電子撮像装置
【課題】回路規模を増大させることなく、プレビュー画面に於いて歪曲収差補正処理後の画像を確認可能な電子撮像装置を提供することである。
【解決手段】ズーム可動レンズ群15が所定焦点距離近傍にあることが、検出片22及びWIDE側検出スイッチ23により検出される。撮像センサ20で得られたズーム可動レンズ群補15に起因する歪曲収差は、歪補正回路26で電気的に補正される。そして、WIDE側検出スイッチ23によってズーム可動レンズ群15が広角側にあると検出されると、システムコントローラ11により歪補正回路26による歪曲収差の補正が行われる。また、この補正されて液晶モニタ30に表示されるプレビュー画像は、歪補正回路26の処理時間に対応した時間間隔で更新される。
【解決手段】ズーム可動レンズ群15が所定焦点距離近傍にあることが、検出片22及びWIDE側検出スイッチ23により検出される。撮像センサ20で得られたズーム可動レンズ群補15に起因する歪曲収差は、歪補正回路26で電気的に補正される。そして、WIDE側検出スイッチ23によってズーム可動レンズ群15が広角側にあると検出されると、システムコントローラ11により歪補正回路26による歪曲収差の補正が行われる。また、この補正されて液晶モニタ30に表示されるプレビュー画像は、歪補正回路26の処理時間に対応した時間間隔で更新される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラカメラ付き携帯電話機等に用いられる電子撮像装置に関し、特に、ズームレンズの歪曲収差を補正した電子撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ズームレンズの歪曲収差や倍率色収差特性は光学設計段階で適宜設定され、例えば、広角端での歪曲収差量を最大とし、中間領域と望遠端では歪曲収差量が許容範囲内に収まるよう設計されることがある。そして、斯かるスキームにて設計されたズームレンズを用いて撮影する場合、中間領域から望遠端にかけては歪曲収差補正処理を行う必要がなく、広角端近傍領域においてのみ歪曲収差補正処理を行えば良い。
【0003】
ところで、電子撮像装置に於ける歪曲収差補正処理は、デジタル画像データを対象とするデジタル演算処理であって、カラーで多画素の場合は補正の程度に応じて演算量が多くなる。そのため、歪曲収差補正処理を起動すると、撮影準備動作中に表示されるプレビュー画像(動画)の描画速度が低下して使い勝手が悪くなることがある。
【0004】
例えば、上記の如く設計されたズームレンズを用いた固体撮像カメラに於いて、広角端付近領域にあることを検知する検知手段を設け、この検知手段が作動しているときのみ撮像信号の歪曲収差を補正する補正回路を作動させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、歪曲収差補正回路の作動を制御するモード選択スイッチを設け、このスイッチによりズームレンズの歪曲収差の補正動作を制御すると共に、歪曲収差補正後に記録される撮像領域を判りやすく表示するようにした電子カメラが知られている(例えば、特許文献2参照)。更に、スルー画表示用と静止画記録用の歪曲収差補正テーブルを有し、歪曲収差補正を要する領域に於けるスルー画表示にてもスルー画表示用補正テーブルに基いて補正された動画としてスルー画表示し、静止画記録を行うときは静止画記録用の歪曲収差補正テーブルに基いて補正された静止画を記録するようにしたデジタルカメラが知られている(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開平6−181530号公報
【特許文献2】特開平11−275444号公報
【特許文献3】特開2004−128565号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1に記載のカメラでは、広角端近傍では常に歪曲収差補正動作がなされるが、プレビュー画面処理については何ら示唆されていない。また、特許文献2に記載のカメラでは、歪曲収差補正後の画像を事前に確認することはできないものであった。更に、特許文献3に記載のカメラでは、スルー画用と静止画用の補正テーブルを別途用意する必要があり、回路規模が大きくなることが予想される。
【0006】
したがって本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、回路規模を増大させることなく、プレビュー画面に於いて歪曲収差補正処理後の画像を確認可能な電子撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、請求項1に記載の発明は、所定焦点距離近傍にて歪曲収差の補正を要するズームレンズと、このズームレンズが所定焦点距離近傍にあることを検出する領域検出手段と、上記ズームレンズの焦点面に配された撮像手段の出カ信号を入力し、上記ズームレンズに起因する歪曲収差を電気的に補正可能な補正手段と、上記領域検出手段によって上記ズームレンズが所定焦点距離近傍にあると検出された場合、上記補正手段による歪曲収差の補正を行わせる制御手段と、上記補正手段より出力されるプレビュー画像、及び記録済み画像を再生表示する画像表示手段と、を具備し、上記画像表示手段に表示されるプレビュー画像は、上記補正手段の処理時間に対応した時間間隔で更新されることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記所定焦点距離は広角端の焦点距離であることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、交換レンズ用マウントを備えたレンズ交換式の電子撮像装置であって、撮像手段の出力信号を入力し、装着された交換レンズにより発生する歪曲収差を電気的に補正可能な補正手段と、上記補正手段から出力されるプレビュー画像、及び記録済み画像を再生表示する画像表示手段と、所定量を超える歪曲収差を有する交換レンズが装着されたことを検知する検知手段と、この検知手段によって所定量を超える歪曲収差を有する交換レンズが装着されたことが検知された場合に、プレビューを伴う撮影準備動作の開始に伴って上記補正手段による歪曲収差の補正を行わせる制御手段と、を具備し、上記プレビュー画像は、上記補正手段の処理時間に対応した時間間隔で更新されることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、静止画単写/連写撮影モード及び動画撮影モードを備えた電子撮像装置であって、所定焦点距離近傍にて歪曲収差が最大となるズームレンズと、このズームレンズが上記所定焦点距離近傍にあることを検出する領域検出手段と、上記ズームレンズの焦点面に配された撮像手段の出力信号を入力し、上記ズームレンズに起因する歪曲収差を電気的に補正可能な補正手段と、上記領域検出手段によって上記ズームレンズが上記所定焦点距離近傍にあると検出された場合、上記補正手段による歪曲収差の補正動作を行わせると共に、動画撮影モード及び静止画連写撮影モードによる撮影動作を禁止する制御手段と、を具備することを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明に於いて、上記所定焦点距離は広角端の焦点距離であることを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、所定焦点距離近傍にて歪曲収差の補正を要するズームレンズと、このズームレンズが所定焦点距離近傍にあることを検出する検出手段と、上記ズームレンズの焦点面に配されて撮像を行う撮像手段と、上記撮像手段の出カ信号に基づいて、上記ズームレンズに起因する歪曲収差を電気的に補正する補正手段と、上記撮像手段で得られた被写体像を再生表示する画像表示手段と、上記検出手段によって上記ズームレンズが所定焦点距離近傍にあると検出された場合に、上記補正手段による歪曲収差の補正を行わせると共に、上記ズームレンズの焦点距離範囲を制限する制御手段と、を具備することを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明に於いて、上記所定焦点距離は広角端の焦点距離であることを特徴とする。
【0014】
請求項8に記載の発明は、交換レンズ用マウントを備えたレンズ交換式の電子撮像装置であって、交換レンズを介して入射される被写体像から撮像信号を得る撮像手段と、上記撮像手段の撮像信号から、装着された交換レンズにより発生する歪曲収差を電気的に補正する補正手段と、上記撮像手段で得られた被写体像を再生表示する画像表示手段と、所定量を超える歪曲収差を有する交換レンズが装着されたことを検知する検知手段と、上記検知手段によって上記装着された交換レンズが所定量を超える歪曲収差であると検知された場合に、上記補正手段による歪曲収差の補正を行わせると共に、上記交換レンズの焦点距離を制限する制御手段と、を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、回路規模を増大させることなく、プレビュー画面に於いて歪曲収差補正処理後の画像を確認可能な電子撮像装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明に係る第1の実施形態のデジタルカメラの外観構成を示す斜視図である。
図1に於いて、デジタルカメラ1の外装であるハウジング2上面部には、撮影操作を行うためのシャッタ釦3が設けられている。また、デジタルカメラ1の前面となるハウジング2には、フラッシュ装置4、ファインダ光学系5が設けられると共に、撮像光学系6用の保護ガラス6aが設けられている。この保護ガラス6aは、図示されない被写体からの光束を撮像光学系6に取り込むための窓である。
【0017】
図2は、図1に示されるデジタルカメラの内部構成を模式的に示した図である。
