説明

電動車両の電気エネルギー急速補給方法及びその給電装置

【課題】本発明は、電動車両の電気エネルギー急速補給方法及びその給電装置を提供する。
【解決手段】充電可能なバッテリパックが電動車両に設けられ、バッテリ交換装置、充電庫及びバッテリ庫がバッテリ交換ステーションに設けられる電動車両の電気エネルギー急速補給方法である。充電可能なバッテリパックは、バッテリケース及び標準化された標準バッテリユニットからなり、バッテリケース内には、標準バッテリユニットを収容する少なくとも1つのバッテリチャンバーが設けられ、バッテリチャンバー内には、バッテリの装入方向に沿ってガイドレール、及び標準バッテリユニットを収容する複数の収納箇所が設けられ、標準バッテリユニットは、作動時にバッテリケース内にあり、かつガイドレールに沿ってバッテリケースに円滑に装入及び退出でき、バッテリの電極が装入方向の側面にあり、標準バッテリユニットが装着位置につくと、バッテリの電極が電極接触レールに接触し、電極接触レールの間が固定の直並列回路によって接続され、充電された標準バッテリユニットが全て位置につくと、バッテリパックが所定の定格電圧及び容量に達し、上述の充電可能なバッテリパックが電動車両に予め設けられ、電動車両が充電の必要があるとき、バッテリ交換ステーションに入って費用を納付してバッテリケース内の電力が不足している標準バッテリユニットを充電された標準バッテリユニットに交換すればよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交通運輸分野に属し、電動車両のエネルギー供給に関し、具体的には、電動車両の電気エネルギー急速補給方法及びそれに対応する給電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
科学技術の進歩及び経済の発展に伴って、人々の生産、生活空間が拡大している。様々な車両は、既に人々の外出に不可欠な交通手段となっている。
従来、車両の動力は、主として石油製品及び様々なガスから供給されているが、石油ガス資源が日増しに減少し、騒音汚染、大気汚染、地球温暖化等の問題がますます深刻化している。環境保護のために代替エネルギーを開発し利用して、二酸化炭素の排出量を削減することは、人々の合意を得ている。このような背景から、電気エネルギーは、環境に優しく、高効率であり、信頼性のあるエネルギーとして車両の動力供給分野で広く用いられている。そして、電気自転車、電気自動車、電気バス、路面電車等の電動車両は、未来の交通運輸車両になっている。しかし、充電バッテリを動力とする電動車両に用いられている普通車両用バッテリは、一般的に充電に数時間もかかり、石油ガスのようにガソリンスタンドで急速に給油できないという問題がある。このことは、電動車両の普及にとって大きな障壁となっている。
【0003】
前記問題を解決するために、中国特許出願番号200810006771.6の明細書には、大型バッテリパックを急速に交換する方法及び装置が提案されている。この方法では、一般的に、交換ユニットとして、所謂高圧バッテリパック又は全圧バッテリパックを用いている。この提案では、バッテリパックを容易に交換できるように、バッテリの重量及び体積を大きくしている。しかし、様々な仕様、及び様々なブランドの電動車両は、外形が異なり、内部空間も大きく異なるので、寸法が比較的大きい大型高圧バッテリを用いると、バッテリの規格及び仕様が標準化しにくくなり、限られた仕様のバッテリを市場にある大部分の車両に適用することが困難になる。更に、寸法及び形状が異なるバッテリパックでは、ガソリンスタンドに類似する充電設備を建設することが困難となり、バッテリを交換することで電動車両に急速に充電することも非常に難しくなる。そのため、電動車両の普及が大幅に制限されてしまう。
【0004】
近年、関連技術についての研究は、これらの大型バッテリをどのように急速充電するかというレベルに留まっている。しかし、現在のところ、急速充電しても約10分間〜20分間かかるので、多くの車両を同時に充電するには、広い場所が必要になる。このことは、ガソリンスタンドに類似する充電設備を大規模に建設し、電動車両の普及を促進する要求を明らかに満たさない。また、高電圧かつ大容量のバッテリを用いるので、保存及び使用等の段階において、より高い安全性、及び保障も要求され、このことも営業コストをある程度増大させる。
【0005】
また、専用のトロリーポール及び電力網によって電気エネルギーを供給するトロリーバスについては、電力網を架設することは、大量の都市空間を占めるだけでなく、都市の外観にも影響を与え、維持コストが増加する等の問題点を有するので、適用範囲の拡大が更に期待できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上の問題点に鑑み、本発明は、市場における様々な電動車両のバッテリパックの充電バッテリの急速交換に適用でき、かつ専用のトロリーポール及び電力網を配置することなく、電動車両の電気エネルギーの急速補給を実現できる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電動車両の電気エネルギー急速補給方法は、バッテリケース及び標準化された標準バッテリユニットからなる充電可能なバッテリパックを電動車両に設け、バッテリ交換装置、充電庫及びバッテリ庫をバッテリ交換ステーションに設けることで実現される。
前記標準バッテリユニットの仕様、大きさ及び形状は、市場におけるほとんどの電動車両の様々な形状のバッテリケースに適用できる。電動車両の車種によって、バッテリケースに用いられる標準バッテリユニットは、仕様、数量、バッテリの配列、及びバッテリユニット間の直列・並列接続方式の少なくともいずれかが異なる。
バッテリケース内には、標準バッテリユニットを収容する少なくとも1つのバッテリチャンバーが設けられる。前記バッテリチャンバー内には、バッテリの装入方向に沿ってガイドレール、及び標準バッテリユニットを収容する複数の収納箇所が設けられる。
前記標準バッテリユニットは、作動時にバッテリケース内にあり、かつガイドレールに沿ってバッテリケースに円滑に装入及び退出でき、電極が装入方向の側面にある。前記標準バッテリユニットが装着位置につくと、バッテリの電極が電極接触レールに接触し、電極接触レールの間が固定の直列・並列回路によって接続される。充電された標準バッテリユニットが全て装着位置につくと、バッテリパックが所定の定格電圧及び容量に達する。前記充電可能なバッテリパックが電動車両に予め設けられ、電動車両が充電の必要があるとき、バッテリ交換ステーションに入って費用を納付してバッテリケース内の電力が不足している標準バッテリユニットを充電済の標準バッテリユニットに交換する。
【0008】
一般的に、本発明の電動車両の電気エネルギー急速補給方法は、以下のステップを備えている。
(1)電動車両がバッテリ交換ステーションのバッテリ交換箇所に入って、運転手が標準バッテリユニットの仕様及び数量に応じて、交換しようとする標準バッテリユニットを発注し、バッテリケースをバッテリ交換状態に切替え、バッテリケース内の標準バッテリユニットのロッキングを解除する。
(2)発注されたバッテリ数量に基づき、バッテリ交換装置によって電動車両のバッテリケース内の電力が不足している標準バッテリユニットを、充電された標準バッテリユニットに交換する。
(3)バッテリ交換装置は、装入された標準バッテリユニットの仕様、数量及び価格を同時に表示する。
(4)バッテリケース内の電力が不足している標準バッテリユニットが交換された後、バッテリ交換装置を外し、バッテリパック内の標準バッテリユニットを改めてロックし、電動車両の充電が完了する。
(5)標準バッテリユニットは、全てバッテリケース内の装着位置についた後、電極接触レールに正確に接触し、かつ電極接触レール間に固設された直列・並列回路によって組み合わされ、所定のバッテリパック定格電圧及びバッテリパック容量が達成される。
(6)この間、運転手は、発注したバッテリの交換数に応じて費用を納付し、又は実際に交換されたバッテリ数量に応じて費用を納付する。
(7)交換された電力が不足している標準バッテリユニットを充電庫で充電し、充電済の標準バッテリユニットをバッテリ庫に収納しておく。
【0009】
本発明にかかる電動車両の電気エネルギー急速補給方法を用いるとき、バッテリ交換装置によって、電動車両バッテリケース内の交換する必要がある電力が不足している標準バッテリユニットを、充電された電力が充足している標準バッテリユニットに交換する。これは、バッテリケースの構造によって、以下のように操作できる。
(1)バッテリケースにおいて、バッテリチャンバーには、一端に標準バッテリユニットの入口が設けられ、他端に標準バッテリユニットの出口が設けられ、バッテリケース内の標準バッテリユニットに対するロッキングを解除した後、バッテリ交換装置の装入口と電動車両のバッテリチャンバーの入口とを結合し、バッテリ交換装置を起動し、発注される標準バッテリユニットの仕様及び数量に応じて、バッテリチャンバーの入口から充電された標準バッテリユニットを1つずつ装入するとともに、該バッテリチャンバー内の電力が不足している標準バッテリユニットがバッテリチャンバーの出口から1つずつ退出され、複数のバッテリチャンバーが設けられたバッテリケースに対して、バッテリ交換の効率を向上させるために、複数のバッテリチャンバーにおける標準バッテリユニットが同時に装入でき、かつ同時に退出できる。
(2)バッテリケースにおいて、同一のバッテリチャンバーに標準バッテリユニットの装入及び退出を兼ねる出入口が1つのみ設けられ、バッテリケース内の標準バッテリユニットに対するロッキングを解除した後、バッテリ交換装置の回収口をバッテリケースのバッテリチャンバーの出入口に結合し、バッテリケース内の標準バッテリユニットをバッテリケースのチャンバーの出入口から1つずつ退出する。そして、バッテリ交換装置の装入口をバッテリチャンバーの出入口に結合し、発注される標準バッテリユニットの仕様及び数量によって、バッテリチャンバーの出入口からフル充電された標準バッテリユニットを1つずつ装入する。同様に、バッテリケースに複数のバッテリチャンバーが設けられるとき、複数のバッテリチャンバーにおける標準バッテリユニットを同時に退出可能であり、同時に装入可能である。
【0010】
本発明の方法によれば、従来の鉛酸バッテリ、鉛酸コロイドバッテリ、金属水素化物/ニッケルバッテリ、リチウムイオンバッテリ、又はリチウム金属バッテリ等の様々なバッテリによって電動車両にエネルギーを供給することができる。従って、標準バッテリユニットは、上述した充電可能なバッテリセルのいずれでもよい。本発明におけるバッテリセルは、分解できない独立のバッテリセルである。製造及び組合わせるためには、バッテリセルの形状は円柱形状又は長方形が好ましい。なお、当然のことながら、他の形状であってもよい。
【0011】
本発明の第二の目的は、標準化される従来の充電バッテリを標準バッテリユニットとして直接用いる以外に、使用中、標準バッテリユニットの電極と、電極接触レールとを常に効果的に接触させるために、本発明の電動車両の電気エネルギー急速補給方法に用いられる他の標準バッテリユニットを提供することにある。
前記標準バッテリユニットは、1つのバッテリセルを有する。前記バッテリセルの電極に弾性伸縮構造が設けられる。前記弾性伸縮構造は、金属バネ又は弾性材料からなる。前記弾性材料としては、ゴム材料又は弾性ポリウレタン材料などが挙げられる。
【0012】
また、本発明の第三の目的は、前記バッテリセルを直接用いる以外に、作動効率を向上し、交換及び使用を容易にするため、本発明の電動車両の電気エネルギー急速補給方法に用いられる他の標準バッテリユニットを提供することにある。
前記標準バッテリユニットは、複数のバッテリセルを直列及び/又は並列してなり、使用中に分解しない標準外殻に収納され、標準外殻に電極が設けられる。外部の接続回路に接続するために、前記標準バッテリユニットの電極に弾性伸縮構造が設けられてもよい。
前記弾性伸縮構造は、金属バネ又は弾性材料からなる。前記弾性材料としては、ゴム材料、弾性ポリウレタン材料などが挙げられる。
前記標準外殻の形状は、円柱形状又は長方形であることが好ましい。また、前記使用中とは、バッテリの正常の使用寿命と同義である。前記標準外殻を設ける技術によってバッテリを交換することは、より便利で快速であり、バッテリの電圧、容量及び重量、寸法をより適切にすることができ、全圧大バッテリに比べて、複雑な形状を有するバッテリケースに配置しやすい。このため、電動車両の可用空間を更に十分に適用でき、バッテリセルに対して、電動車両の充電時間を更に短縮できる。本発明の標準バッテリユニットの電極は、標準バッテリユニットの装入方向の側面に設けられる。
【0013】
