である。このため、条件装置（特別役＋小役５＋小役６）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域は、図柄位置０、１、１７〜２０の領域（領域の大きさは、図柄６個分）であるのに対して、条件装置（特別役＋小役５）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域は、図柄位置０、１、８〜２０の領域（領域の大きさは、図柄１５個分）であり、両者の領域の位置と大きさが異なっている。なお、左リール１１０と右リール１１２のリール停止テーブルは、条件装置（特別役＋小役５）と同じテーブルを利用するため、その説明は省略する。
【０１３２】
＜リール停止テーブル：特別役＋小役６＋小役７＞
図１９は、条件装置（特別役＋小役６＋小役７）が作動した状態で、中リール１１１を最初に（第１停止操作によって）停止させる場合、中リール１１１を２番目に（第２停止操作によって）停止させる場合、または、中リール１１１を３番目に（第３停止操作によって）停止させる場合に選択するリール停止テーブルの一例である。
【０１３３】
このリール停止テーブルは、リールの停止位置の項目に黒丸が記された図柄位置０、４に対応するＲＢ図柄のいずれか、図柄位置８、１２に対応するボタン図柄のいずれか、または図柄位置１７に対応する弁当図柄を、図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止させるためのテーブルである。より具体的には、中リール１１１に対応するストップボタン１３８の停止操作時の図柄位置データが図柄位置０、８〜２０のいずれかである場合には、リール停止制御によって、図柄位置８、１２に対応するボタン図柄のいずれか、または図柄位置１７に対応する弁当図柄が図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止される。すなわち、図柄位置０、８〜２０の領域は、ボタン図柄または弁当図柄が図柄領域５に停止可能な領域であってＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域であり、その領域の大きさは、図柄１４個分である。
【０１３４】
このため、条件装置（特別役＋小役６＋小役７）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域は、図柄位置０、８〜２０の領域（領域の大きさは、図柄１４個分）であるのに対して、条件装置（特別役＋小役５）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域は、図柄位置２〜７の領域（領域の大きさは、図柄６個分）であり、両者の領域の位置と大きさが異なっている。また、この条件装置（特別役＋小役６＋小役７）と上述の条件装置（特別役＋小役５＋小役６）は、それぞれ、「特別役＋２つの小役」という構成が同一であるが、前者のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域は、図柄位置０、８〜２０の領域（領域の大きさは、図柄１４個分）であるのに対して、後者のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域は、図柄位置２〜１６の領域（領域の大きさは、図柄１５個分）であり、両者の領域の位置と大きさが異なっている。
【０１３５】
一方、中リール１１１に対応するストップボタン１３８の停止操作時の図柄位置データが図柄位置１〜７のいずれかである場合には、リール停止制御によって、図柄位置０、４に対応するＲＢ図柄のいずれかが図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止される。すなわち、図柄位置１〜７の領域は、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域であってボタン図柄または弁当図柄が図柄領域５に停止可能な領域であり、その領域の大きさは、図柄７個分である。
【０１３６】
このため、条件装置（特別役＋小役６＋小役７）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域は、図柄位置１〜７の領域（領域の大きさは、図柄７個分）であるのに対して、条件装置（特別役＋小役５）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域は、図柄位置０、１、８〜２０の領域（領域の大きさは、図柄１５個分）であり、両者の領域の位置と大きさが異なっている。また、この条件装置（特別役＋小役６＋小役７）と上述の条件装置（特別役＋小役５＋小役６）は、それぞれ、「特別役＋２つの小役」という構成が同一であるが、前者のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域は、図柄位置１〜７の領域（領域の大きさは、図柄７個分）であるのに対して、後者のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域は、図柄位置０、１、１７〜２０の領域（領域の大きさは、図柄６個分）であり、両者の領域の位置と大きさが異なっている。なお、左リール１１０と右リール１１２のリール停止テーブルは、条件装置（特別役＋小役５）と同じテーブルを利用するため、その説明は省略する。
【０１３７】
＜遊技状態制御処理＞
次に、図２０を用いて、上記主制御部メイン処理のステップＳ１１２の遊技状態制御処理について説明する。なお、同図は、遊技状態制御処理の流れを示すフローチャートである。
【０１３８】
ステップＳ５０１では、ＲＢ遊技中であるか否かを判定し、ＲＢ遊技中の場合はステップＳ５０２に進み、そうでない場合はステップＳ５０３に進む。ステップＳ５０２では、ＲＢ終了条件が成立したか否か、すなわち、予め定められた回数（例えば、８回）の役の入賞があった否か、または予め定められた回数（例えば、１２回）の遊技が行われたか否かを判定する。いずれかに該当する場合はステップＳ５１０に進み、いずれにも該当しない場合はステップＳ５０３に進む。
【０１３９】
ステップＳ５０３では、今回の遊技で特別役に内部当選したか否かを判定する。特別役に内部当選した場合はステップＳ５０４に進み、そうでない場合はステップＳ５０５に進む。ステップＳ５０４では、ＲＡＭ３１３の所定の領域に設定された特別役フラグ（本実施例では、ＲＢフラグ）のうち、今回の遊技で内部当選した特別役フラグをオンにセットし、ステップＳ５１０に進む。なお、特別役フラグをオンにした場合には、次回以降の遊技において特別役（ＲＢ）に入賞しなかったとしても、入賞するまで特別役のフラグのオン状態が維持され、次遊技以降でも特別役（ＲＢ）に内部当選中となり、特別役（ＲＢ）に対応する図柄組み合わせが揃って入賞できる状態となる。
【０１４０】
ステップＳ５０５では、今回の遊技で特別役に入賞したか否かを判定する。特別役に入賞した場合は、ステップＳ５０６に進み、そうでない場合はステップＳ５０７に進む。ステップＳ５０６では、入賞した特別役に対応したボーナス遊技（本実施例ではＲＢ遊技）を設定し、ステップＳ５１０に進む。具体的には、次回の遊技からＲＢ遊技を開始する旨をＲＡＭ３１３の所定の領域に設定する。また、ステップＳ５０４でオンにセットされた特別役フラグをオフにリセットする。なお、上記主制御部メイン処理におけるステップＳ１０５の入賞役内部抽選では、ここでの設定に基づいて、通常遊技状態（ＲＴ０モード）または再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）において、ＲＢフラグなし（特別役非内部当選状態）に対応する抽選データを参照するか、ＲＢフラグあり（特別役内部当選状態）に対応する抽選データを参照するかを決定する。
【０１４１】
ステップＳ５０７では、ＳＢ遊技を１回終了したか否かを判定し、該当する場合にはステップＳ５０８に進み、該当しない場合にはステップＳ５０９に進む。ステップＳ５０８では、ＳＢ遊技の終了を設定した後、ステップＳ５１０に進む。
【０１４２】
ステップＳ５０９では、再遊技変動遊技状態の規定数（本実施例では、５ゲーム）を消化したか否かを判定する。規定の遊技数を消化した場合はステップＳ５１０に進み、そうでない場合はステップＳ５１２に進む。
【０１４３】
ステップＳ５１０では、次回遊技を開始するまでの所定の待ち時間を設定し、次のステップＳ５１１では、遊技モード更新処理を行う。ここでは、ＲＡＭ３１３の所定の領域に遊技モード（ＲＴ０〜２モード）を設定する。例えば、電源投入直後の初期状態であれば遊技モードを通常遊技状態（ＲＴ０モード）に設定し、ステップＳ５０６でＲＢ遊技が設定された場合は遊技モードをＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード）に更新する。また、ステップＳ５０２でＲＢ終了条件が成立したと判定した場合は遊技モードを再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）に更新する。
【０１４４】
ステップＳ５１２では、次回遊技以降の遊技モードを示す遊技設定コマンドを副制御部４００に送信する。ステップＳ５１３では、ステップＳ５１０で設定された待ち時間が経過するまで待った上で処理を終了する。
【０１４５】
＜副制御部４００の処理＞
次に、図２１（ａ）および（ｂ）を用いて、副制御部４００の処理について説明する。なお、同図（ａ）は、副制御部４００の割込み処理の流れを示すフローチャートである。副制御部４００は、所定の周期（本実施例では、２ｍｓに１回）でタイマ割込みを発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込みを契機として、副制御部４００の割込み処理を実行する。
【０１４６】
ステップＳ８０１では、受信コマンドがあるか否かを判定する。主制御部３００からコマンドを受信した場合はステップＳ８０２に進み、そうでない場合は処理を終了する。ステップＳ８０２では、受信コマンドを未処理コマンドとしてＲＡＭ４１３のコマンド記憶領域に記憶（格納）する。
【０１４７】
同図（ｂ）は、副制御部４００のメイン処理の流れを示すフローチャートである。ステップＳ９０１では、初期化処理を行う。この初期化処理では、ＲＡＭ４１３の初期化などを行った後、主制御部３００から受信した設定値コマンドに含まれる設定値の情報を、ＲＡＭ４１３に設けた設定値記憶領域に記憶する。
【０１４８】
また、ステップＳ９０２では、ＲＡＭ４１３のコマンド記憶領域に未処理コマンド（上記副制御部４００の割込み処理によって格納される制御コマンド）が格納されているか否かを判定する。未処理コマンドがある場合はステップＳ９０３に進み、そうでない場合はステップＳ９０２に戻る。ステップＳ９０３では、未処理コマンドの内容を解析して判定する。
【０１４９】
ステップＳ９０４では、演出制御処理を行う。詳細は後述するが、この演出制御処理では、主制御部３００から受信したコマンド等に基づいて、副制御部４００の各演出デバイス（演出ランプ４３０、スピーカ４８３等）、ならびに液晶表示装置１５７および扉１６３等による各種演出制御の設定や、動作制御データ等の更新を行う。
【０１５０】
ステップＳ９０５では、副制御部４００の各演出デバイス、ならびに液晶表示装置１５７および扉１６３を制御する扉・液晶画面制御部４９０に制御データ（例えば、後述するステップＳ１００５で設定される操作報知演出を行うための制御データや、後述するステップ１００６で設定される、その他の制御データ）を出力する必要があるか否かを判定する。制御データを出力する必要がある場合はステップＳ９０６に進み、そうでない場合はステップＳ９０２に戻る。ステップＳ９０６では、副制御部４００の各演出デバイスおよび扉・液晶画面制御部４９０に制御データを出力した後に、ステップＳ９０２に戻って上記処理を繰り返し実行する。
【０１５１】
＜演出状態の種類＞
次に、図２２を用いて、副制御部４００の演出状態の種類について説明する。なお、同図は、副制御部４００の演出状態の遷移を示した状態遷移図である。
【０１５２】
本実施例では、副制御部４００の演出状態は、モード０〜モード２に大別することができる。モード０は、後述する操作報知演出（操作報知ナビ）の発生が他のモード１、２に比べて低確率に設定された演出状態であり、モード１、２は、後述する操作報知演出の発生がモード０に比べて高確率に設定された演出状態である。
【０１５３】
モード０は、特定のゲーム数（本実施例では、１０ゲーム、５０ゲーム、１００ゲーム、３００ゲーム）を消化した場合にモード１に移行し、主制御部３００から、再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）を示す遊技設定コマンドを受信した場合にモード２に移行する。なお、特定のゲーム数を消化したか否かの判定は、主制御部３００からスタート受付コマンドを受信する度に１ずつ加算を行うゲーム数カウンタを副制御部４００のＲＡＭ４１３に準備し、副制御部４００が、このゲーム数カウンタが特定のゲーム数に達したか否かで判定する。
【０１５４】
また、モード１において１ゲームを消化した場合にはモード０に移行し、モード２において、主制御部３００から、通常遊技状態（ＲＴ０モード）を示す遊技設定コマンドを受信した場合（モード２において５ゲームを消化した場合）にはモード０に移行する。
【０１５５】
＜操作報知演出の抽選データ＞
次に、図２３を用いて、副制御部４００の操作報知演出の抽選データについて説明する。なお、同図は、操作報知演出の抽選データの一例である。
【０１５６】
この操作報知演出の抽選データは、設定Ｎにおける、区分と条件装置の組合せとを対応付けしたデータであり、副制御部４００のＲＯＭ４１２の所定記憶領域に予め記憶されるデータである。抽選データの区分は、ゲーム数を所定数ごとに分類したデータであり、本実施例では、ゲーム数をＮＯ１〜ＮＯ１５の１５区分に分類している。また、条件装置の組合せは、特別役＋小役Ｐ（Ｐは２〜１０の正数）と、特別役＋小役Ｐ＋小役Ｑ（Ｐは２〜１０の正数、ＱはＰ以外の２〜１０の正数）の２つのタイプに分類しており、それぞれ、高確率状態と低確率状態とで当選確率を異ならせている。なお、実際には、この抽選データは当選確率を異ならせた設定１〜設定６の６種類が用意される。副制御部４００は、この抽選データを用いて、後述するステップＳ１００３において操作報知演出を行うか否かを決定する。
【０１５７】
＜報知態様テーブル＞
次に、図２４を用いて、副制御部４００の報知態様テーブルについて説明する。なお、同図は、報知態様テーブルの一例である。
【０１５８】
この報知態様テーブルは、条件装置の組合せと、操作報知ナビの報知態様を関連付けしたデータであり、副制御部４００のＲＯＭ４１２の所定記憶領域に予め記憶されるデータである。操作報知ナビの報知態様には、３つのリール１１０〜１１２のうちで最初に停止させる第１停止リールの情報（この例では、リール１１０〜１１２の押し順の情報）と、リール停止の指標となる指標図柄の情報（この例では、遊技者が目押し操作によって狙う図柄の情報）と、コメント（この例では、指標図柄を停止させる停止目標位置の情報）が記憶されている。ここで、「指標図柄」とは、有効図柄領域１、３、５、７、９に停止表示させる図柄（例えば、ＲＢ図柄）のことではなく、役の図柄組合せに含まれる図柄を有効図柄領域１、３、５、７、９に停止表示させるための指標（目印）となる図柄のことである。副制御部４００は、この報知態様テーブルを用いて、後述するステップＳ１００５において操作報知演出の設定を行う。
【０１５９】
＜演出制御処理＞
次に、図２５を用いて、上記副制御部メイン処理における演出制御処理について説明する。なお、同図は、演出制御処理の流れを示すフローチャートである。
【０１６０】
ステップＳ１００１では、抽選確率更新処理を行う。この抽選確率更新処理では、主制御部３００からスタート受付コマンドを受信したか否かを判定し、スタート受付コマンドを受信した場合には、上述のゲーム数カウンタを１つ加算する（ゲーム数カウンタを更新する）。
【０１６１】
また、演出状態がモード２であって、主制御部３００から通常遊技状態（ＲＴ０モード）を示す遊技設定コマンドを受信した場合（演出状態がモード２からモード０に移行した場合）、または、演出状態がモード１であって、１ゲームを消化した場合（演出状態がモード１からモード０に移行した場合）には、ＲＡＭ４１３に設けた確率状態記憶領域に低確率状態であることを示す情報（例えば、０）を設定する。一方、演出状態がモード０であって、上述のゲーム数カウンタが特定のゲーム数（本実施例では、１０ゲーム、５０ゲーム、１００ゲーム、３００ゲーム）に達した場合（演出状態がモード０からモード１に移行した場合）、または、演出状態がモード０であって、主制御部３００から再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）を示す遊技設定コマンドを受信した場合（演出状態がモード０からモード２に移行した場合）には、上述の確率状態記憶領域に高確率状態であることを示す情報（例えば、１）を設定する。
【０１６２】
ステップＳ１００２では、主制御部３００から、特別役＋小役Ｐ、または、特別役＋小役Ｐ＋小役Ｑのいずれかの役に対応するコマンドを受信したか否かを判定する。該当する場合には、ステップＳ１００３に進み、該当しない場合にはステップＳ１００６に進む。
【０１６３】
ステップＳ１００３では、上述の操作報知演出の抽選データを参照し、上述のＲＡＭ４１３の設定値記憶領域に記憶された設定値（１〜６）、上述のゲーム数カウンタに記憶されたゲーム数、上述の確率状態記憶領域に記憶された確率状態（低確率状態、または高確率状態）、および条件装置の組合せ（特別役＋小役Ｐ、または特別役＋小役Ｐ＋小役Ｑ）に対応する抽選データを取得し、操作報知ナビを行うか否かの抽選を行う。
【０１６４】
例えば、上記図２３の抽選データを用いた場合であって、設定値がＮ、ゲーム数が１（区分ＮＯ１）、確率状態が高確率状態、条件装置の組合せが特別役＋小役Ｐの場合には、これらに対応する抽選データを用いて操作報知演出の抽選を行い、６５５３／６５５３６の当選確率で操作報知ナビを行う。また、上記図２３の抽選データを用いた場合であって、設定値がＮ、ゲーム数が１００（区分７）、確率状態が高確率状態、条件装置の組合せが特別役＋小役Ｐ＋小役Ｑの場合には、これらに対応する抽選データを用いて操作報知演出の抽選を行い、２１８４５／６５５３６の当選確率で操作報知ナビを行う。
【０１６５】
ステップＳ１００４では、ステップＳ１００３の操作報知演出の抽選に当選したか否かを判定し、該当する場合にはステップＳ１００５に進み、該当しない場合にはステップＳ１００６に進む。
【０１６６】
ステップＳ１００５では、上述の報知態様テーブルを参照し、内部当選した役に応じた操作報知態様を選択し、選択した操作報知態様で操作報知ナビを行うための設定（各演出デバイス（演出ランプ４３０、スピーカ４８３等）、ならびに液晶表示装置１５７および扉１６３等による各種演出制御の設定や、動作制御データ等の更新など）を行う。
【０１６７】
例えば、上記図２４に示す報知態様テーブルを用いた場合であって、作動した条件装置の組合せが特別役＋小役５である場合には、操作報知態様として、第１停止リールは「中リール」、図柄は「弁当図柄」、コメントは「中段に狙って」を選択する。なお、第１停止リール、図柄、およびコメントの報知態様としては、例えば、液晶表示装置１５７を用いて所定の表示（例えば、「中リールの中段に弁当図柄を狙って！！」といった文字表示）を行うことや、スピーカ４８３を用いて所定の音声（例えば、「中リールの中段に弁当図柄を狙って」といった音声）を出力することや、各種ランプ（例えば、演出ランプ４３０）を用いた報知や、可動物（例えば、扉装置１６３）を用いた報知や、これらを組み合わせた報知などが挙げられる。
【０１６８】
ステップＳ１００６では、その他のコマンドに応じた演出処理を行った後、処理を終了する。
【０１６９】
＜リール停止制御と操作報知演出の具体例＞
次に、図２６および図２７（ａ）を用いて、リール停止制御と操作報知演出の具体例について説明する。なお、図２６は、条件装置（特別役＋小役５）が作動した場合におけるリール停止制御の流れの一例を示した図であり、図２７（ａ）は、条件装置（特別役＋小役５）が作動した場合における操作報知演出の一例を示した図である。
【０１７０】
例えば、条件装置（特別役＋小役５）が作動した場合、主制御部３００は、上記図１５および図１６に示した、条件装置（特別役＋小役５）のリール停止テーブルに従ってリール１１０〜１１２の停止制御を行い、副制御部４００は、所定の条件を満たした場合に、操作報知ナビの演出を行う。
【０１７１】
具体的には、副制御部４００は、条件装置（特別役＋小役５）が作動した場合（例えば、重複役（特別役＋小役５）に内部当選した旨のコマンドを主制御部３００から受信した場合）に、上記演出制御処理のステップＳ１００３において、操作報知ナビの抽選を行う。そして、この抽選に当選した場合には、上記ステップＳ１００５において、条件装置（特別役＋小役５）に対応する操作報知ナビの報知態様（本実施例では、第１停止リールは「中リール」、図柄は「弁当図柄」、コメントは「中段に狙って」）を選択する。次に、副制御部４００は、選択した操作報知態様で操作報知ナビを行うための設定（各演出デバイス（演出ランプ４３０、スピーカ４８３等）、ならびに液晶表示装置１５７および扉１６３等による各種演出制御の設定や、動作制御データ等の更新など）を行う。これらの設定の指示を受けた扉・液晶画面制御部４９０は、例えば、図２７（ａ）に示すように、液晶表示装置１５７を用いた操作報知ナビの演出（この例では、「中リールの中段に弁当図柄を狙って！！」といった文字や図形の表示）を行い、これと同時に、副制御部４００は、スピーカ４８３を用いた操作報知ナビの演出（この例では、「中（なか）！」といった音声の出力）を行う。
【０１７２】
遊技者が、この操作報知ナビにより第１停止リール（この例では、中リール１１１）を把握し（ストップボタン１３７〜１３９の押し順を把握し）、全リール１１０〜１１２の回転中に、中リール１１１に対応するストップボタン１３８を停止操作し、第１停止リールとして中リール１１１を停止させた場合には、主制御部３００は、上記図１６に示す、中リール１１１を最初に停止させる場合に選択するリール停止テーブルに従って中リール１１１の停止制御を行う。上記図１６に示したリール停止テーブルは、上述の通り、ストップボタン１３８の停止操作時の図柄位置データが図柄位置２〜７の領域（ＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域であって俵図柄が図柄領域５に停止可能な領域）である場合には、図柄位置２、３に対応する俵図柄のいずれかを図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止させる一方で、ストップボタン１３８の停止操作時の図柄位置データが図柄位置０、１、８〜２０の領域（ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域であって俵図柄が図柄領域５に停止不可能な領域）である場合には、図柄位置０、４、９、１４、１９に対応するＲＢ図柄のいずれかを図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止させるためのリール停止テーブルである。
【０１７３】
