説明

電気回路の製造装置及び製造方法並びに電気回路製造用治具

【課題】基材に半導体素子などの電気部品を半田付けする半田層中にボイドが発生することを抑制できる電気回路の製造装置及び製造方法並びに電気回路製造用治具を提供する。
【解決手段】基材(11)と電気部品(13)との間に配置される半田材(121)を一時的に溶融させることで電気部品(13)を基材(11)に半田付けする電気回路製造装置であって、電気部品(13)及び半田材(121)に重ねられたときに、電気部品(13)及び半田材(121)の側方に延びるように形成されて電気部品(13)及び半田材(121)との相対的な位置を定める位置決め部(112)と、電気部品側に凸設されて電気部品(13)の表面に当接する突起部(113)と、を有する治具(110)と、少なくとも治具(110)を加熱して治具(110)から伝導する熱によって半田材(121)を一時的に溶融させるヒーター(120)と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電気回路の製造装置及び製造方法並びに電気回路製造用治具に関する。
【背景技術】
【0002】
基材に半導体素子を半田付けする際に、半田層の内部にボイドが発生することを防止する種々の技術が提案されている。特許文献1では、半導体素子の中央部付近に半田材を配置して加熱する。このようにすることで、半田材が、半導体素子の中央部付近から溶融し始めて周囲へ濡れ広がる。そのため半導体素子の中央部付近の半田層の内部にボイドが発生することを抑制できるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4232727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような方法であっても、ボイドが残ってしまう可能性があることが本件発明者によって知見された。
【0005】
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものであり、基材に半導体素子などの電気部品を半田付けする半田層中にボイドが発生することを抑制できる電気回路の製造装置及び製造方法並びに電気回路製造用治具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。
【0007】
本発明の電気回路製造装置は、基材と電気部品との間に配置される半田材を一時的に溶融させることで電気部品を基材に半田付けする装置である。そして電気部品及び半田材に重ねられたときに、電気部品及び半田材の側方に延びるように形成されて電気部品及び半田材との相対的な位置を定める位置決め部と、電気部品側に凸設されて電気部品の表面に当接する突起部と、を有する治具と、少なくとも治具を加熱して治具から伝導する熱によって前記半田材を一時的に溶融させるヒーターと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、電気部品及び半田材に重ねられたときに電気部品側に凸設された突起部が電気部品の表面に当接し、その状態で少なくとも治具を加熱して治具から伝導する熱によって半田材を一時的に溶融させるので、半田層にボイドが発生しにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明による電気回路製造装置を用いて製造する電気回路の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明による電気回路製造装置の第1実施形態を説明する図である。
【図3】本発明による電気回路製造装置の第2実施形態を説明する図である。
【図4】本発明による電気回路製造装置の第3実施形態を説明する図である。
【図5】本発明による電気回路製造装置の第4実施形態を説明する図である。
【図6】本発明による電気回路製造装置の第5実施形態を説明する図である。
【図7】本発明による電気回路製造装置の第6実施形態を説明する図である。
【図8】本発明による電気回路製造装置の第7実施形態を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下では図面等を参照して本発明を実施するための形態について、さらに詳しく説明する。
【0011】
(第1実施形態)
図1は、本発明による電気回路製造装置を用いて製造する電気回路の一例を示す斜視図である。
【0012】
図1に示される電気回路10は、たとえば電動自動車やハイブリッド車などの電動車に搭載されるインバーターに使用される。
【0013】
半導体素子などの電気部品13は、電気回路10の基盤11に半田付けされる。半導体素子13は、駆動時に発熱して高温になる。その熱を逃がすために、半田層12にボイドが含まれないことが望ましい。特に半導体素子13は、中央付近が最も高温になる。そのため、半導体素子13の中央付近の領域で半田層12にボイドが含まれないことが特に望ましい。
【0014】
