説明

門型クレーン及び門型クレーンの制振方法

【課題】耐風安定性を向上させた門型クレーン及び門型クレーンの制振方法を提供する。
【解決手段】本発明の門型クレーンは、自走部を有する門型の支持脚と、前記支持脚により支持され、大型吊り荷を吊り下げる吊りビームが軸方向に沿って移動可能なガーダと、前記ガーダの上面又は下面のいずれか一方又は両方の軸方向に沿って設けられた耐風付加部材とからなるものであり、前記耐風付加部材として、設置面に隅切り部11aを形成する隅切り形成部材11を設けてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばゴライアスクレーン等の耐風安定性を向上させた門型クレーン及び門型クレーンの制振方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、船舶を製造するドッグ内建造期間の短縮から大型の建造ブロックをゴライアスクレーン等により吊り下げてドッグに搭載するようにしている。
この吊り荷は数100t以上で、近年は大型化されており600t以上のものもあり、大型の門型クレーンとなる。この門型クレーンの一例を図27に示す。図27に示すように、従来の門型クレーン100は、自走部101−1、101−2を有する一対の門型の支持脚102−1(剛脚)、支持脚(揺脚)102−2と、前記支持脚102−1、102−2により支持され、例えば数100t以上の大型吊り荷を吊り下げる吊りビーム107が軸方向に沿って移動可能なガーダ103とから構成されている。なお、図27中、符号104はドッグヤード105に沿って敷設された自走部101−1、101−2が移動するレールであり、106はガーダに設けられた吊りビームが移動するレールを図示する。
【0003】
この大型の門型クレーン100のガーダ103はずんぐりした断面であり、また、スパンに対する重量が比較的小さく柔な構造であるため、耐風安定性が悪く設計風速内で構造物の強度限界を越える振動、あるいは構造物を疲労破壊に至らしめる振動の発生が危惧される。
【0004】
このため、従来は、台風や暴風雨等の悪天候等の場合には、その振動対策として流体的に振動を制御する有効な対策が皆無であった。よって、従来では、1台の大型の門型クレーン101を示す図28−1に示すように、暴風が発生する場合には、その振動の防止技術として、暴風が予測される前にガーダ103の中央に支柱110を設置するといった構造的な対策を実施している。
【0005】
また、2台の大型の門型クレーン100−1、100−2からなる場合には、図28−2に示すように、暴風が発生する場合には、その振動の防止技術として、暴風が予測される前にガーダ103同士を連結部材111で連結し、さらに連結部材111の中央に支柱110を設置するといった構造的な対策を実施している。
【0006】
【特許文献1】特開平9−125312号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前記支柱110を設置するような場合には、その支柱自身が約200tと大規模なものであり、その製作に莫大な費用がかかる、という問題がある。
また、暴風来襲の度にその支柱を設置する必要があるため、設置費用が都度かかる、という問題がある。
また、その設置時には強風が吹くため、設置作業の安全性に問題がある。
【0008】
門型クレーンのガーダ103に近似する橋梁の暴風対策として、上路床板の上部外端部にL形部材を配置する提案があるが(特許文献1)、前記橋梁の場合には、陸の両端に強固に設置され、必要に応じて、橋梁の橋脚が設置されているので、その振動も鉛直方向の振動のみであり、水平方向の振動が発生することはない。よって、暴風来襲の際には、鉛直方向の振動のみならず、水平方向の振動がガーダ103に発生するという問題がある。
【0009】
本発明は、前記問題に鑑み、耐風安定性を向上させた門型クレーン及び門型クレーンの制振方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、自走部を有する門型の支持脚と、前記支持脚により支持され、大型吊り荷を吊り下げる吊りビームが軸方向に沿って移動可能なガーダと、前記ガーダの上面又は下面のいずれか一方又は両方の軸方向に沿って設けられた耐風付加部材とを具備することを特徴とする門型クレーンにある。
【0011】
第2の発明は、第1の発明において、前記耐風付加部材が、断面矩形状の隅切り形成部材であることを特徴とする門型クレーンにある。
【0012】
第3の発明は、第2の発明において、前記隅切り形成部材の幅がガーダ幅の0.2〜0.8倍であり、高さがガーダ高さの0.05〜0.2倍であると共に、その設置位置がガーダ外側縁部を基準としてガーダ幅の0.2〜0.6倍であることを特徴とする門型クレーンにある。
【0013】
