説明

運転支援装置、運転支援方法及びコンピュータプログラム

【課題】前方車両との車間距離を大きく空けることなく車両から前方の視認対象物を視認可能な運転支援装置、運転支援方法及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】車高の高さを調整する為の車高調整機構4を備えた車両に搭載され、自車両61が交差点で停車した場合において、現在の自車両61の車高Hと、前方車両62の車高h1と、前方車両62までの車間距離L1と、視認対象物である信号機63の高さh2と、信号機までの距離L2をそれぞれ取得し、取得された各値から自車両61から視認対象物である信号機63を視認する為の車高である設定車高を算出し、算出された設定車高に設定する為の信号を車両制御ECU9に対して出力し、自車両61の車高が設定車高となるように制御させるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の運転を支援する運転支援装置、運転支援方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、道路を走行する際において、前方車両が車高の高いトラックやバスなどであった場合に、該前方車両の前方の様子が運転者から視認できない状況がある。従って、前方に信号機、道路標識(特に方面を案内する案内標識)、踏切の警報機等の視認対象物が存在する場合には、それらの存在に気付かない場合や気付くのが遅れることが考えられる。その結果、信号機が赤の状態で交差点に進入したり、右左折する交差点を間違えたり、急ブレーキをかける等の事態が生じる場合があった。
【0003】
そこで、例えば特開2007−122472号公報には、上記問題を解消する技術の一つとして、車両の進行方向前方に信号機があって、且つその信号機の手前で前方車両が停止している場合において、信号機の高さや前方車両の車高に基づいて信号機を視認する為に必要な前方車両との車間距離を算出することが記載されている。そして、車両が信号機の手前で停止した際に、前方車両との間で算出された車間距離が確保できていない場合に、必要な車間距離が確保できていないことを運転者に報知することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−122472号公報(第8−10頁、図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の記載の技術では交差点で停車する車両の数が少ない場合には良いが、交差点で停車する車両の数が多い場合には以下の問題が生じる。先ず、前方車両との間で車間距離を大きく空けることによって信号機の手前に単位距離当たりに停車する車両の数が少なくなり、信号が青に変わった後の交差点でのスムーズな車両の走行が妨げられる虞がある。また、信号機から離れた位置に停車する車両ほど前方車両との車間距離を大きく確保する必要がある為、交差点から離れた位置では、更に単位距離当たりに停車する車両の数が少なくなる。また、信号機から遠く離れた車両では信号機の状況が把握し難くなる問題も生じる。
【0006】
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、前方車両との車間距離を大きく空けることなく車両から前方の視認対象物を視認可能となり、また、車両の交通を妨げることがない運転支援装置、運転支援方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため本願の請求項1に係る運転支援装置(1)は、車高を調整する車高調整機構(4)を有する車両(2)に搭載され、前記車両の進行方向前方に位置する視認対象物(63)までの距離を取得する対象物距離取得手段(42)と、前記車両と前記視認対象物との間にある前方車両(62)までの車間距離を取得する車間距離取得手段(43)と、前記視認対象物の高さを取得する対象物高度取得手段(44)と、前記前方車両の車高を取得する前方車両車高取得手段(45)と、前記視認対象物までの距離と前記前方車両までの車間距離と前記視認対象物の高さと前記前方車両の車高とに基づいて、前記車両から前記視認対象物を視認する為の車高を設定車高として算出する車高算出手段(46)と、前記車高算出手段により算出された前記設定車高に設定する為の信号を前記車高調整機構に出力する出力手段(47)と、を有することを特徴とする。
尚、「視認対象物」とは、道路上に設置され、運転者が運転中に視認する構造物であり、例えば、信号機、道路標識(特に方面を案内する案内標識)、踏切の警報機等がある。
また、「視認対象物までの距離」、「前方車両までの車間距離」は、車両の現在位置(停止状態、走行状態を含む)を基準とした距離でも良いし、車両の予測位置(停止状態、走行状態を含む)を基準とした距離でも良い。
また、「前記設定車高に設定する為の信号」は、設定車高の値を含んでも良いし、現在の車高から設定車高までの差分の値と車高変更方向(上昇又は下降)を含んでも良い。
【0008】
