説明

電池パックの冷却構造

【課題】バッテリケースに収容されている各バッテリの温度の均一化を図ることができる電池パックの冷却構造を提供する。
【解決手段】バッテリケース50の短手方向中央部にバッテリケース50の長手方向に沿って設けられるメイン送風路101を少なくとも有し冷却風が通過する送風路100を備え、冷却ユニット60から供給された冷却風が、送風路100を介してバッテリケース50内を上下方向に循環して冷却ユニット60に戻るようにして、複数のバッテリ20の温度バラツキを抑制する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリが収容された電池パックの冷却構造に関し、特に、電気自動車やハイブリッド自動車等の電動車両に搭載される電池パックの冷却構造に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、電気自動車やハイブリッド自動車などの電動車両に搭載される電池パックは、複数のバッテリセルを備えたバッテリと、このバッテリが収容されるバッテリケースとで構成されている。電動車両は、バッテリから供給される電力によって駆動モータが駆動されることで走行するように構成されている。
【0003】
例えば、電気自動車の走行等により電力が消費されたり充電されると、バッテリの温度が上昇する。このため、電池パックには、通常は、バッテリを冷却するための冷却構造が必要となる。電池パックの冷却構造は、従来から様々なものが提案されている。例えば、バッテリケース内を仕切り部材であるホルダによって左右の領域に区画してバッテリケース内に往路と復路とからなる冷却風流路を形成したものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−318820号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このようにバッテリケースを区画して冷却風流路を形成した構造では、冷却風流路を流れる冷却風の温度が、徐々に上昇してしまい、冷却風流路の上流側と下流側とで、冷却風の温度差が生じてしまう。これに伴い、冷却風流路の上流側に位置するバッテリと下流側に位置するバッテリとの温度差が生じてしまうという問題がある。
【0006】
なお特許文献1には、この問題を解決するために、冷却風流路の往路と復路とをつなぐバイパス孔を設けた構造が開示されている。これにより、バッテリの温度ばらつきを抑制することはできるが、各バッテリの温度のさらなる均一化が望まれている。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、バッテリケースに収容されている各バッテリの温度の均一化を図ることができる電池パックの冷却構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、バッテリと、バッテリトレイとバッテリカバーとで構成されて前記バッテリが収容されるバッテリケースと、該バッテリケースの長手方向一端側に設けられて当該バッテリケース内に冷却風を供給する冷却ユニットとを備えた電池パックの冷却構造であって、前記バッテリケースの短手方向中央部に当該バッテリケースの長手方向に沿って設けられるメイン送風路を少なくとも有し前記冷却風が通過する送風路を備え、前記冷却ユニットから供給された冷却風が、前記送風路を介して前記バッテリケース内を上下方向に循環して前記冷却ユニットに戻るようになっていることを特徴とする電池パックの冷却構造にある。
【0009】
かかる第1の態様では、冷却風がバッテリケース内を一方向に流れて内部を循環する際にバッテリが冷却されるため、冷却風の温度上昇が抑えられ、各バッテリが効果的且つ略均一に冷却される。
【0010】
本発明の第2の態様は、前記送風路が、前記メイン送風路の端部に接続されて当該メイン送風路とは交差する方向に前記冷却風を分配する分配路を含むことを特徴とする第1の態様の電池パックの冷却構造にある。
【0011】
かかる第2の態様では、分配路によって冷却風が分配されることで、バッテリケースの短手方向全体に冷却風が行きわたる。したがって、各バッテリがより均等に冷却される。
【0012】
本発明の第3の態様は、前記送風路が、前記バッテリカバーを上方に突出させた突出部で構成されていることを特徴とする第1又は2の態様の電池パックの冷却構造にある。
【0013】