このため、ストップボタン１３８の停止操作時に、遊技者が、操作報知ナビにより指標図柄（この例では、図柄位置１７の弁当図柄）と、指標図柄を停止させる停止目標位置（この例では、中段）を把握し、弁当図柄（指標図柄）を図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に狙うことができた場合には、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域（図柄位置０、１、８〜２０）で中リール１１１が停止制御される。この結果、例えば、図２６の第１停止（左）に示すように、弁当図柄（図柄位置１７）の直近の図柄位置１４に対応するＲＢ図柄が図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に引き込まれて停止される。この場合、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域４にはベル図柄、中段の図柄領域５にはＲＢ図柄、下段の図柄領域６にはチェリー図柄がそれぞれ停止表示されているため、小役５に対応する図柄組合せ（ベル−俵−ベル）は停止表示することができない状態（小役５の入賞が不可能な状態）となっている。なお、この例では、操作報知ナビにより、ストップボタン１３７〜１３９の押し順、指標図柄、および指標図柄を停止させる停止目標位置を遊技者が把握した例を示したが、遊技者がこれらの情報を把握できなかった場合でも、運良く、ストップボタン１３７〜１３９の押し順、指標図柄、および指標図柄を停止させる停止目標位置がそれぞれ合致した場合には、ＲＢ図柄が図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に引き込まれて停止される。
【０１７４】
一方、図示はしないが、ストップボタン１３８の停止操作時に、遊技者が、弁当図柄（指標図柄）を図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に狙うことができなかった場合（例えば、指標図柄、および指標図柄を停止させる停止目標位置が把握できなかった場合）には、俵図柄が図柄領域５に停止可能な領域（図柄位置２〜７の領域）で中リール１１１が停止制御され、俵図柄が図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に引き込まれて停止される。
【０１７５】
続いて、このような小役５の入賞が不可能な状態において、左リール１１０に対応するストップボタン１３７が遊技者によって停止操作され、第２停止リールとして左リール１１０が停止された場合には、主制御部３００は、上記図１５（ｂ）に示す、条件装置（特別役＋小役５）が作動し、かつ小役５に入賞不可能な状態（非テンパイ中）で、左リール１１０または右リール１１２を２番目に停止させる場合に選択するリール停止テーブルに従って左リール１１０の停止制御を行う。上記図１５（ｂ）に示したリール停止テーブルは、上述の通り、図柄位置０、７、１４に対応するＲＢ図柄のいずれかを、左リール１１０の停止時は図柄表示窓１１３の上段の図柄領域１または下段の図柄領域３に停止させるためのテーブルである。
【０１７６】
このため、ストップボタン１３７の停止操作のタイミングに関係なく、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域１または下段の図柄領域３にＲＢ図柄が停止表示され、例えば、図２６の第２停止（左）に示すように、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域１にＲＢ図柄が停止表示される。
【０１７７】
続いて、このような小役５の入賞が不可能な状態において、右リール１１１に対応するストップボタン１３９が遊技者によって停止操作され、第３停止リールとして右リール１１２が停止された場合には、主制御部３００は、上記図１５（ｂ）に示す、条件装置（特別役＋小役５）が作動し、かつ小役５に入賞不可能な状態（非テンパイ中）で、左リール１１０または右リール１１２を３番目に停止させる場合に選択するリール停止テーブルに従って右リール１１２の停止制御を行う。上記図１５（ｂ）に示したリール停止テーブルは、上述の通り、図柄位置０、７、１４に対応するＲＢ図柄のいずれかを、右リール１１２の停止時は図柄表示窓１１３の上段の図柄領域７または下段の図柄領域９に停止させるためのテーブルである。
【０１７８】
このため、ストップボタン１３９の停止操作のタイミングに関係なく、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域７または下段の図柄領域９にＲＢ図柄が停止表示され、例えば、図２６の第３停止（左）に示すように、図柄表示窓１１３の下段の図柄領域９にＲＢ図柄が停止表示され、対角有効ライン１上に、特別役（ＲＢ）に対応する図柄の組合せ「ＲＢ−ＲＢ−ＲＢ」が停止表示される（特別役（ＲＢ）に入賞する）。
【０１７９】
一方、遊技者が、図２７（ａ）に示す操作報知ナビにより第１停止リール（この例では、中リール１１１）を把握することができず（ストップボタン１３７〜１３９の押し順を把握することができず）、全リール１１０〜１１２の回転中に、中リール１１１に対応するストップボタン１３８以外（ストップボタン１３７、またはストップボタン１３９）を停止操作し、第１停止リールとして中リール１１１以外（左リール１１０、または右リール１１２）を停止させた場合には、主制御部３００は、上記図１５（ａ）に示す、条件装置（特別役＋小役５）が作動した状態で、左リール１１０または右リール１１２を最初に停止させる場合に選択するリール停止テーブルに従って左リール１１０、または右リール１１２の停止制御を行う。上記図１５（ａ）に示したリール停止テーブルは、上述の通り、図柄位置４、１１、１８に対応するベル図柄のいずれかを、左リール１１０の停止時は図柄表示窓１１３の上段の図柄領域１または下段の図柄領域３に、右リール１１２の停止時は図柄表示窓１１３の上段の図柄領域７または下段の図柄領域９に、それぞれ停止させるためのテーブルである。
【０１８０】
このため、ストップボタン１３７の停止操作のタイミングに関係なく、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域１または下段の図柄領域３にベル図柄が停止表示され、例えば、図２６の第１停止（右）に示すように、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域１にベル図柄が停止表示される。
【０１８１】
続いて、第２停止リールとして中リール１１１が停止された場合には、主制御部３００は、上記図１６に示したリール停止テーブルに従って中リール１１１の停止制御を行う。上記図１６に示す、中リール１１１を２番目に停止させる場合に選択するリール停止テーブルは、上述の通り、ストップボタン１３８の停止操作時の図柄位置データが図柄位置２〜７の領域（ＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域であって俵図柄が図柄領域５に停止可能な領域）である場合には、図柄位置２、３に対応する俵図柄のいずれかを図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止させる一方で、ストップボタン１３８の停止操作時の図柄位置データが図柄位置０、１、８〜２０の領域（ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域であって俵図柄が図柄領域５に停止不可能な領域）である場合には、図柄位置０、４、９、１４、１９に対応するＲＢ図柄のいずれかを図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止させるためのリール停止テーブルである。
【０１８２】
このため、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域であって俵図柄が図柄領域５に停止可能な領域（図柄位置２〜７）においてストップボタン１３８の停止操作を行った場合には、例えば、図２６の第２停止（中央）に示すように、図柄位置３に対応する俵図柄を図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止させることが可能となる。なお、この場合、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域４には俵図柄、中段の図柄領域５には俵図柄、下段の図柄領域６にはＲＢ図柄がそれぞれ停止表示されているため、小役５に対応する図柄組合せ（ベル−俵−ベル）を停止表示することができる状態（小役５の入賞が可能な状態）となっている。
【０１８３】
一方、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域であって俵図柄が図柄領域５に停止不可能な領域（図柄位置０〜３、８〜２０）においてストップボタン１３８の停止操作を行った場合には、例えば、図２６の第２停止（右）に示すように、図柄位置９に対応するＲＢ図柄が図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止される。なお、この場合、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域４にはボタン柄図、中段の図柄領域５にはＲＢ図柄、下段の図柄領域６にはベル図柄がそれぞれ停止表示されているため、小役５に対応する図柄組合せ（ベル−俵−ベル）は停止表示することができない状態（小役５の入賞が不可能な状態）となっている。
【０１８４】
続いて、小役５の入賞が可能な状態（図２６の第２停止（中央））において、右リール１１２に対応するストップボタン１３９が遊技者によって停止操作され、第３停止リールとして右リール１１２が停止された場合には、主制御部３００は、上記図１５（ａ）に示す、条件装置（特別役＋小役５）が作動し、かつ小役５に入賞可能な状態（テンパイ中）で、左リール１１０または右リール１１２を３番目に停止させる場合に選択するリール停止テーブルに従って右リール１１２の停止制御を行う。上記図１５（ａ）に示したリール停止テーブルは、上述の通り、図柄位置４、１１、１８に対応するベル図柄のいずれかを、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域７または下段の図柄領域９に停止させるためのテーブルである。
【０１８５】
このため、ストップボタン１３９の停止操作のタイミングに関係なく、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域７または下段の図柄領域９にベル図柄が停止表示され、例えば、図２６の第３停止（中央）に示すように、図柄表示窓１１３の下段の図柄領域９にベル図柄が停止表示され、対角有効ライン１上に、小役５に対応する図柄の組合せ「ベル−俵−ベル」が停止表示され（小役５に入賞し）、遊技者にメダル１枚の払出を行う。
【０１８６】
一方、小役５の入賞が不可能な状態（図２６の第２停止（右））において、右リール１１２に対応するストップボタン１３９が遊技者によって停止操作され、第３停止リールとして右リール１１２が停止された場合には、主制御部３００は、上記図１５（ｂ）に示す、条件装置（特別役＋小役５）が作動し、かつ小役５に入賞不可能な状態（非テンパイ中）で、左リール１１０または右リール１１２を３番目に停止させる場合に選択するリール停止テーブルに従って右リール１１２の停止制御を行う。上記図１５（ｂ）に示したリール停止テーブルは、上述の通り、図柄位置０、７、１４に対応するＲＢ図柄のいずれかを、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域７または下段の図柄領域９に停止させるためのテーブルである。
【０１８７】
このため、ストップボタン１３９の停止操作のタイミングに関係なく、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域７または下段の図柄領域９にＲＢ図柄が停止表示され、例えば、図２６の第３停止（右）に示すように、図柄表示窓１１３の中段の図柄領域８にブランク図柄が停止表示され、いずれの有効ライン上にも、小役５に対応する図柄組合せ「ベル−俵−ベル」およびその他の役に対応する図柄組合せが停止表示されることはない（いずれの役にも入賞しない）。
【０１８８】
なお、この例では、条件装置（特別役＋小役５）が作動した場合における操作報知ナビの報知態様として、第１停止リールは「中リール」、図柄は「弁当図柄」、コメントは「中段に狙って」を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、中リール１１１の図柄位置１８に対応するベル図柄を中リール１１１の下段に狙うように報知（例えば、中リール１１１の図柄位置１６〜１８を液晶表示装置１５７に表示し、図柄位置１８のベル図柄を矢印表示して他のベル図柄と区分する報知を実行）したり、図柄位置１９、２０、０に対応するＲＢ図柄、ブランク図柄およびＲＢ図柄から成る所定の配列位置を図柄領域４、５、６に狙うように報知してもよい。また、操作報知ナビの報知態様として、３つのリール１１０〜１１２のうちで最初に停止させる第１停止リールの情報と、リール停止の指標となる指標図柄の情報と、コメント（指標図柄を停止させる停止目標位置の情報）を例示したが、これらの情報の一部（例えば、第１停止リールの情報のみ、指標図柄の情報のみ）を報知するように構成してもよい。すなわち、リール１１０〜１１２の図柄配列、リール停止制御における図柄の引き込み範囲、リール１１０〜１１２の停止優先順位（例えば、ボーナス役＜小役）という制約があっても、特別役に対応する図柄組合せを有効ライン上に表示させる際に、特別役と同時に成立している他の役（例えば、小役５）によって、特別役の入賞が邪魔されないような内容（停止可能な領域）を遊技者に対して的確に報知できればよい。
【０１８９】
また、図２７（ｂ）に示すように、条件装置（特別役＋小役５＋小役６）が作動した場合には、液晶表示装置１５７を用いた操作報知ナビの演出（この例では、「中リールの枠上に弁当図柄を狙って！！」といった文字や図形の表示）を行うと同時に、スピーカ４８３を用いた操作報知ナビの演出（この例では、「中（なか）！」といった音声の出力）を行う。このように、停止操作の指標となる図柄の停止目標位置を図柄表示窓の中段以外の位置とすれば、操作報知ナビのバリエーションを増やすことができる上に、停止操作のタイミングを取りにくくして遊技の難易度を高めることができ、遊技が単調になることを防ぐことができる場合がある。また、スロットマシン特有の目押し操作の楽しみや醍醐味を遊技者に提供することができ、スロットマシンに好適である。
【０１９０】
また、上述の通り、条件装置（特別役＋小役５）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域は、図柄位置０、１、８〜２０の領域（領域の大きさは、図柄１５個分）であるのに対して、条件装置（特別役＋小役５＋小役６）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域は、図柄位置０、１、１７〜２０の領域（領域の大きさは、図柄６個分）であり、後者の領域の大きさは前者よりも図柄９個分も小さくなっている。しかしながら、ＲＢ図柄が停止可能な領域が狭い場合であっても、図２７（ｂ）に示すような操作報知ナビを行うことによって、ＲＢ図柄を停止させることができる可能性を高めることができ、遊技者の遊技意欲を持続できる場合がある。
【０１９１】
以上説明したように、本実施例に係るスロットマシン１００は、複数種類の役の内部当選の当否を抽選によって決定する抽選手段（例えば、入賞役内部抽選）と、複数の図柄が配列され、回転駆動される複数のリール（例えば、リール１１０〜１１２）と、単一の図柄を表示する図柄領域を複数有する表示領域（例えば、図柄領域１〜９で構成される表示領域）と、前記抽選手段により内部当選した役を入賞させるために、回転駆動された前記複数のリールの各々を停止させ、前記内部当選した役に対応する図柄組合せを前記表示領域に停止表示する制御を行うリール制御手段（例えば、リール制御処理）と、前記リール制御手段により前記内部当選した役に対応する図柄組合せを前記表示領域に停止表示させるための操作の指示を所定の報知態様で報知する操作報知手段（例えば、演出制御処理）と、を備える遊技台であって、前記複数種類の役には、第１の図柄組合せ（例えば、ＲＢ−ＲＢ−ＲＢ）に対応する第１の役（例えば、特殊役（ＲＢ役））と、前記第１の図柄組合せとは異なる第２の図柄組合せ（ベル−俵−ベル）に対応する第２の役（例えば、小役５）と、が含まれ、前記複数の図柄には、前記第１の図柄組合せを構成する第１の図柄（例えば、ＲＢ図柄）と、前記第２の図柄組合せを構成する第２の図柄（例えば、俵図柄）と、が含まれ、前記複数のリールのうち、少なくとも１つのリールには、前記リール制御手段によって、前記第１の図柄が前記図柄領域に引き込んで停止表示されないとともに前記第２の図柄が前記図柄領域に引き込んで停止表示される第１の領域（例えば、図１６の図柄位置２〜７の領域）と、前記第１の図柄が前記図柄領域に引き込んで停止表示されるとともに前記第２の図柄が前記図柄領域に引き込んで停止表示されない第２の領域（例えば、図１６の図柄位置０、１、８〜２０の領域）と、があり、前記操作報知手段は、前記抽選手段により当該遊技にて前記第１の役と前記第２の役が同時に内部当選している場合に、前記第２の領域に関する操作の指示を所定の報知態様（例えば、報知操作ナビ）で報知することを特徴とする、遊技台である。
【０１９２】
本実施例１に係るスロットマシン１００によれば、遊技者の誤解や違和感などを解消できる場合があり、図柄配列（図柄領域に引き込める図柄と引き込めない図柄）の再確認を行う必要がなく、遊技店の閉店間際や帰宅時間が迫っているときなど、遊技時間を十分に確保できないときに特に有効である。また、遊技者の遊技技量に関わらず平等な遊技を提供することが可能となり、遊技者の遊技意欲を遊技技量に関わらず持続させることができる場合がある。
【０１９３】
なお、本発明に係る「第２の役」は、単一の小役（例えば、小役５）でも、重複する複数の小役（例えば、小役５＋小役６）でもよい。また、本発明に係る「第２の領域に関する操作の指示」としては、リールに施された複数種類の図柄のうち、停止操作の指標となる指標図柄（例えば、弁当図柄）を報知することや、指標図柄の停止目標となる位置（例えば、中段や枠上）を報知することや、複数のリールのうち、所定の役が停止可能（または停止不可能）な領域の大きさが最も大きいリールを第１停止することを報知すること、などが挙げられる。
【０１９４】
また、前記第２の役（例えば、小役）には、第３の役（例えば、小役５）と、前記第３の役とは異なる第４の役（例えば、小役６）と、が含まれ、前記リールにおける第１の領域および第２の領域は、当該遊技にて前記第１の役と同時に内部当選する前記第３の役、または前記第４の役に応じて、異なる領域とされていてもよい。例えば、小役５に対応する第１の領域は図１６の図柄位置２〜７の領域（領域の大きさは６）であるのに対して、小役６に対応する第１の領域は図１７の図柄位置８〜１６の領域（領域の大きさは９）であり、両者の領域の位置と大きさが異なっている。また、小役５に対応する第２の領域は図１６の図柄位置０、１、８〜２０の領域（領域の大きさは１５）であるのに対して、小役６に対応する第２の領域は図１７の図柄位置０〜７、１７〜２０の領域（領域の大きさは１２）であり、両者の領域の位置と大きさが異なっている。
【０１９５】
このような構成とすれば、遊技者の誤解や違和感などを、より確実に解消できる場合がある上に、報知態様を多彩にすることができ、遊技が単調になることを防止できる場合がある。また、重複する役に応じて領域を異ならせるように構成された遊技台に好適である。
【０１９６】
また、前記領域に関する操作の指示とは、当該領域に含まれる指標図柄（例えば、弁当図柄）を前記図柄領域を基準とした所定位置（例えば、中段の図柄領域５などの枠内、図柄領域１〜９以外の枠上や枠下）に停止表示させることを促す操作の指示であってもよい。
【０１９７】
このような構成とすれば、指標図柄によって報知の内容をわかりやすくすることができ、遊技者の遊技技量に関わらず目押し操作を容易化できる場合がある。
【０１９８】
また、前記第２の役（例えば、小役）には、第３の役（例えば、小役５）と、前記第３の役とは異なる第４の役（例えば、小役６）と、が含まれ、前記複数のリールには、当該遊技にて前記第１の役と前記第３の役が同時に内部当選している場合（例えば、条件装置（特別役＋小役５）が作動している場合）に、前記第２の領域が他のリールよりも広い第１のリールと、当該遊技にて前記第１の役と前記第４の役が同時に内部当選している場合（例えば、条件装置（特別役＋小役６）が作動している場合）に、前記第２の領域が他のリールよりも広い第２のリールと、が含まれ、前記操作報知手段は、当該遊技にて前記第１の役と前記第３の役が同時に内部当選している場合には、前記第１のリールを他のリールよりも優先して停止させる操作の指示（例えば、第１停止リールの情報）を所定の報知態様で報知するとともに、当該遊技にて前記第１の役と前記第４の役が同時に内部当選している場合には、前記第２のリールを他のリールよりも優先して停止させる操作の指示（例えば、第１停止リールの情報）を所定の報知態様で報知してもよい。
【０１９９】
このような構成とすれば、初めの操作で入賞を否定されることを最大限に軽減できるため、後の操作に望みをつなげることができ、遊技者の入賞への期待感を持続させることができる場合がある。
【０２００】
また、前記第２の図柄組合せを構成する前記第２の図柄（例えば、ベル図柄）は、前記第１の図柄組合せを構成する前記第１の図柄（例えば、ＲＢ図柄）以外とされ、前記表示領域が有する複数の図柄領域（例えば、図柄領域１〜９）には、該複数の図柄領域に停止表示された複数の図柄が図柄組合せとして有効とされる有効図柄領域（例えば、図柄領域１、３、５、７、９）が含まれ、前記複数のリールの各々は、当該リールにおける前記第１の図柄が前記有効図柄領域に停止表示された場合には、前記リールにおける前記第２の図柄が前記有効図柄領域に停止表示されないように配列されていてもよい。
【０２０１】
このような構成とすれば、第１の図柄を停止できれば確実に他の役の入賞を除外することができ、残されたリールで目押しする図柄に迷いがなくなる。このため、遊技者の誤解や違和感などを、より確実に解消できる場合がある。
【０２０２】
また、前記第１の役（例えば、特別役（ＲＢ役））が入賞したことに基づいて、第１の特典（例えば、ＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード））の付与を行う第１特典付与手段と、前記第２の役（例えば、小役５）が入賞したことに基づいて、前記第１の特典における遊技価値よりも低い遊技価値となる第２の特典（例えば、メダル１枚の払出）の付与を行う第２特典付与手段と、をさらに備えてもよい。
【０２０３】
このような構成とすれば、第１の役と第２の役で遊技価値が異なるため、遊技者の遊技意欲を適度に刺激することができ、遊技が単調になるのを防ぐことができる場合がある。また、遊技者に、第１の特典と第２の特典の選択肢を与えることが可能となり、遊技性を高めることができる場合がある。
【０２０４】
また、前記第１特典付与手段により行われる前記第１の特典の付与とは、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技状態（例えば、ＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード））が設定されることであり、前記第２特典付与手段により行われる前記第２の特典の付与とは、所定数（例えば、１枚）の遊技媒体（例えば、メダル）が払出されることであってもよい。
【０２０５】
