説明

配線基板及び半導体装置

【課題】 配線密度の向上と、配線間のクロストークノイズの低減とを両立する配線基板及び半導体装置を提供する。
【解決手段】 第1の層に設けた信号線となる第1の導体層と、第2の層に設けたグランド導体或いは電源用導体のいずれかの第2の導体層と、第1の導体層と第2の導体層間の第3の層に設けた第3の導体層とを有し、第3の導体層は第2の導体層と電気的に接続され、第3の導体層は第1の導体層より線幅が狭く、且つ、第3の導体層は第1の導体層が有する線幅の範囲内の第3の層に配置されているマイクロストリップ構造配線を有し、第3の導体層は、第2の導体層と複数の層間接続ビアによって接続され、第3の導体層と第2の導体層との間に第3の導体層より線幅の狭い第4の導体層を設けるとともに、第4の導体層は、第3の導体層及び第2の導体層と面で接続している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は配線基板及び半導体装置に関するものであり、特に、マイクロストリップ構造配線を有する配線基板及びマイクロストリップ構造配線を有する配線基板を備える半導体装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、LSIの大規模化やプロセスの複雑化に伴い、異種の半導体チップを1つのパッケージに収納するSIP(システム・イン・パッケージ)という手法が広まりつつある。この手法により、複数のメーカの半導体チップの混載や、光・機械等の異種の半導体チップとの混載等の多機能化を進める事も可能となる。
【0003】
このような従来のSIPは、例えば、2つの異なる半導体チップを重ねてリードフレーム上にスタック配置している。即ち、SIPは半導体チップがリードフレームにマウントされ、半導体チップが下段の半導体チップ上にマウントされる。
【0004】
そして、このSIPは上段の半導体チップのボンディング・パッドから、リードフレームへワイヤーでボンディングされている。これにより高密度な半導体集積回路チップの実装を可能としている。
【0005】
さらに、別の従来技術の例として、ベアチップやCSP(チップ・サイズ・パッケージ)をフリップチップ実装する方法がある。この方法では,半導体チップにはんだ、金、または銅のバンプを形成して実装基板にチップ接合用の表面金属を形成しバンプと表面金属を接合する。
【0006】
CSPやフリップチップ実装をするための基板としては、例えば、有機基板、セラミック基板、シリコン基板、或いは、ガラス基板等がある。この内、有機基板は低コストではあるが微細な配線を形成することができていないのが現状である。
【0007】
一方、セラミック基板、シリコン基板、ガラス基板等は、基板上にフォトプロセスで多層の配線を形成するものであるため微細な配線を形成することが可能である。但し、製造コストは有機基板に比べ高いため、これらの基板は主に微細な配線を必要とする基板を作製する場合に使用されている。
【0008】
CSPやフリップチップ実装をするための基板は、バンプを接合するための表面金属と導体配線等を含み、導体配線の構造としては、配線の上下面にグランド、または電源を設置するストリップ配線と、配線の上面、または下面の一方にのみグランド、または電源を設置するマイクロストリップ配線がある。
【0009】
図8は、関連技術のマイクロストリップ配線の概略的断面図であり、例えば、ガラス基板41上に、ダマシン法によりSiO膜42に埋め込まれたグランド配線43,44を設け、その上に、SiO膜からなる層間絶縁膜45を設ける。次いで、この層間絶縁膜45に配線用溝を設け、再び、ダマシン法を用いて信号線46,47を形成し、その上に絶縁膜48を設けたものである。
【0010】
このようなマイクロストリップ配線は、配線の上下面にグランド、または電源を設置するストリップ配線に比べて層数が少なく低コストであり、また、コプレーナ型配線等に比べ、高密度の配線を形成することが可能であるという特長がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2004−134715号公報
【特許文献2】特開2005−007960号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかし、半導体チップはその端子数が増加する傾向にあり、これに対応するためにはより配線密度を上げる必要がある。しかし、配線密度を上げるためにさらに配線間の間隔を小さくしていくと、配線間のクロストークノイズが大きくなるという問題がある。
【0013】
配線間のクロストークノイズは、一方の信号線によって信号パルスが伝送された時、信号パルスによって配線間の絶縁体中に生じた電磁界が、もう一方の信号線の電子を変位させることにより生じるものである。このため、信号線間の間隔が小さくなればなる程、もう一方の信号線の電子の変位量も大きくなり、クロストークノイズも大きくなっていくものである。
【0014】
