説明

電子機器の制御装置、制御方法及び制御プログラム

【課題】表示装置に表示された操作ボタンに手などをかざして操作ボタンを操作する電子機器において、ユーザーの手などの認識対象物に対する操作ボタンの表示位置を適切なものとし、その操作性を向上させる。
【解決手段】
認識情報生成部23により、ビデオカメラ2によって撮影されたユーザー3の身体の一部又はユーザー3が保持する物体である対象物を認識し、認識対象物の属性、個数、画面内における位置などを含む認識対象物情報を生成し、ビデオカメラ2によって撮影した画像を鏡像変換し、認識対象物情報に応じて、拡大、縮小又は位置の調整を行うとともに、操作用画像を生成し、操作ボタンの表示位置又は範囲を調整し、これらの混合画像を表示装置21の画面上に表示させ、画面に表示された操作者が認識対象物を用いて操作ボタンを選択する所定の選択動作を検出して、操作ボタンに対応する制御動作を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビジョン受像機やパーソナルコンピュータのように表示装置を有する電子機器の遠隔操作を行うための電子機器の制御装置、制御方法及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビジョン受像機をはじめとする家電機器を手元で制御するためのユーザーインターフェースが広く普及し、家電製品の利用形態を大きく変貌させた。現在においてもこの操作形態が主流であるが、リモコンは1機能を1押しで実行する仕組みが基本となっており、例えばテレビジョン受像機では、「電源」「チャンネル」「音量」「入力切替」などのキーがそれに該当し、これまでのテレビジョン受像機にとって大変便利な遠隔の操作方法であった。
【0003】
ところで、最近始まったデータ放送は、所望のメニュー画面を選択するために、リモコンの「上下左右」や「決定」キーを何度も押下することになり、煩雑で使いづらくなっている。また、EPG(電子プログラムガイド)は、マトリクスに配列された案内画面から所望の位置を選択してキーを押下するため、同様の課題を有していた。
【0004】
本出願人による先願である特開2006−091948号公報(特許文献1)には、多様な電子機器に対する柔軟性と遠隔操作の利便性を両立させるとともに、リモコンのような遠隔操作用機器を手元で利用することを不要とした電子機器が提案されている。特許文献1に記載の電子機器はユーザーの手の動作をビデオカメラで撮影して、その動作から表示装置に表示されている操作ボタンに対する操作内容を識別するものである。
【特許文献1】特開2003−283866号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1に記載の電子機器においては、ユーザーの手などの対象物を認識し、表示装置に表示されているユーザーが操作ボタンに手をかざすなど、操作ボタンに対する対象物の挙動を検出して、操作内容を識別するものであるが、例えば操作ボタンの表示位置が、認識されたユーザーの手の位置に対して適当ではなく、操作ボタンが操作しづらいことがある。
【0006】
本発明はこの点に着目してなされたものであり、表示装置に表示された操作ボタンに手などをかざして操作ボタンを操作する電子機器において、ユーザーの手などの認識対象物に対する操作ボタンの表示位置を適切なものとし、その操作性を向上させることのできる電子機器の制御装置、制御方法及び制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、表示装置を有する電子機器の制御装置であって、操作者を撮影するビデオカメラと、前記ビデオカメラによって撮影された前記操作者の身体の一部又は操作者が保持する物体である対象物を認識し、この認識された認識対象物の属性、個数、前記表示装置の画面内における位置、又は画面内に占める面積の割合のうちの少なくとも一つを含む認識対象物情報を生成する認識情報生成部と、前記ビデオカメラによって撮影した画像を、鏡像変換し、前記認識対象物情報に応じて、前記画面上に表示された前記認識対象物の拡大、縮小又は位置の調整を行う鏡像画像調整部と、少なくとも1つの操作ボタンを含む操作用画像を生成し、前記認識対象物情報に応じて、前記操作ボタンの表示位置又は範囲を調整する操作用画像生成部と、前記鏡像画像調整部を経た画像と、前記操作用画像とを混合して混合画像を形成し、この混合画像を前記画面上に表示させる画像信号混合部と、前記画像信号混合部により混合された画像を前記画面上に表示させた状態において、前記ビデオカメラによって撮影され、前記画面に表示された操作者が、前記認識対象物を用いて前記操作ボタンを選択する所定の選択動作を検出する動作検出部と、前記動作検出部により前記所定選択動作が検出された操作ボタンに対応する制御動作を行う機器制御部とを備えることを特徴とする電子機器の制御装置である。
【0008】
このような発明によれば、操作者の画像と、操作ボタンを含む操作用画像とを混合した混合画像を表示させ、画面内における操作者の操作ボタンに対する動作を検出して電子機器に対する制御動作を実行する際に、対象物の属性、個数、測定領域内における位置、又は所定の面積に占める面積の割合に応じて、画面上の操作者の大きさや位置、操作ボタンの表示位置や範囲を調整するため、操作(動作)を行う操作者の手や顔などの表示位置に合わせて、適切な位置や範囲に操作ボタンを表示することができ、操作性を向上させることができる。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記操作用画像生成部が、前記認識対象物情報に含まれる認識対象物の属性が操作者の手であり、且つ該認識対象物の個数が一つである場合に、画面上に表示された認識対象物の周囲に前記操作ボタンを集合させて配置させ、前記認識対象物の属性が操作者の手であり、且つ前記認識対象物の個数が2個以上である場合には、画面上に表示された認識対象物それぞれの周囲に、前記操作ボタンを分散させて配置することを特徴とする。
【0010】
この場合には、操作者の手を認識対象物とした際に、その個数を判断することにより、片手での操作を前提として操作ボタンを、片手の周囲に集中させて表示したり、両手での操作を前提として操作ボタンを、両手に分配させて表示させることができ、操作者の好みに応じたインターフェースを提供することができる。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記操作用画像生成部が、前記認識対象物情報に含まれる認識対象物の属性が操作者の顔である場合に、画面上に表示された該認識対象物の周囲に前記操作ボタンを配置することを特徴とする。
【0012】
この場合には、手よりも認識が確実な顔を認識対象とすることにより認識動作の精度を高めることができるとともに、顔の周辺(左右上下のいずれかに集中、周囲や両側に分散など)に操作ボタンを表示させることにより、操作者は必要最低限の大きさの動作で操作ボタンに対する操作が可能となり、動作の精度を高めつつ、操作性を高めることができる。
【0013】
なお、この顔を認識する手法では、例えば、複数の顔を認識可能とし、認識された各顔の周辺に、操作ボタンをそれぞれ表示させるようにしてもよい。この場合には、複数人で視聴しているような場合であっても、各人がそれぞれ自分の周囲の操作ボタンを操作することができるため、各人が必要最低限の動作で操作を行うことができる。
【0014】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかにかかる発明において、 前記操作用画像生成部が、前記認識対象物情報に含まれる認識対象物の属性及び個数に応じて、前記操作ボタンの表示位置を切り替えることを特徴とする。