前記標準バッテリユニットの電極は、同一端面に設けられる以外に、標準バッテリユニットの陰陽電極を標準バッテリユニットの両端にそれぞれ設け、かつ陰極及び陽極を標準バッテリユニットの対応する端面からそれぞれ突出させることもできる。これは、標準バッテリユニットと外部回路との効果的な接続に更に有利である。また、外部衝撃による偶然の損壊を防止するために、本発明の標準バッテリユニットの角部又は突出部位に弾性緩衝パッドが設けられる。
また、本発明の電動車両の電気エネルギー急速補給方法に用いるために、本発明の標準バッテリユニットにおいて、バッテリケースのガイドレールに対応する位置に耐摩耗層を設けることが好ましい。これによって、ガイドレールによる標準バッテリユニットの摩損が低減され、標準バッテリユニットを重複して着脱するときに過度の摩損によって損壊することを防止し、製品の寿命が向上する。
【0014】
本発明の第四の目的は、本発明の電動車両の電気エネルギー急速補給方法及び様々な標準バッテリユニットに用いられるバッテリケースを提供するところにある。
前記バッテリケースは、バッテリケース主体を有する。複数の標準バッテリユニットが収容できる少なくとも1つのバッテリチャンバーがバッテリケース内に設けられる。前記バッテリチャンバー内において、バッテリの装入方向に沿ってガイドレールが設けられる。
前記バッテリチャンバー内において、バッテリの装入方向に沿って複数の標準バッテリユニットの収納箇所が設けられる。バッテリ位置決め機構がバッテリケース内に設けられる。バッテリチャンバー内のバッテリ装入方向の側面に標準バッテリユニットの電極に直接に接触する電極接触レールが設けられる。前記電極接触レールは、陽極接触レールと陰極接触レールとからなる。
少なくとも1つの陽極接触レール及び少なくとも1つの陰極接触レールは、外部回路に接続するための出力ポートが設けられるか、又は外部回路に接続するための出力ポートが接続される。前記出力ポートは、ワイヤーホルダー、プラグ又は導線などである。陽極接触レール及び/又は陰極接触レールが複数設けられるとき、必要に応じて、固定の直列及び/又は並列回路によって接続される。特に、本発明における直並列回路は、直列回路、並列回路、及び直列と並列との組み合わせのいずれか1つである。
【0015】
本発明のバッテリケースにおいて、従来の様々なバッテリを標準バッテリユニットとすることができるが、本発明の前記第二の目的及び第三の目的に記載の標準バッテリユニットも用いられる。従って、特に説明しない場合には、本発明の標準バッテリユニットは、従来バッテリからなる標準バッテリユニット、及び本発明の第二の目的及び第三の目的に記載の標準バッテリユニットの総称である。説明の便宜上、本発明の後述する記載では、従来バッテリからなる標準バッテリユニット、並びに本発明の第二の目的、及び第三の目的に記載の標準バッテリユニットをバッテリによって総称する。
【0016】
本発明のバッテリケースにおいて、必要に応じて、各バッテリチャンバーは、一端に標準バッテリユニットの入口が設けられ、他端に標準バッテリユニットの出口が設けられる。
前記バッテリケースにおいて、同一のバッテリチャンバーにバッテリの装入及び退出を兼ねる出入口が1つのみ設けられる。また、バッテリが偶然によって脱落し、水又は他の異物が入ることを防止するために、前記バッテリチャンバーの入口、出口又は出入口に開閉式の保護カバーが設けられる。前記保護カバーとバッテリケースとは締付部材によって接続されてもよいし、バヨネット構造、ヒンジ構造、ロック構造、又はねじ構造によって接続されてもよい。
水又は異物がバッテリチャンバーに入ることによる短絡又は断路等の故障を防止するために、必要に応じて、封止要素又は封止構造が、前記保護カバーと前記バッテリケースとの間に設けられる。前記封止要素としては、封止カバー、封止スペーサー、封止リング、封止バーなどが挙げられる。前記封止構造としては、バヨネット構造などがある。
【0017】
本発明に係るバッテリケースの電極接触レールは、バッテリの装入方向の側面において、バッテリの電極に対応する部位に設けられる。標準バッテリユニットが配置された後、バッテリの電極が電極接触レールに正確に接触し、電極接触レールの直列及び/又は並列が予め設置され、バッテリユニットを有し、バッテリが正確に配置されると、必要なバッテリパック電圧及びバッテリパック容量に達する。本発明のバッテリケースの電極接触レールは、様々な位置に設けることができる。
【0018】
例えば、各バッテリチャンバー内において、少なくとも1つの電極接触レールは、バッテリの電極に接触する方向に湾曲弾性を有する良導体からなり、前記良導体の材料より柔軟な弾性材料によってバッテリケースに結合される。必要に応じて、電極接触レールとバッテリケースとの間に絶縁材料層が更に設けられる。或いは、各バッテリチャンバー内において、少なくとも1つの電極接触レールは、剛性がより大きい良導体からなり、電極接触レールとバッテリケースとの間に弾性要素が設けられる。必要に応じて、電極接触レールとバッテリケースとの間に絶縁材料層が更に設けられる。或いは、電極接触レールをバッテリの電極に対して移動又は回動することもできる。
即ち、電極接触レールが固設されたのではなく、必要に応じてバッテリの電極に接触し、又は分離することができる。電動車両の車両類型及び負荷によって、バッテリケースにおいて、バッテリの数又はバッテリ間の直並列及びその組み合わせを制御することによって、適当な電圧及び電気エネルギーの総容量を得られる。この目的を実現するために、バッテリケースにおける陽極接触片及び陰極接触片は、対応して分断されるように設置されてもよい。電極接触片の分断されたセクション同士の異なる接続方式によって、各バッテリ間の直列及び/又は並列を実現できる。これによって、陽極接触片及び陰極接触片が分断されるように設置することで複数のサブバッテリパックが構成され、前記サブバッテリパック間の直列及び/又は並列の組み合わせによって、適切な電圧及び電気エネルギーの総容量が得られる。
【0019】
本発明のバッテリケースのガイドレールは、摺動ガイドレール又は転動ガイドレールである。前記転動ガイドレールは、典型的には回転ローラからなり、又は回転ローラ及びガイド伝動ベルトからなる。他の転動ガイドレールであってもよい。前記滑動ガイドレールとしては、バッテリチャンバー内に固定されるガイドバーであってもよいし、バッテリケース自身の側壁に設けられるガイド凹凸構造等であってもよく、バッテリを固定及びガイドできればよい。車両が走行するとき、振動によってバッテリを衝撃し、脱落電弧又はバッテリを損壊することを防止するために、ガイドレールとバッテリケースとの間に弾性緩衝スペーサーが設けられる。前記弾性緩衝スペーサーとしては、ゴム材料、弾性発泡材料又は弾性ポリウレタン材料等の弾性材料からなる。これによって、減振性能に影響しないとともに、標準バッテリユニットの角部又は突出部位に弾性緩衝パッドを設けるとき、バッテリからの放熱による不利な影響を防止することができる。
【0020】
本発明のバッテリケースのバッテリの着脱駆動機構は、バッテリをバッテリケースに装入又は退出するために、更に設けられる。前記着脱駆動機構は、制御システム、駆動電機、減速装置、及び伝動装置からなる。前記伝動装置は、ベルト伝動、又はスプロケット伝動、又は歯車とラックとの伝動、或いはウォームホィールとウォームとの伝動、又はボールとボルトとの伝動である。前記着脱駆動機構は、制御システム、制御弁、及びシリンダ又は液圧シリンダからなる。
【0021】
バッテリをバッテリケースに位置決めるとともに、使用中、バッテリケース内のバッテリが偶然により振動又はずれることを防止するために、本発明のバッテリケースにおいてバッテリ位置決め機構が設けられる。前記バッテリ位置決め機構は、バッテリチャンバーに進入又は退出させる可動ブロックであり、バッテリチャンバー内の標準バッテリユニットのロッキングを実現又は解除するように、前記可動ブロックをバッテリチャンバーに進入又は退出させるように制御できる。これによって、ガイドレール等の他の構造によって、バッテリケース内のバッテリの位置決めを実現できる。
【0022】
また、標準バッテリユニットを装入するとき、陽極と陰極との間違いによる不良影響を防止するために、バッテリケースにおけるバッテリチャンバー内に標準バッテリユニット電極の自動識別装置が更に設けられてもよい。前記自動識別装置は、異なる寸法の電極のために設けられるバッテリケースのサイズが異なるチャンバー構造であってもよいし、バッテリチャンバー内に固設され、標準バッテリユニットの溝に適合する突起又は止め釘等であってもよく、バッテリチャンバーの入口又は出入口に設置され、電極に対する特定形状の開口を有するバッフル板であってもよい。
【0023】
使用中、バッテリケース内のバッテリを適時に放熱し、高温によるバッテリ、バッテリケース及び他の設備の損壊を防止するために、バッテリケース内又はバッテリケースの周囲に冷却放熱システムが設けられる。
前記冷却放熱システムは、吸気ポート及び排気ポートが設けられる空冷通路であってもよい。前記吸気ポートにおいて、交換又は洗浄可能なろ過網が設けられる。バッテリの周囲において通風サブ通路が設けられる。前記通風サブ通路が空冷通路を介して外部空気に連通され、空冷通路にファンが設けられて強制的に通風する。又は、空冷通路の吸気ポートに車両走行の気動圧力を通風動力の動圧とする集気ポートが設けられる。冷却放熱システムも循環放熱管路であってもよい。前記循環放熱管路は、吸熱部、放熱部、循環接続管、及び動力循環ポンプからなり、前記循環放熱管路内に冷媒があり、吸熱部がバッテリの周囲に設けられ、又はバッテリの外壁に接触される。前記放熱部が外部の流通空気に接触され、又は放熱外殻に接触される。
【0024】
前記冷却放熱システムは、蒸発部、凝縮部、上昇管、及び下降管からなる重力型熱パイプであってもよい。前記蒸発部及び前記凝縮部の少なくとも1つは、複数の連通されるカランドリアからなる。前記カランドリア内に低沸点冷媒がある。前記蒸発部とバッテリが密接に接触され、又は良熱伝導材料によってバッテリに接触され、又はバッテリの周囲に配置される。前記凝縮部が前記蒸発部の上方に設けられ、前記上昇管及び前記下降管によって蒸発部に連通され、前記凝縮部が外部の流通空気に設けられ、又は放熱外殻に接触される。前記放熱外殻は、外部の流通空気に接触される少なくとも一部のバッテリケースの外殻、又は少なくとも一部の電動車両の外殻を備える。
【0025】
本発明の充電可能な標準バッテリユニットを本発明のバッテリケース内に取り付けることで、本発明の電動車両の電気エネルギー急速補給方法に適用可能な充電可能なバッテリパックが構成される。
前記標準化バッテリセルは、寸法がより小さく、適用性が高いので、この充電可能なバッテリパックを各電動自転車、電気自動車、電気バス、電車等の電動車両に用いると、ガソリンスタンドに類似する充電設備を大規模に建設することに有利であり、本発明の電動車両の電気エネルギー急速補給方法によって、電動車両を急速に充電でき、電動車両の普及に良好な条件を提供できる。
【0026】
当然のことながら、従来のガソリンスタンドに対応する施設を設けて電動車両にバッテリ交換、充電のサービスを提供するとともに、循環の使用のために、ガソリンスタンドで交換したバッテリを随時に充電する。同様に、トロリーポールと電力網を有する(有線)の都市電車は、車両の消耗電力によって、指定のストップでバッテリの交換及び充電を行い、トロリーポールを根本的に除去することができる。これによって、従来の電動車両の充電時間が長すぎて、広範囲に普及できないという社会問題が根本的に解決できる。
自動充電のために、緩速充電インタフェース及び対応する変電装置がバッテリケースに設けられる。これによって、例えば、駐車場に駐車する等の余った時間で電動車両を充電することができる。ピーク電力で充電することが好ましいが、風力発電又は太陽光発電によって充電することもできる。更に、交換可能なバッテリの在庫がない充電ステーションで急速に充電できるように、バッテリケースに電気ネルギー補給インターフェース及び対応する電気エネルギー補給変電装置が設けられる。
【発明の効果】
【0027】
本発明の電動車両の電気エネルギー急速補給方法は、標準化の小型バッテリセルからなる標準バッテリユニットによって電気エネルギーを供給し、電動車両のバッテリケースに設置される標準バッテリユニットを急速に着脱することによって、電動車両の電気エネルギー補給が実現される。電動車両の仕様によって、標準バッテリユニットを規格化してから、従来のガソリンスタンド又は車両の固定ストップで電動車両をバッテリ交換及び充電することによって、電動車両の充電を現在の自動車給油と同程度に急速に充電することができる。交換されたバッテリは、繰り返して使用するために、ガソリンスタンド又は車両のストップで改めて充電される。なお、当然ながら、ガソリンスタンドに類似する大規模な充電設備を建設してもよい。