第4の発明は、第1の発明において、前記耐風付加部材が、水平プレート部材であることを特徴とする門型クレーンにある。
【0014】
第5の発明は、第4の発明において、前記水平プレート部材の幅がガーダ幅の0.2〜0.8倍であり、水平プレート部材の設置高さがガーダ高さの0.05〜0.2倍の位置であると共に、その設置位置がガーダ外側縁部を基準としてガーダ幅の−0.2〜0.6倍であることを特徴とする門型クレーンにある。
【0015】
第6の発明は、第1の発明において、前記耐風付加部材が、鉛直プレート部材であることを特徴とする門型クレーンにある。
【0016】
第7の発明は、第6の発明において、前記鉛直プレート部材の高さがガーダ高さの0.05〜0.2倍であると共に、その設置位置がガーダ外側縁部を基準としてガーダ幅の0.2〜0.6倍であることを特徴とする門型クレーンにある。
【0017】
第8の発明は、第1の発明において、前記耐風付加部材が、鉛直プレート部材、水平プレート部材又は隅切り形成部材の少なくとも二種を組み合わせてなることを特徴とする門型クレーンにある。
【0018】
第9の発明は、大型吊り荷を吊り下げる吊りビームが軸方向に沿って移動可能なガーダの上面又は下面のいずれか一方又は両方の軸方向に沿って耐風付加部材を設け、ガーダの鉛直方向の振動を防止すると共に、水平方向の振動を防止することを特徴とする門型クレーンの制振方法にある。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ガーダの上面又は下面のいずれか一方又は両方の軸方向に沿って耐風付加部材を設けることにより、ガーダの鉛直方向の振動を防止すると共に、水平方向の振動を防止することにより、鉛直振動の場合はカルマン渦(交番渦)及び水平振動のカルマン渦(同時対称渦)の渦の巻き込みが小さくなり、カルマン渦(交番渦)のみならずカルマン渦(同時対称渦)の両方の発生を同時に抑制することができることになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態及び実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態及び実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0021】
[発明の実施の形態]
本発明の門型クレーンは、自走部を有する門型の支持脚と、前記支持脚により支持され、大型吊り荷を吊り下げる吊りビームが軸方向に沿って移動可能なガーダと、前記ガーダの上面又は下面のいずれか一方又は両方の軸方向に沿って設けられた耐風付加部材とを具備するものである。
本発明の門型クレーンは、図27に示したものと同様であるので、その説明は省略する。
【0022】
前記耐風付加部材としては、図1に示すような断面矩形状でガーダ103との設置面に隅切り部11aを形成する隅切り形成部材11、図2に示すような鉛直状の鉛直プレート部材12、図3に示すような水平状の水平プレート部材13を用いることができる。
【0023】
図1に示すような断面矩形状でガーダとの設置面に隅切り部11aを形成する隅切り形成部材11をガーダ103に設けた場合の断面図を図4−1、図4−2に示す。
ここで、図4−1は断面が長方形のガーダ103に隅切り形成部材11を設けた概略図を示すものであり、図4−2は断面が梯形のガーダ103に隅切り形成部材11を設けた概略図を示すものである。
【0024】
ここで、図4−1及び図4−2に示すように、前記隅切り形成部材11の幅は、ガーダ幅Bの0.2〜0.8倍であり、その高さがガーダ高さDの0.05〜0.2倍であると共に、その設置位置がガーダ外側縁部を基準としてガーダ幅Bの0.2〜0.6倍としている。なお、梯形の場合には、下面側の幅をB’としている(以下同様。)。
これは、この範囲外であると、暴風時におけるガーダの鉛直方向及び水平方向の制振効果が良好ではないからである。
【0025】
次に、図2に示すような鉛直プレート部材12をガーダ103に設けた場合の断面図を図5−1、図5−2に示す。
ここで、図5−1は断面が長方形のガーダ103に鉛直プレート部材12を設けた概略図を示すものであり、図5−1は断面が梯形のガーダ103に鉛直プレート部材12を設けた概略図を示すものである。
【0026】
ここで、図5−1及び図5−2に示すように、前記鉛直プレート部材12の高さがガーダ高さの0.05〜0.2倍であると共に、その設置位置がガーダ外側縁部を基準としてガーダ幅の0.2〜0.6倍としている。
これは、この範囲外であると、暴風時におけるガーダの鉛直方向及び水平方向の制振効果が良好ではないからである。
【0027】
図3に示すような水平プレート部材13をガーダ103に設けた場合の断面図を図6−1、図6−2に示す。
ここで、図6−1は断面が長方形のガーダ103に水平プレート部材13を設けた概略図を示すものであり、図6−2は断面が梯形のガーダ103に水平プレート部材13を設けた概略図を示すものである。