【0015】
この場合には、手や顔など複数種を認識対象物とすることにより、より確実に認識が可能な対象物を優先させて認識したり、ユーザー操作で任意の認識対象物を選択したりするなど、適宜認識対象物を切り替える動作を行い、その切り替えられた認識対象物の種別に応じて操作ボタンの配置を適宜切り替えることによって、操作動作の認識手法及びユーザーインターフェースの多様化を図り、使用環境やユーザー趣向に適切に対応することができる。
【0016】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかにかかる発明において、 前記操作ボタンが、その属性に従ってグループ分けにされており、前記操作用画面では、前記操作ボタンがグループ単位で表示されるとともに、操作者の選択操作に応じて、グループ単位で活性化又は非活性化が切り替えられ、前記活性化されたグループの表示範囲には、前記鏡像画像調整部を経た画像と、前記操作用画像とが混合され、前記非活性化されたグループについては、少なくともそのグループの属性に関する情報が該グループの表示範囲内に表示されることを特徴とする。
【0017】
この場合には、例えば、地上波放送や衛星放送(BSやCS等)、入力端子などの放送方式や入力種別に応じて操作ボタンがグルーピングされることから、ユーザーが所望する操作ボタンへのアクセスが容易となる。また、グルーピングの表示に際し、操作可能なグループを活性化(アクティブ化)させ、そこに操作者画像を混合することから、操作者は操作可能な操作ボタンを直感的に把握することができる。一方、他のグループについては非活性化(非アクティブ化)するが、少なくともその非活性化されているグループの属性情報については表示されているため、操作者は、現在操作できないまでも他の選択肢としてのグループが存在することを直感的に把握することができる。
【0018】
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれかにかかる発明において、 前記操作用画像生成部が、前記動作検出部による前記選択動作の検出に基づいて、操作に関する情報を図形又は文字により表示するガイダンスアイコンを生成する機能を有することを特徴とする。
【0019】
この場合には、操作者の操作ボタンに対する動作が検出された際に、次の操作(動作)に関する情報(ガイダンスやヒント)を表示することができるため、操作者の円滑な操作を誘導することができ、操作性を向上させることができる。
【0020】
請求項7に係る発明は、操作者を撮影するビデオカメラと、表示装置とを有する電子機器の制御方法であって、認識情報生成部により、前記ビデオカメラによって撮影された前記操作者の身体の一部又は操作者が保持する物体である対象物を認識し、この認識された認識対象物の属性、個数、前記表示装置の画面内における位置、又は該画面内に占める面積の割合のうちの少なくとも一つを含む認識対象物情報を生成する認識情報生成ステップと、鏡像画像調整部により、前記ビデオカメラによって撮影した画像を鏡像変換し、前記認識対象物情報に応じて、前記画面上に表示された前記認識対象物の拡大、縮小又は位置の調整を行う鏡像画像調整ステップと、操作用画像生成部により、少なくとも1つの操作ボタンを含む操作用画像を生成し、前記認識対象物情報に応じて、前記操作ボタンの表示位置又は範囲を調整する操作用画像生成ステップと、前記鏡像画像調整部を経た画像と、前記操作用画像とを画像信号混合部において混合して混合画像を形成し、この混合画像を前記画面上に表示させる画像信号混合ステップと、前記画像信号混合部により混合された画像を前記画面上に表示させた状態において、前記ビデオカメラによって撮影され、前記画面に表示された操作者が、前記認識対象物を用いて前記操作ボタンを選択する所定の選択動作を動作検出部により検出する動作検出ステップと、前記動作検出部により前記所定選択動作が検出された操作ボタンに対応する制御動作を機器制御部により行う機器制御ステップとを含むことを特徴とする電子機器の制御方法である。
【0021】
このような発明によれば、操作者の画像と、操作ボタンを含む操作用画像とを混合した混合画像を表示させ、画面内における操作者の操作ボタンに対する動作を検出して電子機器に対する制御動作を実行する際に、対象物の属性、個数、測定領域内における位置、又は所定の面積に占める面積の割合に応じて、画面上の操作者の大きさや位置、操作ボタンの表示位置や範囲を調整するため、操作(動作)を行う操作者の手や顔などの表示位置に合わせて、適切な位置や範囲に操作ボタンを表示することができ、操作性を向上させることができる。
【0022】
請求項8に係る発明は、請求項7に係る発明において、前記画像生成ステップで、前記操作用画像生成部が、前記認識対象物情報に含まれる認識対象物の属性が操作者の手であり、且つ 該認識対象物の個数が一つである場合に、前記画面上に表示された認識対象物の周囲に前記操作ボタンを集合させて配置させ、前記認識対象物の属性が操作者の手であり、且つ前記認識対象物の個数が2個以上である場合には、画面上に表示された認識対象物それぞれの周囲に、前記操作ボタンを分散させて配置することを特徴とする。
【0023】
この場合には、操作者の手を認識対象物とした際に、その個数を判断することにより、片手での操作を前提として操作ボタンを、片手の周囲に集中させて表示したり、両手での操作を前提として操作ボタンを、両手に分配させて表示させることができ、操作者の好みに応じたインターフェースを提供することができる。
【0024】
請求項9に係る発明は、請求項7に係る発明において、前記画像生成ステップで前記操作用画像生成部が、前記認識対象物情報に含まれる認識対象物の属性が操作者の顔である場合に、画面上に表示された該認識対象物の周辺に前記操作ボタンを配置することを特徴とする。
【0025】
この場合には、手よりも認識が確実な顔を認識対象とすることにより認識動作の精度を高めることができるとともに、顔の周辺(左右上下のいずれかに集中、周囲や両側に分散など)に操作ボタンを表示させることにより、操作者は必要最低限の大きさの動作で操作ボタンに対する操作が可能となり、動作の精度を高めつつ、操作性を高めることができる。
【0026】
なお、この顔を認識する手法では、例えば、複数の顔を認識可能とし、認識された各顔の周辺に、操作ボタンをそれぞれ表示させるようにしてもよい。この場合には、複数人で視聴しているような場合であっても、各人がそれぞれ自分の周囲の操作ボタンを操作することができるため、各人が必要最低限の動作で操作を行うことができる。
【0027】
請求項10に係る発明は、請求項7乃至9のいずれかに係る発明において、前記画像生成ステップで前記操作用画像生成部が、前記認識対象物情報に含まれる認識対象物の属性及び個数に応じて、前記操作ボタンの表示位置を切り替えることを特徴とする。
【0028】
この場合には、手や顔など複数種を認識対象物とすることにより、より確実に認識が可能な対象物を優先させて認識したり、ユーザー操作で任意の認識対象物を選択したりするなど、適宜認識対象物を切り替える動作を行い、その切り替えられた認識対象物の種別に応じて操作ボタンの配置を適宜切り替えることによって、操作動作の認識手法及びユーザーインターフェースの多様化を図り、使用環境やユーザー趣向に適切に対応することができる。
【0029】
請求項11に係る発明は、請求項7乃至10のいずれかに係る発明において、 操作用画像生成ステップで生成される前記操作ボタンが、その属性に従ってグループ分けにされており、前記操作用画像生成ステップで生成される前記操作用画面では、前記操作ボタンがグループ単位で表示されるとともに、操作者の選択操作に応じて、グループ単位で活性化又は非活性化が切り替えられ、画像信号混合ステップにおいて、前記活性化されたグループの表示範囲には、前記鏡像画像調整部を経た画像と、前記操作用画像とが混合されるとともに、前記非活性化されたグループについては、少なくともそのグループの属性に関する情報が該グループの表示範囲内に表示されることを特徴とする。