【0028】
本発明の電動車両の電気エネルギー急速補給方法によれば、直前の電動車両の充電時間が長すぎ、運転手の待ち時間が長くなり、かつ敷地面積が大きくて広範囲に普及し難いという社会問題が解決され、電動車両の適用を促進することに有利であるとともに、省エネルギーであり、排気ガスを減少でき、騒音を低減できるので環境保護の目的も実現できる。
【0029】
本発明の標準バッテリユニットは、使用するのに便利であり、性能が信頼でき、特に、本発明の電動車両の電気エネルギー急速補給方法に適用される。本発明の標準バッテリユニットは、寸法が小さく、重量がより軽く、操作が容易で、適用性が高いので、市場におけるほとんどの車両類型に適用でき、総表面積が大きく、放熱しやすい。本発明の標準バッテリユニットによれば、電動車両に中低電圧のバッテリを用いることができ、充電及び使用時に更に安全になる。本発明のバッテリケースは、構造が簡単で、動作が信頼でき、バッテリを容易に交換でき、更に、放熱装置が設けられるので、安全で信頼でき、様々な電動車両に適用でき、適用範囲が非常に広い。
【0030】
本発明の標準バッテリユニットを本発明のバッテリケースに装入してなる充電可能なバッテリパックを、電動車両に装備した後、必要に応じて、バッテリケース内の標準バッテリユニットを急速に交換でき、充電が更に便利で快速になる。
【0031】
以上説明したように、本発明の電動車両の電気エネルギー急速補給方法及びその給電装置は、電動自転車、電気自動車、電気バス、電車、有線電車等の様々な電動車両、及びデュアルモード電動車両又は電動船舶等の電気駆動交通機関に適用でき、広い市場があり、経済効果及び社会効果が非常に大きいので、重要な適用価値を有し、国及び人々に有益な技術である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】図1は、本発明に係る標準バッテリユニットの構造概略図の1である。
【図50】図50は、図1の左側面図である。
【図2】図2は、本発明に係る標準バッテリユニットの構造概略図の2である。
【図51】図51は、図2の左側面図である。
【図3】図3は、本発明に係る標準バッテリユニットの構造概略図の3である。
【図52】図52は、図3の左側面図である。
【図4】図4は、本発明に係る標準バッテリユニットの構造概略図の4である。
【図53】図53は、図4の左側面図である。
【図5】図5は、本発明に係る標準バッテリユニットの構造概略図の5である。
【図54】図54は、図5の左側面図である。
【図55】図55は、本発明に係る標準バッテリユニットの構造概略図の6である。
【図6】図6は、本発明に係る標準バッテリユニットの構造概略図の7である。
【図7】図7は、本発明に係る標準バッテリユニットの構造概略図の8である。
【図8】図8は、図7の左側面図である。
【図9】図9は、本発明に係る標準バッテリユニットの構造概略図の9である。
【図56】図56は、図9の左側面図である。
【図57】図57は、図9に示す本発明の標準バッテリユニットの外形の概略図の1である。
【図58】図58は、図9に示す本発明の標準バッテリユニットの外形の概略図の2である。
【図10】図10は、本発明に係るバッテリケースの構造概略図の1である。
【図11】図11は、図10のA−Aに沿った断面図である。
【図12】図12は、図11に示す本発明のバッテリケースの適用概略図である。
【図13】図13は、図12のB−Bに沿った断面図である。
【図14】図14は、本発明に係るバッテリケースの構造概略図の2である。
【図15】図15は、本発明に係るバッテリケースの構造概略図の3である。
【図16】図16は、本発明に係るバッテリケースの構造概略図の4である。
【図59】図59は、図16に示すバッテリケースにおける電極接触レールの接続原理図である。
【図17】図17は、図16のC−Cに沿った断面図である。
【図18】図18は、図16に示す本発明のバッテリケースの適用概略図である。
【図19】図19は、図18のE方向概略図である。
【図20】図20は、本発明のバッテリケースの構造概略図の5である。
【図21】図21は、図20のF方向概略図である。
【図22】図22は、図20に示す本発明のバッテリケースの適用概略図である。
【図23】図23は、図16及び図20に示す本発明のバッテリケースの適用概略図である。
【図24】図24は、本発明のバッテリケースの構造概略図の6である。
【図25】図25は、図24のK方向概略図である。
【図61】図61は、図24に示すバッテリケースの電極接触レールの構造概略図である。
【図26】図26は、図24において標準バッテリユニットと電極接触レールとの間の回路を示す概略図である。
【図27】図27は、図24に示す本発明のバッテリケースの適用概略図である。
【図28】図28は、本発明のバッテリケースの構造概略図の7である。
【図29】図29は、本発明に係る標準バッテリユニットの構造概略図である。
【図30】図30は、図29の左側面図である。
【図31】図31は、本発明のバッテリケースの構造概略図の8である。
【図32】図32は、図31の上面図である。
【図33】図33は、図31に示す本発明のバッテリケースの適用概略図である。
【図34】図34は、本発明のバッテリケースの構造概略図の9である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
実施例1
図1及び図50に示すように、本発明の標準バッテリユニットは、1つのバッテリセル87を有する。バッテリセル87の陽極に、良導体材料である金属から形成されるバネからなる弾性伸縮構造17が設けられる。
異物がバネ17内に入ることを防止するために、バネ17の先端には良導体材料である金属からなる電極キャップ16が更に設けられる。電極キャップと陽極とは相対的に摺動可能である。また、電極キャップは、バネ17によって付勢されているので、常に陽極に接続される。本実施例では、バッテリセルの陰極は、通常のプレート構造を用いている。
【0034】
本実施例におけるバッテリセル87は、鉛酸バッテリ、鉛酸コロイドバッテリ、金属水素化物/ニッケルバッテリ、リチウムイオンバッテリ、及びリチウム金属バッテリから選ばれるいずれかであって、分解できない独立のバッテリセルである。
【0035】
弾性伸縮構造が電極に設けられているため、使用中、電極は、伸縮量を自由に調整でき、接続し合う回路の接続ポートに常に確実に接触され、作動性能も更に安定になる。
【0036】
本実施例中では、円柱形のバッテリセル87を一例として説明したが、実際に適用するとき、長方形のバッテリセル又は他の形状のバッテリセルも採用できる。いずれも本発明の保護範囲内にある。この点については、特に説明が必要ない場合には、本発明の全ての標準バッテリユニットに適用できるので、以下の実施例では重複して説明しない。
【0037】
実施例2
図2及び図51に示す本発明の標準バッテリユニットは、実施例1との相違点は、バッテリセル87の両端にそれぞれの端面から突出する電極が設けられ、陽極及び陰極に弾性伸縮構造17及び19がそれぞれ設けられる点である。
本実施例では、弾性伸縮構造17及び19は、いずれも弾性ゴム材料からなる。
弾性伸縮構造17に設けられる電極キャップ16は、良導体材料である金属からなり、導線28を介してバッテリセル87の陽極に接続される。
弾性伸縮構造19に設けられる電極キャップ18は、良導体材料である金属からなり、導線29を介してバッテリセル87の陰極に接続される。
電極キャップの偶然の脱落による不良の影響を避けるため、電極キャップと電極との接続強度について注意すべきである。
【0038】
本実施例では、長方形のバッテリセル87を一例として説明し、電極キャップ16の横断面が円形である。また、電極キャップ18の横断面も円形であってもよい。簡単な通常の形状であるから、文字のみで説明して、図示しない。また、陰極と陽極とを区別するために、電極キャップ16が電極キャップ18より大きく示されている。
【0039】
実際に説明したいのは、電極キャップの外形を正方形、三角形等の他の形状に形成してもよい。更に、電極キャップ16と電極キャップ18とを色、寸法、形状等から区別することができる。寸法によって自動識別化を最も容易に実現でき、電極方向の入れ違いを効果的に防止できる。また、弾性伸縮構造は、上述した金属バネ及びゴム材料からなる他に、弾性ポリウレタン等の材料によっても、同様の効果を実現できる。
【0040】
実施例3
図3及び図52に示す本発明の標準バッテリユニットは、実施例2との相違点が、例えば、円柱形のバッテリセル87として、弾性伸縮構造17及び19がいずれも金属バネからなり、電極キャップ16及び電極キャップ18の横断面が正方形に設けられる点である。
また、標準バッテリユニットを繰り返して着脱するときに過度の摩損によって損壊されることを防止するために、バッテリセル87上に耐摩耗層15が更に設けられる。本実施例では、前記耐摩耗層15は、耐摩耗性及び耐熱性を有するエンジニアリング・プラスチックからなる。
【0041】
本実施例に記載の標準バッテリユニットは、耐摩耗層15を有するので、標準バッテリユニット自身を確実に保護でき、標準バッテリユニットの外殻に対する摩損を低減できるので、製品の使用寿命が大幅に向上する。
【0042】
標準バッテリユニットの放熱のために、耐摩耗層は、標準バッテリユニットが使用中に外部構造に接触する部位のみにおいて、適切かつに部分的に設置されるのが好ましい。当然ながら、放熱性が極めてよい材料からなる耐摩耗層であれば、電極位置以外に、標準バッテリユニットの全面に設置される可能性もあるが、放熱性及びコスト低減の面から見て、適切かつ部分的に設ければよい。耐摩耗層は、前記エンジニアリング・プラスチック以外に、発泡材料又はポリウレタン等の材料から形成されてもよく、緩衝機能を有していてもよい。
【0043】
実施例4
本発明においては、陽極及び陰極が、それぞれバッテリセル87の両端に設けられる構造以外に、陽極及び陰極がバッテリセル87の同一端に設けられる構造にも適用できる。図4及び図53に示す本発明の標準バッテリユニットは、実施例3との相違点が、バッテリセル87の外形が長方形であり、かつその陽極及び陰極が同一端面に設けられる点である。陽極と陰極を区別するため、陽極に接続される電極キャップ16が赤色であり、陰極に接続される電極キャップ18が緑色である。なお、以上の色は図示せず、文字のみで説明する。
【0044】
また、外部衝撃による偶然の損壊を防止するために、弾性緩衝パッド80が本発明の標準バッテリユニットに更に設けられる。本実施例では、放熱のために、弾性緩衝パッド80が同様に部分的に設けられる。弾性緩衝パッド80はゴム材料からなる。
【0045】
弾性緩衝パッドを設けることによって、標準バッテリユニットの偶然な損壊に抵抗する能力が大幅に大きくなるので、製品の使用寿命の向上に有利である。更に、弾性緩衝パッドも外部構造に接触する標準バッテリユニットの表面に設けられるので、標準バッテリユニットを効果的に保護でき、過度の摩損が避けられる。従って、弾性緩衝パッドも耐摩耗層の作用を有する。
【0046】
弾性緩衝パッドは、ゴム材料以外にも、弾性ポリウレタン、又は弾性発泡材料等の材料からなってもよい。
【0047】
色によって電極を区別できるが、バッテリの電極を自動で識別してエラー修正するために、陽極電極キャップと陰極電極キャップとを異なる形状、又は異なる寸法に設けることが好ましい。
【0048】
実施例5
図5及び図54に示す本発明の標準バッテリユニットは、実施例1との相違点が、標準バッテリユニットは、4つの円柱形のバッテリセル87を2つずつ直列してから導線82によって並列に接続され、使用中に分解できない標準外殻58内に設けられる点である。
標準外殻58に、陽極81及び良導体である金属板からなる陰極83を有する電極が設けられる。陽極81は導線82を介してバッテリセル87からなるバッテリパックに接続される。
前記「使用中」とは、標準バッテリユニットの正常な使用寿命の周期内である。本実施例において、標準外殻58は、絶縁性のエンジニアリング・プラスチック材料からなる。放熱のために、標準外殻58には外部に連通するための貫通孔62が複数設けられる。バッテリセルと標準外殻との隙間、及び貫通孔62によって、バッテリセルの作動時の熱を放熱する通路が形成される。
【0049】
本実施例の技術原理を説明するために、標準外殻内に4つのバッテリセルを設けることを一例として説明したが、実際に適用するときには、必要に応じて、バッテリセルの数を適宜調整できる。また、本実施例の技術原理に基づき、標準外殻内のバッテリセル間の接続関係は、2つずつ直列されてから導線によって並列に接続される以外に、必要に応じて、直列、並列、又は直列と並列との組み合わせによって接続されてもよい。その基本原理は、バッテリセル間の直列によって標準バッテリユニットの定格電圧を拡充し、バッテリセル間の並列によって標準バッテリユニットの容量を拡充することである。なお、接続としては、導線だけでなく、良導体である金属板、金属バー等の材料を用いても同様の効果が得られる。