図2に於いて、システムコントローラ11は、本デジタルカメラ全体の制御を司る制御手段として機能するもので、モータドライバ回路12を介してズーム駆動用モータ13及びAF駆動用モータ14と接続されている。ズーム駆動用モータ13は、ズーム可動レンズ群15をレンズ鏡枠16に沿って光軸方向に移動させるためのモータである。このズーム可動レンズ群15は、固定された前玉レンズ17とAF結像用後玉レンズ18の間を移動するもので、上記AF駆動用モータ14は、上記AF結像用後玉レンズ18の位置を調整して被写体距離を合焦させるためのものである。
【0018】
図示されない被写体からの光束は、保護ガラス7、前玉レンズ17、ズーム可動レンズ群15及びAF結像用後玉レンズ18を介して、電気基板19に装着されたCCD等で構成される撮像センサ20上に結像される。また、ズーム可動レンズ群15には、その位置を検出するための検出片22が設けられている。そして、レンズ鏡枠16の広角(WIDE)側には、上記検出片22と接触して上記ズーム可動レンズ群15の位置を検出するためのWIDE側検出スイッチ23が設けられている。これら検出片22とWIDE側検出スイッチ23の詳細については後述する。
【0019】
上記システムコントローラ11には、上記モータドライバ回路12、WIDE側検出スイッチ23の他、歪補正回路26を介して、シャッタ釦3と、撮像センサ20が接続されたCCDインターフェース回路25と、撮影切り替えスイッチ(SW)27が接続されている。上記歪補正回路26は、図3(a)に示されるように、入力された画像(静止画)が歪曲している場合に、図3(b)に示されるように、歪を補正して出力する回路である。また、上記撮影切り替えスイッチ27は、動画撮影と静止画撮影とを切り替えるためのスイッチである。
【0020】
シャッタ釦3は、第1レリーズスイッチと第2レリーズスイッチの2段式のスイッチで構成されており、シャッタ釦3が半押し操作されることによって、第1レリーズスイッチがオンされて測光処理や測距処理などの撮影準備動作が実行される。また、シャッタ釦3が全押し操作されることによって、第2レリーズスイッチがオンされて露光動作が実行される。
【0021】
更に、システムコントローラ11には、液晶モニタ駆動回路29を介して液晶モニタ30が接続されると共に、記憶領域としてのFlashMemory32、SDRAM33及び記録メディア34と、ズームスイッチ(SW)35と、電源スイッチ(SW)36とが接続されている。これらは、電子記録表示機能を提供できるように構成されている。また、電源スイッチ36にはバッテリとして電源37が接続されている。尚、液晶モニタ30に表示されるスルー画としてのプレビュー画像は、上記歪補正回路26の処理時間に対応した時間間隔で更新される。
【0022】
次に、図4乃至図7を参照して、上述したズーム可動レンズ群15とWIDE側検出スイッチ23の動作について説明する。図4は静止画撮影時のズーム可動レンズ群15が望遠(TELE)側に位置された状態の例を示したもので、(a)はレンズ鏡枠16とWIDE側検出スイッチ23を示した図、(b)は検出片とWIDE側検出スイッチ23の接点の位置を模式的に示した図である。また、図5は静止画撮影時のズーム可動レンズ群15が広角(WIDE)側に位置された状態の例を示したもので、(a)はレンズ鏡枠16とWIDE側検出スイッチ23を示した図、(b)は検出片とWIDE側検出スイッチ23の接点の位置を模式的に示した図である。
【0023】
図4に示されるように、ズーム可動レンズ群15が広角側にない場合、例えば望遠側にある場合は、検出片22とWIDE側検出スイッチ23の接点23aは接触していない。すなわち、WIDE側検出スイッチ23はオフ状態である。一方、図5に示されるように、ズーム可動レンズ群15が広角側の所定位置である静止画補正画像切り替え点にある場合は、検出片22とWIDE側検出スイッチ23の接点23aが接触する。これにより、WIDE側検出スイッチ23がオン状態となって、システムコントローラ11に対してズーム可動レンズ群15が広角側の静止画補正画像切り替え点に達したことが伝達される。そして、この静止画補正画像切り替え点よりも広角側は、歪補正回路26による補正処理が必要な領域となる。
【0024】
図6は動画撮影時のズーム可動レンズ群15が望遠(TELE)側に位置された状態の例を示したもので、(a)はレンズ鏡枠16とWIDE側検出スイッチ23を示した図、(b)は検出片とWIDE側検出スイッチ23の接点の位置を模式的に示した図である。また、図7は動画撮影時のズーム可動レンズ群15が広角(WIDE)側に位置された状態の例を示したもので、(a)はレンズ鏡枠16とWIDE側検出スイッチ23を示した図、(b)は検出片とWIDE側検出スイッチ23の接点の位置を模式的に示した図である。
【0025】
図6に示されるように、ズーム可動レンズ群15が広角側にない場合、例えば望遠側にある場合は、検出片22とWIDE側検出スイッチ23の接点23aは接触していない。すなわち、WIDE側検出スイッチ23はオフ状態である。一方、図7に示されるように、ズーム可動レンズ群15が動画撮像範囲よりも広角側にある場合は、検出片22とWIDE側検出スイッチ23の接点23aが接触する。これにより、WIDE側検出スイッチ23がオン状態となって、システムコントローラ11に対してズーム可動レンズ群15が広角側の静止画補正画像切り替え点に達したことが伝達される。
【0026】
そして、この静止画補正画像切り替え点よりも広角側の領域は、動画撮像範囲を超えているので歪補正が必要となる。しかしながら、動画の場合は、歪補正回路による処理が複雑なことから高価になるため、本発明では、ズーム可動レンズ群15を広角側で歪補正回路による補正を必要としない位置で停止させるようにしている。但し、動画の場合でも、最初のみ歪補正回路26による補正処理は行われる。
【0027】
図8は、図2のレンズ鏡枠16及びその周辺部の光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
本実施形態の電子撮像装置は、図8に示されるように、レンズ鏡枠16内で、物体側から順に、複数のレンズと、撮像センサであるCCDを有している。図8に於いて、IはCCDの撮像面である。ズームレンズと撮像面Iとの間には、平面平板状の光学的ローパスフィルタ42と保護ガラス20aが設けられている。ズームレンズは、物体側(図面左側)から順に、対物レンズG1と、対物レンズ群G2と、絞り41と、ズームレンズ群G3と、結像レンズG4とを有してなる。
【0028】
対物レンズG1は、1枚の両凸正レンズL1で構成されており、全体で正の屈折力を有している。対物レンズ群G2は、物体側から順に、両凹負レンズL21 と、両凸正レンズL22 とで構成されており、全体で負の屈折力を有している。ズームレンズ群G3は、両凸正レンズL31 と、両凸正レンズL32 と、両凹負レンズL33 との接合レンズとで構成されており、全体で正の屈折力を有している。尚、ズームレンズ群G3は、図2のズーム可動レンズ群15に対応するものである。更に、結像レンズG4は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL41 と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL42 とで構成されている。
【0029】
また、対物レンズG1及び対物レンズ群G2はレンズ鏡枠16に固定され、ズームレンズ群G3、結像レンズG4は、それぞれレンズ鏡枠16内のズーム枠40、結像枠40aに固定されている。上記ズーム枠40、結像枠40aは、それぞれレンズ鏡枠16内に形成されたガイドピンに沿って、光軸方向に摺動自在となっている。このズーム枠40がガイドピン43に沿って光軸方向に移動することによってズームの倍率が変化し、同様に結像枠40aが移動することによって撮像センサ20上に被写体像を結像させる。
【0030】
レンズ鏡枠16の外側にはWIDE側検出スイッチ23が設けられており、該スイッチ23の接点としての押圧片44がレンズ鏡枠16内の所定位置に設けられている。この押圧片44が、ガイドピン43に設けられた図示されない検出片と接触することにより、ズーム枠40が検出位置に到達したことがわかる。尚、上記WIDE側検出スイッチ23は、スイッチ(SW)リード線46を介して、システムコントローラ11に接続されている。
【0031】
無限遠物点合焦時に於いて、広角端から望遠端へと変倍する際には、対物レンズG1は位置が固定され、対物レンズ群G2は像側へ移動し、絞り41は位置が固定され、ズームレンズ群G3は物体側へ単調に移動し、結像レンズG4は位置が固定されるようになっている。また、合焦動作時に際しては、結像レンズG4が光軸上を移動するようになっている。非球面は、対物レンズG1中の両凸正レンズL1の物体側の面、対物レンズ群G2中の両凹負レンズL21 の両面、ズームレンズ群G3中の両凸正レンズL31 の両面に設けられている。
【0032】
図9は、上述したズームレンズの無限遠物点合焦時に於ける歪曲収差を示す図であり、(a)は広角端、(b)は中間、(c)は望遠端、(d)は広角端と中間との間、(e)は中間と望遠端との間での状態を、それぞれ示している。これによると、最も広角側で歪曲収差が大きくなることがわかる。したがって、WIDE側検出スイッチ23は、ズームレンズの広角側よりも中間寄りの、図3(a)に示されるような、大きな歪曲収差が生じない所定位置に設定されているものとする。
【0033】
次に、図10のフローチャートを参照して、本発明の第1の実施形態に於けるデジタルカメラの撮影動作について説明する。
【0034】
デジタルカメラ1の電源スイッチ36がオンされると本シーケンスが開始され、先ずステップS1にて、スルー画像の表示が開始される。次いで、ステップS2及びS3に於いて、ズームスイッチ35が操作されたか否かが判定される。ここで、ズームアップ(UP)操作がなされた場合は、ステップS4に移行してズーム駆動用モータ13が上記ズームアップ操作に応じて所定量駆動されて、ズーム可動レンズ群15が広角側から望遠側に移動される。また、ズームダウン(DOWN)操作がなされた場合は、ステップS5へ移行してズーム駆動用モータ13が上記ズームダウン操作に応じて所定量駆動されて、ズーム可動レンズ群15が望遠側から広角側に移動される。