【0030】
この場合には、例えば、地上波放送や衛星放送(BSやCS等)、入力端子などの放送方式や入力種別に応じて操作ボタンがグルーピングされることから、ユーザーが所望する操作ボタンへのアクセスが容易となる。また、グルーピングの表示に際し、操作可能なグループを活性化(アクティブ化)させ、そこに操作者画像を混合することから、操作者は操作可能な操作ボタンを直感的に把握することができる。一方、他のグループについては非活性化(非アクティブ化)するが、少なくともその非活性化されているグループの属性情報については表示されているため、操作者は、現在操作できないまでも他の選択肢としてのグループが存在することを直感的に把握することができる。
【0031】
請求項12に係る発明は、請求項7乃至11のいずれかに係る発明において、動作検出ステップで、前記操作用画像生成部は、前記動作検出部による前記選択動作の検出に基づいて、操作に関する情報を図形又は文字により表示するガイダンスアイコンを生成する機能を有することを特徴とする。
【0032】
この場合には、操作者の操作ボタンに対する動作が検出された際に、次の操作(動作)に関する情報(ガイダンスやヒント)を表示することができるため、操作者の円滑な操作を誘導することができ、操作性を向上させることができる。
【0033】
請求項13に係る発明は、操作者を撮影するビデオカメラと、表示装置とを有する電子機器の制御をコンピュータを用いて行わせる制御プログラムであって、前記コンピューターに、認識情報生成部により、前記ビデオカメラによって撮影された前記操作者の身体の一部又は操作者が保持する物体である対象物を認識し、この認識された認識対象物の属性、個数、前記表示装置の画面内における位置、又は該画面内に占める面積の割合のうちの少なくとも一つを含む認識対象物情報を生成する認識情報生成ステップと、鏡像画像調整部により、前記ビデオカメラによって撮影した画像を鏡像変換し、前記認識対象物情報に応じて、前記画面上に表示された前記認識対象物の拡大、縮小又は位置の調整を行う鏡像画像調整ステップと、操作用画像生成部により、少なくとも1つの操作ボタンを含む操作用画像を生成し、前記認識対象物情報に応じて、前記操作ボタンの表示位置又は範囲を調整する操作用画像生成ステップと、前記鏡像画像調整部を経た画像と、前記操作用画像とを画像信号混合部において混合して混合画像を形成し、この混合画像を前記画面上に表示させる画像信号混合ステップと、前記画像信号混合部により混合された画像を前記画面上に表示させた状態において、前記ビデオカメラによって撮影され、前記画面に表示された操作者が、前記認識対象物を用いて前記操作ボタンを選択する所定の選択動作を動作検出部により検出する動作検出ステップと、前記動作検出部により前記所定選択動作が検出された操作ボタンに対応する制御動作を機器制御部により行う機器制御ステップとを実行させることを特徴とする。
【0034】
このような発明によれば、汎用のコンピューターや専用コンピューターを用いて、上述した装置や方法を実施することが可能となるとともに、このプログラムをコンピューター読み取り可能な記録媒体に記録することにより、プログラムの保存、運搬及びインストールを容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、表示装置に表示された操作ボタンに手などをかざして操作ボタンを操作する電子機器において、ユーザーの手などの認識対象物に対する操作ボタンの表示位置を適切なものとし、その操作性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
(電子機器の制御方法の概要)
図1は、本実施形態において、電子機器(テレビジョン受像機1)を制御する方法を示す説明図である。
【0037】
本実施形態の操作方法では、テレビジョン受像機1に、ビデオカメラ2が設けられており、ビデオカメラ2によりユーザ3が撮影され、ビデオカメラ2の画像からユーザ3の動作を認識し、その認識された動作に応じてテレビジョン受像機1及びそれに関連する機器の操作が行われる。ここで、ユーザ3の動作とは、具体的にはテレビジョン受像機1に表示されるメニュー画面から所望のボタンを選択する身体(手、足、顔など)の動きのことである。本実施形態では、後述するように最も実用的である手の動きで操作する手法を採用している。またテレビジョン受像機1の周囲が暗いときは、自発光機能を具備した遠隔操作用機器(手元制御機器)を用いることにより、手の動作と同様の効果を得るようにしてもよい。
【0038】
図2及び図3は、テレビジョン受像機1の画面構成を示す説明図である。同図に示すように、本実施形態に係る画面は、通常の映像信号S2上に、第1の混合画像M1oを混合して生成した第2の混合画像M2oを表示したものである。第1の混合画像M1oは、ユーザーインターフェースである操作用画像Gsに、ビデオカメラ2で撮影した操作者画像S1を混合して形成される。ここで、通常の映像信号S2は、例えば地上波放送や衛星放送、外部入力端子から入力されたビデオデッキやDVDプレイヤー等からの映像信号であり、操作者画像は、ビデオカメラ2で撮影されたユーザ3及びその背後にある風景である。
【0039】
操作用画像Gsは、テレビのチャンネルやページ遷移、メディア(放送方式)の切り替えを操作するための操作ボタン40,41が配列されている。この画面内において、操作者は、認識対象物Objである手を、操作ボタン40,41中の任意の操作ボタン(任意の放送局など)上にかざし、所定の動作(例えば、指を折り曲げたり、手を開いたり閉じたり等のサイン)をすることによって、所望する操作ボタンに対する操作を行うことができる。
【0040】
(制御装置の構成)
図4は、テレビジョン受像機1の制御装置の構成を示すブロック図であり、テレビジョン受像機1は、ビデオカメラ2、基準同期発生器11、タイミングパルス発生器12、鏡像変換器13、スケーラ14、グラフィックス生成器15、第1の混合器16、検出部17、制御情報判断器(CPU)18、画素数変換器19、第2の混合器20、及び表示装置21を備えている。なお、説明中で用いられる「モジュール」とは、装置や機器等のハードウェア、或いはその機能を持ったソフトウェア、又はこれらの組み合わせなどによって構成され、所定の動作を達成するための機能単位を示す。
【0041】
基準同期発生器11は、入力される同期信号に基づいて、テレビジョン受像機1の基準になる水平周期パルスと垂直周期パルスを発生するモジュールである。ここで、同期信号は画素数変換器19に入力される映像信号の水平及び垂直同期信号である。テレビジョン放送受信時や外部の機器から映像信号が入力されている場合は、基準同期発生器11はその入力信号の同期信号に同期するパルスを生成する。タイミングパルス発生器12は、各モジュールで必要とする水平方向と垂直方向の任意の位相と幅を有するパルスを生成する。
【0042】
ビデオカメラ2は、図1に示すようにテレビジョン受像機1の前面に位置してユーザ3、またはテレビジョン受像機1の前の映像を撮影する装置であり、例えばCCDカメラなどを採用することができる。ビデオカメラ2の出力信号は、輝度(Y)信号、及び色差(R−Y、B−Y)信号であり、基準同期発生器11から出力される水平周期パルス及び垂直周期パルスに同期している。
【0043】