そこで本件発明者らは、鋭意研究を重ねることによって、電気部品(半導体素子)を接合する半田層にボイドが含まれないようにする本発明を完成するに至った。
【0015】
以下では具体的な内容を説明する。
【0016】
図2は、本発明による電気回路製造装置の第1実施形態を説明する図である。
【0017】
電気回路製造装置100は、基材11と半導体素子(電気部品)13との間に配置される半田ペレット121を一時的に溶融させることで半導体素子13を基材11に半田付けする装置である。電気回路製造装置100は、図2(C)に示されるように、治具110と、治具側ヒーター120と、基材側ヒーター130と、を含む。
【0018】
半田ペレット121は、半導体素子13と同じ大きさ又は半導体素子13よりも少し大きく、半導体素子13の全面に接面する。なお図2では、半田ペレット121が半導体素子13よりも少し大きい場合が示されている。
【0019】
治具110は、図2(B)に示されるように、位置決め部112と突起部113とを含んだ一体品である。治具110の材質としては、線膨張率が低く熱伝導率のよいもの、たとえばカーボン、ステンレス、タングステンなどが好適である。
【0020】
位置決め部112は、天井部111から延設された脚である。図2(B)では、位置決め部112は、天井部111から下方に延設されている。
【0021】
図2(C)に示されるように、位置決め部112は、基材11に載置された半田ペレット121及び半導体素子13に対して治具110が重ねられときに、半田ペレット121及び半導体素子13の側方に延びるように形成されている。そして位置決め部112の内壁面112aが半田ペレット121の側方に位置する。これによって治具110と半田ペレット121との相対的な位置が定められる。特に位置決め部112の内壁面112aが半田ペレット121の側面121aに接触すれば、相対的な位置が正確に定められる。また半導体素子13は、半田ペレット121と同じ大きさ又は半田ペレット121よりも少し小さい。したがって、位置決め部112の内壁面112aが半田ペレット121の側方に位置すれば、位置決め部112から半導体素子13の隙間も小さいので、治具110と半導体素子13との相対的な位置も概ね定められる。
【0022】
なお半田ペレット121と半導体素子13とが同じ大きさであれば、位置決め部112によって、半田ペレット121及び半導体素子13と治具110との相対的な位置関係が正確に定められる。
【0023】
突起部113は、天井部111から半導体素子13側(図2の下側)に凸設された部分である。図2(C)に示されるように、基材11に載置された半田ペレット121及び半導体素子13に対して治具110が重ねられときに、突起部113が半導体素子13の表面に当接する。上述のように半導体素子13は、中央付近が最も高温になる。そのため、半導体素子13の中央付近の領域で半田層121にボイドが含まれないことが非常に好ましい。そこで図2では、突起部113は、特に半導体素子13の表面の中央付近に当接する。
【0024】
治具側ヒーター120は、治具側(図2では治具110の上方)に設けられるヒーターである。治具側ヒーター120は、治具110から離隔されている。治具側ヒーター120は、輻射熱によって治具110を加熱する。その熱は治具110から半導体部品13を介して半田ペレット121に伝導する。
【0025】
基材側ヒーター130は、基材側(図2では基材11の下面)に設けられるヒーターである。基材側ヒーター130は、伝導する熱によって基材11を加熱する、その熱は基材11から半田ペレット121に伝導する。
【0026】
(電気回路の製造方法)
次に図2を参照して、電気回路の製造方法について説明する。
【0027】
最初に、基材11に半田ペレット121を重ね、さらに半導体素子13を重ねる(部品配置工程#101;図2(A))。
【0028】
次に、半導体素子13の上方から治具110を重ねる(治具当て工程#102;図2(B))。このとき治具110に位置決め部112が形成されているので、位置決め部112の内壁面112aが半田ペレット121の側面121aに接触し、治具110と半田ペレット121との相対的な位置が定められる。また半導体素子13は、半田ペレット121よりも少し小さい。したがって、位置決め部112の内壁面112aが半田ペレット121の側方に位置すれば、位置決め部112から半導体素子13の隙間も小さいので、治具110と半導体素子13との相対的な位置も概ね定められる。
【0029】
続いて、治具側ヒーター120及び基材側ヒーター130で加熱する(加熱工程#103;図2(C))。すると治具側ヒーター120からの輻射熱が、治具110から半導体部品13を介して半田ペレット121に伝導する。また基材側ヒーター130から伝導する熱が、基材11から半田ペレット121に伝導する。これによって半田ペレット121が溶融する。
【0030】
そして半田層12が形成されて半導体部品13が基材11に半田付けされて電気回路10が完成する(図2(D))。
【0031】