【0035】
上記ステップS4またはS5にてズーム可動レンズ群15が移動されたならば、ステップS6に於いて歪曲収差の補正が必要な領域であるか否かが判定される。これは、WIDE側検出スイッチ23の状態に基づいて判定される。その結果、WIDE検出スイッチ23がオンされていれば補正が必要であるので、ステップS7に移行して補正表示フラグがセット(“1”)される。一方、上記ステップS6にてWIDE側検出スイッチ23がオフであれば、補正の必要がないので、ステップS8へ移行して補正表示フラグがリセット(“0”)される。上記ステップS7またはS8の後は、上記ステップS1へ移行して上述した処理動作が繰り返される。
【0036】
また、上記ステップS2及びS3にてズームスイッチ35の操作がされていない、或いはズームスイッチ35の操作が終了した場合は、ステップS9へ移行してシャッタ釦3の状態が判定される。ここで、シャッタ釦3が半押しされていない場合は上記ステップS1へ移行して、上述した処理動作が繰り返される。そして、シャッタ釦3が半押しされている、すなわち第1レリーズスイッチがオンされている場合は、ステップS10へ移行してAF駆動用モータ14を介してAF結像用後玉レンズ18が駆動されて、AF動作が実行される。
【0037】
次に、ステップS11に於いて、上記ステップS7またはS8で設定された補正表示フラグが判定される。ここで、補正表示フラグがセット(“1”)されている場合は、ステップS12へ移行する。そして、歪補正回路26が動作されて、図3(b)に示されるような補正画像が、所定時間液晶モニタ30に表示される。この場合、動画撮影であっても、最初の画像について歪補正が行われて、液晶モニタ30に補正画像が表示される。続いて、ステップS13にてズーム駆動用モータ13が所定量駆動されて、ズーム可動レンズ群15が広角側から望遠側に移動される。その後、上記ステップS6へ移行する。すなわち、ズーム可動レンズ群15が広角側で歪補正を必要としない位置(静止画補正画像切り替え点)まで移動される。
【0038】
そして、上記ステップS11にて、補正表示フラグがリセット(“0”)であると判定された場合は、ステップS14へ移行して、撮影された画像が補正されずに液晶モニタ30に表示される。その後、ステップS15へ移行する。
【0039】
ステップS15では、再び、シャッタ釦3の状態が判定される。ここでは、シャッタ釦3の全押しの状態である第2レリーズスイッチの状態が判定される。そして、第2レリーズスイッチがオンされるまで待機し、オンされたならば、ステップS16へ移行する。ステップS16では、撮像センサ20に結像された画像が読み込まれて画像圧縮が施された後、記録メディア34に記録される。その後、上記ステップS1へ移行する。
【0040】
このようにして、WIDE側検出スイッチによって歪曲収差の補正が必要な場合にのみこれを補正して、シャッタ釦の半押し時にスルー画像と切り替えて表示するようにしている。また、動画の場合は歪補正処理を行わない範囲でズーム操作されるため、実際の撮影時の画像とスルー画像とを切り替えた際に生じる違和感を低減させることができる。
【0041】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0042】
上述した第1の実施形態は、ズームレンズを有したデジタルカメラの例について説明したが、本第2の実施形態は、広角/望遠のみの切り換えが可能なWIDE/TELE交換レンズを有したデジタルカメラの例である。
【0043】
以下、この第2の実施形態について説明するが、デジタルカメラの基本的な構成については、図1乃至図10に示される第1の実施形態と同じであり、基本的な撮影動作についても同様である。したがって、これらの構成及び動作については、同一の部分には同一の参照番号を付して、その図示及び説明は省略する。
【0044】
図11は、本発明の第2の実施形態によるデジタルカメラの内部構成を模式的に示した図である。
図11に於いて、本デジタルカメラ50全体の制御を司る制御手段としてのシステムコントローラ11には、WIDEレンズ検出スイッチ58と、AF駆動用回路56を介してAFアクチュエータ55と、歪補正回路26を介してシャッタ半押し検出スイッチ(SW)62と、AFON及び切り替えスイッチ(SW)63と、が接続されている。更にシステムコントローラ11には、歪補正回路26及びCCDインターフェース回路25を介した撮像センサ20と、液晶モニタ駆動回路29を介した液晶モニタ30と、FlashMemory32、SDRAM33及び記録メディア34と、ズームスイッチ(SW)35と、電源スイッチ(SW)36とが接続されている。
【0045】
また、デジタルカメラ50の前面部には、WIDE/TELE交換レンズユニット52が装着されている。図12は、このWIDE/TELE交換レンズユニット(以下、交換レンズユニットと略記する)52及びその周辺部の構造を示したもので、(a)は外観図、(b)は(a)のA−A′線に沿った部分的な断面図である。
【0046】
デジタルカメラ50の前面部の略中央には、交換レンズユニット52を装着するための本体側マウント受け部51aが設けられている。このマウント受け部51aには、交換レンズユニット52を装着するためのマウントネジ65a及び電気的接続を行うための接点59aが設けられている。上記本体側マウント受け部51aの近傍には、WIDEレンズ検出スイッチ58が設けられている。このWIDEレンズ検出スイッチ58を構成するスイッチリード58aが、交換レンズユニット52側のワイド検出片60aと係合することによって、交換レンズユニット52が広角側に切り替えられていることが検出される。
【0047】
交換レンズユニット52は、内部に前玉レンズ53と、AF結像用後玉レンズ54を有し、AFアクチュエータ55によってレンズの切り替えが行われるようになっている。そして、カメラ本体に装着される側には、マウントネジ65aと螺合するマウントネジ65bと、接点59aと電気的接続を行う接点59b、更には上記スイッチリード58aと係合するワイド検出片60が形成されている。
【0048】
次に、図13乃至図15を参照して、AFON及び切り替えスイッチ63について説明する。図13乃至図15はAFON及び切り替えスイッチ63の構成を説明するもので、図13(a)はオフ状態の構成図、(b)は(a)の状態の回路図、図14(a)はワンショット(単写)撮影状態の構成図、(b)は(a)の状態の回路図、図15(a)は連続撮影状態の構成図、(b)は(a)の状態の回路図である。
【0049】
先ず、図13(a)に示される状態は、図示矢印B方向に摺動自在の操作部材71が取付けられた擢動電極72の接点72a及び72bは、中央電極73、固定電極74a、74bの何れにも接触していない。これは、図13(b)に示されるように、切り替え端子77aが、ワンショット撮影用の端子77b、連続撮影用の端子77cの何れにも導通していない、オフ状態である。
【0050】
次いで、図14(a)に示されるように、ユーザの指70によって、図示矢印B1 方向に操作部材71が摺動されたとする。この状態では、擢動電極72の接点72aが固定電極74aと接触し、接点72bが中央電極73と接触している。すなわち、図14(b)に示されるように、切り替え端子77aはワンショット撮影用の端子77bと導通している状態となる。これがワンショット撮影状態である。尚、この状態で指70を操作部材71から離すと、戻りバネ75によって、ワンショット撮影状態の位置からオフ状態の位置まで自動的に戻るようになっている。
【0051】
また、図15(a)に示されるように、ユーザの指70によって、図示矢印B2 方向に操作部材71が摺動されたとする。この状態では、擢動電極72の接点72aが中央電極73と接触し、接点72bが固定電極74bと接触している。すなわち、図15(b)に示されるように、切り替え端子77aは連続撮影用の端子77cと導通している状態となる。これが連続撮影状態である。この場合、連続撮影用の固定電極74b側には戻りバネは存在しないので、指70が操作部材71から離れても擢動電極72は移動せず、そのまま連続撮影状態が維持される。
【0052】
次に、図16のフローチャートを参照して、本発明の第2の実施形態に於けるデジタルカメラの撮影動作について説明する。
【0053】
デジタルカメラ50の電源スイッチ36がオンされると本シーケンスが開始され、先ずステップS21にて、スルー画像の表示が開始される。次いで、ステップS22及びS23に於いて、AFON及び切り替えスイッチ63の状態が判定される。ここで、図13に示されるように、連続撮影状態にAFON及び切り替えスイッチ63が切り替えられたならば、ステップS24に移行して、連続撮影用のAF機能動作が実行される。また、AFON及び切り替えスイッチ63がワンショット撮影状態に切り替えられたならば、ステップS25に移行して、ワンショット撮影用のオートフォーカス機能動作が実行される。更に、上記ステップS22及びS23にて、AFON及び切り替えスイッチ63がオフ状態の場合は、上記ステップS21に移行して、上述した処理動作が繰り返される。
【0054】
上記ステップS24またはS25にて、オートフォーカス機能動作が実行されたならば、ステップS26に於いて歪曲収差の補正が必要であるか否かが判定される。これは、WIDEレンズ検出スイッチ58の状態に基づいて判定される。その結果、WIDEレンズ検出スイッチ58がオンされていれば補正が必要であるので、ステップS27に移行して補正表示フラグがセットされる。一方、上記ステップS26にてWIDEレンズ検出スイッチ58がオフであれば、補正の必要がないので、ステップS28へ移行して補正表示フラグがリセットされる。
【0055】