鏡像変換器13及びスケーラ14は、ビデオカメラによって撮影した画像信号を鏡像変換するとともに、後述する認識対象物情報に応じて、表示装置の画面上に表示された操作者の拡大、縮小又は位置の調整を行う鏡像画像調整部を構成するモジュールである。
【0044】
鏡像変換器13は、ビデオカメラ2で撮影したユーザ3の画像(被写体像)を表示装置21上に鏡と同じように左右を反転して表示するためのモジュールである。従って、文字を表示する場合は鏡と同じように左右が反転することになる。本実施形態では、メモリを活用して水平方向の画像を反転させる方法により鏡像変換が行われる。表示装置21として陰極線管(CRT(CathodeRayTube))を用いる場合には、水平偏向を逆に操作することで同様の効果が得られる。その場合には、グラフィックスやその他混合する側の画像をあらかじめ水平方向に左右逆転させておく必要がある。
【0045】
スケーラ14は、例えばデジタル処理等により、図8及び図9に示すように、ビデオカメラ2により撮影した被写体像の大きさを拡大又は縮小したり、表示位置を調整する画像調整器で、制御情報判断器18の制御で拡大率と縮小率を2次元で調整するモジュールである。また、このスケーラ14は、拡大縮小を行わずに、水平と垂直の位相調整を行うこともできる。
【0046】
なお、本実施形態では、図4に示すようにスケーラ14は鏡像変換器13の後段に設け、鏡像変換器13により鏡像変換された画像を調整するが、ビデオカメラ2と鏡像変換器13の間にスケーラ14を設け、ビデオカメラ2より出力された画像を調整させてもよい。
【0047】
グラフィックス生成器15は、制御情報判断器18から供給されるメニュー画面(操作用画像)を生成するための認識対象物情報に基づいてメニュー画面を生成する操作用画像生成部であり、メモリ上の信号がR(赤)信号、G(緑)信号、B(青)信号の原色信号で展開されていても、後段で映像信号と合成または混合される出力信号は、輝度(Y)信号と色差(R−Y、B−Y)信号とする。また生成されるグラフィックスのプレーン数は限定するものではないが、本実施形態では1プレーンでよい。
【0048】
なお、メニュー画面を構成するグラフィックスの画素数(解像度)は、本実施形態では表示装置21の画素数(解像度)に一致させるようにしている。一致していない場合は、グラフィックス生成器15内またはグラフィックス生成器15の後段に画素数変換器を設けて、互いの画素数を一致させればよい。
【0049】
また、本実施形態に係るグラフィックス生成器15は、操作用画像制御部15aを備えており、この操作用画像制御部15aは、前記認識対象物情報に応じて、操作用画像の操作ボタンの表示位置又は範囲を調整するモジュールである。この操作ボタンの表示切り替えとしては、図2や図9(a)に示すように、認識対象物情報に含まれる認識対象物の属性が操作者の手であり、且つ、手の個数が一つである場合には、画面上に表示された片手の周囲に操作ボタンを集合させて配置させ、図9(b)に示すように、手の個数が2個以上である場合には、画面上に表示された両手のそれぞれの周囲に、前記操作用画像を分散させて配置する。また、認識対象物情報に含まれる認識対象物の属性が操作者の顔である場合に、図9(c)や(d)に示すように、画面上に表示された1つ又は複数の顔の周囲(両側や円状)に操作ボタンを配置してもよい。さらには、前記グラフィックス生成器15は、認識対象物の属性及び個数を判断し、より確実に認識が可能な対象物を優先させて認識したり、ユーザー操作で任意の認識対象物を選択したりするなど、適宜認識対象物を切り替える動作を行い、その切り替えられた認識対象物の種別や位置に応じて操作ボタンの配置形態を適宜切り替えるようにしてもよい。
【0050】
さらに、グラフィックス生成器15で生成される操作用画像において、前記操作ボタンは、その属性(地上波放送や衛星放送(BSやCS等)、入力端子などの放送方式や入力種別)に従ってグループ分けされ、グループ単位で表示されるとともに、操作者の選択操作に応じて、グループ単位で活性化(アクティブ化)又は非活性化(非アクティブ化)が切り替えられるようになっている。具体的には、図10に示すように、操作用画像において、グループ毎に、操作ボタンが各操作用ウィンドウにまとめられ、その操作用ウィンドウはページのように捲れるイメージで表現されており、最前面にあるページ(操作用ウィンドウ)W1がアクティブ化され、操作者画像が混合されるとともに、操作ボタンが操作可能となる。一方、最前面の背後にある他のページW2〜W5は、ページの枠組とそのグループの属性に関する情報を表示するタグのみとしてもよい。
【0051】
また、グラフィックス生成器15は、検出部17による選択動作の検出に基づいて、図11及び12(a)及び(b)に示すような、操作に関する情報を図形又は文字により表示するガイダンスアイコンを生成する機能を有する。
【0052】
第1の混合器16は、スケーラ14の出力信号(操作者画像S1)とグラフィックス生成器15の出力信号(操作用画像Gs)とを、制御値α1により混合割合を制御して混合する画像信号混合部である。具体的には、下記(1)式で出力信号(第1の混合画像M1o)が表される。
M1o=α1×S1+(1−α1)×Gs…(1)
制御値α1は、「0」から「1」の間の値に設定され、制御値α1を大きくするとスケーラ14の出力信号(操作者画像S1)の割合が大きくなり、グラフィックス生成器15の出力信号(操作用画像Gs)の割合が小さくなる。混合器の例としてはこれに限らないが、本実施形態では、入力される2系統の信号情報が入っていれば同様の効果が得られる。なお、既述したようにビデオカメラ2と鏡像変換器13の間にスケーラ14を設けた場合には、鏡像変換器13から出力される信号を出力信号(操作者画像S1)とすればよい。
【0053】
また、本実施形態に係る第1の混合器16は、図3にも示したように、鏡像変換器13及びスケーラ14を経た操作者画像S1の面積及び形状と、操作用画像Gsのうちの最前面にありアクティブ化されているページW1の面積及び形状とをほぼ等しくし、さらにその座標位置をほぼ一致させた状態で混合する。そして、これにより生成された混合画像は、第2の混合器20において、通常の映像信号とさらに混合され、表示装置21の画面上に表示される。
【0054】
検出部17は、第1の混合器16,第2の混合器20により混合された画像を表示装置21の画面上に表示させた状態において、画面に表示された操作者が操作ボタンを選択する所定の選択動作を検出する動作検出部であり、第1の検出器171、第2の検出器172、…第nの検出器17nを備える。これらの検出部17に含まれる検出器は数を特定するものではなく、グラフィックス生成器15で生成されるメニュー画面と連携した制御内容を表す後述する操作ボタンの数に対応して変動する。なお、操作ボタンとはパソコンにおいてマウスでクリック操作する操作ボタンに該当するものである。
【0055】
制御情報判断器18は、検出部17から出力されるデータ(検出信号)の解析を行い、各種制御信号を出力する。制御情報判断器18は、入力されるデータに基づいて操作された操作ボタンに対応する制御信号を生成し、自機各部及び外部の電子機器の制御動作を行う。制御情報判断器18はソフトウェアで各種の処理を行うモジュールである。本実施形態では、ハードウェア(各機能ブロック)による処理と、ソフトウェア(制御情報判断器18のCPU)による処理とが混在するモジュールとして取り扱われ、特にここで示す区分けに限定するものではなく、ハードウェアとソフトウェアとをどのように用いてもよい。
【0056】
特に、本実施形態において制御情報判断器18は、前記ビデオカメラによって撮影された対象物を認識し、認識された対象物の属性、個数、画面内における位置、又は画面内に占める面積の割合のうちの少なくとも一つを含む認識対象物情報を生成する認識情報生成部23を備えている。
【0057】