かかる第3の態様では、冷却風をバッテリケース内の長手方向一端側から他端側まで良好に流すことができる送風路を比較的容易に形成することができる。またバッテリケースの突出部以外の部分の厚さが比較的薄くなるため、突出部を車両フロアのバックボーン下に配置することで車室空間を広くすることができる。
【0014】
本発明の第4の態様は、前記送風路が、前記突出部内に配されて一端側が前記冷却ユニットに接続された送風ダクトで形成されていることを特徴とする第3の態様の電池パックの冷却構造にある。
【0015】
かかる第4の態様では、送風路が送風ダクトで形成されていることで、冷却風をバッテリケース内の長手方向一端側から他端側までさらに良好に流すことができる。
【0016】
本発明の第5の態様は、前記送風ダクトの他端部近傍には、前記冷却風を下方に向かって流す下方開口部が設けられていることを特徴とする第4の態様の電池パックの冷却構造にある。
【0017】
かかる第5の態様では、下方開口部によって冷却風の流れを方向付けることで、冷却風がバッテリケース内をより確実且つ良好に循環して各バッテリがさらに良好に冷却される。
【0018】
本発明の第6の態様は、前記バッテリケースの前記下方開口部よりも内側に設けられて当該下方開口部から流れ出る冷却風を下方に誘導する誘導部材を有することを特徴とする第1〜5の何れか一つの態様の電池パックの冷却構造にある。
【0019】
かかる第6の態様では、誘導部材によって冷却風の流れを方向付けることで、冷却風がバッテリケース内のバッテリを配置した空間をより確実且つ良好に循環して各バッテリがさらに良好に冷却される。
【0020】
本発明の第7の態様は、各バッテリは、所定間隔で並設された複数のバッテリセルを備え、前記メイン送風路が該バッテリセルの並設方向とは直交する方向に延設されていることを特徴とする第1〜6の何れか一つの態様の電池パックの冷却構造にある。
【0021】
かかる第7の態様では、バッテリセル間にも冷却風が確実に流れ込むため、各バッテリがさらに良好に冷却される。
【発明の効果】
【0022】
かかる本発明の電池パックの冷却構造によれば、バッテリケース内に収容されている複数の各バッテリを略均一に冷却することができる。つまり各バッテリ間で温度差が生じることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態に係る電池パックの分解斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る電池パックの平面図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる電池パックのA−A′断面図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかる電池パックのB−B′断面図である。
【図5】電池パックにおける冷却風の流れの一例を説明する図である。
【図6】電池パックにおける冷却風の流れの他の例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る電池パックの分解斜視図であり、図2は、その平面図である。図3は、図2のA−A′断面図であり、図4は、図2のB−B′断面図である。
【0025】
本発明の電池パックは、例えば、電気自動車に搭載され、電気自動車の走行用モータに電力を供給するものであり、図示しないが、車体のフロア下に固定されている。図1〜4に示すように、電池パック10は、複数のバッテリ20と、バッテリトレイ30とバッテリカバー40とで構成され内部にバッテリ20が収容されるバッテリケース50と、バッテリケース50内に冷却風を供給する冷却ユニット60とを備えている。
【0026】
各バッテリ20は、並設された複数のバッテリセル21で構成されている。例えば、本実施形態では、8個のバッテリセル21で構成される第1のバッテリ20Aと、4個のバッテリセル21で構成される第2のバッテリ20Bとの2種類のバッテリ20が、バッテリケース50内に収容されている。なお、これら複数のバッテリセル21は、図示しないがバッテリホルダによって一体化されてバッテリ20を構成している。勿論、これらのバッテリセル21は、必ずしもバッテリホルダで一体化されていなくてもよい。
【0027】
バッテリケース50は、これら複数のバッテリ20を収容する容器であり、バッテリトレイ30がバッテリケース50の下部を構成し、バッテリカバー40がバッテリケース50の上部を構成している。つまり複数のバッテリ20は、バッテリトレイ30とバッテリカバー40とで形成される空間内に収容されている。
【0028】