また、請求項2に係る運転支援装置(1)は、請求項1に記載の運転支援装置において、前記車両(2)の走行する道路の渋滞度を取得する渋滞度取得手段(48)と、前記車高算出手段(46)は、前記渋滞度取得手段により取得した渋滞度に基づいて前記設定車高を算出することを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に係る運転支援装置(1)は、請求項2に記載の運転支援装置において、前記車高算出手段(46)は、前記車両(2)から前記視認対象物(63)を視認する為の車高の下限値に所定高さを加算した値を前記設定車高として算出し、前記前記渋滞度取得手段(48)により取得した渋滞度が高いほど前記所定高さを小さくすることを特徴とする。
尚、渋滞度とは道路における車両の密度の程度を示すものであり、「渋滞度が高い」とは、その道路における車両の密度が高いことを示す。
【0010】
また、請求項4に係る運転支援装置(1)は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の運転支援装置において、前記車両(2)が前記視認対象物(63)の手前で停止することが予測される場合に、前記車両の停止位置を予測する前記停止位置予測手段(23)を有し、前記対象物距離取得手段(42)は、前記車両が前記停止位置予測手段により予測された停止位置で停止した場合における前記視認対象物までの距離を取得し、前記車間距離取得手段(43)は、前記車両が停止位置予測手段により予測された停止位置で停止した場合における前記前方車両(62)までの車間距離を取得し、前記出力手段(47)は、前記信号を前記車両が停止位置で停止する前に前記車高調整機構(4)に出力することを特徴とする。
【0011】
また、請求項5に係る運転支援装置(1)は、請求項4に記載の運転支援装置において、前記停止位置予測手段(23)は前記車両(2)の走行する道路の渋滞度に基づいて前記車両の停止位置を予測することを特徴とする。
【0012】
また、請求項6に係る運転支援方法は、車高を調整する車高調整機構(4)を有する車両の運転を支援する運転支援方法であって、前記車両(2)の進行方向前方に位置する視認対象物(63)までの距離を取得する対象物距離取得ステップと、前記車両と前記視認対象物との間にある前方車両(62)までの車間距離を取得する車間距離取得ステップと、前記視認対象物の高さを取得する対象物高度取得ステップと、前記前方車両の車高を取得する前方車両車高取得ステップと、前記視認対象物までの距離と前記前方車両までの車間距離と前記視認対象物の高さと前記前方車両の車高とに基づいて、前記車両から前記視認対象物を視認する為の車高を設定車高として算出する車高算出ステップと、前記車高算出ステップにより算出された前記設定車高に設定する為の信号を前記車高調整機構に出力する出力ステップと、を有することを特徴とする。
【0013】
更に、請求項7に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに搭載され、車高を調整する車高調整機構(4)を有する車両(2)の運転の支援を実行させるコンピュータプログラムであって、前記車両の進行方向前方に位置する視認対象物(63)までの距離を取得する対象物距離取得機能と、前記車両と前記視認対象物との間にある前方車両(62)までの車間距離を取得する車間距離取得機能と、前記視認対象物の高さを取得する対象物高度取得機能と、前記前方車両の車高を取得する前方車両車高取得機能と、前記視認対象物までの距離と前記前方車両までの車間距離と前記視認対象物の高さと前記前方車両の車高とに基づいて、前記車両から前記視認対象物を視認する為の車高を設定車高として算出する車高算出機能と、前記車高算出機能により算出された前記設定車高に設定する為の信号を前記車高調整機構に出力する出力機能と、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
前記構成を有する請求項1に記載の運転支援装置によれば、前方車両との車間距離を大きく空けることなく車両から前方の視認対象物を視認可能となる。また、視認対象物が交差点に設置された信号機である場合には、従来の車間距離を調整する技術と比較して信号機の手前に単位距離当たりに停車する車両の数が少なくなる問題も無いので、交差点における車両の交通を妨げることがない。
【0015】
また、請求項2に記載の運転支援装置によれば、周辺の渋滞度に応じて車高が調整されるので、車高を必要以上に上昇させることなく、前方車両や後続車両を考慮した車高に調整することが可能となる。
【0016】
また、請求項3に記載の運転支援装置によれば、周辺の渋滞度に応じた適切な車高に調整することができる。従って、車両からは前方の視認対象物を確実に視認することが可能となる一方で、車高を必要以上に上昇させることによって後続車両の視界を遮ることがない。
【0017】
また、請求項4に記載の運転支援装置によれば、車両が停止する前に、予測される停止位置で視認対象物を視認する為の車高に調整するので、車両が停止した際に前方車両との間の車間距離が必要以上に大きくなることを防止できる
【0018】
