説明

遊技台

【課題】制御負担やメモリ容量の増大を回避することができる遊技台を提供する。
【解決手段】スペクトラム拡散されたクロック信号であるスペクトラム拡散クロック信号を出力する発振器316と、発振器316が出力するスペクトラム拡散クロック信号に基づいて所定の数値範囲の乱数を生成する乱数カウンタ317と、乱数カウンタ317が生成する乱数を用いて抽選を行う抽選手段と、を備えた遊技台とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回胴遊技機(スロットマシン)や弾球遊技機(パチンコ機)などに代表される遊技台に関する。
【背景技術】
【0002】
スロットマシンは、複数の図柄が表示されたリールを複数備え、メダル等の投入により当該リールを回転させ、各リールに対応して設けたストップスイッチを操作することで対応するリールを停止させ、停止した各リールの図柄組合せが予め定めた入賞役の組合せであるか否かを判定し、判定結果が入賞役の図柄組合せであった場合、当該入賞役の図柄組合せの種類に応じた数のメダルが払出される。
【0003】
昨今のスロットマシンでは、上記制御をマイクロコンピュータによって行っており、例えば、入賞役の内部抽選については、スタートレバー操作時に、制御部の乱数発生回路(カウンタ)から出力されるカウンタ値を取得して行っている。
【0004】
ところが、乱数発生回路には、所定範囲(例えば0〜65535)の値を周期的にインクリメントすることで値を更新するカウンタICが用いられているのが一般的である。そのため、低周波治療器を改造し、腕に貼り付けた電気パットに電気刺激が出力される周期と乱数発生回路の乱数周期とを同期させ、電気刺激による腕の筋肉の動きを使用してスタートレバーを操作することで大当たり(内部当選)を連続させる不正行為が発生するようになってきている。
【0005】
そこで、このような不正行為を防止すべく、例えば特許文献1では、基本カウンタと補助カウンタの値に基づく演算結果を用いて内部抽選を行う技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−93660号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に開示された演算処理の場合、基本カウンタと補助カウンタの2つのカウンタを用いているため、マイクロコンピュータが実行する命令が多く(マイクロコンピュータの演算処理負荷が高く)、メモリ容量が圧迫されてしまうという問題があった。
【0008】
本発明は、このような従来の問題点を解決するためになされたものであって、制御負担やメモリ容量の増大を回避することができる遊技台を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る遊技台は、スペクトラム拡散されたクロック信号であるスペクトラム拡散クロック信号を出力する発振部を備えたことを特徴とする遊技台である。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る遊技台によれば、制御負担やメモリ容量の増大を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】スロットマシンの外観斜視図を示したものである。
【図2】主制御部の回路ブロック図を示したものである。
【図3】副制御部の回路ブロック図を示したものである。
【図4】(a)発振器が備えるPLL部の内部構成を示したブロック図である。(b)他の例に係る発振器の一例を示した図である。
【図5】発振器と乱数カウンタの回路構成例を示した図である。
【図6】乱数カウンタによるカウンタ値の更新周期と、発振器が生成するスペクトラム拡散クロックの周期の関係を示した図である。
【図7】主制御部のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】(a)乱数取得の処理の流れを示すフローチャートである。(b)ハード乱数のデータ構造の一例を示した図である。(c)入賞役内部抽選の処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】(a)副制御部のCPUが実行するメイン処理のフローチャートである。(b)副制御部のCPUが実行するコマンド入力処理のフローチャートである。(c)副制御部のCPUが実行するストローブ割込み処理のフローチャートである。(d)副制御部のCPUが実行するタイマ割込み処理のフローチャートである。
【図10】(a)は実施例2に係るスロットマシンの乱数発生手段の構成を示したブロック図である。(b)他の例に係る乱数発生手段の構成を示したブロック図である。
【図11】乱数発生手段の回路構成例を示した図である。
【図12】分周器で設定可能な分周比と、分周後のクロック信号のクロック周波数と、乱数カウンタによるカウンタ値の更新周期の一例である。
【図13】シフトレジスタに入力されるクロック信号CLK、シフトレジスタから出力されるデータ出力信号Dd〜Da、乱数カウンタから出力されるクロック信号、乱数カウンタのカウント値、乱数カウンタに入力されるクロック信号の周波数の関係を示したタイミングチャートの一例である。
【図14】分周器における分周比の変化と、乱数カウンタに入力されるクロック信号の変化の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を用いて、本発明の実施例1に係るスロットマシン(遊技台)について詳細に説明する。
【実施例1】
【0013】
<全体構成>
まず、図1を用いて、本実施例1に係るスロットマシン100の全体構成について説明する。なお、同図はスロットマシン100の外観斜視図を示したものである。
【0014】
スロットマシン100は、略箱状の本体101と、この本体101の前面開口部に取り付けられた前面扉102とを有して構成されている。スロットマシン100の本体101の中央内部には、外周面に複数種類の図柄が所定コマ数だけ配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。なお、本実施例1では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
【0015】
また、図柄表示窓113の外枠には、点滅や点灯などの点灯制御によって、後述する有効ラインや入賞ラインを報知するためのライン表示LED(図示省略)が配置されている。
【0016】
さらに、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部からなる光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間を、リールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン114上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
【0017】
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。有効となる入賞ラインは、スロットマシン100に投入されたメダルの数によって予め定まっている。5本の入賞ライン114のうち、例えば、メダルが1枚投入された場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚投入された場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚投入された場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5本が入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5本に限定されるものではない。
【0018】