本発明は、配線密度の向上と、配線間のクロストークノイズの低減とを両立する配線基板及び半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の課題を解決するため、本発明の第1の側面によれば、
第1の層に設けた信号線となる第1の導体層と、
第2の層に設けたグランド導体或いは電源用導体のいずれかの第2の導体層と、
前記第1の導体層と前記第2の導体層間の第3の層に設けた第3の導体層とを有し、
前記第3の導体層は前記第2の導体層と電気的に接続され、前記第3の導体層は前記第1の導体層より線幅が狭く、且つ、前記第3の導体層は前記第1の導体層が有する線幅の範囲内の前記第3の層に配置されているマイクロストリップ構造配線を有する配線基板が提供される。
【0016】
本発明の第2の側面によれば、
半導体素子の接続端子に接続部材を介して配線基板と電気的に接続する実装構造を有する半導体装置であって、
前記配線基板は、
第1の層に設けた信号線となる第1の導体層と、
第2の層に設けたグランド導体或いは電源用導体のいずれかの第2の導体層と、
前記第1の導体層と前記第2の導体層間の第3の層に設けた第3の導体層とを有し、
前記第3の導体層は前記第2の導体層と電気的に接続され、前記第3の導体層は前記第1の導体層より線幅が狭く、且つ、前記第3の導体層は前記第1の導体層が有する線幅の範囲内の前記第3の層に配置されているマイクロストリップ構造配線と、
を有することを特徴とする半導体装置が提供される。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、限られた配線間スペースの信号線に対してクロストークを抑制することができ、且つ半導体装置の性能・信頼性を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態のマイクロストリップ構造配線基板の構成説明図である。
【図2】本発明の実施例1のマイクロストリップ構造配線基板の途中までの製造工程の説明図である。
【図3】本発明の実施例1のマイクロストリップ構造配線基板の図2以降の製造工程の説明図である。
【図4】本発明の実施例1のマイクロストリップ構造配線基板の効果の説明図である。
【図5】本発明の実施例2のマイクロストリップ構造配線基板の効果の説明図である。
【図6】本発明の実施例3のマイクロストリップ構造配線基板の構成説明図である。
【図7】本発明の実施例4のマイクロストリップ構造配線基板の構成説明図である。
【図8】関連技術のマイクロストリップ配線の概略的断面図である。
【図9】本発明の実施例5のマイクロストリップ構造配線基板を用いた半導体装置の構成説明図である。
【図10】本発明の実施例5のマイクロストリップ構造配線を備える配線基板の構成説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
ここで、図1を参照して、本発明の実施の形態のマイクロストリップ構造配線基板を説明する。図1は本発明の実施の形態のマイクロストリップ構造配線基板の構成説明図であり、図1Aは概略的透視平面図であり、図1Bは図1AにおけるA−A′を結ぶ一点鎖線に沿った概略的断面図である。
【0020】
図1に示すように第1の層1に信号線となる第1の導体層2を、第2の層3にグランドまたは電源用導体のいずれかの第2の導体層4を設けてマイクロストリップ構造配線を構成する。但し、本発明においては、第1の導体層2と第2の導体層4との間の第3の層5に第3の導体層6を設ける。
【0021】
この場合の第3の導体層6は、信号線となる第1の配線層2より線幅が狭く、上から投影的に見た場合に第3の導体層6と第1の導体層2の中心線が略一致して対向して形成されていることが望ましく、第1の導体層2に完全に覆われた状態となるように配置する。即ち、第3の導体層6は第1の導体層2が有する線幅の範囲内の第3の層5、即ち第1の導体層2が有する線幅の範囲内の下層に配置されている。この場合、第3の導体層6の線幅は、第2の導体層4の線幅の1/5〜3/5の範囲であることが望ましい。
【0022】
また、この第3の導体層6は、第3の導体層6より幅の狭い第4の導体7によって第2の導体層4と電気的に接続することが望ましい。この場合の第4の導体7は、層間接続ビアであっても良いし、或いは、配線層であっても良い。
【0023】
前述したように、配線間のクロストークノイズは、一方の信号線によって信号パルスが伝送された時、信号パルスによって配線間の絶縁体中に生じた電磁界が、もう一方の信号線の電子を変位させることにより生じるものである。このため、信号線間の間隔が小さくなればなる程、もう一方の信号線の電子の変位量も大きくなり、クロストークノイズも大きくなっていくものである。
【0024】
本発明の配線構造では、一方の信号線と他方の信号線との間に発生する絶縁体中の電場よりも、信号線と信号線の直下に存在する第3の導体層6との間に発生する絶縁体中の電場が大きくなる。そのため、一方の信号線から発生する絶縁体中の電場が、信号線の直下に存在する第3の導体層6によって、第3の導体層6の存在する方向に偏向し、他方の信号線の方向に伝わる電場が抑制される。この結果、一方の信号線によって生じる、他方の信号線のクロストークノイズが抑制されるものである。