【0050】
実施例6
図5及び図55に示す標準バッテリユニットは、実施例5との相違点が、標準外殻58内に8つのバッテリセル87が設けられる点である。
前記バッテリセルは、4つずつの両列で標準外殻58に設けられ、両列のバッテリセルが導線82によって並列されてから陽極81に接続される。具体的な接続回路は、通常技術であり、非常に簡単なので、ここでは図面を参照して説明しない。
【0051】
本実施例に記載の技術原理に基づき、実施例5に記載の技術原理を参照して分かるように、本発明の標準バッテリユニットは、必要に応じて、標準外殻内のバッテリセルの数及び配列方式を変更することができ、いずれも本発明の保護範囲内に含まれる。
【0052】
実施例7
図6に示す標準バッテリユニットは、実施例5との相違点が、標準バッテリユニットの陽極に弾性伸縮構造17が設けられ、該弾性伸縮構造17が良導体材料である金属からなるバネによって構成される点である。異物がバネ内に入ることを防止するため、バネの先端に良導体材料である金属からなる電極キャップ16が更に設けられる。
【0053】
金属バネは良好な導電性を有するので、この金属バネによって電極キャップ16と標準バッテリユニットの陽極81とを直接接続でき、導線を設ける必要がない。
【0054】
当然のことながら、本実施例に記載の標準バッテリユニットの電極の弾性伸縮構造は、ゴム材料、又は弾性ポリウレタン材料から形成されていてもよい。
【0055】
実施例8
図7及び図8に示す標準バッテリユニットは、実施例7との相違点が、外形が長方形であるバッテリセル87を用いる点である。
バッテリセル87には、弾性ポリウレタン材料からなる弾性緩衝パッド80が設けられる。また、標準バッテリユニットの陽極では、電極キャップ16が導線84を介してバッテリセル87の陽極に接続される。標準バッテリユニットの陰極では、標準外殻58の端面から突出する電極が設けられ、電極に良導体である金属バネ19からなる弾性伸縮構造及び電極キャップ18が設けられる。電極キャップ18は導線85を介してバッテリセル87の陰極に接続される。
【0056】
このような標準バッテリユニットは、内部のバッテリセルに弾性緩衝パッドが設けられているので、外部衝撃に対する能力がより強くなる。更に、陽極及び陰極には、いずれも弾性伸縮構造が設けられているので、性能がより安定になる。
【0057】
実施例9
図9及び図56に示す標準バッテリユニットは、実施例8との相違点が、標準バッテリユニットの陽極及び陰極が標準外殻の同一端に設けられ、標準外殻58内の4つのバッテリセル87が、互いの電極間の接続及び導線86の接続によって4つのバッテリセルを直列してなるバッテリパックを構成する点である。
バッテリパックの陽極及び陰極は、それぞれ導線84及び導線85を介して陽極の電極キャップ16及び陰極の電極キャップ18に接続される。また、標準外殻58の表面にエンジニアリング・プラスチックからなる耐摩耗層15が更に形成される。標準バッテリユニットの陽極と陰極を区別するために、陽極の電極キャップ16及び陰極の電極キャップ18の横断面は、それぞれ円形及び正方形に形成される。
【0058】
本実施例では、標準バッテリユニットに耐摩耗層が設けられるので、耐摩耗性が更に向上し、使用寿命がより長くなる。本実施例では、上記原理に基づき、異なる形式のバッテリセルを用いて、本発明の標準バッテリユニットの具体的な形式が多種類存在する。例えば、バッテリセルの形状及び配置形式によって、本発明の標準バッテリユニットの形状は、図57又は図58に示すように形成されてもよい。いずれも本発明の保護範囲内に含まれる。
【0059】
実施例10
図10及び図11に示す本発明のバッテリケースは、絶縁性のエンジニアリング・プラスチックからなるバッテリケース主体1を有する。
複数の標準バッテリユニット7を収容可能なバッテリチャンバー101がバッテリケース主体1内に設けられる。バッテリチャンバー101内には、標準バッテリユニット7の装入方向に沿ってガイドレール8が設けられる。前記ガイドレール8は摺動ガイドレールであり、バッテリケース自身が凹凸構造を有している。バッテリチャンバー内に、バッテリの装入方向の側面に標準バッテリユニットの電極に直接接触する電極接触レールが更に設けられ、電極接触レールが陽極接触レール2と陰極接触レール4からなる。外部回路に接続される出力ポート3が陽極接触レール2に設けられ、外部回路に接続するための出力ポート6が陰極接触レール4に接続される。出力ポート3及び出力ポート6によって外部動力装置の回路に接続されることにより、電動車両に給電して、運転することができる。
【0060】
陽極接触レール2は、標準バッテリユニットの電極に接触する方向に湾曲弾性を有する良導体材料からなり、本実施例では銅材であり、銅材より柔軟な耐熱ゴムスペーサー100によってバッテリケース主体1と接続される。陰極接触レール4は、剛性がより大きい良導体材料からなり、本実施例では銅材である。標準バッテリユニットとの効果的な接触を確保するために、陰極接触レール4とバッテリケース主体1との間に弾性要素5が更に設けられる。本実施例における弾性要素5は金属コイルバネである。
バッテリチャンバー101の両端に入口及び出口がそれぞれ設けられる。入口及び出口に保護カバー9a及び9bがそれぞれ設けられる。水、異物又は塵埃等がバッテリチャンバーに入ることで回路が偶然の短絡又は断路することを防止するため、バッテリケース主体1に封止材90が設けられる。本実施例では、封止材90はゴム封止スペーサーである。また、標準バッテリユニットを円滑に装入するために、図11に示すように、陰極接触レール4は入口で部分的に湾曲され、ラッパ形状をなす。
【0061】
バッテリケース内にバッテリ位置決め機構が設けられる。
本実施例におけるバッテリ位置決め機構は、保護カバー9a及び9bに設けられる突起部である。即ち、バッテリチャンバー内に嵌め込まれるストッパー102及びストッパー103である。バッテリを装入するとき、バッテリ出口の保護カバー9b及びストッパー103を位置決めする。そして、バッテリチャンバー内に所定数のバッテリを装入してから、締付部材(具体的に図示しない)によって保護カバー9aとバッテリケースとを一体に接続する。このとき、ストッパー102がバッテリチャンバー内のバッテリを効果的に位置決める。本実施例では、電極が並列に接続されるので、標準バッテリユニットが位置決めされた後、バッテリの電極が電極の接触レールに接触され、バッテリが並列になり、バッテリパックが要求されるバッテリパック定格電圧及びバッテリパック容量になる。
【0062】
以下、従来のバッテリセルを標準バッテリユニット7として本発明のバッテリケースに適用する例を説明する。
本実施例では、バッテリケース内に設けられる標準バッテリユニット7は、具体的には、円柱形状のリチウムバッテリである。電動自転車に適用されるとき、図12及び図13に示すように、本実施例のバッテリケースと標準バッテリユニット7とからなる充電可能なバッテリパックを電動自転車10のフレーム11内に予め設置する。フレーム11は軽金属材料13からなる。標準バッテリユニット7は、バッテリケースのバッテリチャンバー内に設けられ、入口がサドル12の下方に設けられ、保護カバー9aとサドル12が一体に設置され、バッテリケースと保護カバーとの間の締付部材を開放してサドル12を開くと、保護カバー9aが同時に開ける。電動自転車10は充電する必要があるとき、バッテリ交換ステーションに入り、費用を納付してバッテリケース内の電力が不足している標準バッテリユニットを充電済の標準バッテリユニットに交換する。
【0063】
以下は具体的な方法である。
(1)電動自転車がバッテリ交換ステーションのバッテリ交換箇所に入って、運転手が標準バッテリユニットの仕様及び数量によって交換しようとする標準バッテリユニットを発注し、保護カバー9a及び9bを開き、バッテリケースをバッテリ交換状態に切替えるとともに、バッテリケース内の標準バッテリユニット7のロッキングを解除する。
(2)バッテリ交換装置(具体的に図示しない)の取付口と電気自動車のバッテリケースの入口とを結合し、バッテリ交換装置をオンにして、発注された標準バッテリユニットの仕様及び数量によって、バッテリケースの入口からフル充電された標準バッテリユニットを1つずつ送入するとともに、バッテリケースのバッテリチャンバー内の電力が不足している標準バッテリユニットがバッテリケースの出口から1つずつ退出させ、専用の容器に収納する。
(3)バッテリ交換装置は、装入された標準バッテリユニットの仕様、数量及び価格を同時に表示する。
(4)バッテリケース内の電力が不足している標準バッテリユニットが交換された後、バッテリ交換装置を外し、保護カバー9a及び9bを改めて固定し、バッテリパック内の標準バッテリユニットをロッキングし、電気自転車の充電が完了する。
(5)標準バッテリユニットは、バッテリケースに放置されてロッキングされた後、電極接触レールに正確に接触させて、電極接触レールによって組み合わせ、所定のバッテリパック定格電圧及びバッテリパック容量が達成される。
(6)この間、運転手が発注したバッテリ交換数に応じて費用を納付し、又は最終の実際に交換されたバッテリ数量によって費用を納付する。
(7)交換された電力が不足している標準バッテリユニットを充電庫で充電し、充電済の標準バッテリユニットをバッテリ庫に収納しておく。
【0064】
電動自転車の定格作動電圧がより低くなり、用いられる標準バッテリユニットの数も少なくて、重量もより軽いので、容易にバッテリを交換できる。カートリッジに装入するように充電された標準バッテリユニットをバッテリケースの入口から装入するとともに、バッテリケース内にあった電力が不足している標準バッテリユニットを出口から退出させる。なお、バッテリを全て退出させてから、装入してもよい。いずれも十分に便利で快速である。
【0065】
実施例11
図14に示す本発明のバッテリケースは、実施例10との相違点が、ガイドレール8がバッテリチャンバー内に固設されたガイドバーである点にある。
電動車両の運転中に振動による接触不良又はバッテリ標準ユニットの偶然な損壊等を防止するために、ガイドレール8とバッテリケースとの間に弾性ポリウレタン材料からなる弾性緩衝スペーサー14が更に設けられる。
【0066】
また、バッテリ7(即ち、標準バッテリユニット)が重複に充電し、着脱するときにガイドレール8と接触することが多すぎることで、過度に摩損されて損壊されることを防止するために、標準バッテリユニットにおいてガイドレール8に対応する位置に耐摩耗層15が設けられる。本実施例における耐摩耗層15は、テトラフルオロエチレン材料からなる。
また、標準バッテリユニット7の電極に弾性伸縮構造が設けられる。本実施例における弾性伸縮構造はバネ17からなる。異物がバネ内に入ることを防止するために、バネの端部に良導体材料である金属からなる電極キャップ16が更に設けられ、バッテリの電極上に弾性伸縮構造が設けられるので電極と陽極接触レールとの確実な接触が確保される。また、陰極接触レールとバッテリケースとの間に弾性要素が設けられる。このようなバッテリケースは、電極と電極接触レールとを常に良好に接触でき、高い信頼性を有している。
【0067】
本実施例の標準バッテリユニットは、耐摩耗層15が設けられているので、使用寿命がより長くなる。本実施例のバッテリケースは、ガイドレールとバッテリケースとの間に弾性緩衝スペーサー14が設けられているので、耐振動性も大幅に向上し、性能が更に安定になり、使用寿命も長くなる。
【0068】
実施例12
図15に示すように、本実施例と実施例11との相違点は、標準バッテリユニット7上に弾性ゴムからなる弾性緩衝パッド80が直接設けられる点である。これによって、本実施例のバッテリケースでは、ガイドレール8とバッテリケース主体1との間に弾性緩衝スペーサーを更に設ける必要がなくなり、ガイドレール8とバッテリケース主体1とを直接固定すればよい。
【0069】
このような本発明の標準バッテリユニットによって、バッテリチャンバー内の空間が節約され、バッテリケース全体の寸法がコンパクトになり、電動車両の空間利用率が向上する。また、弾性緩衝パッド80は、標準バッテリユニット7とガイドレールとの間の過度な摩損を防止できるので、弾性緩衝パッド80は耐摩耗層としても機能する。
【0070】
実施例13
図16、図59及び図17に示す本発明のバッテリケース及び標準バッテリユニットは、実施例11との相違点が、バッテリケース内にバッテリチャンバー101が2つ設けられる点である。2つのバッテリチャンバーにおける標準バッテリユニットからなるサブバッテリパックは、最終的に導線20を介して並列接続される。並列回路は公知技術であり、非常に簡単であるため、本実施例では、2本の導線20によって2つのバッテリチャンバーをどのように並列接続するかについては詳しく説明しない。