本実施形態によれば、治具110には、位置決め部112が設けられている。したがって、治具110と半田ペレット121及び半導体素子13との相対的な位置が定められる。
【0032】
そして、基材11に載置された半田ペレット121及び半導体素子13に対して治具110が重ねられときに、突起部113が半導体素子13の表面に当接する。このためヒーターからの熱が効率よく伝達される。特に本実施形態では、突起部113が半導体素子13の表面の中央付近に当接する。したがって半導体素子13を熱が伝導して、半田ペレット121の中央付近が特に高温になり、ボイドが発生しにくくなる。
【0033】
また半田ペレット121は、半導体素子13と同じ大きさ又は半導体素子13よりも少し大きく、半導体素子13の全面に接面する。そのため半導体素子13の下にボイドが発生しにくくなる。
【0034】
(第2実施形態)
図3は、本発明による電気回路製造装置の第2実施形態を説明する図である。
【0035】
なお以下では前述と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付して重複する説明を適宜省略する。
【0036】
第1実施形態の治具側ヒーターは、治具110から離隔されて輻射熱によって治具110を加熱するヒーター120であった。
【0037】
これに対して本実施形態の治具側ヒーターは、図3(C)に示されるように、治具110に接面し、伝導する熱によって基材11を加熱するヒーター140である。
【0038】
このような治具側ヒーター140を使用しても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0039】
(第3実施形態)
図4は、本発明による電気回路製造装置の第3実施形態を説明する図である。
【0040】
第1実施形態の治具は、位置決め部112と突起部113とを含んだ一体品であった。
【0041】
これに対して本実施形態の治具は、図4(B)に示されるように、突起部113が形成された電気部品当接体110−1と、位置決め部112を含む位置決め体110−2と、からなる二体品である。電気部品当接体110−1の材質としては、熱伝導率のよいもの、たとえば銅、真鍮などが好適である。位置決め体110−2の材質としては、線膨張率が低く熱伝導率のよいカーボン、ステンレス、タングステンなどが好適である。位置決め体110−2の背面114には孔114aがあけられている。
【0042】
そして図4(C)に示されるように、電気部品当接体110−1の突起部113は、位置決め体110−2にあけられた孔114aを挿通して半導体部品13に当接する、半田ペレット121が溶解する前は、電気部品当接体110−1は位置決め体110−2から離れている。そのため電気部品当接体110−1の質量が半導体部品13にかけられる。すなわち電気部品当接体110−1は、半導体部品13に自重をかける錘体として機能する。本実施形態では、電気部品当接体110−1の突起部113が半導体素子13の中央付近に当接して、半導体素子13の中央付近に自重をかけている。
【0043】
そして加熱工程#103(図4(C))で治具側ヒーター120及び基材側ヒーター130によって加熱されると、半田ペレット121が溶解し始める。そして電気部品当接体110−1が位置決め体110−2に当接する。このようにすることで、電気部品当接体110−1の突起部113が、半導体素子13の中央付近に自重をかけるので、特に半導体素子13の中央付近の半田層12にボイドが発生しにくくなる。
【0044】
(第4実施形態)
図5は、本発明による電気回路製造装置の第4実施形態を説明する図である。
【0045】
第3実施形態の治具側ヒーターは、治具110から離隔されて輻射熱によって治具110を加熱するヒーター120であった。
【0046】
これに対して本実施形態の治具側ヒーターは、図5(C)に示されるように、治具110に接面し、伝導する熱によって基材11を加熱するヒーター140である。
【0047】
本実施形態によれば、半導体素子13の中央付近には、電気部品当接体110−1の質量をかけるだけでなく、治具側ヒーター140によっても荷重を加えることができるので、半導体素子13の中央付近の半田層12にがさらに発生しにくくなる。
【0048】
(第5実施形態)
図6は、本発明による電気回路製造装置の第5実施形態を説明する図である。
【0049】
第4実施形態の治具側ヒーター140は、電気部品当接体110−1と別体であった。
【0050】
これに対して本実施形態の治具側ヒーター140は、図6(B)に示されるように、電気部品当接体110−1を一体に固定する。
【0051】
本実施形態によれば、電気部品当接体110−1が治具側ヒーター140に固定されているので、治具側ヒーター140を上下動することで、電気部品当接体110−1の突起部113が半導体素子13にかける荷重をさらに精緻に調整できる。そのため半導体素子13の中央付近の半田層12にボイドが一層発生しにくくなる。
【0052】
