説明

遊技機

【課題】従来技術にない新たなエンターテイメントを備えたゲーミングマシンおよびそのプレイ方法を提供する。
【解決手段】プレーヤにより選択されたキャラクタ設定と、抽籤により決定されたステージ設定により、抽籤確率を決定し、その抽籤確率に基づき、フィーチャーゲームにおけるボーナスシンボル503の増加数を抽籤により決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボーナスゲームを実行するゲーミングマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲーミングマシンでは、所定額をベットすることにより遊技が開始され、ディスプレイに表示された複数のシンボル列のスクロールを開始し、所定時間経過後に、複数のシンボル列のスクロールを停止する。その結果、停止表示されたシンボルの組合せに基づいて、賞を付与するものが知られている。
【0003】
このようなゲーミングマシンは、例えば、ゲーム中に所定の条件(例えば、スロットマシンゲームにおいて、特定のシンボルが再配置されること)が成立した場合に、フリーゲームを実行するゲーミングマシンが存在する。ここで、フリーゲームとは、遊技媒体がBETされていなくても行われるゲームのことである。例えば、特開2007−105510号明細書には、ベーシックゲームにおいて所定の条件(シンボルが特定の並びとなること)が成立した場合に、副次ゲームとしてフリーゲームを行うゲーミングマシンが開示されている。
【0004】
また、従来、フリーゲームを演出するキャラクタをプレーヤが選択し、選択されたキャラクタによって、フリーゲーム数やフリーゲーム中に使用されるボーナスシンボルなどの特典が決定されるゲーミングマシンが存在する。また、このようなゲーミングマシンにおいて、プレーヤの選択が無い場合には、そのまま特典結果の抽籤がされていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−105510号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このようなゲーミングマシンでは、フリーゲームにおける様々な特典の抽籤において、単純な抽籤の仕組みしかないため、生み出される結果の数は予め用意された少ない数しかなく、幅の広い抽籤結果を出すことが困難であった。そのため、プレーヤ選択の幅に制限がされてしまい、プレーヤがすぐに飽きてしまって、ゲーム離れに繋がるといった問題があった。
【0007】
本発明は、上述した従来技術にない新たなエンターテイメントを備えたゲーミングマシンおよびそのプレイ方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第一の観点は、下記構成を備えるゲーミングマシンであって、ゲームにおけるプレーヤの有利度合いに関する有利条件を複数記憶する有利条件記憶装置と、ゲームの演出に関する第一設定および第二設定を複数記憶する演出設定記憶装置と、プレーヤの操作により、前記演出設定記憶装置に記憶された複数の前記第一設定から一の第一設定を選択する第一設定選択ボタンと、以下(a1)〜(a8)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、を備える。前記コントローラは、(a1)所定の役に応じた配当を付与する通常ゲームを実行し、(a2)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、当該通常ゲームよりもプレーヤにとって有利な特別ゲームに遊技状態を移行し、(a3)前記第一設定選択ボタンからプレーヤの操作を受け付け、(a4)前記プレーヤの操作に基づき、前記第一設定を決定し、(a5)前記演出設定記憶装置に記憶された複数の前記第二設定から一の第二設定を抽籤により決定し、(a6)決定した前記第一設定および前記第二設定の組み合わせに基づいた抽籤確率を決定し、(a7)前記抽籤確率に基づき、前記有利条件記憶装置に記憶された複数の前記有利条件から一の有利条件を抽籤により決定し、(a8)決定した前記有利条件に基づき、前記特別ゲームを実行する。
【0009】
上記の構成によれば、通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、第一設定選択ボタンからのプレーヤの操作に基づき第一設定が決定され、さらに抽籤により第二設定が決定される。決定された第一設定および第二設定の組み合わせに基づいた抽籤確率が決定され、当該抽籤確率に基づき特別ゲームにおける有利条件が抽籤により決定される。決定された有利条件に基づき、特別ゲームが実行される。このように、プレーヤが選択する第一設定と抽籤により決定される第二設定に基づき、特別ゲームの有利条件が決定される抽籤確率が変化する。これにより、単にプレーヤが第一設定を選択した時点で有利条件が決まってしまうよりも、有利条件の決定に幅広いバリエーションをもたせることができ、エンターテイメント性を備えたゲーミングマシンを提供することができる。
【0010】
また、本発明の第一の観点のゲーミングマシンにおいて、プレーヤに前記有利条件を報知する報知装置を備え、前記コントローラは、前記報知装置から決定した前記有利条件をプレーヤに報知してもよい。
【0011】
上記の構成によれば、決定された有利条件が報知装置からプレーヤに報知される。これにより、例えば有利条件が良い程、強いアイテムをもったキャラクタの画像を表示させたり、また、大きい音を出力させたり、などの演出によって、プレーヤに対して有利条件の良し悪しを把握させることができる場合がある。これにより、よりエンターテイメント性を備えたゲーミングマシンを提供することができる。
【0012】
また、本発明の第一の観点のゲーミングマシンにおいて、画像を表示する表示装置を備え、前記コントローラは、決定した前記第一設定に応じたキャラクタおよび前記有利条件に応じた当該キャラクタのアイテムを前記表示装置に表示させてもよい。
【0013】
上記の構成によれば、決定された第一設定に応じたキャラクタが表示装置から表示される。また、決定された有利条件に応じたキャラクタのアイテムが表示装置から表示される。これにより、例えば有利条件が良い程、強いアイテムをもったキャラクタの画像を表示させるなどの演出によって、プレーヤに対して有利条件の良し悪しを把握させることができる場合がある。これにより、よりエンターテイメント性を備えたゲーミングマシンを提供することができる。
【0014】
また、本発明の第二の観点は、下記構成を備えるゲーミングマシンであって、ゲームにおけるプレーヤの有利度合いに関する有利条件を複数記憶する有利条件記憶装置と、ゲームの演出に関する第一設定および第二設定を複数記憶する演出設定記憶装置と、プレーヤの操作により、前記演出設定記憶装置に記憶された複数の前記第一設定から一の第一設定を選択する第一設定選択ボタンと、プレーヤの操作により、前記演出設定記憶装置に記憶された複数の前記第二設定から一の第二設定を選択する第二設定選択ボタンと、以下(b1)〜(b7)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、を備える。前記コントローラは、(b1)所定の役に応じた配当を付与する通常ゲームを実行し、(b2)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、当該通常ゲームよりもプレーヤにとって有利な特別ゲームに遊技状態を移行し、(b3)前記第一設定選択ボタンおよび前記第二設定選択ボタンからプレーヤの操作を受け付け、(b4)前記プレーヤの操作に基づき、前記第一設定および前記第二設定を決定し、(b5)決定した前記第一設定および前記第二設定の組み合わせに基づいた抽籤確率を決定し、(b6)前記抽籤確率に基づき、前記有利条件記憶装置に記憶された複数の前記有利条件から一の有利条件を抽籤により決定し、(b7)決定した前記有利条件に基づき、前記特別ゲームを実行する。
【0015】
上記の構成によれば、通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、第一設定選択ボタンからのプレーヤの操作に基づき第一設定が決定され、さらに第二設定選択ボタンからのプレーヤの操作に基づき第二設定が決定される。決定された第一設定および第二設定の組み合わせに基づいた抽籤確率が決定され、当該抽籤確率に基づき特別ゲームにおける有利条件が抽籤により決定される。決定された有利条件に基づき、特別ゲームが実行される。このように、プレーヤが選択する第一設定および第二設定に基づき、特別ゲームの有利条件が決定される抽籤確率が変化する。これにより、単にプレーヤが第一設定を選択した時点で有利条件が決まってしまうよりも、有利条件の決定に幅広いバリエーションをもたせることができ、エンターテイメント性を備えたゲーミングマシンを提供することができる。
【0016】
また、本発明の第二の観点のゲーミングマシンにおいて、プレーヤに前記有利条件を報知する報知装置を備え、前記コントローラは、前記報知装置から決定した前記有利条件をプレーヤに報知してもよい。
【0017】
上記の構成によれば、決定された有利条件が報知装置からプレーヤに報知される。これにより、例えば有利条件が良い程、強いアイテムをもったキャラクタの画像を表示させたり、また、大きい音を出力させたり、などの演出によって、プレーヤに対して有利条件の良し悪しを把握させることができる場合がある。これにより、よりエンターテイメント性を備えたゲーミングマシンを提供することができる。
【0018】
また、本発明の第二の観点のゲーミングマシンにおいて、画像を表示する表示装置を備え、前記コントローラは、決定した前記第一設定に応じたキャラクタおよび前記有利条件に応じた当該キャラクタのアイテムを前記表示装置に表示させてもよい。
【0019】
上記の構成によれば、決定された第一設定に応じたキャラクタが表示装置から表示される。また、決定された有利条件に応じたキャラクタのアイテムが表示装置から表示される。これにより、例えば有利条件が良い程、強いアイテムをもったキャラクタの画像を表示させるなどの演出によって、プレーヤに対して有利条件の良し悪しを視覚で把握させることができる場合がある。これにより、よりエンターテイメント性を備えたゲーミングマシンを提供することができる。
【0020】
また、本発明の第三の観点は、所定の役に応じた配当を付与する通常ゲームと、前記通常ゲームよりもプレーヤにとって有利な特別ゲームと、を実行するゲーミングマシンのプレイ方法であり、前記ゲーミングマシンのプレイ方法は、(c1)前記通常ゲームを実行するステップと、(c2)前記通常ゲームにおいて所定の条件(が成立した場合に、前記特別ゲームに遊技状態を移行するステップと、(c3)プレーヤの操作を受け付けるステップと、(c4)前記プレーヤの操作に基づき、ゲームを演出する複数の第一設定から一の第一設定を決定するステップと、(c5)ゲームを演出する複数の第二設定から一の第二設定を抽籤により決定するステップと、(c6)決定した前記第一設定および前記第二設定の組み合わせに基づいた抽籤確率を決定するステップと、(c7)前記抽籤確率に基づき、前記特別ゲームにおけるプレーヤの有利度合いに関する複数の有利条件から一の有利条件を抽籤により決定するステップと、(c8)決定した前記有利条件に基づき、前記特別ゲームを実行するステップと、を含む。
【0021】
上記の構成によれば、通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、第一設定選択ボタンからのプレーヤの操作に基づき第一設定が決定され、さらに抽籤により第二設定が決定される。決定された第一設定および第二設定の組み合わせに基づいた抽籤確率が決定され、当該抽籤確率に基づき特別ゲームにおける有利条件が抽籤により決定される。決定された有利条件に基づき、特別ゲームが実行される。このように、プレーヤが選択する第一設定と抽籤により決定される第二設定に基づき、特別ゲームの有利条件が決定される抽籤確率が変化する。これにより、単にプレーヤが第一設定を選択した時点で有利条件が決まってしまうよりも、有利条件の決定に幅広いバリエーションをもたせることができ、エンターテイメント性を備えたゲーミングマシンを提供することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明におけるゲーミングマシンによれば、プレーヤが選択する第一設定と抽籤により決定される第二設定に基づき、特別ゲームの有利条件が決定される抽籤確率が変化する。これにより、単にプレーヤが第一設定を選択した時点で有利条件が決まってしまうよりも、有利条件の決定に幅広いバリエーションをもたせることができ、エンターテイメント性を備えたゲーミングマシンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態に係るスロットマシンの概要を示す説明図である。
【図2】本発明の実施形態に係るスロットマシンの概要を示す説明図である。
【図3】本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの機能フローを示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係るスロットマシンを含むゲームシステムを示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係るスロットマシンの全体構成を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係るスロットマシンの内部構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施形態に係るスロットマシンの内部構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施形態に係るスロットマシンのリールの周面に描かれたベーシックゲーム用シンボルテーブルを示す図である。
【図9】ペイライン上に再配置されたシンボルの種類および個数と、配当量との対応関係を示す配当テーブルを示す図である。
【図10】キャラクタ&ステージの組み合わせによるキャラクタ装備の抽籤確率とボーナスシンボルの数との対応関係を示すボーナスシンボル対応テーブルを示す図である。
【図11】キャラクタ装備の抽籤確率と乱数値との対応関係を示す乱数値対応テーブルを示す図である。
【図12】本発明の実施形態に係るスロットマシンが備えるシンボル列決定テーブルの説明図である。