【0028】
ここで、図6−1及び図6−2に示すように、前記水平プレート部材13の幅は、ガーダ幅の0.2〜0.8倍であり、水平プレート部材の設置高さがガーダ高さの0.05〜0.2倍の位置であると共に、その設置位置がガーダ外側縁部を基準としてガーダ幅の−0.2〜0.6倍としている。
これは、この範囲外であると、暴風時におけるガーダの鉛直方向及び水平方向の制振効果が良好ではないからである。
【0029】
また、図7−1、図7−2に示すように、耐風付加部材として、ガーダ103の上面側に隅切り形成部材11を設けると共に、ガーダ103の下面側の水平プレート部材13を設ける等のように、隅切り形成部材11、水平プレート部材13及び鉛直プレート部材12の少なくとも二種を組み合わせて耐風付加部材を構成するようにしてもよい。
【0030】
ここで、鉛直振動の場合の耐風付加部材の設置の有無による流れ図の変化について図面を参照しつつ説明する。
図8−1は従来のガーダに耐風付加部材を設けていない場合を示す。
図8−2は本発明の耐風付加部材として鉛直プレート部材をガーダに設けている場合を示す。
先ず、門型クレーンのガーダ103が鉛直振動を起こしているときの風流れの様子を図8−1に示す。この渦励振は完全剥離型(カルマン型)と考えられ、その発生機構は、断面から放出されるカルマン渦(交番渦)により振動が励起されるものである。
【0031】
一方、図8−2に示すように、ガーダ上下部に耐風付加部材である鉛直プレート部材12を設置することにより、断面前縁から剥離した流れを整流化しカルマン渦(交番渦)の発生を抑制することになり、これによりガーダの鉛直方向の振動が制振されると考えられる。
図8−2に示すように、鉛直プレート部材12が設けられているので、整流化され、巻き込みが小さくなり、制振され、従来と較べて励振力がみかけ上小さくなる。
【0032】
一方、図9−1に示すように、鉛直プレート部材が所定の高さよりも低い場合には、渦の巻き込みに変化が無く、制振効果がないものとなる。
【0033】
また、図9−2に示すように、鉛直プレート部材が所定の高さよりも高い場合には、鉛直プレート部材から剥離流れが生じ、渦の巻き込みが大きくなり、かえって不安定化する可能性がある。
【0034】
また、鉛直方向の振動以外に、門型クレーン固有の振動である水平振動の場合の耐風付加部材の設置の有無による流れ図の変化について図面を参照しつつ説明する。
図10−1は、従来のガーダに耐風付加部材を設けていない場合を示す。
図10−2は本発明の耐風付加部材として鉛直プレート部材をガーダに設けている場合を示す。
先ず、門型クレーンのガーダ103が水平振動を起こしているときの風流れの様子を図10−1に示す。
水平振動でもその発生機構は、断面から放出されるカルマン渦(同時対称渦)により励起されるものであるが、鉛直振動と大きく異なるのは、鉛直振動の場合はカルマン渦(交番渦)であるのに対し、水平振動ではカルマン渦(同時対称渦)である点である。
【0035】
図10−2に示すように、水平振動は断面上下部に耐風付加部材である鉛直プレート部材12を設置することにより、断面前縁から剥離した流れを整流化し、渦の巻き込みが小さくなり、カルマン渦(同時対称渦)の発生を抑制することで制振されると考えられる。
【0036】
一方、図11−1に示すように、鉛直プレート部材が所定の高さよりも低い場合には、渦の巻き込みに変化が無く、制振効果がないものとなる。
【0037】
また、図11−2に示すように、鉛直プレート部材が所定の高さよりも高い場合には、鉛直プレート部材から剥離流れが生じ、渦の巻き込みが大きくなり、かえって不安定化する可能性がある。
【0038】
以上のように、本発明によれば、例えば数100t以上の大型吊り荷を吊り下げる吊りビームが軸方向に沿って移動可能なガーダの上面又は下面のいずれか一方又は両方の軸方向に沿って耐風付加部材を設け、ガーダの鉛直方向の振動を防止すると共に、水平方向の振動を防止することにより、鉛直振動の場合はカルマン渦(交番渦)及び水平振動の場合ではカルマン渦(同時対称渦)の渦の巻き込みが小さくなり、カルマン渦(交番渦)のみならずカルマン渦(同時対称渦)の両方発生を同時に抑制することができる。
【0039】
本実施の形態では、耐風付加部材として例えば隅切り部をガーダの軸方向に亙って連続して設置しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、断続的に設置しても効果が見込まれる。
また、本発明では、吊り荷が数100t以上の大型クレーンを対象としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、吊り荷が100t以下の場合でもガーダのスパンが長い(100m以上)場合にも適用することができる。
【実施例】