上記ステップS27またはS28の後は、ステップS29へ移行してシャッタ釦3の状態が判定される。ここで、シャッタ釦3が半押しされていない場合は上記ステップS21へ移行して、上述した処理動作が繰り返される。そして、シャッタ釦3が半押しされている、すなわち第1レリーズスイッチがオンされている場合は、ステップS30へ移行して、上記ステップS27またはS28で設定された補正表示フラグが判定される。ここで、補正表示フラグがセット(“1”)されている場合は、ステップS31へ移行する。そして、歪補正回路26が動作されて、図3(b)に示されるような補正画像が、所定時間液晶モニタ30に表示される。続いて、ステップS32にて、交換レンズユニット52内のレンズが所定量駆動されて広角側から望遠側に移動される。その後、上記ステップS26へ移行する。これは、WIDEレンズ検出スイッチ58がオンされなくなる位置、すなわち、交換レンズが広角側の歪補正を必要としない位置(静止画補正画像切り替え点)まで移動されることになる。その後、上記ステップS26へ移行する。
【0056】
一方、上記ステップS30にて、補正表示フラグがリセット(“0”)されている場合は、ステップS33へ移行して、撮影された画像が補正されずに液晶モニタ30に表示される。その後、ステップS34へ移行する。
【0057】
ステップS34では、再び、シャッタ釦3の状態が判定される。ここでは、シャッタ釦3の全押しの状態である第2レリーズスイッチの状態が判定される。そして、第2レリーズスイッチがオンされるまで待機し、オンされたならば、ステップS35へ移行する。ステップS35では、撮像センサ20に結像された画像が読み込まれて画像圧縮が施された後、記録メディア34に記録される。そして、ステップS36にてAF機能動作がオフにされた後、上記ステップS21へ移行する。
【0058】
このようにして、WIDE側検出スイッチによって歪曲収差の補正が必要な場合にのみこれを補正して、シャッタ釦の半押し時にスルー画像と切り替えて表示するようにしている。また、動画の場合は歪補正処理を行わない位置で広角側を停止させるため、実際の撮影時の画像とスルー画像とを切り替えた際に生じる違和感を低減させることができる。
【0059】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限られるものではなく、発明の構成要素をこの発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更して実施できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明に係る第1の実施形態のデジタルカメラの外観構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示されるデジタルカメラの内部構成を模式的に示した図である。
【図3】(a)は図2の歪補正回路26に入力された歪み画像の例を示した図、(b)は歪補正回路26から出力された補正画像の例を示した図である。
【図4】ズーム可動レンズ群15とWIDE側検出スイッチ23の動作について説明するもので、静止画撮影時のズーム可動レンズ群15が望遠(TELE)側に位置された状態の例を示し、(a)はレンズ鏡枠16とWIDE側検出スイッチ23を示した図、(b)は検出片とWIDE側検出スイッチ23の接点の位置を模式的に示した図である。
【図5】ズーム可動レンズ群15とWIDE側検出スイッチ23の動作について説明するもので、静止画撮影時のズーム可動レンズ群15が広角(WIDE)側に位置された状態の例を示し、(a)はレンズ鏡枠16とWIDE側検出スイッチ23を示した図、(b)は検出片とWIDE側検出スイッチ23の接点の位置を模式的に示した図である。
【図6】ズーム可動レンズ群15とWIDE側検出スイッチ23の動作について説明するもので、動画撮影時のズーム可動レンズ群15が望遠(TELE)側に位置された状態の例を示し、(a)はレンズ鏡枠16とWIDE側検出スイッチ23を示した図、(b)は検出片とWIDE側検出スイッチ23の接点の位置を模式的に示した図である。
【図7】ズーム可動レンズ群15とWIDE側検出スイッチ23の動作について説明するもので、動画撮影時のズーム可動レンズ群15が広角(WIDE)側に位置された状態の例を示し、(a)はレンズ鏡枠16とWIDE側検出スイッチ23を示した図、(b)は検出片とWIDE側検出スイッチ23の接点の位置を模式的に示した図である。
【図8】図2のレンズ鏡枠16及びその周辺部の光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
【図9】ズームレンズの無限遠物点合焦時に於ける歪曲収差を示すもので、(a)は広角端、(b)は中間、(c)は望遠端、(d)は広角端と中間との間、(e)は中間と望遠端との間での状態を、それぞれ示した図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に於けるデジタルカメラの撮影動作について説明するフローチャートである。
【図11】本発明の第2の実施形態によるデジタルカメラの内部構成を模式的に示した図である。
【図12】WIDE/TELE交換レンズユニット52及びその周辺部の構造を示したもので、(a)は外観図、(b)は(a)のA−A′線に沿った部分的な断面図である。
【図13】AFON及び切り替えスイッチ63の構成を説明するもので、(a)はオフ状態の構成図、(b)は(a)の状態の回路図である。
【図14】AFON及び切り替えスイッチ63の構成を説明するもので、(a)はワンショット(単写)撮影状態の構成図、(b)は(a)の状態の回路図である。
【図15】AFON及び切り替えスイッチ63の構成を説明するもので、(a)は連続撮影状態の構成図、(b)は(a)の状態の回路図である。
【図16】本発明の第2の実施形態に於けるデジタルカメラの撮影動作について説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0061】
1…デジタルカメラ、2ハウジング、3…シャッタ釦、6…撮像光学系、11…システムコントローラ、12…モータドライバ回路、13…ズーム駆動用モータ、14…AF駆動用モータ、15…ズーム可動レンズ群、16…レンズ鏡枠、17…前玉レンズ、18…AF結像用後玉レンズ、19…電気基板、20…撮像センサ、22…検出片、23…WIDE側検出スイッチ、25…CCDインターフェース回路、26…歪補正回路、27…撮影切り替えスイッチ(SW)、29…液晶モニタ駆動回路、30…液晶モニタ、32…FlashMemory、33…SDRAM、34…記録メディア、35…ズームスイッチ(SW)、36…電源スイッチ(SW)、37…電源。
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラカメラ付き携帯電話機等に用いられる電子撮像装置に関し、特に、ズームレンズの歪曲収差を補正した電子撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ズームレンズの歪曲収差や倍率色収差特性は光学設計段階で適宜設定され、例えば、広角端での歪曲収差量を最大とし、中間領域と望遠端では歪曲収差量が許容範囲内に収まるよう設計されることがある。そして、斯かるスキームにて設計されたズームレンズを用いて撮影する場合、中間領域から望遠端にかけては歪曲収差補正処理を行う必要がなく、広角端近傍領域においてのみ歪曲収差補正処理を行えば良い。
【0003】
ところで、電子撮像装置に於ける歪曲収差補正処理は、デジタル画像データを対象とするデジタル演算処理であって、カラーで多画素の場合は補正の程度に応じて演算量が多くなる。そのため、歪曲収差補正処理を起動すると、撮影準備動作中に表示されるプレビュー画像(動画)の描画速度が低下して使い勝手が悪くなることがある。
【0004】
例えば、上記の如く設計されたズームレンズを用いた固体撮像カメラに於いて、広角端付近領域にあることを検知する検知手段を設け、この検知手段が作動しているときのみ撮像信号の歪曲収差を補正する補正回路を作動させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、歪曲収差補正回路の作動を制御するモード選択スイッチを設け、このスイッチによりズームレンズの歪曲収差の補正動作を制御すると共に、歪曲収差補正後に記録される撮像領域を判りやすく表示するようにした電子カメラが知られている(例えば、特許文献2参照)。更に、スルー画表示用と静止画記録用の歪曲収差補正テーブルを有し、歪曲収差補正を要する領域に於けるスルー画表示にてもスルー画表示用補正テーブルに基いて補正された動画としてスルー画表示し、静止画記録を行うときは静止画記録用の歪曲収差補正テーブルに基いて補正された静止画を記録するようにしたデジタルカメラが知られている(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開平6−181530号公報
【特許文献2】特開平11−275444号公報
【特許文献3】特開2004−128565号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1に記載のカメラでは、広角端近傍では常に歪曲収差補正動作がなされるが、プレビュー画面処理については何ら示唆されていない。また、特許文献2に記載のカメラでは、歪曲収差補正後の画像を事前に確認することはできないものであった。更に、特許文献3に記載のカメラでは、スルー画用と静止画用の補正テーブルを別途用意する必要があり、回路規模が大きくなることが予想される。
【0006】