【図13】本発明の実施形態に係るスロットマシンが備えるコードNO.決定テーブルの説明図である。
【図14A】フィーチャーゲーム時における表示ブロックの各シンボル列の各シンボルと、コードNo.と、乱数値との対応関係を示すフィーチャーゲーム用シンボルテーブルの一例である。
【図14B】フィーチャーゲーム時における表示ブロックの各シンボル列の各シンボルと、コードNo.と、乱数値との対応関係を示すフィーチャーゲーム用シンボルテーブルの一例である。
【図15】本発明の実施形態に係るスロットマシンが備えるシンボル表示装置における表示状態の一例を示す説明図である。
【図16】本発明の実施形態に係るスロットマシンが備えるシンボル表示装置における表示状態の一例を示す説明図である。
【図17】本発明の実施形態に係るスロットマシンが備えるシンボル表示装置における表示状態の一例を示す説明図である。
【図18】本発明の実施形態に係るスロットマシンのメイン制御処理のフローチャートを示す図である。
【図19】本発明の実施形態に係るスロットマシンのコイン投入・スタートチェック処理のフローチャートを示す図である。
【図20】本発明の実施形態に係るスロットマシンのシンボル抽籤処理のフローチャートを示す図である。
【図21】本発明の実施形態に係るスロットマシンのシンボル表示制御処理のフローチャートを示す図である。
【図22】本発明の実施形態に係るスロットマシンの払出数決定処理のフローチャートを示す図である。
【図23】本発明の実施形態に係るスロットマシンのフィーチャーゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【図24】本発明の実施形態に係るスロットマシンのボーナスシンボル決定処理のフローチャートを示す図である。
【図25】本発明の別の実施形態に係るスロットマシンの概要を示す説明図である。
【図26】本発明の別の実施形態に係るスロットマシンのボーナスシンボル決定処理のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(本実施形態の概要)
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。図1に示すように、本発明の実施形態におけるスロットマシン10は、所定の役に応じた配当を付与するベーシックゲームを実行する段階と、ベーシックゲームにおいてフィーチャーシンボル503bが3つ再配置された場合に、ベーシックゲームよりもプレーヤにとって有利なフィーチャーゲームに遊技状態を移行する段階と、プレーヤの操作を受け付ける段階と、プレーヤの操作に基づき、ゲームを演出する複数のキャラクタ設定から一のキャラクタ設定を決定する段階と、ゲームを演出する複数のステージ設定から一のステージ設定を抽籤により決定する段階と、決定したキャラクタ設定およびステージ設定の組み合わせに基づいた抽籤確率を決定する段階と、抽籤確率に基づき、フィーチャーゲームにおけるプレーヤの有利度合いに関する複数の有利条件から一の有利条件を抽籤により決定する段階と、決定した有利条件に基づき、フィーチャーゲームを実行する段階と、を含んだプレイ方法を実行する。
【0025】
ここで、本実施形態の『ベーシックゲーム』とは、所謂スロットゲームであり、コインなどの遊技媒体を用いて所定額をベットすることにより遊技が開始され、シンボル表示装置16に備えられた下側画像表示パネル141に表示された複数のビデオリール151〜155のスクロールを開始し、所定時間経過後に、複数のビデオリール151〜155のスクロールを停止する。その結果、ビデオリール151〜155の表面にそれぞれ配され、停止表示されたシンボル501の組合せに基づいて、賞を付与するものである。
【0026】
また、本実施形態の『フィーチャーゲーム』とは、コインなどの遊技媒体を用いることなく遊技が開始される、所謂フリーゲームである。フィーチャーゲームは、ベーシックゲームと同様に、シンボル表示装置16に備えられた下側画像表示パネル141に表示された複数のビデオリール151〜155のスクロールを開始し、所定時間経過後に、複数のビデオリール151〜155のスクロールを停止する。その結果、ビデオリール151〜155の表面にそれぞれ配され、停止表示されたシンボル501の組合せに基づいて、ベーシックゲームよりも配当の大きな賞を付与するものである。また、フィーチャーゲームが実行される条件は、ベーシックゲームにおいて、フィーチャーシンボル503bが、図示しないペイラインL上に所定以上(例えば3個以上)配置された場合のみ実行される。さらに、ベーシックゲームからフィーチャーゲームに移行することをフィーチャーINと呼称する。なお、フィーチャーゲームは、ベーシックゲームよりも有利な遊技状態であれば、どのような種類のゲームであってもよい。また、プレーヤにとって有利な遊技状態、即ち、ベーシックゲームより有利な遊技状態であれば、他のフィーチャーゲームを合わせて採用してもよい。例えば、フィーチャーゲームは、ベーシックゲームより多くの遊技価値を獲得し得る状態、ベーシックゲームより高い確率で遊技価値を獲得し得る状態、ベーシックゲームより遊技価値の消費数が少なくなる状態などの各種の状態を単独や組み合わせて実現されてもよい。
【0027】
『フリーゲーム』とは、ベーシックゲームよりも遊技価値のBETを少なく実行可能であるゲームのことである。『遊技価値のBETを少なく実行可能』は、BETが“0”の場合を含む。従って、『フリーゲーム』は、遊技価値のBETを条件とすることなく実行され、再配置されたシンボル501に応じた量の遊技価値を支払うゲームのことであってもよい。換言すれば、『フリーゲーム』とは、遊技価値の消費を前提とせずに開始されるゲームであってもよい。
【0028】
『再配置』とは、シンボル501の配置が解除された後、再びシンボル501が配置される状態を意味する。『配置』とは、シンボル501が外部のプレーヤに対して目視により確認可能な状態であることを意味する。
【0029】
『シンボル501』は、ボーナスシンボル503と通常シンボル502とで複数のシンボル501を構成している。即ち、シンボル501は、ボーナスシンボル503および通常シンボル502の上位概念である。ボーナスシンボル503は、後述する図15に示すように、ワイルドシンボル503aとフィーチャーシンボル503bとを含む。『ワイルドシンボル503a』は、任意の種類のシンボル501として代用することが可能なシンボルである。『フィーチャーシンボル503b』は、少なくともフィーチャーゲームの実行を開始させるトリガーとなるシンボルである。即ち、フィーチャーシンボル503bは、ベーシックゲームからフィーチャーゲームに移行させるトリガーとなり、フィーチャーゲームの実行を開始してからボーナスシンボル503を増加させるトリガーとなる。さらに、フィーチャーシンボル503bは、フィーチャーゲームにおいてボーナスシンボル503を増加、即ち、ワイルドシンボル503aおよびフィーチャーシンボル503bの少なくとも一方のボーナスシンボル503を増加させるトリガーとなる。なお、フィーチャーシンボル503bは、フィーチャーゲームにおいてフォーチャーゲームのゲーム数を増加させるトリガーとされてもよい。
【0030】
『キャラクタ設定』とは、フィーチャーゲームを演出するキャラクタを設定することである。本実施形態の場合、キャラクタは魔法使い、騎士、海賊、狩人の4種類である。なお、本発明において、キャラクタの種類および数はこれらに限定する必要はない。また、本実施形態において、プレーヤは、後述する選択ボタン500を押圧することにより、キャラクタ選択カーソル600を操作し、キャラクタ設定を選択できるようになっている。
【0031】
『ステージ設定』とは、フィーチャーゲームを演出するステージを設定することである。本実施形態の場合、ステージは城、教会、森、海の4種類である。なお、本発明において、キャラクタの種類および数はこれらに限定する必要はない。また、本実施形態において、ステージ設定は、プレーヤがキャラクタ設定を選択した後、自動的に抽籤で決定されるようになっている。
【0032】
『有利条件』とは、ベーシックゲームからフィーチャーゲームに移行する際、ベーシックゲーム時に使用していたビデオリール151〜155に配されたシンボル501にボーナスシンボル503(ワイルドシンボル503a、フィーチャーシンボル503b)が追加や置換される数のことである。即ち、フィーチャーゲームにおいて、ボーナスシンボル503の数が多いほどプレーヤにとってより有利にフィーチャーゲームを遊技することができる。
【0033】
『抽籤確率』とは、本実施形態の場合、フィーチャーゲーム時における有利条件であるボーナスシンボル503の増加数を決定する抽籤に関わる確率である。本実施形態の場合、決定されたキャラクタ設定およびステージ設定の組み合わせによって、抽籤確率が変化するようになっている。
【0034】
例えば、図1に示すように、ベーシックゲームが開始されると、シンボル表示装置16に備えられた下側画像表示パネル141において、ビデオリール151〜155が回転し、シンボル501が再配置される。この時、フィーチャーシンボル503bが3つ以上配置された場合、フィーチャーINとなり、上側画像表示パネル131にその旨が表示される。
【0035】
フィーチャーINとなった場合、キャラクタ設定画像が上側画像表示パネル131に表示される。また、同時にステージ設定画像が下側画像表示パネル141に表示される。これにより、プレーヤに対して視覚的にフィーチャーゲームでのキャラクタおよびステージの内容を把握させることができる。
【0036】
キャラクタ設定画像およびステージ設定画像が表示されると、下側画像表示パネル141にキャラクタ選択カーソル600が表示される。プレーヤは、後述する選択ボタン500を押圧することによって、キャラクタ選択カーソル600を水平方向に移動することができるようになっている。これにより、プレーヤは複数のキャラクタから所望のキャラクタを選択することができる。
【0037】
プレーヤによりキャラクタが選択されると、今度は、抽籤によって複数のステージから一のステージが決定される。
【0038】
キャラクタ設定およびステージ設定が決定されると、この組み合わせによって、抽籤確率が決定される。そして、決定された抽籤確率に基づき、抽籤によりキャラクタの装備が決定される。なお、キャラクタの装備の種類は、後述する図10に示すように、フィーチャーゲームにおけるボーナスシンボル503の種類および増加数と関連付けられている。即ち、抽籤によって決定される装備によって、フィーチャーゲームにおける有利条件が決定されるようになっている。例えば、図1の場合、プレーヤは、キャラクタ設定に”騎士”を選択し、ステージ設定は抽籤によって”城”に決定されている。そして、決定された”騎士”および”城”の組み合わせにより、抽籤確率が決定され、その抽籤確率に基づき、抽籤によって装備がロングスピアに決定される。この時、下側画像表示パネル141には、決定されたロングスピアを装備した騎士の画像が表示される。さらに、上側画像表示パネル131には、装備であるロングスピアに関連付けられたボーナスシンボル503(ワイルドシンボル503aが”+12”、フィーチャーシンボル503bが”+3”)を示す画像が表示される。その後、ボーナスシンボル503が増加されたフィーチャーゲームが実行される。
【0039】
ここで、図2は、キャラクタ設定を”騎士”にした場合のステージ設定毎に装備されるアイテムの抽籤確率を示している。図2に示すように、例えば、ステージ設定が”城”に決定された場合、”ロングスピア”が40%、”剣”が30%、”ナイフ”が20%、”こん棒”が10%の抽籤確率となる。一方、ステージ設定が”教会”に決定された場合、”剣”が40%、”ナイフ”が30%、”こん棒”が20%、”ロングスピア”が10%の抽籤確率となる。このように、キャラクタ設定およびステージ設定の組み合わせによって、決定されるアイテムの抽籤確率が変化するようになっている。また、図2に示すように、決定されたアイテムに対応して、フィーチャーゲームにおいて増加されるボーナスシンボル503が決定されるようになっている。例えば、装備されるアイテムが”ロングスピア”の場合、フィーチャーゲームにおいて増加されるボーナスシンボル503は、ワイルドシンボル503aが”+12”、フィーチャーシンボル503bが”+3”となる。
【0040】
上記のように、ベーシックゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、選択ボタン500からのプレーヤの操作に基づきキャラクタ設定が決定され、さらに抽籤によりステージ設定が決定される。決定されたキャラクタ設定およびステージ設定の組み合わせに基づいた抽籤確率が決定され、抽籤確率に基づきフィーチャーゲームにおける有利条件が抽籤により決定される。決定された有利条件に基づき、フィーチャーゲームが実行される。このように、プレーヤが選択するキャラクタ設定と抽籤により決定されるステージ設定に基づき、フィーチャーゲームの有利条件が決定される抽籤確率が変化する。これにより、単にプレーヤがキャラクタ設定を選択した時点で有利条件が決まってしまうよりも、有利条件の決定に幅広いバリエーションをもたせることができ、エンターテイメント性を備えたスロットマシン10を提供することができる。
【0041】
また、上記のように、決定された有利条件が上側画像表示パネル131および下側画像表示パネル141からプレーヤに報知される。これにより、例えば有利条件が良い程、強いアイテムをもったキャラクタの画像を表示させたり、また、後述するスピーカ112から大きい音を出力させたり、などの演出によって、プレーヤに対して有利条件の良し悪しを把握させることができる場合がある。これにより、よりエンターテイメント性を備えたスロットマシン10を提供することができる。
【0042】
また、上記のように、決定されたキャラクタ設定に応じたキャラクタが下側画像表示パネル141から表示される。また、決定された有利条件に応じたキャラクタのアイテムが下側画像表示パネル141から表示される。これにより、例えば有利条件が良い程、強いアイテムをもったキャラクタの画像を表示させるなどの演出によって、プレーヤに対して有利条件の良し悪しを把握させることができる場合がある。これにより、よりエンターテイメント性を備えたスロットマシン10を提供することができる。
(スロットマシンの機能フロー)
【0043】
図3を参照して、本実施形態に係るスロットマシン10の基本的な機能について説明する。
【0044】