【0040】
次に、本発明の効果を示す好適な実施例について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0041】
[比較例1]
図12−1は従来の断面が長方形のガーダ(600t相当の質量付加)に耐風付加部材を設けていない場合を示す。
図12−2は、図12−1における風速と片振幅との関係図を示す。図12−2に示すように、低風速域(無次元風速2程度)で片振幅0.015程度の振動が発生した。
また、高風速域(無次元風速5.5程度)で再び振動が励起され、その振幅は無次元風速6.5で0.15程度にも増加していた。
【0042】
[比較例2]
図13−1は従来の断面が梯形のガーダ(1200t相当の質量付加)に耐風付加部材を設けていない場合を示す。
図13−2は、図13−1における風速と片振幅との関係図を示す。図13−2に示すように、低風速域(無次元風速2程度)で片振幅0.015程度の振動が発生している。また、高風速域(無次元風速5.0程度)で再び振動が励起され、その振幅は無次元風速6.0で0.13程度にも増加していた。
【0043】
[実施例1]
図14−1は実施例1の耐風付加部材として、隅切り形成部材11を梯形のガーダ(1200t相当の質量付加)の上面及び下面に設けている場合を示す。
【0044】
[実施例2]
図15−1は実施例2の耐風付加部材として、隅切り形成部材11を梯形のガーダ(1200t相当の質量付加)の上面及び下面に設けている場合を示す。本実施例では、下面に設けた隅切り形成部材11をガーダの内側縁部に沿って設けたものである。
【0045】
[実施例3]
図16−1は実施例3の耐風付加部材として、隅切り形成部材11を梯形のガーダ(1200t相当の質量付加)の上面に設けると共に、水平プレート部材13を梯形のガーダ(1200t相当の質量付加)の下面に設けている場合を示す。本実施例では、下面に設ける水平プレート部材13をガーダの外側縁部から突き出すようにして設けたものである。
【0046】
[実施例4〜6]
図17−1〜図19−1は実施例4〜6の耐風付加部材として、隅切り形成部材11を梯形のガーダ(1200t相当の質量付加)の上面及び下面に設けている場合を示す。本実施例では、上面及び下面に設けた隅切り形成部材11をガーダの内側縁部に沿って設けたものである。これらの隅切り形成部材11は実施例1のものと比較して徐々に大型化するようにしている。
【0047】
[実施例7、8]
図20−1、図21−1は実施例7、8の耐風付加部材として、水平プレート部材13を梯形のガーダ(1200t相当の質量付加)の上面及び下面に設けている場合を示す。
ここで、図21−1に示す実施例8においては、上面側に設置した水平プレート部材13の幅を広いものとしたものである。
【0048】
[実施例9〜13]
図22−1〜図26−1は実施例9〜13の耐風付加部材として、鉛直プレート部材12を梯形のガーダ(1200t相当の質量付加)の上面及び下面に設けている場合を示す。
図23−1に示す実施例10においては、図22−1に示す実施例9の鉛直プレート部材の高さを小さくしたものである。
図24−1に示す実施例11においては、図23−1に示す実施例10の鉛直プレート部材の設置位置を外縁側に位置するように少し移動したしたものである。
図25−1に示す実施例12においては、図22−1に示す実施例9の鉛直プレート部材よりもその設置位置を内側に移動したものである。
図26−1に示す実施例13においては、図25−1に示す実施例12の鉛直プレート部材よりもその高さを高くしたものである。
【0049】
実施例1〜13に示すように、耐風付加部材として、隅切り形成部材11、鉛直プレート部材12、水平プレート部材13を種々組み合せて設置した構造のいずれにおいても耐風付加部材を設置することで、比較例2のような低風速域(無次元風速2程度)で発生した振動が制振されていることが判明した。
【0050】
また、実施例1〜13いずれにおいても比較例1、2の高風速域(無次元風速5.0〜5.5程度)で発生した振動の最大振幅が低減されている。特に、実施例2、3及び9の制振効果が大きく、比較例と比較して最大振幅が1/6〜1/2に制振されていることが判明した。
【0051】
この結果、従来の暴風対策である支柱が不要となり、支柱の製作及び設置費用の大幅な低減、さらには設置時の安全性の問題が解消されることが判明した。
【産業上の利用可能性】
【0052】
以上のように、本発明に係る、門型クレーンは、ガーダの上面又は下面のいずれか一方又は両方の軸方向に沿って耐風付加部材を設けることにより、ガーダの鉛直方向の振動を防止すると共に、水平方向の振動を防止することができ、大型クレーンの暴風対策に用いて適している。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】実施の形態に係る耐風付加部材として隅切り形成部材を設置したガーダの斜視図である。
