説明

電子デバイスモジュール

【課題】透明導電膜を利用したパネルへの電子部品の実装に好適な電子デバイスモジュールを提供する。
【解決手段】電子デバイスモジュールは、第1の配線層と、可視域において透明性を有する第1のアライメントマークとを有する第1の基板と、この第1の基板の一部に対向して設けられると共に、第2の配線層と、第1のアライメントマークに対向配置された第2のアライメントマークとを有する第2の基板とを備えたものである。第2の配線層を有する第2の基板を、第1の配線層を有する第1の基板へ実装する際、透明性を有する第1のアライメントマークと、第2のアライメントマークとを利用して位置合わせがなされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、例えばプリント基板などを用いて電子部品が実装された電子デバイスモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置や、有機電界発光(Electro luminescence:以下ELと称す)装置などの表示装置では、パネル(詳細には、パネルを構成する基板の一部)に、集積回路などの電子部品を実装するため、プリント基板(PWB,PCB)が接着されている。
【0003】
実装の際には、プリント基板とパネルとのそれぞれに設けられたアライメントマークを基準として位置合わせがなされ、基板同士の接続が行われる(例えば、特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−230808号公報
【特許文献2】特開2006−119321号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1,2に記載のアライメント手法では、パネル(詳細には、画素駆動基板)に設けられたアライメントマークと、プリント基板側に設けられたアライメントマークとが、いずれも可視光に対して不透明な金属膜により構成されている。実装の際には、パネルに対してプリント基板を、互いのアライメントマーク同士が向かい合うようにして重ね合わせ、例えばプリント基板側からアライメントマークを視認(プリント基板を透かして視認)した状態において、位置合わせを行う。
【0006】
ところが、最近では、アライメント手法も多様化しており、例えばタッチパネルなどの透明導電膜を用いたパネル向けのアライメント手法の実現が望まれている。
【0007】
本開示はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、透明導電膜を利用したパネルへの電子部品の実装に好適な電子デバイスモジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の電子デバイスモジュールは、第1の配線層と、可視域において透明性を有する第1のアライメントマークとを有する第1の基板と、第1の基板の一部に対向して設けられると共に、第2の配線層と、第1のアライメントマークに対向配置された第2のアライメントマークとを有する第2の基板とを備えたものである。
【0009】
本開示の電子デバイスモジュールでは、第2の配線層を有する第2の基板を、第1の配線層を有する第1の基板へ実装する際、透明性を有する第1のアライメントマークと、第2のアライメントマークとを利用して位置合わせがなされる。
【発明の効果】
【0010】
本開示の電子デバイスモジュールによれば、第2の基板を第1の基板へ実装する際、透明性を有する第1のアライメントマークを利用して位置合わせを行うことができる。よって、透明導電膜を利用したパネルへの電子部品の実装に好適な電子デバイスモジュールを実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本開示における一実施の形態に係る電子デバイスモジュールの要部構成を表す平面模式図である。
【図2】図1に示したパネル基板およびプリント基板のアライメントマーク付近の各構成を説明するための模式図である。
【図3】図1に示したアライメントマーク付近の構成を拡大して表した平面模式図である。
【図4】位置合わせの際に使用する照明光学系を説明するための模式図である。
【図5】図5に示した照明光学系を用いて照明した場合の視認イメージを表した模式図である。
【図6】パネル基板のみ、プリント基板のみを配置して照明した場合の視認イメージを表した模式図である。
【図7】変形例1に係るアライメントマークの概略構成を表す平面模式図である。
【図8】変形例2−1〜2−3に係るアライメントマークの概略構成を表す断面図である。
【図9】変形例3に係る位置合わせ手法を説明するための模式図である。
【図10】変形例4に係る位置合わせ手法を説明するための模式図である。
【図11】適用例1に係る液晶表示装置を表した断面模式図である。
【図12】図11に示した液晶表示パネルの全体構成を表す平面模式図である。
【図13】適用例1の他の例に係る液晶表示装置を表した断面模式図である。
【図14】適用例2に係る有機EL表示装置を表した断面模式図である。
【図15】適用例3に係るタッチパネルを表した断面模式図である。
【図16】適用例4の外観を表す斜視図である。
【図17】(A)は適用例5の表側から見た外観を表す斜視図であり、(B)は裏側から見た外観を表す斜視図である。
【図18】適用例6の外観を表す斜視図である。
【図19】適用例7の外観を表す斜視図である。
【図20】(A)は適用例8の開いた状態の正面図、(B)はその側面図、(C)は閉じた状態の正面図、(D)は左側面図、(E)は右側面図、(F)は上面図、(G)は下面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示における実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。尚、説明は以下の順序で行う。

1.実施の形態(パネル基板側のアライメントマークを透明導電膜、プリント基板側のアライメントマークを金属膜でそれぞれ構成した電子デバイスモジュールの例)