したがって本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、回路規模を増大させることなく、プレビュー画面に於いて歪曲収差補正処理後の画像を確認可能な電子撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、請求項1に記載の発明は、所定焦点距離近傍にて歪曲収差の補正を要するズームレンズと、このズームレンズが所定焦点距離近傍にあることを検出する領域検出手段と、上記ズームレンズの焦点面に配された撮像手段の出カ信号を入力し、上記ズームレンズに起因する歪曲収差を電気的に補正可能な補正手段と、上記領域検出手段によって上記ズームレンズが所定焦点距離近傍にあると検出された場合、上記補正手段による歪曲収差の補正を行わせる制御手段と、上記補正手段より出力されるプレビュー画像、及び記録済み画像を再生表示する画像表示手段と、を具備し、上記画像表示手段に表示されるプレビュー画像は、上記補正手段の処理時間に対応した時間間隔で更新されることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記所定焦点距離は広角端の焦点距離であることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、交換レンズ用マウントを備えたレンズ交換式の電子撮像装置であって、撮像手段の出力信号を入力し、装着された交換レンズにより発生する歪曲収差を電気的に補正可能な補正手段と、上記補正手段から出力されるプレビュー画像、及び記録済み画像を再生表示する画像表示手段と、所定量を超える歪曲収差を有する交換レンズが装着されたことを検知する検知手段と、この検知手段によって所定量を超える歪曲収差を有する交換レンズが装着されたことが検知された場合に、プレビューを伴う撮影準備動作の開始に伴って上記補正手段による歪曲収差の補正を行わせる制御手段と、を具備し、上記プレビュー画像は、上記補正手段の処理時間に対応した時間間隔で更新されることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、静止画単写/連写撮影モード及び動画撮影モードを備えた電子撮像装置であって、所定焦点距離近傍にて歪曲収差が最大となるズームレンズと、このズームレンズが上記所定焦点距離近傍にあることを検出する領域検出手段と、上記ズームレンズの焦点面に配された撮像手段の出力信号を入力し、上記ズームレンズに起因する歪曲収差を電気的に補正可能な補正手段と、上記領域検出手段によって上記ズームレンズが上記所定焦点距離近傍にあると検出された場合、上記補正手段による歪曲収差の補正動作を行わせると共に、動画撮影モード及び静止画連写撮影モードによる撮影動作を禁止する制御手段と、を具備することを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明に於いて、上記所定焦点距離は広角端の焦点距離であることを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、所定焦点距離近傍にて歪曲収差の補正を要するズームレンズと、このズームレンズが所定焦点距離近傍にあることを検出する検出手段と、上記ズームレンズの焦点面に配されて撮像を行う撮像手段と、上記撮像手段の出カ信号に基づいて、上記ズームレンズに起因する歪曲収差を電気的に補正する補正手段と、上記撮像手段で得られた被写体像を再生表示する画像表示手段と、上記検出手段によって上記ズームレンズが所定焦点距離近傍にあると検出された場合に、上記補正手段による歪曲収差の補正を行わせると共に、上記ズームレンズの焦点距離範囲を制限する制御手段と、を具備することを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明に於いて、上記所定焦点距離は広角端の焦点距離であることを特徴とする。
【0014】
請求項8に記載の発明は、交換レンズ用マウントを備えたレンズ交換式の電子撮像装置であって、交換レンズを介して入射される被写体像から撮像信号を得る撮像手段と、上記撮像手段の撮像信号から、装着された交換レンズにより発生する歪曲収差を電気的に補正する補正手段と、上記撮像手段で得られた被写体像を再生表示する画像表示手段と、所定量を超える歪曲収差を有する交換レンズが装着されたことを検知する検知手段と、上記検知手段によって上記装着された交換レンズが所定量を超える歪曲収差であると検知された場合に、上記補正手段による歪曲収差の補正を行わせると共に、上記交換レンズの焦点距離を制限する制御手段と、を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、回路規模を増大させることなく、プレビュー画面に於いて歪曲収差補正処理後の画像を確認可能な電子撮像装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明に係る第1の実施形態のデジタルカメラの外観構成を示す斜視図である。
図1に於いて、デジタルカメラ1の外装であるハウジング2上面部には、撮影操作を行うためのシャッタ釦3が設けられている。また、デジタルカメラ1の前面となるハウジング2には、フラッシュ装置4、ファインダ光学系5が設けられると共に、撮像光学系6用の保護ガラス6aが設けられている。この保護ガラス6aは、図示されない被写体からの光束を撮像光学系6に取り込むための窓である。
【0017】
図2は、図1に示されるデジタルカメラの内部構成を模式的に示した図である。
図2に於いて、システムコントローラ11は、本デジタルカメラ全体の制御を司る制御手段として機能するもので、モータドライバ回路12を介してズーム駆動用モータ13及びAF駆動用モータ14と接続されている。ズーム駆動用モータ13は、ズーム可動レンズ群15をレンズ鏡枠16に沿って光軸方向に移動させるためのモータである。このズーム可動レンズ群15は、固定された前玉レンズ17とAF結像用後玉レンズ18の間を移動するもので、上記AF駆動用モータ14は、上記AF結像用後玉レンズ18の位置を調整して被写体距離を合焦させるためのものである。
【0018】
図示されない被写体からの光束は、保護ガラス7、前玉レンズ17、ズーム可動レンズ群15及びAF結像用後玉レンズ18を介して、電気基板19に装着されたCCD等で構成される撮像センサ20上に結像される。また、ズーム可動レンズ群15には、その位置を検出するための検出片22が設けられている。そして、レンズ鏡枠16の広角(WIDE)側には、上記検出片22と接触して上記ズーム可動レンズ群15の位置を検出するためのWIDE側検出スイッチ23が設けられている。これら検出片22とWIDE側検出スイッチ23の詳細については後述する。
【0019】
上記システムコントローラ11には、上記モータドライバ回路12、WIDE側検出スイッチ23の他、歪補正回路26を介して、シャッタ釦3と、撮像センサ20が接続されたCCDインターフェース回路25と、撮影切り替えスイッチ(SW)27が接続されている。上記歪補正回路26は、図3(a)に示されるように、入力された画像(静止画)が歪曲している場合に、図3(b)に示されるように、歪を補正して出力する回路である。また、上記撮影切り替えスイッチ27は、動画撮影と静止画撮影とを切り替えるためのスイッチである。
【0020】
シャッタ釦3は、第1レリーズスイッチと第2レリーズスイッチの2段式のスイッチで構成されており、シャッタ釦3が半押し操作されることによって、第1レリーズスイッチがオンされて測光処理や測距処理などの撮影準備動作が実行される。また、シャッタ釦3が全押し操作されることによって、第2レリーズスイッチがオンされて露光動作が実行される。
【0021】
更に、システムコントローラ11には、液晶モニタ駆動回路29を介して液晶モニタ30が接続されると共に、記憶領域としてのFlashMemory32、SDRAM33及び記録メディア34と、ズームスイッチ(SW)35と、電源スイッチ(SW)36とが接続されている。これらは、電子記録表示機能を提供できるように構成されている。また、電源スイッチ36にはバッテリとして電源37が接続されている。尚、液晶モニタ30に表示されるスルー画としてのプレビュー画像は、上記歪補正回路26の処理時間に対応した時間間隔で更新される。
【0022】
次に、図4乃至図7を参照して、上述したズーム可動レンズ群15とWIDE側検出スイッチ23の動作について説明する。図4は静止画撮影時のズーム可動レンズ群15が望遠(TELE)側に位置された状態の例を示したもので、(a)はレンズ鏡枠16とWIDE側検出スイッチ23を示した図、(b)は検出片とWIDE側検出スイッチ23の接点の位置を模式的に示した図である。また、図5は静止画撮影時のズーム可動レンズ群15が広角(WIDE)側に位置された状態の例を示したもので、(a)はレンズ鏡枠16とWIDE側検出スイッチ23を示した図、(b)は検出片とWIDE側検出スイッチ23の接点の位置を模式的に示した図である。
【0023】
図4に示されるように、ズーム可動レンズ群15が広角側にない場合、例えば望遠側にある場合は、検出片22とWIDE側検出スイッチ23の接点23aは接触していない。すなわち、WIDE側検出スイッチ23はオフ状態である。一方、図5に示されるように、ズーム可動レンズ群15が広角側の所定位置である静止画補正画像切り替え点にある場合は、検出片22とWIDE側検出スイッチ23の接点23aが接触する。これにより、WIDE側検出スイッチ23がオン状態となって、システムコントローラ11に対してズーム可動レンズ群15が広角側の静止画補正画像切り替え点に達したことが伝達される。そして、この静止画補正画像切り替え点よりも広角側は、歪補正回路26による補正処理が必要な領域となる。
【0024】
図6は動画撮影時のズーム可動レンズ群15が望遠(TELE)側に位置された状態の例を示したもので、(a)はレンズ鏡枠16とWIDE側検出スイッチ23を示した図、(b)は検出片とWIDE側検出スイッチ23の接点の位置を模式的に示した図である。また、図7は動画撮影時のズーム可動レンズ群15が広角(WIDE)側に位置された状態の例を示したもので、(a)はレンズ鏡枠16とWIDE側検出スイッチ23を示した図、(b)は検出片とWIDE側検出スイッチ23の接点の位置を模式的に示した図である。
【0025】
図6に示されるように、ズーム可動レンズ群15が広角側にない場合、例えば望遠側にある場合は、検出片22とWIDE側検出スイッチ23の接点23aは接触していない。すなわち、WIDE側検出スイッチ23はオフ状態である。一方、図7に示されるように、ズーム可動レンズ群15が動画撮像範囲よりも広角側にある場合は、検出片22とWIDE側検出スイッチ23の接点23aが接触する。これにより、WIDE側検出スイッチ23がオン状態となって、システムコントローラ11に対してズーム可動レンズ群15が広角側の静止画補正画像切り替え点に達したことが伝達される。