スタートランプ121は、リール110乃至112が回転することができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。告知ランプ123は、内部抽選において、特定の入賞役(例えば、BB(ビッグボーナス)やRB(レギュラーボーナス)等のボーナス)に内部当選していることを遊技者に知らせるランプである。メダル投入ランプ124は、メダルの投入が可能であることを知らせるランプである。払出枚数表示器125は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技回数表示器126は、メダル投入時のエラー表示や、ビッグボーナスゲーム中(BBゲーム中)の遊技回数、所定の入賞役の入賞回数等を表示するための表示器である。貯留枚数表示器127は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。リールパネルランプ128は、演出用のランプである。
【0019】
メダル投入ボタン130、131は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルを所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施例1においては、メダル投入ボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、メダル投入ボタン131が押下されると3枚投入されるようになっている。メダル投入口134は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン130又は131により電子的に投入することもできるし、メダル投入口134から実際のメダルを投入することもできる。精算ボタン132は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル及びベットされたメダルを精算し、メダル払出口155よりメダル受皿156に排出するためのボタンである。メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。
【0020】
スタートレバー135は、遊技の開始操作を行うためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口134に所望する枚数のメダルを投入して、スタートレバー135を操作すると、これを契機としてリール110乃至112が回転し、遊技が開始される。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112に対する停止操作を行うためのボタンであり、各リール110乃至112に対応して設けられている。そして、いずれかのストップボタン137乃至139を操作すると対応するいずれかのリール110乃至112が停止することになる。
【0021】
ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。メダル受皿156は、メダル払出口155から払出されたメダルを溜めるための器である。なお、メダル受皿156は、本実施例1では発光可能な受皿を採用している。
【0022】
上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。演出装置190は、例えば開閉自在な扉装置(シャッター)163が前面に取り付けられた液晶表示装置を含み、この演出装置190には、例えば小役告知等の各種の情報が表示される。音孔160は、スロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。タイトルパネル162には、スロットマシン100を装飾するための図柄が描かれる。
【0023】
<主制御部300>
次に、図2および図3を用いて、このスロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。
【0024】
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300より送信されたコマンドに応じて各種機器を制御する副制御部400と、副制御部400より送信されたコマンドに応じて液晶表示装置157や扉装置163を制御する副制御部500によって構成されている。
【0025】
<主制御部>
まず、図2を用いて、スロットマシン100の主制御部300について説明する。なお、同図は主制御部300の回路ブロック図を示したものである。
【0026】
主制御部300は、主制御部300の全体を制御するための演算処理装置であるCPU310や、CPU310が各ICや各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、その他、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路314は、水晶発振器311から発振されたクロックを分周してCPU310に供給する回路である。例えば、水晶発振器311の周波数が12MHzの場合に、分周後のクロックは6MHzとなる。CPU310は、クロック補正回路314により分周されたクロックをシステムクロックとして受け入れて動作する。
【0027】
また、CPU310には、センサやスイッチの状態を常時監視するためのタイマ割り込み処理の周期やモータの駆動パルスの送信周期を設定するためのタイマ回路315がバスを介して接続されている。CPU310は、電源が投入されると、データバスを介してROM312の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路315に送信する。タイマ回路315は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU310に送信する。CPU310は、この割込み要求を契機に、各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、CPU310のシステムクロックを6MHz、タイマ回路315の分周値を1/256、ROM312の分周用のデータを44に設定した場合、この割り込みの基準時間は、256×44÷6MHz=1.877msとなる。
【0028】
さらに、CPU310には、各ICを制御するためのプログラム、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等の各種データを記憶しているROM312や、一時的なデータを保存するためのRAM313が接続されている。これらのROM312やRAM313については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する副制御部400においても同様である。また、CPU310には、外部の信号を受信するための入力インタフェース360が接続され、割込み時間ごとに入力インタフェース360を介して、スタートレバーセンサ321、ストップボタンセンサ322、メダル投入ボタンセンサ323、精算スイッチセンサ324、メダル払い出しセンサ326、電源判定回路327の状態を検出し、各センサを監視している。
【0029】
メダル投入センサ320は、メダル投入口134に投入されたメダルを検出するためのセンサである。スタートレバーセンサ321はスタートレバー135の操作を検出するためのセンサである。ストップボタンセンサ322はストップボタン137乃至139のいずれかが押された場合、どのストップボタンが押されたかを検出するためのセンサである。メダル投入ボタンセンサ323はメダル投入ボタン130、131のいずれかが押下された場合、どのメダル投入ボタンが押されたかを検出するためのセンサである。精算スイッチセンサ324は、精算ボタン132に設けられており、精算ボタン132が一回押されると、貯留されているメダル及びベットされているメダルが精算されて払い出されることになる。メダル払い出しセンサ326は、払い出されるメダルを検出するためのセンサである。電源判定回路327は、スロットマシン100に供給される電源の遮断を検出するための回路である。
【0030】