2.変形例1(パネル基板側とプリント基板側のアライメントマークを逆にした例)
3.変形例2(アライメントマークの形状の他の例)
4.変形例3(位置合わせ手法の他の例)
7.変形例4(位置合わせ手法の他の例)
8.適用例1(液晶表示パネルへの電子デバイスモジュールの設置例)
9.適用例2(有機EL表示パネルへの電子デバイスモジュールの設置例)
10.適用例3(タッチパネルへの電子デバイスモジュールの設置例)
11.適用例4〜9(電子機器の例)
【0013】
<実施の形態>
[構成]
図1は、本開示の一の実施の形態に係る電子デバイスモジュール(電子デバイスモジュール1)の要部構成を模式的に表したものである。電子デバイスモジュール1は、パネル基板10の一部に、プリント基板20が実装されたものである。尚、パネル基板10が、本開示における「第1の基板」、プリント基板20が「第2の基板」の一具体例である。また、本明細書において「透明」,「不透明」と記載した場合には、可視域において(可視光線に対して)「透明」,「不透明」であることを示すものとする。尚、「可視域」とは、人間の目で視認可能な波長、例えば360nm〜830nm程度の範囲の波長のうちの一部または全部に相当するものである。
【0014】
パネル基板10は、例えばガラス基板よりなり、例えば後述の液晶表示装置、有機EL表示装置およびタッチパネルの一部を構成するものである。パネル基板10は、面形状が例えば矩形状であり、その矩形状の周縁領域の一部に、プリント基板20が接着されている。このパネル基板10上には、配線層11が配設されると共に、プリント基板20との位置合わせのために使用されるアライメントマーク12が設けられている。
【0015】
配線層11は、例えばパネル基板10上に設けられた画素駆動回路などの各種半導体デバイス(図示せず)から引き出された複数本の配線11aからなり、各配線11aは、プリント基板20に形成された配線層21(配線21a)に電気的に接続されている。この配線層11は、例えば透明導電膜よりなり、具体的には、ITO(酸化インジウム錫)、AZO(アルミニウムドープ酸化亜鉛)およびGZO(ガリウムドープ酸化亜鉛)等のうちの1種よりなる単層膜または、それらのうちの2種以上を積層した積層膜により構成されている。
【0016】
アライメントマーク12(第1のアライメントマーク)は、透明性を有しており、詳細には、可視域の波長(上記範囲のうちの少なくとも一部の波長)の光に対して透明性を有するものである。このようなアライメントマーク12は、例えば透明導電膜により構成されている。望ましくは、配線層11と同一の透明導電膜により構成されている。これにより、例えば配線層11に透明導電膜が用いられる場合に、配線層11とアライメントマーク12とを同一工程において形成可能である。即ち、例えばITOなどの透明導電膜を例えばスパッタによりパネル基板10の全面に成膜した後、配線層11のレイアウトパターンと、アライメントマーク12の形状(後述)に対応したフォトマスクを使用したフォトリソグラフィおよびエッチングを行えばよい。これにより、透明導電膜よりなる配線層11とアライメントマーク12とを一括形成することができる。このようなアライメントマーク12は、例えばプリント基板20に設けられたアライメントマーク22に対向する領域に設けられ、位置合わせ精度を高めるために、例えば対向するアライメントマーク22と、一部または全部が係合する形状に成形されている。このアライメントマーク12の具体的な構成については後述する。
【0017】
プリント基板20は、例えば、基材表面に、集積回路や抵抗器、コンデンサなどの電子部品(図示せず)が配設されたものであり、これらの電子部品を、パネル基板10へ実装する(パネル基板10上の半導体デバイスと配線接続する)ための配線接続用部材である。このプリント基板20は、例えば柔軟性を有するフレキシブルプリント配線板(FPC;Flexible Printed Circuit)であり、例えばポリイミドなどからなる絶縁フィルムの表面に、配線層21が形成されたものである。配線層21は、例えば複数の配線21aからなる。これらの複数の配線21aは、ここでは、パネル基板10側の面に設けられ、例えば銅(Cu)などの不透明導電膜から構成されている。これらの複数の配線21aはそれぞれ、パネル基板10上に設けられた配線11aと電気的に接続されている。
【0018】
尚、配線層21は、このようにパネル基板10側の面に設けられていてもよいが、例えば貫通孔などを通じて、パネル基板10と反対側の面に引き出されて配設されていてもよい。また、プリント基板20の片面だけでなく両面に設けられていてもよい。また、ここでは、アライメントマーク12,22の組が、プリント基板20の角部に対応する2箇所に設けられた構成を例示しているが、アライメントマークを設置する箇所やその数については、特に限定されず、パネル基板10およびプリント基板20における各配線レイアウト条件等によって決まるものである。
【0019】
このようなプリント基板20には、上記アライメントマーク12に係合するアライメントマーク22が設けられている。アライメントマーク22は、例えばパネル基板10との対向面に設けられ、例えば不透明性を有する金属膜により構成されている。具体的には、配線層21と同一材料(例えば銅)により構成され、配線層21と同一工程において一括形成されるようになっている。以下、このアライメントマーク22と上記アライメントマーク12の具体的な構成について説明する。
【0020】
(アライメントマーク12,22)
図2(A)は、パネル基板10およびプリント基板20のアライメントマーク12,22付近の各構成(一例)を説明するための模式図であり、(B)は、アライメントマーク22をパネル基板10の側からみたものである。図3は、図1におけるアライメントマーク12,22付近の構成を拡大して表した平面模式図である。このように、例えばパネル基板10には、配線層11およびアライメントマーク12と共に、配線接続用のパッド(接続用パッド11b)が設けられており、この接続用パッド11bを介して、複数の配線11aがそれぞれプリント基板20の配線21aと電気的に接続されている。
