説明

電子回路

【課題】発振回路部の信号反転素子及びインターフェース回路部のインターフェース回路部のインターフェース集積回路素子で消費される電流を抑えて消費電力が少ない電子回路を提供する。
【解決手段】発振回路部とインターフェース回路部と被駆動回路部と備えた電子回路であって、発振回路部用電源電圧印加端子と発振回路部の間に発振回路部用電流制限抵抗が設けられ、インターフェース回路部用電源電圧印加端子とインターフェース回路部との間にインターフェース回路部用電流制限抵抗が設けられ、発振回路部用電流制限抵抗の両端部からグランドに接続されている第一のコンデンサが設けられ、インターフェース回路部用電流制限抵抗の両端部からグランドに接続されている第二のコンデンサが設けられ、インターフェース回路部から出力され被駆動回路部に入力される信号電圧が被駆動回路部が動作するために必要な電圧より大きいことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路素子を用いている電子回路に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路素子の一例であるC−MOS集積回路素子は、他の集積回路素子と比較して消費電力が少ないことから、電力を消費して動作する電子機器に搭載されている電子回路に非常に多く用いられている。
【0003】
C−MOS集積回路素子を用いた電子回路は、例えば、発振回路部と、発振回路部に接続され発振回路部から信号が入力されるインターフェース回路部と、インターフェース回路部に接続されインターフェース回路部から信号が入力される被駆動回路部とを含んでいる。このとき、発振回路部及びインターフェース回路部にC−MOS集積回路素子が用いられている。
【0004】
ここで、インターフェース回路部とは、少なくとも2つの電子回路に接続されており、一方の接続されている電子回路から信号が入力されると、他方の接続されている電子回路に適した信号となるように変換し、他方の接続されている電子回路に信号を出力する回路である。
【0005】
また、インターフェース回路部から出力された信号が入力される電子回路を被駆動回路部とする。
【0006】
従って、このような電子回路は、例えば、インターフェース回路部が発振回路部及び被駆動回路部に接続され、発振回路部から出力された信号がインターフェース回路部に入力され、インターフェース回路部に入力された信号がインターフェース回路部で被駆動回路部に適した信号に変換され、インターフェース回路部で変換された信号が被駆動回路部に入力される回路構成となっている。
【0007】
このような電子回路300は、例えば、図5に示すように、発振回路部310とインターフェース回路部320と被駆動回路部330と電圧制限回路部340とから構成されている。
【0008】
発振回路部310は、例えば、図5に示すように、信号反転素子311と帰還抵抗312と水晶振動子313と発振コンデンサ314a,314bとから構成されている。
【0009】
信号反転素子311は、信号反転機能を備えたC−MOS集積回路素子が用いられ、例えば、インバータ集積回路素子が用いられる。
【0010】
ここで、信号反転機能とは、信号が入力されたときに入力された信号を反転させて出力する機能である。
【0011】
また、信号反転素子311は、信号反転素子電源電圧入力端子(図示せず)と信号反転素子グランド端子(図示せず)と信号反転素子信号入力端子(図示せず)と信号反転素子信号出力端子(図示せず)とを有している。
【0012】
信号反転素子電源電圧入力端子は、信号反転素子311の信号反転機能を動作させるための電源電圧となる電圧が印加される端子である。
また、信号反転素子電源電圧入力端子は、後述する電圧制限回路部340に接続され後述する電圧制限回路部から電圧が供給される端子である。
【0013】
信号反転素子グランド端子は、グランドに接続される端子である。
【0014】
信号反転素子信号入力端子は、信号が入力される端子である。
【0015】
信号反転素子信号出力端子は、信号が出力される端子である。
【0016】
従って、信号反転素子311は、信号反転素子電源電圧入力端子に電圧が印加された状態で信号反転素子信号入力端子に信号が入力されると、入力された信号が反転されて信号反転素子信号出力端子から出力される機能を備えている。
【0017】
帰還抵抗312は、一方の端部が信号反転素子信号入力端子に接続され他方の端部が信号反転素子信号出力端子に接続されている。
また、帰還抵抗312は、信号反転素子311をアナログ反転動作させるために用いられる。
【0018】
水晶振動子313は、一方の端部が信号反転素子信号入力端子に接続され他方の端部が信号反転素子信号出力端子に接続されている。
【0019】
また、水晶振動子313は、例えば、矩形形状の平板状の水晶片の両主面に励振電極が設けられている水晶振動素子と、水晶振動素子が搭載される素子搭載部材と、素子搭載部材と接合され水晶振動素子を気密封止する蓋部材と、から構成されている。
また、水晶振動子313は、例えば、水晶振動素子が搭載されている面に対向する素子搭載部材の面に設けられている外部接続端子と水晶振動素子の励振電極とが電気的に接続されている。
また、水晶振動子313は、外部接続端子から直流電圧が印加されると、逆圧電効果及び圧電効果によって水晶振動素子の水晶片が振動を開始し、その後振動する構造となっている。
【0020】
ここで、水晶振動素子の励振電極に挟まれた水晶片が所定の周波数で振動する原理について説明する。
水晶振動素子は、前述したように、水晶片と水晶片の両主面に設けられている励振電極とから主に構成されている。
水晶片は、例えば、圧電材料である水晶部材が用いられている。従って、水晶片は、圧電効果及び逆圧電効果の特性を有している。
水晶振動子は、外部接続端子に直流電圧が印加されることで、水晶振動素子の励振電極に電荷が蓄えられる。その結果、逆圧電効果によって、水晶振動素子の励振電極に挟まれた水晶片の一部が変形する。次に、変形した水晶片が元の状態に戻ろうとするため、圧電効果によって、最初に直流電圧が印加されたときに蓄えられた電荷の極性が反転した電荷が励振電極に発生する。その結果、逆圧電効果によって、水晶振動素子の励振電極に挟まれた水晶片の一部が最初とは別の方向に変形する。また、変形した水晶片が元の状態に戻ろうとするため、圧電効果によって、励振電極に更に反転した極性の電荷が発生する。
【0021】
従って、水晶振動子313は、外部接続端子に直流電圧が印加されると、励振電極の電荷が充放電を開始し逆圧電効果及び圧電効果が繰り返されて水晶振動素子の水晶片が所定の周波数で振動する構造となっている。
【0022】
ここで、水晶振動素子の水晶片の一部が所定の周波数で振動している状態を水晶振動子313が振動している状態とする。
【0023】
発振コンデンサ314a,314bは、例えば、図5に示すように、2つ設けられており、水晶振動子313の両端部とグランドに接続されている。
【0024】
一方の発振コンデンサ314aは、一方の端部が水晶振動子313の一方の端部に接続されており、他方の端部がグランドに接続されている。
【0025】
他方の発振コンデンサ314bは、一方の端部が水晶振動子313の他方の端部に接続されており、他方の端部がグランドに接続されている。
【0026】
発振コンデンサ314a,314bは、水晶振動子313の両端部とグランドに接続されているので、水晶振動素子の励振電極に発生した電荷を安定して充放電し、水晶振動子313を安定して振動させる役割を果たす。
【0027】
従って、発振回路部310は、直流電圧が水晶振動子313に印加されると、信号反転素子311及び帰還抵抗312がアナログ反転増幅器の機能を果たし、水晶振動子313が振動し続ける回路構成となっている。
【0028】
ここで、発振回路部310で用いられる信号反転素子311の信号反転素子信号出力端子から出力される信号の周波数を、発振周波数とする。
【0029】
また、信号が1秒間に繰り返される数を信号周波数とし、信号が電圧の場合に信号電圧とする。
【0030】
電圧制限回路部340は、前述したように、信号反転素子311の信号反転素子電源電圧入力端子に接続しており、信号反転素子電源電圧入力端子に電圧を供給する。
また、電圧制限回路部340は、発振回路部用電源電圧印加端子V31に接続されている。
【0031】
発振回路部用電源電圧印加端子V31は、電子回路とは別の電源供給回路(図示せず)に接続されており、電源供給回路から電圧が印加されて電流が流入する端子である。
【0032】
また、電圧制限回路部340は、信号反転素子で消費される電力を抑えるために発振回路部用電源電圧印加端子V31に印加された電圧より低い電圧を信号反転素子電源電圧入力端子に印加させている。
【0033】