本実施形態では、バッテリケース50の短手方向(図2中上下方向)において、第1のバッテリ20Aと第2のバッテリ20Bとが一つずつ並設され、バッテリケース50の長手方向(図2中左右方向)においては、第1のバッテリ20A及び第2のバッテリ20Bがそれぞれ7個ずつ並設されている。また図3に示すように、本実施形態では、バッテリケース50の前方側(図2中左側)の5つのバッテリ20は、端子部22が上方となるようにバッテリトレイ30に載置され、バッテリケース50の後方側の2つのバッテリ20は、端子部22がバッテリトレイ30の前方や後方を向くように載置されている。このため、バッテリカバー40は、バッテリケース50の後方側の2つのバッテリ20に対応する部分の高さ(深さ)が他の部分よりも高くなっている。
【0029】
なおバッテリトレイ30内には、各バッテリ20間に対応する部分にリブ31が立設されている。このリブ31は、各バッテリ20が収容される領域を区画すると共に、バッテリトレイ30の剛性を高める役割を果たしている。また図示しないがバッテリトレイ30とバッテリカバー40との間にはシール部材が設けられており、このシール部材によってバッテリケース50内に水などが侵入しないように構成されていている。
【0030】
バッテリトレイ30の長手方向一端側(前方側)にはバッテリ20が配置されていないスペースSが設けられており、このスペースS内に冷却ユニット60が収容されている。冷却ユニット60は、エバポレータ(蒸発器)61を備え、エバポレータ61には、蒸発する前の冷却用の冷媒を供給する導入路部62と、エバポレータ61内で蒸発された冷媒を排出する排出路部63とが接続されている。なお、これら導入路部62及び排出路部63は、図示しないが外部の圧縮機や放熱器などに連結されている。さらに冷却ユニット60には、エバポレータ61に対向する部分に開口部64が設けられている。
【0031】
そして、本発明の電池パック10を構成するバッテリケース50には、冷却ユニット60から供給される冷却風によって各バッテリ20を略均一に冷却可能な冷却構造が設けられている。以下、この冷却構造について説明する。
【0032】
まず冷却ユニット60には、ファンダクト70を介してファン装置80が接続されている。ファン装置80及びファンダクト70は、バッテリカバー40のスペースSに対向する位置に固定されている。バッテリカバー40には、さらに、ファン装置80から供給される冷却風が通過する送風路100が形成されている。
【0033】
具体的には、バッテリカバー40には、バッテリカバー40の一部を上方に突出させた突出部41が形成されており、この突出部41内に送風路100を構成する送風ダクト42が配されている。この送風ダクト42の一端側がファン装置80に接続されている。すなわち、送風ダクト42の一端側が、ファン装置80及びファンダクト70を介して冷却ユニット60に接続されている。したがって、ファン装置80を作動させることで、冷却ユニット60によって冷却された冷却風が送風路100に供給されることになる。
【0034】
ここで、送風路100は、本実施形態では、メイン送風路101と分配路102とを含む。メイン送風路101は、バッテリケース50の短手方向(以下、左右方向ともいう)の中央部にバッテリケース50の長手方向(以下、前後方向ともいう)に沿って設けられている。換言すれば、メイン送風路101は、各バッテリ20を構成するバッテリセル21の並設方向とは直交する方向に延設されている。分配路102は、メイン送風路101のファン装置80とは反対側の端部に接続され、メイン送風路101とは交差する方向に冷却風を分配する。本実施形態では、分配路102は、バッテリケース50の後方側の2つのバッテリ20に対向する領域に設けられ、メイン送風路101よりも広い幅で形成されている。また分配路102は、基本的にはバッテリケース50の前後方向に沿って設けられているが、その端部に、メイン送風路101とは交差する方向(例えば、直交する方向)に延設された延設部103を備えている。
【0035】
送風ダクト42の分配路102を構成する部分には、冷却風を下方に向かって流す下方開口部43が設けられている。本実施形態では、図2に示すように、送風ダクト42の分配路102を構成する部分に、複数の下方開口部43が2列に形成されている。また、これら下方開口部43の各列の両サイドには、バッテリケース50の左右方向外側に向かって開口する左右開口部44がそれぞれ設けられている。例えば、本実施形態では、延設部103の先端部にも左右開口部44が形成されている。
【0036】