【0021】
アライメントマーク12は、例えば、環状に成形されたマーク(環状部12a)と、一方向に延在する溝を有するマーク(溝部12b1,12b2)とからなる。環状部12aでは、その開口部分の形状(円形状)の径d11が、例えばアライメントマーク22における円形状部22a(後述)の径d21と同等かそれ以上となっている。このような環状部12aに隣接(連結)または離隔して、溝部12b1,12b2が設けられている。ここでは、溝部12b1が環状部12aに連結して、溝部12b2が、環状部12aから離隔してそれぞれ設けられている。溝部12b1,12b2はそれぞれ、例えば2つの矩形状のマークが所定の間隔(溝幅)をあけて平行に配置されたものである。溝部12b1,12b2の各幅d12は、例えばアライメントマーク22における線状部22b1,22b2(後述)の幅d22と同等かそれ以上となっている。これらの溝部12b1,12b2は、また、例えば互いに直交する2方向に延在して配設されている。溝部12b1,12b2は、更に、パネル基板10とプリント基板20とが接着された状態において、プリント基板20の縁よりも外側に張り出すようにして設けられている。
【0022】
アライメントマーク22は、例えば、円形状部22aと、2つの線状部22b1,22b2とからなる。円形状部22aは、図3に示したように、例えばアライメントマーク12の環状部12aに対向配置される部分であり、具体的には、例えば環状部12aの開口部分に嵌め合わされる部分となっている。このような円形状部22aに隣接(連結)または離隔して、線状部22b1,22b2が設けられている。ここでは、線状部22b1,22b2がいずれも円形状部22aに連結して設けられている。線状部22b1,22b2は、また、例えば対向する溝部12b1,12b2の延在方向とそれぞれ同一の方向に延在して設けられている。このような線状部22b1,22b2の各端部(円形状部22aと反対側の一端)は、例えばプリント基板20の縁部分まで達して設けられている。尚、線状部22b1,22b2は、上記のように、溝部12b1,12b2の延在方向に沿って設けられていればよく、溝部12b1,12b2に対向していてもよいし、非対向であってもよい。この例では、線状部22b1は、溝部12b1に非対向な領域に設けられているが、線状部22b2は、その一部が溝部12b2に対向する領域に(溝部12b2に嵌まるように)設けられている。
【0023】
上記構成において、アライメントマーク12,22の環状部12aと円形状部22aとが対向配置され(環状部12aの開口部分に円形状部22aが嵌まり)、かつ溝部12b1,12b2と線状部22b1,22b2とがそれぞれ対向配置される(溝部12b1,12b2に線状部22b1,22b2が嵌まる)ことで、位置合わせがなされる。この際、例えばx方向,y方向に沿った位置シフトと、z方向に沿った軸を中心とする回転が抑制(回転角θが制御)される。これらのx,y,θの制御により、高精度な位置合わせが可能となる。また、パネル基板10とプリント基板20とが接着された状態において、溝部12b1,12b2がプリント基板20の縁よりも外側に張り出し、線状部22b1,22b2がプリント基板20の縁まで達してそれぞれ設けられている。これにより、位置合わせ時に良好な視認性が確保され、位置合わせ精度をより高めることができる。
【0024】
[位置合わせ手法]
パネル基板10およびプリント基板20は、上記のようなアライメントマーク12,22を基準として、それぞれの配線層11,21が電気的に接続されるように位置合わせされた後、例えば半田によって接着される。パネル基板10とプリント基板20との位置合わせの際には、例えば、図4に示したような照明光学系110を使用するとよい。
【0025】
照明光学系110は、互いに照射方向の異なる2つの光源110A,110Bと、カメラ111とを備え、重ね合わせて配置したパネル基板10およびプリント基板20に対し、プリント基板20側から光(可視光、例えば白色光)を照射するようになっている。2つの光源110A,110Bのうち、光源110Aは、xy平面に置かれたパネル基板10およびプリント基板20に対し、z軸方向に沿って光を照射(正面方向から光を照射)できるように設置されている。光源110Bは、xy平面に置かれたパネル基板10およびプリント基板20に対し、z軸から傾斜した方向(斜方)から光を照射できるように設置されている。
【0026】
これらの光源110A,110Bを用いて、パネル基板10に設けられたアライメントマーク12と、プリント基板20に設けられたアライメントマーク22との位置合わせを行う。具体的には、光源110A,110Bの双方を点灯させ、正面および斜方の両方から照明しつつ、位置合わせを行う。
【0027】
ここで、図5に、光源110A(正面)と、光源110B(斜方)とをそれぞれON(点灯)またはOFF(消灯)した各場合の視認イメージについて模式的に示す。尚、これらの図は、プリント基板20の側からみたものであり、点線で示した部分は、プリント基板20を透過して視認される(透けて見られる)部分を意味している。
【0028】
図5に示したように、光源110AをON、光源110BをOFFとした場合(正面からのみ照明した場合)、パネル基板10に設けられたアライメントマーク12のうち、プリント基板20と非対向な部分(ここでは、溝部12b1,12b2)については、視認可能となる。ところが、プリント基板20とパネル基板10とが重なる領域では影が生じ、アライメントマーク12のうちの、プリント基板20に対向する部分(ここでは、環状部12a)と、プリント基板20自体に設けられたアライメントマーク22については、視認困難となる。
【0029】
あるいは逆に、光源110AをOFF、光源110BをONとした場合(斜方からのみ照明した場合)、プリント基板20に設けられたアライメントマーク22については、プリント基板20を透過して視認可能となる。ところが、パネル基板10のプリント基板20と非対向な領域では影が生じ、パネル基板10に設けられたアライメントマーク12については、視認困難となる。