このような構成とすれば、第１の役と第２の役で遊技価値の提供態様が異なるため、遊技者の遊技意欲を適度に刺激することができ、遊技が単調になるのを防ぐことができる場合がある。また、遊技者に、特別遊技状態の設定か、遊技媒体の払出かの選択肢を与えることが可能となり、遊技性を高めることができる場合がある。また、役の図柄組合せの優先停止順序を、優先順位の高い順に、小役＞特別役（ボーナス役）としている遊技台では、遊技者は、特別役による利益よりも小役による利益を優先させることができるため、遊技店の閉店間際や帰宅時間が迫っているときなど、遊技時間を十分に確保できないときに特に有効である。
【０２０６】
なお、上記実施例では、本発明に係る「特別遊技状態」としてＲＢ遊技を例に挙げたが、例えば、ＢＢ遊技（ビッグボーナス遊技：例えば、ＲＢ遊技を複数回行うことが可能な遊技）、ＭＢ遊技（ミドルボーナス遊技：例えば、いずれか１つのリールが７５ｍｓ以内に停止し、全ての役の内部当選フラグが成立して、遊技者の停止操作によってリールを停止した位置で入賞を判定する遊技）、ＣＢ遊技（チャレンジボーナス遊技：例えば、目押し操作でボーナス役を揃えることが可能となる遊技）等の特別遊技でもよい。
【０２０７】
また、上記実施例においては、メダル（コイン）を遊技媒体としたスロットマシンの例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遊技球（例えば、パチンコ玉）を遊技媒体としたスロットマシンなどにも適用可能である。
【０２０８】
また、スロットマシンの実機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。
【０２０９】
なお、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、実施例に記載した複数の構成のうち、１つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。
【産業上の利用可能性】
【０２１０】
本発明に係る遊技台は、スロットマシン等に代表される遊技台に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【０２１１】
【図１】スロットマシンの外観斜視図を示したものである。
【図２】図柄表示窓の略示正面図である。
【図３】主制御部の回路ブロック図を示したものである。
【図４】副制御部の回路ブロック図を示したものである。
【図５】各リールに施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
【図６】役の種類、役の名称、役に対応する図柄組合せ、役の払出し、備考を示した図である。
【図７】設定Ｎにおける単独役と重複役の内部当選確率の一例をＲＴモード別に示した図である。
【図８】役の優先停止順と、役の名称と、役に対応する図柄組合せを停止させる際の停止条件を示した図である。
【図９】遊技状態の遷移を示した状態遷移図である。
【図１０】主制御部３００のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【図１１】リール制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図１２】リール停止処理の流れを示すフローチャートである。
【図１３】リール停止テーブル選択処理の流れを示すフローチャートである。
【図１４】条件装置（特別役＋小役１）が作動した場合に選択されるリール停止テーブルの一例である。
【図１５】条件装置（特別役＋小役５）が作動した場合に選択されるリール停止テーブルの一例である。
【図１６】条件装置（特別役＋小役５）が作動した場合に選択されるリール停止テーブルの一例である。
【図１７】条件装置（特別役＋小役６）が作動した場合に選択されるリール停止テーブルの一例である。
【図１８】条件装置（特別役＋小役５＋小役６）が作動した場合に選択されるリール停止テーブルの一例である。
【図１９】条件装置（特別役＋小役６＋小役７）が作動した場合に選択されるリール停止テーブルの一例である。
【図２０】遊技状態制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図２１】（ａ）副制御部４００の割込み処理の流れを示すフローチャートである。（ｂ）副制御部４００のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【図２２】副制御部の演出状態の遷移を示した状態遷移図である。
【図２３】操作報知演出の抽選データの一例である。
【図２４】報知態様テーブルの一例である。
【図２５】演出制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図２６】条件装置（特別役＋小役５）が作動した場合におけるリール停止制御の流れの一例を示した図である。
【図２７】（ａ）条件装置（特別役＋小役５）が作動した場合における操作報知演出の一例を示した図である。（ｂ）条件装置（特別役＋小役５＋小役６）が作動した場合における操作報知演出の一例を示した図である。
【符号の説明】
【０２１２】
１００ スロットマシン
１０１ 本体
１０２ 前面扉
１１０、１１１、１１２ リール
１１３ 図柄表示窓
１１４ ライン
１２０ 有効ライン表示ランプ
１３０、１３１ メダル投入ボタン
１３５ スタートレバー
１３７、１３８、１３９ ストップボタン
１５７ 液晶表示装置
３００ 主制御部
４００ 副制御部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、スロットマシンなどに代表される遊技台に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来より、例えば、内部抽選により当選した内部当選役に応じた入賞を与えるスロットマシンがある。このようなスロットマシンとしては、１回のゲームで複数の役（例えば、ボーナス役と３枚役「スター」）を同時に内部当選させ得るように構成し、内部当選した複数の役のいずれかに入賞させるようにしたものがある。（例えば、特許文献１参照）。
【特許文献１】特開２００７−１９０１５１号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
ところで、従来のスロットマシンでは、例えば、１回のゲームでボーナス役と小役に内部当選した場合に、内部当選したボーナス役、または小役のいずれかを所定の抽選値に基づいて告知（報知）し、当該告知された役を目押しさせられる構成としている。しかしながら、図柄配列、引き込み範囲、優先引き込み（たとえば、ボーナス役＞小役）の制約から、遊技者が告知された役の図柄を目押しし、該目押しをした図柄が引き込み範囲内（０コマ〜４コマ）であるにもかかわらず、意図していない他の役（同時に内部当選している一方の役）の図柄が引き込まれてしまい、入賞させようとした役の図柄が図柄表示窓以外に停止表示されてしまうこととなる。そのため、遊技者に対して、遊技者自身が行った目押し操作に不備があったのではないかと言う誤解や遊技者自身の目押しに違和感を与えかねないといった問題がある。
【０００４】
また、遊技者が入賞させたい役の図柄を停止表示させるためには、上述の制約を考慮した遊技技量（機種特性や各リール配列等の把握）が必要となり、このような遊技技量を熟知した遊技者（上級者）は、ごく一部の遊技者にすぎず、その他の一般的な遊技者（初級、中級）にとっては、意図する役の図柄が停止表示できないことから敬遠されてしまうおそれがあり、万人受けしない遊技台となってしまうおそれもあった。
【０００５】
本発明は、このような従来の問題点を解決するためになされたものであって、遊技者に対して誤解や違和感などを与えることがなく、遊技者の遊技意欲を遊技技量に関わらず持続させることができる遊技台を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
（１）本発明は、複数種類の役の内部当選の当否を抽選によって決定する抽選手段と、複数の図柄が配列され、回転駆動される複数のリールと、単一の図柄を表示する図柄領域を複数有する表示領域と、前記抽選手段により内部当選した役を入賞させるために、回転駆動された前記複数のリールの各々を停止させ、前記内部当選した役に対応する図柄組合せを前記表示領域に停止表示する制御を行うリール制御手段と、前記リール制御手段により前記内部当選した役に対応する図柄組合せを前記表示領域に停止表示させるための操作の指示を所定の報知態様で報知する操作報知手段と、を備える遊技台であって、前記複数種類の役には、第１の図柄組合せに対応する第１の役と、前記第１の図柄組合せとは異なる第２の図柄組合せに対応する第２の役と、が含まれ、前記複数の図柄には、前記第１の図柄組合せを構成する第１の図柄と、前記第２の図柄組合せを構成する第２の図柄と、が含まれ、前記複数のリールのうち、少なくとも１つのリールには、前記リール制御手段によって、前記第１の図柄が前記図柄領域に引き込んで停止表示されないとともに前記第２の図柄が前記図柄領域に引き込んで停止表示される第１の領域と、前記第１の図柄が前記図柄領域に引き込んで停止表示されるとともに前記第２の図柄が前記図柄領域に引き込んで停止表示されない第２の領域と、があり、前記操作報知手段は、前記抽選手段により当該遊技にて前記第１の役と前記第２の役が同時に内部当選している場合に、前記第２の領域に関する操作の指示を所定の報知態様で報知することを特徴とする、遊技台である。
【０００７】
（２）本発明はまた、前記第２の役には、第３の役と、前記第３の役とは異なる第４の役と、が含まれ、前記リールにおける第１の領域および第２の領域は、当該遊技にて前記第１の役と同時に内部当選する前記第３の役、または前記第４の役に応じて、異なる領域とされていることを特徴とする、前記（１）に記載の遊技台である。
【０００８】
（３）本発明はまた、前記領域に関する操作の指示とは、当該領域に含まれる指標図柄を前記図柄領域を基準とした所定位置に停止表示させることを促す操作の指示であることを特徴とする、前記（１）または（２）に記載の遊技台である。
【０００９】
（４）本発明はまた、前記第２の役には、第３の役と、前記第３の役とは異なる第４の役と、が含まれ、前記複数のリールには、当該遊技にて前記第１の役と前記第３の役が同時に内部当選している場合に、前記第２の領域が他のリールよりも広い第１のリールと、当該遊技にて前記第１の役と前記第４の役が同時に内部当選している場合に、前記第２の領域が他のリールよりも広い第２のリールと、が含まれ、前記操作報知手段は、当該遊技にて前記第１の役と前記第３の役が同時に内部当選している場合には、前記第１のリールを他のリールよりも優先して停止させる操作の指示を所定の報知態様で報知するとともに、当該遊技にて前記第１の役と前記第４の役が同時に内部当選している場合には、前記第２のリールを他のリールよりも優先して停止させる操作の指示を所定の報知態様で報知することを特徴とする、前記（１）〜（３）のいずれかに記載の遊技台である。
【００１０】
（５）本発明はまた、前記第２の図柄組合せを構成する前記第２の図柄は、前記第１の図柄組合せを構成する前記第１の図柄以外とされ、前記表示領域が有する複数の図柄領域には、該複数の図柄領域に停止表示された複数の図柄が図柄組合せとして有効とされる有効図柄領域が含まれ、前記複数のリールの各々は、当該リールにおける前記第１の図柄が前記有効図柄領域に停止表示された場合には、前記リールにおける前記第２の図柄が前記有効図柄領域に停止表示されないように配列されていることを特徴とする、前記（１）〜（４）のいずれかに記載の遊技台である。
【００１１】
（６）本発明はまた、前記第１の役が入賞したことに基づいて、第１の特典の付与を行う第１特典付与手段と、前記第２の役が入賞したことに基づいて、前記第１の特典における遊技価値よりも低い遊技価値となる第２の特典の付与を行う第２特典付与手段と、をさらに備えることを特徴とする、前記（１）〜（５）のいずれかに記載の遊技台である。
【００１２】
（７）本発明はまた、前記第１特典付与手段により行われる前記第１の特典の付与とは、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技状態が設定されることであり、前記第２特典付与手段により行われる前記第２の特典の付与とは、所定数の遊技媒体が払出されることであることを特徴とする、前記（６）に記載の遊技台である。
【発明の効果】
【００１３】
本発明に係る遊技台は、遊技者に対して誤解や違和感などを与えることがなく、遊技者の遊技意欲を遊技技量に関わらず持続させることができるという顕著な効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１４】
＜全体構成＞
まず、図１を用いて、本実施例１に係るスロットマシン１００の全体構成について説明する。なお、同図はスロットマシン１００の外観斜視図を示したものである。
【００１５】
スロットマシン１００は、略箱状の本体１０１と、この本体１０１の前面開口部に取り付けられた前面扉１０２とを有して構成されている。スロットマシン１００の本体１０１の中央内部には、外周面に複数種類の図柄が所定コマ数だけ配置されたリールが３個（左リール１１０、中リール１１１、右リール１１２）収納され、スロットマシン１００の内部で回転できるように構成されている。各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形枠材に貼り付けられて各リール１１０乃至１１２が構成されている。リール１１０乃至１１２上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓１１３から縦方向に概ね３つ表示され、合計９つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール１１０乃至１１２を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。なお、本実施例１では、３個のリールをスロットマシン１００の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
【００１６】
また、図柄表示窓１１３の外枠には、点滅や点灯などの点灯制御によって、後述する有効ラインや入賞ラインを報知するためのライン表示ＬＥＤ（図示省略）が配置されている。
【００１７】
さらに、スロットマシン１００内部において各々のリール１１０乃至１１２の近傍には、投光部と受光部からなる光学式センサ（図示省略）が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間を、リールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が後述する入賞ライン上に表示されるようにリール１１０乃至１１２を停止させる。
【００１８】
有効ライン表示ランプ１２０は、ライン１１４のうち、スロットマシン１００に投入されたメダルの枚数に応じて有効となっている有効ラインを示すランプである。ここで、図２を用いて、本実施例における有効ラインと入賞ラインについて説明する。なお、同図は図柄表示窓１１３の略示正面図である。
【００１９】
本実施例の有効ラインには、対角有効ライン１、対角有効ライン２、変則有効ライン１、変則有効ライン２の４本がある。対角有効ライン１は、左リール１１０の上段、中リール１１１の中段、右リール１１２の下段（１〜９で示す表示領域のうちの３つの図柄領域１、５、９）によって構成され、対角有効ライン２は、左リール１１０の下段、中リール１１１の中段、右リール１１２の上段（１〜９で示す表示領域のうちの３つの図柄領域３、５、７）によって構成される。また、変則有効ライン１は、左リール１１０の上段、中リール１１１の中段、右リール１１２の上段（１〜９で示す表示領域のうちの図柄領域１、５、７）によって構成され、変則有効ライン２は、左リール１１０の下段、中リール１１１の中段、右リール１１２の下段（１〜９で示す表示領域のうちの図柄領域３、５、９）によって構成される。
【００２０】
これらの有効ラインは、スロットマシン１００に投入されたメダルの枚数に応じて有効とされるラインである。例えば、後述する３枚賭け遊技（本実施例では、通常遊技状態（ＲＴ０モード）および再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード））では、メダルを３枚投入することによって、対角有効ライン１、対角有効ライン２、変則有効ライン１、変則有効ライン２の４本が有効になる（メダル１枚または２枚では遊技は不可能である）。ここで、４本の有効ラインのいずれかの有効ラインを構成する図柄領域１、３、５、７、９を、図柄領域１〜９に停止表示された複数の図柄が図柄組合せとして有効とされる図柄領域として「有効図柄領域」と称し、４本の有効ラインのいずれの有効ラインも構成しない図柄領域２、４、６、８を、図柄領域１〜９に停止表示された複数の図柄が図柄組合せとして有効とされない図柄領域として「無効図柄領域」と称する。
【００２１】
また、後述する２枚賭け遊技（本実施例では、ＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード））では、メダルを２枚投入することによって、対角有効ライン１、対角有効ライン２、変則有効ライン１、変則有効ライン２の４本が有効になる（メダル１枚または３枚では遊技は不可能である）。この２枚賭け遊技における有効図柄領域と無効図柄領域は、上述の３枚賭け遊技と同じである。
【００２２】
なお、有効ラインの数については４本に限定されるものではなく、例えば、有効ラインを、４本未満、または、５本以上にしてもよい。また、有効図柄領域と無効図柄領域も、上述の例に限定されず、例えば、図柄領域１〜９のうちの少なくとも１つの図柄領域を有効図柄領域としたり、すべての図柄領域を有効図柄領域（無効図柄領域なし）としてもよい。ここで、入賞ラインとは、これらの有効ラインのうち、後述する役に対応する図柄組合せが停止表示され、役に入賞したラインのことである。
【００２３】
図１に戻って、スタートランプ１２１は、リール１１０乃至１１２が回転することができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ１２２は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること（メダルの投入が不要であること）を遊技者に知らせるランプである。告知ランプ１２３は、内部抽選において、特定の入賞役（例えば、後述する特別役（ＲＢ））に内部当選していることを遊技者に知らせるランプである。メダル投入ランプ１２４は、メダルの投入が可能であることを知らせるランプである。払出枚数表示器１２５は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技回数表示器１２６は、メダル投入時のエラー表示や、ＲＢ遊技中の遊技回数、所定の役の入賞回数等を表示するための表示器である。貯留枚数表示器１２７は、スロットマシン１００に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。リールパネルランプ１２８は、演出用のランプである。
【００２４】
メダル投入ボタン１３０、１３１は、スロットマシン１００に電子的に貯留されているメダルを所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施例１においては、メダル投入ボタン１３０が押下される毎に１枚ずつ最大３枚まで投入され、メダル投入ボタン１３１が押下されると３枚投入されるようになっている。メダル投入口１３４は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン１３０又は１３１により電子的に投入することもできるし、メダル投入口１３４から実際のメダルを投入することもできる。精算ボタン１３２は、スロットマシン１００に電子的に貯留されたメダル及びベットされたメダルを精算し、メダル払出口１５５よりメダル受皿１５６に排出するためのボタンである。メダル返却ボタン１３３は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。
【００２５】
スタートレバー１３５は、遊技の開始操作を行うためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口１３４に所望する枚数のメダルを投入して、スタートレバー１３５を操作すると、これを契機としてリール１１０乃至１１２が回転し、遊技が開始される。ストップボタン１３７乃至１３９は、スタートレバー１３５の操作によって回転を開始したリール１１０乃至１１２に対する停止操作を行うためのボタンであり、各リール１１０乃至１１２に対応して設けられている。そして、いずれかのストップボタン１３７乃至１３９を操作すると対応するいずれかのリール１１０乃至１１２が停止することになる。
【００２６】
ドアキー孔１４０は、スロットマシン１００の前面扉１０２のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口１５５は、メダルを払出すための払出口である。メダル受皿１５６は、メダル払出口１５５から払出されたメダルを溜めるための器である。なお、メダル受皿１５６は、本実施例１では発光可能な受皿を採用している。
【００２７】
上部ランプ１５０、サイドランプ１５１、中央ランプ１５２、腰部ランプ１５３、下部ランプ１５４は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。演出装置１９０は、例えば開閉自在な扉装置（シャッター）１６３が前面に取り付けられた液晶表示装置を含み、この演出装置１９０には、例えば小役告知等の各種の情報が表示される。音孔１６０は、スロットマシン１００内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。タイトルパネル１６２には、スロットマシン１００を装飾するための図柄が描かれる。
【００２８】
＜主制御部３００＞
次に、図３および図４を用いて、このスロットマシン１００の制御部の回路構成について詳細に説明する。
【００２９】
スロットマシン１００の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部３００と、主制御部３００より送信されたコマンドに応じて各種機器を制御する副制御部４００と、副制御部４００より送信されたコマンドに応じて液晶表示装置１５７や扉装置１６３を制御する扉・液晶画面表示制御部４９０によって構成されている。
【００３０】
＜主制御部＞
まず、図３を用いて、スロットマシン１００の主制御部３００について説明する。なお、同図は主制御部３００の回路ブロック図を示したものである。
【００３１】
主制御部３００は、主制御部３００の全体を制御するための演算処理装置であるＣＰＵ３１０や、ＣＰＵ３１０が各ＩＣや各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、その他、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路３１４は、水晶発振器３１１から発振されたクロックを分周してＣＰＵ３１０に供給する回路である。例えば、水晶発振器３１１の周波数が１２ＭＨｚの場合に、分周後のクロックは６ＭＨｚとなる。ＣＰＵ３１０は、クロック補正回路３１４により分周されたクロックをシステムクロックとして受け入れて動作する。
【００３２】