図3に示すように、スロットマシン10は、他の複数のスロットマシン10とともに、外部制御装置(サーバ)200と通信可能に接続されている。また、それぞれのスロットマシン10は、内部にゲームコントローラ100を有している。ゲームコントローラ100は、各種機能部を制御して、各種ゲームを実行する。
〈コイン投入・スタートチェック〉
【0045】
まず、スロットマシン10は、BETボタン(1−BETボタン34、最大BETボタン35)がプレーヤにより押圧されたか否かをチェックし、続いて、スピンボタン31がプレーヤにより押圧されたか否かをチェックする。
〈シンボル決定〉
【0046】
次に、スロットマシン10は、スピンボタン31がプレーヤにより押圧されると、シンボル決定用乱数値を抽出し、ディスプレイ上に表示する複数のビデオリール151〜155のそれぞれに応じて、シンボル列のスクロールを停止させたときにディスプレイに表示するシンボル501を決定する。なお、ディスプレイは、前述した上側画像表示パネル131と下側画像表示パネル141に対応する。
〈シンボル表示〉
【0047】
次に、スロットマシン10は、各ビデオリール151〜155のシンボル列のスクロールを開始させ、決定されたシンボル501がディスプレイに表示されるようにスクロールを停止させる。
〈入賞判定〉
【0048】
次に、スロットマシン10は、各ビデオリール151〜155のシンボル列のスクロールが停止されると、ディスプレイに表示されたシンボル501の組合せが入賞に係るものであるか否かを判定する。
〈払い出し〉
【0049】
次に、スロットマシン10は、ディスプレイに表示されたシンボル501の組合せが入賞に係るものであるとき、そのシンボル501の組合せの種類に応じた特典をプレーヤに与える。
【0050】
例えば、スロットマシン10は、コインの払い出しに係るシンボル501の組合せが表示されたとき、そのシンボル501の組合せに応じた数のコインをプレーヤに払い出す。
【0051】
また、スロットマシン10は、ジャックポットトリガーに係るシンボル501の組合せが表示されたとき、ジャックポット額をプレーヤに払い出す。ジャックポットは、各スロットマシン10においてプレーヤが消費したコインの一部をジャックポット額として累積していき、ジャックポットトリガーが成立したスロットマシン10があったとき、そのスロットマシン10に対して、累積したジャックポット額を払い出す機能をいう。
【0052】
スロットマシン10は、1回の遊技ごとに、ジャックポット額に蓄積する額(累積額)を算出し、外部制御装置200へ送信する。外部制御装置200は、各スロットマシン10から送信されてきた累積額をジャックポット額に累積していく。
【0053】
また、スロットマシン10には、上記特典のほか、ミステリーボーナスや、インシュランスといった特典が設けられている。
【0054】
ミステリーボーナスは、専用の抽籤に当籤することによって、予め定められた額の払い出しが行われるものである。スロットマシン10は、スピンボタン31が押圧されると、ミステリーボーナス用乱数値を抽出し、ミステリーボーナスを成立させるか否かを抽籤により決定する。
【0055】
インシュランスは、フィーチャーゲームが長期間行われていない状況からプレーヤを救済することを目的として設けられる機能である。本実施形態では、インシュランスを有効とするか否かは、プレーヤが任意に選択可能となっている。インシュランスを有効にする場合、所定のインシュランス加入額と引き換えになる。
【0056】
スロットマシン10は、インシュランスが有効とされた場合、遊技回数のカウントを開始する。そして、スロットマシン10は、フィーチャーゲームなどによる多額の払い出しが行われることなく、カウントした遊技回数が予め定められた回数に達したとき、インシュランス用に設定された額の払い出しを行う。
【0057】
また、スロットマシン10は、フィーチャーゲームトリガーに係るフィーチャーシンボル503bの組合せが表示されたとき、所謂フィーチャーINとなり、フィーチャーゲームを開始する。なお、本実施形態では、フィーチャーゲームとして、コインを消費することなく、前述の停止予定シンボル501の決定に係る抽籤が所定回数にわたって行われるゲーム(フリーゲーム)が行われる。
〈選択ボタン押圧チェック〉
【0058】
スロットマシン10は、フィーチャーINとなった場合、プレーヤからの選択ボタン500の押圧により、キャラクタ選択がされたか否かを判定する。スロットマシン10は、プレーヤによりキャラクタ選択がされた場合、抽籤によってステージを決定する。その後、スロットマシン10は、ボーナスシンボル決定用乱数値を抽出し、フィーチャーゲームの特典となるボーナスシンボル503を決定する。
〈演出の決定〉
【0059】
また、スロットマシン10は、フィーチャーゲームでのキャラクタ設定およびステージ設定が決定すると、ボーナス演出用乱数値を抽出し、ディスプレイ、ランプ111、およびスピーカ112により演出される演出内容を決定する。
【0060】
スロットマシン10は、ディスプレイによる画像の表示、ランプ111による光の出力、およびスピーカ112による音の出力によって演出を行う。スロットマシン10は、演出用乱数値を抽出し、抽籤により決定されたシンボル501などに基づいて、演出の内容を決定する。
(ゲームシステムの全体)
【0061】
スロットマシン10の基本的な機能についての説明は以上である。次に、図4を参照して、スロットマシン10を含むゲームシステム300について説明する。
【0062】
ゲームシステム300は、複数のスロットマシン10と、各スロットマシン10と、通信回線301を介して接続された外部制御装置(サーバ)200と、を備えている。
【0063】
外部制御装置200は、複数のスロットマシン10を制御するものである。本実施形態において、外部制御装置200は、複数のスロットマシン10を有する遊技施設に設置されているいわゆるホールサーバである。各スロットマシン10にはそれぞれ固有の識別番号が付されており、外部制御装置200は、識別番号により、各スロットマシン10から送られてくるデータの出所を判別している。また、外部制御装置200からスロットマシン10にデータを送信する場合にも、識別番号を用いて送信先を指定している。
【0064】
なお、ゲームシステム300は、カジノなどの様々な遊技を行うことが可能な1つの遊技施設内に構築されてもよいし、複数の遊技施設間に構築されてもよい。また、1つの遊技施設内に構築される場合には、遊技施設のフロアやセクションごとにゲームシステム300が構築されてもよい。通信回線301は、有線であっても無線であってもよく、専用回線または交換回線などを採用することが可能である。
(スロットマシンの機械構成)
【0065】
次に、図5を参照して、スロットマシン10の全体構造について説明する。
【0066】
スロットマシン10では、遊技媒体として、コイン、紙幣またはこれらに相当する電子的な有価情報が用いられる。
【0067】
スロットマシン10は、キャビネット11と、キャビネット11の上側に設置されたトップボックス12と、キャビネット11の前面に設けられたメインドア13と、を備えている。
【0068】
メインドア13には、シンボル表示装置16に備えられた下側画像表示パネル141が設けられている。下側画像表示パネル141は、透明液晶パネルにより形成されている。下側画像表示パネル141が表示する画面では、中央部に表示窓150を有している。表示窓150は、5列、4行の20個の表示ブロック28により構成されている。各列の4個の表示ブロック28は、ビデオリール151〜155を形成している。各ビデオリール151〜155は、4個の表示ブロック28が全体的に速度を変更しながら下方向に移動表示されることによって、各表示ブロック28に表示されたシンボル501を縦方向に回転させた後に停止する再配置を行うことを可能にしている。
【0069】
ここで、図15に示すように、表示窓150の左側および右側には、ペイライン発生列が左右対称に配置されている。プレーヤ側から見て左側のペイライン発生列は、25個のペイライン発生部65L(65La、65Lb、65Lc、65Ld、65Le、65Lf、65Lg、65Lh、65Li、65Lj、65Lk、65Ll、65Lm、65Ln、65Lo、65Lp、65Lq、65Lr、65LS、65Lt、65Lu、65Lv、65Lw、65Lx、65Ly)を有している。
【0070】
一方、右側のペイライン発生列は、25個のペイライン発生部65R(65Ra、65Rb、65Rc、65Rd、65Re、65Rf、65Rg、65Rh、65Ri、65Rj、65Rk、65Rl、65Rm、65Rn、65Ro、65Rp、65Rq、65Rr、65RS、65Rt、65Ru、65Rv、65Rw、65Rx、65Ry)を有している。
【0071】
ペイライン発生部65Lは、何れかのペイライン発生部65Rとペアを形成している。各ペイライン発生部65Lから、当該ペイライン発生部65Lとペアの関係にあるペイライン発生部65Rへと向かう線であるペイラインLが予め規定されている。なお、図15では、説明を行いやすくするために、ペイラインLを1個しか描いていないが、本実施形態では、ペイラインLは25個規定されている。
【0072】
上記のペイラインLは、ペイライン発生部65L・65R間を結ぶことにより有効化される。それ以外の場合は、無効化されている。ペイラインLの有効数は、BET額に基づいて決定される。最大のBET額であるMAXBETの場合においては、最大数である25個のペイラインLが有効化される。有効化されたペイラインLは、各シンボル501についての各種のウィニングコンビネーションを成立させる。ウィニングコンビネーションの詳細については後述する。
【0073】
また、下側画像表示パネル141には、図1に示すように、キャラクタ設定画像、選択されたキャラクタが抽籤によって決定されたアイテムを装備した画像などが表示される。
【0074】
なお、本実施形態では、スロットマシン10が所謂ビデオスロットマシンである場合について説明しているが、本発明のスロットマシン10は、所謂機械式リールを一部のビデオリール151〜155に代用してもよい。
【0075】
さらに、下側画像表示パネル141の前面には、タッチパネル69が設けられていて、プレーヤはタッチパネル69を操作して各種の指示を入力することができる。タッチパネル69から入力信号が後述するメインCPU71に対して送信される。
【0076】
下側画像表示パネル141の下方には、プレーヤによって遊技進行に係る指示が入力される複数のボタンからなるコントロールパネル30と、コインをキャビネット11内に受け入れるコイン受入口36と、紙幣識別器22と、が設けられている。
【0077】
コントロールパネル30には、スピンボタン31と、チェンジボタン32と、CASHOUTボタン33と、1−BETボタン34と、最大BETボタン35と、選択ボタン500と、が設けられている。
【0078】
スピンボタン31は、シンボル501のスクロールを開始させる指示を入力するためのものである。チェンジボタン32は、遊技施設の係員に両替を要求する際に用いられるものである。CASHOUTボタン33は、クレジットされているコインをコイントレイ18に払い出す指示を入力するためのものである。
【0079】
1−BETボタン34は、クレジットされているコインのうち、1枚のコインを遊技に賭ける指示を入力するためのものである。最大BETボタン35は、クレジットされているコインのうち、1回の遊技に賭けることが最大枚数(本実施形態では500枚)のコインを遊技に賭ける指示を入力するためのものである。
【0080】
紙幣識別器22は、紙幣の適否を識別すると共に正規の紙幣をキャビネット11内に受け入れるものである。なお、紙幣識別器22は、後述するバーコード付チケット175を読み取ることができるように構成されていてもよい。
【0081】
メインドア13の下部前面、即ち、コントロールパネル30の下方には、スロットマシン10のキャラクタなどが描かれたベリーガラスが設けられており、ベリーガラスの下方には、コイン払出口15と、コイントレイ18と、が設けられている。コイン払出口15は、キャビネット11内からコインをコイントレイ18に払い出す通路である。コイントレイ18は、コイン払出口15から払い出されたコインを貯留する。
【0082】
トップボックス12の前面には、上側画像表示パネル131が設けられている。上側画像表示パネル131は、液晶パネルを備えていて、例えば、遊技内容の紹介や遊技のルールの説明を表す画像が表示される。
【0083】
また、上側画像表示パネル131には、図1に示すように、ステージ設定画像、フィーチャーゲームにおけるボーナスシンボル503の増加数を示す画像などが表示される。
【0084】
また、トップボックス12には、スピーカ112が設けられている。スピーカ112は、音を出力して、各種ゲームの演出をする。また、スピーカ112は、抽籤によって決定されたフィーチャーゲームにおけるボーナスシンボル503の増加数に対応した音を出力してプレーヤに報知する。例えば、スピーカ112は、ボーナスシンボル503の増加数が多いほど音量を大きくしたり、曲調の明るい音を出力したりする。
【0085】
また、トップボックス12には、ランプ111が設けられている。ランプ111は、光を出力して、各種ゲームの演出をする。また、ランプ111は、抽籤によって決定されたフィーチャーゲームにおけるボーナスシンボル503の増加数に対応した光を出力してプレーヤに報知する。例えば、ランプ111は、ボーナスシンボル503の増加数が多いほど明るい光や明るい色の光を出力する。
【0086】
上側画像表示パネル131の下側には、チケットプリンタ171と、カードリーダ176と、データ表示器174と、キーパッド173と、が設けられている。
【0087】
チケットプリンタ171は、クレジット数や日時やスロットマシン10の識別番号などのデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット175として出力するためのものである。プレーヤは、バーコード付チケット175を遊技施設の所定箇所(例えばカジノ内のキャッシャ)で紙幣などに交換したりすることができる。
【0088】
カードリーダ176は、図示しないスマートカードからのデータの読み取りおよびスマートカードへのデータの書き込みを行うものである。スマートカードは、プレーヤが所持するカードであり、例えば、プレーヤを識別するためのデータ、プレーヤが行った遊技の履歴に関するデータが記憶される。スマートカードには、コイン、紙幣、またはクレジットカードに相当するデータが記憶されることとしてもよい。また、スマートカードにかえて、磁気ストライプカードを採用してもよい。データ表示器174は、蛍光ディスプレイなどからなり、例えば、カードリーダ176が読み取ったデータや、プレーヤによってキーパッド173を介して入力されたデータを表示するものである。キーパッド173は、チケット発行などに関する指示やデータを入力するためのものである。