【0025】
このような配線基板を実現することのできる基板は、例えば、基材としてシリコン、ガラスセラミック等が使用できる。また、絶縁膜材料として、例えば、酸化シリコン、SiOC、SiON等の無機絶縁材料或いはポリイミド等の有機化合物を主体とする有機絶縁材料を用いることができる。また、各導体層を構成する導体としては、導電率及びコストの観点からCu或いはAlが好適である。
【0026】
また、この配線基板に、半導体チップ或いはチップサイズパッケージを搭載してマイクロストリップ構造配線に接続することによって、半導体チップ或いはチップサイズパッケージに対する入出力信号を低クロストークで伝送することができる。
【実施例1】
【0027】
以上を前提として、次に、図2乃至図4を参照して本発明の実施例1のマイクロストリップ構造配線基板を説明する。まず、図2及び図3を参照して本発明の実施例1のマイクロストリップ構造配線基板の製造工程を説明する。図2Aに示すように、厚さが、例えば、約0.7μmのSiO膜(図示は省略)を形成したシリコン基板11上に、厚さが、例えば、約0.4μmのSiO膜12を形成したのち、グランド配線形成用溝13を形成する。
【0028】
次いで、図2Bに示すように基板全面にグランド配線形成用溝13を覆うようにCu膜を堆積させたのち、CMP(化学機械研磨)法を用いて不要なCu膜を除去してグランド配線14を形成する。なお、この場合のグランド配線14の線幅は約10μm、配線長は約5mm、また、隣接するグランド配線14のスペース間隔は約7μmとする。
【0029】
次いで、図2Cに示すように、基板全面に厚さが、例えば、約1μmのSiO膜15を形成したのち、幅が約3μmで深さが約0.4μmの配線形成用溝16を形成するとともに、グランド配線14に達する幅が約2.8μmの配線形成用溝17を形成する。
【0030】
次いで、図2Dに示すように基板全面に配線形成用溝16及び配線形成用溝17を覆うようにCu膜を堆積させたのち、CMP法を用いて不要なCu膜を除去してグランド配線に接続する接続導体層18と突起配線19を同時に形成する。
【0031】
次いで、図3Eに示すように基板全面に厚さが、例えば、約3μmのSiO膜20を形成したのち、幅が約10μmで深さが約0.9μmの信号線形成用溝21を形成する。なお、この場合の信号線形成用溝21はグランド配線14が有する線幅の範囲内の上層に配置されているものであり、したがって、幅は約10μm、スペース間隔は約7μmとなる。
【0032】
次いで、図3Fに示すように基板全面に信号線形成用溝21を覆うようにCu膜を堆積させたのち、CMP法を用いて不要なCu膜を除去して信号線22を形成する。したがって、信号線22と突起配線19との距離は約2μmになる。以降は、図3Gに示すように、厚さが、例えば、約0.6μmのSiO膜23を設け、例えばビア(図示は省略)を形成することで本発明の実施例1のマイクロストリップ構造配線基板の基本的構造が完成する。
【0033】
図4は、本発明の実施例1のマイクロストリップ構造配線基板の効果の説明図であり、比較のために、突起配線及び接続導体を設けない比較例1と、突起配線の位置にグランド配線層を設けた、即ち、信号線とグランド配線との距離を約2μmとした比較例2の伝送特性も併せて示している。なお、比較例1及び比較例2におけるグランド配線及び信号線の線幅は約10μmであり、配線間スペースは約7μmである。なお、図4の信号透過率及びクロストークはシミュレーショシソフトHFSS(Ansoft社製商品型番)を用いた解析結果である。
【0034】
図4に示すように、信号透過特性において、本発明の実施例1は比較例2と殆ど差がない。しかし、クロストーク特性においては、10MHz〜6000MHzの周波数帯域において、従来の比較例1及び比較例2と比べて3dB〜11dB小さいクロストークが得られることが分かる。
【実施例2】
【0035】
次に、図5を参照して本発明の実施例2のマイクロストリップ構造配線基板を説明するが、配線間スペースを約6μmに変えただけで基本的な構成及び製造工程は全く同じであるので作用効果のみを説明する。なお、ここでも、比較のために、配線間スペースが約6μmの突起配線及び接続導体を設けない比較例1と、突起配線の位置にグランド配線層を設けた比較例2の伝送特性も併せて示している。なお、図5の信号透過率及びクロストークもシミュレーショシソフトHFSS(Ansoft社製商品型番)を用いた解析結果である。
【0036】
図5に示すように、信号透過特性において、本発明の実施例2は比較例1と殆ど差がない。しかし、クロストーク特性においては、10MHz〜6000MHzの周波数帯域において、従来の比較例1と比べて1.5dB〜31dB小さく、比較例2と比べても2dB〜8dB小さいクロストークが得られることが分かる。
【0037】