また、ＣＰＵ３１０には、センサやスイッチの状態を常時監視するためのタイマ割り込み処理の周期やモータの駆動パルスの送信周期を設定するためのタイマ回路３１５がバスを介して接続されている。ＣＰＵ３１０は、電源が投入されると、データバスを介してＲＯＭ３１２の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路３１５に送信する。タイマ回路３１５は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をＣＰＵ３１０に送信する。ＣＰＵ３１０は、この割込み要求を契機に、各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、ＣＰＵ３１０のシステムクロックを６ＭＨｚ、タイマ回路３１５の分周値を１／２５６、ＲＯＭ３１２の分周用のデータを４４に設定した場合、この割り込みの基準時間は、２５６×４４÷６ＭＨｚ＝１．８７７ｍｓとなる。
【００３３】
さらに、ＣＰＵ３１０には、各ＩＣを制御するためのプログラム、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等の各種データを記憶しているＲＯＭ３１２や、一時的なデータを保存するためのＲＡＭ３１３が接続されている。これらのＲＯＭ３１２やＲＡＭ３１３については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する副制御部４００においても同様である。また、ＣＰＵ３１０には、外部の信号を受信するための入力インタフェース３６０が接続され、割込み時間ごとに入力インタフェース３６０を介して、スタートレバーセンサ３２１、ストップボタンセンサ３２２、メダル投入ボタンセンサ３２３、精算スイッチセンサ３２４、メダル払い出しセンサ３２６、電源判定回路３２７の状態を検出し、各センサを監視している。
【００３４】
メダル投入センサ３２０は、メダル投入口１３４に投入されたメダルを検出するためのセンサである。スタートレバーセンサ３２１はスタートレバー１３５の操作を検出するためのセンサである。ストップボタンセンサ３２２はストップボタン１３７乃至１３９のいずれかが押された場合、どのストップボタンが押されたかを検出するためのセンサである。メダル投入ボタンセンサ３２３はメダル投入ボタン１３０、１３１のいずれかが押下された場合、どのメダル投入ボタンが押されたかを検出するためのセンサである。精算スイッチセンサ３２４は、精算ボタン１３２に設けられており、精算ボタン１３２が一回押されると、貯留されているメダル及びベットされているメダルが精算されて払い出されることになる。メダル払い出しセンサ３２６は、払い出されるメダルを検出するためのセンサである。電源判定回路３２７は、スロットマシン１００に供給される電源の遮断を検出するための回路である。
【００３５】
ＣＰＵ３１０には、更に、入力インタフェース３６１、出力インタフェース３７０、３７１がアドレスデコード回路３５０を介してアドレスバスに接続されている。ＣＰＵ３１０は、これらのインタフェースを介して外部のデバイスと信号の送受信を行っている。入力インタフェース３６１には、インデックスセンサ３２５が接続されている。インデックスセンサ３２５は、各リール１１０乃至１１２の取付台の所定位置に設置されており、リール１１０乃至１１２に設けた遮光片がこのインデックスセンサ３２５を通過するたびにハイレベルになる。ＣＰＵ３１０は、この信号を検出すると、リールが１回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。出力インタフェース３７０には、リールを駆動させるためのモータを制御するリールモータ駆動部３３０と、ホッパー（バケットにたまっているメダルをメダル払出口１５５から払出すための装置。）のモータを駆動するためのホッパーモータ駆動部３３１と、遊技ランプ３４０（具体的には、入賞ライン表示ランプ１２０、スタートランプ１２１、再遊技ランプ１２２、告知ランプ１２３、メダル投入ランプ１２４等）と、７セグメント（ＳＥＧ）表示器３４１（払出枚数表示器１２５、遊技情報表示器１２６、貯留枚数表示器１２７等）が接続されている。
【００３６】
また、ＣＰＵ３１０には、乱数発生回路３１７がデータバスを介して接続されている。乱数発生回路３１７は、水晶発振器３１１及び水晶発振器３１６から発振されるクロックに基づいて、一定の範囲内で値をインクリメントし、そのカウント値をＣＰＵ３１０に出力することのできるインクリメントカウンタであり、後述する入賞役の内部抽選をはじめ各種抽選処理に使用される。ＣＰＵ３１０のデータバスには、副制御部４００にコマンドを送信するための出力インタフェース３７１が接続されている。主制御部３００と副制御部４００との情報通信は一方向の通信であり、主制御部３００は副制御部４００へコマンドを送信するが、副制御部４００から主制御部３００へ何らかのコマンド等を送信することはできない。
【００３７】
＜副制御部４００＞
次に、図４を用いて、スロットマシン１００の副制御部４００について説明する。なお、同図は副制御部４００の回路ブロック図を示したものである。
【００３８】
副制御部４００は、主制御部３００より送信された主制御コマンド等に基づいて副制御部４００の全体を制御する演算処理装置であるＣＰＵ４１０や、ＣＰＵ４１０が各ＩＣ、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路４１４は、水晶発振器４１１から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてＣＰＵ４１０に供給する回路である。
【００３９】
また、ＣＰＵ４１０にはタイマ回路４１５がバスを介して接続されている。ＣＰＵ４１０は、所定のタイミングでデータバスを介してＲＯＭ４１２の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路４１５に送信する。タイマ回路４１５は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をＣＰＵ４１０に送信する。ＣＰＵ４１０は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ＩＣや各回路を制御する。
【００４０】
また、ＣＰＵ４１０には、副制御部４００の全体を制御するための命令及びデータ、ライン表示ＬＥＤの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータが記憶されたＲＯＭ４１２や、データ等を一時的に保存するためのＲＡＭ４１３が各バスを介して接続されている。
【００４１】
さらに、ＣＰＵ４１０には、外部の信号を送受信するための入出力インタフェース４６０が接続されており、入出力インタフェース４６０には、図柄表示窓１１３の外枠に配設され、点滅や点灯などの点灯制御によって有効ラインや入賞ラインを報知するためのライン表示ＬＥＤ４２０、前面扉１０２の開閉を検出するための扉センサ４２１、ＲＡＭ４１３のデータをクリアにするためのリセットスイッチ４２２が接続されている。
【００４２】
ＣＰＵ４１０には、データバスを介して主制御部３００から主制御コマンドを受信するための入力インタフェース４６１が接続されており、入力インタフェース４６１を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等が実行される。また、ＣＰＵ４１０のデータバスとアドレスバスには、音源ＩＣ４８０が接続されている。音源ＩＣ４８０は、ＣＰＵ４１０からの命令に応じて音声の制御を行う。また、音源ＩＣ４８０には、音声データが記憶されたＲＯＭ４８１が接続されており、音源ＩＣ４８０は、ＲＯＭ４８１から取得した音声データをアンプ４８２で増幅させてスピーカ４８３から出力する。ＣＰＵ４１０には、主制御部３００と同様に、外部ＩＣを選択するためのアドレスデコード回路４５０が接続されており、アドレスデコード回路４５０には、主制御部３００からのコマンドを受信するための入力インタフェース４６１、時計ＩＣ４２３、７セグメント表示器４４０への信号を出力するための出力インタフェース４７２等が接続されている。
【００４３】
時計ＩＣ４２３が接続されていることで、ＣＰＵ４１０は、現在時刻を取得することが可能である。７セグメント表示器４４０は、スロットマシン１００の内部に設けられており、たとえば副制御部４００に設定された所定の情報を遊技店の係員等が確認できるようになっている。更に、出力インタフェース４７０には、デマルチプレクサ４１９が接続されている。デマルチプレクサ４１９は、出力インタフェース４７０から送信された信号を各表示部等に分配する。即ち、デマルチプレクサ４１９は、ＣＰＵ４１０から受信されたデータに応じて上部ランプ１５０、サイドランプ１５１、中央ランプ１５２、腰部ランプ１５３、下部ランプ１５４、リールパネルランプ１２８、タイトルパネルランプ１７０、払出口ストロボ１７１を制御する。タイトルパネルランプ１７０は、タイトルパネル１６２を照明するランプであり、払出口ストロボ１７１は、メダル払い出し口１５５の内側に設置されたストロボタイプのランプである。なお、ＣＰＵ４１０は、扉・液晶画面制御部４９０への信号送信は、デマルチプレクサ４１９を介して実施する。扉・液晶画面制御部４９０は、液晶表示装置１５７及び扉装置１６３を制御する制御部である。
【００４４】
＜図柄配列＞
次に、図５を用いて、上述の各リール１１０〜１１２に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール（左リール１１０、中リール１１１、右リール１１２）に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
【００４５】
各リール１１０〜１１２には、同図の右側に示す複数種類（本実施例では、８種類）の図柄が所定コマ数（本実施例１では、番号０〜２０の２１コマ）だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号０〜２０は、各リール１１０〜１１２上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施例１では、左リール１１０の番号０のコマには「ＲＢ図柄」、中リール１１１の番号１のコマには「ベル図柄」、右リール１１２の番号１のコマには「ブランク図柄」がそれぞれ配置されている。
【００４６】
また、左リール１１０と右リール１１２の図柄は、左リールと右リールの各々に対応する有効図柄領域１、３、７、９に、後述する特別役に対応する図柄組合せに含まれるＲＢ図柄が停止表示された場合に、後述する小役１〜小役１０に対応する図柄組合せに含まれるベル図柄、俵図柄、ボタン図柄、および弁当図柄が、無効図柄領域（図柄領域２、８）に停止表示されるか、表示領域（図柄領域１〜３、７〜９）に停止表示されないように配列されている。
【００４７】
具体的には、左リール１１０に施されたＲＢ図柄の１つ上の図柄はブランク図柄、２つ上の図柄はリプレイ図柄、１つ下および２つ下の図柄はブランク図柄とされており、左リール１１０の図柄は、左リール１１０に対応する図柄領域１または３にＲＢ図柄が停止表示された場合に、小役１〜小役１０に対応する図柄組合せに含まれるベル図柄、俵図柄、ボタン図柄、および弁当図柄が、無効図柄領域（図柄領域２）に停止表示されるか、表示領域（図柄領域１〜３）に停止表示されないように配列されている。
【００４８】
また、右リール１１２に施されたＲＢ図柄の１つ上の図柄はブランク図柄、２つ上の図柄はリプレイ図柄、１つ下および２つ下の図柄はブランク図柄とされており、右リール１１２の図柄は、右リール１１２に対応する図柄領域７または９にＲＢ図柄が停止表示された場合に、小役１〜小役１０に対応する図柄組合せに含まれるベル図柄、俵図柄、ボタン図柄、および弁当図柄が、無効図柄領域（図柄領域８）に停止表示されるか、表示領域（図柄領域７〜９）に停止表示されないように配列されている。
【００４９】
また、中リール１１１の図柄は、中リール１１１に対応する有効図柄領域５にＲＢ図柄が停止表示された場合に、小役１〜小役１０に対応する図柄組合せに含まれるベル図柄、俵図柄、ボタン図柄、および弁当図柄が、無効図柄領域（図柄領域４、６）に停止表示されるか、表示領域（図柄領域４〜６）に停止表示されないように配列されている。
【００５０】
なお、本実施例では、表示領域（図柄領域１〜９）の一部（図柄領域１、３、５、７、９）を有効図柄領域としているが、表示領域（図柄領域１〜９）のすべてを有効図柄領域とした場合（無効図柄領域を備えない場合）には、各リールに対応する図柄領域（たとえば、左リール１１０に対応する図柄領域１〜３）のいずれかにＲＢ図柄が停止表示された場合に、小役１〜小役１０に対応する図柄組合せに含まれるベル図柄、俵図柄、ボタン図柄、および弁当図柄が、各リールに対応する図柄領域（たとえば、左リール１１０に対応する図柄領域１〜３）に停止表示されないように配列すればよい。
【００５１】
＜役の種類＞
次に、図６を用いて、スロットマシン１００の役の種類について説明する。なお、同図は、役（作動役を含む）の種類、役の名称、役に対応する図柄組合せ、役の払出し、備考を示した図である。
【００５２】
スロットマシン１００の役は、特別役（ボーナス役）と、一般役に大別することができる。本実施例の特別役（ボーナス役）は、ＲＢのみである。一方、本実施例の一般役には、小役１（ベル１）〜小役１０（ベル１０）と、小役１１（チェリー）と、再遊技役（リプレイ）がある。なお、役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
【００５３】
「特別役（ＲＢ）」は、入賞により特別遊技であるボーナス遊技が開始される特別役である。対応する図柄組合せは、「ＲＢ−ＲＢ−ＲＢ」である。また、特別役（ＲＢ）についてはフラグ持越しを行う。すなわち、特別役（ＲＢ）に内部当選すると、これを示すＲＢフラグが設定される（主制御部３００のＲＡＭ３１３の所定のエリア内にＲＢフラグありの情報が記憶される）が、その遊技において特別役（ＲＢ）に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すＲＢフラグが設定された状態（ＲＢフラグありの状態）が維持され、次遊技以降でも特別役（ＲＢ）に内部当選中となり、特別役（ＲＢ）に対応する図柄組み合わせが、揃って入賞できる状態にある。
【００５４】
「小役１（ベル１）〜小役１０（ベル１０）」は、入賞により所定数のメダルが払い出される役である。本実施例では、小役１（ベル１）の払出しは、３枚賭け遊技（後述する通常遊技状態（ＲＴ０モード）または再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード））が２枚、２枚賭け遊技（後述するＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード））が１５枚であり、小役２（ベル２）〜小役１０（ベル１０）の払出しは、遊技状態に関係なく１枚である。また、各々の役に対応する図柄組合せは、図６に示す通りであり、例えば、小役１（ベル１）に対応する図柄組合せは、「ベル−ベル−ベル」であり、小役２（ベル２）に対応する図柄組合せは、「俵−ベル−ベル」である。
【００５５】
「小役１１（チェリー）」（以下、単に、「チェリー」と称する場合がある）は、入賞により所定数（本実施例では１枚）のメダルが払い出される役である。また、対応する図柄組合せは、「ＡＮＹ−チェリー−ＡＮＹ」であり、中リール１１１の図柄領域５にチェリー図柄が停止表示されればよく、左リール１１０と右リール１１２の図柄はどの図柄でもよい。
【００５６】
「再遊技役（リプレイ）」は、入賞により次回の遊技でメダル（遊技媒体）の投入を行うことなく、今回の遊技で投入した枚数と同じ賭け枚数で遊技を行うことができる役であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは「リプレイ−ベル−リプレイ」である。
【００５７】
＜役の内部当選確率＞
次に、図７を用いて、役の内部当選確率について説明する。なお、同図は、設定Ｎにおける単独役と重複役の内部当選確率の一例をＲＴモード別に示した図である。
【００５８】
なお、同図における「ＲＢフラグなし」とは、上述のＲＢフラグが設定されていない状態（特別役（ＲＢ）に対応する図柄組合せを有効ライン上に表示させることが不可能となっている特別役非内部当選状態）を意味し、「ＲＢフラグあり」とは、上述のＲＢフラグが設定されている状態（特別役（ＲＢ）に対応する図柄組合せを有効ライン上に表示させることが可能となっている特別役内部当選状態）を意味している。
【００５９】
各々の役の内部当選確率は、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、後述する内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ（本実施例では６５５３６）で除した値で求められる。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。後述する入賞役内部抽選では、内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、いずれかの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部当選役を決定する。実際には、この抽選データは少なくとも１つの役の当選確率を異ならせた設定１〜設定６が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。なお、遊技店の係員等などによって設定された設定値（１〜６）は、主制御部３００によって、ＲＡＭ３１３に設けられた設定値記憶領域に記憶されるとともに、副制御部４００に対して設定値コマンドとして送信される。
【００６０】
また、本実施例では、上述の一般役（一種類の役に内部当選することが可能な役として「単独役」と称する場合がある）のほかに、複数種類の役に同時に内部当選することが可能な重複役を設けている。なお、重複役とは、単一の役ではなく、複数の役をまとめたものであり、重複役に対応する条件装置（フラグ）が作動するわけではなく、重複役に含まれる複数の役の各々に対応する各条件装置が作動するものである。また、本明細書における「同時に内部当選している」とは、内部抽選によって特別役と小役が同時に重複して内部当選した場合と、前回以前の内部抽選で特別役に内部当選しており（ＲＢフラグあり）、今回の内部抽選で小役が内部当選した場合も含まれる。
【００６１】
例えば、同図のＮＯ１３で示される重複役は、特別役（ＲＢ）と小役１（ベル１）の２種類の役に同時に内部当選することが可能な重複役であり、その内部当選確率は、ＲＴ０モード時（ＲＢフラグなし）とＲＴ２モード時（ＲＢフラグなし）が３２０００／６５５３６、ＲＴ０モード時（ＲＢフラグあり）とＲＴ１モード時とＲＴ２モード時（ＲＢフラグあり）が０である。また、ＮＯ２３で示される重複役は、特別役（ＲＢ）と小役２（ベル２）と小役３（ベル３）の３種類の役に同時に内部当選することが可能な重複役であり、その内部当選確率は、ＲＴ０モード時（ＲＢフラグなし）とＲＴ２モード時（ＲＢフラグなし）が１３９４／６５５３６、ＲＴ０モード時（ＲＢフラグあり）とＲＴ１モード時とＲＴ２モード時（ＲＢフラグあり）が０である。
【００６２】
＜図柄組合せの停止優先順位＞
次に、図８を用いて、役に対応する図柄組合せの停止優先順位について説明する。なお、同図は、役の優先停止順と、役の名称と、備考（役に対応する図柄組合せを停止させる際の停止条件）を示した図である。
【００６３】
本実施例では、再遊技役に内部当選した場合には、小役（小役１〜小役１１）や特別役（ボーナス役）に内部当選している場合であっても、再遊技役に対応する図柄組合せを、内部当選中の他の役に対応する図柄組合せよりも優先して有効ライン上に停止させるようにリール１１０〜１１２の停止制御を行う。例えば、特別役（ＲＢ）の内部当選中に再遊技役に内部当選した場合には、再遊技役に対応する図柄組合せを、内部当選中の特別役（ＲＢ）に対応する図柄組合せよりも優先して有効ライン上に停止させるようにリール１１０〜１１２の停止制御を行う。
【００６４】
また、小役（小役１〜小役１１）に内部当選した場合には、特別役（ボーナス役）に内部当選している場合であっても、小役（小役１〜小役１１）に対応する図柄組合せを、内部当選中の特別役（ボーナス役）に対応する図柄組合せよりも優先して有効ライン上に停止させるようにリール１１０〜１１２の停止制御を行う。例えば、特別役（ＲＢ）の内部当選中に小役１（ベル１）に内部当選した場合には、小役１（ベル１）に対応する図柄組合せを、内部当選中の特別役（ＲＢ）に対応する図柄組合せよりも優先して有効ライン上に停止させるようにリール１１０〜１１２の停止制御を行う。すなわち、役の図柄組合せの優先停止順序は、優先順位の高い順に、再遊技役＞小役＞特別役（ボーナス役）としている。
【００６５】
また、複数の小役を含む重複役（重複小役）に内部当選した場合には、メダルの払出枚数が最も多い小役、またはメダルの払出が可能となっている小役（リール１１０〜１１２によって、対応する図柄組合せの一部が有効図柄領域１、３、５、７、９のいずれかに停止表示されている役）に対応する図柄組合せを、重複当選した他の小役に対応する図柄組合せよりも優先して有効ライン上に停止させるようにリール１１０〜１１２の停止制御を行う。
【００６６】
＜遊技状態の種類＞
次に、図９を用いて、スロットマシン１００の遊技状態の種類について説明する。なお、同図は、遊技状態の遷移を示した状態遷移図である。
【００６７】
本実施例では、スロットマシン１００の遊技状態は、通常遊技状態（ＲＴ０モード）と、ＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード）と、再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）と、に大別することができる。
【００６８】
＜通常遊技状態（ＲＴ０モード）＞
通常遊技状態（ＲＴ０モード）の内容は特に限定されないが、例えば、内部抽選の結果が概ねハズレとなり、遊技者が複数回の遊技を行った場合に遊技中に獲得できるメダルの総数が、遊技中に投入したメダルの総数に満たないような遊技状態をいう。本実施例では、後述するＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード）、および再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）以外の遊技状態をいい、３枚のメダルで遊技を行うことが可能な３枚賭け遊技としている。
【００６９】
本実施例の通常遊技状態（ＲＴ０モード）には、特別役（ボーナス役）に対応する図柄組合せを有効ライン上に表示させることが不可能となっている特別役非内部当選状態（ＲＢフラグなし）と、特別役（ボーナス役）に対応する図柄組合せを有効ライン上に表示させることが可能となっている特別役内部当選状態（ＲＢフラグあり）がある。
【００７０】
通常遊技状態（ＲＴ０モード）の特別役非内部当選状態において特別役（ＲＢ）に内部当選した場合には、通常遊技状態（ＲＴ０モード）の特別役内部当選状態に移行し、通常遊技状態（ＲＴ０モード）の特別役内部当選状態において特別役（ＲＢ）に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合には、後述するＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード）に移行する。
【００７１】
また、後述する再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）の特別役非内部当選状態が終了した場合には、通常遊技状態（ＲＴ０モード）の特別役非内部当選状態に移行し、再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）の特別役内部当選状態が終了した場合には、通常遊技状態（ＲＴ０モード）の特別役内部当選状態に移行する。
【００７２】