具体的には、図6に示すように、認識情報生成部23は、例えば手や顔の形状や色などの認識特徴を記憶する認識特徴記憶部231と、画像信号中から前記認識特徴を検出する認識対象検出部232と、検出された認識特徴に基づいて、その属性や位置・サイズ、個数を判別する属性判別部233,位置・サイズ判別部234,個数判別部235とを有している。そして、この認識情報生成部23による対象物の認識は、ビデオカメラによって撮影された映像の中から、認識特徴記憶部231に記憶されている手や顔の形状や色などの特徴に基づいて対象物を抽出し、その属性等のデータは、認識対象物情報としてグラフィックス生成器15及びスケーラ14に送出される。
【0058】
なお、この制御情報判断器18には、マイク等の音声入力デバイスから入力される音声を認識する音声認識部22が接続されており、ビデオカメラ2からの映像による操作と併せて、例えば、命令音声や拍手、その他の音響による操作を取入れることができるようになっている。
【0059】
画素数変換器19は、入力される映像信号の画素数(解像度)と表示装置21の画素数(解像度)を合わせるための画素数変換を行う。入力映像信号は、図示を省略している内蔵のチューナにて受信したテレビジョン信号(データ放送なども含む)による映像信号やビデオデッキからの映像信号などテレビジョン受像機1の外部から入力される映像信号である。ここでは図示を省略するが、入力映像信号から水平及び垂直同期信号を抽出して、基準同期発生器11によって各部を入力映像信号の水平及び垂直同期信号に同期させるようにしている。
【0060】
第2の混合器20は、第1の混合器16と同様の機能を有する。すなわち、第1の混合器16の出力信号(第1の混合画像M1o)と、画素数変換器19の映像信号S2とを制御値α2で混合割合を制御して混合する。具体的には、下記(2)式で出力信号M2oが表される。
M2o=α2×M1o+(1−α2)×S2…(2)
制御値α2は、「0」から「1」の間の値に設定され、制御値α2を大きくすると第1の混合器16の出力信号M1oの割合が大きくなり、画素数変換器19の出力信号S2の割合が小さくなる。混合器の例としてはこれに限らないが、本実施形態では、入力される2系統の信号情報が入っていれば同様の効果が得られる。
【0061】
表示装置21は、CRT、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)あるいはプロジェクションディスプレイなどを想定しているが、ディスプレイの表示方式を限定するものではない。表示装置21の入力信号は、輝度信号Yと、色差信号R−Y及びB−Yであり、表示装置21の内部にてRGB原色信号にマトリクス変換されて表示される。
【0062】
各検出器171〜17nは、図5(a)に示すように、オブジェクト抽出器30と、タイミングゲート器31と、オブジェクト特徴データ検出部32とを備えている。オブジェクト抽出器30は、画像の特徴に添ったフィルタを備えており、フィルタ処理をした画像信号をタイミングゲート器31に出力する。
【0063】
タイミングゲート器31は、タイミングパルスに基づいてビデオカメラ2からの画像信号の通過を制御する。通過する領域は後述する検出エリア内である。この検出エリア内に限定した信号に対して、オブジェクト特徴データ検出部32は種々のフィルタ処理を施してビデオカメラ2で撮影したユーザ3の手の画像を抽出する。
【0064】
オブジェクト特徴データ検出部32は、抽出されたユーザ3の手(対象物)の画像信号から、様々な特徴を検出し検出信号を発生するための機能ブロックを備える。本実施形態では、ヒストグラム検出器33、平均輝度(APL)検出器34、高域発生量検出器35、最小値検出器36、最大値検出器37を備える。この他にも画像を特徴づける要件はあるが、本実施形態ではこれらの検出器より発生される検出信号を用い、制御情報判断器18によって手であることを判別すると共にその動作を認識する。
【0065】
図5(b)に、オブジェクト抽出器30の詳細ブロック図を示す。本実施形態ではユーザ3の手を検出するために、特に肌色に着目したフィルタ処理を行う。すなわち、本実施形態のオブジェクト抽出器30は、特定色フィルタ71と、階調限定器72と、時間差分フィルタ75と、合成器73と、オブジェクトゲート器74とを備えている。
【0066】
特定色フィルタ71、階調限定器72及び時間差分フィルタ75は、それぞれオブジェクトを特定するフィルタである。特定色フィルタ71は、色差信号で入力される色信号の色相と色の濃さ(飽和度)を限定し、階調限定器72は、輝度信号の特定の階調の範囲を限定する。時間差分フィルタ75は、人の手の背景が肌色であっても、わずかな輝度の差などを基に手の領域を抽出し、人の手を識別する。本実施形態では人の手を、後述する操作ボタンを操作する対象物としているが、パラメータである色相や階調を調整し最適化することにより、オブジェクト抽出器30は手以外の対象物も検出することができる。
【0067】
合成器73は、特定色フィルタ71と階調限定器72と時間差分フィルタ75から入力される信号を合成し、領域パルスに変換する。本実施形態では、特定色フィルタ71を通過した信号と階調限定器72を通過した信号と時間差分フィルタ75を通過した信号とが全て存在(AND)する場合に、ハイレベルとなる領域パルスを出力する。なお、特定色フィルタ71と階調限定器72と時間差分フィルタ75のうち1つまたは2つを通過した信号が存在すれば、ハイレベルとなる領域パルスを出力するようにしてもよい。
【0068】
特定色フィルタ71と階調限定器72と時間差分フィルタ75のうちの、2つを通過した信号が存在すればハイレベルとなるようにすれば誤検出しにくく、3つを通過した信号が存在すればハイレベルとなるようにすれば更に誤検出しにくくなる。
【0069】
合成器73で生成された領域パルスは、オブジェクトゲート器74に供給される。オブジェクトゲート器74は、領域パルスがハイレベルであるとき、輝度信号と色差信号を通過させる。領域パルスがローレベル(領域パルス外の範囲)であるときは、輝度信号も色差信号も通過させず、規定した値の信号を出力する。本実施形態では、黒レベルの輝度信号及び飽和度0の色差信号を出力する。
【0070】
(電子機器の制御方法)
以上の構成を有する制御装置を動作させることによって、本発明の制御方法を実施することができる。図7は、本実施形態に係る制御装置の動作を示すフローチャート図である。
【0071】
先ず、ビデオカメラ2による操作者画像S1を、鏡像変換器13で鏡像変換し、スケーラ14により拡大・縮小及び位置調整を行う(S101〜S103)。これと並行して通常の映像信号の受信若しくは入力を行う(S112)。
【0072】
そして、この操作者画像S1について、認識情報生成部23により、認識対象物Objを認識し、認識された対象物Objの属性、個数、前記表示装置の画面内における位置、又は該画面内に占める面積の割合のうちの少なくとも一つを含む認識対象物情報を生成する(S104)。この認証対象物情報により、操作者が画像中において小さすぎたり、大きすぎたり、又は偏った位置にいるようなときには、操作者画像の調整要と判断し、拡大・縮小、位置調整をやり直す(S105における”Y”)。例えば、ビデオカメラの撮影の画角に対して、人の位置によっては手の大きさが小さかったり、プッシュボタンの位置まで届かなかったりすることが考えられる。この場合は、スケーラ14で画像を「拡大」「縮小」「位相(位置)」を調整して人を画面上に適切な大きさにする。すなわち、図8(a)や(b)に示すように、操作者が遠方(或いは近距離)にいたり、画面の端にいる場合、スケーラ14を制御して「拡大」(或いは「縮小」)し、画面の中心に人が位置するように「位相」を調整することにより、図8(b)の(E)のように適切な大きさで適切な位置にユーザを表示させる。