このように、配線間スペースが狭くなった場合、即ち、配線密度が大きくなった場合に、従来のマイクロストリップ構造配線に比べてクロストークの低減効果がより顕著になる。したがって、集積度の向上に伴って本発明の作用効果は顕著になり、本発明の構成の適用の有意性が増す。
【実施例3】
【0038】
次に、図6を参照して、本発明の実施例3のマイクロストリップ構造配線基板を説明する。図6は、本発明の実施例3のマイクロストリップ構造配線基板の構成説明図であり、図6Aは概略的平面図であり、図6Bは、図6AにおけるA−A′を結ぶ概略的断面図である。
【0039】
図6Bに示すように、上記の実施例1と同様に、厚さが、例えば、約0.7μmのSiO膜(図示は省略)を形成したシリコン基板11上に、厚さが、例えば、約0.4μmのSiO膜12を形成したのち、グランド配線形成用溝を形成する。
【0040】
次いで、基板全面にグランド配線形成用溝を覆うようにCu膜を堆積させたのち、CMP法を用いて不要なCu膜を除去してグランド配線14を形成する。なお、この場合のグランド配線14の線幅は約10μm、配線長は約5mm、また、隣接するグランド配線14のスペース間隔は約7μmとする。
【0041】
次いで、基板全面に厚さが、例えば、約1μmのSiO膜15を形成したのち、幅が約3μmで深さが約0.4μmの配線形成用溝を形成するとともに、周期的に、例えば、約20μmのピッチでグランド配線14に達する約2.8μm角のビアホールを形成する。次いで、基板全面に配線形成用溝及びビアホールを覆うようにCu膜を堆積させたのち、CMP法を用いて不要なCu膜を除去してグランド配線に接続する接続ビア24と突起配線19を同時に形成する。
【0042】
次いで、基板全面に厚さが、例えば、約3μmのSiO膜20を形成したのち、幅が約10μmで深さが約0.9μmの信号線形成用溝を形成する。なお、この場合の信号線形成用溝はグランド配線14が有する線幅の範囲内の上層に配置されているものであり、したがって、幅は約10μm、スペース間隔は約7μmとなる。
【0043】
次いで、基板全面に信号線形成用溝を覆うようにCu膜を堆積させたのち、CMP法を用いて不要なCu膜を除去して信号線22を形成する。したがって、信号線22と突起配線19との距離は約2μmになる。以降は、厚さが、例えば、約0.6μmのSiO膜23を設け、例えばビア(図示は省略)を形成することで本発明の実施例3のマイクロストリップ構造配線基板の基本的構造が完成する。
【0044】
この実施例3においては、突起配線19は接続ビア24によってグランド配線14と同電位に保たれるので、上記の実施例1のマイクロストリップ構造配線基板と同様な伝送特性が得られる。
【実施例4】
【0045】
次に、図7を参照して、本発明の実施例4のマイクロストリップ構造配線基板を説明する。図7は、本発明の実施例4のマイクロストリップ構造配線基板の構成説明図であり、図7Aは概略的平面図であり、図7Bは、図7AにおけるA−A′を結ぶ概略的断面図である。
【0046】
図7Bに示すように、上記の実施例1と同様に、厚さが、例えば、約0.7μmのSiO膜(図示は省略)を形成したシリコン基板11上に、厚さが、例えば、約0.4μmのSiO膜12を形成したのち、グランド配線形成用溝を形成する。
【0047】
次いで、基板全面にグランド配線形成用溝を覆うようにCu膜を堆積させたのち、CMP法を用いて不要なCu膜を除去してグランド配線14を形成する。なお、この場合のグランド配線14の線幅は約10μm、配線長は約5mm、また、隣接するグランド配線14のスペース間隔は約7μmとする。
【0048】
次いで、基板全面に厚さが、例えば、約1μmのSiO膜15を形成したのち、グランド配線14に達する幅が約3μmの配線形成用溝を形成する。次いで、基板全面に配線形成用溝を覆うようにCu膜を堆積させたのち、CMP法を用いて不要なCu膜を除去してグランド配線に接続する突起配線25を形成する。
【0049】
次いで、基板全面に厚さが、例えば、約3μmのSiO膜20を形成したのち、幅が約10μmで深さが約0.9μmの信号線形成用溝を形成する。なお、この場合の信号線形成用溝はグランド配線14が有する線幅の範囲内の上層に配置されているものであり、したがって、幅は約10μm、スペース間隔は約7μmとなる。
【0050】
次いで、基板全面に信号線形成用溝を覆うようにCu膜を堆積させたのち、CMP法を用いて不要なCu膜を除去して信号線22を形成する。信号線22と突起配線25との距離は約2μmになる。以降は、厚さが、例えば、約0.6μmのSiO膜23を設け、例えばビア(図示は省略)を形成することで本発明の実施例4のマイクロストリップ構造配線基板の基本的構造が完成する。
【0051】
この実施例4においては、接続導体層或いは接続ビアを設けずに、グランド配線14と同電位に保たれる層厚の突起配線25を設けているので、上記の実施例1のマイクロストリップ構造配線基板と同様な伝送特性が得られる。
【0052】