CPU310には、更に、入力インタフェース361、出力インタフェース370、371がアドレスデコード回路350を介してアドレスバスに接続されている。CPU310は、これらのインタフェースを介して外部のデバイスと信号の送受信を行っている。入力インタフェース361には、インデックスセンサ325が接続されている。インデックスセンサ325は、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リール110乃至112に設けた遮光片がこのインデックスセンサ325を通過するたびにハイレベルになる。CPU310は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。出力インタフェース370には、リールを駆動させるためのモータを制御するリールモータ駆動部330と、ホッパー(バケットにたまっているメダルをメダル払出口155から払出すための装置。)のモータを駆動するためのホッパーモータ駆動部331と、遊技ランプ340(具体的には、入賞ライン表示ランプ120、スタートランプ121、再遊技ランプ122、告知ランプ123、メダル投入ランプ124等)と、7セグメント(SEG)表示器341(払出枚数表示器125、遊技情報表示器126、貯留枚数表示器127等)が接続されている。
【0031】
また、CPU310には、乱数カウンタ317がデータバスを介して接続されている。この乱数カウンタ317は、発振器316から発振されるクロック信号に基づいて、所定の数値範囲内でカウント値をインクリメントし、そのカウント値をCPU310のデータバスに出力するインクリメントカウンタであり、後述する入賞役の内部抽選をはじめ各種抽選処理に使用される。なお、発振器316と乱数カウンタ317の詳細については後述する。
【0032】
また、CPU310のデータバスには、副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェース371が接続されている。主制御部300と副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は副制御部400へコマンドを送信するが、副制御部400から主制御部300へ何らかのコマンド等を送信することはできない。
【0033】
<副制御部400>
次に、図3を用いて、スロットマシン100の副制御部400について説明する。なお、同図は副制御部400の回路ブロック図を示したものである。
【0034】
副制御部400は、主制御部300より送信された主制御コマンド等に基づいて副制御部400の全体を制御する演算処理装置であるCPU410や、CPU410が各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路414は、水晶発振器411から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU410に供給する回路である。
【0035】
また、CPU410にはタイマ回路415がバスを介して接続されている。CPU410は、所定のタイミングでデータバスを介してROM412の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路415に送信する。タイマ回路415は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU410に送信する。CPU410は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
【0036】
また、CPU410には、副制御部400の全体を制御するための命令及びデータ、ライン表示LEDの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータが記憶されたROM412や、データ等を一時的に保存するためのRAM413が各バスを介して接続されている。
【0037】
さらに、CPU410には、外部の信号を送受信するための入出力インタフェース460が接続されており、入出力インタフェース460には、図柄表示窓113の外枠に配設され、点滅や点灯などの点灯制御によって有効ラインや入賞ラインを報知するためのライン表示LED420、前面扉102の開閉を検出するための扉センサ421、RAM413のデータをクリアにするためのリセットスイッチ422が接続されている。
【0038】
CPU410には、データバスを介して主制御部300から主制御コマンドを受信するための入力インタフェース461が接続されており、入力インタフェース461を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等が実行される。また、CPU410のデータバスとアドレスバスには、音源IC480が接続されている。音源IC480は、CPU410からの命令に応じて音声の制御を行う。また、音源IC480には、音声データが記憶されたROM481が接続されており、音源IC480は、ROM481から取得した音声データをアンプ482で増幅させてスピーカ483から出力する。CPU410には、主制御部300と同様に、外部ICを選択するためのアドレスデコード回路450が接続されており、アドレスデコード回路450には、主制御部300からのコマンドを受信するための入力インタフェース461、時計IC423、7セグメント表示器440への信号を出力するための出力インタフェース472等が接続されている。
【0039】
時計IC423が接続されていることで、CPU410は、現在時刻を取得することが可能である。7セグメント表示器440は、スロットマシン100の内部に設けられており、たとえば副制御部400に設定された所定の情報を遊技店の係員等が確認できるようになっている。更に、出力インタフェース470には、デマルチプレクサ419が接続されている。デマルチプレクサ419は、出力インタフェース470から送信された信号を各表示部等に分配する。即ち、デマルチプレクサ419は、CPU410から受信されたデータに応じて上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154、リールパネルランプ128、タイトルパネルランプ170、払出口ストロボ171を制御する。タイトルパネルランプ170は、タイトルパネル162を照明するランプであり、払出口ストロボ171は、メダル払い出し口155の内側に設置されたストロボタイプのランプである。なお、CPU410は、副制御部500への信号送信は、デマルチプレクサ419を介して実施する。副制御部500は、液晶表示装置157及び扉装置163を制御する制御部である。
【0040】
<主制御部300の発振器と乱数カウンタ>
次に、図4を用いて、上述の主制御部300が備える発振器316と乱数カウンタ317について詳細に説明する。なお、図4(a)は発振器316が備えるPLL部の内部構成を示したブロック図であり、同図(b)は他の例に係る発振器の一例を示した図である。
【0041】
発振器316のPLL部は、図示しない発振子が生成する基本クロック信号を入力し、この基本クロック信号に基づいて変調クロック信号を生成する。また、発振器316のPLL部は、変調度設定や変調イネーブル設定の機能を備えており、変調度設定によって変調クロック信号の変調度を選択可能であるとともに、変調イネーブル設定によって変調の有無(スペクトラム拡散の有無)が設定可能となっている。本実施例では、変調度設定を変調度0.5%、変調イネーブル設定をスペクトラム拡散有りに設定している。なお、同図(a)ではスペクトラム拡散機能を備えた発振器316の例を示したが、同図(b)に示すように、基本クロック用の発振器を外付けとしてもよい。
【0042】
図5は発振器316と乱数カウンタ317の回路構成例を示した図である。発振器316のクロック出力端子OUTは、乱数カウンタ317のクロック入力端子CCKAに接続されており、発振器316がクロック出力端子OUTから出力するスペクトラム拡散クロック信号は、乱数カウンタ317のクロック入力端子CCKAに入力される。
【0043】