【0026】
そして、この静止画補正画像切り替え点よりも広角側の領域は、動画撮像範囲を超えているので歪補正が必要となる。しかしながら、動画の場合は、歪補正回路による処理が複雑なことから高価になるため、本発明では、ズーム可動レンズ群15を広角側で歪補正回路による補正を必要としない位置で停止させるようにしている。但し、動画の場合でも、最初のみ歪補正回路26による補正処理は行われる。
【0027】
図8は、図2のレンズ鏡枠16及びその周辺部の光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
本実施形態の電子撮像装置は、図8に示されるように、レンズ鏡枠16内で、物体側から順に、複数のレンズと、撮像センサであるCCDを有している。図8に於いて、IはCCDの撮像面である。ズームレンズと撮像面Iとの間には、平面平板状の光学的ローパスフィルタ42と保護ガラス20aが設けられている。ズームレンズは、物体側(図面左側)から順に、対物レンズG1と、対物レンズ群G2と、絞り41と、ズームレンズ群G3と、結像レンズG4とを有してなる。
【0028】
対物レンズG1は、1枚の両凸正レンズL1で構成されており、全体で正の屈折力を有している。対物レンズ群G2は、物体側から順に、両凹負レンズL21 と、両凸正レンズL22 とで構成されており、全体で負の屈折力を有している。ズームレンズ群G3は、両凸正レンズL31 と、両凸正レンズL32 と、両凹負レンズL33 との接合レンズとで構成されており、全体で正の屈折力を有している。尚、ズームレンズ群G3は、図2のズーム可動レンズ群15に対応するものである。更に、結像レンズG4は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL41 と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL42 とで構成されている。
【0029】
また、対物レンズG1及び対物レンズ群G2はレンズ鏡枠16に固定され、ズームレンズ群G3、結像レンズG4は、それぞれレンズ鏡枠16内のズーム枠40、結像枠40aに固定されている。上記ズーム枠40、結像枠40aは、それぞれレンズ鏡枠16内に形成されたガイドピンに沿って、光軸方向に摺動自在となっている。このズーム枠40がガイドピン43に沿って光軸方向に移動することによってズームの倍率が変化し、同様に結像枠40aが移動することによって撮像センサ20上に被写体像を結像させる。
【0030】
レンズ鏡枠16の外側にはWIDE側検出スイッチ23が設けられており、該スイッチ23の接点としての押圧片44がレンズ鏡枠16内の所定位置に設けられている。この押圧片44が、ガイドピン43に設けられた図示されない検出片と接触することにより、ズーム枠40が検出位置に到達したことがわかる。尚、上記WIDE側検出スイッチ23は、スイッチ(SW)リード線46を介して、システムコントローラ11に接続されている。
【0031】
無限遠物点合焦時に於いて、広角端から望遠端へと変倍する際には、対物レンズG1は位置が固定され、対物レンズ群G2は像側へ移動し、絞り41は位置が固定され、ズームレンズ群G3は物体側へ単調に移動し、結像レンズG4は位置が固定されるようになっている。また、合焦動作時に際しては、結像レンズG4が光軸上を移動するようになっている。非球面は、対物レンズG1中の両凸正レンズL1の物体側の面、対物レンズ群G2中の両凹負レンズL21 の両面、ズームレンズ群G3中の両凸正レンズL31 の両面に設けられている。
【0032】
図9は、上述したズームレンズの無限遠物点合焦時に於ける歪曲収差を示す図であり、(a)は広角端、(b)は中間、(c)は望遠端、(d)は広角端と中間との間、(e)は中間と望遠端との間での状態を、それぞれ示している。これによると、最も広角側で歪曲収差が大きくなることがわかる。したがって、WIDE側検出スイッチ23は、ズームレンズの広角側よりも中間寄りの、図3(a)に示されるような、大きな歪曲収差が生じない所定位置に設定されているものとする。
【0033】
次に、図10のフローチャートを参照して、本発明の第1の実施形態に於けるデジタルカメラの撮影動作について説明する。
【0034】
デジタルカメラ1の電源スイッチ36がオンされると本シーケンスが開始され、先ずステップS1にて、スルー画像の表示が開始される。次いで、ステップS2及びS3に於いて、ズームスイッチ35が操作されたか否かが判定される。ここで、ズームアップ(UP)操作がなされた場合は、ステップS4に移行してズーム駆動用モータ13が上記ズームアップ操作に応じて所定量駆動されて、ズーム可動レンズ群15が広角側から望遠側に移動される。また、ズームダウン(DOWN)操作がなされた場合は、ステップS5へ移行してズーム駆動用モータ13が上記ズームダウン操作に応じて所定量駆動されて、ズーム可動レンズ群15が望遠側から広角側に移動される。
【0035】
上記ステップS4またはS5にてズーム可動レンズ群15が移動されたならば、ステップS6に於いて歪曲収差の補正が必要な領域であるか否かが判定される。これは、WIDE側検出スイッチ23の状態に基づいて判定される。その結果、WIDE検出スイッチ23がオンされていれば補正が必要であるので、ステップS7に移行して補正表示フラグがセット(“1”)される。一方、上記ステップS6にてWIDE側検出スイッチ23がオフであれば、補正の必要がないので、ステップS8へ移行して補正表示フラグがリセット(“0”)される。上記ステップS7またはS8の後は、上記ステップS1へ移行して上述した処理動作が繰り返される。
【0036】
また、上記ステップS2及びS3にてズームスイッチ35の操作がされていない、或いはズームスイッチ35の操作が終了した場合は、ステップS9へ移行してシャッタ釦3の状態が判定される。ここで、シャッタ釦3が半押しされていない場合は上記ステップS1へ移行して、上述した処理動作が繰り返される。そして、シャッタ釦3が半押しされている、すなわち第1レリーズスイッチがオンされている場合は、ステップS10へ移行してAF駆動用モータ14を介してAF結像用後玉レンズ18が駆動されて、AF動作が実行される。
【0037】
次に、ステップS11に於いて、上記ステップS7またはS8で設定された補正表示フラグが判定される。ここで、補正表示フラグがセット(“1”)されている場合は、ステップS12へ移行する。そして、歪補正回路26が動作されて、図3(b)に示されるような補正画像が、所定時間液晶モニタ30に表示される。この場合、動画撮影であっても、最初の画像について歪補正が行われて、液晶モニタ30に補正画像が表示される。続いて、ステップS13にてズーム駆動用モータ13が所定量駆動されて、ズーム可動レンズ群15が広角側から望遠側に移動される。その後、上記ステップS6へ移行する。すなわち、ズーム可動レンズ群15が広角側で歪補正を必要としない位置(静止画補正画像切り替え点)まで移動される。
【0038】
そして、上記ステップS11にて、補正表示フラグがリセット(“0”)であると判定された場合は、ステップS14へ移行して、撮影された画像が補正されずに液晶モニタ30に表示される。その後、ステップS15へ移行する。
【0039】
ステップS15では、再び、シャッタ釦3の状態が判定される。ここでは、シャッタ釦3の全押しの状態である第2レリーズスイッチの状態が判定される。そして、第2レリーズスイッチがオンされるまで待機し、オンされたならば、ステップS16へ移行する。ステップS16では、撮像センサ20に結像された画像が読み込まれて画像圧縮が施された後、記録メディア34に記録される。その後、上記ステップS1へ移行する。
【0040】
このようにして、WIDE側検出スイッチによって歪曲収差の補正が必要な場合にのみこれを補正して、シャッタ釦の半押し時にスルー画像と切り替えて表示するようにしている。また、動画の場合は歪補正処理を行わない範囲でズーム操作されるため、実際の撮影時の画像とスルー画像とを切り替えた際に生じる違和感を低減させることができる。
【0041】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0042】
上述した第1の実施形態は、ズームレンズを有したデジタルカメラの例について説明したが、本第2の実施形態は、広角/望遠のみの切り換えが可能なWIDE/TELE交換レンズを有したデジタルカメラの例である。
【0043】
以下、この第2の実施形態について説明するが、デジタルカメラの基本的な構成については、図1乃至図10に示される第1の実施形態と同じであり、基本的な撮影動作についても同様である。したがって、これらの構成及び動作については、同一の部分には同一の参照番号を付して、その図示及び説明は省略する。
【0044】
図11は、本発明の第2の実施形態によるデジタルカメラの内部構成を模式的に示した図である。
図11に於いて、本デジタルカメラ50全体の制御を司る制御手段としてのシステムコントローラ11には、WIDEレンズ検出スイッチ58と、AF駆動用回路56を介してAFアクチュエータ55と、歪補正回路26を介してシャッタ半押し検出スイッチ(SW)62と、AFON及び切り替えスイッチ(SW)63と、が接続されている。更にシステムコントローラ11には、歪補正回路26及びCCDインターフェース回路25を介した撮像センサ20と、液晶モニタ駆動回路29を介した液晶モニタ30と、FlashMemory32、SDRAM33及び記録メディア34と、ズームスイッチ(SW)35と、電源スイッチ(SW)36とが接続されている。
【0045】
また、デジタルカメラ50の前面部には、WIDE/TELE交換レンズユニット52が装着されている。図12は、このWIDE/TELE交換レンズユニット(以下、交換レンズユニットと略記する)52及びその周辺部の構造を示したもので、(a)は外観図、(b)は(a)のA−A′線に沿った部分的な断面図である。