【図2】実施の形態に係る耐風付加部材として鉛直プレート部材を両面に設置したガーダの斜視図である。
【図3】実施の形態に係る耐風付加部材として水平プレート部材を両面に設置したガーダの斜視図である。
【図4−1】実施の形態に係る耐風付加部材として隅切り形成部材を両面に設置したガーダ(断面長方形)の断面概略図である。
【図4−2】実施の形態に係る耐風付加部材として隅切り形成部材を両面に設置したガーダ(断面梯形)の断面概略図である。
【図5−1】実施の形態に係る耐風付加部材として鉛直プレート部材を両面に設置したガーダ(断面長方形)の断面概略図である。
【図5−2】実施の形態に係る耐風付加部材として鉛直プレート部材を両面に設置したガーダ(断面梯形)の断面概略図である。
【図6−1】実施の形態に係る耐風付加部材として水平プレート部材を両面に設置したガーダ(断面長方形)の断面概略図である。
【図6−2】実施の形態に係る耐風付加部材として水平プレート部材を両面に設置したガーダ(断面梯形)の断面概略図である。
【図7−1】実施の形態に係る耐風付加部材として隅切り形成部材を上面に設置すると共に水平プレート部材を下面に設置したガーダ(断面長方形)の断面概略図である。
【図7−2】実施の形態に係る耐風付加部材として隅切り形成部材を上面に設置すると共に水平プレート部材を下面に設置したガーダ(断面梯形)の断面概略図である。
【図8−1】従来の耐風付加部材を設置しない場合のガーダに生じる渦及び鉛直振動の様子を示す模式図である。
【図8−2】鉛直プレート部材を設置した場合のガーダに生じる渦及び鉛直振動の様子を示す模式図である。
【図9−1】鉛直プレート部材(規定値よりも小さい)を設置した場合のガーダに生じる渦及び鉛直振動の様子を示す模式図である。
【図9−2】鉛直プレート部材(規定値よりも大きい)を設置した場合のガーダに生じる渦及び鉛直振動の様子を示す模式図である。
【図10−1】従来の耐風付加部材を設置しない場合のガーダに生じる渦及び水平振動の様子を示す模式図である。
【図10−2】鉛直プレート部材を設置した場合のガーダに生じる渦及び水平振動の様子を示す模式図である。
【図11−1】鉛直プレート部材(規定値よりも小さい)を設置した場合のガーダに生じる渦及び水平振動の様子を示す模式図である。
【図11−2】鉛直プレート部材(規定値よりも大きい)を設置した場合のガーダに生じる渦及び水平振動の様子を示す模式図である。
【図12−1】比較例1の従来の耐風付加部材を設置しない場合のガーダ(断面長方形)の構成図である。
【図12−2】比較例1による風速と片振幅との関係図である。
【図13−1】比較例2の従来の耐風付加部材を設置しない場合のガーダ(断面梯形)の構成図である。
【図13−2】比較例2による風速と片振幅との関係図である。
【図14−1】実施例1の耐風付加部材を設置した場合のガーダ(断面梯形)の構成図である。
【図14−2】実施例1による風速と片振幅との関係図である。
【図15−1】実施例2の耐風付加部材を設置した場合のガーダ(断面梯形)の構成図である。
【図15−2】実施例2による風速と片振幅との関係図である。
【図16−1】実施例3の耐風付加部材を設置した場合のガーダ(断面梯形)の構成図である。
【図16−2】実施例3による風速と片振幅との関係図である。
【図17−1】実施例4の耐風付加部材を設置した場合のガーダ(断面梯形)の構成図である。
【図17−2】実施例4による風速と片振幅との関係図である。
【図18−1】実施例5の耐風付加部材を設置した場合のガーダ(断面梯形)の構成図である。
【図18−2】実施例5による風速と片振幅との関係図である。
【図19−1】実施例6の耐風付加部材を設置した場合のガーダ(断面梯形)の構成図である。
【図19−2】実施例6による風速と片振幅との関係図である。
【図20−1】実施例7の耐風付加部材を設置した場合のガーダ(断面梯形)の構成図である。
【図20−2】実施例7による風速と片振幅との関係図である。
【図21−1】実施例8の耐風付加部材を設置した場合のガーダ(断面梯形)の構成図である。
【図21−2】実施例8による風速と片振幅との関係図である。
【図22−1】実施例9の耐風付加部材を設置した場合のガーダ(断面梯形)の構成図である。
【図22−2】実施例9による風速と片振幅との関係図である。
【図23−1】実施例10の耐風付加部材を設置した場合のガーダ(断面梯形)の構成図である。
【図23−2】実施例10による風速と片振幅との関係図である。
【図24−1】実施例11の耐風付加部材を設置した場合のガーダ(断面梯形)の構成図である。
【図24−2】実施例11による風速と片振幅との関係図である。
【図25−1】実施例12の耐風付加部材を設置した場合のガーダ(断面梯形)の構成図である。
【図25−2】実施例12による風速と片振幅との関係図である。