乱数カウンタ317は、発振器316が出力するスペクトラム拡散クロック信号に基づいて、所定の数値範囲内(この例では、0〜65535)でカウント値をインクリメントする。また、乱数カウンタ317のRCLK入力端子は、上述のスタートレバーセンサ321のセンサ信号出力端子(START_SW)に接続されており、スタートレバーセンサ321がセンサ信号出力端子から出力するセンサ信号は、乱数カウンタ317のRCLK入力端子に入力される。これにより、乱数カウンタ317は、スタートレバーセンサ321が出力するセンサ信号に基づいて(スタートレバー135の操作に基づいて)、インクリメントしているカウント値を内部にラッチする。
【0044】
また、乱数カウンタ317の/GAL入力端子と/GAU入力端子は、上述のアドレスデコード回路350に接続されており、CPU310がアドレスデコード回路350を介して出力する下位ビットセレクト信号は、乱数カウンタ317の/GALに入力され、CPU310がアドレスデコード回路350を介して出力する上位ビットセレクト信号は、乱数カウンタ317の/GAUに入力される。乱数カウンタ317は、CPU310がアドレスデコード回路350を介して出力する下位ビットセレクト信号に基づいて、内部にラッチしている16ビットのカウント値のうちの下位8ビットを、データ出力端子Y0〜Y7からCPU310のデータバスに向けて出力し、CPU310がアドレスデコード回路350を介して出力する上位ビットセレクト信号に基づいて、内部にラッチしている16ビットのカウント値のうちの上位8ビットを、データ出力端子Y0〜Y7からCPU310のデータバスに向けて出力する。これにより、CPU310は、乱数カウンタ317が生成する16ビットの乱数の取得が可能となっている。
【0045】
図6は乱数カウンタ317によるカウンタ値の更新周期と、発振器316が生成するスペクトラム拡散クロック(SS:Spread Spectrum)の周期の関係を示した図である。
【0046】
本実施例では、発振部316が出力するスペクトラム拡散クロック信号の周波数の変化周期時間(SSクロック1サイクル)と、乱数カウンタ317が所定の数値範囲(本実施例では、0〜65535)に含まれる乱数をすべて生成するために必要な乱数生成サイクル時間を異ならせている。より具体的には、乱数カウンタ317は、0〜65535の数値範囲内(数値範囲の大きさは65536(=2の16乗))を1回の乱数生成サイクル時間としてカウント値の更新を行うのに対して、発振器316は、乱数カウンタ317による乱数生成サイクル時間よりも短い周期でスペクトラム拡散クロック信号の周波数を変化させる。したがって、乱数カウンタ317が1回の乱数生成サイクルを終了するまでの間に、発振器316から乱数カウンタ317に出力されるスペクトラム拡散クロック信号は、複数回の周期を繰り返すこととなる。
【0047】
なお、この例では、乱数カウンタ317の1回の乱数生成サイクル時間よりも、発振器316が生成するスペクトラム拡散クロック信号の周波数の1回の変化周期時間を短く設定したが、例えば、乱数カウンタ317の1回の乱数生成サイクル時間よりもスペクトラム拡散クロック信号の周波数の1回の変化周期時間を長く設定してもよく、また、両者の時間を同じに設定してもよい。
【0048】
<図柄配列>
次に、上述の各リール110〜112に施される図柄配列について説明する。各リール110〜112には、複数種類(本実施例では、8種類)の図柄が所定コマ数(番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。図示はしないが、例えば、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
【0049】
<入賞役の種類>
スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。本明細書においては、入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本明細書における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含める。また、本明細書における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
【0050】
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
【0051】
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「白7−白7−白7」、BB2が「青7−青7−青7」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM313の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7−白7−白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7−青7−青7」が、揃って入賞する状態にある。
【0052】
「レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「ボーナス−ボーナス−ボーナス」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、(詳細は後述するが)ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。 「小役(チェリー、スイカ、ベル)」(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー−ANY−ANY」、スイカが「スイカ−スイカ−スイカ」、ベルが「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数の設定が別にされている。なお、「チェリー−ANY−ANY」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
【0053】
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。
【0054】
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類について説明する。本実施例では、スロットマシン100の遊技状態は、通常遊技と、BB遊技と、RB遊技と、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技と、に大別することができる。なお、通常遊技と、BB遊技と、RB遊技と、に大別するような区分けであってもよい。
【0055】
<通常遊技>
通常遊技に内部当選する入賞役には、ビッグボーナス(BB)と、レギュラーボーナス(RB)と、再遊技(リプレイ)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)がある。「ビッグボーナス(BB)」は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)を開始する特殊役(作動役)である。「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダルの投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出も行われない。「小役」は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。なお、各々の役の内部当選確率は、通常遊技に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数(詳細は後述)の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。通常遊技に用意された抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
【0056】