【0046】
デジタルカメラ50の前面部の略中央には、交換レンズユニット52を装着するための本体側マウント受け部51aが設けられている。このマウント受け部51aには、交換レンズユニット52を装着するためのマウントネジ65a及び電気的接続を行うための接点59aが設けられている。上記本体側マウント受け部51aの近傍には、WIDEレンズ検出スイッチ58が設けられている。このWIDEレンズ検出スイッチ58を構成するスイッチリード58aが、交換レンズユニット52側のワイド検出片60aと係合することによって、交換レンズユニット52が広角側に切り替えられていることが検出される。
【0047】
交換レンズユニット52は、内部に前玉レンズ53と、AF結像用後玉レンズ54を有し、AFアクチュエータ55によってレンズの切り替えが行われるようになっている。そして、カメラ本体に装着される側には、マウントネジ65aと螺合するマウントネジ65bと、接点59aと電気的接続を行う接点59b、更には上記スイッチリード58aと係合するワイド検出片60が形成されている。
【0048】
次に、図13乃至図15を参照して、AFON及び切り替えスイッチ63について説明する。図13乃至図15はAFON及び切り替えスイッチ63の構成を説明するもので、図13(a)はオフ状態の構成図、(b)は(a)の状態の回路図、図14(a)はワンショット(単写)撮影状態の構成図、(b)は(a)の状態の回路図、図15(a)は連続撮影状態の構成図、(b)は(a)の状態の回路図である。
【0049】
先ず、図13(a)に示される状態は、図示矢印B方向に摺動自在の操作部材71が取付けられた擢動電極72の接点72a及び72bは、中央電極73、固定電極74a、74bの何れにも接触していない。これは、図13(b)に示されるように、切り替え端子77aが、ワンショット撮影用の端子77b、連続撮影用の端子77cの何れにも導通していない、オフ状態である。
【0050】
次いで、図14(a)に示されるように、ユーザの指70によって、図示矢印B1 方向に操作部材71が摺動されたとする。この状態では、擢動電極72の接点72aが固定電極74aと接触し、接点72bが中央電極73と接触している。すなわち、図14(b)に示されるように、切り替え端子77aはワンショット撮影用の端子77bと導通している状態となる。これがワンショット撮影状態である。尚、この状態で指70を操作部材71から離すと、戻りバネ75によって、ワンショット撮影状態の位置からオフ状態の位置まで自動的に戻るようになっている。
【0051】
また、図15(a)に示されるように、ユーザの指70によって、図示矢印B2 方向に操作部材71が摺動されたとする。この状態では、擢動電極72の接点72aが中央電極73と接触し、接点72bが固定電極74bと接触している。すなわち、図15(b)に示されるように、切り替え端子77aは連続撮影用の端子77cと導通している状態となる。これが連続撮影状態である。この場合、連続撮影用の固定電極74b側には戻りバネは存在しないので、指70が操作部材71から離れても擢動電極72は移動せず、そのまま連続撮影状態が維持される。
【0052】
次に、図16のフローチャートを参照して、本発明の第2の実施形態に於けるデジタルカメラの撮影動作について説明する。
【0053】
デジタルカメラ50の電源スイッチ36がオンされると本シーケンスが開始され、先ずステップS21にて、スルー画像の表示が開始される。次いで、ステップS22及びS23に於いて、AFON及び切り替えスイッチ63の状態が判定される。ここで、図13に示されるように、連続撮影状態にAFON及び切り替えスイッチ63が切り替えられたならば、ステップS24に移行して、連続撮影用のAF機能動作が実行される。また、AFON及び切り替えスイッチ63がワンショット撮影状態に切り替えられたならば、ステップS25に移行して、ワンショット撮影用のオートフォーカス機能動作が実行される。更に、上記ステップS22及びS23にて、AFON及び切り替えスイッチ63がオフ状態の場合は、上記ステップS21に移行して、上述した処理動作が繰り返される。
【0054】
上記ステップS24またはS25にて、オートフォーカス機能動作が実行されたならば、ステップS26に於いて歪曲収差の補正が必要であるか否かが判定される。これは、WIDEレンズ検出スイッチ58の状態に基づいて判定される。その結果、WIDEレンズ検出スイッチ58がオンされていれば補正が必要であるので、ステップS27に移行して補正表示フラグがセットされる。一方、上記ステップS26にてWIDEレンズ検出スイッチ58がオフであれば、補正の必要がないので、ステップS28へ移行して補正表示フラグがリセットされる。
【0055】
上記ステップS27またはS28の後は、ステップS29へ移行してシャッタ釦3の状態が判定される。ここで、シャッタ釦3が半押しされていない場合は上記ステップS21へ移行して、上述した処理動作が繰り返される。そして、シャッタ釦3が半押しされている、すなわち第1レリーズスイッチがオンされている場合は、ステップS30へ移行して、上記ステップS27またはS28で設定された補正表示フラグが判定される。ここで、補正表示フラグがセット(“1”)されている場合は、ステップS31へ移行する。そして、歪補正回路26が動作されて、図3(b)に示されるような補正画像が、所定時間液晶モニタ30に表示される。続いて、ステップS32にて、交換レンズユニット52内のレンズが所定量駆動されて広角側から望遠側に移動される。その後、上記ステップS26へ移行する。これは、WIDEレンズ検出スイッチ58がオンされなくなる位置、すなわち、交換レンズが広角側の歪補正を必要としない位置(静止画補正画像切り替え点)まで移動されることになる。その後、上記ステップS26へ移行する。
【0056】
一方、上記ステップS30にて、補正表示フラグがリセット(“0”)されている場合は、ステップS33へ移行して、撮影された画像が補正されずに液晶モニタ30に表示される。その後、ステップS34へ移行する。
【0057】
ステップS34では、再び、シャッタ釦3の状態が判定される。ここでは、シャッタ釦3の全押しの状態である第2レリーズスイッチの状態が判定される。そして、第2レリーズスイッチがオンされるまで待機し、オンされたならば、ステップS35へ移行する。ステップS35では、撮像センサ20に結像された画像が読み込まれて画像圧縮が施された後、記録メディア34に記録される。そして、ステップS36にてAF機能動作がオフにされた後、上記ステップS21へ移行する。
【0058】
このようにして、WIDE側検出スイッチによって歪曲収差の補正が必要な場合にのみこれを補正して、シャッタ釦の半押し時にスルー画像と切り替えて表示するようにしている。また、動画の場合は歪補正処理を行わない位置で広角側を停止させるため、実際の撮影時の画像とスルー画像とを切り替えた際に生じる違和感を低減させることができる。
【0059】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限られるものではなく、発明の構成要素をこの発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更して実施できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明に係る第1の実施形態のデジタルカメラの外観構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示されるデジタルカメラの内部構成を模式的に示した図である。
【図3】(a)は図2の歪補正回路26に入力された歪み画像の例を示した図、(b)は歪補正回路26から出力された補正画像の例を示した図である。
【図4】ズーム可動レンズ群15とWIDE側検出スイッチ23の動作について説明するもので、静止画撮影時のズーム可動レンズ群15が望遠(TELE)側に位置された状態の例を示し、(a)はレンズ鏡枠16とWIDE側検出スイッチ23を示した図、(b)は検出片とWIDE側検出スイッチ23の接点の位置を模式的に示した図である。
【図5】ズーム可動レンズ群15とWIDE側検出スイッチ23の動作について説明するもので、静止画撮影時のズーム可動レンズ群15が広角(WIDE)側に位置された状態の例を示し、(a)はレンズ鏡枠16とWIDE側検出スイッチ23を示した図、(b)は検出片とWIDE側検出スイッチ23の接点の位置を模式的に示した図である。
【図6】ズーム可動レンズ群15とWIDE側検出スイッチ23の動作について説明するもので、動画撮影時のズーム可動レンズ群15が望遠(TELE)側に位置された状態の例を示し、(a)はレンズ鏡枠16とWIDE側検出スイッチ23を示した図、(b)は検出片とWIDE側検出スイッチ23の接点の位置を模式的に示した図である。
【図7】ズーム可動レンズ群15とWIDE側検出スイッチ23の動作について説明するもので、動画撮影時のズーム可動レンズ群15が広角(WIDE)側に位置された状態の例を示し、(a)はレンズ鏡枠16とWIDE側検出スイッチ23を示した図、(b)は検出片とWIDE側検出スイッチ23の接点の位置を模式的に示した図である。
【図8】図2のレンズ鏡枠16及びその周辺部の光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
【図9】ズームレンズの無限遠物点合焦時に於ける歪曲収差を示すもので、(a)は広角端、(b)は中間、(c)は望遠端、(d)は広角端と中間との間、(e)は中間と望遠端との間での状態を、それぞれ示した図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に於けるデジタルカメラの撮影動作について説明するフローチャートである。
【図11】本発明の第2の実施形態によるデジタルカメラの内部構成を模式的に示した図である。
【図12】WIDE/TELE交換レンズユニット52及びその周辺部の構造を示したもので、(a)は外観図、(b)は(a)のA−A′線に沿った部分的な断面図である。