＜ＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード）＞
ＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード）の内容は特に限定されないが、遊技者にとって通常遊技状態よりも利益の大きい遊技状態である。本実施例では、遊技中に獲得するメダルの総数が、遊技中に投入したメダルの総数を超えるような遊技状態をいい、２枚のメダルで遊技を行うことが可能な２枚賭け遊技としている。
【００７３】
本実施例のＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード）は、通常遊技状態（ＲＴ０モード）の特別役内部当選状態において特別役（ＲＢ）に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合、または再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）の特別役内部当選状態において特別役（ＲＢ）に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に移行する。
【００７４】
また、ＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード）は、予め定められた回数（例えば、８回）の役の入賞があった場合、または予め定められた回数（例えば、１２回）の遊技が行われた場合に終了し、後述する再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）に移行する。
【００７５】
＜再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）＞
再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）の内容は特に限定されないが、本実施例では、再遊技役の内部当選確率を、通常遊技状態（ＲＴ０モード）における再遊技役の内部当選確率（本実施例では、８９８０／６５５３６）よりも上昇させる変動を行う遊技状態である。再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）は、３枚のメダルで遊技を行うことが可能な３枚賭け遊技としている。
【００７６】
本実施例の再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）は、ＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード）において予め定められた回数（例えば、８回）の役の入賞があった場合、またはＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード）において予め定められた回数（例えば、１２回）の遊技が行われた場合に移行する。
【００７７】
また、再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）には、特別役（ボーナス役）に対応する図柄組合せを有効ライン上に表示させることが不可能となっている特別役非内部当選状態（ＲＢフラグなし）と、特別役（ボーナス役）に対応する図柄組合せを有効ライン上に表示させることが可能となっている特別役内部当選状態（ＲＢフラグあり）がある。
【００７８】
再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）の特別役非内部当選状態において特別役（ＲＢ）に内部当選した場合には、再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）の特別役内部当選状態に移行し、再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）の特別役内部当選状態において特別役（ＲＢ）に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合には、ＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード）に移行する。
【００７９】
また、再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）は、予め定められたゲーム数（例えば、５ゲーム）が行われた場合に通常遊技状態（ＲＴ０モード）に移行するが、再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）の特別役非内部当選状態である場合には、通常遊技状態（ＲＴ０モード）の特別役非内部当選状態に移行し、再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）の特別役内部当選状態である場合には、通常遊技状態（ＲＴ０モード）の特別役内部当選状態に移行する。
【００８０】
＜主制御部メイン処理＞
次に、図１０を用いて、主制御部３００のメイン処理について説明する。なお、同図は、主制御部３００のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【００８１】
遊技の基本的制御は、主制御部３００のＣＰＵ３１０が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、ＣＰＵ３１０が同図の主制御部メイン処理を繰り返し実行する。
【００８２】
スロットマシン１００に電源が投入されると、まず、主制御部メイン処理のステップＳ１０１において各種の初期化処理が実行され、その後、ステップＳ１０２では、メダル投入に関する処理を行う。ここでは、メダルの投入の有無をチェックし、投入されたメダルの枚数に応じて入賞ライン表示ランプ１２０を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、メダルの追加投入をすることなく前回の遊技と同じ賭け数の遊技を行うことができる。また、ステップＳ１０２では、遊技のスタート操作に関する処理を行う。ここでは、スタートレバー１３５が操作されたか否かのチェックを行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定するとともに、副制御部４００に対してスタート信号（スタート受付コマンド）を送信する。
【００８３】
ステップＳ１０３では、有効ラインを確定し、ステップＳ１０４では、乱数発生器３１７で発生させた乱数を取得する。
【００８４】
ステップＳ１０５では、ステップＳ１０４で取得した乱数値と、ＲＯＭ３１２に格納されている入賞役抽選テーブルを用いて、役の内部抽選を行う。また、このステップＳ１０５では、入賞役内部抽選の結果、いずれかの役に内部当選したと判定した場合には、役に対応するコマンドを、また、ハズレ（役の非当選）と判定した場合にはハズレに対応するコマンドを、副制御部４００に送信する。例えば、上記図７のＮＯ１７に示す重複役（特別役＋小役５）に内部当選した場合には、重複役（特別役＋小役５）に内部当選したことが識別可能な重複当選コマンドを副制御部４００に向けて送信し、上記図７のＮＯ２６に示す重複役（特別役＋小役５＋小役６）に内部当選した場合には、重複役（特別役＋小役５＋小役６）に内部当選したことが識別可能な重複当選コマンドを副制御部４００に向けて送信する。
【００８５】
ステップＳ１０６では、ステップＳ１０５の内部抽選結果等に基づき、リール停止テーブルの候補を選択する。例えば、ステップＳ１０５の内部抽選において、上記図７のＮＯ１３に示す重複役（特別役＋小役１）に内部当選したと判定した場合には、左リール１１０、中リール１１１、右リール１１２の各リールのリール停止テーブルの候補として、例えば、後述する図１４（ａ）〜（ｃ）に示すような条件装置（特別役＋小役１）用のリール停止テーブルをすべて選択する。
【００８６】
ステップ１０７では、リール回転開始処理により、全リール１１０〜１１２の回転を開始させる。ステップＳ１０８では、演出用投入ボタンの受付処理を行い、ステップＳ１０９では、リール制御処理を行う。詳細は後述するが、このリール制御処理では、ステップＳ１０６で選択した複数のリール停止テーブルの候補から、リール１１０〜１１２の停止順序や停止状況に応じて、実際にリール停止制御に用いるリール停止テーブルを決定した後、決定したリール停止テーブルに基づいて、押されたストップボタン１３７〜１３９に対応するリール１１０〜１１２の回転を停止させる。
【００８７】
ステップＳ１１０では、ストップボタン１３７〜１３９が押されることによって停止した図柄の入賞判定を行う。ここでは、有効ライン上に、内部当選した役またはフラグ持越し中の役に対応する図柄組合せが揃った（表示された）場合にその役に入賞したと判定する。例えば、有効ライン上に「リプレイ−ベル−リプレイ」が揃っていたならばリプレイ入賞と判定する。また、このステップＳ１１０では、入賞判定の結果、役に入賞したと判定した場合に、当該役に対応するコマンドを副制御部４００に向けて送信する。
【００８８】
ステップＳ１１１では、メダル払出処理を行う。このメダル払出処理では、払い出しのある何らかの役に入賞していれば、その役に対応する枚数のメダルを払い出す処理を行う。ステップＳ１１２では、遊技状態制御処理を行う（詳細は後述）。以上により１遊技が終了し、以降、主制御部メイン処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
【００８９】
＜リール制御処理＞
次に、図１１を用いて、上記主制御部メイン処理のステップＳ１０９のリール制御処理について説明する。なお、同図は、リール制御処理の流れを示すフローチャートである。
【００９０】
ステップＳ２０１では、遊技者によるストップボタン（以下、停止ボタンと称する場合がある）１３７〜１３９の操作を受け付けたか否かを判定する。すなわち、ストップボタンセンサ３２２によりいずれかのストップボタン１３７〜１３９の操作を検出した場合はステップＳ２０２に進み、そうでない場合はストップボタン１３７〜１３９の操作を検出するまで待ち受ける。
【００９１】
ステップＳ２０２では、リール停止処理を行う。なお、リール停止処理の詳細については後述する。ステップＳ２０３では、全てのリール１１０〜１１２が停止したか否かを判定し、全てのリール１１０〜１１２が停止した場合はステップＳ２０４に進み、そうでない場合はステップＳ２０１に戻る。
【００９２】
ステップＳ２０４では、リール１１０〜１１２の停止に関する停止情報コマンドを副制御部４００に送信する。具体的には、全てのリール１１０〜１１２が停止したことを示すコマンドや、図柄表示窓１１３の図柄領域１〜９に表示（停止、または停止表示とも言う）された図柄に関するコマンド等を副制御部４００に送信する。
【００９３】
ステップＳ２０５では、今回の停止制御に関するデータ情報をＲＡＭ３１３から消去して処理を終了する。ここでは、上記主制御部メイン処理のステップＳ１０６で候補として選択したリール停止テーブル、後述するリール停止処理で選択したリール停止テーブルの候補情報や選択情報、およびリールの停止制御に関して取得したデータ等をＲＡＭ３１３から消去する。
【００９４】
＜リール停止処理＞
次に、図１２を用いて、上記リール制御処理のステップＳ２０２のリール停止処理について説明する。なお、同図は、リール停止処理の流れを示すフローチャートである。
【００９５】
ステップＳ３０１では、リール停止テーブル選択処理（詳細は後述）を行い、ステップＳ３０２では、ステップＳ３０１で選択したリール停止テーブルから停止データ情報を取得し、ＲＡＭ３１３の所定の領域に記憶する。
【００９６】
ステップＳ３０３では、ストップボタン１３７〜１３９の操作時の図柄位置データを取得する。ここでは、操作されたストップボタン１３７〜１３９に対応するリール１１０〜１１２の回転位置情報から、ストップボタン１３７〜１３９の操作時の図柄位置データ（中段の図柄領域２、５、８にいずれの図柄位置番号の図柄が位置しているかを示すデータ）を取得し、ＲＡＭ３１３の所定の領域に記憶する。
【００９７】
ステップＳ３０４では、図柄停止位置情報を取得する。ここでは、ステップＳ３０３で取得した図柄位置データに基づき、ステップＳ３０２で取得した停止データ情報から図柄停止位置情報（中段の図柄領域２、５、８にいずれの図柄位置番号の図柄を停止させるかを示す情報）を取得し、ＲＡＭ３１３の所定の領域に記憶する。
【００９８】
ステップＳ３０５では、引き込みコマ数を設定する。ここでは、ステップＳ３０３で取得した図柄位置データ、およびステップＳ３０４で取得した図柄停止位置情報に基づき、操作されたストップボタン１３７〜１３９に対応するリール１１０〜１１２を停止させる場合に何コマの引き込み制御を行うかを設定し、ＲＡＭ３１３の所定の領域に記憶する。
【００９９】
ステップＳ３０６では、ステップＳ３０２〜Ｓ３０５で取得したデータ等に基づいてリールモータ駆動部３３０を制御し、操作されたストップボタン１３７〜１３９に対応するリール１１０〜１１２を停止させる。ステップＳ３０７では、図柄停止情報を格納する。ここでは、停止させたリール１１０〜１１２に対応する図柄領域１〜３、４〜６または７〜９に停止した図柄の情報（図柄停止情報）をＲＡＭ３１３の所定の領域に記憶する。
【０１００】
＜リール停止テーブル選択処理＞
次に、図１３を用いて、上記リール停止処理のステップＳ３０１のリール停止テーブル選択処理について説明する。なお、同図は、リール停止テーブル選択処理の流れを示すフローチャートである。
【０１０１】
ステップＳ４０１では、今回の停止が第１停止操作（最初の停止操作）であるか否かを判定する。第１停止である場合はステップＳ４０２に進み、そうでない場合はステップＳ４０３に進む。ステップＳ４０２では、上記主制御部メイン処理のステップＳ１０６で選択した候補となるリール停止テーブルから、上記主制御部メイン処理におけるステップＳ１０５の内部抽選結果に応じた第１停止用のリール停止テーブルを選択し、ＲＡＭ３１３の所定の領域に記憶して処理を終了する。なお、複数種類の役に内部当選している場合には、上述の図柄組合せの停止優先順位に従って、停止優先順位の高い役に対応するリール停止テーブルを選択する。
【０１０２】
ステップＳ４０３では、今回の停止が第２停止（２番目の停止操作）であるか否かを判定する。第２停止である場合はステップＳ４０４に進み、そうでない場合、すなわち、第３停止（３番目の停止操作）である場合はステップＳ４０６に進む。ステップＳ４０４では、上記リール停止処理のステップＳ３０４で格納した図柄停止情報に基づいて、第１停止状況を特定する。ここでは、第１停止操作によって停止したリール１１０〜１１２の種別、および第１停止操作によって有効図柄領域１、３、５、７、９に停止した図柄の種別等を特定する。
【０１０３】
ステップＳ４０５では、ステップＳ４０４で特定した第１停止状況に基づいて、候補となるリール停止テーブルから、内部抽選結果および第１停止状況に応じたリール停止テーブルを選択し、ＲＡＭ３１３の所定の領域に記憶して処理を終了する。ここでは、例えば、いずれかの役に内部当選した状態で左リール１１０が第１停止操作によって停止した場合、当該役に対応する図柄組合せの中の所定図柄が有効図柄領域１または３のいずれに停止しているか、またはいずれにも停止していないかによってリール停止テーブルを選択する。
【０１０４】
ステップＳ４０６では、第１停止状況および第２停止状況を特定する。ここでは、上記リール停止処理のステップＳ３０４で格納した図柄停止情報に基づいて、第１停止操作および第２停止操作によって停止したリール１１０〜１１２の種別、ならびに第１停止操作および第２停止操作によって有効図柄領域１、３、５、７、９に停止した図柄の種別等を特定する。
【０１０５】
ステップＳ４０７では、ステップＳ４０６で特定した第１停止状況および第２停止状況に基づいて、候補となるリール停止テーブルから、内部抽選結果、第１停止状況および第２停止状況に応じたリール停止テーブルを選択し、ＲＡＭ３１３の所定の領域に記憶して処理を終了する。なお、テンパイとは、既に停止されたリールによって、役に対応する図柄組合せの一部が停止表示されており、回転中の１つのリールによって、当該役に対応する図柄組合せを有効ライン上に揃えること（当該役に入賞すること）が可能となっている状態をいう。
【０１０６】
＜リール停止テーブル＞
次に、図１４〜図１９を用いて、上記リール停止テーブル選択処理において選択されるリール停止テーブルの一例について説明する。
【０１０７】
なお、図１４は、条件装置（特別役＋小役１）が作動した場合に選択されるリール停止テーブルの一例である。
【０１０８】
ここで、「条件装置（特別役＋小役１）が作動」とは、当該遊技において特別役と小役１に同時に内部当選した場合（特別役の条件装置と小役１の条件装置が同時に作動した場合）と、当該遊技よりも前の遊技で特別役に内部当選しており、当該遊技において小役１に内部当選した場合（特別役の条件装置が作動している状態で小役１の条件装置が作動した場合）の両方が含まれる。なお、以下に説明する、条件装置（特別役＋小役５）、条件装置（特別役＋小役６）、条件装置（特別役＋小役５＋小役６）、および条件装置（特別役＋小役６＋小役７）についても、それぞれ、条件装置（特別役＋小役１）における「小役１」を、「小役５」、「小役６」、「小役５と小役６」、および「小役６と小役７」と読み替えた場合と同じである。
【０１０９】
図１５および図１６は、条件装置（特別役＋小役５）が作動した場合に選択されるリール停止テーブルの一例であり、図１７は、条件装置（特別役＋小役６）が作動した場合に選択されるリール停止テーブルの一例である。また、図１８は、条件装置（特別役＋小役５＋小役６）が作動した場合に選択されるリール停止テーブルの一例であり、図１９は、条件装置（特別役＋小役６＋小役７）が作動した場合に選択されるリール停止テーブルの一例である。
【０１１０】
各々のリール停止テーブルは、リールの図柄位置と、リールの停止位置と、リール停止時の引き込み（引き込みコマ数）を対応付けしたデータであり、予めＲＯＭ３１２の所定の領域に記憶されている。なお、図１４〜図１９では、条件装置が作動した場合に選択されるリール停止テーブルの一部だけを例示しているが、実際には、リール停止テーブルは、内部当選した役、遊技状態、および図柄領域１〜９に停止した図柄等に応じて複数種類用意されている。
【０１１１】
また、リール停止テーブルの図柄位置０〜２０のうち、リールの停止位置の項目に黒丸が記された図柄位置が、図柄表示窓１１３の中段の図柄領域２、５、８（左リール１１０は図柄領域２、中リール１１１は図柄領域５、右リール１１２は図柄領域８）に停止させる図柄の位置を示している。また、リールの停止位置の項目に上向きの矢印が記された図柄位置は、図柄表示窓１１３の中段の図柄領域２、５、８には停止させない図柄の位置を示しており、この場合、引き込みの項目に記される引き込みコマ数分だけリールを回転させて、リールの停止位置の項目に黒丸が記された直近の図柄位置でリールを停止させる制御（上述の引き込み制御）を行う。
【０１１２】
＜リール停止テーブル：特別役＋小役１＞
図１４（ａ）は、条件装置（特別役＋小役１）が作動した状態で、左リール１１０を最初に（第１停止操作によって）停止させる場合、左リール１１０を２番目に（第２停止操作によって）停止させる場合、または、左リール１１０を３番目に（第３停止操作によって）停止させる場合に選択するリール停止テーブルの一例である。
【０１１３】
このリール停止テーブルは、リールの停止位置の項目に黒丸が記された図柄位置３、５、１０、１２、１７、１９に対応する図柄のいずれかを、図柄表示窓１１３の中段の図柄領域２に停止させるためのテーブル、換言すれば、図柄位置４、１１、１８に対応するベル図柄のいずれかを、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域１または下段の図柄領域３に停止させるためのテーブルである。
【０１１４】
図１４（ｂ）は、条件装置（特別役＋小役１）が作動した状態で、中リール１１１を最初に（第１停止操作によって）停止させる場合、中リール１１１を２番目に（第２停止操作によって）停止させる場合、または、中リール１１１を３番目に（第３停止操作によって）停止させる場合に選択するリール停止テーブルの一例である。
【０１１５】
このリール停止テーブルは、リールの停止位置の項目に黒丸が記された図柄位置１、５、１０、１３、１８に対応するベル図柄のいずれかを、図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止させるためのテーブルである。
【０１１６】
図１４（ｃ）は、条件装置（特別役＋小役１）が作動した状態で、右リール１１２を最初に（第１停止操作によって）停止させる場合、右リール１１２を２番目に（第２停止操作によって）停止させる場合、または、右リール１１２を３番目に（第３停止操作によって）停止させる場合に選択するリール停止テーブルの一例である。
【０１１７】
このリール停止テーブルは、リールの停止位置の項目に黒丸が記された図柄位置３、５、１０、１２、１７、１９に対応する図柄のいずれかを、図柄表示窓１１３の中段の図柄領域８に停止させるためのテーブル、換言すれば、図柄位置４、１１、１８に対応するベル図柄のいずれかを、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域７または下段の図柄領域９に停止させるためのテーブルである。
【０１１８】
＜リール停止テーブル：特別役＋小役５＞
図１５（ａ）は、（１）条件装置（特別役＋小役５）が作動した状態で、左リール１１０または右リール１１２を最初に（第１停止操作によって）停止させる場合、（２）条件装置（特別役＋小役５）が作動し、かつ小役５に入賞可能な状態（テンパイ中）で、左リール１１０または右リール１１２を２番目に（第２停止操作によって）停止させるか、３番目に（第３停止操作によって）停止させる場合、に選択するリール停止テーブルの一例である。
【０１１９】
このリール停止テーブルは、リールの停止位置の項目に黒丸が記された図柄位置３、５、１０、１２、１７、１９に対応する図柄のいずれかを、左リール１１０の停止時は図柄表示窓１１３の中段の図柄領域２に、右リール１１２の停止時は図柄表示窓１１３の中段の図柄領域８に、それぞれ停止させるためのテーブル、換言すれば、図柄位置４、１１、１８に対応するベル図柄のいずれかを、左リール１１０の停止時は図柄表示窓１１３の上段の図柄領域１または下段の図柄領域３に、右リール１１２の停止時は図柄表示窓１１３の上段の図柄領域７または下段の図柄領域９に、それぞれ停止させるためのテーブルである。
【０１２０】
図１５（ｂ）は、条件装置（特別役＋小役５）が作動し、かつ小役５に入賞不可能な状態（非テンパイ中）で、左リール１１０または右リール１１２を２番目に（第２停止操作によって）停止させるか、３番目に（第３停止操作によって）停止させる場合に選択するリール停止テーブルの一例である。
【０１２１】
このリール停止テーブルは、リールの停止位置の項目に黒丸が記された図柄位置１、６、８、１３、１５、２０に対応する図柄のいずれかを、左リール１１０の停止時は図柄表示窓１１３の中段の図柄領域２に、右リール１１２の停止時は図柄表示窓１１３の中段の図柄領域８に、それぞれ停止させるためのテーブル、換言すれば、図柄位置０、７、１４に対応するＲＢ図柄のいずれかを、左リール１１０の停止時は図柄表示窓１１３の上段の図柄領域１または下段の図柄領域３に、右リール１１２の停止時は図柄表示窓１１３の上段の図柄領域７または下段の図柄領域９に、それぞれ停止させるためのテーブルである。
【０１２２】