また、請求項5に記載の運転支援装置によれば、周辺の渋滞度に応じて車両の停止位置を予測するので、渋滞度に応じた適切な停止位置に車両を停止させ、その停止位置において車両から前方の視認対象物を視認することが可能となる。
【0019】
また、請求項6に記載の運転支援方法によれば、前方車両との車間距離を大きく空けることなく車両から前方の視認対象物を視認可能となる。また、視認対象物が交差点に設置された信号機である場合には、従来の車間距離を調整する技術と比較して信号機の手前に単位距離当たりに停車する車両の数が少なくなる問題も無いので、交差点における車両の交通を妨げることがない。
【0020】
更に、請求項7に記載のコンピュータプログラムによれば、前方車両との車間距離を大きく空けることなく車両から前方の視認対象物を視認可能となる。また、視認対象物が交差点に設置された信号機である場合には、従来の車間距離を調整する技術と比較して信号機の手前に単位距離当たりに停車する車両の数が少なくなる問題も無いので、交差点における車両の交通を妨げることがない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本実施形態に係る車両の車高調整機構を示した図である。
【図2】本実施形態に係る車両の車高調整機構を示した図である。
【図3】本実施形態に係るナビゲーション装置を示したブロック図である。
【図4】ナビゲーションECUの構成を示した図である。
【図5】本実施形態に係る車高制御処理プログラムのフローチャートである。
【図6】ステップ8の設定車高の算出処理について説明した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明に係る運転支援装置についてナビゲーション装置に具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係るナビゲーション装置1が搭載される車両2の概略構成について図1を用いて説明する。ここで、本実施形態に係る車両2は車高を調整する車高調整機構を備え、運転者の操作及び後述のナビゲーション装置1からの指示に基づいて車両2の車高を調整することが可能な車両である。図1は本実施形態に係る車両2の概略構成図である。
【0023】
図1に示すように、車両2は、車体3と、車体3に設置された車高調整機構4と、前輪に相当する左右一対の転舵輪5と、後輪に相当する左右一対の駆動輪6と、乗員が着座するシート7と、運転者による車両2の運転操作や車高調整の操作を受け付ける操作部8と、車高の調整を含む車両2の全体の制御を行う電子制御ユニットである車両制御ECU9と、から基本的に構成されている。また、車体3には後述のナビゲーション装置1が搭載される。
【0024】
ここで、車高調整機構4は、電動モータ10と、スクリューロッド11と、フレーム12と、車体3とフレーム12との間を連絡するリンク機構13と、連結シャフト14と、から構成される。また、リンク機構13は、それぞれ左右一対の第1リンク15、第2リンク16、第3リンク17及び第4リンク18からなり、フレーム12はリンク機構13を介して揺動可能に車体3に支持されている。ここで、第1リンク15は、一端にて車体3に回転可能にそれぞれ接続され、他端にてフレーム12の後端部に回転可能にそれぞれ接続されている。第2リンク16は、一端にて車体3に回転可能にそれぞれ接続され、他端にてフレーム12の前端部に回転可能にそれぞれ接続されている。第3リンク17は、一端にて車体3に回転可能にそれぞれ接続され、他端にて連結シャフト14の両端に回転可能にそれぞれ接続されている。第4リンク18は、一端にて連結シャフト14の両端に回転可能にそれぞれ接続され、他端にて第2リンク16の中間位置に回転可能にそれぞれ接続されている。
【0025】
連結シャフト14の中央位置には雌ねじ穴(図示せず)が形成されており、同雌ねじ孔にはスクリューロッド11が螺合して貫通している。スクリューロッド11の基端は、減速器を内蔵した電動モータ10により軸線回りに回転駆動されるようになっている。電動モータ10は、ブラケット等を介して車体3に回転可能に支持されている。スクリューロッド11は、連結シャフト14の中央位置に設けた雌ねじ穴との協働によりねじ機構を構成するもので、電動モータ10の回転により、連結シャフト14が車体3の前後方向に移動する。
【0026】
次に、上記車高調整機構4による車両2の車高の車高調整制御について図1及び図2を用いて説明する。
本実施形態に係る車両2では、運転者によって操作部8において車高を上昇させる操作が行われた場合、又はナビゲーション装置1から車高を上昇させる指示を受信した場合に、車両制御ECU9は電動モータ10を駆動し、連結シャフト14を車体3の前方に移動させる。そして、連結シャフト14が車体3の後方に移動すると、転舵輪5と駆動輪6との距離が小さくなり、これに伴い車体3はシート7と共に垂直側に立ち上がる(図2参照)。すなわち、車体3の前後軸線の路面に対する傾斜角が大きくなり、車両2の車高Hが上昇する。
【0027】