インターフェース回路部320は、例えば、図5に示すように、発振回路部310と被駆動回路部330とに接続されている。
また、インターフェース回路部320は、発振回路部310から出力された信号を被駆動回路部330に適した信号になるように変換している。
【0034】
ここで、インターフェース回路部320は、例えば、波形整形回路機能を有している。
波形整形回路機能とは、位相の異なる2つの正弦波の信号を入力したときに変換され、波形整形された矩形波の信号を出力する機能である。
【0035】
また、インターフェース回路部320は、例えば、図5に示すように、インターフェース集積回路素子321を用いて構成されている。
【0036】
インターフェース集積回路素子321は、例えば、波形整形回路の機能を備えたC−MOS集積回路素子が用いられる。
また、インターフェース集積回路素子321は、インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子(図示せず)とインターフェース集積回路素子グランド端子(図示せず)とインターフェース集積回路素子信号入力端子(図示せず)とインターフェース集積回路素子信号出力端子(図示せず)とを有している。
【0037】
インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子は、インターフェース集積回路素子321の波形整形回路の機能を動作させるための電源電圧となる電圧が印加される端子であり、インターフェース回路部用電源電圧印加端子V32に接続されている。
【0038】
インターフェース回路部用電源電圧印加端子V32は、前述した発振回路部用電源電圧印加端子V31と同じ電源供給回路に接続されており、電源供給回路から電圧が印加され電流が流入する端子である。
従って、インターフェース回路部用電源電圧印加端子V32には、発振回路部用電源電圧印加端子V31と同じ電位の電圧が印加される。
【0039】
インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子は、インターフェース回路部用電源電圧印加端子V32に電圧が印加され電流が流入すると、インターフェース回路部用電源電圧印加端子V32に流入した電流がそのまま流入する。
【0040】
インターフェース集積回路素子グランド端子は、グランドに接続される端子である。
【0041】
インターフェース集積回路素子信号入力端子は、信号が入力される端子である。
また、インターフェース集積回路素子信号入力端子は、例えば、2つ設けられており、それぞれ発振回路部310に接続されている。
一方のインターフェース集積回路素子信号入力端子は、例えば、図5に示すように、信号反転素子311の信号反転素子信号入力端子に接続されている。
他方のインターフェース集積回路素子信号出力端子は、例えば、図5に示すように、信号反転素子311の信号反転素子信号出力端子に接続されている。
従って、インターフェース集積回路素子信号入力端子には、位相が180度異なる信号が入力される。
【0042】
インターフェース集積回路素子信号出力端子は、インターフェース集積回路素子信号入力端子に入力された信号が変換されて出力される端子である。
【0043】
従って、インターフェース集積回路部320は、インターフェース集積回路電源電圧入力端子に電圧が印加された状態で発振回路部310からインターフェース集積回路素子信号入力端子に信号が入力されると、被駆動回路部330に適した信号となるように変換されてインターフェース集積回路素子信号出力端子から出力する回路構成となっている。
【0044】
また、インターフェース集積回路部320は、インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子に印加される電圧の大きさによって、インターフェース集積回路素子信号出力端子から出力される信号電圧の大きさが小さくなる。
【0045】
被駆動回路部330は、図5に示すように、インターフェース回路部320に接続されており、インターフェース回路部320から出力された信号が入力される。
ここで、被駆動回路部330は、例えば、インターフェース集積回路素子321のインターフェース集積回路素子信号出力端子に接続されており、インターフェース集積回路素子信号出力端子から出力された信号が入力される。
このとき、インターフェース集積回路素子信号出力端子から出力された信号電圧は、被駆動回路部330が動作するために必要な電圧より大きくなっている。
【0046】
被駆動回路部330は、インターフェース集積回路素子321のインターフェース集積回路素子信号出力端子に接続されており、このインターフェース集積回路素子321から信号が入力される回路構成となっている。
また、被駆動回路部330は、被駆動回路部330を動作させるために必要な電圧より大きな信号電圧がインターフェース集積回路素子321から入力されて、動作する回路構成となっている。
【0047】
従って、このような電子回路300は、発振回路部用電源電圧印加端子V31と信号反転素子311の信号反転素子電源電圧入力端子との間に電圧制限回路部340が設けられており、信号反転素子311で消費される電力を抑えることができる回路構成となっている。
【0048】
また、このような電子回路300は、インターフェース回路部用電源電圧印加端子V32とインターフェース集積回路素子321のインターフェース集積回路素子電源電圧入力端子が接続されており、インターフェース回路部用電源電圧印加端子に電圧が印加され電流が流入すると、インターフェース回路部用電源電圧印加端子に流入する電流がそのままインターフェース集積回路素子電源電圧入力端子に流入する回路構成となっている。
【0049】
また、このような電子回路300は、インターフェース集積回路素子信号出力端子から出力される信号電圧であって被駆動回路部330に入力される信号電圧が被駆動回路部330を動作させるために必要な電圧より大きくなっている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0050】
【特許文献1】特開平7−046095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0051】
しかしながら、従来の電子回路は、信号反転素子で消費される電力を減少させるために発振回路部用電源電圧印加端子と信号反転素子の信号反転素子電源電圧入力端子との間に電圧制限回路部が設けられているが、インターフェース回路部用電源電圧印加端子とインターフェース集積回路素子のインターフェース集積回路素子電源電圧入力端子とが直接接続されているので、インターフェース集積回路素子で電力が消費される。
【0052】
また、インターフェース回路部用電源電圧端子とインターフェース集積回路素子のインターフェース集積回路素子電源電圧入力端子との間に電圧制限回路部を設けた場合、従来の電子回路は、電圧制限回路部を設ける前と比較してインターフェース集積回路素子で消費される電力を抑えることができるが、電圧制限回路部を設ける前と比較してインターフェース集積回路素子信号出力端子から出力される信号電圧が小さくなる。
このため、従来の電子回路は、インターフェース回路部から出力される信号電圧であって被駆動回路部に入力される信号電圧が被駆動回路部を動作させるために必要な電圧より小さくなる恐れがあり、被駆動回路部が動作せず従来の電子回路が動作しない恐れがある。
【0053】
そこで、本発明では、信号反転素子及びインターフェース集積回路素子で消費される電力を抑えた状態で発振回路部とインターフェース回路部と被駆動回路部とを動作させることができる電子回路を供給することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0054】
前記課題を解決するため、信号反転素子電源電圧入力端子と信号反転素子グランド端子と信号反転素子信号入力端子と信号反転素子信号出力端子とを有している信号反転素子と、一方の端部が前記信号反転素子信号入力端子に接続され他方の端部が前記信号反転素子信号出力端子に接続されている帰還抵抗と、一方の端部が前記信号反転素子信号入力端子に接続され他方の端部が前記信号反転素子信号出力端子に接続されている水晶振動子と、前記水晶振動子の両端部とグランドに接続されている発振コンデンサと、を少なくとも備え、前記信号反転素子電源電圧入力端子に接続されている発振回路部用電源電圧印加端子に電圧が印加されると、
前記水晶振動子が所定の周波数で振動する発振回路部と、インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子とインターフェース集積回路素子グランド端子とインターフェース集積回路素子信号出力端子と前記発振回路部に接続されているインターフェース集積回路素子信号入力端子とを有しているインターフェース集積回路素子が用いられ、