【0073】
また、認証対象物情報に基づいて、操作用画像の操作ボタンの配置位置などの調整が必要か否か判断し(S106)、調整要と判断した場合は(S106における”Y”)、対象物の位置や属性に応じて、操作ボタンの表示形態を決定し(S107)、この決定に基づいて操作用画像Gsを生成(変更)する(S108)。なお、本実施形態における装置のデフォルト設定では、図2に示すように、ユーザーの手を認識対象とし、認識された手が画面中央に位置するように、操作者画像が調整され、その中央に表示された手に整合させるように、操作ボタンが画面中央に配置されるように、操作用画像が生成・変更されるようになっている。
【0074】
次いで、このようにして生成された操作用画像Gsが、操作者画像S1と、第1の混合器16で混合され、第2の混合器20で、映像信号S2と混合される。かかる第1の混合器16における混合処理は、操作用画像Gsと、操作者画像S1との混合画像であるM1oを制御値α1に対応する混合割合で混合して生成し、また、第2の混合器20における混合処理は、混合画像M1oと、映像信号S2とを制御値α2に対応する混合割合で混合して生成する(S109)。
【0075】
操作用画像Gsは、制御を行うためのメニュー画面を形成しており、四角形のプッシュボタン式に操作される操作ボタンが配列されている。一方の操作者画像S1は、ユーザが撮影され鏡像変換され、鏡と同じように表示される。
【0076】
操作者画像S1の中の操作ボタンには、複数の検出器171〜17n等からなる検出部17の検出エリアが対応づけられており、各検出エリア上で動作を行うことによって、検出器171〜17nがその動作を検出し、対応した操作ボタンに対する操作であることを判別する。
【0077】
このようにして表示装置21には、ユーザの画像が鏡と同様に映ると共に、制御のメニュー画面も重畳されて表示される。これによりユーザ本人は、自分の動きと制御メニューの位置を認識することができる。制御は、ユーザが画面を見て、画面上の操作ボタンに触れるように手(身体)を動かすことにより行う。言い換えれば手を操作ボタン上に位置するように画面を見てユーザが動作することにより、制御を行うことができる。
【0078】
具体的には、各検出器171〜17nは、ビデオカメラ2からの画像信号の通過を制御し、通過する領域は、各操作ボタンに対応した検出エリア内である。この検出エリア内に限定した信号を、さらに様々なフィルタ処理してビデオカメラ2で捉えたユーザの手を抽出し、その動作を検出する(S110)。
【0079】
オブジェクト抽出器30は、画像の特徴に添ったフィルタを備えており、本実施形態ではユーザの手を検出するために、特に肌色に着目したフィルタ処理を行う。また、このオブジェクト抽出器30では、特定色フィルタ71で色信号の色相(角度)と飽和度を限定したものをさらに輝度信号レベルで限定する。特定色フィルタ71で色相と飽和度を限定することで人の肌色に絞ることができ、日焼け具合や人種によって異なる人の肌の色相、飽和度、輝度信号の階調限定の範囲で調整し、ユーザーの手を検出する。本実施形態では人(ユーザー)の手を対象にしているが、その他の色相と階調を適切に調整すれば、本実施形態におけるパラメータの変更の範疇で同様にして他のものと区別することができる。
【0080】
そして、手を触れた(該当する)操作ボタンに対応する検出エリア内の手の動作を検出し、該当する操作ボタンが押されたことを認識する(S110における”Y”)。本実施形態では、かざした手の指を折り曲げる動作を2度繰り返すことで操作ボタンが押されたことを認識するようにしている。
【0081】
なお、この操作ボタンに手を触れた段階で、本実施形態では、触れられたボタンの色を変えるなどして強調表示するとともに、図11及び図12に示したガイダンスアイコンを表示させ、ユーザーに対して次の動作(操作)を誘導する。例えば、図12(a)に示した例では、ユーザーの手が操作ボタンに触れたときに、吹出しが表示され、手の形をしたガイダンスアイコンが、指を折り曲げる動作をするようにしている。また、図12(b)に示すように、吹出しではなく、ユーザーの手が触れてアクティブとなった操作ボタン上に直接、ガイダンスアイコンを表示させてもよい。
【0082】
さらに、このガイダンスアイコン内またはその周辺に、対応する操作ボタンの機能に関わる詳細情報を表示してもよい。詳細情報としては、例えば、番組名や番組内容等の番組情報などが考えられる。
【0083】
この動作の認識により、該当操作ボタンの制御内容に相当する制御信号を制御情報判断器(CPU)18から出力し、動作制御を行う(S111)。その際グラフィック状のメニュー画面の操作ボタンは形状及び/または色を変化させて、動作を認識したことを表示上に表す。例えば操作ボタンが押されたように画像を変化させてもよい。
【0084】
また、ユーザーの操作動作としては、画面に表示したメニュー(操作ボタン群)の表示形態の切り替えも含まれる。例えば、図10に示したような、操作ボタンがグルーピングされて表示され、そのグループ毎にアクティブと非アクティブが切り替えられるようなときには、ページをめくる操作を行うことにより、アクティブになっているページ(操作ボタンのグループ)を順次切り替えていくことができる。
【0085】
(電子機器の制御プログラム)
上述した本実施形態係る電子機器の制御装置及び制御方法は、所定の言語で記述されたプログラムをコンピュータ上で実行することにより実現することができる。すなわち、このプログラムを、ユーザー端末やWebサーバ等のコンピュータやICチップにインストールし、CPU上で実行することにより、上述した各機能を有する制御装置を容易に構築することができる。このプログラムは、例えば、通信回線を通じて配布することが可能であり、またスタンドアローンの計算機上で動作するパッケージアプリケーションとして譲渡することができる。
【0086】
そして、このようなプログラムは、汎用コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録することができる。具体的には、フレキシブルディスクやカセットテープ等の磁気記録媒体、若しくはCD−ROMやDVD−ROM等の光ディスクの他、RAMカードなど、種々の記録媒体に記録することができる。
【0087】
そして、このプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、汎用のコンピュータや専用コンピュータを用いて、上述した装置や方法を実施することが可能となるとともに、プログラムの保存、運搬及びインストールを容易に行うことができる。
【0088】
(変更例)
なお、上述した実施形態では、表示装置に映されたグラフィックス上に展開される操作用画像を、それに重ね合わされた自分の鏡像を見ながら操作するものであるが、画像を重ね合わせるので見にくい場合がある。その場合は、検出器の画面上の領域を特定するタイミングパルス(水平垂直)で、第1の混合器16または第2の混合器20の混合割合を制御して見やすいようにする。例えば制御画像である操作ボタンを見やすくするためには第1の混合器16にて、制御値α1の値を小さくするようにタイミングパルスで制御すればよい。このように混合器をきめ細かく制御することによって視聴者と、制御画像(操作ボタン)の関係を分かり易くすることができる。
【0089】
また、本実施形態の操作方法は、人の手を使って対称となるグラフィックス上に描かれた操作ボタンを触れるように操作するものであり、その対象となる操作内容は、「電源」「チャンネル」「音量」「入力切替」「上」「下」「左」「右」「決定」など従来のリモコンが備えていたものはすべて置き換えることが可能である。