さらに本実施形態では、送風ダクト42に設けられている下方開口部43よりも内側の部分には、下方開口部43から流れ出る冷却風を下方に誘導する誘導部材45が設けられている(図3参照)。この誘導部材45は、例えば、送風ダクト42に固定された板状の部材であり、リブ31に対向する部分にバッテリケース50の左右方向に亘って設けられている。なお誘導部材45とリブ31との間には、冷却風が十分に流れるだけのスペースは確保されている。
【0037】
以下、このような電池パック10の冷却構造における冷却風の流れについて説明する。
【0038】
上述した構成の電池パック10においてバッテリ20の冷却を開始すると、ファン装置80が駆動することで冷却ユニット60内の開口部64から空気が引き込まれて冷却される。つまり空気がエバポレータ61を通過すると、空気とエバポレータ61との間で熱交換が行われて冷却されて冷却風となる。
【0039】
冷却ユニット60で冷却された冷却風CAは、図5中に矢印で示すように、ファンダクト70を介してファン装置80に一旦吸い込まれた後、送風路100(送風ダクト42)に供給される。冷却風CAは、メイン送風路101を通って分配路102に導かれ、分配路102でその流れが広げられる。そして冷却風CAは、送風ダクト42に形成されている各下方開口部43及び左右開口部44からバッテリケース50の下方側に流れ込む。つまり、分配路102に導かれた冷却風CAは、バッテリケース50の左右方向に分配されながら、各下方開口部43及び左右開口部44からバッテリケース50の下方側に流れ込む。このとき、冷却風CAは、誘導部材45によって誘導されるためバッテリケース50の下方側に確実に流れ込む。
【0040】
その後、冷却風CAは、誘導部材45とリブ31との間のスペースを抜けて各バッテリ20の周囲、さらには各バッテリ20を構成するバッテリセル21間に流れ込む。これにより各バッテリ20が冷却風CAによって良好に冷却される。なおバッテリ20を冷却することで温度が上昇した冷却風(空気)は、開口部64から再び冷却ユニット60内に戻って冷却されることになる。
【0041】
このように本発明の電池パック10の冷却構造では、冷却ユニット60から送風路100に供給された冷却風CAが、バッテリケース50内を上下方向に循環しながら各バッテリ20を冷却して冷却ユニット60に戻るようになっている。
【0042】
これにより、バッテリケース50内の各バッテリ20が冷却風によって効果的に冷却され且つ全てのバッテリ20が略均一に冷却される。具体的には、本発明の構成では、冷却風が送風路100を介してバッテリケース50内を上下方向に循環するようになっている。このため、各バッテリ20は、バッテリケース50内を一方向(後方から前方)に流れる冷却風CAによって冷却されることになる。したがって、従来の冷却構造に比べて冷却風の温度上昇が抑えられ、各バッテリ20を効果的に冷却することができる。
【0043】
さらに本発明の構成では、分配路102並びに下方開口部43及び左右開口部44によって、冷却風がバッテリケース50の左右方向において略均等に分配されてバッテリケース50の下方側に流れ込むようになっている。このため、各バッテリ20の周囲に均等に冷却風CAが流れ込む。したがって、バッテリケース50内の全てのバッテリ20を略均一な温度に冷却することができ、各バッテリ20の温度差を小さく抑えることができる。
【0044】
さらに本実施形態では、送風路100が、バッテリカバー40の左右方向中央部のみを上方に突出させた突出部41に形成されている。すなわちこの突出部41を除くバッテリケース50の厚さは比較的薄くなっている。したがって、この突出部41が車両のバックボーン下に配置されるように電池パック10を車両に搭載することで、車室空間を広くすることができるという効果もある。
【0045】
以上本発明の一実施形態について説明したが、勿論、本発明は、この実施形態に限定されるものではない。
【0046】
例えば、上述の実施形態では、送風路100を介して各バッテリ20の周囲に冷却風CAを供給するようにしたが、例えば、これとは逆に、図6に示すように、冷却ユニット60の開口部64から各バッテリ20の周囲に冷却風CAを供給し、バッテリ20の周囲を通過した冷却風(空気)を送風路100を介して冷却ユニット60に戻すようにしてもよい。
【0047】
このような逆方向の流れであっても、冷却風CAをバッテリケース50内で上下方向に循環させることで、上述のように各バッテリ20の温度バラツキを抑制することができる。
【0048】