【0030】
一方、これらの光源110A,110Bの両方をONとした場合(正面および斜方の両方から照明した場合)には、パネル基板10およびプリント基板20のどちらにも影が生じず、アライメントマーク12,22の全部分が視認可能となる。
【0031】
尚、図6(A)には、プリント基板20のみを配置した状態において、斜方からのみ照明した場合の視認イメージ、図6(B))には、パネル基板10のみを配置した状態において、正面からのみ照明した場合の視認イメージをそれぞれ示す。このように、プリント基板20に設けられたアライメントマーク22は斜方からの照明、パネル基板10に設けられたアライメントマーク12は、正面からの照明によって、それぞれ視認可能となっている。
【0032】
このような照明光学系110を、位置合わせ時に使用することにより、アライメントマーク12,22の良好な視認性を確保することができ、位置合わせが容易となる。
【0033】
[効果]
以上のように本実施の形態の電子デバイスモジュール1では、パネル基板10へプリント基板20を実装する際に、パネル基板10上の透明性を有するアライメントマーク12を用いて位置合わせを行うことができる。これにより、例えば透明導電膜を利用したパネル(後述の液晶表示パネル,有機EL表示パネルおよびタッチパネル等)への電子部品の実装に好適な電子デバイスモジュールを実現できる。
【0034】
例えば、アライメントマーク12が、配線層11と同一の透明導電膜により構成されていることにより、これらの配線層11とアライメントマーク12とを同一工程において一括形成することができる。また、アライメントマーク12が透明性を有していても、例えば上記のような照明光学系110を用い、正面および斜方の両方から照明を行うことで、良好な視認性を確保しつつ位置合わせを行うことができる。
【0035】
また、アライメントマーク12,22が互いに係合する形状に成形されていることにより、位置合わせ精度を高めることができる。例えば、アライメントマーク12に環状部12a,溝部12b1,12b2を設け、アライメントマーク22にはそれらの環状部12a,溝部12b1,12b2にそれぞれ嵌まる円形状部22a,線状部22b1,22b2が設ける。これにより、パネル基板10およびプリント基板20の相対的な位置ずれ(例えば、所望位置からの、プリント基板20のxy平面におけるシフト、およびz方向を軸とする回転)が抑制され、精度良く位置合わせを行うことが可能となる。
【0036】
更に、パネル基板10とプリント基板20とが接着された状態において、溝部12b1,12b2がプリント基板20の縁よりも外側に張り出し、線状部22b1,22b2がプリント基板20の縁まで達してそれぞれ設けられている。これにより、位置合わせ時により良好な視認性が確保され易くなり、位置合わせ精度をより高めることができる。
【0037】
次に、上記実施の形態の変形例(変形例1〜4)について説明する。変形例1,2は、アライメントマークの他の構成例に関するものであり、変形例3,4は、位置合わせ手法の他の例に関するものである。以下では、上記実施の形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
【0038】
<変形例1>
図7は、変形例1に係るアライメントマーク(アライメントマーク12A,22A)の概略構成を表すものである。本変形例では、パネル基板10およびプリント基板20の各アライメントマークが、上記実施の形態の各アライメントマークを反転させた構成に等しくなっている。即ち、パネル基板10におけるアライメントマーク12Aは、上記実施の形態のプリント基板20のアライメントマーク22と同様の構成を有し、プリント基板20におけるアライメントマーク22Aは、上記実施の形態のパネル基板10のアライメントマーク12と同様の構成となっている。
【0039】
具体的には、例えば、プリント基板20では、配線層21等(図7には図示せず)と共に設けられたアライメントマーク22Aが、不透明性を有しており、例えば配線層21と同一の金属膜よりなる。このプリント基板20は、例えば環状に成形されたマーク(環状部22c)と、一方向に延在する溝を有するマーク(溝部22b1,22b2)とからなる。環状部22cでは、その開口部分の形状(円形状)の径が、例えばアライメントマーク12Aにおける円形状部12c(後述)の径と同等かそれ以上となっている。このような環状部12cに隣接(連結)または離隔して、溝部22d1,22d2が設けられている。ここでは、溝部22d1が環状部22cに連結して、溝部22d2が、環状部22cから離隔してそれぞれ設けられている。溝部22d1,22d2はそれぞれ、例えば2つの矩形状のマークが所定の間隔(溝幅)をあけて平行に配置されたものである。溝部22d1,22d2の各幅は、例えばアライメントマーク12Aにおける線状部12d1,12d2(後述)の幅と同等かそれ以上となっている。また、これらの溝部22d1,22d2は、例えば互いに直交する2方向に延在して配設されている。更に、このような溝部22d1,22d2の各端部(環状部22cと反対側の一端)は、例えばプリント基板20の縁部分まで達して設けられている。
【0040】
一方、パネル基板10では、配線層11および接続用パッド等(図7には図示せず)と共に設けられたアライメントマーク12Aが、透明性を有しており、例えば配線層11と同一の透明導電膜よりなる。このパネル基板10は、例えば円形状部12cと、2つの線状部12d1,12d2とからなる。円形状部12cは、例えばアライメントマーク22Aの環状部22cに対向配置される部分であり、具体的には、例えば環状部22cの開口部分に嵌め合わされる部分となっている。このような円形状部12cに隣接(連結)または離隔して、線状部12d1,12d2が設けられている。ここでは、線状部12d1,12d2がいずれも円形状部12cに連結して設けられている。線状部12d1,12d2は、また、例えば対向する溝部22d1,22d2の延在方向とそれぞれ同一の方向に延在して設けられている。更に、線状部12d1,12d2、パネル基板10とプリント基板20とが接着された状態において、プリント基板20の縁よりも外側に張り出すような位置まで延在して設けられている。尚、線状部12d1,12d2は、上記のように、溝部12b1,12b2の延在方向に沿って設けられていればよく、溝部12b1,12b2に対向していてもよいし、非対向であってもよい。この例では、線状部12d1,12d2共に、その一部が溝部12b2に対向する領域に(溝部12b2に嵌まるように)設けられている。