【図13】AFON及び切り替えスイッチ63の構成を説明するもので、(a)はオフ状態の構成図、(b)は(a)の状態の回路図である。
【図14】AFON及び切り替えスイッチ63の構成を説明するもので、(a)はワンショット(単写)撮影状態の構成図、(b)は(a)の状態の回路図である。
【図15】AFON及び切り替えスイッチ63の構成を説明するもので、(a)は連続撮影状態の構成図、(b)は(a)の状態の回路図である。
【図16】本発明の第2の実施形態に於けるデジタルカメラの撮影動作について説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0061】
1…デジタルカメラ、2ハウジング、3…シャッタ釦、6…撮像光学系、11…システムコントローラ、12…モータドライバ回路、13…ズーム駆動用モータ、14…AF駆動用モータ、15…ズーム可動レンズ群、16…レンズ鏡枠、17…前玉レンズ、18…AF結像用後玉レンズ、19…電気基板、20…撮像センサ、22…検出片、23…WIDE側検出スイッチ、25…CCDインターフェース回路、26…歪補正回路、27…撮影切り替えスイッチ(SW)、29…液晶モニタ駆動回路、30…液晶モニタ、32…FlashMemory、33…SDRAM、34…記録メディア、35…ズームスイッチ(SW)、36…電源スイッチ(SW)、37…電源。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定焦点距離近傍にて歪曲収差の補正を要するズームレンズと、
このズームレンズが所定焦点距離近傍にあることを検出する領域検出手段と、
上記ズームレンズの焦点面に配された撮像手段の出カ信号を入力し、上記ズームレンズに起因する歪曲収差を電気的に補正可能な補正手段と、
上記領域検出手段によって上記ズームレンズが所定焦点距離近傍にあると検出された場合、上記補正手段による歪曲収差の補正を行わせる制御手段と、
上記補正手段より出力されるプレビュー画像、及び記録済み画像を再生表示する画像表示手段と、
を具備し、
上記画像表示手段に表示されるプレビュー画像は、上記補正手段の処理時間に対応した時間間隔で更新されることを特徴とする電子撮像装置。
【請求項2】
上記所定焦点距離は広角端の焦点距離であることを特徴とする請求項1に記載の電子撮像装置。
【請求項3】
交換レンズ用マウントを備えたレンズ交換式の電子撮像装置であって、
撮像手段の出力信号を入力し、装着された交換レンズにより発生する歪曲収差を電気的に補正可能な補正手段と、
上記補正手段から出力されるプレビュー画像、及び記録済み画像を再生表示する画像表示手段と、
所定量を超える歪曲収差を有する交換レンズが装着されたことを検知する検知手段と、
この検知手段によって所定量を超える歪曲収差を有する交換レンズが装着されたことが検知された場合に、プレビューを伴う撮影準備動作の開始に伴って上記補正手段による歪曲収差の補正を行わせる制御手段と、
を具備し、
上記プレビュー画像は、上記補正手段の処理時間に対応した時間間隔で更新されることを特徴とする電子撮像装置。
【請求項4】
静止画単写/連写撮影モード及び動画撮影モードを備えた電子撮像装置であって、
所定焦点距離近傍にて歪曲収差が最大となるズームレンズと、
このズームレンズが上記所定焦点距離近傍にあることを検出する領域検出手段と、
上記ズームレンズの焦点面に配された撮像手段の出力信号を入力し、上記ズームレンズに起因する歪曲収差を電気的に補正可能な補正手段と、
上記領域検出手段によって上記ズームレンズが上記所定焦点距離近傍にあると検出された場合、上記補正手段による歪曲収差の補正動作を行わせると共に、動画撮影モード及び静止画連写撮影モードによる撮影動作を禁止する制御手段と、
を具備することを特徴とする電子撮像装置。
【請求項5】
上記所定焦点距離は広角端の焦点距離であることを特徴とする請求項4に記載の電子撮像装置。
【請求項6】
所定焦点距離近傍にて歪曲収差の補正を要するズームレンズと、
このズームレンズが所定焦点距離近傍にあることを検出する検出手段と、
上記ズームレンズの焦点面に配されて撮像を行う撮像手段と、
上記撮像手段の出カ信号に基づいて、上記ズームレンズに起因する歪曲収差を電気的に補正する補正手段と、
上記撮像手段で得られた被写体像を再生表示する画像表示手段と、
上記検出手段によって上記ズームレンズが所定焦点距離近傍にあると検出された場合に、上記補正手段による歪曲収差の補正を行わせると共に、上記ズームレンズの焦点距離範囲を制限する制御手段と、
を具備することを特徴とする電子撮像装置。
【請求項7】
上記所定焦点距離は広角端の焦点距離であることを特徴とする請求項6に記載の電子撮像装置。
【請求項8】
交換レンズ用マウントを備えたレンズ交換式の電子撮像装置であって、
交換レンズを介して入射される被写体像から撮像信号を得る撮像手段と、
上記撮像手段の撮像信号から、装着された交換レンズにより発生する歪曲収差を電気的に補正する補正手段と、
上記撮像手段で得られた被写体像を再生表示する画像表示手段と、
所定量を超える歪曲収差を有する交換レンズが装着されたことを検知する検知手段と、
上記検知手段によって上記装着された交換レンズが所定量を超える歪曲収差であると検知された場合に、上記補正手段による歪曲収差の補正を行わせると共に、上記交換レンズの焦点距離を制限する制御手段と、
を具備することを特徴とする電子撮像装置。
【請求項1】
所定焦点距離近傍にて歪曲収差の補正を要するズームレンズと、
このズームレンズが所定焦点距離近傍にあることを検出する領域検出手段と、
上記ズームレンズの焦点面に配された撮像手段の出カ信号を入力し、上記ズームレンズに起因する歪曲収差を電気的に補正可能な補正手段と、
上記領域検出手段によって上記ズームレンズが所定焦点距離近傍にあると検出された場合、上記補正手段による歪曲収差の補正を行わせる制御手段と、
上記補正手段より出力されるプレビュー画像、及び記録済み画像を再生表示する画像表示手段と、
を具備し、
上記画像表示手段に表示されるプレビュー画像は、上記補正手段の処理時間に対応した時間間隔で更新されることを特徴とする電子撮像装置。
【請求項2】
上記所定焦点距離は広角端の焦点距離であることを特徴とする請求項1に記載の電子撮像装置。
【請求項3】
交換レンズ用マウントを備えたレンズ交換式の電子撮像装置であって、
撮像手段の出力信号を入力し、装着された交換レンズにより発生する歪曲収差を電気的に補正可能な補正手段と、
上記補正手段から出力されるプレビュー画像、及び記録済み画像を再生表示する画像表示手段と、
所定量を超える歪曲収差を有する交換レンズが装着されたことを検知する検知手段と、
この検知手段によって所定量を超える歪曲収差を有する交換レンズが装着されたことが検知された場合に、プレビューを伴う撮影準備動作の開始に伴って上記補正手段による歪曲収差の補正を行わせる制御手段と、
を具備し、
上記プレビュー画像は、上記補正手段の処理時間に対応した時間間隔で更新されることを特徴とする電子撮像装置。
【請求項4】
静止画単写/連写撮影モード及び動画撮影モードを備えた電子撮像装置であって、
所定焦点距離近傍にて歪曲収差が最大となるズームレンズと、
このズームレンズが上記所定焦点距離近傍にあることを検出する領域検出手段と、
上記ズームレンズの焦点面に配された撮像手段の出力信号を入力し、上記ズームレンズに起因する歪曲収差を電気的に補正可能な補正手段と、
上記領域検出手段によって上記ズームレンズが上記所定焦点距離近傍にあると検出された場合、上記補正手段による歪曲収差の補正動作を行わせると共に、動画撮影モード及び静止画連写撮影モードによる撮影動作を禁止する制御手段と、
を具備することを特徴とする電子撮像装置。
【請求項5】
上記所定焦点距離は広角端の焦点距離であることを特徴とする請求項4に記載の電子撮像装置。
【請求項6】
所定焦点距離近傍にて歪曲収差の補正を要するズームレンズと、
このズームレンズが所定焦点距離近傍にあることを検出する検出手段と、
上記ズームレンズの焦点面に配されて撮像を行う撮像手段と、
上記撮像手段の出カ信号に基づいて、上記ズームレンズに起因する歪曲収差を電気的に補正する補正手段と、
上記撮像手段で得られた被写体像を再生表示する画像表示手段と、
上記検出手段によって上記ズームレンズが所定焦点距離近傍にあると検出された場合に、上記補正手段による歪曲収差の補正を行わせると共に、上記ズームレンズの焦点距離範囲を制限する制御手段と、
を具備することを特徴とする電子撮像装置。
【請求項7】
上記所定焦点距離は広角端の焦点距離であることを特徴とする請求項6に記載の電子撮像装置。
【請求項8】
交換レンズ用マウントを備えたレンズ交換式の電子撮像装置であって、
交換レンズを介して入射される被写体像から撮像信号を得る撮像手段と、
上記撮像手段の撮像信号から、装着された交換レンズにより発生する歪曲収差を電気的に補正する補正手段と、
上記撮像手段で得られた被写体像を再生表示する画像表示手段と、
所定量を超える歪曲収差を有する交換レンズが装着されたことを検知する検知手段と、
上記検知手段によって上記装着された交換レンズが所定量を超える歪曲収差であると検知された場合に、上記補正手段による歪曲収差の補正を行わせると共に、上記交換レンズの焦点距離を制限する制御手段と、
を具備することを特徴とする電子撮像装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2007−5912(P2007−5912A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−180916(P2005−180916)
【出願日】平成17年6月21日(2005.6.21)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月21日(2005.6.21)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
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