【0089】
データ表示器174は、蛍光ディスプレイやLEDなどからなり、例えば、スマートカードから読み取ったデータや、プレーヤによってキーパッド173を介して入力されたデータを表示するものである。キーパッド173は、データを入力するためのものである。
(スロットマシンの電気構成)
【0090】
次に、図6を参照して、スロットマシン10が備える回路の構成について説明する。
【0091】
図6は、スロットマシン10の内部構成、即ち、ゲームコントローラ100のブロック図である。ゲーミングボード50は、内部バスによって互い接続されたCPU(Central Processing Unit)51と、ROM(Read Only Memory)52およびブートROM53と、メモリカード54に対応したカードスロット55と、GAL(Generic Array Logic)56に対応したICソケット57と、を備えている。
【0092】
メモリカード54は、コンパクトフラッシュ(登録商標)(a)などの不揮発性メモリからなり、ゲームプログラムおよびゲームシステムプログラムを記憶している。ゲームプログラムには、遊技進行に係るプログラム、画像や音による演出を実行するためのプログラムが含まれている。また、上記ゲームプログラムには、シンボル決定プログラムが含まれている。シンボル決定プログラムは、表示ブロック28に再配置されるシンボル501を決定するためのプログラムである。
【0093】
また、カードスロット55は、メモリカード54を挿抜可能なように構成されており、IDEバスによってマザーボード70に接続されている。従って、カードスロット55からメモリカード54を抜き取り、メモリカード54に別のゲームプログラムを書き込み、そのメモリカード54をカードスロット55に差し込むことにより、スロットマシン10で行われるゲームの種類や内容を変更することができる。
【0094】
GAL56は、OR固定型アレイ構造を有するPLD(Programmable Logic Device)の一種である。GAL56は、複数の入力ポートと出力ポートとを備えており、入力ポートに所定の入力があると、対応するデータを出力ポートから出力する。
【0095】
また、ICソケット57は、GAL56を着脱可能なように構成されており、PCIバスによってマザーボード70に接続されている。メモリカード54を別のプログラムが書き込まれたものに差し替えるか、または、メモリカード54に書き込まれたプログラムを別のものに書き換えることによって、スロットマシン10で行われる遊技の内容を変更することができる。
【0096】
内部バスによって互いに接続されたCPU51、ROM52およびブートROM53は、PCIバスによってマザーボード70に接続されている。PCIバスは、マザーボード70とゲーミングボード50との間の信号伝達を行うとともに、マザーボード70からゲーミングボード50への電力供給を行う。
【0097】
ROM52には、認証プログラムが記憶される。ブートROM53には、予備認証プログラムおよびCPU51が予備認証プログラムを起動するためのプログラム(ブートコード)などが記憶されている。
【0098】
認証プログラムは、ゲームプログラムおよびゲームシステムプログラムを認証するためのプログラム(改竄チェックプログラム)である。予備認証プログラムは、上記認証プログラムを認証するためのプログラムである。認証プログラムおよび予備認証プログラムは、対象となるプログラムが改竄されていないことの認証を行う手順(認証手順)に沿って記述されている。
【0099】
マザーボード70は、市販の汎用マザーボード(パーソナルコンピュータの基本部品を実装したプリント配線板)を用いて構成され、メインCPU71と、ROM72と、RAM(Random Access Memory)73と、通信インターフェース82と、を備えている。なお、マザーボード70は、本実施形態におけるゲームコントローラ100に相当する。
【0100】
ROM72は、フラッシュメモリなどのメモリデバイスからなり、メインCPU71により実行されるBIOS(Basic Input/Output System)などのプログラムと恒久的なデータとが記憶されている。メインCPU71によってBIOSが実行されると、所定の周辺装置の初期化処理が行われる。また、ゲーミングボード50を介して、メモリカード54に記憶されているゲームプログラムおよびゲームシステムプログラムの取込処理が開始される。なお、本発明に置いて、ROM72は、内容の書き換えが可能なものであってもよく、不可能なものであってもよい。
【0101】
RAM73には、メインCPU71が動作する際に用いられるデータやシンボル決定プログラムなどのプログラムが記憶される。例えば、前述のゲームプログラムおよびゲームシステムプログラムや認証プログラムの取込処理を行った際、これらを記憶することができる。また、RAM73には、上記プログラムを実行する際の作業用の領域が設けられている。例えば、遊技回数、BET数、払出数、クレジット数などを管理するカウンタを記憶する領域や、抽籤により決定したシンボル(コードナンバー)を記憶する領域などが設けられている。
【0102】
また、RAM73には、表示ブロック28の各シンボル列の各シンボル501と、コードNo.と乱数値との対応関係を示すベーシックゲーム用シンボルテーブル(図8参照)を示すベーシックゲーム用シンボルテーブルデータ、ペイラインL上に再配置されたシンボル501の種類および個数と配当量との対応関係を示す配当テーブル(図9参照)を示す配当テーブルデータ、キャラクタ&ステージの組み合わせによるキャラクタ装備の抽籤確率とボーナスシンボル503の増加数との対応関係を示すボーナスシンボル対応テーブル(図10参照)を示すボーナスシンボル対応テーブルデータ、キャラクタ装備の抽籤確率と乱数値との対応関係を示す乱数値対応テーブル(図11参照)を示す乱数値対応テーブルデータ、シンボル列決定テーブル(図12参照)を示すシンボル列決定テーブルデータ、コードNo.決定テーブル(図13参照)を示すコードNo.決定テーブルデータ、表示ブロック28の各シンボル列の各シンボル501と、コードNo.と乱数値との対応関係を示すフィーチャーゲーム用シンボルテーブル(図14A、14B参照)を示すフィーチャーゲーム用シンボルテーブルデータ、などを記憶する。なお、各種テーブルデータは、メモリカード54が記憶するゲームプログラムに含まれていてもよい。
【0103】
通信インターフェース82は、通信回線301を介して、サーバなどの外部制御装置200との通信を行うためのものである。また、マザーボード70には、後述するドアPCB(Printed Circuit Board)90および本体PCB110が、それぞれUSBによって接続されている。また、マザーボード70には、電源ユニット81が接続されている。
【0104】
電源ユニット81からマザーボード70に電力が供給されると、マザーボード70のメインCPU71が起動するとともに、PCIバスを介してゲーミングボード50に電力が供給されてCPU51が起動される。
【0105】
ドアPCB90および本体PCB110には、スイッチやセンサなどの入力装置や、メインCPU71により動作が制御される周辺装置が接続されている。
【0106】
ドアPCB90には、コントロールパネル30、リバータ91、コインカウンタ36Cおよび冷陰極管93が接続されている。
【0107】
コントロールパネル30には、スピンボタン31に対応したスピンスイッチ31S、チェンジボタン32に対応したチェンジスイッチ32S、CASHOUTボタン33に対応したCASHOUTスイッチ33S、1−BETボタン34に対応した1−BETスイッチ34S、最大BETボタン35に対応した最大BETスイッチ35S、選択ボタン500に対応した選択スイッチ500S、が設けられている。各スイッチ31S〜35S、および500Sは、対応するボタン23〜27、および500がプレーヤによって操作されたとき、メインCPU71に対して入力信号を出力する。
【0108】
コインカウンタ36Cは、コイン受入口36の内部に設けられていて、プレーヤによってコイン受入口36に投入されたコインの適否を識別する。正規のコイン以外のものは、コイン払出口15から排出される。また、コインカウンタ36Cは、正規のコインを検出したときにメインCPU71に対して入力信号を出力する。
【0109】
リバータ91は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて動作するものであり、コインカウンタ36Cによって選別された適正なコインを、ホッパー113またはキャッシュボックス(図示せず)に振り分ける。ホッパー113がコインで満たされていない場合はホッパー113に、ホッパー113がコインで満たされている場合はキャッシュボックスに振り分けられる。
【0110】
冷陰極管93は、上側画像表示パネル131および下側画像表示パネル141の背面側に設置されるバックライトとして機能するものであり、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて点灯する。
【0111】
本体PCB110には、ランプ111、ホッパー113、コイン検出部113S、スピーカ112、タッチパネル69、紙幣識別器22、チケットプリンタ171、カードリーダ172、キースイッチ173S、データ表示器174、が接続されている。
【0112】
ランプ111は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて点灯する。スピーカ112は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいてBGMなどの音を出力する。
【0113】
ホッパー113は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて動作し、指定された払出数のコインをコイン払出口15からコイントレイ18に払い出す。コイン検出部113Sは、ホッパー113により払い出されるコインを検出し、メインCPU71に対して信号を出力する。
【0114】
紙幣識別器22は、紙幣の適否を識別すると共に正規の紙幣をキャビネット11内に受け入れる。紙幣識別器22は、正規の紙幣を受け入れたとき、その紙幣の額に基づいてメインCPU71に対して入力信号を出力する。メインCPU71は、該入力信号により伝達された紙幣の額に応じたクレジット数をRAM73に記憶する。
【0115】
チケットプリンタ171は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、RAM73に記憶されたクレジット数、日時やスロットマシン10の識別番号などのデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット175として出力する。
【0116】
カードリーダ172は、スマートカードからのデータを読み取ってメインCPU71へ送信したり、メインCPU71からの制御信号に基づいてスマートカードへのデータの書き込みを行ったりする。
【0117】
キースイッチ173Sは、キーパッド173に設けられていて、キーパッド173がプレーヤによって操作されたとき、所定の入力信号をメインCPU71へ出力する。
【0118】
データ表示器174は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、カードリーダ176が読み取ったデータやプレーヤによってキーパッド173を介して入力されたデータを表示する。
(グラフィックボード)
【0119】
また、本体PCB110には、図7に示すように、上側画像表示パネル131および下側画像表示パネル141の表示制御手段としてのグラフィックボード130が接続されている。グラフィックボード130は、マザーボード70や本体PCB110を構成する基板とは別の基板上に構成され、本体PCB110からの映像信号に基づいて上側画像表示パネル131および下側画像表示パネル141の表示制御を行う。なお、回路に電力を供給する電源は、マザーボード70や本体PCB110と共通であってもよいし、個別に電源を設けてもよい。また、マザーボード70と接続し、マザーボード70から直接映像信号を受信する構成であってもよい。
【0120】
グラフィックボード130は、インターフェース回路274、画像制御CPU282、画像制御プログラムROM284、画像制御ワークRAM283、VDP(Video Display Processor)285、画像ROM286、ビデオRAM287、駆動回路288で構成される。
【0121】
インターフェース回路274は、本体PCB110からの信号を画像制御CPU282が処理できる信号に変換する。
【0122】
画像制御CPU282は、マザーボード70および本体PCB110から送信された制御指令に従って制御動作を行う。また、画像制御CPU282は、画像制御プログラムに従って上側画像表示パネル131および下側画像表示パネル141での表示内容を決定する。具体的には、画像制御CPU282は、画像制御プログラムROM284に格納されている動作プログラムを実行し、画像制御ワークRAM283を作業領域として用いながら画像制御プログラムROM284から表示制御を行うための表示制御データを読み出す。そして、読み出した表示制御データと本体PCB110からの表示制御コマンドとに基づいて、表示制御処理を行い、VD285に描画命令を送る。
【0123】
画像制御プログラムROM284は、画像制御CPU282で実行する処理ルーチンなどの制御プログラムや、データテーブルなどを格納している。
【0124】
画像制御ワークRAM283は、上記制御プログラムを画像制御CPU282で実行するときの一時記憶手段として構成される。
【0125】
VDP285は、表示装置制御機能および高速描画機能を有し、画像制御CPU282からの描画命令に従って動作し、静止画および動画の変形(拡大縮小、トリミング)や合成などの処理を行う機能、展開した画像から表示部分をクリッピングして出力する機能などを有する。また、VDP285は、圧縮されている動画データについては、伸長する機能を有する。
【0126】