以上、本発明の各実施例を説明したが、本発明は上記の各実施例の構成・条件に限られるものではなく各種の変更が可能である。例えば、上記の各実施例においては、信号線とグランド配線によりマイクロストリップ構造配線を形成しているが、グランド配線の代わりに電源配線と信号線とによりマイクロストリップ構造配線を形成しても良い。
【0053】
また、上記の各実施例においてはグランド配線及び信号線の線幅を約10μmとし、配線間スペースを約6μm或いは約7μmとしているが、線幅及び配線間スペースは単なる一例であり、必要に応じて任意に変更されるものである。
【0054】
また、上記の各実施例においては突起配線の幅を約3μmとしているが、約3μmに限られるものではなく、グランド配線の線幅に依存するものであり、グランド配線の線幅の1/5〜3/5の範囲であることが望ましい。1/5未満であれば、突起部を形成した効果が小さくなり、一方、3/5を超えれば敢えて突起部を設ける意味がなくなり、比較例2と同様になる。
【0055】
また、上記の各実施例においては基板としてSiO付きシリコン基板を用いているが、シリコン基板に限られるものではなく、例えばガラス基板、セラミック基板等の他の絶縁性基板を用いても良い。
【0056】
また、上記の各実施例においては各配線を覆う絶縁膜としてSiO膜を用いているが、SiO膜に限られるものではなく、例えばSiOC、SiON等の酸化シリコンを含む他の無機絶縁材料を用いても良い。さらには、無機絶縁材料に限られるものではなく、ポリイミド等の有機化合物を主体とする有機絶縁材料を用いても良い。
【0057】
また、上記の各実施例においては各配線をダマシン法を用いてCu配線により形成しているが、Cuに限られるものではなく、例えばAl等の他の良導電体を用いても良いものである。例えば、Alを用いる場合にはダマシン法ではなく通常のエッチング工程により配線を形成しても良い。但し、突起配線と接続導体層或いは接続ビアの形成工程は別工程となる。
【実施例5】
【0058】
次に、図9及び図10を参照して、本発明の実施例5のマイクロストリップ構造配線基板を備える半導体装置200を説明する。
【0059】
図9は実施例5に係る半導体装置200の要部図である。ここで、図9Aには、半導体装置200の要部平面模式図が例示され、図9Bには、図9AのA−A′断面模式図が例示されている。また、図9Bには、配線基板100上に搭載された半導体素子60A及び半導体素子60Bが併せて例示されている。尚、図9Aには、配線基板100の平面構造を示すために、半導体素子60A及び半導体素子60Bを表示せず、半導体素子60A及び半導体素子60Bの外枠のみが破線で示されている。なお、実施例5において、実施例1、実施例2、実施例3及び実施例4で説明した構成と同様の構成には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0060】
配線基板100は、シリコン基板11、SiO膜12、グランド配線14A、グランド配線14B、グランド配線14C、SiO膜15、突起配線19、SiO膜20、信号線22A、信号線22B、信号線22C、SiO膜23、接続ビア24、接続用端子62A及び接続用端子62Bを備える。
シリコン基板11は、配線基板100の基材として配置されている。SiO膜12は、シリコン基板11上に形成されている。
グランド配線14A、グランド配線14B、及びグランド配線14Cは、シリコン基板11上に形成されている。
SiO膜15は、SiO膜12、グランド配線14A、グランド配線14B、及びグランド配線14C上に形成されている。
突起配線19は、SiO膜12上に、グランド配線14A、グランド配線14B、及びグランド配線14Cが有する線幅の範囲内の上層に配置されている。
接続ビア24は、グランド配線14C上のSiO膜15を貫通するビアホール内に、グランド配線14C及び突起配線19を電気的に接続するように形成されている。
SiO膜20は、SiO膜15及び突起配線19上に形成されている。
信号線22Aは、SiO膜20上に、グランド配線14A及びグランド配線14上の突起配線19が有する線幅の範囲内の上層に配置されている。
信号線22Bは、SiO膜20上に、グランド配線14B及びグランド配線14上の突起配線19が有する線幅の範囲内の上層に配置されている。
信号線22Cは、SiO膜20上に、グランド配線14C及びグランド配線14上の突起配線19が有する線幅の範囲内の上層に配置されている。なお、信号線22Cは、信号線22A及び信号線22Bを電気的に接続するように形成されている。
SiO膜23は、SiO膜20、信号線22A、信号線22B、及び信号線22C上に形成されている。
接続用端子62Aは、信号線22Aの一部を露出するSiO膜23の開口上に、信号線22Aと電気的に接続するように形成されている。具体的には、図9Bに示すように、信号線22Aの上面及び接続用端子62Aの下面が直接接触することにより、信号線22A及び接続用端子62Aが電気的に接続されている。なお、信号線22Aの上面及び接続用端子62Aの下面との間は、図示しない他の導電層を介して接触されていてもよい。また、接続用端子62Aは、SiO膜23の開口及び信号線22Aの表面にわたって連続的に繋がったパターン形状を有している。接続用端子62Aは、例えば、その断面形状を凹状としている。