【0071】
ガイドレール8は、絶縁性で表面が滑らかなベークライト材料からなる。ガイドレールの下には、ゴム材料からなり、標準バッテリユニット7の摩損を低減できる弾性緩衝スペーサー14が設けられる。従って、標準バッテリユニット7に耐摩耗層が設けられる構造は、バッテリに耐摩耗層を設けることでバッテリの放熱に対する不利な影響が防止できる。バッテリケース内のバッテリからの放熱のために、バッテリケースに外部に連通される貫通穴22が複数設けられる。
【0072】
また、標準バッテリユニット7に、陰極接触レール4に対応する電極にも弾性伸縮構造が設けられる。前記弾性伸縮構造はバネ19を有する。バネ19の端部に良導体材料である金属からなる電極キャップ18が設けられる。標準バッテリユニット7の陰陽両極は、標準バッテリユニットの両端に設けられ、かつ標準バッテリユニットの対応端面から突出する。バッテリの陰陽両極を区別し、誤用を防止するために、電極キャップ18及び電極キャップ16は寸法の他に、形状も異なる。
【0073】
本実施例では、電極キャップ16が円柱形状であり、電極キャップ18が正方形である。陽極接触レール2及び陰極接触レール4は、外部回路に接続するための出力ポート3及び出力ポート6にそれぞれ接続する。本実施例では、出力ポート3及び出力ポート6は、いずれも導線である。使用中、バッテリケース内のバッテリの熱を適宜に放熱するために、バッテリケース内に冷却放熱システムが設けられる。前記冷却放熱システムは、吸熱部23、放熱部26、循環接続管24、及び動力循環ポンプ25からなる循環放熱管路である。循環放熱管路内に冷媒が装入され、動力循環ポンプ25が冷媒の循環に動力を供給し、吸熱部23がバッテリケース内のバッテリ7の周囲に設けられ、冷媒が吸熱部に運ばれるときバッテリケース内の熱を放熱しバッテリの温度を降下させる。放熱部26が外部の流通空気に接触し、吸熱後の冷媒が放熱部に移動されるときに熱を空気に放熱し、冷却後の冷媒が循環接続管を介して吸熱部に戻り、次の循環を開始する。
【0074】
バッテリチャンバー101の入口及び出口に保護カバー9a及び9bがそれぞれ設けられる。保護カバー9a及び9bとバッテリケースとの間は、バヨネットによって接続される。異物の混入を防止するために、保護カバーとバッテリケースとの間に封止材90が設けられる。
本実施例では、封止材90は保護カバーに設けられ、ゴム、プラスチック材料からなるバヨネット構造であり、バッテリケースのバヨネット部分に係合された後、自己封止を形成できる。入口及び出口にバッテリ位置決め装置が更に設けられる。本実施例では、バッテリ位置決め装置は、バッテリチャンバーを挿抜可能な可動ブロック21である。
【0075】
また、本発明のバッテリケースにおける標準バッテリユニットは、中低圧バッテリであり、システムの定格電圧を適度に大きくするために、各バッテリチャンバー101における標準バッテリユニット7の間も直列に設けられる。このために、図59に示すように、本実施例では、電極接触レールが部分的に複数のセクションに分断されるように設けられ、標準バッテリユニットを円滑に挿入するために、陽極接触レールのセクション同士の間に絶縁材料セクション91によって一体に接続されるとともに、陰極接触レールのセクション同士の間も絶縁材料セクション91によって一体に接続される。陽極接触レールのセクションと陰極接触レールのセクションとの間は導線によって順次に直列に接続される。
【0076】
図59に示すように、陽極接触レールのセクション2.1と陰極接触レールのセクション4.2との間、陽極接触レールのセクション2.2と陰極接触レールのセクション4.3との間・・・乃至陽極接触レールのセクション2.nと陰極接触レールのセクション4.(n+1)との間は、それぞれ導線92によって接続され、電極接触レールの端部の陽極接触レールのセクション2.(n+1)、及び陰極接触レールのセクション4.1に出力ポート3及び出力ポート6が設けられる。これによって、標準バッテリユニットに装入された後、隣接する標準バッテリユニット間は順次に直列に接続され、直列の給電バッテリパックを構成する。
【0077】
電気自動車に適用する場合、図18及び図19に示すように、本実施例のバッテリケース及び標準バッテリユニットを組み立て充電バッテリパックを構成して電気自動車27のDのところに予め設置し、出力ポート3及び出力ポート6を介して自動車駆動装置の回路に接続し、電気自動車に動力を提供する。電気自動車27が充電される必要があるとき、バッテリ交換ステーションに入って費用を納付してバッテリケース内の電力が不足している標準バッテリユニットを充電された標準バッテリユニットに交換する。
【0078】
以下は具体的な方法である。
(1)電気自動車がバッテリ交換ステーションのバッテリ交換箇所に入り、運転手が標準バッテリユニットの仕様及び数量によって交換しようとする標準バッテリユニットを発注し、保護カバー9a及び9bを開き、バッテリケースをバッテリ交換状態に切替えるとともに、可動ブロック21を抜いて標準バッテリユニット7のロッキングを解除する。
(2)バッテリ交換装置(具体的に図示しない)の装入口と電気自動車のバッテリケースの入口とを結合し、バッテリ交換装置をオンにして、発注された標準バッテリユニットの仕様及び数量に応じて、バッテリケースの入口からフル充電された標準バッテリユニットを1つずつ送入するとともに、バッテリケースのバッテリチャンバー内の電力が不足している標準バッテリユニットをバッテリケースの出口から1つずつ退出させ、専用の容器に収納される。
(3)バッテリ交換装置は、装入された標準バッテリユニットの仕様、数及び価格を同時に表示する。
(4)バッテリケース内の電力が不足している標準バッテリユニットが交換された後、バッテリ交換装置を外し、保護カバー9a及び9bを改めて固定し、可動ブロック21を挿入し、バッテリパック内の標準バッテリユニットをロッキングし、電動車両の充電が完了する。
(5)標準バッテリユニットがバッテリケースに放置されてロックされた後、電極接触レールに正確に接触させて、電極接触レールと組み合わせて所定のバッテリパックの定格電圧及びバッテリパック容量が達成される。
(6)この間、運転手が発注したバッテリ交換数に応じて費用を納付するか、又は最終の実際に交換されたバッテリ数量によって費用を納付する。
(7)交換された電力が不足している標準バッテリユニットを充電庫で充電し、充電済の標準バッテリユニットをバッテリ庫に収納しておく。
【0079】
また、本実施例では、2つの循環放熱管路を配置することを例として説明したが、実際に、必要に応じて1つのみを設置してもよい。また、管路は、バッテリを放熱できれば、他の構造で構成されてもよい。冷却放熱システムは、バッテリの周囲に設けられる以外に、バッテリチャンバー内に設けられ、バッテリの外壁に直接接触することもでき、放熱効率が向上する。放熱部は、本実施例のように外部流通空気に接触する以外に、電動車両の放熱外殻に接触してもよい。前記放熱外殻は、放熱のための車体外殻部分又はバッテリケース外殻部分であってもよい。
【0080】
本実施例に記載の技術原理により、所定の作動電圧及び容量を満たすために、実際の状況によって、単独のバッテリチャンバーの寸法及び標準バッテリユニットを収容する数を調整できるだけでなく、バッテリチャンバーの直列又は並列関係も調整でき、更にバッテリチャンバー数量も調整できる。
例えば、本実施例の接続方式によって、電圧が3.3Vであり、容量が60A・hの標準バッテリユニット(本実施例では、リチウム金属バッテリである)を用いれば、n+1=100のとき、バッテリケースの総電圧は各チャンバーの直列総電圧が330Vになり、総容量は2つのチャンバーの容量の和が120A・hになる。各バッテリチャンバー内に50個の標準バッテリユニットを設置すれば、4つのバッテリチャンバーを2つずつ直列してから、並列することで、総電圧も330Vになり、総容量も120A・hになる。これによって、総電圧及び総容量に対する要求が同じであるときに、電気自動車内の可用空間の分布、及び標準バッテリユニットの大きさによって、バッテリチャンバー及びバッテリケースの形状、寸法、数、及び分布を最適化できるので、電気自動車全体の優れた設計が大幅に容易になる。
【0081】
実施例14
図20及び図21に示す本発明のバッテリケース及び標準バッテリユニット7は、実施例13との相違点が、バッテリチャンバーが“U”字形に設けられ、バッテリチャンバーの外側にベークライト材料からなるガイドレール8が用いられる点である。
また、バッテリチャンバーの中部に回転可能な回転ローラ33及びガイドベルト32からなる回動ガイドレールが更に設けられる。標準バッテリユニット7の陰陽電極に弾性ポリウレタン材料からなる弾性伸縮構造17及び19がそれぞれ設けられる。弾性伸縮構造17及び19に、陰陽電極を電極キャップ16及び電極キャップ18に接続する導線28及び29が設けられる。陽極接触レール2及び陰極接触レール4に外部回路に接続するための出力ポート3、6が設けられる。
【0082】
ここで、出力ポート3及び6は、いずれも標準ホルダーである。バッテリチャンバーの出口及び入口に保護カバー9が設けられる。保護カバー9は、一端がバッテリケース主体1に枢着され、他端がバヨネットを介してバッテリケースに堅固に接続される。保護カバーに設けられる封止材90は、保護カバーを係合した後、バッテリチャンバーを封止する。本実施例では、封止要素は弾性ポリウレタンの封止バーである。保護カバーに設けられる突起は、バッテリチャンバーに進入又は押し出し可能な可動ブロック104を構成する。保護カバー9を係合するとともに、可動ブロックはバッテリを自動的に位置決めする。また、標準バッテリユニット7を装入するとき、陽極と陰極との間違った装入を防止するために、バッテリチャンバー内に電極に対する自動識別装置206が更に設けられる。本実施例では、自動識別装置206は、標準バッテリユニット7のケースに設けられる溝に係合するピンである。
【0083】
バッテリケースには、放熱のための貫通孔22が設けられる。また、バッテリの周囲に設けられるバッテリケース主体1の表面に冷却放熱管路が設けられる。本実施例では、冷却放熱システムは重力型熱パイプであり、重力型熱パイプは、蒸発部、凝縮部35、上昇管30及び下降管31からなる。
蒸発部は、複数の連通される蒸発部のカランドリア34からなり、バッテリ周囲のバッテリケースの表面に囲まれる。カランドリア34内に低沸点冷媒があり、凝縮部35が蒸発部の上方に形成され、複数の連通されるカランドリアからなり、上昇管30及び下降管31によって蒸発部に連通される。凝縮部35が外部の流通空気にある。維持を容易にするために、上昇管30及び下降管31において制御弁36がそれぞれ設けられ、上昇管の最も高いところに低沸点冷媒を添加するための開口が設けられ、該開口に制御弁が設けられる。
【0084】
蒸発部は、バッテリの放熱を吸収した後、蒸発部のカランドリア34内の低沸点冷媒が気体に加熱され、上昇管30に沿って凝縮部35に入り、凝縮部が空気へ放熱した後、低沸点冷媒が液体に回復し、下降管31に沿って蒸発部に戻り、次の熱循環を開始する。このような重複の熱循環によって、バッテリケース内のバッテリの熱量が適時に放出でき、高温によるバッテリ、バッテリケース及び他の設備の損壊が避けられる。放熱過程中にエネルギーを余分に消耗せず、省エネルギーで環境を保護し、経済性もよく、熱パイプの熱伝導効率が高く、バッテリの作動中に温度がより低くなるので、その使用寿命の延長に有利である。
【0085】
また、本実施例では、バッテリチャンバー内の標準バッテリユニットの間は、互いに直列に接続され、その直列の原理が実施例13の原理と同じであり、図面を用いて説明しない。
【0086】
電気自動車に使用中、図22に示すように、本実施例のバッテリケース及び標準バッテリユニットを組み立てて充電可能なバッテリパックを構成し、図示の方向で電気自動車27のGのところに予め設置し、出力ポート3及び出力ポート6を介して自動車駆動装置の回路に接続され、電気自動車に動力を提供する。バッテリケースの容量を向上させるために、電気自動車に上述バッテリケース及び標準バッテリユニットからなる充電可能であり、並列されるバッテリパックを2セット設ける。各バッテリチャンバーに92個の電圧が3.6Vであり、容量が60A・hである標準バッテリユニット(リチウムイオンバッテリ)を設置すれば、バッテリケース内の標準バッテリユニットを直列して電圧が331Vになり、2つのバッテリチャンバーを並列してバッテリケースの総容量が120A・hになり、バッテリパック全体の電力貯蔵総量が39.7kWhになるとき、現在の電動車が100kmで15kWhの電力を消費することで見積もると、一回の充電で電気自動車は約265km走行できる。