画像ROM286は、画像を形成するためのドットデータを格納する。ビデオRAM287は、VDP285で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【0127】
駆動回路288は、VDP285からの信号を受けて、上側画像表示パネル131および下側画像表示パネル141を駆動して、画像を出力する。
(シンボル、コンビネーションなど)
【0128】
上記スロットマシン10のビデオリール151〜155に表示されるシンボル501は、複数のシンボル501によりシンボル列を形成している。各シンボル列を構成するシンボル501には、図8に示すように、0〜19以上の何れかのコード番号が付与される。各シンボル列は、『9』、『10』、『A』、『J』、『Q』、『SWORD』、『CLUB』、『REINDEER』、『RHINO』、『BUFFALO』、『FEATURE』、および『WILD』のシンボル501が組み合わされて構成されている。
【0129】
シンボル列の内の3個の連続したシンボル501は、図5に示すように、各ビデオリール151〜155の表示領域の最上段、上段、下段、最下段のそれぞれに表示(配置)されることによって、表示窓150において5列4行のシンボルマトリクスを構成している。シンボルマトリクスを構成するシンボル501は、少なくともスピンボタン31が押圧されてゲームが開始されると、スクロールを開始する。スクロールが開始されてから所定時間が経過すると、各シンボル501のスクロールが停止する(再配置)。
【0130】
また、各シンボル501について、各種のウィニングコンビネーションが予め定められている。なお、ウィニングコンビネーションは、賞を成立させることを意味する。ウィニングコンビネーションは、ペイラインL上で停止したシンボル501のコンビネーションがプレーヤにとって有利な状態になるコンビネーションのことである。有利な状態とは、ウィニングコンビネーションに応じたコインが払い出される状態、コインの払出数がクレジットに加算される状態、フィーチャーゲームが開始される状態などのことである。
【0131】
本実施形態におけるウィニングコンビネーションは、『9』、『10』、『A』、『J』、『Q』、『SWORD』、『CLUB』、『REINDEER』、『RHINO』、『BUFFALO』、『FEATURE』、および『WILD』のうち少なくとも1種類のシンボル501が、有効化されたペイラインL上に、所定数以上で再配置された場合をいう。また、所定種類のシンボル501がスキャッタシンボルとして設定されている場合には、ペイラインLの有効および無効に拘らずに、所定数以上で再配置された場合にウィニングコンビネーションとなる。
【0132】
具体的には、ペイラインL上に『FEATURE』のフィーチャーシンボル503bがウィニングコンビネーションの態様で停止したときにフィーチャーINとなり、遊技状態がベーシックゲームからフィーチャーゲームに移行すると共に、BET額に応じた払い出しが行われる。また、ベーシックゲームにおいて、ペイラインL上に『CLUB』のシンボル501がウィニングコンビネーションの態様で停止した場合には、『CLUB』の基本払い出し数にBET額を乗算した払い出し数のコイン(有価価値)の払い出しが行われる。
(ベーシックゲーム用シンボルテーブル)
【0133】
図8は、ベーシックゲームにおいて用いられる再配置の対象となるシンボル501を決定する際に用いられるテーブルである。ベーシックゲーム用シンボルテーブルは、各シンボル列における表示ブロック28の各シンボル501と、コードNo.とが対応付けられていると共に、0〜65535の範囲を20区分した数値値範囲が各コードNo.に対応付けられている。
【0134】
なお、区分の態様は、均等であってもよいし、不均等であってもよい。不均等の場合には、乱数値の範囲により当籤する確率をシンボル501の種類により調整することが可能になる。また、ボーナスシンボル503のフィーチャーシンボル503bに対応する『FEATURE』やワイルドシンボル503aに対応する『WILD』に対応した範囲が、他種類のシンボル501よりも狭い範囲に設定されていてもよい。この場合には、ゲームの状況に応じて、価値のある種類のシンボル501を当籤し難くして、勝敗を容易に調整することができる。
【0135】
例えば、1列目において、無作為に選ばれた乱数値が“10000”であれば、この乱数値を含む乱数範囲に対応付けられたコードNo.3の『J』が、1列目のビデオリール151において再配置の対象とされる。また、例えば、4列目において、無作為に選ばれた乱数値が“40000”であれば、この乱数値を含む乱数範囲に対応付けられたコードNo.12の『FEATURE』が、4列目のビデオリール154において再配置の対象とされる。
(配当テーブル)
【0136】
図9は、ウィニングコンビネーションに基づいて付与される配当を管理する配当テーブルである。この配当テーブルは、マザーボード70のROM72に記憶されており、配当の情報(配当倍率)が、ウィニングコンビネーションの種類に対応付けられている。例えば、3個の『A』が再配置されたウィニングコンビネーションに対応する配当倍率は、4倍である。従って、この場合には、BET額に4が積算された配当がプレーヤに付与される。5個の『BUFFALO』が再配置されたウィニングコンビネーションに対応する配当倍率は100倍である。なお、本実施の形態では、ベーシックゲームおよびフィーチャーゲームにおける配当倍率は同率に設定されるが、これに限定されるものではない。即ち、ベーシックゲームおよびフィーチャーゲームにおける配当倍率が異なっていてもよい。
(ボーナスシンボル対応テーブル)
【0137】
図10は、キャラクタとステージとの組み合わせによるキャラクタ装備の確率とボーナスシンボル503の増加数との対応関係を示すボーナスシンボル対応テーブルである。このボーナスシンボル対応テーブルは、マザーボード70のROM72に記憶されており、プレーヤの選択によって決定されるキャラクタとその後抽籤によって決定されるステージとの組合せによるキャラクタ装備の抽籤確率が対応付けられている。また、キャラクタ装備によって、フィーチャーゲームにおけるボーナスシンボル503の増加数も対応付けられている。例えば、プレーヤの選択によって『魔法使い』のキャラクタが決定され、その後抽籤によって『教会』のステージが決定された場合、キャラクタが装備するアイテムは、『棒』が10%、『つえ』が20%、『水晶』が30%、『マント』が40%の抽籤確率となる。また、例えば、抽籤によって装備に『水晶』のアイテムが決定された場合、ボーナスシンボル503として、ワイルドシンボル503aが8個、フィーチャーシンボル503bが2個増加される。なお、抽籤確率の確率分布は、適宜設定可能である。
【0138】
このように、プレーヤが選択するキャラクタ設定と抽籤により決定されるステージ設定に基づき、フィーチャーゲームの有利条件が決定される抽籤確率が変化する。これにより、単にプレーヤがキャラクタ設定を選択した時点で有利条件が決まってしまうよりも、有利条件の決定に幅広いバリエーションをもたせることができ、エンターテイメント性を備えたスロットマシン10を提供することができる。
(乱数値対応テーブル)
【0139】
図11は、キャラクタ装備の抽籤確率と乱数値との対応関係を示す乱数値対応テーブルを示す図である。乱数値対応テーブルは、キャラクタ装備の抽籤確率と乱数値との対応関係を示している。図10に示したように、キャラクタ装備の抽籤確率は、キャラクタ設定およびステージ設定の組み合わせに基づき、それぞれ10%、20%、30%、40%と別れている。この抽籤確率は、図11に示すように、それぞれが乱数値の範囲で設定されている。例えば、抽籤確率が『10%』の場合は、乱数値の範囲は、0〜6554となる。
(シンボル列決定テーブル)
【0140】
図12は、ボーナスシンボル503が追加や置換される対象となるシンボル列を決定する際に用いられるシンボル列決定テーブルを示す図である。シンボル列決定テーブルは、シンボル列No.と乱数値との対応関係を示している。シンボル列No.1は、表示ブロック28の1列目を、シンボル列No.2は、表示ブロック28の2列目を、シンボル列No.3は、表示ブロック28の3列目を、シンボル列No.4は、表示ブロック28の4列目を、シンボル列No.5は、表示ブロック28の5列目を示す。
【0141】
本実施形態では、取得した乱数値とシンボル列決定テーブルとに基づいて、シンボル列毎のボーナスシンボル503の追加数や置換数を決定する場合について説明するが、これに限定されるものではなく、シンボル列毎にボーナスシンボル503の追加数や置換数を予め定めておいてもよい。また、ボーナスシンボル503の種類に応じて、追加数や置換数を定めておいてもよい。
(コードNo.決定テーブル)
【0142】
図13は、コードNo.決定テーブルを示す図である。コードNo.決定テーブルは、コードNo.と乱数値との対応関係を示している。例えば、第1のシンボル列No.(1列目)用の乱数値が40567、63535、65323である場合には、コードNo.として、13と、末尾と、末尾とが決定される。
【0143】
本実施形態では、取得した乱数値とコードNo.決定テーブルとに基づいて、各シンボル列に増加される特定シンボルのコードNo.をシンボル列毎に決定する場合について説明したが、本発明では、増加されるボーナスシンボル503のコードNo.をシンボル列毎に予め定めておいてもよい。
(フィーチャーゲーム用シンボルテーブル)
【0144】
図14Aおよび図14Bは、フィーチャーゲームにおいて用いられる再配置の対象となるシンボル501を決定する際に用いられるテーブルである。本フィーチャーゲーム用シンボルテーブルは、ベーシックゲーム用シンボルテーブルと同様に、各シンボル列における表示ブロック28の各シンボル501と、コードNo.とが対応付けられていると共に、0〜65535の範囲を区分した数値範囲が各コードNo.に対応付けられている。なお、区分の態様は、ベーシックゲーム用シンボルテーブルと同一である。
【0145】
さらに、フィーチャーゲーム用シンボルテーブルは、ボーナスシンボル503が追加や置換されている。ここで、『置換』とは、新規のシンボルデータが既存のシンボルデータに上書きされることを意味する。追加や置換する個数やシンボル列は、無作為に選ばれてもよいし、予め決められていてもよい。本実施形態においては、図10に示すように、抽籤により、所定数のボーナスシンボル503が増加されるようになっている。なお、シンボルデータが置換された場合、停止表示されたシンボル501に置き換わって、上書き(置換)されたシンボルデータの画像が表示されてもよい。
【0146】
例えば、図14Aのフィーチャーゲーム用シンボルテーブルにおいては、各シンボル列に対して、ワイルドシンボル503aおよびフィーチャーシンボル503bが追加された状態を示している。例えば、3列目においては、コードNo.6にはワイルドシンボル503a、コードNo.13にはフィーチャーシンボル503bが追加されている。また、コードNo.9にワイルドシンボル503aがシンボル『J』に代わって置換されている。なお、図14Aおよび図14Bに示すフィーチャーゲーム用シンボルテーブルは、キャラクタがロングスピアを装備した場合なので、ワイルドシンボル503aが12個、フィーチャーシンボル503bが3個増加されている。
【0147】
以上の各テーブルのデータは、スロットマシン10のマザーボード70(ゲームコントローラ100)におけるROM72やRAM73に記憶されている。これにより、スロットマシン10は、外部制御装置200から分離されることにより単体とされた場合でも、ベースゲームおよびフィーチャーゲームを実行可能になっている。
(表示状態)
【0148】
上記のスロットマシン10の動作過程におけるシンボル表示装置16の表示状態の一例を具体的に説明する。
(スロットゲーム:ベーシックゲーム画面)
【0149】
図15は、シンボル表示装置16におけるベーシックゲームの表示画面であるベーし食うゲーム画面の一例を示している。
【0150】
具体的に説明すると、ベーシックゲーム画面は、中央部に配置され、5列のビデオリール151〜155を有した表示窓150と、表示窓150を中心として左右対称に配置されたペイライン発生部65L・65Rとを有している。なお、図15のベーシックゲーム画面においては、1列目〜3列目のビデオリール151・152・153が停止された状態である一方、4列目および5列目のビデオリール154・155が回転中である。
【0151】
表示窓150の上方には、クレジット数表示部400と、BET数表示部401と、ワイルドシンボル数表示部415と、フィーチャーシンボル数表示部416と、ペイアウト表示部402と、が配置されている。これらの各部400・401・415・416・402は、プレーヤから見て左端から右端にかけて順に配置されている。
【0152】
クレジット数表示部400は、クレジット数を表示する。BET数表示部401は、今回の単位ゲームにおけるBET額を表示する。ワイルドシンボル数表示部415は、今回の単位ゲームにおけるワイルドシンボル503aの個数を表示する。これにより、ベーシックゲームにおいては、5個のワイルドシンボル503aが存在することを、予めプレーヤに報知することができる。トリガーシンボル数表示部416は、今回の単位ゲームにおけるフィーチャーシンボル503bの個数を表示する。これにより、ベーシックゲームにおいては、5個のフィーチャーシンボル503bが存在することを、予めプレーヤに報知することができる。ペイアウト表示部402は、ウィニングコンビネーションとなったときのコインの払出数を表示する。
【0153】
一方、表示窓150の下方には、ヘルプボタン410と、ペイテーブルボタン411と、BET単位表示部412と、ストック表示部413と、フィーチャーゲーム数表示部414と、が配置されている。これらの各部410・411・412・413・414は、プレーヤから見て左端から右端にかけて順に配置されている。
【0154】
ヘルプボタン410は、プレーヤの押圧操作によりヘルプモードを実行可能にしている。ヘルプモードは、プレーヤに対してゲームに関係する疑問を解消するための情報を提供するモードである。ペイテーブルボタン411は、プレーヤの押圧操作により配当内容を表示する配当表示モードを実行可能にしている。配当表示モードは、プレーヤに対してウィニングコンビネーションと配当倍率との関係を示す説明画面を表示するモードである。
【0155】
BET単位表示部412は、現時点におけるBET単位(支払い単位)を表示する。これにより、BET単位表示部412は、プレーヤに対して例えば1セント単位でゲームに参加できることを認識可能にしている。