なお、接続用端子62Aは、例えば、SiO膜23内に選択的に埋設させたポスト形状を有する端子でもよく、或いは、パッド状の形状を有する端子(電極パッド)でもよい。更には、例えば、SiO膜23表面のみに選択的に配設したパッド状の形状を有する端子でもよい。
接続用端子62Bは、信号線22Bの一部を露出するSiO膜23の開口上に、信号線22Bと電気的に接続するように形成されている。具体的には、図9Bに示すように、信号線22Bの上面及び接続用端子62Bの下面が直接接触することにより、信号線22B及び接続用端子62Bが電気的に接続されている。なお、信号線22Bの上面及び接続用端子62Bの下面との間は、図示しない他の導電層を介して接触されていてもよい。また、接続用端子62Bは、SiO膜23の開口及び信号線22Bの表面にわたって連続的に繋がったパターン形状を有している。接続用端子62Bは、例えば、その断面形状を凹状としている。
なお、接続用端子62Bは、接続用端子62Aと同様に、例えば、SiO膜23内に選択的に埋設させたポスト形状を有する端子でもよく、或いは、パッド状の形状を有する端子(電極パッド)でもよい。
半導体素子60Aは、半導体素子60Aに形成されたバンプ電極61Aを介して、接続用端子62Aと電気的に接続されている。半導体素子60Aは、例えば、配線基板100上にバンプ電極61Aを介してフリップ実装されている。バンプ電極61Aは、例えば、錫(Sn)−鉛(Pb)共晶系ハンダ、錫(Sn)−鉛(Pb)共晶系ハンダ、鉛(Pb)フリーである2元系の錫(Sn)−銀(Ag)ハンダ、鉛(Pb)フリーである2元系の錫(Sn)−銀(Ag)ハンダ、鉛(Pb)フリーである3元系の錫(Sn)−銀(Ag)−銅(Cu)、又は、鉛(Pb)フリーである3元系の錫(Sn)−銀(Ag)−銅(Cu)ハンダを用いることができる。
半導体素子60Bは、半導体素子60Bに形成されたバンプ電極61Bを介して、接続用端子62Bと電気的に接続されている。半導体素子60Bは、例えば、配線基板100上にバンプ電極61Bを介してフリップ実装されている。バンプ電極61Bは、バンプ電極61Aと同様に、例えば、錫(Sn)−鉛(Pb)共晶系ハンダ、錫(Sn)−鉛(Pb)共晶系ハンダ、鉛(Pb)フリーである2元系の錫(Sn)−銀(Ag)ハンダ、鉛(Pb)フリーである2元系の錫(Sn)−銀(Ag)ハンダ、鉛(Pb)フリーである3元系の錫(Sn)−銀(Ag)−銅(Cu)、又は、鉛(Pb)フリーである3元系の錫(Sn)−銀(Ag)−銅(Cu)ハンダを用いることができる。
【0061】
次に、図10を参照して、実施例5のマイクロストリップ構造配線基板を説明する。図10Aは、実施例5のマイクロストリップ構造配線基板の構成説明図であり、図10Aは概略的平面図であり、図10Bは、図10AにおけるD−D′を結ぶ概略的断面図である。なお、実施例5において、実施例1、実施例2、実施例3及び実施例4で説明した構成と同様の構成には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0062】
図10Bに示すように、上記の実施例1と同様に、厚さが、例えば、約0.7μmのSiO膜(図示は省略)を形成したシリコン基板11上に、厚さが、例えば、約0.4μmのSiO膜12を形成したのち、グランド配線形成用溝を形成する。
【0063】
次いで、基板全面にグランド配線形成用溝を覆うようにCu膜を堆積させたのち、CMP法を用いて不要なCu膜を除去してグランド配線14を形成する。なお、この場合のグランド配線14の線幅は約10μm、配線長は約5mm、また、隣接するグランド配線14のスペース間隔は約7μmとする。
【0064】
次いで、グランド配線14が形成されたSiO膜12の全面上に、厚さが、例えば、約1μmのSiO膜15を形成したのち、幅が約3μmで深さが約0.4μmの配線形成用溝を形成するとともに、周期的に、例えば、約20μmのピッチでグランド配線14に達する約2.8μm角のビアホールを形成する。次いで、基板全面に配線形成用溝及びビアホールを覆うようにCu膜を堆積させたのち、CMP法を用いて不要なCu膜を除去してグランド配線に接続する接続ビア24と突起配線19を同時に形成する。
【0065】
次いで、基板全面に厚さが、例えば、約3μmのSiO膜20を形成したのち、幅が約10μmで深さが約0.9μmの信号線形成用溝を形成する。なお、この場合の信号線形成用溝はグランド配線14が有する線幅の範囲内の上層に配置されているものであり、したがって、幅は約10μm、スペース間隔は約9μmとなる。
【0066】