【図26−1】実施例13の耐風付加部材を設置した場合のガーダ(断面梯形)の構成図である。
【図26−2】実施例13による風速と片振幅との関係図である。
【図27】ゴライアスクレーンの構成図である。
【図28−1】従来の一台の場合のゴライアスクレーンの暴風対策模式図である。
【図28−2】従来の二台の場合のゴライアスクレーンの暴風対策模式図である。
【符号の説明】
【0054】
11 隅切り形成部材
12 鉛直プレート部材
13 水平プレート部材
100 門型クレーン
103 ガーダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自走部を有する門型の支持脚と、
前記支持脚により支持され、大型吊り荷を吊り下げる吊りビームが軸方向に沿って移動可能なガーダと、
前記ガーダの上面又は下面のいずれか一方又は両方の軸方向に沿って設けられた耐風付加部材とを具備することを特徴とする門型クレーン。
【請求項2】
請求項1において、
前記耐風付加部材が、断面矩形状の隅切り形成部材であることを特徴とする門型クレーン。
【請求項3】
請求項2において、
前記隅切り形成部材の幅がガーダ幅の0.2〜0.8倍であり、高さがガーダ高さの0.05〜0.2倍であると共に、その設置位置がガーダ外側縁部を基準としてガーダ幅の0.2〜0.6倍であることを特徴とする門型クレーン。
【請求項4】
請求項1において、
前記耐風付加部材が、水平プレート部材であることを特徴とする門型クレーン。
【請求項5】
請求項4において、
前記水平プレート部材の幅がガーダ幅の0.2〜0.8倍であり、水平プレート部材の設置高さがガーダ高さの0.05〜0.2倍の位置であると共に、その設置位置がガーダ外側縁部を基準としてガーダ幅の−0.2〜0.6倍であることを特徴とする門型クレーン。
【請求項6】
請求項1において、
前記耐風付加部材が、鉛直プレート部材であることを特徴とする門型クレーン。
【請求項7】
請求項6において、
前記鉛直プレート部材の高さがガーダ高さの0.05〜0.2倍であると共に、その設置位置がガーダ外側縁部を基準としてガーダ幅の0.2〜0.6倍であることを特徴とする門型クレーン。
【請求項8】
請求項1において、
前記耐風付加部材が、鉛直プレート部材、水平プレート部材又は隅切り形成部材の少なくとも二種を組み合わせてなることを特徴とする門型クレーン。
【請求項9】
数100t以上の大型吊り荷を吊り下げる吊りビームが軸方向に沿って移動可能なガーダの上面又は下面のいずれか一方又は両方の軸方向に沿って耐風付加部材を設け、ガーダの鉛直方向の振動を防止すると共に、水平方向の振動を防止することを特徴とする門型クレーンの制振方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図5−1】
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【図5−2】
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【図6−1】
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【図6−2】
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【図7−1】
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【図7−2】
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【図8−1】
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【図8−2】
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【図9−1】
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【図9−2】
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【図10−1】
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【図10−2】
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【図11−1】
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【図11−2】
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【図12−1】
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【図12−2】
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【図13−1】
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【図13−2】
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【図14−1】
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【図14−2】
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【図15−1】
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【図15−2】
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【図16−1】
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【図16−2】
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【図17−1】
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【図17−2】
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【図18−1】
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【図18−2】
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【図19−1】
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【図19−2】
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【図20−1】
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【図20−2】
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【図21−1】
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【図21−2】
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【図22−1】
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【図22−2】
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【図23−1】
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【図23−2】
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【図24−1】
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【図24−2】
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【図25−1】
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【図25−2】
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【図26−1】
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【図26−2】
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【図27】
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【図28−1】
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【図28−2】
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【公開番号】特開2007−269480(P2007−269480A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−99677(P2006−99677)
【出願日】平成18年3月31日(2006.3.31)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】