一方、運転者によって操作部8において車高を下降させる操作が行われた場合、又はナビゲーション装置1から車高を下降させる指示を受信した場合に、車両制御ECU9は電動モータ10を駆動し、連結シャフト14を車体3の後方に移動させる。そして、連結シャフト14が車体3の後方に移動すると、転舵輪5と駆動輪6との距離が大きくなり、これに伴い車体3はシート7と共に水平側に倒される(図1参照)。すなわち、車体3の前後軸線の路面に対する傾斜角が小さくなり、車両2の車高Hが下降する。
そして、車両制御ECU9は、車両2の車高Hを下限値と上限値との間で任意の高さに制御することが可能に構成されている。
【0028】
次に、本実施形態に係るナビゲーション装置1の概略構成について図3を用いて説明する。図3は本実施形態に係るナビゲーション装置1を示したブロック図である。
【0029】
図3に示すように本実施形態に係るナビゲーション装置1は、車両の現在位置を検出する現在位置検出部21と、各種のデータが記録されたデータ記録部22と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーションECU23と、ユーザからの操作を受け付ける操作部24と、ユーザに対して地図や目的地までの案内経路を表示する液晶ディスプレイ25と、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ26と、プログラムを記憶した記憶媒体であるDVDを読み取るDVDドライブ27と、交通情報センタ等の情報センタとの間で通信を行う通信モジュール28と、から構成されている。また、ナビゲーション装置1には後述する前方車両との車間距離や前方車両の車高を検出する為のレーザレンジファインダ29が接続されている。更に、ナビゲーション装置1は上述した車両2の車両制御ECU9と双方向通信可能に接続されている。
【0030】
以下に、ナビゲーション装置1を構成する各構成要素について順に説明する。
現在位置検出部21は、GPS31、車速センサ32、ステアリングセンサ33、ジャイロセンサ34、高度計(図示せず)等からなり、現在の車両の位置、方位、車両の走行速度等を検出することが可能となっている。ここで、特に車速センサ32は、車両の移動距離や車速を検出する為のセンサであり、車両の車輪の回転に応じてパルスを発生させ、パルス信号をナビゲーションECU23に出力する。そして、ナビゲーションECU23は発生するパルスを計数することにより車輪の回転速度や移動距離を算出する。尚、上記4種類のセンサをナビゲーション装置1が全て備える必要はなく、これらの内の1又は複数種類のセンサのみをナビゲーション装置1が備える構成としても良い。
【0031】
また、データ記録部22は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記録された地図情報DB35や所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。
【0032】
ここで、地図情報DB35には、経路案内、交通情報案内及び地図表示に必要な各種地図データが記録されている。
また、地図データは、具体的には、道路(リンク)形状に関するリンクデータ36、ノード点に関するノードデータ37、視認対象物に関する情報である対象物データ38、施設等の地点に関する情報であるPOIデータ、各交差点に関する交差点データ、経路を探索するための探索データ、地点を検索するための検索データ、地図、道路、交通情報等の画像を液晶ディスプレイ25に描画するための画像描画データ等から構成されている。尚、視認対象物とは道路上に設置され、運転者が運転中に視認する構造物であり、例えば、信号機、道路標識(特に方面を案内する案内標識)、踏切の警報機等がある。また、対象物データ38としては、視認対象物の設置された位置座標や高さに関する情報が記憶される。
尚、地図情報DB35は、地図配信センタ等から配信される更新データや記憶媒体(例えば、DVDやメモリーカード)を介して提供される更新データに基づいて更新される。
【0033】
一方、ナビゲーションECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)23は、図4に示すように目的地が選択された場合に出発地から目的地までの案内経路を設定する案内経路設定手段41、車両の現在位置と対象物データ38に基づいて車両2の進行方向前方に位置する視認対象物までの距離を取得する対象物距離取得手段42、レーザレンジファインダ29の検出結果に基づいて車両2と視認対象物との間にある前方車両までの車間距離を取得する車間距離取得手段43、対象物データ38に基づいて視認対象物の高さを取得する対象物高度取得手段44、レーザレンジファインダ29の検出結果に基づいて前方車両の車高を取得する前方車両車高取得手段45、視認対象物までの距離と前方車両までの車間距離と視認対象物の高さと前方車両の車高とに基づいて、車両2から視認対象物を視認する為の車高を設定車高として算出する車高算出手段46、車高算出手段により算出された設定車高に設定する為の信号を車両制御ECU9に出力する出力手段47、通信モジュール28を介して車両2の走行する道路の渋滞度を取得する渋滞度取得手段48等を構成し、ナビゲーション装置1の全体の制御を行う電子制御ユニットである。そして、演算装置及び制御装置としてのCPU51、並びにCPU51が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM52、制御用のプログラムのほか、後述の車高制御処理プログラム(図5参照)等が記録されたROM53、ROM53から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ54等の内部記憶装置を備えている。