図１６は、条件装置（特別役＋小役５）が作動した状態で、中リール１１１を最初に（第１停止操作によって）停止させる場合、中リール１１１を２番目に（第２停止操作によって）停止させる場合、または、中リール１１１を３番目に（第３停止操作によって）停止させる場合に選択するリール停止テーブルの一例である。
【０１２３】
このリール停止テーブルは、リールの停止位置の項目に黒丸が記された図柄位置０、４、９、１４、１９に対応するＲＢ図柄のいずれか、または図柄位置２、３に対応する俵図柄のいずれかを、図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止させるためのテーブルである。より具体的には、中リール１１１に対応するストップボタン１３８の停止操作時の図柄位置データが図柄位置２〜７のいずれかである場合には、リール停止制御によって、図柄位置２、３に対応する俵図柄のいずれかが図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止される。すなわち、図柄位置２〜７の領域は、俵図柄が図柄領域５に停止可能な領域であってＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域であり、その領域の大きさは、図柄６個分である。
【０１２４】
一方、中リール１１１に対応するストップボタン１３８の停止操作時の図柄位置データが図柄位置０、１、８〜２０のいずれかである場合には、リール停止制御によって、図柄位置０、４、９、１４、１９に対応するＲＢ図柄のいずれかが図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止される。すなわち、図柄位置０、１、８〜２０の領域は、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域であって俵図柄が図柄領域５に停止不可能な領域であり、その領域の大きさは、図柄１５個分である。
【０１２５】
＜リール停止テーブル：特別役＋小役６＞
図１７は、条件装置（特別役＋小役６）が作動した状態で、中リール１１１を最初に（第１停止操作によって）停止させる場合、中リール１１１を２番目に（第２停止操作によって）停止させる場合、または、中リール１１１を３番目に（第３停止操作によって）停止させる場合に選択するリール停止テーブルの一例である。
【０１２６】
このリール停止テーブルは、リールの停止位置の項目に黒丸が記された図柄位置０、４、１４、１９に対応するＲＢ図柄、または図柄位置８、１２に対応するボタン図柄を、図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止させるためのテーブルである。より具体的には、中リール１１１に対応するストップボタン１３８の停止操作時の図柄位置データが図柄位置８〜１６のいずれかである場合には、リール停止制御によって、図柄位置８、１２に対応するボタン図柄のいずれかが図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止される。すなわち、図柄位置８〜１６の領域は、ボタン図柄が図柄領域５に停止可能な領域であってＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域であり、その領域の大きさは図柄９個分である。このため、条件装置（特別役＋小役６）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域は、図柄位置８〜１６の領域（領域の大きさは、図柄９個分）であるのに対して、条件装置（特別役＋小役５）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域は、図柄位置２〜７の領域（領域の大きさは、図柄６個分）であり、両者の領域の位置と大きさが異なっている。
【０１２７】
このように、両者の領域の範囲が異なるのは、中リール１１１に施された図柄のうち、２つのボタン図柄が図柄位置８と図柄位置１２に離間して配置されているのに対して、２つの俵図柄は図柄位置２と図柄位置３に近接して配置されているためである。換言すれば、リールに施される図柄の数や配置によって所定の図柄を停止可能（または停止不可能）とする領域の位置や大きさが変化することを示しており、規則によって、図柄配列、引き込み範囲、および優先引き込み（ボーナス役＞小役）の制約がある遊技台では必ず考慮しなければならない事項である。詳細は後述するが、本発明は、このような「所定の図柄を停止可能（または停止不可能）とする領域」に関する指示を遊技者に対して報知することによって、遊技者に対して誤解や違和感などを与えることがなく、遊技者の遊技意欲を遊技技量に関わらず持続させることを特徴としている。
【０１２８】
一方、中リール１１１に対応するストップボタン１３８の停止操作時の図柄位置データが図柄位置０〜７、１７〜２０のいずれかである場合には、リール停止制御によって、図柄位置０、４、１４、１９に対応するＲＢ図柄のいずれかが図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止される。すなわち、図柄位置０〜７、１７〜２０の領域は、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域であってボタン図柄が図柄領域５に停止不可能な領域であり、その領域の大きさは図柄１２個分である。このため、条件装置（特別役＋小役６）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域は、図柄位置０〜７、１７〜２０の領域（領域の大きさは、図柄１２個分）であるのに対して、条件装置（特別役＋小役５）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域は、図柄位置０、１、８〜２０の領域（領域の大きさは、図柄１５個分）であり、両者の領域の位置と大きさが異なっている。なお、左リール１１０と右リール１１２のリール停止テーブルは、条件装置（特別役＋小役５）と同じテーブルを利用するため、その説明は省略する。
【０１２９】
＜リール停止テーブル：特別役＋小役５＋小役６＞
図１８は、条件装置（特別役＋小役５＋小役６）が作動した状態で、中リール１１１を最初に（第１停止操作によって）停止させる場合、中リール１１１を２番目に（第２停止操作によって）停止させる場合、または、中リール１１１を３番目に（第３停止操作によって）停止させる場合に選択するリール停止テーブルの一例である。
【０１３０】
このリール停止テーブルは、リールの停止位置の項目に黒丸が記された図柄位置０、１４、１９に対応するＲＢ図柄のいずれか、図柄位置２、３に対応する俵図柄のいずれか、または図柄位置８、１２に対応するボタン図柄のいずれかを、図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止させるためのテーブルである。より具体的には、中リール１１１に対応するストップボタン１３８の停止操作時の図柄位置データが図柄位置２〜１６のいずれかである場合には、リール停止制御によって、図柄位置２、３に対応する俵図柄のいずれか、または図柄位置８、１２に対応するボタン図柄のいずれかが図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止される。すなわち、図柄位置２〜１６の領域は、俵図柄またはボタン図柄が図柄領域５に停止可能な領域であってＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域であり、その領域の大きさは、図柄１５個分である。このため、条件装置（特別役＋小役５＋小役６）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域は、図柄位置２〜１６の領域（領域の大きさは、図柄１５個分）であるのに対して、条件装置（特別役＋小役５）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域は、図柄位置２〜７の領域（領域の大きさは、図柄６個分）であり、両者の領域の位置と大きさが異なっている。
【０１３１】
一方、中リール１１１に対応するストップボタン１３８の停止操作時の図柄位置データが図柄位置０、１、１７〜２０のいずれかである場合には、リール停止制御によって、図柄位置０、１４、１９に対応するＲＢ図柄のいずれかが図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止される。すなわち、図柄位置０、１、１７〜２０の領域は、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域であって俵図柄またはボタン図柄が図柄領域５に停止不可能な領域であり、その領域の大きさは、図柄６個分である。このため、条件装置（特別役＋小役５＋小役６）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域は、図柄位置０、１、１７〜２０の領域（領域の大きさは、図柄６個分）であるのに対して、条件装置（特別役＋小役５）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域は、図柄位置０、１、８〜２０の領域（領域の大きさは、図柄１５個分）であり、両者の領域の位置と大きさが異なっている。なお、左リール１１０と右リール１１２のリール停止テーブルは、条件装置（特別役＋小役５）と同じテーブルを利用するため、その説明は省略する。
【０１３２】
＜リール停止テーブル：特別役＋小役６＋小役７＞
図１９は、条件装置（特別役＋小役６＋小役７）が作動した状態で、中リール１１１を最初に（第１停止操作によって）停止させる場合、中リール１１１を２番目に（第２停止操作によって）停止させる場合、または、中リール１１１を３番目に（第３停止操作によって）停止させる場合に選択するリール停止テーブルの一例である。
【０１３３】
このリール停止テーブルは、リールの停止位置の項目に黒丸が記された図柄位置０、４に対応するＲＢ図柄のいずれか、図柄位置８、１２に対応するボタン図柄のいずれか、または図柄位置１７に対応する弁当図柄を、図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止させるためのテーブルである。より具体的には、中リール１１１に対応するストップボタン１３８の停止操作時の図柄位置データが図柄位置０、８〜２０のいずれかである場合には、リール停止制御によって、図柄位置８、１２に対応するボタン図柄のいずれか、または図柄位置１７に対応する弁当図柄が図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止される。すなわち、図柄位置０、８〜２０の領域は、ボタン図柄または弁当図柄が図柄領域５に停止可能な領域であってＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域であり、その領域の大きさは、図柄１４個分である。
【０１３４】
このため、条件装置（特別役＋小役６＋小役７）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域は、図柄位置０、８〜２０の領域（領域の大きさは、図柄１４個分）であるのに対して、条件装置（特別役＋小役５）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域は、図柄位置２〜７の領域（領域の大きさは、図柄６個分）であり、両者の領域の位置と大きさが異なっている。また、この条件装置（特別役＋小役６＋小役７）と上述の条件装置（特別役＋小役５＋小役６）は、それぞれ、「特別役＋２つの小役」という構成が同一であるが、前者のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域は、図柄位置０、８〜２０の領域（領域の大きさは、図柄１４個分）であるのに対して、後者のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域は、図柄位置２〜１６の領域（領域の大きさは、図柄１５個分）であり、両者の領域の位置と大きさが異なっている。
【０１３５】
一方、中リール１１１に対応するストップボタン１３８の停止操作時の図柄位置データが図柄位置１〜７のいずれかである場合には、リール停止制御によって、図柄位置０、４に対応するＲＢ図柄のいずれかが図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止される。すなわち、図柄位置１〜７の領域は、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域であってボタン図柄または弁当図柄が図柄領域５に停止可能な領域であり、その領域の大きさは、図柄７個分である。
【０１３６】
このため、条件装置（特別役＋小役６＋小役７）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域は、図柄位置１〜７の領域（領域の大きさは、図柄７個分）であるのに対して、条件装置（特別役＋小役５）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域は、図柄位置０、１、８〜２０の領域（領域の大きさは、図柄１５個分）であり、両者の領域の位置と大きさが異なっている。また、この条件装置（特別役＋小役６＋小役７）と上述の条件装置（特別役＋小役５＋小役６）は、それぞれ、「特別役＋２つの小役」という構成が同一であるが、前者のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域は、図柄位置１〜７の領域（領域の大きさは、図柄７個分）であるのに対して、後者のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域は、図柄位置０、１、１７〜２０の領域（領域の大きさは、図柄６個分）であり、両者の領域の位置と大きさが異なっている。なお、左リール１１０と右リール１１２のリール停止テーブルは、条件装置（特別役＋小役５）と同じテーブルを利用するため、その説明は省略する。
【０１３７】
＜遊技状態制御処理＞
次に、図２０を用いて、上記主制御部メイン処理のステップＳ１１２の遊技状態制御処理について説明する。なお、同図は、遊技状態制御処理の流れを示すフローチャートである。
【０１３８】
ステップＳ５０１では、ＲＢ遊技中であるか否かを判定し、ＲＢ遊技中の場合はステップＳ５０２に進み、そうでない場合はステップＳ５０３に進む。ステップＳ５０２では、ＲＢ終了条件が成立したか否か、すなわち、予め定められた回数（例えば、８回）の役の入賞があった否か、または予め定められた回数（例えば、１２回）の遊技が行われたか否かを判定する。いずれかに該当する場合はステップＳ５１０に進み、いずれにも該当しない場合はステップＳ５０３に進む。
【０１３９】
ステップＳ５０３では、今回の遊技で特別役に内部当選したか否かを判定する。特別役に内部当選した場合はステップＳ５０４に進み、そうでない場合はステップＳ５０５に進む。ステップＳ５０４では、ＲＡＭ３１３の所定の領域に設定された特別役フラグ（本実施例では、ＲＢフラグ）のうち、今回の遊技で内部当選した特別役フラグをオンにセットし、ステップＳ５１０に進む。なお、特別役フラグをオンにした場合には、次回以降の遊技において特別役（ＲＢ）に入賞しなかったとしても、入賞するまで特別役のフラグのオン状態が維持され、次遊技以降でも特別役（ＲＢ）に内部当選中となり、特別役（ＲＢ）に対応する図柄組み合わせが揃って入賞できる状態となる。
【０１４０】
ステップＳ５０５では、今回の遊技で特別役に入賞したか否かを判定する。特別役に入賞した場合は、ステップＳ５０６に進み、そうでない場合はステップＳ５０７に進む。ステップＳ５０６では、入賞した特別役に対応したボーナス遊技（本実施例ではＲＢ遊技）を設定し、ステップＳ５１０に進む。具体的には、次回の遊技からＲＢ遊技を開始する旨をＲＡＭ３１３の所定の領域に設定する。また、ステップＳ５０４でオンにセットされた特別役フラグをオフにリセットする。なお、上記主制御部メイン処理におけるステップＳ１０５の入賞役内部抽選では、ここでの設定に基づいて、通常遊技状態（ＲＴ０モード）または再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）において、ＲＢフラグなし（特別役非内部当選状態）に対応する抽選データを参照するか、ＲＢフラグあり（特別役内部当選状態）に対応する抽選データを参照するかを決定する。
【０１４１】
ステップＳ５０７では、ＳＢ遊技を１回終了したか否かを判定し、該当する場合にはステップＳ５０８に進み、該当しない場合にはステップＳ５０９に進む。ステップＳ５０８では、ＳＢ遊技の終了を設定した後、ステップＳ５１０に進む。
【０１４２】
ステップＳ５０９では、再遊技変動遊技状態の規定数（本実施例では、５ゲーム）を消化したか否かを判定する。規定の遊技数を消化した場合はステップＳ５１０に進み、そうでない場合はステップＳ５１２に進む。
【０１４３】
ステップＳ５１０では、次回遊技を開始するまでの所定の待ち時間を設定し、次のステップＳ５１１では、遊技モード更新処理を行う。ここでは、ＲＡＭ３１３の所定の領域に遊技モード（ＲＴ０〜２モード）を設定する。例えば、電源投入直後の初期状態であれば遊技モードを通常遊技状態（ＲＴ０モード）に設定し、ステップＳ５０６でＲＢ遊技が設定された場合は遊技モードをＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード）に更新する。また、ステップＳ５０２でＲＢ終了条件が成立したと判定した場合は遊技モードを再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）に更新する。
【０１４４】
ステップＳ５１２では、次回遊技以降の遊技モードを示す遊技設定コマンドを副制御部４００に送信する。ステップＳ５１３では、ステップＳ５１０で設定された待ち時間が経過するまで待った上で処理を終了する。
【０１４５】
＜副制御部４００の処理＞
次に、図２１（ａ）および（ｂ）を用いて、副制御部４００の処理について説明する。なお、同図（ａ）は、副制御部４００の割込み処理の流れを示すフローチャートである。副制御部４００は、所定の周期（本実施例では、２ｍｓに１回）でタイマ割込みを発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込みを契機として、副制御部４００の割込み処理を実行する。
【０１４６】
ステップＳ８０１では、受信コマンドがあるか否かを判定する。主制御部３００からコマンドを受信した場合はステップＳ８０２に進み、そうでない場合は処理を終了する。ステップＳ８０２では、受信コマンドを未処理コマンドとしてＲＡＭ４１３のコマンド記憶領域に記憶（格納）する。
【０１４７】
同図（ｂ）は、副制御部４００のメイン処理の流れを示すフローチャートである。ステップＳ９０１では、初期化処理を行う。この初期化処理では、ＲＡＭ４１３の初期化などを行った後、主制御部３００から受信した設定値コマンドに含まれる設定値の情報を、ＲＡＭ４１３に設けた設定値記憶領域に記憶する。
【０１４８】
また、ステップＳ９０２では、ＲＡＭ４１３のコマンド記憶領域に未処理コマンド（上記副制御部４００の割込み処理によって格納される制御コマンド）が格納されているか否かを判定する。未処理コマンドがある場合はステップＳ９０３に進み、そうでない場合はステップＳ９０２に戻る。ステップＳ９０３では、未処理コマンドの内容を解析して判定する。
【０１４９】
ステップＳ９０４では、演出制御処理を行う。詳細は後述するが、この演出制御処理では、主制御部３００から受信したコマンド等に基づいて、副制御部４００の各演出デバイス（演出ランプ４３０、スピーカ４８３等）、ならびに液晶表示装置１５７および扉１６３等による各種演出制御の設定や、動作制御データ等の更新を行う。
【０１５０】
ステップＳ９０５では、副制御部４００の各演出デバイス、ならびに液晶表示装置１５７および扉１６３を制御する扉・液晶画面制御部４９０に制御データ（例えば、後述するステップＳ１００５で設定される操作報知演出を行うための制御データや、後述するステップ１００６で設定される、その他の制御データ）を出力する必要があるか否かを判定する。制御データを出力する必要がある場合はステップＳ９０６に進み、そうでない場合はステップＳ９０２に戻る。ステップＳ９０６では、副制御部４００の各演出デバイスおよび扉・液晶画面制御部４９０に制御データを出力した後に、ステップＳ９０２に戻って上記処理を繰り返し実行する。
【０１５１】
＜演出状態の種類＞
次に、図２２を用いて、副制御部４００の演出状態の種類について説明する。なお、同図は、副制御部４００の演出状態の遷移を示した状態遷移図である。
【０１５２】
本実施例では、副制御部４００の演出状態は、モード０〜モード２に大別することができる。モード０は、後述する操作報知演出（操作報知ナビ）の発生が他のモード１、２に比べて低確率に設定された演出状態であり、モード１、２は、後述する操作報知演出の発生がモード０に比べて高確率に設定された演出状態である。
【０１５３】
モード０は、特定のゲーム数（本実施例では、１０ゲーム、５０ゲーム、１００ゲーム、３００ゲーム）を消化した場合にモード１に移行し、主制御部３００から、再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）を示す遊技設定コマンドを受信した場合にモード２に移行する。なお、特定のゲーム数を消化したか否かの判定は、主制御部３００からスタート受付コマンドを受信する度に１ずつ加算を行うゲーム数カウンタを副制御部４００のＲＡＭ４１３に準備し、副制御部４００が、このゲーム数カウンタが特定のゲーム数に達したか否かで判定する。
【０１５４】
また、モード１において１ゲームを消化した場合にはモード０に移行し、モード２において、主制御部３００から、通常遊技状態（ＲＴ０モード）を示す遊技設定コマンドを受信した場合（モード２において５ゲームを消化した場合）にはモード０に移行する。
【０１５５】
＜操作報知演出の抽選データ＞
次に、図２３を用いて、副制御部４００の操作報知演出の抽選データについて説明する。なお、同図は、操作報知演出の抽選データの一例である。
【０１５６】
この操作報知演出の抽選データは、設定Ｎにおける、区分と条件装置の組合せとを対応付けしたデータであり、副制御部４００のＲＯＭ４１２の所定記憶領域に予め記憶されるデータである。抽選データの区分は、ゲーム数を所定数ごとに分類したデータであり、本実施例では、ゲーム数をＮＯ１〜ＮＯ１５の１５区分に分類している。また、条件装置の組合せは、特別役＋小役Ｐ（Ｐは２〜１０の正数）と、特別役＋小役Ｐ＋小役Ｑ（Ｐは２〜１０の正数、ＱはＰ以外の２〜１０の正数）の２つのタイプに分類しており、それぞれ、高確率状態と低確率状態とで当選確率を異ならせている。なお、実際には、この抽選データは当選確率を異ならせた設定１〜設定６の６種類が用意される。副制御部４００は、この抽選データを用いて、後述するステップＳ１００３において操作報知演出を行うか否かを決定する。
【０１５７】
＜報知態様テーブル＞
次に、図２４を用いて、副制御部４００の報知態様テーブルについて説明する。なお、同図は、報知態様テーブルの一例である。
【０１５８】
この報知態様テーブルは、条件装置の組合せと、操作報知ナビの報知態様を関連付けしたデータであり、副制御部４００のＲＯＭ４１２の所定記憶領域に予め記憶されるデータである。操作報知ナビの報知態様には、３つのリール１１０〜１１２のうちで最初に停止させる第１停止リールの情報（この例では、リール１１０〜１１２の押し順の情報）と、リール停止の指標となる指標図柄の情報（この例では、遊技者が目押し操作によって狙う図柄の情報）と、コメント（この例では、指標図柄を停止させる停止目標位置の情報）が記憶されている。ここで、「指標図柄」とは、有効図柄領域１、３、５、７、９に停止表示させる図柄（例えば、ＲＢ図柄）のことではなく、役の図柄組合せに含まれる図柄を有効図柄領域１、３、５、７、９に停止表示させるための指標（目印）となる図柄のことである。副制御部４００は、この報知態様テーブルを用いて、後述するステップＳ１００５において操作報知演出の設定を行う。