通常遊技は、内部抽選の結果が概ねハズレ(ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、再遊技(リプレイ)および小役に当選していない)となる設定がされており、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態になっている。よって、遊技者にとっては不利益となる遊技状態である。但し、予め定めた条件を満たした場合(例えば、特定の図柄組み合わせが表示された場合)には、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせてもよい遊技状態であり、この場合、小役の入賞によって所定数のメダルが払い出されることにより、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態になり、遊技者にとっては利益となる遊技状態になる場合がある。
【0057】
<BB遊技>
BB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、BB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。BB遊技は、本実施例では、ビッグボーナス(BB)の入賞により開始され、RB遊技(後述する)を連続して繰り返し実行可能になっており、遊技中に予め定められた一の数(例えば、465枚)を超えるメダルが獲得された場合に終了する。但し、BB遊技はRB遊技を連続して繰り返し実行可能とすることなく、RB遊技を開始する役(図柄組み合わせは例えば、リプレイ−リプレイ−リプレイ)を設定し、この役が内部当選した場合、または、入賞した場合に、RB遊技を開始するように設定してもよい。さらには、BB遊技は、BB遊技中のRB遊技を除くBB一般遊技を予め定めた回数(例えば、30回)実行した場合、または、BB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、3回)に終了するようにしてもよい。
【0058】
<RB遊技>
RB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、RB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。RB遊技は、本実施例では、レギュラーボーナス(RB)の入賞により開始され、予め定めた一の役が内部当選の確率を上昇させる変動(例えば、「設定1」「通常遊技」に設定された「小役1」の内部当選確率1/15を、予め定めた一の値である内部当選確率1/1.2に上昇させる)をし、予め定めた一の数(例えば8回)の入賞があった場合に終了する。
【0059】
<ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技>
ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技に内部当選する入賞役には、再遊技(リプレイ)と、小役がある。ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)は内部当選することはなく、ビッグボーナス(BB)かレギュラーボーナス(RB)に対応する図柄組み合わせを入賞させることが可能となっている遊技状態である。但し、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)に内部当選した次遊技から、再遊技の内部当選の確率を変動させてもよく、例えば、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせて、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)対応する図柄組み合わせが入賞するまでの間は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数とほぼ同じとなる遊技状態とし、通常遊技と比べると遊技者にとっては利益となる遊技状態としてもよい。
【0060】
<主制御部メイン処理>
次に、図7を用いて、主制御部300のメイン処理について説明する。なお、同図は、主制御部300のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【0061】
遊技の基本的制御は、主制御部300のCPU310が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、CPU310が同図の主制御部メイン処理を繰り返し実行する。
【0062】
電源投入が行われると、まず、S101で初期処理が実行される。ここでは各種の初期化処理が行われる。S102ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればS103へ進む。なお、スタートレバー135が操作された場合、スタートレバーセンサ321から、乱数カウンタ317のRCLK入力端子にセンサ信号(START_SW)が出力され、乱数カウンタ317においてカウント値がラッチされる。
【0063】
S103では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。S104では、乱数取得の処理を行う。詳細は後述するが、この乱数取得の処理では、乱数カウンタ317で発生させたハード乱数を取得する。
【0064】
S105では、入賞役内部抽選の処理を行う。詳細は後述するが、この入賞役内部抽選の処理では、現在の遊技状態に応じてROM312に格納されている入賞役内部抽選データを読み出し、これとS104で取得したハード乱数を用いて内部抽選を行う。そして、内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグをオンに設定する。
【0065】
S106ではS105の内部抽選結果に基づき、リール停止制御データを選択する。S107では全リール110乃至112の回転を開始させる。S108では、ストップボタン137乃至139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110乃至112の何れかをS106で選択したリール停止制御データに基づいて停止させる。全リール110乃至112が停止するとS109へ進む。
【0066】
S109では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する図柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に、「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。但し、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)については、今回の遊技で入賞しなかった場合は、次回の遊技に内部当選フラグがONの状態が維持される。所謂フラグの持ち越しが行われる。
【0067】
S110では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。S111では遊技状態制御処理を行う。以上により1ゲームが終了する。以降S102へ戻って、上述したS102〜S111の処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
【0068】
<乱数取得>
次に、図8(a)を用いて、上記主制御部メイン処理における乱数取得の処理について説明する。なお、同図は、乱数取得の処理の流れを示すフローチャートである。
【0069】
S151では、CPU310はアドレスデコード回路350を介して下位ビットセレクト信号を出力する。これにより、乱数カウンタ317は、上記S102のタイミングでラッチした16ビットのカウント値のうちの下位8ビットをデータ出力端子Y0〜Y7からCPU310のデータバスに出力する。CPU310は、データバスに出力された8ビットのカウント値を取得し、同図(b)に示すように、各種抽選に用いるハード乱数の下位バイトとしてRAM313に記憶する。
【0070】