前記インターフェース集積回路素子用電源電圧入力端子に接続されている前記インターフェース回路部用電源電圧印加端子に電圧が印加されると、前記インターフェース集積回路素子信号入力端子に入力された信号を変換し前記インターフェース集積回路素子信号出力端子から出力するインターフェース回路部と、前記インターフェース集積回路素子信号出力端子に接続され、前記インターフェース集積回路素子信号出力端子から出力された信号が入力される被駆動回路部と、を含んでいる電子回路であって、前記信号反転素子信号出力端子が前記インターフェース信号入力端子に接続され、
前記発振回路部用電源電圧印加端子と前記信号反転素子電源電圧入力端子との間に発振回路部用電流制限抵抗が設けられ、前記発振回路部用電流制限抵抗の両端部とグランドに接続されている第一のコンデンサが設けられ、前記インターフェース回路部用電源電圧印加端子と前記インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子との間にインターフェース回路部用電流制限抵抗が設けられ、
前記インターフェース回路部用電流制限抵抗の両端部とグランドに接地されている第二のコンデンサが設けられ、前記インターフェース集積回路素子信号出力端子から出力される信号電圧であって前記被駆動回路部に入力される信号電圧が、前記被駆動回路部を動作させるために必要な電圧より大きいことを特徴とする。
【0055】
また、前記課題を解決するため、信号反転素子電源電圧入力端子と信号反転素子グランド端子と信号反転素子信号入力端子と信号反転素子信号出力端子とを有している信号反転素子と、一方の端部が前記信号反転素子信号入力端子に接続され他方の端部が前記信号反転素子信号出力端子に接続されている帰還抵抗と、一方の端部が前記信号反転素子信号入力端子に接続され他方の端部が前記信号反転素子信号出力端子に接続されている水晶振動子と、前記水晶振動子の両端部とグランドに接続されている発振コンデンサと、を少なくとも備え、前記信号反転素子電源電圧入力端子に接続されている電源電圧印加端子に電圧が入力されると、
前記水晶振動子が所定の周波数で振動する発振回路部と、インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子とインターフェース集積回路素子グランド端子とインターフェース集積回路素子信号出力端子と前記発振回路部が接続されているインターフェース集積回路素子信号入力端子とを有しているインターフェース集積回路素子が用いられ、
前記インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子に接続されかつ前記信号反転素子電源電圧入力端子に接続されている電源電圧端子に電圧が印加されると、前記インターフェース集積回路素子信号入力端子に入力された信号を変換し前記インターフェース集積回路素子信号出力端子から出力するインターフェース回路部と、前記インターフェース集積回路素子信号出力端子に接続され、前記インターフェース集積回路素子信号出力端子から出力された信号が入力される被駆動回路部と、を含んでいる電子回路であって、前記信号反転素子信号出力端子が前記インターフェース信号入力端子に接続され、
前記電源電圧印加端子と前記信号反転素子電源電圧入力端子との間に発振回路部用電流制限抵抗が設けられ、前記電源電圧印加端子と前記インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子との間にインターフェース回路部用電流制限抵抗が設けられ、前記電源電圧印加端子とグランドに接続されている第三のコンデンサが設けられ、前記発振回路部用電流制限抵抗の前記信号反転素子電源電圧入力端子側の端部とグランドに接続されている第四のコンデンサが設けられ、前記インターフェース回路部用電流制限抵抗の前記インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子側の端部とグランドに接続されている第五のコンデンサが設けられ、
前記インターフェース集積回路素子信号出力端子から出力される信号電圧であって前記被駆動回路部に入力される信号電圧が、前記被駆動回路部を動作させるために必要な電圧より大きいことを特徴とする。
【発明の効果】
【0056】
このような電子回路によれば、信号反転素子の信号反転素子電源電圧入力端子と電圧が印加され電流が流入される発振回路部用電源電圧印加端子との間に発振回路部用電流制限抵抗が設けられ、インターフェース集積回路素子のインターフェース集積回路素子電源電圧入力端子と電圧が印加され電流が流入されるインターフェース回路部用電源電圧印加端子との間にインターフェース回路部用電流制限抵抗が設けられ、発振回路部用電源電圧印加端子及びインターフェース回路部用電源電圧印加端子に電圧が印加され電流が流入すると、発振回路部用電流制限抵抗を通過した電流が信号反転素子電源電圧入力端子に流入し、
インターフェース回路部用電流制限抵抗を通過した電流がインターフェース集積回路素子電源電圧入力端子に流入する回路構成となっているので、オームの法則により、発振回路部用電流制限抵抗を設ける前の状態と比較して信号反転素子に流入する電流を小さくことができ、インターフェース回路部用電流制限抵抗を設ける前の状態と比較してインターフェース集積回路素子に流入する電流を小さくすることができる。
このため、このような電子回路によれば、信号反転素子で消費される電力を抑えつつインターフェース集積回路素子の消費される電力を抑えることができ、従来の電子回路と比較して消費される電力を抑えることができる。
【0057】
また、このような電子回路によれば、インターフェース集積回路素子のインターフェース集積回路素子信号出力端子から出力される信号電圧であって被駆動回路部に入力される信号電圧が被駆動回路部を動作させるために必要な電圧より大きいので、被駆動回路部を動作させることができ、発振回路部とインターフェース回路部と被駆動回路部とを動作させることができる。
【0058】
また、このような電子回路によれば、電圧が印加され電流が流入する電源電圧印加端子と信号反転素子の信号反転素子電源電圧入力端子との間に発振回路部用電流制限抵抗が設けられ、この発振回路部用電流制限抵抗が接続されている電源電圧印加端子と、インターフェース集積回路素子のインターフェース集積回路素子電源電圧入力端子との間にインターフェース回路部用電流制限抵抗が設けられ、電源電圧印加端子に電圧が印加され電流が流入すると、発振回路部用電流制限抵抗を通過した電流が信号反転素子電源電圧入力端子に入力し、
インターフェース回路部用電流制限抵抗を通過した電流がインターフェース集積回路素子電源電圧入力端子に入力する回路構成となっているので、オームの法則により、発振回路部用電流制限抵抗を設ける前の状態と比較して信号反転素子に流入する電流を小さくことができ、インターフェース回路部用電流制限抵抗を設ける前の状態と比較してインターフェース集積回路素子に流入する電流を小さくすることができる。
このため、このような電子回路によれば、信号反転素子で消費される電力を抑えつつインターフェース集積回路素子の消費される電力を抑えることができ、従来の電子回路と比較して消費される電力を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の第一の実施形態に係る電子回路の一例を示す回路図である。
【図2】本発明の第二の実施形態に係る電子回路の一例を示す回路図である。
【図3】(a)は、本発明の第二の実施形態に係る電子回路の実施例において発振回路部のみを動作させた状態で信号反転素子に流入する電流と発振回路部用電流制限抵抗の抵抗値との関係を示す関係図であり、(b)は、第二の実施形態に係る電子回路の実施例において発振回路部のみを動作させた状態で発振回路部の負性抵抗と発振回路部用電流制限抵抗の抵抗値との関係を示す関係図である。
【図4】(a)は、本発明の第二の実施形態に係る電子回路の実施例において信号反転増幅素子及びインターフェース集積回路素子に流入する電流値とインターフェース回路部電流制限抵抗の抵抗値との関係を示す関係図であり、(b)は、本発明の第二の実施形態に係る電子回路の実施例においてインターフェース回路部から出力される信号電圧の振幅とインターフェース回路部用電流制限抵抗との関係を示す関係図である。
【図5】従来の電子回路の一例を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0060】
次に、本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、各図面において、各構成要素の状態をわかりやすくするために誇張して図示している。