【０１５９】
＜演出制御処理＞
次に、図２５を用いて、上記副制御部メイン処理における演出制御処理について説明する。なお、同図は、演出制御処理の流れを示すフローチャートである。
【０１６０】
ステップＳ１００１では、抽選確率更新処理を行う。この抽選確率更新処理では、主制御部３００からスタート受付コマンドを受信したか否かを判定し、スタート受付コマンドを受信した場合には、上述のゲーム数カウンタを１つ加算する（ゲーム数カウンタを更新する）。
【０１６１】
また、演出状態がモード２であって、主制御部３００から通常遊技状態（ＲＴ０モード）を示す遊技設定コマンドを受信した場合（演出状態がモード２からモード０に移行した場合）、または、演出状態がモード１であって、１ゲームを消化した場合（演出状態がモード１からモード０に移行した場合）には、ＲＡＭ４１３に設けた確率状態記憶領域に低確率状態であることを示す情報（例えば、０）を設定する。一方、演出状態がモード０であって、上述のゲーム数カウンタが特定のゲーム数（本実施例では、１０ゲーム、５０ゲーム、１００ゲーム、３００ゲーム）に達した場合（演出状態がモード０からモード１に移行した場合）、または、演出状態がモード０であって、主制御部３００から再遊技変動遊技状態（ＲＴ２モード）を示す遊技設定コマンドを受信した場合（演出状態がモード０からモード２に移行した場合）には、上述の確率状態記憶領域に高確率状態であることを示す情報（例えば、１）を設定する。
【０１６２】
ステップＳ１００２では、主制御部３００から、特別役＋小役Ｐ、または、特別役＋小役Ｐ＋小役Ｑのいずれかの役に対応するコマンドを受信したか否かを判定する。該当する場合には、ステップＳ１００３に進み、該当しない場合にはステップＳ１００６に進む。
【０１６３】
ステップＳ１００３では、上述の操作報知演出の抽選データを参照し、上述のＲＡＭ４１３の設定値記憶領域に記憶された設定値（１〜６）、上述のゲーム数カウンタに記憶されたゲーム数、上述の確率状態記憶領域に記憶された確率状態（低確率状態、または高確率状態）、および条件装置の組合せ（特別役＋小役Ｐ、または特別役＋小役Ｐ＋小役Ｑ）に対応する抽選データを取得し、操作報知ナビを行うか否かの抽選を行う。
【０１６４】
例えば、上記図２３の抽選データを用いた場合であって、設定値がＮ、ゲーム数が１（区分ＮＯ１）、確率状態が高確率状態、条件装置の組合せが特別役＋小役Ｐの場合には、これらに対応する抽選データを用いて操作報知演出の抽選を行い、６５５３／６５５３６の当選確率で操作報知ナビを行う。また、上記図２３の抽選データを用いた場合であって、設定値がＮ、ゲーム数が１００（区分７）、確率状態が高確率状態、条件装置の組合せが特別役＋小役Ｐ＋小役Ｑの場合には、これらに対応する抽選データを用いて操作報知演出の抽選を行い、２１８４５／６５５３６の当選確率で操作報知ナビを行う。
【０１６５】
ステップＳ１００４では、ステップＳ１００３の操作報知演出の抽選に当選したか否かを判定し、該当する場合にはステップＳ１００５に進み、該当しない場合にはステップＳ１００６に進む。
【０１６６】
ステップＳ１００５では、上述の報知態様テーブルを参照し、内部当選した役に応じた操作報知態様を選択し、選択した操作報知態様で操作報知ナビを行うための設定（各演出デバイス（演出ランプ４３０、スピーカ４８３等）、ならびに液晶表示装置１５７および扉１６３等による各種演出制御の設定や、動作制御データ等の更新など）を行う。
【０１６７】
例えば、上記図２４に示す報知態様テーブルを用いた場合であって、作動した条件装置の組合せが特別役＋小役５である場合には、操作報知態様として、第１停止リールは「中リール」、図柄は「弁当図柄」、コメントは「中段に狙って」を選択する。なお、第１停止リール、図柄、およびコメントの報知態様としては、例えば、液晶表示装置１５７を用いて所定の表示（例えば、「中リールの中段に弁当図柄を狙って！！」といった文字表示）を行うことや、スピーカ４８３を用いて所定の音声（例えば、「中リールの中段に弁当図柄を狙って」といった音声）を出力することや、各種ランプ（例えば、演出ランプ４３０）を用いた報知や、可動物（例えば、扉装置１６３）を用いた報知や、これらを組み合わせた報知などが挙げられる。
【０１６８】
ステップＳ１００６では、その他のコマンドに応じた演出処理を行った後、処理を終了する。
【０１６９】
＜リール停止制御と操作報知演出の具体例＞
次に、図２６および図２７（ａ）を用いて、リール停止制御と操作報知演出の具体例について説明する。なお、図２６は、条件装置（特別役＋小役５）が作動した場合におけるリール停止制御の流れの一例を示した図であり、図２７（ａ）は、条件装置（特別役＋小役５）が作動した場合における操作報知演出の一例を示した図である。
【０１７０】
例えば、条件装置（特別役＋小役５）が作動した場合、主制御部３００は、上記図１５および図１６に示した、条件装置（特別役＋小役５）のリール停止テーブルに従ってリール１１０〜１１２の停止制御を行い、副制御部４００は、所定の条件を満たした場合に、操作報知ナビの演出を行う。
【０１７１】
具体的には、副制御部４００は、条件装置（特別役＋小役５）が作動した場合（例えば、重複役（特別役＋小役５）に内部当選した旨のコマンドを主制御部３００から受信した場合）に、上記演出制御処理のステップＳ１００３において、操作報知ナビの抽選を行う。そして、この抽選に当選した場合には、上記ステップＳ１００５において、条件装置（特別役＋小役５）に対応する操作報知ナビの報知態様（本実施例では、第１停止リールは「中リール」、図柄は「弁当図柄」、コメントは「中段に狙って」）を選択する。次に、副制御部４００は、選択した操作報知態様で操作報知ナビを行うための設定（各演出デバイス（演出ランプ４３０、スピーカ４８３等）、ならびに液晶表示装置１５７および扉１６３等による各種演出制御の設定や、動作制御データ等の更新など）を行う。これらの設定の指示を受けた扉・液晶画面制御部４９０は、例えば、図２７（ａ）に示すように、液晶表示装置１５７を用いた操作報知ナビの演出（この例では、「中リールの中段に弁当図柄を狙って！！」といった文字や図形の表示）を行い、これと同時に、副制御部４００は、スピーカ４８３を用いた操作報知ナビの演出（この例では、「中（なか）！」といった音声の出力）を行う。
【０１７２】
遊技者が、この操作報知ナビにより第１停止リール（この例では、中リール１１１）を把握し（ストップボタン１３７〜１３９の押し順を把握し）、全リール１１０〜１１２の回転中に、中リール１１１に対応するストップボタン１３８を停止操作し、第１停止リールとして中リール１１１を停止させた場合には、主制御部３００は、上記図１６に示す、中リール１１１を最初に停止させる場合に選択するリール停止テーブルに従って中リール１１１の停止制御を行う。上記図１６に示したリール停止テーブルは、上述の通り、ストップボタン１３８の停止操作時の図柄位置データが図柄位置２〜７の領域（ＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域であって俵図柄が図柄領域５に停止可能な領域）である場合には、図柄位置２、３に対応する俵図柄のいずれかを図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止させる一方で、ストップボタン１３８の停止操作時の図柄位置データが図柄位置０、１、８〜２０の領域（ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域であって俵図柄が図柄領域５に停止不可能な領域）である場合には、図柄位置０、４、９、１４、１９に対応するＲＢ図柄のいずれかを図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止させるためのリール停止テーブルである。
【０１７３】
このため、ストップボタン１３８の停止操作時に、遊技者が、操作報知ナビにより指標図柄（この例では、図柄位置１７の弁当図柄）と、指標図柄を停止させる停止目標位置（この例では、中段）を把握し、弁当図柄（指標図柄）を図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に狙うことができた場合には、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域（図柄位置０、１、８〜２０）で中リール１１１が停止制御される。この結果、例えば、図２６の第１停止（左）に示すように、弁当図柄（図柄位置１７）の直近の図柄位置１４に対応するＲＢ図柄が図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に引き込まれて停止される。この場合、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域４にはベル図柄、中段の図柄領域５にはＲＢ図柄、下段の図柄領域６にはチェリー図柄がそれぞれ停止表示されているため、小役５に対応する図柄組合せ（ベル−俵−ベル）は停止表示することができない状態（小役５の入賞が不可能な状態）となっている。なお、この例では、操作報知ナビにより、ストップボタン１３７〜１３９の押し順、指標図柄、および指標図柄を停止させる停止目標位置を遊技者が把握した例を示したが、遊技者がこれらの情報を把握できなかった場合でも、運良く、ストップボタン１３７〜１３９の押し順、指標図柄、および指標図柄を停止させる停止目標位置がそれぞれ合致した場合には、ＲＢ図柄が図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に引き込まれて停止される。
【０１７４】
一方、図示はしないが、ストップボタン１３８の停止操作時に、遊技者が、弁当図柄（指標図柄）を図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に狙うことができなかった場合（例えば、指標図柄、および指標図柄を停止させる停止目標位置が把握できなかった場合）には、俵図柄が図柄領域５に停止可能な領域（図柄位置２〜７の領域）で中リール１１１が停止制御され、俵図柄が図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に引き込まれて停止される。
【０１７５】
続いて、このような小役５の入賞が不可能な状態において、左リール１１０に対応するストップボタン１３７が遊技者によって停止操作され、第２停止リールとして左リール１１０が停止された場合には、主制御部３００は、上記図１５（ｂ）に示す、条件装置（特別役＋小役５）が作動し、かつ小役５に入賞不可能な状態（非テンパイ中）で、左リール１１０または右リール１１２を２番目に停止させる場合に選択するリール停止テーブルに従って左リール１１０の停止制御を行う。上記図１５（ｂ）に示したリール停止テーブルは、上述の通り、図柄位置０、７、１４に対応するＲＢ図柄のいずれかを、左リール１１０の停止時は図柄表示窓１１３の上段の図柄領域１または下段の図柄領域３に停止させるためのテーブルである。
【０１７６】
このため、ストップボタン１３７の停止操作のタイミングに関係なく、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域１または下段の図柄領域３にＲＢ図柄が停止表示され、例えば、図２６の第２停止（左）に示すように、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域１にＲＢ図柄が停止表示される。
【０１７７】
続いて、このような小役５の入賞が不可能な状態において、右リール１１１に対応するストップボタン１３９が遊技者によって停止操作され、第３停止リールとして右リール１１２が停止された場合には、主制御部３００は、上記図１５（ｂ）に示す、条件装置（特別役＋小役５）が作動し、かつ小役５に入賞不可能な状態（非テンパイ中）で、左リール１１０または右リール１１２を３番目に停止させる場合に選択するリール停止テーブルに従って右リール１１２の停止制御を行う。上記図１５（ｂ）に示したリール停止テーブルは、上述の通り、図柄位置０、７、１４に対応するＲＢ図柄のいずれかを、右リール１１２の停止時は図柄表示窓１１３の上段の図柄領域７または下段の図柄領域９に停止させるためのテーブルである。
【０１７８】
このため、ストップボタン１３９の停止操作のタイミングに関係なく、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域７または下段の図柄領域９にＲＢ図柄が停止表示され、例えば、図２６の第３停止（左）に示すように、図柄表示窓１１３の下段の図柄領域９にＲＢ図柄が停止表示され、対角有効ライン１上に、特別役（ＲＢ）に対応する図柄の組合せ「ＲＢ−ＲＢ−ＲＢ」が停止表示される（特別役（ＲＢ）に入賞する）。
【０１７９】
一方、遊技者が、図２７（ａ）に示す操作報知ナビにより第１停止リール（この例では、中リール１１１）を把握することができず（ストップボタン１３７〜１３９の押し順を把握することができず）、全リール１１０〜１１２の回転中に、中リール１１１に対応するストップボタン１３８以外（ストップボタン１３７、またはストップボタン１３９）を停止操作し、第１停止リールとして中リール１１１以外（左リール１１０、または右リール１１２）を停止させた場合には、主制御部３００は、上記図１５（ａ）に示す、条件装置（特別役＋小役５）が作動した状態で、左リール１１０または右リール１１２を最初に停止させる場合に選択するリール停止テーブルに従って左リール１１０、または右リール１１２の停止制御を行う。上記図１５（ａ）に示したリール停止テーブルは、上述の通り、図柄位置４、１１、１８に対応するベル図柄のいずれかを、左リール１１０の停止時は図柄表示窓１１３の上段の図柄領域１または下段の図柄領域３に、右リール１１２の停止時は図柄表示窓１１３の上段の図柄領域７または下段の図柄領域９に、それぞれ停止させるためのテーブルである。
【０１８０】
このため、ストップボタン１３７の停止操作のタイミングに関係なく、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域１または下段の図柄領域３にベル図柄が停止表示され、例えば、図２６の第１停止（右）に示すように、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域１にベル図柄が停止表示される。
【０１８１】
続いて、第２停止リールとして中リール１１１が停止された場合には、主制御部３００は、上記図１６に示したリール停止テーブルに従って中リール１１１の停止制御を行う。上記図１６に示す、中リール１１１を２番目に停止させる場合に選択するリール停止テーブルは、上述の通り、ストップボタン１３８の停止操作時の図柄位置データが図柄位置２〜７の領域（ＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域であって俵図柄が図柄領域５に停止可能な領域）である場合には、図柄位置２、３に対応する俵図柄のいずれかを図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止させる一方で、ストップボタン１３８の停止操作時の図柄位置データが図柄位置０、１、８〜２０の領域（ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域であって俵図柄が図柄領域５に停止不可能な領域）である場合には、図柄位置０、４、９、１４、１９に対応するＲＢ図柄のいずれかを図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止させるためのリール停止テーブルである。
【０１８２】
このため、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止不可能な領域であって俵図柄が図柄領域５に停止可能な領域（図柄位置２〜７）においてストップボタン１３８の停止操作を行った場合には、例えば、図２６の第２停止（中央）に示すように、図柄位置３に対応する俵図柄を図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止させることが可能となる。なお、この場合、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域４には俵図柄、中段の図柄領域５には俵図柄、下段の図柄領域６にはＲＢ図柄がそれぞれ停止表示されているため、小役５に対応する図柄組合せ（ベル−俵−ベル）を停止表示することができる状態（小役５の入賞が可能な状態）となっている。
【０１８３】
一方、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域であって俵図柄が図柄領域５に停止不可能な領域（図柄位置０〜３、８〜２０）においてストップボタン１３８の停止操作を行った場合には、例えば、図２６の第２停止（右）に示すように、図柄位置９に対応するＲＢ図柄が図柄表示窓１１３の中段の図柄領域５に停止される。なお、この場合、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域４にはボタン柄図、中段の図柄領域５にはＲＢ図柄、下段の図柄領域６にはベル図柄がそれぞれ停止表示されているため、小役５に対応する図柄組合せ（ベル−俵−ベル）は停止表示することができない状態（小役５の入賞が不可能な状態）となっている。
【０１８４】
続いて、小役５の入賞が可能な状態（図２６の第２停止（中央））において、右リール１１２に対応するストップボタン１３９が遊技者によって停止操作され、第３停止リールとして右リール１１２が停止された場合には、主制御部３００は、上記図１５（ａ）に示す、条件装置（特別役＋小役５）が作動し、かつ小役５に入賞可能な状態（テンパイ中）で、左リール１１０または右リール１１２を３番目に停止させる場合に選択するリール停止テーブルに従って右リール１１２の停止制御を行う。上記図１５（ａ）に示したリール停止テーブルは、上述の通り、図柄位置４、１１、１８に対応するベル図柄のいずれかを、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域７または下段の図柄領域９に停止させるためのテーブルである。
【０１８５】
このため、ストップボタン１３９の停止操作のタイミングに関係なく、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域７または下段の図柄領域９にベル図柄が停止表示され、例えば、図２６の第３停止（中央）に示すように、図柄表示窓１１３の下段の図柄領域９にベル図柄が停止表示され、対角有効ライン１上に、小役５に対応する図柄の組合せ「ベル−俵−ベル」が停止表示され（小役５に入賞し）、遊技者にメダル１枚の払出を行う。
【０１８６】
一方、小役５の入賞が不可能な状態（図２６の第２停止（右））において、右リール１１２に対応するストップボタン１３９が遊技者によって停止操作され、第３停止リールとして右リール１１２が停止された場合には、主制御部３００は、上記図１５（ｂ）に示す、条件装置（特別役＋小役５）が作動し、かつ小役５に入賞不可能な状態（非テンパイ中）で、左リール１１０または右リール１１２を３番目に停止させる場合に選択するリール停止テーブルに従って右リール１１２の停止制御を行う。上記図１５（ｂ）に示したリール停止テーブルは、上述の通り、図柄位置０、７、１４に対応するＲＢ図柄のいずれかを、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域７または下段の図柄領域９に停止させるためのテーブルである。
【０１８７】
このため、ストップボタン１３９の停止操作のタイミングに関係なく、図柄表示窓１１３の上段の図柄領域７または下段の図柄領域９にＲＢ図柄が停止表示され、例えば、図２６の第３停止（右）に示すように、図柄表示窓１１３の中段の図柄領域８にブランク図柄が停止表示され、いずれの有効ライン上にも、小役５に対応する図柄組合せ「ベル−俵−ベル」およびその他の役に対応する図柄組合せが停止表示されることはない（いずれの役にも入賞しない）。
【０１８８】
なお、この例では、条件装置（特別役＋小役５）が作動した場合における操作報知ナビの報知態様として、第１停止リールは「中リール」、図柄は「弁当図柄」、コメントは「中段に狙って」を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、中リール１１１の図柄位置１８に対応するベル図柄を中リール１１１の下段に狙うように報知（例えば、中リール１１１の図柄位置１６〜１８を液晶表示装置１５７に表示し、図柄位置１８のベル図柄を矢印表示して他のベル図柄と区分する報知を実行）したり、図柄位置１９、２０、０に対応するＲＢ図柄、ブランク図柄およびＲＢ図柄から成る所定の配列位置を図柄領域４、５、６に狙うように報知してもよい。また、操作報知ナビの報知態様として、３つのリール１１０〜１１２のうちで最初に停止させる第１停止リールの情報と、リール停止の指標となる指標図柄の情報と、コメント（指標図柄を停止させる停止目標位置の情報）を例示したが、これらの情報の一部（例えば、第１停止リールの情報のみ、指標図柄の情報のみ）を報知するように構成してもよい。すなわち、リール１１０〜１１２の図柄配列、リール停止制御における図柄の引き込み範囲、リール１１０〜１１２の停止優先順位（例えば、ボーナス役＜小役）という制約があっても、特別役に対応する図柄組合せを有効ライン上に表示させる際に、特別役と同時に成立している他の役（例えば、小役５）によって、特別役の入賞が邪魔されないような内容（停止可能な領域）を遊技者に対して的確に報知できればよい。
【０１８９】
また、図２７（ｂ）に示すように、条件装置（特別役＋小役５＋小役６）が作動した場合には、液晶表示装置１５７を用いた操作報知ナビの演出（この例では、「中リールの枠上に弁当図柄を狙って！！」といった文字や図形の表示）を行うと同時に、スピーカ４８３を用いた操作報知ナビの演出（この例では、「中（なか）！」といった音声の出力）を行う。このように、停止操作の指標となる図柄の停止目標位置を図柄表示窓の中段以外の位置とすれば、操作報知ナビのバリエーションを増やすことができる上に、停止操作のタイミングを取りにくくして遊技の難易度を高めることができ、遊技が単調になることを防ぐことができる場合がある。また、スロットマシン特有の目押し操作の楽しみや醍醐味を遊技者に提供することができ、スロットマシンに好適である。
【０１９０】
また、上述の通り、条件装置（特別役＋小役５）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域は、図柄位置０、１、８〜２０の領域（領域の大きさは、図柄１５個分）であるのに対して、条件装置（特別役＋小役５＋小役６）のリール停止テーブルにおける、ＲＢ図柄が図柄領域５に停止可能な領域は、図柄位置０、１、１７〜２０の領域（領域の大きさは、図柄６個分）であり、後者の領域の大きさは前者よりも図柄９個分も小さくなっている。しかしながら、ＲＢ図柄が停止可能な領域が狭い場合であっても、図２７（ｂ）に示すような操作報知ナビを行うことによって、ＲＢ図柄を停止させることができる可能性を高めることができ、遊技者の遊技意欲を持続できる場合がある。
【０１９１】