【0034】
操作部24は、走行開始地点としての出発地及び走行終了地点としての目的地を入力する際等に操作され、各種のキー、ボタン等の複数の操作スイッチ(図示せず)から構成される。そして、ナビゲーションECU23は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。尚、液晶ディスプレイ25の前面に設けたタッチパネルによって構成することもできる。
【0035】
また、液晶ディスプレイ25には、道路を含む地図画像、交通情報、操作案内、操作メニュー、キーの案内、出発地から目的地までの案内経路、案内経路に沿った案内情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。
【0036】
また、スピーカ26は、ナビゲーションECU23からの指示に基づいて案内経路に沿った走行を案内する音声ガイダンスや、交通情報の案内を出力する。
【0037】
また、DVDドライブ27は、DVDやCD等の記録媒体に記録されたデータを読み取り可能なドライブである。そして、読み取ったデータに基づいて地図情報DB35の更新等が行われる。
【0038】
また、通信モジュール28は、交通情報センタ、例えば、VICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタやプローブセンタ等から送信された渋滞情報、規制情報、交通事故情報等の各情報から成る交通情報を受信する為の通信装置であり、例えば携帯電話機やDCMが該当する。
【0039】
また、レーザレンジファインダ29は、車両2のフロントノズル付近に車両2の前方に向けて設置される。レーザレンジファインダ29は、赤外線レーザーパルスを車両2の前方へ発射するとともに障害物によって反射された赤外線レーザーパルスを受信し、受信した赤外線レーザーパルスの強度に基づいて障害物までの距離を測定する装置である。そして、レーザレンジファインダ29が稼働し、車両の進行方向にある障害物を検出すると、ナビゲーションECU23はレーザレンジファインダ29の検出結果に基づいて後述のように車両の進行方向前方に位置する前方車両の車高や車間距離を検出する。
尚、本実施形態では前方車両の車高や車間距離を検出する手段としてレーザレンジファインダ29を用いているが、レーザレンジファインダ29の代わりに赤外線センサやカメラ等を用いてもよい。
【0040】
続いて、前記構成を有するナビゲーション装置1において実行する車高制御処理プログラムについて図5に基づき説明する。図5は本実施形態に係る車高制御処理プログラムのフローチャートである。ここで、車高制御処理プログラムは車両のACCがONされた後に実行され、車両の進行方向前方にある信号機等の視認対象物を視認する為の車高を算出し、算出された車高に設定する為の信号を車両制御ECU9に出力し、車両2の車高を調整させるプログラムである。尚、以下の図5にフローチャートで示されるプログラムは、ナビゲーションECU23が備えているRAM52、ROM53等に記憶されており、CPU51により実行される。また、以下に示す例では、車両が交差点で停車した場合において、該交差点に設置された信号機を視認対象物として実行される処理について説明する。
【0041】
車高制御処理プログラムでは、先ずステップ(以下、Sと略記する)1において、CPU51は、車速センサ32の検出結果に基づいて自車両が停車したか否かを判定する。
【0042】
そして、自車両が停車したと判定された場合(S1:YES)には、S2へと移行する。それに対して、自車両が停車していないと判定された場合(S1:NO)には、当該車高制御処理プログラムを終了する。
【0043】
次に、S2においてCPU51は、車両制御ECU9から現在の自車両の車高H(図1及び図2参照)を取得する。
【0044】
続いて、S3においてCPU51は、現在位置検出部21により検出した自車両の現在位置と地図情報DB35から取得した地図情報に基づいて、自車両の進行方向前方に視認対象物である信号機があるか否か判定する。
【0045】
そして、自車両の進行方向前方に視認対象物である信号機があると判定された場合(S3:YES)には、S4へと移行する。それに対して、自車両の進行方向前方に視認対象物である信号機が無いと判定された場合(S3:NO)には、当該車高制御処理プログラムを終了する。
【0046】