【0041】
上記のような構成において、アライメントマーク12A,22Aの環状部22cと円形状部12cとが対向配置される(環状部22cの開口部分に円形状部12cが嵌まる)ことにより、例えばx方向,y方向における位置合わせがなされる。一方、アライメントマーク12A,22Aの溝部22d1,22d2と線状部12d1,12d2とがそれぞれ対向配置される(溝部22d1,22d2にそれぞれ線状部12d1,12d2が嵌まる)ことにより、z方向に沿った軸を中心とする回転が抑制(回転角θが制御)される。これらのx,y,θの制御により、高精度な位置合わせが可能となる。
【0042】
本変形例のように、アライメントマーク12A,22Aの各形状を、上記実施の形態のアライメントマーク12,22の各形状を反転させたものとしてもよく、このような場合であっても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0043】
<変形例2>
図8(A)〜(C)は変形例2(変形例2−1〜2−3)に係るアライメントマークの構成例を表したものである。尚、図8(A)〜(C)には、簡便化のため、アライメントマークの形状と、プリント基板20の一部についてのみ示している。また、プリント基板20に設けられるアライメントマークについては射線模様を付している。これらの変形例2−1〜2−3ではいずれも、パネル基板10のアライメントマーク12B〜12Dが、上記実施の形態の環状部12aを有しておらず、プリント基板20のアライメントマーク22B〜22Dは上記実施の形態の円形状部22aを有していない。以下、そのような構成の一例について具体的に説明する。
【0044】
(変形例2−1)
図8(A)に示したように、アライメントマーク12Bは、2つの溝部12f1,12f2を有しており、これらの溝部12f1,12f2が互いに直交する2方向にそれぞれ延在して設けられている。溝部12f1,12f2は、ここでは、互いに分離して、かつ後述の線形状部22f1,22f2の一部にのみ対向するように成形されている。また、溝部12f1,12f2はプリント基板20の縁よりも外側に張り出して設けられている。アライメントマーク22Bでは、2つの線形状部22f1,22f2がそれぞれ、上記溝部12f1,12f2の延在方向に沿って設けられている。線形状部22f1,22f2は、ここでは、互いに交差しており、全体として十字形状となるように成形されている。
【0045】
(変形例2−2)
図8(B)に示したように、アライメントマーク12Cは、2つの溝部12g1,12g2を有しており、これらの溝部12g1,12g2が互いに直交する2方向にそれぞれ延在して設けられている。溝部12g1,12g2は、ここでは、互いに交差して(一点で連結して)、かつ後述の線形状部22g1,22g2の全部に対向するように成形されている。また、溝部12g1,12g2はプリント基板20の縁よりも外側に張り出して設けられている。アライメントマーク22Cでは、2つの線形状部22g1,22g2がそれぞれ、上記溝部12g1,12g2の延在方向に沿って設けられている。線形状部22g1,22g2は、ここでは、互いに連結しており、全体としてL字形状となるように成形されている。
【0046】
(変形例2−3)
図8(C)に示したように、アライメントマーク12Dは、2つの溝部12h1,12h2を有しており、これらの溝部12h1,12h2が互いに直交する2方向にそれぞれ延在して設けられている。溝部12h1,12h2は、ここでは、外形がコの字形状となっており、かつ後述の線形状部22h1,22h2の一部に対向するように成形されている。また、溝部12h1,12h2はプリント基板20の縁よりも外側に張り出して設けられている。アライメントマーク22Dでは、2つの線形状部22h1,22h2がそれぞれ、上記溝部12h1,12h2の延在方向に沿って設けられている。線形状部22h1,22h2は、ここでは、互いに分離して設けられている。
【0047】
上記変形例2−1〜2−3のように、アライメントマークにおいて、必ずしも上述のような環状部および円形状部は設けられていなくともよい。例えば2方向に延在する溝部と線条部とを有することにより、xy平面内における位置シフトおよびz方向を軸とした回転を抑制することができるため、上記実施の形態とほぼ同等の位置合わせ精度を確保することができる。
【0048】
また、上記実施の形態では、位置合わせの際に、正面と斜方の両方から光を照射することにより各アライメントマークの視認性を向上させたが、以下の変形例3,4のように、撮影画像に所定の処理を施すことで、アライメントマークの位置を特定し、位置合わせを行うことも可能である。
【0049】
<変形例3>
図9(A)〜(C)は、変形例3に係る位置合わせ手法について説明するための模式図である。尚、ここでは、上記実施の形態のアライメントマーク12,22を例に挙げて説明を行う。具体的には、まず、図9(A)に示したように、パネル基板10のアライメントマーク12を撮影する。この際、例えば図4に示した光学系において、パネル基板10のみを配置すると共に、照明光学系110のうちの光源110Bのみを点灯し(図6(B)に示したように、斜方からのみ照明を行い)、カメラ111を用いてアライメントマーク12の画像を取り込む。尚、光源110Aのみを用いて正面からのみ照明を行い、画像を取得してもよいが、光源110Bを使用した方が良い結果が得られる。続いて、図9(B)に示したように、撮影画像に基づいてアライメントマーク12の位置(例えば環状部12aの中心の位置:C(x,y))を、例えば幾何学的手法により抽出する。この後、カメラ111の位置を固定したまま、図9(C)に示したように、撮影画面F1上に抽出した位置Cを表示し、この位置Cに対し、プリント基板20の円形状部22aが重なるように、プリント基板20をパネル基板10上に配置する。尚、ここでは、環状部12a,溝部12b1,12b2を有するアライメントマーク12と、円形状部22a,線状部22b1,22b2を有するアライメントマーク22とを例示したが、本変形例の位置合わせ手法を用いる場合には、溝部12b1,12b2および線状部22b1,22b2については特に使用しなくとも位置合わせ可能である。即ち、環状部12aおよび円形状部22aのみを用いて位置合わせが可能である。