【0087】
電気自動車27は充電する必要があるとき、バッテリ交換ステーションに入り、費用を払ってバッテリケース内の電力が減少した標準バッテリユニットを充電された標準バッテリユニットに交換すればよい。これは、バッテリケース内の標準バッテリユニット7の位置決めのロッキングを解除及び回復する操作以外に、実施例13の充電過程と同様である。
【0088】
本実施例の技術案以外に、蒸発部は、バッテリの外壁に、直接かつ密接に接触し、又は良好な熱伝導材料を介して接触させてもよい。この場合も良好な放熱効果が得られる。また、凝縮部は、外部の流通空気以外に、電動車両の放熱外殻に接触してもよい。特に、冷却放熱システムにおける重力型熱パイプは、低沸点冷媒自身の重力を動力として循環するので、使用するときに、凝縮部の位置を蒸発部より高くする必要がある。
【0089】
実施例15
図23に示すように、本実施例は、実施例13及び実施例14との相違点が、電気自動車27の異なる部位に1つ以上の充電可能なバッテリパックを同時に設置できる点である。
本実施例では、電気自動車のDのところに図16及び図17に示すような本発明のバッテリケースと標準バッテリユニットからなる充電可能なバッテリパックが設けられ、電気自動車のGのところに図20及び図21に示すような本発明のバッテリケースと標準バッテリユニットとからなる充電可能なバッテリパックが設けられる。
【0090】
また、Gのところに設けられる充電可能なバッテリパックは、重力型熱パイプからなる冷却放熱システムによってバッテリを放熱する以外に、本実施例では、冷却放熱システムが電気自動車の先端に設けられる空冷通路37を更に備える。吸気ポート及び排気ポートが空冷通路に設けられる。吸気ポートに交換又は洗浄可能なろ過網38が設けられる。バッテリケースに設けられる貫通孔22及びバッテリ間の隙間はバッテリ周囲で通風サブ通路を構成する。通風サブ通路は、空冷通路を介して外部の新鮮な空気に連通される。空冷通路の吸気ポートに車両の走行起動圧力を通風動力とする動圧集気ポートが設けられる。これによって、電動車両が走行するとき、外部の新鮮な空気が、空冷通路及び通風サブ通路に沿ってバッテリに直接に到達し、空気の流通時に自然にバッテリの熱量を放熱し、バッテリを降温する。当然ながら、空冷通路にファンを設けて強制的に通風することもできる。
【0091】
本実施例は、電気自動車に2つの充電可能なバッテリパックを設置した例を説明したが、車体空間及び実際の要求によって、最も多い充電可能なバッテリパックを設置してもよい。また、充電可能なバッテリパックは、同じであってもよいし、異なってもよい。
【0092】
実施例16
図24、図25、図61及び図26に示すように、本発明のバッテリケースは、実施例10との相違点が、2つのバッテリチャンバーを有し、各バッテリチャンバーにバッテリの装入及び退出を共通する出入口を1つのみ設け、各バッテリチャンバーの出入口にバッテリチャンバーから進入又は退出させる可動ブロック21が設けられる点である。
前記可動ブロック21は、一端がバッテリケース主体1に枢着され、他端がロック48を介してバッテリケースに固定して接続される。また、2つのバッテリチャンバーは、1つの保護カバー9を共用する。保護カバー9は、一端がバッテリケース主体1に枢着され、他端が締付部材(具体的に図示しない)を介してバッテリケースに固定して接続される。保護カバーとバッテリケースとの間には封止材90が設けられる。
【0093】
また、各バッテリチャンバー内に回転ローラからなる回動ガイドレールが設けられる。出入口端の2つの回転ローラは駆動回転ローラ39であり、スプロケット45、46及びチェーン95を介して駆動電機44に直接に駆動され、他の回転ローラは、従動回転ローラ40である。
【0094】
また、駆動回転ローラ39の同側の従動回転ローラ40は、スプロケット94と、スプロケット94aとチェーン97とからなる伝動チェーン、及びスプロケット96と、スプロケット96とチェーン97とからなる伝動チェーンによって、駆動回転ローラと同期して運転される。駆動電機44、制御システム43、減速装置42及び伝動装置は、バッテリ着脱駆動機構を構成する。本実施例では、伝動装置は、駆動回転ローラ及び従動回転ローラに設けられるスプロケット45、スプロケット46、スプロケット94、スプロケット96、スプロケット94a、スプロケット96a、チェーン95、チェーン97、及びチェーン98を備える。
電力によって駆動回転ローラ及びその同側の従動回転ローラを回転させ、標準バッテリユニット7を装入するとき、他側の従動回転ローラを回転させることで、標準バッテリユニット7がバッテリチャンバーに円滑に装入される。
【0095】
本実施例では、前記バッテリケースは、冷却放熱システムを更に備える。前記冷却放熱システムは循環放熱管路である。循環放熱管路は、吸熱部23、放熱部26、循環接続管24、及び動力循環ポンプ25からなる。循環放熱管路内に冷媒がある。動力循環ポンプ25は、冷媒の循環のための動力を供給する。吸熱部23の管路は、バッテリ7下方のバッテリケース内にあり、冷媒が吸熱部に流れるとき、バッテリケース内を放熱し、バッテリを降温する。放熱部26が外部の流通空気に接触され、吸熱後の冷媒が放熱部に流れるとき空気に放熱し、冷却後の冷媒が循環接続管を介して吸熱部に戻り、次の循環を開始する。更に、回転ローラとバッテリが接触するとき、押圧によってバッテリを損壊することを防止するために、駆動回転ローラ39及び従動回転ローラ40を含む全ての回転ローラの表面が弾性ゴムからなり、緩衝の作用を有する保護層41が設けられる。
【0096】
標準バッテリユニットを装入及び退出時の摩擦抵抗を下げるために、バッテリチャンバー内にテトラフルオロエチレン板からなり、連続的に摺動するガイドレール200が更に設けられる。また、標準バッテリユニット7を装入するときに、陽極と陰極の間違いによる不良を防止するために、バッテリチャンバー内に電極に対する自動識別装置206が更に設けられる。
【0097】
本実施例では、自動識別装置206は、異なる寸法の電極に対して、バッテリケースにおける異なる寸法のチャンバー構造である。陰極が設けられるチャンバーの寸法は、陰極の電極キャップ18よりやや大きいが、陽極の電極キャップ16の寸法より小さいので、標準バッテリユニットの電極の方向を間違ったら、標準バッテリユニットをバッテリチャンバーに入れることができない。
【0098】
図26に示すように、本実施例は、電極が同側にある4つの長方形状の標準バッテリユニット7を各バッテリチャンバーに設けるものであり、同一のチャンバー内の標準バッテリユニットを直列に接続してから、2つのバッテリチャンバーにおける直列されたバッテリパックを並列に接続する。
【0099】
図61に示すように、絶縁性のベークライト125に銅板を嵌めることで形成される電極接触レールを用いる。ベークライト125の上方にゴム弾性層115が更に設けられる。これによって、電極接触レールは、バッテリケース内に連続的に設置される。ゴム弾性層115を設けたので、バッテリの電極高さの範囲での差異を調整できる。また、図示する電極接触レールは、標準バッテリユニットの陽極123に接触するものである。即ち、陽極接触レール2であり、その銅板が陽極接触レールのセクション116である。標準バッテリユニットの陰極124に接触するためのものは、陰極接触レール4であり、その銅板が陰極接触レールのセクション117である。
【0100】
また、図26において、説明のために、電極接触レールの銅板を設けないセクションを「×」で示す。このように、陽極接触レールのセクション116と陰極接触レールのセクション117との間に交差して設けられる導線118により、バッテリチャンバーにおける標準バッテリユニット(1)、標準バッテリユニット(2)、標準バッテリユニット(3)及び標準バッテリユニット(4)が直列されて第1のバッテリパックが形成される。同じように、他のバッテリチャンバー内における標準バッテリユニット(5)、標準バッテリユニット(6)、標準バッテリユニット(7)及び標準バッテリユニット(8)が直列されて第2のバッテリパックが形成される。そして、導線119及び導線120によって、2つのバッテリチャンバーにおける第1のバッテリパック及び第2のバッテリパックが並列され、最後に、導線121によって陽極の出力ポート3に接続され、導線122によって陰極出力ポート6に接続される。
【0101】
当然のことながら、この技術原理によって、実際に適用するときに、必要に応じて標準バッテリユニットの数を増減して、バッテリチャンバーの寸法及び容量が適切であるバッテリケースが用いられる。又は、様々な要求を満たすために、異なる陽極接触レール及び陰極接触レールの複数のセクションに分断されるような設置方法、及び直列又は並列回路が用いられる。
【0102】
なお、図26では、円形で示す陰極から区別できるように、四角形の中に円形がある図形は標準バッテリユニットの陽極を示す。これは説明のためであり、実際の電極の形状を示さない。
【0103】
以下、標準バッテリユニット7が長方形の鉛酸バッテリを例として具体的な適用を説明する。電気バスに使用中、図27に示すように、本実施例のバッテリケース及び標準バッテリユニット7を3セット組み立て充電可能なバッテリパックを構成し、電気バスのLに予め設置し、出力ポート3及び出力ポート6によって電気自動車の駆動装置回路に接続され、電気客車の動力を供給する。
本発明に用いられるのは、中低圧の従来のバッテリであるので、電気客車のより大きい定格作動電圧を満たすように、充電可能なバッテリパックを3セットで互いに直列する。直列回路の原理が非常に簡単であるので、ここでは、具体的に図示して説明しない。電気バス49が充電する必要があるとき、バッテリ交換ステーションに入って、費用を納付してバッテリケース内の電力が不足している標準バッテリユニットを充電された標準バッテリユニットに交換する。
【0104】
以下は、具体的な方法である。
(1)電気バスがバッテリ交換ステーションのバッテリ交換箇所に入り、運転手が標準バッテリユニットの仕様及び数量によって交換しようとする標準バッテリユニットを発注し、保護カバー9を開き、バッテリケースをバッテリ交換状態に切替えるとともに、ロック48を開けて、可動ブロック21を回動してバッテリケース内の標準バッテリユニット7のロッキングを解除する。
(2)バッテリ交換装置の回収口と電動車両のバッテリケースの出入口とを結合し、バッテリケース内の標準バッテリユニットをバッテリケースの出入口から1つずつ退出する。そして、バッテリ交換装置の装入口とバッテリ交換装置の出入口とを結合し、発注された標準バッテリユニットの仕様及び数量によって、バッテリケースの出入口から充電された標準バッテリユニットを1つずつ送入し、2つのバッテリチャンバーを、効率を向上させるために、標準バッテリユニットを同時に装入し、同時に退出する。
(3)バッテリ交換装置は、装入された標準バッテリユニットの仕様、数量及び価格を同時に表示する。
(4)バッテリケース内の電力が不足している標準バッテリユニットが交換された後、バッテリ交換装置を外し、ロック48によって可動ブロック21をバッテリケースに固定し、バッテリパック内の標準バッテリユニットをロッキングし、保護カバー9を改めて固定し、電動車両の充電が完了する。
(5)標準バッテリユニットがバッテリケースに放置されてロックされた後、電極接触レールに正確に接触させて、電極接触レールと組み合わせて要求されるバッテリパック定格電圧及びバッテリパック容量が達成される。
(6)この間、運転手が発注したバッテリ交換数に応じて費用を納付し、又は最終の実際に交換されたバッテリ数量によって費用を納付する。
(7)交換された電力が不足している標準バッテリユニットを充電庫で充電し、充電済の標準バッテリユニットをバッテリ庫に収納しておく。
【0105】
また、着脱駆動機構において、伝動装置は、スプロケット伝動以外に、ベルト伝動、歯車とラックとの伝動、又はウォームホィールとウォームとの伝動、或いはボールとボルトとの伝動であってもよく、同じ効果を実現できる。
【0106】
また、本発明の電極に対する自動識別原理により、電極の自動識別装置として、図60に示すようなバッフル板207がバッテリチャンバーの入口に設けられる。バッフル板207に標準バッテリユニットの外形寸法よりやや大きい貫通孔208が設けられる。標準バッテリユニットの陽極の寸法がより大きくて、陰極に対応する側から通過できないので、正しい方向のみからバッテリチャンバーに装入できる。
【0107】
実施例17