(第6実施形態)
図7は、本発明による電気回路製造装置の第6実施形態を説明する図である。
【0053】
本実施形態の治具の電気部品当接体110−1は、図7(B)に示されるように、位置決め体110−2よりも外側に天井部111から脚115が延設される。図7(B)では、脚115が天井部111から下方に延設されている。
【0054】
そして図7(C)に示されるように、電気部品当接体110−1の突起部113は、位置決め体110−2にあけられた孔114aを挿通して半導体部品13に当接する、半田ペレット121が溶解する前は、電気部品当接体110−1の脚115は基材11から離れている。そのため電気部品当接体110−1の質量が半導体部品13にかけられる。すなわち電気部品当接体110−1は、半導体部品13に自重をかける錘体として機能する。本実施形態では、電気部品当接体110−1の突起部113が半導体素子13の中央付近に当接して、半導体素子13の中央付近に自重をかけている。
【0055】
そして加熱工程#103(図7(C))で治具側ヒーター120及び基材側ヒーター130によって加熱されると、半田ペレット121が溶解し始める。
【0056】
そして電気部品当接体110−1の脚115が基材11に当接する(図7(D))。すると基材側ヒーター130の熱が、矢印のように伝導し、基材11を介して電気部品当接体110−1に伝わる。したがって基材側ヒーター130の熱を効率よく利用でき、半導体素子13の中央付近の半田層12にボイドがさらに一層発生しにくくなる。
【0057】
(第7実施形態)
図8は、本発明による電気回路製造装置の第7実施形態を説明する図である。
【0058】
本実施形態の治具の電気部品当接体110−1は、図8(B)に示されるように、位置決め体110−2よりも外側に天井部111から壁面117が延設され、その壁面117から外方にアーム116が形成され、そのアーム116の先端に脚115が形成される。
【0059】
そして図8(C)に示されるように、電気部品当接体110−1の突起部113は、位置決め体110−2にあけられた孔114aを挿通して半導体部品13に当接する、半田ペレット121が溶解する前は、電気部品当接体110−1の脚115は基材側ヒーター130から離れている。そのため電気部品当接体110−1の質量が半導体部品13にかけられる。すなわち電気部品当接体110−1は、半導体部品13に自重をかける錘体として機能する。本実施形態では、電気部品当接体110−1の突起部113が半導体素子13の中央付近に当接して、半導体素子13の中央付近に自重をかけている。
【0060】
そして加熱工程#103(図8(C))で治具側ヒーター120及び基材側ヒーター130によって加熱されると、半田ペレット121が溶解し始める。
【0061】
そして電気部品当接体110−1の脚115が基材側ヒーター130に当接する(図8(D))。すると基材側ヒーター130の熱が、矢印のように伝導し、電気部品当接体110−1に伝わる。したがって基材側ヒーター130の熱をさらに効率よく利用でき、半導体素子13の中央付近の半田層12にボイドがさらに一層発生しにくくなる。
【0062】
以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれることが明白である。
【0063】
たとえば、第6実施形態や第7実施形態においても、治具側ヒーターが、治具110に接面し、伝導する熱によって基材11を加熱するヒーターであってもよい。またそのヒーターに電気部品当接体110−1が一体に固定されていてもよい。
【0064】
また各実施形態において、上下を逆にしてもよい。
【0065】
さらに第1実施形態や第2実施形態において、半田ペレット121が溶解する前は、治具110の位置決め部112が基材11から離れて、半田ペレット121が溶解したら位置決め部112が基材11に接面するように、位置決め部112の長さを設定してもよい。そのようにすれば、治具110の自重を半導体素子13にかけることができ、半田層にボイドが発生することをさらに抑制できる。
【0066】
また上記説明においては、突起部113は、主に半導体素子13の中央付近に当接する場合で説明したが、中央付近以外が特に高温になる半導体素子や電気部品もある。そのような部品であれば、半田層の特にその高温部分にあたる部分にボイドを発生させたくない。そこでこのような場合は、部品の特性に応じて突起部113の位置を決めればよい。
【符号の説明】
【0067】
11 基材
12 半田層
121 半田ペレット(半田材)
13 電気部品
110 治具
110−1 電気部品当接体
110−2 位置決め体
112 位置決め部
113 突起部
115 脚
120 治具側ヒーター(輻射熱ヒーター)
130 基材側ヒーター
140 治具側ヒーター(熱伝導ヒーター)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材と電気部品との間に配置される半田材を一時的に溶融させることで電気部品を基材に半田付けする電気回路製造装置であって、