【0156】
ストック表示部413は、フィーチャーゲームの繰り越し数を表示する。ここで、『繰り越し数』とは、フィーチャーゲームが終了したときに、引き続いてフィーチャーゲームを実行可能な残りの回数を意味する。即ち、ストック表示部413に『3』と表示されていれば、現在のフィーチャーゲームが終了した後に、3回連続してフィーチャーゲームを繰り返すことが可能になる。なお、ベーシックゲームにおいては、“0”が表示される。
【0157】
フィーチャーゲーム数表示部414は、フィーチャーゲームの繰返し数と総数とを表示する。即ち、フィーチャーゲーム数表示部414に『0 of 0』と表示されていれば、フィーチャーゲームの総数が0回、即ち、フィーチャーゲームでないことを示す。また、『5 of 8』と表示されていれば、フィーチャーゲームの総数が8回のフィーチャーゲームにおいて、5回目のフィーチャーゲームであることを示す。
(ベーシックゲームにおけるフィーチャーIN画面)
【0158】
図16は、フィーチャーINしてから一定期間内の状態を示している。具体的には、3個のフィーチャーシンボル503bが再配置されることによって、フィーチャーIN後の状態を示している。なお、フィーチャーシンボル503bは、フィーチャーINに関係するシンボル501であることを明確にプレーヤに認識させることができるように、『FEATURE』と判読可能な文字を有することが好ましい。
【0159】
本画面において、フィーチャーINした旨をシンボル画像と『FEATURE IN』の文字画像とで報知するボーナス当籤画面420がポップアップ表示される。そして、ボーナス当籤画面420の表示と同時や直後に、フィーチャーゲーム数表示部414の総数が“0”から“7”に切り替えられる。これにより、プレーヤは、ボーナス当籤し、7回のフィーチャーゲームからなるフィーチャーゲームに移行されることを認識することが可能になる。
(スロットゲーム:フィーチャーゲーム画面)
【0160】
図17は、シンボル表示装置16におけるフィーチャーゲームの表示画面であるフィーチャーゲーム画面の一例を示している。
【0161】
具体的に説明すると、フィーチャーゲーム数表示部414においてフィーチャーゲームの総数が表示されると共に、現在のゲーム数が表示される。例えば、7回のフィーチャーゲームの内の1回目のフィーチャーゲームが実行されていることが表示される。その他の動作は、ベーシックゲームと同じである。
(メイン制御処理)
【0162】
次に、図18〜図24を参照して、スロットマシン10により実行されるプログラムについて説明する。
【0163】
まず、図18を参照して、メイン制御処理について説明する。
【0164】
はじめに、スロットマシン10に電源が投入されると、メインCPU71は、ゲーミングボード50を介して、メモリカード54から認証したゲームプログラムおよびゲームシステムプログラムを読み出し、RAM73に書き込む(ステップ(以下、Sと略記する)11)。
【0165】
次に、メインCPU71は、1ゲーム終了時初期化処理を行う(S12)。例えば、BET数や抽籤により決定されたシンボル501など、RAM73の作業領域において1回の遊技ごとに不要となるデータがクリアされる。
【0166】
次に、メインCPU71は、後で図19を参照して説明するコイン投入・スタートチェック処理を行う(S13)。この処理では、1−BETスイッチ34Sおよび最大BETスイッチ35Sやスピンスイッチ31Sの入力のチェックなどが行われる。
【0167】
次に、メインCPU71は、後で図20を参照して説明するシンボル抽籤処理を行う(S14)。この処理では、シンボル決定用乱数値に基づいて停止予定シンボル501が決定される。
【0168】
次に、メインCPU71は、ミステリーボーナス抽籤処理を行う(S15)。この処理では、ミステリーボーナストリガーを成立させるか否かを決定する抽籤が行われる。例えば、メインCPU71は、「0〜99」の範囲からミステリーボーナス用乱数値を抽出し、抽出された乱数値が「0」である場合に、ミステリーボーナストリガーを成立させる。
【0169】
次に、メインCPU71は、演出内容決定処理を行う(S16)。メインCPU71は、演出用乱数値を抽出し、予め定められた複数の演出内容の何れかを抽籤により決定する。
【0170】
次に、メインCPU71は、後で図21を参照して説明するシンボル表示制御処理を行う(S17)。この処理では、各ビデオリール151〜155のシンボル列のスクロールが開始され、S14のシンボル抽籤処理において決定された停止予定シンボル501が所定の位置に停止される。例えば、停止予定シンボル501が図8に示すコードナンバー「10」のシンボルであり、これを上段の領域に表示する場合であれば、コードナンバー「11」、「12」および「13」の各シンボル501が下側画像表示パネル141内の上段、中断および下段のそれぞれに表示される。
【0171】
次に、メインCPU71は、後で図22を参照して説明する払出数決定処理を行う(S18)。この処理では、ペイラインL上に表示されたシンボル501の組合せに基づいて払出数が決定され、RAM73に設けられた払出数カウンタに格納される。
【0172】
次に、メインCPU71は、フィーチャーゲームトリガーが成立したか否かを判別する(S19)。即ち、下側画像表示パネル141に表示されたビデオリール151〜155において、フィーチャーシンボル503bが3個以上配置されたか否かを判別する。メインCPU71は、フィーチャーゲームトリガーが成立したと判別したときには、後で図23を参照して説明するフィーチャーゲーム処理を行う(S20)。
【0173】
次に、メインCPU71は、S20の処理の後、またはS19においてフィーチャーゲームトリガーが成立していないと判別したときには、ミステリーボーナストリガーが成立したか否かを判別する(S21)。メインCPU71は、ミステリーボーナストリガーが成立したと判別したときには、ミステリーボーナス処理を行う(S22)。この処理では、ミステリーボーナス用に設定された払出数(例えば300)がRAM73に設けられた払出数カウンタに格納される。
【0174】
メインCPU71は、S22の処理の後、またはS21においてミステリーボーナストリガーが成立していないと判別したときには、インシュランスチェック処理を行う(S23)。この処理では、インシュランスによる払い出しを行うか否かがチェックされる。
【0175】
次に、メインCPU71は、払出処理を行う(S24)。メインCPU71は、払出数カウンタに格納されている値をRAM73に設けられているクレジット数カウンタに加算する。なお、CASHOUTスイッチ33Sの入力に基づいてホッパー113の駆動を制御し、払出数カウンタに格納されている値に応じたコインをコイン払出口15から排出するようにしても良い。また、チケットプリンタ171の駆動を制御し、払出数カウンタに格納されている値が記録されたバーコード付チケット175を発行するようにしても良い。この処理が行われた後、S12に移る。
(コイン投入・スタートチェック処理)
【0176】
次に、図19を参照して、コイン投入・スタートチェック処理について説明する。
【0177】
はじめに、メインCPU71は、コインカウンタ36Cによりコインの投入を検出したか否かを判別する(S31)。メインCPU71は、コインの投入を検出したと判別したときには、クレジット数カウンタを加算する(S32)。なお、コインの投入に加えて、紙幣識別器22により紙幣の投入を検出したか否かを判別し、紙幣の投入を検出したと判別したときに、紙幣に応じた値をクレジット数カウンタに加算するようにしても良い。
【0178】
メインCPU71は、S32の後、またはS31においてコインの投入を検出していないと判別したときには、クレジット数カウンタは0であるか否かを判別する(S33)。メインCPU71は、クレジット数カウンタは0ではないと判別したときには、1−BETボタン34および最大BETボタン35の操作受付を許可する(S34)。
【0179】
次に、メインCPU71は、1−BETボタン34および最大BETボタン35の操作を検出したか否かを判別する(S35)。メインCPU71は、1−BETボタン34および最大BETボタン35がプレーヤによって押圧されたことを1−BETスイッチ34Sおよび最大BETスイッチ35Sにより検出したときは、BETボタンの種別に基づいて、RAM73に設けられているBET数カウンタを加算し、クレジット数カウンタを減算する(S36)。
【0180】
次に、メインCPU71は、BET数カウンタは最大であるか否かを判別する(S37)。メインCPU71は、BET数カウンタは最大であると判別したときには、BET数カウンタの更新を禁止する(S38)。メインCPU71は、S38の後、またはS37においてBET数カウンタは最大ではないと判別したときには、スピンボタン31の操作受付を許可する(S39)。
【0181】
メインCPU71は、S39の後、S35において1−BETボタン34および最大BETボタン35の操作を検出していないと判別したとき、またはS33においてクレジット数カウンタは0であると判別したときには、スピンボタン31の操作を検出したか否かを判別する(S40)。メインCPU71は、スピンボタン31の操作を検出していないと判別したときには、S31に移る。
【0182】
メインCPU71は、スピンボタン31の操作を検出したと判別したときには、ジャックポット関連処理を行う(S41)。この処理では、ジャックポット額に累積する額が算出され、外部制御装置200に送信される。
【0183】
次に、メインCPU71は、インシュランス関連処理を行う(S42)。この処理では、インシュランスによる払い出しが行われる契機となる遊技回数のカウントが行われる。この処理が行われると、コイン投入・スタートチェック処理を終了する。
(シンボル抽籤処理)
【0184】
次に、図20を参照して、シンボル抽籤処理について説明する。
【0185】
はじめに、メインCPU71は、シンボル決定用の乱数値を抽出する(S51)。次に、メインCPU71は、各ビデオリール151〜155の停止予定シンボル501を抽籤により決定する(S52)。メインCPU71は、各ビデオリール151〜155に応じて抽籤を行い、20個のシンボル(コードナンバー「00」〜「19」)の何れかを停止予定シンボル501として決定する。このとき、20個のシンボル501(コードナンバー「00」〜「19」)のそれぞれは均等の確率(つまり、1/20)で決定される。
【0186】
次に、メインCPU71は、決定した各ビデオリール151〜155の停止予定シンボル501をRAM73に設けられているシンボル格納領域に格納する(S53)。次に、メインCPU71は、配当テーブル(図9)を参照し、シンボル格納領域に基づいて入賞役を判定する(S54)。メインCPU71は、各ビデオリール151〜155によりペイラインL上に表示されるシンボル501の組合せと、配当テーブルに規定されているシンボル501の組合せとが一致するか否かを判定し、入賞役を決定する。この処理が行われると、シンボル抽籤処理を終了する。
(シンボル表示制御処理)
【0187】
次に、図21を参照して、シンボル表示制御処理について説明する。
【0188】
はじめに、メインCPU71は、下側画像表示パネル141に表示した各ビデオリール151〜155のシンボル列のスクロールを開始する(S61)。次に、メインCPU71は、前述のシンボル格納領域に基づいて、各ビデオリール151〜155のシンボル列のスクロールを停止する(S62)。この処理が行われると、シンボル表示制御処理を終了する。
(払出数決定処理)
【0189】
次に、図22を参照して、払出数決定処理について説明する。
【0190】
はじめに、メインCPU71は、入賞役はジャックポットであるか否かを判別する(S71)。メインCPU71は、入賞役はジャックポットではないと判別したときには、入賞役に対応する払出数を決定する(S72)。例えば、入賞役が「A」であり、その停止数が3個であるとき、払出数として「4」が決定される(図9を参照)。なお、ハズレのときは払出数として「0」が決定される。次に、メインCPU71は、決定した払出数を払出数カウンタに格納する(S73)。この処理が行われると、払出数決定処理を終了する。
【0191】
メインCPU71は、入賞役はジャックポットであると判別したときには、ジャックポットの入賞があった旨を外部制御装置200に対して通知する(S74)。なお、外部制御装置200は、通知を受けると、それまでに更新してきたジャックポット額をスロットマシン10に対して送信する。このとき、ジャックポット額の一部(例えば80パーセント)を払い出しの対象とし、残り(例えば20パーセント)を次回のジャックポットトリガー成立時に備えて繰り越すようにしても良い。
【0192】
次に、メインCPU71は、外部制御装置200よりジャックポット額を受信する(S75)。次に、メインCPU71は、受信したジャックポット額を払出数カウンタに格納する(S76)。この処理が行われると、払出数決定処理を終了する。
(フィーチャーゲーム処理)
【0193】
次に、図23を参照して、フィーチャーゲーム処理について説明する。
【0194】
はじめに、メインCPU71は、フィーチャーゲーム数を決定する(S81)。メインCPU71は、フィーチャーゲーム数決定用乱数値を抽出し、例えば「50」、「70」および「100」といった複数種類のフィーチャーゲーム数の何れかを抽籤により決定する。
【0195】
次に、メインCPU71は、決定したフィーチャーゲーム数をRAM73に設けられているフィーチャーゲーム数カウンタに格納する(S82)。
【0196】
次に、メインCPU71は、図18を参照して説明したS12の処理と同様に、1ゲーム終了時初期化処理を行う(S83)。次に、メインCPU71は、後で図24を参照して説明するボーナスシンボル決定処理を行う(S84)。
【0197】
次に、メインCPU71は、図20を参照して説明したシンボル抽籤処理を行う(S85)。次に、メインCPU71は、図18を参照して説明したS16の処理と同様に、演出内容決定処理を行う(S86)。次に、メインCPU71は、図21を参照して説明したシンボル表示制御処理を行う(S87)。次に、メインCPU71は、図22を参照して説明した払出数決定処理を行う(S88)。
【0198】