図28に示す本発明のバッテリケースは、実施例16との相違点が、バッテリ駆動機構が、制御システム51、制御弁53、シリンダ50、吸気管54及び排気管52からなる点である。保護カバー9及び可動ブロック21を開け、バッテリに対するロッキングを解除した後、制御システムによってシリンダ50を駆動し、ピストン55によってストリッパー56を前へ進出することで、バッテリ7をバッテリチャンバー内から退出させる。
また、標準バッテリユニット7がバッテリチャンバー内での移動のために、バッテリチャンバーの標準バッテリユニットに対応する側面のバッテリケースに、ガイドレール126が更に設けられる。ここで、ガイドレール126は、滑らかなエンジニアリング・プラスチック板からなる摺動ガイドである。
【0108】
本実施例のシリンダについて説明する。本実施例の技術原理により、液圧シリンダ等の装置によってバッテリを退出させる。また、シリンダ又は他の駆動装置によって、バッテリをバッテリチャンバーから退出する以外に、バッテリをバッテリチャンバーから引き出すことによっても、同じ効果を実現できる。本実施例のバッテリ駆動機構は、バッテリケースの内部空間を占めないので、バッテリケースの構造をコンパクトにでき、占用空間もより小さくなる。
【0109】
その他として、直線運動アクチュエータは近時普通に用いられ、価格も低くなっているので、直線運動アクチュエータは、最も優れる駆動方式の1つである。それは、直線運動アクチュエータ、直線ガイドレール、制御システム及びストリッパー56からなり、空間を節約でき、動作が速くて、制御が容易である。
【0110】
実施例18
図29及び図30に示す本発明の標準バッテリユニット57は、複数の長方形状のバッテリセル87を有する。バッテリセルは導線61を介して直列され、使用中に分解されない標準外殻58が設けられる。標準外殻58も長方形状である。標準外殻58に弾性伸縮構造を有する電極が設けられ、陽極の弾性伸縮構造は、バネ17及び電極キャップ16を有し、陰極の弾性伸縮構造はバネ19及び電極キャップ18を有する。陽極及び陰極は、導線59、60によって両側のバッテリセル87に接続され、前記標準バッテリユニット57を構成する。放熱のために、標準外殻58に複数の貫通孔62が設けられる。
【0111】
また、使用するとき、バッテリセルが偶然の衝撃によって損壊されることを防止するために、バッテリセル87に弾性緩衝パッド80が設けられる。本実施例では、前記弾性緩衝パッド80は、ゴム材料からなり、緩衝とともに耐摩耗性の効果もある。また、バッテリセル87に弾性緩衝パッド80が設けられるので、バッテリセル87の間に一定の隙間が形成される。これらの隙間と貫通孔62が外部に連通する複数の通路を構成し、標準バッテリユニット57の放熱に更に有利である。
【0112】
図31及び図32に示すように、本実施例のバッテリケースは、軽量アルミニウム材から接合してフレーム構造を構成する。バッテリケース主体1内に複数の標準バッテリユニット57を収容可能なバッテリチャンバー101が3つ設けられ、バッテリチャンバー間は、導線63によって並列される。バッテリチャンバーの周囲では、バッテリケース主体1の輪郭が標準バッテリユニット57の装入方向に沿ってガイドレール8を構成する。前記ガイドレール8は摺動ガイドレールである。標準バッテリユニット57の電極に直接に接触する電極接触レールがバッテリチャンバー内のバッテリ装入方向の側面に更に設けられる。電極接触レールは、陽極接触レール2と陰極接触レール4からなる。陽極接触レール及び陰極接触レールは、図61に示す構造を採用する。陽極接触レール2に外部回路に接続するための出力ポート3が設けられ、陰極接触レール4に外部回路に接続するための出力ポート6が設けられる。
【0113】
本実施例では、出力ポート3及び出力ポート6は、ともに標準電源の継ぎ目である。出力ポート3及び出力ポート6によって外部動力装置に接続されることで、電動車両に給電し、運行される。スイングロッド機構に制御される可動ブロック64がバッテリケース主体に設けられる。可動ブロック64は、バッテリチャンバーの出入口端に設けられ、バッテリケース主体1に設けられる貫通孔66によってバッテリチャンバー101内に進入できる。放熱のために、バッテリケース主体1に外部空間に連通するための貫通孔65がある。
【0114】
また、本実施例のバッテリケースは、冷却放熱システムを更に備える。前記冷却放熱システムは、循環放熱管路である。循環放熱管路は、吸熱部23、放熱部26、循環接続管24及び動力循環ポンプ25からなる。循環放熱管路内には冷媒がある。動力循環ポンプ25は、冷媒の循環に動力を供給する。吸熱部23は、バッテリ7の周囲のアルミニウム材に含まれる空きチャンバーに設けられる。冷媒が吸熱部に行ったときバッテリケース内を放熱しバッテリを降温する。放熱部26が外部の流通空気に接触され、吸熱後の冷媒が放熱部に行ったとき空気に放熱し、冷却後の冷媒が循環接続管を介して吸熱部に戻り、次の循環を開始する。
【0115】
以下、従来の定格電圧が3.3Vであり、定格容量が60A・hであるリチウム金属バッテリをバッテリセル87として標準バッテリユニット57を構成する例として説明する。
現在、電気自動車の定格作動電圧は、一般的に、約300Vであり、100km毎に約15kWhの電力を消費する。図29に示すように、定格電圧が3.3Vであり、定格容量が60A・hである5つのリチウム金属バッテリを直列して標準外殻58に配置して標準バッテリユニット57を構成する。各標準バッテリユニットは、電圧が16.5Vであり、容量が60A・hである。該標準バッテリユニット57を図31に示すバッテリケースに配置し、各バッテリチャンバーに20個の標準バッテリユニット57を設け、予め設置される導線によって、前記20個の標準バッテリユニット57を直列に接続する。実施例16において、バッテリチャンバーにおける複数の標準バッテリユニットを直列し、異なるバッテリチャンバーにおける直列したバッテリパックを並列することを説明したので、本実施例では説明しない。上述のように、各バッテリチャンバーにおける標準バッテリユニットが直列された後の電圧が330Vになり、3つのバッテリチャンバーが並列された後の総容量が180A・hになるので、本実施例のバッテリケースと標準バッテリユニットからなる充電可能なバッテリパックの全エネルギーが59.4kWhまでにもなり、目前の電気自動車が100km毎に約15kWhの電力を消耗することで見積もると、前記バッテリパックの電力によって電気自動車が約400km走行できる。
【0116】
電気自動車27に使用中、図33に示すように、充電可能なバッテリパックを電気自動車のMのところに予め設置する。電気自動車27は充電するとき、バッテリ交換ステーションに入って費用を払って、バッテリケース内の電力が不足している標準バッテリユニットを充電されている標準バッテリユニットに交換する。具体的には、実施例16において、バッテリケース内の標準バッテリユニット57の位置決めのロッキング操作を解除及び回復する以外は、ほぼ同様である。
本実施例では、スイングロッド機構に制御される可動ブロックによって、標準バッテリユニットの位置決めに対するロッキングは回転スイングロッド110によって解除又は回復される。
【0117】
本実施例のような標準バッテリユニットは、電圧がより低いので、従来技術における大型蓄電池に対して、安全性がより高い。例えば、本実施例では、標準バッテリユニット57の定格電圧が16.5Vであり、人体の安全電圧の36Vの標準より大幅に小さいので、本発明の標準バッテリユニットは、使用するときの身体の安全を効果的に保障でき、感電の危険が大幅に低下する。また、全圧大バッテリに対して、複雑の形状のバッテリケースに配置しやすいので、電動車両の可用空間を効果的に適用できる。バッテリセルに対して、電動車両の充電時間(バッテリ交換時間)を更に短縮できる。
【0118】
また、本実施例では、標準バッテリユニットにおいて、直列したバッテリセルを5つ設置する例として説明する。実際に、作動電圧、又は充電バッテリパックの容量、或いは用いられるバッテリの性能によって、標準バッテリユニットを構成するバッテリセルの数量及び接続形式は異なってもよい。例えば、基本バッテリ間は、直列以外に並列であってもよく、又は直列と並列とを共用してもよい。
また、本実施例は、3つの並列するバッテリチャンバーがバッテリケースに設けられる例として説明する。実際に、必要に応じて3つ未満、又は3つ以上のバッテリチャンバーを設置してもよく、かつバッテリチャンバー内の標準バッテリユニットの使用量及びバッテリチャンバー間の接続方式も異なってもよい。更に、バッテリチャンバーは、電動車両の異なる位置に設けられてもよい。
【0119】
実施例19
図34に示すバッテリケースは、実施例18との相違点が、陽極接触レール2において、出力ポート3に接続される1つの陽極接触レールのセクション116はシリンダ68に接続される点である。
充電するとき、スイングロッドを回動して可動ブロックをバッテリチャンバーから退出するとき、シリンダが同期運動して、出力ポート3に接続する1つの陽極接触レールのセクション116を標準バッテリユニット57の電極から離れる。これによって、バッテリケース全体の給電回路がカットオフされ、充電時の偶然な感電事故を防止でき、更に安全である。充電後、スィングロッドを回動して可動ブロックをバッテリチャンバーに入らせて標準バッテリユニットを改めてロッキングする時、シリンダが同期動作して出力ポート3に接続する1つの陽極接触レールのセクション116を標準バッテリユニット57の電極に改めて接触する。また、シリンダの動力は、他の常備充蓄電バッテリ(図示しない)に供給される。
【0120】
当然ながら、電極接触レールがバッテリの電極に対して移動できる技術案以外、電極接触レールがバッテリの電極に対して回動する技術案を採用してもよい。バッテリケース全体内の給電回路を中断可能ならば、同じ効果を実現できる。具体的に実施する装置は、シリンダ以外、他の電動、液圧又は機械的装置であってもよい。ここでは、説明しない。
【0121】
実施例20
図35に示すバッテリケースは、実施例1との相違点が、電極接触レールは1つだけ設けられ、バッテリチャンバーの標準バッテリの装入方向の側面に位置される点である。
電極接触レールは、間隔をあけて設けられる金属良導体材料セクション205と、絶縁体材料セクション201とからなり、連続している。電極接触レールとバッテリケース主体1との間に弾性要素が設けられる。弾性要素は、具体的には、弾性ポリウレタンスペーサー100である。
特例として、本実施例のバッテリケースの電極接触レールは、金属良導体セクション205が陽極接触レール及び陰極接触レールを兼ねる。図35に示すように、バッテリチャンバーにおいて、電極が同じ側にある長方形の標準バッテリユニット7が設けられるとき、バッテリが位置についたあと、金属良導体セクション205によって全ての標準バッテリユニットを直列できる。電極接触レールの両端に設置された金属良導体セクション205は、標準バッテリユニットの電極に接続以外、陽極出力ポート3及び陰極出力ポート6にそれぞれ接続され、バッテリパック全体の電源回路を構成する。説明のために、図35において、「×」で標準バッテリユニットの陽極203と陰極204とを区分する。
【0122】
このようなバッテリケースは、導線で接続しないので、バッテリケースの内部構造を大幅に簡略化でき、占用空間が更に小さくなり、実用性がより大きい。
【符号の説明】
【0123】
1 バッテリケース主体
2 陽極接触レール
3 出力ポート
4 陰極接触レール
5 弾性要素
6 出力ポート
7 標準バッテリユニット
8 ガイドレール
9a 保護カバー
9b 保護カバー
10 電動自転車
11 フレーム
12 サドル
13 軽金属材料
14 弾性緩衝スペーサー
15 耐摩耗層
16 電極キャップ
17 弾性伸縮構造
18 電極キャップ
19 弾性伸縮構造
21 可動ブロック
23 吸熱部
24 循環接続管
25 動力循環ポンプ
26 放熱部
27 電気自動車
28 導線
29 導線
30 上昇管
31 下降管
32 ガイドベルト
33 回転ローラ
34 カランドリア
35 凝縮部
36 制御弁
37 空冷通路
38 ろ過網
39 駆動回転ローラ
30 従動回転ローラ
41 保護層
42 減速装置
43 制御システム
44 駆動電機
45 スプロケット
46 スプロケット
48 ロック
49 電気バス
50 シリンダ
51 制御システム
52 排気管
53 制御弁
54 吸気管
55 ピストン
56 ストリッパー
57 標準バッテリユニット
58 標準外殻
61 導線
62 貫通孔
63 導線
64 可動ブロック
66 貫通孔
68 シリンダ
80 弾性緩衝パッド
81 陽極
82 導線
83 陰極
84 導線
85 導線
86 導線
87 バッテリセル
90 封止材
91 絶縁材料セクション
94 スプロケット
94a スプロケット
95 チェーン
96 スプロケット
96a スプロケット