【0050】
<変形例4>
図10(A),(B)は、変形例4に係る位置合わせ手法について説明するための模式図である。尚、ここでも、上記実施の形態のアライメントマーク12,22を例に挙げて説明を行う。具体的には、まず、図10(A)に示したように、パネル基板10のアライメントマーク12を撮影する。この際、上記変形例3と同様、例えば図4に示した光学系において、パネル基板10のみを配置すると共に、照明光学系110のうちの光源110Aのみを点灯し、カメラ111を用いてアライメントマーク12の画像を取り込む。続いて、カメラ111の位置を固定したまま、光源110Bのみを点灯させ(斜方からのみ照明を行い)つつ、図10(B)に示したように、撮影したアライメントマーク12の画像の半透明画像Dを撮影画面F1に表示し、この半透明化像Dに対し、プリント基板20のアライメントマーク22が重なるように、プリント基板20をパネル基板10上に配置する。
【0051】
次に、上記実施の形態および変形例1〜4において説明した電子デバイスモジュールの適用例(適用例1〜9)について説明する。適用例1〜3は、電子デバイスモジュールが組み込まれるパネルの一例であり、適用例4〜8は、電子機器の一例である。
【0052】
<適用例1>
図11は、適用例1に係る液晶表示装置(液晶表示装置50)の要部構成を表す断面模式図である。液晶表示装置50は、液晶表示パネル50Aとバックライト51とを備えたものであり、液晶表示パネル50Aは、TFT基板52とCF基板54との間に液晶層53を封止したものである。このような構成において、バックライト51からの照明光が液晶表示パネル50Aにおいて映像信号に応じて変調され、後述のCF基板54の上方へ映像光として表示されるようになっている。図12は、液晶表示パネル50Aの平面構成を表したものである。
【0053】
バックライト51は、液晶層53へ向けて光を照射する光源であり、例えばLED(Light Emitting Diode)やCCFL(Cold Cathode Fluorescent Lamp)等を複数含むものである。このバックライト51は、図示しないバックライト駆動部によって駆動され、点灯状態および消灯状態が制御されるようになっている。
【0054】
液晶表示パネル50Aでは、例えば有効表示領域Sにおいて、マトリクス状に複数の画素(例えばR(赤),G(緑),B(青)のサブピクセル)が配置されている。TFT基板52には、画素毎に画素電極が配設されると共に、有効表示領域Sの周辺(額縁領域)に、各画素を表示駆動するための周辺回路(例えば信号線駆動回路52a,走査線駆動回路52b等)が配設されたものである。また、この他にも、例えばタイミング制御部、バックライト駆動部および、例えば映像信号に対して所定の補正処理を施す映像信号処理回路等(図示せず)が設けられている。走査線駆動回路52bは、所定のタイミングで、各画素を線順次駆動するものであり、信号線駆動回路52aは、各画素へ映像信号に基づく映像電圧を供給するものである。
【0055】
CF基板54は、例えばカラーフィルタやブラックマトリクス等が設けられると共に、各画素に共通して対向電極が配設されている。CF基板54では、この対向電極や配線層が、例えばITOなどの透明導電膜により構成されている。上述したパネル基板10は、このようなCF基板54として好適に用いることができる。具体的には、液晶表示パネル50Aでは、CF基板54の光出射側の面にプリント基板20が実装されている。尚、例えばCF基板54がTFT基板52よりも外側に張り出していてもよく、この張り出した領域において、CF基板54の液晶層53側の面にプリント基板20が実装されていてもよい。
【0056】
即ち、CF基板54に上述したようなアライメントマーク12が設けられている。この場合、透明導電膜よりなる対向電極を形成する際に、例えば額縁領域においてその透明導電膜をパターニングし、上述のような所定の形状(例えば環状部12aと溝部12b,12b2とを有する形状)に成形すればよい。
【0057】
但し、上述のパネル基板10としては、このようなCF基板54に限らず、液晶表示パネル50Aを構成する基板であればよい。例えば、図13に示したように、パネル基板10は、TFT基板52であってもよい。また、プリント基板20を実装する面も特に限定されず、パネル基板10のいずれの主面であってもよい。あるいは、両方の主面(表面および裏面)に、プリント基板20を実装するようにしてもよい。
【0058】
<適用例2>
図14(A),(B)は、適用例2に係る有機EL表示装置(有機EL表示装置60)の要部構成を表す断面模式図である。有機EL表示装置(有機EL表示パネル)60は、駆動基板61と封止基板63との間に有機EL層62を封止したものである。このような構成において、駆動基板61を通じて有機EL層62へ映像信号に応じた駆動電流を印加することにより、発光を生じる。このようにして発光した光は、封止基板63の上方または駆動基板61の下方から映像光として取り出される。図14(A)は、いわゆるトップエミッション方式の発光方式の有機EL表示パネルであり、封止基板63の上方から光が取り出される。このような有機EL表示パネルにおいて、封止基板63を上述のパネル基板10として、プリント基板20を実装してもよい。また、図14(B)は、いわゆるボトムエミッション方式の有機EL表示パネルであり、駆動基板61の下方から光が取り出される。このような有機EL表示パネルにおいて、駆動基板61を上述のパネル基板10として、プリント基板20を実装してもよい。ボトムエミッション方式の場合、駆動基板61には、透明導電膜よりなる電極や配線層が設けられるため、この透明導電膜を利用してアライメントマーク12を形成可能である。