次に、メインCPU71は、フィーチャーゲームトリガーが成立したか否かを判別する(S89)。即ち、下側画像表示パネル141に表示されたビデオリール151〜155において、フィーチャーシンボル503bが3個以上配置されたか否かを判別する。メインCPU71は、フィーチャーゲームトリガーが成立したと判別したときには、追加するフィーチャーゲーム数を決定する(S90)。次に、メインCPU71は、決定したフィーチャーゲーム数をフィーチャーゲーム数カウンタに加算する(S91)。
【0199】
メインCPU71は、S91の処理の後、またはS89においてフィーチャーゲームトリガーが成立していないと判別したときには、払出処理を行う(S92)。この払出処理では、メインCPU71は、前述のS88の払出数決定処理にて格納された払出数カウンタの値をボーナス用払出数カウンタに加算する。ボーナス用払出数カウンタは、フィーチャーゲーム中に決定された払出数の合計を管理するためのものである。
【0200】
そして、フィーチャーゲーム処理が終了すると、メインCPU71は、図18を参照して説明したS24の払出処理にて、ボーナス用払出数カウンタに格納されている値をRAM73に設けられているクレジット数カウンタに加算する。つまり、フィーチャーゲームにおいて決定された払出数の合計がまとめて払い出されることになる。なお、コイン払出口15からコインを排出するようにしても良いし、バーコード付チケット175を発行するようにしても良い。
【0201】
次に、メインCPU71は、フィーチャーゲーム数カウンタを1減算する(S93)。次に、メインCPU71は、フィーチャーゲーム数カウンタは0であるか否かを判別する(S94)。メインCPU71は、フィーチャーゲーム数カウンタは0ではないと判別したときには、S83の処理に移る。一方で、フィーチャーゲーム数カウンタは0であると判別したときには、フィーチャーゲーム処理を終了する。フィーチャーゲーム処理が終了すると、図18を参照して説明したS21の処理に移る。
(ボーナスシンボル決定処理)
【0202】
次に、図24を参照して、ボーナスシンボル決定処理について説明する。
【0203】
はじめに、メインCPU71は、キャラクタ設定画像およびステージ設定画像を表示する(S101)。即ち、メインCPU71は、図1に示すように、下側画像表示パネル141においてキャラクタ設定画像を表示し、上側画像表示パネル131においてステージ設定画像を表示する。
【0204】
次に、メインCPU71は、プレーヤによるキャラクタの選択があったか否かを判別する(S102)。即ち、メインCPU71は、プレーヤが選択ボタン500を押圧することにより、表示された4つのキャラクタから所望のキャラクタを選択したか否かを判別する。メインCPU71は、プレーヤによるキャラクタの選択がないと判別したしたときには、選択されるまで待機する。
【0205】
一方、メインCPU71は、プレーヤが選択ボタン500を押圧することにより、キャラクタを選択したと判別したときには、選択されたキャラクタの画像以外の画像は消去し、選択されたキャラクタのみの画像を下側画像表示パネル141において表示する(S103)。
【0206】
次に、メインCPU71は、上側画像表示パネル131において表示した4つのステージの中から1つのステージを抽籤によって決定する(S104)。
【0207】
次に、メインCPU71は、ボーナスシンボル抽籤処理を実行する(S105)。この処理において、メインCPU71は、S102においてプレーヤが選択したキャラクタとS104において抽籤により決定したステージとの組み合わせによって、抽籤確率を決定し、その抽籤確率に基づき、フィーチャーゲームにおけるボーナスシンボル503を抽籤により決定する。つまり、図10に示したように、プレーヤが選択したキャラクタと、メインCPU71が抽籤により決定したステージとの組み合わせによって、キャラクタが装備するアイテムの抽籤確率が決定し、その抽籤確率に基づき、フィーチャーゲームにおいてキャラクタが装備するアイテムが決定する。装備するアイテムはそれぞれフィーチャーゲームにおけるボーナスシンボル503の増加数と対応付けられているため、このS105の処理によって、フィーチャーゲームにおけるボーナスシンボル503が決定する。この処理が行われると、ボーナスシンボル決定処理を終了する。
【0208】
以上のスロットマシン10の構成および動作によると、本実施形態のスロットマシン10は、フィーチャーゲームにおけるプレーヤの有利度合いに関する有利条件(ボーナスシンボル503の増加数など)を複数記憶するRAM73と、ゲームの演出に関するキャラクタ設定およびステージ設定を複数記憶するRAM73と、プレーヤの操作により、RAM73に記憶された複数のキャラクタ設定から一のキャラクタ設定を選択する選択ボタン500と、以下(a1)〜(a8)のように動作するようにプログラムされたゲームコントローラ100と、を備える。ゲームコントローラ100は、(a1)所定の役に応じた配当を付与するベーシックゲームを実行し、(a2)ベーシックゲームにおいて所定の条件(フィーチャーシンボル503bが3個配置するなど)が成立した場合に、ベーシックゲームよりもプレーヤにとって有利なフィーチャーゲームに遊技状態を移行し、(a3)選択ボタン500からプレーヤの操作を受け付け、(a4)プレーヤの操作に基づき、キャラクタ設定を決定し、(a5)RAM73に記憶された複数のステージ設定から一のステージ設定を抽籤により決定し、(a6)決定したキャラクタ設定およびステージ設定の組み合わせに基づいた抽籤確率を決定し、(a7)抽籤確率に基づき、RAM73に記憶された複数の有利条件から一の有利条件を抽籤により決定し、(a8)決定した有利条件に基づき、フィーチャーゲームを実行する。
【0209】
これによれば、ベーシックゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、選択ボタン500からのプレーヤの操作に基づきキャラクタ設定が決定され、さらに抽籤によりステージ設定が決定される。決定されたキャラクタ設定およびステージ設定の組み合わせに基づいた抽籤確率が決定され、抽籤確率に基づきフィーチャーゲームにおける有利条件が抽籤により決定される。決定された有利条件に基づき、フィーチャーゲームが実行される。このように、プレーヤが選択するキャラクタ設定と抽籤により決定されるステージ設定に基づき、フィーチャーゲームの有利条件が決定される抽籤確率が変化する。これにより、単にプレーヤがキャラクタ設定を選択した時点で有利条件が決まってしまうよりも、有利条件の決定に幅広いバリエーションをもたせることができ、エンターテイメント性を備えたスロットマシン10を提供することができる。
【0210】
また、本実施形態のスロットマシン10は、プレーヤに有利条件を報知する報知装置(上側画像表示パネル131、下側画像表示パネル141、ランプ111、およびスピーカ112など)を備え、ゲームコントローラ100は、報知装置から決定した有利条件をプレーヤに報知する。
【0211】
これによれば、決定された有利条件が報知装置からプレーヤに報知される。これにより、例えば有利条件が良い程、強いアイテムをもったキャラクタの画像を表示させたり、また、大きい音を出力させたり、などの演出によって、プレーヤに対して有利条件の良し悪しを把握させることができる場合がある。これにより、よりエンターテイメント性を備えたスロットマシン10を提供することができる。
【0212】
また、本実施形態のスロットマシン10は、画像を表示する表示装置(上側画像表示パネル131および下側画像表示パネル141など)を備え、ゲームコントローラ100は、決定したキャラクタ設定に応じたキャラクタおよび有利条件に応じたキャラクタのアイテムを表示装置に表示させる。
【0213】
これによれば、決定されたキャラクタ設定に応じたキャラクタが表示装置から表示される。また、決定された有利条件に応じたキャラクタのアイテムが表示装置から表示される。これにより、例えば有利条件が良い程、強いアイテムをもったキャラクタの画像を表示させるなどの演出によって、プレーヤに対して有利条件の良し悪しを把握させることができる場合がある。これにより、よりエンターテイメント性を備えたスロットマシン10を提供することができる。
【0214】
以上、本実施形態について説明したが、本発明において、以下に説明する別の実施形態を有していてもよい。なお、別の実施形態のスロットマシン10の説明においては、すでに説明した本実施形態とは異なる部分のみを説明し、あとの部分については、本実施形態と同様の構成および動作、処理を行う。
(別の実施形態)
【0215】
例えば、図25に示すように、本発明の別の実施形態におけるスロットマシン10は、所定の役に応じた配当を付与するベーシックゲームを実行する段階と、ベーシックゲームにおいてフィーチャーシンボル503bが3つ再配置された場合に、ベーシックゲームよりもプレーヤにとって有利なフィーチャーゲームに遊技状態を移行する段階と、プレーヤの操作を受け付ける段階と、プレーヤの操作に基づき、ゲームを演出する複数のキャラクタ設定から一のキャラクタ設定を決定する段階と、プレーヤの操作に基づき、ゲームを演出する複数のステージ設定から一のステージ設定を決定する段階と、決定したキャラクタ設定およびステージ設定の組み合わせに基づいた抽籤確率を決定する段階と、抽籤確率に基づき、フィーチャーゲームにおけるプレーヤの有利度合いに関する複数の有利条件から一の有利条件を抽籤により決定する段階と、決定した有利条件に基づき、フィーチャーゲームを実行する段階と、を含んだプレイ方法を実行する。
【0216】
例えば、図25に示すように、ベーシックゲームが開始されると、シンボル表示装置16に備えられた下側画像表示パネル141において、ビデオリール151〜155が回転し、シンボル501が再配置される。この時、フィーチャーシンボル503bが3つ以上配置された場合、フィーチャーINとなり、上側画像表示パネル131にその旨が表示される。
【0217】
フィーチャーINとなった場合、キャラクタ設定画像が上側画像表示パネル131に表示される。また、同時にステージ設定画像が下側画像表示パネル141に表示される。これにより、プレーヤに対して視覚的にフィーチャーゲームでのキャラクタおよびステージの内容を把握させることができる。
【0218】
キャラクタ設定画像およびステージ設定画像が表示されると、下側画像表示パネル141にキャラクタ選択カーソル600が表示される。プレーヤは選択ボタン500を押圧することによって、キャラクタ選択カーソル600を水平方向に移動することができるようになっている。これにより、プレーヤは複数のキャラクタから所望のキャラクタを選択することができる。
【0219】
プレーヤによりキャラクタが選択されると、今度は、上側画像表示パネル131にステージ選択カーソル610が表示される。プレーヤは選択ボタン500を押圧することによって、ステージ選択カーソル610を水平方向に移動することができるようになっている。これにより、プレーヤは複数のステージから所望のステージを選択することができる。
【0220】
キャラクタ設定およびステージ設定が決定されると、この組み合わせによって、抽籤確率が決定される。そして、決定された抽籤確率に基づき、抽籤により決定されたキャラクタの装備に対応するフィーチャーゲームにおけるボーナスシンボル503が決定される。例えば、図25の場合、プレーヤは、キャラクタ設定に”騎士”を選択し、ステージ設定に”城”を選択している。そして、決定された”騎士”および”城”の組み合わせにより、抽籤確率が決定され、その抽籤確率に基づき、抽籤によって装備がロングスピアに決定される。この時、下側画像表示パネル141には、決定されたロングスピアを装備した騎士の画像が表示される。さらに、上側画像表示パネル131には、装備であるロングスピアに関連付けられたボーナスシンボル503(ワイルドシンボル503aが”+12”、フィーチャーシンボル503bが”+3”)を示す画像が表示される。その後、ボーナスシンボル503が増加されたフィーチャーゲームが実行される。
(別の実施形態に係るボーナスシンボル決定処理)
【0221】
また、図26を参照して、別の実施形態に係るボーナスシンボル決定処理について説明する。
【0222】
はじめに、メインCPU71は、キャラクタ設定画像およびステージ設定画像を表示する(S111)。即ち、メインCPU71は、図25に示すように、下側画像表示パネル141においてキャラクタ設定画像を表示し、上側画像表示パネル131においてステージ設定画像を表示する。
【0223】
次に、メインCPU71は、プレーヤによるキャラクタの選択があったか否かを判別する(S112)。即ち、メインCPU71は、プレーヤが選択ボタン500を押圧することにより、表示された4つのキャラクタから所望のキャラクタを選択したか否かを判別する。メインCPU71は、プレーヤによるキャラクタの選択がないと判別したしたときには、選択されるまで待機する。
【0224】
一方、メインCPU71は、プレーヤが選択ボタン500を押圧することにより、キャラクタを選択したと判別したときには、選択されたキャラクタの画像以外の画像は消去し、選択されたキャラクタのみの画像を下側画像表示パネル141において表示する(S113)。
【0225】
次に、メインCPU71は、プレーヤによるステージの選択があったか否かを判別する(S114)。即ち、メインCPU71は、プレーヤが選択ボタン500を押圧することにより、表示された4つのステージから所望のステージを選択したか否かを判別する。メインCPU71は、プレーヤによるステージの選択がないと判別したしたときには、選択されるまで待機する。
【0226】
一方、メインCPU71は、プレーヤが選択ボタン500を押圧することにより、ステージを選択したと判別したときには、選択されたステージの画像以外の画像は消去し、選択されたステージのみの画像を下側画像表示パネル141において表示する(S115)。
【0227】
次に、メインCPU71は、ボーナスシンボル抽籤処理を実行する(S116)。この処理において、メインCPU71は、S112においてプレーヤが選択したキャラクタとS114においてプレーヤが選択したステージとの組み合わせによって、抽籤確率を決定し、その抽籤確率に基づき、フィーチャーゲームにおけるボーナスシンボル503を抽籤により決定する。つまり、図10に示したように、プレーヤが選択したキャラクタと、プレーヤが選択したステージとの組み合わせによって、キャラクタが装備するアイテムの抽籤確率が決定し、その抽籤確率に基づき、フィーチャーゲームにおいてキャラクタが装備するアイテムが決定する。アイテムはそれぞれフィーチャーゲームにおけるボーナスシンボル503の増加数と対応付けられているため、このS116の処理によって、フィーチャーゲームにおけるボーナスシンボル503が決定する。この処理が行われると、ボーナスシンボル決定処理を終了する。なお、別の実施形態では、キャラクタセンタおよびステージ選択において、プレーヤは、同一のボタン(選択ボタン500)を押圧して選択しているが、それぞれ別のボタンを押圧することによって選択してもよい。