以上説明したように、本実施例に係るスロットマシン１００は、複数種類の役の内部当選の当否を抽選によって決定する抽選手段（例えば、入賞役内部抽選）と、複数の図柄が配列され、回転駆動される複数のリール（例えば、リール１１０〜１１２）と、単一の図柄を表示する図柄領域を複数有する表示領域（例えば、図柄領域１〜９で構成される表示領域）と、前記抽選手段により内部当選した役を入賞させるために、回転駆動された前記複数のリールの各々を停止させ、前記内部当選した役に対応する図柄組合せを前記表示領域に停止表示する制御を行うリール制御手段（例えば、リール制御処理）と、前記リール制御手段により前記内部当選した役に対応する図柄組合せを前記表示領域に停止表示させるための操作の指示を所定の報知態様で報知する操作報知手段（例えば、演出制御処理）と、を備える遊技台であって、前記複数種類の役には、第１の図柄組合せ（例えば、ＲＢ−ＲＢ−ＲＢ）に対応する第１の役（例えば、特殊役（ＲＢ役））と、前記第１の図柄組合せとは異なる第２の図柄組合せ（ベル−俵−ベル）に対応する第２の役（例えば、小役５）と、が含まれ、前記複数の図柄には、前記第１の図柄組合せを構成する第１の図柄（例えば、ＲＢ図柄）と、前記第２の図柄組合せを構成する第２の図柄（例えば、俵図柄）と、が含まれ、前記複数のリールのうち、少なくとも１つのリールには、前記リール制御手段によって、前記第１の図柄が前記図柄領域に引き込んで停止表示されないとともに前記第２の図柄が前記図柄領域に引き込んで停止表示される第１の領域（例えば、図１６の図柄位置２〜７の領域）と、前記第１の図柄が前記図柄領域に引き込んで停止表示されるとともに前記第２の図柄が前記図柄領域に引き込んで停止表示されない第２の領域（例えば、図１６の図柄位置０、１、８〜２０の領域）と、があり、前記操作報知手段は、前記抽選手段により当該遊技にて前記第１の役と前記第２の役が同時に内部当選している場合に、前記第２の領域に関する操作の指示を所定の報知態様（例えば、報知操作ナビ）で報知することを特徴とする、遊技台である。
【０１９２】
本実施例１に係るスロットマシン１００によれば、遊技者の誤解や違和感などを解消できる場合があり、図柄配列（図柄領域に引き込める図柄と引き込めない図柄）の再確認を行う必要がなく、遊技店の閉店間際や帰宅時間が迫っているときなど、遊技時間を十分に確保できないときに特に有効である。また、遊技者の遊技技量に関わらず平等な遊技を提供することが可能となり、遊技者の遊技意欲を遊技技量に関わらず持続させることができる場合がある。
【０１９３】
なお、本発明に係る「第２の役」は、単一の小役（例えば、小役５）でも、重複する複数の小役（例えば、小役５＋小役６）でもよい。また、本発明に係る「第２の領域に関する操作の指示」としては、リールに施された複数種類の図柄のうち、停止操作の指標となる指標図柄（例えば、弁当図柄）を報知することや、指標図柄の停止目標となる位置（例えば、中段や枠上）を報知することや、複数のリールのうち、所定の役が停止可能（または停止不可能）な領域の大きさが最も大きいリールを第１停止することを報知すること、などが挙げられる。
【０１９４】
また、前記第２の役（例えば、小役）には、第３の役（例えば、小役５）と、前記第３の役とは異なる第４の役（例えば、小役６）と、が含まれ、前記リールにおける第１の領域および第２の領域は、当該遊技にて前記第１の役と同時に内部当選する前記第３の役、または前記第４の役に応じて、異なる領域とされていてもよい。例えば、小役５に対応する第１の領域は図１６の図柄位置２〜７の領域（領域の大きさは６）であるのに対して、小役６に対応する第１の領域は図１７の図柄位置８〜１６の領域（領域の大きさは９）であり、両者の領域の位置と大きさが異なっている。また、小役５に対応する第２の領域は図１６の図柄位置０、１、８〜２０の領域（領域の大きさは１５）であるのに対して、小役６に対応する第２の領域は図１７の図柄位置０〜７、１７〜２０の領域（領域の大きさは１２）であり、両者の領域の位置と大きさが異なっている。
【０１９５】
このような構成とすれば、遊技者の誤解や違和感などを、より確実に解消できる場合がある上に、報知態様を多彩にすることができ、遊技が単調になることを防止できる場合がある。また、重複する役に応じて領域を異ならせるように構成された遊技台に好適である。
【０１９６】
また、前記領域に関する操作の指示とは、当該領域に含まれる指標図柄（例えば、弁当図柄）を前記図柄領域を基準とした所定位置（例えば、中段の図柄領域５などの枠内、図柄領域１〜９以外の枠上や枠下）に停止表示させることを促す操作の指示であってもよい。
【０１９７】
このような構成とすれば、指標図柄によって報知の内容をわかりやすくすることができ、遊技者の遊技技量に関わらず目押し操作を容易化できる場合がある。
【０１９８】
また、前記第２の役（例えば、小役）には、第３の役（例えば、小役５）と、前記第３の役とは異なる第４の役（例えば、小役６）と、が含まれ、前記複数のリールには、当該遊技にて前記第１の役と前記第３の役が同時に内部当選している場合（例えば、条件装置（特別役＋小役５）が作動している場合）に、前記第２の領域が他のリールよりも広い第１のリールと、当該遊技にて前記第１の役と前記第４の役が同時に内部当選している場合（例えば、条件装置（特別役＋小役６）が作動している場合）に、前記第２の領域が他のリールよりも広い第２のリールと、が含まれ、前記操作報知手段は、当該遊技にて前記第１の役と前記第３の役が同時に内部当選している場合には、前記第１のリールを他のリールよりも優先して停止させる操作の指示（例えば、第１停止リールの情報）を所定の報知態様で報知するとともに、当該遊技にて前記第１の役と前記第４の役が同時に内部当選している場合には、前記第２のリールを他のリールよりも優先して停止させる操作の指示（例えば、第１停止リールの情報）を所定の報知態様で報知してもよい。
【０１９９】
このような構成とすれば、初めの操作で入賞を否定されることを最大限に軽減できるため、後の操作に望みをつなげることができ、遊技者の入賞への期待感を持続させることができる場合がある。
【０２００】
また、前記第２の図柄組合せを構成する前記第２の図柄（例えば、ベル図柄）は、前記第１の図柄組合せを構成する前記第１の図柄（例えば、ＲＢ図柄）以外とされ、前記表示領域が有する複数の図柄領域（例えば、図柄領域１〜９）には、該複数の図柄領域に停止表示された複数の図柄が図柄組合せとして有効とされる有効図柄領域（例えば、図柄領域１、３、５、７、９）が含まれ、前記複数のリールの各々は、当該リールにおける前記第１の図柄が前記有効図柄領域に停止表示された場合には、前記リールにおける前記第２の図柄が前記有効図柄領域に停止表示されないように配列されていてもよい。
【０２０１】
このような構成とすれば、第１の図柄を停止できれば確実に他の役の入賞を除外することができ、残されたリールで目押しする図柄に迷いがなくなる。このため、遊技者の誤解や違和感などを、より確実に解消できる場合がある。
【０２０２】
また、前記第１の役（例えば、特別役（ＲＢ役））が入賞したことに基づいて、第１の特典（例えば、ＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード））の付与を行う第１特典付与手段と、前記第２の役（例えば、小役５）が入賞したことに基づいて、前記第１の特典における遊技価値よりも低い遊技価値となる第２の特典（例えば、メダル１枚の払出）の付与を行う第２特典付与手段と、をさらに備えてもよい。
【０２０３】
このような構成とすれば、第１の役と第２の役で遊技価値が異なるため、遊技者の遊技意欲を適度に刺激することができ、遊技が単調になるのを防ぐことができる場合がある。また、遊技者に、第１の特典と第２の特典の選択肢を与えることが可能となり、遊技性を高めることができる場合がある。
【０２０４】
また、前記第１特典付与手段により行われる前記第１の特典の付与とは、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技状態（例えば、ＲＢ遊技状態（ＲＴ１モード））が設定されることであり、前記第２特典付与手段により行われる前記第２の特典の付与とは、所定数（例えば、１枚）の遊技媒体（例えば、メダル）が払出されることであってもよい。
【０２０５】
このような構成とすれば、第１の役と第２の役で遊技価値の提供態様が異なるため、遊技者の遊技意欲を適度に刺激することができ、遊技が単調になるのを防ぐことができる場合がある。また、遊技者に、特別遊技状態の設定か、遊技媒体の払出かの選択肢を与えることが可能となり、遊技性を高めることができる場合がある。また、役の図柄組合せの優先停止順序を、優先順位の高い順に、小役＞特別役（ボーナス役）としている遊技台では、遊技者は、特別役による利益よりも小役による利益を優先させることができるため、遊技店の閉店間際や帰宅時間が迫っているときなど、遊技時間を十分に確保できないときに特に有効である。
【０２０６】
なお、上記実施例では、本発明に係る「特別遊技状態」としてＲＢ遊技を例に挙げたが、例えば、ＢＢ遊技（ビッグボーナス遊技：例えば、ＲＢ遊技を複数回行うことが可能な遊技）、ＭＢ遊技（ミドルボーナス遊技：例えば、いずれか１つのリールが７５ｍｓ以内に停止し、全ての役の内部当選フラグが成立して、遊技者の停止操作によってリールを停止した位置で入賞を判定する遊技）、ＣＢ遊技（チャレンジボーナス遊技：例えば、目押し操作でボーナス役を揃えることが可能となる遊技）等の特別遊技でもよい。
【０２０７】
また、上記実施例においては、メダル（コイン）を遊技媒体としたスロットマシンの例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遊技球（例えば、パチンコ玉）を遊技媒体としたスロットマシンなどにも適用可能である。
【０２０８】
また、スロットマシンの実機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。
【０２０９】
なお、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、実施例に記載した複数の構成のうち、１つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。
【産業上の利用可能性】
【０２１０】
本発明に係る遊技台は、スロットマシン等に代表される遊技台に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【０２１１】
【図１】スロットマシンの外観斜視図を示したものである。
【図２】図柄表示窓の略示正面図である。
【図３】主制御部の回路ブロック図を示したものである。
【図４】副制御部の回路ブロック図を示したものである。
【図５】各リールに施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
【図６】役の種類、役の名称、役に対応する図柄組合せ、役の払出し、備考を示した図である。
【図７】設定Ｎにおける単独役と重複役の内部当選確率の一例をＲＴモード別に示した図である。
【図８】役の優先停止順と、役の名称と、役に対応する図柄組合せを停止させる際の停止条件を示した図である。
【図９】遊技状態の遷移を示した状態遷移図である。
【図１０】主制御部３００のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【図１１】リール制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図１２】リール停止処理の流れを示すフローチャートである。
【図１３】リール停止テーブル選択処理の流れを示すフローチャートである。
【図１４】条件装置（特別役＋小役１）が作動した場合に選択されるリール停止テーブルの一例である。
【図１５】条件装置（特別役＋小役５）が作動した場合に選択されるリール停止テーブルの一例である。
【図１６】条件装置（特別役＋小役５）が作動した場合に選択されるリール停止テーブルの一例である。
【図１７】条件装置（特別役＋小役６）が作動した場合に選択されるリール停止テーブルの一例である。
【図１８】条件装置（特別役＋小役５＋小役６）が作動した場合に選択されるリール停止テーブルの一例である。
【図１９】条件装置（特別役＋小役６＋小役７）が作動した場合に選択されるリール停止テーブルの一例である。
【図２０】遊技状態制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図２１】（ａ）副制御部４００の割込み処理の流れを示すフローチャートである。（ｂ）副制御部４００のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【図２２】副制御部の演出状態の遷移を示した状態遷移図である。
【図２３】操作報知演出の抽選データの一例である。
【図２４】報知態様テーブルの一例である。
【図２５】演出制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図２６】条件装置（特別役＋小役５）が作動した場合におけるリール停止制御の流れの一例を示した図である。
【図２７】（ａ）条件装置（特別役＋小役５）が作動した場合における操作報知演出の一例を示した図である。（ｂ）条件装置（特別役＋小役５＋小役６）が作動した場合における操作報知演出の一例を示した図である。
【符号の説明】
【０２１２】
１００ スロットマシン
１０１ 本体
１０２ 前面扉
１１０、１１１、１１２ リール
１１３ 図柄表示窓
１１４ ライン
１２０ 有効ライン表示ランプ
１３０、１３１ メダル投入ボタン
１３５ スタートレバー
１３７、１３８、１３９ ストップボタン
１５７ 液晶表示装置
３００ 主制御部
４００ 副制御部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
複数種類の役の内部当選の当否を抽選によって決定する抽選手段と、
複数の図柄が配列され、回転駆動される複数のリールと、
単一の図柄を表示する図柄領域を複数有する表示領域と、
前記抽選手段により内部当選した役を入賞させるために、回転駆動された前記複数のリールの各々を停止させ、前記内部当選した役に対応する図柄組合せを前記表示領域に停止表示する制御を行うリール制御手段と、
前記リール制御手段により前記内部当選した役に対応する図柄組合せを前記表示領域に停止表示させるための操作の指示を所定の報知態様で報知する操作報知手段と、を備える遊技台であって、
前記複数種類の役には、第１の図柄組合せに対応する第１の役と、前記第１の図柄組合せとは異なる第２の図柄組合せに対応する第２の役と、が含まれ、
前記複数の図柄には、前記第１の図柄組合せを構成する第１の図柄と、前記第２の図柄組合せを構成する第２の図柄と、が含まれ、
前記複数のリールのうち、少なくとも１つのリールには、前記リール制御手段によって、前記第１の図柄が前記図柄領域に引き込んで停止表示されないとともに前記第２の図柄が前記図柄領域に引き込んで停止表示される第１の領域と、前記第１の図柄が前記図柄領域に引き込んで停止表示されるとともに前記第２の図柄が前記図柄領域に引き込んで停止表示されない第２の領域と、があり、
前記操作報知手段は、前記抽選手段により当該遊技にて前記第１の役と前記第２の役が同時に内部当選している場合に、前記第２の領域に関する操作の指示を所定の報知態様で報知することを特徴とする、
遊技台。
【請求項２】
前記第２の役には、第３の役と、前記第３の役とは異なる第４の役と、が含まれ、
前記リールにおける第１の領域および第２の領域は、当該遊技にて前記第１の役と同時に内部当選する前記第３の役、または前記第４の役に応じて、異なる領域とされていることを特徴とする、
請求項１に記載の遊技台。
【請求項３】
前記領域に関する操作の指示とは、当該領域に含まれる指標図柄を前記図柄領域を基準とした所定位置に停止表示させることを促す操作の指示であることを特徴とする、
請求項１または２に記載の遊技台。
【請求項４】
前記第２の役には、第３の役と、前記第３の役とは異なる第４の役と、が含まれ、
前記複数のリールには、当該遊技にて前記第１の役と前記第３の役が同時に内部当選している場合に、前記第２の領域が他のリールよりも広い第１のリールと、当該遊技にて前記第１の役と前記第４の役が同時に内部当選している場合に、前記第２の領域が他のリールよりも広い第２のリールと、が含まれ、
前記操作報知手段は、当該遊技にて前記第１の役と前記第３の役が同時に内部当選している場合には、前記第１のリールを他のリールよりも優先して停止させる操作の指示を所定の報知態様で報知するとともに、当該遊技にて前記第１の役と前記第４の役が同時に内部当選している場合には、前記第２のリールを他のリールよりも優先して停止させる操作の指示を所定の報知態様で報知することを特徴とする、
請求項１〜３のいずれかに記載の遊技台。
【請求項５】
前記第２の図柄組合せを構成する前記第２の図柄は、前記第１の図柄組合せを構成する前記第１の図柄以外とされ、
前記表示領域が有する複数の図柄領域には、該複数の図柄領域に停止表示された複数の図柄が図柄組合せとして有効とされる有効図柄領域が含まれ、
前記複数のリールの各々は、当該リールにおける前記第１の図柄が前記有効図柄領域に停止表示された場合には、前記リールにおける前記第２の図柄が前記有効図柄領域に停止表示されないように配列されていることを特徴とする、
請求項１〜４のいずれかに記載の遊技台。
【請求項６】
前記第１の役が入賞したことに基づいて、第１の特典の付与を行う第１特典付与手段と、
前記第２の役が入賞したことに基づいて、前記第１の特典における遊技価値よりも低い遊技価値となる第２の特典の付与を行う第２特典付与手段と、をさらに備えることを特徴とする、
請求項１〜５のいずれかに記載の遊技台。
【請求項７】
前記第１特典付与手段により行われる前記第１の特典の付与とは、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技状態が設定されることであり、
前記第２特典付与手段により行われる前記第２の特典の付与とは、所定数の遊技媒体が払出されることであることを特徴とする、
請求項６に記載の遊技台。
【請求項１】
複数種類の役の内部当選の当否を抽選によって決定する抽選手段と、
複数の図柄が配列され、回転駆動される複数のリールと、
単一の図柄を表示する図柄領域を複数有する表示領域と、
前記抽選手段により内部当選した役を入賞させるために、回転駆動された前記複数のリールの各々を停止させ、前記内部当選した役に対応する図柄組合せを前記表示領域に停止表示する制御を行うリール制御手段と、
前記リール制御手段により前記内部当選した役に対応する図柄組合せを前記表示領域に停止表示させるための操作の指示を所定の報知態様で報知する操作報知手段と、を備える遊技台であって、
前記複数種類の役には、第１の図柄組合せに対応する第１の役と、前記第１の図柄組合せとは異なる第２の図柄組合せに対応する第２の役と、が含まれ、
前記複数の図柄には、前記第１の図柄組合せを構成する第１の図柄と、前記第２の図柄組合せを構成する第２の図柄と、が含まれ、
前記複数のリールのうち、少なくとも１つのリールには、前記リール制御手段によって、前記第１の図柄が前記図柄領域に引き込んで停止表示されないとともに前記第２の図柄が前記図柄領域に引き込んで停止表示される第１の領域と、前記第１の図柄が前記図柄領域に引き込んで停止表示されるとともに前記第２の図柄が前記図柄領域に引き込んで停止表示されない第２の領域と、があり、
前記操作報知手段は、前記抽選手段により当該遊技にて前記第１の役と前記第２の役が同時に内部当選している場合に、前記第２の領域に関する操作の指示を所定の報知態様で報知することを特徴とする、
遊技台。
【請求項２】
前記第２の役には、第３の役と、前記第３の役とは異なる第４の役と、が含まれ、
前記リールにおける第１の領域および第２の領域は、当該遊技にて前記第１の役と同時に内部当選する前記第３の役、または前記第４の役に応じて、異なる領域とされていることを特徴とする、
請求項１に記載の遊技台。
【請求項３】
前記領域に関する操作の指示とは、当該領域に含まれる指標図柄を前記図柄領域を基準とした所定位置に停止表示させることを促す操作の指示であることを特徴とする、
請求項１または２に記載の遊技台。
【請求項４】
前記第２の役には、第３の役と、前記第３の役とは異なる第４の役と、が含まれ、
前記複数のリールには、当該遊技にて前記第１の役と前記第３の役が同時に内部当選している場合に、前記第２の領域が他のリールよりも広い第１のリールと、当該遊技にて前記第１の役と前記第４の役が同時に内部当選している場合に、前記第２の領域が他のリールよりも広い第２のリールと、が含まれ、
前記操作報知手段は、当該遊技にて前記第１の役と前記第３の役が同時に内部当選している場合には、前記第１のリールを他のリールよりも優先して停止させる操作の指示を所定の報知態様で報知するとともに、当該遊技にて前記第１の役と前記第４の役が同時に内部当選している場合には、前記第２のリールを他のリールよりも優先して停止させる操作の指示を所定の報知態様で報知することを特徴とする、
請求項１〜３のいずれかに記載の遊技台。
【請求項５】
前記第２の図柄組合せを構成する前記第２の図柄は、前記第１の図柄組合せを構成する前記第１の図柄以外とされ、
前記表示領域が有する複数の図柄領域には、該複数の図柄領域に停止表示された複数の図柄が図柄組合せとして有効とされる有効図柄領域が含まれ、
前記複数のリールの各々は、当該リールにおける前記第１の図柄が前記有効図柄領域に停止表示された場合には、前記リールにおける前記第２の図柄が前記有効図柄領域に停止表示されないように配列されていることを特徴とする、
請求項１〜４のいずれかに記載の遊技台。
【請求項６】
前記第１の役が入賞したことに基づいて、第１の特典の付与を行う第１特典付与手段と、
前記第２の役が入賞したことに基づいて、前記第１の特典における遊技価値よりも低い遊技価値となる第２の特典の付与を行う第２特典付与手段と、をさらに備えることを特徴とする、
請求項１〜５のいずれかに記載の遊技台。
【請求項７】
前記第１特典付与手段により行われる前記第１の特典の付与とは、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技状態が設定されることであり、
前記第２特典付与手段により行われる前記第２の特典の付与とは、所定数の遊技媒体が払出されることであることを特徴とする、
請求項６に記載の遊技台。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図１６】
【図１７】
【図１８】
【図１９】
【図２０】
【図２１】
【図２２】
【図２３】
【図２４】
【図２５】
【図２６】
【図２７】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図１５】
【図１６】
【図１７】
【図１８】
【図１９】
【図２０】
【図２１】
【図２２】
【図２３】
【図２４】
【図２５】
【図２６】
【図２７】
【公開番号】特開２０１０−１３１２５０（Ｐ２０１０−１３１２５０Ａ）
【公開日】平成２２年６月１７日（２０１０．６．１７）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００８−３１１０１８（Ｐ２００８−３１１０１８）
【出願日】平成２０年１２月５日（２００８．１２．５）
【出願人】（５９７０４４１３９）株式会社大都技研 (1,470)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２２年６月１７日（２０１０．６．１７）
【国際特許分類】
【出願日】平成２０年１２月５日（２００８．１２．５）
【出願人】（５９７０４４１３９）株式会社大都技研 (1,470)
【Ｆターム（参考）】
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