【0061】
(第一の実施形態)
本発明の第一の実施形態に係る電子回路100は、例えば、図1に示すように、発振回路部110とインターフェース回路部120と被駆動回路部130と発振回路部用電流制限回路部140とインターフェース回路部用電流制限回路部150とから主に構成されている。
【0062】
また、本発明の第一の実施形態に係る電子回路100は、例えば、インターフェース回路部120が発振回路部110及び被駆動回路部130に接続され、発振回路部110から出力された信号がインターフェース回路部120に入力され、インターフェース回路部120に入力された信号がインターフェース回路部120で変換されて出力され、インターフェース回路部120から出力された信号が被駆動回路部に入力されるように接続されている。
【0063】
また、本発明の第一の実施形態に係る電子回路100は、発振回路部用電流制限回路140から発振回路部110に電圧が供給され、インターフェース回路部用電流制限回路部150からインターフェース回路部120に電圧が供給される回路構成となっている。
【0064】
発振回路部110は、例えば、図1に示すように、信号反転素子111と帰還抵抗112と水晶振動子113と発振コンデンサ114a,114bとから構成されている。
【0065】
信号反転素子111は、信号反転機能を備えたC−MOS集積回路素子が用いられており、例えば、インバータ集積回路素子が用いられる。
【0066】
ここで、信号反転機能とは、信号が入力されたときに入力された信号を反転させて出力する機能である。
【0067】
また、信号反転素子111は、信号反転素子電源電圧入力端子(図示せず)と信号反転素子グランド端子(図示せず)と信号反転素子信号入力端子(図示せず)と信号反転素子信号出力端子(図示せず)とを有している。
【0068】
信号反転素子電源電圧入力端子は、信号反転素子111の反転増幅機能を動作させるための電源電圧となる電圧が印加される端子である。
また、信号反転素子電源電圧入力端子は、後述する発振回路部用電流制限回路部140に接続され後述する電圧制限回路部から電圧が供給される端子である。
【0069】
信号反転素子グランド端子は、グランドに接続される端子である。
【0070】
信号反転素子信号入力端子は、信号が入力される端子である。
【0071】
信号反転素子信号出力端子は、信号が出力される端子である。
【0072】
従って、信号反転素子111は、信号反転素子電源電圧入力端子に電圧が印加された状態で信号反転素子信号入力端子に信号が入力されると、入力された信号が反転されて信号反転素子信号出力端子から出力される機能を備えている。
【0073】
帰還抵抗112は、一方の端部が信号反転素子信号入力端子に接続され他方の端部が信号反転素子信号出力端子に接続されている。
また、帰還抵抗112は、信号反転素子111をアナログ反転動作させるために用いられる。
【0074】
水晶振動子113は、一方の端部が信号反転素子信号入力端子に接続され他方の端部が信号反転素子信号出力端子に接続されている。
【0075】
また、水晶振動子113は、例えば、矩形形状の平板状の水晶片の両主面に励振電極が設けられている水晶振動素子と、水晶振動素子が搭載される素子搭載部材と、素子搭載部材と接合され水晶振動素子を気密封止する蓋部材と、から構成されている。
また、水晶振動子113は、例えば、水晶振動素子が搭載されている面に対向する素子搭載部材の面に設けられている外部接続端子と水晶振動素子の励振電極とが電気的に接続されている。
また、水晶振動子113は、外部接続端子から直流電圧が印加されると、逆圧電効果及び圧電効果によって水晶振動素子の水晶片が振動を開始し、その後振動する構造となっている。
【0076】
ここで、水晶振動素子の励振電極に挟まれた水晶片が所定の周波数で振動する原理について説明する。
水晶振動素子は、前述したように、水晶片と水晶片の両主面に設けられている励振電極とから主に構成されている。
水晶片は、例えば、圧電材料である水晶部材が用いられている。従って、水晶片は、圧電効果及び逆圧電効果の特性を有している。
水晶振動子は、外部接続端子に直流電圧が印加されることで、水晶振動素子の励振電極に電荷が蓄えられる。その結果、逆圧電効果によって、水晶振動素子の励振電極に挟まれた水晶片の一部が変形する。次に、変形した水晶片が元の状態に戻ろうとするため、圧電効果によって、最初に直流電圧が印加されたときに蓄えられた電荷の極性が反転した電荷が励振電極に発生する。その結果、逆圧電効果によって、水晶振動素子の励振電極に挟まれた水晶片の一部が最初とは別の方向に変形する。また、変形した水晶片が元の状態に戻ろうとするため、圧電効果によって、励振電極に更に反転した極性の電荷が発生する。
【0077】
従って、水晶振動子113は、外部接続端子に直流電圧が印加されると、励振電極の電荷が充放電を開始し逆圧電効果及び圧電効果が繰り返されて水晶振動素子の水晶片が所定の周波数で振動する構造となっている。
【0078】
ここで、水晶振動素子の水晶片が所定の周波数で振動している状態を水晶振動子113が振動している状態とする。
【0079】
発振コンデンサ114a,114bは、例えば、図5に示すように、2つ設けられており、水晶振動子113の両端部とグランドに接続されている。
【0080】
一方の発振コンデンサ114aは、一方の端部が水晶振動子113の一方の端部に接続されており、他方の端部がグランドに接続されている。
【0081】
他方の発振コンデンサ114bは、一方の端部が水晶振動子113の他方の端部に接続されており、他方の端部がグランドに接続されている。
【0082】
発振コンデンサ114a,114bは、水晶振動子113の両端部とグランドに接続されているので、水晶振動素子の励振電極に発生した電荷を安定して充放電し、水晶振動子113を安定して振動させる役割を果たす。
【0083】
従って、発振回路部110は、直流電圧が水晶振動子113に印加されると、信号反転素子111及び帰還抵抗312がアナログ反転増幅器の機能を果たし、水晶振動子113が振動し続ける回路構成となっている。
【0084】
ここで、発振回路部110で用いられる信号反転素子111の信号反転素子信号出力端子から出力される信号の周波数を、発振周波数とする。
【0085】
また、信号が1秒間に繰り返される数を信号周波数とし、信号が電圧の場合に信号電圧とする。
【0086】
ここで、発振回路部110は、負性抵抗を有している。
水晶振動子113が振動しているときの抵抗値より負性抵抗の値が小さい場合、発振回路部110は、発振しない。
従って、発振回路部110は、水晶振動子113が振動しているときの抵抗値より十分大きな負性抵抗を有していなければならない。
【0087】
発振回路部用電流制限回路部140は、前述したように、信号反転素子111の信号反転素子電源電圧入力端子に接続しており、信号反転素子電源電圧入力端子に電圧を供給する。
また、発振回路部用電流制限回路部140は、発振回路部用電源電圧印加端子V11に接続に接続されており、発振回路部用電源電圧印加端子V11に電圧が印加されて発振回路部用電源電圧印加端子V11から電流が流入する。
【0088】
ここで、発振回路部用電源電圧印加端子V11は、例えば、本発明の第一の実施形態に係る電子回路100とは別の電源供給回路(図示せず)に接続されており、電源供給回路から電圧が印加され電流が流入する端子である。
【0089】
また、発振回路部用電流制限回路部140は、例えば、図1に示すように、発振回路部用電流制限抵抗141と第一のコンデンサ142a,142bとから構成されている。
【0090】
発振回路部用電流制限抵抗141は、図1に示すように、一方の端部が発振回路部用電源電圧印加端子V11に接続され他方の端部が信号反転素子111の信号反転素子電源電圧入力端子に接続されている。
【0091】
従って、電源供給回路から発振回路部用電源電圧印加端子V11に電圧が印加され電流が流入するとき、発振回路部用電源電圧印加端子V11から流入する電流が発振回路部用電流制限抵抗141を通過して信号反転素子電源電圧入力端子に流入することとなる。
このため、オームの法則によって、発振回路部用電流制限抵抗141が設けられる前より信号反転素子111に流入する電流を小さくすることができ、信号反転素子111で消費される電力を抑えることができる。
【0092】
発振回路部用電流制限抵抗141は、その抵抗値が大きくなるに従って信号反転素子111の信号反転素子電源電圧入力端子に流入する電流の値が小さくなり、発振回路部110の負性抵抗の値が小さくなる。
このため、発振回路部用電流制限抵抗141は、発振回路部110の負性抵抗が発振回路部110の水晶振動子113が振動しているときの抵抗値より大きくなり、かつ、信号反転素子111に流入する電流を小さくすることができる抵抗値のものが選択される。