次いで、基板全面に信号線形成用溝を覆うようにCu膜を堆積させたのち、CMP法を用いて不要なCu膜を除去して信号線22を形成する。したがって、信号線22と突起配線19との距離は約2μmになる。以降は、厚さが、例えば、約0.6μmのSiO膜23を設け、例えばビア(図示は省略)を形成することで実施例5のマイクロストリップ構造配線基板の基本的構造が完成する。
【0067】
このような半導体装置200によれば、突起配線19による信号配線からグランド配線への電界分布の偏向が生じ、実施例1と同様の効果が得られる。そのため、配線基板100に、半導体素子或いはチップサイズパッケージを搭載してマイクロストリップ構造配線に接続することによって、一方の信号線によって生じる他方の信号線のクロストークノイズが抑制される。そのため、半導体素子或いはチップサイズパッケージに対する入出力信号の信頼性を向上させることができる。
【0068】
(付記1)
第1の層に設けた信号線となる第1の導体層と、
第2の層に設けたグランド導体或いは電源用導体のいずれかの第2の導体層と、
前記第1の導体層と前記第2の導体層間の第3の層に設けた第3の導体層とを有し、
前記第3の導体層は前記第2の導体層と電気的に接続され、前記第3の導体層は前記第1の導体層より線幅が狭く、且つ、前記第3の導体層は前記第1の導体層が有する線幅の範囲内の前記第3の層に配置されているマイクロストリップ構造配線を有する配線基板。
【0069】
(付記2)
前記第3の導体層は、前記第2の導体層と複数の層間接続ビアによって接続されている付記1に記載の配線基板。
【0070】
(付記3)
前記第3の導体層と前記第2の導体層との間に前記第3の導体層より線幅の狭い第4の導体層を設けるとともに、前記第4の導体層は、前記第3の導体層及び前記第2の導体層と面で接続している付記1に記載の配線基板。
【0071】
(付記4)
前記複数の層間接続ビア或いは前記第4の導体層は、前記第1の導体層の線幅の中央と対向して形成されている付記2または付記3に記載の配線基板。
【0072】
(付記5)
前記第1の導体層、前記第2の導体層、及び、前記第3の導体層の少なくとも側面が、酸化シリコンを含む絶縁材料或いは有機化合物を含む絶縁材料のいずれかと接している付記1乃至付記4のいずれか1つに記載の配線基板。
【0073】
(付記6)
半導体素子の接続端子に接続部材を介して配線基板と電気的に接続する実装構造を有する半導体装置であって、
前記配線基板は、
第1の層に設けた信号線となる第1の導体層と、
第2の層に設けたグランド導体或いは電源用導体のいずれかの第2の導体層と、
前記第1の導体層と前記第2の導体層間の第3の層に設けた第3の導体層とを有し、
前記第3の導体層は前記第2の導体層と電気的に接続され、前記第3の導体層は前記第1の導体層より線幅が狭く、且つ、前記第3の導体層は前記第1の導体層が有する線幅の範囲内の前記第3の層に配置されているマイクロストリップ構造配線と、
を有することを特徴とする半導体装置。
【0074】
(付記7)
前記第3の導体層は、前記第2の導体層と複数の層間接続ビアによって接続されている付記6に記載の半導体装置。
【0075】
(付記8)
前記第3の導体層と前記第2の導体層との間に前記第3の導体層より線幅の狭い第4の導体層を設けるとともに、前記第4の導体層は、前記第3の導体層及び前記第2の導体層と面で接続している付記6に記載の半導体装置。
【0076】
(付記9)
前記複数の層間接続ビア或いは前記第4の導体層は、前記第1の導体層の線幅の中央と対向して形成されている付記7または付記8に記載の半導体装置。
【0077】
(付記10)
前記第1の導体層、前記第2の導体層、及び、前記第3の導体層の少なくとも側面が、酸化シリコンを含む絶縁材料或いは有機化合物を含む絶縁材料のいずれかと接している付記6乃至付記9のいずれか1つに記載の半導体装置。
【0078】
(付記11)
複数の半導体素子の接続端子に接続部材を介して配線基板と電気的に接続する実装構造を有する半導体装置であって、
前記配線基板は、
第1の層に設けた信号線となる第1の導体層と、
第2の層に設けたグランド導体或いは電源用導体のいずれかの第2の導体層と、
前記第1の導体層と前記第2の導体層間の第3の層に設けた第3の導体層とを有し、
前記第3の導体層は前記第2の導体層と電気的に接続され、前記第3の導体層は前記第1の導体層より線幅が狭く、且つ、前記第3の導体層は前記第1の導体層が有する線幅の範囲内の前記第3の層に配置されているマイクロストリップ構造配線と、
を有し、
前記複数の半導体素子は前記第1の導体層と電気的に接続され、前記複数の半導体素子は前記第1の導体層を介して互いに電気的に接続されることを特徴とする半導体装置。
【0079】
(付記12)
前記第3の導体層は、前記第2の導体層と複数の層間接続ビアによって接続されている付記11に記載の半導体装置。
【0080】
(付記13)
前記第3の導体層と前記第2の導体層との間に前記第3の導体層より線幅の狭い第4の導体層を設けるとともに、前記第4の導体層は、前記第3の導体層及び前記第2の導体層と面で接続している付記11に記載の半導体装置。
【0081】
(付記14)