次に、S4においてCPU51は、レーザレンジファインダ29の検出結果に基づいて、自車両と視認対象物である信号機との間に他車両(即ち前方車両)が存在するか否か判定する。
【0047】
そして、前方車両が存在すると判定された場合(S4:YES)には、S5へと移行する。それに対して、前方車両が存在しないと判定された場合(S4:NO)には、当該車高制御処理プログラムを終了する。
【0048】
S5においてCPU51は、レーザレンジファインダ29の検出結果に基づいて、前方車両の車高と前方車両までの車間距離をそれぞれ取得する。尚、前方車両が複数台存在する場合には、自車両に最も近い前方車両を対象として車高と車間距離を取得する。
【0049】
その後、S6においてCPU51は、地図情報DB35に記憶された対象物データ38に基づいて、自車両の進行方向前方にある視認対象物である信号機の高さを取得する。更に、現在位置検出部21により検出された自車両の現在位置と対象物データ38とに基づいて、自車両の現在位置から信号機までの距離を取得する。
【0050】
また、S7においてCPU51は、通信モジュール28を介して自車両の走行する道路の渋滞度を取得する。例えば、渋滞度は“空き”、“混雑”、“渋滞”のいずれかで特定される。尚、前記S7で取得された渋滞度は、後述のS8において設定車高を算出するのに用いられる。
【0051】
次に、S8においてCPU51は、自車両から視認対象物である信号機を視認する為の車高(以下、設定車高という)を算出する。
【0052】
以下に、前記S8の処理について図6を用いて詳細に説明する。図6は前記S8の設定車高の算出処理について説明した説明図である。
図6に示すように、自車両61の進行方向前方に前方車両62と信号機63がそれぞれ位置する場合において、自車両61の現在の車高をH、車高調整後(ΔH上昇後)の自車両61の車高をH´、前方車両62の車高をh1、自車両61から前方車両62までの車間距離をL1、信号機63の高さをh2、自車両61から信号機63までの距離をL2、自車両61から前方車両62の上端を視認した場合の視線の傾斜角度をθとすると、自車両61から距離L2前方の地点において、自車両61から見て前方車両62に遮られずに視認可能な高さの下限値はhxである。
従って、距離L2前方の地点において、高さh2の信号機63が前方車両62に遮られることなく視認可能となるための条件は下記式(1)となる。
hx≦h2・・・・(1)
また、hx及びtanθは、それぞれ下記式(3)、(4)の様に表すことができる。
hx=L2tanθ+H´・・・・(3)
tanθ=(h1−H´)/L1・・・・(4)
そして、式(3)、(4)を式(1)に代入すると、
H´≧(L2・h1−L1・h2)/(L2−L1)・・・・(5)
となる。
式(5)から自車両61から視認対象物である信号機63を視認する為には、車高を(L2・h1−L1・h2)/(L2−L1)以上の高さに設定する必要があることが分かる。
そして、本実施形態では上記式(5)に示される自車両61から視認対象物である信号機63を視認する為の車高の下限値“(L2・h1−L1・h2)/(L2−L1)”に、所定高さαを加えた値を設定車高に設定する。
従って、前記S8で算出される設定車高Hnは以下の式(6)により示される。
Hn=(L2・h1−L1・h2)/(L2−L1)+α・・・・(6)
【0053】
尚、αの値は前記S7で取得した自車両の走行する道路の渋滞度に基づいて決定される。具体的には、渋滞度が高いほどαの値を小さくする。尚、渋滞度とは道路における車両の密度の程度を示すものであり、渋滞度が高い場合にはその道路の車両の密度が高いことを示す。
そして、αの値は、例えば渋滞度が“空き”の場合には50cm、“混雑”の場合には30cm、“渋滞”の場合には10cmとする。その結果、渋滞度が高いほど設定車高が自車両から視認対象物である信号機を視認する為の車高の下限値に近い値に設定される。尚、車高を高くすると後続車両の車高も高くしなければならなくなり、交差点で多数の車両が並んで停車することが予測される渋滞度が高い状態では、交差点から遠方の車両では設定車高が車高の上限値を超えてしまう虞がある。従って、渋滞度が高いほどαの値を小さくすることが望ましい。
【0054】
その後、S9においてCPU51は、前記S8で算出された設定車高に設定する為の信号を車両制御ECU9に対して出力する。尚、前記設定車高に設定する為の信号は、前記S8で算出した設定車高の値を含んでも良いし、現在の車高から設定車高までの差分の値と車高変更方向(上昇又は下降)を含んでも良い。そして、ナビゲーション装置1から信号を受信した車両制御ECU9は、車高調整機構4を制御し、自車両の車高Hを設定車高に調整する(図1、図2参照)。但し、設定車高が自車両で調整可能な車高の下限値を下回っている場合には、車両制御ECU9は車高Hを該下限値に調整するように制御する。また、設定車高が自車両で調整可能な車高の上限値を上回っている場合には、該上限値に調整するように制御する。更に、設定車高が自車両で調整可能な車高の上限値を上回っている場合には、前方車両との車間距離を空けるように案内又は車両を制御したり、信号機に注意するように案内することが望ましい。