【0093】
第一のコンデンサ142a,142bは、例えば、図1に示すように、発振回路部用電流制限抵抗141の両端部とグランドに接続されている。
一方の第一のコンデンサ142aは、一方の端部が発振回路部用電流制限抵抗141の一方の端部に接続されており他方の端部がグランドに接続され、発振回路部用電流制限抵抗141に入力される電圧のノイズを除去するとともに平滑化する役割を果たす。
他方の第一のコンデンサ142bは、一方の端部が発振回路部用電流制限抵抗141の他方の端部に接続されており他方の端部がグランドに接続され、発振回路部用電流制限抵抗141から出力される電圧のノイズを除去するともに平滑化する役割を果たす。
【0094】
従って、発振回路部用電流制限回路部140は、発振回路部用電流制限抵抗141とこの発振回路部用電流制限抵抗141の両端部とグランドに接続されている第一のコンデンサ142a,142bとから構成され、発振回路部用電源電圧印加端子V11と信号反転素子111の信号反転素子電源電圧入力端子との間に設けられている。
このため、発振回路部用電流制限回路部140によって、発振回路部用電源電圧印加端子V11に電圧が印加され電流が流入するとき、発振回路部用電流制限回路部140を設ける前と比較して小さい電流を信号反転素子電源電圧入力端子に流入させることができるので、信号反転素子111に流入する電流を小さくすることができる。
ここで、電流の値と電圧の値の積によって電力の値が算出されるので、信号反転素子111での消費電流を抑えることで、信号反転素子111で消費される電力を抑えることができるといえる。
【0095】
インターフェース回路部120は、例えば、図1に示すように、発振回路部110と被駆動回路部130とに接続されている。
【0096】
ここで、インターフェース回路部120とは、2つ以上の電子回路に接続されており、一方の接続されている電子回路から信号が入力されると、他方の接続されている電子回路に適した信号となるように変換し、他方の接続されている電子回路に信号を出力する回路である。
このとき、インターフェース回路部120から信号が入力される回路を被駆動回路部130とする。
【0097】
従って、インターフェース回路部120は、発振回路部110から入力された信号を後述する被駆動回路部130に適した信号に変換し出力する機能を有する。
【0098】
ここで、インターフェース回路部120は、例えば、分周機能を有している。
分周機能とは、入力された信号周波数を分周させ出力する機能である。
【0099】
また、インターフェース回路部120は、例えば、図1に示すように、インターフェース集積回路素子121を用いて構成されている。
【0100】
インターフェース集積回路素子121は、例えば、分周機能を備えたC−MOS集積回路素子が用いられる。
また、インターフェース集積回路素子121は、インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子(図示せず)とインターフェース集積回路素子グランド端子(図示せず)とインターフェース集積回路素子信号入力端子(図示せず)とインターフェース集積回路素子信号出力端子(図示せず)とを有している。
【0101】
インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子は、インターフェース集積回路素子121の分周機能を動作させるための電源電圧となる電圧が印加される端子である。
また、インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子は、インターフェース回路部用電流制限回路部150に接続されておりインターフェース回路部用電流制限回路部150から電圧が供給される端子である。
【0102】
インターフェース集積回路素子グランド端子は、グランドに接続される端子である。
【0103】
インターフェース集積回路素子信号入力端子は、信号が入力される端子である。
また、インターフェース集積回路素子信号入力端子は、例えば、2つ設けられている。
【0104】
一方のインターフェース集積回路素子信号入力端子は、信号反転素子111の信号反転素子信号出力端子に接続されており、信号反転素子111の信号反転素子信号出力端子から信号が入力される。
他方のインターフェース集積回路素子信号入力端子は、後述するインターフェース集積回路素子信号出力端子に接続されており、インターフェース集積回路素子出力端子から信号が入力される。
【0105】
インターフェース集積回路素子信号出力端子は、インターフェース集積回路素子信号入力端子に入力された信号が変換されて出力される端子である。
インターフェース集積回路素子信号出力端子は、例えば、2つ設けられている。
【0106】
一方のインターフェース集積回路素子信号出力端子は、他方のインターフェース集積回路素子信号入力端子に接続されている。
他方のインターフェース集積回路素子信号出力端子は、後述する被駆動回路部130に接続されている。
【0107】
従って、インターフェース回路部120は、インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子に電圧が印加された状態で、信号反転素子111の信号反転素子信号出力端子から一方のインターフェース集積回路素子信号入力端子に信号が入力されると、一方のインターフェース集積回路素子信号出力端子から信号が出力され、一方のインターフェース集積回路素子信号出力端子から出力された信号が他方のインターフェース集積回路素子信号入力端子に入力がされ、他方のインターフェース集積回路素子信号出力端子から被駆動回路部130に信号が出力される回路構成となっている。
【0108】
また、インターフェース集積回路部120は、インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子に印加される電圧の大きさが小さくなると、インターフェース集積回路素子121から出力される信号電圧の大きさが小さくなる。
【0109】
被駆動回路部130は、図1に示すように、インターフェース回路部120に接続されており、インターフェース回路部120から信号が入力される。
また、被駆動回路部130は、被駆動回路部用信号入力端子(図示せず)がインターフェース集積回路素子121の他方のインターフェース集積回路素子信号出力端子に接続されている。
【0110】
被駆動回路部用信号入力端子は、インターフェース回路部120から信号が出力されかつ被駆動回路部130に信号が入力される端子である。
また、被駆動回路部用信号入力端子には、被駆動回路部130が動作するために最低限必要な電圧より大きな信号電圧が入力される端子である。
ここで、信号電圧が被駆動回路部130を動作させるために必要な電圧より大きな状態とは、信号電圧の振幅が被駆動回路部130を動作せるために必要な電圧の値より大きい状態とする。
【0111】
従って、被駆動回路部130は、被駆動回路部130を動作させるために必要な電圧より大きな信号電圧がインターフェース回路部120から入力され動作する。
【0112】
インターフェース回路部用電流制限回路部150は、前述したように、インターフェース回路部用電源電圧印加端子V12とインターフェース集積回路素子121のインターフェース集積回路素子電源電圧入力端子に接続されており、インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子に電圧を供給する回路部である。
【0113】
ここで、インターフェース回路部用電源電圧印加端子V12は、例えば、本発明の第一の実施形態に係る電子回路100とは別の電源供給回路(図示せず)に接続されており、電源供給回路から電圧が印加され電流が流入する端子である。
また、インターフェース回路部用電源電圧印加端子V12には、接続されている電源供給回路が発振回路部用電源電圧印加端子V11にも接続されており、発振回路部用電源電圧印加端子V11に印加される電圧と同じ電位の電圧が印加される。
【0114】
また、インターフェース回路部用電流制限回路部150は、例えば、図1に示すように、インターフェース回路部用電流制限抵抗151と第二のコンデンサ152a,152bとから構成されている。
【0115】
インターフェース回路部用電流制限抵抗151は、図2に示すように、一方の端部がインターフェース回路部用電源電圧印加端子V12に接続され、他方の端部がインターフェース集積回路素子121のインターフェース集積回路素子電源電圧入力端子に接続されている。
【0116】
従って、電源供給回路からインターフェース集積回路部用電源電圧印加端子V12に電圧が印加され電流が流入するとき、インターフェース回路部用電源電圧印加端子V12に流入する電流がインターフェース回路部用電流制限抵抗151を通過し、インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子に流入することになる。