また、S152では、CPU310はアドレスデコード回路350を介して上位ビットセレクト信号を出力する。これにより、乱数カウンタ317は、上記S102のタイミングでラッチした16ビットのカウント値のうちの上位8ビットをデータ出力端子Y0〜Y7からCPU310のデータバスに出力する。CPU310は、データバスに出力された8ビットのカウント値を取得し、同図(b)に示すように、各種抽選に用いるハード乱数の上位バイトとしてRAM313に記憶する。
【0071】
<入賞役内部抽選>
次に、図8(c)を用いて、上記主制御部メイン処理における入賞役内部抽選の処理について説明する。なお、同図は、入賞役内部抽選の処理の流れを示すフローチャートである。
【0072】
S171では、入賞役内部抽選データが格納されているROM312のアドレスを取得し、S172では、上記乱数取得の処理でRAM313に記憶したハード乱数を入賞役内部抽選用乱数として取得する。S173では、S171で取得したアドレスに格納されている入賞役内部抽選データと、S172で取得した入賞役内部抽選用乱数とを用いて、乱数抽選処理を行う。なお、本実施例では、ハード乱数を入賞役の内部抽選に用いる例を示したが、例えば、ハード乱数を、複数種類の演出から特定の演出を選択するための演出抽選などに用いることもできる。
【0073】
<副制御部400の処理>
次に、図9を用いて、副制御部400の処理について説明する。同図(a)は副制御部400のCPU410が実行するメイン処理のフローチャートである。
【0074】
電源投入が行われると、まずS201で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM内の記憶領域の初期化処理等を行う。S202では、コマンド入力処理(詳細は後述する)を行う。
【0075】
S203では、演出データの更新処理を行う。この演出データの更新処理では、演出を制御するための動作制御データの更新を行う。S204では、S203で更新した演出データの中に副制御部400の各演出デバイスのドライバに出力するデータがあるか否かを判定する。該当する場合はS205へ進み、該当しない場合はS206へ進む。S205では副制御部400の演出デバイスのドライバにデータをセットする。データのセットにより演出デバイスがそのデータに応じた演出を実行する。S206ではS203で更新した演出データの中に副制御部500に送信する制御コマンドがあるか否かを判定する。該当する場合はS207へ進み、該当しない場合はS202へ戻る。S207では副制御部500に制御コマンドを送信してS202へ戻る。ここで、副制御部400は、演出抽選を行い、演出抽選を実行した結果として得られた演出データに基づいた演出を実行してもよい。この場合、本実施例においては、この副制御部400が行う演出抽選にスペクトラム拡散クロック信号に基づいた乱数を使用してもよい。すなわち、本発明は、主制御部300が実行する各種抽選に用いる乱数の生成に加えて(または、替えて)、副制御部400が実行する各種抽選に用いる乱数の生成にも適用することができる。
【0076】
次に、同図(b)を用いて、副制御部400のコマンド入力処理について説明する。S301ではコマンド格納エリアに少なくとも1つの制御コマンドが格納されているか否かを判定する。該当する場合はS302へ進み、該当しない場合はS301へ戻る。S302では、コマンド格納エリアから制御コマンドを一つ取得し、制御コマンドに応じた処理を実行する。取得した制御コマンドはコマンド格納エリアから消去する。
【0077】
次に、同図(c)を用いて、副制御部400のストローブ割込み処理について説明する。このストローブ割込み処理は、副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。ストローブ割込み処理のS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM413に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
【0078】
次に、同図(d)を用いて、副制御部400のタイマ割込み処理について説明する。副制御部400は所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込みを発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込みを契機として、副制御部400タイマ割込み処理を実行する。なお、副制御部400は汎用タイマの設定(10ms)としており、S501ではこの汎用タイマの更新を行う。
【0079】
以上説明したように、本実施例1に係る遊技台(例えば、スロットマシン100)は、スペクトラム拡散されたクロック信号であるスペクトラム拡散クロック信号を出力する発振部(例えば、発振部316)を備えたことを特徴とする、遊技台である。
【0080】
本実施例1に係るスロットマシン100によれば、スペクトラム拡散クロック信号に基づいた処理(例えば、乱数の生成)を行うことができるため、制御負担やメモリ容量の増大を回避することができる場合がある。
【0081】
また、本実施例1に係るスロットマシン100は、スペクトラム拡散されたクロック信号であるスペクトラム拡散クロック信号を出力する発振部(例えば、発振部316)と、前記発振部が出力するスペクトラム拡散クロック信号に基づいて所定の数値範囲(例えば、0〜65535)の乱数を生成する乱数カウンタ(例えば、乱数カウンタ317)と、前記乱数カウンタが生成する乱数を用いて抽選を行う抽選手段(例えば、S105の入賞役内部抽選)と、を備え、前記発振部が出力するスペクトラム拡散クロック信号の周波数の変化周期時間と、前記乱数カウンタが前記所定の数値範囲に含まれる乱数をすべて生成するために必要な乱数生成サイクル時間を異ならせたことを特徴とする、遊技台である。
【0082】
本実施例1に係るスロットマシン100によれば、スペクトラム拡散クロック信号に基づいて乱数を生成することができるため、制御負担やメモリ容量の増大を回避しつつ、遊技の制御に用いる乱数の狙い撃ちを困難とし、不正行為を効果的に防止することができる。また、乱数生成サイクル時間を把握することが難しいため、遊技の制御に用いる乱数の狙い撃ちを一層困難とし、不正行為を効果的に防止することができる場合がある。
【実施例2】
【0083】
次に、実施例2に係るスロットマシンについて説明する。なお、上記実施例1に係るスロットマシン100と同一の構成については、図において同一の符号を付すとともに説明を省略し、以下、異なる構成についてのみ説明する。
【0084】
図10(a)は実施例2に係るスロットマシンの乱数発生手段700の構成を示したブロック図であり、図11は乱数発生手段700の回路構成例を示した図である。なお、乱数カウンタ706は上記実施例1に係る乱数カウンタ317と同じであるため、その詳細な説明は省略する。
【0085】
この乱数発生手段700は、基本クロック信号を生成する発振器702を有する発振部と、この発振部から入力する基本クロック信号を分周して出力する分周器704を有する1/n分周部と、この1/n分周部によって分周された分周後のクロック信号に基づいて、所定の数値範囲内(この例では、0〜65535)でカウント値をインクリメントする乱数カウンタ706を有するカウンタ部と、このカウンタ部から入力するカウントアップ信号に基づいて乱数を生成して分周器704の分周比を設定する乱数発生部708と、を備える。
【0086】
図11に詳細に示すように、発振器702のクロック出力端子OUTは、分周器704のクロック入力端子CKに接続されており、発振器702がクロック出力端子OUTから出力する基本クロック信号は、分周器704のクロック入力端子CKに入力される。
【0087】
乱数発生部708は、シフトレジスタ708Aと、2つのEXOR回路708B、708Cと、OR回路708Dを備える。シフトレジスタ708Aのデータ出力端子QC〜QAは、分周器704のデータ入力端子DC〜DAに接続されており、シフトレジスタ708Aがデータ出力端子QC〜QAから出力するデータ信号は、分周器704のデータ入力端子DC〜DAに入力される。また、シフトレジスタ708Aのデータ出力端子QC、QAは、さらに、2つのEXOR回路708B、708Cを介してシフトレジスタ708Aの入力端子Bに接続されている。また、OR回路708Dの入力端子は、分周器704のクロック出力端子RCと、乱数カウンタ706のクロック出力端子/RCOAにそれぞれ接続されており、OR回路708Dの出力端子は、シフトレジスタ708Aのクロック信号入力Clockに接続されている。