【0090】
なお本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。例えば、図4に示した第1の混合器16及び第2の混合器20の混合割合を、レベル方向、空間方向、時間方向に効果的に組み合わせるようにしてもよい。これにより、ビデオカメラ2からの画像と生成されるグラフィックスのメニュー画面と、放送番組の映像の多様な組み合わせ方が可能となり、同時に多様な情報のやり取りが出来る。 また本発明の操作対象となる電子機器は、テレビジョン受像機に限るものではなく、パーソナルコンピュータや、テレビジョン受像機とビデオディスク録画装置の組み合わせや、テレビジョン受像機とビデオテープレコーダとの組み合わせなど、表示装置を有するものであればよい。
【0091】
(作用・効果)
以上のような操作方法を用いることにより、リモコンのような制御機器を用いることなく制御対象の制御が可能となる。したがって電池切れや接点不良などのリモコンに関するトラブルが解消される。また複数の機器のリモコンがある場合、被制御機器のリモコンを探さなければならなかったが、本発明の操作方法では、人の身体があればよく、このような問題も解消される。
【0092】
また画面上に制御内容が示されるので、様々な制御機器の取り扱いが可能となる。これはネットワーク化された環境では重要であり、表示装置を有する機器を通じてネットワーク機器を制御する、言い換えれば、ネットワークにつながる機器の制御画面をネットワークを通じて表示装置を有する機器に転送することにより、表示装置の画面が制御画面になるため、どのような制御画面であっても対応できる。
【0093】
そして特に、本実施形態では、操作者画像S1と、操作ボタンを含む操作用画像Gsとを混合した混合画像M1oを表示させ、画面内における操作者の操作ボタンに対する動作を検出して電子機器に対する制御動作を実行する際に、対象物の属性、個数、測定領域内における位置、又は所定の面積に占める面積の割合に応じて、画面上の操作者の大きさや位置、操作ボタンの表示位置や範囲を調整するため、操作(動作)を行う操作者の手や顔などの表示位置に合わせて、適切な位置や範囲に操作ボタンを表示することができ、操作性を向上させることができる。
【0094】
また、本実施形態では、操作者画像S1と操作用画像Gsのうちの最前面にあるアクティブ化されているページW1とを、面積及び形状、さらに座標位置をほぼ一致させて混合するため、操作用画像Gsのうちの最前面にあるアクティブ化されているページW1と、その周縁の映像S2との境界における視覚的な段差による違和感を解消することができる。
【0095】
さらに、本実施形態では、操作ボタンが、その放送方式や放送局などの属性に従ってグループ分けにされており、ページをめくるように、グループ単位で活性化又は非活性化が切り替えることができるため、ユーザーが所望する操作ボタンへのアクセスが容易となり、操作者は操作可能な操作ボタンを直感的に把握することができる。一方、他のグループについては非活性化(非アクティブ化)するとともに、局のタイトルなどの属性情報については表示されているため、操作者は、現在操作できないまでも他の選択肢としてのグループが存在することを直感的に把握することができる。
【0096】
また、本実施形態では、操作者の操作ボタンに対する動作が検出された際に、次の操作(動作)に関する情報(ガイダンスやヒント)を表示するため、操作者の円滑な操作を誘導することができ、操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】実施形態に係る電子機器(テレビジョン受像機1)を制御する方法を示す説明図である。
【図2】実施形態に係るテレビジョン受像機1の画面構成を示す説明図である。
【図3】実施形態に係るテレビジョン受像機1の画面構成を分解して示す説明図である。
【図4】実施形態に係るテレビジョン受像機1の構成を示すブロック図である。
【図5】(a)は、実施形態に係る検出器171〜17nの構成を示すブロック図であり、(b)は、オブジェクト抽出器30の構成を示すブロック図である。
【図6】実施形態に係る認識情報生成部23の構成を示すブロック図である。
【図7】実施形態に係る制御装置の動作を示すフローチャート図である。
【図8】実施形態に係る操作者画像の調整(拡大・縮小・位置)についての説明図である。
【図9】実施形態に係る操作用画像の調整についての説明図である。
【図10】実施形態に係る操作用画像における操作ボタンのグルーピングについての説明図である。
【図11】実施形態に係る操作用画像におけるガイダンスアイコンの説明図である。
【図12】実施形態に係るガイダンスアイコンの動作を示す説明図である。
【符号の説明】
【0098】
Obj…認識対象物
α1,α2…制御値
Gs…操作用画像
M1o…第1の混合画像
M2o…第2の混合画像
S1…操作者画像
S2…通常の映像信号
W1〜W5…ページ
1…テレビジョン受像機
2…ビデオカメラ
3…ユーザー
11…基準同期発生器
12…タイミングパルス発生器
13…鏡像変換器
14…スケーラ
15…グラフィックス生成器
15a…操作用画像制御部
16…第1の混合器
17…検出部
18…制御情報判断器
19…画素数変換器
20…第2の混合器
21…表示装置
22…音声認識部
23…認識情報生成部
30…オブジェクト抽出器
31…タイミングゲート器
32…オブジェクト特徴データ検出部
33…ヒストグラム検出器
34…平均輝度検出器
35…高域発生量検出器
36…最小値検出器
37…最大値検出器
40,41…操作ボタン
231…認識特徴記憶部
232…認識対象検出部
233…属性判別部
234…位置・サイズ判別部
235…個数判別部
71…特定色フィルタ
72…階調限定器
73…合成器
74…オブジェクトゲート器
75…時間差分フィルタ
171〜17n…検出器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置を有する電子機器の制御装置であって、
操作者を撮影するビデオカメラと、
前記ビデオカメラによって撮影された前記操作者の身体の一部又は操作者が保持する物体である対象物を認識し、この認識された認識対象物の属性、個数、前記表示装置の画面内における位置、又は画面内に占める面積の割合のうちの少なくとも一つを含む認識対象物情報を生成する認識情報生成部と、
前記ビデオカメラによって撮影した画像を、鏡像変換し、前記認識対象物情報に応じて、前記画面上に表示された前記認識対象物の拡大、縮小又は位置の調整を行う鏡像画像調整部と、
少なくとも1つの操作ボタンを含む操作用画像を生成し、前記認識対象物情報に応じて、前記操作ボタンの表示位置又は範囲を調整する操作用画像生成部と、
前記鏡像画像調整部を経た画像と、前記操作用画像とを混合して混合画像を形成し、この混合画像を前記画面上に表示させる画像信号混合部と、
前記画像信号混合部により混合された画像を前記画面上に表示させた状態において、前記ビデオカメラによって撮影され、前記画面に表示された操作者が、前記認識対象物を用いて前記操作ボタンを選択する所定の選択動作を検出する動作検出部と、
前記動作検出部により前記所定選択動作が検出された操作ボタンに対応する制御動作を行う機器制御部と
を備えることを特徴とする電子機器の制御装置。
【請求項2】
前記操作用画像生成部は、
前記認識対象物情報に含まれる認識対象物の属性が操作者の手であり、且つ 該認識対象物の個数が一つである場合に、画面上に表示された認識対象物の周囲に前記操作ボタンを集合させて配置させ、
前記認識対象物の属性が操作者の手であり、且つ前記認識対象物の個数が2個以上である場合には、画面上に表示された認識対象物それぞれの周囲に、前記操作ボタンを分散させて配置する