このため、オームの法則によって、インターフェース回路部用電流制限抵抗151が設けられる前よりインターフェース集積回路素子121に流入する電流を抑えることができる。
【0117】
インターフェース回路部用電流制限抵抗151は、その抵抗値が大きくなるに従ってインターフェース集積回路素子121のインターフェース集積回路素子電源電圧入力端子に流入する電流の値が小さくなり、他方のインターフェース集積回路素子信号出力端子が出力される信号電圧が小さくなる。
このため、インターフェース回路部用電流制限抵抗150は、その抵抗値が、他方のインターフェース集積回路素子信号出力端子から出力される信号電圧が被駆動回路部130を動作させるために必要な電圧より大きく、かつ、インターフェース集積回路素子121
に流入する電流を小さくすることができる値となっている。
つまり、インターフェース回路部用電流制限抵抗151の抵抗値は、インターフェース集積回路素子121から出力される信号電圧の振幅が被駆動回路部130を動作させるために必要な電圧より大きく、かつ、インターフェース集積回路素子121に流入する電流を抑える値となっている。
【0118】
第二のコンデンサ152a,152bは、例えば、図1に示すように、インターフェース回路部用電流制限抵抗151の両端部とグランドに接続されている。
一方の第二のコンデンサ152aは、一方の端部がインターフェース回路部用電流制限抵抗151の一方の端部に接続されており他方の端部がグランドに接続され、インターフェース回路部用電流制限抵抗151に入力される電圧のノイズを除去するとともに平滑化する役割を果たす。
他方の第二のコンデンサ152bは、一方の端部がインターフェース回路部用電流制限抵抗151の他方の端部に接続されており他方の端部がグランドに接続され、インターフェース回路部用電流制限抵抗151から出力される電圧のノイズを除去するとともに平滑化する役割を果たす。
【0119】
従って、インターフェース回路部用電流制限回路部150は、インターフェース回路部用電流制限抵抗151とこのインターフェース回路部用電流制限抵抗151の両端部とグランドに接続されている第二のコンデンサ152a,152bとから構成され、インターフェース回路部用電源電圧印加端子V12とインターフェース集積回路素子111のインターフェース電源電圧入力端子との間に設けられている。
このため、インターフェース回路部用電流制限回路部150によって、インターフェース回路部用電源電圧印加端子V12に電圧が印加され電流が流入するとき、インターフェース回路部用電流制限回路部150を設ける前より小さい電流をインターフェース集積回路素子電源電圧入力端子に流入させることができる。
前述したように、電流の値と電圧の値の積によって電力の値が算出されるので、インターフェース集積回路素子121に流入する電流を抑えることによりインターフェース集積回路素子121で消費される電力を抑えることができる。
【0120】
従って、本発明の第一の実施形態に係る電子回路100は、発振回路部用電源電圧印加端子V11と信号反転素子111との間に発振回路部用電流制限回路部140を設けることによって、発振回路部110の信号反転素子111に適した電圧を印加しつつ信号反転素子111に流入する電流を制限することができる。このため、本発明の第一の実施形態に係る電子回路100は、信号反転素子111で消費される電力を抑えることができる。
また、本発明の第一の実施形態に係る電子回路100は、インターフェース回路部用電源電圧印加端子V12とインターフェース集積回路素子121との間にインターフェース回路部用電流制限回路部150を設けることによって、
インターフェース回路部120のインターフェース集積回路素子121に適した電圧を印加しつつインターフェース集積回路素子121に流入する電流を制限することができる。このため、本発明の第一の実施形態に係る電子回路100は、インターフェース集積回路素子121で消費される電力を抑えることができる。
【0121】
このような本発明の第一の実施形態に係る電子回路100によれば、信号反転素子111の信号反転素子電源電圧入力端子と電圧が印加され電流が流入される発振回路部用電源電圧印加端子V11との間に発振回路部用電流制限抵抗141が設けられ、インターフェース集積回路素子121のインターフェース集積回路素子電源電圧入力端子と電圧が印加され電流が流入されるインターフェース回路部用電源電圧印加端子V12との間にインターフェース回路部用電流制限抵抗151が設けられ、発振回路部用電源電圧印加端子V11及びインターフェース回路部用電源電圧印加端子V12に電圧が印加され電流が流入すると、
発振回路部用電流制限抵抗141を通過した電流が信号反転素子電源電圧入力端子に流入し、インターフェース回路部用電流制限抵抗151を通過した電流がインターフェース集積回路素子電源電圧入力端子に流入する回路構成となっているので、オームの法則により、発振回路部用電流制限抵抗141を設ける前の状態と比較して信号反転素子111に流入する電流を小さくことができ、インターフェース回路部用電流制限抵抗151を設ける前の状態と比較してインターフェース集積回路素子121に流入する電流を小さくすることができる。
このため、このような本発明の第一の実施形態に係る電子回路100電子回路によれば、信号反転素子111で消費される電力を抑えつつインターフェース集積回路素子121の消費される電力を抑えることができ、従来の電子回路と比較して消費される電力を抑えることができる。
【0122】
また、このような本発明の第一の実施形態に係る電子回路100電子回路によれば、インターフェース集積回路素子121のインターフェース集積回路素子信号出力端子から出力される信号電圧であって被駆動回路部130に入力される信号電圧が被駆動回路部130を動作させるために必要な電圧より大きいので、被駆動回路部130を動作させることができ、発振回路部110とインターフェース回路部120と被駆動回路部130とを動作させることができる。
【0123】
(第二の実施形態)
本発明の第二の実施形態に係る電子回路200は、図2に示すように、電流制限回路部240が電源電圧印加端子V21と信号反転素子111との間及び電源電圧印加端子V21とインターフェース集積回路素子121との間に設けられている点で第一の実施形態と異なる。
【0124】
電流制限回路部240は、図2に示すように、発振回路部用電流制限抵抗241とインターフェース回路部用電流制限抵抗242と第三のコンデンサ243と第四のコンデンサ244と第五のコンデンサ245とから構成されている。
【0125】
発振回路部用電流制限抵抗241は、図2に示すように、一方の端部が電源電圧印加端子V21に接続され、他方の端部が信号反転素子111の信号反転素子電源電圧入力端子に接続されている。
従って、発振回路部用電流制限抵抗241は、図2に示すように、電源電圧印加端子V21と信号反転素子111の信号反転素子電源電圧入力端子との間に設けられている。
【0126】
ここで、電源電圧印加端子V21は、例えば、電子機器に用いられている電源供給回路(図示せず)に接続されており、電源供給回路から電圧が印加され電流が流入する端子である。
また、電源電圧印加端子V21は、本発明の第一の実施形態に係る電子回路100の発振回路部用電源電圧印加端子V11及びインターフェース回路部用電源電圧印加端子V12の機能を果たしている。
【0127】
インターフェース回路部用電流制限抵抗242は、図2に示すように、一方の端部が電源電圧印加端子V21に接続され、他方の端部がインターフェース集積回路素子121のインターフェース集積回路素子電源電圧入力端子に接続されている。
従って、インターフェース回路部用電流制限抵抗242は、発振回路部用電流制限抵抗241の一方の端部が接続されている電源電圧端子V21とインターフェース集積回路素子121のインターフェース集積回路素子電源電圧入力端子との間に設けられている。
【0128】
第三のコンデンサ243は、図2に示すように、一方の端部が電源電圧印加端子V21に接続され、他方の端部がグランドに接続されている。
従って、電源電圧印加端子V21には、第三のコンデンサ243の一方の端部と発振回路部用電流制限抵抗241の一方の端部とインターフェース回路部用電流制限抵抗242の一方の端部が接続されている。
つまり、第三のコンデンサ243は、発振回路部用電流制限抵抗241の一方の端部及びインターフェース回路部用電流制限抵抗242の一方の端部とグランドに接続されている。
【0129】