97 チェーン
98 チェーン
100 耐熱ゴムスペーサー
101 バッテリチャンバー
102 ストッパー
103 ストッパー
104 可動ブロック
110 回転スイングロッド
115 ゴム弾性層
116 陽極接触レールのセクション
117 陰極接触レールのセクション
119 導線
120 導線
121 導線
122 導線
123 陽極
125 ベークライト
126 ガイドレール
200 保護層
201 絶縁体材料セクション
203 陽極
204 陰極
205 金属良導体材料セクション
206 自動識別装置
207 バッフル板
208 貫通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電可能なバッテリパックが電動車両に設けられ、バッテリ交換装置、充電庫、及びバッテリ庫がバッテリ交換ステーションに設けられる電動車両の電気エネルギー急速補給方法であって、
前記充電可能なバッテリパックが、バッテリケース、及び標準化された標準バッテリユニットからなり、
前記バッテリケース内には、前記標準バッテリユニットを収容する少なくとも1つのバッテリチャンバーが設けられ、前記バッテリチャンバー内には、前記標準バッテリユニットを収容する複数の収納箇所が設けられ、前記標準バッテリユニットの装入方向に沿ってガイドレールが設けられ、前記標準バッテリユニットが、作動時にバッテリケース内に位置され、前記ガイドレールに沿ってバッテリケースに円滑に装入及び退出することができ、バッテリの電極が装入方向の側面にあり、前記標準バッテリユニットが装着位置につくと、バッテリの電極が電極接触レールに接触し、前記電極接触レールの間が所定の直列・並列回路によって接続され、前記標準バッテリユニットが全て装着位置につくと、バッテリパックが所定の定格電圧及び容量に達し、充電可能なバッテリパックを電動車両に予め設け、前記電動車両が充電の必要があるとき、バッテリ交換ステーションに入って費用を納付してバッテリケース内の電力が不足している標準バッテリユニットを充電済の標準バッテリユニットに交換することを特徴とする電動車両の電気エネルギー急速補給方法。
【請求項2】
(1)電動車両がバッテリ交換ステーションのバッテリ交換箇所に入って、運転手が必要となる標準バッテリユニットの仕様及び数量に基づき、交換しようとする標準バッテリユニットを発注し、バッテリケースをバッテリ交換状態に切替え、バッテリケース内の標準バッテリユニットへのロッキングを解除するステップと、
(2)発注されたバッテリ数量に基づき、バッテリ交換装置を利用し電動車両のバッテリケース内の電力が不足している標準バッテリユニットを、充電された標準バッテリユニットに交換するステップと、
(3)バッテリ交換装置が、装入された標準バッテリユニットの仕様、数量及び価格を同時に表示するステップと、
(4)バッテリケース内の電力が不足している標準バッテリユニットが交換された後、バッテリ交換装置を外し、バッテリパック内の標準バッテリユニットを改めてロックし、電動車両の充電を完了させるステップと、
(5)標準バッテリユニットが、全てバッテリケース内に入り込んだ後、電極接触レールに正確に接触し、かつ電極接触レール間に固設された直列・並列回路によって組み合わされ、所定のバッテリパック定格電圧及びバッテリパック容量が達成されるステップと、
(6)この間、運転手が、発注したバッテリ交換数に応じて費用を納付し、又は実際に交換されたバッテリ数量に応じて費用を納付するステップと、
(7)交換された電力が不足している標準バッテリユニットを充電庫で充電し、充電済みの標準バッテリユニットをバッテリ庫に収納しておくステップと、
を備える請求項1に記載の電動車両の電気エネルギー急速補給方法。
【請求項3】
バッテリケースにおいて、バッテリチャンバーが、一端に標準バッテリユニットの入口が設けられ、他端に標準バッテリユニットの出口が設けられ、前記バッテリケース内の標準バッテリユニットに対するロッキングを解除した後、バッテリ交換装置の装入口と電動車両のバッテリチャンバーの入口とを結合し、前記バッテリ交換装置を起動し、発注される標準バッテリユニットの仕様及び数量に基づき、前記バッテリチャンバーの入口からフル充電した標準バッテリユニットを1つずつ装入するとともに、前記バッテリチャンバー内の電力が不足している標準バッテリユニットを前記バッテリチャンバーの出口から1つずつ退出させ、複数のバッテリチャンバーが設けられたバッテリケースに対して、前記標準バッテリユニットを同時に装入し、かつ同時に退出させる請求項1に記載の電動車両の電気エネルギー急速補給方法。
【請求項4】
バッテリケースにおいて、同一のバッテリチャンバーに標準バッテリユニットの装入及び退出を兼ねる出入口が1つのみ設けられ、前記バッテリケース内の標準バッテリユニットに対するロッキングを解除した後、バッテリ交換装置の回収口を前記バッテリケースのバッテリチャンバーの出入口に結合し、前記バッテリケース内の標準バッテリユニットをバッテリケースのチャンバーの出入口から1つずつ退出させ、前記バッテリ交換装置の装入口をバッテリチャンバーの出入口に結合し、発注される標準バッテリユニットの仕様及び数量に基づき、前記バッテリチャンバーの出入口から充電された標準バッテリユニットを1つずつ装入し、前記バッテリケースに複数のバッテリチャンバーが設けられるとき、標準バッテリユニットが同時に退出させ、同時に装入できる請求項1に記載の電動車両の電気エネルギー急速補給方法。
【請求項5】
複数のバッテリセルを直列及び/又は並列してなり、使用中に分解しない標準外殻に収納され、標準外殻に電極が設けられることを特徴とする標準バッテリユニット。
【請求項6】
金属バネ又は弾性材料からなる弾性伸縮構造が、電極に設けられる電池セルを有することを特徴とする標準バッテリユニット。
【請求項7】
金属バネ又は弾性材料からなる弾性伸縮構造が、標準バッテリユニットの電極に設けられる請求項5に記載の標準バッテリユニット。
【請求項8】
標準バッテリユニットの角部又は突出部位に弾性緩衝パッドが設けられる請求項6に記載の標準バッテリユニット。
【請求項9】
標準バッテリユニットに耐摩耗層が設けられている請求項6に記載の標準バッテリユニット。
【請求項10】
標準バッテリユニットの陰極及び陽極が、標準バッテリユニットの両端にそれぞれ設けられ、かつ電極が標準バッテリユニットの対応する端面から突出する請求項6に記載の標準バッテリユニット。
【請求項11】
バッテリケース主体を有するバッテリケースであって、
複数の標準バッテリユニットを収容できる少なくとも1つのバッテリチャンバーが前記バッテリケース主体内に設けられ、前記バッテリチャンバー内において、バッテリの装入方向に沿ってガイドレールが設けられ、バッテリ位置決め機構がバッテリケース内に設けられ、前記バッテリチャンバー内の、バッテリ装入方向の側面に標準バッテリユニットの電極に直接に接触する電極接触レールが設けられ、前記電極接触レールが陽極接触レールと陰極接触レールとからなり、
少なくとも1つの陽極接触レール及び少なくとも1つの陰極接触レールが、外部回路に接続するための出力ポートが設けられるか、又は外部回路に接続するための出力ポートが接続されることを特徴とするバッテリケース。
【請求項12】
陽極接触レール及び/又は陰極接触レールが複数設けられ、所定の直列及び/又は並列回路によって接続される請求項11に記載のバッテリケース。
【請求項13】
バッテリケースにおいて、各バッテリチャンバーの両端に標準バッテリユニットの入口及び出口がそれぞれ設けられる請求項11に記載のバッテリケース。
【請求項14】
バッテリケースにおいて、同一のバッテリチャンバーにバッテリの装入及び退出を兼ねる出入口が1つのみ設けられる請求項11に記載のバッテリケース。
【請求項15】
バッテリチャンバーの入口、出口、又は出入口に開閉式の保護カバーが設けられ、前記保護カバーとバッテリケースとの間に封止要素又は封止構造が設けられる請求項13又は14に記載のバッテリケース。
【請求項16】
電極接触レールが、バッテリの装入方向の側面であって、バッテリの電極に対応する部位に設けられる請求項11に記載のバッテリケース。
【請求項17】
各バッテリチャンバー内において、少なくとも1つの電極接触レールが、バッテリの電極に接触する方向に湾曲弾性を有する良導体からなり、前記良導体の材料よりも柔軟な弾性材料によってバッテリケースに連結される請求項16に記載のバッテリケース。
【請求項18】
各バッテリチャンバー内において、少なくとも1つの電極接触レールが、剛性がより大きい良導体からなり、電極接触レールとバッテリケースとの間に弾性要素が設けられる請求項16に記載のバッテリケース。
【請求項19】
電極接触レールが、バッテリの電極に対して移動可能又は回動可能である請求項16に記載のバッテリケース。
【請求項20】
ガイドレールが、摺動ガイドレール又は転動ガイドレールである請求項11に記載のバッテリケース。
【請求項21】
転動ガイドレールが、回転ローラ、又は回転ローラ及びガイド伝動ベルトからなる請求項20に記載のバッテリケース。
【請求項22】
ガイドレールが、バッテリチャンバー内に固定されるガイドバー、又はバッテリケースの側壁に設けられるガイド凹凸構造である請求項20に記載のバッテリケース。
【請求項23】
ガイドレールとバッテリケースとの間に、弾性緩衝スペーサーが設けられる請求項20に記載のバッテリケース。
【請求項24】
バッテリの着脱駆動機構が、バッテリケースに設けられる請求項20に記載のバッテリケース。
【請求項25】
着脱駆動機構が、制御システム、駆動電機、減速装置及び伝動装置からなり、
前記伝動装置が、ベルト伝動、スプロケット伝動、歯車とラックとの伝動、ウォームホィールとウォームとの伝動、及びボールとボルトとの伝動のいずれかである請求項24に記載のバッテリケース。
【請求項26】
バッテリ着脱駆動機構が、制御システム、制御弁及びシリンダ又は液圧シリンダからなる請求項24に記載のバッテリケース。
【請求項27】
バッテリ位置決め機構が、バッテリチャンバーに進入可能又は退出可能な可動ブロックである請求項11に記載のバッテリケース。
【請求項28】
バッテリケース内又はバッテリケースの周囲に、冷却放熱システムが設けられる請求項11に記載のバッテリケース。
【請求項29】
冷却放熱システムが、吸気ポート及び排気ポートが設けられる空冷通路であり、前記吸気ポートに、交換可能又は洗浄可能なろ過網が設けられ、バッテリの周囲において通風サブ通路が設けられ、前記通風サブ通路が空冷通路を介して外部空気に連通され、
前記空冷通路にファンが設けられて強制的に通風するか、又は前記空冷通路の吸気ポートに車両走行の気動圧力を通風動力の動圧とする動圧集気ポートが設けられる請求項28に記載のバッテリケース。
【請求項30】
冷却放熱システムが、循環放熱管路であり、前記循環放熱管路が、吸熱部、放熱部、循環接続管、及び動力循環ポンプからなり、前記循環放熱管路内に冷媒があり、前記吸熱部がバッテリの周囲に設けられ、又はバッテリの外壁に接触され、前記放熱部が外部の流通空気に接触されるか、又は放熱外殻に接触される請求項28に記載のバッテリケース。
【請求項31】
冷却放熱システムが、蒸発部、凝縮部、上昇管、及び下降管からなる重力型熱パイプであり、前記蒸発部及び前記凝縮部の少なくとも1つは、複数の連通されるカランドリアからなり、前記カランドリア内に低沸点冷媒があり、前記蒸発部とバッテリが密接に接触されるか、良好な熱伝導材料によってバッテリに接触されるか、又はバッテリの周囲に配置され、前記凝縮部が前記蒸発部の上方に設けられ、前記上昇管及び前記下降管によって前記蒸発部に連通され、前記凝縮部が外部の流通空気に設けられるか、又は放熱外殻に接触され、前記放熱外殻が、外部の流通空気に接触される少なくとも一部のバッテリケースの外殻、又は少なくとも一部の電動車両の外殻を備える請求項28に記載のバッテリケース。
【請求項32】
バッテリチャンバー内に、標準バッテリユニットの電極を識別する自動識別装置が設けられる請求項11に記載のバッテリケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【公表番号】特表2013−512137(P2013−512137A)
【公表日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−540264(P2012−540264)
【出願日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際出願番号】PCT/CN2010/077937
【国際公開番号】WO2011/063689
【国際公開日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(507014405)
【Fターム(参考)】