前記複数の層間接続ビア或いは前記第4の導体層は、前記第1の導体層の線幅の中央と対向して形成されている付記12または付記13に記載の半導体装置。
【0082】
(付記15)
前記第1の導体層、前記第2の導体層、及び、前記第3の導体層の少なくとも側面が、酸化シリコンを含む絶縁材料或いは有機化合物を含む絶縁材料のいずれかと接している付記11乃至付記14のいずれか1つに記載の半導体装置。
【符号の説明】
【0083】
1 第1の層
2 第1の導体層
3 第2の層
4 第2の導体層
5 第3の層
6 第3の導体層
7 第4の導体
11 シリコン基板
12 SiO
13 グランド配線形成用溝
14 グランド配線
15 SiO
16 配線形成用溝
17 配線形成用溝
18 接続導体層
19 突起配線
20 SiO
21 信号線形成用溝
22 信号線
22A 信号線
22B 信号線
22C 信号線
23 SiO
24 接続ビア
25 突起配線
41 ガラス基板
42 SiO
43 グランド配線
44 グランド配線
45 層間絶縁膜
46 信号線
47 信号線
48 絶縁膜
60A 半導体素子
60B 半導体素子
61A バンプ電極
61B バンプ電極
62A 接続用端子
62B 接続用端子
100 配線基板
200 半導体装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の層に設けた信号線となる第1の導体層と、
第2の層に設けたグランド導体或いは電源用導体のいずれかの第2の導体層と、
前記第1の導体層と前記第2の導体層間の第3の層に設けた第3の導体層とを有し、
前記第3の導体層は前記第2の導体層と電気的に接続され、前記第3の導体層は前記第1の導体層より線幅が狭く、且つ、前記第3の導体層は前記第1の導体層が有する線幅の範囲内の前記第3の層に配置されているマイクロストリップ構造配線を有する配線基板。
【請求項2】
前記第3の導体層は、前記第2の導体層と複数の層間接続ビアによって接続されている請求項1に記載の配線基板。
【請求項3】
前記第3の導体層と前記第2の導体層との間に前記第3の導体層より線幅の狭い第4の導体層を設けるとともに、前記第4の導体層は、前記第3の導体層及び前記第2の導体層と面で接続している請求項1に記載の配線基板。
【請求項4】
前記複数の層間接続ビア或いは前記第4の導体層は、前記第1の導体層の線幅の中央と対向して形成されている請求項2または請求項3に記載の配線基板。
【請求項5】
前記第1の導体層、前記第2の導体層、及び、前記第3の導体層の少なくとも側面が、酸化シリコンを含む絶縁材料或いは有機化合物を含む絶縁材料のいずれかと接している請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の配線基板。
【請求項6】
半導体素子の接続端子に接続部材を介して配線基板と電気的に接続する実装構造を有する半導体装置であって、
前記配線基板は、
第1の層に設けた信号線となる第1の導体層と、
第2の層に設けたグランド導体或いは電源用導体のいずれかの第2の導体層と、
前記第1の導体層と前記第2の導体層間の第3の層に設けた第3の導体層とを有し、
前記第3の導体層は前記第2の導体層と電気的に接続され、前記第3の導体層は前記第1の導体層より線幅が狭く、且つ、前記第3の導体層は前記第1の導体層が有する線幅の範囲内の前記第3の層に配置されているマイクロストリップ構造配線と、
を有することを特徴とする半導体装置。
【請求項7】
前記第3の導体層は、前記第2の導体層と複数の層間接続ビアによって接続されている請求項6に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第3の導体層と前記第2の導体層との間に前記第3の導体層より線幅の狭い第4の導体層を設けるとともに、前記第4の導体層は、前記第3の導体層及び前記第2の導体層と面で接続している請求項6に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記複数の層間接続ビア或いは前記第4の導体層は、前記第1の導体層の線幅の中央と対向して形成されている請求項7または請求項8に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記第1の導体層、前記第2の導体層、及び、前記第3の導体層の少なくとも側面が、酸化シリコンを含む絶縁材料或いは有機化合物を含む絶縁材料のいずれかと接している請求項6乃至請求項9のいずれか1項に記載の半導体装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2010−251707(P2010−251707A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−166(P2010−166)
【出願日】平成22年1月4日(2010.1.4)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】