前記電気部品及び半田材に重ねられたときに、電気部品及び半田材の側方に延びるように形成されて電気部品及び半田材との相対的な位置を定める位置決め部と、電気部品側に凸設されて電気部品の表面に当接する突起部と、を有する治具と、
少なくとも前記治具を加熱して治具から伝導する熱によって前記半田材を一時的に溶融させるヒーターと、
を備える電気回路製造装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電気回路製造装置において、
前記治具の位置決め部は、前記突起部が前記電気部品の中央付近に当接するように位置決めする、
ことを特徴とする電気回路製造装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の電気回路製造装置において、
前記位置決め部は、治具が前記電気部品及び半田材に重ねられて半田材が溶融する前は、宙に浮いている、
ことを特徴とする電気回路製造装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の電気回路製造装置において、
前記ヒーターは、前記治具側に設けられる治具側ヒーターと前記基材側に設けられる基材側ヒーターとを含む、
ことを特徴とする電気回路製造装置。
【請求項5】
請求項4に記載の電気回路製造装置において、
前記治具側ヒーターは、前記治具から離隔し、輻射熱によって治具を加熱し、
前記基材側ヒーターは、前記基材に当接し、伝導する熱によって基材を加熱する、
ことを特徴とする電気回路製造装置。
【請求項6】
請求項4に記載の電気回路製造装置において、
前記治具側ヒーターは、前記治具に当接し、伝導する熱によって治具を加熱し、
前記基材側ヒーターは、前記基材に当接し、伝導する熱によって基材を加熱する、
ことを特徴とする電気回路製造装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の電気回路製造装置において、
前記治具は、一体品である、
ことを特徴とする電気回路製造装置。
【請求項8】
請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の電気回路製造装置において、
前記治具は、突起部を含む電気部品当接体と、位置決め部を含む位置決め体とを有する二体品であって、電気部品当接体の突起部は位置決め体に形成された孔を挿通して前記電気部品に当接する、
ことを特徴とする電気回路製造装置。
【請求項9】
請求項8に記載の電気回路製造装置において、
前記治具の電気部品当接体は、前記半田材が溶融する前に前記電気部品に自重をかける錘体である、
ことを特徴とする電気回路製造装置。
【請求項10】
請求項8又は請求項9に記載の電気回路製造装置において、
前記治具の電気部品当接体は、前記半田材が溶融する前は前記基材から離れており半田材が溶融した後に基材に当接する脚部を含む、
ことを特徴とする電気回路製造装置。
【請求項11】
請求項8又は請求項9に記載の電気回路製造装置において、
前記治具の電気部品当接体は、前記半田材が溶融する前は前記基材側ヒーターから離れており半田材が溶融した後に基材側ヒーターに当接する脚部を含む、
ことを特徴とする電気回路製造装置。
【請求項12】
請求項8から請求項11までのいずれか1項に記載の電気回路製造装置において、
前記治具の電気部品当接体は、前記治具側ヒーターに固定される、
ことを特徴とする電気回路製造装置。
【請求項13】
請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載の電気回路製造装置において、
前記半田材は、前記電気部品の全面に接面する、
ことを特徴とする電気回路製造装置。
【請求項14】
基材と電気部品との間に配置される半田材を加熱して一時的に溶融することで電気部品を基材に半田付けして電気回路を製造するときに用いられる治具であって、
前記電気部品に当接する突起部と、
前記電気部品及び半田材に対する前記突起部の位置を決める位置決め部と、
を有することを特徴とする電気回路製造用治具。
【請求項15】
基材と電気部品との間に配置される半田材を一時的に溶融させることで電気部品を基材に半田付けする電気回路製造方法であって、
前記電気部品及び半田材に対して治具の突起部の位置を決めて電気部品に当接させる治具当て工程と、
前記治具を加熱して治具から伝導する熱によって前記半田材を一時的に溶融させる加熱工程と、
を備えることを特徴とする電気回路製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−249578(P2011−249578A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−121550(P2010−121550)
【出願日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】