【0055】
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係るナビゲーション装置1では、車高の高さを調整する為の車高調整機構4を備えた車両に搭載され、自車両が交差点で停車した場合において、現在の自車両の車高と、前方車両の車高と、前方車両までの車間距離と、視認対象物である信号機の高さと、信号機までの距離をそれぞれ取得し(S2、S5、S6)、取得された各値から自車両から視認対象物である信号機を視認する為の車高である設定車高を算出し(S8)、算出された設定車高に設定する為の信号を車両制御ECU9に対して出力し(S9)、自車両の車高が設定車高となるように制御させるので、前方車両との車間距離を大きく空けることなく車両から前方の視認対象物を視認可能となる。また、視認対象物が交差点に設置された信号機である場合には、従来の車間距離を調整する技術と比較して信号機の手前に単位距離当たりに停車する車両の数が少なくなる問題も無いので、交差点における車両の交通を妨げることがない。
また、設定車高は、自車両から視認対象物を視認する為の車高の下限値に、所定高さαを加えた値に設定され、更に渋滞度が高いほどαの値を小さくするので、自車両からは前方の視認対象物を確実に視認することが可能となる一方で、車高を必要以上に上昇させることによって後続車両の視界を遮ることがない。
【0056】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
【0057】
(変形例1)
例えば、本実施形態では上記車高制御処理プログラム(図5)を車両が交差点で停車した場合において、該交差点に設置された信号機を視認対象物として実行される処理として説明したが、車高制御処理プログラムは車両が走行中において実行される処理としても良い。その場合には、S1の処理を省略し、S5においてCPU51は、前方車両との車間距離を走行中の自車両及び前方車両の現在位置に基づいて取得する。また、S6においてCPU51は、視認対象物までの距離を走行中の自車両の現在位置を基準に取得する。更に、S9においてCPU51は、信号を走行中に車両制御ECU9に出力する。その結果、車両は走行中において車両から視認対象物を視認する為の車高に調整される。上記変形例1のように、車高制御処理プログラムを車両走行中に実行される処理とすることによって、走行中の車両からも信号機や方面を案内する案内標識を前方車両に遮られることなく視認することが可能となる。
【0058】
(変形例2)
また、上記車高制御処理プログラム(図5)では車両が交差点で停車した後に実行される処理を説明したが、車高制御処理プログラムは車両が視認対象物の手前で停止することが予測される場合に実行される処理としても良い。その場合には、S1の処理を省略し、代わりに車両の停止位置を予測する停止位置予測処理を実行する。尚、停止位置予測処理では車両の走行する道路の渋滞度に基づいて停止位置を予測する。具体的には、渋滞度が高いほど車間距離が狭くなるように停止位置を予測する。例えば、渋滞度が“空き”の場合には2m、“混雑”の場合には1.5m、“渋滞”の場合には1mの車間距離とする。そして、S5においてCPU51は、前方車両との車間距離を予測された自車両及び前方車両の停止位置に基づいて取得する。また、S6においてCPU51は、視認対象物までの距離を予測された自車両の停止位置を基準に取得する。更に、S9においてCPU51は、信号を車両が停止位置で停止する前に車両制御ECU9に出力する。更に、停止位置予測処理により予測された停止位置に車両が停止するように案内又は車両の制御を行う。その結果、車両は停止する前に停止位置で車両から視認対象物を視認する為の車高に調整される。
ここで、車高制御処理プログラム(図5)を車両が交差点で停車した後に実行される処理とすると、車両が停車した時点においては車両から視認対象物が視認できないので、停止時点でも視認対象物が見えるように車間距離を必要以上に大きく空ける虞がある。一方、上記変形例2のように、車高制御処理プログラムを車両が視認対象物の手前で停止することが予測される場合に実行される処理とすることによって、渋滞度に応じた適切な停止位置に車両を停止させることが可能となり、車両が停止した際に前方車両との間の車間距離が必要以上に大きくなることを防止できる。更に、その停止位置において車両から前方の視認対象物を視認することが可能となる。
【0059】
また、本実施形態ではレーザレンジファインダ29の検出結果に基づいて前方車両の車高や前方車両との車間距離を取得する構成としているが、車車間通信を行うことにより各値を取得する構成としても良い。
【0060】
また、車車間通信を行うことによって交差点で停車する車両の数が予め把握できる場合においては、交差点で停車する車両の中の自車両の位置に基づいて設定車高を算出するように構成しても良い。具体的には、交差点で停車する車両の数がm台で、交差点で停車する車両の中の自車両の位置が先頭からn番目で、車両で調整可能な車高の上限値をHmaxとすると、以下の式(7)により設定車高Hnが示される。