【0059】
尚、本適用例においても、プリント基板20を実装する面は特に限定されず、封止基板63および駆動基板61の各主面のいずれかの面であればよい。
【0060】
<適用例3>
図15(A),(B)は、適用例3に係るタッチパネル(タッチパネル70)の要部構成を表す断面模式図である。タッチパネル70は、例えば静電容量式のタッチパネルであり、表示装置73などの他の機器へ外付けされて用いられるパネルである。タッチパネル70は、例えば駆動側基板71と検出側基板72との間に容量素子を形成するものであり、駆動側基板71および検出側基板72のいずれにも、透明導電膜よりなる電極や配線が配設されている。このようなタッチパネル70では、駆動側基板71(図15(A))または検出側基板72(図15(B))を、上述のパネル基板10とすることができる。また、透明導電膜を利用してアライメントマーク12を形成可能である。
【0061】
また、このようなタッチパネル70の表面(検出側基板72の上面)には、カバーガラスなどが貼り合わせられることがあるが、このカバーガラスを上述のパネル基板10とし、プリント基板20を実装してもよい。
【0062】
次に、図16〜図20を参照して、適用例4〜8について説明する。上記実施の形態等の電子デバイスモジュール1、液晶表示装置50および有機EL表示装置60は、テレビジョン装置,デジタルカメラ,ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置あるいはビデオカメラなどのあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。また、このような電子機器に、上述のようなタッチパネル70をモジュールとして組み込むことにより、タッチセンサ機能付きの電子機器を実現することも可能である。このように、上記実施の形態等の表示装置は、外部から入力された映像信号あるいは内部で生成した映像信号を、画像あるいは映像として表示するあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。
【0063】
(適用例4)
図16は、適用例4に係るテレビジョン装置の外観を表したものである。このテレビジョン装置は、例えば、フロントパネル511およびフィルターガラス512を含む映像表示画面部510を有しており、この映像表示画面部510が、上記実施の形態等に係る表示装置に相当する。
【0064】
(適用例5)
図17は、適用例5に係るデジタルカメラの外観を表したものである。このデジタルカメラは、例えば、フラッシュ用の発光部521、表示部522、メニュースイッチ523およびシャッターボタン524を有しており、その表示部522が、上記実施の形態等に係る表示装置に相当する。
【0065】
(適用例6)
図18は、適用例6に係るノート型パーソナルコンピュータの外観を表したものである。このノート型パーソナルコンピュータは、例えば、本体531,文字等の入力操作のためのキーボード532および画像を表示する表示部533を有しており、その表示部533は、上記実施の形態等に係る表示装置に相当する。
【0066】
(適用例7)
図19は、適用例7に係るビデオカメラの外観を表したものである。このビデオカメラは、例えば、本体部541,この本体部541の前方側面に設けられた被写体撮影用のレンズ542,撮影時のスタート/ストップスイッチ543および表示部544を有している。そして、その表示部544は、上記実施の形態等に係る表示装置に相当する。
【0067】
(適用例5)
図20は、適用例8に係る携帯電話機の外観を表したものである。この携帯電話機は、例えば、上側筐体710と下側筐体720とを連結部(ヒンジ部)730で連結したものであり、ディスプレイ740,サブディスプレイ750,ピクチャーライト760およびカメラ770を有している。そのディスプレイ740またはサブディスプレイ750は、上記実施の形態等に係る表示装置に相当する。
【0068】
以上、実施の形態、変形例および適用例を挙げて本開示を説明したが、本開示はこれらの実施の形態等に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態等では、プリント基板20に設けられたアライメントマーク22が、パネル基板10の側に設けられた場合を例に挙げたが、アライメントマーク22は、パネル基板10と反対側の面に設けられていてもよい。
【0069】
また、上記実施の形態等では、パネル基板およびプリント基板に設けられる各アライメントマークの具体的な形状を例示して説明したが、これらのアライメントマークの形状は、上述したものに限定されず、様々な形状を取り得る。例えば、上記実施の形態等では、円形開口を有する環状部に円形状のマークを嵌め合わせる構成を例示したが、必ずしも円形状である必要はなく、例えば方形状等の多角形状であってもよい。
【0070】
尚、本開示は、以下の(1)〜(13)に記載したような構成であってもよい。
(1)第1の配線層と、可視域において透明性を有する第1のアライメントマークとを有する第1の基板と、前記第1の基板の一部に対向して設けられると共に、第2の配線層と、前記第1のアライメントマークに対向配置された第2のアライメントマークとを有する第2の基板とを備えた電子デバイスモジュール。
(2)前記第2のアライメントマークは可視域において不透明性を有する上記(1)に記載の電子デバイスモジュール。
(3)前記第1および第2のアライメントマークはそれぞれ導電膜よりなる上記(1)または(2)に記載の電子デバイスモジュール。
(4)前記第1の配線層および前記第1のアライメントマーク同士、前記第2の配線層および前記第2のアライメントマーク同士はそれぞれ、同一の導電膜よりなる上記(1)〜(3)のいずれかに記載の電子デバイスモジュール。