【0088】
分周器704のクロック出力端子RCは、乱数カウンタ706のクロック入力端子CCKA、CCKBに接続されており、分周器704のクロック出力端子RCから出力される、分周後のクロック信号は、乱数カウンタ706のクロック入力端子CCKA、CCKBに入力される。
【0089】
電源投入により発振器702が基本クロック信号を生成すると、この基本クロック信号は、分周器704に入力される。分周器704は、乱数発生部708のシフトレジスタ708Aから入力するデータ信号に基づいて設定される分周比に従って、発振器702から入力する基本クロック信号を分周・出力する。
【0090】
図12は分周器704で設定可能な分周比と、分周後のクロック信号のクロック周波数と、乱数カウンタ706によるカウンタ値の更新周期の一例である。本実施例では、シフトレジスタ708Aのデータ出力端子QC〜QAからは、0(000B)、1(001B)、2(010B)、5(101B)、3(011B)、6(110B)、4(100B)の順番で繰り返しデータ信号を出力することによって、分周器706で設定される分周比を、1/8、1/7、1/6、1/3、1/5、1/2、1/4の順番で繰り返し変化させている。なお、本実施例では、データ出力端子QC〜QAからランダムな3ビットの数値を出力するように構成しているが、例えば、0〜6の値を昇順または降順に出力するように構成してもよい。また、データ出力端子のバス幅は3ビットに限定されず、3ビット未満または4ビット以上であってもよい。また、乱数カウンタ706によるカウンタ値の更新周期も特に限定されないが、1回の更新周期が最大で50ms以下であることが好ましい。
【0091】
図11に戻って、乱数カウンタ706は、分周器704が分周・出力するクロック信号に基づいて、所定の数値範囲内(この例では、0〜65535)でカウント値をインクリメントするとともに、カウント値のインクリメント時にRC信号をクロック出力端子/RCOAから1パルス出力する。
【0092】
続いて、乱数発生器708のOR回路708Cは、分周器704から出力されるクロック信号と、乱数カウンタ706から出力されるクロック信号の同期をとり、この同期をとった信号を、カウントアップ信号としてシフトレジスタ708Aに出力する。シフトレジスタ708Aは、OR回路708Cからクロック信号を入力した場合に、いてカウント値を所定の順番で(本実施例では、0、1、2、5、3、6、4の順番で)更新し、更新後のカウント値を3ビット2進数のデータ信号として分周器704に出力する。
【0093】
以降、分周器704は、シフトレジスタ708Aによって更新された分周比に従って、発振器702から入力する基本クロック信号を分周・出力し、乱数カウンタ706に出力する。
【0094】
図13はシフトレジスタ708Aに入力されるクロック信号CLK、シフトレジスタ708Aから出力されるデータ出力信号Dd〜Da、乱数カウンタ706から出力されるクロック信号、乱数カウンタ706のカウント値、乱数カウンタ706に入力されるクロック信号の周波数の関係を示したタイミングチャートの一例である。また、図14は分周器704における分周比の変化と、乱数カウンタ706に入力されるクロック信号の変化の一例を示した図である。
【0095】
クロック信号CLKは、シフトレジスタ708Aのクロック入力端子Clockに入力される信号であり、データ出力信号Dc〜Daは、シフトレジスタ708Aのデータ出力端子QC〜QAから分周器704に出力される信号である。
【0096】
この例では、乱数発生部708のシフトレジスタ708Aのデータ出力端子QC〜QAからは、最初に0(000B)のデータ信号が出力され、分周器704における分周比は1/8、クロック周波数はCLK(=基準クロック数)/8に設定される。これにより、分周器704は、発振器702から入力する基本クロック信号を1/8に分周して乱数カウンタ706に出力し、乱数カウンタ706は、1/8に分周されたクロック信号に基づいてカウント値を1サイクル(カウント値が0から65535になるまでの65536カウント分)の間、インクリメントする。
【0097】
以降、乱数カウンタ706におけるカウント値の更新が1サイクルを経過するたびに、乱数発生部708のシフトレジスタ708Aのデータ出力端子QC〜QAからは、1(001B)、2(010B)、5(101B)、3(011B)、6(110B)、4(100B)の順番でデータ信号が出力され、分周器704は、発振器702から入力する基本クロック信号を、それぞれ1/7、1/6、1/3、1/5、1/2、1/4に分周して乱数カウンタ706に出力し、乱数カウンタ706は、それぞれの分周比で分周されたクロック信号に基づいてカウント値を1サイクルの間、インクリメントする。なお、分周比1/8、1/7、1/6、1/3、1/5、1/2、1/4の7サイクル(1周期)が終了した場合には、この1周期を繰り返し実行する。
【0098】
以上説明したように、本実施例2に係るスロットマシンは、クロック信号を出力する発振部(例えば、発振器702を有する発振部)と、前記発振部が出力するクロック信号を所定の分周比で分周する分周部(例えば、分周器704を有する分周部)と、前記分周部が出力する分周後のクロック信号に基づいて所定の数値範囲の乱数を生成する乱数カウンタ(例えば、乱数カウンタ706)と、前記乱数カウンタが出力する信号に基づいて前記分周部の所定の分周比を設定する分周比設定部(例えば、乱数発生部708)と、前記乱数カウンタが生成する乱数を用いて抽選を行う抽選手段と、を備えたことを特徴とする、遊技台である。
【0099】
本実施例2に係るスロットマシンによれば、乱数を生成するための基準クロック信号の分周比をランダムに変化させることが可能なため、制御負担やメモリ容量の増大を回避しつつ、遊技の制御に用いる乱数の狙い撃ちを困難とし、不正行為を効果的に防止することができる。
【0100】
また、前記分周比設定部は、前記分周部の所定の分周比として複数種類の分周比(例えば、1/2、1/3、1/4、1/5、1/6、1/7、1/8の7種類)を設定可能であって、前記乱数カウンタまたは前記分周カウンタが出力する信号の入力があった場合に、前記複数種類の分周比のうち、前記信号に予め対応付けされた分周比(例えば、入力する信号が3ビット2進数の000Bの場合には分周比1/8)を設定するように構成してもよい。このような構成とすれば、分周比設定部に入力する信号を変化させることによって、設定する分周比を容易に変化させることができるため、制御負担やメモリ容量の増大を回避しつつ、遊技の制御に用いる乱数の狙い撃ちを困難とし、不正行為を効果的に防止することができる場合がある。
【0101】
また、前記分周比設定部は、前記分周部の所定の分周比として複数種類の分周比を設定可能であって、前記乱数カウンタまたは前記分周カウンタが出力する信号の入力があった場合に、前記複数種類の分周比のうちの1つの分周比をランダムに選択して設定するように構成してもよい。このような構成とすれば、分周比設定部に信号を入力することによって、設定する分周比をランダムに変化させることができるため、制御負担やメモリ容量の増大を回避しつつ、遊技の制御に用いる乱数の狙い撃ちを困難とし、不正行為を効果的に防止することができる場合がある。
【0102】
また、前記分周比設定部は、前記乱数カウンタが前記所定の数値範囲に含まれる乱数をすべて生成するために必要な乱数生成サイクル時間が経過するたびに前記所定の分周比を変化させるように構成してもよい。このような構成とすれば、乱数生成サイクルに合わせて分周比を変化させることができるため、制御負担やメモリ容量の増大を回避しつつ、遊技の制御に用いる乱数の狙い撃ちを困難とし、不正行為を効果的に防止することができる場合がある。
【0103】