Hn=H+(Hmax−H)×(n−1)/(m−1)・・・・(7)
【0061】
また、本実施形態では図5に示す車高制御処理プログラムの実行主体は、ナビゲーションECU23であったが、車両制御ECU9が実行する構成としても良い。また、複数のECUによって実行する構成としても良い。
【符号の説明】
【0062】
1 ナビゲーション装置
2 車両
4 車高調整機構
9 車両制御ECU
23 ナビゲーションECU
51 CPU
52 ROM
53 RAM
62 前方車両
63 信号機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車高を調整する車高調整機構を有する車両に搭載され、
前記車両の進行方向前方に位置する視認対象物までの距離を取得する対象物距離取得手段と、
前記車両と前記視認対象物との間にある前方車両までの車間距離を取得する車間距離取得手段と、
前記視認対象物の高さを取得する対象物高度取得手段と、
前記前方車両の車高を取得する前方車両車高取得手段と、
前記視認対象物までの距離と前記前方車両までの車間距離と前記視認対象物の高さと前記前方車両の車高とに基づいて、前記車両から前記視認対象物を視認する為の車高を設定車高として算出する車高算出手段と、
前記車高算出手段により算出された前記設定車高に設定する為の信号を前記車高調整機構に出力する出力手段と、を有することを特徴とする運転支援装置。
【請求項2】
前記車両の走行する道路の渋滞度を取得する渋滞度取得手段と、
前記車高算出手段は、前記渋滞度取得手段により取得した渋滞度に基づいて前記設定車高を算出することを特徴とする請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項3】
前記車高算出手段は、
前記車両から前記視認対象物を視認する為の車高の下限値に所定高さを加算した値を前記設定車高として算出し、
前記前記渋滞度取得手段により取得した渋滞度が高いほど前記所定高さを小さくすることを特徴とする請求項2に記載の運転支援装置。
【請求項4】
前記車両が前記視認対象物の手前で停止することが予測される場合に、前記車両の停止位置を予測する停止位置予測手段を有し、
前記対象物距離取得手段は、前記車両が前記停止位置予測手段により予測された停止位置で停止した場合における前記視認対象物までの距離を取得し、
前記車間距離取得手段は、前記車両が前記停止位置予測手段により予測された停止位置で停止した場合における前記前方車両までの車間距離を取得し、
前記出力手段は、前記信号を前記車両が停止位置で停止する前に前記車高調整機構に出力することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の運転支援装置。
【請求項5】
前記停止位置予測手段は前記車両の走行する道路の渋滞度に基づいて前記車両の停止位置を予測することを特徴とする請求項4に記載の運転支援装置。
【請求項6】
車高を調整する車高調整機構を有する車両の運転を支援する運転支援方法であって、
前記車両の進行方向前方に位置する視認対象物までの距離を取得する対象物距離取得ステップと、
前記車両と前記視認対象物との間にある前方車両までの車間距離を取得する車間距離取得ステップと、
前記視認対象物の高さを取得する対象物高度取得ステップと、
前記前方車両の車高を取得する前方車両車高取得ステップと、
前記視認対象物までの距離と前記前方車両までの車間距離と前記視認対象物の高さと前記前方車両の車高とに基づいて、前記車両から前記視認対象物を視認する為の車高を設定車高として算出する車高算出ステップと、
前記車高算出ステップにより算出された前記設定車高に設定する為の信号を前記車高調整機構に出力する出力ステップと、を有することを特徴とする運転支援方法。
【請求項7】
コンピュータに搭載され、
車高を調整する車高調整機構を有する車両の運転の支援を実行させるコンピュータプログラムであって、
前記車両の進行方向前方に位置する視認対象物までの距離を取得する対象物距離取得機能と、
前記車両と前記視認対象物との間にある前方車両までの車間距離を取得する車間距離取得機能と、
前記視認対象物の高さを取得する対象物高度取得機能と、
前記前方車両の車高を取得する前方車両車高取得機能と、
前記視認対象物までの距離と前記前方車両までの車間距離と前記視認対象物の高さと前記前方車両の車高とに基づいて、前記車両から前記視認対象物を視認する為の車高を設定車高として算出する車高算出機能と、
前記車高算出機能により算出された前記設定車高に設定する為の信号を前記車高調整機構に出力する出力機能と、
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−6439(P2012−6439A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−142654(P2010−142654)
【出願日】平成22年6月23日(2010.6.23)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】