(5)前記第1および第2のアライメントマークは、互いに係合して設けられている上記(1)〜(4)のいずれかに記載の電子デバイスモジュール。
(6)前記第1および第2のアライメントマークのうちの一方のアライメントマークは環状部を有し、他方のアライメントマークは、前記環状部によって囲まれる領域に嵌まる円形状部を有する上記(1)〜(5)のいずれかに記載の電子デバイスモジュール。
(7)前記第1および第2のアライメントマークのうちの一方のアライメントマークは、1または2以上の溝部を有し、他方のアライメントマークは、前記1または2以上の溝部の延在方向と同一方向に延在する線状部を有する上記(1)〜(6)のいずれかに記載の電子デバイスモジュール。
(8)前記溝部および前記線状部がそれぞれ2つずつ設けられ、2つの溝部の延在方向が、基板面に平行な面において互いに直交する上記(1)〜(7)のいずれかに記載の電子デバイスモジュール。
(9)前記第1のアライメントマークが前記溝部を有すると共に、前記第2のアライメントマークが前記線状部を有し、前記溝部は、前記第1の基板上において、前記第2の基板の縁よりも外側に張り出して設けられている上記(1)〜(8)のいずれかに記載の電子デバイスモジュール。
(10)前記第1の基板は、タッチパネルまたは表示パネルの少なくとも一部を構成するパネル基板であり、前記第2の基板はプリント基板である上記(1)〜(9)のいずれかに記載の電子デバイスモジュール。
(11)前記第1の基板は、前記タッチパネルの一部を構成するものである上記(1)〜(10)のいずれかに記載の電子デバイスモジュール。
(12)前記表示パネルは、画素駆動基板上に、液晶表示素子と、前記第1の基板としての対向基板とをこの順に有する上記(10)に記載の電子デバイスモジュール。
(13)前記表示パネルは、画素駆動基板上に、有機電界発光素子と封止基板とをこの順に有し、前記第1の基板は、前記画素駆動基板および前記封止基板のうちの光取り出し側の基板である上記(10)に記載の電子デバイスモジュール。
【符号の説明】
【0071】
1…電子デバイスモジュール、10…パネル基板、11…配線層、12,12A,12B,12C,12D…アライメントマーク、12a…環状部、12b1,12b2…溝部、20…プリント基板、21…配線層、22,22A,22B,22C,22D…アライメントマーク、22a…円形状部、22b1,12b2…線状部、50…液晶表示装置、50A…液晶表示パネル、52…TFT基板、53…液晶層、54…CF基板、60…有機EL表示装置、61…駆動基板、62…有機EL層、63…封止基板。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の配線層と、可視域において透明性を有する第1のアライメントマークとを有する第1の基板と、
前記第1の基板の一部に対向して設けられると共に、第2の配線層と、前記第1のアライメントマークに対向配置された第2のアライメントマークとを有する第2の基板と
を備えた電子デバイスモジュール。
【請求項2】
前記第2のアライメントマークは可視域において不透明性を有する
請求項1に記載の電子デバイスモジュール。
【請求項3】
前記第1および第2のアライメントマークはそれぞれ導電膜よりなる
請求項2に記載の電子デバイスモジュール。
【請求項4】
前記第1の配線層および前記第1のアライメントマーク同士、前記第2の配線層および前記第2のアライメントマーク同士はそれぞれ、同一の導電膜よりなる
請求項3に記載の電子デバイスモジュール。
【請求項5】
前記第1および第2のアライメントマークは、互いに係合して設けられている
請求項1に記載の電子デバイスモジュール。
【請求項6】
前記第1および第2のアライメントマークのうちの一方のアライメントマークは環状部を有し、
他方のアライメントマークは、前記環状部によって囲まれる領域に嵌まる円形状部を有する
請求項5に記載に電子デバイスモジュール。
【請求項7】
前記第1および第2のアライメントマークのうちの一方のアライメントマークは、1または2以上の溝部を有し、
他方のアライメントマークは、前記1または2以上の溝部の延在方向と同一方向に延在する線状部を有する
請求項5に記載に電子デバイスモジュール。
【請求項8】
前記溝部および前記線状部がそれぞれ2つずつ設けられ、
2つの溝部の延在方向が、基板面に平行な面において互いに直交する
請求項7に記載の電子デバイスモジュール。
【請求項9】
前記第1のアライメントマークが前記溝部を有すると共に、前記第2のアライメントマークが前記線状部を有し、
前記溝部は、前記第1の基板上において、前記第2の基板の縁よりも外側に張り出して設けられている
請求項7に記載の電子デバイスモジュール。
【請求項10】
前記第1の基板は、タッチパネルまたは表示パネルの少なくとも一部を構成するパネル基板であり、
前記第2の基板はプリント基板である
請求項1に記載の電子デバイスモジュール。
【請求項11】
前記第1の基板は、前記タッチパネルの一部を構成するものである
請求項10に記載の電子デバイスモジュール。
【請求項12】
前記表示パネルは、画素駆動基板上に、
液晶表示素子と、
前記第1の基板としての対向基板とをこの順に有する
請求項10に記載の電子デバイスモジュール。
【請求項13】
前記表示パネルは、画素駆動基板上に、有機電界発光素子と封止基板とをこの順に有し、
前記第1の基板は、前記画素駆動基板および前記封止基板のうちの光取り出し側の基板である
請求項10に記載の電子デバイスモジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−243872(P2012−243872A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−110722(P2011−110722)
【出願日】平成23年5月17日(2011.5.17)
【出願人】(598172398)株式会社ジャパンディスプレイウェスト (90)
【Fターム(参考)】