【0228】
以上のスロットマシン10の構成および動作によると、別の実施形態のスロットマシン10は、フィーチャーゲームにおけるプレーヤの有利度合いに関する有利条件(ボーナスシンボル503の増加数など)を複数記憶するRAM73と、ゲームの演出に関するキャラクタ設定およびステージ設定を複数記憶するRAM73と、プレーヤの操作により、RAM73に記憶された複数のキャラクタ設定から一のキャラクタ設定を選択する選択ボタン500と、プレーヤの操作により、RAM73に記憶された複数のステージ設定から一のステージ設定を選択する選択ボタン500と、以下(b1)〜(b7)のように動作するようにプログラムされたゲームコントローラ100と、を備える。ゲームコントローラ100は、(b1)所定の役に応じた配当を付与するベーシックゲームを実行し、(b2)ベーシックゲームにおいて所定の条件(フィーチャーシンボル503bが3個配置するなど)が成立した場合に、ベーシックゲームよりもプレーヤにとって有利なフィーチャーゲームに遊技状態を移行し、(b3)選択ボタン500からプレーヤの操作を受け付け、(b4)プレーヤの操作に基づき、キャラクタ設定およびステージ設定を決定し、(b5)決定したキャラクタ設定およびステージ設定の組み合わせに基づいた抽籤確率を決定し、(b6)抽籤確率に基づき、RAM73に記憶された複数の有利条件から一の有利条件を抽籤により決定し、(b7)決定した有利条件に基づき、フィーチャーゲームを実行する。
【0229】
これによれば、ベーシックゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、選択ボタン500からのプレーヤの操作に基づきキャラクタ設定が決定され、さらに選択ボタン500からのプレーヤの操作に基づきステージ設定が決定される。決定されたキャラクタ設定およびステージ設定の組み合わせに基づいた抽籤確率が決定され、抽籤確率に基づきフィーチャーゲームにおける有利条件が抽籤により決定される。決定された有利条件に基づき、フィーチャーゲームが実行される。このように、プレーヤが選択するキャラクタ設定およびステージ設定に基づき、フィーチャーゲームの有利条件が決定される抽籤確率が変化する。これにより、単にプレーヤがキャラクタ設定を選択した時点で有利条件が決まってしまうよりも、有利条件の決定に幅広いバリエーションをもたせることができ、エンターテイメント性を備えたスロットマシン10を提供することができる。
【0230】
また、本実施形態のスロットマシン10は、プレーヤに有利条件を報知する報知装置(上側画像表示パネル131、下側画像表示パネル141、ランプ111、およびスピーカ112など)を備え、ゲームコントローラ100は、報知装置から決定した有利条件をプレーヤに報知する。
【0231】
これによれば、決定された有利条件が報知装置からプレーヤに報知される。これにより、例えば有利条件が良い程、強いアイテムをもったキャラクタの画像を表示させたり、また、大きい音を出力させたり、などの演出によって、プレーヤに対して有利条件の良し悪しを把握させることができる場合がある。これにより、よりエンターテイメント性を備えたスロットマシン10を提供することができる。
【0232】
また、本実施形態のスロットマシン10は、画像を表示する表示装置(上側画像表示パネル131および下側画像表示パネル141など)を備え、ゲームコントローラ100は、決定したキャラクタ設定に応じたキャラクタおよび有利条件に応じたキャラクタのアイテムを表示装置に表示させる。
【0233】
これによれば、決定されたキャラクタ設定に応じたキャラクタが表示装置から表示される。また、決定された有利条件に応じたキャラクタのアイテムが表示装置から表示される。これにより、例えば有利条件が良い程、強いアイテムをもったキャラクタの画像を表示させるなどの演出によって、プレーヤに対して有利条件の良し悪しを視覚で把握させることができる場合がある。これにより、よりエンターテイメント性を備えたスロットマシン10を提供することができる。
【0234】
なお、本実施形態では、ペイラインLの数が25個である場合について説明したが、本発明では、ペイラインLの数は、特に限定されず、例えば、30個であってもよい。
【0235】
また、本実施形態では、フィーチャーINは、フィーチャーシンボル503bが3個以上再配置されることである場合について説明したが、特に限定されない。例えば、フィーチャーINは、前回のフィーチャーゲームが終了してから所定時間が経過したことであってもよい。
【0236】
また、本実施形態では、スロットマシン10において説明しているが、所謂パチンコ遊技機など、その他の遊技機においても適用される。
【0237】
また、本実施形態では、フィーチャーゲームのゲーム内容を、表示ブロック28において複数のシンボル501の変動表示を行った後に停止表示を行い、停止表示されたシンボル501またはそれらの組合せに応じて配当量が決定されるゲーム(スロットマシン10において通常行われるゲーム)としている。しかし、本発明におけるフィーチャーゲームは、この例に限定されず、スロットマシン10とは異なるゲームが行われることとしてもよい。例えば、ポーカーなどのカードゲームやシューティングゲーム、格闘技ゲームなどのゲームが行われることとしてもよい。フィーチャーゲームは、遊技媒体が支払われるゲームであってもよいし、遊技媒体が支払われないゲームであってもよい。
【0238】
本実施形態におけるフィーチャーゲームは、遊技媒体がベットされなくても行われるゲームである限り、特に限定されるものではなく、適宜設計することが可能である。
【0239】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段などの具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0240】
また、上述した詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明した。本発明は、上述した詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は多様である。また、本明細書において用いた用語および語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法などを推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされなければならない。また、要約書の目的は、特許庁および一般的公共機関や、特許、法律用語または専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者などが本出願の技術的な内容およびその本質を簡易な調査で速やかに判定し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的および本発明の特有の効果を十分に理解するために、すでに開示されている文献などを充分に参酌して解釈されることが望まれる。
【0241】
上述した詳細な説明は、コンピュータで実行される処理を含むものである。以上での説明および表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各ステップは、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各ステップでは、電気的または磁気的な信号の送受信、記録などが行われる。各ステップにおける処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字などで表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各ステップにおける処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各ステップを行うために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。
【産業上の利用可能性】
【0242】
本発明は、ボーナスゲームを実行する遊技機全般に利用することができる。
【符号の説明】
【0243】
16 シンボル表示装置
131 上側画像表示パネル
141 下側画像表示パネル
150 表示窓
151 ビデオリール
152 ビデオリール
153 ビデオリール
154 ビデオリール
155 ビデオリール
503b フィーチャーシンボル
600 キャラクタ選択カーソル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記構成を備えるゲーミングマシンであって、
ゲームにおけるプレーヤの有利度合いに関する有利条件を複数記憶する有利条件記憶装置と、
ゲームの演出に関する第一設定および第二設定を複数記憶する演出設定記憶装置と、
プレーヤの操作により、前記演出設定記憶装置に記憶された複数の前記第一設定から一の第一設定を選択する第一設定選択ボタンと、
以下(a1)〜(a8)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、を備える。
前記コントローラは、
(a1)所定の役に応じた配当を付与する通常ゲームを実行し、
(a2)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、当該通常ゲームよりもプレーヤにとって有利な特別ゲームに遊技状態を移行し、
(a3)前記第一設定選択ボタンからプレーヤの操作を受け付け、
(a4)前記プレーヤの操作に基づき、前記第一設定を決定し、
(a5)前記演出設定記憶装置に記憶された複数の前記第二設定から一の第二設定を抽籤により決定し、
(a6)決定した前記第一設定および前記第二設定の組み合わせに基づいた抽籤確率を決定し、
(a7)前記抽籤確率に基づき、前記有利条件記憶装置に記憶された複数の前記有利条件から一の有利条件を抽籤により決定し、
(a8)決定した前記有利条件に基づき、前記特別ゲームを実行する。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーミングマシンであって、
プレーヤに前記有利条件を報知する報知装置を備え、
前記コントローラは、前記報知装置から決定した前記有利条件をプレーヤに報知する。
【請求項3】
請求項1に記載のゲーミングマシンであって、
画像を表示する表示装置を備え、
前記コントローラは、決定した前記第一設定に応じたキャラクタおよび前記有利条件に応じた当該キャラクタのアイテムを前記表示装置に表示させる。
【請求項4】
下記構成を備えるゲーミングマシンであって、
ゲームにおけるプレーヤの有利度合いに関する有利条件を複数記憶する有利条件記憶装置と、
ゲームの演出に関する第一設定および第二設定を複数記憶する演出設定記憶装置と、
プレーヤの操作により、前記演出設定記憶装置に記憶された複数の前記第一設定から一の第一設定を選択する第一設定選択ボタンと、
プレーヤの操作により、前記演出設定記憶装置に記憶された複数の前記第二設定から一の第二設定を選択する第二設定選択ボタンと、
以下(b1)〜(b7)のように動作するようにプログラムされたコントローラと、を備える。
前記コントローラは、
(b1)所定の役に応じた配当を付与する通常ゲームを実行し、
(b2)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、当該通常ゲームよりもプレーヤにとって有利な特別ゲームに遊技状態を移行し、
(b3)前記第一設定選択ボタンおよび前記第二設定選択ボタンからプレーヤの操作を受け付け、
(b4)前記プレーヤの操作に基づき、前記第一設定および前記第二設定を決定し、
(b5)決定した前記第一設定および前記第二設定の組み合わせに基づいた抽籤確率を決定し、
(b6)前記抽籤確率に基づき、前記有利条件記憶装置に記憶された複数の前記有利条件から一の有利条件を抽籤により決定し、
(b7)決定した前記有利条件に基づき、前記特別ゲームを実行する。
【請求項5】
請求項4に記載のゲーミングマシンであって、
プレーヤに前記有利条件を報知する報知装置を備え、
前記コントローラは、前記報知装置から決定した前記有利条件をプレーヤに報知する。
【請求項6】
請求項4に記載のゲーミングマシンであって、
画像を表示する表示装置を備え、
前記コントローラは、決定した前記第一設定に応じたキャラクタおよび前記有利条件に応じた当該キャラクタのアイテムを前記表示装置に表示させる。
【請求項7】
所定の役に応じた配当を付与する通常ゲームと、前記通常ゲームよりもプレーヤにとって有利な特別ゲームと、を実行するゲーミングマシンのプレイ方法であり、
前記ゲーミングマシンのプレイ方法は、
(c1)前記通常ゲームを実行するステップと、
(c2)前記通常ゲームにおいて所定の条件が成立した場合に、前記特別ゲームに遊技状態を移行するステップと、
(c3)プレーヤの操作を受け付けるステップと、
(c4)前記プレーヤの操作に基づき、ゲームを演出する複数の第一設定から一の第一設定を決定するステップと、
(c5)ゲームを演出する複数の第二設定から一の第二設定を抽籤により決定するステップと、
(c6)決定した前記第一設定および前記第二設定の組み合わせに基づいた抽籤確率を決定するステップと、
(c7)前記抽籤確率に基づき、前記特別ゲームにおけるプレーヤの有利度合いに関する複数の有利条件から一の有利条件を抽籤により決定するステップと、
(c8)決定した前記有利条件に基づき、前記特別ゲームを実行するステップと、
を含む。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2011−19635(P2011−19635A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−166141(P2009−166141)
【出願日】平成21年7月14日(2009.7.14)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
【出願人】(507332387)アルゼゲーミングアメリカインク (176)
【Fターム(参考)】