なおこの場合には、冷却ユニット60近傍で、冷却風CAをバッテリケース50の左右方向に分配しておくことが好ましい。また、例えば、冷却ユニット60の開口部64等にフィルタを設けること等によって、エバポレータ61からの凝縮水がバッテリケース50内に流れ込むのを防止しておくことが好ましい。
【0049】
また上述の実施形態では、冷却ユニット60にファン装置80を介してメイン送風路101及び分配路102を設けるようにしたが、これらの配置は特に限定されず、例えば、冷却ユニット60にメイン送風路101を接続し、メイン送風路101と分配路102との間にファン装置80を配置するようにしてもよい。
【0050】
また上述の実施形態では、突出部41内に送風ダクト42を設けるようにしたが、例えば、送風ダクト42を設けずに、突出部41自体が送風路100として機能するようにしてもよい。
【0051】
また分配路102は、メイン送風路101とは交差する方向に冷却風を送り出すことができる構成であればよく、延設部103は必ずしも設けられていなくてもよい。さらには分配路102自体が設けられていなくてもよい。この場合はメイン送風路の後端に冷却風を左右に分配する複数の穴を設けることが好ましい。
【0052】
このように本発明は、その主旨を逸脱しない範囲であれば、種々の変更を加えることができる。
【符号の説明】
【0053】
10 電池パック
20 バッテリ
21 バッテリセル
22 端子部
30 バッテリトレイ
31 リブ
40 バッテリカバー
41 突出部
42 送風ダクト
43 下方開口部
44 左右開口部
45 誘導部材
50 バッテリケース
60 冷却ユニット
61 エバポレータ
62 導入路部
63 排出路部
64 開口部
70 ファンダクト
80 ファン装置
100 送風路
101 メイン送風路
102 分配路
103 延設部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリと、バッテリトレイとバッテリカバーとで構成されて前記バッテリが収容されるバッテリケースと、該バッテリケースの長手方向一端側に設けられて当該バッテリケース内に冷却風を供給する冷却ユニットとを備えた電池パックの冷却構造であって、
前記バッテリケースの短手方向中央部に当該バッテリケースの長手方向に沿って設けられるメイン送風路を少なくとも有し前記冷却風が通過する送風路を備え、
前記冷却ユニットから供給された冷却風が、前記送風路を介して前記バッテリケース内を上下方向に循環して前記冷却ユニットに戻るようになっていることを特徴とする電池パックの冷却構造。
【請求項2】
前記送風路が、前記メイン送風路の端部に接続されて当該メイン送風路とは交差する方向に前記冷却風を分配する分配路を含むことを特徴とする請求項1に記載の電池パックの冷却構造。
【請求項3】
前記送風路が、前記バッテリカバーを上方に突出させた突出部で構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電池パックの冷却構造。
【請求項4】
前記送風路が、前記突出部内に配されて一端側が前記冷却ユニットに接続された送風ダクトで形成されていることを特徴とする請求項3に記載の電池パックの冷却構造。
【請求項5】
前記送風ダクトの他端部近傍には、前記冷却風を下方に向かって流す下方開口部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の電池パックの冷却構造。
【請求項6】
前記バッテリケースの前記下方開口部よりも内側に設けられて当該下方開口部から流れ出る冷却風を下方に誘導する誘導部材を有することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の電池パックの冷却構造。
【請求項7】
各バッテリは、所定間隔で並設された複数のバッテリセルを備え、前記メイン送風路が該バッテリセルの並設方向とは直交する方向に延設されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の電池パックの冷却構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−116321(P2011−116321A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−278048(P2009−278048)
【出願日】平成21年12月7日(2009.12.7)
【出願人】(000006286)三菱自動車工業株式会社 (2,892)
【Fターム(参考)】