また、前記乱数カウンタが前記所定の数値範囲に含まれる乱数をすべて生成するために必要な乱数生成サイクル時間は、所定の規制時間(例えば、50ms)以下に設定されてもよい。このように構成すれば、乱数生成サイクル時間を制限することができるため、制御負担やメモリ容量の増大を回避しつつ、遊技の制御に用いる乱数の狙い撃ちを困難とし、不正行為を効果的に防止することができる場合がある。
【0104】
なお、本発明に係る遊技台の構成は、上記実施例に係るスロットマシンの構成に限定されるものではない。したがって、例えば、上記図10(a)では、乱数カウンタ706が出力するカウントアップ信号を乱数発生部708に入力する例を示したが、例えば、同図(b)に示すように、乱数カウンタ706とは別体のカウンタ710をさらに備え、このカウンタ710が出力するカウントアップ信号を乱数発生部708に入力するように構成してもよい。
【0105】
このように、クロック信号を出力する発振部(この例では、発振器702を有する発振部)と、前記発振部が出力するクロック信号を所定の分周比で分周する分周部(この例では、分周器704を有する分周部)と、前記分周部が出力する分周後のクロック信号に基づいてカウントを行う分周カウンタ(この例では、カウンタ710)と、前記分周部が出力する分周後のクロック信号に基づいて所定の数値範囲の乱数を生成する乱数カウンタ(この例では、乱数カウンタ706)と、前記分周カウンタが出力する信号に基づいて前記分周部の所定の分周比を設定する分周比設定部(この例では、乱数発生部708)と、前記乱数カウンタが生成する乱数を用いて抽選を行う抽選手段と、を備えてもよい。
【0106】
このような構成とすれば、乱数を生成するための基準クロック信号の分周比をランダムに変化させることが可能なため、制御負担やメモリ容量の増大を回避しつつ、遊技の制御に用いる乱数の狙い撃ちを困難とし、不正行為を効果的に防止することができる。
【0107】
また、上記実施例においては、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシンの例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、抽選を行う遊技台であれば本発明を適用可能であることは言うまでもない。例えば、遊技球(パチンコ球)を使用するスロットマシン、パチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、じゃん球遊技機、に本発明を適用してもよい。
【0108】
ここで、本発明が適用されるパチンコ遊技機としては、リール(回転体)などの可動体を有し所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置を備え、始動口に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置で図柄を変動させた後に図柄を停止表示し、遊技状態の推移を告知するようなパチンコ遊技機が一例として挙げられる。
【0109】
このようなパチンコ遊技機では、遊技球が始動口に入球すると、抽選を行い、この抽選結果が当りであるか否かを判定する。そして、この抽選で大当たりに当選すると、可変表示装置により、特定の図柄による組合せ(大当たり図柄;例えば、777など)を表示し、大当たり状態に移行する。大当たり状態では、大入賞口を、例えば、所定の時間または所定の回数、開放させ続けるので、遊技球は入球しやすい状態となり、遊技者にとって有利な状態が実現されるようになっている。また、特定の図柄による組合せ(大当たり図柄)が、確率変動を伴う大当たり図柄(確変図柄)である場合には、次に大当たりとなる確率を高く設定するため、遊技者にとってさらに有利な状態が実現される。
【0110】
このようなパチンコ遊技機において、スペクトラム拡散されたクロック信号であるスペクトラム拡散クロック信号を出力する発振部と、前記発振部が出力するスペクトラム拡散クロック信号に基づいて所定の数値範囲の乱数を生成する乱数カウンタと、前記乱数カウンタが生成する乱数を用いて抽選(例えば、上記大当たり抽選)を行う抽選手段と、を備えれば、スペクトラム拡散クロック信号に基づいて乱数を生成することができるため、制御負担やメモリ容量の増大を回避しつつ、遊技の制御に用いる乱数の狙い撃ちを困難とし、不正行為を効果的に防止することができる。
【0111】
また、このようなパチンコ遊技機において、クロック信号を出力する発振部と、前記発振部が出力するクロック信号を所定の分周比で分周する分周部と、前記分周部が出力する分周後のクロック信号に基づいて所定の数値範囲の乱数を生成する乱数カウンタと、前記乱数カウンタが出力する信号に基づいて前記分周部の所定の分周比を設定する分周比設定部と、前記乱数カウンタが生成する乱数を用いて抽選(例えば、上記大当たり抽選)を行う抽選手段と、を備えれば、スペクトラム拡散クロック信号に基づいて乱数を生成することができるため、制御負担やメモリ容量の増大を回避しつつ、遊技の制御に用いる乱数の狙い撃ちを困難とし、不正行為を効果的に防止することができる。
【0112】
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、実施例に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。
【産業上の利用可能性】
【0113】
本発明に係る遊技台は、回胴遊技機(スロットマシン)や弾球遊技機(ぱちんこ機)などに代表される遊技台に適用することができる。
【符号の説明】
【0114】
100 スロットマシン
101 本体
102 前面扉
110、111、112 リール
113 図柄表示窓
114 入賞ライン
120 入賞ライン表示ランプ
130、131 メダル投入ボタン
135 スタートレバー
137、138、139 ストップボタン
157 液晶表示装置
300 主制御部
400 副制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スペクトラム拡散されたクロック信号であるスペクトラム拡散クロック信号を出力する発振部を備えたことを特徴とする遊技台。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技台であって、
前記発振部が出力するスペクトラム拡散クロック信号に基づいて所定の数値範囲の乱数を生成する乱数カウンタと、
前記乱数カウンタが生成する乱数を用いて抽選を行う抽選手段と、を備え、
前記発振部が出力するスペクトラム拡散クロック信号の周波数の変化周期時間と、前記乱数カウンタが前記所定の数値範囲に含まれる乱数をすべて生成するために必要な乱数生成サイクル時間を異ならせたことを特徴とする遊技台。
【請求項3】
クロック信号を出力する発振部と、
前記発振部が出力するクロック信号を所定の分周比で分周する分周部と、
前記分周部が出力する分周後のクロック信号に基づいて所定の数値範囲の乱数を生成する乱数カウンタと、
前記乱数カウンタが出力する信号に基づいて前記分周部の所定の分周比を設定する分周比設定部と、
前記乱数カウンタが生成する乱数を用いて抽選を行う抽選手段と、を備えたことを特徴とする遊技台。
【請求項4】
請求項3に記載の遊技台であって、
前記分周比設定部は、
前記分周部の所定の分周比として複数種類の分周比を設定可能であって、前記乱数カウンタが出力する信号の入力があった場合に、前記複数種類の分周比のうち、前記信号に予め対応付けされた分周比を設定することを特徴とする遊技台。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−91002(P2013−91002A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−32677(P2013−32677)
【出願日】平成25年2月22日(2013.2.22)
【分割の表示】特願2008−103089(P2008−103089)の分割
【原出願日】平成20年4月11日(2008.4.11)
【出願人】(597044139)株式会社大都技研 (1,470)
【Fターム(参考)】