第四のコンデンサ244は、図2に示すように、一方の端部が発振回路部用電流制限抵抗241の他方の端部、つまり、信号反転素子111の信号反転素子電源電圧入力端子側の端部に接続され、他方の端部がグランドに接続されている。
従って、第四のコンデンサ244は、発振回路部用電流制限抵抗241の他方の端部とグランドに接続されている。
【0130】
第五のコンデンサ245は、図2に示すように、一方の端部がインターフェース回路部用電流制限抵抗242の他方の端部、つまり、インターフェース集積回路素子121のインターフェース集積回路素子電源電圧入力端子側の端部に接続され、他方の端部がグランドに接続されている。
従って、第五のコンデンサ245は、インターフェース回路部用電流制限抵抗242の他方の端部からグランドに接続されている。
【0131】
従って、電流制限回路部240は、電源電圧印加端子V21に電圧が印加され電流が流入すると、信号反転素子111の信号反転素子電源電圧入力端子及びインターフェース集積回路素子121のインターフェース集積回路素子電源電圧入力端子に電圧を供給する回路構成となっている。
【0132】
また、このような本発明の第二の実施形態に係る電子回路200によれば、電圧が印加され電流が流入する電源電圧印加端子V21と信号反転素子111の信号反転素子電源電圧入力端子との間に発振回路部用電流制限抵抗241が設けられ、この発振回路部用電流制限抵抗241が接続されている電源電圧印加端子V11とインターフェース集積回路素子121のインターフェース集積回路素子電源電圧入力端子との間にインターフェース回路部用電流制限抵抗242が設けられ、電源電圧印加端子V21に電圧が印加され電流が流入すると、発振回路部用電流制限抵抗241を通過した電流が信号反転素子電源電圧入力端子に入力し、
インターフェース回路部用電流制限抵抗242を通過した電流がインターフェース集積回路素子電源電圧入力端子に入力する回路構成となっているので、オームの法則により、発振回路部用電流制限抵抗241を設ける前の状態と比較して信号反転素子111に流入する電流を小さくことができ、インターフェース回路部用電流制限抵抗242を設ける前の状態と比較してインターフェース集積回路素子121に流入する電流を小さくすることができる。
このため、このような本発明の第二の実施形態に係る電子回路200によれば、信号反転素子111で消費される電力を抑えつつインターフェース集積回路素子121の消費される電力を抑えることができ、従来の電子回路と比較して消費される電力を抑えることができる。
【0133】
(実施例)
次に、本発明の第二の実施形態に係る電子回路200における実施例を挙げて、発振回路部用電流制限抵抗241及びインターフェース回路部用電流制限抵抗242の検討を行う。
【0134】
まず、本発明の第二の実施形態に係る電子回路200の実施例では、インターフェース回路部120を動作させない状態で、発振回路部用電流制限抵抗241の抵抗値と負性抵抗の関係及び発振回路部用電流制限抵抗241の抵抗値と信号反転素子111に流入する電流との関係を測定し発振回路部用電流制限抵抗241の抵抗値を決定している。
次に、本発明の第二の実施形態に係る電子回路200の実施例では、インターフェース回路部用電流制限抵抗242の抵抗値と信号反転素子111及びインターフェース集積回路素子121に流入する電流との関係、及びインターフェース回路部用電流制限抵抗242の抵抗値とインターフェース回路部120から出力され被駆動回路部130に入力される信号電圧の関係を測定しインターフェース回路部用電流制限抵抗242の抵抗値を決定している。
【0135】
前述したように、本発明の第二の実施形態に係る電子回路200は、図2に示すように、発振回路部110とインターフェース回路部120と被駆動回路部130と電流制限回路部240とから構成されている。
また、本発明の第二の実施形態に係る電子回路200は、発振回路部110から出力された信号がインターフェース回路部120に入力され、インターフェース回路部120で変換されインターフェース回路部120から出力された信号が被駆動回路部130に入力される回路構成となっている。
【0136】
発振回路部110は、図2に示すように、信号反転素子111と帰還抵抗112と水晶振動子113と発振コンデンサ114a,114bとから構成されている。
【0137】
信号反転素子111は、例えば、信号反転素子電源電圧入力端子に3Vの電圧が入力されるときに信号反転機能を果たす。
【0138】
帰還抵抗112は、信号反転素子111をアナログ反転動作させるために用いられており、例えば、抵抗値が1MΩのものが用いられている。
【0139】
水晶振動子113は、例えば、4915.2kHzの周波数で振動し、振動しているときの抵抗値が20.24Ωのものが用いられている。
【0140】
発振コンデンサ114a,114bは、例えば、容量が10pFのものが用いられる。
【0141】
インターフェース回路部120は、前述したように、インターフェース集積回路素子121が用いられている。
【0142】
インターフェース集積回路素子121は、例えば、インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子に3Vの電圧が入力されるときに分周機能を果たす。
【0143】
電源電圧印加端子V21には、電源供給回路から3Vの電圧が印加される。
【0144】
被駆動回路部130は、例えば、入力される信号電圧の振幅が1.5Vより大きいときに動作する。
【0145】
ここでは、例えば、本発明の第二の実施形態に係る電子回路200の発振回路部110及びインターフェース回路部120に流入する電流が400μA以下となるように電流制限回路部240を検討する。
【0146】
電流制限回路部240は、前述したように、発振回路部用電流制限回路部241とインターフェース回路部用電流制限回路部242と第三のコンデンサ243と第四のコンデンサ244と第五のコンデンサ245とから構成されている。
【0147】
一般的に、水晶発振回路においてノイズの除去を目的とするコンデンサは、回路に影響を与えにくい容量のものが用いられ、例えば、0.1μFのものが用いられる。
【0148】
第三のコンデンサ243は、例えば、容量が0.1μFのものが用いられる。
【0149】
第四のコンデンサ244は、例えば、容量が0.1μFのものが用いられる。
【0150】
第五のコンデンサ245は例えば、容量が0.1μFのものが用いられる。
【0151】
発振回路部用電流制限抵抗241は、図3(a)に示すように、発振回路部用電流制限抵抗241の抵抗値が大きくなるに従って消費電流が小さくなっている。
ここで、この特性は、インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子に電圧が印加されない状態で測定されている。つまり、インターフェース回路部120が動作していない状態で測定されたものである。
【0152】
インターフェース回路部120が動作していない状態で信号反転素子111に流入する電流が400μA以上の場合、インターフェース回路部120を動作させたときに反転増幅素子111及びインターフェース集積回路素子121に流入する電流が400μA以上となってしまい目標を満たすことができない。
このため、発振回路部用電流制限抵抗241は、インターフェース回路部120が動作したときにインターフェース集積回路素子121に流入する電流を考慮して発振回路部用電流制限抵抗241の抵抗値が選択される。
【0153】
また、発振回路部用電流制限抵抗241は、図3(b)に示すように、発振回路部用電流制限抵抗241の抵抗値が大きくなるに従って、負性抵抗が小さくなっている。
前述したように、水晶振動素子113が振動しているときの抵抗値より負性抵抗が小さい場合、発振回路部110が発振しない。
【0154】
従って、発振回路部用電流制限抵抗241は、発振回路部110が十分な負性抵抗を持ち、かつ、信号反転素子111に流入する電流が少ない抵抗値のものが用いられる。
ここでは、発振回路部用電流制限抵抗241は、図3(a)及び図3(b)から、信号反転素子111に流入する電流が小さく、かつ、発振回路部110が十分な負性抵抗を備える抵抗値が選択され、例えば、抵抗値が5.6kΩのものが用いられる。
【0155】
インターフェース回路部用電流制限抵抗242は、図4(a)に示すように、インターフェース回路部用電流制限抵抗242の抵抗値が大きくなるに従って信号反転素子111及びインターフェース集積回路素子121に流入する電流が小さくなる。
【0156】
また、インターフェース回路部用電流制限抵抗242は、図4(b)に示すように、インターフェース回路部用電流制限抵抗242の抵抗値が大きくなるに従ってインターフェース回路部120から出力される信号電圧の振幅が小さくなる。
【0157】