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器の制御装置。
【請求項3】
前記操作用画像生成部は、
前記認識対象物情報に含まれる認識対象物の属性が操作者の顔である場合に、画面上に表示された該認識対象物の周囲に前記操作ボタンを配置する
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器の制御装置。
【請求項4】
前記操作用画像生成部は、前記認識対象物情報に含まれる認識対象物の属性及び個数に応じて、前記操作ボタンの表示位置を切り替える
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子機器の制御装置。
【請求項5】
前記操作ボタンは、その属性に従ってグループ分けにされており、
前記操作用画面では、前記操作ボタンがグループ単位で表示されるとともに、操作者の選択操作に応じて、グループ単位で活性化又は非活性化が切り替えられ、
前記活性化されたグループの表示範囲には、前記鏡像画像調整部を経た画像と、前記操作用画像とが混合され、
前記非活性化されたグループについては、少なくともそのグループの属性に関する情報が該グループの表示範囲内に表示される
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子機器の制御装置。
【請求項6】
前記操作用画像生成部は、前記動作検出部による前記選択動作の検出に基づいて、操作に関する情報を図形又は文字により表示するガイダンスアイコンを生成する機能を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電子機器の制御装置。
【請求項7】
操作者を撮影するビデオカメラと、表示装置とを有する電子機器の制御方法であって、
認識情報生成部により、前記ビデオカメラによって撮影された前記操作者の身体の一部又は操作者が保持する物体である対象物を認識し、この認識された認識対象物の属性、個数、前記表示装置の画面内における位置、又は該画面内に占める面積の割合のうちの少なくとも一つを含む認識対象物情報を生成する認識情報生成ステップと、
鏡像画像調整部により、前記ビデオカメラによって撮影した画像を鏡像変換し、前記認識対象物情報に応じて、前記画面上に表示された前記認識対象物の拡大、縮小又は位置の調整を行う鏡像画像調整ステップと、
操作用画像生成部により、少なくとも1つの操作ボタンを含む操作用画像を生成し、前記認識対象物情報に応じて、前記操作ボタンの表示位置又は範囲を調整する操作用画像生成ステップと、
前記鏡像画像調整部を経た画像と、前記操作用画像とを画像信号混合部において混合して混合画像を形成し、この混合画像を前記画面上に表示させる画像信号混合ステップと、
前記画像信号混合部により混合された画像を前記画面上に表示させた状態において、前記ビデオカメラによって撮影され、前記画面に表示された操作者が、前記認識対象物を用いて前記操作ボタンを選択する所定の選択動作を動作検出部により検出する動作検出ステップと、
前記動作検出部により前記所定選択動作が検出された操作ボタンに対応する制御動作を機器制御部により行う機器制御ステップと
を含むことを特徴とする電子機器の制御方法。
【請求項8】
前記画像生成ステップにおいて前記操作用画像生成部は、
前記認識対象物情報に含まれる認識対象物の属性が操作者の手であり、且つ 該認識対象物の個数が一つである場合に、前記画面上に表示された認識対象物の周囲に前記操作ボタンを集合させて配置させ、
前記認識対象物の属性が操作者の手であり、且つ前記認識対象物の個数が2個以上である場合には、画面上に表示された認識対象物それぞれの周囲に、前記操作ボタンを分散させて配置する
ことを特徴とする請求項7に記載の電子機器の制御方法。
【請求項9】
前記画像生成ステップにおいて前記操作用画像生成部は、
前記認識対象物情報に含まれる認識対象物の属性が操作者の顔である場合に、画面上に表示された該認識対象物の周辺に前記操作ボタンを配置する
ことを特徴とする請求項7に記載の電子機器の制御方法。
【請求項10】
前記画像生成ステップにおいて前記操作用画像生成部は、前記認識対象物情報に含まれる認識対象物の属性及び個数に応じて、前記操作ボタンの表示位置を切り替える
ことを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の電子機器の制御方法。
【請求項11】
操作用画像生成ステップで生成される前記操作ボタンは、その属性に従ってグループ分けにされており、
前記操作用画像生成ステップで生成される前記操作用画面では、前記操作ボタンがグループ単位で表示されるとともに、操作者の選択操作に応じて、グループ単位で活性化又は非活性化が切り替えられ、
画像信号混合ステップにおいて、前記活性化されたグループの表示範囲には、前記鏡像画像調整部を経た画像と、前記操作用画像とが混合されるとともに、前記非活性化されたグループについては、少なくともそのグループの属性に関する情報が該グループの表示範囲内に表示される
ことを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載の電子機器の制御方法。
【請求項12】
動作検出ステップにおいて、前記操作用画像生成部は、前記動作検出部による前記選択動作の検出に基づいて、操作に関する情報を図形又は文字により表示するガイダンスアイコンを生成する機能を有することを特徴とする請求項7乃至11のいずれかに記載の電子機器の制御方法。
【請求項13】
操作者を撮影するビデオカメラと、表示装置とを有する電子機器の制御をコンピュータを用いて行わせる制御プログラムであって、前記コンピューターに、
認識情報生成部により、前記ビデオカメラによって撮影された前記操作者の身体の一部又は操作者が保持する物体である対象物を認識し、この認識された認識対象物の属性、個数、前記表示装置の画面内における位置、又は該画面内に占める面積の割合のうちの少なくとも一つを含む認識対象物情報を生成する認識情報生成ステップと、
鏡像画像調整部により、前記ビデオカメラによって撮影した画像を鏡像変換し、前記認識対象物情報に応じて、前記画面上に表示された前記認識対象物の拡大、縮小又は位置の調整を行う鏡像画像調整ステップと、
操作用画像生成部により、少なくとも1つの操作ボタンを含む操作用画像を生成し、前記認識対象物情報に応じて、前記操作ボタンの表示位置又は範囲を調整する操作用画像生成ステップと、
前記鏡像画像調整部を経た画像と、前記操作用画像とを画像信号混合部において混合して混合画像を形成し、この混合画像を前記画面上に表示させる画像信号混合ステップと、
前記画像信号混合部により混合された画像を前記画面上に表示させた状態において、前記ビデオカメラによって撮影され、前記画面に表示された操作者が、前記認識対象物を用いて前記操作ボタンを選択する所定の選択動作を動作検出部により検出する動作検出ステップと、
前記動作検出部により前記所定選択動作が検出された操作ボタンに対応する制御動作を機器制御部により行う機器制御ステップと
を実行させることを特徴とする電子機器の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−87095(P2009−87095A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−256626(P2007−256626)
【出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【出願人】(000004329)日本ビクター株式会社 (3,896)
【Fターム(参考)】