従って、インターフェース電流制限抵抗242は、発振回路部110及びインターフェース回路部120が動作している状態で、目標の電流よりも小さく、かつ、インターフェース回路部120から出力され被駆動回路部130に入力される信号電圧の振幅が被駆動回路部130を動作させるために最低限必要な電圧より大きくなるように抵抗値が選択される。
【0158】
前述したように、インターフェース回路部用電流制限抵抗242は、被駆動回路部130に入力される信号電圧の振幅が1.5Vより大きいときに被駆動回路部130が動作するので、図4(b)から、信号電圧の振幅が1.5Vよりも大きくなる抵抗値が選択される。
また、インターフェース回路部用電流制限抵抗242は、信号反転素子111及びインターフェース集積回路素子121に流入する電流が400μA以下となっていることが目標なので、図4(a)から、400μAよりも小さくなる抵抗値が選択される。
ここでは、インターフェース回路部用電流制限抵抗242は、図4(a)及び図4(b)から、消費電流が少なくかつインターフェース回路部120から出力され被駆動回路部130に入力される信号電圧が被駆動回路部130を動作させるための電圧より大きくなる抵抗が選択され、例えば、抵抗値が3.9kΩのものが用いられる。
【0159】
なお、インターフェース回路部が分周機能を有している場合について説明しているが、入力された信号を被駆動回路部に適した信号となるように変換し出力することができれば、例えば、インバータ機能を備えていてもよい。また、例えば、波形整形回路の機能を備えていてもよい。
【0160】
また、発振回路部が信号反転素子と帰還抵抗と水晶振動子と発振コンデンサとから構成されている場合について説明しているが、例えば、他の電子部品素子が接続されていてもよい。
【0161】
また、信号反転素子がインバータ集積回路素子を用いた場合について説明しているが、信号反転機能を有していれば、例えば、NAND回路の機能を有したC−MOS集積回路素子であってもよい。また、例えば、NOR回路の機能を有したC−MOS集積回路素子であってもよい。
【符号の説明】
【0162】
100,200,300 電子回路
110,310 発振回路部
111,311 信号反転素子
112,312 帰還抵抗
113,313 水晶振動子
114,314 発振コンデンサ
120,320 インターフェース回路部
121,321 インターフェース集積回路素子
130,310 被駆動回路部
140 発振回路部用電流制限回路部
150 インターフェース回路部用電流制限回路部
240 電流制限回路部
141,241 発振回路部用電流制限抵抗
151,242 インターフェース回路部用電流制限抵抗
142 第一のコンデンサ
152 第二のコンデンサ
243 第三のコンデンサ
244 第四のコンデンサ
245 第五のコンデンサ
340 電圧制限回路部
V11,V31 発振回路部用電源電圧印加端子
V12,V32 インターフェース回路部用電源電圧印加端子
V21 電源電圧印加端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号反転素子電源電圧入力端子と信号反転素子グランド端子と信号反転素子信号入力端子と信号反転素子信号出力端子とを有している信号反転素子と、一方の端部が前記信号反転素子信号入力端子に接続され他方の端部が前記信号反転素子信号出力端子に接続されている帰還抵抗と、一方の端部が前記信号反転素子信号入力端子に接続され他方の端部が前記信号反転素子信号出力端子に接続されている水晶振動子と、前記水晶振動子の両端部とグランドに接続されている発振コンデンサと、を少なくとも備え、前記信号反転素子電源電圧入力端子に接続されている発振回路部用電源電圧印加端子に電圧が印加されると、前記水晶振動子が所定の周波数で振動する発振回路部と、
インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子とインターフェース集積回路素子グランド端子とインターフェース集積回路素子信号出力端子と前記発振回路部に接続されているインターフェース集積回路素子信号入力端子とを有しているインターフェース集積回路素子が用いられ、前記インターフェース集積回路素子用電源電圧入力端子に接続されている前記インターフェース回路部用電源電圧印加端子に電圧が印加されると、前記インターフェース集積回路素子信号入力端子に入力された信号を変換し前記インターフェース集積回路素子信号出力端子から出力するインターフェース回路部と、
前記インターフェース集積回路素子信号出力端子に接続され、前記インターフェース集積回路素子信号出力端子から出力された信号が入力される被駆動回路部と、
を含んでいる電子回路であって、
前記信号反転素子信号出力端子が前記インターフェース信号入力端子に接続され、
前記発振回路部用電源電圧印加端子と前記信号反転素子電源電圧入力端子との間に発振回路部用電流制限抵抗が設けられ、
前記発振回路部用電流制限抵抗の両端部とグランドに接続されている第一のコンデンサが設けられ、
前記インターフェース回路部用電源電圧印加端子と前記インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子との間にインターフェース回路部用電流制限抵抗が設けられ、
前記インターフェース回路部用電流制限抵抗の両端部とグランドに接地されている第二のコンデンサが設けられ、
前記インターフェース集積回路素子信号出力端子から出力される信号電圧であって前記被駆動回路部に入力される信号電圧が、前記被駆動回路部を動作させるために必要な電圧より大きい
ことを特徴とする電子回路。
【請求項2】
信号反転素子電源電圧入力端子と信号反転素子グランド端子と信号反転素子信号入力端子と信号反転素子信号出力端子とを有している信号反転素子と、一方の端部が前記信号反転素子信号入力端子に接続され他方の端部が前記信号反転素子信号出力端子に接続されている帰還抵抗と、一方の端部が前記信号反転素子信号入力端子に接続され他方の端部が前記信号反転素子信号出力端子に接続されている水晶振動子と、前記水晶振動子の両端部とグランドに接続されている発振コンデンサと、を少なくとも備え、前記信号反転素子電源電圧入力端子に接続されている電源電圧印加端子に電圧が入力されると、前記水晶振動子が所定の周波数で振動する発振回路部と、
インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子とインターフェース集積回路素子グランド端子とインターフェース集積回路素子信号出力端子と前記発振回路部が接続されているインターフェース集積回路素子信号入力端子とを有しているインターフェース集積回路素子が用いられ、前記インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子に接続されかつ前記信号反転素子電源電圧入力端子に接続されている電源電圧端子に電圧が印加されると、前記インターフェース集積回路素子信号入力端子に入力された信号を変換し前記インターフェース集積回路素子信号出力端子から出力するインターフェース回路部と、
前記インターフェース集積回路素子信号出力端子に接続され、前記インターフェース集積回路素子信号出力端子から出力された信号が入力される被駆動回路部と、
を含んでいる電子回路であって、
前記信号反転素子信号出力端子が前記インターフェース信号入力端子に接続され、
前記電源電圧印加端子と前記信号反転素子電源電圧入力端子との間に発振回路部用電流制限抵抗が設けられ、
前記電源電圧印加端子と前記インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子との間にインターフェース回路部用電流制限抵抗が設けられ、
前記電源電圧印加端子とグランドに接続されている第三のコンデンサが設けられ、
前記発振回路部用電流制限抵抗の前記信号反転素子電源電圧入力端子側の端部とグランドに接続されている第四のコンデンサが設けられ、
前記インターフェース回路部用電流制限抵抗の前記インターフェース集積回路素子電源電圧入力端子側の端部とグランドに接続されている第五のコンデンサが設けられ、
前記インターフェース集積回路素子信号出力端子から出力される信号電圧であって前記被駆動回路部に入力される信号電圧が、前記被駆動回路部を動作させるために必要な電圧より大きい
ことを特徴とする電子回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−175238(P2012−175238A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−33118(P2011−33118)
【出願日】平成23年2月18日(2011.2.18)
【出願人】(000104722)京セラクリスタルデバイス株式会社 (870)
【Fターム(参考)】